JPH095284A - 発熱抵抗体の温度制御回路 - Google Patents

発熱抵抗体の温度制御回路

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JPH095284A
JPH095284A JP7150440A JP15044095A JPH095284A JP H095284 A JPH095284 A JP H095284A JP 7150440 A JP7150440 A JP 7150440A JP 15044095 A JP15044095 A JP 15044095A JP H095284 A JPH095284 A JP H095284A
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resistor
heating resistor
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heating
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Mitsuyuki Takeda
光之 武田
Mitsuteru Kimura
光照 木村
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Tokin Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 正確な定温駆動が可能な発熱抵抗体の温度制
御回路を提供する。 【構成】 ホイートストン・ブリッジ回路(10)を構
成する固定抵抗体(Ra)と固定抵抗体(Rb)との対を
複数組((Ra1,Rb1),(Ra2,Rb2))用意し、こ
れらをそれぞれ異なる指定温度になるような抵抗比にし
て固定抵抗体(Ro )と発熱抵抗体(Rs)に並列接続す
る。切替スイッチ(SWH ,SWL )は複数組のうちの
いづれか一組を選択して、一つのホイートストン・ブリ
ッジ回路を選択する。この選択したホイートストン・ブ
リッジ回路が平衡条件を満たすようにさせて、発熱抵抗
体(Rs)の温度を2つ以上の所定の設定温度に切り替え
るようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、発熱抵抗体の温度制御
回路に関するものであり、温度センサ、湿度センサ、ガ
スセンサ、流量センサ等の各種センサに利用される発熱
抵抗体の温度制御回路に関する。
【0002】
【従来の技術】温度センサ、湿度センサ、ガスセンサ、
流量センサ等の各種センサにおいて、センサそのものを
発熱させて使用する使い方がある。このようなセンサで
は、そのセンサの温度制御を正確に行うことが必要とな
る。
【0003】例えば、熱伝導式湿度センサでは、ジュー
ル熱で自己発熱する発熱体により加熱された感温抵抗体
からの熱放散が変化することを利用して湿度を測定して
いる。このような熱伝導式湿度センサにおいては、発熱
により抵抗値が変化する発熱抵抗体に一定時間内に2回
のパルス電圧を印加することにより、感温抵抗体を一定
時間(例えば、1秒間)内に300℃以上の第1の一定
温度TH と100℃〜150℃の第2の一定温度TL
に発熱制御する。感温抵抗体の温度を第1の一定温度T
H に制御したときに湿度測定を行う。湿度(相対湿度、
絶対湿度のどちらでも良い)Hを除く雰囲気温度や湿度
感応部の形状効果等による湿度センサの出力特性変化
を、感温抵抗体の温度を第2の一定温度TL に制御した
状態のときの出力特性で温度補償(校正)する。
【0004】図9に発熱体の温度に対する抵抗値の特性
を示す。この図9に示すように、発熱体の温度とその抵
抗値とほぼ比例関係にある。したがって、発熱体の温度
をその抵抗値によって決定することができる。したがっ
て、パルス印加時に発熱体を一定の抵抗値に制御すれ
ば、発熱体を一定の温度に制御することが可能である。
【0005】次に、発熱体と感温抵抗体とを同一の素子
としたときの感温抵抗体を一定温度に保った時の、感温
抵抗体の両端の電圧(以下、出力電圧Vo と呼ぶ)につ
いて説明する。
【0006】湿度感温部と感温抵抗体の温度は近似的に
同じ温度であるとする。このような仮定のもとでは、感
温抵抗体の上昇温度ΔTは定常状態において、下記の数
式1および数式2によって求められる。
【0007】
【数1】
【0008】
【数2】 ここで、αは熱伝達係数を、Sは湿度感応部の面積や形
状による定数を、Rは感温抵抗体の抵抗値を表す。
【0009】ここで、Tは感温抵抗体の温度を、To
雰囲気温度を表す。
【0010】上記数式1および数式2より、出力電圧V
o は、下記の数式3によって表される。
【0011】
【数3】
【0012】ところで、下記の数式4が成り立つ。
【0013】
【数4】 ここで、βは定数を、λは感温抵抗体の周囲雰囲気の熱
伝導率を表す。
【0014】また、温度100℃〜150℃において、
0〜300g/m3 の湿度範囲では、熱伝導率λは水蒸
気の量によらないことが明らかにされている。その根拠
は、純粋空気に水蒸気が混在した系の熱伝導率λの上記
湿度範囲における水蒸気濃度依存性の理論式による。つ
まり、温度100℃〜150℃における出力電圧Vo
値は湿度によらない。
【0015】このため、温度300℃以上の高温度TH
での第1の出力電圧をVH とし、温度100℃〜150
℃の範囲内の低温度TL での第2の出力電圧をVL とす
ると、第2の出力電圧VL により湿度Hを除く雰囲気温
度To や湿度感応部の形状効果S等の情報が得られる。
したがって、この時の状態を基準にして高温度TH (例
えば、450℃)における湿度Hの測定が可能となる。
【0016】以下に、第1の校正方法について説明す
る。第1及び第2の出力電圧VH ,VL は、それぞれ、
下記の数式5および数式6によって表される。
【0017】
【数5】
【0018】
【数6】 ここで、αH は高温度TH における熱伝達係数αを、α
L は低温度TL における熱伝達係数αを、RH は高温度
H における感温抵抗体の抵抗値Rを、RL は低温度T
L における感温抵抗体の抵抗値Rを表している。この場
合、高温度TH は一定に保たれているので、αH は湿度
Hのみの関数である。
【0019】定数Sの値はサンプルによってバラツキが
あるため、例えば、S´の値をとるサンプルの場合、下
記の数式7によって表されるaの値をあらかじめ測定し
ておく。
【0020】
【数7】 そして、電圧VL ´、VH ´に乗ずれば、サンプル間の
バラツキはなくなる。具体的には、電圧VL ´の値は湿
度によらないので、基準温度(低温度)TL にて基準電
圧VL を定めておけば、サンプル毎に基準温度TL にて
電圧VL ´を測定することで、aの値は求められる。
【0021】また、S,TH ,RH ,αL ,TL ,RL
は定数であるから、上記数式5および数式6により下記
の数式8および数式9が成り立つ。
【0022】
【数8】
【0023】
【数9】
【0024】f1 が下記の数式10で与えられるとす
る。
【0025】
【数10】
【0026】この場合、上記数式8および数式9により
下記の数式11が成り立つ。
【0027】
【数11】
【0028】上記数式11において、ΔTo の変動によ
らず、Δf1 を一定とするためには、第2項のカッコ内
の値が零となるようにk1 の値を設定すればよい。すな
わち、k1 は下記の数式12によって表される。
【0029】
【数12】 この数式12より下記の数式13が成り立つ。
【0030】
【数13】 この数式13より、To ,αH の変化が小さいとき、Δ
1 はΔαH (湿度の関数)のみによる値となる。以上
の内容により、数式10での校正が可能となる。
【0031】次に、第2の校正方法について説明する。
上記第1の校正方法と同様にして、f2 が下記の数式1
4で与えられるとする。
【0032】
【数14】 上記数式14において、k2 が下記の数式15で与えら
れるとする。
【0033】
【数15】 このとき、下記の数式16を満足する。
【0034】
【数16】 この数式16より、To ,αH の変化が小さいとき、Δ
2 はΔαH (湿度の関数)のみによる値となる。以上
の内容により、数式14での校正が可能となる。
【0035】この様な制御を可能とするために、従来の
発熱抵抗体の温度制御回路は図10に示すような回路構
成を有している。図11にその動作タイミングを示す。
【0036】周知のように、ホイートストン・ブリッジ
回路10´は4辺の抵抗体で構成されており、そのうち
3辺は第1乃至第3の固定抵抗体Ro ,Ra ,およびR
b で、他の一辺は発熱により抵抗値が変化する発熱抵抗
体Rs で構成されている。同一電流が流れる直列接続し
た第1の一対の第1の比例辺である第2の固定抵抗体R
a と第3の固定抵抗体Rb の中点Cの電位と、その他の
直列接続した第2の一対の比例辺である第1の固定抵抗
体Ro と発熱抵抗体Rs の中点Dの電位との電位差が零
となるように、この電位差が供給される差動増幅回路2
0の出力をホイートストン・ブリッジ回路10´に印加
して、ホイートストン・ブリッジ回路10´が平衡条件
を満たすようにする。第1の一対の比例辺である第2の
固定抵抗体Ra と第3の固定抵抗体Rb との抵抗比を指
定して発熱抵抗体Rs の温度を所定の設定温度にするよ
うにしている。
【0037】このような発熱抵抗体Rs の温度制御回路
においては、第1の固定抵抗体RoをRL とRH のよう
に複数個用意し、第1および第2の切替スイッチSWH
およびSWL によって第1の固定抵抗体Ro の値を切り
替え制御することで、発熱抵抗体Rs の温度を2つ以上
の所定の温度に切り替え可能としている。
【0038】感温抵抗体Rs の抵抗値は、第2の切替ス
イッチSWH がオンの時、RH ・Rb /Ra (Ra =R
b のときRH )に、第2の切替スイッチSWL がオンの
時、RL ・Rb /Ra (Ra =Rb のときRL )に、そ
れぞれ制御される。発熱抵抗体Rs の温度は、上述した
ように発熱抵抗体Rs の抵抗値で決定されるため、定温
制御可能となる。
【0039】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
発熱抵抗体の温度制御回路において、第1および第2の
切替スイッチSWH およびSWL として半導体スイッチ
が使われることが多い。半導体スイッチの抵抗値は数十
〜数百Ω程度あり、この抵抗値が誤差となるので、従来
の発熱抵抗体の温度制御回路では正確な温度制御が出来
ないといういった欠点がある。
【0040】本発明は上述した欠点を除去するため、半
導体スイッチの抵抗値が温度制御回路の駆動に関係せ
ず、正確な定温駆動が可能な発熱抵抗体の温度制御回路
を得ることを目的とする。
【0041】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、3辺が
第1乃至第3の固定抵抗体で、他の一辺が発熱により抵
抗値が変化する発熱抵抗体で構成されたホイートストン
・ブリッジ回路と;同一電流が流れる直列接続した第1
の一対の比例辺である第2及び第3の固定抵抗体の中点
の電位と、その他の直列接続した第2の一対の比例辺で
ある第1の固定抵抗体と発熱抵抗体の中点の電位との電
位差が供給される差動増幅回路とを有し、電位差がゼロ
になるように、差動増幅回路の出力をホイートストン・
ブリッジ回路に印加して、ホイートストン・ブリッジ回
路が平衡条件を満たすようにし、第1の一対の比例辺で
ある第2の固定抵抗体と第3の固定抵抗体との抵抗比を
指定することによって、発熱抵抗体の温度を所定の設定
温度にするようにした発熱抵抗体の温度制御回路におい
て、第1の一対の比例辺である第2の固定抵抗体と第3
の固定抵抗体とを複数組用意し、これらをそれぞれ異な
る指定温度になるような抵抗比にして第2の一対の比例
辺である第1の固定抵抗体と発熱抵抗体に並列接続し、
複数組の第1の一対の比例辺のうちのいづれか一組を選
択するための切替スイッチを有し、この切替スイッチに
より一つのホイートストン・ブリッジ回路を選択し、こ
の選択したホイートストン・ブリッジ回路が平衡条件を
満たすようにさせて、発熱抵抗体の温度を2つ以上の所
定の設定温度に切り替えるようにした発熱抵抗体の温度
制御回路が得られる。
【0042】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て詳細に説明する。
【0043】図3および4を参照して、本発明に係る温
度制御回路の制御対象である発熱抵抗体について説明す
る。本例では、発熱抵抗体が、半導体微細加工技術を応
用して微少に作成した熱伝導式マイクロ湿度センサの発
熱体である場合について説明する。熱伝導式マイクロ湿
度センサは、ジュール熱で自己発熱する発熱体により加
熱された感温抵抗体からの熱放散が変化することを利用
して湿度を測定するものである。
【0044】以下に、熱伝導式マイクロ湿度センサの作
成方法について説明する。感温抵抗体1を有する熱伝導
式マイクロ湿度センサを以下の手順で作成した。その構
成を図4に示す。また、図3に熱伝導式マイクロ湿度セ
ンサを構成するマイクロ湿度センサチップを示す。但
し、本例は、感温抵抗体1と発熱抵抗体2とを同一の素
子とした場合である。
【0045】図3に示すように、シリコン基板3に例
えばスパッタリング法で、SiO2膜4を3μm厚に形
成する。SiO2 膜4上にスパッタ形成した感温抵抗
体1の薄膜状の白金パターンをフォトリソグラフィ技術
を用いて形成する。感温抵抗体1の周辺のSiO2
4をフォトリソグラフィ技術を用いてエッチング除去
し、感温抵抗体1がSiO2 膜4の架橋構造体5上に位
置するように形成する。ダイシングソー等によりカッ
ティングされて得られたマイクロ湿度センサチップ6
(図3)を、図4に示すように、筐体7aと蓋7bから
なるケース7内に組み込み、接続端子6aをワイヤボン
ディング等により接続して完成する。
【0046】このようにして得られた感温抵抗体1を有
する熱伝導式マイクロ湿度センサは非常に小型に構成で
き、時定数を数msにできる。このため、感温抵抗体1
を1秒間に異なる温度に発熱させ、かつ冷却させること
ができる。
【0047】図5には感温抵抗体1と発熱抵抗体2とを
別々の素子で構成した例を示す。架橋構造体5の形状は
感温抵抗体1を効率的に加熱出来る形状であれば良い。
したがって、図6に示すようなカンチレバー状、図7に
示すようなダイヤフラム状でもかまわない。なお、図6
において8はカンチレバー部を示し、図7において9は
ダイヤフラム部を示す。
【0048】図1に上述のようにして得られた感温抵抗
体1を一定温度に保つための、本発明の一実施例による
温度制御回路を示す。図2にその温度制御回路の動作タ
イミングを示す。
【0049】温度制御回路は4辺の抵抗体で構成された
ホイートストン・ブリッジ回路10を有し、そのうちの
3辺は第1乃至第3の固定抵抗体Ro ,Ra ,およびR
b で、他の一辺は発熱により抵抗値が変化する発熱抵抗
体Rs で構成されている。この発熱抵抗体Rs として上
述した感温抵抗体1が使用される。同一電流が流れる直
列接続した第1の一対の比例辺となる第2の固定抵抗体
a と第3の固定抵抗体Rb の中点Cの電位と、その他
の直列接続した第2の一対の比例辺となる第1の固定抵
抗体Ro と発熱抵抗体Rs の中点Dの電位との電位差が
零となるように、この電位差が供給される差動増幅回路
20の出力をホイートストン・ブリッジ回路10に印加
して、ホイートストン・ブリッジ回路10が平衡条件を
満たすようにしている。第1の一対の比例辺である第2
の固定抵抗体Ra と第3の固定抵抗体Rb との抵抗比を
指定して発熱抵抗体Rs (感温抵抗体1)の温度を所定
の設定温度にするようにしている。
【0050】このような発熱抵抗体Rs の温度制御回路
において、本実施例では、第2の一対の比例辺となる第
1の固定抵抗体Ro と発熱抵抗体Rs とに対して、第1
の一対の比例辺となる第2の固定抵抗体Ra と第3の固
定抵抗体Rb とを、それぞれ異なる指定温度となるよう
な抵抗比をもつように、(Ra1,Rb1)および(Ra2
b2)の2組並列に接続している。固定抵抗体Ra1,R
b1の第1の中点C1 と中点Cとの間に第1の切替スイッ
チSWH を設け、固定抵抗体Ra2,Rb2の第2の中点C
2 と中点Cとの間に第2の切替スイッチSWL を設けて
いる。第1および第2の切替スイッチSWH およびSW
L により、第1および第2の中点C1 およびC2 のいず
れか一つを中点Cに接続できるようにしている。これに
より、発熱抵抗体Rs の温度を、所定の第1の設定温度
H と第2の設定温度TL に切り替えるようにしてい
る。本実施例では、第1の設定温度TH を450℃に、
第2の設定温度TL を110℃に設定した。
【0051】また、本実施例では、中点Cとアース間に
第3の切替スイッチSWg が設けられ、差動増幅回路2
0の出力とホイートストン・ブリッジ回路10との間
に、抵抗Rt とコンデンサCt からなる積分回路30が
設けられている。
【0052】このように本実施例では、発熱抵抗体Rs
(感温抵抗体1)の温度を2つの異なる第1および第2
の設定温度TH およびTL にセットできるようになって
おり、第1および第2の切替スイッチSWH およびSW
L により、感温抵抗体Rs の抵抗値が、第1の切替スイ
ッチSWH がオンの時はRo ・Rb1/Ra1に、第2の切
替スイッチSWL がオンの時はRo ・Rb2/Ra2に、そ
れぞれ等しくなるように、ホイートストン・ブリッジ回
路10の平衡を保つ。
【0053】このとき、第1の切替スイッチSWH また
は第2の切替スイッチSWL のオンのときの抵抗値は、
第3の切替スイッチSWg のオフのときの抵抗値に比べ
て6桁以上も小さいため、ほぼ無視できる。このため、
上述したホイートストン・ブリッジ回路10の平衡制御
が正確に行われる。
【0054】図8を参照して、積分回路30の作用につ
いて説明する。図8において、上欄は差動増幅回路20
の出力を示し、下欄は積分回路30の出力を示してい
る。積分回路30は時定数(Ct ・Rt )をもつ。この
時定数(Ct ・Rt )を発熱抵抗体Rs (感温抵抗体
1)の熱時定数に近い数値に設定している。すなわち、
発熱抵抗体Rs の熱時定数と積分回路30の時定数の比
が1/10〜10の範囲内にあるようにしている。
【0055】積分回路30がない場合、図8の上欄に示
すような、差動増幅回路20の出力(過電圧)が、直
接、ホイートストン・ブリッジ10に印加されてしま
う。この過電圧の印加を防ぐため、差動増幅回路20の
出力を積分回路30に通すことにより、図8の下欄に示
すような、差動増幅回路20の出力を遅延させたパルス
電圧をホイートストン・ブリッジ回路10に印加してい
る。
【0056】また、本実施例では、図2に示すように、
第1および第2の切替スイッチSWH およびSWL の両
方ともオフの時は、第3の切替スイッチSWg をオンに
して、ホイートストン・ブリッジ回路10全体の電位を
同一にしている。これにより、第1および第2の切替ス
イッチSWH およびSWL の両方ともオフの時には、発
熱抵抗体Rs (感温抵抗体1)に電圧がかからないよう
にして発熱抵抗体Rs(感温抵抗体1)を保護してい
る。なお、第1乃至第3の切替スイッチSWH ,S
L ,およびSWg のオン・オフの切替制御は、図2の
タイムチャートにそって、図示しないオン・オフ制御回
路によって自動的に行われる。
【0057】このようにして、図1に示す温度制御回路
の発熱抵抗体Rs (感温抵抗体1)の温度を、1秒間に
2回の異なる温度(450℃,110℃)で駆動でき
る。
【0058】なお、発熱抵抗体Rs (感温抵抗体1)の
両端の出力電圧Vo は演算回路40に供給されいる。演
算回路40は、まず、温度450℃のときの出力電圧V
H に基づいて湿度を測定する。引き続いて、演算回路4
0は、この測定した湿度を、温度110℃のときの出力
電圧VL に基づいて、温度補償(校正)する。
【0059】本発明は上述した実施例に限定せず、本発
明の趣旨を逸脱しない範囲内で、種々の変更が可能であ
るのは勿論である。すなわち、上記実施例では、比例辺
となる一対の固定抵抗体を2組並列に接続しているが、
3組以上並列に接続してもよい。その場合、中点を選択
するための切替スイッチの個数もその組数に応じて増え
ることは勿論である。
【0060】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、正確な定温駆動が可能な発熱抵抗体の温度制御
回路を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による発熱抵抗体の温度制御
回路の構成を示す回路図である。
【図2】図1に示す温度制御回路の動作タイミングを示
すタイムチャートである。
【図3】図1に示す温度制御回路に使用される湿度セン
サチップを示す斜視図である。
【図4】図3に示す湿度センサチップを含む湿度センサ
を示す分解斜視図である。
【図5】図1に示す温度制御回路に使用される他の湿度
センサチップを示す斜視図である。
【図6】図1に示す温度制御回路に使用されるさらに他
の湿度センサチップを示す図で(a)は斜視図、(b)
はB−B線断面図である。
【図7】図1に示す温度制御回路に使用されるさらに別
の湿度センサチップを示す図で(a)は斜視図、(b)
はC−C線断面図である。
【図8】図1に示す温度制御回路に使用される積分回路
の作用を説明するためタイムチャートである。
【図9】図1に示す温度制御回路に使用され発熱体の抵
抗−温度特性図である。
【図10】従来の発熱抵抗体の温度制御回路の構成を示
す回路図である。
【図11】図10に示す温度制御回路の動作タイミング
を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
10 ホイートストン・ブリッジ回路 20 差動増幅回路 30 積分回路 40 演算回路 Ro ,Ra1,Rb1,Ra2,Rb2 固定抵抗体 Rs 発熱抵抗体 SWH ,SWL ,SWg 切替スイッチ Vo 出力電圧 Rt 固定抵抗 Ct コンデンサ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年9月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】また、温度100℃〜150℃において、
0〜300g/m3 の湿度範囲では、熱伝導率λは水蒸
気の量の依存性が非常に小さいことが明らかにされてい
る。その根拠は、純粋空気に水蒸気が混在した系の熱伝
導率λの上記湿度範囲における水蒸気濃度依存性の理論
式による。つまり、温度100℃〜150℃における出
力電圧V0 の値は湿度依存性がきわめて小さい
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01N 25/00 G01D 3/04 D 27/12 G01K 7/24 L

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3辺が第1乃至第3の固定抵抗体
    (Ro ,Ra ,Rb)で、他の一辺が発熱により抵抗値が
    変化する発熱抵抗体(Rs)で構成されたホイートストン
    ・ブリッジ回路(10)と;同一電流が流れる直列接続
    した第1の一対の比例辺である前記第2及び第3の固定
    抵抗体(Ra ,Rb)の中点(C)の電位と、その他の直
    列接続した第2の一対の比例辺である前記第1の固定抵
    抗体(Ro )と前記発熱抵抗体(Rs)の中点(D)の電
    位との電位差が供給される差動増幅回路(20)とを有
    し、 前記電位差がゼロになるように、前記差動増幅回路の出
    力を前記ホイートストン・ブリッジ回路に印加して、該
    ホイートストン・ブリッジ回路が平衡条件を満たすよう
    にし、 前記第1の一対の比例辺である前記第2の固定抵抗体
    (Ra )と前記第3の固定抵抗体(Rb)との抵抗比を指
    定することによって、前記発熱抵抗体(Rs)の温度を所
    定の設定温度にするようにした発熱抵抗体の温度制御回
    路において、 前記第1の一対の比例辺である前記第2の固定抵抗体
    (Ra )と前記第3の固定抵抗体(Rb)とを複数組
    ((Ra1,Rb1),(Ra2,Rb2))用意し、これらを
    それぞれ異なる指定温度になるような抵抗比にして前記
    第2の一対の比例辺である前記第1の固定抵抗体
    (Ro )と前記発熱抵抗体(Rs)に並列接続し、 複数組の前記第1の一対の比例辺のうちのいづれか一組
    を選択するための切替スイッチ(SWH ,SWL )を有
    し、該切替スイッチ(SWH ,SWL )により一つのホ
    イートストン・ブリッジ回路を選択し、 該選択したホイートストン・ブリッジ回路が平衡条件を
    満たすようにさせて、前記発熱抵抗体(Rs)の温度を2
    つ以上の所定の設定温度に切り替えるようにした発熱抵
    抗体の温度制御回路。
  2. 【請求項2】 前記選択したホイートストン・ブリッジ
    回路が平衡条件を満たすようにさせるタイミング以外の
    タイミングでは、前記選択したホイートストン・ブリッ
    ジ回路に電圧が印加されないように制御する手段(SW
    g )を有する請求項1記載の発熱抵抗体の温度制御回
    路。
  3. 【請求項3】 前記差動増幅回路の出力と前記ホイート
    ストン・ブリッジ回路との間に所定の時定数をもつ積分
    回路(30)を設け、 前記発熱抵抗体の熱時定数と前記積分回路の時定数の比
    が1/10〜10の範囲内にある請求項1記載の発熱抵
    抗体の温度制御回路。
  4. 【請求項4】 前記発熱抵抗体(Rs)として、ジュール
    熱で自己発熱する発熱体(2)により発熱された感温抵
    抗体(1)からの熱放散が変化することを利用して湿度
    を測定する熱伝導式湿度センサの前記発熱体(2)を使
    用したことを特徴とする請求項1記載の発熱抵抗体の温
    度制御回路。
  5. 【請求項5】 前記発熱体(2)に一定時間内に2回の
    パルス電圧を印加することにより、前記感温抵抗体
    (1)を一定時間内に300℃以上の第1の一定温度と
    100℃〜150℃の第2の一定温度に発熱させる手段
    と、 前記感温抵抗体(1)の温度を前記第1の一定温度に制
    御したときに湿度測定を行うと共に、該湿度測定結果の
    雰囲気温度変化による出力特性変化を、前記感温抵抗体
    (1)の温度を前記第2の一定温度に制御した状態のと
    きの出力特性で温度補償する手段(40)とを有する請
    求項4記載の発熱抵抗体の温度制御回路。
  6. 【請求項6】 前記発熱体(2)と前記感温抵抗体
    (1)とが、橋架構造上、カンチレバー上、およびダイ
    アフラム上のいずれか1つの上に、薄膜状で一体形成さ
    れ、前記発熱体(2)と前記感温抵抗体(1)を備えた
    領域を湿度感応部とする請求項5記載の発熱抵抗体の温
    度制御回路。
  7. 【請求項7】 前記発熱体(2)と前記感温抵抗体
    (1)とを同一の素子としたことを特徴とする請求項4
    〜6のいずれかに記載の発熱抵抗体の温度制御回路。
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