JPH0952245A - 積層体の製造装置 - Google Patents

積層体の製造装置

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JPH0952245A
JPH0952245A JP20488195A JP20488195A JPH0952245A JP H0952245 A JPH0952245 A JP H0952245A JP 20488195 A JP20488195 A JP 20488195A JP 20488195 A JP20488195 A JP 20488195A JP H0952245 A JPH0952245 A JP H0952245A
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JP
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skin
molding die
boundary wall
boundary line
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JP20488195A
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Tamotsu Nagatani
保 永谷
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Araco Co Ltd
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Araco Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基材の表面を性質が異なる表皮材により被覆
した積層体の製造コストを低下させ、しかも表皮材の境
界線が見苦しくならないようにする。 【解決手段】 表皮材12,13の境界線14に対応し
て、表皮材側成形型25に設けた可動境界壁30を基材
側成形型20に向かう方向に所定距離進退可能に弾性的
に付勢し、この可動境界壁30は、表皮材側成形型に形
成したスリット32に摺動可能に支持された板状部30
aと、その先端縁に沿って設けた先端部30bにより構
成する。可動境界壁の先端部は、断面輪郭形状が板状部
を矢柄とする矢尻形で、両成形型20,25の接近の途
中において基材11の表面に先端縁が当接して弾性的に
押圧される。基材表面の可動境界壁により区画される各
領域には、複数の樹脂供給装置23,28から、性質が
異なる各表皮材を形成する各溶融樹脂12m,13mが
供給される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用ドアトリ
ム、車両用内装材、屋内用内装材等に使用される積層体
の製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記した積層体においては、図1に示す
ように、意匠性を考慮して、ドアトリム10の表面を被
覆する表皮材12,13を、境界線14を境として異な
る色としたもの、いわゆるツー・トーン・カラーにした
ものがある。このようなドアトリムを製造するには、塗
装方式と2色貼合せ方式がある。前者は、例えば木質系
あるいは樹脂系の成形基材の表面全面に単色のシート状
の表皮材を貼付して被覆し、異なる色とする部分を除き
マスキングを実施して覆い、異なる色で塗装した後マス
キングを除去してツー・トーン・カラーにする方法であ
る。また後者は、予め貼り合せておいた2色のシート状
の表皮材を基材の表面に貼付して被覆する方法、あるい
は基材の表面全面に1色目のシート状の表皮材を貼付し
その上に2色目の表皮材を貼付する方法である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術のうち塗
装方式では、マスキング、塗装、マスキング除去等の作
業が必要なので加工コストが上昇し、また表皮材は塗装
可能なもの(ABS樹脂、PVC樹脂等)に材料が限定
され、更に表面処理(プライマー処理等)が必要になる
という問題がある。また2色貼合せ方式のうち予め貼り
合わせる方法では、シート状の表皮材を予め貼り合わせ
る必要があるので加工コストが上昇し、1色目の表皮材
貼付後に2色目の表皮材を貼付する方法では、2色目の
貼合せ部の位置決めが難しく、また境界線を隠す構造が
必要になるという問題がある。
【0004】これに対し出願人は先に特願平6−171
406号に係る発明を提案した。これは図4に示すよう
に、上型2の成形面2aの境界線14に対応する部分に
境界壁2bを突出して設け、この上型2を下降させて支
持面1aに基材11を支持させた下型1に接近させ、境
界壁2bの先端が基材11の表面に当接した最接近状態
で、境界壁2bにより区画された各領域に各樹脂供給装
置5,8から異なる色の溶融樹脂12m,13mを供給
して基材11の表面を異なる表皮材12,13で被覆す
るものである。図示の例では、各樹脂供給装置5,8か
らの溶融樹脂12m,13mの供給は、各型1,2に形
成した樹脂供給通路3,6を介して、射出成形により行
う。また境界壁2bは、図4のように上型2に固定する
代わりに、下型1に向かう方向に進退可能に設けて下型
1に向かって弾性的に付勢してもよく、そのようにすれ
ば両型1,2が最接近状態になる前に境界壁2bの先端
が基材11の表面に当接するので、両型1,2が開いた
状態で各溶融樹脂12m,13mを基材11の表面上に
置き、下降する上型2の成形面2aで押し広げるスタン
ピング成形により表皮材12,13を形成することがで
きる。
【0005】しかしながら、何れの場合でも、境界壁2
bの先端を完全に一様に基材11の表面に当接させるこ
とは困難であるので、色が異なる表皮材12,13の各
先端縁は必ずしも境界壁2bの中心面と一致する位置と
はならず、このため境界壁2bにより形成される溝の底
部において、基材11が局部的に露出しあるいは多少の
不規則な出入り模様が生じて境界線14が見苦しくなる
のを完全に防止することは困難である。本発明はこのよ
うな問題を解決して、外部から見た場合、異なる表皮材
12,13の境界線14が見苦しくならないようにする
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明による積層体の製
造装置は、基材の表面を所定の境界線を境として性質が
異なる複数の表皮材によりそれぞれ被覆してなる積層体
の製造装置において、基材の裏面を支持する支持面を形
成した基材側成形型と、この基材側成形型に接近離隔可
能に設けられて各表皮材の表面の形状に合わせた成形面
を形成した表皮材側成形型と、境界線に対応して表皮材
側成形型に基材側成形型に向かう方向に所定距離進退可
能に設けられて同基材側成形型に向かって弾性的に付勢
された可動境界壁と、基材側成形型の支持面に支持され
た基材の表面と表皮材側成形型の成形面の間の境界線に
より区画された各領域と対応する位置にそれぞれ性質が
異なる溶融樹脂を供給する複数の樹脂供給装置を備えた
ものであり、可動境界壁は、境界線に対応して表皮材側
成形型に形成したスリットに摺動可能に支持された板状
部と、断面輪郭形状が板状部を矢柄とする矢尻形で同板
状部の先端縁に沿って設けられ両成形型の接近の途中に
おいて基材の表面に先端縁が当接して弾性的に押圧され
る先端部により構成したものである。
【0007】基材の表面と表皮材側成形型の成形面の間
に供給されて両成形型の最接近状態においてそれらの間
に充填された各溶融樹脂よりなる表皮材は、基材の表面
に弾性的に押圧された可動境界壁の先端部を覆って包
み、可動境界壁の先端部両側の後側縁と板状部の先端縁
付近と表皮材側成形型の成形面の間に1対の互いに対向
する突出縁が形成される。この状態から両成形型を離隔
させれば、先ず可動境界壁は先端部が表皮材に包まれた
状態で表皮材側成形型に対し前進して、表皮材の表面と
表皮材側成形型の成形面の間に隙間が形成される。両成
形型を更に離隔させれば、表皮材に包まれた先端部は表
皮材から無理に引き抜かれ、この際に各突出縁は先端部
両側の両小円弧部により外向きに折り曲げられる。両成
形型を更に離隔させて可動境界壁を表皮材から完全に引
き離せば、折り曲げられた各突出縁は一部塑性変形を残
して元に戻り、その先端は可動境界壁の板状部の中心面
があった位置に沿ってほゞ接合した状態となる。
【0008】表皮材側成形型の成形面に境界線に対応し
て突条部を形成し、この突条部の頂部に沿って可動境界
壁を支持するスリットを形成してもよく、これによれば
互いにほゞ接合された各突出縁の先端は、表皮材側成形
型の突条部により形成された溝の底部に沿って位置され
る。
【0009】また基材側成形型の支持面に、境界線に対
応して基材に設けた木目込み用溝の裏側に形成される突
条を受ける溝部を形成してもよく、これによれば表皮材
の厚さに比して可動境界壁の先端部を大きくすることが
できる。
【0010】
【発明の効果】上述のように、本発明によれば、外部か
ら見える各突出縁の先端の接合線は可動境界壁の板状部
の中心面があった位置に沿ったものとなり、一方可動境
界壁の先端部により形成される溝の底部に生じる局部的
な基材の露出あるいは多少の不規則な出入り模様はこの
各突出縁により隠されて外部からは見えないので、基材
を被覆する異なる性質の各表皮材の境界線が見苦しくな
ることはない。
【0011】表皮材側成形型の成形面に境界線に対応し
て突条部を形成したものによれば、各表皮材の境界線
は、表面に形成される溝の底部に沿って形成されるの
で、一層美観が向上する。
【0012】また基材側成形型の支持面に、基材に設け
た木目込み用溝の裏側に形成した突条を受ける溝部を形
成したものによれば、表皮材の厚さに比して可動境界壁
の先端部を大きくすることができるので、各突出縁の接
合状態の仕上がりをよくすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、本発明による積層体の製
造装置を車両用ドアトリムの製造に適用した場合の実施
の形態を、図1〜図3により説明する。この実施の形態
により製造されるドアトリム10は、図1に示すよう
に、ドアトリムの形状に予め形成された基材11(図2
参照)の表面を所定の境界線14を境として2つの領域
に区画し、この各領域を第1表皮材12と第2表皮材1
3により被覆したものである。基材11は、木材のチッ
プまたは木質系繊維に結合剤としてフェノール樹脂を添
加混合したものを多孔性となるようにホットプレス成形
したものであり、各表皮材12,13はそれぞれ異なる
着色剤を加えたポリプロピレン樹脂である。境界線14
は、図1に示すドアトリム10では直線状としたが、L
字状でもよいし、ループ状としてその内外を異なる色の
表皮材で被覆してもよい。図示の実施の形態では、基材
11の表面に境界線14に沿った木目込み用溝11a
(図2参照)を設けて基材11の表面を2つの領域に区
画しているが、この木目込み用溝11aは省略してもよ
い。またこのドアトリム10は、必要に応じて表皮材1
2,13の一部にオーナメントを設けてもよい。
【0014】図2は本発明による積層体の製造装置の一
つの実施の形態であり、図1の2−2線に沿った断面に
対応する状態で示している。主として図2に示すよう
に、この実施の形態の製造装置は、成形装置下部の固定
側型支持部材(図示省略)に取り付けられる下型(基材
側成形型)20と、成形装置上部の可動側型支持部材
(図示省略)に取り付けられる上型(表皮側成形型)2
5と、異なる着色剤を加えた各溶融樹脂12m,13m
を注入する樹脂供給装置23,28(先端の一部のみを
示す)を備えている。下型20と上型25の外周部に
は、表皮材12,13の平面輪郭形状に沿って外向段部
20b及び内向段部25bが形成され、両型20,25
の最接近状態では、この両段部20b,25bは、多少
の隙間をおいて互いに嵌合される。
【0015】下型20の上面にはドアトリム10の基材
11の裏面と一致する形状の支持面20aが形成され、
この支持面20a全体で基材11を支持するようになっ
ている。支持面20aには木目込み用溝11aに対応し
て基材11の裏側に突出する突条を受ける溝部20cが
形成されている。下型20に形成した樹脂供給通路21
は、溝部20cの左側において先端が下型20の支持面
20aに開口され、この樹脂供給通路21には樹脂供給
装置23の先端が接合されて、溶融状態の合成樹脂が供
給される。樹脂供給通路21の回りには、保温用のヒー
タ22が設けられている。基材11には各分岐路21a
の先端に対応する位置に孔11bが設けられ、第1表皮
材12を形成する合成樹脂は、樹脂供給装置23から溶
融状態で供給され、樹脂供給通路21及び孔11bを通
り、二点鎖線12mに示すように、基材11上の木目込
み用溝11aにより区画された領域の一方(図2におい
て木目込み用溝11aの左側の領域)に、塊状になって
供給される。樹脂供給通路21は先端側を分岐し、溝部
20cの一側の複数の位置において、基材11上に供給
するようにしてもよい。
【0016】可動側型支持部材に取り付けられた上型2
5は下型20に対し上方から接近離隔可能であり、図2
は離隔状態を示している。成形型20,25の支持面2
0aと対向する上型25の下面には、基材11の表面に
形成する両表皮材12,13の表面と一致する形状の成
形面25aが形成され、下型20の溝部20cと対応す
る位置に突条部25cが形成されている。上型25に形
成した樹脂供給通路26は、突条部25cの右側におい
て先端が上型25の成形面25aに開口され、この樹脂
供給通路26には樹脂供給装置28の先端が接合され
て、第2表皮材13となる溶融樹脂13mは、基材11
上の木目込み用溝11aにより区画された領域の他方
(図2において木目込み用溝11aの右側の領域)に供
給される。樹脂供給通路26の回りには、保温用のヒー
タ27が設けられている。樹脂供給通路21は先端側を
分岐し、溝部20cの一側の複数の位置において、基材
11上に供給するようにしてもよい。
【0017】図2及び図3に示すように、上型25の成
形面25aの突条部25cには、その頂部の全長に沿っ
て所定の深さの下向きのスリット32が形成されてい
る。スリット32の上底面には複数箇所に所定の深さの
円形の収納孔33が形成され、各収納孔33に続いてこ
れと同心に形成したやや大径の孔29は上型25の上面
に開口されている。このスリット32により下型20に
向かう方向に進退可能に支持される可動境界壁30は、
スリット32により摺動可能に支持される板状部30a
と、成形面25aの突条部25cから突出する板状部3
0aの先端縁に沿って一体形成された先端部30bによ
り構成されている。この先端部30bの断面輪郭形状
は、板状部30aの矢柄とする矢尻形で、板状部30a
に対して鋭角をなす1対の前側縁30b1と、板状部30
aに対して前側縁30b1よりも大きい鋭角をなす1対の
後側縁30b2と、この各両側縁30b1,30b2の各先端
を滑らかに連結する小円弧部30b3からなる一定の形状
である。可動境界壁30の板状部30aには長手方向に
沿った複数位置に上下方向の溝孔30cが形成され、成
形面25aの突条部25cの根元部に固定したピン34
がこの溝孔30cを横方向に貫通することにより、可動
境界壁30は上下方向に所定距離移動可能に上型25に
支持される。孔29の底部に固定したストッパ35と板
状部30aの上縁の間には、収納孔33内に設けたスプ
リング31が介装され、これにより可動境界壁30は下
型20に向かって弾性的に付勢され、自由状態ではピン
34が溝孔30cの一端に当接して停止される。
【0018】この実施の形態の製造装置を用いてドアト
リムを製造するには、下型20及び上型25を予め50
〜80℃の温度に調節しておき、図2に示すように、基
材11を下型20の支持面20a上にセットした後、上
型25を下型20に向かって下降させる。両型20,2
5がある程度接近したところで、樹脂供給装置23から
の溶融樹脂12mを基材11上の木目込み用溝11aに
より区画された領域の一方(図2において木目込み用溝
11aの左側の領域)に、また樹脂供給装置28からの
溶融樹脂13mを、基材11上の木目込み用溝11aに
より区画された領域の他方(図2において木目込み用溝
11aの右側の領域)に供給する。各樹脂供給装置2
3,28から供給される溶融樹脂12m,13mの温度
は180〜200℃程度である。各溶融樹脂12m,1
3mの吐出量は、成形すべき表皮材12,13の容積と
同じまたはそれを僅かに越える程度となるように、樹脂
供給装置23,28の吐出圧、樹脂供給通路21,26
の寸法及び供給通路の一部に設ける弁(図示省略)など
により制御される。
【0019】この下降により、先ず図3(a)に示すよ
うに、可動境界壁30の先端部30bの先端が木目込み
用溝11aの底部に当接し、この状態では各溶融樹脂1
2m,13mは基材11の表面と上型25の成形面25
aの間に押し広げられるが、その大部分はまだ可動境界
壁30までは達していない。上型25が更に下降すれば
スプリング31が撓んで可動境界壁30の先端は木目込
み用溝11aの底面に弾性的に押圧されると共に溶融樹
脂12m,13mは更に押し広げられ、図3(b)に示
すように基材11の表面と成形面25aとの間隔が基材
11上に成形すべき表皮材12,13の厚さに対応する
値となる最接近位置に達すれば、各型20,25の段部
20b,25bは互いに嵌合され、各溶融樹脂12m,
13mは基材11の表面と表皮材側成形型25の成形面
25aの間に圧縮充填されて表皮材12,13を形成
し、少量の余分の合成樹脂は互いに嵌合された段部20
b,25bの隙間から薄いバリとして排出される。この
状態では、各表皮材12,13は可動境界壁30の先端
部30bを覆って包み、可動境界壁30の先端部30b
両側の後側縁30b2と板状部30aの先端縁付近と表皮
材側成形型25の成形面25aの間に1対の互いに対向
する突出縁12a,13aが形成される。この実施の形
態のように多孔性の基材11を使用した場合には、各表
皮材12,13を構成するポリプロピレン樹脂は、基材
11の表面付近の孔内に含浸されるアンカー効果により
基材11に結合される。
【0020】表皮材12,13がある程度硬化する所定
温度以下となってから両成形型20,25を離隔させれ
ば、先ず可動境界壁30は先端部30bが表皮材12,
13に包まれたままの状態で表皮材側成形型25に対し
前進して、図3(c)に示すように表皮材12,13の
表面と表皮材側成形型25の成形面25aの間に隙間が
形成される。両成形型20,25を更に離隔させれば、
表皮材12,13に包まれた先端部30bは、図3
(d)に示すように表皮材12,13から無理に引き抜
かれ、この際に各突出縁12a,13aは先端部30b
両側の両小円弧部30b3により外向きに折り曲げられ
る。両成形型20,25を更に離隔させて可動境界壁3
0を表皮材12,13から完全に引き離せば、図3
(e)に示すように折り曲げられた各突出縁12a,1
3aは一部塑性変形を残して元に戻って表皮材側成形型
25の突条部25cにより形成された溝の底部を形成す
るが、完全には元に戻らないので各突出縁12a,13
aの先端は可動境界壁30の板状部30aの中心面があ
った位置に沿ってほゞ接合した状態となる。
【0021】このように、表皮材12,13の表面に形
成される溝の底部に位置して外部から見える各突出縁1
2a,13aは、その先端が互いに接合されて各表皮材
12,13の境界線14を形成する。可動境界壁30の
先端部30bにより形成される溝の底部に生じる局部的
な基材11の露出あるいは多少の不規則な出入り模様は
この各突出縁12a,13aにより隠されて外部からは
見えないので、基材11を被覆する各表皮材12,13
の境界線14が見苦しくなることはない。
【0022】上記実施の形態では、各表皮材12,13
を形成する各溶融樹脂12m,13mは、各樹脂供給装
置23,28から樹脂供給通路21及び孔11b並びに
樹脂供給通路26を通して基材11上に塊状として供給
したが、樹脂供給通路21,26及び孔11bを廃止
し、その代わり上型25を上昇させた状態で、図2の二
点鎖線で示す樹脂供給装置23A,28Aにより、各溶
融樹脂12m,13mを基材11上の木目込み用溝11
aにより区画された各領域に、帯状として供給してもよ
い。この場合は上型25を下降させるに先立ち、各樹脂
供給装置23A,28Aを下型20上から側方に移動さ
せておかなければならない。その他の作用は上記した実
施の形態と同じである。
【0023】上記した実施の形態は表皮材12,13を
スタンピング成形により成形する例であるが、表皮材1
2,13は射出成形により成形してもよい。この場合
は、下型20と上型25を最接近位置として閉じた後
に、樹脂供給装置23及び28からの溶融樹脂12m,
13mを高圧(100〜300 kg/cm2)で、基材11
の表面と上型25の成形面25aの間の空間に射出すれ
ばよい。射出成形の場合を含み成形型に各溶融樹脂12
m,13mの樹脂供給通路21,26を設ける場合に
は、図1に示すように下型20と上型25のそれぞれに
樹脂供給通路を設ける代わりに、下型20または上型2
5の一方に両方の樹脂供給通路21,26を設けてもよ
い。
【0024】上記した実施の形態では、表皮材12,1
3の素材はポリプロピレン樹脂を用いたが、塩化ビニー
ル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ABS樹
脂等の熱可塑性樹脂を、単独であるいは2種以上配合し
て使用してもよい。また、基材11は木質系の多孔性成
形品を用いたが、硬質発砲ウレタン等の多孔性の樹脂成
形品を用いてもよく、あるいはフェノール樹脂、エポキ
シ樹脂、ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂や、ポリプ
ロピレン樹脂、ABS樹脂等の熱可塑性樹脂、またはこ
れらを繊維や金属などで補強した複合材料など、任意の
素材を使用することができる。基材11に対する表皮材
12,13の熱溶着性が悪い場合は、前述のように基材
11を多孔性とし、基材11表面の多数の隙間内に表皮
材12,13の素材を含浸させてアンカー効果により基
材11と表皮材12,13の間の結合性を高めてもよい
し、変性オレフィンなどの表面改質剤を基材11の表面
に塗布して表皮材12,13との濡れ性を改善して結合
性を高めてもよいし、あるいはこの両者を組み合わせて
結合性を高めてもよい。
【0025】上記した実施の形態では、基材11の表面
を境界線14により2つの領域に区画してそれぞれに異
なる色の表皮材12,13で被覆した例を示したが、本
発明は、基材の表面を境界線により3つ以上の領域に分
割して各領域を性質が異なる複数の表皮材により被覆し
てもよい。各表皮材は、加える着色剤の色を異ならせる
だけでなく、材質を変更し、あるいは発泡剤を加えた溶
融樹脂を使用して発泡させるなど、種々の方法で性質を
異ならせたものを使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による積層体の製造装置により製造さ
れるドアトリムの一例の平面図である。
【図2】 本発明による積層体の製造装置の実施の形態
の一例を示す断面図である。
【図3】 図2に示す実施の形態の製造工程を示す部分
拡大断面図である。
【図4】 従来技術による積層体の製造装置の一例を示
す断面図である。
【符号の説明】 11…基材、11a…木目込み用溝、12,13…表皮
材、12m,13m…溶融樹脂、14…境界線、20…
基材側成形型(下型)、20a…支持面、20c…溝
部、23,23A…樹脂供給装置、25…表皮材側成形
型(上型)、25a…成形面、25c…突条部、28,
28A…樹脂供給装置、30…可動境界壁、30a…板
状部、30b…先端部、30b1…前側縁、30b2…後側
縁、30b3…小円弧部、32…スリット。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材の表面を所定の境界線を境として複
    数の領域に分割し、この各領域を性質が異なる複数の表
    皮材によりそれぞれ被覆してなる積層体の製造装置にお
    いて、前記基材の裏面の形状に合わせた支持面を形成し
    た基材側成形型と、この基材側成形型に接近離隔可能に
    設けられ前記各表皮材の表面の形状に合わせた成形面を
    前記基材側成形型の支持面と対向して形成した表皮材側
    成形型と、前記境界線に対応して前記表皮材側成形型に
    前記基材側成形型に向かう方向に所定距離進退可能に設
    けられて同基材側成形型に向かって弾性的に付勢された
    可動境界壁と、前記基材側成形型の支持面に支持された
    前記基材の表面と前記表皮材側成形型の成形面の間の前
    記境界線により区画された各領域と対応する各位置にそ
    れぞれ性質が異なる溶融樹脂を供給する複数の樹脂供給
    装置を備え、前記可動境界壁は、前記境界線に対応して
    前記表皮材側成形型に形成しスリットに摺動可能に支持
    された板状部と、断面輪郭形状が前記板状部に対して鋭
    角をなす1対の前側縁と同板状部に対して前記前側縁よ
    りも大きい鋭角をなす1対の後側縁とこの各両側縁の各
    先端を滑らかに連結する1対の小円弧部からなり前記板
    状部を矢柄とする矢尻形で前記板状部の板状部の前記成
    形面より突出する先端縁に沿って設けられ前記両成形型
    の接近の途中において前記基材の表面に先端縁が当接し
    て弾性的に押圧される先端部よりなることを特徴とする
    積層体の製造装置。
  2. 【請求項2】 前記表皮材側成形型の成形面には、前記
    境界線に対応して突条部を形成し、前記スリットはこの
    突条部の頂部に沿って形成してなる前記1に記載の積層
    体の製造装置。
  3. 【請求項3】 前記基材側成形型の支持面には、前記境
    界線に対応して前記基材に設けた木目込み用溝の裏側に
    形成される突条を受ける溝部を形成してなる請求項1ま
    たは請求項2に記載の積層体の製造装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN114643670A (zh) * 2022-03-16 2022-06-21 中山拓飞电器科技有限公司 一种反包边热压成型模具及一种薄膜反包边成型工艺
CN114643670B (zh) * 2022-03-16 2023-06-30 中山拓飞电器科技有限公司 一种反包边热压成型模具及一种薄膜反包边成型工艺

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