JPH09512924A - ビーム合成装置及びこの装置を具える画像投射装置 - Google Patents

ビーム合成装置及びこの装置を具える画像投射装置

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JPH09512924A JP7528815A JP52881595A JPH09512924A JP H09512924 A JPH09512924 A JP H09512924A JP 7528815 A JP7528815 A JP 7528815A JP 52881595 A JP52881595 A JP 52881595A JP H09512924 A JPH09512924 A JP H09512924A
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フランシスカス ヨハネス マリア ウォルテル
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フィリップス エレクトロニクス ネムローゼ フェンノートシャップ
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Abstract

(57)【要約】 異なるカラーの少なくとも2本のサブビーム(bG,bR,bB)を1本のカラービーム(bc)に合成する光学装置について説明する。この光学装置は、透明なプレート状の基板(20,22)上に配置した少なくとも1個のカラー選択性反射器(21,23)を具える。シリンドリカルレンズと傾斜配置した球面レンズのグループから選択される第1のサブ素子と、平行平面板,楔及びプリズムから選択される第2のサブ素子とから構成される補正素子(45a,45b)を用いることにより、基板をサブビーム中に配置することにより生ずる収差を補正する。

Description

【発明の詳細な説明】 ビーム合成装置及びこの装置を具える画像投射装置 本発明は、異なるカラーの少なくとも2本のサブビームを1本のカラービーム に合成する光学装置であって、透明なプレート状の基板に形成した少なくとも1 個のカラー選択性反射器を具えると共に、前記基板を横切るサブビームの光路に 配置されサブビーム中の基板により導入された非点収差を補償する少なくとも1 個の補正素子が設けられている光学装置に関するものである。 この型式の装置は、例えば同一の画像で異なるカラーの3個の単色画像を発生 させる3個の画像源から発生した3本のビームを1本のカラービームに合成し、 この合成カラービームを投射レンズ系に供給するカラー画像投射装置に用いるこ とができる。これら3個の単色画像は投射スクリーン上に1個の画像として投射 される。 以後LCDパネルと称する液晶画像表示パネルの3個のパネルから放出された 3本の異なるカラーのサブビームを合成する装置は、米国特許第5046837 号に記載されている。この装置はダイクロイックミラーの形態の2個のカラー選 択性反射器を具え、各反射器はガラス基板上に形成されている。1本のサブビー ム、例えば緑のビームは2個のミラーで反射し、赤及び青の他の2本のサブビー ムはダイクロイックミラーで1回反射し、1回ミラー基板を透過する。これらの ミラーはサブビームの軸に対して例えば45°の角度をなすように3本のビーム に対して斜めに配置され、これらサブビームはミラーの領域において集束ビーム とされているので、ミラーの基板を透過するサブビームに非点収差が生じ、すな わちこのビームはビーム軸を含む2個の互いに直交する面で互いに異なる集束性 を有することになる。従って、このビームは上記2個の面において投射スクリー ン上で鮮明に合焦せず、投射された画像に収差が発生してしまう。ミラーは結像 光学系中に配置されているので、これらミラーは高い平坦性を有する必要があり 、この要求は比較的厚い基板を用いる場合にだけ達成されるので、上記非点収差 は比較的大きくなってしまう。この非点収差は3本のサブビームのうちの2本の サ ブビームにだけ発生する。従って、投射されたカラー画像の歪みは、合成ビーム の光路中に1個の補正素子を配置するだけでは補正することができない。 特開平3−170925号において、ダイクロイック層と対向する各ミラー基 板にシリンドリカルレンズを配置することにより収差を除去することが提案され ている。すでに知られているように、シリンドリカルレンズはビーム中に非点収 差を導入する。シリンドリカルレンズのレンズ力及び配置位置を適切に選択する ことにより、導入された非点収差はプレートを斜めに通過することによりビーム 中に生ずる非点収差を補償することができる。一方、このシリンドリカルレンズ を用いることにより非点収差だけが補正され、他の収差特にコマ収差を除去する ことができない。 本発明の目的は、ビーム収差について十分に補正できる補正素子を提供するこ と、並びにこのような補正素子を用いる別の可能性を実現することにある。 本発明による光学装置は、補正素子がシリンドリカルレンズ及び傾斜配置した 球面レンズのグループから選択した第1のサブ素子と、平行平面板、楔及びプリ ズムのグループから選択した第2のサブ素子とを具え、これらサブ素子が一緒に なって、前記サブビームが基板を横切ることにより導入された少なくとも非点収 差及びコマ収差を補正することを特徴とする。 第1のサブ素子は適切に整合したレンズ力及び位置を有し、この素子を通過す るビームに発生した非点収差の焦線間の距離が、反射器の基板を通過するビーム に発生する非点収差の焦線間の距離と等しい大きさで符号が反対となるようにす る。反射器基板を通過するビーム中に発生したコマ収差は第2のサブ素子により 補正する。 第1及び第2のサブ素子は個別の素子とすることができる。 一方、この光学装置の好適実施例は、第1及び第2のサブ素子を1個の素子に 一体化したことを特徴とする。 この場合、起こりうる不所望な反射を最小にすることができ、さらに補正素子 及び光学装置組立体の製造が一層簡単になる。 一体化した素子のサブ素子の相対的な配置位置については種々の可能性がある 。 第1の実施例は、第1及び第2のサブ素子を一体化した素子の互いに対向する 側に配置したことを特徴とする。 第2の実施例は、第1及び第2のサブ素子を一体化した素子の同一面に重ねて 形成することを特徴とする。 補正されるべき基板に対するサブ素子の配置に関して種々の取り得る可能性が ある。 第1の可能性は、第1の補正素子が第2の補正素子よりも補正されるべき反射 器基板に近接することを特徴とする実施例により実現される。 第2の可能性は、第2の補正素子が第1の補正素子よりも補正されるべき反射 器基板に近接することを特徴とする実施例により実現される。 第1及び第2のサブ素子が1個の素子の同一の面に一体化されている実施例に おいて、この面は補正されるべき基板と対向するか又はこの基板から離れて位置 することができる。 この光学装置の特別な実施例は、第1のサブ素子をシリンドリカルレンズとし 、第2のサブ素子を光学楔としたことを特徴とする。 この実施例はさらに、補正されるべき反射器基板から見て、前記シリンドリカ ル面を凸型とし、シリンドリカル軸が装置の光軸を含む面と直交し、この面内に おいて反射器が光軸に対して鋭角で延在することを特徴とする。 或いは、この実施例は、補正されるべき反射器基板から見て、前記シリンドリ カル面を凹型とし、シリンドリカル軸を装置の光軸を含む面に平行とし、この面 内において反射器が光軸に対して鋭角で延在することを特徴とする。 カラー選択性反射器を1個だけ具え2本のビームを合成する光学装置において は、反射器基板を横切るサブビームの光路中に補正素子を配置する。 2個のカラー選択性反射器を具え3本のサブビームを合成する光学装置におい ては、本発明による個別の補正素子を、各基板を横切るサブビームの光路中に配 置することができる。 一方、この光学装置は、全てのサブビームが同一の基板厚さを横切り、合成ビ ームの光路中に1個の補正素子を配置したことを特徴とする。 勿論、特開平5−27345号の要約書おいて、オリジナルの基板と同一の厚 さを有する特別な基板を各ダイクロィックミラーに関連させることによりカラー テレビジョン投射装置の3本のサブビームを等しくし、各サブビームがLCDパ ネルから投射レンズ系に至る光路中で基板を2回横切るようにすることが提案さ れている。特開平5−27345号には、投射レンズ系を適切に適合させること によりサブビームの等しい非点収差を投射レンズ系により補正することができる 旨記載されている。しかしながら、この非点収差は特別な基板がダイクロィック ミラーに付加されていない装置の非点収差の2倍の大きさであるから、必要な補 正を実現するのが一層困難になってしまう。 2個のカラー選択性反射器を有し1個の補正素子により収差を補正できる光学 装置の実施例は、反射器基板の屈折率と厚さとの積と同一の屈折率と厚さとの積 を有する透明プレートを、反射器基板を横切らないサブビームの光路中にだけ配 置したことを特徴とする。 この光学装置の第2の実施例は、あるサブビームを透過し別のサブビームを反 射する一方のカラー選択性反射器を2個の基板プレート間に配置し、これら基板 プレートが、他方のカラー選択性反射器の屈折率と厚さとの積の半分の屈折率と 厚さとの積を有することを特徴とする。 この実施例において、サブビームに収差が発生しないので、3本のサブビーム の収差を等しくする必要はなく、従ってこれらの収差は容易に補正することがで きる。 本発明は、互いに異なる3個のカラー画像を発生する3個の画像源と、前記画 像源から放出された3本のサブビームを1本のカラービームに合成するビーム合 成装置と、合成されたビームを投射スクリーンに投射する投射レンズ系とを具え るカラー画像投射装置にも関するものである。このカラー画像投射装置は、ビー ム合成装置を前述したように構成したことを特徴とする。 画像の用語は広い意味に理解されるべきであり、テレビジョン画像、グラフィ ク情報、数値情報及びこれらの結合を含むものである。主要画像源は、液晶画像 表示パネル、PDLC(Polymer Dispersed Devices)のような動作が散乱に基 づく画像表示パネル、DMD(ディジタル ミラー デバイス)と称せられる微 小なミラーのマトリックスを有するパネル、又は陰極線菅で構成することができ る。 以下実施例に基づき本発明の概念を詳細に説明する。 図1は本発明を用いることができるカラー画像投射装置を線図的に示す。 図2はこの装置に用いられる既知のビーム再合成装置を示す。 図3,4,5,6,7及び8はこの装置に用いる本発明による複合補正素子の 実施例を示す。 図9,10及び11は透過型表示パネルを有する本発明によるカラー画像投射 装置の実施例の一部を示す。 図12は反射型画像表示パネルを有するカラー画像投射装置の一部を示す。 図1はカラー投射型テレビジョン装置の実施例を線図的に示す。この装置は3 個の主要なセクション、照明光学系A、画像表示系B及び例えばズームレンズの ような投射レンズ系Cを具える。照明光学系の主軸00は光軸DDに整列し、こ の光軸はカラー投射用の図示の実施例る3個のサブ光軸に分割され、これらサブ 光軸は後段において投射レンズ系の光軸EEに一致する1本の光軸に合成する。 照明光学系Aからのビームは、例えば青のカラー成分光bBを反射し残りの成 分光を透過するダイクロィクミラーのようなカラー選択性反射器1に入射する。 透過したビーム部分は第2のカラー選択性反射器2に入射し、緑のカラー成分光 bGは反射し残りの赤の成分光bRは反射器3に向けて反射し、この反射器により 赤のビームは投射レンズ系に入射する。反射器3はニュートラル反射器又は赤の 光に対して最適にした反射器とすることができる。青のビームはニュートラル又 は青選択性反射器4により液晶パネルの形態の表示パネル7に向けて反射する。 このパネルは既知の方法で電子的に駆動されるので、投射すべき画像の青の成分 光はこのパネル上に現れる。青の情報で変調されたビームは、青のビームを通過 させ緑のビームを反射するカラー選択性反射器5及び青のビームを反射する別の カラー選択性反射器6を経て投射レンズ系Cに入射する。緑ビームbBは第2の 表示パネル8に入射して青の画像情報で変調され、順次カラー選択性反射器5及 び6を経て投射レンズ系Cに入射する。赤のビームbRは第3の表示パネル9に 入射して赤の画像情報で変調され、カラー選択性反射器6を経て投射レンズ系C に入射する。 青,赤及び緑のビームは投射レンズ系の入射瞳で重畳され、カラー画像が発生 し、このレンズ系により図1に図示しない投射スクリーン上に拡大された形態で 結像される。 照明光学系11の出射部と表示パネル7,8及び9との間の光路長は等しくし 、ビームbB,bG及びbRの断面積を表示パネルの区域において等しくする。ま た、表示パネル7,8及び9と投射レンズ系との間の光路長も互いに等しくし、 各カラー画像が投射スクリーン上で満足し得るように重畳させる。 付加的なレンズ10,11及び12を表示パネル7,8及び9の前面にそれぞ れ配置し、照明光学系の出射面からの全ての放射を投射レンズ系Lの入射瞳に集 束させることができる。 図2は典型的なビーム合成装置を詳細に示す。カラー選択性反射器5及び6は 、例えば透明なガラス基板20及び22上に形成した反射層21及び23をそれ ぞれ有する。パネル8からの緑のサブビームbGは、その光路中の反射層21及 び23で反射し、基板20及び22を透過することなく投射レンズ系cに入射す る。赤及び青のサブビームbR及びbBはそれぞれ基板22及び20を1回横切る ので、これらのサブビーム中に非点収差が生じてしまう。これらの非点収差は、 サブビームbB及びbRの光路中にシリンドリカルレンズ25,26をそれぞれ配 置することにより補正することができる。これらレンズのシリンドリカル軸は図 2の紙面と直交する。レンズ25,26のレンズ力及び位置を適切に選択するこ とにより、これらレンズによりサブビームbB及びbRに誘導された非点収差は、 基板20及び22によりサブビームbB及びbR中にそれぞれ生じた非点収差に対 して等しく反対向きにすることができる。 一方、このシリンドリカルレンズを用いることにより非点収差だけが補正され 、基板を光路に対して斜めに配置することにより生ずる他の収差を補正すること ができない。特に、結像サブビーム中のコマ収差は投射画像の品質を悪化するお それがある。 本発明は、非点収差だけでなく他の収差も補正できる補正素子を提供すること にある。この素子の実施例を図3に示す。向きを明瞭にするため、図3は補正さ れるべき非点収差を発生させる基板及びxyz座標系を示す。xy面において、 基板は、基板を通過するサブビームの光軸00′に対して例えば45°のような 鋭角で延在する。この光軸はy方向に延在する。補正素子30はシリンドリカル 素子31及び楔35を含む。この素子のシリンドリカル軸はz方向及びシリンド リカル面32に平行であり、このシリンドリカル面は基板38と対向する凸形と する。この素子の平坦な後側は光軸に対して直交する。楔35の前側面37は光 軸と直交し、後側面はxy面内で見てこの光軸に対して鋭角で延在する。平坦な 後側面の代りに、このシリンドリカル素子は湾曲した後側面を有することができ る。 図4に示すように、シリンドリカル素子31及び楔35はその位置を相互に変 えることができる。 図5はシリンドリカルレンズを凹形すなわち負のレンズ39としそのシリンド リカル面が基板と対向する実施例を示す。一方、そのシリンドリカル軸はx方向 と平行にする。その楔は、図3及び図4の楔の向きと同一の向きを有する。オフ −アキシーズ収差、すなわち光軸からある距離だけ離間して延在するビーム部分 中に生ずる収差を補正するため、楔は光軸00′のまわりで回転することができ る。 図6は補正素子の好適実施例を示す。シリンドリカルレンズ及び楔は楔形シリ ンドリカルレンズ45に一体化され、この楔形シリンドリカルレンズは円筒状の 前側面及び斜めの後側面47を有する。シリンドリカル面は凸形とされるだけで なく、図5に示すように凹形とすることもできる。さらに、図4と同様に、シリ ンドリカル面46及び斜めの面47は、その位置を相互に変えることができる。 図7は、シリンドリカル面が楔の斜めの面36上に重畳された一体化された補 正素子の実施例を示す。この重ね合せは、図7に示すように前側で行なう代りに 後側面で行なうこともできる。 図8は、球面レンズ50と楔51とから構成される本発明の補正素子45′を 示す。このレンズは光軸00′に対して斜めに配置され、非点収差を補正するた めに用いることができる。非点収差及びコマ収差の両方は楔及び組み合された球 面レンズにより補正され、オフ−アキシーズ収差は例えば楔の向きを変えること により補正することができる。球面レンズ50及び楔51は1個の素子として一 体化することができ、球面及び斜めの楔面はこの補正素子の2個の対向する面又 は一体化された素子の一方の側に1個の重畳された面を構成する。 前述した組み合せにおいて、楔は、補正を行なうため光軸に対して基板の向き とは反対向きに配置した平行平面板で置き換えることができる。或は、楔は同一 の光学効果を有するプリズムで置換することもできる。 図2の装置と同様に、図9に示すように、新規な補正素子を用いて基板を横切 るサブビームbB及びbRを個別に補正することができる。この実施例において、 例えば図6の素子と同一の楔形状のシリンドリカルレンズ45a及び45bをサ ブビームbB及びbRの光路中に配置することができる。 図10は1個の補正素子だけを用いるビーム合成装置の好適例を示す。3本の サブビーム中の収差が互いに等しくなるようにされているので、このように構成 することが可能である。このため、カラー選択層21を基板60上に形成し、こ の基板の厚さは素子6の基板22の厚さの半分とする。基板60と同一の厚さを 有する第2の基板すなわちプレート61は層21の上方に設ける。パネル8から の光路上において、基板61を通過して緑のサブビームbGは層21で反射し、 基板61を透過し、層23により投射レンズ系Cに向けて反射する。青のサブビ ームbBは最初に基板60及び基板61を透過し、次に層23により反射する。 従って、サブビームbG及びbBは基板の厚さに亘って2回透過し、その基板の厚 さは赤のサブビームbRが透過する基板22の厚さの半分に等しくされているの で、全てのサブビームは等しい厚さの基板を同一の角度で透過することになる。 従って、3本のサブビームに同一の収差が生じ、これらの収差は図2の装置のビ ームbR及びbGの収差に等しくなる。3本のサブビームの収差は等しいので、こ れらの収差は、合成されたビームbcの光路中の楔形状のシリンドリカルレンズ 45cのような1個の素子により補正することができる。補正素子45cを有す るビーム合成装置は自己補正装置を構成するので、この装置の別の光学系に適合 させる必要はなく、装置内に配置することができる。 図11は3本のサブビームの収差を等しくすることができる第2の構成を示し 、この構成は、パネル8とカラー選択性反射器5との間に十分な空間が存在する 場合に用いることができる。平行平面板65を緑のサブビームの光路中だけに配 置する。この平行平面板は、反射器5と6との間の基板20及び22と同一の角 度 で延在すると共に同一の屈折率及び同一の厚さを有する。図10の実施例と比較 して、図11の実施例は、誤った反射がほとんど生じない利点がある。この理由 は、プレートすなわち基板の材料と周囲媒体との間に僅かな遷移しかないからで ある。 図10,11及び12に示す実施例において、プレート60,61及び65の 厚さ自身及び屈折率自身を基板20及び22の厚さ及び屈折率の半分に等しくな るようにする必要はなく、プレートの屈折率と厚さとの積が基板の屈折率と厚さ との積又はその半分に等しくすれば十分である。 本発明は、3個の陰極線管を用いて赤、緑及び青の画像を発生する画像投射装 置にも利用することができる。この画像投射装置は、パネル7,8及び9を陰極 線管で置き換えた図10及び11に示す装置に類似している。この装置において 、図1の照明光学系A及び反射器1,2,3及び4は取り除く。 本発明は、個別に駆動可能な傾動可能なミラーのマトリックスを備える反射器 又はパネルを有するLCDパネルのような反射性画像表示パネルを用いるカラー 画像投射装置にも用いられる。このパネルはDMD(ディジタル ミラー デバ イス)の名称のもとで既知であり、米国特許第4615595号に記載されてい る。 図12は、ビーム合成装置をビームスプリッタ装置として用いる実施例を線図 的に示す。前の実施例において十分に説明されているので、さらに説明しないこ とにする。パネル70,71及び72で反射したサブビームをこれらパネルに入 射するサブビームから空間的に分離するため、例えばパネルに入射するサブビー ムの入射角を0°よりも大きくする。この投射装置の寸法を制限するため、ビー ムスプリッタ素子75を用い、照明光学系Aから入射するビームbiをパネルに 向けて反射し、合成ビームbcを投射レンズ系Cに向けて通過させる。光の損失 を最小にするため、素子75は米国特許第4969730号に記載されているよ うにTIR(全内部反射)素子とすることが好ましい。 記述したように、カラー選択性素子5及び6はダイクロイックミラーにより構 成できる。この場合、図10,11及び12の層21及び23は所定の屈折率及 び所定の厚さを有する複数のサブ層を含むことができ、これらのサブ層は一緒に なって所定のカラーの光を通過し他のカラーの光を反射する。ジャパニーズ ジ ャーナル オブ アプライド フィジクス第20巻No10 1990年10月の第 1974〜1984頁に掲載されている文献“ニュー リクウィド クリスタル ポラライズド カラー プロジェクション プリンスプル”に記載されている ように、カラー選択性反射器としてコレストリックフィルタを用いることもでき る。コレストリックミラーは、所定のピッチの螺旋又はヘリックス状の構造を有 する液晶材料の光学層を有している。このミラーは、分子ヘリックスの回転方向 と対応する回転方向を有すると共に分子ヘリックスのピッチに適合した波長を有 する円偏光した光を反射し、他の波長の光を透過する。 上述した装置に用いる場合とは別に、本発明は、異なるカラーのサブビームを 一本のビームに合成する必要のある結像光学装置にも一般的に用いることができ る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.異なるカラーの少なくとも2本のサブビームを1本のカラービームに合成す る光学装置であって、透明なプレート状の基板に配置した少なくとも1個のカラ ー選択性反射器を具えると共に、前記基板を横切るサブビームの光路に配置した 少なくとも1個の補正素子が設けられている光学装置において、前記補正素子が シリンドリカルレンズ及び傾斜配置した球面レンズのグループから選択した第1 のサブ素子と、平行平面板、楔及びプリズムのグループから選択した第2のサブ 素子とを具え、これらサブ素子が一緒になって、前記サブビームが基板を透過す ることにより導入された少なくとも非点収差及びコマ収差を補正することを特徴 とする光学装置。 2.請求項1に記載の光学装置において、前記第1及び第2のサブ素子が1個の 素子として一体化されていることを特徴とする光学装置。 3.請求項2に記載の光学装置において、前記第1及び第2のサブ素子が、一体 化された素子の互いに反対側に配置されていることを特徴とする光学装置。 4.請求項2に記載の光学装置において、前記第1及び第2のサブ素子が、一体 化された素子の同一の面に重なるように形成されていることを特徴とする光学装 置。 5.請求項1,2又は3に記載の光学装置において、前記第1のサブ素子が、補 正されるべき反射器基板に第2のサブ素子よりも近接するように配置されている ことを特徴とする光学装置。 6.請求項1、2又は3に記載の光学装置において、前記第2のサブ素子が、補 正されるべき反射器基板に第1のサブ素子よりも近接するように配置されている ことを特徴とする光学装置。 7.請求項4に記載の光学装置において、前記同一面が、補正されるべき反射器 基板と対向することを特徴とする光学装置。 8.請求項4に記載の光学装置において、前記同一面が、補正されるべき反射器 基板から離れた側に位置することを特徴とする光学装置。 9.請求項1から8までのいずれか1項に記載の光学装置において、前記第1の サブ素子をシリンドリカルレンズとし、前記第2のサブ素子を光学楔としたこと を特徴とする光学装置。 10.請求項9に記載の光学装置において、前記補正されるべき反射器基板から 見て、前記シリンドリカル面を凸型とし、シリンドリカル軸が装置の光軸を含む 面と直交し、この面内において反射器が光軸に対して鋭角で延在することを特徴 とする光学装置。 11.請求項9に記載の光学装置において、前記補正されるべき反射器基板から 見て、前記シリンドリカル面を凹型とし、シリンドリカル軸を装置の光軸を含む 面に平行とし、この面内において反射器が光軸に対して鋭角で延在することを特 徴とする光学装置。 12.少なくとも2個のカラー選択性反射器を具える請求項1から11までのい ずれか1項に記載の光学装置において、等しい数の補正素子を具え、反射器基板 を横切るサブビームの光路毎に補正素子が配置されていることを特徴とする光学 装置。 13.少なくとも2個のカラー選択性反射器を具える請求項1から11までのい ずれか1項に記載の光学装置において、全てのサブビームが同一の基板厚さを横 切り、合成ビームの光路中に1個の補正素子を配置したことを特徴とする光学装 置。 14.請求項13に記載の光学装置において、前記反射器基板の屈折率と厚さと の積と同一の屈折率と厚さとの積を有する透明プレートを、反射器基板を横切ら ないサブビームの光路中にだけ配置したことを特徴とする光学装置。 15.2個のカラー選択性反射器を具える請求項13に記載の光学装置において 、あるサブビームを透過し別のサブビームを反射する一方のカラー選択性反射器 を2個の基板プレート間に配置し、これら基板プレートが、他方のカラー選択性 反射器の屈折率と厚さとの積の半分の屈折率と厚さとの積を有することを特徴と する光学装置。 16.互いに異なる3個のカラー画像を発生する3個の画像源と、前記画像源か ら放出された3本のサブビームを1本のカラービームに合成するビーム合成装置 と、合成されたビームを投射スクリーンに投射する投射レンズ系とを具える カラー画像投射装置おいて、前記ビーム合成装置を請求項1から15までのいず れか1項に記載の光学装置としたことを特徴とするカラー画像投射装置。
JP7528815A 1994-05-06 1995-05-03 ビーム合成装置及びこの装置を具える画像投射装置 Ceased JPH09512924A (ja)

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