JPH09511911A - インビボ遺伝子発現システム - Google Patents

インビボ遺伝子発現システム

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JPH09511911A JP7527227A JP52722795A JPH09511911A JP H09511911 A JPH09511911 A JP H09511911A JP 7527227 A JP7527227 A JP 7527227A JP 52722795 A JP52722795 A JP 52722795A JP H09511911 A JPH09511911 A JP H09511911A
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アトキンス,デイビッド
アンディト,グレゴリー・マーティン
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ジーン・シアーズ・プロプライエタリー・リミテッド
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Abstract

(57)【要約】 本発明は包括的には遺伝子発現のためのインビボシステムに関し、より特定的には、このシステムを利用して、ターゲットとするヌクレオチド配列の発現または遺伝子生成物の活性を阻害、低減、変更またはさもなければ調整することができる分子をスクリーニングすることに関する。本発明のインビボシステムは排他的にではないが特に、ターゲットとする遺伝子あるいはターゲットとする遺伝子配列の発現、または医療、農業および産業分野のように商業的に重要性を有するターゲット遺伝子生成物の活性を阻害、低減、変更またはさもなければ調整することができる、アンチセンス、センスまたはリボザイム構造物またはトランス形優勢のポリペプチド、小ペプチドまたはその他の化合物をスクリーニングするのに有用性がある。

Description

【発明の詳細な説明】 インビボ遺伝子発現システム 本発明は包括的には遺伝子発現のためのインビボシステムに関し、より特定的 にはこのシステムを利用してターゲットとするヌクレオチド配列の発現または遺 伝子生成物の活性を阻害、低減、変更またはさもなければ調節することのできる 分子をスクリーニングすることに関する。本発明のインビボシステムは、ターゲ ットとする遺伝子あるいはターゲットとする遺伝子配列の発現または医療、農業 、および産業分野などにおいて商業上の重要性を有するターゲットとする遺伝子 生成物の活性を阻害、低減、変更またはさもなければ調節することのできる、ア ンチセンス、センスあるいはリボザイム構造物あるいはトランス形優勢のポリペ プチド、小ペプチドあるいはその他の化合物のスクリーニングに対して独占的に ではないが特に有用である。 本明細書において引用されるヌクレオチド配列に対する配列番号(SEQ I D NO)は、請求の範囲の直前に規定されている。 この明細書を通して、文脈上違う理解が要求されるのでない限り、“包含する ”という語は記述された要素あるいは完全体、またはそれらの群を含むが、一方 、記述されないその他の要素あるいは完全体またはそれらの群を排除するもので はないことを意味している。 急速に複雑化する組換えDNA技術は、医学、農業、園芸および醗酵の分野を 含む多くの商業上重要な産業におい て有効性を多大に促進している。組換えDNA技術において重要な手段は、アン チセンス分子、センス分子、リボザイムおよびその他の遺伝子配列および/また はペプチドあるいは化学物質などの非ヌクレオチド分子を使用して遺伝子配列の 発現に影響を与えることである。 リボザイムは非常に特定的なエンドリボヌクレアーゼ活性を備えるRNA分子 である。特に、これは、ヌクレオチド配列においてターゲットRNAの少なくと も一部分に対して相補的であるハイブリッド形成領域、およびターゲットRNA を切断するようにされた触媒領域を含む。リボザイムは、Nature334:586 −591、1988においてハザロフ J.(Haseloff J.)、およびガーラック W(G erlach W)により、ならびに国際特許出願番号第WO89/05852号において詳細に 述べられている。アンチセンス分子は、一般にはヌクレオチド配列においてター ゲットmRNAに相補的な遺伝子構造物である。アンチセンス分子の活性の正確 な態様は不明であるが、これがターゲットmRNAの全体または一部と2本鎖を 形成し結果としてmRNAの転写に干渉効果をもたらすことが可能である。セン スヌクレオチド構造物は共同サプレッションにおいて用いられ、たとえば植物遺 伝子の発現を低減するのに効果的であることがわかっている。 ターゲット遺伝子配列の発現またはそれによりコードされる生成物の活性を調 節する上で可能性のあるエフェクタ 分子としての、アンチセンス、センスおよびリボザイム構造物、トランス形優勢 のポリペプチド、小ペプチドならびにその他の化合物などの分子を迅速に評価す るための効果的な方策を開発することが必要である。 以前には微生物は、たとえばその生存能力または増殖能力に影響する化合物を テストするのに好都合なインビボモデルシステムであると考えられてきた。微生 物は分子および遺伝子分析において利点のある実験宿主である。その長所は、世 代時間が短いこと、多数の細胞の増殖および分析のための方法が利用しやすいこ と、ならびにこれらの細胞から核酸を導入および回収することが比較的容易なこ とである。安価な栄養源で1011を上回る微生物を容易に増殖させることができ るのに対し、哺乳動物の細胞の生成は108でさえ時間も費用もかかる。しかし ながら、細菌の細胞は遺伝子発現の多くの基本的な局面の解明において使用され ているが、真核生物のRNA生理学の基礎的な特徴の多くが欠けている。細菌細 胞では、核の仕切りがなく、完全に識別できるRNAおよびDNA結合タンパク 質の数が減じられており、スプライシングされたmRNAが僅かであるかまたは 全くなく、イントロン除去のためのスプライセオソームの機構を備えず、タンパ ク質翻訳の開始については異なるシステムを利用する。 他方、酵母細胞は、植物および動物などの高等な真核生物の細胞の基本的な特 徴すべてを備えており、かつ世代時 間は細菌を連想させるため、実験モデルとしては非常に有利である。こうした細 胞において核酸の導入、分析および回収を行ない遺伝学的および生化学的研究に 適するものとするのに利用できる分子および遺伝子技術のセットは数多くある。 遺伝子の完全な分析を容易にするのに十分大きく複雑な酵母細胞の個体群を生成 することが可能である。 しかしながら、多くの研究所は出芽酵母サッカロミセス・セルビシエ(Sacchar omyces cerevisiae)においてアンチセンスおよびリボザイム技術を使用すること を試みているが不成功に終わっている。この酵母は如何なるその他の真核生物の 微生物よりも徹底して研究されており、現在広範囲にわたる遺伝子および分子の 手段が利用できる。現在まで、動物および植物細胞においてうまく作用するター ゲットシステムを用いたとしても、アンチセンスおよび/またはリボザイム構造 物を使用してS.cerevisiae における遺伝子発現のサプレッションに完全な成功 を収めたという報告はなされていない。たとえばアンチセンスおよびリボザイム の阻害に対してS.cerevisiae が明らかにそれほど扱いにくいものであることは 驚くべきことである。分子遺伝学研究に利用できる、哺乳類の細胞、ショウジョ ウバエ、植物、および粘菌ジクチオステリウム・ジスコイディウム(Dictyosteli um discoidium)など実質的にその他すべての真核生物システムにおいて、人工的 なアンチセンス方策の開発に成功している。 シゾサッカロミセス・ポンベ(Schizosaccharomyces pombe)(分裂酵母)もま た、非常に特徴的な遺伝システムを有している。クロマチンの構造および挙動、 イントロンの分布、ならびに小さな核のリボヌクレオプロテイン粒子RNAおよ びタンパク質を含め、S.pombeにはS.cerevisiae よりもこれらの細胞を人間お よびその他の高等な真核生物の細胞にもっと似せる多数の特徴がある。さらに、 S.pombe細胞の分裂周期は高等な真核生物のものに非常に似ている。このことに より、S.pombeは、動物および哺乳類(たとえばヒト)の遺伝子、昆虫の遺伝子 ならびに植物の遺伝子を含め高等な真核生物の遺伝子発現の研究にとって、潜在 的に価値のあるモデルとなっている。 本発明につながる研究において、発明者達はS.pombeをターゲット遺伝子の変 更された発現の調査について可能性あるモデルとして評価しようとした。発明者 達は、ある遺伝構造物がS.pombeにおいて発現され、ターゲット遺伝子のサプレ ッションを含む発現の変更調整につながることを発見した。したがって本発明は 、真核生物、原核生物、またはウィルスに由来するターゲット遺伝子の発現を調 節することができる、またはそのような遺伝子の生成物の活性を調節することが できる潜在的に効果的な物質としての、アンチセンス、センスおよびリボザイム 構造物などの遺伝子構造物、ならびにトランス形優勢のポリペプチド、小ペプチ ド、およびその他の化合物を効率的にスクリーニング することに適した遺伝子発現の微生物モデルを初めて提供する。本発明はたとえ ば、遺伝子発現のエフェクタのための配列をコードした新規のタンパク質、ポリ ペプチドまたはペプチドについてのバクテリオファージ・ディスプレイ・ライブ ラリのスクリーニングにおいて有用である。本発明は特に、医療および動物健康 産業、ならびに植物および収穫産業のための各種農薬化合物における、可能性の ある診断および治療用分子のスクリーニングについて有用性がある。 したがって、本発明のある局面では、ターゲット遺伝子の発現またはターゲッ ト遺伝子生成物の活性を阻害、低減またはさもなければ調節することができる分 子を同定するための方法が意図されており、この方法は、このターゲット遺伝子 を発現することができるシゾサッカロミセス・ポンベの株を生成することと、テ ストされるその分子の効果的な量をS.pombeの株に導入することと、ターゲット 遺伝子の発現またはターゲット遺伝子の生成物の活性に対しこの分子が有する効 果を判断することとを包含している。 分子は好ましくは、ターゲット遺伝子に関連するアンチセンス、センスヌクレ オチド配列あるいはリボザイム等の遺伝子構造物、または、オリゴヌクレオチド 、ランダムなヌクレオチド配列あるいはインビトロ切断のために選択されたヌク レオチド配列などのその他のヌクレオチド配列である。しかしながら本発明は、 トランス形優勢のポリペプ チド、小ペプチド、および化学物質などの非ヌクレオチド分子、ならびに合成ヌ クレオチド分子またはヌクレオチド類似分子にも及んでいる。「発現を調節する 」という語およびその他同様の表現は、ターゲット配列の生成物の活性のアップ レギュレーションおよびダウンレギュレーションを含む。したがって、このよう に発現または活性を調節する分子は、アゴニストであったりアンタゴニストであ ってもよい。さらに、本発明は、スイッチメカニズムを含む細胞性因子および細 胞間アドレス信号により活性が調整される、たとえばリボザイム、アンチセンス およびセンスヌクレオチド分子などの物質を同定することに及ぶ。加えて、発現 についての効果のレベルが、アンチセンス、センスまたはリボザイム分子などの 分子を調節するレベルを引き上げることにより高められる場合もある。 本発明の方法を、インビトロ評価実験と関連づけて、または組合せて、または 補助的に利用して、対象となるターゲット分子を同定してもよい。したがって、 本発明の方法をランダムに、かつ合理的なドラッグデザインとして利用してもよ い。このことはたとえば、インビトロで効果的なリボザイムのさらなる評価にと って特に有用性がある。1つの具体例では、ヌクレオチド配列をリボザイムに添 加し、たとえばリボザイムを特定の配列に向けることや、細胞の浸透を促進し、 あるいはその活性を促進する。 「遺伝子」という用語は、最も広範囲な意味で用いられ、 典型的なゲノム遺伝子、ならびに遺伝子のコード部分(すなわちエキソン)のみ を包含する遺伝子配列、およびmRNA転写に相当するcDNA配列を含む。本 明細書において意図される「遺伝子」特にターゲット遺伝子に関連しては、自然 に発生する遺伝子、部分的な遺伝子、合成の遺伝子、およびターゲット遺伝子と 別の遺伝子または遺伝子配列とが融合したものを含む。したがって本明細書では 「遺伝子」は何らかのターゲットヌクレオチド配列を含むものと考えられ、その 源は真核生物、原核生物、またはウィルスでもよい。好ましくは、ターゲット遺 伝子は、S.pombeに対して「外因性」または「非自生的」であり、形質転換、接 合、電気穿孔法またはその他の手段によって酵母細胞に導入された異種構造の遺 伝子であることを意味する。しかしながら、ターゲット遺伝子はそれに代わって 「内因性」のものでもよい。特に好ましい内因性のまたは相同的な(本明細書で は「自生的」とも称される)S.pombe遺伝子は、細胞周期タンパク質をコードし 、細胞周期を調節し、および/またはプログラムされた細胞死に巻き込まれるも のである。このような遺伝子および特に本発明に従って同定されたそのアンタゴ ニストは、人間のような哺乳動物の癌の治療において有用である。その他の重要 な内因性の遺伝子は、哺乳動物(たとえばヒト)の遺伝子に相同的なS.pombeで ある。本発明のこの局面に従う特に有用性のある酵母は、哺乳動物(たとえばヒ ト)の相同染色体で置換さ れる、または相同的な動物、哺乳動物、あるいは植物の遺伝子を包含する、また は動物、哺乳動物または植物の遺伝子に相同的な機能を有する、S.pombe遺伝子 を有する。このような酵母の一例は、動物、哺乳動物、または植物の遺伝子の相 同染色体によって機能的に補足されるかそうでなければ置換される突然変異を有 する酵母である。 本発明の特に好ましい局面では、ターゲット遺伝子構造物は、リポータ分子を コードするヌクレオチド配列に融合されるかさもなければ作動的に結合されるタ ーゲット配列、またはターゲット配列の一部のいずれかを包含する。その代わり に、リポータ遺伝子を、異種の(たとえば哺乳動物の)遺伝子のS.pombe相同染 色体などのS.pombe遺伝子に近接する作動可能な場所に挿入してもよい。このよ うな遺伝構造物はS.pombeにおいて発現されると、ターゲット遺伝子コード部分 およびリポータ分子部分を有する融合ポリペプチドの合成をある形式で導くだろ う。本発明のこの局面に従えば、遺伝子配列などの分子は、リポータ遺伝子配列 の発現またはリポータ分子の活性を照合することにより、ターゲット遺伝子の発 現を変更する能力についてテストされる。 本発明のこの局面に従って、ターゲット遺伝子の発現を阻害、低減、またはさ もなければ調節することができる遺伝子配列を同定する方法が提供され、この方 法は、遺伝子構造物においてこのターゲット遺伝子を発現することがで き、同定可能な信号を与えることができるリポータ遺伝子をさらに包含するS.p ombeの株を生成することと、テストされる遺伝子構造物の有効量をこのS.pombe の株に導入することと、このリポータ遺伝子の発現の阻止、低減、またはダウン レギュレーションについて検定することとを包含する。アップレギュレーション もテストされる検定もある。代替的な具体例では、トランス形優勢のポリペプチ ド、小ペプチド、またはその他の化合物を含む化学物質の調節の能力についてテ ストが行なわれる。 この方法の理論的根拠は、ターゲット遺伝子生成物またはその一部およびリポ ータ分子双方をコードする単一のmRNA転写を酵母細胞において発生させるこ とである。一般に、リポータ分子はターゲット遺伝子生成物をコードするヌクレ オチド配列の下流に設けられるヌクレオチド配列によりコードされる。次に遺伝 子配列が、検出可能なリポータ分子における変化を照合することによりテストさ れる。 好ましい具体例では、テストされる遺伝子配列は、5つ以上のヌクレオチド、 リボザイム、三重螺旋、RNA、あるいはタンパク質のおとり、センスまたは共 同サプレッションに用いるためのセンス分子、トランス形優勢の突然変異ヌクレ オチド、欠陥のある干渉RNAあるいはDNA、または自然に発生あるいは合成 の化合物といったタンパク質などを包含するアンチセンス分子である。最も好ま しい具体例では、テストされる遺伝子配列はアンチセンス分子、 センス分子またはリボザイムである。 リポータ分子は、同定可能な信号を与えることができる何らかの分子でもよく 、酵素(たとえばβ−ガラクトシダーゼおよび西洋わさびパーオキシダーゼ)で もよく、抗生物質の耐性を付与するものや、非抗生物質の化合物の耐性を付与す るものでもよく、蛍光原基質、螢光タンパク質、化学発光化合物、ビオチノール 化化合物、必須成長因子、細胞周期タンパク質でもよく、または大きさ、色およ び細胞表面の表現型(たとえば粗いまたは滑らかなエッジ、凹型または凸型のコ ロニー)などが規定された表現型を細胞に与えることができる分子でもよい。β −ガラクトシダーゼ遺伝子は特に有用なリポータ分子である。リポータ分子は、 上記のリポータ分子間のまたはS.pombe相同的なまたは異種の遺伝子間の融合リ ポータ分子でもよい。特に、有用性のあるリポータ分子は、クロラムフェニコー ルアセチルトランスフェラーゼ(CAT)(Cell 53:659−667、19 88 ジョーンズ(Jones)など)、β−グルクロニダーゼ(GUS)(Mol.Gen. Genet.2220:314−316、1990、ポブジェッキー(Pobjecky)など) 、蛍のルシフェラーゼ(LUX)、フレオマイシン耐性遺伝子(ble)(Nucl .Acids.Res.20:3383−3390、1992、プレンティス(Prentice) およびキングストン(Kingston))、緑色螢光タンパク質(GFP)(Science 26 3:802−805、1944、シャルフィ(Chalfie) など)、G418に耐性を付与するネオマイシンホスホトランスフェラーゼ(N eo)(Mol.Gen.Genet.220:95−101、1989、グムンダ(Gmunder )およびコーリ(Kohli))、ならびに、S.pombe ura4遺伝子およびその融合誘導 体(たとえばCurrent Genetics 27:243−248、1995、マイヤーズ (Myers)などを参照)である。別の適切なリポータ分子はアデノシンホスホリボ シルトランスフェラーゼ(APRT)である。 融合ターゲット遺伝子構造物を含むターゲット遺伝子を、内因性のプロモータ または外因性のプロモータの制御の下でS.pombeの染色体に組込んでもよく、ま たは染色体外の、複製成分として存在してもよい。SV40プロモータなどの外 因性プロモータを何個使用してもよい。適切な内因性プロモータは調整されたS .pombe adhlプロモータである。 テストされる遺伝子配列(たとえばアンチセンスまたはセンス分子またはリボ ザイム構造物)を、とりわけ形質転換、接合、電気穿孔法を含むいくつかの手段 によって酵母細胞に導入することができる。遺伝子配列は、内因性または外因性 プロモータのもとで発現されることができ、またはプロモータなしで導入される ことができる。 本発明により、ターゲット遺伝子の発現に効果のある遺伝子配列を迅速にスク リーニングすることができる。ターゲット遺伝子は真核生物、原核生物およびウ ィルス遺伝子を含む。真核生物遺伝子の例は、哺乳動物の成長因子およ びサイトカインおよびそれらの受容体、ならびにガン特異的遺伝子および植物遺 伝子を含む。原核生物遺伝子の例は、β−ガラクトシダーゼおよび病原体特異的 遺伝子を含む。ウィルス遺伝子の例は、HIVおよび肝炎遺伝子を含む。本発明 は、ウィルス、癌および異常な「自己」遺伝子をターゲットとする有用な遺伝子 配列をスクリーニングするのに適した疾病のモデルシステムの開発に特に適して いる。本発明の方法はまた、薬物スクリーニング試薬としても有用であろう。た とえば、受容体遺伝子はリポータ遺伝子に依存する態様で処理および発現される 。調節された酵母が次に、受容体のアゴニストまたはアンタゴニストに対する処 理量の高いアッセイにおいて用いられる。 本発明はS.pombeをインビボモデルとして使用し、β−ガラクトシダーゼ遺伝 子をターゲットおよびリポータ分子双方として使用して例示されているが、本発 明は明らかに、その他適切な真核生物およびその他のリポータ分子にまで範囲を 広げるものであり、かつそれらを含み入れるものである。 本発明のその他の局面は、ターゲット遺伝子の発現またはターゲット遺伝子生 成物の活性を阻害、低減またはさもなければ調節することができる分子をスクリ ーニングするためのインビボモデルシステムを含み、このインビボモデルシステ ムは、このターゲット遺伝子を発現することができるS.pombeの株を包含し、テ ストされる分子はこのS.p ombeに導入され、ターゲット遺伝子の阻害、低減またはダウンレギュレーション に対するスクリーニングが行なわれる。 本発明は以下の図面および例によってさらに説明されるが、これらは本発明の 範囲を制限するものではない。 図面について: 図1(i)(ii)は、S.pombe β−ガラクトシダーゼ株の遺伝子型分析を表 わす。β2−1*ura4/β−ガラクトシダーゼ遺伝子座を用いてKC4−6を構 成した。 図2(i)(ii)は、S.pombeにおいて調整された遺伝子発現を表わす。 図3は、β−ガラクトシダーゼアンチセンスおよびコントロールセンスオリエ ンテーション遺伝子を示す図である。 図4は、アンチセンスRNAがS.pombeにおいて遺伝子の発現を阻害している ことを示す図である。 図5は、β−ガラクトシダーゼ遺伝子サプレッションは転写に依存することを 示す図である。 図6(i)(ii)(iii)は、単一のハンマーヘッド切断領域を備える長いア ームのおよび短いアームのlacZリボザイムを示す図である。 図7(i)(ii)は、アームの短いlacZリボザイムによるインビトロの切 断を示す。 図8は、S.pombe形質転換細胞におけるアームの長いおよび短いlacZリボ ザイムの発現を写真で示すものであ る。lacZリボザイム遺伝子を含むプラスミドで形質転換された細胞は、比較 できる定常状態のレベルでそれぞれのリボザイムの発現を示した。 図9は、アームの長いおよび短いlacZリボザイムのインビボアッセイをグ ラフで示すものである。短い5′のlacZアンチセンスRNAにハンマーヘッ ドリボザイムを含めることにより、アンチセンスRNA仲介サプレッションを差 別的に排除することになった。アームの短いlacZリボザイムはβ−ガラクト シダーゼの活性を大きく低減させなかった。 図10は、アンチセンスRNAがS.pombeの株RB3−2における遺伝子発現 を阻害することをグラフで示している。 図11は、adhlプロモータ−β−ガラクトシダーゼ−ura4の3′発現カセット を含む株RB3−2におけるura4遺伝子座を示す図である。 図12(i)(ii)は、lacZターゲット遺伝子およびアンチセンスおよび コントロールプラスミドの模型図である。 図13Aは、図12に示す発現ベクター各々で形質転換されたKC4−6細胞 から分離した全RNAのノーザンブロットを写真で示す。 図13Bは、4μMチアミンの存在(プラス)および不在(マイナス)におい て増殖される株KD4−6(GT2、 GT2−2およびGT2−3)の独立したpGT2形質転換細胞から分離した全 RNAのノーザンブロットを写真で示す。 図14は、lacZアンチセンス形質転換細胞におけるβ−ガラクトシダーゼ 活性の低減をグラフで示す。 図15は、長いlacZアンチセンスRNAによるβ−ガラクトシダーゼ活性 の低減は、転写に依存することをグラフで示す。中央のパネルは実験デザインを まとめて示す。pREP1およびpGT2の3つの独立した形質転換細胞からの 単一のコロニーが分けられ、(A)EMM+U(nmt1プロモータON)また は(B)EMM+TJI+U(nmt1プロモータOFF)に筋状に塗布された 。実験の第2段階で、(C)EMM+Uにおける各形質転換細胞の細胞は、EM M+THI+U(nmt1プロモータOFF)に筋状に塗布され、(D)EMM +THI+Uで増殖する各形質転換細胞の細胞はEMM+U(nmt1プロモー タON)に筋状に塗布された。ヒストグラムにおける各サンプルは、3つの独立 した形質転換細胞の平均を表わし、標準偏差がエラーバーによって示される[( A)(B)(C)(D)]。 図16は、RB3−2におけるlacZ遺伝子のサプレッションについてのア ンチセンスRNAレベルの役割をグラフで示す。 例1 pREP1の構成 プラスミドpREP1は、J.Biol.Chem.265:10857-10864、1990、モンド レル、K.(Maundrell,K.)に従い構築された。 例2 β−ガラクトシダーゼ発現の阻害 本発明は、E.coli からのβ−ガラクトシダーゼ遺伝子をターゲットとして用 いて好都合に例示される。この遺伝子の利点は、うまく特徴づけられかつ容易に 検出される細胞の表現型を有することである。β−ガラクトシダーゼを発現する 細胞は、適切な基質類似体でインキュベートされると青に変わるか蛍光性となる 。このことにより、迅速な視覚による同定または蛍光で活性化される細胞の選別 、および遺伝子を発現する細胞の定量化が可能になる。さらに、細胞群の抽出物 を利用したβ−ガラクトシダーゼ発現の正確な定量評価を可能なものにする非常 に感度の高い溶液酵素アッセイがある。β−ガラクトシダーゼは、分子生物学実 験の数多くのシステムでリポータ遺伝子として用いられており、遺伝子融合のた めの優れたブロック材である。β−ガラクトシダーゼを用いて広範囲にわたる細 胞またはウィルス遺伝子の標識付けを行ない、かつその発現および生理学をモニ タすることができる。 本発明の例示の具体例に従って、β−ガラクトシダーゼ 遺伝子がSV40初期プロモータに制御されている。これはS.pombeのura4遺伝 子座に組込まれ、β−ガラクトシダーゼを発現する酵母の安定した構成株である KC4−6を生成する。図1(i)上図において野生型ura4遺伝子座を示す。図 1(i)下図は、組込まれたβ−ガラクトシダーゼ遺伝子を表わし、図1(ii) は、染色体β−ガラクトシダーゼ遺伝子がβ2−1(KC4−6を誘導するのに 用いられる株)およびその他類似する株に組込まれていることを立証するサザン ブロットを示す。明らかに、その他のターゲット遺伝子をura4またはその他の遺 伝子座に挿入してもよい。さらに、ターゲット遺伝子は染色体外のエピソームま たはプラスミドから発現してもよい。 アンチセンス遺伝子の調整された発現は、条件プロモータを有するエピソーマ ルベクターを利用して行なわれる。図2(i)は、nmt(チアミンにメッセー ジのない)プロモータを含むベクターpREP1の構造を示す。このプロモータ の下流にクローニングされた配列が、チアミンがない状態で増殖させたときには 非常に高レベルで発現される。チアミンが存在すると転写はほとんど検出できな い。図2(ii)は、チアミンが不在である(「−」レーン)場合のアンチセンス β−ガラクトシダーゼRNAの高レベルの発現を立証する2本鎖のβ−ガラクト シダーゼプローブを用いて調べた典型的なRNAブロットを示す。チアミンが存 在する(「+」レーン)場合、ターゲットの、センス オリエンテーションβ−ガラクトシダーゼ転写のみが検出される。他の発現シス テムを用いてもよい。 図3は、この開示において用いられるアンチセンス遺伝子構造物の図解である 。タンパク質コード領域(長い)を囲むアンチセンスまたはリバースオリエンテ ーションのフラグメント、遺伝子の5′末端および遺伝子の3′末端は各々、p REP1発現プラスミドにおいてnmtプロモータの後ろでクローニングされた 。1組のプラスミドが遺伝子発現のパターン、細胞増殖またはβ−ガラクトシダ ーゼレベルへの潜在的非特定的効果に対する対照として構築された。これらはコ ード領域(長い)、5′末端および3′末端からのβ−ガラクトシダーゼのセン スオリエンテーションフラグメント、および関連のないリポータ遺伝子ルシフェ ラーゼからのセンスオリエンテーションフラグメントを含んでいた。フレームシ フト変異が長いセンスコントロール遺伝子に挿入されてさらなる疑似のβ−ガラ クトシダーゼが生成されることを阻止した。β−ガラクトシダーゼ遺伝子の他の フラグメントまたはその他のリポータおよびターゲット遺伝子をこのシステムに おいて用いてもよい。 アンチセンス遺伝子発現ベクターは電気穿孔法によりβ−ガラクトシダーゼ発 現ターゲット株に導入されるが、他の遺伝子導入方法を用いることも可能である 。細胞はチアミンフリー媒体で増殖され、アンチセンス遺伝子の発現を促進する 。一定の細胞密度の対数増殖期細胞が、溶液アッ セイおよび発色団基質O−ニトロフェノール β−D−ガラクトピラノサイド( ONPG)を用いて、β−ガラクトシダーゼの活性について検定される。リポー タ酵素レベルは、30分後にOD420nmを観察することによって決定される 。多数の独立した形質転換細胞が3回検定され、いくつかの実験の結果が図4に まとめられている。左側の概略図は、実験のためのプロトコルについて示してお り、ヒストグラムはアンチセンス構造物各々によって形質転換された細胞におけ るβ−ガラクトシダーゼの活性の平均レベルを示す。エラーバーは、個体群の標 準偏差を示す。親のpREP1プラスミドおよびセンスオリエンテーション遺伝 子フラグメント(標識づけられたコントロール)を有するすべてのプラスミドは 、このシステムの実験上の誤差範囲内に同じレベルのβ−ガラクトシダーゼの活 性を有する。長いアンチセンスプラスミドを含むS.pombe細胞は、β−ガラクト シダーゼレベルの45%の低減を再現性をもって示し、一方5′および3′のア ンチセンス細胞は、それぞれ20%および10%の低減を示している。この実験 は酵母細胞におけるアンチセンス遺伝子サプレッションを初めて裏付けるもので あり、人工遺伝子調整に対する長い、5′の、および3′のフラグメントの相対 的な活性を示すものである。 観察された阻害はアンチセンスβ−ガラクトシダーゼRNAの発現が原因であ ることを確認するために、図5に書 面化されている一連の実験が行なわれた。長いアンチセンス株とコントロールp REP1株が並行して交互にチアミンを含む培地で培養されてアンチセンスの生 成を阻害し、次にチアミンを含まない培地で培養されてアンチセンスの発現を“ on”させた(図5の中央の図の右側)。チアミンを含まない培地で培養し次にチ アミンを含む培地で培養するという相反的な実験が行なわれた(図5の中央の図 の左側)。並んでいるヒストグラムに示されるように、チアミンがない場合にβ −ガラクトシダーゼを多大に阻害することを示した細胞は、チアミンにおいて成 長させたとき阻害を示さない(図5の左側の2つのヒストグラム)のに対し、チ アミンにおいて成長させたときにはβ−ガラクトシダーゼの阻害を示さない細胞 はチアミンのないところで成長させたとき(アンチセンスRNAの転写を“on” させる条件)約55%の阻害を示した(図5の右側の2つのヒストグラム)。こ うしたon−off /off −onの実験は、長いβ−ガラクトシダーゼのプラスミドは 、転写依存性のかつ配列に特異的なアンチセンスのβ−ガラクトシダーゼ遺伝子 サプレッションを、S.pombeのKC4−6型のリポータ遺伝子の株において生じ させることを示している。このシステムは人為的な遺伝子調整技術の遺伝学的お よび生化学的探究について価値あるものである。 このことより、遺伝子失活方法を開発および利用してS.pombeにおける遺伝子 の活性を阻害することを当業者が今 やできるようになったことは明らかである。この実例は、アンチセンスRNA転 写の有用性を示しているが、その他の遺伝子、合成アンチセンスおよびリボザイ ムオリゴヌクレオチド、三重螺旋、RNAおよびタンパク質のおとり、センス共 同サプレッション、トランス形優勢突然変異方策、欠陥のある干渉RNAおよび DNAなどにも応用できることが当業者によって認識されるであろう。このシス テムはまた、小分子化合物での治療および製剤の同定および開発にも応用できる 。さらに、疾病モデルシステムに応用することが可能である。必要なのは、単純 な遺伝子構築および遺伝子の活性への効果についてのアッセイテストの立証であ る。 この技術の一つの応用例は、大規模な遺伝子失活方策およびそれらの組合せの 迅速かつ信頼性の高いスクリーニングであり、人間、医学、動物、植物および醗 酵応用分野における遺伝子処理および遺伝子操作を通した応用において効果的な 構造物を決定するものである。 例3 株KC4−6と比較してより高い定常レベルで ターゲットlacZ遺伝子を発現するS.pombe株の構築 β−ガラクトシダーゼ遺伝子はS.pombe adhlプロモータおよびS.pombe ur a4 3′プロセッシング領域の制御下に置かれた。このadhlプロモータ−β−ガ ラクトシダーゼ−ura4 3′発現カセットは、S.pombeのura4遺伝子座 で組込まれ株599−2を生成した。図6は、株599−2におけるura4の遺伝 子座で組込まれたカセットを示す。この株はleu- S.pombe株に交差して子嚢胞 子分離集団RB3−2を生成した。この株はまた、図11に示すようにura4の遺 伝子座で組込まれたadhlプロモータ−β−ガラクトシダーゼ−ura4 3′発現カ セットを含み、KC4−6に対しβ−ガラクトシダーゼmRNA発現において2 0倍の増加を示した。株RB3−2は図3(例2)に示すアンチセンスおよびコ ントロールプラスミドのセットで形質転換され、β−ガラクトシダーゼの活性に ついて検定された。多数の独立した形質転換細胞が3回検定され、これらの実験 の結果は図10にまとめられている。この検定についてのプロトコルは図4(例 2)と同様である。長いアンチセンスRNAを発現するS.pombeの細胞は、β− ガラクトシダーゼの活性において55%の低減を示し、一方短い5′アンチセン スRNAおよび短い3′アンチセンスRNA発現細胞は、それぞれ22%および 4%の低減を示す。このように、コントロールプラスミド形質転換細胞は、pR EP1形質転換細胞と同様のβ−ガラクトシダーゼの活性のレベルを示した。ア ンチセンスまたはコントロールプラスミドを含むすべてのRB3−2形質転換細 胞は予期された、プラスミド誘導RNAを発現することを示している。KC4− 6に対するRB3−2の主要な利点は、RB3−2の単一のコロニーがX−ga 1培地において青に変わること である。これはKC4−6と比較した場合にRB3−2においてはより高いレベ ルのβ−ガラクトシダーゼの発現が見られることを反映している。 例4 S.pombe株RB3−2における遺伝子発現の阻害 例3で説明した酵母株RB3−2はβ−ガラクトシダーゼのアンチセンス阻害 についてテストされた。その結果は図10に示されている。長いおよび5′のア ンチセンス分子は、3′アンチセンス分子よりもβ−ガラクトシダーゼ発現の阻 害においてより効果的であった。RB3−2におけるターゲット遺伝子は図11 において図式的に示される。 例5 生化学的活性検定と表現型リーダとの関係 lacZ発現の分析は、Xga1を含む培地における形質転換細胞のインキュ ベーションによって完了できる。Xga1は酵素β−ガラクトシダーゼの色素産 生基質であり、加水分解されるとコロニーに青い表現型を与える。図10に示す RB3−2形質転換細胞は50,100,150および200μg/mlのXg a1を含む培地に置かれた。5日間増殖させた後、全長および5′のアンチセン スを発現する株の青色の輝度が明らかに減じていることが、コントロールの変換 株と比較した際に検出できた。この結果は、lacZの発現と表現型との関係を 示し、遺伝子スクリーニングにおいてどのようにしてS.pombe株RB3−2を利 用して、加水分解に際しターゲットlacZ発現酵母株の発現を減じる遺伝子配 列をランダムな遺伝子配列をコードするライブラリから同定することができるか を証明している。フェニル−β−d−ガラクトロピラノサイドは、このような自 滅基質のための化合物として候補に挙がっており、現在研究中である。 例6 S.pombeにおけるlacZ発現のアンチセンス仲介調整酵母株および培地 シゾサッカロミセス・ポンベ株972(h−)が大腸菌lacZ遺伝子の組込 みおよび発現のための宿主として用いられた。株NCYC 1913(h−、l eu1−32)およびNCYC 1914(h+、leu1−32)は、酵母培 養ナショナルコレクション(National Collection of Yeast Cultures)(食物研 究AFRC協会(AFRC Institute of Food Research)、英国、ノーウィッチ(Norw ich))から入手した。酵母接合は、標準的な手順に従って行なわれた(アルファ (Alfa)らによる、分裂酵母を用いた実験:実験室コースマニュアル、コールドス プリングハーバーラボラトリプレス(Cold Spring Harbor Laboratory Press)、 コールドスプリングハーバー、ニューヨーク、1993)。エピソーマルプラス ミドDNAまたは線形のプラスミドDNAを用いたS.pombe細胞の形質転換は、 電気穿孔法を用いて行なわれた(プレンティス,H.L.(Prentice,H. L.)Nucleic Acids Res.20:621、1992)。S.pombeにおけるura4の 遺伝子座での遺伝子置換はグリム(Grimm)らによりMol.Gen.Genet 215:8 1−86、1988において述べられるようにして達成された。 酵母細胞は、標準的なYES培地(BIO 101 Inc.,Vista,CA)または生物学的 補足を含む合成デキストロース(SD)培地において増殖させた(ローズ(Rose )など、酵母遺伝子学の方法(Methods in yeast genetics):実験室コースマニ ュアル、コールドスプリングハーバープレス、コールドスプリングハーバー、ニ ューヨーク、1990)。チアミンを含まないEMM培地(BIO 101 Inc.,Vista,CA )を利用して、酵母形質転換細胞におけるプロモータからの最大の発現を得た。 このプロモータからの転写の抑制は、4μMという最終的な濃度でチアミン(Sig ma)をEMM培地に添加することによって達成された(モンドレル,K.(Maundr ell,K.)、J.Biol.Chem.265: 10857-10864,1990)。S.pombe細胞の抱合お よび胞子形成は栄養素欠失ME寒天培地(BIO 101 Inc.,Vista,CA)を用いて行 なわれた(モレノ(Moreno)など、Meth.Enzymol.194: 795-823,1991)。E,coli lacZ遺伝子を発現する酵母構成要素の青いコロニーの色を調べるために、 リン酸カリウム(pH7.0まで)で緩衝され50ないし200μg/mlにま たがる最終的な濃度でXga1を含むSDまたはEMM培地に細胞が置かれた( ローズなど、酵母遺伝学の方法:実験室コ ースマニュアル、コールドスプリングハーバープレス、コールドスプリングハー バー、ニューヨーク、1990)。 プラスミドおよび酵母株構造 すべての標準的なDNA操作は、サムブルック(Sambrook)などによる、19 89、分子クローニング(Molecular Cloning):実験室マニュアル、コールド スプリングハーバーラボラトリプレス、コールドスプリングハーバー、ニューヨ ーク、において述べられるように実行された。SV40初期プロモータおよび3 ′プロセッシング信号の制御下にある大腸菌lacZ遺伝子は、ura4フランキン グDNA配列および野生型ura4遺伝子座での相同的な組換えを用いてS.pombeゲ ノムに組込まれた。ura4転写ユニットをフランキングするura4DNA配列は、p CG5(J.コーリ(J.Kohli)、ベルン大学(University of Bern)、ベルン (Bern)、スイス)から、1.8kb BamHI−EcoRIフラグメントと して分離された(グリムなど、Mol.Gen.Genet.215: 81-86,1988)。このフラ グメントは、DNA重複酵素のクレノウフラグメントを用いて調整され、ブラン ト末端断片としてpNEB194[pNEB193の変形]のHindII部位 にサブクローニングされ(ニューイングランドバイオラブズ社(New England Bio labs Inc.,)、ベバリー(Beverly)、MA)、ここからポリリンカーにおけるPs tIとHindIII部位間の領域が削除されてpNEB195を生成した。S V40初期 プロモータ、大腸菌lacZ遺伝子およびSV40初期遺伝子3′プロセッシン グ配列を含むlacZ発現カセットは、プラスミドpSVβからサブクローニン グされた(クロンテックラボラトリーズ社(Clontech Laboratories Inc.,)、パ ロアルト(Palo Alto)、CA)。pSVBにおけるSV40プロモータへのEc oRI部位は調節されて、EcoRI−HindIII−EcoRIアダプタを 挿入することによりHindIII部位を含んだ。次に上記のカセットがpNE B195におけるura4Lの5′および3′の配列間でHindIII断片として サブクローニングされ、SV40初期プロモータがura4の3′の断片に近接して 位置する方向でプラスミドpNEBD2を生成した。PacI−Pme1の二重 消化は、ura4配列によっていずれかの端部でフランキングされたlacZ発現カ セットを放出した。この断片を用いてS.pombe株972(h−)を形質転換し、 5−FOA耐性を利用してura4の遺伝子座の分断を行なった酵母形質転換細胞を 同定した。推定構成要素は、ura4の遺伝子座の構造およびSV40初期プロモー タにより駆動されるlacZ遺伝子の発現に関して特徴づけられた。S.pombeゲ ノムの染色体IIIにおけるura4の遺伝子座での組込まれたlacZ発現カセッ トの構造は、図12の模型図(i)(ii)に示されている。 プラスミドpREP1(モンドレル、1990)が、lacZアンチセンス遺 伝子を含むプラスミドの構築のため の発現ベクター、およびセンスコントロールとして用いられた。使用されたすべ ての断片は、独自のBamHI部位でpREP1にサブクローニングされ、図1 2で図式的にそれを示した。長いlacZ BamHI断片は、SV40初期プ ロモータにより駆動されるlacZ発現カセットの−56ないし+3419の位 置にまたがる。長いセンスコントロールプラスミドを構成するために、フレーム シフト突然変異がlacZ BamHI断片におけるベース+909に導入され た。この断片はClaIで線形化され、調整され、再び連結された。フレームシ フトは、DNA配列、およびnmt1プロモータに関しセンスオリエンテーショ ンでpREP1にサブクローニングされたlacZ BamHI断片によって確 認された。このプラスミドはpGT62を指定し、アンチセンスオリエンテーシ ョンにおいて長いlacZ BamHI断片を含むpGT2に対するコントロー ルの役割を果たした。 短い5′および3′のlacZの断片は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)そ して鋳型としてpNEBD2プラスミドDNAを用いて発生させた。短い5′の 断片の増幅に対して使用されるプライマは、以下のとおりである。 短い3′のDNA断片に対するこれらの配列は以下のとおりとなる。 各場合において、BglII制限部位が、増幅されたDNAの断片の5′および 3′末端双方に加えられた。短い5′の断片は−299ないし+912の位置に またがるのに対し、短い3′のDNAはlacZ遺伝子のTAA停止コドンを+ 3141として+3093と+3454との間に位置した。PCR増幅DNAは 、pSP72(プロメガ社(Promega Corp.,)、マディソン(Madison)、WI) におけるBglII部位にクローニングされ、センスおよびアンチセンスオリエ ンテーション双方においてpREP1のBamHI部位にBglII断片として サブクローニングされた。プラスミドの指定は以下のようになる。すなわちpG T58(短い5′センス)、pGT59(短い5′アンチセンス)、pGT60 (短い3′センス)、およびpGT61(短い3′アンチセンス)となる。ルシ フェラーゼ遺伝子を含む配列に特異的でないプラスミドコントロールpGT68 は、pGEM−luc(プロメガ社、マディソン、WI)のStuI−BamH I断片をpREP1に連結するリンカーによって構築された。 DNA:RNA分離およびハイブリッド形成 全ゲノムDNAは、ホフマン(Hoffman)およびウィンストン(Winston)により、 Gene 53: 659-667(1987)において述べられているように、ガラスビーズを用い てS.pombe 細胞から分離された。これらのDNAサンプルは、染色体DNAのサザン分析お よびプラスミドのコピー番号分析に用いられた。酵母の全RNAは標準的な手順 を用いて精製された。核酸の電気泳動およびハイブリッド形成は、高速ハイブリ ッド形成溶液(クロンテックラボラトリーズ社(Clontech Laboratories Inc.,) 、パロアルト(Palo Alto)、CA)を用いてハイブリッド形成されたノーザンブ ロットを例外とし、サムブルック(Sambrook)などによる分子クローニング(Mol ecular Cloning):実験室マニュアル、(コールドスプリングハーバーラボラト リプレス、コールドスプリングハーバー、ニューヨーク、1989)、において述べ られているとおりである。プローブとして用いられたDNAは、長いlacZ BamHI断片およびpREP1におけるnmt13′配列からの405bp BamHI−PacI断片を含んでいた。ハイブリッド形成に用いられたすべて のDNAプローブは、メガプライムラベリングキット(アマーシャムインターナ ショナル(Amersham International)、アマーシャム、UK)を用いて32p−標 識づけされたものであった。放射性ハイブリッド形成信号がオートラジオグラフ ィーによって検出され、ホスホリマーガ(Bio−Radラボラトリーズ(Blo- Rad Laboratories)、ハーキュール(Hercules)、CA)を用いて定量化された。 β−ガラクトシダーゼエンザイムアッセイ 大腸菌lacZ遺伝子コード化生成物、β−ガラクトシダーゼの酵素活性は、 細胞透過法を用いて検定された(オースベル(Ausubel)など、分子生物学におけ る現在のプロトコール(Current protocols in molecular biology)、グリーン パブリッシングアソシエートアンドウィリー−インターサイエンス(Green Publ ishing Associates and Wiley-Interscience)、ニューヨーク、1987)。S.pom be株972およびNCYC 1913に対し、1×108の細胞が、EMMまた は10×107細胞/mlの細胞密度までチアミンを含むEMM培地における酵 母形質転換細胞の増殖に従ってβ−ガラクトシダーゼの活性について検定された 。オースベルらによる、分子生物学における現在のプロトコル(グリーンパブリ ッシングアソシエートアンドウィリー−インターサイエンス、ニューヨーク、19 87)において述べられている式に従って計算された、各々の形質転換細胞および β−ガラクトシダーゼユニットについて3回検定が行なわれた。 結果 アンチセンスRNAで仲介される遺伝子調整の分析に対し分裂酵母をモデルシ ステムとすることの適性を調べるために、大腸菌lacZリポータ遺伝子がター ゲットとして選択された。この遺伝子は、遺伝子生成物β−ガラクトシダーゼに ついての迅速で感度の高い溶液酵素アッセイが利用可能であるという利点をもた らし(オーステルなど、分 子生物学における現在のプロトコール、グリーンパブリッシングアソシエートア ンドウィリー−インターサイエンス、ニューヨーク、1987)、色素産生基質Xg a1を含む培地におけるS.pombeに青いコロニーの色を与える(クドラ(Kudla) 、Nucleic Acids Res.16: 8603-8617,1988)。大腸菌lacZ遺伝子は、SV 40初期プロモータおよび3′プロセッシング配列の制御の下で、S.pombeにお いて低い構成レベルで発現された。この哺乳動物のウィルスのプロモータは、転 写を哺乳動物の細胞で用いられた正確な部位から開始し、S.pombeにおいて効果 的に機能することがわかっている(ジョーンズなど、Cell 53: 659-667,1988) 。lacZ遺伝子発現カセットはS.pombe染色体IIIに組込まれて安定したβ −ガラクトシダーゼ発現株を生成した。組込みは、ura4遺伝子座におけるDNA 配列をura4でフランキングされたlacZ発現カセットと置換え、5−FOA選 択を用いて安定な構成要素を同定することによって行なわれた(図12)。染色 体が組込まれた1本鎖のコピープラスミドDNAの組込みは、株β2−1から分 離されたゲノムDNA(h−,ura4::SV40−lacZ)についてのサザン 分析によって確認され、この株のura4遺伝子座の染色体構造は図12に示されて いる。このlacZ遺伝子を含む株についての発現の分析によって、この株がl acZ mRNAを発現し、検定された1×108の細胞につき平均1.8ユニ ットのβ−ガラクトシダー ゼを生成したことが明らかにされた。エピソーム性の発現ベクターを用いて形質 転換を容易にするために、leu1突然変異がNCYC 1914(h+,le u1−32)と交差させることによってβ2−1に導入され、ランダムな子嚢胞 子分離体KC4−6(ura4::SV40−lacZ,leu1−32)が同定さ れた。この株は親の株β2−1と同様なレベルでβ−ガラクトシダーゼを発現す ることが示された。 すべてのlacZアンチセンス遺伝子は、エピソーマルプラスミドpREP1 (モンドレル、K.J.Biol.Chem.265: 10857-10864,1990)から、条件的なn mt1プロモータを用いて発現された。このプロモータは、0.5μMを上回る 濃度でチアミンが存在するところで抑制され、外因性のチアミンがないところで 最大に抑制解除された(モンドレル,K.J.Biol.Chem.265: 10857-10864,19 90)。1組のアンチセンス遺伝子が構築されて、ターゲットメッセージの異なる 領域に相補的な大きさの異なるアンチセンスRNAを生成した(図12)。長い lacZアンチセンス遺伝子は、5′の翻訳されていない配列の56の塩基、タ ーゲットmRNAのコード領域全体、および3′の翻訳されていない領域の28 8の塩基に相補的であるアンチセンスRNAを生成するように設計された。短い アンチセンス遺伝子は、lacZ mRNAの5′または3′末端のいずれかに 相補的となるRNAを生成するように設計され た。コントロール発現プラスミドは、高レベルのnmt1プロモータにより駆動 される転写のβ−ガラクトシダーゼ酵素レベルに対する非特異的な効果を調べる ために構築された(図12)。こうしたコントロールはアンチセンス遺伝子の各 々に対するセンスオリエンテーション断片、およびセンスオリエンテーションに おける螢のルシフェラーゼ遺伝子を含んでいた。長いlacZセンスコントロー ルプラスミドが、フレームシフト突然変異をlacZ遺伝子に導入して結果生じ る何らかの遺伝子生成物のβ−ガラクトシダーゼ活性を排除することにより作ら れた。株NCYC 1913(h−,leu1−32)のpGT62プラスミド 形質転換細胞についてのβ−ガラクトシダーゼ酵素アッセイは、長いセンスコン トロール遺伝子から生じた転写は活性β−ガラクトシダーゼに翻訳されていない ことを確認した。 ターゲット株KC4−6は、上記のプラスミド構造物各々で形質転換され、3 つの独立した形質転換細胞が分析されてプラスミドに由来する遺伝子から発現さ れたRNA転写を検出した。nmt1 3′プロセッシング領域DNA断片をプ ローブとして用いてノーザン分析が完了した。pREP1についてのnmt1プ ロモータから生じたすべてのRNAは、3′末端でnmt1メッセージの144 の塩基を含む。図13Aは、各形質転換細胞が予期される大きさのRNA種を生 成したことを示す。染色体がコードされ たnmt1 mRNAに関する各々のRNA種の分析は、これらRNAすべての 発現レベルが類似することを示した。図13Bは、lacZアンチセンスRNA の発現が条件的にはチアミンに依存し、長いlacZアンチセンスRNAの発現 レベルは、すべてのアンチセンスRNAについてターゲットlacZ mRNA の20倍であることを示す。 β−ガラクトシダーゼ酵素アッセイを利用して、アンチセンスRNA合成の、 ターゲットlacZ遺伝子発現に対する効果をモニタした(オースベルなど、分 子生物学における現在のプロトコール、グリーンパブリッシングアソシエートア ンドウィリー−インターサイエンス、ニューヨーク、1987)。各々のプラスミド 構造物に対する3つの独立した形質転換細胞が、チアミンを含まない培地で増殖 されてnmt1プロモータの抑制解除を行なった(図14)。長いlacZアン チセンスRNAを発現するS.pombeの細胞は、β−ガラクトシダーゼの活性にお いて45%の低減を示し、一方短い5′または短い3′の相補的な転写を発現す る細胞は、それぞれ20%および10%少ないβ−ガラクトシダーゼの活性をも たらした。対照的に、センスオリエンテーション遺伝子断片を有するプラスミド を含むすべての形質転換細胞は、pREP1形質転換細胞に匹敵するβ−ガラク トシダーゼの活性のレベルを示した。このことは、観察されたβ−ガラクトシダ ーゼの活性における減少は、lacZアンチセンスRNAが存在するためであり 、 遺伝子発現または細胞生理学に非特異的な干渉が起こるためではないことを示唆 している。 観察されたβ−ガラクトシダーゼの活性の低減はlacZアンチセンスRNA 転写に依存することを確認するために、β−ガラクトシダーゼの活性を検定する 前に、nmt1プロモータを抑制または抑制解除する条件下で酵母形質転換細胞 が増殖された。コントロールプラスミドpREP1または長いlacZアンチセ ンスプラスミドpGT2のいずれかを含む独立した形質転換細胞が、はじめにチ アミンを含まない培地で増殖されてアンチセンスRNAの発現をもたらし(ON ;図15)、チアミンを含む培地で増殖されてアンチセンスRNAの生成を阻害 した(OFF;図15)。チアミンのないところで増殖されたlacZアンチセ ンスプラスミドpGT2を含む細胞は、pREP1形質転換細胞よりも40%少 ないβ−ガラクトシダーゼを生成した(図15(A))。チアミンがあるところ で増殖された同じ培養からの細胞は、β−ガラクトシダーゼの活性のコントロー ルレベルを示した(図15(B))。アンチセンスRNA調整の可逆性は、細胞 を、チアミンを含まない培地(ON)からチアミンを含む培地(OFF)へと移 し、細胞を、チアミンを含む培地(OFF)からチアミンを含まない培地(ON )へ移すことによって立証された。チアミンがない場合に40%の低減を示した pGT2形質転換細胞は、チアミンが存在するところでβ−ガラクトシ ダーゼの活性の阻害を行なわないことを示した(図15(C))。このことは、 lacZアンチセンスRNA転写を抑制することにより、ターゲット遺伝子の発 現をコントロールpREP1形質転換細胞において観察されたのと同じレベルに 戻すことが可能になることを示している。対照的に、チアミンが存在するところ で増殖されたとき通常レベルのβ−ガラクトシダーゼを示したpGT2形質転換 細胞は、チアミンを含まない培地で増殖されたときβ−ガラクトシダーゼの活性 において55%減少することが明らかになった(図15(D))。この実験は、 lacZ遺伝子発現における減少は、lacZアンチセンス遺伝子の転写に依存 し、観察された可逆性によりターゲット遺伝子の再配置のようにさらなる遺伝的 効果の組込みを排除することを確認した。 このシステムにおけるアンチセンスRNA調整の効果をさらに評価するために 、β−ガラクトシダーゼの活性の部分的な阻害が長いlacZアンチセンスRN Aによって調べられて、S.pombeにおけるlacZ遺伝子の発現に随伴する青い コロニーの色の表現型を調節することができるかどうかを判断した。lacZア ンチセンスプラスミドを含む細胞または適切なコントロールベクターが、各種濃 度のXga1を含むチアミンの含まれていない培地に置かれた。30℃での長期 にわたるインキュベーションの後、長いlacZアンチセンスRNA発現細胞に よって示される青色 の表現型と、コントロールRNAを発現するものとの間には質的な差は検出でき なかった。結論として、S.pombeにおけるβ−ガラクトシダーゼ酵素活性の55 %の低減では、目に見える細胞の表現型を変更するのには不十分である。 しかしながら、スクリーニングプロセスにおいて表現型を読出すことはなおも 重要なパラメータである。これは例5によって示された。 例7 S.pombe株RB3−2のlacZ遺伝子のアンチセンスサプレッションはアン チセンスRNAレベルに依存する 株RB3−2は表1に示されるプラスミドの組合せで形質転換され、アンチセ ンスRNAの予期される比率が各形質転換について示されている。各プラスミド の組合せに対する3つの独立した形質転換細胞は前述のように3回検定された。 このデータは図16にまとめられている。このデータは、lacZターゲット遺 伝子に対し、サプレッションのレベルはアンチセンスRNAのレベルに依存する ことを示す。たとえば、およそ65%という最高レベルのサプレッションが、2 つのアンチセンスコードプラスミドでRB3−2が形質転換されたときに生じて いる。プラスミドpREP42およびpREP82は、nmt1プロモータの誘 電体をコードし、そこで突然変異が導入された結果、転写のレベルが弱くなる。 この明細書において述べられている発明は、具体的に述べられているもの以外 の変形および修正形にも適用できることが当業者には認識されよう。本発明はこ うしたすべての変形および修正形を含むことが理解されるべきである。本発明は またこの明細書において個々にまたは集合的に引用されまたは示されたステップ 、特徴、組成および化合物のすべて、ならびにこのステップまたは特徴2つ以上 の組合せのすべてを含む。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ,UG), AM,AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,C H,CN,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB ,GE,HU,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LK,LR,LT,LU,LV,MD,MG,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TT, UA,UG,US,UZ,VN (72)発明者 アンディト,グレゴリー・マーティン オーストラリア、2021 ニュー・サウス・ ウェールズ州、パディントン、ハンプド ン・ストリート、6・ディ/8 (72)発明者 アイザント,ジョナサン・ゴルダー オーストラリア、2063 ニュー・サウス・ ウェールズ州、ノースブリッジ、ビオラ・ クレセント、11

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.ターゲットとする遺伝子の発現またはターゲットとする遺伝子生成物の活性 を阻害、低減またはさもなければ調整することができる分子を同定する方法であ って、前記方法は、前記ターゲットとする遺伝子を発現することができるシゾサ ッカロミセス・ポンベ(Schizosaccharomyces pombe)の株を発生するステップと 、S.pombeの前記株にテストされる前記分子の有効量を導入するステップと、前 記ターゲットとする遺伝子の発現またはターゲットとする遺伝子の生成物の活性 に対する前記分子の効果を判断するステップとを包含する、分子を同定する方法 。 2.テストされる分子は遺伝子配列である、請求項1に記載の方法。 3.テストされる分子はペプチド、ポリペプチド、または化合物である、請求項 1に記載の方法。 4.遺伝子配列はターゲットとする遺伝子の全部または一部に関連するアンチセ ンス分子である、請求項2に記載の方法。 5.遺伝子配列はターゲットとする遺伝子の全部または一部に関連するセンス分 子である、請求項2に記載の方法。 6.遺伝子配列はリボザイムである、請求項2に記載の方法。 7.ターゲットとする遺伝子は、真核生物、原核生物またはウィルスを源とする 外因性の遺伝子である、請求項1に 記載の方法。 8.ターゲットとする遺伝子は、真核生物、原核生物またはウィルスを源とする 外因性の遺伝子のS.pombe相同物である、請求項1に記載の方法。 9.真核生物の遺伝子は哺乳動物の遺伝子である、請求項7または8に記載の方 法。 10.哺乳動物の遺伝子は、成長因子の全部または一部、サイトカイン、成長因 子またはサイトカイン受容体または癌特異的遺伝子をコードする、請求項9に記 載の方法。 11.真核生物の遺伝子は植物遺伝子である、請求項7または8に記載の方法。 12.ウィルスの遺伝子はHIVまたは肝炎を源とするものである、請求項7ま たは8に記載の方法。 13.ターゲットとする遺伝子またはその一部分は同定可能な信号を与えること ができるリポータ分子をコードする遺伝子配列に融合される、請求項1に記載の 方法。 14.リポータ分子は酵素であり、抗生物質耐性を付与し、化合物、蛍光原基質 、蛍光タンパク質、化学発光化合物、ビオチノール化化合物、必須成長因子、細 胞サイトカインタンパク質または細胞に規定の表現型を与える分子への耐性を付 与する、請求項13に記載の方法。 15.リポータ分子はアデノシンホスホリボシルトランスフェラーゼ、Neo、 GUS、CAT、LUXあるいはGFPまたはそれらの機能部分である、請求項 13に記載の 方法。 16.リポータ分子はS.pombe相同物と異種遺伝子との融合リポータ分子である 、請求項13に記載の方法。 17.ターゲットとする遺伝子は内因性のS.pombeプロモータによって制御され る、請求項1に記載の方法。 18.内因性のプロモータはS.pombe adhlプロモータである、請求項17に記 載の方法。 19.ターゲットとする遺伝子は外因性プロモータによって制御される、請求項 1に記載の方法。 20.外因性プロモータはSV40プロモータである、請求項19に記載の方法 。 21.ターゲットとする遺伝子の発現を阻害、低減またはさもなければ調整する ことができる遺伝子配列を同定する方法であって、前記方法は、同定可能な信号 を与えることができるリポータ遺伝子をさらに包含する遺伝子構造物において前 記ターゲットとする遺伝子を発現することができるS.pombeの株を発生するステ ップと、S.pombeの前記株にテストされる遺伝子配列の有効量を導入するステッ プと、前記リポータ遺伝子の発現の阻害、低減またはその他の調整について検定 するステップとを包含する、遺伝子配列を同定する方法。 22.テストされる遺伝子配列はターゲットとする遺伝子に関連するアンチセン ス分子であり、5つ以上のヌクレオチドを包含する、請求項21に記載の方法。 23.テストされる遺伝子配列は、リボザイム、三重螺旋、RNA、トランス形 優勢の突然変異ヌクレオチド、欠陥のある干渉RNAあるいはDNA、またはタ ーゲットとする遺伝子に関連するセンス構造物である、請求項21に記載の方法 。 24.ターゲットへとする遺伝子は哺乳動物の遺伝子または哺乳動物の遺伝子の S.pombe相同物である、請求項21に記載の方法。 25.哺乳動物の遺伝子は成長因子、サイトカイン、成長因子またはサイトカイ ン受容体の全部または一部をコードし、または癌特異的遺伝子である、請求項2 4に記載の方法。 26.ターゲットとする遺伝子は植物を源とするものである、請求項21に記載 の方法。 27.ターゲットとする遺伝子はウィルスを源とする、請求項21に記載の方法 。 28.ウィルスはHIVまたは肝炎のウィルスである、請求項27に記載の方法 。 29.リポータ遺伝子は酵素をコードし、抗生物質の耐性を付与し、化合物、蛍 光原基質、蛍光タンパク質、化学発光化合物、ビオチノール化化合物、必須成長 因子、細胞サイトカインタンパク質または細胞に規定の表現型を与える分子への 耐性を付与する、請求項21に記載の方法。 30.リポータ遺伝子はアデノシンホスホリボシルトラン スフェラーゼをコードし、またはNeo、GUS、CAT、LUXあるいはGF Pであり、またはその機能部分である、請求項21に記載の方法。 31.リポータ遺伝子はS.pombe相同物と異種遺伝子との融合リポータ分子であ る、請求項21に記載の方法。 32.ターゲットとする遺伝子は内因性のS.pombeプロモータにより制御される 、請求項21に記載の方法。 33.内因性のプロモータはS.pombe adhlプロモータである、請求項21に記 載の方法。 34.ターゲットとする遺伝子は外因性プロモータにより制御される、請求項1 に記載の方法。 35.外因性のプロモータはSV40プロモータである、請求項19に記載の方 法。 36.ターゲットとする遺伝子の発現またはターゲットとする遺伝子生成物の活 性を阻害、低減またはさもなければ調整することができる分子のスクリーニング のためのインビボモデルシステムであって、前記インビボモデルシステムは、前 記ターゲットとする遺伝子を発現することができるS.pombeの株を包含し、テス トされる分子は前記S.pombeに導入され、前記ターゲットとする遺伝子の阻害、 低減またはその他の調整についてスクリーニングされる、インビボモデルシステ ム。 37.テストされる分子は遺伝子配列である、請求項36に記載のインビボモデ ルシステム。 38.テストされる分子はペプチド、ポリペプチドまたは化合物である、請求項 36に記載のインビボモデルシステム。 39.遺伝子配列はターゲットとする遺伝子の全部または一部に関連するアンチ センス分子である、請求項37に記載のインビボモデルシステム。 40.遺伝子配列はターゲットとする遺伝子の全部または一部に関連するセンス 分子である、請求項37に記載のインビボモデルシステム。 41.遺伝子配列はリボザイムである、請求項37に記載のインビボモデルシス テム。 42.ターゲットとする遺伝子は、真核生物、原核生物またはウィルスを源とす る外因性遺伝子である、請求項36に記載のインビボモデルシステム。 43.ターゲットとする遺伝子は、真核生物、原核生物またはウィルスを源とす る外因性遺伝子のS.pombe相同物である、請求項36に記載のインビボモデルシ ステム。 44.真核生物遺伝子は哺乳動物の遺伝子である、請求項42または43に記載 のインビボモデルシステム。 45.哺乳動物の遺伝子は、成長因子、サイトカイン、成長因子またはサイトカ イン受容体または癌特異的遺伝子をコードする、請求項44に記載のインビボモ デルシステム。 46.真核生物遺伝子は植物遺伝子である、請求項42または43に記載のイン ビボモデルシステム。 47.ウィルス遺伝子はHIVまたは肝炎を源とする、請求項42または43に 記載のインビボモデルシステム。 48.ターゲットとする遺伝子またはその一部は、同定可能な信号を与えること ができるリポータ分子をコードする遺伝子配列に融合される、請求項36記載の インビボモデルシステム。 49.リポータ分子は酵素であり、抗生物質耐性を付与し、化合物、蛍光原基質 、蛍光タンパク質、化学発光化合物、ビオチノール化化合物、必須成長因子、細 胞サイトカインタンパク質または細胞に規定の表現型を与える分子への耐性を付 与する、請求項48に記載のインビボモデルシステム。 50.リポータ分子はアデノシンホスホリボシルトランスフェラーゼ、Neo、 GUS、CAT、LUXあるいはGFP、またはその機能部分である、請求項4 8に記載のインビボモデルシステム。 51.リポータ分子はS.pombe相同物と異種遺伝子との融合リポータ分子である 、請求項48に記載のインビボモデルシステム。 52.ターゲットとする遺伝子は内因性S.pombeプロモータより制御される、請 求項36に記載のインビボモデルシステム。 53.内因性プロモータはS.pombe adhlプロモータである、請求項52に記載 のインビボモデルシステム。 54.ターゲットとする遺伝子は外因性プロモータにより制御される、請求項3 6に記載のインビボモデルシステム。 55.外因性プロモータはSV40プロモータである、請求項54に記載のイン ビボモデルシステム。
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