JPH09511371A - 固定及び調整可能帯域幅相互線形入力増幅器 - Google Patents

固定及び調整可能帯域幅相互線形入力増幅器

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JPH09511371A
JPH09511371A JP7525838A JP52583895A JPH09511371A JP H09511371 A JPH09511371 A JP H09511371A JP 7525838 A JP7525838 A JP 7525838A JP 52583895 A JP52583895 A JP 52583895A JP H09511371 A JPH09511371 A JP H09511371A
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ムーア,ジョージ・エス
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Abstract

(57)【要約】 従来の技術で起こる信号従属帯域幅変化を回避するように、相互線形回路及び他のモードの回路において使用するための高インピーダンス(電流モード)入力信号(20及び22)を処理する改良された方法及び回路。相互コンダクタンス利得素子(46)を使用する非線形帰還構造(36)は、帯域幅を拡張し且つ/又は従来の技術で現れていた帯域幅変化を抑制するために採用されている。本発明の用途の1つはギルバート増幅器トポロジーの拡張であり、それに付随して正規化と集積回路の実現に際して利点が得られ、非常にレベルの低い入力信号(20及び22)を伴う動作を帯域幅の広い用途に適用できる。本発明をさらに拡張すると、能動帯域幅制御を可能にする又は様々に異なる入力キャパシタンスを伴う信号源を補正するために、この相互コンダクタンス(46)を電気的に調整できる。本発明は、対の感知された光検出器電流信号(64及び66)に対して前置増幅器として使用するのに特に適している。

Description

【発明の詳細な説明】 固定及び調整可能帯域幅相互線形入力増幅器 発明の背景 発明の分野 本発明は、信号レベル又は温度とは無関係に固定帯域幅を有する相互線形回路 (ギルバート増幅器及び乗算器など)及び他の非相互線形回路について入力電流 から電圧への非線形性を実現するために入力プリプロセッサ機能を実行する方法 及び装置に関する。さらに、本発明の帯域幅の電気的な調整を可能にするために 増幅器の相互コンダクタンスを電気的に調整する方法及び装置を開示する。背景技術 ギルバート増幅器は、光検出器信号などの電流入力信号の処理のために広帯域 幅応答を伴う電流利得モードにおける動作のような所望の属性を提供する特殊な 回路技術である。 図1は、ロンドンのPeter Peregrlnus Ltd.により刊行 (1990年)されたC.Toumazou,F.J.Lidgey及びD.G .Haigh共編の「Analogue IC Design:the cur rent−mode approach」の第2章のB.Gilbertによる 「Current−mode Circuits From A Trans− linear Viewpoint:A Tutorial」(11〜19ペー ジ及び55〜64ページ)に開示されているような従来の技術のギルバート増幅 器モデルを示す。光検出器の対は、並列キャパシタンス14及び14′を伴う電 流源10及び12としてモデル化されている。出力電流差は入力光電流の差に比 例し、利得係数は制御電流に比例する。 二次的な影響を無視すると、この回路の総利得は次のように計算できる。 式中、Iout(differential)は出力電流の差であり、 Iina及びIinbは入力電流であり、 Ictrlは尾部電流である。 従来の技術のギルバート増幅器の特徴は広帯域正規化、急速な過負荷回復、DC 信号及び広帯域信号に対する適正な精度、自動利得制御の単純な実現並びにどの ような入力条件に対しても得られる安定性である。 従来の技術のギルバート増幅器の問題は、帯域幅がa)DC入力電流レベル、 b)温度及びc)入力キャパシタンスの関数であるという点である。 すなわち、帯域幅とグループ遅延(回路を介する時間遅延)は信号源特性及び 温度によって決まる。 光ディスクドライブは差動入力電流の形態をとるいくつかの入力信号、たとえ ば、フォトダイオードを有する。それらの信号は焦点誤差信号,磁気光学(MO )読取りチャネル信号及びアクチュエータ位置信号を含む。雑音やサーボ補正の 関係上、通常は正規化増幅器を使用する。従来実現されている正規化増幅器、す なわち、ギルバート増幅器は、MO(消去可能)ドライブと関連する低い入力信 号レベルでは、適切な帯域幅を提供しない。 Johansson他の米国特許第4,396,891号はギルバート乗算器 に関連する利得制御回路を説明しているが、高インピーダンス入力信号又は帯域 幅の問題にはアドレスしない。 Deweckの米国特許第4,492,931号は、相互線形増幅器(ギルバ ート)に反して相互インピーダンス増幅器を含む赤外線受信器フロントエンドを 開示している。Deweckは妨害除去のための前置増幅器を開示しているが、 帯域幅には対処していない。 Van de Plassche他の米国特許第4,502,017号は演算 増幅器を開示しているが、相互線形回路と組合わせては使用できない。 Siegelの米国特許第4,608,542号は、Deweckと同様に、 相互インピーダンス増幅器の帯域幅制御を説明しているが、相互線形増幅器と組 合わせては使用できない。 Moore他の米国特許第4,902,982号は、高ダイナミックレンジ信 号の過負荷を防止するために非線形帰還構造を使用する非線形非反転相互インピ ーダンス増幅器を説明している。この回路は相互線形ではなく、装置は帯域幅制 御を扱っていない。 Lauffenburgerの米国特許第5,254,957号は最も類似す る引例である。本発明は、温度及び信号レベルに伴う帯域幅の変化であるLau ffenburgerの欠点を克服する。 発明の概要 本発明によれば、入力正規化、DC精度及び広帯域信号処理を実現するように 高インピーダンス電流モード入力信号を増幅し且つ処理する装置が提供される。 好ましい入力プリプロセッサは、単一入力ギルバート増幅器について電流モー ド入力信号の非線形変換を実行する。プリプロセッサは、入力電流に対する帯域 幅の依存性を減少させる。プリプロセッサは、入力電流から電圧への非線形変換 のために帰還素子として動作する共通ベーストランジスタから構成されている。 相互コンダクタンス素子は、入力プリプロセッサの帯域幅を設定するトランジス タに印加される。 装置は複数の電流入力を伴う複数のプリプロセッサをさらに具備することがで きる。この実施態様では、好ましい相互線形回路は差動ギルバート増幅器である 。装置は、入力プリプロセッサを通過する電流を複製する少なくとも1つの複製 トランジスタをさらに具備していても良い。複製電流ミラーは、共通ベーストラ ンジスタと共通のエミッタ及び共通のベースを有するトランジスタを具備する。 また、電流から電圧への非線形変換のために入力電流に対する帯域幅の依存性 を減少させる方法も開示される。その過程は、まず、入力電流を電圧に非線形変 換する帰還素子として共通ベーストランジスタを設けることを含む。次に、順方 向利得を得るため、帰還素子に相互コンダクタンス素子を印加する。 方法は、複数の電流入力に対して複数のプリプロセッサを提供する過程を含ん でいても良い。それらの過程において、複数入力差動ギルバート増幅器が提供さ れる。 本発明の第1の目的は、低電流源に対してギルバート増幅器のあらゆる利点を 提供することである。 本発明の第1の利点は、a)低入力バイアス電流による動作;b)入力信号の 広帯域正規化;c)急速な過負荷回復;d)DC信号及び広帯域信号に対する適 正な精度;e)自動利得制御の単純な形態による実現;及びf)広範囲にわたる 入力条件に対する安定性という所望の目標を達成する単純な回路構成を提供する ことである。 本発明のその他の目的,利点及び新規な特徴並びにその他の適用可能範囲の一 部を添付の図面と関連させた以下の詳細な説明の中で挙げるが、以下の説明を検 討することによってそれらの目的,利点,新規な特徴及び適用可能範囲のいくつ かは当業者には明白になるであろうし、あるいは、本発明の実施に際して習得さ れるであろう。本発明の目的及び利点は、添付の請求の範囲の中で特定して指摘 する手段及び組合わせによって実現でき、達成できるであろう。 図面の簡単な説明 本明細書に取り入れられて、本発明の一部を成す添付の図面は本発明のいくつ かの実施形態を例示しており、説明と共に、本発明の原理を説明するのに有用で ある。図面は単に本発明の好ましい一実施形態を例示することだけを目的として おり、本発明を限定するものとして解釈されるべきではない。図面中: 図1は、従来の技術のギルバート増幅器の1つのモデルである。 図2は、従来のA型ギルバート増幅器の概略図である。 図3は、好ましい一定帯域幅ギルバート増幅器の概略図である。 図4は、帯域幅パラメータ計算のための帰還構造の1つのモデルである。 図5は、実際の実現形態における好ましい一定帯域幅ギルバート増幅器の概略 図である。 図6は、本発明の好ましい集積回路の小さな信号伝達関数のグラフである。 図7は、図6の条件及び値を有する集積回路のグループ遅延のグラフである。 図8は、好ましい調整可能帯域幅増幅器の概略図である。 好ましい実施形態の説明 光検出器の前置増幅器は一般にいくつかの互いに矛盾する制約を伴い、それら の条件を満足させなければならない。典型的に重要な条件のいくつかを挙げると 、帯域幅が広いこと、雑音が少ないこと、オフセットが少ないこと及び安定性に すぐれていることなどである。電流源を有する他の数多くの用途にも、同様の制 約がある。 そのような用途における典型的な前置増幅器の構成は、利得段を巡る抵抗器帰 還から構成されるトランスインピーダンス増幅器である。この増幅器は帯域幅の 点で非常にすぐれ、雑音も少ないのであるが、a)大きな入力過負荷に対する応 答の能力が劣る;b)様々な電流源インピーダンスに対する安定性に問題がある ;及びc)利得制御を別個に実現しなければならないといったいくつかの欠点が ある。 そこで、数年前には、光検出器用前置増幅器の異なるトポロジーに関する探究 を行った。その結果、有効な基本素子として、ギルバート乗算器又はギルバート 増幅器として知られる相互線形回路「フラグメント」が選択されるに至った。ギ ルバート増幅器は、相互線形回路と呼ばれる一般的な種類の回路の中のごく一部 である。相互線形という用語は、バイポーラトランジスタにおける相互コンダク タンスと電流との関係から派生している。すなわち、バイポーラトランジスタの 相互コンダクタンスは電流と線形関係にある。相互線形技法を使用して数多くの 線形回路を実現できるであろうが、数多くの非線形関数も実現しうる。相互線形 トポロジーによって、平方、平方根、ベクトル絶対値、三角関数などの関数は容 易に実現される。以下に、本発明を差動ギルバート増幅器に適用する場合を説明 するが、本発明は、入力が単一であれ、複数であれ、あらゆる種類の相互線形回 路に等しく適用可能である。さらに、この技術は、線形回路,非線形回路を問わ ず、入力電流信号の他の非線形電流/電圧変換を要求するさらに広い範囲の回路 に適用できる。その例のいくつかと一般化の例をこの展開の結末で提示する。 ギルバート増幅器は、一般に、 の形態をとる正規化誤差信号を発生することが望まれる多くの関数に適用される 。式中、A及びBは入力電流であり、Igは利得係数である。多くの場合、所望 の関数を得るためには、入力処理機能としてギルバート増幅器を使用することが 必要である。電流入力レベルの値が非常に低く且つ寄生入力キャパシタンスが存 在している場合、所望の帯域幅を得ることは困難であろう。小規模な信号解析で 、帯域幅を迅速に評価できる。ギルバート増幅器への入力部は基本的にはダイオ ード接続トランジスタ又は共通ベース段であり、それらの入力抵抗は、共に、お およそVt/Ieによって表わされる。尚、VtはkT/q(室温では約26mV )、Ieは信号電流絶対値である。たとえば、室温で、4μAの信号レベル(A 又はBの一方の側)は6500オームの入力インピーダンスを発生するであろう 。信号源の分路キャパシタンスと並列であるダイオード又は共通ベース段の実効 入力キャパシタンスを含む入力キャパシタンスはこの抵抗と反応して、1/2π RCで単極ロールオフを発生する。信号源キャパシタンスが3μFであり且つ信 号レベルは4μAであるとき、ダイオードキャパシタンスを考慮することもなく 、帯域幅は8MHz未満に限定される。電流レベルがさらに低下し且つ温度が高 くなると、その結果、帯域幅は一層縮小する。加えて、帯域幅は信号が大きいと いう条件の下では、又は小さな信号が環境及びプロセスに応じて相当に大きく変 動することもある大きなバイアスレベルによって左右されている場合には入力信 号レベルの値の強力な関数であるので、重大な帯域幅変化が起こるであろう。 非線形入力負荷(ダイオード接続トランジスタ又は共通ベース段)と、同様の 伝達関数を与えるが、所定の入力信号レベル範囲にわたってより広く、より一様 な帯域幅を可能にする帰還構造とを置き換えるときに、一定帯域幅のギルバート 増幅器が見出される。あらゆるギルバート構造と同様に、このギルバート増幅器 は、要求される装置パラメータ整合と温度結合を実現するための集積回路を実現 するのに最も適している。さらに、集積回路の製造時には、実現しうる改善を制 限する基本的な要素であることが実証される寄生キャパシタンスを最小限に抑え ることができる。この回路の雑音性能をきわめて良いものと考えられるが、相互 インピーダンス増幅器のような他の低雑音増幅器技法によって達成できる雑音性 能に必ずしも近いとはいえないことは予期されるであろう。 図2は、入力電流A20及びB22に対して動作し、出力電流X24及びY2 6を発生する基本A型ギルバート増幅器を示す。この用語は、B.Gilber tの「Current−Mode Circuits From A Tran slinear Viewpoint:A Tutorial」(Analog ue IC Design:the current−mode approa ch(C.Toumazou,F.J.Lidgey,D G Haigh共編 、ロンドンのPeter Peregrinus Ltd.より1990年刊行 )の第2章、11〜19ページおよび55〜64ページ)からとったものである 。 トランジスタ28及び30は、32及び34により形成される差動対を駆動す るための入力信号電流に非線形負荷を与えるダイオード接続トランジスタである 。図3は本発明の主要部分を示しており、図2の非線形入力負荷トランジスタ2 8及び30の代わりに、帰還素子として共通ベース段を採用する帰還構造36及 び36′を配置している。Vbは線形領域における動作を得るように選択された 固定バイアス電圧である。きわめて重要であるのは、電圧、利得ではなく、既知 の相互コンダクタンスを供給する順方向増幅器46である。帰還構造36及び3 6′によって、信号電流は共通ベース段を流れ、その結果、差動対42及び44 を駆動するために必要とされる非線形電圧伝達関数が得られる。相互線形回路の 設計に際して良く知られている技法は、精度を向上させ且つその他の利点を得る ために、演算増幅器の帰還路の中にトランジスタを配置する。これは同じ概念で あるが、相違点は演算増幅器の代わりに、広帯域、一定利得の相互コンダクタン ス増幅器46及び48を使用していることである。ギルバートの文献で定義され ている通り、この構造は図2の元来のA型関数と比較してB型構造であるが、取 るに足らない反転を別として、所望の伝達関数は依然として得られることに注意 する。 図4は、先にこの関数に帰するものとして説明した所望の一定帯域幅属性を示 すためにここで解析する帰還モデルを示す。帰還システムに関しては、G(s) は−Gmと等しく、H(s)はα/siにより表わされる。 尚、αは帰還トラ ンジスタの共通ベース電流利得である。F(s)は1/siにより表わされる。 この回路の帰還トランジスタ電流(エミッタ電流)から電流inへの総伝達関数 は、下記のようであることがわかるF(s)G(s)/(1+G(s)H(s) ) によって表わされる。 エミッタ電流はちょうど1α入力電流であることに注意する。ベータの高いト ランジスタの場合、この値は約1である。さらに重要な点として、極の時定数は Ci/Gにより表わされることに注意する。また、ベータの高いトランジスタ の場合、この値はCi/Gmとしても表わされるであろう。帯域幅は、増幅器の入 力キャパシタンス及び相互コンダクタンスによって確定されることがわかる。こ の単純なモデルによれば、増幅器の相互コンダクタンスを単に選択することによ り、帯域幅を選択できるであろう。増幅器の相互コンダクタンスが温度とは無関 係であると仮定すると、帯域幅は入力信号レベル又は回路の温度の関数ではない 。 上記のモデルは帯域幅が信号レベルとは関係なく任意の大きさになるであろう ということを示唆するという点で、幾分か過度に単純化されている。相互コンダ クタンス増幅器の帯域幅は無限としてモデル化されているが、これが不可能であ るのは自明である。ところが、多くの場合、十分に大きい相互コンダクタンス帯 域幅はそれが第1の問題ではないように達成されるてあろう。第2の近似は周波 数に伴って変化しないことである。現実には、共通ベース段は動作電流レベルに よっても左右される有限の帯域幅を有する。同様に、これも必ずしも制限効果と はならない。 共通ベース段に対する入力は拡散キャパシタンス、接合キャパシタンス及び値 α/Gmの入力抵抗と並列の基板キャパシタンスとしてモデル化できるであろう 。GmはqIe/kTにより表わされる。Ieは動作電流レベルであり、従って 、抵抗は動作電流が減少するにつれて増加する。現実の実現形態は、このキャパ シタンスに加えて、相互コンダクタンス増幅器の出力キャパシタンス及び相互接 続キャパシタンスを含む他のキャパシタンスを有する。拡散キャパシタンスは動 作電流レベルの低下に伴って減少するが、その他のキャパシタンスは相対的に一 定である。電流レベルが十分に低いとき、それらのキャパシタンスは主要なキャ パ シタンスであり、共通ベース入力抵抗の増加に伴って、ループ中に別の重大な極 を形成する。電流レベルが低下するにつれて、この極と相互コンダクタンス増幅 器の位相遅れの結果、最終的には、ループ中の位相余裕は非常に低くなるか、さ らには負になることもある。集積回路製造技法を使用すると、非常に小型のトラ ンジスタを採用でき、それらのキャパシタンスは最小になるので、最大限の性能 を達成できる。正式には解析していないが、信号入力キャパシタンスとこのノー ドにおけるキャパシタンスとの比は、この技術によって達成できる改善を確定す ると考えられる。 図5は、本発明を採用する一定帯域幅ギルバート増幅器の可能な1つの実現形 態を示す。回路は対称形であるので、左側だけを説明する。入力電流源64及び 66はフォトダイオードである。トランジスタ52,54,56,58及び60 は左側の相互コンダクタンス増幅器を形成する。エミッタ縮退を伴って52及び 54により形成される差動段は基本相互コンダクタンス関数を与え、その相互コ ンダクタンスは抵抗器68により設定される。抵抗器68及び70は内部であっ ても、外部であっても良い。トランジスタ56,58及び60は、トランジスタ 54のコレクタのシングルエンド出力端子へ電流を鏡映するためのウィルソン電 流ミラーを形成する。相互コンダクタンスはほぼ2/R1 68であることがわ かる。トランジスタ72は、差動対トランジスタ74に対して非線形ギルバート 負荷を形成する共通ベース帰還トランジスタである。Igはギルバート利得を設 定する。Vb1は、この実現形態においては、接地点の又はそれよりわずかに低い バイアス点である。この回路の右側は同様に動作する。 図6は、この関数の集積回路モデルに関する小さな信号伝達関数を示す。PN PのFtは約1GHzであり且つNPNのFtは約6GHzであった。信号源キャ パシタンスは3pFであり、図示するように、片側動作電流レベルはオクターブ ごとのステップを経て1μAから32μAまで変化した。相互コンダクタンスを 設定する抵抗器は2Kであり、相互コンダクタンスは約1mSとなった。この結 果、帯域幅は約30MHzとなり、内部極が活動状態になるために帯域幅の縮小 と何らかのピーク形成が見られる最低電流レベルのところを除いて、適度に一定 のままであった。図7は、図6で説明したのと同一の条件についてグループ遅 延を示す。この場合にも、ごく低い動作電流レベルを除いてグループ遅延は非常 に一貫したままである。 この実現形態は決して最適でも、独特でもない。図5のトランジスタ54のベ ース電流は正規化伝達関数の分母の中の追加の付加定数項になるので、正規化を やや劣化させる。最低電流レベルでは、利得ステップの縮小によって示されるよ うに、ベース電流は正規化の幾分かの損失をもたらす。4μA以上の値について は良い正規化性能が観測される。再び図4を参照すると、できる限り低い電流で このトランジスタ54を動作させ且つベータの高いトランジスタを使用すれば、 この効果は最小限に抑えられる。ベース電流相殺技術の使用は実現可能であろう が、雑音性能への影響を考慮しなければならない。この効果を最小にするために 利用できる他の技術としては、トランジスタ52及び54として電界効果トラン ジスタ(FET)を採用すること、又はトランジスタ54のベースを入力ノード から隔離するためにFETソースフォロワを採用することなどがある。これらの 変化が雑音に及ぼす影響を慎重に評価しなければならない。帰還トランジスタが 確実に線形領域で動作するようにVbを選択すれば、相互コンダクタンス増幅器 における入力オフセット誤差は重大ではない。トランジスタ1つの相互コンダク タンス増幅器も使用して良い。トランジスタ52を取り除くと、抵抗器68は接 地点に結合し、ミラーの代わりに、トランジスタ54のエミッタ電流源に整合す る電流源を配置すると、この変形が実現される。適切な電圧源を伴う抵抗器によ って電流源を近似しても良い。これは、相互コンダクタンス設定抵抗器に上述の 実現形態の場合のように4本の外部ピンを必要とすることがなく、外部ピンは2 本あれば良いという利点を有する。 場合によっては、入力電流64及び66を再利用のために利用できるようにす ることが必要である。この要求を実現するために、トランジスタ72及び78と 並列の2つ以上のトランジスタ(図示せず)を採用しても良い。ベースとエミッ タは並列に接続している。追加のトランジスタのコレクタは72及び78の電流 を鏡映して、入力信号の複製を形成する。重要な内部ノードにおけるキャパシタ ンスが増加するため、これが損失を伴わないことは自明である。 信号源条件が異なれば、相互コンダクタンス利得(Gm)の値も異なることを 要求される。従って、異なる信号源バイアスレベル及びキャパシタンスに対して 所望の帯域幅を達成するために利得を調整可能にする手段(集積回路(IC)の 外部)を開示する。最も単純な調整の手段は、フォトダイオードごとに2本のピ ンを設け、それらを介して抵抗器を接続することによってGmを制御するという ものである。しかしながら、単一のICに多数のフォトダイオード前置増幅器が ある場合には、フォトダイオードごとに2本のピンを設けると、ピンの数という 点で重大な欠陥が生じる。 別の実施形態においては、「固定帯域幅」トポロジーの相互コンダクタンス利 得経路に調整可能利得段を挿入する。前置増幅器の帯域幅を変化させるために、 この調整可能利得を(ICの外部の単一のピンにより)制御できる。 この実施形態を図8に示す。各々の相互コンダクタンス利得経路86及び88 には、差動電流増幅器80及び82が挿入されている。これらの電流増幅器80 及び82は追加のギルバート増幅器であるのが好ましいが、他の可変利得増幅器 も利用できる。挿入された利得増幅器の電流利得はIBWとして表わされている電 流に正比例する。これにより、前置増幅器の総帯域幅を設定する正味相互コンダ クタンス利得を直接に制御できる。製造後に調整能力を得るために、1本の外部 ピンに制御電流84を印加することができる。この制御電流を複数の増幅器に同 時に印加できるように、制御電流を鏡映(複製)することが可能である(図示せ ず)。 この前置増幅器の帯域幅は特殊な帰還段により確定され、およそ次のようにな る。 式中、Gmは入力誤差増幅器の相互コンダクタンス利得であり; IBWは「新たな」利得段の尾部電流であり; Ikは定数であり; Cinはフォトダイオードキャパシタンスを含む総入力キャパシタンスである。 従って、この実施形態は唯一つのピンで外部制御による帯域幅制御を実行する ことができる。これは、単一のICにいくつかのフォトダイオード前置増幅器が あり、ピンの本数を最小にすることが第1である用途においては特に重要である 。たとえば、上記の調整可能利得段がない場合、フォトダイオード入力端子が1 4あるICは帯域幅制御を可能にするために余分に28本のピンを必要とするで あろう。この実施形態では、異なる種類の光検出器ごとに及び/又は帯域幅ごと に1本の外部ピンが設けられることになる。 相互コンダクタンスを電気的に制御する別の方法は、相互コンダクタンスを設 定する縮退抵抗器の代わりにFETを採用するというものであろう。FETのソ ースはエミッタに(FET差動対を採用する場合にはソースに)接続しており、 正の相互コンダクタンスを有する増幅器入力端子は(AC)接地点に接続してい るので、ゲートに印加される調整可能電圧は電圧制御抵抗を実現する。 第3の方法は縮退抵抗器を排除し、相互コンダクタンスを設定するために可変 エミッタ尾部電流を採用する。接合部温度が一定であるならば、相互コンダクタ ンスは電流に比例する。この可変電流源をも絶対温度(PTAT)に比例させる ことにより、この技術を温度が広範囲で変化する用途に適用しても良い。この技 術は相互コンダクタンス素子の入力端子におけるベース電流(及びそれに関連す る誤差)を最小限に抑えるが、線形動作時、入力信号レベルは尾部電流に限定さ れる。また、相互コンダクタンス増幅器におけるトランジスタのFtsは小さな 値の尾部電流(相互コンダクタンス)に対して著しく減少するであろう。 好ましい実施形態の説明は、方法を差動ギルバート増幅器に適用することを強 調していた。しかしながら、Barrie Gilbertによる「A New Wide−Band Amplifier Technique」(IEEE Journal of Solid−State Circuits,SC− 3巻4号、194〜206ページ、(1968年12月刊))に記載されている ように、単一入力ギルバートトポロジーが存在しており、この技法も等しく適用 可能である。以下に論じるように、数多くの単一入力非線形相互線形関数や複数 入力非線形相互線形関数も存在しており、拡張された帯域幅に対してこのように して入力信号を処理して、入力信号の電流レベルに対する感度を低下させ且つ/ 又は電気的に帯域幅を制御する方法も同様に適用できる。 それらの関数のいくつかについては、入力の非線形性は単純なダイオード接合 部の電流と電圧の関係より一層複雑であろう。たとえば、いくつかの二乗回路は 入力信号電流を2つのダイオード接合部のカスケードを通して流した結果を変換 とすることを要求する。帰還構造においては、これは共通ベース帰還素子のエミ ッタと、相互コンダクタンス増幅器の出力端子との商にダイオード接続トランジ スタを挿入することによって容易に実行される。 説明は相互線形回路に集中していたが、電流から電圧への非線形変換を要求す る他の数多くの関数もこの技術から恩恵を受けるであろう。単純な1例は電流を 複製する方法を使用するものである。電流ミラーの設計に際して共通の技術は、 様々な理由により、放射測定整合抵抗器をエミッタと直列に配置する。その結果 として増加する入力インピーダンスは、従来の実現形態の場合、帯域幅を尚一層 制限する(ただし、電流レベルに対する感度を低下させる)ことに注意する。こ の電流ミラーの変形は新たな方法によって容易に実現されるが、抵抗器が追加さ れているため、そのようなミラーは厳密には相互線形ではなくなっている。相互 線形関数からはさらに離れて、同様のFET電流ミラーをソース抵抗器を伴って 又は伴わずに実現できるであろう。従って、この方法は単純なダイオード接合部 ばかりでなく、広範囲にわたる帰還非線形性に適用可能である。 説明中、入力信号源としてフォトダイオードを採用している場合が多かった。 それらは、寄生キャパシタンスと並列の電流源に近い信号源の良い例である。そ れらがそのような信号源であることは全く示唆されるべきではなく、方法はあら ゆる高インピーダンス信号源にも等しく適用可能である。 ここでは、特許法に従うと共に、新規な原理を適用し且つそのような特殊化さ れた素子を必要に応じて構成し、使用するために必要とされる情報を当業者に提 供するために、本発明をかなり詳細に説明した。しかしながら、特定の点で異な る機器や装置によって本発明を実施できること、及び機器の詳細と動作手続きの 双方に関して、本発明自体の範囲から逸脱せずに様々な変形を実現できることを 理解すべきである。 先に引用した全ての引例,出願,特許及び刊行物と、対応するあらゆる出願の 開示内容は参考として本出願に取り入れられている。
【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1996年4月8日 【補正内容】 補正明細書 固定及び調整可能帯域幅相互線形入力増幅器 発明の背景 発明の分野 本発明は、信号レベル又は温度とは無関係に固定帯域幅を有する相互線形回路 (ギルバート増幅器及び乗算器など)及び他の非相互線形回路について入力電流 から電圧への非線形性を実現するために入力プリプロセッサ機能を実行する方法 及び装置に関する。さらに、本発明の帯域幅の電気的な調整を可能にするために 増幅器の相互コンダクタンスを電気的に調整する方法及び装置を開示する。背景技術 ギルバート増幅器は、光検出器信号などの電流入力信号の処理のために広帯域 幅応答を伴う電流利得モードにおける動作のような所望の属性を提供する特殊な 回路技術である。 図1は、ロンドンのPeter Peregrinus Ltd.により刊行 (1990年)されたC.Toumazou,F.J.Lidgey及びD.G .Haigh共編の「Analogue IC Design:the cur rent−mode approach」の第2章のB.Gilbertによる 「Current−mode Circuits From A Trans− linear Viewpoint:A Tutorial」(11〜19ペー ジ及び55〜64ページ)に開示されているような従来の技術のギルバート増幅 器モデルを示す。光検出器の対は、並列キャパシタンス14及び14′を伴う電 流源10及び12としてモデル化されている。出力電流差は入力光電流の差に比 例し、利得係数は制御電流に比例する。 二次的な影響を無視すると、この回路の総利得は次のように計算できる。 式中、Iout(differential)は出力電流の差であり、 Iina及びIinbは入力電流であり、 Icntrlは尾部電流である。 従来の技術のギルバート増幅器の特徴は広帯域正規化、急速な過負荷回復、DC 信号及び広帯域信号に対する適正な精度、自動利得制御の単純な実現並びにどの ような入力条件に対しても得られる安定性である。 従来の技術のギルバート増幅器の問題は、帯域幅がa)DC入力電流レベル、 b)温度及びc)入力キャパシタンスの関数であるという点である。 すなわち、帯域幅とグループ遅延(回路を介する時間遅延)は信号源特性及び 温度によって決まる。 光ディスクドライブは差動入力電流の形態をとるいくつかの入力信号、たとえ ば、フォトダイオードを有する。それらの信号は焦点誤差信号、磁気光学(MO )読取りチャネル信号及びアクチュエータ位置信号を含む。雑音やサーボ補正の 関係上、通常は正規化増幅器を使用する。従来実現されている正規化増幅器、す なわち、ギルバート増幅器は、MO(消去可能)ドライブと関連する低い入力信 号レベルでは、適切な帯域幅を与えない。 Damm他の米国特許第4,163,950号は、回路の入力部分と出力部分 を異なる電圧レベルで動作させるために互いに電気的に分離されている入力段及 び出力段を有する差動増幅器を説明している。この回路は既知の電圧利得を与え るが、相互コンダクタンス利得は得られない。 Johansson他の米国特許第4,396,891号はギルバート乗算器 に関連する利得制御回路を説明しているが、高インピーダンス入力信号又は帯域 幅の問題にはアドレスしない。 Deweckの米国特許第4,492,931号は、相互線形増幅器(ギルバ ート)に反して相互インピーダンス増幅器を含む赤外線受信器フロントエンドを 開示している。Deweckは妨害除去のための前置増幅器を開示しているが、 帯域幅には対処していない。 Van de Plassche他の米国特許第4,502,017号は演算 増幅器を開示しているが、相互線形回路と組合わせては使用できない。 Siefelの米国特許第4,608,542号波、Deweckと同様に、 相互インピーダンス増幅器の帯域幅制御を説明しているが、相互線形増幅器と組 合わせては使用できない。 Moore他の米国特許第4,902,982号は、高ダイナミックレンジ信 号の過負荷を防止するために非線形帰還構造を使用する非線形非反転相互インピ ーダンス増幅器を説明している。この回路は相互線形ではなく、装置は帯域幅制 御を扱っていない。 Lauffenburgerの米国特許第5,254,957号は最も類似す る引例である。本発明は、温度及び信号レベルに伴う帯域幅の変化であるLau ffenburgerの欠点を克服する。 Elektronik第35巻第18号(ドイツ,ミュンヘン,1986年9 月刊)のJ.P.Close,L.W.Countによる「Eingangss trom 50 fA」は高インピーダンス増幅器を説明しているが、帯域幅制 御に関する記載はない。 発明の概要 本発明によれば、入力正規化、DC精度及び広帯域信号処理を実現するように 高インピーダンス電流モード入力信号を増幅し且つ処理する装置が提供される。 好ましい入力プリプロセッサは、単一入力ギルバート増幅器に対して電流モー ド入力信号の非線形変換を実行する。プリプロセッサは、入力電流に対する帯域 幅の依存性を減少させる。プリプロセッサは、入力電流から電圧への非線形変換 のために帰還素子として動作する共通ベーストランジスタから構成されている。 相互コンダクタンス素子は、入力プリプロセッサの帯域幅を設定するトランジス タに印加される。 装置は複数の電流入力を伴う複数のプリプロセッサをさらに具備することがで きる。この実施態様では、好ましい相互線形回路は差動ギルバート増幅器である 。 装置は、入力プリプロセッサを通過する電流を複製する少なくとも1つの複製ト ランジスタをさらに具備していても良い。複製電流ミラーは、共通ベーストラン ジスタと共通のエミッタ及び共通のベースを有するトランジスタを具備する。 また、電流から電圧への非線形変換のために入力電流に対する帯域幅の依存性 を減少させる方法も開示される。その過程は、まず、入力電流を電圧に非線形変 換する帰還素子として共通ベーストランジスタを設けることを含む。次に、順方 向利得を得るため、帰還素子に相互コンダクタンス素子を印加する。 方法は、複数の電流入力に対して複数のプリプロセッサを提供する過程を含ん でいても良い。それらの過程において、複数入力差動ギルバート増幅器が提供さ れる。 本発明の第1の目的は、低電流源に対してギルバート増幅器のあらゆる利点を 提供することである。 本発明の第1の利点は、a)低入力バイアス電流による動作;b)入力信号の 広帯域正規化;c)急速な過負荷回復;d)DC信号及び広帯域信号に対する適 正な精度;e)自動利得制御の単純な形態による実現;及びf)広範囲にわたる 入力条件に対する安定性という所望の目標を達成する単純な回路構成を提供する ことである。 本発明のその他の目的、利点及び新規な特徴並びにその他の適用可能範囲の一 部を添付の図面と関連させた以下の詳細な説明の中で挙げるが、以下の説明を検 討することによってそれらの目的、利点、新規な特徴及び適用可能範囲のいくつ かは当業者には明白になるであろうし、あるいは、本発明の実施に際して習得さ れるであろう。本発明の目的及び利点は、添付の請求の範囲の中で特定して指摘 する手段及び組合わせによって実現でき、達成できるであろう。 図面の簡単な説明 本明細書に取り入れられて、本発明の一部を成す添付の図面は本発明のいくつ かの実施形態を例示しており、説明と共に、本発明の原理を説明するのに有用で ある。図面は単に本発明の好ましい一実施形態を例示することだけを目的として おり、本発明を限定するものとして解釈されるべきではない。図面中: 図1は、従来の技術のギルバート増幅器の1つのモデルである。 図2は、従来のA型ギルバート増幅器の概略図である。 図3は、好ましい一定帯域幅ギルバート増幅器の概略図である。 図4は、帯域幅パラメータ計算のための帰還構造の1つのモデルである。 図5は、実際の実現形態における好ましい一定帯域幅ギルバート増幅器の概略 図である。 図6は、本発明の好ましい集積回路の小さな信号伝達関数のグラフである。 図7は、図6の条件及び値を有する集積回路のグループ遅延のグラフである。 図8は、好ましい調整可能帯域幅増幅器の概略図である。 好ましい実施形態の説明 光検出器の前置増幅器は一般にいくつかの互いに矛盾する制約を伴い、それら の条件を満足させなければならない。典型的に重要な条件のいくつかを挙げると 、帯域幅が広いこと、雑音が少ないこと、オフセットが少ないこと及び安定性に すぐれていることなどである。電流源を有する他の数多くの用途にも、同様の制 約がある。 そのような用途における典型的な前置増幅器の構成は、利得段を巡る抵抗器帰 還から構成されるトランスインピーダンス増幅器である。この増幅器は帯域幅の 点で非常にすぐれ、雑音も少ないのであるが、a)大きな入力過負荷に対する応 答の能力が劣る;b)様々な電流源インピーダンスに対する安定性に問題がある ;及びc)利得制御を別個に実現しなければならないといったいくつかの欠点が ある。 そこで、数年前には、光検出器用前置増幅器の異なるトポロジーに関する探究 を行った。その結果、有効な基本素子として、ギルバート乗算器又はギルバート 増幅器として知られる相互線形回路「フラグメント」が選択されるに至った。ギ ルバート増幅器は、相互線形回路と呼ばれる一般的な種類の回路の中のごく一部 である。相互線形という用語は、バイポーラトランジスタにおける相互コンダク タンスと電流との関係から派生している。すなわち、バイポーラトランジスタの 相互コンダクタンスは電流と線形関係にある。相互線形技法を使用して数多くの 線形回路を実現できるであろうが、数多くの非線形関数も実現しうる。相互線形 トポロジーによって、平方、平方根、ベクトル絶対値、三角関数などの関数は容 易に実現される。以下に、本発明を差動ギルバート増幅器に適用する場合を説明 するが、本発明は、入力が単一であれ、複数であれ、あらゆる種類の相互線形回 路に等しく適用可能である。さらに、この技術は、線形回路、非線形回路を問わ ず、入力電流信号の他の非線形電流/電圧変換を要求するさらに広い範囲の回路 に適用できる。その例のいくつかと一般化の例をこの展開の結末で提示する。 ギルバート増幅器は、一般に、 の形態をとる正規化誤差信号を発生することが望まれる多くの関数に適用される 。式中、A及びBは入力電流であり、Igは利得係数である。多くの場合、所望 の関数を得るためには、入力処理機能としてギルバート増幅器を使用することが 必要である。電流入力レベルの値が非常に低く且つ寄生入力キャパシタンスが存 在している場合、所望の帯域幅を得ることは困難であろう。小規模な信号解析で 、帯域幅を迅速に評価できる。ギルバート増幅器への入力部は基本的にはダイオ ード接続トランジスタ又は共通ベース段であり、それらの入力抵抗は、共に、お およそVt/Ieによって表わされる。尚、VtはkT/q(室温では約26mV )、Ieは信号電流絶対値である。たとえば、室温で、4μAの信号レベル(A 又はBの一方の側)は6500オームの入力インピーダンスを発生するであろう 。信号源の分路キャパシタンスと並列であるダイオード又は共通ベース段の実効 入力キャパシタンスを含む入力キャパシタンスはこの抵抗と反応して、1/2π RCで単極ロールオフを発生する。信号源キャパシタンスが3μFであり且つ信 号レベルは4μAであるとき、ダイオードキャパシタンスを考慮することもなく 、帯域幅は8MHz未満に限定される。電流レベルがさらに低下し且つ温度が高 くなると、その結果、帯域幅は一層縮小する。加えて、帯域幅は信号が大きいと いう条件の下では、又は小さな信号が環境及びプロセスに応じて相当に大きく変 動することもある大きなバイアスレベルによって左右されている場合には入力信 号レベルの値の強力な関数であるので、重大な帯域幅変化が起こるであろう。 非線形入力負荷(ダイオード接続トランジスタ又は共通ベース段)と、同様の 伝達関数を与えるが、所定の入力信号レベル範囲にわたってより広く、より一様 な帯域幅を可能にする帰還構造とを置き換えるときに、一定帯域幅のギルバート 増幅器が見出される。あらゆるギルバート構造と同様に、このギルバート増幅器 は、要求される装置パラメータ整合と温度結合を実現するための集積回路を実現 するのに最も適している。さらに、集積回路の製造時には、実現しうる改善を制 限する基本的な要素であることが実証される寄生キャパシタンスを最小限に抑え ることができる。この回路の雑音性能はきわめて良いものと考えられるが、相互 インピーダンス増幅器のような他の低雑音増幅器技法によって達成できる雑音性 能に必ずしも近いとはいえないことは予期されるであろう。 図2は、入力電流A20及びB22に対して動作し、出力電流X24及びY2 6を発生する基本A型ギルバート増幅器を示す。この用語は、B.Gilber tの「Current−Mode Circuits From A Tran slinear Viewpoint:A Tutorial」(Analog ue IC Design:the current−mode approa ch(C.Toumazou,F.J.Lidgey,D.G.Haigh共編 、ロンドンのPeter Peregrinus Ltd.より1990年刊行 )の第2章、11〜19ページおよび55〜64ページ)からとったものである 。 トランジスタ28及び30は、32及び34により形成される差動対を駆動す るための入力信号電流に非線形負荷を与えるダイオード接続トランジスタである 。図3は本発明の主要部分を示しており、図2の非線形入力負荷トランジスタ2 8及び30の代わりに、帰還素子として共通ベース段を採用する帰還構造36及 び36′を配置している。Vbは線形領域における動作を得るように選択された 固定バイアス電圧である。きわめて重要であるのは、電圧、利得ではなく、既知 の相互コンダクタンスを供給する順方向増幅器46である。帰還構造36及び3 6′によって、信号電流は共通ベース段を流れ、その結果、差動対42及び44 を駆動するために必要とされる非線形電圧伝達関数が得られる。相互線形回路の 設計に際して良く知られている技法は、精度を向上させ且つその他の利点を得る ために、演算増幅器の帰還路の中にトランジスタを配置する。これは同じ概念で あるが、相違点は演算増幅器の代わりに、広帯域、一定利得の相互コンダクタン ス増幅器46及び48を使用していることである。ギルバートの文献で定義され てい る通り、この構造は図2の元来のA型関数と比較してB型構造であるが、取るに 足らない反転を別として、所望の伝達関数は依然として得られることに注意する 。 図4は、先にこの関数に帰するものとして説明しだ所望の一定帯域幅属性を示 すためにここで解析する帰還モデルを示す。帰還システムに関しては、G(s) は−Gmと等しく、H(s)はα/siにより表わされる。尚、αは帰還トラン ジスタの共通ベース電流利得である。F(s)は1/sCiにより表わされる。 この回路の帰還トランジスタ電流(エミッタ電流)から電流inへの総伝達関数 は、下記のようであることがわかるF(s)G(s)/(1+G(s)H(s) )によって表わされる。 エミッタ電流はちょうど1/α入力電流であることに注意する。ベータの高い トランジスタの場合、この値は約1である。さらに重要な点として、極の時定数 はCi/Gmαにより表わされることに注意する。また、ベータの高いトランジス タの場合、この値はCi/Gmとしても表わされるであろう。帯域幅は、増幅器の 入力キャパシタンス及び相互コンダクタンスによって確定されることがわかる。 この単純なモデルによれば、増幅器の相互コンダクタンスを単に選択することに より、帯域幅を選択できるであろう。増幅器の相互コンダクタンスが温度とは無 関係であると仮定すると、帯域幅は入力信号レベル又は回路の温度の関数ではな い。 上記のモデルは帯域幅が信号レベルとは関係なく任意の大きさになるであろう ということを示唆するという点で、幾分か過度に単純化されている。相互コンダ クタンス増幅器の帯域幅は無限としてモデル化されているが、これが不可能であ るのは自明である。ところが、多くの場合、十分に大きい相互コンダクタンス帯 域幅はそれが第1の問題ではないように達成されるであろう。第2の近似は周波 数に伴って変化しないことである。現実には、共通ベース段は動作電流レベルに よっても左右される有限の帯域幅を有する。同様に、これも必すしも制限効果と はならない。 共通ベース段に対する入力は拡散キャパシタンス、接合キャパシタンス及び値 α/Gmの入力抵抗と並列の基板キャパシタンスとしてモデル化できるであろう 。GmはqIe/kTにより表わされる。Ieは動作電流レベルであり、従って、 抵抗は動作電流が減少するにつれて増加する。現実の実現形態は、このキャパシ タンスに加えて、相互コンダクタンス増幅器の出力キャパシタンス及び相互接続 キャパシタンスを含む他のキャパシタンスを有する。拡散キャパシタンスは動作 電流レベルの低下に伴って減少するが、その他のキャパシタンスは相対的に一定 である。電流レベルが十分に低いとき、それらのキャパシタンスは主要なキャパ シタンスであり、共通ベース入力抵抗の増加に伴って、ループ中に別の重大な極 を形成する。電流レベルが低下するにつれて、この極と相互コンダクタンス増幅 器の位相遅れの結果、最終的には、ループ中の位相余裕は非常に低くなるか、さ らには負になることもある。集積回路製造技法を使用すると、非常に小型のトラ ンジスタを採用でき、それらのキャパシタンスは最小になるので、最大限の性能 を達成できる。正式には解析していないが、信号入力キャパシタンスとこのノー ドにおけるキャパシタンスとの比は、この技術によって達成できる改善を確定す ると考えられる。 図5は、本発明を採用する一定帯域幅ギルバート増幅器の可能な1つの実現形 態を示す。回路は対称形であるので、左側だけを説明する。入力電流源64及び 66はフォトダイオードである。トランジスタ52、54、56、58及び60 は左側の相互コンダクタンス増幅器を形成する。エミッタ縮退を伴って52及び 54により形成される差動段は基本相互コンダクタンス関数を与え、その相互コ ンダクタンスは抵抗器68により設定される。抵抗器68及び70は内部であっ ても、外部であっても良い。トランジスタ56、58及び60は、トランジスタ 54のコレクタのシングルエンド出力端子へ電流をミラーするためのウィルソン 電流ミラーを形成する。相互コンダクタンスはほぼ2/R1 68であることが わかる。トランジスタ72は、差動対トランジスタ74に対して非線形ギルバー ト負荷を形成する共通ベース帰還トランジスタである。Igはギルバート利得を 設定する。Vb1は、この実現形態においては、接地点の又はそれよりわずかに低 いバイアス点である。この回路の右側は同様に動作する。 図6は、この関数の集積回路モデルに関する小さな信号伝達関数を示す。PN PのFtは約1GHzであり且つNPNのFtは約6GHzであった。信号源キャ パシタンスは3pFであり、図示するように、片側動作電流レベルはオクターブ ごとのステップを経て1μAから32μAまで変化した。相互コンダクタンスを 設定する抵抗器は2Kであり、相互コンダクタンスは約1mSとなった。この結 果、帯域幅は約30MHzとなり、内部極が活動状態になるために帯域幅の縮小 と何らかのピーク形成が見られる最低電流レベルのところを除いて、適度に一定 のままであった。図7は、図6で説明したのと同一の条件についてグループ遅延 を示す。この場合にも、ごく低い動作電流レベルを除いてグループ遅延は非常に 一貫したままである。 この実現形態は決して最適でも、独特でもない。図5のトランジスタ54のベ ース電流は正規化伝達関数の分母の中の追加の付加定数項になるので、正規化を やや劣化させる。最低電流レベルでは、利得ステップの縮小によって示されるよ うに、ベース電流は正規化の幾分かの損失をもたらす。4μA以上の値について は良い正規化性能が観測される。再び図4を参照すると、できる限り低い電流で このトランジスタ54を動作させ且つベータの高いトランジスタを使用すれば、 この効果は最小限に抑えられる。ベース電流相殺技術の使用は実現可能であろう が、雑音性能への影響を考慮しなければならない。この効果を最小にするために 利用できる他の技術としては、トランジスタ52及び54として電界効果トラン ジスタ(FET)を採用すること、又はトランジスタ54のベースを入力ノード から隔離するためにFETソースフォロワを採用することなどがある。これらの 変化が雑音に及ぼす影響を慎重に評価しなければならない。帰還トランジスタが 確実に線形領域で動作するようにVbを選択すれば、相互コンダクタンス増幅器 における入力オフセット誤差は重大ではない。トランジスタ1つの相互コンダク タンス増幅器も使用して良い。トランジスタ52を取り除くと、抵抗器68は接 地点に結合し、ミラーの代わりに、トランジスタ54のエミッタ電流源に整合す る電流源を配置すると、この変形が実現される。適切な電圧源を伴う抵抗器によ って電流源を近似しても良い。これは、相互コンダクタンス設定抵抗器に上述の 実現形態の場合のように4本の外部ピンを必要とすることがなく、外部ピンは2 本あれば良いという利点を有する。 場合によっては、入力電流64及び66を再利用のために利用できるようにす ることが必要である。この要求を実現するために、トランジスタ72及び78と 並列の2つ以上のトランジスタ(図示せず)を採用しても良い。ベースとエミッ タは並列に接続している。追加のトランジスタのコレクタは72及び78の電流 をミラーして、入力信号の複製を形成する。重要な内部ノードにおけるキャパシ タンスが増加するため、これが損失を伴わないことは自明である。 信号源条件が異なれば、相互コンダクタンス利得(Gm)の値も異なることを 要求される。従って、異なる信号源バイアスレベル及びキャパシタンスに対して 所望の帯域幅を達成するために利得を調整可能にする手段(集積回路(IC)の 外部)を開示する。最も単純な調整の手段は、フォトダイオードごとに2本のピ ンを設け、それらを介して抵抗器を接続することによってGmを制御するという ものである。しかしながら、単一のICに多数のフォトダイオード前置増幅器が ある場合には、フォトダイオードごとに2本のピンを設けると、ピンの数という 点で重大な欠陥が生じる。 別の実施形態においては、「固定帯域幅」トポロジーの相互コンダクタンス利 得経路に調整可能利得段を挿入する。前置増幅器の帯域幅を変化させるために、 この調整可能利得を(ICの外部の単一のピンにより)制御できる。 この実施形態を図8に示す。各々の相互コンダクタンス利得経路86及び88 には、差動電流増幅器80及び82が挿入されている。これらの電流増幅器80 及び82は追加のギルバート増幅器であるのが好ましいが、他の可変利得増幅器 も利用できる。挿入された利得増幅器の電流利得はIBWとして表わされている電 流に正比例する。これにより、前置増幅器の総帯域幅を設定する正味相互コンダ クタンス利得を直接に制御できる。製造後に調整能力を得るために、1本の外部 ピンに制御電流84を印加することができる。この制御電流を複数の増幅器に同 時に印加できるように、制御電流をミラー(複製)することが可能である(図示 せず)。 この前置増幅器の帯域幅は特殊な帰還段により確定され、およそ次のようにな る。 式中、Gmは入力誤差増幅器の相互コンダクタンス利得であり; IBWは「新たな」利得段の尾部電流であり; Ikは定数であり; Cinはフォトダイオードキャパシタンスを含む総入力キャパシタンスである。 従って、この実施形態は唯一つのピンで外部制御による帯域幅制御を実行する ことができる。これは、単一のICにいくつかのフォトダイオード前置増幅器が あり、ピンの本数を最小にすることが第1である用途においては特に重要である 。たとえば、上記の調整可能利得段がない場合、フォトダイオード入力端子が1 4あるICは帯域幅制御を可能にするために余分に28本のピンを必要とするで あろう。この実施形態では、異なる種類の光検出器ごとに及び/又は帯域幅ごと に1本の外部ピンが設けられることになる。 相互コンダクタンスを電気的に制御する別の方法は、相互コンダクタンスを設 定する縮退抵抗器の代わりにFETを採用するというものであろう。FETのソ ースはエミッタに(FET差動対を採用する場合にはソースに)接続しており、 正の相互コンダクタンスを有する増幅器入力端子は(AC)接地点に接続してい るので、ゲートに印加される調整可能電圧は電圧制御抵抗を実現する。 第3の方法は縮退抵抗器を排除し、相互コンダクタンスを設定するために可変 エミッタ尾部電流を採用する。接合部温度が一定であるならば、相互コンダクタ ンスは電流に比例する。この可変電流源をも絶対温度(PTAT)に比例させる ことにより、この技術を温度が広範囲で変化する用途に適用しても良い。この技 術は相互コンダクタンス素子の入力端子におけるベース電流(及びそれに関連す る誤差)を最小限に抑えるが、線形動作時、入力信号レベルは尾部電流に限定さ れる。また、相互コンダクタンス増幅器におけるトランジスタのFtsは小さな 値の尾部電流(相互コンダクタンス)に対して著しく減少するであろう。 好ましい実施形態の説明は、方法を差動ギルバート増幅器に適用することを強 調していた。しかしながら、Barrie Gilbertによる「A New Wide−Band Amplifier Technique」(IEEE Journal of Solid−State Circuits,SC− 3巻4号、194〜206ページ、(1968年12月刊))に記載されている ように、単一入力ギルバートトポロジーが存在しており、この技法も等しく適用 可能である。以下に論じるように、数多くの単一入力非線形相互線形関数や複数 入力非線形相互線形関数も存在しており、拡張された帯域幅に対してこのように して入力信号を処理して、入力信号の電流レベルに対する感度を低下させ且つ/ 又は電気的に帯域幅を制御する方法も同様に適用できる。 それらの関数のいくつかについては、入力の非線形性は単純なダイオード接合 部の電流と電圧の関係より一層複雑であろう。たとえば、いくつかの二乗回路は 入力信号電流を2つのダイオード接合部のカスケードを通して流した結果となる ように変換することを要求する。帰還構造においては、これは共通ベース帰還素 子のエミッタと、相互コンダクタンス増幅器の出力端子との間にダイオード接続 トランジスタを挿入することによって容易に実行される。 説明は相互線形回路に集中していたが、電流から電圧への非線形変換を要求す る他の数多くの関数もこの技術から恩恵を受けるであろう。単純な1例は電流を 複製する方法を使用するものである。電流ミラーの設計に際して共通の技術は、 様々な理由により、放射測定整合抵抗器をエミッタと直列に配置する。その結果 として増加する入力インピーダンスは、従来の実現形態の場合、帯域幅を尚一層 制限する(ただし、電流レベルに対する感度を低下させる)ことに注意する。こ の電流ミラーの変形は新たな方法によって容易に実現されるが、抵抗器が追加さ れているため、そのようなミラーは厳密には相互線形ではなくなっている。相互 線形関数からはさらに離れて、同様のFET電流ミラーをソース抵抗器を伴って 又は伴わずに実現できるであろう。従って、この方法は単純なダイオード接合部 ばかりでなく、広範囲にわたる帰還非線形性に適用可能である。 説明中、入力信号源としてフォトダイオードを採用している場合が多かった。 それらは、寄生キャパシタンスと並列の電流源に近い信号源の良い例である。そ れらがそのような信号源であることは全く示唆されるべきではなく、方法はあら ゆる高インピーダンス信号源にも等しく適用可能である。 ここでは、特許法に従うと共に、新規な原理を適用し且つそのような特殊化さ れた素子を必要に応じて構成し、使用するために必要とされる情報を当業者に提 供するために、本発明をかなり詳細に説明した。しかしながら、特定の点で異な る機器や装置によって本発明を実施できること、及び機器の詳細と動作手続きの 双方に関して、本発明自休の範囲から逸脱せずに様々な変形を実現できることを 理解すべきである。 先に引用した全ての引例,出願,特許及び刊行物と、対応するあらゆる出願の 開示内容は参考として本出願に取り入れられている。 補正請求の範囲 1.電流モード入力信号の単一入力ギルバート増幅器手段に対して非線形変換 を実行し、前記入力電流に対する帯域幅依存性を減少させる入力プリプロセッサ において、 共通ベーストランジスタからなり、入力電流を電圧に非線形変換する非線形帰 還手段と; 前記非線形帰還手段に印加され、前記入力プリプロセッサの帯域幅を設定する 相互コンダクタンス手段と を具備する入力プリプロセッサ。 2.複数の電流入力を伴う複数のプリプロセッサをさらに具備する請求項1記 載の発明。 3.前記相互線形回路手段は複数入力差動ギルバート増幅器手段を具備する請 求項2記載の発明。 4.前記入力プリプロセッサを通過する電流を複製する少なくとも1つの複製 トランジスタをさらに具備する請求項1記載の発明。 5.前記複製電流ミラー手段は、前記共通ベーストランジスタと共通のエミッ タ及び共通のベースを有するトランジスタを具備する請求項4記載の発明。 6.前記非線形帰還手段は共通ゲートトランジスタと、前記入力プリプロセッ サを通過する電流を複製する少なくとも1つの複製トランジスタとを具備する請 求項1記載の発明。 7.前記少なくとも1つの複製トランジスタは、前記共通ゲートトランジスタ と共通のソース及び共通のゲートを具備する請求項6記載の発明。 8.電流から電圧への非線形変換のために入力電流に対する帯域幅従属性を減 少させる方法において、 a)差動ギルバート増幅器に対する入力プリプロセッサとして動作し、入力電 流を電圧に非線形変換するための帰還として共通ベーストランジスタを接続し、 b)順方向利得を得るために帰還素子に相互コンダクタンスを印加することか らなるプリプロセッサを与えることを 含む入力電流に対する帯域幅従属性を減少させる方法。 9.複数の電流入力を伴う複数のプリプロセッサを与える過程をさらに含む請 求項8記載の方法。 10.少なくとも1つの複製トランジスタによって入力プリプロセッサを通過 する電流を複製する過程をさらに含む請求項8記載の方法。 11.複製する過程は、共通ベーストランジスタと共通のエミッタ及び共通の ベースを有するトランジスタを利用する電流ミラーを設けることから成る請求項 10記載の方法。 12.相互線形回路を提供する過程は単一入力ギルバート増幅器を提供するこ とから成る請求項8記載の方法。 13.帰還素子を接続する過程は、共通ゲートトランジスタを接続すること及 び少なくとも1つの複製トランジスタによって入力プリプロセッサを通過する電 流を複製することから成る請求項8記載の方法。 14.複製する過程は、共通ゲートトランジスタと共通のソース及び共通のゲ ートを接続することから成る請求項13記載の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI H04B 10/28

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.電流モード入力信号の単一入力ギルバート増幅器手段に対して非線形変換 を実行し、前記入力電流に対する帯域幅依存性を減少させる入力プリプロセッサ において、 共通ベーストランジスタから構成され、入力電流を電圧に非線形変換する非線 形帰還手段と; 前記非線形帰還手段に印加され、前記入力プリプロセッサの帯域幅を設定する 相互コンダクタンス手段とを具備する入力プリプロセッサ。 2.複数の電流入力を伴う複数のプリプロセッサをさらに具備する請求項1記 載の発明。 3.前記相互線形回路手段は複数入力差動ギルバート増幅器手段を具備する請 求項2記載の発明。 4.前記入力プリプロセッサを通過する電流を複製する少なくとも1つの複製 トランジスタをさらに具備する請求項1記載の発明。 5.前記複製電流ミラー手段は、前記共通ベーストランジスタと共通のエミッ タ及び共通のベースを有するトランジスタを具備する請求項4記載の発明。 6.前記非線形帰還手段は共通ゲートトランジスタと、前記入力プリプロセッ サを通過する電流を複製する少なくとも1つの複製トランジスタとを具備する請 求項1記載の発明。 7.前記少なくとも1つの複製トランジスタは、前記共通ゲートトランジスタ と共通のソース及び共通のゲートを具備する請求項6記載の発明。 8.ほぼ一定の帯域幅伝達関数及び線形伝達出/入力関数を実現するための電 流信号の差動対に対する差動増幅器回路において、 それぞれが前記対の電流信号の一方を受信し且つその入力電流信号を電圧に対 数変換する1対の共通ベース帰還手段と; それぞれが前記差動入力電流信号の一方における電圧を測定し且つ前記共通ベ ース帰還手段の一方を駆動するための比例電流を出力端子で発生する1対の相互 コンダクタンス手段と; 前記1対の相互コンダクタンス手段の出力端子における前記対数電圧の差によ って駆動され、前記差動入力電流に関する線形差動出力電流を伴うバイポーラト ランジスタの差動対とを具備する相互線形回路を具備する差動増幅器回路。 9.入力電流信号に対する帯域幅従属性を減少させるための電流入力信号に対 する電気的に調整可能な可変帯域幅入力プリプロセッサにおいて、 入力電流を非線形電圧に非線形変換する非線形帰還手段と; 前記非線形帰還手段に印加され、順方向利得を得る相互コンダクタンス手段と ; 前記相互コンダクタンス手段を電気的に変化させ且つ前記プリプロセッサの帯 域幅を調整する可変利得増幅器とを具備する入力プリプロセッサ。 10.前記可変利得増幅器はギルバート増幅器である請求項9記載の発明。 11.前記電気的に変化させる手段は、縮退のための電圧制御抵抗を発生する ユニポーラトランジスタから構成される請求項9記載の発明。 12.入力源からの帯域幅従属性を減少させ且つ帯域幅を電気的に制御する電 気的可変帯域幅ギルバート増幅器回路において、 差動入力電流信号としての1対のフォトダイオードと; 入力電流信号の差動対数関数である電圧を供給する1対の非線形帰還回路と; それぞれが入力電流信号の一方における電圧を測定し且つ前記非線形帰還回路 の一方を駆動するための比例電流を出力端子で発生する1対の相互コンダクタン ス増幅器と; 利得セルを構成する前記相互コンダクタンス増幅器の各々の相互コンダクタン スを電気的に変化させる回路と; 前記1対の相互コンダクタンス増幅器の出力端子における対数電圧の差によっ て駆動され、前記差動入力電流信号に関する線形差動出力を伴うトランジスタの 差動対とを具備する回路。 13.電流から電圧への非線形変換のために入力電流に対する帯域幅従属性を 減少させる方法において、 a)差動ギルバート増幅器に対する入力プリプロセッサとして動作し、入力電 流を電圧に非線形変換するための帰還としての共通ベーストランジスタを設ける 過程と; b)順方向利得を得るために帰還素子に相互コンダクタンスを印加する過程と を含むプリプロセッサを提供する方法。 14.複数の電流入力を伴う複数のプリプロセッサを提供する過程をさらに含 む請求項13記載の方法。 15.少なくとも1つの複製トランジスタによって入力プリプロセッサを通過 する電流を複製する過程をさらに含む請求項13記載の方法。 16.複製する過程は、共通ベーストランジスタと共通のエミッタ及び共通の ベースを有するトランジスタを利用する電流ミラーを提供することから成る請求 項15記載の方法。 17.相互線形回路を提供する過程は単一入力ギルバート増幅器を提供するこ とから成る請求項13記載の方法。 18.帰還素子を提供する過程は、共通ゲートトランジスタを提供すること及 び少なくとも1つの複製トランジスタによって入力プリプロセッサを通過する電 流を複製することから成る請求項13記載の方法。 19.複製する過程は、共通ゲートトランジスタと共通のソース及び共通のゲ ートを提供することから成る請求項18記載の方法。 20.1対の入力電流信号に対して帯域幅調整可能相互線形増幅器を電気的に 変化させる方法において、 a)1対の非線形帰還素子によって入力電流信号の差動非線形関数である電圧 を供給する過程と; b)1対の相互コンダクタンス手段を提供し、各相互コンダクタンス手段は、 i)入力電流信号の一方における電圧を測定する過程と; ii)入力電流信号からの帯域幅従属性を減少させるために、非線形帰還素子 の一方を駆動する比例電流を発生する過程とを実行する過程と; c)相互コンダクタンス手段を電気的に変化させる過程と; d)線形出力を伴い、1対の相互コンダクタンス手段の電圧の差により駆動さ れるトランジスタの差動対を提供する過程とから成る方法。 21.電気的に変化させる過程は、可変利得増幅器によって相互コンダクタン ス手段を調整することから成る請求項20記載の方法。 22.可変利得増幅器はギルバート増幅器である請求項21記載の方法。 23.電気的に変化させる過程は、電圧制御抵抗としてのユニポーラトランジ スタを提供することを含む請求項20記載の方法。
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