【発明の詳細な説明】
車両のドア
本発明はドアの操作と関連した少なくともいくつかの構成部分が電動操作され
る車両のドアに関する。このような構成部分は、典型的には、窓昇降機構とドア
ロック機構である。
ドア空洞部内の電気配線の組立は高価であり、かつ時間がかかる。ドアに配線
をする場合に必要な経費を低減するために、英国特許第2212767号明細書
には、カバー表面上に予備成形された電気導体の所望の装置を有するドア空洞部
用カバーをドアの構造に組み込むことが提案されている。
窓をそのガイド内で上昇や下降させるための種々の機構が知られている。一つ
の既知の機構は窓を上昇や下降させるために伸縮腕(やっとこ)の形態にヒンジ
留めされた硬質のプレートを使用している。別の既知の機構はボーデン(Bow
den)ケーブルを使用し、ボーデンケーブルの内側ケーブルが電動機により回
転せしめられるドラムのまわりに延在し、かつ窓上の固定点に連結されている。
電動機によるドラムの回転により、ケーブルの端部が窓を上昇或いは下降させる
。ケーブル機構の一つの既知の形態が英国特許第2230558号明細書に記載
されている。
慣用の車両ドア電動窓昇降機構がドアの空洞部内に配置され、かつスイッチに
より作動せしめられる。窓を昇降させるための電動機は、任意の組み合わされた
歯車箱と一緒に、手動で昇降される窓を有するドアの昇降ハンドルの位置に相当
する位置においてドア内に取り付けられる。この電動機はドアの空洞部に延在す
る配線ルーム(wiring loom)により電力を受け入れる。
ドア空洞部内の構成部分の重量により、ドアのヒンジに応力が作用し、この応
力により取付け構成部分のうちの一つまたはそれ以上の構成部分の疲労および(
または)破損をひき起こすことがある。
本発明によれば、ドアの内側の空洞部の内部に電気接続がなされていない電動
窓を有する車両のドアが提供される。
本発明の第2局面によれば、ドアが窓を昇降させるための電動機を含み、該電
動機がドア内に取り付けられ、かつ該電動機に電力を供給するための電気端子を
有し、該電気端子がドアのヒンジ閉じ面(hinge shut face)か
ら接近可能である電動窓を有する車両のドアが提供される。
ドアのヒンジ閉じ面はドアが閉ざされたときにドアのA−ピラーと合わされる
面である。ドアのヒンジはこの面と組み合わされている。
電動機をドアのヒンジ閉じ面と隣接して取り付けることにより、ドアの質量中
心をヒンジにより近く配置することができ、それによりヒンジとその他の取付け
要素に作用する応力を減少させる。
好ましい一実施例においては、電動機と組み合わされた任意の歯車箱が電動機
と隣接して取り付けられ、それによりドアの重心がヒンジにさらにより近く配置
される。しかしながら、電動機と駆動ケーブルまたはその他の装置により連結さ
れた遠隔歯車箱もまた使用することができる。
電動機はドアのヒンジ閉じ面に形成された点検用開口部を通してドアの空洞部
内に取り付けることができる。その後、ヒンジ閉じ面において露出される電動機
の部分が電気端子を担持することができる。これらの電気端子を介して電動機に
動力が供給される。電気端子はドアが開かれたときにドアのヒンジ閉じ面とA−
ピラーの間の間隙を橋絡することができるフライングリード(flying l
ead)の端部を受け入れることができる。しかし、フライングリードはドアが
閉ざされたときにこれらの面の間に収容することができる。
別の態様として、電動機の露出面はA−ピラーに取り付けられた対応した1対
の端子と電気接触する端子を担持することができる。この場合には、ドアが閉ざ
されたときに、窓操作用電動機への電気接続のみがなされる。1組の端子をばね
で偏位することができ、それによりドアが閉ざされたときに、ばねが圧縮されて
端子を接触した状態に保持する。
本発明は窓をそのガイド内で昇降させるための任意の慣用の機構と共に使用す
るために好適である。例えば、伸縮腕機構、またはケーブル機構である。本発明
は単一リフトケーブル機構または複式リフトケーブル機構のいずれかと共に使用
することができる。電動機と組み合わされた任意の歯車箱の好ましい位置の如何
により、電動機の駆動力を窓自体に伝達するために、ドアの空洞部の内部にある
その他の機械的な機構を設けることが必要であるかもしれず、そしてこれは、例
えば、駆動ケーブルとすることができ、または窓機構操作アームの形状を変更す
ることにより達成することができる。
さて、本発明の実施例を添付図面を参照してさらに説明する。
第1図は従来技術による車両のドアの略図であり、
第2図は本発明によるドアの第1実施例の部分を示し、
第3図は第2図に相当し、しかも本発明によるドアの第2実施例を示した図で
あり、
第4図は本発明の第1実施例による車両のドアの略図であり、かつ
第5図は本発明の第2実施例による車両のドアの略図である。
第1図に示した車両のドア10は窓枠14により包囲された窓12と、内板と
外板により形成された下側部分16を有し、内板と外板はそれらの間にドアの空
洞部を形成している。ドアは車両にヒンジ閉じ面20におけるヒンジ18により
吊されている。
慣用のドアはいくつかの電動操作機能を有している。第1図には、電動窓用電
動機24により昇降することができる窓ガラス12を略図で例示している。車両
のオーディオ装置の部分を構成する拡声器26をドア内に取り付けることができ
、かつドアに取り付けられた後方反射鏡28もまた設けられている。
これらの機構24、26および28の各々は該機構に動力および(または)信
号入力を供給するための電気配線を必要とする。
ドアの空洞部の内側のすべてにいかなる配線をも配置する必要を回避するため
に、本発明は後方反射鏡28を車両のA−ピラーに取り付け、かつオーディオ装
置の拡声器26をA−ピラー上に、または計器パネル上に、または運転手の足下
の空間内に取り付けることを提案している。
窓用電動機24はドアのヒンジ閉じ面20に移動せしめられ、かつ第2図また
は第3図に例示したように動力が供給される。
第2図は電動機ケーシングの一端部がドアのヒンジ閉じ面20において露出さ
れるように窓用電動機24を移動した状態を示す。電動機24のこの端面は符号
30で示され、かつ2つの突出したばね負荷された導電性端子32、34を担持
している。A−ピラー36上には、2つの対応した端子板38、40が設けられ
、ドアが閉ざされたときに、端子32、34が端子板38、40をそれぞれ押し
て、電気接続がなされる。いったん、この状態になると、窓12を上昇させ、ま
たは下降させるために電動機24に電力を供給することができる。
電動機をドア空洞部の内部の比較的に中央の位置からドア空洞部の端縁に移動
したために、ドア空洞部の内部に電動機の駆動力を窓自体に伝達するためのある
その他の機構を設けることが必要であるかもしれず、そしてこの機構は例えば駆
動用ケーブルとすることができ、または窓機構作動アームの形状を変更すること
により達成することができる。
ばね負荷された端子32および34と接触板38および40のかわりに、ドア
が開かれ、かつドアが閉ざされたときに窓用電動機24の運転を可能にするため
に、電動機24をフライングリード42(第3図)を介して車両内の配線ハーネ
スと接続することができる。フライングリード42はプラグ44に終端している
。プラグ44は電動機24のハウジング上の対応したソケットと容易に接続する
ことができる。この電動機ハウジングはドアのヒンジ閉じ面20において露出さ
れている。
第2図および第3図に示した実施例の両方においては、電動機24をドアのヒ
ンジ閉じ面20の開口部を通して軸線方向に挿入することにより、該電動機をド
ア内に取り付けることができる。このためにドアの空洞部の内部になんら接近す
る必要がない。
第3図に示したフライングリード42は可撓性のゴムカバーにより保護するこ
とができる。フライングリード42はA−ピラーとドアそれ自体との間に延在し
ている。
第4図に示したドアは1対のガイド(図示せず)内に滑動可能に取り付けられ
た窓ガラス12を有しており、それにより窓ガラス12は窓が開かれた下側位置
と、窓が閉ざされた上側位置と、任意の中間位置との間に移動可能である。窓ガ
ラス12は窓リフト8により上昇され、または下降され、窓リフト8の移動はケ
ーブル13により制御される。ケーブル13は電動機24と歯車箱15により巻
かれている。電動機24と歯車箱15は昇降アーク11(winding ar
c)を有する手動の昇降ハンドルのかわりに直接に使用される。電動機24はド
アの空洞部の内部に配置されている配線ルームにより車両の配線ハーネスと接続
されている。電動機24は歯車箱15とボーデンケーブル22により連結されて
いる。ドアの空洞部の内部で電気接続がなされないように電動機24がフライン
グリード42により車両の配線ハーネスと接続されている。ドアのヒンジ閉じ面
20と隣接した電動機24の位置はドアの質量中心をヒンジ閉鎖面20により近
く移動し、かつそれによりドアが車両に吊されたときにヒンジ18に作用する応
力を減少する。
第5図に示したドアは第4図のドアに類似しているが、しかし歯車箱15がハ
ンドル昇降アーク11の領域のかわりにドアのヒンジ閉じ面20における電動機
24と隣接して配置されている。これによりドアの質量中心がさらにヒンジ18
に向かって変位し、かつ連結ボーデンケーブル22を使用する必要がなくなる。
ケーブル13は新しい電動機および歯車箱装置と共に使用するためにドアの空洞
部の内部に好適に復位されている。
第2図と第3図は、またドアに取り付けるかわりに、A−ピラー36に取り付
けられた後方反射鏡28aを示す。
上記の処置によりドアからすべての内部配線をなくすことが可能になり、従っ
て、ドアの組立時間およびコストが減少し、かつ構造の複雑さが低下する。
【手続補正書】特許法第184条の8
【提出日】1996年2月12日
【補正内容】
明細書
車両のドア
本発明はドアの操作と関連した少なくともいくつかの構成部分が電動操作され
る車両のドアに関する。このような構成部分は、典型的には、窓昇降機構とドア
ロック機構である。
ドア空洞部内の電気配線の組立は高価であり、かつ時間がかかる。ドアに配線
をする場合に必要な経費を低減するために、英国特許第2212767号明細書
には、カバー表面上に予備成形された電気導体の所望の装置を有するドア空洞部
用カバーをドアの構造に組み込むことが提案されている。
窓をそのガイド内で上昇や下降させるための種々の機構が知られている。一つ
の既知の機構は窓を上昇や下降させるために伸縮腕(やっとこ)の形態にヒンジ
留めされた硬質のプレートを使用している。別の既知の機構はボーデン(Bow
den)ケーブルを使用し、ボーデンケーブルの内側ケーブルが電動機により回
転せしめられるドラムのまわりに延在し、かつ窓上の固定点に連結されている。
電動機によるドラムの回転により、ケーブルの端部が窓を上昇或いは下降させる
。ケーブル機構の一つの既知の形態が英国特許第2230558号明細書に記載
されている。
別の態様として、電動窓をねじ山に装着されたウォーム歯車により操作するこ
とができ、ウォーム歯車は電動機の回転によりねじ山に沿って上方または下方に
移動せしめられる。このような電動窓の一例が欧州特許第0384685号明細
書に記載されている。
慣用の車両ドア電動窓昇降機構がドアの空洞部内に配置され、かつスイッチに
より作動せしめられる。窓を昇降させるための電動機は、任意の組み合わされた
歯車箱と一緒に、手動で昇降される窓を有するドアの昇降ハンドルの位置に相当
する位置においてドア内に取り付けられる。この電動機はドアの空洞部に延在す
る配線ルーム(wiring loom)により電力を受け入れる。
ドア空洞部内の構成部分の重量により、ドアのヒンジに応力が作用し、この応
力により取付け構成部分のうちの一つまたはそれ以上の構成部分の疲労および(
または)破損をひき起こすことがある。
本発明によれば、ドアの内側の空洞部の内部に電気接続がなされていない電動
窓を有する車両のドアが提供される。
本発明の第2局面によれば、ドアが窓を昇降させるための電動機を含み、該電
動機がドア内に取り付けられ、かつ該電動機に電力を供給するための電気端子を
有し、該電気端子がドアのヒンジ閉じ面(hinge shut face)か
ら接近可能である電動窓を有する車両のドアが提供される。
ドアのヒンジ閉じ面はドアが閉ざされたときにドアのA−ピラーと合わされる
面である。ドアのヒンジはこの面と組み合わされている。
電動機をドアのヒンジ閉じ面と隣接して取り付けることにより、ドアの質量中
心をヒンジにより近く配置することができ、それによりヒンジとその他の取付け
要素に作用する応力を減少させる。
好ましい一実施例においては、電動機と組み合わされた任意の歯車箱が電動機
と隣接して取り付けられ、それによりドアの重心がヒンジにさらにより近く配置
される。しかしながら、電動機と駆動ケーブルまたはその他の装置により連結さ
れた遠隔歯車箱もまた使用することができる。
電動機はドアのヒンジ閉じ面に形成された点検用開口部を通してドアの空洞部
内に取り付けることができる。その後、ヒンジ閉じ面において露出された電動機
の部分が電気端子を担持することができる。これらの電気端子を介して電動機に
動力が供給される。電気端子はドアが開かれたときにドアのヒンジ閉じ面とA−
ピラーの間の間隙を橋絡することができるフライングリード(flying l
ead)の端部を受け入れることができる。しかし、フライングリードはドアが
閉ざされたときにこれらの面の間に収容することができる。
別の態様として、電動機の露出面はA−ピラーに取り付けられた対応した1対
の端子と電気接触する端子を担持することができる。この場合には、ドアが閉ざ
されたときに、窓操作用電動機への電気接続のみがなされる。1組の端子をばね
で偏位することができ、それによりドアが閉ざされたときに、ばねが圧縮されて
端子を接触した状態に保持する。
本発明は窓をそのガイド内で昇降させるための任意の慣用の機構と共に使用す
るために好適である。例えば、伸縮腕機構、またはケーブル機構である。本発明
は単一リフトケーブル機構または複式リフトケーブル機構のいずれかと共に使用
することができる。電動機と組み合わされた任意の歯車箱の好ましい位置の如何
により、電動機の駆動力を窓自体に伝達するために、ドアの空洞部の内部にある
その他の機械的な機構を設けることが必要であるかもしれず、そしてこれは、例
えば、駆動ケーブルとすることができ、または窓機構操作アームの形状を変更す
ることにより達成することができる。
さて、本発明の実施例を添付図面を参照してさらに説明する。
第1図は従来技術による車両のドアの略図であり、
第2図は本発明によるドアの第1実施例の部分を示し、
第3図は第2図に相当し、しかも本発明によるドアの第2実施例を示した図で
あり、
第4図は本発明の第1実施例による車両のドアの略図であり、かつ
第5図は本発明の第2実施例による車両のドアの略図である。
第1図に示した車両のドア10は窓枠14により包囲された窓12と、内板と
外板により形成された下側部分16を有し、内板と外板はそれらの間にドアの空
洞部を形成している。ドアは車両にヒンジ閉じ面20におけるヒンジ18により
吊されている。
慣用のドアはいくつかの電動操作機能を有している。第1図には、電動窓用電
動機24により昇降することができる窓ガラス12を略図で例示している。車両
のオーディオ装置の部分を構成する拡声器26をドア内に取り付けることができ
、かつドアに取り付けられた後方反射鏡28もまた設けられている。
これらの機構24、26および28の各々は該機構に動力および(または)信
号入力を供給するための電気配線を必要とする。
ドアの空洞部の内側のすべてにいかなる配線をも配置する必要を回避するため
に、本発明は後方反射鏡28を車両のA−ピラーに取り付け、かつオーディオ装
置の拡声器26をA−ピラー上に、または計器パネル上に、または運転手の足下
の空間内に取り付けることを提案している。
窓用電動機24はドアのヒンジ閉じ面20に移動せしめられ、かつ第2図また
は第3図に例示したように動力が供給される。
第2図は電動機ケーシングの一端部がドアのヒンジ閉じ面20において露出さ
れるように窓用電動機24を移動した状態を示す。電動機24のこの端面は符号
30で示され、かつ2つの突出したばね負荷された導電性端子32、34を担持
している。A−ピラー36上には、2つの対応した端子板38、40が設けられ
、ドアが閉ざされたときに、端子32、34が端子板38、40をそれぞれ押し
て、電気接続がなされる。いったん、この状態になると、窓12を上昇させ、ま
たは下降させるために電動機24に電力を供給することができる。
電動機をドア空洞部の内部の比較的に中央の位置からドア空洞部の端縁に移動
したために、ドア空洞部の内部に電動機の駆動力を窓自体に伝達するためのある
その他の機構を設けることが必要であるかもしれず、そしてこの機構は例えば駆
動用ケーブルとすることができ、または窓機構作動アームの形状を変更すること
により達成することができる。
ばね負荷された端子32および34と接触板38および40のかわりに、ドア
が開かれ、かつドアが閉ざされたときに窓用電動機24の運転を可能にするため
に、電動機24をフライングリード42(第3図)を介して車両内の配線ハーネ
スと接続することができる。フライングリード42はプラグ44に終端している
。プラグ44は電動機24のハウジング上の対応したソケットと容易に接続する
ことができる。この電動機ハウジングはドアのヒンジ閉じ面20において露出さ
れている。
第2図および第3図に示した実施例の両方においては、電動機24をドアのヒ
ンジ閉じ面20の開口部を通して軸線方向に挿入することにより、該電動機をド
ア内に取り付けることができる。このためにドアの空洞部の内部になんら接近す
る必要がない。
第3図に示したフライングリード42は可撓性のゴムカバーにより保護するこ
とができる。フライングリード42はA−ピラーとドア自体との間に延在してい
る。
第4図に示したドアは1対のガイド(図示せず)内に滑動可能に取り付けられ
た窓ガラス12を有しており、それにより窓ガラス12は窓が開かれた下側位置
と、窓が閉ざされた上側位置と、任意の中間位置との間に移動可能である。窓ガ
ラス12は窓リフト8により上昇され、または下降され、窓リフト8の移動はケ
ーブル13により制御される。ケーブル13は電動機24と歯車箱15により巻
かれている。
電動機24と歯車箱15は昇降アーク11(winding arc)を有す
る手動の昇降ハンドルのかわりに直接に使用される。電動機24は歯車箱15と
ボーデンケーブル22により連結されている。ドアの空洞部の内部で電気接続が
なされないように電動機24がフライングリード42により車両の配線ハーネス
と接続されている。ドアのヒンジ閉じ面20と隣接した電動機24の位置はドア
の質量中心をヒンジ閉鎖面20により近く移動し、かつそれによりドアが車両に
吊されたときにヒンジ18に作用する応力を減少する。
第5図に示したドアは第4図のドアに類似しているが、しかし歯車箱15がハ
ンドル昇降アーク11の領域のかわりにドアのヒンジ閉じ面20における電動機
24と隣接して配置されている。これによりドアの質量中心がさらにヒンジ18
に向かって変位し、かつ連結ボーデンケーブル22を使用する必要がなくなる。
ケーブル13は新しい電動機および歯車箱装置と共に使用するためにドアの空洞
部の内部に好適に復位されている。
第2図と第3図は、またドアに取り付けるかわりに、A−ピラー36に取り付
けられた後方反射鏡28aを示す。
上記の処置によりドアからすべての内部配線をなくすことが可能になり、従っ
て、ドアの組立時間およびコストが減少し、かつ構造の複雑さが低下する。
請求の範囲
1.ドアの内側の空洞部の内部に電気接続がなされていない電動窓(12)を
有する車両のドア(10)。
2.ドア(10)が窓(12)を昇降させるための電動機(24)を含み、電
動機(24)がドア(10)内に取り付けられ、かつ電動機(24)に動力を供
給するための電気端子(32、34)を有し、かつ端子(32、34)がドア(
10)のヒンジ閉じ面(20)から接近可能である電動窓(12)を有する車両
のドア(10)。
3.さらに、電動機と隣接して取り付けられた歯車箱(14)を含む請求の範
囲第2項に記載の車両のドア。
4.電動機(24)がドアのヒンジ閉じ面(20)に形成された点検用開口部
を通してドアの空洞部内に取り付けられている請求の範囲第2項または第3項に
記載の車両のドア。
5.ヒンジ閉じ面(20)において露出された電動機(30)の部分が電力を
電動機に伝達する電気端子(32、34)を担持している請求の範囲第4項に記
載の車両のドア。
6.ドアが開かれているときに電気端子がドア(10)のヒンジ閉じ面(20
)とA−ピラー(36)の間の間隙を橋絡するフライングリード(42)の端部
(44)を受け入れ、しかもドアが閉ざされたときに、該フライングリードをこ
れらの面の間に収容することができる請求の範囲第5項に記載の車両のドア。
7.電動機(30)の露出面がA−ピラー(36)上に取り付けられた対応し
た1対の端子(38、40)と電気接触する端子(32、34)を担持している
請求の範囲第5項に記載の車両のドア。
8.1組の端子がばねで偏位され、それによりドアが閉ざされたときに該ばね
が圧縮されて端子を接触した状態に保持する請求の範囲第7項に記載の車両のド
ア。
9.電動窓(12)を有する車両のドア(10)にして、いかなる電気配線を
も内蔵していない内部空洞部を有するドア(10)。
【図4】
【図5】
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),JP,US