JPH09510789A - ミコフェノール酸のイムノアッセイ - Google Patents

ミコフェノール酸のイムノアッセイ

Info

Publication number
JPH09510789A
JPH09510789A JP8504337A JP50433796A JPH09510789A JP H09510789 A JPH09510789 A JP H09510789A JP 8504337 A JP8504337 A JP 8504337A JP 50433796 A JP50433796 A JP 50433796A JP H09510789 A JPH09510789 A JP H09510789A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mycophenolic acid
mpa
antibody
group
enzyme
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP8504337A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3245172B2 (ja
Inventor
アレクサンダー,スベトラナ
ダバリアン,ダリウシュ
Original Assignee
ベーリングヴェルケ・アクチエンゲゼルシャフト
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ベーリングヴェルケ・アクチエンゲゼルシャフト filed Critical ベーリングヴェルケ・アクチエンゲゼルシャフト
Publication of JPH09510789A publication Critical patent/JPH09510789A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3245172B2 publication Critical patent/JP3245172B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/94Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving narcotics or drugs or pharmaceuticals, neurotransmitters or associated receptors
    • G01N33/9446Antibacterials
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D307/00Heterocyclic compounds containing five-membered rings having one oxygen atom as the only ring hetero atom
    • C07D307/77Heterocyclic compounds containing five-membered rings having one oxygen atom as the only ring hetero atom ortho- or peri-condensed with carbocyclic rings or ring systems
    • C07D307/87Benzo [c] furans; Hydrogenated benzo [c] furans
    • C07D307/88Benzo [c] furans; Hydrogenated benzo [c] furans with one oxygen atom directly attached in position 1 or 3
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K16/00Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies
    • C07K16/44Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material not provided for elsewhere, e.g. haptens, metals, DNA, RNA, amino acids
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/94Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving narcotics or drugs or pharmaceuticals, neurotransmitters or associated receptors
    • G01N33/9493Immunosupressants
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S436/00Chemistry: analytical and immunological testing
    • Y10S436/815Test for named compound or class of compounds

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Urology & Nephrology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Cell Biology (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 本発明は、ミコフェノール酸(MPA)のアッセイに有用な抗体を提供するものである。これらの抗体は、MPAを結合し、MPAをそのエステル、例えば、E−6−(1,3−ジヒドロ−4−ヒドロキシ−6−メトキシ−7−メチル−3−オキソ−5−イソベンゾフラニル)−4−メチル−4−ヘキセン酸モルホリノエチル、および/またはその代謝物、例えば、ミコフェノール酸グルクロニドと識別することができる。本発明は、また標識とMPAまたはMPA類似体のコンジュゲートを提供するものである。本発明の抗体は、これらのコンジュゲートを結合する能力があり、また、コンジュゲートに結合したときに標識の活性を阻害する能力がある。本発明は、また、本発明の抗体および/またはコンジュゲートを用いる、MPAを含有する疑いのある試料中のMPAの測定法を提供するものである。本発明は、さらに、アッセイ試薬、並びに本発明の方法を実施するのに有用なパッケージ化キットを提供するものである。

Description

【発明の詳細な説明】 ミコフェノール酸のイムノアッセイ 発明の背景 発明の分野 ミコフェノール酸(“MPA”)は、数種のペニシリウム菌の発酵により生産 される。 これは、広範な活性スペクトル、特殊な作用モードを有し、大用量でも最低限の 副作用で許容可能である(Epinette等、Jornal of the American Academy of De rmatology 17(6):962-71(1987))。MPAは、抗腫瘍活性、抗ウイルス活性、 抗乾癬活性、免疫抑制活性、抗炎症活性を有すること(Lee等、Pharmaceutical Research 7(2):161-166(1990))、並びに抗菌活性および抗真菌活性を有するこ と(Nelson等、Journal of Medicinal Chemistry 33(2):833-838(1990))が示 されている。これは、イノシンモノホスフェートデヒドロゲナーゼ、即ち、プリ ンヌクレオチドの新規(デゥノボ)合成における酵素を阻害する。TおよびBリ ンパ球は、この新規合成に大きく依存しているため、MPAは、免疫応答の主な 要因であるリンパ球増殖を阻害することができる。 MPAのモルホリノエチルエステル、即ち、E−6−(1,3−ジヒドロ−4− ヒドロキシ−6−メトキシ−7−メチル−3−オキソ−5−イソベンゾフラニル )−4−メチル−4−ヘキセン酸モルホリノエチル(“MPA−M”)は、生体内 で迅速にMPAへと加水分解される。MPAをこのエステル形態で投与すると、 MPAのバイオアベイラビリティーが大きく向上する。 MPA−Mは、その他多くの好ましい医薬特性を持っており、それにはpH2− 5での安定性、低pHでの良好な溶解性があり、上部胃腸管において迅速な溶解 を示す(Lee等、上記)。 シクロスポリンA(“CsA”)との組合わせ療法を採用する場合、MPA−M とCsAの作用モードは、相乗的であることがある。CsAは、T細胞に対する選 択的効果を有するが、B細胞抗体産生活性を抑制しないのに対し、MPAはT細 胞とB細胞の双方に対して抗増殖効果を有する。CsA/MPA−M組合わせ療 法は、生存時間を増長し、CsA使用を可より低用量にすることができ、これに よってCsAに関連する副作用、主に腎毒性を低減する。 MPAは、強力な生物学的活性物質であるので、効果的なイムノアッセイがあ ればそのバイオアベイラビリティーを監視する際に役立つであろう。加えて、治 療剤レベル、即ち、好適な免疫抑制のために必要な最適薬剤レベルを監視するこ とも重要であり得る。MPA−Mは、MPAへと迅速に加水分解されるため、M PAについてのアッセイは、MPA−M用量を監視することも可能とする。 しかしながら、このようなアッセイは、MPAには特異的に結合するが、存在 し得るMPA−Mまたは不活性代謝ミコフェノール酸グルクロニド(“MPA− G”)のような代謝物には結合しない、抗体の調製が困難であることから制約が ある。 本発明は、この難点に対応するものである。本発明は、MPAに結合し、かつ その他の抗体またはMPA類似体に結合する標識の活性を調節でき、さらに、M PAと、ミコフェノール酸エステルおよび/またはMPA代謝物などの交差反応 性物質、とを識別する能力のある抗体を提供する。 関連技術の記載 Jones等、J.Chem.Soc.(C)1725-1737(1970)は、選択微生物とインキュベートし た場合に、ミコフェノール酸が受ける非常に多くのトランスフォーメーションに ついて開示している。 Nelson等、米国特許第4,753,935号は、MPA−M、その医薬用途、お よび投与後の受容者のMPA血漿濃度のHPLCによる監視に関するものである 。 発明の概要 本発明は、(a) 試料を、MPAとミコフェノール酸エステルとを識別する能 力のある抗体と接触させ、そして(b) 抗体のMPAへの結合を検出する、各工 程を含んでなる、MPAを含有する疑いのある試料中のミコフェノール酸(“M PA”)を測定する方法に関する。この方法は、均一系または不均一系であるこ とができる。別法では、この方法は、MPAとMPA代謝物とを識別する能力の ある抗体を使用する。 本発明の他の態様は、(a) 水性媒質中で、試料、検出可能な標識にコンジュ ゲートさせたMPA、および、MPAと、ミコフェノール酸エステルおよびミコ フェノール酸代謝物からなる群から選択される化合物とを、識別する能力のある 抗体とを合わせ、そして(b) 標識の活性に対する試料の影響を測定する、各工 程を含んでなる、MPAを含有する疑いのある試料中のMPA量を測定する方法 に関する。 本発明の他の態様は、(a) 液体媒質中で、試料、MPA類似体と酵素とのコ ンジュゲート、MPAとミコフェノール酸エステルとを識別する能力のある抗体 、その酵素の基質を合わせ、(b) 媒質中の酵素の酵素活性を測定し、そして(c ) その活性を、既知量の分析物を含有する試料の場合に観察された酵素活性と比 較することを含んでなる、この分析物を含有する疑いのある試料中のMPAの均 一系イムノアッセイ法に関する。別法では、この方法は、MPAとMPA代謝物 と を識別する能力のある抗体を使用する。 本発明のその他の態様は、1またはそれ以上の水素原子の置換によりタンパク 質に結合したMPAを含む化合物に関する。本発明はまた、この化合物に応答し て生じる抗体にも関し、この抗体は、MPAと、ミコフェノール酸エステルおよ びMPA代謝物からなる群から選択される化合物とを、識別する能力のあるもの である。この抗体は、検出可能な標識に結合していてもよい。 本発明のさらに別の態様は、MPAの測定用アッセイを実施するためのキット に関し、これはパッケージした組合せ物中に、MPAとミコフェノール酸エステ ルとを識別する能力のある抗体と、検出可能な標識に結合したMPAを含む化合 物とを含んでなる。別の形態では、このキットは、MPAとMPA代謝物とを識 別する能力のある抗体を使用する。 実施態様の説明 本発明の実施態様の説明に進む前に、多くの用語を定義する。 分析物を含有する疑いのある試料:理論的に、分析物、即ち、MPAを含有す る疑いのある任意の試料が、本発明の方法により分析され得る。この試料は、典 型的には、宿主由来の体液、例えば、尿、全血、血漿、血清、唾液、精液、糞、 たん、脳脊髄液、涙、粘液、または同等物などの水性溶液である。この試料は、 下記に述べるように、前処理することもでき、アッセイを妨害しない適当な媒質 中で調製することもできる。水性媒質が好ましい。 干渉交差反応性物質:MPAに結合する抗体によって認識され得るMPA以外 の物質は、干渉交差反応性物質である。これらには、MPAに関連する化合物群 、例えば、ミコフェノール酸エステルおよびMPA代謝物がある。用語“ミコフ ェノール酸エステル”は、MPAイソベンゾフラニル環系の1位に結合した側鎖 のカルボン酸基でのMPAのエステルであり、例えば、MPA−Mを含むが、こ れに限定されない。用語“MPA代謝物”は、MPAの代謝生成物、好ましくは イソベンゾフラニル環系を含有する生成物、より好ましくは、MPA−Gのよう に1位に結合した側鎖部をも含有する生成物を表す。 MPA量の測定:MPA測定のための定量、半定量、および定性法、ならびに その他のあらゆる方法が、MPA量を測定する方法であると考えられる。例えば 、MPAを含有する疑いのある試料中のMPAの存在または不存在を検出するだ けの方法も、本発明の範囲内に含まれると考えられる。用語“検出する”および “測定する”、並びに測定を表す他の普通の類義語が、本発明の範囲内に包含さ れる。 とを識別する能力のある:受容体または抗体が、第2リガンドに相対して第1 リガンドに優先的に結合する能力。本発明では、第1リガンドはMPAであり、 第2リガンドはミコフェノール酸エステルまたはMPA代謝物である。通常、抗 体を各リガンド含有試料と合わせた場合、第2リガンドの少なくとも5倍以上の 第1リガンドが結合するであろう。好ましくは、少なくとも10倍以上、より好 ましくは少なくとも20倍以上の第1リガンドが結合するであろう。各リガンド の相対結合は、試料中の相対濃度によって変わり、通常、第1リガンドに対する 抗体の結合定数が第2リガンドに対する結合定数に少なくとも等しい場合、好ま しくは第2リガンドに対する結合定数の少なくとも10倍、より好ましくは少な くとも50倍である場合、これらの条件は満足される。第1リガンドに対する抗 体の交差反応性は、2つのリガンドを当量で結合させる、第2リガンドの濃度に 対する第1リガンドの濃度比に関係する。“高度”または“低度”交差反応性の 定量化、即ち、許容できる交差反応性の程度は、交差反応物の予想最大濃度、ア ッセイに求められる感度、および必要とされる精度によって変わる。例えば、抗 体がMPA−Gと10%交差反応性であり、MPA−Gが検出しようとするMP Aの最低レベルより5倍多い量で試料中に存在するならば、その場合、MPAが その最低レベルにあると、測定されたMPAのレベルは50%高く出すぎること となる。許容できる誤差が5%だけであるならば、その場合、交差反応性は1% 以下でなければならない。本発明において、MPAに対する抗体は、MPA−M およびMPA−Gのような物質と低い交差反応性を示すものでなければならない 。 コンジュゲート:互いに、場合によっては連結基を介して結合して単一の構造 を形成している2つまたはそれ以上の分子からなる分子。結合は、分子間の直接 結合(例えば、化学結合)または連結基の使用のいずれかにより作ることができ る。例えば、本発明の一態様では、酵素にコンジュゲートしたMPA類似体が、 MPA類似体−酵素コンジュゲートである。 特異的結合対の構成員(“sbp”構成員):他方の分子の特定の空間的構成お よび極性構造と特異的に結合し、それ故、他方の分子の特定の空間的構成および 極性構造と相補的なものとして定義される領域、を表面上にまたは腔内に有する 、2つの異なる分子のうちの1つ。sbp構成員は、免疫学的ペア、例えば抗原 −抗体の構成員のようなリガンドおよび受容体として表すことができる。本明細 書で使用した“リガンド”という用語は、受容体が天然に存在するかまたは調製 できるあらゆる化合物を表しており、“受容体”という用語は、分子の特定の空 間的および極性の構成、即ち、エピトープ性部位または決定因子部位を認識する 能力のあるあらゆる化合物または組成物を表す。相補的sbp構成員は、例えば リガンドとその相補的受容体のように、もう一方と結合するものである。sbp 構成員は、抗原および抗体のような免疫学的ペア、またはアビジンとビオチンの ような非免疫学的ペアであることができる。sbp構成員は、また、低分子また は低分子残基およびそれらの受容体であることもある。低分子は、分子量100 から2000、好ましくは150ないし1000を有し、その低分子に対する受 容体が存在するか、または調製できるかのいずれかである。低分子の例には、ビ オチン、リセルグ酸、フルオレセイン、またはフルオレセイン誘導体、およびビ タミンB12があり、それぞれアビジンまたはストレプトアビジン、抗リセルグ酸 、抗フルオレセイン、および内因子である対応する受容体を持つ。低分子は、そ の他のsbp構成員に共有結合して、少なくとも1つの、多くの場合2−20の 低分子を有するコンジュゲートを形成することが多い。sbp構成員に対する低 分子の結合は、化学反応の結果として低分子の水素原子をsbp構成員への結合 で置換することにより、または低分子と、あらゆるサイズの、ただし、好ましく は、低分子とsbp構成員の両方の受容体のコンジュゲートに結合させるのに必 要なサイズ以上ではない、sbp構成員との間の連結基により達成され得る。 ハプテン:対応する抗体に特異的に結合する能力のある化合物であるが、それ 自身は、抗体産生の免疫原(または抗原)として働かない。ハプテンを認識する 抗体は、免疫原性(または抗原性)キャリアーに連結するハプテンからなる化合 物群に対して製造され得る。ハプテンは、リガンドのサブセットである。 MPA類似体:修飾MPA。修飾により、この類似体とその他の分子を結合す る手段を提供する。類似体は、通常、水素が類似体をハブまたは標識に連結させ ている結合で置換されていること以外の点でもMPAと異なる。 免疫原性キャリアー:ハプテンにコンジュゲートした場合、および哺乳動物に 注入した場合に、免疫応答を引き起こし、ハプテン、この場合MPA、に結合す る抗体の産生を誘導する化合物群。免疫原性キャリアーは、抗原性キャリアーを 表すこともある。典型的な免疫原性キャリアーには、ポリ(アミノ酸)、ポリサッ カライド類、核酸類、および粒子(生体物質および合成物質)があるが、これら に限定されない。このようなキャリアーの広範な種類は、出典明示により本明細 書の一部としている、Davalian等、米国特許第5,089,390号、4欄57行 から5欄5行に開示されている。他の適切な免疫原性キャリアーには、アルブミ ン類、血清タンパク質類、例えば、グロブリン類、接眼レンズタンパク質、およ びリポタンパク質がある。実例となるタンパク質には、ウシの血清アルブミン、 鍵穴カサガイのヘモシアニン(“KLH”)、卵の卵白アルブミン、およびウシの ガンマグロブリンがある。 支持体または表面:固相は典型的には支持体または表面であり、例えば、スト リップ、ロッド、粒子、およびビーズなどの多くの形状のいずれかであることが できる多孔性または非多孔性水不溶性物質である。適切な支持体の広範な種類が 、出典明示により本明細書の一部としている、Ullman等、米国特許第5,185,243 号、10−11欄、Kurn等、米国特許第4,868,104号、6欄、21−42行、およびMilbur n等、米国特許第4,959,303号、6欄、14−31行に開示されている。sbp構成員 の支持体または表面への結合は、普通に文献から入手できるよく知られた技術に より達成することができる。例えば、“Immobilized Enzymes”、千畑一郎、Hal sted Press,New York(1978)およびCuatrecasas,J.Biol.Chem.245:3059(1970)参 照。 シグナル生成系(“sps”):結合および/または非結合標識の量、即ち、検 出すべき化合物に結合した標識または結合しなかった標識の量に相関する検出可 能 なシグナルを産生する1またはそれ以上の成分で、少なくとも1つは検出可能な 標識である成分。標識は、シグナルを生成するか、またはシグナルの生成を誘導 できる、あらゆる分子であり、好ましくは、蛍光剤、放射性標識、酵素、化学発 光剤、または光増感剤である。そうして、酵素活性、化学発光、光吸収、または 放射能を検出することによりシグナルを検出および/または測定する。 適切な標識には、例示であって限定ではないが、アルカリホスファターゼ、グ ルコース−6−ホスフェートデヒドロゲナーゼ(“G6PDH”)、および西洋ワ サビペルオキシダーゼのような酵素;リボザイム;QBレプリカーゼなどのレプ リカーゼの基質;プロモーター類;染料類;フルオレセイン、イソチオシアネー ト、ロダミン化合物類、フィコエリトリン、フィコシアニン、アロフィコシアニ ン、o−フタルデヒド、およびフルオレサミンなどの蛍光剤;イソルミノールな どの化学発光剤;増感剤;補酵素;酵素基質:125I、131I、14C、3H、57Co および75Seなどの放射性標識;ラテックスまたは炭素粒子などの粒子;金属ゾ ル;クリスタライト;リポソーム;細胞等があり、これらを更に染料、触媒また は他の検出可能な基で標識してもよい。適切な酵素および補酵素は、Litman等、 米国特許第4,275,149号、19−28欄、およびBoguslaski等、米国特許第4,318,980 号、10−14欄に開示されており;適切な蛍光剤および化学発光剤は、Litman等、 米国特許第4,275,149号、30および31欄に開示されており、これらは出典明示に より本明細書の一部としている。 外的手段、望ましくは目視試験、例えば電磁放射、加熱、および化学試薬によ り標識が検出可能なシグナルを生成できる方法は多数ある。標識または他のsp s構成員もまたsbp構成員、他の分子、または支持体に結合できる。 標識は、直接、シグナルを生成できるので、シグナル生成のための更なる成分 を必要としない。多くの有機分子、例えば、蛍光剤は、紫外線および可視光を吸 収でき、その光吸収がエネルギーをこれらの分子に転移させ、それらを励起エネ ルギー状態へと高める。その後、吸収されたこのエネルギーは、第2波長での光 放出により放散する。シグナルを直接生成する他の標識には、放射性アイソトー プや色素がある。 これとは別に、標識がシグナルを生成するために他の成分を必要とする場合も あり、その場合、シグナル生成系は、測定可能なシグナルを生成するのに必要な 全ての成分を含み、その成分には、基質、補酵素、増強剤、更なる酵素、酵素生 成物と反応する物質、触媒、アクチベーター、補助因子、阻害因子、スカベンジ ャー、金属イオン、シグナル生成物質の結合に必要な特異的結合物質を含むこと ができる。適切なシグナル生成系についての詳細な記載は、Ullman等、米国特許 第5,185,243号、11−13欄に見ることができ、これは出典明示により本明細書に 一部としている。 標識は、多数のsbp構成員:MPAに結合する抗体;MPAに結合する抗体 の受容体;MPAに結合する抗体とコンジュゲートした低分子に結合することが できる受容体;またはMPA類似体などのリガンドに共有結合できる。標識のs bp構成員への結合は、化学反応の結果、標識の水素原子をsbp構成員への結 合で置換することにより達成することができ、また標識とsbp構成員との間に 連結基を含んでいてもよい。他のsps構成員もsbp構成員と共有結合できる 。例えば、蛍光剤や消光剤などの2つのsps構成員は、それぞれ、MPA分析 物と複合体を形成する異なる抗体に結合できる。複合体の形成により、蛍光剤と 消光剤は極めて接近した状態になり、そうして消光剤が蛍光剤と相互作用してシ グナルを生成可能にする。コンジュゲーション法は、当該分野ではよく知られて いる。例えば、出典明示により本明細書の一部としている、Rubenstein等、米国 特許第3,817,837号参照。本発明はまた、第1sps構成員に結合した抗 体および第2sps構成員として検出可能な抗体を有することを意図する。例え ば、検出可能な標識がMPA類似体に結合するとき、抗体の類似体への結合度は 、sps構成員の相互作用により生成したシグナルを検出することにより、測定 できる。 補助物質:本発明の方法では、様々な補助物質を採用することが多い。例えば 、緩衝液は、通常、アッセイ媒質やアッセイ成分の安定剤と同じく、アッセイ媒 質中に存在する。これらの添加物に加えて、アルブミンなどのタンパク質類、ま たは界面活性剤類、特に非イオン性界面活性剤、結合増強剤、例えば、ポリアル キ レングリコール類、または同等物を含む場合がしばしばある。 連結基:2またはそれ以上の副構造(部分構造)をつないでおり、構造の一部 をなすもの。連結基は、結合であってもよく、また各副構造の間に伸びている水 素以外の原子(または他の一価原子)の連続鎖を少なくとも1つ有することもで きる。鎖中の原子の数は、少なくとも1つであり、つながっている各副構造間の 最も短い経路で水素以外の原子の数を数えることによって決まるが、典型的には 1−30個、普通は2−10個、好ましくは3−8個の、炭素、酸素、窒素、硫 黄、およびリンからなる群から独立してそれぞれ選択される原子である。連結基 の総原子数は、炭素、酸素、窒素、硫黄、およびリン原子、即ち、水素以外の原 子全部を数えることによって決まる。典型的には、連結基は、全部で30原子以 下、好ましくは20原子以下、より好ましくは10原子以下を有する。一般規則 として、特定の連結基の長さは、所望の基の合成や組み込みを都合良く行えるよ うに自由裁量で選択できる。連結基は、脂肪族または芳香族であることができ、 ジアゾ基を有するとしても、芳香族基は、普通含まれるであろう。酸素は、通常 、オキソまたはオキシとして存在し、炭素、硫黄、窒素、またはリンに結合して いるものであり;窒素は、通常、ニトロ、ニトロソ、またはアミノとして存在し 、通常は炭素、酸素、硫黄、またはリンに結合しているものであり;硫黄は、酸 素に類似しているが;リンは、通常ホスホネートおよびホスフェートモノまたは ジエステルとして、炭素、硫黄、酸素、または窒素に結合しているものである。 連結基と分子との間の共有結合を形成してコンジュゲートさせる際の普通の官 能性は、アルキルアミン、アミジン、チオアミド、ジチオール、エーテル、尿素 、チオ尿素、グアニジン、アゾ、チオエーテル、およびカルボキシレート、スル ホネート、およびホスフェートエステル類、アミド類およびチオエステル類であ る。 低級アルキル:1−5個の炭素原子を含有するアルキル基(脂肪族炭化水素か らH原子1つがはずれることにより生じる分枝状または非分枝状一価基)。実例 には、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピル、イソブチル、ペンチ ル、およびイソペンチルがある。 実施態様 本発明の一態様は、カルボキシレート基の水素原子のような1またはそれ以上 の水素原子の置き換えにより、ポリペプチド、好ましくはタンパク質、に結合し たミコフェノール酸(“MPA”)を含む化合物に関する。この化合物は、例えば 、タンパク質が酵素標識である場合、MPA検出法に使用するためのアッセイ試 薬としての有用性が見いだされている。この化合物はまた、例えば、タンパク質 が免疫原性キャリアーである場合、抗体産生における有用性が見いだされている 。 本発明の酵素および免疫原性キャリアーコンジュゲートは、当該技術分野では よく知られている多数の標準的な方法のうちの一段階または多段階合成により製 造できる。典型的には、このようなコンジュゲートは、反応式Iのように、MP A類似体と酵素または免疫原性キャリアーとの一段階直接結合で製造する。別法 としては、反応式IIのように、まずMPA類似体を製造してから、酵素または免 疫原性キャリアーに連結させる多段階合成により製造する。 かかる手法の場合の常用出発物質は、MPA自身である。典型的には、MPA を連結または結合させる官能基が存在する位置で修飾する。好ましい官能基は、 4位のフェノール性ヒドロキシ、および1'位のカルボキシル基、より好ましく はカルボキシル基である。例えば、1'カルボキシル官能基をカルボキシル基の 水素原子の置き換えにより修飾して、式: 式中、Xはポリペプチドであり、Lは結合または連結基であり、RはH、低級ア ルキル、またはCO−低級アルキルであり、nは1から、Xの分子量を5000 で割った値までの数である、 の化合物を得る。 存在する官能基を利用するMPAコンジュゲートの一段階合成の例は、反応式 I: に示した方法である。1つの方法では、反応式Iは、MPAを炭酸ジスクシニル (“DSC”)のような化合物および酵素標識または免疫原性キャリアーと適切な 緩衝液中で反応させることを含む。酵素の例には、G6PDHおよびアルカリホ スファターゼがあり、免疫原性キャリアーの例には、KLHがある。これは、例 示を目的とした方法であり、本発明の範囲を限定するものではない。 別法として、任意のC−H結合を酸化して、例えばヒドロキシ、アルデヒド、 ケトン、カルボキシル、アミノ、ハロ、またはスルフヒドリルを形成することに より、官能基をMPA構造に加えることができる。より好ましくは、この酸化に より、ヒドロキシ、アルデヒド、ケトン、またはカルボキシ基などの酸素含有基 、より一層好ましくはヒドロキシ基を生じる。 好ましくは、高収率で化学的に酸化可能な部位で酸化を行い、酵素とコンジュ ゲートした場合に、本発明の抗体と共に使用したとき高い阻害能および調節能を 有するコンジュゲートを生じる類似体、また、免疫原性キャリアーとコンジュゲ ートした場合に、本発明の抗体を製造するのに有用な免疫原を生じる類似体を得 る。このような酸化に好ましい部位は、ミコフェノール酸のイソベンゾフラニル 環の7位にあるメチル基のベンジル水素であり、式: 式中、Xはポリペプチドであり、Lは結合または連結基であり、RはH、低級ア ルキル、またはCO−低級アルキルであり、nは1から、Xの分子量を5000 で割った値までの数である、 の化合物を得る。 ミコフェノール酸へのヒドロキシ基の酸化的添加に基づく多段階合成の例は、 反応式II: に示した方法である。一つの手法では、反応式IIは、Jones等、J.Chem.Soc.(C)1 725-1737(1970)の方法の改良法を用いるMPAの酸化を含む。MPAは、アルカ リ性フェリシアン化カリウムで酸化する。得られる化合物を塩化アセチルで処理 して、クロロメチルMPAを得、次いで、これを炭酸カリウムの存在下、過剰の 1,2−エタンジチオールで処理して、ジチオール伸長化MPAを得る。 また別の手法では、C−H結合の酸化とは異なり、存在する官能基を修飾する ことによって、官能基をMPA構造に加えることができる。一例として、イソベ ンゾフラニル環系の6位のメトキシ基を切断し、得られたフェノール性OHを反 応させて、エーテル、エステル、カルボネート、または同等物を形成させる。好 ましくは、フェノール性OHを反応させて、エーテル連結を形成させるが、この 場合、エーテル基は、コンジュゲーション反応において反応する能力がある官能 基となる。これにより、式: 式中、Xはポリペプチドであり、Lは結合または連結基であり、RはH、低級ア ルキル、またはCO−低級アルキルであり、nは1から、Xの分子量を5000 で割った値までの数である、 の化合物を得る。 存在する官能基の修飾に基づく多段階合成の例は、反応式III: に示した方法である。一つの手法では、反応式IIIは、コリジン中でLiIと反応 させる、Harrison、Chem.Commun.16(1969)に記載の方法による、イソベンゾフラ ニル環の6位にあるメトキシ基の切断を含む。得られる二フェノール性MPAを 、例えば、アセトン中でK2CO3およびICH2CH2CH2S(t-bu)と反応させ る、Jones等、Jornal of Medicinal Chemistry 14:305(1971)に記載の方法によ り、伸長させる。所望によりシリカゲルクロマトグラフィーにかけた後、保護し たチオールを、例えばトリフルオロ酢酸との反応により脱保護する。ジチオール 伸長したMPAのコンジュゲートは、ホスフェート緩衝液中でブロモメチル修飾 標識酵素または免疫原性キャリアー、例えば、ブロモアセチル−KLHまたはブ ロモアセチル−G6PDHと反応させることにより製造する。これは、例示を目 的とした模範的な方法であり、本発明の範囲を限定するものではない。上記した 適用可能なコンジュゲーション法のいずれも、この模範的な方法のコンジュゲー ション工程に適している。 しばしば、ポリペプチドは、MPAまたはMPA類似体が連結する、アミノま たはヒドロキシ基を含有するものであり、コンジュゲーション工程は、ポリ(ア ミノ酸)を合成する多くの標準的な方法のいずれかであり得る。このような工程 の概要は、出典明示により本明細書の一部とするWhite等、“Principles of Bio chemistry”(McGraw-Hill,NY,1978)、92-95頁に見られる。また、出典明示によ り本明細書の一部とするMggio,E.T.“Enzyme-Immunoassay”(CRC Press,Boca R aton,FL,1980)、4章、81-86頁、参照。 一般的に、MPAまたはMPA類似体がカルボキシレート基を含有する場合、 反応しないアミノ、ヒドロキシル、カルボキシル、または他の基は、保護する。 このことは、Greene,T.W.“Protective Groups in Organic Synthesis”(Wiley- Interscience,NY,1981)およびMcOmie,J.F.W.編“Protective Groups In Organic Chemistry”(Plenum Press,NY,1973)に詳細に記載されており、その等価な部 分を出典明示により本明細書の一部としている。適切な保護基には、これらに限 定されないが、ベンジルオキシカルボニル、トリフェニルメチル、第3級ブチル オキシカルボニル、フタロイル、トリフルオロアセチル、ベンジル、p−トルエ ンスルホニル、飽和低級アルキル、ベンジルエステル、第3級ブチルエステル、 およびアセチルがある。 その後、所望により保護したMPAまたはMPA類似体を活性化する。好まし くは、ジメチルホルムアミド(“DMF”)などの有機溶媒中での活性化試薬、例 えば、クロロギ酸アルキル(炭素原子9以下)、例えば、クロロギ酸イソブチル ;ジアルキルカルボジイミド、例えば、ジシクロヘキシルカルボジイミド;1− エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(“EDAC”)、1 −シクロヘキシル−3−(2−モルホリノ−4−エチル)カルボジイミド、p−ト ルエンスルホン酸メチル、N−ヒドロキシスクシンイミド/EDAC、およびN −ヒドロキシスルホスクシンイミド/EDACとの反応により、化合物を活性化 する。活性化反応は、典型的には、10−100℃、好ましくは0−30℃、よ り好ましくは0−10℃で、好ましくは窒素、ヘリウム、アルゴン、または同等 物の雰囲気下で行う。活性化反応は、1分ないし10日間、好ましくは1時間か ら2日、より好ましくは6−18時間行う。 活性化反応後、活性化した化合物を、ポリペプチドのDMFまたはDMF/ボ レート緩衝液などの有機または水性/有機溶媒の溶液に加える。添加は、一定時 間かけて行うことができ、また、一段階で実施することもできる。添加を一定時 間かけて行うならば、典型的には、1分から12時間、好ましくは10分から8 時間、より好ましくは30分から3時間を要する。添加後、混合物を1分から3 日間、好ましくは10分から1日、より好ましくは1−18時間撹拌させる。 その後、望ましくない保護基は除去できる。脱保護工程は、上記詳述した保護 基に基づいて選択する。上記引用した文献には、好ましい保護基の除去のための 条件や試薬類が記載されている。 その他のコンジュゲーション法は、酵素または免疫原性キャリアーの非−オキ ソカルボニル官能性とα−ハロまたはα−プソイドハロアルキルカルボニル含有 化合物との反応を含む。その後、得られたハロまたはα−プソイドハロ含有酵素 または免疫原性キャリアーをメルカプタン含有MPAまたはMPA類似体と反応 させて、所望のコンジュゲートを形成させる。この方法は、全体的にRowley等、 米国特許第4,220,722号に開示されており、出典明示により本明細書の一部とし ている。好ましい化合物は、α−ブロモ酢酸などのα−ブロモ化合物である。 G6PDHなどの酵素ポリペプチドとのコンジュゲーション反応は、これらに 限定されないが、pH、温度、緩衝液、イオン強度、酵素活性部位を保護し得る 物質、共溶媒の量および種類、反応時間、および活性化化学を含む、多くの要因 に影響され得る。それぞれの酵素−MPA組み合わせの場合、これらの変化する 要因を適切に操作することにより、下記の特性:所定の阻害量の非活性化の低減 ;より大きい標準曲線;アッセイ精度の向上;および熱安定性の増大、の1つま たはそれ以上について改良されたコンジュゲートを導くことができる。コンジュ ゲーション反応の場合、5から9.5の範囲のpH値が、通常は使用できる。こ れらの反応は、一般的に、0−40℃、好ましくは4−20℃で行う。多くの緩 衝液および塩類を単独および組み合わせの両方で、このような反応に使用するこ とができる。これらには、トリス、ビカーボネート、ホスフェート、ピロホスフ ェート、EDTA、KCl、NaCl、およびその他多くのものがある。活性部位 は、基質(即ち、G6P)、補因子(NAD+、NADH、NADP+、NADP H)および補因子類似体(チオ−NAD+、チオ−NADH、チオ−NADP+、 またはチオ−NADPH)、およびリジンと可逆的に反応してコンジュゲーショ ン中の酵素の非活性化を低減する化合物(即ち、ピリドキサール)により、保護 することができる。MPA溶解性を高め得る共溶媒には、ジメチルホルムアミド 、カルビトール、ジメチルスルホキシド、1−メチル−2−ピロリジノン、およ び1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ2(1H)−ピリミジノンがある が、これらに限定されない。これらは、反応容量の1−30%として有用であり 得る。反応は、その活性化化学によって15分から数日までで変わることがある 。カルボキシル化合物を活性化して、N−ヒドロキシスクシンイミドまたはその スルホ類似体とのエステルを形成させるか、またはクロロギ酸カルビトールt− ブチルクロロギ酸カルビトールとの反応により混合無水物にすることができ、ま た、EDACのようなカルボジイミドを用いて直接結合させることもできる。酵 素によるシステインチオールとの反応の場合、MPAまたはMPA類似体は、I 、Br、トシルのような良好な脱離基を含有すべきであり、あるいは、MPAま たはMPA類似体は、2,2'−ジチオ−ジピリジンなどの化合物で活性化したチ オールを 含有することができる。 所望ならば、コンジュゲートを精製することができる。ポリ(アミノ酸)−ハプ テンコンジュゲートの精製および特性化は、出典明示により本明細書の一部とし ているMggio、上記、第4章、86−88頁に詳細に開示されている。例えば、精製 は、水/DMFまたは水などの水性/有機および水性溶液に対する透析によって 、または、セファデックスなどの支持体でのゲル濾過クロマトグラフィーによっ てできる。 本発明の一態様は、所望により連結基により免疫原性キャリアーとコンジュゲ ートしたミコフェノール酸(“MPA”)またはMPA類似体を含む免疫原に応 答して製造される抗体に関する。更に、本発明は、このような抗体と検出可能な 標識とのコンジュゲートである化合物類を含む。 本発明の抗体は、モノクローナルまたはポリクローナルであることができ、当 分野ではよく知られた技術、例えば、宿主の免疫感作、および既知技術により分 離できる免疫グロブリンからの血清の採集(ポリクローナル)により、継代ハイ ブリッド細胞系列の製造および分泌タンパク質の採集(モノクローナル)により 、または、少なくとも天然抗体の特異的結合のために必要なアミノ酸配列をコー ドするヌクレオチド配列またはその突然変異物のクローニングおよび発現により 製造できる。抗体は、完全な免疫グロブリン、またはそのフラグメントを含み、 これらの免疫グロブリンは、様々な種類およびアイソタイプ、例えば、IgA、 IgD、IgE、IgG1、IgG2a、IgG2b、およびIgG3、およびIgMを 含む。それらのフラグメントは、Fab、Fv、F(ab')2、およびFabを含むこと もできる。 モノクローナル抗体は、MilsteinおよびKohlerのNature 256:495-7(1975)に記 載の方法により得ることができる。宿主、通常はマウスに免疫原を注射し、その 後、動物の脾臓から細胞を取り出す。宿主は非感作脾臓細胞であることもでき、 これをインビトロで免疫原に感作させる。得られた細胞を骨髄腫細胞と融合させ る。その結果“ハイブリドーマ”と呼ばれるハイブリッド細胞が得られ、これは インビトロで培養できる。ハイブリドーマの集団をスクリーンし、それぞれが抗 原に対して単一の抗体を分泌する個々のクローンを単離するために処理する。 抗体は、他の分子の特定の空間的および極性の構成と特異的に結合し、それに よって、他の分子の特定の空間的および極性の構成と相補的なものとして定義さ れる免疫グロブリンである。本発明の抗体は、MPAを特異的に認識し、かつM PAに特異的に結合する能力があり、それ故に、MPAを含有する疑いのある試 料中のMPAの存在を検出するアッセイに有用である。更に重要なことには、こ れらの抗体は、アッセイする試料中に存在し得るMPAと、これに近密に関連す る化合物類、例えば、ミコフェノール酸エステルやMPA代謝物からなる群から 選択されるものとを識別する能力がある。本発明のある実施態様では、抗体は、 MPAとMPA−Mなどのミコフェノール酸エステルとを識別する能力がある。 本発明のその他の実施態様では、抗体は、MPAとMPA−GなどのMPA代謝 物とを識別できる。 本発明の抗体は、好ましくは: および 式中、Xは免疫原性キャリアーであり、Lは結合または連結基であり、RはH、 低級アルキル、およびCO−低級アルキルからなる群から選択され、nは1から 、Xの分子量を5000で割った値までの数である、 から選択される免疫原に対して生じる。 上記のように、これらの抗体は、MPAのアッセイに有用である。従って、本 発明のその他の態様は、(a) 試料を、MPAとミコフェノール酸エステルとを 識別する能力のある抗体と接触させ、そして(b) 抗体のMPAへの結合を測定 する、各工程を含んでなる、MPAを含有する疑いのある試料中のMPAを測定 する方法に関する。本発明のその他の実施態様は、MPAとMPA代謝物とを識 別する能力のある抗体を使用する。 この方法は更に、工程(a)において試料とMPAの標識化類似体とを接触さ せることを含むこともできる。この方法は、均一系または不均一系であることが できる。均一系形式の例は、標識が、抗体が類似体に結合するとその活性が修飾 される酵素である場合である。不均一系形式の例は、抗体が支持体に結合される か、または支持体に結合する能力がある場合である。本明細書で使用した、用語 “支持体に結合する能力がある”は、例えば、抗−MPA抗体などの試薬を第1 sbp構成員または低分子に結合させ、次に、相補的な第2sbp構成員または 低分子の受容体を支持体に結合させることを意味する。あるいは、抗−MPA抗 体の受容体、例えば抗−マウス抗体を支持体に結合させ、抗−MPA抗体を捕獲 するのに使用する。故に、抗−MPA抗体は、実際には支持体に結合していない が、相補的なsbp構成員または受容体を加えると、結合することになるのであ る。 抗体のMPAへの結合は、当分野ではよく知られた多くの方法で検出できる。 抗体とMPAとが結合すると、直接的または間接的に検出できる免疫複合体を形 成する。この免疫複合体は、例えば、使用した抗体が標識にコンジュゲートして いる場合、直接的に検出される。この免疫複合体は、シグナル生成系におけるア ッセイ媒質中の免疫複合体形成の影響を調べることにより、または本発明の抗体 に特異的に結合する標識化受容体を採用することにより、間接的に検出される。 本発明のアッセイは、MPAに対するあらゆるイムノアッセイに応用できる。 このアッセイは、アッセイ成分または生成物の分離を伴わない(均一系)か、ま た分離を伴う(不均一系)かのいずれかで実施できる。均一系イムノアッセイは 、Rubenstein等、米国特許第3,817,837号、3欄6行から6欄64行に開 示されている、enzyme multiplied immunoassay techniques(“EMIT”);Ul lman等、米国特許第3,996,345号、17欄59行から23欄25行に開示 されているような免疫蛍光法;Magio等、米国特許第4,233,402号、6欄 25行から9欄63行に開示されているような酵素チャンネリング技術;および 、Mggio,E.T.上記に記載されているenzyme linked immunosorbant assay (“E LISA”)などのその他の酵素イムノアッセイにより例示されている。不均一 系アッセイの実例は、Yalow等、J.Clin.Invest.39:1157(1960)に開示されている ラジオイムノアッセイがある。上記開示は、全て、出典明示により本明細書の一 部として いる。 試料は、好ましくは適切な媒質中で、直接的に試験することができ、また試料 をアッセイ媒質に加える前に前処理することもできる。前処理は、MPAを1ま たはそれ以上のアッセイ試薬に対して一層容易に利用できるようにするものであ るか、または、望ましくない物質を除去することによってアッセイにおける干渉 を低減することによりMPAを一層容易に検出できるようにするものである。細 胞を分離または溶解する;タンパク質を沈澱、加水分解、または変性させる;脂 質を加水分解する:分析物を可溶性にする;その他のために、試料を前処理する ことができる。このような前処理には、限定ではないが、遠心分離;有機溶媒、 例えば、アルコール、好ましくはメタノールなどの7個以下の炭素を有するアル コール、での試料の処理;洗剤での処理がある。 アッセイは、通常、水性緩衝化媒質中、穏やかなpH、一般的に最適アッセイ 感度を提供するpHで実施されるであろう。 水性媒質は、単なる水であってもよく、また0−40容量パーセントの共溶媒 を含んでいてもよい。媒質のpHは、通常、4−11の範囲、より普通には5− 10の範囲、好ましくは6.5−9.5の範囲である。pHは、普通、特異的結合 対の結合構成員の最適結合とシグナル生成系の構成員などのアッセイの他の試薬 の最適pHとの間の中間である。 様々な緩衝液を用いて、所望のpHを達成し、測定中、そのpHを維持するこ とができる。例示的な緩衝液には、ボレート、ホスフェート、カルボネート、ト リス、およびバルビタールがある。採用した特定の緩衝液が本発明にとって重大 なのではないが、個々のアッセイにおいて1またはもう1つの緩衝液が好ましい ことがある。 アッセイを実施するためには、通常、穏やかな温度を採用し、普通は、測定期 間中、特に速度測定の場合、一定温度を採用する。インキュベーション温度は、 5−45℃、より普通には15−40℃の範囲である。測定中の温度は、一般的 に10−50℃、より普通には15−40℃の範囲である。 アッセイされ得るMPAの濃度は、一般的に10-5から10-13M、より普通 には10-6から10-8Mで変わるであろう。アッセイが定性的、半定量的、また は定量的(試料中に存在するMPA量に相関する)であるかどうかなどの検討、 特定の検出技術およびMPAの濃度が、通常、様々な試薬の濃度を決定するであ ろう。 アッセイ媒質中の様々な試薬の濃度は、一般的に、対象となるMPAの濃度範 囲によって決まる。しかしながら、それぞれの試薬の最終濃度は、アッセイの感 度がその範囲で最適であるように経験に基づいて決められるものである。即ち、 MPA濃度の変化は重要であり、精確に測定可能なシグナル差異を提供すべきで ある。 添加順序は、広範囲に変わり得るが、アッセイの性質に基づく一定の優先順位 がある。最も簡単な添加順序は、全ての材料を同時に加え、均一系アッセイにお けるように、アッセイ媒質がシグナルに対して有する影響を測定するものである 。別法として、試薬を連続的に合わせてもよい。所望により、インキュベーショ ン段階を、それぞれの添加後、一般的には30秒から6時間、より普通には1分 から1時間の範囲で含めてもよい。 下記の実施例は、更に、本発明の特定の実施態様を説明するものであり、本発 明の範囲を説明することを意図しているのであって、本発明の範囲を限定するも のではない。 均一系アッセイでは、試薬全てを合わせた後、シグナルを測定し、試験した試 料中のMPA量に相関させる。例えば、EMITでは、MPAを含有する疑いの ある試料を水性媒質中、同時にかまたは連続的かのいずれかで、MPA−酵素コ ンジュゲート、およびMPAとそのコンジョゲートを識別する能力のある抗体と 合わせる。一般的に、酵素の基質を加えると、酵素触媒化反応に際して発色また は発光生成物の形成を生じる。好ましい酵素は、グルコース−6−ホスフェート デヒドロゲナーゼおよびアルカリホスファターゼである。試料中のMPAとMP A−酵素コンジュゲートは、抗体の結合部位に対して競合する。次いで、媒質中 の酵素活性を、通常は、分光測定手段により測定し、既知量のMPAが存在する カリブレーターまたは基準試料を試験した場合に測定しておいた酵素活性と比較 する。典型的には、カリブレーターは、MPAを含有する疑いのある試料の試験 と同様の方法で試験する。カリブレーターは、典型的には、測定されるMPA分 析物の様々な濃度を含有するが、その濃度は既知である。好ましくは、カリブレ ーター中に存在する濃度範囲は、未知試料に存在する疑いのあるMPA濃度の範 囲に及ぶ。 不均一系アッセイは、普通、1またはそれ以上の分離工程を伴い、競合型また は非競合型であり得る。様々な競合型および非競合型アッセイ形式が、出典明示 により本明細書の一部としている、Davalian等、米国特許第5,089,390号 、14欄25行から15欄19行に開示されている。典型的な競合型アッセイの 場合、本発明の抗体を支持体に結合させ、次いで、試料および酵素などの検出可 能な標識にコンジュゲートさせたMPAを含有する媒質と接触させる。試料中の MPAは、抗体への結合についてコンジュゲートと競合する。支持体および媒質 を分離後、支持体または媒質の標識活性を常用技術により測定し、試料中のMP A量に相関させる。 典型的には非競合型アッセイは、出典明示により本明細書の一部としている、 David等、米国特許第4,486,530号、8欄6行ないし15欄63行に開示 のサンドウィッチアッセイである。この方法では、MPA、MPAに結合する第 1抗体(モノクローナルまたはポリクローナル)、およびMPAに結合する第2 抗体を含んでなる免疫サンドウィッチ複合体が形成される。続いて、免疫サンド ウィッチ複合体を検出し、試料中のMPA量に相関させる。免疫サンドウィッチ 複合体は、複合体中の標識の存在により検出されるが、そのとき、第1抗体およ び第2抗体のいずれかまたは両方が、標識または、例えば、抗体をビオチンに連 結させたり、アビジンを標識に与えるような標識と結合する能力のある置換基を 含有している。 本発明を実施するのに有用なその他の方法は、出典明示により本明細書の一部 としている、Weng等、米国特許第4,879,214号、9欄11行ないし12欄 39行に開示されている。この方法は、試料を含有する試験溶液、第1sbp構 成員、および毛管作用により試験溶液を上昇移動させることができる吸収性材料 からなるテストストリップの接触部分を組み合わせて与える必要がある。第1s bp構成員は、分析物に結合する能力があるものであってもよい。ストリップは 、ストリップの接触部分から離れたストリップ上の小部位で第1sbp構成員を 濃縮および非拡散結合させるための第2sbp構成員を含む。このストリップは 、更に、小部位と接触部分との間に第3sbp構成員を含むこともできる。検出 可能なシグナルは、試験溶液中の分析物の存在に相関して生成する。 本発明のアッセイを実施するのに有用なその他の方法は、出典明示により本明 細書の一部としている、Ullman等、米国特許第4,857,453号、11欄21 行ないし14欄42行および18欄21行ないし21欄55行に開示されている 。 本発明によるアッセイでは様々な補助物質がたびたび採用される。例えば、緩 衝液は、通常、アッセイ媒質およびアッセイ成分の安定化剤と同じく、アッセイ 媒質中に存在する。多くは、これらの添加物に加えて、更に、アルブミンなどの タンパク質、または界面活性剤、特に非イオン性界面活性剤、結合増強剤、例え ばポリアルキレングリコール、または同等物を含むこともできる。 MPAを含有する疑いのある試料中のMPAを測定するための本発明の好まし い方法は、(a) 試料をMPAに結合する抗体と接触させ、そして(b) MPAへ の抗体の結合を検出する、各工程を含んでなる。抗体は、下記の免疫原の1つに 対して生じる: および 式中、Xは免疫原性キャリアーであり、Lは結合または連結基であり、RはH、 低級アルキル、およびCO−低級アルキルからなる群から選択され、nは1から 、Xの分子量を5000で割った値までの数である。抗体は、支持体に結合する もの、または支持体に結合する能力があるものであることができる。この方法で は、工程(a)は、更に、試料を下記化合物の1つと接触させることを含んでい てもよい; および ここで、X'は検出可能な標識であり、Lは結合または連結基であり、RはH、 低級アルキル、およびCO−低級アルキルからなる群から選択され、nは1から 、X'の分子量を5000で割った値までの数である。 MPAを含有する疑いのある試料中のMPAの量を測定するための本発明の別 の好ましい方法は、(a) 水性媒質中で、試料、検出可能な標識にコンジュゲー トさせたMPA、およびMPAと、ミコフェノール酸エステルおよびMPA代謝 物からなる群から選択される化合物とを識別する能力のある抗体とを合わせ、そ して(b) 標識の活性に対する試料の影響を測定する、各工程を含んでなる。検 出可能な標識は、好ましくは酵素であり、測定工程は、酵素活性の測定を含む。 この方法はまた、合わせる工程において酵素の基質を含んでいてもよい。 その他の好ましい方法は、MPAを含有する疑いのある試料中のMPAに対す る均一系イムノアッセイであり、(a) 液体媒質中で、試料、MPA類似体と酵 素とのコンジュゲート、MPAとミコフェノール酸エステルとを識別する能力の ある抗体、その酵素の基質を合わせ、(b) 媒質中の酵素の酵素活性を測定し、 そして(c) その活性を、既知量のMPAを含有する試料の場合に観察された酵 素活性と比較することを含んでなる。 本発明は、本発明の抗体およびMPAから形成される複合体を含んでなる物質 の組成物にも関連する。このような複合体は、既知濃度のMPAを有する検定溶 液(calibration solution)中のMPA量を測定することにより検定(calibrat e)する本発明の方法におけるカリブレーターとして有用である。そのため、本 発明は、液体媒質中でMPAおよび本発明の抗体を合わせる工程を含んでなる、 かかる組成物の製法にも関する。このような複合体を、かかる検定(calibratio n)に使用するための本発明のキット態様中にパッケージすることもできる。 本発明の別の態様は、本発明のMPAの測定用アッセイ法を簡便に実施するの に有用なキットに関する。主題発明の融通性を高めるために、本発明の方法に有 用な試薬を、パッケージした組合せ物中、同じかまたは別の容器に液体または凍 結乾燥形態で提供することができ、そうして、試薬の比率がその方法およびアッ セイにおいて実質的に最適であるようにする。試薬は、それぞれ別の容器に入れ てもよく、また、様々な試薬を、試薬の交差反応性および安定性にあわせて1ま たはそれ以上の容器内に入れてもよい。 キットは、所望により連結基を介して、免疫原性キャリアーにコンジュゲート させたMPAの類似体に応答して生じる本発明の抗体を含有する。適切な免疫原 には: および 式中、Xは免疫原性キャリアーであり、Lは結合または連結基であり、RはH、 低級アルキル、およびCO−低級アルキルからなる群から選択され、nは1から 、Xの分子量を5000で割った値までの数である、 がある。好ましくは、抗体は、MPAとミコフェノール酸エステルおよび/また はMPA代謝物とを識別することができる。このような抗体は標識してもよいし 、標識しなくてもよい。 このキットは、試薬としてMPA、または所望により連結基を介して標識にコ ンジュゲートさせたMPA類似体を含んでなる。適切なコンジュゲートには: および X'は検出可能な標識であり、Lは結合または連結基であり、RはH、低級アル キル、およびCO−低級アルキルからなる群から選択され、nは1から、X'の 分子量を5000で割った値までの数である、 がある。 本発明のアッセイ態様を行うのに有用なその他の試薬は、本発明の抗体から形 成される複合体および本発明の標識化MPAコンジュゲートである。このような キットは、更に、例示であって限定ではないが、シグナル生成系の構成員、支持 体、補助試薬、およびその他を含む、本発明のアッセイ態様を実施するための他 の試薬をパッケージして含むこともできる。好ましい実施態様では、キットは、 パッケージした組合せ物中に、(a) MPAとミコフェノール酸エステルとを識 別する能力のある抗体、および(b) 検出可能な標識に結合したMPAを含む化 合物を含んでなる。 好ましくは、標識化MPAコンジュゲート試薬のpHを、他の配慮すべきこと の中で、コンジュゲートの活性および安定性との釣り合いを保つように、最適化 する。その好ましい実施態様の一つにおいて、本発明は、pHが6−10、好ま しくは7−9、より好ましくは7.5−8.5であるMPA−G6PDHまたはM PA−アリカリホスファターゼコンジュゲート試薬に関する。 好ましくは、抗体試薬のpHを、アッセイ試薬成分の安定性および精度を最大 限にするように、最適化する。その好ましい実施態様の一つにおいて、本発明は 、pHが4−7、好ましくは5−6、より好ましくは2.25−5.85である、 MPA抗体試薬に関する。 BLGまたはPEGなどの増量剤を含む表面活性添加物、およびトゥイーン− 20、プルラファックスA38、トリトンX−100、プルロニック25R2、 RSA、ウシ血清アルブミン、モデュサイト(Mod-u-cyte)、ソルプロ(sol-u- pro)または同種物などの界面活性剤、およびその他、当分野で通常使用される 物質を抗体および標識コンジュゲート試薬の両方に加えることができる。表面活 性添加物は、溶液中の化合物の疎水性または低溶解性を維持し、アッセイ試薬成 分を安定化し、またはアッセイ試薬活性を最適化するために、加えることができ る。抗菌剤をアッセイ試薬に加えて、試薬類の貯蔵寿命を延長させることもでき る。 本発明を更に下記例示の実施例により示す。 実施例 本明細書中の部およびパーセンテージは特記しない限り重量によるものである 。温度はセ氏温度(℃)である。カラムクロマトグラフィー分離は、シリカゲル (Merck、230−400メッシュ)で行った。反応は全て、乾燥アルゴン雰囲 気下で行った。使用した試薬は、全て市販のものである。 略語 ALP アルカリホスファターゼ BSA ウシ血清アルブミン DMEM ダルベッコ修飾イーグル培地 DMF N,N−ジメチルホルムアミド ELISA Enzyme Linked Immunosorbent Assay EMIT Enzyme Multiplied Immunoassay Technique FA フロイントアジュバント G6PDH グルコース−6−ホスフェートデヒドロゲナーゼ KLH 鍵穴カサガイヘモシアニン MPA ミコフェノール酸 MPA−M E−6−(1,3−ジヒドロ−4−ヒドロキシ−6−メトキ シ−7−メチル−3−オキソ−5−イソベンゾフラニル) −4−メチル−4−ヘキセン酸モルホリノエチル MPA−G ミコフェノール酸グルクロニド NHS N−ヒドロキシスクシンアミド OD 光学密度 PBS ホスフェート緩衝化塩水 SAT 血清抗体力価 実施例1 MPAのヒドロキシメチル−MPAへの酸化 水(100ml)中MPA(5g、34.5ミリモル)とNaOH(7g)の撹拌溶 液をアルゴン雰囲気下で1時間70−90℃まで暖めた。次いで、混合物を0℃ まで冷却し、水(100ml)中フェリシアン化カリウム(4g、21.3mmol)の 溶液を30分かけて加えた。4時間後、更に水(50ml)中フェリシアン化カリ ウム(2g、10.6mmol)を加えた。次いで、反応を室温で一晩撹拌した。その 後、混合物をHCl(3N)でpH2.0まで酸性化し、次いで、混合物を酢酸エ チル(2×150ml)で抽出した。それから、有機抽出物を水:塩水(1:1、 100ml)で洗浄し、乾燥(MgSO4)させた。溶媒を減圧下で除去して粗生成 物を得、これをカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン:酢酸、60 :40:1)で精製して、純粋なヒドロキシメチル−MPA生成物を白色固体と して得た(2.0g、40%)。 実施例2 ヒドロキシメチル−MPAからのクロロメチル−MPAの製造 塩化アセチル(10ml)中ヒドロキシメチル−MPA(400mg、1.2mmol )の懸濁液を、それが透明溶液になるまで室温で3時間撹拌した。過剰の塩化ア セチルを減圧下で除去し、残渣を酢酸エチル(40ml)に溶解し、水(3×50 ml)で、または水洗液が中性になるまで洗浄した。次いで、有機相を乾燥(Mg SO4)し、蒸発乾固させて、クロロメチル−MPA(300mg、63%)を濃 厚液体として得、これを更に精製せずに次の工程に使用した。 実施例3 ジチオール伸長化MPAの製造 アセトン(5ml)中クロロメチル−MPA(200mg、0.5mmol)の撹拌溶 液に、1,2−エタンジチオール(0.25ml、3mmol)および炭酸カリウム(2 00mg、微細粉末)を加えた。反応物を3時間撹拌し、次いで、濾過した。フィ ルターケーキをアセトン(10ml)で洗浄し、次いで、濾液を蒸発乾固させた。 酢酸エチル(50ml)を加え、混合物を水(3×100ml)で洗浄し、乾燥(M gSO4)させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ フィー(酢酸エチル:ヘキサン:酢酸、60:40:0.1)にかけ、MPA− 7−(2−チオメチル−エタンチオール)(“ジチオール伸長化MPA”)を濃厚油 状物(150mg、72%)として得た。 実施例4 ジチオール伸長化MPAのブロモアセチル−KLHへのコンジュゲーション ホスフェート緩衝液(pH≒8.5、100mM)中、ブロモアセチル−KL H(26mg、1.3mg/ml、5×10-5mmol、アセチル基の数≒1100)の撹 拌溶液に、DMF(2ml)を加えた。DMF(1ml)中、ジチオール伸長化MP A(20mg、4.8×10-2mmol)の溶液をアルゴン雰囲気下で加えた。 次いで、反応混合物をアルゴン雰囲気下室温で24時間撹拌した。その後、得ら れた溶液をセファデックスG−50カラム(ホスフェート緩衝液、pH=8.0 、100mMを溶離液として用いた)に通し、ジチオール伸長化MPA−ブロモ アセチル−KLH免疫原の溶液(40ml、0.5mg/ml)を得た。Habeeb,Analy tical Biochemistry,14:328-336(1966)に記載の方法により、ハプテン数が5 00であることを測定した。 実施例5 MPAのKLHへのコンジュゲーション アセトニトリル(1ml)およびピリジン(160mg)中、MPA(32mg、0 .1mmol)の撹拌溶液に、固体の炭酸ジスクシニルを少しずつ(≒10mgずつ) 加え、反応をTLC(シリカゲル、酢酸エチル:ヘキサン:酢酸、50:50: 1)で出発物質が残存しなくなるまで(≒4時間)追跡した。得られたMPA− NHSエステル混合物を更に精製せずに、次の工程に使用した。脱イオン水(5 ml)およびアセトニトリル(0.5ml)中、KLH(40mg、8×10-6mmol) の撹拌溶液に、pHが9.0になるまでNaOH溶液(1N)を加えた。得られた 溶液に、4℃でMPA−NHSエステル(270μl、≒0.03mmol)の溶液を 加え た。混合物を4℃で一晩撹拌し、次いで、水およびDMF(80:20)、次い で水およびDMF(90:10)の混合液、最終的には水に対して透析すること により、精製した。得られた溶液を凍結乾燥して、MPAイソベンゾフラニル環 系の1'位にKLHが結合した純粋なMPA−KLH免疫原(50mg)を得た。 ハプテン数は1200であることを測定した。 実施例6 MPAのG6PDHのコンジュゲーション 実施例5の方法を用いて、酵素をどの程度重度に非活性化したかが異なる、即 ち、より一層非活性化した酵素による、一連の4つの酵素−コンジュゲートを製 造し、より多数のハプテンを酵素に対して標識した。MPA−G6PDH−コン ジュゲートAは、23%非活性化されており、Bは38%、Cは52%、さらに Dは71%非活性化されていた。 実施例7 ジチオール伸長化MPAのG6PDHへのコンジュゲーション 実施例4の方法を用いて、ジチオール伸長化MPAハプテンを用いて、一連の 酵素−コンジュゲートを製造した。ジチオール伸長化MPA−G6PDHコンジ ュゲートAは、35%非活性化されており、Bは48%、Cは52%、さらにD は77%非活性化されていた。 実施例8 抗体の産生 方法 A.免疫感作 マウスを下記アジュバント:完全および不完全FA、アルム(Alum)、およびト レハロース ジミコール酸およびモノリン脂質AからなるRIBIアジュバント 系の1つにおいて実施例4および/または5の免疫原で免疫感作した。免疫原を 腹膜内注射当たり20ないし122μgで月に2ないし4回投与した。融合3日 前、マウスは200ないし500μg/mlの免疫原を含有する塩水腹膜内ブース トを受けた。 B.組織培養 スーパーDMEMを全ての組織培養に用いた。これは、DMEMに10%ウシ 胎児血清、10%NCTC−135(Gibco #440-1100EC)、4mgグルタミン、1 mMオキサロ酢酸、1mMピルビン酸ナトリウム、0.148nM 1−システイ ン、10μg/mlインシュリン、および35.5mM重炭酸ナトリウムを補足した ものである。 ならし培地は、P388D1細胞(ATCC #TIB 63)をスーパーDMEM中で生 育させ、4ないし5日毎に1:4に分けることにより調製した。スペント培地を 1500rpmで15分間遠心分離した。その後、スペント培地を濾過して、残り の細胞および異物を除去した。後の使用に備えて、使用前、または−20℃で凍 結する前にグルタミン(100×ストック=58.5g/L)をスペント培地に 加えた。ならしスーパーDMEMは、スーパーDMEMに10%P388D1ス ペント培地を補足し、次いで、それを用いて融合後およびクローニング中のハイ ブリドーマ増殖を持続させることにより調製した。 マウス骨髄腫細胞系列P3/X63−Ag 8.653(Ag8.653)は、毎 日1:2ないし1:4に分けるか、または週末に6−ウェルプレート中で連続希 釈することにより、培養を維持した。全ての細胞を7%CO2中37℃で維持し た。 1.融合 脾臓を免疫感作させたマウスから無菌的に取り出し、10mlDMEM中に置き 、次いで、スライド2つで挟んですり漬した。脾臓細胞の単一細胞懸濁液は、細 胞懸濁液を単フィラメントスクリーンクロスに通すことにより得た。脾臓由来の 脾臓細胞、約2×108細胞を40×106Ag8.653細胞と合わせ、800rp mで5分間遠心分離し、DMEMで1ないし2回洗浄した。PEG(75mMヘ ペス中50%溶液)4.0mlを穏やかに撹拌しながら3分かけて加えることによ り融合が起こり、次いで、スーパーDMEM30ないし40mlを加えて、PEG を不活性化させた。細胞懸濁液を800rpmで5分間遠心分離した。上清を流し 出し、細胞をスーパーDMEM−HAT(ストックHAT=50Xシグマ#H0262 ; 培地中:100μMヒポキサンチン、0.4μMアミノプテリン、および16μ Mチミジン)240mlで再懸濁し、12個の96−ウェルプレート中に200μ l/ウェルで置いた。 スペント培地100μl/ウェルを除去し、続いて、ならしスーパーDMEM −HAT200μl/ウェルを融合後4ないし5日で加えることにより、細胞を 育てた。 融合物を、融合後約7ないし10日スクリーンした。最終的に細胞を下記のよ うに連続希釈によりクローン化した。 2.連続希釈によるクローニング ELISAで陽性であったウェルを次いでEMIT形式で試験した。その場合 、ELISAおよびEMIT陽性抗体を産生するハイブリドーマを連続希釈によ り数回クローン化して、単一細胞コロニーを確保した。 ハイブリドーマを96−ウェルプレートの1つのウェルからならしスーパーD MEM1.5ml/ウェルを含有する24−ウェルプレートへ移した。細胞をピペ ット操作により混合し、100μl/ウェルを、ならしスーパーDMEM200 μl/ウェルを含有する96−ウェルプレートのA列に加えた。100μl/ウェ ルをフロウ・マルチチャンネルピペッター(Flow Multichannel pipettor)を用 いてB列に移し、ピペット操作により混合し、再度、100μl/ウェルを次の 列へと移した。それぞれの“クローン”を7回連続的に希釈し、1プレート当た り1ないし4クローンにした。希釈を3ないし4回に、または安定するまでに限 定することにより、細胞を再クローン化した。 3.細胞系列の凍結および解凍 実施例4および5の免疫原を用いて製造したELISA陽性であるクローン化 および安定化細胞系列、および酵素−コンジュゲートを阻害し、かつEMITプ ロトコール中でその後の融合物由来の遊離薬剤で調節した細胞系列を凍結し、− 100℃で貯蔵した。96−ウェルプレートから選択したウェル(クローン)を 、細胞を毎日継代し、続いて、スーパーDMEM1.5ml/ウェルを用いて24 −ウェルプレートから、次いで、スーパーDMEM8ml/ウェルを用いて6−ウ ェ ルプレートへ、最終的にスーパーDMEM50mlを用いてT−75フラスコへと 広げることにより、生育させた。 T−75フラスコ(約15×106細胞/フラスコ)由来の細胞を800rpmで 5分間遠心分離し、スーパーDMEM中凍結用培地3ml、10%ジメチルスルホ キシドおよび更に10%ウシ胎児血清に再懸濁した。1mlずつをピペットでバイ アルに移し、−100℃で貯蔵した。 バイアルを37℃水浴で暖めることにより細胞を解凍した。細胞懸濁液をスー パーDMEM 5mlを用いて800rpmで5分間遠心分離した。上清をデカントし 、細胞をスーパーDMEM 8mlに再懸濁し、細胞を増やすために6−ウェルプ レートへピペットで移した。 C.スクリーニング ELISAスクリーンは全て室温で行った。 1.ELISA試薬 PBS、pH7.2:0.01Mリン酸ナトリウム、0.15MNaCl、および 0.002%アジ化ナトリウム。 ELISA洗浄緩衝液:PBS中0.5%トゥイーン20。 プレートコート:製造元指導書に従い水2mlで再構成し、PBS中1:100 に希釈したウサギ抗マウスIgG+A+M(H+L)。 プレートブロック:PBS中1%BSA。 希釈液:PBS中0.5%BSA;PBS中プレートブロックを1:2に希釈 したもの。 実施例7のELISAジチオール伸長化MPA−G6PDHコンジュゲート: 0.5%BSA/PBS中1:500に希釈したもの。 基質:0.053Mトリズマ・ベース(Sigma)、0.02M NAD、0.03 3Mグルコース−6−ホスフェート、0.025%アジ化ナトリウム、0.6mM p−ヨードニトロテトラジリウム・バイオレット(Sigma)、1μg/mlBSA、 0.6単位/mlジアホラーゼ(Sigma #2381)、HClでpH6.2に調整。 2.逆ELISAプロトコール このプロトコールは、主たるクローニングプレートスクリーンのために使用し た。プレートをウサギ抗−マウス50μl/ウェルでコートし、インキュベート した。ウェルを空にしてから、300μl/ウェルでブロックし、再度インキュ ベートして空にした。抗体(スペント培地、50μl/ウェル)を加え、インキ ュベートし、次いで、洗浄した。実施例7由来のジチオール伸長化MPA−G6 PDHコンジュゲート(50μl/ウェル)を加え、インキュベートしてから、 洗浄した。基質(100μl/ウェル)を加えてインキュベートした。約0.5以 上のODをELISA陽性と見なした。 3.競合型逆ELISAプロトコール このアッセイは、抗体がMPA−酵素コンジュゲートの存在下、優先的に遊離 のMPAに結合する能力を測定するために用いた。抗体の一団をMPA−酵素コ ンジュゲート溶液中の遊離MPA濃度の低減について試験した。アッセイプロト コールは、ジチオール伸長化MPA−G6PDHコンジュゲート50μl/ウェ ルを加える以外は逆ELISAの場合と同じであった。変わりに、ジチオール伸 長化MPA−G6PDHコンジュゲート中で希釈したMPAを、以下:100μ g/ml、1μg/ml、10ng/ml、100pg/mlおよび1pg/mlのコンジュゲート 溶液ml当たりMPAμgの濃度で50μl/ウェル加えた。その後、これを上記の 通りインキュベートおよび洗浄した。競合パーセントは、下式: ここで、“E−C”は、ジチオール伸長化MPA−G6PDHコンジュゲートで ある、 のようにして計算した。 4.前進(Forward)ELISA試薬 プレートをPBS中1:100に希釈した実施例7のジチオール伸長化MPA −G6PDHコンジュゲートでコートした。PBS中1:100に希釈したヤギ 抗−マウス(PBS中1:500に希釈したIgG+IgM−ALP)およびサブ クラス特異的ALP標識化抗体を加えた。 5.前進ELISAプロトコール このプロトコールは、様々な免疫感作、投与量、および免疫原の種類、および アジュバントの相対的な影響を監視するマウスの血清抗体力価(“SAT”)を 測定するために用いた。サブクラスの抗体もこのプロトコールの変形を用いて測 定した。 プレートを実施例7のジチオール伸長化MPA−G6PDHコンジュゲート( 50μl/ウェル)でコートし、インキュベートして、ウェルを空にした。プレ ートをブロック(300μl/ウェル)し、インキュベートして、内容物を空に した。 抗体添加工程 − 抗体(50μl/ウェル)を加え、インキュベートしてから 、プレートを洗浄した。SATの場合:各血清試料を試験管中BSA/PBS希 釈液で1:100に希釈し、それから、300μlを、2欄から12欄の全ての ウェル中にBSA/PBS希釈液0.15mlを含有する予めブロックしたマイク ロタイタープレートの1欄の1つのウェルに移した。それから各血清試料をプレ ートの全域で1:2に連続希釈した。50μl/ウェルを希釈プレートからアッ セイプレートに移した。サブクラス測定の場合:各抗体の50μl/ウェル(ス ペント培地)を1列あたり1抗体でプレート全域に加えた。 ジチオール伸長化MPA−G6PDHコンジュゲート(50μl/ウェル)を 加え、インキュベートしてから洗浄した。SATの場合:ヤギ抗−マウス−AL P(50μl/ウェル)を加え、インキュベートしてから洗浄した。サブクラス 測定の場合:サブクラス特異的ALP−標識化抗体(50μl/ウェル)を全て の欄に異なるサブクラス抗体を用いて加えた。 基質(100μl/ウェル)を加え、インキュベートしてから、405nmで読 み取った。SATの場合:希釈曲線において最大ODから70%減じたODでの 血 清の希釈。サブクラス測定の場合:各抗体について、3つの陽性ウェル:対照ウ ェル(抗−マウス)、H鎖(IgGサブクラス1本、IgMまたはIgA)、およ びL鎖1本、があった。 6.EMITスクリーニング 実施例4および5の免疫原を用いる融合物由来の生成物を、逆ELISAによ りスクリーンした。全ての陽性ハイブリドーマをEMIT試験が起こる前にクロ ーン化させた。その後の融合物をまずELISAによりスクリーンし、その後陽 性ウェルをEMITで再度スクリーンした。 EMITアッセイを、試薬A希釈液(基質)、Rmax=250ΔA/分での試 薬B(酵素−コンジュゲート)、アッセイ緩衝液中のMPAカリブレーター、ア ッセイ緩衝液中のMPA−G、およびDMF中のMPA−Mを用いて実施した。 2つのプトロコールを用いたが、1つはインキュベーション時間が短く、もうひ とつはインキュベーション時間が長いものであった。短および長プトロコール間 の唯一の相異は、長プロトコールにおいて反応が示される前に遅延時間(基質+ 抗体+酵素−コンジュゲートのインキュベーション)が25ないし175秒増大 することであった。使用したアッセイ緩衝液、試薬A、および試薬B希釈液は、 典型的な液体EMIT2000形式であった。 第1スクリーンを3−試薬プログラムを用いて実施した。MPAスペント培地 抗体を同じカップに入れた。試薬台には、A位置に試薬A希釈液、1位置に試薬 B、および2位置にアッセイ緩衝液、MPAカリブレーター、MPA−G、また はMPA−M溶液があった。少なくとも2回の試験を各抗体について実施した: まず、スペント培地抗体を酵素−コンジュゲートの阻害、I%、それから遊離M PAでの調節、またはMPA−GまたはMPA−Mに対する交差反応性について 試験した。 D.インビトロ抗体の産生 実施例4または5の免疫原を用いて産生されたELISA陽性抗体およびその 後の融合物に由来する、EMITにおいてウェルを阻害および調節した抗体の全 てを培養拡張した。ハイブリドーマをT75フラスコ1つ(スペント培地50ml )、 T225フラスコ2つ(スペント培地500ml)、および最終的にT225フラ スコ4つ(スペント培地1L)に対して過増殖させた。細胞および異物を遠心分 離および濾過により分離した。精製の前にアジ化ナトリウムを0.2%加えた。 E.抗体の精製 500mlまたは1Lに拡張させた、より重要なスペント培地抗体をプロテイン Gカラムクロマトグラフィーにより、室温で精製した。 1.プロテインG精製用の試薬 洗浄/結合緩衝液、PBSpH7.0:0.01Mリン酸ナトリウム、0.15 M塩化ナトリウム、およびアジ化ナトリウム0.002%。 溶離緩衝液:水酸化アンモニウムでpH3.0に調整した0.5M酢酸。 中和溶液:1Mトリス塩基。 クリーニング緩衝液:1M酢酸(氷酢酸57.2ml/1L)。 2.プロテインG精製プロトコール カラムにプロテインG−セファロース10mlを充填し、洗浄/結合緩衝液で洗 浄した。抗体(スペント培地、0.5ないし1L)をカラムに載せた。カラムを 、ODがベースラインに戻るまで洗浄/結合緩衝液で洗浄した。抗体を溶離緩衝 液で溶出した。50滴(約2.5ml)画分を、予め中和溶液1.15mlを入れた試 験管に集めた。抗体ピークを集め、PBS、pH7.4の4Lに対して一晩透析 した。カラムをクリーニング緩衝液で洗浄し、洗浄/結合緩衝液で再平衡化して から、4℃で貯蔵した。抗体純度は、単一バンドの存在についてパラゴン電気泳 動によりチェックした。抗体濃度は、まず抗体溶液の280nmでのODを得、次 いでIgGの吸光係数:A280(1mg/ml)=1.35、またはIgM:A280(1mg/ ml)=1.2の吸光係数を用いて濃度を計算することにより測定した。 結果 A.血清抗体力価およびELISAスクリーニング 免疫応答を開始するために、まず、1グループのマウスを実施例5の免疫原で 免疫感作させた。異なる投与量かつ異なるアジュバント中で免疫原を用いた:F A中100μg、FA中20μg、およびAlum中20μg。3回免疫感作後、マウ ス 血清を、実施例7で製造したジチオール伸長化MPA−G6PDHコンジュゲー トを用いて抗体力価について試験した。FA中100μgを受けたマウスの血清 抗体力価は、他よりも僅かに高く、1:100,000ないし1:200,000 であったが、Alum中20μgを受けたマウスの血清抗体力価は、最低で1:50 ,000であった。 後ほど、新しいグループのマウスを実施例4のジチオール伸長化MPA−ブロ モアセチル−KLH免疫原で免疫感作させた。マウスはAlum中免疫原22μgを 受けたもの、およびFA中50μgを受けたものがあった。3回免疫感作後、両 方のグループの血清抗体力価は同等であり、1:8000であった。 実施例4の免疫原を受けたマウスのグループ由来の血清は、ELISAにおい て2ないし2.5 OD単位のより強いシグナル、およびより急勾配の滴定曲線を 生じたが、実施例5の免疫原を受けたマウスのグループ由来の血清は、0.5な いし1.2 OD単位の弱いシグナル、および平坦な滴定曲線を生じた。これらの 相異は、恐らく使用した酵素−コンジュゲートに起因する。両方の試薬における MPA連結様式、第2免疫原、ELISAにおいて使用した酵素−コンジュゲー トは同一であった。実施例4の免疫原を用いて産生した抗体と実施例7の酵素− コンジュゲートとの結合は、実施例5の不適合カルボキシル結合KLH免疫原に 対して生成した抗体の場合よりも強い。 実施例4または5の免疫原を用いる融合生成物を、アッセイ展開作業を開始す る前に調製した。融合物は、逆ELISAスクリーンのみでスクリーンした。E LISA陽性ハイブリドーマ全てをクローン化および安定化した。これらは、後 にアッセイ展開のために使用した。 実施例4または5の免疫原を用いて産生されたハイブリドーマが一旦安定化し たら、スペント培地抗体を競合型逆ELISAにおいて試験して、これらの抗体 の相対的親和性を測定した。このアッセイでは、固定化抗体を様々な量の遊離M PAと共に、最適レベルの酵素−コンジュゲートの存在下でインキュベートした 。遊離MPAへの抗体の優先結合対酵素−コンジュゲートへの抗体の優先結合を 、遊離MPAのレベル毎に、競合%として計算する。遊離MPAがより低濃度で も 遊離MPAに結合する(即ち、酵素−コンジュゲートと競合する)抗体は、遊離 薬剤がより高レベルである場合のみ競合する抗体よりも高親和性であるとみなさ れる。表1Aおよび1Bは、抗体の競合型ELISAデータをまとめたものであ る。 B.初期EMITスクリーニング 抗体を、まず短インキュベーション時間プロトコールでCOBAS MIRAに対しても 試験した。EMITに対しては最適化されていないELISA酵素−コンジュゲ ートを用いて、スクリーニング培地抗体95μlを325μl試験に加えた。ある 抗体は、酵素−コンジュゲートを11%阻害した。これらの抗体を長インキュベ ーション時間プロトコールで再試験すると、4抗体が酵素−コンジュゲートを僅 かに10ないし14%阻害した。遊離薬剤を用いて試験した場合、4抗体の内の 2つがMPA100μg/mlでのシグナルのほとんどを変調した。この点を考慮 して、全てのEMIT試験は、長プロトコールを利用した。 C.アッセイ成否評価 32の上記スペント培地抗体を市販の模擬EMITアッセイで試験した。5抗 体を標準曲線サイズおよび良好な交差反応性プロフィールについて選択した。あ る抗体のCVは、実行精度内について試験した場合、特に高かった。 実施例5のカルボキシル連結免疫原に対して作られた抗体3D8が好ましい抗 体として選択された。これは、MPA−Mと交差反応した(DMFマトリックス の場合18%vs.血漿マトリックスの場合144%)が、大きい標準曲線、11 2単位を産し、優れたCV、1.9ないし5.8%を有した。 実施例10 MPA抗体のビオチニル化 精製した抗体を200mM重炭酸ナトリウム、150mM塩化ナトリウム、p H8.8に対して4℃で一晩、緩衝液を3回変えて、透析した。ビオチン−NH Sエステルの10mg/ml溶液を乾燥DMF中で製造した。 ビオチン−NHSを抗体の一部に加えて、ビオチン−NHS/抗体モル比、2 から80を得た。混合物を渦状に2分間撹拌し、次いで、室温で1時間静置させ た。非結合ビオチンNHSを、セファデックスG25−80カラムで、液相とし て200mM重炭酸ナトリウム、150mM塩化ナトリウム、pH8.8を用い て標識化抗体から分離した。 これらのビオチニル化抗体は、アビジンを支持体に結合させた場合の不均一系 イムノアッセイにおいて有用である。 本発明は、その特定の実施態様を参照して記載してきたが、本発明の真の精神 および範囲から逸脱することなく、様々な変化を為すことができ、かつ均等物で 置換できることが、当業者には理解されるであろうし、また明らかであろう。加 えて、本発明の目的、精神、および範囲に対する特定の状況、材料、材料組成、 方法、処理工程または各工程に適合させて、多くの修飾を為すことができる。こ のような修飾は全て、添付の請求の範囲内にあることが意図されている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI C12P 21/08 9282−4B C12N 15/00 C

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.ミコフェノール酸を含有する疑いのある試料中のミコフェノール酸の測定 法であって、 (a)該試料を、ミコフェノール酸とミコフェノール酸エステルとを識別する 能力のある抗体、好ましくはモノクローナル抗体と接触させ;そして、 (b)該抗体のミコフェノール酸への結合を検出する、 各段階を含んでなる、方法。 2.該エステルがE−6−(1,3−ジヒドロ−4−ヒドロキシ−6−メトキシ −7−メチル−3−オキソ−5−イソベンゾフラニル)−4−メチル−4−ヘキ セン酸モルホリノエチルである、請求の範囲第1項記載の方法。 3.段階(a)が、更に、該試料をミコフェノール酸の標識化類似体と接触さ せることを含んでなる、請求の範囲第1項記載の方法。 4.該抗体が、支持体に結合しているか、または支持体に結合させられている 能力がある、請求の範囲第1項記載の方法。 5.ミコフェノール酸を含有する疑いのある試料中のミコフェノール酸の測定 法であって、 (a)該試料を、ミコフェノール酸とミコフェノール酸の代謝物とを識別する 能力のある抗体、好ましくはモノクローナル抗体と接触させ;そして、 (b)該抗体のミコフェノール酸への結合を検出する、 各段階を含んでなる、方法。 6.該代謝物がミコフェノール酸グルクロニドである、請求の範囲第5項記載 の方法。 7.段階(a)が、更に、該試料をミコフェノール酸の標識化類似体と接触さ せることを含んでなる、請求の範囲第5項記載の方法。 8.該抗体が、支持体に結合しているか、または支持体に結合させられている 能力がある、請求の範囲第5項記載の方法。 9.ミコフェノール酸を含有する疑いのある試料中のミコフェノール酸の測定 法であって、 (a)該試料を、ミコフェノール酸に結合している抗体と接触させ;そして、 (b)該抗体のミコフェノール酸への結合を検出する、 各段階を含んでなり、 該抗体が、 および 式中: Xは免疫原性キャリアーであり、 Lは結合または連結基であり、 RはH、低級アルキル、およびCO−低級アルキルからなる群から選択され、 nは1から、Xの分子量を5000で割った値までの数である、 からなる群から選択される免疫原に対して生じるものである、 方法。 10.段階(a)が更に、該試料を、 および 式中: X'は検出可能な標識であり、 Lは結合または連結基であり、 RはH、低級アルキル、およびCO−低級アルキルからなる群から選択され、 nは1から、X'の分子量を5000で割った値までの数である、 からなる群から選択される化合物と接触させることを含んでなる、請求の範囲第 9項記載の方法。 11.該抗体が、支持体に結合しているか、または支持体に結合させられている 能力がある、請求の範囲第9項記載の方法。 12.ミコフェノール酸を含有する疑いのある試料中のミコフェノール酸の量を 測定する方法であって、 (a)水性媒質中で: (i)該試料、 (ii)検出可能な標識にコンジュゲートしたミコフェノール酸、および、 (iii)ミコフェノール酸とミコフェノール酸エステルおよびMPA代謝 物からなる群から選択される化合物とを識別する能力のある抗体、 を合わせ、そして、 (b)該標識の活性に対する該試料の影響を測定する、 各段階を含んでなる方法。 13.該化合物が、E−6−(1,3−ジヒドロ−4−ヒドロキシ−6−メトキシ −7−メチル−3−オキソ−5−イソベンゾフラニル)−4−メチル−4−ヘキ セン酸モルホリノエチルおよびミコフェノール酸グルクロニドからなる群から選 択される、請求の範囲第12項記載の方法。 14.該検出可能な標識が酵素であり、該測定が該酵素の活性を測定することを 含む、請求の範囲第12項記載の方法。 15.該合わせる段階において、更に該酵素の基質を合わせることを含んでなる 、請求の範囲第14項記載の方法。 16.該酵素がグルコース−6−ホスフェートデヒドロゲナーゼおよびアルカリ ホスファターゼからなる群から選択される、請求の範囲第14項記載の方法。 17.該抗体が、支持体に結合しているか、または支持体に結合させられている 能力がある、請求の範囲第12項記載の方法。 18.ミコフェノール酸を含有する疑いのある試料中の該分析物の均一系イムノ アッセイ法であって、 (a)液体媒質中で、 (i)該試料、 (ii)ミコフェノール酸類似体と酵素とのコンジュゲート、 (iii)ミコフェノール酸とミコフェノール酸エステルとを識別する能力 のある抗体、および (iv)該酵素の基質、 を合わせ、 (b)該媒質中の該酵素の酵素活性を測定し、さらに、 (c)該活性を既知量の該分析物を含有する試料の場合に観察された酵素活性 と比較する、 ことを含んでなる、方法。 19.該ミコフェノール酸エステルがE−6−(1,3−ジヒドロ−4−ヒドロキ シ−6−メトキシ−7−メチル−3−オキソ−5−イソベンゾフラニル)−4− メチル−4−ヘキセン酸モルホリノエチルである、請求の範囲第18項記載の方 法。 20.該酵素がグルコース−6−ホスフェートデヒドロゲナーゼである、請求の 範囲第18項記載の方法。 21.該抗体が、支持体に結合しているか、または支持体に結合させられている 能力がある、請求の範囲第18項記載の方法。 22.1またはそれ以上の水素原子の置き換えによりタンパク質に結合したミコ フェノール酸を含んでなる化合物。 23.該水素原子がカルボキシレート基の水素原子である、請求の範囲第22項 記載の化合物。 24.該タンパク質がグルコース−6−ホスフェートデヒドロゲナーゼおよびア ルカリホスファターゼからなる群から選択される酵素である、請求の範囲第22 項記載の化合物。 25.該タンパク質が免疫原性キャリアーである、請求の範囲第22項記載の化 合物。 26.式: 式中: Xはポリペプチドであり、 Lは結合または連結基であり、 RはH、低級アルキル、またはCO−低級アルキルであり、さらに、 nは1から、Xの分子量を5000で割った値までの数である、 で示される化合物。 27.式: 式中: Xはポリペプチドであり、 Lは結合または連結基であり、 RはH、低級アルキル、またはCO−低級アルキルであり、さらに、 nは1から、Xの分子量を5000で割った値までの数である、 で示される化合物。 28.式: 式中: Xはポリペプチドであり、 Lは結合または連結基であり、 RはH、低級アルキル、またはCO−低級アルキルであり、さらに、 nは1から、Xの分子量を5000で割った値までの数である、 で示される化合物。 29.1ないしそれ以上の水素原子の置き換えにより免疫原性キャリアーに結合 したミコフェノール酸からなる化合物に応答して生じた抗体であって、ミコフェ ノール酸と、ミコフェノール酸エステルおよびミコフェノール酸代謝物からなる 群から選択される化合物とを識別する能力のある、抗体。 30.該エステルがE−6−(1,3−ジヒドロ−4−ヒドロキシ−6−メトキシ −7−メチル−3−オキソ−5−イソベンゾフラニル)−4−メチル−4−ヘキ セン酸モルホリノエチルである、請求の範囲第29項記載の抗体。 31.該代謝物がミコフェノール酸グルクロニドである、請求の範囲第29項記 載の抗体。 32.ミコフェノール酸を結合し、かつミコフェノール酸と、E−6−(1,3− ジヒドロ−4−ヒドロキシ−6−メトキシ−7−メチル−3−オキソ−5−イソ ベンゾフラニル)−4−メチル−4−ヘキセン酸モルホリノエチルおよびミコフ ェノール酸グルクロニドからなる群から選択される少なくとも1つの化合物とを 識別する能力がある、モノクローナル抗体。 33.下記からなる群: および 式中: Xは免疫原性キャリアーであり、 Lは結合または連結基であり、 RはH、低級アルキル、またはCO−低級アルキルからなる群から選択され、 さらに、 nは1から、Xの分子量を5000で割った値までの数である、 から選択される免疫原に対して生じる抗体。 34.検出可能な標識と、1またはそれ以上の水素原子の置き換えにより免疫原 性キャリアーに結合したミコフェノール酸を含む化合物に応答して生じる抗体と のコンジュゲートを含んでなる化合物であって、該抗体がミコフェノール酸と、 ミコフェノール酸エステルおよびミコフェノール酸代謝物からなる群から選択さ れる化合物とを識別する能力のあるものである、化合物。 35.ミコフェノール酸測定のためのアッセイを実施するためのキットであって 、パッケージした組合わせ物中に、 (a)ミコフェノール酸とミコフェノール酸エステルとを識別する能力のある 抗体、と (b)検出可能な標識に結合したミコフェノール酸を含む化合物、 とを含んでなる、キット。 36.該エステルが、E−6−(1,3−ジヒドロ−4−ヒドロキシ−6−メトキ シ−7−メチル−3−オキソ−5−イソベンゾフラニル)−4−メチル−4−ヘ キセン酸モルホリノエチルである、請求の範囲第35項記載のキット。 37.ミコフェノール酸測定のためのアッセイを実施するためのキットであって 、パッケージした組合わせ物中に、 (a)ミコフェノール酸とミコフェノール酸代謝物とを識別する能力のある抗 体、と (b)検出可能な標識に結合したミコフェノール酸を含む化合物、 とを含んでなる、キット。 38.該代謝物がミコフェノール酸グルクロニドである、請求の範囲第37項記 載のキット。 39.ミコフェノール酸測定のためのアッセイを実施するためのキットであって 、パッケージした組合わせ物中に、 (a)下記の群: および 式中: Xは免疫原性キャリアーであり、 Lは結合または連結基であり、 RはH、低級アルキル、またはCO−低級アルキルからなる群から選択され、 さらに、 nは1から、Xの分子量を5000で割った値までの数である、 から選択される免疫原に対して生じる抗体、 (b)下記の群: および 式中: Xは検出可能な標識であり、 Lは結合または連結基であり、 RはH、低級アルキル、またはCO−低級アルキルからなる群から選択され、 さらに、 nは1から、X'の分子量を5000で割った値までの数である、 から選択される化合物、 を含んでなる、キット。
JP50433796A 1994-07-07 1995-06-29 ミコフェノール酸のイムノアッセイ Expired - Lifetime JP3245172B2 (ja)

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US08/271,876 1994-07-07
US271,876 1994-07-07
US08/271,876 US6225073B1 (en) 1994-07-07 1994-07-07 Immunoassay for mycophenolic acid
PCT/US1995/008178 WO1996002004A1 (en) 1994-07-07 1995-06-29 Immunoassay for mycophenolic acid

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09510789A true JPH09510789A (ja) 1997-10-28
JP3245172B2 JP3245172B2 (ja) 2002-01-07

Family

ID=23037458

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP50433796A Expired - Lifetime JP3245172B2 (ja) 1994-07-07 1995-06-29 ミコフェノール酸のイムノアッセイ

Country Status (7)

Country Link
US (1) US6225073B1 (ja)
EP (1) EP0769149B1 (ja)
JP (1) JP3245172B2 (ja)
CA (1) CA2194439A1 (ja)
DE (1) DE69534598T2 (ja)
ES (1) ES2250972T3 (ja)
WO (1) WO1996002004A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003506336A (ja) * 1999-08-03 2003-02-18 デイド・ベーリング・インコーポレイテッド タクロリムスに対するモノクローナル抗体およびタクロリムスのためのイムノアッセイ
JP2011017697A (ja) * 2009-06-12 2011-01-27 Sekisui Medical Co Ltd 抗オフロキサシンモノクローナル抗体、これを用いたオフロキサシンの免疫学的測定方法

Families Citing this family (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3706895B2 (ja) 1996-07-18 2005-10-19 ベーリングウエルケ、アクティエンゲゼルシャフト リガンド検定用試薬
ES2203815T3 (es) * 1996-07-18 2004-04-16 Dade Behring Marburg Gmbh Reactivos para analisis de acido micofenolico.
US6107052A (en) * 1999-06-09 2000-08-22 Roche Diagnostics Corporation Enzymatic measurement of mycophenolic acid
US6524808B1 (en) * 1999-06-25 2003-02-25 Roche Diagnostics Corporation Enzyme inhibition immunoassay
EP1105730B1 (en) * 1999-06-25 2008-01-23 Roche Diagnostics Operations, Inc. Enzyme inhibition immunoassay
US6811998B2 (en) * 1999-06-25 2004-11-02 Roche Diagnostics Operations, Inc. Conjugates of uncompetitive inhibitors of inosine monophosphate dehydrogenase
US20050003483A1 (en) * 2000-10-10 2005-01-06 Hildebrand William H. Comparative ligand mapping from MHC class 1 positive cells
EP1740564A2 (en) * 2004-04-26 2007-01-10 Teva Gyógyszergyár Zártköruen Muködo Részvenytarsaság Process for preparation of mycophenolic acid and ester derivatives thereof
US7138504B2 (en) * 2004-08-12 2006-11-21 Microgenics Corporation Reagents and methods for mycophenolic acid immunoassay
CN100383520C (zh) * 2004-09-20 2008-04-23 复旦大学 一种测定人血浆中霉酚酸及其代谢物的方法
ES2339297T3 (es) * 2006-06-29 2010-05-18 Ivax Pharmaceuticals S.R.O. Regulacion de la produccion de metabolitos acidos.
TW200904982A (en) * 2007-04-11 2009-02-01 Teva Gyogyszergyar Zartkoruen Mukodo Reszvenytarsasag Method for reducing impurity level in mycophenolic acid fermentation
US20090215993A1 (en) * 2007-11-14 2009-08-27 Mitali Ghoshal Mycophenolic acid immunogens and antibodies
US7910378B2 (en) * 2007-12-14 2011-03-22 Siemens Healthcare Diagnostics Inc. Methods for detection of hydrophobic drugs
US9200991B2 (en) * 2013-06-04 2015-12-01 Tecan Trading Ag Sorptive extraction layer for immobilized liquid extraction
CN104597238B (zh) * 2015-01-27 2016-08-17 苏州博源医疗科技有限公司 一种霉酚酸均相酶免疫检测试剂及其制备和检测方法
CN110376386B (zh) * 2019-07-26 2022-05-27 北京丹大生物技术有限公司 一种检测霉酚酸的试纸条、试剂盒及试纸条的制备方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4753935A (en) 1987-01-30 1988-06-28 Syntex (U.S.A.) Inc. Morpholinoethylesters of mycophenolic acid and pharmaceutical compositions
US5194425A (en) * 1988-06-23 1993-03-16 Anergen, Inc. Mhc-mediated toxic conjugates useful in ameliorating autoimmunity
US5169934A (en) * 1990-05-14 1992-12-08 Anergen, Inc. Intracellularly cleavable compounds

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003506336A (ja) * 1999-08-03 2003-02-18 デイド・ベーリング・インコーポレイテッド タクロリムスに対するモノクローナル抗体およびタクロリムスのためのイムノアッセイ
JP4753514B2 (ja) * 1999-08-03 2011-08-24 シーメンス・ヘルスケア・ダイアグノスティックス・インコーポレイテッド タクロリムスに対するモノクローナル抗体およびタクロリムスのためのイムノアッセイ
JP2011017697A (ja) * 2009-06-12 2011-01-27 Sekisui Medical Co Ltd 抗オフロキサシンモノクローナル抗体、これを用いたオフロキサシンの免疫学的測定方法

Also Published As

Publication number Publication date
EP0769149B1 (en) 2005-11-09
WO1996002004A1 (en) 1996-01-25
EP0769149A1 (en) 1997-04-23
ES2250972T3 (es) 2006-04-16
JP3245172B2 (ja) 2002-01-07
US6225073B1 (en) 2001-05-01
DE69534598T2 (de) 2006-07-20
CA2194439A1 (en) 1996-01-25
DE69534598D1 (en) 2005-12-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11231424B2 (en) Levetiracetam immunoassays
JPH09510789A (ja) ミコフェノール酸のイムノアッセイ
JP3422795B2 (ja) ホモシステインのイムノアッセイ
JP2902699B2 (ja) アンフェタミン類の存在を定量するための組成物および方法
US6054303A (en) Cyclosporin immunoassay
US7189582B2 (en) Compositions and methods for detection of sirolimus
EP2945942B1 (en) Voriconazole immunoassays
EP1733230A1 (en) Assays for amphetamine and methamphetamine using stereospecific reagents
US7022492B2 (en) Ecstasy haptens and immunogens
US10351830B2 (en) Conjugates for assays for oxycodone and oxymorphone
US6201109B1 (en) Assay for bone alkaline phosphatase
US5112738A (en) Histamine derivatives, immunogen conjugates and antibodies raised thereto
EP1700122A2 (en) Immunoassays, haptens, immunogens and antibodies for anti-hiv therapeutics
EP0208953A1 (en) Histamine derivatives, immunogen conjugates and antibodies raised thereto
EP1994184A2 (en) Immunoassays, haptens, immunogens and antibodies for anti-hiv therapeutics
US6465194B2 (en) Monoclonal antibodies to 4,4′-dinitrocarbanilide and a method for analyzing for the drug nicarbazin
US4404278A (en) Methods and compositions for assaying for the production of 1,4-dihydropyridyl
US5352584A (en) Monoclonal antibodies which bind (E)-5- (2-bromovinyl)-arabinofuranosyluracil and diagnostic methods based thereon
JPH08196294A (ja) 抗体作製方法及び免疫学的測定方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081026

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091026

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091026

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101026

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101026

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111026

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111026

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121026

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131026

Year of fee payment: 12

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term