JPH0951058A - 半導体装置,及び半導体装置の製造方法,及び製造装置 - Google Patents

半導体装置,及び半導体装置の製造方法,及び製造装置

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JPH0951058A
JPH0951058A JP20073995A JP20073995A JPH0951058A JP H0951058 A JPH0951058 A JP H0951058A JP 20073995 A JP20073995 A JP 20073995A JP 20073995 A JP20073995 A JP 20073995A JP H0951058 A JPH0951058 A JP H0951058A
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JP
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semiconductor
semiconductor chip
phs
base metal
semiconductor device
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JP20073995A
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Makio Komaru
真喜雄 小丸
Kei Goto
慶 後藤
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2224/00Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
    • H01L2224/73Means for bonding being of different types provided for in two or more of groups H01L2224/10, H01L2224/18, H01L2224/26, H01L2224/34, H01L2224/42, H01L2224/50, H01L2224/63, H01L2224/71
    • H01L2224/732Location after the connecting process
    • H01L2224/73251Location after the connecting process on different surfaces
    • H01L2224/73265Layer and wire connectors

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  • Cooling Or The Like Of Semiconductors Or Solid State Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体基板とその裏面に形成されたPHSか
らなる半導体チップをパッケージのベース金属上にはん
だ付けする際の半導体チップの反りを低減する。 【解決手段】 PHS4の裏面をパッケージのベース金
属表面にはんだ付けすると同時に、半導体基板2の両端
とベース金属5表面にAuリボンを圧着し、半導体チッ
プ30の両端をこのAuリボンによりベース金属5表面
に引き付ける。 【効果】 はんだ溶融時に半導体チップ30の両端がベ
ース金属5の表面に引き付けられるため、半導体チップ
30の反りを低減させることができ、これにより半導体
装置の信頼性,及び高周波特性を向上させることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体装置,及
び半導体装置の製造方法,及び製造装置に関し、特にマ
イクロ波〜ミリ波帯で動作する半導体装置,及び半導体
装置の製造方法,及び製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図12にマイクロ波〜ミリ波帯で動作す
る高出力増幅用GaAs−FETの斜視図を示す。図に
示されているように、半導体(GaAs)基板2の表面
には半導体素子(GaAs−FET)7が形成されてお
り、また基板2の裏面にはAuメッキによりヒートシン
ク(PHS:Plated Heat Sink)4が形成されている。
このGaAs基板2とPHS4からなる半導体チップ3
0は、AuSnはんだ3により、パッケージのベース金
属5の表面に接着されている。GaAs−FETは、A
uワイヤ12により、パッケージの一部であり、セラミ
ックスからなる整合回路基板13の表面に形成されてい
る金属膜からなる整合回路14に接続されている。
【0003】上記のような半導体装置を組み立てる際、
従来は、AuSnはんだ3をパッケージのベース金属5
の表面上で加熱して、溶融させ、この上に上記半導体チ
ップ30をPHS4がはんだと接するように置き、この
後、冷却してはんだを固化させ、図12に示したように
半導体チップ30をパッケージのベース金属5の表面に
接着させていた。この際、溶融したはんだ3の上に半導
体チップ30を置いた時点で、AuSnはんだ3を溶か
す熱のために半導体チップ30が反ってしまう。これ
は、半導体基板2と裏面のPHS4の熱膨張係数が異な
るため、バイメタルと同様の現象が起こるからである。
この後、冷却に際して、熱で反った半導体チップ30の
形状が元にもどるよりも先に、溶けたはんだが固まるた
めに、半導体チップ30が反ったままの状態でベース金
属5にはんだ付けされる。このような実装状態になる
と、半導体チップ30の周縁部のはんだの厚みが、チッ
プ中心部より厚くなり、この部分にはんだのボイド(空
孔)ができやすくなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の半導体装置の組
立においては、上記のように半導体チップ30とパッケ
ージのベース金属5を接着するはんだ3にボイドができ
易く、はんだのボイドが発生している部分の熱伝導率
は、ボイドがない部分より低くなる。このため、実際に
半導体素子を動作させた場合、はんだのボイドが無い部
分上の半導体素子表面の温度に比べて、ボイドが発生し
ている部分上の半導体素子表面の温度が、局所的に高く
なり、半導体素子の信頼性が劣化する。極端な場合は、
半導体素子が破壊されてしまう。
【0005】また、高周波用の高出力FETの場合、素
子の表面にゲートパッドやドレインパッドが、素子の長
辺方向に沿って形成されており、FETが反ると、FE
T取り付け面と各パッドとの距離が不均一になる。この
ため、図12に示したように、半導体素子の各パッド1
5と整合回路14を金ワイヤ12で接続する際に金ワイ
ヤ12の長さが不均一になり、整合回路14とパッド1
5間での高周波信号の通過位相がパッド間で異なる通過
位相になる。このため高周波での半導体素子の特性を最
大限に引き出すことができない。
【0006】この発明は、上記の問題に鑑みなされたも
のであり、半導体基板の裏面にPHSが形成された半導
体チップをパッケージのベース金属にはんだにより接着
してなる半導体装置において、半導体チップの反りが低
減され、高信頼性を有し、高周波特性の良好な半導体装
置,及びそのような半導体装置の製造方法,及び製造装
置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明(請求項1)に
かかる半導体装置は、その表面の所定の領域に半導体素
子が形成された半導体基板、及びこの半導体基板の裏面
に形成された放熱のための金属層であるPHSからなる
半導体チップと、その表面に上記半導体チップのPHS
がはんだを介して接着されたパッケージのベース金属
と、上記半導体基板表面の両端の領域とこの領域に隣接
する上記パッケージのベース金属表面の領域にわたって
設けられ、上記半導体基板表面,及び上記ベース金属表
面に接着されている、上記半導体チップの両端を上記パ
ッケージのベース金属の表面に引き付けるための金属帯
とを備えたものである。
【0008】また、この発明(請求項2)にかかる半導
体装置は、上記の半導体装置(請求項1)において、上
記半導体基板が、その表面の両端の領域に金属膜からな
るパッドが形成されているものであり、上記金属帯の一
端が、上記パッドに圧着されているものである。
【0009】また、この発明(請求項3)にかかる半導
体装置は、上記の半導体装置(請求項2)において、上
記金属帯が、Auリボンであり、上記パッドを構成する
金属膜が、Auからなるものである。
【0010】また、この発明(請求項4)にかかる半導
体装置は、上記の半導体装置(請求項1)において、上
記金属帯が、ビームリードであるものである。
【0011】また、この発明(請求項5)にかかる半導
体装置は、上記の半導体装置(請求項4)において、上
記ビームリードが、Auからなるものである。
【0012】また、この発明(請求項6)にかかる半導
体装置は、その表面の所定の領域に半導体素子が形成さ
れた半導体基板、及びこの半導体基板の裏面に形成され
た放熱のための金属層であり、その両端が上記半導体基
板の両端より50μm以上外側に突出しているPHSか
らなる半導体チップと、その表面に上記半導体チップの
PHSがはんだを介して接着されたパッケージのベース
金属とを備えたものである。
【0013】また、この発明(請求項7)にかかる半導
体装置は、上記の半導体装置(請求項6)において、上
記PHSの上記半導体基板両端から外側に突出した部分
の裏面の一部が、上記パッケージのベース金属の表面に
直接圧着されているものである。
【0014】また、この発明(請求項8)にかかる半導
体装置は、その表面に複数の半導体素子が形成された半
導体基板、及びこの半導体基板の裏面に形成された放熱
のための金属層であるPHSからなる半導体チップと、
その表面に上記半導体チップのPHSがはんだを介して
接着されたパッケージのベース金属とを備え、上記PH
Sが、その裏面において、上記半導体基板表面の上記半
導体素子が形成された領域に対応する領域以外の領域に
溝が形成され、この領域におけるその層厚がそれ以外の
領域における層厚より薄くなっているものである。
【0015】また、この発明(請求項9)にかかる半導
体装置は、その表面に半導体素子が形成された複数の半
導体基板が、放熱のための金属層であるPHSの表面に
配置されてなる半導体チップと、その表面に上記半導体
チップのPHSがはんだを介して接着されたパッケージ
のベース金属とを備えているものである。
【0016】また、この発明(請求項10)にかかる半
導体装置は、上記の半導体装置(請求項1,6,8,ま
たは9のいずれか)において、上記半導体基板が、Ga
As基板であり、上記PHSが、Auからなり、上記は
んだが、AuSnからなり、上記ベース金属が、その表
面がAuメッキされた、CuまたはCuWからなるもの
である。
【0017】また、この発明(請求項11)にかかる半
導体装置の製造方法は、半導体ウェハ表面の所定の領域
に半導体素子を形成するとともに、この半導体ウェハ表
面の後述のチップ分離工程において分離された後に各半
導体チップを構成する各半導体基板となるべき領域の両
端の部分に金属膜からなるパッドを形成する工程と、上
記半導体ウェハの裏面に放熱のための金属層であるPH
Sを形成する工程と、上記半導体ウェハ及び上記PHS
を切断し、これらをその表面の所定の領域に半導体素子
が形成され、その表面の両端の領域に上記パッドが形成
された半導体基板、及び上記PHSからなる半導体チッ
プに分離する工程と、上記半導体チップのPHSをはん
だを介してパッケージのベース金属表面に接着する工程
と、2本のAuリボンの各リボンの一端を上記半導体チ
ップの各パッドに圧着する工程と、上記はんだを加熱
し、溶融させるとともに、上記半導体チップを上記ベー
ス金属表面に押さえ付け、さらに上記各Auリボンの他
端を上記ベース金属表面に圧着して、上記半導体チップ
の両端を上記ベース金属表面に引き付ける工程とを含む
ものである。
【0018】また、この発明(請求項12)にかかる半
導体装置の製造方法は、上記の半導体装置の製造方法
(請求項11)において、上記パッドを構成する金属膜
が、Auからなるものである。
【0019】また、この発明(請求項13)にかかる半
導体装置の製造方法は、半導体ウェハ表面の所定の領域
に半導体素子を形成するとともに、この半導体ウェハ表
面の後述のチップ分離工程において分離された後に各半
導体チップを構成する各半導体基板となるべき領域の両
端の部分に、この領域から外側に突出するように、金属
からなるビームリードを形成する工程と、上記半導体ウ
ェハの裏面の上記半導体チップとなるべき領域にのみ、
放熱のための金属層であるPHSを形成する工程と、上
記PHSをマスクとして上記半導体ウェハをエッチング
し、これらを、その表面の所定の領域に半導体素子が形
成され、その表面の両端の領域に上記ビームリードが外
側に突出するように形成された半導体基板、及び上記P
HSからなる半導体チップに分離する工程と、上記半導
体チップのPHSをはんだを介してパッケージのベース
金属表面に接着するとともに、上記半導体チップを上記
ベース金属表面に押さえ付け、さらに上記ビームリード
の外側に突出した部分の先端を上記ベース金属表面に圧
着して、上記半導体チップの両端を上記ベース金属表面
に引き付ける工程とを含むものである。
【0020】また、この発明(請求項14)にかかる半
導体装置の製造方法は、上記の半導体装置の製造方法
(請求項13)において、上記ビームリードを構成する
金属が、Auであるものである。
【0021】また、この発明(請求項15)にかかる半
導体装置の製造方法は、半導体ウェハ表面の所定の領域
に半導体素子を形成した後、この半導体ウェハ表面の上
記半導体素子形成領域以外の領域を所定の深さまでエッ
チングして溝を形成する工程と、上記半導体ウェハ表面
の全面に補強板を付着させ、さらにこの半導体ウェハの
裏面をこのウェハの厚さが上記溝の深さより薄くなるよ
うに研削する工程と、上記半導体ウェハの裏面の上記溝
領域を含む全面に放熱のための金属層であるPHSを一
体に形成する工程と、上記補強板を上記半導体ウェハ表
面から剥離し、上記半導体ウェハ表面の溝が形成されて
いた領域のPHSを切断して、その表面の所定の領域に
半導体素子が形成された半導体基板、及び上記PHSか
らなる半導体チップに分離する工程と、上記半導体チッ
プのPHSをはんだを介してパッケージのベース金属表
面に接着する工程とを含み、上記半導体ウェハ表面の溝
を、上記半導体チップの上記PHSの両端が上記半導体
基板の両端より50μm以上外側に突出するように、形
成するものである。
【0022】また、この発明(請求項16)にかかる半
導体装置の製造方法は、上記の半導体装置の製造方法
(請求項15)において、上記PHSを上記パッケージ
のベース金属表面に接着する工程が、上記PHS裏面を
上記パッケージのベース金属表面にはんだを介して接着
させるとともに、上記PHSの上記半導体基板両端から
外側に突出した部分の裏面の一部を、上記パッケージの
ベース金属の表面に直接圧着するものである。
【0023】また、この発明(請求項17)にかかる半
導体装置の製造方法は、上記の半導体装置の製造方法
(請求項11,13,または16のいずれか)におい
て、上記圧着が、熱圧着であるものである。
【0024】また、この発明(請求項18)にかかる半
導体装置の製造方法は、上記の半導体装置の製造方法
(請求項11,13,または16のいずれか)におい
て、上記圧着が、超音波圧着であるものである。
【0025】また、この発明(請求項19)にかかる半
導体装置の製造方法は、上記の半導体装置の製造方法
(請求項11,13,または16のいずれか)におい
て、上記圧着が、熱圧着と超音波圧着を同時に行うもの
である。
【0026】また、この発明(請求項20)にかかる半
導体装置の製造方法は、半導体ウェハ表面の後述のチッ
プ分離工程において分離された後に各半導体チップを構
成する各半導体基板となるべき領域に複数の半導体素子
が含まれるように、上記半導体ウェハ表面に上記半導体
素子を形成する工程と、放熱のための金属層であるPH
Sを、上記半導体ウェハ裏面において、その厚さが上記
半導体ウェハの表面の上記半導体素子形成領域に対応し
た領域では厚く、この領域以外の領域では薄くなるよう
に形成する工程と、上記半導体ウェハ,及び上記PHS
を切断し、これらを、その表面に複数の上記半導体素子
が形成された上記半導体基板,及び上記PHSからなる
上記半導体チップに分離する工程と、上記半導体チップ
のPHSをはんだを介してパッケージのベース金属表面
に接着する工程とを含むものである。
【0027】また、この発明(請求項21)にかかる半
導体装置の製造方法は、半導体ウェハ表面の所定の領域
に半導体素子を形成した後、この半導体ウェハ表面の上
記半導体素子形成領域以外の領域を所定の深さまでエッ
チングして溝を形成する工程と、上記半導体ウェハ表面
の全面に補強板を付着させ、さらにこの半導体ウェハの
裏面をこのウェハの厚さが上記溝の深さより薄くなるよ
うに研削する工程と、上記半導体ウェハの裏面の上記溝
領域を含む全面に放熱のための金属層であるPHSを一
体に形成する工程と、上記補強板を上記半導体ウェハ表
面から剥離し、上記半導体ウェハ表面の溝が形成されて
いた領域内の所定の領域のPHSを切断して、その表面
に上記半導体素子が形成された複数の半導体基板、及び
その表面に該複数の半導体基板が形成された上記PHS
からなる半導体チップに分離する工程と、上記半導体チ
ップのPHSをはんだを介してパッケージのベース金属
表面に接着する工程とを含むものである。
【0028】また、この発明(請求項22)にかかる半
導体装置の製造方法は、その表面の所定の領域に半導体
素子が形成された半導体基板、及びこの半導体基板の裏
面に形成された放熱のための金属層であるPHSからな
る半導体チップを形成する工程と、上記半導体チップ表
面の全面を押さえるための押さえ板部と、この押さえ板
部の周縁から下方に向かう、その高さが上記半導体チッ
プの厚さよりやや大きい突起部とからなるダイコレット
により上記半導体チップ表面を押さえ付けるとともに上
記半導体チップのPHSをはんだを介してパッケージの
ベース金属表面に接着する工程とを含むものである。
【0029】また、この発明(請求項23)にかかる半
導体装置の製造方法は、その表面の所定の領域に半導体
素子が形成された半導体基板、及びこの半導体基板の裏
面に形成された放熱のための金属層であるPHSからな
る半導体チップを形成する工程と、上記半導体チップ表
面の全面を押さえるための押さえ板部と、この押さえ板
部の周縁から下方に向かう突起部とを備え、上記押さえ
板部の上記半導体チップ表面を押さえる面にこの半導体
チップと同じ形を有しかつ同じ大きさである凹部が設け
られ、上記突起部の高さと上記凹部の深さの合計が上記
半導体チップの厚さよりやや大きいダイコレットにより
上記半導体チップ表面を押さえ付けるとともに上記半導
体チップのPHSをはんだを介してパッケージのベース
金属表面に接着する工程とを含むものである。
【0030】また、この発明(請求項24)にかかる半
導体装置の製造方法は、上記の半導体装置の製造方法
(請求項11,13,15,20,21,または22の
いずれか)において、上記半導体基板が、GaAs基板
であり、上記PHSが、Auからなり、上記はんだが、
AuSnからなり、上記ベース金属が、その表面がAu
メッキされた、CuまたはCuWからなるものである。
【0031】また、この発明(請求項25)にかかる半
導体装置の製造装置は、半導体チップの表面の全面を押
さえて、半導体チップのPHSをパッケージのベース金
属表面にはんだを介して接着させるための半導体チップ
押さえ板と、この押さえ板の外側に位置し、上記半導体
基板の両端から外側に延びるAuリボン,ビームリー
ド,またはPHSをパッケージのベース金属表面に押し
付けて、圧着する圧着治具とを備えたものである。
【0032】また、この発明(請求項26)にかかる半
導体装置の製造装置は、半導体チップ表面の全面を押さ
えるための半導体チップ押さえ板部と、この押さえ板部
の周縁から下方に向かう、その高さが上記半導体チップ
の厚さよりやや大きい突起部とからなるダイコレットを
備えたものである。
【0033】また、この発明(請求項27)にかかる半
導体装置の製造装置は、半導体チップ表面の全面を押さ
えるための半導体チップ押さえ板部と、この押さえ板部
の周縁から下方に向かう突起部とを有し、上記押さえ板
部の上記半導体チップ表面を押さえる面にこの半導体チ
ップと同じ形であり、かつ同じ大きさである凹部が設け
られ、上記突起部の高さと上記凹部の深さの合計が上記
半導体チップの厚さよりやや大きいダイコレットを備え
たものである。
【0034】
【発明の実施の形態】 実施の形態1. 構成1.この発明の実施の形態1における半導体装置
(請求項1)は、図1に示すように、その表面の所定の
領域7に半導体素子が形成された半導体基板2、及びこ
の半導体基板2の裏面に形成された放熱のための金属層
であるPHS4からなる半導体チップ30と、その表面
に上記半導体チップ30のPHS4がはんだを介して接
着されたパッケージのベース金属5と、上記半導体基板
2表面の両端の領域とこの領域に隣接する上記パッケー
ジベース金属表面の領域にわたって設けられ、上記半導
体基板2表面,及び上記ベース金属5表面に接着されて
いる、上記半導体チップ30の両端を上記パッケージの
ベース金属5の表面に引き付けるための金属帯1とを備
えたものである。このため、上記半導体チップ30は、
その両端が上記ベース金属5の表面方向に上記金属帯1
によって引き付けられ、半導体チップ30のはんだ付け
時の反りが抑制される。これにより、はんだ3における
ボイド(空孔)の発生が抑制され、はんだの熱伝導率が
均一となり、半導体装置の信頼性を向上させることがで
きる。また、半導体基板上の半導体素子の各電極に接続
されているパッドと、パッケージの整合回路とを接続す
るAuワイヤの長さを均一にすることができ、これらの
パッドと整合回路の間での高周波信号の通過位相のズレ
の発生を防止することができ、半導体装置の高周波特性
を向上させることができる。
【0035】構成2.さらに、この実施の形態1におけ
る半導体装置は、上記の構成1の半導体装置において、
上記半導体基板2が、その表面の両端の領域に金属膜か
らなるパッド6が形成されているものであり、上記金属
帯1の一端が、上記パッド6に圧着されているものであ
る。このため、上記金属帯1と上記半導体基板2とは、
上記パッド6を介して接着されることとなり、その接着
強度を向上させることができる。
【0036】構成3.さらに、この実施の形態1におけ
る半導体装置は、上記の構成2の半導体装置において、
上記金属帯が、Auリボン1であり、上記パッド6を構
成する金属膜が、Auからなるものである。このため、
上記金リボン1と上記Auパッド6との接着強度は良好
なものとなり、これにより、上記金リボン1と上記半導
体基板2の接着強度も良好なものとなる。
【0037】構成4.この発明の実施の形態1における
半導体装置の製造方法(請求項11)は、図3に示すよ
うに、半導体ウェハ表面の所定の領域に半導体素子を形
成するとともに、この半導体ウェハ表面の後述のチップ
分離工程において分離された後に各半導体チップ30を
構成する各半導体基板2となるべき領域の両端の部分に
金属膜からなるパッド6を形成する工程と、上記半導体
ウェハの裏面に放熱のための金属層であるPHS4を形
成する工程と、上記半導体ウェハ及び上記PHSを切断
し、これらをその表面の所定の領域7に半導体素子が形
成され、その表面の両端の領域に上記パッド6が形成さ
れた半導体基板2、及び上記PHS4からなる半導体チ
ップ30に分離する工程と、上記半導体チップ30のP
HS4をはんだ3を介してパッケージのベース金属5表
面に接着する工程と、2本のAuリボン1の各リボンの
一端を上記半導体チップ30の各パッド6に圧着する工
程と、上記はんだ3を加熱し、溶融させるとともに、上
記半導体チップ30を上記ベース金属5表面に押さえ付
け、さらに上記各Auリボン1の他端を上記ベース金属
5表面に圧着して、上記半導体チップ30の両端を上記
ベース金属5表面に引き付ける工程とを含むものであ
る。このため、上記半導体チップ30は、はんだ3の溶
融時に、その両端が上記Auリボン1によって上記ベー
ス金属5表面方向に引き付けられることとなり、この際
の半導体チップ30の反りが抑制される。これにより、
はんだ3におけるボイドの発生が抑制され、はんだ3の
熱伝導率が均一となり、半導体装置の信頼性を向上させ
ることができる。また、半導体基板上の半導体素子の各
電極に接続されているパッドと、パッケージの整合回路
とを接続するAuワイヤの長さを均一にすることがで
き、これらのパッドと整合回路の間での高周波信号の通
過位相のズレの発生を防止することができ、半導体装置
の高周波特性を向上させることができる。
【0038】構成5.さらに、この実施の形態1におけ
る半導体装置の製造方法は、上記の構成4の半導体装置
の製造方法において、上記パッド6を構成する金属膜
が、Auからなるものである。このため、上記金リボン
1と上記Auパッド6との接着強度は良好なものとな
り、これにより、上記金リボン1と上記半導体基板2の
接着強度も良好なものとなる。
【0039】構成6.さらに、この実施の形態1におけ
る半導体装置の製造方法は、上記の構成5の半導体装置
の製造方法において、上記Auパッド6,及びパッケー
ジのベース金属5に対する上記Auリボン1の圧着が、
熱圧着,超音波圧着,または熱圧着と超音波圧着を同時
に行うものである。このため、上記Auパッド6,及び
パッケージのベース金属5に対する上記Auリボン1の
接着強度を良好なものとすることができる。
【0040】構成7.この発明の実施の形態1における
半導体装置の製造装置(請求項25)は、図3に示すよ
うに、半導体チップ30の表面の全面を押さえて、半導
体チップ30のPHS4をパッケージのベース金属5表
面にはんだ3を介して接着させるための半導体チップ押
さえ板9と、この押さえ板9の外側に位置し、上記半導
体基板2の両端から外側に延びるAuリボン1をパッケ
ージのベース金属5表面に押し付けて、圧着する圧着治
具8とを備えたものである。これにより、半導体チップ
30表面を上記押さえ板9でパッケージのベース金属5
表面に押さえ付けると同時に、半導体チップ30の両端
から外側に延びるAuリボン1をパッケージのベース金
属5の表面に圧着して、このAuリボン1により、半導
体チップ30の両端をパッケージのベース金属5の表面
に引き付けることができ、半導体チップ30をベース金
属5の表面にはんだ付けする際に半導体チップ30に生
じる反りを容易に低減することができる。
【0041】実施例1.この発明の第1の実施の形態に
よる一実施例について説明する。図1に本実施例1によ
る半導体装置の斜視図を示す。半導体(GaAs)基板
2の表面には、FET(半導体素子)形成領域7にFE
Tが、その両端の領域にAuパッド6が形成されてい
る。半導体チップ30は、半導体基板2及びこの基板の
裏面に形成された放熱のためのAu層であるPHS4か
らなるものであり、このPHS4の裏面は、Auメッキ
されたCuまたはCuWからなるパッケージのベース金
属5の表面に、AuSnはんだにより接着(はんだ付
け)されている。さらに、Auリボン1が半導体基板4
の表面の両端に形成されているAuパッド6とベース金
属5の表面に圧着されている。図2(a),及び図2(b)
は、ベース金属5に装着する前の半導体チップ30の上
面図,及び斜視図である。この図からわかるように、A
uパッド6は、半導体基板2の表面のFET形成領域7
と基板端部の間の領域に形成されている。また、図2
(b) に示されているように、半導体基板2の大きさは、
2〜4mm×0.4〜1.0mmであり、Auパッドの
幅は、100〜300μm程度である。また、半導体
(GaAs)基板2の厚さは、20〜40μm、PHS
4の厚さは、30〜50μm程度である。
【0042】次に、本実施例1による半導体装置の製造
方法について説明する。図3(a)-(c) は、本実施例1に
よる半導体装置の製造方法を示す断面図である。まず、
図3(a) に示すように、図2に示した半導体(GaA
s)基板2とPHS4からなる半導体チップ30をPH
S4を下にして、パッケージのベース金属5の表面上で
300℃程度に加熱し、溶融させたAuSnはんだ3の
上に置く。この後はんだを冷却して半導体チップ30の
PHS4とベース金属5を接着することにより、仮ダイ
ボンディングを行う。次に、図3(b) に示すように、厚
さ数μm〜数十μmのAuリボン1の一端を半導体基板
2の表面上に形成されているAuパッドに圧着する。こ
の圧着は、熱圧着,超音波圧着,またはこれらを同時に
行う圧着のいずれでもよい。熱圧着の際の温度は、20
0℃程度である。この後、図3(c)に示すように、30
0℃程度に加熱してはんだを溶融させながら、半導体チ
ップ押さえ板9で半導体チップ30の表面をベース金属
5の方向に押さえ付け、さらに、圧着治具8によりAu
リボン1の半導体基板2表面のAuパッドに圧着されて
いる端と反対側の端をベース金属5表面に圧着する。こ
れにより、半導体チップの両端は、Auリボン1によっ
て、ベース金属5に引きつけられる。この後、冷却し
て、はんだを固化させるることによりダイボンディング
が完了する。これによって、図1に示した半導体装置が
得られる。
【0043】本実施例1による半導体装置の製造装置
は、図3(c) に示したように、半導体チップ押さえ板9
と、その外側に位置する圧着治具8からなるものであ
る。半導体チップ押さえ板9と圧着治具8は、互いに独
立した上下方向の動きができるようになっている。半導
体チップ押さえ板9の材質は、ステンレスであり、圧着
治具8の材質は、ステンレスまたはテフロンである。ま
た、半導体チップ押さえ板9の中央に設けられた管状の
空間は、半導体チップを真空吸着するためのものであ
る。
【0044】本実施例1においては、上記半導体チップ
30は、最終のダイボンディングにおけるはんだ溶融時
に、その両端が上記Auリボン1によって上記ベース金
属5表面方向に引き付けられることとなり、この状態で
はんだ3を冷却・固化させることによって、半導体チッ
プ30の反りが抑制される。これにより、AuSnはん
だ3におけるボイドの発生が抑制され、はんだの熱伝導
率がPHS4下の全面にわたって均一となり、半導体装
置の信頼性を向上させることができる。また、半導体基
板2上のFET(半導体素子)の各電極に接続されてい
るパッドと、パッケージの整合回路とを接続するAuワ
イヤの長さを均一にすることができ、これらのパッドと
整合回路の間での高周波信号の通過位相のズレの発生を
防止することができ、半導体装置の高周波特性を向上さ
せることができる。また、上記の図3(c) に示した製造
装置を用いることにより、図3(a)-(c) に示した上記の
半導体装置の製造方法を容易に実現することができる。
【0045】実施の形態2. 構成1.この発明の実施の形態1における半導体装置
(請求項1)は、図5(b) に示すように、その表面の所
定の領域に半導体素子が形成された半導体基板2、及び
この半導体基板2の裏面に形成された放熱のための金属
層であるPHS4からなる半導体チップ30と、その表
面に上記半導体チップ30のPHS4がはんだを介して
接着されたパッケージのベース金属5と、上記半導体基
板2表面の両端の領域とこの領域に隣接する上記パッケ
ージベース金属5表面の領域にわたって設けられ、上記
半導体基板2表面,及び上記ベース金属5表面に接着さ
れている、上記半導体チップ30の両端を上記パッケー
ジのベース金属5表面に引き付けるための金属帯21と
を備えたものである。このため、上記半導体チップ30
は、その両端が上記ベース金属5の表面方向に上記金属
帯21によって引き付けられ、半導体チップ30のはん
だ付け時の反りが抑制される。これにより、はんだ3に
おけるボイドの発生が抑制され、はんだの熱伝導率が均
一となり、半導体装置の信頼性を向上させることができ
る。また、半導体基板上の半導体素子の各電極に接続さ
れているパッドと、パッケージの整合回路とを接続する
Auワイヤの長さを均一にすることができ、これらのパ
ッドと整合回路の間での高周波信号の通過位相のズレの
発生を防止することができ、半導体装置の高周波特性を
向上させることができる。
【0046】構成2.さらに、この実施の形態2におけ
る半導体装置は、上記の構成1の半導体装置において、
上記金属帯が、ビームリード21であるものである。こ
のため、半導体基板2上に半導体素子を形成すると同時
にこのビームリード21を形成することが可能となり、
半導体基板2とビームリード21との密着性を良好なも
のとすることができる。
【0047】構成3.さらに、この実施の形態2におけ
る半導体装置は、上記の構成2の半導体装置において、
上記ビームリードが、Auからなるものである。このた
め、上記Auパッド6,及びパッケージのベース金属5
に対する上記ビームリード21の接着強度を良好なもの
とすることができる。
【0048】構成4.この発明の実施の形態2における
半導体装置の製造方法(請求項13)は、図4,5に示
すように、半導体ウェハ表面の所定の領域に半導体素子
を形成するとともに、この半導体ウェハ表面の後述のチ
ップ分離工程において分離された後に各半導体チップ3
0を構成する各半導体基板2となるべき領域の両端の部
分に、この領域から外側に突出するように、金属からな
るビームリード21を形成する工程と、上記半導体ウェ
ハの裏面の上記半導体チップ30となるべき領域にの
み、放熱のための金属層であるPHS4を形成する工程
と、上記PHS4をマスクとして上記半導体ウェハをエ
ッチングし、これらを、その表面の所定の領域に半導体
素子が形成され、その表面の両端の領域に上記ビームリ
ード21が外側に突出するように形成された半導体基板
2、及び上記PHS4からなる半導体チップ30に分離
する工程と、上記半導体チップ30のPHS4をはんだ
3を介してパッケージのベース金属5の表面に接着する
とともに、上記半導体チップ30を上記ベース金属5表
面に押さえ付け、さらに上記ビームリード21の外側に
突出した部分の先端を上記ベース金属5表面に圧着し
て、上記半導体チップ30の両端を上記ベース金属5の
表面に引き付ける工程とを含むものである。このため、
上記半導体チップ30は、はんだ溶融時に、その両端が
上記ビームリード21によって上記ベース金属5の表面
方向に引き付けられることとなり、この際の半導体チッ
プ30の反りが抑制される。これにより、はんだ3にお
けるボイドの発生が抑制され、はんだ3の熱伝導率が均
一となり、半導体装置の信頼性を向上させることができ
る。また、半導体基板2上の半導体素子の各電極に接続
されているパッドと、パッケージの整合回路とを接続す
るAuワイヤの長さを均一にすることができ、これらの
パッドと整合回路の間での高周波信号の通過位相のズレ
の発生を防止することができ、半導体装置の高周波特性
を向上させることができる。また、半導体基板2上に半
導体素子を形成すると同時に上記ビームリード21を形
成する、半導体基板2とビームリード21との密着性を
良好なものとすることができる。
【0049】構成5.さらに、この実施の形態2におけ
る半導体装置の製造方法は、上記の構成4の半導体装置
の製造方法において、上記ビームリード21を構成する
金属が、Auであるものである。このため、上記Auパ
ッド6,及びパッケージのベース金属5に対する上記ビ
ームリード21の接着強度を良好なものとすることがで
きる。
【0050】構成6.さらに、この実施の形態2におけ
る半導体装置の製造方法は、上記の構成5の半導体装置
の製造方法において、上記パッケージのベース金属5に
対する上記ビームリード21の圧着が、熱圧着,超音波
圧着,または熱圧着と超音波圧着を同時に行うものであ
る。このため、上記パッケージのベース金属5に対する
上記ビームリード21の接着強度を良好なものとするこ
とができる。
【0051】構成7.この発明の実施の形態2における
半導体装置の製造装置(請求項25)は、図5に示すよ
うに、半導体チップ30の表面の全面を押さえて、半導
体チップ30のPHS4をパッケージのベース金属5表
面にはんだ3を介して接着させるための半導体チップ押
さえ板9と、この押さえ板9の外側に位置し、上記半導
体基板2の両端から外側に延びるビームリード21をパ
ッケージのベース金属5表面に押し付けて、圧着する圧
着治具8とを備えたものである。これにより、半導体チ
ップ30表面を上記押さえ板9でパッケージのベース金
属5表面に押さえ付けると同時に、半導体チップ30の
両端から外側に延びるビームリード21をパッケージの
ベース金属5の表面に圧着して、このビームリード21
により、半導体チップ30の両端をパッケージのベース
金属5の表面に引き付けることができ、半導体チップ3
0をベース金属5の表面にはんだ付けする際に半導体チ
ップ30に生じる反りを容易に低減することができる。
【0052】実施例2.この発明の第2の実施の形態に
よる一実施例について説明する。まず、本実施例2によ
る半導体装置の製造方法について説明する。図4はパッ
ケージのベース金属に接着する前の半導体チップ30の
斜視図である。半導体チップ30は、半導体(GaA
s)基板2及びPHS4からなり、半導体基板2の表面
には、FET(半導体素子)形成領域にFETが、その
両端の領域にAuからなる厚さ2〜10μmのビームリ
ード21が半導体基板2の両端から外側に突出するよう
に形成されている。さらに、放熱のためのAu層である
PHS4は半導体基板2の裏面に形成されている。図5
に本実施例2による半導体装置の製造方法の断面図を示
す。まず、図5(a) に示すように、図4に示した、その
表面にビームリード21が形成された半導体(GaA
s)基板2とPHS4とからなる半導体チップ30をP
HS4を下にして、パッケージのベース金属5の表面上
で300℃程度に加熱し、溶融させたAuSnはんだ3
の上に置き、半導体チップ押さえ板9で半導体チップ3
0の表面をベース金属5の方向に押さえ付ける。さら
に、図5(b) に示すように、圧着治具8によりビームリ
ード21の半導体基板2側の端と反対側の端をベース金
属5表面に圧着する。この圧着は、熱圧着,超音波圧
着,またはこれらを同時に行う圧着のいずれでもよい。
熱圧着の際の温度は、200℃程度である。これによ
り、半導体チップ30の両端は、ビームリード21によ
って、ベース金属5に引きつけられる。この後、冷却し
て、はんだを固化させることによりダイボンディングが
完了する。これによって、図5(b) に示した半導体装置
が得られる。
【0053】図5に示された、半導体チップ押さえ板9
とその外側に位置する圧着治具8からなる半導体装置の
製造装置は、実施例1において、図3(c) に示したもの
と全く同じである。
【0054】本実施例2においては、上記半導体チップ
30は、ダイボンディングにおけるはんだ溶融時に、そ
の両端が上記ビームリード21によって上記ベース金属
5表面方向に引き付けられることとなり、この状態では
んだ3を冷却・固化させることによって、半導体チップ
30の反りが抑制される。これにより、AuSnはんだ
3におけるボイドの発生が抑制され、はんだの熱伝導率
がPHS4下の全面にわたって均一となり、半導体装置
の信頼性を向上させることができる。また、半導体基板
2上のFET(半導体素子)の各電極に接続されている
パッドと、パッケージの整合回路とを接続するAuワイ
ヤの長さを均一にすることができ、これらのパッドと整
合回路の間での高周波信号の通過位相のズレの発生を防
止することができ、半導体装置の高周波特性を向上させ
ることができる。また、図5に示した上記の製造装置を
用いることにより、図5に示した上記の半導体装置の製
造方法を容易に実現することができる。
【0055】実施の形態3. 構成1.この発明の実施の形態3における半導体装置
(請求項6)は、図7に示すように、その表面の所定の
領域に半導体素子が形成された半導体基板2、及びこの
半導体基板2の裏面に形成された放熱のための金属層で
あり、その両端が上記半導体基板の両端より50μm以
上外側に突出しているPHS4からなる半導体チップ3
0と、その表面に上記半導体チップ30のPHS4がは
んだ3を介して接着されたパッケージのベース金属5と
を備えたものである。このため、上記PHS4におい
て、上記ベース金属5の表面に接着しようとする力が強
くなり、半導体チップ30のはんだ付け時の反りが抑制
される。これにより、はんだ3におけるボイドの発生が
抑制され、はんだ3の熱伝導率が均一となり、半導体装
置の信頼性を向上させることができる。また、半導体基
板2上の半導体素子の各電極に接続されているパッド
と、パッケージの整合回路とを接続するAuワイヤの長
さを均一にすることができ、これらのパッドと整合回路
の間での高周波信号の通過位相のズレの発生を防止する
ことができ、半導体装置の高周波特性を向上させること
ができる。
【0056】構成2.さらに、この実施の形態3におけ
る半導体装置は、図7(b) に示すように、上記の構成1
の半導体装置において、上記PHS4の上記半導体基板
両端から外側に突出した部分の裏面の一部が、上記パッ
ケージのベース金属5の表面に直接圧着されているもの
である。このため、上記PHS4において、上記ベース
金属5の表面に接着しようとする力が、上記の半導体装
置(構成1)より強くなり、半導体チップのはんだ付け
時の反りが、さらに抑制される。
【0057】構成3.この発明の実施の形態3における
半導体装置の製造方法(請求項15)は、図6,7(a)
に示すように、半導体ウェハ表面の所定の領域に半導体
素子を形成した後、この半導体ウェハ表面の上記半導体
素子形成領域以外の領域を所定の深さまでエッチングし
て溝を形成する工程と、上記半導体ウェハ表面の全面に
補強板を付着させ、さらにこの半導体ウェハの裏面をこ
のウェハの厚さが上記溝の深さより薄くなるように研削
する工程と、上記半導体ウェハの裏面の上記溝領域を含
む全面に放熱のための金属層であるPHS4を一体に形
成する工程と、上記補強板を上記半導体ウェハ表面から
剥離し、上記半導体ウェハ表面の溝が形成されていた領
域のPHSを切断して、その表面の所定の領域に半導体
素子が形成された半導体基板2、及び上記PHS4から
なる半導体チップ30に分離する工程と、上記半導体チ
ップ30のPHS4をはんだ3を介してパッケージのベ
ース金属5の表面に接着する工程とを含み、上記半導体
ウェハ表面の溝を、上記半導体チップ30の上記PHS
4の両端が上記半導体基板の両端より50μm以上外側
に突出するように、形成するものである。
【0058】構成4.さらに、この実施の形態3におけ
る半導体装置の製造方法は、図7(b) に示すように、上
記の構成3の半導体装置の製造方法において、上記PH
S4を上記パッケージのベース金属5の表面に接着する
工程が、上記PHS4の裏面を上記パッケージのベース
金属5の表面にはんだ3を介して接着させるとともに、
上記PHS4の上記半導体基板2の両端から外側に突出
した部分の裏面の一部を、上記パッケージのベース金属
5の表面に直接圧着するものである。このため、上記P
HS4において、上記ベース金属5の表面に接着しよう
とする力が、上記の半導体装置の製造方法(構成3)を
用いた場合より強くなり、半導体チップ30のはんだ付
け時の反りが、さらに抑制される。
【0059】構成5.さらに、この実施の形態3におけ
る半導体装置の製造方法は、上記の構成4の半導体装置
の製造方法において、上記パッケージのベース金属5に
対する上記PHS4の圧着が、熱圧着,超音波圧着,ま
たは熱圧着と超音波圧着を同時に行うものである。この
ため、上記パッケージのベース金属5に対する上記PH
S4の接着強度を良好なものとすることができる。
【0060】構成6.この発明の実施の形態3における
半導体装置の製造装置(請求項25)は、半導体チップ
30の表面の全面を押さえて、半導体チップ30のPH
S4をパッケージのベース金属5の表面にはんだ3を介
して接着させるための半導体チップ押さえ板と、この押
さえ板の外側に位置し、上記半導体基板2の両端から外
側に延びるPHS4をパッケージのベース金属5の表面
に押し付けて、圧着する圧着治具8とを備えたものであ
る。これにより、半導体チップ30表面を上記押さえ板
でパッケージのベース金属5表面に押さえ付けると同時
に、半導体基板2の両端から外側に延びるPHS4をパ
ッケージのベース金属5の表面に圧着することができ、
半導体チップ30をベース金属5の表面にはんだ付けす
る際に半導体チップ30に生じる反りを容易に低減する
ことができる。
【0061】実施例3.この発明の第3の実施の形態に
よる一実施例について説明する。図6に本実施例3によ
る半導体装置の製造方法において、パッケージのベース
金属に接着する前の半導体チップ30の斜視図を示す。
また、図7に本実施例3による半導体装置の断面図を示
す。厚さ20〜40μmの半導体(GaAs)基板2の
表面にはFETが形成されている。半導体チップ30
は、半導体基板2,及びこの基板の裏面に形成された放
熱のための厚さ30〜50μmのAu層であるPHS4
からなるものであり、このPHS4の両端は、半導体チ
ップ2の両端から50μm以上外側に突出している。
【0062】次に、本実施例3による半導体装置の製造
方法について説明する。まず、半導体(GaAs)ウェ
ハ表面の所定の領域にFET(半導体素子)を形成した
後、この半導体ウェハ表面の上記FET形成領域以外の
領域を40μm以上の深さまでエッチングして溝を形成
する。次に、上記半導体ウェハ表面の全面に補強板を付
着させ、さらにこの半導体ウェハの裏面をこのウェハの
厚さが20〜40μmになるように、すなわち上記溝の
深さより薄くなるように研削する。さらに上記半導体ウ
ェハの裏面の上記溝領域を含む全面に放熱のための厚さ
30〜50μmのAu層であるPHSを一体に形成す
る。この後、上記補強板を上記半導体ウェハ表面から剥
離し、上記半導体ウェハ表面の溝が形成されていた領域
のPHSを切断して、その表面の所定の領域にFETが
形成された半導体基板、及び上記PHSからなる半導体
チップに分離する。ただし、上記半導体ウェハ表面の溝
の幅は、分離された後の上記半導体チップのPHSの両
端が、半導体基板の両端より50μm以上外側に突出す
るように設定する。これにより、図6に示した半導体
(GaAs)基板2とPHS4からなる半導体チップ3
0が形成される。次に、この半導体チップ30をPHS
4を下にして、AuメッキされたCuまたはCuWから
なるパッケージのベース金属5の表面上で300℃程度
に加熱し、溶融させたAuSnはんだ3の上に置き、こ
の後はんだを冷却して半導体チップ30のPHS4とベ
ース金属5を接着することにより、ダイボンディングを
完了する。
【0063】これにより、図7(a) に示された、半導体
基板2とPHS4とからなる半導体チップ30が、パッ
ケージのベース金属5にはんだ付けされてなる半導体装
置が得られる。
【0064】この製造方法において、半導体チップ30
をPHS4を下にして、ベース金属5の表面上で溶融さ
せたAuSnはんだ3の上に置く際、図7(b) に示すよ
うに、PHS4の半導体基板2の外側に突出している部
分の一部をベース金属5表面の表面に直接圧着するよう
にしてもよい。この圧着は、熱圧着,超音波圧着,また
はこれらを同時に行う圧着のいずれでもよい。
【0065】本実施例3においては、PHS4の両端が
半導体基板2の両端より50μm以上外側に突出してい
るため、上記のはんだ付け時に、PHS4が上記ベース
金属5の表面に接着しようとする力が強くなり、半導体
チップ30の反りが抑制される。これにより、はんだ3
におけるボイドの発生が抑制され、はんだ3の熱伝導率
がPHS4の裏面の全面で均一となり、半導体装置の信
頼性を向上させることができる。また、半導体基板2上
のFET(半導体素子)の各電極に接続されているパッ
ドと、パッケージの整合回路とを接続するAuワイヤの
長さを均一にすることができ、これらのパッドと整合回
路の間での高周波信号の通過位相のズレの発生を防止す
ることができ、半導体装置の高周波特性を向上させるこ
とができる。
【0066】また、上記のように、PHS4をはんだ3
によりベース金属5に接着する際、PHS4の半導体基
板2の外側に突出している部分の一部をベース金属5の
表面に直接圧着すると、上記PHSにおいて、上記ベー
ス金属表面に接着しようとする力が、はんだのみにより
接着する場合より強くなり、半導体チップのはんだ付け
時の反りが、さらに抑制される。
【0067】実施の形態4. 構成1.この発明の実施の形態4における半導体装置
(請求項8)は、図8に示すように、その表面に複数の
半導体素子が形成された半導体基板2、及びこの半導体
基板2の裏面に形成された放熱のための金属層であるP
HS4からなる半導体チップ30と、その表面に上記半
導体チップ30のPHS4がはんだを介して接着された
パッケージのベース金属とを備え、上記PHS4が、そ
の裏面において、上記半導体基板2表面の上記半導体素
子が形成された領域7に対応する領域以外の領域に溝が
形成され、この領域24におけるその層厚がそれ以外の
領域における層厚より薄くなっているものである。この
ため、半導体チップ30をパッケージのベース金属には
んだ付けする際、上記PHS4において、層厚の薄くな
っている部分24では、半導体チップ30の反りが低減
されることとなり、これにより半導体チップ全体の反り
が抑制される。従って、はんだにおけるボイドの発生が
抑制され、はんだの熱伝導率が均一となり、半導体装置
の信頼性を向上させることができる。また、半導体基板
上の半導体素子の各電極に接続されているパッドと、パ
ッケージの整合回路とを接続するAuワイヤの長さを均
一にすることができ、これらのパッドと整合回路の間で
の高周波信号の通過位相のズレの発生を防止することが
でき、半導体装置の高周波特性を向上させることができ
る。
【0068】構成2.この発明の実施の形態4における
半導体装置の製造方法(請求項20)は、図8に示すよ
うに、半導体ウェハ表面の後述のチップ分離工程におい
て分離された後に各半導体チップ30を構成する各半導
体基板2となるべき領域に複数の半導体素子が含まれる
ように、上記半導体ウェハ表面に上記半導体素子を形成
する工程と、放熱のための金属層であるPHS4を、上
記半導体ウェハ裏面において、その厚さが上記半導体ウ
ェハの表面の上記半導体素子形成領域7に対応した領域
では厚く、この領域以外の領域24では薄くなるように
形成する工程と、上記半導体ウェハ,及び上記PHSを
切断し、これらを、その表面に複数の上記半導体素子が
形成された上記半導体基板2,及び上記PHS4からな
る上記半導体チップ30に分離する工程と、上記半導体
チップのPHS4をはんだを介してパッケージのベース
金属表面に接着する工程とを含むものである。このた
め、半導体チップ30をベース金属表面にはんだ付けす
る際に、上記PHS4の層厚の薄くなっている部分24
では、半導体チップの反りが低減され、半導体チップ全
体のはんだ付け時の反りが抑制される。これにより、は
んだにおけるボイドの発生が抑制され、はんだの熱伝導
率が均一となり、半導体装置の信頼性を向上させること
ができる。また、半導体基板上の半導体素子の各電極に
接続されているパッドと、パッケージの整合回路とを接
続するAuワイヤの長さを均一にすることができ、これ
らのパッドと整合回路の間での高周波信号の通過位相の
ズレの発生を防止することができ、半導体装置の高周波
特性を向上させることができる。
【0069】実施例4.この発明の第4の実施の形態に
よる一実施例について説明する。図8は、本実施例4に
よる半導体装置の製造方法において、パッケージのベー
ス金属に接着する前の半導体チップ30の斜視図であ
る。
【0070】最初に、本実施例4による半導体装置の製
造方法について説明する。まず、半導体(GaAs)ウ
ェハ表面の後述のチップ分離工程において分離された後
に各半導体チップを構成する各半導体基板となるべき領
域に複数のFET(半導体素子)が含まれるように、上
記半導体ウェハ表面に上記FETを形成する。次に、放
熱のためのAu層であるPHSを、その厚さが上記半導
体ウェハの裏面の上記FET形成領域7に対応した領域
では30〜50μmとなり、この領域以外の領域24で
は10μm程度になるように形成する。これは、例えば
半導体ウェハ裏面の全面に厚さ10μm程度の薄い第1
のPHSを形成し、次にFET形成領域7に対応した領
域以外の領域の第1のPHSの裏面をレジスト等により
マスクして、電解メッキを行い、マスクされていない領
域、すなわち上記FET形成領域7に対応した領域に厚
さ20〜40μmの第2のPHSを形成することにより
実現できる。また、上記の厚さ20〜40μmの第2の
PHSを先に半導体ウェハ裏面の上記FET形成領域7
に対応した領域に形成し、この後、厚さ10μm程度の
上記の第1のPHSを全面に形成するようにしてもよ
い。次に、上記半導体ウェハ,及び上記PHSを切断
し、これらを、その表面に複数の上記FETが形成され
た半導体基板2,及びPHS4からなる、図8に示す半
導体チップ30に分離する。さらに、この半導体チップ
30のPHS4をAuSnはんだを介してパッケージの
ベース金属(AuメッキされたCuまたはCuW)表面
に接着して、ダイボンディングが完了する。
【0071】上記の製造方法により、その表面に複数の
FET(各FETの中心の間隔が300μm〜1mm)
が形成された厚さ20〜40μmの半導体(GaAs)
基板2と、この基板裏面に形成された、上記FET形成
領域7に対応した領域では厚く(30〜50μm)、こ
の領域以外の領域24では薄く(10μm程度)なって
いるPHS4からなる半導体チップ30が、PHS4裏
面とパッケージのベース金属表面の間のAuSnはんだ
を介して、ベース金属に接着されている半導体装置が作
製される。
【0072】本実施例4においては、半導体チップ30
をベース金属表面にはんだ付けする際に、上記PHS4
の層厚の薄くなっている領域24では、半導体チップの
反りが低減され、半導体チップ30全体のはんだ付け時
の反りが抑制される。これにより、はんだにおけるボイ
ドの発生が抑制され、はんだの熱伝導率が均一となり、
半導体装置の信頼性を向上させることができる。また、
半導体基板上のFETの各電極に接続されているパッド
と、パッケージの整合回路とを接続するAuワイヤの長
さを均一にすることができ、これらのパッドと整合回路
の間での高周波信号の通過位相のズレの発生を防止する
ことができ、半導体装置の高周波特性を向上させること
ができる。
【0073】実施の形態5. 構成1.この発明の実施の形態5における半導体装置
(請求項9)は、図9,10に示すように、その表面に
半導体素子が形成された複数の半導体基板2が、放熱の
ための金属層であるPHS4の表面に配置されてなる半
導体チップ30と、その表面に上記半導体チップ30の
PHS4がはんだ3を介して接着されたパッケージのベ
ース金属5とを備えているものである。このため、上記
半導体チップ30の反りは、上記半導体基板2が形成さ
れている領域でのみ発生し、上記半導体基板2の間の領
域では発生しない。従って、半導体チップ全体のはんだ
付け時の反りが抑制される。これにより、はんだにおけ
るボイドの発生が抑制され、はんだの熱伝導率が均一と
なり、半導体装置の信頼性を向上させることができる。
また、半導体基板上の半導体素子の各電極に接続されて
いるパッドと、パッケージの整合回路とを接続するAu
ワイヤの長さを均一にすることができ、これらのパッド
と整合回路の間での高周波信号の通過位相のズレの発生
を防止することができ、半導体装置の高周波特性を向上
させることができる。
【0074】構成2.この発明の実施の形態5における
半導体装置の製造方法(請求項21)は、図9,10に
示すように、半導体ウェハ表面の所定の領域に半導体素
子を形成した後、この半導体ウェハ表面の上記半導体素
子形成領域以外の領域を所定の深さまでエッチングして
溝を形成する工程と、上記半導体ウェハ表面の全面に補
強板を付着させ、さらにこの半導体ウェハの裏面をこの
ウェハの厚さが上記溝の深さより薄くなるように研削す
る工程と、上記半導体ウェハの裏面の上記溝領域を含む
全面に放熱のための金属層であるPHS4を一体に形成
する工程と、上記補強板を上記半導体ウェハ表面から剥
離し、上記半導体ウェハ表面の溝が形成されていた領域
内の所定の領域のPHS4を切断して、その表面に上記
半導体素子が形成された複数の半導体基板2、及びその
表面に該複数の半導体基板2が形成された上記PHS4
からなる半導体チップ30に分離する工程と、上記半導
体チップ30のPHS4をはんだ3を介してパッケージ
のベース金属5の表面に接着する工程とを含むものであ
る。このため、半導体チップ30をベース金属5表面に
はんだ付けする際の上記半導体チップ30の反りは、上
記半導体基板2が形成されている領域でのみ発生し、上
記半導体基板2の間の領域では発生しない。従って、半
導体チップ全体のはんだ付け時の反りが抑制される。こ
れにより、はんだにおけるボイドの発生が抑制され、は
んだの熱伝導率が均一となり、半導体装置の信頼性を向
上させることができる。また、半導体基板上の半導体素
子の各電極に接続されているパッドと、パッケージの整
合回路とを接続するAuワイヤの長さを均一にすること
ができ、これらのパッドと整合回路の間での高周波信号
の通過位相のズレの発生を防止することができ、半導体
装置の高周波特性を向上させることができる。
【0075】実施例5.この発明の第5の実施の形態に
よる一実施例について説明する。図9は、本実施例5に
よる半導体装置の製造方法における、パッケージのベー
ス金属に接着する前の半導体チップ30の斜視図であ
り、図10は、この半導体チップ30をパッケージのベ
ース金属5にはんだ3により接着してなる、本実施例5
による半導体装置の断面図である。
【0076】最初に、本実施例5による半導体装置の製
造方法について説明する。まず、半導体(GaAs)ウ
ェハ表面の所定の領域にFET(半導体素子)を形成し
た後、この半導体ウェハ表面の上記FET形成領域以外
の領域を40μm程度以上の深さまでエッチングして溝
を形成する。次に、上記半導体ウェハ表面の全面に補強
板を付着させ、さらにこの半導体ウェハの裏面をこのウ
ェハの厚さが20〜40μmになるように、すなわち上
記溝の深さより薄くなるように研削する。この後、上記
半導体ウェハの裏面の上記溝領域を含む全面に、放熱の
ための厚さ30〜50μmのAu層であるPHSを一体
に形成する。さらに、上記補強板を上記半導体ウェハ表
面から剥離し、上記半導体ウェハ表面の溝が形成されて
いた領域のPHSを切断して、図9に示す、その表面に
FETが形成された複数の半導体基板2及び上記PHS
4からなる半導体チップ30に分離する。最後に、図1
0に示すように、上記半導体チップ30を、PHS4を
下にして、パッケージのベース金属(Auメッキされた
CuまたはCuW)5の表面上で300℃程度に加熱さ
れ、溶融したAuSnはんだ3上に置き、この後、はん
だを冷却して固化させる。これにより、半導体チップ3
0はパッケージのベース金属5にはんだ3を介して接着
され、ダイボンディングが完了する。
【0077】上記の製造方法により、その表面にFET
が形成された厚さ20〜40μmの複数の半導体(Ga
As)基板2が、PHS4の表面に形成されてなる半導
体チップ30と、AuSnはんだ3によりPHS4の裏
面に接着されているベース金属5とを備えた、図10に
示す半導体装置が作製される。
【0078】本実施例5においては、半導体チップ30
をベース金属5表面にはんだ付けする際の上記半導体チ
ップ30の反りは、半導体基板2が形成されている領域
でのみ発生し、半導体基板2の間の領域では発生しな
い。従って、半導体チップ30全体のはんだ付け時の反
りが抑制される。これにより、はんだ3におけるボイド
の発生が抑制され、はんだ3の熱伝導率がPHS4の裏
面の全面にわたって均一となり、半導体装置の信頼性を
向上させることができる。また、半導体基板2上のFE
Tの各電極に接続されているパッドと、パッケージの整
合回路とを接続するAuワイヤの長さを均一にすること
ができ、これらのパッドと整合回路の間での高周波信号
の通過位相のズレの発生を防止することができ、半導体
装置の高周波特性を向上させることができる。
【0079】実施の形態6. 構成1.この発明の実施の形態6における半導体装置の
製造方法(請求項22)は、図11(a) に示すように、
その表面の所定の領域に半導体素子が形成された半導体
基板2、及びこの半導体基板2の裏面に形成された放熱
のための金属層であるPHS4からなる半導体チップ3
0を形成する工程と、上記半導体チップ30表面の全面
を押さえるための押さえ板部41と、この押さえ板部4
1の周縁から下方に向かう、その高さが上記半導体チッ
プ30の厚さよりやや大きい突起部11とからなるダイ
コレット10により上記半導体チップ30の表面を押さ
え付けるとともに上記半導体チップ30のPHS4をは
んだ3を介してパッケージのベース金属5の表面に接着
する工程とを含むものである。このため、溶融したはん
だの上に半導体チップ30を置き、さらに上記押さえ板
41によって半導体チップ30の表面を押さえ、この状
態ではんだ3を冷却することにより、半導体チップ30
の反りを低減することができる。従って、はんだ3にお
けるボイドの発生が抑制され、はんだの熱伝導率が均一
となり、半導体装置の信頼性を向上させることができ
る。また、半導体基板上の半導体素子の各電極に接続さ
れているパッドと、パッケージの整合回路とを接続する
Auワイヤの長さを均一にすることができ、これらのパ
ッドと整合回路の間での高周波信号の通過位相のズレの
発生を防止することができ、半導体装置の高周波特性を
向上させることができる。また、上記ダイコレット10
の突起部11の高さが、半導体チップ30の厚さよりや
や高くなっているため、上記押さえ板41の押さえ面と
ベース金属5の表面の間隔が半導体チップ30の厚さ以
下になることがない。従って、半導体チップ30に上記
押さえ板41から必要以上の力が加わることによる半導
体チップ30の破損を防止することができる。
【0080】構成2.さらに、この実施の形態6におけ
る半導体装置の製造方法は、図11(b) に示すように、
上記の構成1の半導体装置の製造方法において、その表
面の所定の領域に半導体素子が形成された半導体基板
2、及びこの半導体基板2の裏面に形成された放熱のた
めの金属層であるPHS4からなる半導体チップ30を
形成する工程と、上記半導体チップ30表面の全面を押
さえるための押さえ板部41と、この押さえ板の周縁か
ら下方に向かう突起部11とを備え、上記押さえ板41
の上記半導体チップ表面を押さえる面にこの半導体チッ
プ30と同じ形を有しかつ同じ大きさである凹部42が
設けられ、上記突起部11の高さと上記凹部42の深さ
の合計が上記半導体チップ30の厚さよりやや大きいダ
イコレット10により上記半導体チップ30の表面を押
さえ付けるとともに上記半導体チップ30のPHS4を
はんだ3を介してパッケージのベース金属5の表面に接
着する工程とを含むものである。このため、半導体チッ
プ30をベース金属5の表面にはんだ付けする際、上記
半導体チップ30の表面が上記押さえ板41により上記
ベース金属5の表面に押さえ付けられることとなり、上
記半導体チップ30の反りは抑制される。また、上記ダ
イコレット10の突起部11の高さと上記凹部42の深
さの合計が、半導体チップ30の厚さよりやや大きくな
っているため、上記押さえ板41の押さえ面とベース金
属5の表面の間隔が半導体チップ30の厚さ以下になる
ことがない。従って、半導体チップ30に上記押さえ板
41から必要以上の力が加わることによる半導体チップ
30の破損を防止することができる。また、上記ダイコ
レット10の凹部42は、半導体チップ30と同じ形を
有しかつ同じ大きさであるから、半導体チップ30の位
置をこの凹部に合わせることができ、半導体チップ30
のはんだ付け工程を安定したものにできる。
【0081】構成3.この発明の実施の形態6における
半導体装置の製造装置(請求項26)は、図11(a) に
示すように、半導体チップ表面の全面を押さえるための
半導体チップ押さえ板部41と、この押さえ板部の周縁
から下方に向かう、その高さが上記半導体チップの厚さ
よりやや大きい突起部11とからなるダイコレット10
を備えたものである。このため、半導体チップ30をベ
ース金属5の表面にはんだ付けする際、上記半導体チッ
プ30の表面が上記押さえ板部41により上記ベース金
属5の表面に押さえ付けられることとなり、上記半導体
チップ30の反りは抑制される。また、上記ダイコレッ
ト10の突起部11の高さが、半導体チップ30の厚さ
よりやや高くなっているため、上記押さえ板41の押さ
え面とベース金属5表面の間隔が半導体チップ30の厚
さ以下になることがない。従って、半導体チップ30に
上記押さえ板から必要以上の力が加わることによる半導
体チップ30の破損を防止することができる。
【0082】構成4.さらに、この実施の形態6におけ
る半導体装置の製造装置は、図11(b) に示すように、
上記の構成3の半導体装置の製造装置において、半導体
チップ30表面の全面を押さえるための半導体チップ押
さえ板部41と、この押さえ板部41の周縁から下方に
向かう突起部11とを有し、上記押さえ板部41の上記
半導体チップ表面を押さえる面にこの半導体チップ30
と同じ形であり、かつ同じ大きさである凹部42が設け
られ、上記突起部11の高さと上記凹部42の深さの合
計が上記半導体チップ30の厚さよりやや大きいダイコ
レット10を備えたものである。このため、半導体チッ
プ30をベース金属5表面にはんだ付けする際、上記半
導体チップ30表面が上記押さえ板部41により上記ベ
ース金属5表面に押さえ付けられることとなり、上記半
導体チップ30の反りは抑制される。また、上記ダイコ
レット10の突起部11の高さと上記凹部42の深さの
合計が、半導体チップ30の厚さよりやや大きくなって
いるため、上記押さえ板41の押さえ面とベース金属5
表面の間隔が半導体チップ30の厚さ以下になることが
ない。従って、半導体チップ30に上記押さえ板から必
要以上の力が加わることによる半導体チップ30の破損
を防止することができる。また、上記ダイコレットの凹
部42は、半導体チップ30と同じ形を有しかつ同じ大
きさであるから、半導体チップ30の位置をこの凹部に
合わせることができ、半導体チップ30のはんだ付け工
程を安定したものにできる。
【0083】実施例6.この発明の第6の実施の形態に
よる一実施例について説明する。図11は、本実施例6
による半導体装置の製造方法,及び半導体装置の製造装
置を示す断面図である。
【0084】図11(a) に示す、半導体装置の製造装置
は、半導体チップ押さえ板部41と、その周縁から下方
に突出する突起部11とからなるダイコレット10を備
えたものである。この突起部11の高さは、半導体チッ
プ30の厚さよりやや大きくなっている。このダイコレ
ット10を用いた、半導体装置の製造方法は、次のよう
なものである。すなわち、図11(a) に示すように、パ
ッケージのベース金属5の表面上で300℃程度に加熱
され、溶融したAuSnはんだ3の上に、半導体(Ga
As)基板2とPHS4からなる半導体チップ30をP
HS4を下にして置き、さらに、上記ダイコレット10
の半導体チップ押さえ板41で、半導体チップ30の表
面をベース金属5表面に向けて押さえ付ける。この後、
この状態ではんだを冷却して固化させ、半導体チップ3
0をベース金属5に接着させる。この際、突起部11の
高さは、半導体チップの厚さよりやや大きくなっている
ため、半導体チップ押さえ板部41の下面とベース金属
5表面の間の距離が、半導体チップ30の厚さ以下にな
ることはない。
【0085】図11(b) に示す、半導体装置の製造装置
は、半導体チップ押さえ板部41と、その周縁から下方
に突出する突起部11とからなるダイコレット10を備
えたものであり、この半導体チップ押さえ板部41の下
面の中央に半導体チップ30と同形の凹部42が設けら
れている。ただし、突起部11の高さと凹部42の深さ
の合計は、半導体チップ30の厚さよりやや大きくなる
ようになっている。このダイコレット10を用いた、半
導体装置の製造方法は、次のようなものである。すなわ
ち、図11(b) に示すように、パッケージのベース金属
5の表面上で300℃程度に加熱され、溶融したAuS
nはんだ3の上に、半導体(GaAs)基板2とPHS
4からなる半導体チップ30をPHS4を下にして置
き、さらに、上記ダイコレット10の半導体チップ押さ
え板部41で、半導体チップ30の表面をベース金属5
表面に向けて押さえ付ける。この後、この状態ではんだ
を冷却して固化させ、半導体チップ30をベース金属5
に接着させる。この際、半導体チップ30の位置は、ダ
イコレット10内において、凹部42に合う位置とな
り、常に押さえ板部41の中央の位置で半導体チップ3
0の表面を押さえることができる。さらに、突起部11
の高さと凹部42の深さの合計は、半導体チップの厚さ
よりやや大きくなっているため、凹部42の表面とベー
ス金属5表面の間の距離が、半導体チップ30の厚さ以
下になることはない。
【0086】なお、半導体チップ押さえ板部41の中央
に設けられた管状の空間は、半導体チップを真空吸着す
るためのものである。また、上記ダイコレット10の材
質は、ステンレス等の金属,またはテフロンである。
【0087】本実施例6においては、ベース金属5表面
上の溶融したはんだ3の上に置かれた半導体チップ30
の表面をダイコレット10でベース金属5の表面に向け
て押さえ付け、この状態ではんだを固化させるため、半
導体チップ30の反りを低減させることができる。さら
に、上記突起部11により、ダイコレット9の押さえ板
41の下面とベース金属5表面の間の距離が、半導体チ
ップ30の厚さより短くなることはなく、このため半導
体チップ30に必要以上の力が加わることはない。従っ
て、このはんだ付け工程で半導体チップ30が破損する
ことを防止することができる。また、上記押さえ板部4
1の中央に凹部42が設けられているダイコレット10
を用いた場合は、半導体チップ30の位置を常にこの凹
部42の位置と一致させることができ、押さえ板部41
の中央で安定して半導体チップ30の表面を押さえるこ
とができ、このはんだ付け工程を安定したものとするこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例1による半導体装置を示す
斜視図である。
【図2】 この発明の実施例1による半導体装置の半導
体基板表面のパッドを示す平面図である。
【図3】 この発明の実施例1による半導体装置の製造
方法を示す断面図(図3(a)-(c) ),及び半導体装置の
製造装置を示す断面図(図3(c) )である。
【図4】 この発明の実施例2による半導体装置の半導
体チップを示す断面図である。
【図5】 この発明の実施例2による半導体装置の製造
方法を示す断面図である。
【図6】 この発明の実施例3による半導体装置の製造
方法において、パッケージのベース金属に接着する前の
半導体チップを示す斜視図である。
【図7】 この発明の実施例3による半導体装置,及び
その製造方法を示す断面図である。
【図8】 この発明の実施例4による半導体装置の製造
方法において、パッケージのベース金属に接着する前の
半導体チップを示す斜視図である。
【図9】 この発明の実施例5による半導体装置の製造
方法において、パッケージのベース金属に接着する前の
半導体チップを示す斜視図である。
【図10】 この発明の実施例5による半導体装置を示
す断面図である。
【図11】 この発明の実施例6による半導体装置の製
造方法,及び半導体装置の製造装置を示す断面図であ
る。
【図12】 従来の半導体装置を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 Auリボン、2 半導体(GaAs)基板、3 は
んだ、4 PHS、5 パッケージのベース金属、6
Auパッド、7 FET形成領域、8 圧着治具、9
半導体チップ押さえ板、10 ダイコレット、11 突
起部、21 ビームリード、24 PHSの層厚の薄い
領域、30 半導体チップ、41 半導体チップ押さえ
板部、42 凹部。

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 その表面の所定の領域に半導体素子が形
    成された半導体基板、及び該半導体基板の裏面に形成さ
    れた放熱のための金属層であるPHSからなる半導体チ
    ップと、 その表面に上記半導体チップのPHSがはんだを介して
    接着されたパッケージのベース金属と、 上記半導体基板表面の両端の領域と該領域に隣接する上
    記パッケージのベース金属表面の領域にわたって設けら
    れ、上記半導体基板表面,及び上記ベース金属表面に接
    着されている、上記半導体チップの両端を上記パッケー
    ジのベース金属の表面に引き付けるための金属帯とを備
    えたことを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の半導体装置において、 上記半導体基板は、その表面の両端の領域に金属膜から
    なるパッドが形成されているものであり、 上記金属帯の一端は、上記パッドに圧着されていること
    を特徴とする半導体装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の半導体装置において、 上記金属帯は、Auリボンであり、 上記パッドを構成する金属膜は、Auからなることを特
    徴とする半導体装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の半導体装置において、 上記金属帯は、ビームリードであることを特徴とする半
    導体装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の半導体装置において、 上記ビームリードは、Auからなることを特徴とする半
    導体装置。
  6. 【請求項6】 その表面の所定の領域に半導体素子が形
    成された半導体基板、及び該半導体基板の裏面に形成さ
    れた放熱のための金属層であり、その両端が上記半導体
    基板の両端より50μm以上外側に突出しているPHS
    からなる半導体チップと、 その表面に上記半導体チップのPHSがはんだを介して
    接着されたパッケージのベース金属とを備えたことを特
    徴とする半導体装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の半導体装置において、 上記PHSの上記半導体基板両端から外側に突出した部
    分の裏面の一部が、上記パッケージのベース金属の表面
    に直接圧着されていることを特徴とする半導体装置。
  8. 【請求項8】 その表面に複数の半導体素子が形成され
    た半導体基板、及び該半導体基板の裏面に形成された放
    熱のための金属層であるPHSからなる半導体チップ
    と、 その表面に上記半導体チップのPHSがはんだを介して
    接着されたパッケージのベース金属とを備え、 上記PHSは、その裏面において、上記半導体基板表面
    の上記半導体素子が形成された領域に対応する領域以外
    の領域に溝が形成され、該領域におけるその層厚がそれ
    以外の領域における層厚より薄くなっているものである
    ことを特徴とする半導体装置。
  9. 【請求項9】 その表面に半導体素子が形成された複数
    の半導体基板が、放熱のための金属層であるPHSの表
    面に配置されてなる半導体チップと、 その表面に上記半導体チップのPHSがはんだを介して
    接着されたパッケージのベース金属とを備えていること
    を特徴とする半導体装置。
  10. 【請求項10】 請求項1,6,8,9のいずれかに記
    載の半導体装置において、 上記半導体基板は、GaAs基板であり、 上記PHSは、Auからなり、 上記はんだは、AuSnからなり、 上記ベース金属は、その表面がAuメッキされた、Cu
    またはCuWからなることを特徴とする半導体装置。
  11. 【請求項11】 半導体ウェハ表面の所定の領域に半導
    体素子を形成するとともに、該半導体ウェハ表面の後述
    のチップ分離工程において分離された後に各半導体チッ
    プを構成する各半導体基板となるべき領域の両端の部分
    に金属膜からなるパッドを形成する工程と、 上記半導体ウェハの裏面に放熱のための金属層であるP
    HSを形成する工程と、 上記半導体ウェハ及び上記PHSを切断し、これらをそ
    の表面の所定の領域に半導体素子が形成され、その表面
    の両端の領域に上記パッドが形成された半導体基板、及
    び上記PHSからなる半導体チップに分離する工程と、 上記半導体チップのPHSをはんだを介してパッケージ
    のベース金属表面に接着する工程と、 2本のAuリボンの各リボンの一端を上記半導体チップ
    の各パッドに圧着する工程と、 上記はんだを加熱し、溶融させるとともに、上記半導体
    チップを上記ベース金属表面に押さえ付け、さらに上記
    各Auリボンの他端を上記ベース金属表面に圧着して、
    上記半導体チップの両端を上記ベース金属表面に引き付
    ける工程とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方
    法。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の半導体装置の製造
    方法において、上記パッドを構成する金属膜は、Auか
    らなることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  13. 【請求項13】 半導体ウェハ表面の所定の領域に半導
    体素子を形成するとともに、該半導体ウェハ表面の後述
    のチップ分離工程において分離された後に各半導体チッ
    プを構成する各半導体基板となるべき領域の両端の部分
    に、該領域から外側に突出するように、金属からなるビ
    ームリードを形成する工程と、 上記半導体ウェハの裏面の上記半導体チップとなるべき
    領域にのみ、放熱のための金属層であるPHSを形成す
    る工程と、 上記PHSをマスクとして上記半導体ウェハをエッチン
    グし、これらを、その表面の所定の領域に半導体素子が
    形成され、その表面の両端の領域に上記ビームリードが
    外側に突出するように形成された半導体基板、及び上記
    PHSからなる半導体チップに分離する工程と、 上記半導体チップのPHSをはんだを介してパッケージ
    のベース金属表面に接着するとともに、上記半導体チッ
    プを上記ベース金属表面に押さえ付け、さらに上記ビー
    ムリードの外側に突出した部分の先端を上記ベース金属
    表面に圧着して、上記半導体チップの両端を上記ベース
    金属表面に引き付ける工程とを含むことを特徴とする半
    導体装置の製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載の半導体装置の製造
    方法において、 上記ビームリードを構成する金属は、Auであることを
    特徴とする半導体装置の製造方法。
  15. 【請求項15】 半導体ウェハ表面の所定の領域に半導
    体素子を形成した後、該半導体ウェハ表面の上記半導体
    素子形成領域以外の領域を所定の深さまでエッチングし
    て溝を形成する工程と、 上記半導体ウェハ表面の全面に補強板を付着させ、さら
    に該半導体ウェハの裏面を該ウェハの厚さが上記溝の深
    さより薄くなるように研削する工程と、 上記半導体ウェハの裏面の上記溝領域を含む全面に放熱
    のための金属層であるPHSを一体に形成する工程と、 上記補強板を上記半導体ウェハ表面から剥離し、上記半
    導体ウェハ表面の溝が形成されていた領域のPHSを切
    断して、その表面の所定の領域に半導体素子が形成され
    た半導体基板、及び上記PHSからなる半導体チップに
    分離する工程と、 上記半導体チップのPHSをはんだを介してパッケージ
    のベース金属表面に接着する工程とを含み、 上記半導体ウェハ表面の溝の形成は、上記半導体チップ
    の上記PHSの両端が、上記半導体基板の両端より50
    μm以上外側に突出するように、上記溝を形成するもの
    であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  16. 【請求項16】 請求項15に記載の半導体装置の製造
    方法において、 上記PHSを上記パッケージのベース金属表面に接着す
    る工程は、上記PHS裏面を上記パッケージのベース金
    属表面にはんだを介して接着させるとともに、上記PH
    Sの上記半導体基板両端から外側に突出した部分の裏面
    の一部を上記パッケージのベース金属の表面に直接圧着
    するものであることを特徴とする半導体装置の製造方
    法。
  17. 【請求項17】 請求項11,13,または16のいず
    れかに記載の半導体装置の製造方法において、 上記圧着は、熱圧着であることを特徴とする半導体装置
    の製造方法。
  18. 【請求項18】 請求項11,13,または16のいず
    れかに記載の半導体装置の製造方法において、 上記圧着は、超音波圧着であることを特徴とする半導体
    装置の製造方法。
  19. 【請求項19】 請求項11,13,または16のいず
    れかに記載の半導体装置の製造方法において、 上記圧着は、熱圧着と超音波圧着を同時に行うものであ
    ることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  20. 【請求項20】 半導体ウェハ表面の後述のチップ分離
    工程において分離された後に各半導体チップを構成する
    各半導体基板となるべき領域に複数の半導体素子が含ま
    れるように、上記半導体ウェハ表面に上記半導体素子を
    形成する工程と、 放熱のための金属層であるPHSを、上記半導体基板裏
    面において、その厚さが上記半導体ウェハ表面の上記半
    導体素子形成領域に対応した領域では厚く、該領域以外
    の領域では薄くなるように形成する工程と、 上記半導体ウェハ,及び上記PHSを切断し、これら
    を、その表面に複数の上記半導体素子が形成された上記
    半導体基板,及び上記PHSからなる上記半導体チップ
    に分離する工程と、 上記半導体チップのPHSをはんだを介してパッケージ
    のベース金属表面に接着する工程とを含むことを特徴と
    する半導体装置の製造方法。
  21. 【請求項21】 半導体ウェハ表面の所定の領域に半導
    体素子を形成した後、該半導体ウェハ表面の上記半導体
    素子形成領域以外の領域を所定の深さまでエッチングし
    て溝を形成する工程と、 上記半導体ウェハ表面の全面に補強板を付着させ、さら
    に該半導体ウェハの裏面を該ウェハの厚さが上記溝の深
    さより薄くなるように研削する工程と、 上記半導体ウェハの裏面の上記溝領域を含む全面に放熱
    のための金属層であるPHSを一体に形成する工程と、 上記補強板を上記半導体ウェハ表面から剥離し、上記半
    導体ウェハ表面の溝が形成されていた領域内の所定の領
    域のPHSを切断して、その表面に上記半導体素子が形
    成された複数の半導体基板、及びその表面に該複数の半
    導体基板が形成された上記PHSからなる半導体チップ
    に分離する工程と、 上記半導体チップのPHSをはんだを介してパッケージ
    のベース金属表面に接着する工程とを含むことを特徴と
    する半導体装置の製造方法。
  22. 【請求項22】 その表面の所定の領域に半導体素子が
    形成された半導体基板、及び該半導体基板の裏面に形成
    された放熱のための金属層であるPHSからなる半導体
    チップを形成する工程と、 上記半導体チップ表面の全面を押さえるための押さえ板
    部と、該押さえ板部の周縁から下方に向かう、その高さ
    が上記半導体チップの厚さよりやや大きい突起部とから
    なるダイコレットにより上記半導体チップ表面を押さえ
    付けるとともに上記半導体チップのPHSをはんだを介
    してパッケージのベース金属表面に接着する工程とを含
    むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  23. 【請求項23】 その表面の所定の領域に半導体素子が
    形成された半導体基板、及び該半導体基板の裏面に形成
    された放熱のための金属層であるPHSからなる半導体
    チップを形成する工程と、 上記半導体チップ表面の全面を押さえるための押さえ板
    部と、該押さえ板部の周縁から下方に向かう突起部とを
    備え、上記押さえ板部の上記半導体チップ表面を押さえ
    る面に該半導体チップと同じ形を有しかつ同じ大きさで
    ある凹部が設けられ、上記突起部の高さと上記凹部の深
    さの合計が上記半導体チップの厚さよりやや大きいダイ
    コレットにより上記半導体チップ表面を押さえ付けると
    ともに上記半導体チップのPHSをはんだを介してパッ
    ケージのベース金属表面に接着する工程とを含むことを
    特徴とする半導体装置の製造方法。
  24. 【請求項24】 請求項11,13,15,20,2
    1,または22のいずれかに記載の半導体装置の製造方
    法において、 上記半導体基板は、GaAs基板であり、 上記PHSは、Auからなり、 上記はんだは、AuSnからなり、 上記ベース金属は、その表面がAuメッキされた、Cu
    またはCuWからなることを特徴とする半導体装置の製
    造方法。
  25. 【請求項25】 半導体チップの表面の全面を押さえ
    て、半導体チップのPHSをパッケージのベース金属表
    面にはんだを介して接着させるための半導体チップ押さ
    え板と、 該押さえ板の外側に位置し、上記半導体基板の両端から
    外側に延びるAuリボン,ビームリード,またはPHS
    をパッケージのベース金属表面に押し付けて、圧着する
    圧着治具とを備えたことを特徴とする半導体装置の製造
    装置。
  26. 【請求項26】 半導体チップ表面の全面を押さえるた
    めの半導体チップ押さえ板部と、該押さえ板部の周縁か
    ら下方に向かう、その高さが上記半導体チップの厚さよ
    りやや大きい突起部とからなるダイコレットを備えたこ
    とを特徴とする半導体装置の製造装置。
  27. 【請求項27】 半導体チップ表面の全面を押さえるた
    めの半導体チップ押さえ板部と、該押さえ板部の周縁か
    ら下方に向かう突起部とを有し、上記押さえ板部の上記
    半導体チップ表面を押さえる面に該半導体チップと同じ
    形であり、かつ同じ大きさである凹部が設けられ、上記
    突起部の高さと上記凹部の深さの合計が上記半導体チッ
    プの厚さよりやや大きいダイコレットを備えたことを特
    徴とする半導体装置の製造装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100366932B1 (ko) * 1999-04-23 2003-01-09 샤프 가부시키가이샤 반도체 장치 및 그의 제조 방법
US11270929B2 (en) 2018-01-05 2022-03-08 Mitsubishi Electric Corporation Semiconductor device

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