JPH09510465A

JPH09510465A - ヘリコバクター・ピロリ（Ｈｐ）関連症候群および感染性疾患における局所抗菌治療および／または予防および治療へのジメチコンの使用

Info

Publication number: JPH09510465A
Application number: JP7524362A
Authority: JP
Inventors: シュミット，アルフレート; ウップマイヤー，ハンス−ユルゲン
Original assignee: シュミット，アルフレート; ウップマイヤー，ハンス−ユルゲン
Priority date: 1994-03-18
Filing date: 1995-03-15
Publication date: 1997-10-21
Also published as: US5834004A; EP0759761A1; NO963892L; CA2185883A1; CZ300696A3; FI963683A; NZ282804A; NO963892D0; WO1995025525A1; AU706351B2; FI963683A0; CA2185883C; SK132596A3; HUT75710A; AU2071495A; CN1146154A; HU9602841D0

Abstract

(57)【要約】本発明は、ヘリコバクター・ピロリ関連症候群および感染における局所抗菌治療ならびに予防および治療へのジメチルポリシロキサン(ジメチコン)の使用に関する。

Description

【発明の詳細な説明】ヘリコバクター・ピロリ(Ｈｐ)関連症候群および感染性疾患における局所抗菌治療および／または予防および治療へのジメチコンの使用本発明の技術的分野本発明は、ヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)(Ｈｐ)に関連する、症候群および感染性疾患の治療における、局所抗菌治療ならびに予防および治療へのジメチルポリシロキサン(ジメチコン)の使用に関する。発明の背景例えば、Ｓ＆Ｌ Simplex^RおよびLefax^R(ロート・リスト１９９３参照）のような市販のジメチコン含有製品が、鼓腸を処置することおよびソノグラフィーのために患者を準備することに使用されている。ＷＯ９０／０７９３０は、特にシリカゲルと組み合わせた、食道、胃および十二指腸の疾病、例えば食道炎、潰瘍(胃および十二指腸)の処置へのジメチルポリシロキサンの使用を開示している。該明細書は、経口投与後の食道、胃および十二指腸への防御膜の形成および維持するジメチコンの能力を記載している。近年、慢性胃炎および潰瘍の発症(胃潰瘍および十二指腸潰瘍)のある形態において、胃腸(ＧＩ)管へのグラム陰性病原体Ｈｐの感染が病源的因子であることが知られるようになり、その胃癌発生との関係の討論が増えて来ている。１９世紀終わりから、病理学者の間で、胃粘膜に特別の細菌が存在することが知られていたが、Ｈｐが消化性潰瘍および胃炎に罹っている患者の胃粘膜の生検材料から単離されたのは１９８３年が最初であった。(Marshall，B.J.：Unident ified curved bacilli on gastric epithelium in active chronic gastritis． Lancet Ｉ(1983)，1273-1275)。Ｈｐは、他の細菌と比較して酸不安定で感受性である。従って、この病原体は特定の生態学的ニッシェでのみしか成育できない。このニッシェは、胃および体粘膜の上皮の防御粘膜層の直接下にだけでなく、十二指腸粘膜の胃異形成でも発見された。Ｈｐの感染経路は現在までのところ明確でない。感染は、特に動物の病原体保持を明確にすることができないため、人から人への経口により伝達するらしいと考えられていた。感染率は衛生基準に依存する。西洋先進国では、感染率は年間約１％である。Ｈｐ感染は、６０才の人で６０％見られる。Ｈｐ病原体と、上部ＧＩ管での異なる症状の関係はここ数年、体系的に研究された。潰瘍に罹っていない集団におけるＨｐ感染の高い伝染は、最初、Ｈｐが無害の非病原菌であるという仮説を導いた。現在、病原体が胃粘膜でＢ型胃炎の原因になるということが確立した事実と見なされている。(Dixon，M.F.：Helicoba cter pylori and peptic ulceration：Histopathological aspects．J．Gastroe nterol．Hepatol．6(1991)，125-130)。Ｂ型胃炎はＨｐ感染と密接に関係しており、これらの患者の殆ど１００％で検出される。Ｂ型胃炎は殆ど常に十二指腸潰瘍の患者に存在するが、病理的関連性はまだ明白ではない。Ｈｐに対する抗菌効果を有しない酸阻害剤について成された長年の試験は、頑固なＨｐ成育の場合ですら、潰瘍を治癒できることを示した。抗菌治療によりＨｐから治癒した患者の約１０％は、１年以内の潰瘍の再発を示す。明らかに、これらの患者は、一般に、Ｈｐ再感染にも罹っている。潰瘍に罹っていない集団の４０％がＨｐ陽性である場合、これらの患者のＨｐ感染の再発が、１年以内の潰瘍の再発の十分な原因となるのか、未解決の問題として残さなければならない。胃潰瘍はまたＨｐと関連していると見なされる。この場合、Ｈｐ感染との関連は密接でなく、ただ７０−８０％の胃潰瘍の患者がＨｐ陽性である(Marshall,B. J.，前掲)。本発明の要約驚くべきことに、ジメチコンは、Ｈｐ成育を減少させるため、Ｈｐ感染の局所抗菌治療およびＨｐ関連疾患の予防および処置に有効であることが判明した。従って、本発明は局所抗菌治療のためのおよびＨｐ関連疾病の予防および処置、特に胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍および胃癌の予防および処置におけるジメチコンの使用に関する。無作為臨床比較試験において、ジメチコンは胃潰瘍と診断された患者のＨｐの成育を、４週間にわたり１日当たり４回８０mgを投与した場合、十分に減少させることが判明した。同様な結果は、夕方の３００mgの４週間にわたるラニチジン投与では得られなかった。胃の胃カメラの研究で、Ｈｐ成育は胃粘膜の付加的生検でも試験した。この研究の結果を以下の表に要約する。上記データは、ジメチコンの投与がＨｐ成育の明白な減少に導くことを明らかに示す。ジメチコンで処置した患者の５２.４％は、４週間処置後にもはや病原体が検出されなかった。本発明により、ジメチコンは、単独または、抗生物質、例えばアモキシリン、テトラサイクリン、クラスロマイシンまたはメトロニダゾールおよび／またはプロトンポンプ阻害剤、Ｈ₂遮断剤、抗酸剤または抗癌剤のような他の活性成分と組み合わせて、使用し得る。我々は本発明の実施態様を記載したが、我々の実施態様が、本発明の方法を利用する他の実施態様を提供するために置換され得ることは明白である。従って、本発明の範囲は、実施例により示される具体的実施態様よりむしろ添付の請求の範囲により定義されることは認められよう。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ)，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＨＵ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＮ，ＭＷ，ＮＬ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ

Claims

【特許請求の範囲】１．ヘリコバクター・ピロリ感染の局所抗菌治療のための医薬組成物の製造におけるジメチコンの使用。２．ヘリコバクター・ピロリに関する疾病の予防および処置のための、請求項１記載の使用。３．慢性胃炎の予防および処置のための、請求項１記載の使用。４．胃潰瘍の処置予防および処置のための、請求項１記載の使用。５．十二指腸潰瘍の予防および処置のための、請求項１記載の使用。６．胃癌の予防のための、請求項１記載の使用。