JPH09509864A - 造孔器具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 造孔器具は、凸状製品であり、該製品の凸状の側部には接着剤の層が存在している。該接着剤は、上記接着剤と凸状の基端側を有するリング形状のボディとの間に設けられる熱可塑性材料のキャリアシートの上に存在し、該キャリアシートは、例えば溶接により、リング形状のボデイの内周及び外周に沿って、上記リング形状のボディに取り付けられる。造孔器具は、その周辺の平坦な部分に、上記接着剤に密接に接続する紙の如き熱安定性の材料の平坦な層を有している。該熱安定性の材料は、上記リング形状のボディの外周の外方へ半径方向に伸長し、熱形成の間の安定性をもたらす。

Description

【発明の詳細な説明】 造孔器具 本発明は、その基端側が凸面を有しており、該凸面には接着剤が設けられ、該 接着剤によって、ユーザの皮膚に接着することができ、また、その先端側には、 収集バッグ又は該収集バッグ用の接続部を有している、造孔器具に関する。 以下の記載において、造孔患者又は造孔者とは、結腸フィステル形成術、回腸 フィステル形成術、又は、尿管フィステル形成術を受けている人間を指す。その ような人間は、結腸、回腸又は尿管が、外科的に露出されており、これにより、 そのような器官を通って搬送される人体の老廃物は、人工的な開口を介して排出 され、収集バッグの中に収集される。該収集バッグは、通常、瘻を包囲する開口 を有する接着剤プレートによって、皮膚に接着されている。 造孔患者においては、１−２ｃｍの距離にある、最も接近した瘻の包囲体が、 凹陥されるか、あるいは、瘻を包囲する皮膚表面の残りの部分に関して、クレー タ若しくは空所に位置決めされることが多い。かかる患者に関しては、造孔製品 を用いるのが便利であり、そのような造孔製品においては、瘻を収容するための 開口部の周囲の接着面が、ユーザに向けて凸状及び突出する部品を有しており、 これにより、造孔器具の接着面を、上記クレータ又は空所の皮膚のいかなる場所 にも係合させて接着させることができる。特に、造孔器具は、可能な限り瘻に接 近して皮膚に十分に接着させることが重要であり、その箇所は、最も深い位置に 存在することが極めて多い。接着面の前方に突出する部品の形状は、例えば、ド ーム型又は円錐形であり、そのような製品は、凸状製品として知られている。本 明細書全体を通じて、凸状又は凸型とは、実際の実施例とは関係無く、そのよう な広い意味を有している。 ＥＰ３１７３２６は、凸状製品を開示しており、剛性リングは、その凸状の側 部全体の上に、上記剛性リングに接着された軟質の熱可塑性フォーム（発泡体） から形成された、中間リングを担持している。この中間リングは、製品をユーザ の皮膚の上で位置決めするための、接着層を担持している。上記発泡体のリング は、コストを増加する要素であり、剛性リングに接着剤で取り付ける作業は、製 造コストを増大させる。 デンマーク特許出願１５２９／９１、及び、ＥＰ４１６３９７は、凸状製品を 開示しており、該凸状製品においては、人体の皮膚に使用するのに適した接着層 が、リング形状の物体の凸状面に直接設けられている。そのような凸状製品にお いては、接着剤の凸状の形状は、リング形状のボディの凸状の形状によって与え られ、接着剤は、瘻の周囲のユーザの形状にその形状を適合させる可能性はない 。従って、エアポケットが生ずることがあり、ユーザの皮膚に対する接着を不完 全にする。 請求項１に記載される造孔器具を用いた場合、接着層は、ボディの凸状面全体 にわたって、リング形状のボディにしっかりと接続されるのではなく、人体に対 して相対的に動くことができる。これにより、上記接着層は、ユーザの瘻の周囲 の皮膚の凹凸に従い、エアポケットを生ずることなく、皮膚に完全に接着するこ とができる。これにより、造孔器具は、ユーザの皮膚に対してより安定的に確実 に接着される。 基端側の平坦な接着側部を有する造孔器具の製造は、人体の皮膚に使用するに 適した接着剤の平坦なディスクを形成する工程を含み、上記ディスクの両側には 、プラスチックシートが設けられる。接着剤の先端側のプラスチックシートは、 例えば、接着剤又は溶接によって、収集バッグ、又は、該収集バッグを取り外し 可能に接続することのできる接続部品に取り付けられる。接着剤の基端側のシー トは、保護シートであって、使用前に取り外され、次に、接着剤の実質的に平坦 な基端側によって、造孔器具がユーザの皮膚に接着される。 キャリアシート、及び、上述のタイプの保護シートを有する接着剤の平坦なデ ィスクは、本タイプの造孔器具、すなわち、凸状製品を製造するためにも効果的 に使用することができ、その理由は、キャリアシート及び保護シートを有する接 着剤のディスクは、熱形成して、凸状の形状にすることができるからである。ま た、上記キャリアシートは、請求項２に記載するように、リング形状のボディ に効果的に取り付けることができる。リング形状のボディとキャリアシートとの 間のスペースに空気アクセスを設けることにより、リング形状のボディとキャリ アシートとの間に、かなりの距離を与えることができ、これにより、接着剤は、 ユーザの皮膚のかなりの凹凸に従うことができる。 キャリアシート及び保護シートを有する上述の接着剤ディスクを凸状製品に熱 形成することは、熱可塑性のシートが冷却されると、異方性の収縮を示し、その 結果、上記接着剤ディスクが、所望の平坦な形状にならずに、しわよりが生じた り、膨らんだりする。これにより、ユーザの皮膚に対する接着が不十分になる。 請求項４に記載する造孔器具を用いた場合には、熱可塑性材料の平坦な層が、そ のような望ましくない膨らみ又はしわの形成を確実に防止する。従って、接着剤 は、ユーザの皮膚の凹凸に十分に従うことができる。 本発明の好ましい実施例を図面を参照して以下に説明するが、図面において、 図１は、収集バッグを取り付けることのできる接続部品を有する造孔器具の側 面図であり、 図２は、図１の造孔器具の先端側を示しており、 図３は、図１の造孔器具の基端側を示しており、 図４は、図１の造孔器具の軸方向の断面を示しており、 図５は、図１に示すような造孔器具を接続部品を省略して示す側面図であり、 図６は、図５の造孔器具の先端側を示しており、 図７は、本発明の造孔器具を固着された収集バッグと共に示す側面図であり、 図８は、図７の造孔器具の先端側を示している。 図１乃至図４の造孔器具、並びに、図５及び図６の造孔器具は、共通する多く の技術的な特徴を有しており、従って、両方の造孔器具には同じ参照符号が付さ れている。 図４は、プラスチック製のリング形状のボディ１０を示しており、該ボディは 、可撓性を有すると共に、比較的剛性を有しており、これにより、通常生ずる荷 重の下で、寸法的に実質的に安定である。リング形状のボディ１０は、凸状であ る基端側１１を有しており、該基端側は、図示の軸方向の断面において、Ｓ字 形状の湾曲部を形成している。また、リング形状のボディ１０は、先端側１２を 有しており、該先端側１２は、図示の実施例においては、平坦であるが、目的に 応じて他の形状を有することができる。 接着剤の層すなわち接着層２０は、リング形状の円形のディスクの形態を有し ており、人体の皮膚に使用するに適しており、且つ、長時間にわたって人体の皮 膚に接着することのできる、接着剤から構成されている。接着層２０は、その先 端側２１において、熱可塑性のキャリアシート３０に接着しており、該キャリア シートは、半径方向において、接着剤２０と実質的に同じ広がりを有している。 図４は、リング形状のボディ１０の凸状の基端側１１に極めて接近して設けられ る接着剤２０を有する、キャリアシート３０を示しており、上記キャリアシート ３０は、それぞれの溶接シーム（溶接継ぎ目）３１、３２において、その内周１ ３及び外周１４に沿って、リング形状のボディ１０に溶接されている。リング形 状のボディの内周１３にある溶接シーム３1は、閉じたリングの形状を有してお り、従って、リング形状のボディ１０とキャリアシート３０との間に、完全に気 密なシールを形成している。リング形状のボディの外周１４にある溶接シーム３ ２も同様にリング形状を有しているが、少なくとも１箇所で中断されており、こ れにより、溶接シーム３２を通って、リング形状のボディの凸状の基端側１１と キャリアシート３０との間のスペースに通じる空気アクセスを、外周１４に形成 している。接着層２０は、その基端側に、接着層２０の方を向いているその先端 側がシリコナイジングされている熱可塑性材料の保護シート４０を有しており、 これにより、上記保護シート４０は、容易に剥離して、使用前に接着層２０から 取り除くことができる。 紙又は他の熱安定性の材料から成る実質的に平坦な層５０は、接着剤２０に緊 密に接続されて設けられており、上記層５０は、その外周２３から伸長して、接 着剤２０の平坦な部分全体を覆っており、上記紙の層５０は、リング形状のボデ ィ１０の外周１４を越えて更に内方へ伸長している。これにより、溶接シーム３ ２が安定化される。熱安定性という表現は、その間に接着剤２０が設けられてい るキャリアシート３０及び保護シート４０を熱形成する際に使用される温度に おいて、紙の層５０が安定であることを意味している。 図１乃至図４の造孔器具を製造する際には、出発材料は、リング形状のボディ １０及び平坦な複合プレートであり、該複合プレートは、円形のリング形状のデ ィスクの形態を有しており、接着剤の層２０と、キャリアシート３０と、保護シ ート４０と、紙５０とを備えており、これらシート及び紙は、例えば、接着剤２ ０の層の方を向いた側部をシリコナイジングすることにより、剥離剤で処理され ている。リング形状のボディ１０の外周１４に相当する半径の内側に位置する上 記複合ディスクの少なくとも中央部が加熱されるが、その理由は、上記中央部は 、図４に示す断面になるように、変形しなければならないからである。加熱は、 接着剤２０、キャリアシート３０及び保護シート４０が塑性になる温度まで実行 され、変形は、ディスクが所望の変形を生ずるようディスクのプラスチックの中 央部及びリング形状のボディ１０を真空成形するか又は一緒にプレスすることに より行う。次に、リング形状の２つの溶接シーム３１、３２が、リング形状のボ ディ１０の内周１３及び外周１４にそれぞれ沿って形成される。そうではなく、 接着剤によって取り付けを行うこともできる。その後の冷却工程において、熱可 塑性材料は、異方性の収縮のために、湾曲又はしわよりを生ずる傾向があるが、 そのような膨張、しわより、又は、湾曲は、熱安定性の層５０の存在により、生 ずることができなく、その理由は、熱安定性の紙の層は、そこに生ずる温度変形 に抗して、寸法的に安定であるからである。 リング形状のボディ１０の先端側１２は、この実施例において、平坦であり、 接続部品６０は、リング形状の溶接シーム６１において、リング形状のボディ１ ０の先端側１２に取り付けられている。接続部品６０は、造孔器具の収集バッグ に周知の態様で接続されるようになっている。図５及び図６の実施例は、接続部 品が無いことを除いて、図１乃至図４の実施例に対応している。この実施例は、 その基端側がユーザの皮膚に接着され、従って、実質的に平坦な先端面を形成し ており、該先端面の上に、平坦な基端側の接着面を有する造孔器具を接着剤によ って取り付けることができる。 図７及び図８は、図５及び図６の造孔器具が、接着剤又は溶接によってリング 形状のボディ１０の先端側１２に取り付けられた、収集バッグ７０を有している 状態を示している。収集バッグ７０は、基端側のシート部材７１と、先端側のシ ート部材７２とを備えており、これらシート部材は、それぞれの周囲に沿う溶接 シーム７３において、互いに溶接されている。収集バッグ７０は、周知の態様の 入口開口を有しており、この入口開口は、リング形状のボディ１０の中央開口と 実質的に同軸の関係にある。 図１乃至図４、図５及び図６、又は、図７及び図８の造孔器具を使用する場合 には、保護シート４０及び紙５０を共に取り除き、これにより、接着層２０の基 端側２２を露出させ、次に、造孔器具をユーザの皮膚に接着して、造孔器具をユ ーザの瘻の周囲で中心決めする。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ)， ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，Ｃ Ｈ，ＣＮ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ ，ＧＥ，ＨＵ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ， ＬＫ，ＬＲ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＮ，Ｍ Ｗ，ＭＸ，ＮＬ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ，ＴＴ，ＵＡ， ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．造孔器具であって、 凸状の基端側（１１）、先端側（１２）、内周（１３）及び外周（１４） を有する、リング形状のボディ（１０）と、 前記リング形状のボディ（１０）を、ユーザの皮膚の方を向いた前記基端 側（１１）で、ユーザの皮膚に取り付けるための、接着剤の層（２０）とを備え 、前記接着剤（２０）は、該接着剤（２０）と少なくとも同じ広がりを有する熱 可塑性のキャリアシート（３０）の上に設けられており、 前記キャリアシート（３０）は、前記接着剤（２０）と前記リング形状の ボディ（１０）との間に設けられると共に、リング形状のボディの内周（１３） 及び外周（１４）に沿って、前記リング形状のボディの前記基端側（１１）に、 それぞれのスペースを有して取り付けられていることを特徴とする造孔器具。 ２．請求項１の造孔器具において、前記キャリアシート（３０）は、前記外周 （１４）に沿う閉じていないリング形状の溶接シーム（３２）において、前記リ ング形状のボディ（１０）に取り付けられており、これにより、前記スペースに 対する空気アクセスを形成していることを特徴とする造孔器具。 ３．請求項１又は２の造孔器具において、前記キャリアシート（３０）は、前 記内周（１３）に沿う閉じたリング形状の溶接シーム（３１）において、前記リ ング形状のボディ（１０）に取り付けられていることを特徴とする造孔器具。 ４．請求項１乃至３のいずれかの造孔器具において、前記キャリアシート（３ ０）は、熱可塑性材料であり、前記リング形状のボディ（１０）の前記外周（１ ４）をかなり越えて伸長しており、前記キャリアシート（３０）は、実質的に平 坦であることを特徴とする造孔器具。 ５．請求項４の造孔器具において、熱可塑性の保護シート（４０）を備えてお り、該保護シートは、前記接着剤（２０）の前記基端側を覆うと共に、 前記接着剤（２０）に対して剥離性を有していることを特徴とする造孔器具。 ６．請求項４又は５の造孔器具において、熱安定性の材料（５０）の平坦な層 を備えており、該層は、前記接着剤（２０）に密接して接続されると共に、前記 接着剤の外周（２３）から実質的に半径方向内方に伸長し、前記リング形状のボ ディ（１０）の前記外周（１４）に重なっていることを特徴とする造孔器具。 ７．請求項６の造孔器具において、前記熱安定性の材料（５０）は、前記接着 剤（２０）の前記基端側に設けられると共に、前記接着剤（２０）に対して剥離 性を有していることを特徴とする造孔器具。 ８．請求項７の造孔器具において、前記熱安定性の材料（５０）は、シリコナ イジングされた紙であることを特徴とする造孔器具。 ９．造孔器具であって、 凸状の基端側（１１）、先端側（１２）、内周（１３）及び外周（１４） を有する、リング形状のボディ（１０）と、 前記リング形状のボディ（１０）に堅固に接続されていて、前記リング形 状のボディの前記外周（１４）をかなり越えて伸長している、実質的に平坦な熱 可塑性材料のキャリアシート（３０）と、 前記リング形状のボディ（１０）及び前記キャリアシート（３０）の基端 側（１１）を実質的に覆う、接着剤の層（２０）層と、 前記接着剤（２０）の基端側を覆うと共に、前記接着剤（２０）に対して 剥離性を有している、熱可塑性材料の保護シート（４０）とを備え、 更に、前記接着剤（２０）に密接に接続された熱安定性の材料の層（５０ ）を備えており、該熱安定性の層は、前記接着剤の外周（２３）から実質的に半 径方向内方に伸長すると共に、前記リング形状のボディ（１０）の前記外周（１ ４）に重なることを特徴とする造孔器具。 １０．請求項９の造孔器具において、前記熱安定性の材料（５０）は、前記接着 剤（２０）の基端側に設けられると共に、前記接着剤（２０）に対して 剥離性を有していることを特徴とする造孔器具。 １１．請求項１０の造孔器具において、前記熱安定性の材料（５０）は、シリコ ナイジングされた紙であることを特徴とする造孔器具。 １２．請求項１乃至１０のいずれかの造孔器具において、前記リング形状のボデ ィ（１０）の前記先端側（１２）は、収集バッグ（７０）に取り付けられている ことを特徴とする造孔器具。 １３．請求項１乃至１０のいずれかの造孔器具において、前記リング形状のボデ ィ（１０）の前記先端側（１２）は、収集バッグを取り外し可能に取り付けられ る接続手段（６０）を有していることを特徴とする造孔器具。