JPH09509097A - 有機の環境悪化汚染物質を吸収するための方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は地面（12）、瓦礫又は固定ごみ捨て場表面上で、ごみ捨て場の水域上又はその中で液体及び／又はスラッジ相及び／又は固体沈澱を以て浮遊している、オイル、タール及びフェノール類の如き有機の環境を悪化させる汚染物質（１）を吸収するための方法に関する。この目的は本発明に於て大きな表面をもち且つ中空球の構造を示すフライアッシュ（３）及び／又はセメントで活性化されたフライアッシュ、特に褐炭粉末を燃料とするボイラーからのフライアッシュを汚染物質と接触させ、フライアッシュ及び汚染物質が水（５）で活性化され、汚染物質が固定化された混合物（６）へと混合され、固化された状態で使用されることにより達成される。

Description

【発明の詳細な説明】 有機の環境悪化汚染物質を吸収するための方法 本発明は地面、瓦礫又は固体ごみ捨て場にある、水上又は水中に浮遊する、又 は液状及び／又はスラッジ相及び／又は固体の堆積物をもつ有害物質貯蔵場とし て設置されたごみ捨て場に於ける、オイル、タール及びフェノールの如き有機の 環境悪化汚染物質を吸収するための方法に係わる。 多数の技術及び物質がかかる汚染物質を吸収するために知られているが、それ らの使用及び製造並びに廃棄物処理にはかなりのコストが必要であり、しかし夫 々の汚染物質に対応する包括的な固定化を行なわせることはなかった。 そこでは吸着剤としてポリマー（例えばＤＤ２９８１３２，ＤＥ４００８６９ ３），バインダー（例えばＤＤ１４４２７４，２０１６４９，２３４３７０；Ｄ Ｅ４１０８０８９，３８２５９０５，２９５１７７６，２４５２０６１），炭素 質物質（例えばＤＤ２２３０７６，２９６０６９，２７７５９５，２０５３９０ ；ＤＥ３８１８０９６，２５３６８０７），発泡物質（例えばＤＥ４１１３１２ ５，４０３８１５５，２７３８５２８；ＤＤ１３７２５６），化学品（例えばＤ Ｅ３９０８７４６，３５０７９１７，３４２３８８５，２４３４６３２），生物 材料（例えばＤＥ４１０４８９８，３８１８０９６，１７６９４６１）又は微生 物（例えばＤＥ２９１１０１６）が使用される。有害物質で汚染された物質は加 熱（例えばＤＤ２９４６８４，２９７５７５）、除去法（例えばＤＤ２２３０７ ６） 又は抽出（例えばＤＥ４２３３５８４）の技術で処理される。 併しながら特別な問題が事故により水中に導入された汚染物質及びごみ捨て場 又は古い廃棄場に貯蔵された汚染物質により惹起される。その場合特に困難な問 題は液体及び／又はスラッジ相を持つ廃棄場である。最後に述べた廃棄場をコン トロールするためには、通常膨大な且つ費用のかかる設計が汚染物質が地上の水 又は表面水に到達することを防止するために要求される。これらの場合には固定 化は熱的又は抽出処理の過大な消費に於てのみ可能であり、廃棄物の除去のため には更にコストがかかる。従って本発明の基本的課題は汚染物質を吸収し、それ らの固定化を達成するための単純な手段を用いることである。 多年に亘る広範囲の且つ費用のかかる研究に於て、大きな表面積で且つ中空シ ェルの形状を持つフライアッシュ及び／又はセメント活性化フライアッシュ、特 に褐炭（リグナイト）粉末を燃料とするボイラーからのフライアッシュが汚染物 質と接触させられ、フライアッシュと汚染物質が混合物中で混入された水で活性 化されて汚染物質を固定化し、固められることが見出された。もし汚染物質が地 面、瓦礫、又は固体ごみ捨て場に堆積されるならば、その時は本発明の方法に於 てフライアッシュは汚染物質上に乾いたまままき散らされ、汚染物質並びにフラ イアッシュは次で水と混合され、次に汚染物質固定化混合物の形でごみ捨て廃棄 場中に密封物質として又は交通路の従構造として又は緊密化され且つ固定化され た生成物として割れ目なく合体される。 もし汚染物質が事故により水上及び／又は水中に浮遊して導入されるならば、 その時は、本発明により、フライアッシュは水表面上 に堆積され、汚染物質はフライアッシュ上に吸収され、水中のフライアッシュと 汚染物質の混合物は次で沈澱され、水の底に汚染物質固定化混合物として沈降し 、そしてそのものとして固化される。 もし汚染物質が貯蔵のため、沈澱施設として且つ液体及び／又はスラッジ相及 び／又は固体沈澱を以て作用する汚染物質貯蔵所上及び／又はその中で浮遊して 導入されるならば、その時は本発明は乾いたフライアッシュを汚染物質貯蔵所の 表面上に堆積させるか、フライアッシュ−水懸濁液を導入し、フライアッシュ上 に汚染物質を吸収し、そこでフライアッシュと汚染物質の混合物は沈澱させられ 、汚染物質貯蔵所の底に汚染物質固定化混合物の形で堆積され、更に固化される 様にする。 もし貯蔵所として機能する沈澱施設中の汚染物質が固体の形で貯蔵されるなら ば、その時は本発明はフライアッシュ及び水の懸濁液を汚染物質貯蔵所に適用し 、該懸濁液は次で沈澱、沈降、固化される様にする。 信頼し得る被覆を保証するために、フライアッシュと水のセメント活性化懸濁 液は繊維切片の如き弾性材料と混合されて、汚染物質貯蔵所及び／又は沈澱層の 表面上に沈澱、沈降且つ固化される。 本発明は下記の例示的態様に於て説明される。 図１は事故に引続き底部に拡がった汚染物質の固定化のエンジニアリングシー ケンスを図式的に示す。 図２は事故に引続き水中に拡がった汚染物質を固定化する際のエンジニアリン グシーケンスの機能的表示である。 図３は廃棄物処分貯蔵又は沈澱のために導入された汚染物質を固定化する際の エンジニアリングシーケンスの機能的表示である。 事故により、汚染物質１、例えば油が砂質の底２（図１ａ）の表面に到達する 。大きな表面及び中空球の構造のただのフライアッシュ又はセメントで活性化さ れたフライアッシュ３が底２上に分布された汚染物質１の表面上に散布される（ 図１ｂ）。有利には褐炭粉末を燃料とするボイラーからのフライアッシュが用い られる。フライアッシュ３は汚染物質１を吸着し、汚染物質が合体された混合物 ４を形成し、この中に水５が次で混合される（図１ｃ）。水の合計の比率は導入 された乾燥集合体中の10％であり、それはフライアッシュ３を活性化する。汚染 物質、フライアッシュ及び水からその様に生成された混合物６はプラントに於け る使用に対し準備されて混合され又は吸収され又は合体され、又使用場所に於け る使用のために混合される（図１ｄ）。汚染物質、フライアッシュ及び水の混合 物６（図１ｄ）は処分施設のために縫い目のない密封材７へと処理されるか、又 は割れ目のない交通路従構造へと処理される。その様に固定化された混合物は直 ちに沈澱可能である。硬化に引続き汚染物質は長期間且つ漏れのない状態で固定 化される。この技術は事故後に出るタール類、フェノール類及び他の汚染物質を 固定化するのに全く同様に適用し得る。 水域に於ては事故に引続き、汚染物質１は浮遊部分９及び懸濁された部分10を 以て導入される（図２）。フライアッシュ又はセメントで活性化されたフライア ッシュ３は水域８の表面に対し且つ汚染物質が広がっている帯域に同時に適用さ れる。 フライアッシュ３は沈澱11により表面上に浮遊している部分９及び水域８中に 懸濁している部分10と結合し、水域８中の水で活性化される。 フライアッシュ及び汚染物質の水で活性化された混合物は水域８中で沈澱し、 水域の底に堆積し、そこで固定化された層12の形で固化する。この層12は長期間 に亘り安定で、且つ浸出を防止する。 浮遊する汚染物質をもつ液相14の形の汚染物質１及びスラッジ相15の形の懸濁 した汚染物質及び固体沈澱は処分又は沈澱場として設計された汚染物質貯蔵所13 中に合体される（図３）。フライアッシュ３は乾燥形体で、又は水とフライアッ シュの懸濁液として液相14の表面に対し適用される。 液相14中の汚染物質の浮遊する部分はフライアッシュ３上に沈澱11により吸収 される。スラッジ相15中の汚染物質のスラッジ部分はフライアッシュ上に沈澱に より吸収され、スラッジ層17は緊密化される。フライアッシュ及び汚染物質の活 性化された混合物は相14、15中で沈澱され、緊密化されたスラッジ層17上に堆積 し、緊密化された層12の形で固化する。この層12は又長期安定であり、且つ浸出 抵抗性である。 更に固体沈澱16及びスラッジ層17が蔽われる。スラッジ相14、15の液体及び部 分はそれらが水として除去される様な程度まで精製され、そして例えば再循環又 はリサイクル媒体として使用され得るし、又更に水処理プラントを通過後に使用 され得る。 その上の層がフライアッシュ及び水を導入することにより、沈澱、沈降及び緊 密化により層12上に堆積され得る。 層12及びその上の層は又固定化され、安定で浸出抵抗性の層であり、それによ り廃棄処分場又は古い沈澱の被覆が生ずる。 又、浮遊する及び懸濁する部分をもつタールのたまりの様な舟形の汚染物質貯 蔵所を被覆することも可能である。 かかる場合に於て乾燥したフライアッシュ又はフライアッシュの懸濁液が導入 され、それによりフライアッシュが浮遊する及び懸濁する部分を吸収し、アッシ ュ及び汚染物質の混合物として沈澱する。 その様に精製された液相は再び沈降可能である。特別な利益が織物切片の様な 弾性材料がアッシュ及び水のセメントで活性化された懸濁液に対し添加され、又 沈澱され、沈降され、緊密化される時達成される。結果として、弾性層が創生さ れ、高負荷に耐える被覆として作用する。 又、廃棄物処分場又は固体廃棄物をもつ古いごみ捨て場にかかる層を与えるこ とも可能である。 次の様な利益が本発明により提供される： １．汚染物質が液体及び／又はスラッジ形状である時、汚染物質のフライアッシ ュ中への吸収及び拡散により汚染物質を結合し且つ固定化する。 ２．形成された層が密封及び臭防止機能を以て、表面を保護する被覆を構成する 。 ３．形成された層が高負荷に対し抵抗性であり、浸出を防止し且つ安定である。 ４．本発明のテクノロジーは単純且つ経済的態様で実施可能である。 ５．フライアッシュは何時でも経済的に安く利用可能である。それ以上の処理を 必要とせず、それが製造された状態で使用される。場合によっては単にセメント による活性化が実施される。 ６．古くからの廃棄物の問題が確実に、経済的に且つ環境保護的に解決され得る 。 ７．吸収剤の製造及び適用及び汚染物質除去のための従来の高いコ ストが実質上除去される。

【手続補正書】特許法第１８４条の８ 【提出日】１９９６年４月１２日 【補正内容】 明細書 有機の環境悪化汚染物質を吸収するための方法 本発明は請求項１の前文に規定された方法に関する。 かかる方法はＤＥＡ２３３９１４３の対象である。ここでは静電フィルターア ッシュが攪拌により疎水性の有機物質、特にエモーション（原文のまま）の形及 び／又は粗に分散した形でのオイル及び／又は脂を含む廃水に添加され、オイル ／脂を吸収し、次で沈澱させ、そしてオイルの堆積後刺傷抵抗性の材料へと硬化 させる。吸着性のフライアッシュのみの使用のため、フライアッシュのエマルジ ョン中の滞留時間をもった強制攪拌（強度の混合）が、エマルジョンを分裂させ 且つオイル／脂を沈澱前に吸着するために要求される。 ドキュメントＷＯ−Ａ８８／０２７３９は、活性の、水和されたフライアッシ ュが0.23及び0.35の間の水対アッシュ比で、固化／結合のため汚染物質で負荷さ れた物質、大地及び液体に添加して使用され、即ち汚染物質は水和して固化した アッシュのマトリックス中に包まれ、それにより新しく発生した構造中に結合さ れる。ここでは吸着性のそして特に吸収性のフライアッシュの液体汚染物質及び それらの溶液生成物を結合しそして固定する反応の効果は何ら使用されない。 同様な考察が米国特許第４５１４３０７明細書にも適用される。そこでは石油 精製スラッジ及び類似物の如き粒状固体が、石灰−アッシュ−水の混合物と安定 化された物体を形成するため結合されるのみである。 ドキュメントＷＯ−Ａ９３／１５８３１に於ては、一般に固体燃料からのフラ イアッシュが、毒性の、放射性の、汚染性物質を固定するために使用されるであ ろう。 多数の技術及び物質が汚染物質を吸収するために知られているがそれらの使用 及び製造並びに廃棄物処理にはかなりのコストが必要であり、しかし夫々の汚染 物質に対し包括的な固定化を行なわせることはなかった。 そこでは吸着剤としてポリマー（例えばＤＤ２９８１３２，ＤＥ４００８６９ ３），バインダー（例えばＤＤ１４４２７４，２０１６４９，２３４３７０；Ｄ Ｅ４１０８０８９，３８２５９０５，２９５１７７６，２４５２０６１），炭素 質物質（例えばＤＤ２２３０７６，２９６０６９，２７７５９５，２０５３９０ ；ＤＥ３８１８０９６，２５３６８０７），発泡物質（例えばＤＥ４１１３１２ ５，４０３８１５５，２７３８５２８；ＤＤ１３７２５６），化学品（例えばＤ Ｅ３９０８７４６，３５０７９１７，３４２３８８５，２４３４６３２），生物 材料（例えばＤＥ４１０４８９８，３８１８０９６，１７６９４６１）又は微生 物（例えばＤＥ２９１１０１６）が使用される。有害物質で汚染された物質は加 熱（例えばＤＤ２９４６８４，２９７５７５）、除去法（例えばＤＤ２２３０７ ６）又は抽出（例えばＤＥ４２３３５８４）の技術で処理される。 請求の範囲 １．水域上又はその中で浮遊するか、又は液体及び／又はスラッジ相及び／又は 固体堆積物を有する汚染物質貯蔵所として設計された廃棄物堆積場に於ける、オ イル、タール、フェノール類の如き有機の環境を損なう汚染物質を吸収するため 、フライアッシュが汚染物質と接触させられる方法であって、大きな表面をもち 且つ中空球構造のセメントで活性化されたフライアッシュ、特に褐炭粉末を燃料 とするボイラーからのフライアッシュが水域の表面に対し適用され、汚染物質が フライアッシュ上に吸収され、フライアッシュと汚染物質の混合物が水中に沈澱 され、そして汚染物質が固定化された混合物の形で水域の底に堆積され、そこで 固化することを特徴とする方法。 ２．液相が沈澱により精製され、除去されて汚染物質なしに蒸発する請求項１に よる方法。 ３．フライアッシュが精製された液相の表面上に堆積され、その様に生成された 懸濁液が沈澱され、相上に汚染物質なしに堆積され且つ固化されることを特徴と する請求項１及び２による方法。 ４．フライアッシュ及び水の懸濁液が沈澱により沈澱層の表面上に堆積されそし て固化されることを特徴とする上記請求項の一つによる方法。 ５．フライアッシュ及び水のセメントで活性化された懸濁液が織物切片の如き弾 性材料と混合されて、沈澱により沈澱層上に堆積され且つ固化されることを特徴 とする上記請求項の一つによる方法。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．地面、瓦礫又は固体ごみ捨て場にあるか、水域上又はその中で浮遊するか、 又は液体及び／又はスラッジ相及び／又は固体沈澱を有する汚染物質貯蔵所の形 での廃棄物堆積場に於ける、オイル、タール、フェノール類の如き有機の、環境 を損なう汚染物質を吸収する方法であって、大きな表面をもち且つ中空球構造の フライアッシュ及び／又はセメントで活性化されたフライアッシュ、特に褐炭粉 末を燃料とするボイラーからのフライアッシュを汚染物質と接触させ、フライア ッシュ及び汚染物質が水で活性化され、汚染物質が固定化された混合物へと混合 され、固化された状態で使用されることを特徴とする方法。 ２．汚染物質が事故のために密封され又は密封されない地面、瓦礫又は固体ごみ 捨て場上に堆積されている請求項１記載の方法に於て、フライアッシュが乾燥し て汚染物質上に散布され、結合された汚染物質並びにフライアッシュが水と混合 され、そして汚染物質が固定化された混合物として継ぎ目なしに緊密化物質とし て処分場に、交通路の路盤として組込まれ又は堆積されることを特徴とする方法 。 ３．フライアッシュ及び汚染物質の混合物がフライアッシュに対して＞10％の水 比率で混合されることを特徴とする請求項２による方法。 ４．事故により汚染物質が水域中の水上に及び／又は水中に浮遊して導入される 請求項１による方法に於て、フライアッシュが水域の表面に対し適用され、汚染 物質がフライアッシュ上に吸収され、フライアッシュと汚染物質の混合物が水中 に沈澱され、そして汚 染物質が固定化された混合物の形で水域の底に沈降され、固化することを特徴と する方法。 ５．液体及び／又はスラッジ相及び／又は固体沈澱をもつ汚染物質貯蔵所として 役立つ処分場又は古い堆積場上に及び／又はその中に汚染物質が層状に浮遊して 導入される請求項１による方法に於て、フライアッシュが乾燥して又はアッシュ 及び水の懸濁液として汚染物質貯蔵所の表面に対し適用され、汚染物質はフライ アッシュ上に吸収され、フライアッシュと汚染物質の混合物は沈澱され、汚染物 質貯蔵所の表面上に汚染物質固定化混合物としてその底にスラッジ乃至固体の稠 度に緊密化されて堆積され且つ固化されることを特徴とする方法。 ６．液相が沈澱により精製され、除去されるか又は汚染物質なしに蒸発する請求 項５による方法。 ７．フライアッシュが精製された液相の表面上に堆積され、その様に生成された 懸濁液が沈澱され、相上に汚染なしに堆積され且つ固化されることを特徴とする 請求項５及び６による方法。 ８．フライアッシュ及び水の懸濁液が沈澱により沈澱層の表面上に堆積されそし て固化されることを特徴とする請求項５乃至７による方法。 ９．フライアッシュ及び水のセメントで活性化された懸濁液が織物切片の如き弾 性材料と混合されて、沈澱により沈澱層の表面上に堆積され且つ固化されること を特徴とする請求項５乃至７による方法。 10．汚染物質貯蔵所として役立つ廃棄物処分場又は古いごみ捨て場に於ける汚染 物質が固体相で貯蔵される請求項１による方法に於 て、フライアッシュ及び水の懸濁液が汚染物質貯蔵所の表面上に堆積され、沈澱 され、沈降され且つ固化されることを特徴とする方法。 11．フライアッシュ及び水のセメントで活性化された懸濁液が織物切片の如き弾 性材料と混合されて、汚染物質貯蔵所及び／又は沈澱層の表面上に堆積され、且 つ沈澱、沈降及び固化されることを特徴とする、請求項10による方法。