JPH09508569A - 空気の清浄・脱塵装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は空気清浄と脱塵のためにサイクロン交換器３を使用している装置で、サイクロンの遠心力作用と粒子がいわゆる帯電励気部に入る前に部分的に粒子の帯電を促す領域となる少なくとも一つの経路の作用の組み合わせの手段４、１３、１５を含む装置である。

Description

【発明の詳細な説明】 空気の清浄・脱塵装置 発明の背景 本発明は空気の清浄及び脱塵装置に関する。 種々の産業界、特にエレクトロニクス、塗装、食品、製薬業、さらには細胞培 養関連産業等において、または病院等の建物内において、分子的観点から空気の 質をコントロールすることは絶対的に必要である。微粒子と微生物汚染は深く結 び付いている。自然環境に存在する微生物は、殆どの場合空気中の微粒子にバイ オフィルムの形で付着しているということが今日では知られている。 １０，０００個の微粒子のうちの１つが混成微生物の存在と関係しているとも 考えられている。従って、製造過程上必要とされる産業環境の微生物学的衛生シ ステムが、空気の分子の制御に完全に結び付けられることは、驚く程のことでは ない。 空気中の細菌含有量をモニターすることを可能にするパラメーターは、物理学 （紫外線やイオン化等による殺菌作用で補ったろ過）や化学的消毒（エアゾール 、殺菌剤、燻蒸消毒等）、または通常は殺菌とそれをバックアップするための補 助としてのろ過の組み合わせによる。 現在開発されている解決策のほとんどで、単位容量毎の微粒子数を制限し、関 連する微生物汚染を制限するという濾過作用が基本的方法として残っている。こ れらのシステムでは、急速かつ回復不能なシステム効率の低下を検出できなけれ ば、システムは急速に汚れてしまい、システムを一新するための相当のコストを 必要とするという大きな欠点がある。 上記従来の欠点を克服するために、本発明は、コイルタイプサイクロン交換器 とも称されるサイクロン式の交換器の原理を用い、空気の質の制御を改善しよう とするものである。 調理装置の上側で煙を補集するためのものとして、このタイプのサイクロン交 換器を利用することがすでに知られている。この適用例は、仏国特許２，６３０ ，０２９号とこれに対応する米国特許４，９５７，５２０号および欧州特許ＥＰ −０，３３８，９６０号に記載されている。 本発明は、より拡大した適用範囲を有するものであり、より良い空気の質の制 御を達成することを可能にするものである。 発明の開示 本発明は上記目的を達成するためには、サイクロン交換器タイプの交換器を使 用した空気の浄化及び脱塵のための装置であって、部分的に帯電微粒子が励気部 に入る以前に、部分的に帯電した微粒子に励気部への少なくとも１つの経路での 作用とサイクロンの遠心分離作用を組み合わせた手段をさらに含むことを特徴と する。 本発明による処理は、個々に知られた物理の法則であるが、一つのシステムに 結合することで、除塵に関して非常に高い効率を達成可能とし、その後に微生物 学的な浄化をする。上記に引用したフランスの特許の場合のように、本発明の衛 生装置は自己浄化式であり、濃縮物を少しづつ流すという利点を生かし、それ自 身いかなる汚染も蓄積しない。 本発明のシステムは、処理される気体における位相変化に効果があるコイル方 式のサイクロン交換器と磁場及び／又は電場の作用によって微粒子を外周の方へ 向けて除去することを可能とする経路帯電励気器を組み合わせてなる。入口に接 するように配置された十分に強力なイオナイザーを通過することによって、予め 微粒子はイオン化される。その後、イオン化された粒子は、交換器の外周の方へ 向かって粒子の除去を高める磁場及び／又は電場に対して影響を受けやすくなり 、交換器の外周では、コイル上又は交換器の壁面を凝縮物がゆっくり流れること によって捕捉されることになる。 サイクロン本体の軸方向に誘導するために、連続的に電流をコイルに供給する 。 電場は、交換器本体の外周に絶縁されて配置された導通板の正極によって得ら れる。負極端子は、サイクロンの出口ガイド部に配置されている。このように作 られた電場は、いつも求心力が利用される：それゆえに電界は、入口でイオン化 された粒子を外周の方へ導く。 処理された空気が滴下するほどには十分な湿気を帯びていない場合、入口ノズ ルからの注入による加湿で、サイクロン交換器通過後に非常に捕捉されやすいよ うな湿気を帯びた空気を供給可能とする。 その後、粒子は凝集し、中央で渦流となって排出される除湿された乱流の空気 中には含まれなくなる。ここに特定した実施例は、遠心分離と湿気による凝集性 を強化することによって、微粒子の捕捉効率をかなり改善する。 サイクロンの底部に導かれた粒子は、幾何学的に速度を著しく減少させる回復 室を通過する。その後、粒子はサイフォンの作用によって一定レベルに保たれた 水中に落下して集められる。 軸方向の磁気及び／または求心性の電場作用による強化された遠心分離、濃縮 及び凝集集、そして広がったベース方向へての経路を有するという本発明のシス テムが、処理すべきた空気との接触部分にいかなる汚染も蓄積しないことを可能 にする。汚染物質を含む水はゆっくりと安定室へ引き込まれ、ここでサイフォン 作用によって汚染物質が取り除かれる。 本発明は、添付した図面を参照する説明によりさらに明確に理解することがで きる。 図面の簡単な説明 図１は、本発明の一実施例の概要を示す断面図である。 図２は、本発明で使用した電場の一例の概略を示す部分図である。 発明を実施するための最良の形態 微粒子を含んだ空気が、装置本体に対して直角に接続する入口１から入る。そ れから空気は、例えば熱いエミッターフィラメント及び軸方向の円筒形のコレク ター表面からなる軸状のイオナイザー２を通過する。不活性であろうがなかろう が、存在する微粒子によって好ましく帯電が行われ、空気の部分的なイオン化が この入口部位で促される。それから帯電空気はサイクロン３に入る。ここで、荷 電粒子が軸方向の磁場及び／または求心性の半径方向の電場Ｅの作用を受け、そ の間にサイクロン運動を行なう。磁場は、ラック４から供給される導通コイルに 適当な連続的電流を流すことによって作られる。交換器１４の内壁に付着する正 極板１３と、中央の空気コレクター１６に対向させて付着する負極板１５とから なるキャパシターに電圧を印加することによって、放射状の電場が作られる。磁 場及び／または電場が、サイクロン中で粒子が自然にらせん形の経路をとるよう に促し、粒子のサイズに関わりなく、サイクロンの外周の方に向く特に効率的な 粒子の移動を導く。捕捉される粒子の直径を制限することによってサイクロンの カットオフ閾値をかなり減少させることが可能になる。外周において、粒子は冷 たいコイル５に接触するが、コイル５には、空気中の湿分またはノズル６によっ て入口から注入された水の凝縮が生じている。そのため、粒子は水によって捕捉 され、粒子を含む水滴がサイクロンの壁面１４流れ落ちを集められ、排出される 。少しづつ流れるということには２通りの効果がある。即ち、粒子の捕捉と交換 器本体の自己洗浄である。 凝縮物回収室８から室３を物理的に分離する格子状の分離装置は、サイクロン の内部の壁面から２、３ミリメートルの位置に有効に働くように設けられている 。サイクロンの基部では、粒子を含む水滴は、速度がかなり低下して、ほとんど ゼロになって孔７から回収室８へ入る。そこで粒子が凝縮水９に捕捉される。凝 縮水の水位は、サイフォン１０の働きによって一定に保持される。同時に、浄化 された空気は、サイクロンの出口１２へデフレクタ１１によって導かれる。 要求される空気の等級によっては、本装置の出口で、乾燥のためのフィルター を追加することで、有効に浄化を補うことができる。その場合のフィルターの働 きは、直接フィルターで濾過するシステムに比べて非常に改善される。即ち、フ ィルターに入ることで空気が浄化され、除湿されて、フィルターの汚れが非常に 減り、最適な濾過効率を持続できる期間が延びる。また本システムの維持費と保 全費が極端に減少する。 本発明によるシステムは、例えば標準ＮＦＸ４４１０１でクラス４０，０００ の空気が要求されるならば、単独で用い得るし、クラス４，０００を達成するた めには、補助フィルター群と共に用いることが有効である。従って、本発明が適 用可能な領域は広く、食品または製薬の産業において微生物学的にモニターされ た部屋、コンポーネント産業及び表面処理産業におけるクリーンルーム、病院内 における滅菌の部屋等が対象にできる。 補助のフィルターを備えることで、空気の滅菌達成することもできる。例えば 食品産業の多くで要求される湿気とバクテリアの量を達成するためには、本発明 によるシステム単独で充分である。例えば、搾乳場、食塩工場、食肉処理場等で の生産ルームための場合がこれに当たる。 符号の説明 １ 入口 ２ イオナイザー ３ サイクロン ４ ラック ５ コイル ６ ノズル ７ 孔 ８ 凝縮物回収室 ９ 凝縮した水 １０ サイフォン １１ デフレクタ １２ サイクロンの出口 １３ 正極板 １４ 交換器 １５ 負極板 １６ 空気コレクター

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．サイクロンの遠心作用と粒子がいわゆる帯電励気部に入る前に部分的に粒子 の帯電を促す領域となる少なくとも一つのサイクロン内経路とを組み合わせた手 段を含むことを特徴とするサイクロン交換器タイプの交換器を用いた空気の清浄 ・脱塵装置。 ２．請求項１の装置において、帯電を促す領域の少なくとも一つが軸方向の磁場 であることを特徴とする空気の清浄・脱塵装置。 ３．請求項２の装置において、磁気インダクションＢが軸方向となるように複数 の誘導コイルに連続的に電流を供給して磁場を形成することを特徴とする空気の 清浄・脱塵装置。 ４．請求項１〜３の装置において、帯電を促す領域の少なくとも一つが放射状の 電場であることを特徴とする空気の清浄・脱塵装置。 ５．請求項１〜４のいずれかの装置において、帯電を促す電場は、求心力のある 領域Ｅが交換器の内壁と外壁の間で得られることを可能とする直列の電極板によ って作られることを特徴とする空気の清浄・脱塵装置。 ６．請求項１〜５のいずれかの装置において、粒子を帯電するための装置が熱せ られた中央のフィラメントと円筒形のコレクターケーシングで形成され、交換器 の入口１に設けられる軸方向のイオナイザー２とで構成されることを特徴とする 空気の清浄・脱塵装置。 ７．請求項１〜６のいずれかの装置において、コンデンサーとして作動するコイ ルを通して循環する冷却用液体との熱交換が、粒子の捕捉と交換器本体の自己洗 浄のための液体となるという二つの役割を果たす水滴の流れを発生させることを 特徴とする空気の清浄・脱塵装置。 ８．請求項１〜７のいずれかの装置において、粒子を含む水滴の実質的速度を０ として、粒子と水滴が取り除かれる飽和室に落ちることを可能にした孔７を有し 、浄化された空気がデフレクタ１１によってサイクロンの出口１２に導かれるこ とを特徴とする空気の清浄・脱塵装置。