JPH09507300A - 標的の代用物および改良された参照パネル - Google Patents

標的の代用物および改良された参照パネル

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JPH09507300A JP7518574A JP51857495A JPH09507300A JP H09507300 A JPH09507300 A JP H09507300A JP 7518574 A JP7518574 A JP 7518574A JP 51857495 A JP51857495 A JP 51857495A JP H09507300 A JPH09507300 A JP H09507300A
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Abstract

(57)【要約】 候補化合物と標的との反応性を測定する方法であって、標的の物理的存在を必要としない方法が開示される。標的置換体の参照セットから得られるデータを処理する式を提供することにより、この式は標的との反応性を予測するので、試験されるべき化合物が、参照パネル、適用される式、に関して物理的に評価され、そして実際の標的との反応性が予測され得る。個々のメンバーからなり、このメンバーはタンパク質を含み、ここでパネルのメンバーの少なくとも1つが、免疫グロブリン(Ig)以外のタンパク質またはそのフラグメントであり、そしてここで、この非免疫グロブリンタンパク質の存在がパネルを濃縮するパネルが記載される。これらのパネルは、プロフィールを作成する分析物との反応性について試験され得る。このようなプロフィールはパターンマッチング、サンプルの分析および他の分析において使用され得る。

Description

【発明の詳細な説明】 標的の代用物および改良された参照パネル 技術分野 本発明は、分析、治療、および、標的分子に特異的に結合する物質を提供する ことが望まれるその他の用途で有用な化合物の同定、すなわち、標的分子の非存 在下で、候補が、スクリーニングされる物質に結合することを可能にする特異的 なパターンマッチング技術に関する。本発明はまた、プロフィールおよびパター ンマッチングにおいて使用するための参照パネルの構築における改良に関する。 より詳細には、本発明は、親和性標的として、酵素および/または非免疫グロブ リンタンパク質を含む交差反応フィンガープリントを生成するための参照パネル に関する。背景技術 レセプターまたは他の標的に特異的に結合するリガンドを見出すことが望まれ る数多くの例がある。最も明白な例を引用すると、レセプターが特定の型の細胞 の活性化の原因であれば、レセプターに結合するリガンドは、レセプターの活性 化を促進するまたは抑制するかのいずれかで、細胞に対する対応する生理学的効 果とともに治療上の使用を見出し得る。細胞が動物または植物に含まれていれば 、効果が全器官によって感じられ得る。従って、新規の薬剤を設計するための最 も一般的なアプローチは、これらのレセプターに適切に結合する作用物を見出す ことである。 特定の標的に結合するリガンドはまた、分析的意味で用途を見出し得る。例え ば、抗体は免疫アッセイ手順において有用な成分である。これらの手順の全ては 、抗原と抗体との間の特異的な相互作用に依存しており;いずれのパートナーも 分析物であり得る。 さらに、工業的用途を有する分離手順および他の方法で特異的結合を利用し得 る。非常に簡単な例証を用いると、不純物に対するレセプターの親和性が所望の 成分に対するよりも十分に大きい場合、組成物の他の成分を相対的に排除するた めに、不純物を結合し得る「レセプター」が結合した固体支持体で組成物を処理す ることにより、不純物が組成物から効果的に除去され得る。 上記の場合の全てにおいて、特異的結合を特徴付ける親和性の量および必要と される特異性の程度は、状況に依存する。いくつかの用途は、比較的弱い相互作 用によって利益を得、その一方、他の用途では高い親和性を必要とする。いくつ かの用途では他の用途より特異性をより多く要求する。 目的の標的に結合するリガンドを見出すための明らかに理性のない力による方 法は、標的自身に結合するそれらの能力に関して潜在的なリガンドである大量の 化合物の能力を物理的に試験することである。この方法は、実際、全ての場合に おいて、首尾良くリガンドを最終的に見出し得ることにはなんら疑いはないが、 実用的な用途に所望され得るよりも多くの時間を消費し、労働集約的であること が明らかである。第一に、標的、例えば、レセプターは、試験され得る特定の物 理的形態で生成されねばならず、そして十分な量が、候補である特定の化合物の 範囲を試験するために提供されなくてはならない。第二に、化合物がまさにラン ダムな順序で試験される場合、大量の標的が必要とされる。このことは、特に細 胞性レセプターの場合には非常に高価である。 いくつかのアプローチがこれらの困難性を最小化するために示唆されてきた。 第一に、ランダムに化合物を試験するよりも、系統的に変化させた化合物パネル が使用され得る。このような系統的に変化させたパネルは、所定の特徴のモノマ ー単位からポリマー単位を形成することによって簡便に構築され得る。最も簡便 なこのようなポリマーはペプチドであるが、ポリサッカライド、ポリヌクレオチ ドなどもまた使用され得る。重要であるパラメーターおよびそのようなパネルを 構築する方法は、米国特許第4,963,263号、第5,133,866号、第5,340,474号に記 載され、これらの内容は本明細書中で参考として援用される。 候補としての系統的に変化させた化合物パネルの使用に加えて、または代わり に、スクリーニングそれ自身が、必要とされる多くの物理的測定を最小化するよ うな方法で行われ得る。例えば、米国特許第5,217,869号(本明細書中で参考とし て援用される)に記載されるように、標的と反応することが知られているリガン ドの反応性プロフィールは、標的に結合する標準パネルを提供することによって 確立され得る。この得られたプロフィールは、レセプターに結合することが知ら れているこの特定のリガンドを特徴付ける。次に、候補化合物は、それらの対応 するプロフィールを得るために、同じパネルに対して試験され得る。対応するプ ロフィールが、標的に対して成功した結合体であることが知られているリガンド のプロフィールに一致(match)する場合、一致するプロフィールを生成する化合 物は、標的に結合する高い蓋然性を有する。あるいは、異なる特徴を有するイン バースイメージパネルが調製され、そしてレセプターについて得られたプロフィ ールと反対のパネルに対するリガンドとは一致される。 種々の他の技術は、レセプターの候補リガンドへの物理的結合を測定し得る容 易さを改良するための方法(ロボット学、反応性の蛍光検出、パネルの物理的配 列など)に関する。 特異的な結合ペアのメンバーを見出そうとする他の方法は、3次元データベー スサーチ、X線結晶構造学、分子モデリングなどのコンピューターに基づく方法 を含む。他の方法は、標的の代用物として抗体を用い、または標的レセプターに 関する化合物の挙動に単に依存する。例えば、特定のセリンプロテアーゼインヒ ビターまたは多くのセリンプロテアーゼインヒビターとしての化合物の挙動は、 それについてその阻害活性が未だ決定されていないが、それが別のセリンプロテ アーゼの有用なインヒビターであると仮定することを導き得る。この最後に述べ た方法の有効性は、それに対する結合特徴が知られていない標的レセプター(セ リンプロテアーゼ)と、それに対する試験化合物の結合特徴が知られている「参照 レセプター」であるセリンプロテアーゼの類似性に依存する。 本発明は、リガンドを標的と一致させる別の方法を提供する。利用可能な標的 の供給が限られている場合、これは特に有用である。本発明の方法は、標的が決 して十分には精製されず、不安定であり、またはそうでなければ大規模スクリー ニングのために十分な量で入手できない場合、または標的に対するアッセイ手順 が複雑でコストがかかる場合、薬剤設計計画において特に有用である。さらに、 この方法は、多くの潜在的リガンドに対してスクリーニングするプログラムにお いて、レセプターの消費を最小にする。 米国特許第5,300,425号(本明細書中で参考として援用される)は、特定の分析 物の特徴的プロフィールを調製し、種々の分析物の間の結合特性を相互関係を持 たせるために類似のプロフィールを一致させる方法、およびこの目的のためにプ ロフィールを作成するためのインバースイメージパネルの使用を記載する。'425 特許に記載される方法では、免疫グロブリンまたはそれらの免疫学的に反応性の フラグメントが、特徴付けおよび相互関係づけにおいて使用される特徴的なプロ フィールを得るために、結合性リガンドのパネルのメンバーとして使用された。 (米国特許第5,340,474号に記載されるこの技術の改良法は、上記の置換体であ るパネルをプロフィールすることにおいて使用される抗体およびフラグメントに 対する多様なパラログのパネルを述べている。パラログは、最少数のパラログを 用いて最大限の多様性がパネルメンバーを経て得られ得るような特徴を有するモ ノマーからなる、好ましくはMW7.5KD以下のポリマー成分として定義される。多 様性を最大限にすることによって、「化学的空間(chemical space)」を特徴付ける 一連の空間/荷電輪郭(contour)は、次に、比較的少数の化合物を用いて達成さ れる。 上記で参照した特許に記載されるように、このような参照パネルは、多くの意 味で有用である。パネルは、特定の分析物を特徴付ける「フィンガープリント」を 得るために使用され得る。このフィンガープリントは、IRスペクトルまたはNMR スペクトルが使用され得るのとほぼ同様の方法で、特定の物質を同定するための 分析道具として使用され得る。さらに、それらのフィンガープリントに含まれる 類似のフィンガープリント、または類似の特徴を有する分析物が、一般にまたは 類似の特徴に関する特性に関して類似の結合または反応特性を有することが認識 される。従って、例えば、目的のレセプターが既知のリガンドを有する場合、参 照パネルに対するそれらのフィンカープリントを、既知のリガンドから得られた フィンガープリントと一致させることにより、このレセプターに結合する他の化 合物が見出され得る。結合ペアの相補的なメンバーの同様の一致(matching)が、 インバースイメージのセットを使用して得られ得、ここで参照パネルに対するリ ガンドのフィンガープリントが、参照パネルのインバースイメージである化合物 のセットに対するレセプターのフィンガープリントに一致する。 さらに、試薬のパネルが有用であるさらに別の用途は、サンプルの分析物組成 を測定することにある。この用途は、米国特許第5,338,659号に記載され、この 特許は本明細書中に参考として援用される。未知のサンプルについて得られたフ ィンガープリントを、標準の既知の組成物について測定された所定のフィンガー プリントまたはプロフィールと一致させる。この特許に記載のような特定のコン ピューター技術は、この比較を容易にするために利用され得る。しかし、この場 合には、用途が、一般に関連した構造を有する分析物を含む組成物に絞られ、そ してフィンガープリントを分析物自身の他の固有の性質と相互に関係づける手段 が必要とされないため、広範囲の結合能力が要求されるとは一般に考えられない 。従って、この場合には、必ずしも、抗体または最大限に多様なパラログでもな いパネルメンバーを使用することが論理的であると考えられ得る。 本出願は、結合パートナーを同定する別の方法を記載し、これは所望の標的の 代用物(surrogate)としての参照パネルに対する結果のコンピューター使用の組 み合わせを用いる。例証される参照パネルは酵素を含む。従って、驚くことに、 たとえ、例示の参照パネルにおいて使用される酵素が、本来、(抗体のように)結 合活性の極めて大きな多様性を有するように設計しなかったとしても、反応性の 十分な多様性が、重要な結果を達成するために得られ得ることが見出される。パ ラログの設計により達成された少数のパネルメンバーに起因する最大限の多様性 を有すると予想される酵素は存在しなかった。それにもかかわらず、酵素を(類 似の活性を有するアイソエンザイムでさえ)参照パネルのメンバーとして利用す ることによって、満足し得る代用物により、候補リガンドの標的への結合を推定 することが達成され得、この標的にはパネルメンバーである酵素に対するアミノ 酸配列の任意の類似性によっても全く関連のない標的が含まれる。従って、一般 的に、このような酵素または参照分子がまた、上記参照特許において記載される プロフィールを作る方法およびパターンマッチング方法において、および本明細 書に記載の方法において有用であることが見出された。本発明の開示 本発明は、任意の数の潜在的なリガンドをスクリーングするための、標的の、 いわゆる実質的には代用物を利用する。第一に、好ましくは、系統的に多様であ る特徴を有する、化合物の「トレーニングセット」について標的の反応性結合プロ フィールが調製される。このトレーニングセットは、例えば、標的に対する親和 性の程度が変化する10個の異なる化合物を含み得る。従って、標的プロフィール は、これらの化合物と変化する親和性のセットを示す。標的自身に関して別の候 補リガンドを試験するよりも、参照パネルの分子(これに対してトレーニングセ ットがまた、反応性の程度が変化する)に対して、この同じセットの10個のトレ ーニング化合物の反応性を試験することにより「代用物」が人工的に作成される。 これは参照パネルと呼ばれ得る。トレーニングセット中のそれぞれの化合物は、 従って、この参照パネルに関して反応性のパターンを示す。 これにより2次元マトリックスを得、ここでは参照パネルのそれぞれのメンバ ーについてトレーニングセットの各メンバーの反応性のレベルが記録される。参 照パネルの各メンバーの、各トレーニング化合物との反応性のレベルは、従って 、直交次元で同時に記録される。 参照パネルの各メンバーは、勿論、実際の標的が示したよりもトレーニングセ ットに関して異なるプロフィールを示す。しかし、これらの参照パネルプロフィ ールのいくつかのコンピューター使用の組み合わせ(好ましくは線形(linear)組 み合わせ)は、標的自身から得られるプロフィールに可能な限り緊密に一致する プロフィールを生成する。この最適な近似は標的の代用物を構成する。参照パネ ルに関するコンピューター使用から得られる式を、新たに試験される化合物の反 応性を推定するために用いる。経験的には、このような代用物は、トレーニング セットの以外のリガンドに適用される場合、良好な予見力を有する。参照パネル に対するリガンドプロフィールのライブラリーが、このように、リガンドの直接 的な物理的スクリーニングに匹敵する結果をコンピューターを用いてサーチし得 る。 従って、続いて試験されるそれぞれの化合物について、参照パネルの各メンバ ーに対する反応性が得られ、そしてトレーニングセットに由来する式が適用され 、標的に関する予測値を得る。候補化合物の標的との反応性を直接に試験する代 わりに、容易に利用できる参照レセプターのパネルについてその反応性を試験し 、 これらの結果に対して式を適用し、そして標的自身が使用されたなら生じるであ ろうことを予測する。参照セットに対する貯えられたリガンドプロフィールのラ イブラリーが大きいほど、代用物によるスクリーニング効率の増加も大きくなる 。 非免疫グロブリンタンパク質(このいくつかは天然に存在するが、実際にそれ らがどのように生成されるのかは考慮に入れない)は、分析物のプロフィール作 成において使用するための参照パネルを構成するために好都合に使用され得、米 国特許第5,338,659号に記載される分析目的と同様に、標的に関して候補化合物 の結合能力を予測する。従って、本発明の方法において有用なパネルは、酵素、 T細胞レセプター、聴覚レセプター、レクチン、および任意の結合部位を含む人 工的に改変されたタンパク質などの全てのタンパク質を含み得る。パネルはまた 、メンバーとして抗体またはそのフラグメント、またはパラログを含む;しかし 、本発明の方法で有用なパネルにおいては、本明細書中で以下に記載するように 、非Ig/非パラログメンバーは、パネル中で、任意の免疫グロブリンタンパク質 および含まれるパラログの寄与以上にパネルを「濃縮(enrich)」しなければならな い。 一つの局面において、本発明は、標的と反応する候補化合物の能力を測定する ための方法に関し、この方法は標的の代用物の提供する工程を包含する。代用物 は、コンピューター使用の組み合わせ、好ましくは少なくとも2つの参照反応性 プロフィールの線形組み合わせを表すその式であり、化合物のトレーニングセッ トに対する標的の経験的な結合データに最もよく一致する。参照反応性プロフィ ールは、化合物のセットに関して、参照レセプターのパネルの各メンバーの反応 を表し、この化合物のセットは、「トレーニングセット」と称され得る。次いで式 を、各候補化合物について得られる参照レセプターのパネルの各メンバーに関す る反応性に適用する。この式を適用する結果は、上記化合物が、標的レセプター を用いて直接に試験されたなら見出されるであろうということを模倣する。 従って、本発明のこの局面は、標的と反応する候補を同定する方法に関し、こ の方法は: (a)少なくとも2つのメンバーの参照パネルの、第一のセットの化合物に関す る反応性プロフィールの組み合わせを表す式を提供する工程であって、この式は 、上記化合物の上記第一のセットに関する上記標的自身の反応性プロフィールに 最 も一致すると予測されるプロフィールを計算する工程; (b)候補に関して上記参照パネルの上記少なくとも2つのタンパク質の反応性 を試験する工程;および (c)上記標的に関する候補の反応性を評価するために、工程(b)で測定された反 応性に上記式を適用することによって、上記候補の標的に関する予想される反応 性を計算する工程を包含する。 次いで、成功した候補が同定され、そして適切な出発物質から合成される。 本発明の別の局面は、トレーニングセットとパネルとの特に好ましい組み合わ せである。この好ましいマトリックスにおいて、参照パネルの各メンバーは、化 合物のトレーニングセット中にインバースイメージメンバーを効果的に有する。 このようにして、参照パネルメンバーおよびトレーニング化合物の数は余分の重 複を取り除くことによって、最小化される。 本発明はまた、参照パネルに関して得られるフィンガープリントのデータベー スに関する。このデータベースは下記のように種々の目的のために使用され得る 。 さらに別の局面において、本発明は、本発明の参照パネルを構築する方法に関 する。 別の局面において、本発明は、単一の分析物を特徴付ける方法に関し、この方 法は、上記単一分析物と異なる程度の多様性で反応する上記の非Igタンパク質に より濃縮されまたは構成されるパネルのメンバーと、上記の分析物を接触させる 工程;上記各メンバーに対する上記分析物の反応性の程度を検出する工程;上記 分析物の上記各パネルメンバーに対する反応性の上記程度を記録する工程;およ び上記分析物の特徴的なプロフィールを提供するように、上記反応性の記録され た程度を配列する工程を包含する。 別の局面において、本発明は、種々のパターン一致法において有用な非Igタン パク質を含むパネル、および4つの方法によって得られるフィンガープリントの 物理的実施態様に関する。 別の局面において、本発明は候補を同定する方法に関し、この候補は標的との 反応において効果的であり、ここでこの標的はそれと反応する既知のリガンドを 有し、この方法は以下の工程を含む:上記候補とこの異なる程度の多様性で反応 する上記非Igタンパク質により濃縮されまたは構成されるパネルの各メンバーと 上記候補を接触させる工程;上記候補の上記パネルメンバーのそれぞれに対する 上記候補の反応性の程度を検出する工程;上記パネルメンバーのそれぞれに対す る上記候補のそれぞれの上記反応性の程度を記録する工程;上記候補の特徴的な プロフィールを提供するように上記記録された反応性の程度を配列する工程;上 記プロフィールを、上記パネルメンバーの多様性関して同様に得られるプロフィ ールと比較する工程;ここで上記候補のプロフィールの上記リガンドのプロフィ ールに対する類似性が、上記標的と反応する上記候補の能力を示す。成功した候 補として同定された物質は、次いで、適切な出発物質から同定され、および合成 される。 第三の局面において、本発明は、多様な候補から、既知の標的と特異的に反応 する候補を選択する方法に関し、この方法は以下の工程を包含する:化合物の最 大限に多様なセットに対する上記標的の反応性のプロフィールを提供する工程; 上記のようにこの最大限に多様なセットのインバースイメージである非Igタンパ ク質を含むパネルを提供する工程;上記候補のインバースイメージパネルに対す る反応性のプロフィールを調製する工程;上記標的の最大限に多様なセットのプ ロフィールを上記候補のインバースイメージパネルプロフィールと比較する工程 ;そしてここでインバースイメージパネルプロフィールの、多様なセットのプロ フィールとの類似性は、上記候補が上記標的に結合する可能性を示す。成功した 候補は、次いで、適切な出発物質から同定および合成される。この方法は、どの 物質が「候補」と考えられるか、そしてどれが「標的」と考えられるか任意であり、 すなわち、標的がインバースイメージパネルに対して、そして候補が最大限に多 様なパネルに対してプロフィールされ得るという点で「逆転」され得る。 さらに、本発明は、標的と反応する候補の能力を測定する方法に関し、この方 法は、上記のように標的の代用物を提供する工程を包含し、そして参照パネル中 に非Igタンパク質を含む。図表の簡単な説明 図1は、代用物を用いて標的に結合する候補の蓋然性を計算するための方法の フローダイアグラムである。 図2は、トレーニングセット/参照マトリックスの好ましい実施態様を示す。 図3は、分析物のプロフィールを測定するための方法のフローダイアグラムで ある 図4aおよび4bは、様々な本発明の方法によって得られるフィンガープリント の代表的な実施態様を示す。 図5は、リガンドのプロフィールを候補化合物と比較するための方法のフロー ダイアグラムである。 図6は、インバースイメージプロフィールを比較するための方法のフローダイ アグラムである。 図7a、7bおよび7cは、それぞれ、5、7および10の参照タンパク質の参照 パネルに関して測定された800の化合物のプロフィールについての距離分布を表 す。 図8a〜図8cは、10の参照タンパク質のパネルに関し、それぞれ、50、100お よび1000の化合物のプロフィールを表す10次元空間における点についての距離分 布である。 図9a〜9cは、化合物の種々の集合の10の参照タンパク質に関するプロフィー ルに対する分布を示す。図9aは、50のランダムな化合物のプロフィールを表す 距離分布を示す図8aと同じである。図9bは、50の既知の薬学的に活性な化合物 のプロフィールに対する距離分布を示す。図9cは、生物学的活性が変化する50 のペプチドに対する同様な分布を表す。 図10は、化合物のトレーニングセットが、標的レセプターの代用物を生成する ための参照GSTアイソザイムのパネルに関して試験される場合に得られた結果を 示す。参照酵素のパネルに対する別の化合物の多様性を試験した結果、および代 用物を規定する式を適用する結果が、別の化合物を標的リセプターに対して直接 試験する結果と比較される。灰色の尺度はIC50値を示す。 図11aは、相関の高い程度を示すスキャッタープロットとして、図10からの予 測と実際に経験したデータを示す。図11bは、図11aからの結果(residuals)を示 す。 図12は、122の化合物のリスト、および8つの選択された酵素の濃縮参照パネ ルに対して得られる結果において、化合物ライブラリーとして使用されるそれら のシンボルを示す。 図13は、図12の化合物のGRdおよびAdDHに結合する実験的および予測される能 力、および列挙された最初の12の化合物が最初のトレーニングセットである場合 の参照パネルに対するこれらの化合物の特徴的なプロフィールを示す。第二の繰 り返しの予測において使用される10のトレーニング化合物の別のセットが、各標 的について10の異なるセットを用いて近接する黒い棒によって表示されている。 図14aおよび14bは、図13で示される結果に従って予測される値および実験値の 相互関係プロットを示す。 図15は、9の異なる標的に対する多様な化合物の適合させた結合と実験的結合 との間の相互関係を示す。発明を実施する形態 本発明の方法は、大量の標的自身を必要とすることなく、多数の候補化合物が 、標的と反応する、そして特に標的に結合するこれらの能力について試験される ことを可能にする。標的自身は、代用物を作成する式を生成するために十分な量 および純度で要求されるに過ぎない。 本明細書で使用されるように、用語「標的」は、例えば、細胞表面に存在し、そ そしてリガンドを活性化することによって細胞の活性化を仲介する分子を含むが 、さらに、相当物に特異的に結合する任意の分子を意味するために一般に使用さ れる。特異的結合ペアの1つのメンバーは、任意に、「レセプター」または「標的」 そして他方は「リガンド」と呼ばれる。この特異的結合に関して、特定の生理学的 機能は必要ではない。従って、例えば、「標的」は、抗体、抗体の免疫学的に反応 性の部分、他分子を相補するために設計されている分子などを含む。実際、本発 明の範囲において、「標的」と「リガンド」との間の区別は、完全に無関係である; 本発明は、互いに非共有結合的に、いずれもが他の分子に結合するよりも大きな 親和性で、特異的に結合する分子ペアに関する。しかし、説明を容易にするため に、本発明の方法は、しばしば、酵素(ここで再び、単に相対物(counterpart)が それ と反応または結合することが求められている分子である)などの標的に関して論 ぜられ、そして「リガンド」は単にその相対物(低分子量インヒビターなど)を表す 。代用物の使用 本発明の代用物の方法を実行するために、以下の要素が必要である: 第一に、それに対する測定可能な活性が評価され得るモデル標的の参照セット 。参照標的のこのセットとの化合物の反応性を測定するための種々の技法が可能 であり、そして上記のように当該分野の技術の範囲内にある。参照パネルメンバ ーが、一次アミノ酸配列または経験的な化学構造によって、またはそのためにモ デルを提供する標的に対する既知の生物学的機能によって、任意の方法で関連付 けられる必要はないことを強調することが重要である。例えば、下記の例示にお いて、グルタチオン-S-転移酵素(GST)を含む種々の酵素が、実際の標的はグルタ チオン還元酵素(GRd)、アルデヒド脱水素酵素、または種々の他のタンパク質で あるが、参照レセプターとして使用される。一次構造または既知の酵素機能のレ ベルで、パネルの酵素と任意の標的との間に、前もって認識可能な類似性は存在 しない。本発明の利点の1つは、参照タンパク質が既知の反応性においておよび 標的からの一次構造において、非常に相違し得ることである。なぜなら予測可能 な情報が、それらの相同性ではなく、標的との相対的相互関係中に存在するから である。参照パネルは少なくて1、しかし好ましくは2〜50およびより好ましく は8〜25の非Igタンパク質を含み得;パネルメンバーの総数はまた同様に記載さ れ得る。 第二に、参照パネルとのそれらの反応性に関してさらに試験されることが望ま れる化合物の代表であるリガンドのトレーニングセットが必要である。さらに試 験されるべき化合物のライブラリーが存在するならば、多変数クラスター法(mul tivariate clustering method)がライブラリーからの代表化合物、またはライブ ラリーにおけるそれらに類似の化合物を決定するために使用され得る。同様に、 最大限に系統的に変化する特性を有する化合物もまた、使用され得る。一般に、 この化合物のトレーニングセットは、少なくとも参照タンパク質の数と同程度の 数の化合物、そして好ましくはその数の約3倍の数の化合物を含むべきである。 第三に、標的は必ずしも純粋である必要はないが、経験的にトレーニングセッ トを試験するために利用可能で十分な標的でなけらればならない。しかし、標的 は所望でない妨害する不純物を含んでいてはならない。 所有するこれらの化合物および参照パネルを用いて、トレーニングセットに関 する各参照パネルメンバーのプロフィール、およびトレーニングセットに関する 標的のプロフィールが物理的測定によって得られ得る。次いで、第四の要求は、 標的のプロフィールを参照パネルメンバープロフィールの組み合わせと一致させ るための適合手順である。線形回帰(linear regression)についての技法に加え て、非直線回帰方法もまた、この目的のために使用され得、これには、部分的線 形モデルおよび帰納的分割によるクラスター化のような規則に基づく方法を含む 。実際、化合物を分類するために、ヘモメトリック(hemometric)分析またはパタ ーン認識において使用される任意のアルゴリズムを、本明細書で教示されるよう に調製されるフィンガープリントによって表される、物理的アッセイデータと一 般に組み合わせ得る。このような数学的技法は当該分野において良く理解され、 そしてさらなる化合物を試験するための代用物として役立つ式を得る。 参照パネルに関して新たに試験された化合物について得られたプロフィールに 式を適用することによって、新たに試験された化合物が標的に結合する能力を評 価する。勿論、このことは蓋然性を表すのであって絶対的ではない。予想される 結果は、標的に結合する(または標的に結合しない)高い蓋然性を持つ化合物を同 定するためのスクリーニング手順になる。 ある時点で1つの化合物が、参照パネルに関して試験され得、そして標的の反 応性値を評価するために上記式が使用され得るが、本発明の方法の最も有用な用 途は、候補化合物のライブラリーをスクリーニングすることに関する。従って、 極めて頻繁に、多数の候補化合物が利用可能であり、そして本発明の方法は、標 的を結合する、または結合しない候補化合物を選択するために使用され得る。従 って、この方法がライブラリーに適用される場合、新たにスクリーニングされた 候補から得られる結果が、所望されれば、トレーニングセットおよび繰り返しル ープで繰り返されるプロセスに付加され得る。従って、当初のトレーニングセッ トは、以下の選択された化合物で補足され得る:標的に強く結合すると評価され る選択化合物、および標的にほんの弱く結合するまたは検出できない程度に結合 すると評価される選択化合物。そして使用されるこれらの化合物に加えて、また は代わりに、参照パネルメンバーおよび実際の標的に関するプロフィールを得る ためのトレーニングセットの特定メンバーが補足される。次いで、上記の式は、 これらの付加的なメンバーを考慮に入れて再計算され得る。 さらに、トレーニングセットに関する参照パネルタンパク質のプロフィールの 全てが、最終的に式中に含まれる必要はない。つまり、線形の組み合わせにおけ るモデルレセプタープロフィールに対する係数のいくつかは、ゼロまたは負であ り得る。 代用物の使用のための一般的なアプローチが図1において概述される。 図1では、以下に記載の図3に示される手順に従って、まず、多種多様の化合 物について、フィンガープリントデータベースが代表的な参照パネルに対してア センブルされる。この参照パネル自身は、予備データを用いて選択され、集合的 に、広範囲の化合物と反応する能力を有するメンバーを含むが、ここでそれぞれ のパネルメンバーがこのような化合物の異なるセットと反応する。 適切なパネルが選択されたとき、トレーニングセットがまた、標的に対する試 験のためにプロフィールの中から選択される。従って、トレーニングセットの各 メンバーが試験され、そして標的に関する結果が、トレーニングセットの各メン バーについて得られる。これは、パネルメンバーとしてトレーニングセットを使 用する標的のプロフィールになる。次いで、トレーニングセットのフィンガープ リントは、同じデータ一点が含まれるので、概念的に逆転され得、トレーニング セットの化合物に関するパネルの各メンバーのプロフィールを提供する。これら の概念的に逆転されたプロフィールは、数学的に分析され得、例えば、線形回帰 分析を使用して、図1に示すような数学的代用物を得る。 任意の候補のプロフィールは、プロフィールがデータベースにおいて既に利用 可能な候補を含み、標的との反応性を予測するため、代用物により数学的に処理 され得る。成功した候補は、代用物が生成した予測を使用して同定され得、そし て成功した候補は相当する出発物質を使用して合成され得る。試験されるべきこ のような予測、およびこれらの予測を基に作成される代用物の改変に至るトレ ニングセットの改訂を可能にする、フィードバックループもまた存在する。例示の方法 本発明の方法は、単純化した仮定のマトリックス、および線形回帰法の組み合 わせを用いてさらに説明され得る。 以下に記載するマトリックスは、代用物としての関係式の作成を説明するため に用いられる仮定のマトリックスを表す。上部を横切るラベルMR1〜MR5は、パネ ルメンバーを表す5つのパネルメンバー(例えば、実際の標的レセプターTRに対 して参照モデル標的として用いられる酵素)である。側面にそって、ラベルされ たTC1〜TC5は、参照パネルメンバーのそれぞれと変化する程度で結合するか、そ うでなければ反応する5つのトレーニング化合物である。反応性の程度は、1〜 10のスケールで数値を任意に割り当てた。ここで10は高反応性を示し、1は低反 応性を示す。一般に、測定値の対数スケールが用いられる。 これらの仮定の結果において、参照パネルに関するトレーニング化合物のセッ トのそれぞれについてのプロフィールを水平方向の列に示し、そして化合物のト レーニングセットに関する参照酵素のそれぞれについてのプロフィールを縦の行 に示す。従って、例えば、MR1について、TC1と中程度に高いレベルの反応性があ り、TC2と低い反応性があり、TC3と非常に低い反応性があり、TC4と中程度の反 応性があり、そしてTC5と非常に高い反応性がある。従って、MR1〜MR5のそれぞ れは、トレーニングセットに関して反応性の特有のプロフィールを有する。右側 の、記号TR、標的レセプターは、TC1〜TC5範囲にわたって一本調子に増加する反 応性を有するトレーニングセットに対するプロフィールを示す。パターンは、い ずれの参照プロフィールとも大いに異なる。 次いで式を、標的について実際に得られるプロフィールに一致する予期された 標的レセプタープロフィールを得るために5つのMR1〜MR5プロフィールのエレメ ントのそれぞれに重みを割り当てることにより作成する。重み付けの値は、プロ フィールのそれぞれのエレメントについて同一であることを必要とする。従って 、TC1エレメントに対して適用される重みは、MR1〜MR5からの値を計測する方法 に関してTC2に適用される方法と同一でなければならない。結局、アルゴリズム は、PRとして表に示すように、A(MR1)+B(MR2)+C(MR3)+D(MR4)+E(MR5)=代用物に より予測される値に割り当てられる値、の形態である。それぞれの係数A〜Eは、 数値を有し;いくつかの係数は0であり得る。A〜Eの同一の値を有するこの同一 の式は、任意の個々の候補化合物について標的レセプターとの予測される反応性 を計算するために使用される。 上の例では、A=+2;B=+3;C=-1;D=-2;E=+1である。ここで係数は、トレーニ ングセットに関して予測されるレセプター(PR)プロフィールと標的レセプター (TR)プロフィールとの間の完全な一致を可能にする。一般に、そしてより多く の化合物がトレーニングセットに含まれる場合、完全な一致は、可能であり得な いが;得られ得る最も密接した近似が同一の目的に有用である。 従って、任意の新しい化合物に対して、標的との反応性についての予測が、以 下のように得られる:MR1〜MR5についての反応性の値を提供するプロフィールが 得られる。次いで前もって決めたA〜Eの値とともに、得られた値が上に記載の式 に代入される。予測値が計算される。従って、新しい候補化合物(MR1=8、MR2=9 、MR3=4、MR4=7、およびMR5=5の値を有するプロフィールを与える)が、以下式 により評価され: (+2)(8)+(+3)(9)+(-1)(4)+(-2)(7)+(+1)(5)=PR 予測される反応性の値30を提供する。これは、この方法がトレーニングセットに おける利用可能なよりも高い反応性を予測し得ることを実証する。確認された高 反応性化合物は、トレーニングセットに加えられ、式を洗練し得る。 以下に記載の実施例3および実施例4は、この一般的なアプローチが、標的に 対する任意の候補化合物の反応性を予測することにおいて成功することを示す; 従って、任意の数の化合物を試験するために、さらなる標的レセプターの提供は 必要とされない。 当初のマトリックスの好ましい実施様態において、参照パネルおよびトレーニ ングセットの両方は、最大限に多種多様であり、そしてインバースイメージを表 す。これは、図2で説明される。図2は、参照パネルメンバーおよび参照結合薬 剤の仮定マトリックスを示す。図中で示されるように、参照パネルメンバー1と セットメンバー1’とは強く相互作用する;参照パネルメンバー2とセットメン バー2’とは強く相互作用する;参照パネルメンバー3とセットメンバー3’と は、以下同様。例えば、セットメンバー3’と参照パネルメンバー2または参照 パネルメンバー1との間に相対的に弱い相互作用がある。事実上は、参照パネル およびトレーニングセットは、インバースイメージを表す。 キットは、個々のコンテナーに、トレーニングセットの各メンバー、参照パネ ルの各メンバー、および標的を、それらの反応性を試験するための試薬と一緒に 含んで調製され得る。非Igタンパク質の含有 上記代用物方法の実施は、驚くべき発見を生じた。それは、所望の特性(例え ば、所望の標的に結合する能力、酵素のインヒビターとして挙動する能力、特定 の薬理学的活性、など)を有する化合物を同定するためのフィンガープリントマ ッチングは、パネルに基づき得ることである。このパネルは、免疫グロブリンお よびそれらのフラグメント、または特異的にデザインされた最大限に多種多様な パラログのいずれでもないタンパク質により実質的に濃縮されている。驚くべき ことに、実質的に全ての「化学的空間」をカバーするに十分な、相補的能力また は他の相互作用能力の範囲が、天然に存在するタンパク質(例えば、酵素、レク チン、T細胞レセプター、嗅覚レセプターなど)を用いること、または天然に存 在するタンパク質の改変形態であるタンパク質を用いることにより達成され得る 。これらタンパク質の適切なセットを選択することにより、反応性の十分な範囲 が得られ、これらの本発明に使用する増強したフィンガープリントを提供する。 従って、非免疫グロブリンタンパク質により濃縮される、または構成されるパネ ルは、個々の物質の特徴的なプロフィールを得るために、データ点の適切な参照 セットを提供するために役立つ。プロフィールは、さらに以下に記載のような多 くの方法で操作され得る。 メンバーとしてこれらのタンパク質ばかりでなく抗体および/またはパラログ 、あるいは他の任意に選ばれた定量的反応性事象(event)を含むパネルを構築す ることが可能であり、そして本発明の範囲に含まれる。用語「反応性」が本出願 で用いられる場合、これは、述べられた関係物質間の非共有結合的相互作用をい う。次に、ある意味では、「反応性」は、非共有結合と実質的に同様である。こ のような結合は、触媒反応またはアロステリック反応とカップルし得、またはカ ップルし得ない。 しかし、このパネルは、少なくとも代替タンパク質により濃縮されなければな らない。タンパク質がパネルを「濃縮する」のは、パネルにおけるメンバーの資 格が、以下のいずれか、またはいくつかの組み合わせでなされる場合である: (a)化学的空間上のパネルの到達範囲(coverage)を拡大する(以下を参照) ; (b)ライブラリー中の異なる化合物のフィンガープリント間の平均距離を増 加する(以下を参照); (c)主要成分の定数を得るために必要とされる参照パネルメンバーの数を減 少する(以下を参照)。 (a)勿論、全ての化学的空間をカバーすることが所望される。しかし、90% の、しかし好ましくは95%の、到達範囲が一般に十分である。化学的空間を「カ バーすること」は、パネルに対して試験した全ての化合物が、少なくとも1つ( 好ましくは3〜5)のパネルメンバーと、少なくともいくらかの反応性を示すこ とを意味する。 (b)フィンガープリント間またはプロフィール間の「距離」は、それぞれの プロフィールをn次元の空間の点に割り当てるデバイスにより最もよく理解され 得る。このn次元の空間において、n参照パネルメンバーのそれぞれに関する反 応性が、個々にn次元にプロットされる。点の間の距離は、すなわちプロフィー ルの距離である。しかし、これがプロフィール間の差異を定量するまさしく簡便 な方法であることは容易に理解される;プロフィールを定量化するための任意の 他の方法も用いられ得る(例えば、樹形図における階層クラスタリング(branch ing tree clustering hierarchy)のようなデータの再帰的分配)。 (c)「主要成分」は、標準的な多変量の統計学的使用法に従う反応性におけ る相互関係の程度に関係する。例えば、パネル中に10のメンバーが存在し、そし て全てが、化合物の所定のセットとほとんど均一に反応する場合、それらは1つ の主要成分のみを提供する。パネルメンバーの可能なペアのそれぞれが、化合物 の所定のセットとの結合反応性において全く相互関係を示さない場合、10の主要 成分が存在する。 従って、本発明の方法に用いられるパネルに含まれるタンパク質は、上記の方 法の少なくとも1つにおいてパネルを増強または濃縮しなければならない。本発 明において有用なパネルは、パネルを濃縮する少なくとも1つの非Igタンパク質 を含まなければならない。好ましくは10%のメンバーが非Igタンパク質であり、 より好ましくは20%であり、そして最も好ましくは50%以上である。 パネルは、完全に非Igタンパク質から成り得、または、実際に、完全に酵素か ら成り得、または完全にレクチンから成り得、または完全にT細胞レセプターか ら成り得、または臭覚レセプタータンパク質から成り得、または完全に一般的な レセプタータンパク質から成り得、あるいはこれらの混合物から構成され得る。 酵素を含む例示のパネルに焦点をあてて取り上げると、代表的にはパネルは、少 なくとも2つの酵素を含み、好ましくは3つの酵素を含み、より好ましくは4〜 6の酵素を含み、そして最も好ましくは7〜25の酵素を含む。わずか15を超えな い酵素を用いることが、なお、事実上全ての化学的空間にわたって受容可能な結 果を生じ得ることが見出された;しかし、減少の法則が、この範囲における相当 に明白な上の数にセットをもどすことを実際考慮する以外は、パネル中の酵素の 数の任意の上限は存在しない。上記で述べられたタンパク質の任意の他の特定の クラスに関して同様の所見がなされ得る。 パネル中のタンパク質は、好ましくは以下のように選択され得る: 反復プロセスを用いて、フィンガープリンティングに使用するための任意のパ ネルのメンバーを選択する。非Igタンパク質を含有する2〜3の候補パネルメン バーを任意に選択し、そして化合物の任意のセットに関するフィンガープリント が得られる。フィンガープリント間で比較がなされる。任意比較の方法が用いら れ得るが、いくつかの特に効果的な方法を以下に記載する。どんな比較の方法で あろうと、非常に類似したフィンガープリントを有する化合物は、明らかに、こ の目的についての化合物のライブラリーの余分なメンバーであり、そしてこのよ うな群の化合物の1つだけが、選択セットにおいて保持されるべきである。次い で残りのフィンガープリントを、類似性について再び比較し、このときにのみイ ンバースプロフィールが、選択セットにおける残りの化合物に関する参照パネル メンバーのそれぞれについて得られる。この時点で、化合物ライブラリーに関し て類似したインバースプロフィールを提供するパネルメンバーを廃棄し得るよう になる。従って、パネル中の3つの候補メンバーが、試験された化合物ライブラ リーを通じて類似した反応パターンを提供するようである場合、このメンバーの 1つだけがパネル中に保持される。 このように余分について減少させたパネル(非Igタンパク質を含有する)が、 全ての新規化合物に対して利用可能なフィンガープリントを生成し続けていて、 そしてこの新規の化合物が、パネル中で任意のさらなる重複を示さない場合、パ ネルは十分である。しかし、パネルが、任意の新規化合物について意味のあるフ ィンガープリントを提供しない場合、すでに存在するメンバーと比較するとき別 個のパターンを提供する新規メンバーを見い出すことはより困難になるが、追加 のメンバーをパネルに付加する必要がある。パネル中の新規メンバーに対するス クリーニングは、好ましくは、すでに存在するメンバーで検出されなかった化合 物について行われる。次いで、新規メンバー候補は、すでに試験した化合物の最 大限に多種多様なセットに対して評価される。理想的なパネルは、高度な独立性 を有する高度な範囲および少数のメンバー(好ましくは、100未満であり、より 好ましくは25未満であり、最も好ましくは15未満)を提供する。 広範な異なる機能の100の酵素の中で、12の酵素が、広範な化学的クラスから の1000の化合物に対して95%の範囲を提供する。この12の酵素は独立している。 なぜなら、約9の統計的に意味のある主要成分が12を記載するために必要であり ;それらが全く独立している場合、12が必要であり得るからである。パネルの配列 パネルを構成するメンバー(非Igタンパク質を含む)は、それぞれのメンバー に関する個々の結果が、プロフィールを構築するように回収され、そして記録さ れ得るように物理的に具体化されるべきである。勿論、個々の反応コンテナーに おいて、それぞれのメンバーを関連する分析物と独立に単に反応させることも可 能であり;それぞれのコンテナの結果を独立に記録することも可能であり;そし て生じるプロフィールを手動で構築することも可能である。より簡便な代替アプ ローチは、いくつかのタイプの固体支持体(複数の試験領域を有し、そして個々 の結果に対する領域を調べる(スキャンする)ためのマイクロタイタープレート または他の支持体)に対して順序正しい様式でパネルメンバーを表示すること含 む。このスキャンは、公知の技術を用いて、それぞれの領域の結果を、順次、ま たは同時に評価し得る。 一般的に、それぞれの試験領域またはコンテナと分析物との反応性は、そこに 含まれるパネルメンバーへの分析物の結合親和性に関して評価される。この技術 は、ある物質の別の物質への結合の程度を検出するための方法論で満たされる。 原型のアプローチでは、あるパートナー、この場合パネルメンバーは、固体支持 体および他のパートナーに結合し、この場合、分析物を、放射性同位体、蛍光物 質、酵素などを用いて標識し、そして支持されたパネルメンバーと分析物との接 触の後に、必要であれば、支持体を洗浄して未結合の分析物を遊離し、そして標 識の量を測定する。あるいは、結合親和性を、分析物と標識した競合物との間の 競合により計測し得る。上記の参考として援用した特許に記載されるこのような 競合結合の1つの方法は、分析物と、標識化合物の多種多様な混合物との間の競 合を含み、この混合物は、混合物が試験パネルの全てのメンバーと均一に結合し 、 その結果、標識の減少が、競合分析物に対する結合の程度の度量を直接与える程 十分に多様である。例えば、EMIT技術におけるような、均質な媒体における2つ の物質間の結合の程度を検出する方法もなお利用可能である。これらの方法の全 てにおいて、任意の通常の標識方法が用いられ得る。好ましい方法として、例え ば蛍光偏光用いる蛍光標識競合の使用が挙げられる。本発明は、結合の程度を検 出する特定の方法に関係せず、そして分析物とパネルのメンバーとの間の結合親 和性を測定するための任意の通常使用される手順が使用され得る。 広範な動的範囲を有するアッセイ法の使用が好ましい。基質転換(turnover) の阻害に対するIC50による親和性、または他の競合結合事象の定量はしばしば、 例えば、力(potency)の5対数単位を超えて計測され得る。プロフィールの決定 特徴的なプロフィールの決定は、本発明のマッチング技術に関する基本的な道 具を提供する。それぞれのプロフィールまたはフィンガープリントは、個々の反 応性(例えば、パネルのそれぞれのメンバーに対する分析物の結合親和性)を測 定することにより決定される。次いで、この反応性は、この特徴的プロフィール を提供するように、順序正しい配列中で記録される。 図3は、分析物に対する特徴的プロフィールを得るための工程を示すフローチ ャートである。 第一に、分析物を、nのメンバーのパネル中のそれぞれのパネルメンバー(パ ネルメンバーi)と接触させる。これらの接触のそれぞれについて、分析物とパ ネルメンバーとの反応を検出および測定する。次いで、反応の範囲を記録し、パ ネルのnのメンバーのそれぞれに関する反応性についてのデータ点を得る。次い で、記録したデータ点を順序正しい様式で配列し、プロフィールを得る。これら のデータ点を配列する簡便な方法の1つは、n次元空間の次元の1つで、それぞ れの反応性をプロットすることである。しかし、プロフィールを記録する他の手 段もまた、利用可能である。 図4a〜4bは、このようなプロフィールが記録され得る様式の例を提供する。図 4aでは、分析物を、10の酵素を含む理論的パネルに対する結合親和性に関して直 接試験する。結果を棒グラフの形態で記録する。あるいは、図4bに示されるよう に、結果を、白〜黒のスペクトルにより表される結合強度の任意のカテゴリーに 関して表にし、親和性の程度を示し得る。コンピューター分析には、目視検査に よる解釈は困難であるが、数値が最も有用である。 図4a〜4bに示されるように、あるいは他のグラフ、数字、または電子形態のい ずれかで一旦分析物の特徴的プロフィールを記録すると、それは様々な目的に対 して有用であり得る。1つの明らかな目的は、未知の化合物のそれとプロフィー ルをマッチさせ得るために、単に分析物を特徴づけることである。プロフィール はまた、サンプル中の分析物の濃度を分析するためにも用いられ得、これは、分 析物の混合物を含有するサンプルを包含する。プロフィールはまた、標的に結合 することが知られているリガンドの結合能力と候補物質の結合能力とを比較する ために利用され得る。これは、以下に記載のように、直接マッチングを通じて、 またはインバースイメージパネルを用いて、レセプターのプロフィールと上記プ ロフィールのマッチングを通じて達成され得る。所望の反応性を同定するためのパターンマッチング パネルの1つの応用は、レセプター標的と相互作用する分子または「pharmaco phores」の診断上の特徴の同定を生じる。パターンマッチング技術は、上記の参 考として援用した特許第5,300,425号および第5,340,474号ならびに米国特許第5, 338,659号に示されるような抗体またはパラログを含むパネルに対して記載され たパターンマッチング技術と正確に同一である。 パターンマッチングは、所望の活性を生理学的に有する化合物を同定するため に用いられ得る。例えば、抗炎症活性を有する化合物のフィンガープリントと類 似する本発明のパネルに対するフィンガープリントを提供する化合物は、抗炎症 活性を有することが予測され得る。マッチング技術は変化し得るが、上記の米国 特許第5,338,654号に記載のマッチング技術は特に有用である。 図5は、所望の標的に結合することに成功する物質を同定する直接的な方法を 示す。 示されるように、プロフィールは、一般的に分析物について上で記載された様 式と類似した様式で候補について得られる。同一のパネルメンバーを用いる同一 の工程は、所望の標的に結合することが知られているリガンドに関して実施され る。このように、候補物質のプロフィールおよびリガンドのプロフィールが得ら れる。これらのプロフィールは、例えば、n次元空間中のパネルメンバーに対す る反応性をプロットすることにより生成される点の間の距離を測定することによ って本明細書で記載される様式で比較され、そしてリガンドのプロフィールと類 似するプロフィールを有する候補(すなわち、例えば、n次元空間においてリガ ンドについてのプロフィールを表す点の位置に近接する)は、成功した候補とし て同定される。次いで成功した候補は、適切な関連する出発物質を用いて合成さ れ、所望の物質が得られる。 別のアプローチは、候補物質について測定されたプロフィールをマッチさせる ことであり、そしてインバースイメージパネルに関して所望の標的が得られる。 このアプローチは、図6において概略が述べられる。 インバースイメージセットは、上で記載の参照パネルのメンバーに相補的であ るそれぞれのメンバーのセットをいう。図2は、以下の記述と組み合わせて役に 立つ。図2は、代表的な分子が1〜nの番号をつけられた特別に定義された形状を 有する参照パネルを示す。インバースイメージパネルは、図中の1'〜n'として示 されるこれらの形状に相補的である分子のセットに相当し得る。上記で述べたよ うに、このようなインバースイメージパネルは、本発明における代用物を構築す ることにおいて理想的なトレーニングセットを形成し得る。それは、記載される パターンマッチング技術における使用に対しても慎重に構築され得る。インバー スイメージパネルのメンバーは、それらの相補的な形状のため「参照相補物」と 呼ばれる。従って、例えば、参照相補物1'は、参照パネルメンバー#1と正確に適 合し、そして結合する;参照相補物4'は、参照パネルメンバー#4と正確に結合し 、そして適合する、など。インバースイメージパネルの構築は、米国特許第5,30 0,425号にも記載されている。 本明細書で相当する一般的なパターンマッチング手順は、図6に概略が述べら れている。 図6において、候補化合物のプロフィールは、それぞれのパネルメンバーで処 理し、そして左側のカラムに示されるようなプロフィールを得る、図3の様式に 類似した様式で得られる。所望の標的のプロフィールは、右側のカラムに示され るように、参照パネルのインバースイメージを表すnのメンバーセットのそれぞ れの参照相補物に関して得られる。再び、プロフィールは、比較され、そして類 似のプロフィールが同定され、標的に結合する成功した候補物質を得る。次いで 成功した候補物質は、適切な出発物質から合成される。 勿論、インバースイメージパネルは逆転され得;標的のプロフィールを、参照 パネルに関して、そして候補のプロフィールを、そのインバースイメージ参照相 補物パネルに関して得る。 従って、たとえその構造が複雑であっても、候補化合物が、参照パネルのメン バーにその結合を行う構造的特徴(例えば、図2で参照パネルメンバー#1につい て示される三角形のへこみに適合するように設計された矢尻形状)を有する場合 、この候補物質は、図2で参照パネルメンバー#1に示される三角のへこみに類似 する表面の特徴(再び、たとえ分子の残りが複雑であっても)を有する標的と結 合する。勿論、この特徴は、インバースイメージパネル中の参照相補物1'に結合 するこの特徴により、物質をそれがそれ自身と結合させる。この共通の特徴のた めに、次いで、参照パネルに関する候補のプロフィールは、インバースイメージ パネルに関する標的のプロフィールと一致する。勿論、本発明の方法は、経験的 なフィンガープリント上で作用するので、相補的なモチーフがその分子構造に関 してどういうものかを知る必要はない。 上記で参照され、そして本明細書内で参考として援用される米国特許5,338,65 9号は、プロフィール間の比較を行うための特に効果的なアプローチを開示する 。このアプローチは、n次元空間において得られたプロフィールまたはフィンガ ープリントをプロットすることであり、ここでnは、関連するパネルのメンバー の数であり、そしてそれぞれの次元における点の位置は、それぞれのパネルメン バーとのその反応性の関数である。n次元空間における未知のプロフィールと任 意の予め測定されたプロフィールを表す点の接近は、それらの組成の類似性を表 す。多パラメーターの統計学的技術がまた、測定されるべき特徴または次元の最 小数の選択を可能にするように、n次元のいずれがアッセイに関して最も多い情 報内 容を有するかを規定するために用いられ得る。 用いられる特定のパターンマッチング技術に関わりなく、試験物質の特性を予 測すること、または他のパターンマッチング応用における道具としてプロフィー ルを用いるために、参照パネルは、化学的空間の少なくとも90%をカバーし得る べきであり、そして単一の化合物についてのプロフィールの繰り返し測定により 生成されるノイズレベルの少なくとも約3倍の全てのペアのフィンガープリント 間の平均距離を提供するべきである。さらに、参照パネルにより提供されるフィ ンガープリントは、商業的に入手可能な小さな有機化合物の範囲に関して少なく とも5つの主要成分を提供するべきである。例えば、この範囲は、Aldrich Cata log of Fine Chemicals から入手可能な化合物の間の約1,000化合物の任意のセッ トにより表される。代用物の使用 パネルはまた、上記のような候補化合物の結合を評価するための所望の標的に 対する代用物を創出するために用いられ得る。応用 プロフィールまたはフィンガープリントに関するこれらのパターンマッチング プロセスの応用は多種多様である。例えば、それらの合成の容易さのために、ま たはそれらが天然に存在することのために、生物学的に重要な方法で挙動するペ プチドまたはタンパク質を得ることが可能である。しかし、ペプチドおよびタン パク質は、それらは容易に経口で投与および代謝され得ず、そして製造および保 存において問題を呈示するので薬物として魅力的でない;小さな分子が好適であ る。直接的パターンマッチング、インバースパネル、または代用物のいずれかに よる、一致するプロフィールにより、適切な小さな分子代替物が見い出され得る 。 他の重要な応用は、候補薬物における毒性の予測である。候補薬物のフィンガ ープリントの適切な局面と既知の毒物のフィンガープリントの特徴を比較するこ とは、このような予測を可能にする。同様に、配列、または標的への機能におい て類似するタンパク質に対する代用物の構築は、交差反応に起因する副作用を生 じ、これは関連するタンパク質の微量のみを用いる動物試験より優れて推定され 得る。 本発明のプロフィールおよびそれらの相互作用のさらに別の応用は、従来のコ ンピューターモデリングにより得られるpharmacophoreの空間的配列の3次元モ デルを改良するためのパラメーターを提供することに関する。特定の候補化合物 についてのフィンガープリント(その3次元構造が適切なリガンド(pharmacoph ore)の理想化された記載と比較される)と、関連した活性を有する化合物のフ ィンガープリントとの比較は、立体配座変異を受けやすいペプチドまたは他のマ クロ分子のより正確な3次元表記の構築を可能にし得る実質的な付加的な経験的 情報を提供する。 本発明の技術はまた、それにもかかわらず、所望の生物学的活性を最も有する らしい化合物を含むより小さいセットへの化合物の大きなライブラリーの縮小を 可能にする。ライブラリーの縮小したサイズは、標的に対する縮小したライブラ リー中の化合物の親和性の予測に適用されるより洗練された道具を可能にする。 従って、ライブラリーのサイズが縮小されるので、活性部位におけるリガンドの 広範な立体配座の分析、およびリガンドの存在下における活性部位の立体配座の 変化の広範な立体配座の分析が、ライブラリーメンバーについて研究され得る。 これはまた、リガンドと結合部位との間の静電気的な相互作用のより正確な分析 を可能にし、これはこれらが相互作用する場合、結合するへこみおよびリガンド の脱溶媒和に関する溶媒和効果を含む。本発明により可能になった縮小したライ ブラリーは、3次元データベースで一般的に用いられるライブラリーよりもかな り小さく、これは、比例して、それぞれの化合物において費やされるさらなる計 算上の成果を可能にする。 最も一般的な応用は、単に、所定のサイズの化学的ライブラリーについて最大 の機能的な多様性を提供することである;この化学的ライブラリーは、スクリー ニングのためのコアセット(core set)、コンピュータースクリーニングのため のコアセット、トレーニングセット、一般的に、そしてクロマトグラフィーのリ ガンドを提供する。この応用は、組み合わせのライブラリーに特に有用に適用さ れ、この組み合わせライブラリーには、多数の極めて類似した化合物が代表的に 見い出される。 パターン比較アプローチの有用性は、首尾良く、非ステロイド系抗炎症性薬物 (NSAID)を同定することが示されている。多数のNSAIDは、プロスタグランジン の合成における最初の工程を触媒するシクロオキシゲナーゼ(COX、プロスタグ ランジン合成酵素としても知られる)を阻害するそれらの能力、および動物モデ ルにおけるそれらの活性に基づいて選択されている。第2のシクロオキシゲナー ゼ、COX-IIは、元来公知のCOX-Iのイソ酵素であることが、最近発見されている 。COX-IIは、免疫系の細胞に主として限定されており、炎症においてCOX-Iより も重要であると考えられている。 実施例2により詳細に示されるように、フィンガープリントを数百の化合物に ついて得、これらの化合物には、本発明のタンパク質パネル(8〜10のタンパク 質を含む)を用いて2つのNASIDを含んでいた。これらの2つの化合物のフィン ガープリントの検査は、プロフィールまたはフィンガープリントが引き続いて得 られたいくつかのさらなる公知のNSAIDと共通の特徴を共有していることが証明 された。次いで、既に試験された数百の化合物に対するフィンガープリントは、 この特徴の存在または非存在について検索された。12の化合物が見い出され、そ してこれらは、COX-Iを阻害するそれらの能力について試験された。2つの化合 物が、NSAID活性はこれらの化合物に対して以前に報告されていなかったが、こ の点において中程度および1つの測定可能な、しかし低い能力を示した。 次いでタンパク質のパネルを、上の一般的な記載のように最適化され、そして 7つの公知のCOXインヒビターおよび他の標的の6つのインヒビターを含有する 構造的に多種多様な化合物の群を評価するために用いた。パネル中のタンパク質 は、相同性または酵素活性のいずれかによりCOXに関するいかなるタンパク質で もなかったが、得られたフィンガープリントは、化合物がCOXインヒビターであ るか否かの完全に正確な予測を可能にした。フィンガープリントデータベース 本発明の参照パネル、および参照パネルは一般に、それらの回収が可能である ように物理的に保存された形態における化合物のライブラリーのフィンガープリ ントを含むフィンガープリントデータベースを生成するために用いられ得る。こ の形態は、「紙」のデータベース、または好ましくはコンピューター読み込み可 能形態のいずれかである。このデータベースは、タンパク質または他のメンバー のパネルに関して一般に1,000以上の化合物のフィンガープリントを包含する。 ここでパネルメンバーの数は、パネル中に示される主要成分の数の3倍よりも少 ない。これらの化合物は、IC50として表される3対数よりも大きいパネルメンバ ーに対する結合親和性の範囲を表す。選択されるデータベースにおいて、95%以 上の化合物が、可視的なフィンガープリントを提供する−すなわち、起点(orig in)からのノイズ距離よりも大きく、そしてノイズ距離の3倍以上の最も近い近 接物から平均分離を有する。 これらのデータベースは、種々の意味で有用である。多変量の統計学的方法を 適用することにより、等しく多種多様なサブセットが得られ得、データベースか ら選択されるサブセットが他の方法により得られる他にとるべきサブセットによ り表される多様性に等しく重要であることを確認し得る。多変量の統計学はまた 、規定されたサイズのライブラリーに対する最大多様性のサブセットを選択する ために用いられ得る;例えば、規定されたサイズが参照パネルのメンバー数の5 倍である場合、それは、上記のようにトレーニングセットとして用いられ得る。 データベースはまた、クロマトグラフィーリガンドの多種多様なセットの供給源 として用いられ得る。 以下の実施例は、本発明を例示し、本発明を限定することを意図しない。 実施例1 代用物構築のための最小要求物を決定する因子 代用物を構築するために、参照パネルおよびトレーニングセットの両者は適切 でなければならない。所望の特性について成功した候補化合物を得るために、ラ イブラリーは同様に適切でなければならない。 参照パネルが適切な数の適切に選択されたタンパク質を含有することの確認は 、n次元空間における点の間の距離(X軸)に対するこの観測された距離の頻度 (Y軸)(距離分布)のX-Yプロットを得ることにより達成され得る。n次元空間 にお けるそれぞれの点は、nのメンバーの参照パネルに関する化合物ライブラリー由 来の単一の化合物について得られるプロフィールを表すことを思い出す。この距 離分布の高さ、形状、および最大スパン(span)は、パネルおよびライブラリー の妥当性についての情報を提供する。理想的には、分布の最大がペア間の距離の 高い値であるPoisson分布が得られるべきである。 図7a、7b、および7cは、それぞれ、5、7、および10のタンパク質を含有する 参照パネルに関する同一セットの化合物に対する距離分布を表す。5つのタンパ ク質のみがパネルで用いられる場合、分布の形状が幾分不規則であり、そして点 の間の最も頻度の高い距離は相対的に低いことが理解される。しかし、パネル中 のタンパク質の数が増加する場合、より規則的な形状のPoisson分布が、その最 大値における点の間のより大きな距離と共に出現する。パネル中のメンバーの数 は、メンバーのさらなる付加がこの分布の位置および形状を改良しない場合適切 である。 逆に、図8a〜8cは、化合物ライブラリーにおけるランダムに選択された化合物 の数の単なる増加による理想的な分布を達成する方向への進行を反映する。化学 的ライブラリーにおける化合物間のペア様式の距離のプロットは、化合物の収集 が完全である場合、距離のランダムな分布を提供するべきである。不連続性が存 在する場合、収集は不完全である。さらに、ペアのメンバーの間の最大距離の大 きな値は、化合物のセットにおけるさらなる多種多様性を示す。これは、図8a〜 8cに説明される。図8aは、ランダムに選択された50の化合物に対する参照タンパ ク質のセットに対して測定されたフィンガープリントを表す点についての頻度対 距離のプロットを示す。このデータは、Poisson分布を生じず、そして距離の最 大スパンは、わずかに8単位を超える。図8bは、100の化合物のフィンガープリ ントが含まれる場合の同様の結果を示す;この分布は、より規則的になり、そし て最大スパンは約12単位に増加した。1000の化合物についてのフィンガープリン トが得られ、そして比較した場合、n次元空間における点の間の最大の分離は15 単位に達し、そして分布は、代表的なPoisson形状をとる(図8c)。 類似した比較が、より小さい数の一般的により代表的と考えられている化合物 の妥当性を評価するため(例えば、完全にペプチドからなる組み合わせのライブ ラリーの妥当性を評価するため)に用いられ得る。図9bは、50の市販の入手可能 な薬物についての距離分布を示す。この分布と、50の構造的に多種多様なランダ ムな化合物についての図9に示される分布(図8aと同一)との比較は、分布が極 めて類似していることを示す。しかし、これらの分布がジペプチドから32マーま での範囲のペプチドのライブラリーについて得られた分布と比較される場合、図 9cに示されるように、スパンした空間の部分が、より小さな単位よりも多い。こ れは、ペプチドライブラリーそれ自身は、全ての化学的空間を表すために不十分 であり得るという結論を導く。 距離分布の特性はまた、候補化合物(例えば、クロマトグラフィーリガンドと して利用可能な物質)の特定のセットの多種多様性の尺度として用いられ得る。 判断基準として距離分布を用いて、最小数のリガンドが提供され得、分離効率の 最も広範な可能なスペクトルが提供され得る。言い換えると、このような距離分 布は、本明細書中で参考として援用される、米国特許第4,963,263号に記載のよ うに構築されたクロマトグラフィーリガンドのパネルの最大の多種多様性を確認 するために用いられ得、または多種多様なクロマトグラフィーリガンドとして供 するような非ポリマー性化合物を選択するために用いられ得る。 実施例2 さらなるNSAIDの発見 フェノプロフェン、フルフェナム酸、イブプロフェン、エンドプロフェン、ケ トプロフェン、メフェナム酸、ナプロキセン、ピロキシカム、およびスリンダク を包含するフィンガープリントされた化合物のデータベースを調製した。商業的 に得られ、またはE.coli内で組換え的に発現されそして精製されたタンパク質の パネルを調製した。初期パネルでは、全てのタンパク質は酵素であり、そしてIC50 を酵素学的アッセイにおいて測定した。他のタンパク質および結合を含有した 改訂パネルは蛍光偏光により測定し得た。これらタンパク質のいずれもが、NSAI D、シクロオキシゲナーゼの標的に対して全く相同性を示さなかった。 予測されるCOXインヒビターの検証を、フィンガープリントした化合物の存在 下および非存在下でCOX活性を評価することにより実施した。雄ヒツジ由来のCOX -Iおよびヒツジ由来のCOX-IIの両方を試験した。アッセイを、酵素を37℃で20mM フェノールを有する0.1M TRIS、pH 8.0に含有される0.1mM アラキドン酸中でイ ンキュベートすることにより行った。この反応を激しく撹拌し、十分な濃度の溶 存酸素を3分間維持した。次いでこの反応を、5mM クエン酸の添加により停止 し、そしてサンプルを希釈した。PGE2濃度を、Caymen Chemicals由来の標準キッ トを用いるEIAにより測定した。 10の酵素の初期パネルに対して試験した第1の数百の化合物は、2つの公知の NSAIDであるイブプロフェンおよびインドメタシンを含有していた。このパネル 中の10の酵素は図10中に本明細書中で示される酵素であり、そして下記の実施例 3に列記する。これらのフィンガープリント中の両者に共有される共通の特徴を 、試験的にNSAIDの特徴であると考えた。残りの化合物のフィンガープリントを 評価することにおいて、この特徴を共有する12のさらなる化合物を選択した。こ れらをCOX-IおよびCOX-IIを阻害するそれらの能力について評価した。2つのCOX -Iインヒビターを中程度の親和性とともに見い出し、そして低アフィニティーの 1つのCOX-Iインヒビターを見い出した。従って、試験的に同定された9の化合 物は、これらの酵素を阻害しなかったが、2つの新規の模範が、COXに対する全 体のライブラリーをスクリーニングすることなく見い出された。これらの新規の 模範は、構造において公知のNSAID:イブプロフェンおよびインドメタシンと有 意に異なる。 次いで参照パネルを改訂し、フィンガープリントされ得る化学薬品の範囲を広 げることにより、そしてフィンガープリント間の平均距離および最大距離を増加 させることによりパネルを濃縮した酵素を包含させた。パネル中のタンパク質は 、図13に列記されるタンパク質であり、そして下記の図4に列記される。これら の化合物を再フィンガープリントした。当初選択され、次いでCOXを阻害しなか った9の化合物の内、2つのみが、この改訂したパネルに対するNSAIDプロフィ ールに一般的に類似していたままであった。 この改訂したパネルを用いて、13の未同定の化合物の1群をフィンガープリン トし、そしてこのフィンガープリントを、イブプロフェンおよびインドメタシン から得られたNSAIDコンセンサスフィンガープリントと比較した。比較したとき 、 7つの化合物は、これらがCOXを阻害すると予測される特徴を示し、そして6つ が、COXを阻害し得ないという予測に至った。フィンガープリントは、COXのイン ヒビターとしてフロスリド(flosulide)、フェニルブタゾン、ピルプロフェン 、プリノミド、オキシンダナク(oxindanac)、オキシンダナクアナログ、およ びジクロフェナックを、非インヒビターとして化合物クロロジアゼポキシド(Chl ordiazepoxide)、マプロチリン、イミプラミン、メトプロロール、およびペント プリルを正確に同定した。予測された非インヒビターの中に、それ自身はこの酵 素を阻害しないジクロフェナックプロドラッグも含まれていた。 実施例3 代用物の構築 この実施例では、そのプロフィールが化合物のトレーニングセットに関して得 られる参照パネルメンバーは、グルタチオン-S-トランスフェラーゼ(GST)のイ ソ酵素であった。10のこのようなイソ酵素を含む参照パネルを図10の上部に示す 。この実施例における標的は、右側に示されるグルタチオンレダクターゼ(GRd )であった。左側に列記した最初の20の化合物をトレーニングセットとして使用 し、そして、グルタチオンレダクターゼへの結合について試験した場合、右側に GRdと表示したプロフィールを生成した。この「グレースケール」において、四 角が暗くなるにつれて、化合物はより緊密に結合する;明るくなると、緊密性が より低く結合する。化合物のリストおよび略語が図10の左側に提供される。 参照パネルについて、GST A1-1、P1-1、M1a-1a、およびM2-2を、組換えヒト酵 素として提供した;R1-1、R8-8は、αクラスのラット酵素である;R1(25)-8は、 R8-8の部位特異的変異体である。HF2およびHF3は、UC DavisのM.Syvanenにより 提供された細胞株からヘキシルグルタチオンアフィニティークロマトグラフィー により精製されたイエバエGST酵素である;住血吸虫GSTS1は、融合タンパク質ク ローニングベクターの一部としてPharmaciaから入手可能である。酵母グルタチ オンレダクターゼをSigmaから購入した。 GSTと表の左側の化合物との間の結合の程度を試験するために、250μMから0.4 μMへの5系列の5倍希釈液を試験し、そして50%阻害濃度(IC50)を、データ に 適合する曲線から計算した。0.4μM未満の推定IC50を有する化合物について、さ らなる希釈液を、真のIC50が得られるまで試験した。4つのGSTおよび20の化合 物を、最大限に多種多様であるとして選択した。これらのIC50を図中に0.4μM未 満から;2.0μM未満、10.0μM未満、50μM未満、250μM未満、および1000μM未 満のスケールで示す。従って、0.4μM未満のIC50は、このスケール上ては黒く見 える;1000μM未満のIC50は、白く見える。中間値は、変化するグレーの陰であ る。 図10中の「適合した予測値」で表記した欄を、チャート中に最初に登場する20 の化合物に対して試験した参照レセプターのパネルに用いられた4つの酵素につ いての結果の線形組み合わせにより得た。次いで、この同一の適合組み合わせを 用いて、残りの化合物についてのGRd結合を予測した。予測された結果を、図の 右側に、標的に対する実際の結果と比較する。良好な相関が得られ;図11aおよ び図11bに示されるように、回帰係数は、0.8であり、0.7の分散因子を有してい た;これは新規の化合物に対して予測をするために適切な値よりも大きい。図11 aは、適合した手順で用いられていない図10の80の試験化合物に関するデータを 示し、そして図11bは、図11aからの結果(実験的に予測された)を示す。 線形回帰に関する数学的形態は以下で表される: この式で示されるように、化合物iのIC50は、標的Tまたは適合係数CRjで重 み付けされた参照タンパク質Rjに対して測定される。 酵母由来のGRdが、GSTと異なる酵素学的機能を有するNADPH依存タンパク質で あるので、上記で得られた成功した相関は驚くべきことである。これらの酵素は 、配列相同性を共有せず、そしてGSTとGRdとの結晶構造の比較は、三次元構造の 類似性を示さない。種々のGSTに結合するグルタチオンの6つのペプチド変種はG Rdに対して特に良く結合しないので、グルタチオンの共通の使用は、相関に対し て 寄与するようには見えない。 実施例4 改良した参照パネル/化合物ライブラリーの組み合わせ 異なる参照パネルおよび拡張した化合物ライブラリーを用いたこと以外は、実 施例3に記載された一般的な手順に従った。 8つのタンパク質の最初のセットを、小さな有機分子に対して広範な交差反応 性を示すと一般的に予想される約100のタンパク質を予備スクリーニングにより 選択した。8つのパネルメンバーを、上記のように、実施例3に使用したGSTの パネルを濃縮することに基づき選択した。最終的なパネルメンバーの内の4つは 、グルタチオン-S-トランスフェラーゼ(GST)イソ酵素:ヒトA1、ラットR8、イ エバエHF2および住血吸虫S1であった。残りのパネルメンバーは、ブタ腎臓由来 のD-アミノ酸オキシダーゼ(DAO)(EC1.4.3.3);ウマ血清由来のブチリルコリン エステラーゼ(BCh)(EC3.1.1.8);パパイン(Pap)(EC3.4.22.2)およびCrotalus adamantaeus由来のヘビ毒液ホスホエステラーゼI(PDE)(EC.3.1.4.1)であった 。交差反応性プロフィールを、それらの同定コードと共に図12に列記された122 の多種多様な化合物の代表的なサンプルについて8つのタンパク質のこのパネル に関して得た。 簡便さのために、フィンガープリントを測定することにおいて、それぞれのタ ンパク質へのそれぞれの化合物の結合を、タンパク質の活性の50%を阻害するた めに必要とされる濃度(IC50)として定量化した。IC50値は、4対数単位よりも 大きく、1mMから0.05μM未満までの範囲にわたった。 最初に試験した122の化合物の12のサブセットを、参照パネル中のタンパク質 の1つ、または別の1つに対するこれらの化合物の高選択性に基づき選択した。 この12の化合物の最初のトレーニングセットを、2つの標的酵素:グルタチオン レダクターゼ(GRd)およびアルデヒドデヒドロゲナーゼ(AdDH)に関する阻害 活性についてアッセイした。これらの2つのタンパク質は、互いに関連性はなく 、そしてパネル中の任意の参照タンパク質に対するアミノ酸相同性または活性に よる関連性はない。このトレーニングセットついて選択された12の化合物は、結 果 が図13に示される最初の12の化合物である。代用物を、データに対して線形回帰 を適用することによりこのトレーニングセットに基づいて得、上記の式(1)中 の係数を得た。これにより、この反復に対する以下の回帰等式を得た: グルタチオンレダクターゼについて:0.11 BCh+0.19 HF2+1.79; アルデヒドデヒドロゲナーゼについて:0.55 PDE+1.35。 得られた代用物を用いて、標的に対する作用強度(potency)の範囲のより代 表的なものであると期待された10の化合物(残る110個から)の第2セットを( それぞれの標的に対して)選択した。次いで、これらの10の化合物(図13中で垂 直の棒で表記され、そしてそれぞれの標的に対してほとんどの事例において異な る)を標的化合物に対して直接に試験し、そしてこれらの試験から得られたデー タを用いて第1の12の化合物由来の結果を補充し、それぞれの標的に対する22つ の化合物の全トレーニングセットを提供した。この新たに定義されたトレーニン グセットに適用された線形回帰により、この2つの標的に対する以下の形態の等 式(1)を得た。 グルタチオンレダクターゼについて:0.21 BCh+0.72 HF2+0.24S1-0.05; アルデヒドデヒドロゲナーゼについて:0.58 PDE+0.25 R8+0.43 次いで、残る100の化合物に対するこの第2の反復に基づく予測を、図14aおよ び図14bに示されたように別々に測定された実際の経験値と比較した。これらの グラフのそれぞれは、実験的に得られた標的に対する-logIC50(X軸)と予測さ れた-logIC50(Y軸)との相関プロットを表す。 このようにして得られた統計学的なパラメーターは、合理的な相関が得られた こと、しかも相関が、第2の反復において改良されたことを示した。グルタチオ ンレタクダーゼについて、回帰係数(R)(実験と予測との間の相関を測定する )は、第1の反復については0.72であり、そして第2の反復については0.85であ った。分散(σ)(トレーニングセットまたは予測セットに対する回帰直線の周 囲の散らばりを測定する)は、反復1についてはそれぞれ0.22および0.59であり 、そして反復2についてはそれぞれ0.41および0.46であった。最初の比較に対す るランダムデータを用いて先の反復と比較した現在の適合についての分散の比 として適合の改善を測定するF検定値(F)は、反復1については4.7であり、そ して反復2については15.9であった。 アルデヒドデヒドロゲナーゼについては、Rは、反復1については0.4であり、 反復2については0.86であり、かなりの改善であった。トレーニングセットおよ び予測セットについてのシグマは、反復1についてはそれぞれ0.51および0.6で あり、そして反復2についてはそれぞれ0.50および048であった。F値は、反復1 については6.9であり、そして反復2については27.4であった。 先行するデータを生成するために用いられた数学的技法は、Green,J.R.ら、 「Statistical Treatment of Experimental Data」(Elsevier,Amsterdam 1978) およびMassart,D.ら、Chemometrics(Elsevier,New York 1988)に記載されて いる。 実施例5 さらなる標的の相関 実施例4に記載の技法を、13のタンパク質のパネルを用いて、アルデヒドデヒ ドロゲナーゼおよびグルタチオンレダクターゼに加えて、種々の標的に適用した 。この13のタンパク質は、実施例4が実施例3のパネルに関して濃縮されたパネ ルを用いたのと同じ様式で実施例4のパネルを超えてさらに濃縮されていた。代 用物をさらなる標的:エストロゲンレセプター、グリセロールキナーゼ、住血吸 虫GST、ヌクレオシド5'-ジホスフェートキナーゼ、ヒト第Xa因子、トリプシンお よびグリオキサラーゼIに対して構築した。それぞれの場合、15〜50の化合物の 多種多様なセット(1,000以上の化合物のデータベースカタログから引き出され た)を適合に用いた。それぞれの測定のために、パネルは、少なくとも以下の酵 素:GST A1-1;酸α-1グリコプロテイン;GSTP 1-1;ヒト血清アルブミン;パパ イン;GSTラット8:8;トリプシン;およびアルコールデヒドロゲナーゼを含んで いた。勿論、トリプシンは対応物標的であったのでパネル中に含まれていなかっ た。ある場合には、プラスミンでGSTラット8:8を置き換え、および/またはアン チトリプシンでアルコールデヒドロゲナーゼを置き換えた。 これらの代用物は、図15に示されるように、実験的に測定された結合と相関し た。相関は一般に、代用物と実際の標的との間の良好な一致を示した。それぞれ の場合において、参照タンパク質の異なる線形組み合わせが、最良の適合を提供 した。全ての場合において、標的と適合タンパク質との間には、配列相同性は全 く存在しない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),AU,CA,JP (72)発明者 ヴィラー,ヒューゴ オー. アメリカ合衆国 カリフォルニア 94560, ニューアーク,ヘーゼルナッツ ドライブ 7706

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 標的と反応する候補を同定する方法であって、以下の工程を含有する方 法: (a) 参照パネルの少なくとも2つのメンバーの、候補の第一のセットに関する 反応性プロフィールの組み合わせを表す式を提供する工程であって、該式が、該 候補の第一のセットに関する該標的の該反応性プロフィールに最も一致する予測 プロフィールを計算する工程; (b)候補に関する該パネルの少なくとも2つのメンバーの反応性を試験する工 程;および (c)該標的に関する該候補の反応性を評価するために、工程(b)において測定さ れる反応性に該式を適用することによって、該候補について該標的に関する予想 反応性を計算する工程。 2. 前記工程(b)における反応性が、候補のライブラリーのそれぞれのメンバー に関して試験され、および/または(a)における前記組み合わせが、線形の組み 合わせである、請求項1に記載の方法。 3. 工程(c)の適用により、標的と良好に反応すると評価される化合物および標 的と弱く反応すると評価される化合物を得、そして標的と良好に反応すると評価 される少なくとも幾つかの該化合物および標的の弱く反応すると評価される少な くとも幾つかの該化合物が候補の該第一のセットに添加され、候補の第二のセッ トを生成し、そして改良された式を得るために工程(a)を該候補の第二のセット を用いて繰り返す請求項1に記載の方法であって、そしてさらに (d)候補に関する前記参照パネルの前記少なくとも2つのメンバーの反応性を 試験する工程;および (e)該標的に関する該候補の反応性を評価するために、工程(d)において測定さ れた反応性に対して、該式を適用することによって、該候補について該標的に関 する予測反応性を計算する工程 を包含する、方法。 4. 所望の標的と反応する物質を調製する方法であって、以下の工程を包含す る方法: (a)参照パネルの少なくとも2つのメンバーの、候補の第一のセットに関する 反応性プロフィールの組み合わせを表す式を提供する工程であって、該式が、該 候補の第一のセットに関する該標的の反応性プロフィールに最も一致する予測さ れるプロフィールを計算する工程; (b)候補に関するパネルの該少なくとも2つのメンバーの反応性を試験する工 程; (c)該標的に関する該候補の反応性を評価するために、工程(b)において測定さ れる反応性に該式を適用することによって、該候補について該標的に関する予測 反応性を計算する工程; (d)該標的と反応することが予想される候補であるとして物質を同定する工程 、および (e)該物質に適切な出発物質からの同定される物質をアセンブルする工程。 5.標的に対する候補の反応性を予測するための参照パネルを構築する方法であ って、以下の工程を包含する方法: パネルメンバーの最初のセットを任意に同定する工程; パネルメンバーの該最初のセットに関して任意に選択される化合物の最初のセ ットについて反応性のプロフィールを得る工程; 得られたプロフィールを比較する工程; 余分のプロフィールを生ずる化合物およびパネルメンバーを棄てる工程; パネルメンバーの第二のセットおよび化合物の第二のセットを得るために、棄 てられたパネルメンバーおよび化合物に、別の仮のパネルメンバーおよび化合物 を置換する工程; パネルメンバーの該第二のセットに関する該化合物の第二のセットについてプ ロフィールを得る工程; 得られた該プロフィールを再び比較して、そして余分のプロフィールを生じる 化合物およびパネルメンバーを棄てる工程;および 少なくとも90%の化学的空間をカバーするパネルが得られるまで先行する工程 を繰り返す工程;および/または 該方法は、小有機分子として市販される範囲の化合物に関する少なくとも5つ の主要成分を提供し;および/または ここで、該パネルについて、任意の第一の化合物についてのプロフィールの任 意の第二の化合物についてのプロフィールからの差異の平均が、該第一の化合物 の繰り返されたプロフィールの測定について観測された差異の少なくとも3倍で ある。 6. タンパク質を含むメンバーの参照パネルであって、該パネルの少なくとも 1つのメンバーが、イムノグロブリン(Ig)以外のタンパク質またはその断片であ り;そして ここで、該パネルが、化合物の集団に関して異なる程度の多様性で結合するメ ンバーを提供し;そして ここで、該非Igタンパク質の存在がパネルを濃縮する、パネル。 7. 前記パネルが90%の化学的空間をカバーする請求項6に記載のパネル;お よび/または ここで、該パネルが、小有機分子として市販される範囲の化合物に関して少な くとも5つの主要な成分を提供し;および/または ここで、該パネルについて、任意の第一の化合物についてのプロフィールの、 任意の第二の化合物についてのプロフィールからの差異の平均が、該第一の化合 物の繰り返されたプロフィールの測定について観測された差異の少なくとも3倍 である、パネル。 8. 前記パネルが少なくとも2つの酵素または少なくとも2つのレクチンまた は少なくとも2つのT細胞レセプターまたは少なくとも2つの嗅覚レセプターを 含む請求項6に記載のパネルであって、および/または、ここで、該パネルが少 なくとも10%の非Igタンパク質を含む、パネル。 9. 単一の分析物を特徴付ける方法であって: 該分析物を請求項8に記載のパネルのそれぞれのメンバーと接触させる工程で あって、ここで前記化合物が該分析物である工程; 該分析物の該メンバーのそれぞれに対する反応性の程度を検出する工程; 該分析物の該メンバーのそれぞれに対する反応性の該程度を記録する工程;お よび 該分析物の特徴的なプロフィールを提供するように該記録された反応性の程度 を配列する工程、 を包含する、方法。 10. 候補を同定する方法であって、該候補は標的との反応に有効であり、こ こで該標的はそれと反応する既知のリガンドを有し、該方法は: 該候補を請求項8に記載のパネルのそれぞれのメンバーと接触させる工程であ って、ここで前記化合物が該候補である工程; 該候補の該メンバーのそれぞれに対する反応性の程度を検出する工程; 該候補の該メンバーのそれぞれに対するそれぞれの反応性の該程度を記録する 工程; 該候補の特徴的プロフィールを提供するように該記録された反応性の程度を配 列する工程; 該プロフィールを、前記多様なメンバーに関する該リガンドの同様に得られた プロフィールと比較する工程;を包含し、 ここで、該リガンドのプロフィールに対する該候補のプロフィールの類似性が 、該候補が該標的と反応する蓋然性を示す、方法。 11. 前記比較する工程が以下の工程を含む請求項10に記載の方法: n-次元空間において、前記パネルの各メンバーに対する前記候補の反応性のプロ フィールをプロットすることにより得られる点を決定する工程であって、ここで n-次元のそれぞれが、パネルの異なるメンバーを表し、そして該メンバーのそれ ぞれとの該候補の反応性が該n次元のそれぞれにおいてプロットされる工程;お よび 該点の位置を、該パネルのそれぞれのメンバーに対する既知のリガンドの反応 性を表すプロフィールについて決定された該n-次元空間中の点と比較する工程で あって、ここで点の近接が該標的に対する該候補の結合の程度を示す工程。 12. 所望の標的と反応する物質を調製する方法であって、ここで該標的がそ れと反応する既知のリガンドを有し、以下の工程を含有する方法: 候補を請求項8に記載のパネルの各メンバーと接触させる工程であって、ここ で前記化合物が該候補である工程; 該メンバーのそれぞれに対する該候補の反応性の程度を検出する工程; 該メンバーのそれぞれに対する該候補の反応性の該程度のそれぞれを記録する 工程; 該候補の特徴的なプロフィールを提供するように該記録された反応性の程度を 配列する工程; 該プロフィールを、前記多様なメンバーに関する該リガンドの同様に得られた プロフィールと比較する工程; ここで該リガンドのプロフィールに対する該候補のプロフィールの類似性が、 該候補が該標的と反応する蓋然性を示す工程; 該リガンドのプロフィールに類似するプロフィールを有する標的と反応する高 い蓋然性を有する候補として物質を同定する工程、および 該物質に適切な出発物質から同定された物質をアセンブルする工程。 13. 多様な候補から既知の標的と特異的に反応する候補を選択する方法であ って、以下の工程を包含する方法: 最大限に多様なセットに対する該標的の反応性のプロフィールを提供する工程 ; 請求項8に記載のパネルに関する該候補の反応性のプロフィールを調製す工程 であって、該パネルが最大限に多様なセットのインバースイメージである工程; 該標的の最大限に多様なセットのプロフィールを該候補のインバースイメージ パネルプロフィールとを比較する工程;そしてここで、該インバースイメージパ ネルプロフィールの、最大限に多様なセットのプロフィールとの類似性が、該候 補が該標的に結合する蓋然性を示す、方法。 14. 前記比較する工程が以下の工程を包含する請求項13に記載の方法: n-次元空間において、前記インバースイメージパネルのそれぞれのメンバーに 対する前記候補の反応性のプロフィールをプロットすることにより得られる点を 決定する工程であって、ここでn次元のそれぞれが、該インバースイメージパネ ルの異なるメンバーを表し、そして該メンバーのそれぞれとの該候補の反応性が 該n次元のそれぞれにおいてプロットされる工程;および 該点の位置を、前記最大限に多様なセットのそれぞれのメンバーに対する該標 的の反応性を表すプロフィールについて決定される該n-次元空間中の点と比較す る工程であって、ここで該点の近接が該標的に対する該候補の結合の程度を示す 工程。 15.所望の標的と反応する物質を調製する方法であって、以下の工程を包含す る方法: 最大限に多様なセットに対する該標的の反応性のプロフィールを提供する工程 ; 前記最大限に多様なセットのインバースイメージである請求項8に記載の前記 パネルに対する前記候補の該反応性のプロフィールを調製する工程; 該標的の最大限に多様なセットのプロフィールを該候補のインバースイメージ パネルプロフィールと比較する工程であって、 ここで、該インバースイメージパネルプロフィールの、該最大限に多様なセッ トのプロフィールとの類似性が、該候補が該標的に結合する蓋然性を示す工程; 物質を、該レセプターのプロフィールと類似するプロフィールを有する標的と 反応する高い蓋然性を有する候補であると同定する工程;および 該物質に適切な出発物質から該同定された物質をアセンブルする工程。 16. 多様な候補から既知の標的と特異的に反応する候補を選択する方法であ って、以下の工程を包含する方法: 最大限に多様なセットに対する該候補の反応性のプロフィールを提供する工程 ; 請求項8に記載の前記パネルに関する前記標的の反応性のプロフィールを調製 する工程であって、該パネルが該最大限に多様なセットのインバースイメージで ある工程; 該候補の最大限に多様なパネルのプロフィールを該標的の該インバースイメー ジパネルのプロフィールと比較する工程;そして ここで、該インバースイメージパネルのプロフィールの、該最大限に多様なセ ットのプロフィールとの類似性が、該候補が該標的に結合する蓋然性を示す、方 法。 17. 前記比較する工程が以下の工程を包含する請求項16に記載の方法: n-次元空間において、最大限に多様なセットのメンバーのそれぞれに対する前 記候補の反応性のプロフィールをプロットすることにより得られた点を決定する 工程であって、ここでn次元のそれぞれが、前記パネルの異なるメンバーを表し 、そして該メンバーのそれぞれとの該候補の反応性がn次元のそれぞれにおいて プロットされる工程;および 該点の位置を、該インバースイメージパネルのメンバーのそれぞれに対する該 標的の反応性を表すプロフィールについて決定された該n-次元空間中の点と比較 する工程であって、ここで該点近接が該標的に対する該候補の結合の程度を示す 工程。 18. 所望の標的と反応する物質を調製する方法であって、以下の工程を包含 する方法: 最大限に多様なセットに対する候補の反応性のプロフィールを提供する工程; 最大限に多様なセットのインバースイメージである請求項8に記載のパネルに 対する該標的の反応性のプロフィールを調製する工程; 該候補の最大限に多様なセットのプロフィールを該標的のインバースイメージ パネルのプロフィールと比較する工程であって:および ここで、該インバースイメージパネルのプロフィールの、最大限に多様なセッ トのプロフィールとの類似性が、該候補が該標的に結合する蓋然性を示す工程; 物質を、該標的のプロフィールに類似するプロフィールを有する標的と反応す る高い蓋然性を有する候補であると同定する工程、および 該物質に適切な出発物質から同定された物質をアセンブルする工程。 19. 請求項9に記載の方法によって得られる特徴的なプロフィールである化 合物に対するフィンガープリント。 20. 請求項19に記載の多様なフィンガープリントを含むデータベース。 21. 最大限の多様性を提供するために選択される請求項20に記載のデータ ベースのサブセット。 22. コアスクリーニングセットとして使用するための、またはクロマトグラ フィーリガンドの供給源として使用するための、請求項21に記載のサブセット 。 23. 参照パネルに対する1000以上の化合物に対するフィンガープリントの物 理的態様を含むデータベースであって、該化合物が少なくとも3Log単位のパネ ルメンバーと結合する範囲を表し、そしてここで、少なくとも95%の化合物が視 覚的フィンガープリントを生成する、データベース。 24. 最大限の多様性を提供するために選択される、請求項23に記載のデー タベースのサブセット。 25. コアスクリーニングセットとして使用するための、またはクロマトグラ フィーリガンドの供給源として使用するための、請求項24に記載のサブセット 。
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JP2020155088A (ja) * 2019-03-22 2020-09-24 タタ コンサルタンシー サービシズ リミテッドTATA Consultancy Services Limited 化学情報に基づく化合物の生物学的反応の自動予測

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