JPH09506851A - 高純度セッコウの製造法および装置 - Google Patents

高純度セッコウの製造法および装置

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JPH09506851A JP7517348A JP51734895A JPH09506851A JP H09506851 A JPH09506851 A JP H09506851A JP 7517348 A JP7517348 A JP 7517348A JP 51734895 A JP51734895 A JP 51734895A JP H09506851 A JPH09506851 A JP H09506851A
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Abstract

(57)【要約】 重金属および好ましくは塩化水素の形態の不純物を含有する二酸化硫黄含有ガス(1)、例えば煙道ガス、から高純度セッコウを製造するための方法および装置を提供する。二酸化硫黄吸収工程中の一次回路(23)で、好ましくはナトリウムを基剤とする洗浄溶液でガス(1)を洗浄して二酸化硫黄および重金属不純物を吸収させ、洗浄溶液の部分流を一次回路(23)から取り出し、二次回路(31)中で、カルシウムイオン供給源(36)、例えば消石灰、を加えることにより純粋なセッコウを沈殿させて分離し、ソーダの様な炭酸塩イオン供給源(42)を加えることにより炭酸塩を沈殿させる。本方法および装置は、カルシウムイオン供給源(36)を加えた後で、硫化ナトリウムの様な硫化物イオン供給源(43)を、好ましくは炭酸塩イオン供給源(42)と同時に、部分流に加えることを特徴とする。硫化物イオン供給源(43)は、高pH値、好ましくは8〜14、より好ましくは約11〜14、最も好ましくは約13、で部分流に加える。二酸化硫黄含有ガス(1)が塩化水素の形態の不純物をさらに含有する場合、装置は塩化水素吸収工程を含んでなる。その場合、炭酸塩イオン供給源(42)および硫化物イオン供給源(43)を加えることにより沈殿した物質を好ましくは塩化水素吸収工程に送る。

Description

【発明の詳細な説明】 高純度セッコウの製造法および装置 本発明は、二酸化硫黄および重金属の形態の不純物を含有するガス、例えば煙 道ガス、を浄化する際に高純度セッコウを製造する方法および装置に関する。 二酸化硫黄は、例えば硫黄または硫黄化合物を含有する物質、例えば石炭、石 油、天然ガス、ピート、およびゴムやスクラップを含有する廃棄物、の燃焼によ り形成される。一般的に、その様な物質はある量の重金属または重金属化合物も 含有し、燃焼中にそれらが少なくとも部分的にガス化し、発生する煙道ガスの一 部を形成する。 煙道ガスは、塩素化合物、例えばポリ塩化ビニルプラスチックや食塩を含有す るスクラップ、を含む物質、例えば廃棄物、を燃焼させることにより形成される 塩化水素を含むことも多い。 本発明は特に、上記の種類の材料、例えば生活廃棄物、の酸化(燃焼)から生 じる煙道ガスの浄化に関連するセッコウの製造に関するが、決してそれに限定さ れるものではなく、一般的に、二酸化硫黄や重金属の形態の不純物を含むガスの 浄化に関連するセッコウの製造に関する。 重金属不純物とは、ここでは特に、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、カドミウ ム、スズ、水銀、鉛およびこれらの金属の化合物を意味する。水銀およびカドミ ウムの除去が特に重要である。 二酸化硫黄を含むガスの先行技術による浄化は、一般的に、水性のアルカリ性 洗浄液中への二酸化硫黄の吸収に基づいている。現在、二酸化硫黄含有煙道ガス の浄化には、主として3つの異なった方式、つまりカルシウムを基材とする方式 、ナトリウムを基材とする方式、および間接的にカルシウムを基材とする方式が 使 用されている。カルシウムを基材とする方式では、石灰石(CaCO3)および 石灰(CaO、Ca(OH)2)がアルカリとして使用されるのに対し、ナトリ ウムを基材とする方式では、水酸化ナトリウム(NaOH)またはソーダ(Na2 CO3)がアルカリとして使用される。間接的にカルシウムを基材とする方式で は、主としてガス浄化装置中の二酸化硫黄を吸収するために、易溶性のアルカリ 、例えばLiOH、KOHまたは好ましくはNaOH、を使用する。二酸化硫黄 を吸収した後、ガス浄化装置の外で、溶解性がより低いアルカリ、例えば石灰、 を使用して洗浄液を再生する。ガス浄化装置中でNaOHの様な易溶性のアルカ リを使用するので、カルシウムを基材とする方式におけるよりも、はるかに大量 のアルカリがガス浄化装置中の洗浄液に溶解し、堆積物の危険性がはるかに低く なる。洗浄液中に溶解した大量のアルカリにより、ガス浄化装置中の洗浄液の循 環流を少なくすることができ、洗浄液の二酸化硫黄を吸収する能力が向上する。 本発明は、二酸化硫黄を吸収するための間接的にカルシウムを基材とする方式 に関する。 先行技術の例として、二酸化硫黄含有煙道ガスの湿式浄化法を開示するUS3 ,873,532明細書を挙げることができる。このUS明細書によれば、二酸 化硫黄を含有する煙道ガスはガス洗浄装置に導入され、そこで煙道ガスは、水酸 化ナトリウムまたは炭酸ナトリウムを基材とする水性でアルカリ性の洗浄液で洗 浄される。このアルカリ性洗浄液はポンプによりタンクからガス洗浄装置に送ら れ、次いでタンクに戻される。ガス洗浄装置から洗浄液の部分流を再生のために 抜き取り、カルシウム添加容器に送り、そこでカルシウムイオンを消石灰(Ca (OH)2)の形態で加える。その後、洗浄液の部分流を沈降設備に送り、析出 した硫酸カルシウムを沈降させ、これを取り出して濾別する。沈降設備から取り 出した硫酸カルシウムの流れの一部は消石灰添加容器に循環される。この様にし て析 出した硫酸カルシウムを除去された洗浄液は、沈降設備から、ソーダ(Na2C O3)添加および、析出炭酸カルシウムの沈降のための装置に送られる。析出し た炭酸カルシウムは、消石灰添加容器に循環され、一方、再生された洗浄液はア ルカリ性洗浄液のタンクに再循環される。 二酸化硫黄と塩化水素の両方を含有するガスを浄化する方法も公知である。そ の様な浄化は2つの工程、つまり塩化水素の主要部分を酸性の水性洗浄溶液に吸 収させる第一工程、および二酸化硫黄の大部分をアルカリ性の水性洗浄溶液に吸 収させる第二工程、を含んでなる。第二工程は、例えば石灰石を加える上記のカ ルシウムを基材とする方式、および二酸化硫黄のみを含有するガスを浄化するた めの、上記のUS−P3,873,532明細書による間接的にカルシウムを基 材とする方式からなる。 塩化水素を吸収させるための第一工程では、流入する汚染ガスが、循環する酸 性の水性洗浄溶液の液滴と接触する。塩化水素は洗浄溶液に吸収されるが、二酸 化硫黄は本質的に吸収されない。循環する洗浄溶液から部分流を取り出し、石灰 およびソーダで中和し、その際、硫化ナトリウム(Na2S)を加えることによ り、吸収された重金属不純物(銅、鉛、水銀、カドミウム、等)が沈殿する。 沈殿した重金属硫化物のスラッジを分離した後、この部分流に硫酸塩含有液体 を加え、セッコウを沈殿させる。 セッコウを沈殿させ、セッコウスラッジを分離した後、残った洗浄液を、例え ば蒸発により、処理して食塩を回収し、この食塩を塩酸の回収に使用することが できる。 上記の先行技術では、洗浄溶液を二酸化硫黄吸収工程で再生する時に、かなり の量のセッコウが得られる。この方法が経済的に有用であるためには、セッコウ を無料で、または低コストで廃棄できるか、または販売して利益が得られる必要 がある。セッコウが、例えばセッコウボードの製造用に、商業的に販売できるか 、 または建築廃材として無料で、または低コストで廃棄できるか、または高コスト で、例えば廃鉱中に、廃棄しなければならないかを決定するのはセッコウの不純 物含有量である。特に、セッコウを商業的に販売できるか否か、または廃棄に大 きな経費を支払わなければならない否かを決定するのは重金属不純物の含有量で ある。 二酸化硫黄含有ガスから先行技術により製造されたセッコウは、無視できない 量の重金属不純物を含んでいる。国の、および国際的なセッコウの不純物に関す る規則が益々厳しくなっているので、二酸化硫黄含有ガスを浄化する時に製造さ れるセッコウの不純物含有量を最少に抑える必要がある。 さらに、DE4123258明細書には、二酸化硫黄および他の有害な物質、 例えば水銀、を含有する煙道ガスを浄化する方法が開示されている。この方法で は、二酸化硫黄は洗浄溶液中に吸収され、セッコウとして分離される。この方法 はセッコウの水銀含有量を下げることを目的としているが、この目的は、二酸化 硫黄を除去する前の煙道ガスに、または洗浄溶液に、水銀と反応して不溶性の化 合物を形成する薬品、例えば硫化ナトリウム、を加えることにより、または水銀 吸着剤、例えば活性炭、を加えることにより、達成される。次いで、分離された 水銀(これは不溶性の水銀化合物または吸着された水銀の形態である)および沈 殿したセッコウは混合物の形態で得られる。該DE明細書によれば、水銀および セッコウは、粒子径分布、形状および/または密度の差により互いに分離するこ とができる。最初にセッコウと不純物の混合物を形成し、次いで不純物をこの混 合物から分離することは不利であり、その上、完全な分離を達成すること、すな わち高純度セッコウを得ること、は困難である。実際、水銀の沈殿はかなり低い pH(8未満)で起こり、これは水銀および他の重金属の沈殿は望まれる程完全で はないことを意味する。 本発明の目的は、先行技術の欠点を抑えるか、または無くし、重金属の形態の 不純物、ならびに好ましくは塩化水素をもさらに含有する二酸化硫黄含有ガスか ら高純度セッコウを製造することである。本発明により、この目的は、二酸化硫 黄を洗浄溶液中に吸収させ、それをセッコウの形態で沈殿させ、セッコウを洗浄 溶液から分離し、次いで、残りの洗浄溶液に炭酸塩および硫化物を加え、重金属 の炭酸塩および硫化物を高pHで沈殿させることにより達成される。 本発明では、セッコウおよび重金属不純物を厳密に沈殿させ、分離するので、 高純度セッコウを得ることができる。重金属不純物の沈殿は、高pHで行なわれる ので、事実上完全である。 そこで、本発明は、重金属の形態の不純物を含有する二酸化硫黄含有ガス、例 えば煙道ガス、を、一次回路中の二酸化硫黄吸収工程で、アルカリ金属、好まし くはナトリウム、を基剤とする水性洗浄溶液で洗浄して二酸化硫黄および重金属 不純物を吸収し、洗浄溶液の部分流を一次回路から取り出し、二次回路中で、カ ルシウムイオン供給源を加えることによりセッコウを沈殿させて、分離し、炭酸 塩イオン供給源を加えることにより炭酸塩を沈殿させることにより、該ガスから 高純度セッコウを製造する方法であって、カルシウムイオン供給源を加えた後で 、硫化物イオン供給源を部分流に加えることを特徴とする方法を提供する。 本発明は、重金属の形態の不純物を含有する二酸化硫黄含有ガス、例えば煙道 ガス、から高純度セッコウを製造するための装置をさらに提供するものである。 ここで該装置は、アルカリ金属、好ましくはナトリウム、を基剤とする水性洗浄 溶液をガスと接触させて循環させる手段を有する一次回路を含む、二酸化硫黄吸 収工程を有するガス洗浄装置、および洗浄溶液の部分流を取り出し、カルシウム イオン供給源を加えてセッコウを沈殿させ、分離する手段、ならびに炭酸塩イオ ン供給源を加え、沈殿した炭酸塩を分離する手段を有する第二回路に送る導管、 を含んでなる装置であって、カルシウムイオン供給源を加えた後で、硫化物イオ ン供給源を加える手段を有することを特徴とする装置である。 本発明の他の利点および特徴は、下記の説明および付随する請求項から明らか になるであろう。 二次回路中のpHはアルカリ性なので、重金属不純物の析出は高pHにおいて起こ り、これはより完全な析出に貢献し、析出した重金属硫化物の溶解度はアルカリ 性領域で最小になる。そのため、沈殿を最大限にするためには、重金属不純物の 沈殿は約8〜14、好ましくは約11〜14、最も好ましくは約13、で起こる のが好都合である。 炭酸塩イオン供給源を加える結果、過剰のカルシウムイオンはすべて炭酸カル シウムとして沈殿し、重金属不純物の一部が炭酸塩として沈殿する。しかし、炭 酸塩供給源を加えることにより、重金属不純物の沈殿は不完全にしか起こらない 。重金属不純物を実質的に完全に沈殿させるために、硫化物イオン供給源を加え る。本発明では、沈殿したセッコウと沈殿した重金属不純物の混合を避けるため に、カルシウムイオン供給源の後に硫化物イオン供給源(ならびに炭酸塩イオン 供給源)を加えることが不可欠である。この必要条件は別にして、炭酸塩イオン 供給源および硫化物イオン供給源は、所望の順序で加えることができるが、同時 に加えるのが好ましい。 硫化物イオン供給源としては、重金属硫化物を沈殿させるための硫化物イオン を発生させる能力がある物質、例えば沈殿させるべき重金属硫化物よりも容易に 溶解し得る硫化物、を選択することができる。その様な硫化物イオン供給源の例 は、アルカリ金属の硫化物、例えば硫化ナトリウムおよび硫化カリウム、および アルカリ土類金属の硫化物、例えば硫化カルシウムおよび硫化鉄、である。入手 し易さの理由から、および洗浄溶液がナトリウム系であることから、使用する硫 化物イオン供給源は硫化ナトリウムであるのが好ましい。 炭酸塩イオン供給源としては、洗浄溶液と接触した時に炭酸塩イオンを供給で きる物質を使用することができる。その様な物質の例は、アルカリ金属の炭酸塩 、 例えば炭酸ナトリウム(ソーダ)および炭酸カリウム、ならびに二酸化炭素であ る。入手し易さの理由から、および洗浄溶液がナトリウム系であることから、使 用する炭酸塩イオン供給源は炭酸ナトリウム(ソーダ)であるのが好ましい。 カルシウムイオン供給源としては、洗浄溶液と接触した時に、セッコウを沈殿 させるためのカルシウムイオンを発生させることができるカルシウム含有化合物 を使用することができる。好ましくは、消石灰(Ca(OH2))が使用される カルシウムイオン供給源である。 炭酸塩イオン供給源および硫化物イオン供給源を加えた時に沈殿する低溶解度 の炭酸塩および硫化物は、二次回路中で洗浄溶液の部分流から分離され、こうし て沈殿物が除去された部分流は一次回路に循環され、新たに二酸化硫黄を吸収す る。上記した様に、本発明では重金属不純物の沈殿が実質的に完全なので、一次 回路に循環される部分流は実質的に重金属を含まない。つまり、洗浄液中に重金 属不純物が沈殿せず、セッコウとその汚染物が共沈する危険性も無い。 前に記載した様に、二酸化硫黄含有ガスは、本発明の好ましい態様で、さらに 塩化水素の形態の不純物をも含有する。そのため、本発明は塩化水素吸収工程も 含んでなる。その場合、以下により詳細に説明する様に、炭酸塩イオン供給源お よび硫化物イオン供給源を加えることにより沈殿した物質を塩化水素吸収工程に 導くのが好ましい。 分かり易くするために、ここで、本発明による装置の好ましい実施態様を図式 的に示す添付図面を参照しながら、本発明を説明する。 上記した様に、本発明の好ましい特徴は、重金属不純物に加えて塩化水素の形 態の不純物を含有する二酸化硫黄含有ガスからセッコウを製造することに関する 。図に示す装置は、その様なガスからセッコウを製造することを目的としており 、したがってこの装置は、塩化水素を吸収する工程、ならびに二酸化硫黄を吸収 する工程を含んでなる。無論、塩化水素含有量が低い(例えば<150mg/Nm3) 二酸化硫黄含有ガスからセッコウを製造する場合には、塩化水素吸収工程は無く てもよい。 図に示した様に、二酸化硫黄、重金属不純物および塩化水素を含有するガス1 、例えば廃棄物の焼却で発生した煙道ガス、はガス浄化装置またはスクラッバー 2に供給され、そこでいわゆる急冷装置中のノズル4ならびにガス浄化装置自体 のノズル5により細かく散布される酸性の水性洗浄液3と接触する。洗浄液3は ポンプ6により導管7、8を通してガス浄化装置からノズル4、5に循環される 。新しい洗浄液は9で供給される。洗浄溶液3の循環が関与するこの配置が、図 中で破線により示される一次回路10を形成する。 一次回路10の中で循環する洗浄液から導管11を通して部分流が取り出され 、図中で破線により示す二次回路13の一部を形成する容器12に送られる。矢 印14で示す様に、部分流は容器12の中で、ナトリウムおよびカルシウムの水 酸化物、酸化物、炭酸塩および重炭酸塩からなる群から選択されたアルカリによ り中和される。塩化物を食塩として回収するか、または受入れ場所に排出するか に応じて、炭酸ナトリウムまたは炭酸カルシウムを加える。前者の場合、部分流 を容器15に供給し、そこで矢印16により示す様に硫化ナトリウムを加え、重 金属不純物をすべて硫化物として析出させる。次いで部分流は容器17に送られ 、そこで析出した重金属硫化物を、矢印18で示す様に、スラッジとして除去す る。 次いで、洗浄液の部分流(ここで、この部分流は吸収された塩化水素を塩化ナ トリウムの形態で含有する)を処理し、塩化ナトリウムまたは塩酸を回収する。 例えば、部分流を蒸発装置19に送り、塩化ナトリウム溶液を蒸発させ、矢印2 0で示す様に塩化ナトリウムを回収する。蒸発により除去された水は、凝縮後に 21で蒸発装置を離れ、本発明の装置の他の箇所、例えばガススクラッバー2で 追加される水9として、適切に使用することができる。 容器12中で中和剤として代わりに炭酸カルシウムを使用する場合、洗浄溶液 は容器17の後で主として塩化カルシウムを含有し、適当な受入れ場所、例えば 川、に問題無く排出することができる。 塩化水素を除去するための第一工程に加えて、ガス浄化装置2は、二酸化硫黄 および残留するすべての重金属不純物をガス1から除去するための第二工程を含 む(塩化水素吸収工程が無い場合、重金属不純物はすべて、二酸化硫黄を除去す る工程で除去される)。第二工程、すなわち二酸化硫黄吸収工程、は前に記載し た様ないわゆる間接的石灰法として設計されている。 二酸化硫黄吸収工程は、アルカリ金属、好ましくはナトリウム、を基剤とし、 本来、すなわち二酸化硫黄を吸収する前は、アルカリ金属化合物、例えばナトリ ウム、カリウムまたはリチウムの酸化物、水酸化物または炭酸塩、のアルカリ性 水溶液からなる水性洗浄溶液を保持する容器22を含んでなる。好ましくは、ナ トリウム化合物、例えば水酸化ナトリウム、を使用する。ポンプ24により、洗 浄液は導管25、26を通して一次回路23の中を循環してノズル27に送られ 、そのノズルにより、洗浄液が細かく散布されて二酸化硫黄含有ガスと接触する 。この様にガスと接触する時、洗浄溶液は二酸化硫黄および重金属不純物を吸収 し、その後、洗浄溶液は集められ、導管28を経由して容器22に循環される。 こうして二酸化硫黄および重金属不純物が除去されたガスは29から放出される 。 洗浄溶液を再生するために、一次回路23から部分流を導管30を通して二次 回路31に取り出し、そこで、必要であれば、部分流を先ず容器33の中で矢印 32で示す様に、酸化剤、例えば空気、で処理し、吸収されたすべての二酸化硫 黄を硫酸塩に転化する。 次いで、部分流を容器34、続いて容器35に供給し、そこで矢印36で示す 様に、カルシウムイオン供給源を加える。カルシウムイオン供給源は、好ましく は石灰、例えば生石灰(CaO)、最も好ましくは消石灰(Ca(OH)2)で ある。カルシウムイオンを加える結果、部分流に含まれる硫酸塩は硫酸カルシウ ム(セッコウ)として析出し、容器37の中に沈降し、そこから導管38を通し て取り出される。こうして分離されたセッコウスラッジは導管38を通して直接 取り出すこともできるが、図に示す様に、セッコウ結晶中の不純物がある程度溶 解することができ、同時に、そうして浄化された結晶の大きさが成長する機会が 与えられる様に、容器34に循環させるのが好ましい。矢印39で示す様に容器 34から取り出されるセッコウは、純度が非常に高く、図式的に示す様にフィル ター40で脱水した後、とりわけセッコウボードの製造に使用することができる 。この様にセッコウ沈殿物を除去した洗浄溶液の部分流は容器41に供給し、そ こで矢印42で示す様に炭酸塩イオン供給源を加える。炭酸塩イオン供給源は、 例えば炭酸ナトリウム(ソーダ)、または水と接触した時に炭酸塩イオンを形成 する二酸化炭素含有ガスからなることができる。炭酸塩イオン供給源を加えるこ とにより、過剰のカルシウムイオンがすべて低溶解性の炭酸カルシウムとして沈 殿すると共に、重金属不純物の一部が炭酸塩として沈殿する。炭酸塩イオン供給 源とは別に、矢印43で示す様に硫化物イオン供給源を加える。前に述べた様に 、硫化物イオン供給源は様々な硫化物含有物質からなることができるが、硫化ナ トリウム(Na2S)からなるのが好ましい。硫化物イオン供給源は炭酸塩イオ ン供給源と同じ容器に加える必要はなく、所望により、次の容器(図には示して いない)に加えることもできる。しかし、経済性および空間を考えると、炭酸塩 イオン供給源および硫化物イオン供給源を同じ容器に加えるのが好ましい。硫化 物イオン供給源を加えることにより、部分流中に残留している重金属不純物が低 溶解性の硫化物として沈殿する。アルカリ性を付与するカルシウムイオン供給源 、例えば消石灰、および炭酸塩イオン供給源、例えばソーダ、を部分流に加えて あるので、後者は、硫化物イオン供給源を加える時に、一般的に約11〜14、 ほとんどの場合約13、の高pHを有し、これは重金属硫化物を最大限に析出させ るのに貢献し、重金属硫化物はこのpH領域で溶解度が最小になる。次いで、析出 し た炭酸塩および硫化物は容器44の中で沈降する。こうして沈降した析出物は容 器44から導管45を通して取り出され、例えば投げおろしにより廃棄すること ができる。しかし、二酸化硫黄含有ガスが塩化水素も含有し、したがって本発明 の装置が塩化水素吸収工程を含んでなる、上記の本発明の好ましい特徴では、矢 印45で示す様に、沈降した析出物を容器44から塩化水素吸収工程の二次回路 13、より具体的には、中和容器12と硫化物析出容器15の間の地点に、送る のが好ましい。中和はほとんどが二次回路13中で2段階で起こるが、その場合 、好ましくは析出物を第一の中和段階の前で供給する。析出物をこの様に塩化水 素吸収工程の二次回路に供給することにより、析出した炭酸塩物質をある程度溶 解させ、容器15中で硫化物イオン供給源16を加えることにより硫化物として 再析出させることができる。さらに、析出した重金属不純物のすべてが1箇所で のみ得られ、取り扱いが容易になる。 容器44中で重金属不純物を除去した部分流は、次いで導管46を通し、二次 回路31から一次回路23の容器22に戻され、ガス浄化装置2中で二酸化硫黄 を新たに吸収させる。 洗浄溶液は、二次回路31における再生の際に二酸化硫黄吸収工程で硫化物析 出により、実質的にすべての重金属不純物が除去されているので、重金属不純物 が洗浄溶液中に蓄積せず、これらの不純物は最少に維持され、二次回路31で析 出するセッコウを汚染しない。 本発明を特定の実施態様に関して説明したが、無論、付随する請求項の範囲内 で変形が可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ),AM, AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,CH,C N,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE ,HU,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK, LR,LT,LU,LV,MD,MG,MN,MW,N L,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE ,SI,SK,TJ,TT,UA,US,UZ,VN 【要約の続き】 吸収工程を含んでなる。その場合、炭酸塩イオン供給源 (42)および硫化物イオン供給源(43)を加えるこ とにより沈殿した物質を好ましくは塩化水素吸収工程に 送る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 重金属の形態の不純物を含有する二酸化硫黄含有ガス(1)、例えば煙 道ガス、を、一次回路(23)中の二酸化硫黄吸収工程で、アルカリ金属、好ま しくはナトリウム、を基剤とする水性洗浄溶液で洗浄して二酸化硫黄および重金 属不純物を吸収し、洗浄溶液の部分流を一次回路(23)から取り出し、二次回 路(31)中で、カルシウムイオン供給源(36)を加えることによりセッコウ を沈殿させて、分離し、炭酸塩イオン供給源(42)を加えることにより炭酸塩 を沈殿させることにより、前記ガスから高純度セッコウを製造する方法であって 、カルシウムイオン供給源(36)を加えた後で、硫化物イオン供給源(43) を部分流に加えることを特徴とする方法。 2. 硫化物イオン供給源(43)を部分流にpH約8〜14、好ましくは約1 1〜14、特に約13、で加える、請求項1に記載の方法。 3. 硫化物イオン供給源(43)を部分流に炭酸塩イオン供給源(42)と 同時に加えられる、請求項1または2に記載の方法。 4. 硫化物イオン供給源(43)として硫化ナトリウムを加える、請求項1 〜3のいずれか1項に記載の方法。 5. カルシウムイオン供給源(36)として消石灰を加える、請求項1〜4 のいずれか1項に記載の方法。 6. 炭酸塩イオン供給源(42)として炭酸ナトリウム(ソーダ)または二 酸化炭素を加える、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。 7. 炭酸塩イオンおよび硫化物イオンを加えた後、部分流から沈殿物を除去 し、その様にして浄化した部分流を一次回路(23)に循環させる、請求項1〜 6のいずれか1項に記載の方法。 8. ガス(1)が塩化水素の形態の不純物をさらに含んでいて、この塩化水 素を塩化水素吸収工程で除去し、二酸化硫黄吸収工程で炭酸塩イオン供給源(4 2)および硫化物イオン供給源(43)を加えることにより沈殿した物質を塩化 水素吸収工程に送る、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。 9. 重金属の形態の不純物を含有する二酸化硫黄含有ガス(1)、例えば煙 道ガス、から高純度セッコウを製造するための、アルカリ金属、好ましくはナト リウム、を基剤とする水性洗浄溶液をガス(1)と接触させて循環させる手段( 24)を有する一次回路(23)を含む、二酸化硫黄吸収工程を有するガス洗浄 装置(2)、および洗浄溶液の部分流を取り出し、カルシウムイオン供給源(3 6)を加えてセッコウを沈殿させ、分離する手段、ならびに炭酸塩イオン供給源 (42)を加え、沈殿した炭酸塩を分離する手段を有する第二回路(31)に送 る導管(30)を含んでなる装置であって、カルシウムイオン供給源(36)を 加えた後で、硫化物イオン供給源(43)を加える手段を有することを特徴とす る装置。 10. ガス(1)が塩化水素の形態の不純物をさらに含み、ガス洗浄装置( 2)が塩化水素吸収工程をも含んでなり、前記装置が、炭酸塩イオン供給源(4 2)および硫化物イオン供給源(43)を加えることにより沈殿した物質を分離 する手段(44)、ならびに分離した物質を塩化水素吸収工程に供給する導管( 45)を有する、請求項9に記載の装置。
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