【発明の詳細な説明】
強磁性部材の表面上のアルファニューメリックキャラクタ
のストリングを検出及び記録する装置及び方法
本発明は、強磁性材料の部材の表面上に形成されたアルファニューメリックキ
ャラクタのストリングを検出及び記録する装置及び方法に関するものである。代
表的には、この装置及び方法は、圧縮形態又は液体形態でガスを蓄積するのに一
般に用いられてる種類の強磁性材料のシリンダの表面上に刻まれたアルファニュ
ーメリックキャラクタのストリングを検出するのに適している。
ガスシリンダ、例えばアセチレン、酸素、プロパン、ブタン及び他のガスを含
むシリンダの位置を記録しておくには、このようなシリンダをアルファニューメ
リックキャラクタの組合せによって識別する。このようなキャラクタは一般に、
パンチング等によりシリンダの表面でその頸部付近に刻まれている。シリンダが
種々の届け先に配送される際、それぞれのシリンダの識別の詳細とこれらの届け
先との記録をとっておく。このようにするには、各シリンダ上に刻まれたアルフ
ァニューメリック参照キャラクタを手で記録する必要がある。このようにするの
は比較的労力を要し、時間を浪費する仕事であり、アルファニューメリックキャ
ラクタを目で点検することとそれを手で記録することとの双方で入間が介在する
為にエラーが生じるおそれがあり、実際に生じる。このことは不所望なことであ
る。
従来、これらの問題を解決する試みがなされており、例えば、米国特許第4,52
1,676号明細書には強磁性材料の高圧ガスシリンダに対する保護キャップが開示
されている。複数の孔をキャップ中の予め定めた位置にパンチング形成すること
により、2進符号化データが形成される。これらの孔上を誘導性デュアルヘッド
トランスジューサが移動して符号化データを読取る。しかし、この構成は既知の
ガスシリンダ上のアルファニューメリックキャラクタのストリングを目で読取る
問題をある程度軽減するが、種々の欠点を有する。まず第1に、読取った符号化
データをガスシリンダ上の、目で読取り可能ないかなる参照キャラクタに対して
も目で相互チェックすることができない。相互チェックを容易にするためには、
目で読取り可能なアルファニューメリックキャラクタを同様に設ける必要がある
。更に、ガスシリンダ上のアルファニューメリックキャラクタのストリングがキ
ャップ上の符号化識別と対応しない場合には、誘導性のデュアルヘッドトランス
デューサにより読取られた符号を目で相互チェックすることが不可能となる。最
も重要なことは、この米国特許明細書に開示されている構成は目で読取ることの
できるアルファニューメリックキャラクタの同一のストリングを読取りうる方法
又は装置を提供するものではないということである。
PCT国際公開第WO93/17400号明細書にも、ガスシリンダを識別す
る装置が開示されている。この場合、非磁性材料の管理板がガスシリンダに取付
けられている。この管理板には複数の孔があけられており、透磁性の複数のピン
が選択された孔内に挿入されてそれぞれのガスシリンダの管理板に独特なピンア
レイを与えている。管理板上の孔の各々に対応する位置に磁気センサが設けられ
たセンサヘッドを管理板に整列させて前記の独特なピンアレイを検出し、管理板
、従ってガスシリンダを識別する。しかし、この構成の場合、管理板を各ガスシ
リンダに取付ける必要があり、又、透磁性ピンを各管理板の選択した孔内に係合
させて各ガスシリンダの管理板が透磁性ピンの独特なアレイを有するようにする
必要がある。更に、センサヘッドより成るそれぞれの管理板の識別情報を目で相
互チェックすることができない。このPCT出願明細書に開示されている装置の
他の重大な欠点は、管理板をガスシリンダに取付ける必要があるということであ
る。管理板は損傷されやすくガスシリンダからはずれやすい。
欧州特許第0,494,617 A号明細書には、バーコード又はグリッドコードパター
ンが設けられている物体を識別する方法及び装置が開示されている。バーコード
又はグリッドコードパターンは導電性及び非導電性の材料の領域を有する。電磁
発振器コイルを有するセンサが導電材料の領域に近づくと、このセンサが、減衰
した交流電磁界を生じる。これによりバーコード又はグリッドパターンが読取ら
れる。しかし、この方法及び装置の場合、導電性及び非導電性材料の領域より成
るバーコード又はグリッドパターンを設ける必要があり、これを設けるのが比較
的高価である。更に、この方法及び装置は記録した識別情報とバーコード又はグ
リッドコードパターンとを目で相互チェックすることができない。その理由は、
一般に、キャラクタをこれらのバーコード又はグリッドコードパターンと目で識
別することができない為である。
PCT国際公開第WO93/13494号明細書には、電磁波伝送装置をガス
シリンダに取付ける必要のあるガスシリンダ識別システムが開示されている。こ
の伝送装置により伝送された信号を読取り且つ解析の為にコンピュータに記録す
る為の読取り/書込みヘッドが設けられている。この構成の場合、電磁波伝送装
置を各シリンダに取付ける必要があり、従って構成が比較的高価となる。更に、
この伝送装置は損傷しやすく且つシリンダからはずれやすい。更に伝送装置から
読取ったデータを目で相互チェックすることができない。
欧州特許第0,586,083 A号明細書にはガスシリンダの頸部を囲んで取付ける磁
気応答機は、集積回路に接続された平坦で環状の導電性空心コイルを有している
。読取装置/励磁装置をコイルに隣接させると、集積回路が動作してこの集積回
路に含まれている符号化されたデータを、アンテナとしても作用するコイルを経
て伝送する。この伝送されたデータが読取装置/励磁装置により読取られて記録
されうる。この構成の場合、比較的高価な磁気応答機をガスシリンダに取付ける
必要があり、この磁気応答機は損傷されやすく、更にこの構成の場合、シリンダ
から読取ったデータを目で容易に相互チェックすることができない。
従って、上述した従来の構成のいずれも、ガスシリンダの表面上に設けられた
アルファニューメリックキャラクタのストリングを直接読取るものではなく、更
に一般にガスシリンダから読取ったデータを目で相互チェックすることが不可能
である。
従って、ガスシリンダ或いは強磁性材料の他のいかなる部材の表面上に形成さ
れたアルファニューメリックキャラクタのストリングを検出し且つ記録する装置
及び方法が必要となる。
本発明はこのような装置及び方法を提供する。
本発明によれば、強磁性材料の部材の表面上に形成されたアルファニユーメリ
ックキャラクタのストリングを検出し記録する装置において、この装置が、走査
の為に表面上を移動する検出器ヘッドと、この検出器ヘッドが移動する距離を検
出する距離モニタリング手段と、検出器ヘッド内に配置された磁界発生手段であ
って、この磁界発生手段と前記表面との間に磁界を発生させる当該磁界発生手段
と、前記検出器ヘッド内に配置され、この検出器ヘッドがキャラクタのストリン
グ上を移動する際に前記表面に隣接する磁界強度を検出してキャラクタを検出す
る為の細長アレイを構成する複数の磁気センサ各キャラクタに関して前記磁気セ
ンサから及び前記距離モニタリング手段から受ける信号を記録する記録手段、前
記磁気センサ及び前記距離モニタリング手段からの信号を前記記録手段に書込む
のを制御して、キャラクタ認識手段により各キャラクタを認識しうるようにする
制御手段とを具えていることを特徴とする。
本発明の利点は多くある。特に、本発明の装置は、部材、例えばガスシリンダ
等の上のアルファニューメリックキャラクタのストリングを直接読取る。従って
、キャラクタの読取り信号を適切なキャラクタ認識ハードウエア及びソフトウエ
アに書込むことにより、読取ったキャラクタを直ちに容易に表示してガスシリン
ダ上のキャラクタストリングと目で容易に相互チェックすることができる。特に
重要なことは、ガスシリンダ上又はガスシリンダのいかなる部分上に追加のいか
なる識別キャラクタ又は符号化データをも設ける必要なく、この相互チェックを
達成しうるということである。更に、管理板、伝送装置又は応答機やその他のこ
のような装置をガスシリンダに取付ける必要がない。このことは、高価ないかな
る追加のものをもシリンダに追加することなく、シリンダを容易に識別しうると
いう点で特に重要な利点となる。更に、本発明によればキャラクタのストリング
を検出し記録する比較的正確な装置を提供する。磁気センサを細長アレイに設け
ることによりキャラクタのストリングを比較的正確に検出し記録するようになる
。
理想的には、検出器ヘッドが使用中、走査される表面に隣接する走査面を規定
し、磁気センサは磁界発生手段と走査面との間で走査面に隣接して検出器ヘッド
内に配置する。これにより、キャラクタの比較的正確な検出及び記録を容易にす
る。
各磁気センサは薄膜形の磁気センサ又は半導体形の磁気センサとするのが好ま
しい。薄膜形の磁気センサを使用することによりその磁気感度が良好で寸法が小
さい為に特に正確な結果が得られるということを確かめた。半導体形の磁気セン
サを用いることにより同様な理由で同様な利点が得られる。
本発明の一例では、各磁気センサを磁気抵抗センサとする。磁気抵抗センサを
用いることにより特に良好な結果が得られ、磁気抵抗センサを薄膜磁気抵抗セン
サとすることにより、これらセンサの磁気感度が良くこれらセンサの寸法が比較
的小さいことにより特に正確な結果が達成される。
前記磁気センサが細長センサであり、互いに離間して端と端とを向き合わせ、
細長アレイを形成するように長手方向に整列されているのが有利であり、各磁気
センサの長さが部材の表面において検出すべきキャラクタの最小寸法よりも長く
ないようにするのが好ましい。一般に、実際上の制限が課せられるも、各磁気セ
ンサの長さを短くすればする程、装置により得られる結果が一層正確になるとい
うことを確かめた。各磁気センサの長さが構成要素の表面で検出すべきキャラク
タの最小寸法の半分よりも長くないのが好ましく、各磁気センサの長さが部材の
表面で検出すべきキャラクタの最小寸法の3分の1よりも長くないのが有利であ
る。可能ならば、各磁気センサの長さを部材の表面にある検出すべきキャラクタ
の最小寸法の5分の1よりも大きくしない。
本発明の好適例では磁界発生手段が永久磁石を有する。
理想的には、前記距離モニタリング手段は、前記検出器ヘッドが磁気センサの
細長アレイを横切る方向で前記表面上を移動する距離をモニタするようにする。
好ましくは、距離モニタリング手段が検出器ヘッド内に装着されたロータリエン
コーダを有するようにする。
一般的には、ロータリエンコーダが、部材の表面に回転掛合する車を有し、検
出器ヘッドがキャラクタストリングに沿って移動する距離を測定し記録するよう
にするのが好ましい。
本発明の一例では、検出器ヘッドがそれぞれの予め決定した距離だけ移動した
ことを距離モニタリング手段が検出するのに応答して磁気センサからの信号を予
め決定した時間間隔で前記記録手段に順次に書込む為のマルチプレックス手段を
前記制御手段が有しているようにする。
好ましくは、前記制御手段が、磁気センサからの信号を前記記録手段に書込む
為のマイクロコントローラと、磁気センサからのアナログ信号を、前記マイクロ
コントローラに供給する為のデジタル信号に変換する為のアナログ−デジタル変
換器とを有しているようにする。
本発明の他の例では、磁気センサからのアナログ信号を増幅する為に増幅手段
を設ける。
又、磁気センサの温度の変化を補償する為の温度補償手段を設けるのが好まし
い。又好ましくは、前記温度補償手段が、前記磁気センサを含む回路中に接続さ
れた追加の磁気センサを有しており、この追加の磁気センサはホイートストンブ
リッジ回路により前記回路中に接続されているようにする。
本発明の一例では、前記装置は部材の表面内に刻まれたアルファニューメリッ
クキャラクタを検出する為のものとする。
本発明の他の例では、前記装置が圧縮形態又は液体形態でガスを収容するのに
適した種類のシリンダの表面上に形成したアルファニューメリックキャラクタの
ストリングを検出する為のものとする。
更に本発明は、本発明の装置を用いて、強磁性材料の部材の表面上に形成され
たアルファニューメリックキャラクタのストリングを検出し且つ記録する方法に
おいて、アルファニューメリックキャラクタのストリングを含む部材の表面の領
域上を検出器ヘッドが移動することにより前記表面を走査する工程と、予め決定
した時間間隔で磁気センサからの信号を読取り且つ記録する工程と、磁気センサ
からの記録した信号のそれぞれの組に対する時間間隔の詳細を記録する工程とを
有することを特徴とする方法を提供する。
好ましくは、予め決定した各時間間隔を、検出器が予め決定した距離に亘って
前記表面上を移動するのに対応させる。又、磁気センサからの信号を、予め決定
した各時間間隔の終了時に順次に読取るようにするのが有利である。
好ましくは、磁気センサからの信号をアナログ形態からデジタル形態に変換し
、理想的には、磁気センサからの信号をデジタル形態で記録するようにする。
本発明は図面に関する本発明の好適実施例の以下の説明からより明瞭に理解し
うるであろう。
図1は、強磁性ガスシリンダの表面に刻んだアルファニューメリックキャラク
タのストリングを検出し記録する本発明による装置の斜視図であり、
図2は、アルファニューメリックキャラクタを示すガスシリンダの一部の斜視
図であり、
図3は、図1の装置の一部及びアルファニューメリックキャラクタのストリン
グを示す図2のガスシリンダの一部の拡大線図であり、
図4a及び図4bは図3のA−A線及びB−B線上におけるガスシリンダの一
部の断面図であり、
図5は、図1の装置の回路図のブロック線図であり、
図6は、図5の回路の詳部であり、
図7は、使用中の図1の装置の一部の断面図であり、
図8は、図7の装置により検出されるキャラクタの一部の両端間に発生する磁
界のプロファイルを示すグラフであり、
図9は、図1の装置の一部の詳部を示す斜視図である。
図面を参照するに、強磁性材料の要素の表面上に形成されたアルファニューメ
リックキャラクタのストリングを検出及び記録する本発明による装置を1で示し
ており、この場合、本発明装置は特に、スチールガスシリンダ6の表面5に刻ま
れたアルファニューメリックキャラクタ4のストリング3を検出及び記録するの
に特に適している。装置1を詳細に説明する前に、キャラクタ4のストリング3
を最初に説明する。
この場合、6つのアルファニューメリックキャラクタ4、すなわち、3つの文
字と3つの数字とが設けられている。ストリング3は左側9から右側10に向け
て読取られる。各キャラクタ4はスチールガスシリンダ6の表面5に代表的には
パンチングにより刻み形成されている。キャラクタ4はガスシリンダ6の表面内
に刻まれた溝11より成っている。ストリング3中の最初のキャラクタ4、すな
わち文字“T”を形成する溝11の断面を図4a及び4bに示す。各溝11はガ
スシリンダ6中に底部12まで延在し、この底部が側壁14により縁部15に沿
ってシリンダ6の表面5に連結されている。
各キャラクタ4の高さhは約12mmである(図3参照)。キャラクタ4のそれ
ぞれのバー16を形成する溝11の、ガスシリンダ6の表面5に隣接する幅dは
約1.0mmである。表面5に隣接するキャラクタ4の各溝11の最小幅dは1.
0mmよりも短くすべきではないことが好ましいが、キャラクタ4の刻み形成の不
完全性の為に溝11の一部の最小幅dは1.0mmよりも短くなる場合がある。シ
リンダ6の表面5に隣接するキャラクタ4を形成するいかなるバー16の最小寸
法もバー16を形成する溝11を横切る幅dとするのが望ましい。
装置1は手持ち走査ユニット20を有し、このユニットは中空のハウジング2
1を有する。このハウジング21は、キャラクタ4のストリング3を走査し検出
するためにこのストリングに隣接する表面5上を移動する本発明による検出ヘッ
ド23を形成する部分で終端する。以下に詳細に説明する手持ちミニコンピュー
タ25は、キャラクタ4の走査後、手持ち走査ユニット20から蓄積されたキャ
ラクタを受けるための直列リンクケーブル27によりこの手持ち走査ユニット2
0に接続されている。このことを以下に詳細に説明する。
手持ち走査ユニット20のハウジング21は中空内部領域30を形成するもの
であり、使用中走査ユニット20がその走査の為に表面5上を移動している際に
シリンダ6の表面5に隣接する部分22における走査面31を規定する(図7参
照)。ハウジング21の中空内部領域30内には走査面31の方向に向けて磁界
発生手段、すなわち永久磁石33が配置され、この磁石33とシリンダ6の表面
5との間に磁界を発生する。
中空内部領域30内には走査面31に隣接して複数の磁気センサ、すなわち細
長の磁気抵抗センサ34が配置され、走査ユニット20がキャラクタ4のストリ
ング3上を移動する際の、磁界の強度及び表面5上の複数の離間位置でキャラク
タ4により生ぜしめられる磁界の変化を検出するようになっている。磁気抵抗セ
ンサ34は互いに離間しており且つ端と端とが接して走査面31内に位置する細
長縦配置のアレイ35に整列している為、使用に際し、磁気抵抗センサ34のア
レイ35は永久磁石33とシリンダ6の表面5との間に位置する。このようにし
て、磁気抵抗センサが、永久磁石33とシリンダ6の表面5との間に延在する磁
束線により切断される。
本発明の本例では、各磁気抵抗センサ34が細長の薄膜磁気抵抗素子36を以
って構成され、この磁気抵抗素子36が代表的に当業者にとって周知の薄膜堆積
技術により基板38上に形成されている。磁気抵抗素子36の特性の1つは、各
素子36の電気抵抗が磁気抵抗素子36を切断する磁界強度の関数であるという
ことである。従って、各磁気抵抗素子36の電気抵抗を決定することにより、磁
気抵抗素子36を切断する磁界強度の値を比較的正確に決定することができる。
本発明のこの例では、磁気抵抗素子36を英国のエムアールセンサーズ社(MR Se
nsors Limited)により売られている磁気抵抗素子とする。本発明のこの例では、
30個の同一の磁気抵抗素子36が縦長のアレイ35を形成している。図面の便
宜上、5つの磁気抵抗素子36のみを図9で基板上に形成して示してある。
各磁気抵抗素子36の長さlは約0.4mmである。これら磁気抵抗素子36は
約0.1mmの距離sだけ互いに離間されている。シリンダ6の表面5に隣接する
キャラクタ4の最小寸法は幅dであり、この幅は一般に1.0mmよりも短くない
為、各磁気抵抗素子36の長さはシリンダ6の表面5に隣接する各キャラクタ4
の最小寸法の0.5倍よりも大きくなく、本発明のこの例では表面5に隣接する
キャラクタ4の最小寸法の約0.4倍とする。図7では、磁気抵抗素子36を最
小寸法dの0.4倍よりも短かいものとして示してある。その理由は、3つの磁
気抵抗素子36を図3のA−A線での頂部バーの溝11の表面寸法dを横切るよ
うに延在させて示している為である。本発明の説明を容易にする目的で磁気抵抗
素子を図7で大きく示している。しかし実際には、磁気抵抗素子36の長さをキ
ャラクタ4の最小寸法dの0.4倍よりも可成り短かくすることができ、表面5
に隣接するキャラクタ4の最小寸法dの0.15倍にすることができる。磁気抵
抗素子36の距離を短かくし、キャラクタのバーを横切って延在する磁気抵抗素
子36の個数を多くすればする程、実際上の制限は受けるも、正確度は増大する
こと勿論である。
走査ユニット20が表面5を走査する際に、この走査ユニットが移動する距離
をモニタする距離モニタリング手段は、走査面31に隣接するハウジング21の
中空内部領域30内に装着されているロータリエンコーダ40を有する。このエ
ンコーダ40には回転可能な車41が設けられており、この車41がハウジング
21の走査面31を経て突出してシリンダ6の表面5と回転掛合し、走査ユニッ
ト20がたどる距離を決定するようになっている。車41は磁気抵抗センサ34
の縦長アレイ35に対し平行に延在する回転軸線42(図3,5及び7参照)を
中心として回転でき、従って車41が、永久磁石33のアレイ35を横切る方向
で、換言すれば、走査ユニット20がキャラクタ4のストリング3に沿って矢印
Yの方向で左側9から右側10へ走査する際に矢印X及びYの方向で走査ユニッ
ト20がたどる距離をモニタする。
制御手段、この場合図5及び7に符号44で示す制御回路が走査ユニット20
を制御するものであり、この制御回路はハウジング21の中空内部領域30内に
永久磁石33から離れて配置されている。この制御回路は以下に説明する多数の
別々の副回路を有する。ロータリエンコーダ40のインタフェースIC回路45
はエンコーダ40からの出力をデジタル化して制御回路44に供給する。このよ
うなロータリエンコーダ回路及びデジタル化信号を生じるこれらの関連のインタ
フェース回路は当業者にとって周知である。
制御回路44は磁気抵抗素子36から信号を読取るマイクロコントローラ47
を有し、このマイクロコントローラ47の中のアナログ−デジタル変換器がこの
信号をデジタル化してこの信号を蓄積手段、すなわちランダムアクセスメモリ4
8に書込む。又、マイクロコントローラ47はロータリエンコーダ40からの信
号をインタフェースIC回路45から読出し、これら信号をランダムアクセスメ
モリ48に書込み、このランダムアクセスメモリにおいて、それぞれの磁気抵抗
素子36からの信号をロータリエンコーダ40からの対応する信号と相関づける
。
磁気抵抗素子36は、これらのそれぞれの抵抗値を決定して各素子36が受け
る磁界の強度を決定しうるようにするために、ホイートストンブリッジ回路52
の入力端子50及び51間に並列に接続されている。30個のそれぞれの磁気抵
抗素子36に対応する30個のドライリード継電器S1〜S30がそれぞれの入
力端子50及び51間で対応する磁気抵抗素子36と直列に接続されている。多
重手段、すなわちマルチプレクサ55がマイクロコントローラ47による制御の
下でホイートストンブリッジ回路52の入力端子50及び51間に磁気抵抗素子
36を順次に接続するよう継電器S1〜S30を順次に動作させ、マイクロコン
トローラ47が、各磁気抵抗素子36が受けている磁界によってこれら磁気抵抗
素子36から得られる信号を順次に読取ってこれら信号をデジタル形態でランダ
ムアクセスメモリ48内に書込みうるようにする。マルチプレクサ55は後に詳
細に説明する。
ホイートストンブリッジ回路52は一対の抵抗R1及びR2を有する。抵抗R
1は入力端子50の1つと端子60との間に接続され、抵抗R2は端子60と出
力端子61との間に接続され、入力端子50がホイートストンブリッジ回路52
の他方の出力端子を構成している。磁気抵抗素子36の温度変動を補償する温度
補償手段は磁気抵抗素子36と同一である追加の磁気抵抗素子R3を有し、この
磁気抵抗素子R3がホイートストンブリッジ回路52内で端子61及び51間に
接続されている。追加の磁気抵抗素子R3は走査面31においてハウジング21
の中空内部領域30内に位置している為、この素子R3は走査される面5に隣接
しており磁気抵抗素子36が受ける温度とほぼ同一の温度を受ける。従って、温
度変化による磁気抵抗素子36の抵抗値のいかなる変化も追加の磁気抵抗素子R
3により補償される。抵抗R1及びR2の値は、端子50及び61間のホイート
ストンブリッジ回路52の出力電圧レベを所望レベに設定するように選択する。
電源回路63がホイートストンブリッジ回路52の端子60及び51間に電源電
圧を印加する。端子50及び61間のホイートストンブリッジ回路52の出力電
圧は増幅器64を経てマイクロコントローラ47のアナログ入力端子に取出され
、このマイクロコントローラが信号をデジタル形態でランダムアクセスメモリ4
8に書込む。
本発明のこの例では、走査ユニット20が移動した距離の関数である予め定め
た間隔でマイクロコントローラ47がマルチプレクサ55を動作させる。マイク
ロコントローラ47がロータリエンコーダ40のインタフェースIC回路45か
らの出力を読取り、走査ユニット20が予め定めた距離、本発明のこの例の場合
0.5mmだけ移動したことをロータリエンコーダ40が記録する度毎にマルチプ
レクサ55がスイッチングにより入力端子50及び51間に磁気抵抗素子36を
順次に導入するように動作する。
マルチプレクサ55は復号論理回路67と、それぞれの継電器スイッチS1〜
S30を駆動する30個の継電器ドライバ68とを有する。図3には継電器ドラ
イバ68を1個だけ示してある。磁気抵抗素子36をホイートストンブリッジ回
路52内にそれぞれ順次に接続するために継電器スイッチS1〜S30をスイッ
チングすべき順序はマイクロコントローラ47により決定される。このマイクロ
コントローラは継電器スイッチS1〜S30の各々に対し1つの符号を出力し、
これらの符号を復号論理回路67が識別し、この復号論理回路がマイクロコント
ローラ47から受ける符号に応じて対応する継電器スイッチS1〜S30を動作
させるための適切な継電器ドライバ68を動作させる。
手持ち式のミニコンピュータ25は、適切なマイクロコンピュータのハードウ
エア(図示せず)が収容されているハウジング70を有する。データ及び命令を
ミニコンピュータ25に入力するキーパッド71がハウジング70上に設けられ
ている。データを表示するディスプレイ72もハウジング70上に設けられてい
る。走査ユニット20がキャラクタ4のストリング3を通る走査を終了し、命令
がキーパッド71を経てミニコンピュータ25に入力されると、キャラクタ4の
ストリング3に関連する、ランダムアクセスメモリ48に記録されているデータ
が、マイクロコントローラ47による制御の下でランダムアクセスメモリ48か
らダウンロードされる。当業者にとって周知であり本発明の一部を成すものでな
いイメージ及びキャラクタ認識ソフトウエアがミニコンピュータ25内に設けら
れ、ランダムアクセスメモリ48からダウンロードされた記録信号からキャラク
タストリング3のキャラクタ4を識別するようになっている。これにより、キャ
ラクタストリング3がディスプレイ72上に表示される。ミニコンピュータ25
は多くのキャラクタストリング3を記録するのに充分な容量を有するメモリ(図
示せず)を具えている。情報、例えば各ガスシリンダ6の位置はこのガスシリン
ダ6の位置及び/又は届け先を表わす対応するキャラクタストリング3に対して
キーパッド71を介して入力することができ、この情報はミニコンピュータ25
内のメモリ(図示せず)に記録される。ミニコンピュータ25内の記録データを
後の記録又は処理用にパーソナルコンピュータ又はフレームコンピュータに伝送
する為にこのデータのダウンローディングを容易にする目的で、集積回路カード
75とのインタフェース処理の為のインタフェース74がミニコンピュータ25
内を設けられている。更に、ミニコンピュータ25内のハードウエア及びソフト
ウエアはキャラクタストリング3の1つ以上の欠落キャラクタをキーパッド71
により、手で入力し、次にミニコンピュータ25内に記録し、ディスプレイ72
上に表示するようになっている。更に、走査ユニット20により間違って識別さ
れたストリング3のキャラクタ4のうちの1つ以上を、正しいキャラクタをキー
パッド71により入力することにより訂正しうるようにする手段がミニコンピュ
ータ25に与えられている。
使用に当っては、走査ユニット20が、ロータリエンコーダ40の車41をガ
スシリンダ6の表面5上に掛合させることによりこの表面5上に配置される。走
査ユニット20はキャラクタストリング3の左側9にキャラクタ4の第1キャラ
クタから離間されて配置され、且つこの走査ユニット20は、磁気抵抗センサ3
4の縦長アレイ35がキャラクタストリング3を横切って延在されてこの走査ユ
ニットがキャラクタストリング3に沿って左側9から右側10に移動しうるよう
な向きとする。走査ユニット20の移動方向はキャラクタストリング3の長手方
向に沿っている、すなわちキャラクタストリング3に対し平行であり、且つ走査
ユニット20の移動方向は磁気抵抗センサ34の縦長アレイ35を常に横切る為
、磁気抵抗センサ34のアレイ35はキャラクタストリング3を横切って延在し
ている。ロータリエンコーダ40の車41は走査面17から延在している為、走
査ユニット20がキャラクタストリング3上を移動する際、走査面17と、磁気
抵抗センサ34及び追加の磁気抵抗センサR3とがシリンダ6の表面5からわず
かに離間する。
走査ユニット20の移動が開始されたということを示すロータリエンコーダ4
1からの信号をマイクロコートローラ47が検出すると、このマイクロコントロ
ーラがマルチプレクサ55を動作させ、このマルチプレクサが、ホイートストン
ブリッジ回路52の入力端子50及び51間の磁気抵抗素子36を順次にスイッ
チングして増幅器64に信号を供給する為に継電器スイッチS1〜S30を順次
に動作させる。マイクロコントローラ47はそれぞれの磁気抵抗素子36からの
信号をデジタル化して読取り、この信号をランダムアクセスメモリ48に書込み
且つ走査ユニット20が走行した距離をも磁気抵抗素子36から読取った信号に
対して零として書込む。マイクロコントローラ47はインタフェースIC回路4
5を走査し続ける。
ロータリエンコーダ40から読取った信号から、走査ユニット20が0.5mm
の予め決定した距離に相当する距離増分だけ移動したということをマイクロコン
トローラ47が決定する度に、このマイクロコントローラ47がインタフェース
IC回路45から出力信号を読取り、走査ユニット20が移動した距離に対応す
るこの信号をランダムアクセスメモリ48に書込む。マイクロコントローラ47
はこれと同時にマルチプレクサ55を動作させ、これにより継電器スイッチS1
〜S30を順次に動作させてホイートストンブリッジ回路52の入力端子50及
び51間に磁気抵抗素子36を順次に導入する。磁気抵抗素子36が端子50及
び51間に順次にスイッチング導入された際の入力端子50及び51における入
力電圧に対応する端子50及び61における出力電圧信号が増幅され、マイクロ
コントローラ47により順次に読取られ、デジタル化され、ランダムアクセスメ
モリ48に書込まれ、マイクロコントローラ47により以前に書込まれた対応す
る距離信号と相互参照される。走査ユニットがキャラクタストリング3全体を走
査し、このキャラクタストリング3の右側10に到達すると、キャラクタストリ
ング3に関連するランダムアクセスメモリ48内に記録された信号をケーブル2
7を経てミニコンピュータ25にダウンロードする為に適切な命令をキーパッド
71を経て入力させる。ガスシリンダ6に関連する位置及びその他の関連のデー
タはキーパッド71により入力されて記録され、ミニコンピュータ25における
キャラクタストリング3に関連するデータと相互参照される。キャラクタ認識ソ
フトウエア(その詳細な説明や図示を省略する)がキャラクタストリング3の記
録信号に作用し、この記録信号を対応するキャラクタ、すなわち文字及び数字に
変換し、これらをディスプレイ2上に表示させる。オペレータは表示されたキャ
ラクタとガスシリンダ6上の実際のキャラクタとを比較し、表示されたキャラク
タが正しいことを確認する。キャラクタ認識ソフトウエアがキャラクタを認識す
るのに充分な信号を走査ユニット20がピックアップできない為に表示キャラク
タのいずれかが間違っているか欠落している場合には、オペレータはキーパッド
71を用いて間違ったキャラクタを訂正したり、欠落したキャラクタを入力する
ことができる。次に、ディスプレイ72上に表示された訂正されたキャラクタス
トリングをミニコンピュータ25により、ガスシリンダに関連する他のデータ、
例えばその位置、届け先等と一緒に集積回路カード75に記録する。これにより
、装置1が次のシリンダを走査する準備が完了する。各シリンダが走査された後
、キャラクタストリング3やシリンダの位置やその他の関連のデータが入力され
前述したように集積回路カード75に記録される。
各仕事の終りに或いは他のいかなる都合の良い時間及び適切な時間に集積回路
カード75をミニコンピュータ25から取出してデータをパーソナルコンピュー
タ又は本体コンピュータに伝送するようにすることができる。
図7を参照するに、走査ユニット20の検出器ヘッド23をキャラクタストリ
ング3の第1キャラクタ4、すなわち文字“T”上の位置に示してある。磁気抵
抗センサ34のアレイ35は第1キャラクタ4の頂部の横のバー16のラインA
−Aに沿って整列されている。永久磁石33とガスシリンダ6の表面5との間に
延在する磁束線を破線76で示す。これら磁束線は第1キャラクタ4の頂部の横
のバー16を形成する溝11に隣接したものだけ示してあり、この溝11により
生ぜしめられる磁束線のひずみが明瞭に示されている。図8は溝11にまたがる
磁界強度変化を曲線Hによりグラフ的に示しており、この変化は磁気抵抗素子3
4の7個により検出される。磁界の強度は溝11の中央部に隣接して最小となる
。溝11の縁部15に隣接する磁界の強度は磁束線の集まりの為に最大となる。
ラインA−Aに沿って溝11をまたがる磁界の強度変化は磁気抵抗センサ34の
それぞれの抵抗値によって決定され、これら磁気抵抗センサ34から受ける信号
から溝11のプロファイルHを構成しうる。それぞれの距離に対しランダムアク
セスメモリ48内に記録するこれらのプロファイルの列から、キャラクタ認識ソ
フトウエアがキャラクタの形状を決定し、従ってキャラクタを認識するとともに
識別する。
ホイートストンブリッジ回路52の入力端子50及び51間で磁気抵抗素子3
6をスイッチングする手段はドライリードリレーとして説明したが、他の適切な
いかなるスイッチ手段をも設けることができ、実際に高速MOSFETを用いる
ことができる。ドライリードリレー(継電器)S1〜S30を用いる理由は、こ
れらの“オン”抵抗が比較的低く、一般に0.1オームよりも低いかこれに等し
く、且つ安定であり、しかもこれらの抵抗温度係数が比較的無視でき、これらの
スイッチング速度が比較的高い為である。
更に、磁気センサを細長の薄膜形磁気抵抗センサとして説明したが、他の適切
な磁気センサを用いることができる。一般に、磁気センサは感度良好にする必要
があり、しかもその寸法を比較的小さくしてそれぞれのキャラクタのバーを横切
る磁界のプロファイルの正確な検出を容易にすることが好ましい。薄膜形の磁気
センサの寸法は一般に充分に小さい。又半導体形の磁気センサ、例えば磁気ダイ
オード及び磁気トランジスタの磁気センサを用いることができる。ホール効果セ
ンサを用いることもできる。
又、磁界発生手段は永久磁石以外の他のいかなる適切な磁界発生手段を以って
構成することができる。
又ロータリエンコーダ以外の他の適切な距離モニタリング手段を用いることが
できる。ある場合には、距離モニタリングをソフトウエアで或いは他のハードウ
エアの形態で行なうことができる。
本発明による装置をガスシリンダの表面上のキャラクタストリングを検出し記
録する場合につき説明したが、キャラクタストリングが強磁性材料の表面上に形
成されていることを条件に、この装置を他のいかなる物品、構成要素又はその他
の対象物上のいかなるキャラクタストリングをも走査するのに用いることができ
る。更に、キャラクタストリングを表面中に刻むことは必ずしも必要ではなく、
このキャラクタストリングを表面上に浮彫りにすることができる。しかし、キャ
ラクタストリングのキャラクタが磁界発生手段と表面との間の磁束線を変形せし
め、この変形を磁気抵抗センサにより検出しうるように、キャラクタストリング
を表面上に形成する必要があるということが重要である。
【手続補正書】特許法第184条の8
【提出日】1995年12月27日
【補正内容】
請求の範囲
1.強磁性材料の部材(6)の表面(5)上に形成されたアルファニユーメリッ
クキャラクタ(4)のストリング(3)を検出し、前記キャラクタ(4)を電気
信号の形態で記録する装置であって、
前記の表面(5)上をその走査の為に移動する検出器ヘッド(23)と、
前記検出器ヘッド(23)内に配置された磁界発生手段(33)であってこ
の磁界発生手段(33)と前記の部材(6)の表面(5)との間に磁界を発生す
る当該磁界発生手段(33)と、
前記の検出器ヘッド(23)内に配置され、この検出器ヘッド(23)がキ
ャラクタ(4)のストリング(3)上を移動する際に表面(5)に隣接する磁界
強度を検出してキャラクタ(4)を検出する磁気検出手段(34,36)とを具
える当該装置(1)において、
前記の磁気検出手段(34,36)が、細長アレイ(35)を形成する複数
の磁気センサ(34,36)を有し、
前記の検出器ヘッド(23)が磁気センサ(34,36)の細長アレイ(3
5)に対し交差する方向で前記の表面(5)上を移動する距離をモニタする距離
モニタリング手段(40)が前記の検出器ヘッド(23)上に装着され、
各キャラクタ(4)に関して前記磁気センサ(34,36)から生ぜしめら
れるとともに距離モニタリング手段(40)から生ぜしめられる信号を記録する
記録手段(48)が設けられ、
磁気センサ(34,36)及び前記距離モニタリング手段(40)から前記
記録手段への信号の書込みを制御してキャラクタ認識手段(25)による各キャ
ラクタ(4)の認識を可能にする制御手段(44)が設けられていることを特徴
とする装置。
2.請求の範囲1に記載の装置において、前記検出器ヘッド(23)が、使用中
走査される前記表面(5)に隣接する走査面(31)を規定し、前記磁気センサ
(34,36)は前記磁界発生手段(33)と前記走査面(31)との間で前記
走査面(31)に隣接して前記検出器ヘッド内に配置されていることを特
徴とする装置。
3.請求の範囲1又は2に記載の装置において、各磁気センサ(34,36)が
薄膜形の磁気センサ(36)であることを特徴とする装置。
4.請求の範囲1〜3のいずれか一項に記載の装置において、各磁気センサ(3
4,36)を磁気抵抗センサ(34,36)としたことを特徴とする装置。
5.請求の範囲1〜4のいずれか一項に記載の装置において、前記磁気センサが
細長センサ(34,36)であり、互いに離間して端と端とを向き合わせ、細長
アレイ(35)を形成するように長手方向に整列されていることを特徴とする装
置。
6.請求の範囲5に記載の装置において、各磁気センサ(34,36)の長さ(
l)が部材(6)の表面(5)において検出すべきキャラクタ(4)の最小寸法
(d)よりも長くないことを特徴とする装置。
7.請求の範囲6に記載の装置において、各磁気センサ(34,36)の長さ(
l)が構成要素(6)の表面(5)で検出すべきキャラクタ(4)の最小寸法(
d)の半分よりも長くないことを特徴とする装置。
8.請求の範囲7に記載の装置において、各磁気センサ(34,36)の長さ(
l)が部材(6)の表面(5)で検出すべきキャラクタ(4)の最小寸法(d)
の3分の1よりも長くないことを特徴とする装置。
9.請求の範囲8に記載の装置において、各磁気センサ(34,36)の長さ(
l)が部材(6)の表面(5)において検出すべきキャラクタ(4)の最小寸法
(d)の5分の1よりも長くないことを特徴とする装置。
10.請求の範囲1〜9のいずれか一項に記載の装置において、前記磁界発生手段
(33)が永久磁石(33)を有していることを特徴とする装置。
11.請求の範囲1〜10のいずれか一項に記載の装置において、前記距離モニタ
リング手段(40)が、前記検出器ヘッド(23)内に装着されたロータリエン
コーダ(40,41)を有していることを特徴とする装置。
12.請求の範囲11に記載の装置において、前記ロータリエンコーダ(40,4
1)は、部材(6)の表面(5)に回転掛合する車(41)を有していることを
特徴とする装置。
13.請求の範囲1〜12のいずれか一項に記載の装置において、検出器ヘッド(
23)がそれぞれの予め決定した距離だけ移動したことを距離モニタリング手段
(40)が検出するのに応答して磁気センサ(34,36)からの信号を予め決
定した時間間隔で前記記録手段(48)に順次に書込む為のマルチプレックス手
段(55)を前記制御手段(44)が有していることを特徴とする装置。
14.請求の範囲13に記載の装置において、前記制御手段(44)が、磁気セン
サ(34,36)からの信号を前記記録手段(48)に書込む為のマイクロコン
トローラ(47)と、磁気センサ(34,36)からのアナログ信号を、前記マ
イクロコントローラ(47)に供給する為のデジタル信号に変換する為のアナロ
グ−デジタル変換器とを有していることを特徴とする装置。
15.請求の範囲1〜14のいずれか一項に記載の装置において、磁気センサ(3
4,36)からのアナログ信号を増幅する為の増幅手段(64)が設けられてい
ることを特徴とする装置。
16.請求の範囲1〜15のいずれか一項に記載の装置において、磁気センサ(3
4,36)の温度の変化を補償する為の温度補償手段(R3)が設けられている
ことを特徴とする装置。
17.請求の範囲16に記載の装置において、前記温度補償手段(R3)が、前記
磁気センサ(34,36)を含む回路中に接続された追加の磁気センサ(R3)
を有しており、この追加の磁気センサ(R3)はホイートストンブリッジ回路(
52)により前記回路中に接続されていることを特徴とする装置。
18.請求の範囲1〜17のいずれか一項に記載の装置において、前記装置(1)
が部材(6)の表面(5)中に刻まれたアルファニューメリックキャラクタ(4
)を検出する為のものであることを特徴とする装置。
19.請求の範囲1〜18のいずれか一項に記載の装置において、前記装置(1)
が圧縮形態又は液体形態でガスを収容するのに適した種類のシリンダ(6)の表
面(5)上に形成したアルファニューメリックキャラクタ(4)のストリング(
3)を検出する為のものであることを特徴とする装置。
20.強磁性材料の部材(6)の表面(5)上に形成されたアルファニューメリッ
クキャラクタ(4)のストリング(3)を検出し、これらキャラクタ(4)を
電気信号の形態で記録する方法であって、
検出器ヘッド(23)を部材(6)の表面(5)上でその走査の為に移動さ
せ、検出器ヘッド(23)内に配置された磁界発生手段(33)により発生され
た磁界をこの磁界発生手段(33)と前記の表面(5)との間に確立し、この磁
界が検出器ヘッド(23)内に配置された磁気検出手段(34,36)を通るよ
うにする工程と、
前記の表面(5)に隣接する磁気検出手段(34,36)により磁界強度を
モニタし、検出器ヘッド(23)がキャラクタ(4)のストリング(3)上を移
動した際にキャラクタ(4)を検出する工程とを具える方法において、
磁気検出手段(34,36)が、細長アレイ(35)を形成する複数の磁気
センサ(34,36)を有し、
検出器ヘッド(23)を磁気センサ(34,36)の細長アレイ(35)に
対し交差する方向で前記の表面(5)上で移動させ、
この方法が更に、
検出器ヘッド(23)が移動する距離を、検出器ヘッド(23)上に装着さ
れた距離モニタリング手段(40)によりモニタする工程と、
各キャラクタに関し、磁気センサ(34,36)から生ぜしめられるととも
に距離モニタリング手段から生ぜしめられる信号を制御手段による制御の下で記
録手段(48)に書込む工程と、
記録手段(48)内の書込信号を、キャラクタ認識手段(25)により各キ
ャラクタ(4)の認識を可能にするよう記録する工程と、
を具えていることを特徴とする方法。
21.請求の範囲20に記載の方法において、磁気センサ(34,36)及び距離
モニタリング手段(40)からの信号を、検出器ヘッド(23)が予め決定した
距離に亘って前記の表面上を移動するのに対応する予め決定した時間間隔で読取
り、読取った信号を前記の記録手段に書込むことを特徴とする方法。
22.請求の範囲21に記載の方法において、磁気センサ(34,36)からの信
号を、予め決定した各時間間隔の終了時に順次に読取ることを特徴とする方法。
23.請求の範囲20〜22のいずれか一項に記載の方法において、磁気センサ(
34,36)からの信号をアナログ形態からデジタル形態に変換することを特徴
とする方法。
24.請求の範囲20〜23のいずれか一項に記載の方法において、磁気センサ(
34,36)からの信号をデジタル形態で記録することを特徴とする方法。
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フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG
,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,
TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ),AM,
AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,CH,C
N,CZ,DE,DK,ES,FI,GB,GE,HU
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LU,LV,MD,MG,MN,MW,NL,NO,N
Z,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SI,SK
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