JPH09506450A - 霧発生装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、ａ）ある温度に維持されており、そして、混合物の温度を変えることにより圧力が生じることができるような蒸気圧曲線を有する混合物で満たされている第一密閉容器（１）；ｂ）より高い温度に維持されている熱交換器を含む第二密閉容器（２，２’，２”）；ｃ）混合物を第一容器から第二容器（２，２’，２”）に連結している、バルブを有するパイプ（７）；ｄ）第二容器（２，２’，２”）内で圧力下で発生した霧を周囲環境に分散させるための第二容器の壁にあるアウトレット（１６，１６’）を含むことを特徴とする、霧発生装置に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 霧発生装置 本発明は霧発生装置に関する。 本発明の目的は比較的に少量の液体を極端に素早く気化させ、完全にまたは殆 ど完全に密閉空間に充満させることができる装置を提供することである。 本発明は、特に、窃盗事件の場合に、窃盗犯を室内に閉じ込め、そこで、視覚 観測または方位感覚が全くなくなるように、アラーム装置により発せられたシグ ナルから始まって、特定量の不透明蒸気を空間内に発生することができる装置を 提供することを意図する。 窃盗を防止するために、１つ以上の空間を満たす霧の使用は、独国特許DE-A-2 1 61 378に記載されている。この明細書には、多量の霧が速く発生されうる方法 を示していない。このことは、この方法を成功させるためには必須の要件である 。 仏国特許2 501 960 は人工の霧を発生させる方法および装置を記載しており、 ここで、液体のまたは凍結したCO₂を気相に蒸発させるために、このCO₂に熱エネ ルギーを伝達するために、水が予熱されなければならない。この伝達は、次の混 合室または混合および貯蔵室内で起こる。ここで使用される熱エネルギーは、そ れ故、人工の霧を素早く発生させることができるために十分な圧力を加えるため に用いられているわけではない。 本発明の本質的な目的は、このように、多量の霧を発生させ、そして圧力を使 用することによりそれを分散させることであり、それは既知の所定の期間、少量 の液体により連続的に発生されることができる。 本発明によりこれを可能にするために、本発明に係る装置は、 a)ある温度に維持されており、そして、一価若しくは多価アルコールおよび液体 および／または気体からなる混合物、または、液体および／または気体からなる 混合物であって、前記混合物の温度を変えることにより圧力を生じるような蒸気 圧曲線を有する混合物で充填されている第一密閉容器、 b)前記第一容器内の液体および／または気体の温度よりも高い温度に維持されて いる、熱交換器を有する第二密閉容器、 c)前記第一容器から前記第二容器内部に液体または液体混合物を連結しているパ イプ、前記パイプは、第一および第二容器の間のパイプ上に取り付けられており 、且つ、アラーム装置により発せられたシグナルによる作動時に第一および第二 容器の連結を開放するバルブを具備している、 d)前記第二容器内で発生した霧を周囲環境に分散させるための第二容器の壁中の アウトレット、所望により、このアウトレットにパイプを取り付けて用いてよい 、 を含む。 更に、本発明によると、前記第一および第二容器は、サーモスタットで制御さ れた加熱抵抗により必要な温度に維持され、そしてb)において記載した前記熱交 換器は必要な温度に維持された物質により形成され、その物質で、第一容器から 出てくる液体、液体混合物または液体/ 気体混合物を蒸発させ、および／または 過熱することができる。 好ましい応用の態様において、前記物質は金属粒子（ダイ- ウェスト）からな る。 本発明の他の詳細および利点は本発明による霧発生装置の次の説明から明らか になるであろう。この説明は例示で与えられるものであり、そして本発明を制限 しない。参照数値は添付の図面に関する ものである。 図1 は長手方向断面図であって、本発明の第一態様における装置の略図である 。 図2 は可能な変型の装置の同様の図である。 図3 は第二の変型の装置の第二容器の同様の図である。 これらの3 つの図により示される装置は、以下で第一容器1 および第二容器2 、2'および2"で参照される2 つの容器の組み合わせまたは並列からなる。円筒形 の態様が好ましいが、容器1 および容器2 のうちの片方または両方の容器はどん な断面であってもよいことは明らかである。 図1 および2 の態様において、第一容器1 は参照番号3 で示されるグリコール 混合物および水で部分的に満たされている。 同一の目的で、数種の一価若しくは多価アルコールおよび液体および／または 気体の混合物（または液体および／または気体の混合物であって、この混合物の 温度を変えることにより、液体の上の空間4 に圧力が生じることができるような 蒸気圧曲線を有する混合物を用いることができる。 好ましくは、約48% プロピレングリコール、約32% トリエチレングリコールお よび約20% 水からなる混合物を使用する。 ある種のアルコールは、明らかに、それぞれの沸点より高い温度にまで加熱す ることにより「霧」を発生することができる。この特性は二価のアルコール、所 謂、グリコールまたはジオールの場合に特に観測された。この種の最もよく知ら れている代表例は；プロピレングリコール、エチレングリコール、ジエチレング リコールおよびトリエチレングリコールである。比較的に高い分子量のジオール 、例えば、トリエチレングリコールは比較的に高い沸点を有し、低いレベルにあ る「重い霧」を発生する。 比較的に低い分子量のジオール、例えば、プロピレングリコールは比較的に低 い沸点を有し、そして上昇する傾向を有する「軽い霧」を発生する。 異なるタイプのジオールを互いに組み合わせることにより、形成される霧の構 造は、空間充満特性に関して改良されることができる。 他の一価、二価、三価または多価アルコールまたはこれらのアルコールの混合 物は同一の効果をもたらすことができる。 容器1 において（両方の態様の）、加熱抵抗5 は、分散バー、例えば、アルミ ニウム製の分散バーにより包囲されて取り付けられている。これ全体が、このよ うにして、容器1 の中央部に配置された円筒形部品を形成している。この容器内 の温度は125/150 ℃である。 前記液体および／または気体の混合物中に、パイプ7 が配置され、その上に取 り付けられたバルブ8 を具備している。バルブ8 は窃盗の場合に反応するアラー ム装置により発せられるシグナルにより作動する。このアラーム装置は図に示し ていない。 パイプ7 は容器1 から下に向かって走っており、そして容器2 に挿入されてい る。これより、少なくとも3 種の可能な態様があり、それを図1 、2 および3 を 参照して以下で説明する。 図1 による態様において、パイプ7 はカバー9 の中央の上部で入り、そして容 器2 内に閉じ込められたグリット物質10の略真ん中まで延びている。グリット物 質10は容器2 の外壁11と接触していないが、内側パイプ12内に包囲されている。 グリット物質の代わりに、図3 に示している金属粒子10’を使用してもよい。 グリット物質10(図1)または金属粒子(図3)はボトムプレート14内にある電気抵 抗13により高温に上げられる。この温度は320 ℃程度の高さである。ボトムプレ ート14は高い熱貯蔵容量を有する材料 からなる。ボトムプレート14の温度は、ボトムプレートと接触しているかまたは その中に取り付けられているサーモスタット15により、一定レベルに維持される 。 ここで記載される態様における加熱抵抗15を含むボトムプレート14の役割は、 同機能を発揮するために提供されたエレメントにより置き換えられることができ る。例えば、その少なくとも一部分が高い熱貯蔵容量を有する材料からできてい るように、および／または高い熱貯蔵容量を有する物体を有するように、容器2 を設計することが可能である。加熱抵抗は、その後、物質中の壁または別の所に 取り付けられることができる。 容器2 および2"において発生した蒸気はこれらの容器からアウトレット16およ び16’を介して出ていく。必要ならば、図には示していないパイプがこれらのア ウトレット16、16’に取り付けられてよい。これにより、保護されるべき空間に 配置して装置を取り付け、または入れる必要がなくなる。 次に図2 を参照すると、第一容器が同一の構造を示していることが判るであろ う。 容器2'に入っているパイプ7 は、サーモオイル内に漬かった分散バー17の周囲 を螺旋状に巻かれている。例えば、アルミニウムからなることができるこの分散 バーは加熱抵抗18を含む。分散バー17の周囲のパイプ7 の螺旋巻きは参照番号7' で示される。分散バー17のボトムで、パイプ7'の最後の螺旋巻きは発生した霧が 逃げるパイプ7"となる。図3 に係る態様に関して、内部パイプ12’は、第二容器 のカバー9 として考えられることができる部分に上部において連結されているこ とが判るであろう。ボトムにおいて、通路17は内部パイプ12’とボトムプレート 14’の縁の間にある。 この構造のおかげで、より良好且つ濃い霧の分散が確保される。 容器2"内において、パイプ7 から出てくる混合物は、分散プレート18により金 属粒子10’上に広がることが判るであろう。このことは、容器2 からアウトレッ ト16’に混合物を押し出す力を更に増加させる。 本発明に係る装置は、この為、以下に示した多くの利点を提供する。例えば、 - 例外的に小さい構造； - 移動部品がない、装置は1 つのみのバルブを含む； - 必要な混合物、通常には、グリコール混合物は通常の充填ストッパーにより満 たされる- 更なる操作は必要ない； - 円筒構造のために、装置は容易に断熱されることができ、そして非常に有利な 容積/ 表面比を有する； - パワーフェーラー(220ボルト)時に、断熱の信頼性のために、内部温度および 熱容量が長時間、高いレベルのままであり、そしてバルブへの12V の制御信号を 与えたときに、装置の操作を保証するために十分に高い； - 非常に単純な構造であり、高い操作信頼性がある； - グリコールまたはグリコール混合物はポンプおよび／または圧力貯蔵溜を使用 することなく圧力下で自動的に輸送される； - グリコール混合物（または同様の混合物）にかかる圧力はむしろ一定である。 これにより、グリコール体積に無関係の一定の蒸発が起こる； - 熱交換器に液体が供給されたときに、この液体が既に予熱されているから比較 的に小さい熱交換器で十分である； 本発明は上記で記載した態様に制限されることがないことは明らかであり、多 くの変更は本発明の範囲を逸脱することなく行われることができる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．ａ）ある温度に維持されており、そして、一価若しくは多価アルコール並 びに液体および／または気体からなる混合物、または、液体または気体の混合物 であって、混合物の温度を変えることにより圧力が生じることができるような蒸 気圧曲線を有する混合物で満たされている第一密閉容器（１）、 ｂ）前記第一容器中の前記液体および／または気体の温度より高い温度に維持さ れている、熱交換器を含む第二密閉容器（２，２’，２”）； ｃ）前記第一容器から前記第二容器（２，２’，２”）の内部に液体または液体 混合物を連結しているパイブ（７）、前記パイプは、第一および第二容器の間の パイプ上に取り付けられており、且つ、アラーム装置により発せられたシグナル により作動する時に第一および第二容器の間の連結を開放するバルブを具備して いる、 ｄ）第二容器（２，２’，２”）から周囲環境に、圧力下で発生した霧を分散さ せるための第二容器の壁にあるアウトレット（１６，１６’）、所望により、こ のアウトレットにパイプを取り付けて使用してもよい、 を含むことを特徴とする霧発生装置。 ２．ａ）に記載の混合物がプロピレングリコール約４８％、トリエチレングリ コール約３２％および水約２０％からなることを特徴とする請求の範囲１記載の 装置。 ３．前記第一および第二装置（１，２，２’，２”）がサーモスタットで制御 される加熱抵抗により必要な温度に維持されることを特徴とする請求の範囲１記 載の装置。 ４．ｂ）に記載の前記熱交換器が、必要な温度に維持されている 物質により形成されており、この物質上で、第一容器（１）から出てくる液体、 液体混合物または液体／気体混合物が蒸発されおよび／または過熱されることを 特徴とする請求の範囲１記載の装置。 ５．前記物質が金属粒子（１０’）であることを特徴とする請求の範囲４記載 の装置。 ６．前記物質がグリット（１０）からなることを特徴とする請求の範囲４記載 の装置。 ７．前記物質がグリルからなることを特徴とする請求の範囲４記載の装置。 ８．前記第二容器（２’）が加熱抵抗によりある温度に維持される物体（１７ ）を具備しており、第一容器（１）から出てくる前記パイプ（７’）がこの物体 １７の周囲に巻かれており、そして第二容器から更に出ていき、前記物体と第二 容器の壁の間の空間がサーモオイル等で満たされていることを特徴とする請求の 範囲１または２のいずれか１項記載の装置。 ９．前記第二容器（２’，２”）が、高い熱貯蔵容量を有する材料から少なく とも部分的にできているか、または、高い熱貯蔵を有する物質であり、前記材料 または物質が加熱エレメントによりある温度に維持されることを特徴とする請求 の範囲１〜７のいずれか１項記載の装置。