JPH09505481A - アスペルギルス・フェティダス発現系 - Google Patents

アスペルギルス・フェティダス発現系

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、アスペルギルス・フェティダス(Aspergillu s foetidus)宿主細胞を異種酵素の発現のための宿主細胞として使用する新規発現系に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 アスペルギルス・フェティダス発現系 発明の分野 本発明は、組換えタンパク質の生産に有用な宿主細胞に関する。特に、本発明 は、組換えタンパク質、特に酵素の高レベル発現に利用できるアスペルギルス属 の真菌宿主細胞に関する。発明の背景 異種タンパク質の発現に組換え宿主細胞を使うことは、近年、他の方法ではそ れらの天然源からの精製によってのみ得られる商業的に有益なタンパク質の大量 生産を大きく単純化した。現在、特定の任意のタンパク質の生産のためには原核 および真核宿主を含む様々な発現系の選択肢がある。適当な発現系の選択は、し ばしば活性状態で妥当な収率でタンパク質を生産できる宿主細胞の能力に依存す るだけでなく、タンパク質の意図する最終用途によっても大きく左右されるだろ う。 哺乳動物細胞と酵母細胞が最も汎用されている真核宿主であるが、糸状菌が組 換えタンパク質生産用の宿主細胞として非常に有用であると現在認識され始めて いる。現在使われているかまたはそのような用途に提案されている糸状菌の中に は、ニューロスポラ・クラッサ(Neurospora crassa)、アクレモニウム・クリ ソゲナム(Acremonium chrysogenum)、トリポクラジウム・ゲオデス(Tolypocl adium geodes )、ムーコル・サーシネロイデス(Mucorcircinelloides)および トリコデルマ・レーセイ(Trichodermareesei)がある。加えて、アスペルギル ス属の幾つかの種は組換え タンパク質生産のための宿主細胞として有効に使われている。アスペルギルスは 、分生子柄から成る灌水器状物が頂嚢で終わり、この頂嚢が小柄またはフィアリ ド(小梗)と色々な名前で呼ばれる一層もしくは二層の同時形成された特殊細胞 を生み、そして分生子と呼ばれる無性胞子を形成することにより特徴づけられる 。アスペルギルス・ニデュランス(Aspergillus nidulans)種は組換えプラスミ ドにより形質転換されると報告されている(Ballance他、Biochem.Biophys.Re s.Comm.112:284-289,1983)が、形質転換はかなり低い頻度で起こることが わかった。アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)とアスペルギルス・ オリゼ(Aspergillus oryzae)両種も組換えタンパク質生産において有用である と記載されている。しかしながら、他のアスペルギルス種は異種タンパク質の発 現に有用であると示されておらず、実際に、貧弱な発現および/またはプロテア ーゼもしくはマイコトキシンの過剰生産のために、アスペルギルスの全ての種が この目的に宿主細胞として適するわけではないし、或る種から判断して次の種へ とこの能力を予測することもできない。アスペルギルス・フェティダス(Asperg illus foetidus )はB型肝炎抗原の発現に使われている(Hongdi他,ActaMicrob iologica Sinica 30:98-104,1990)けれども、他のいずれかの種類のタンパク 質の発現に有用であるとは報告されておらず、また高収率でタンパク質を生産す ることができるとは報告されていない。理想的な発現系は、プロテアーゼおよび マイコトキシン並びに多量の内因性的に作られる分泌タンパク質の生産が実質的 になく、且つ既知の宿主細胞よりも高いレベルの発現が可能であるものである。 本発明は、それらの要件を満たし且つ相当量の真菌酵素を発現することができる 新規アスペルギルス発現系を提供する。発明の要約 本発明は、異種酵素をコードする核酸配列を含有する、アスペルギルス・フェ ティダス(Aspergillus foetidus)宿主細胞を提供する。「異種酵素」とは、宿 主細胞にとって生来でない酵素、または生来の配列を変更する修正が行われてい る生来の酵素を意味する。好ましい態様では、該タンパク質は異種真菌酵素であ る。該核酸配列は、選択された宿主細胞中で該核酸配列の転写を指令することの できる適当なプロモーター配列に作用可能に連結される。 本発明はまた、酵素の組換え生産方法であって、異種酵素をコードする核酸配 列を含有するアスペルギルス・フェティダス宿主細胞を、該酵素の発現を促す条 件下で培養し、そして培養物から該酵素を回収することを含んで成る方法にも関 する。好ましい態様では、該酵素は真菌酵素である。 本発明の宿主細胞および方法は、意外にも、他の既知のアスペルギルス種、例 えばA.ニガーまたはA.オリゼよりも、様々な真菌酵素の組換え生産において より優れている。発明の詳細な説明 アスペルギルス・フェティダス(Aspergillus foetidus)種はアスペルギルス 属の黒色(Nigri)部門に属する。アスペルギルス・ニガー(Aspergillus nige r )により代表されるような黒色部門のメンバーは、放射状分生子頭と黒色気味 の分生子集団;球状頂嚢;滑らかで透明な、または頂嚢の下が着色している菌柄 ;存在するかまたは欠けており、しばしば着色しているメツラ(基底梗子)によ り特徴づけられる(“The Genus Aspergillus”,K.B.RaperおよびD.I.Fennel 著,The Williams & Wikins Company,Baltimore,1965)。胞子色と装飾物、ま たは他の微視形態的特徴が異なるそれら の株の変異体もこの部門に含められる。アスペルギルス属の黒色部門では、主な 分類法が第一に基礎にしている(即ち、RaperおよびFennel,前掲)コロニーの 色と分生子形成構造が多様であるため、分類群の境界は論争中である。Raperお よびFennelにより認められたA.フェティダス関連分類群はA.フェティダス、 A.フェティダス変種アシダス(A.foetidus var.acidus)およびA.フェテ ィダス変種パリダス(A.foetidus var.pallidus)である。 A.フェティダスは一般的に、2列の梗子;灰色がかった濃茶またはオリーブ 茶色の分生子頭;成熟した時には球状またはほぼ球状で、不規則に且つ細かくで こぼこになった分生子により特徴づけられる。より詳しくは、この種は次のよう に特徴づけられる:Czapek溶液寒天上のコロニーは室温(24〜26℃)でゆっくり と増殖し、10日〜2週間で3.5〜4.5cmに達し、大部分が水面下にあるかまたはよ り密集した比較的硬い表面を形成する白色または黄色味を帯びた無性菌糸を有し 、平坦であるかまたは放射状に皺が寄り、非輪紋状または弱い輪紋状であり、株 によっては増殖している縁のところを除いて全体に豊富なオリーブ茶〜黒褐色の 分生子頭を生じる株もあり、遅く且つあまり豊富にでなく胞子形成する株もあり ;滲出物は無いかまたは目立たなく;コロニーの裏側は黄色〜橙色で、成熟すす ると赤褐色になり;臭いは非常に強く、アクチノマイセス様の突き刺すような臭 いである。分生子頭は最初は小さく球状〜放射状であり、密集したコロニー中央 領域ではそのようなままであるが、コロニーの縁近くでは不規則に幾つかの明瞭 な柱状体に割れ始めており、通常は全直径が200〜300μであるが、株によっては 500μに達することもあり;分生子柄は大部分が直径25〜35μであるが、40〜50 μに達する株もあり、大きな頭部では全表面が稔性であり、小さな頂嚢では上側 の3/4が稔性であり;梗子は二列で、褐色気味に 着色しており、第一列は幾分多様であり、大部分が7〜12μ×3.0〜5.0μで、時 にはそれより長く、第二列は7〜8μ×2.5〜3.0μであり;分生子は大部分が球 状、時に半球状で、褐色でしばしば平滑に見えるが成熟すると不規則で且つ細か くでこぼこした壁を有し、大部分は直径が4.0〜4.5μであり、明らかな分岐点を 持たずに鎖状にできる。 肉エキス寒天上のコロニーは、幾分速く2週間で5〜6cmに増殖し、平坦で、 ビロード状であり、水面下に且つ無色またはわずかに黄色の無性菌糸を有し、全 体に激しく胞子形成し、黒褐色で、非輪紋状またはわずかに輪紋状であり;裏側 は淡黄色〜ほとんど無色であり;臭いは顕著でない。分生子頭は通常多数の顕著 に分岐したコンパクトな柱状体に割れ、大部分の株では直径300〜350μに達する が600〜800μに達する株もあり;分生子はCzapek寒天上よりも一様に棘状である 。分生子頭の構造上の詳細は上述した通りである。この種はThomおよびRaper,A Manual of the Aspergilli,219-220,図61C,1945により最初に記載された。 A.フェティダス変種パリダス(Nakazawa,SimoおよびWatanabe,J.Agr.Ch em.Soc.Japan 12:961-962,図10,1936)は、コロニーがCzapek溶液寒天上で むしろ限定的に増殖し、室温(24〜26℃)で10日〜2週間で2.0〜2.5cmの直径に 達し、平坦であるかまたはごくわずかに皺が寄り、密集した基底菌糸から成り、 非胞子形成性でありそして縁のところが白色または黄色を帯びているが、その他 はぼんやり灰色がかったオリーブ色〜濃いオリーブ色に近いオリーブ茶色〜Chac turaまたはオリーブ黒色の密集した分生子頭を生成し;裏側が最初は無色で次に 黄色を帯び、成熟すると濃い黄褐色になり;臭いが該種のものより顕著でなく、 標徴的でないことにより特徴づけられる。分生子頭は球状〜放射状で、直径が50 0〜600μまでで あり、通常は幾つかの不明瞭な柱状体に割れており;分生子柄は滑らかで、無色 または茶色がかっており、普通は長さ約1mm×幅8〜16μで、時にはそれより長 いことがあり;頂嚢は球状から球状に近く、最も大きな頭部では直径が50〜60μ までであり、全表面が稔性であり;梗子は二列で、茶色味を帯びており、第一列 は若い時は通常10〜15μ×3.5〜5.0μであるが成熟した時は30〜40μまでになり 、第二列は大抵7〜10μ×3.0〜4.0μであり;分生子は最初は楕円形〜卵形で且 つ平滑またはそれに近く、次第に直径3.5〜4.5μで且つかすかにでこぼこしてい る球状または半球状になり、液体封入では付着性であるが結合物では明白でない 。 肉エキス上のコロニーは幾分迅速に増殖し、平坦で、通常ビロード状で、全体 に渡り激しく胞子形成しており、濃いオリーブ色〜黒色を帯びている。分生子構 造は直径が700〜800μで、本質的にはCzapek寒天上のものと同じであるが、成熟 した分生子は3.0〜3.5μの、有棘状の球形であり、表面模様が縦方向を示す。こ の変種は、主に、Czapek寒天上での一層制限された増殖、それの分生子構造が一 層大きい寸法とオリーブ色着色を示すこと、並びに肉エキス寒天上では成熟した 分生子頭に明らかに分離した柱状部が無いことという点で、当該種とは異なる。 A.フェティダス変種アシダス(Nakazawa,SimoおよびWatanabe,J.Agr.Ch em.Soc.Japan 12:961-962,図10,1936)は、コロニーがCzapek溶液寒天上で より遅く増殖し、室温(24〜26℃)で10〜14日間で4.0〜5.0cmに達し、最初は柔 毛性で且つ白色〜淡黄色で、少し胞子形成しているが、後に比較的少数の球状〜 放射状の、黒褐色分生子頭を周縁部と亜縁部に生成し;裏側が最初は黄色を帯び 、成熟すると濃い黄褐色に変わり;臭いが顕著でなく;分生子頭が比較的大きく 、直径350〜400μであり、明瞭な柱状体に割れておら ず;分生子柄が比較的短くて幅広であり、普通は600〜800μ×20〜30μで、まれ に長さが1mmであり;頂嚢が球形からほぼ球形であり、直径80〜85μまでであり 、全表面に渡り稔性であり;梗子は二列で、茶色味を帯びており、第一列は20〜 40μ×4.6μで、第二列は6〜10μ×2.5〜3.5μであり;分生子が球形〜幾分平 たく、茶色で、平滑に見えるかまたはわずかに不規則であるが有棘状であったり 小皺が寄っていたりしない表面を有することにより特徴づけられる。 肉エキス寒天上のコロニーは、より速く10日以内に不規則に胞子形成し、広く 輪紋状で、平坦であるかまたは細かく皺が寄っており、大部分が水面下に明るい 黄金色の無性菌糸を有し;短い分生子柄の上に、上述したのと同様であるがCzap ek上よりも大きく、500〜600μの直径に達し且つ多数の不明瞭な分生子の柱状体 を示す、分生子頭が生じる。この変種は、Czapek寒天上と肉エキス寒天上で軽く 胞子形成するコロニー、より大きな分生子頭と構造部分、それの比較的短く幅の 広い分生子柄、並びに特にそれの明るい黄色の菌糸の点で、当該種とは異なる。 本明細書および請求の範囲を通して、用語「A.フェティダス」の使用が、上 述した3つの群に含まれる生物だけでなく、別の分類法において以前に指定され たかまたは現在他の種と指定されているが、上記に定義したものと同じ形態的お よび培養的特徴を有し、A.フェティダスおよびそれの変異体の別名であるかも しれないそれらの種も包含することは理解されよう。例えば、別名としてはA. アウレウス・ナカザワ(A.aureus Nakazawa)、およびA.アウレウス変種パ リダス・ナカザワ,シモ&ワタナベ(A.aureus var.pallidus Nakazawa,Simo and Watanabe)が挙げられる(がそれらに限定されない)。また、A.シトリ クス・モサリー(A.citricus Mosseray)(A.Musallam,Revision of the Black Aspergillus species,Ph.D .Thesis,University of Utrecht)もおそらく別名であろう。 宿主細胞候補としてのA.フェティダスの有用性の最初の決定は、アスペルギ ルス属の異なる分類部門に属する15以上の種からの様々な単離物により生産され るプロテアーゼのレベルの評価によって行う。これは、各単離物を酸性、中性お よびアルカリ性pHでのカゼイン透明化平板アッセイにおいて試験することによ り達成される。驚くべきことに、黒色(Nigri)部門の幾つかのメンバーが、生 産される任意の組換えタンパク質の分解を潜在的に引き起こし得るプロテアーゼ を最少量生産したという点で、最も良く働くことがわかった。この基準に基づい て、更なる研究のために次の数種を選択する:A.フェティダス(A.foetidus )、A.ジャポニカス(A.japonicus)、A.ジャポニカス変種アクレータス(A.Japonicus var.aculeatus)、A.アクレータス(A.aculeatus)、A.タ マリィ(A.tamarii)、A.カルボナリウス(A.carbonarius)およびA.フェ ニシス(A.phoenicis)。 次いで、選択された種を形質転換することを試みる。最初の努力は標準的なA .オリゼ(A.orizae)形質転換技術の使用に集中する(Christensen他,Bio/Te chnology 6:1419-1422,1988;EP出願第87 103 806.3号)。簡単に言えば、プ ロトプラスト形成、形質転換、およびamdSまたはヒグロマイシンB(hygB)マー カー遺伝子についての選択に向けて、A.オリゼのプロトコールを使って同時形 質転換体を得る。発現ベクターは、異種コード配列に加えて、A.オリゼのTAKA −アミラーゼ遺伝子と、A.ニガーのグルコアミラーゼ遺伝子からの転写終結シ グナルを含有する。形質転換頻度は、DNA1μgあたり1未満から約10まで異 なる。下記の実施例に詳 述されるような発現ベクターを使った同時形質転換実験では、同時形質転換の頻 度は0〜60%の範囲である。 次いで形質転換された種を観察して様々な異種酵素の発現レベルを測定する。 試験した異種酵素としては、フミコーラ・ラヌギノーザ(Humicola lanuginosa )リパーゼ(HLL)、フミコーラ・インソレンス(Humicola insolens)キシ ラナーゼ(キシラナーゼ)、フミコーラ・インソレンス(Humicola insolens) セルラーゼ(セルラーゼ)およびコプリナス・シネレウス(Coprinus cinereus )ペルオキシダーゼ(CiP)が挙げられる。驚くべきことに、A.フェティダ スは上記酵素の1または複数について良好な発現を示し、ある場合には、対照の A.オリゼ株と同等のまたはそれより良い酵素収率を示す。特に、A.フェティ ダスの1つの株は振盪フラスコ培養において非常に高いレベルのHLL(約1g /l)を生産する。それらの試験結果の要約は表2に与えられる。 結果が明らかに示すように、この種の数個の単離物は異種タンパク質を生産す ることができる。よって、この能力は単一の単離物または株に限定されるのでは なく、むしろこの種の全体としての特徴であると理解される。当業者は、それら の種の他の株または単離物も異種酵素の発現に利用できると認識するだろう。各 種の多数の株かATCC(the American Type Culture Collection;12301 Parklawn Drive,Rockville Maryland 20852);NRRL(Agrlcultural Research Service Culture Collection;1815 North University Street,Peoria,Illinois 6160 4);FGSC(Fungal Genetics Stock Center;Kansas);DSM(Deutsche Sammlun g von Mikroorganismenund Zellkulturen;Mascheroder Weg 1B,D-3300 Brauns chweig,Germany);IAM(Institute of Applied Microbiology;113 東京都文 京区弥生町1丁目1−1、東京大学);IFO(Institute for Fermentation;532 大阪府淀川区十三本町2丁目17−85)およびCBS(Centraal Bureau voor Schimmelcultures;Oosterstraat 1,3740AG Baarn,Netherlands )の寄託機関において公に入手可能である。 当業者は、本明細書中に記載の宿主種の好結果の形質転換が、特に例示された ベクター、プロモーターおよび選択マーカーの使用に限定されないことも認識す るだろう。一般的に言って、A.オリゼ、A.ニガーおよびA.ニデュランスの 形質転換において有用であるそれらの技術は、本発明の宿主細胞にも有用である 。例えば、amdSおよびhygB選択マーカーが好ましいけれども、他の有用な選択マ ーカーとしてargB(A.ニデュランスまたはA.ニガー)、trpC(A.ニガーま たはA.ニデュランス)、またはpyrG(A.ニガーまたはA.ニデュランス)マ ーカーが挙げられる。プロモーターは、それらの種において強力な転写活性を示 す任意のDNA配列であることができ、そして細胞外と細胞内の両方のタンパク 質、例えばアミラーゼ、グルコアミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼ、セルラー ゼおよび解糖酵素をコードする遺伝子から誘導することができる。そのような適 当なプロモーターは、A.オリゼのTAKAアミラーゼ、リゾムーコル・ミーヘイ(Rhizomucor miehei )のアスパラギン酸プロテイナーゼ、A.ニガーのグルコア ミラーゼ、A.ニガーの中性α−アミラーゼ、A.ニガーの酸安定性α−アミラ ーゼ、およびリゾムーコル・ミーヘイのリパーゼをコードする遺伝子から誘導す ることができる。解糖酵素遺伝子からのプロモーターの例は、TPI,ADHお よびPGKである。プロモーターは同種プロモーター、即ち生来のA.フェティ ダス遺伝子のプロモーターであってもよい。本発明の好ましいプロモーターは、 A.オリゼのTAKAアミラーゼプロモーターである。TAKAアミラーゼは公知のα− アミラーゼである(Toda他,Proc.Japan Acad.58 Ser.B.:208-212,1982)。 プロ モーター配列と着目の遺伝子または選択されたシグナルペプチドまたはプレ領域 との連結を容易にする特定の制限部位を導入する目的で、プロモーター配列にリ ンカーを提供してもよい。ターミネーターとポリアデニル化配列もプロモーター と同じ源から誘導することかできる。構成物中にエンハンサー配列を挿入するこ ともできる。 発現産物を獲得するのに細胞を破壊する必要性を回避するために、および細胞 内で起こりうる発現産物の分解の量を最小にするために、該産物が細胞の外に分 泌されることが好ましい。このために、好ましい態様では、着目の遺伝子は、発 現産物を細胞の分泌経路に差し向けることができるプレ領域、例えばシグナルペ プチドまたはリーダーペプチドに連結される。プレ領域は任意の生物からの任意 の分泌タンパク質の遺伝子から誘導してもよく、または生来のプレ領域であって もよい。そのようなプレ領域のための有用な入手源の中には、アスペルギルス種 からのグルコアミラーゼもしくはアミラーゼ遺伝子、バシラス(Bacillus)種か らのアミラーゼ遺伝子、リゾムーコル・ミーヘイ(Rhizomucor miehei)からの リパーゼもしくはプロテイナーゼ遺伝子、サッカロミセス・セレビシエ(Saccha romyces cerevisiae )からのα−因子遺伝子、または子牛のプロキモシン遺伝子 がある。最も好ましくは、プレ領域はA.オリゼのTAKAアミラーゼ遺伝子、A. ニガーの中性α−アミラーゼ遺伝子、A.ニガーの酸安定性α−アミラーゼ遺伝 子、B.リヘニフォルミス(B.licheniformis)のα−アミラーゼ遺伝子、バシ ラスNCIB 11837からのマルトース産生アミラーゼ遺伝子、B.ステアロサーモフ ィラス(B.stearothermophilus)のα−アミラーゼ遺伝子、またはB.リヘニ フォルミス(B.licheniformis)のサブチリシン遺伝子である。有効なシグナル 配列はA.オリゼのTAKAアミラーゼシグナル、リゾムーコル・ミーヘイのアスパ ラギン酸プロテア ーゼシグナル、およびリゾムーコル・ミーヘイのリパーゼシグナルである。代わ りのものとして、発現させようとする遺伝子にとって生来であるプレ領域を使っ てもよい。 プロモーターおよびターミネーター配列に作用可能に連結された所望の生成物 の遺伝子は、選択マーカーを含むベクター中に含めることができ、または宿主株 のゲノム中に組み込むことができる別個のベクターもしくはプラスミド上に置く ことができる。ベクター系は単一のベクターもしくはプラスミドであることがで き、またはゲノム中に組み込もうとする全DNAを一緒になって含有する2以上 のベクターもしくはプラスミドであることができる。ベクターまたはプラスミド は直鎖状分子であっても閉環状分子であってもよい。本発明の好ましい態様によ れば、1つが選択マーカーを含み、そしてもう1つがプロモーター、所望のタン パク質をコードする遺伝子並びに転写ターミネーターおよびポリアデニル化配列 を含む導入しようとする残りの異種DNAを含んで成る、2つのベクターを使っ て宿主を形質転換させる。 本発明の宿主細胞種は、任意の原核または真核生物の着目の異種酵素を発現さ せるのに用いることができ、好ましくは、真核生物の酵素を発現させるのに使わ れる。それの食品産業における使用が認可されているという点でこの種は特に有 用である。この種について特に着目されるのは、異種真菌酵素の発現におけるそ れらの利用である(Regulatory Aspects of Microbial FoodEnzymes,Third Edi tion,The Association of Microbial Food Enzyme Producers,Brussels,Belg ium)。カタラーゼ、ラッカーゼ、フェノールオキシダーゼ、オキシダーゼ、オ キシドレダクターゼ、セルラーゼ、キシラナーゼ、ペルオキシダーゼ、リパーゼ 、ヒドロラーゼ、エステラーゼ、クチナーゼ、プロテアーゼおよび他のタンパク 質分解酵素、 アミノペプチダーゼ、カルボキシペプチダーゼ、フィターゼ、リアーゼ、ペクチ ナーゼおよび他のペクチン分解酵素、アミラーゼ、グルコアミラーゼ、α−ガラ クトシダーゼ、β−ガラクトシダーゼ、α−グルコシダーゼ、β−グルコシダー ゼ、マンノシダーゼ、イソメラーゼ、インベルターゼ、トランスフェラーゼ、リ ボヌクレアーゼ、キチナーゼ、並びにデオキシリボヌクレエアーゼのような酵素 を発現させるのに本発明の新規発現系を使うことができる。用語「真菌酵素」は 生来の真菌酵素だけでなく、アミノ酸の置換、削除、付加、または活性、熱安定 性、pH耐容性等を増強するために行うことができる他の修正により変更されて いるそれらの真菌酵素も包含することは、当業者により理解されるだろう。 本発明の宿主細胞は、宿主細胞にとって生来であるタンパク質の組換え生産に も用いることができる。そのような用法の非限定的例としては、タンパク質の発 現を増強するため、シグナル配列の使用によって着目の生来のタンパク質の細胞 外への輸送を促進するため、または主題の宿主細胞により通常生産されるタンパ ク質のコピー数を増加させるために、異なるプロモーターの調節下にA.フェテ ィダスの生来のタンパク質を置くことが挙げられる。よって、本発明は、そのよ うな発現が宿主細胞にとって生来でない遺伝要素の使用、または宿主細胞中に通 常は見られない様式で働くように操作されている生来の要素の使用を含む限り、 同種タンパク質のそういった組換え生産も包含する。 本発明を次の非限定例により更に説明する。 I.プロテアーゼアッセイ 少なくとも15の異なる種からの50以上の株を試験し、各単離物により生産され るプロテアーゼの量を測定し、そしてそれらの細胞外 タンパク質分布も観察する。培養接種試料を調製するために、9cmのペトリ皿中 の各株の7〜10日培養物に10mlの滅菌蒸留水を加え、菌糸から静かに胞子をかき 取り、濃厚な懸濁液を作る。この懸濁液2.5mlを使って100mlのASPO4培地に接種 する〔ASPO4培地は、水道水中に1g/lのCaCl2、2g/lの酵母エキス、1g/lのMgS O4、5g/lのKH2PO4、2g/lのクエン酸、0.5mlの微量金属溶液(14.3g/lのZnSO4 ・7H2O,CuSO4・5H2O,0.5g/lのNiCl2・6H2O,13.8g/lのFeSO4・7H2O,8.5g/lの MnSO4・H2Oおよび3g/lのクエン酸から成る)、1g/lの尿素、2g/lの(NH4)2SO4 、20g/lのマルトデキストリン(8mlの25%原液、加圧滅菌後に加える)を含ん で成り、加圧滅菌前にpHを4.5または6.5に調整し、次いで加圧滅菌後に100ml あたり8mlの0.1Mクエン酸を使ってpH4.5に調整した〕。フラスコを、200rpmで 軌道振盪器上で振盪させながら、連続した光の中で30および/または37℃で5日 間インキュベートする。各々の培養ブロスからの上清を2500rpmで5分間遠心し 、そしてカゼイン透明化平板アッセイで使用し、様々な真菌種から生産されるプ ロテアーゼのレベルを測定して組換えタンパク質発現の有力な候補として評価す る。 カゼイン透明化平板アッセイは次のようにして行われる。平板培地は、20g/l の脱脂粉乳、20g/lのアガロース、およびpH5とpH7で行われる試験には0.2Mの クエン酸塩−リン酸塩緩衝液、pH9で行われる試験にはグリシン−NaOH緩衝液か ら成る。脱脂粉乳を100mlの緩衝液と混合し、60℃に維持する。アガロースを400 mlの緩衝液と混合し、そして5分間加圧滅菌する。わずかに冷却した後、温かい 脱脂粉乳混合物を添加し、混合物を穏やかに2〜3回反転させて混合する。平板 あたり50〜70mlを使ってこの培地を150mmの平板に注ぎ、使用まで5℃で貯蔵す る。 使用直前に、寒天の中に平板あたり12個の穴を作る。各株の醗酵物からの上清 25μlを各pHの平板1枚に加え、37℃で一晩インキュベートする。pH9の平板に は、0.5M氷酢酸を加えてカゼインを沈澱させ、どんな透明帯でも可視化する。 次いで各平板を透明帯のサイズ(即ち、透明帯なしから直径>2cmまで)と透明 帯の型(即ち、透明、不透明または両方の型)について評価する。 各培養物の上清を使って、株の細胞外タンパク質生産も評価する。製造業者の 取扱説明書に従って調製したNovex(San Diego,CA)8〜16%勾配ゲルを使って タンパク質分布を評価する。培養上清の75μl(3日および5日)試料を、20μ lの5×解離緩衝液(解離緩衝液=4mlの1M Tris-HCl,pH 6.8,1gのSDS,6 17mgのジチオスレイトールを滅菌蒸留水で10mlにする)とグリセロール/ブロモ フェノールブルー(約10mlの80〜90%グリセロールに10〜20mgを加え、沸騰した 湯の中に1〜2時間置いて溶解させたもの)に添加し、5分間煮沸し、冷却し、 負荷し、そしてブロモフェノールブルー追跡色素がゲルの下端に達するまで60〜 200Vで泳動する。Biorad Silver Stain Plusプロトコール(Biorad Laboratori es,Hercules,CA)に従ってゲルを銀染色する。多数のバンドを示すそれらの単 離物は有力な新規宿主としてあまり適当でないと見なし、一方でわずか1〜4本 の少量バンドを有する比較的きれいな分布を示すものは更なる試験にかける。 プロテアーゼアッセイとタンパク質分布の組合せ結果を吟味すると、適当な有 力候補の大部分は黒色(Nigri)部門のメンバーの中に見つかる。それらの結果 に基づいて、次の単離物を形質転換実験のために選択した:A.フェティダスE4 6、A.フェティダスCBS103.14、A.フェティダス変種パリダス(NRRL 356)、 A.フェティダスNO953(NRRL 337;ATCC 10254)、A.ジャポニカス A1438(CBS 172.66)、A.アクレータスN1136(CBS 101.43)、A.アクレータ スA1454(CBS 172.66)、A.アクレータスA1455(CBS 186.67)、A.ジャポニ カス変種アクレータスNO956(IAM13871)、A.フェニシスA528(CBS 139.48) 、A.フェニシスA530(CBS 137.52)、A.フェニシスE419(CBS 137.52)、A .カルボナリウスA3993(IBT 4977)、A.カルボナリウスATCC 1025、A.タマ リィE112(ATCC 10836)、A.タマリィN2266(IFO 4358)およびA.タマリィN 2267(IFO 4142)。それらの培養物は、ノボ・ノルディスク・バイオテック・カ ルチャー・コレクション(Novo Nordisk Biotech Culture Collection;Davis ,Callifornia)の一部としても維持される。 II.ベクターの作製 A.選択マーカーベクター 。ベクターpJaL77とpJaL154をヒグロマイシンB耐性 選択マーカーによる宿主細胞の形質転換に使用する。このマーカーはE.コリの ヒグロマイシンBホスホトランスフェラーゼ遺伝子に基づいており、pJaL77中で はTAKAプロモーターの調節下にそしてpJaL154中ではamdSプロモーターの調節下 に置かれる。簡単に言えば、それらのベクターは次のようにして作製される。ヒ グロマイシンBに対する耐性を付与する遺伝子を、Boehringer Mannheimからプ ラスミドpHph-1として購入する。この遺伝子に、プライマー:5'-GCT CAG AAGCT T CCATCC TAC ACC TCA GCA ATG TCG CCT GAA CTC ACC GCG ACG TCT-3'(N−末 端)と3'-CGT CCG AGG GCA AAG GAA TAG CTCCAG AGATCT CAT GCT-5'(C−末端 )を使って、PCRによりアミノ末端とカルボキシ末端に適当な制限部位並びに ATGコドンを取り付ける。PCR断片を制限酵素BamHIとXhoIで切断し、次い でアスペルギルス発現ベクターpToC68(WP 91/17243 中に記載されている)中の対応部位にクローニングしてpJaL77を作製する。 プラスミドpJaL154は次のようにして作製する。次のプライマー(下線領域はa mdSプロモーターとの相同性を示す):CCT GGA TCC TCT GTG TTA GCT TAT AGお よびCTT GCA TGC CGC CAG GAC CGA GCA AGを使ったPCRにより、プラスミドpC aHj406からamdSプロモーター変異体I9+I666(Hynes他,Mol.Cell.Biol.3( 8):1430-1439,1983およびKatz他,Mol.Gen.Gent.220:373-376,1990)を クローニングする。amdSプロモーターを含む694 bpのPCR断片をBamHIとSphI で切断し、pJaL77のTAKAプロモーターがamdSプロモーターで置換されるようにpJ aL77中の対応部位にクローニングする。 amdSマーカーを含むプラスミドpToC90は、p3SR2(Hynes他,前掲)からの2.7k b XbaI断片を、XbaIで切断しそして脱リン酸したpUC19プラスミド中にクローニ ングすることにより作製する。pToC186と命名された誘導体は、プロモーター領 域がamdS遺伝子の発現を増強することが知られている2つの変異体(I9とI666 )を含むこと以外はpToC90と同じである(Hynes他,前掲;Corrick他,Gene 53 :63-71,1987)。B.発現ベクター1. フミコーラ・インソレンス(Humicola insolens)キシラナーゼ。ベクタ ーpHD414はプラスミドp775(EP 238 023)の誘導体である。このプラスミドとは 異なり、pHD414はTAKAプロモーターとAMGターミネーターの間に一連のユニーク な制限部位を有する。該プラスミドは、ターミネーターの3′末端の長さ約200b pの断片(望ましくないRE部位を含む)の除去に続き、プロモーターの5′末 端の長さ約250bpの断片(同じく望ましくない部位を含む)の除去により作製さ れる。NarI(pUCベクター中に存在する)とXbaI (ターミネーターのすぐ3′側)での消化により200bp領域を除去し、次いで生 成した末端をクレノウDNAポリメラーゼ+dNTPを使ってフィルインし、ベクタ ー断片をゲル上で精製し、そしてベクター断片を再連結する。このプラスミドを pHD413と命名する。pHD413をStuI(プロモーターの5′末端に位置する)とPvuI I(pUCベクター中)で切断し、ゲル上で分画しそして再連結し、pHD414を得る。 pYES中に約1,100bpのキシラナラーゼHindIII/XbaI cDNA断片を含有するE.コ リの株をDSM 6995としてDSMに寄託する。該キシラナーゼcDNA断片をHindIII/Xb aIでの開裂によりクローンの1つから単離する。該断片をアガロースゲル電気泳 動により精製し、電気溶出させ、連結反応に向けて準備する。該cDNA断片をpHD4 14中に連結してpAXX40-1-1を作製する。キシラナーゼ遺伝子およびタンパク質の 配列は配列表の配列番号3と4に与えられる。該遺伝子をDSM(Deutsche Sammlun g von Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH)6995として寄託する。 2. フミコーラ・インソレンス(Humicola insolens)セルラーゼ。フミコー ラ・インソレンスのセルラーゼの詳細な特徴づけはWO91/17243中に見つかる。セ ルラーゼ発現に使った発現ベクターpCaHj418は、制限酵素BamHIとSaIIでの開裂 によりpCaHj201から926 bpセルラーゼコード領域断片を切除することにより作製 される。この断片を標準技術を使った調製用ゲル電気泳動により精製し、そして BamHIとXhoIで処理しておいたpHD414(上述)と連結せしめる。得られた発現ベ クターpCaHj418は、A.オリゼのTAKAアミラーゼプロモーターとA.ニガーのグ ルコアミラーゼターミネーター領域の転写調節下にセルラーゼ遺伝子を含有する 。 3. フミコーラ・ラヌギノーザ(Humicola lanuginosa)リパーゼ。H.ラヌ ギノーザのリパーゼ遺伝子の単離および発現はEP 305 216中とUS出願第07/236,605号中に報告されており、その内容は参考として本明 細書中に組み込まれる。簡単に言えば、ホモジナイズしたH.ラヌギノーザ菌糸 からBoel他(EMBO J.3:1097-1102,1984)とChirgwin他(Biochemistry 18: 5294-5299,1979)により記載された方法を使って全RNAを抽出する。Avivお よびLeder(PNAS USA 69:1408-1412,1972)により記載されたようなオリゴ( dT)−セルロース上での2度のアフィニティークロマトグラフィーにより、ポ リ(A)含有RNAを得る。次いでOkayamaおよびBerg(Mol.Cell.Biol.2:16 1-170,1982)により記載された方法と、Noma他(Nature 319:640-646,1986) により記載されたベクターpSP62-K2とpCDVI-PLを使ってcDNAを合成する。合成し たcDNAをE.コリMC1000のhsdR-,M+誘導体(CasadabanおよびCohen,J.Mol.B iol.138:179-207,1980)中に形質転換せしめ、組換えクローンを作製する。 32個のペンタデカマー(15マー)オリゴデオキシリボヌクレオチドの混合物 (その1つは、Phe-Asn-Gln-Phe-Asnをコードする領域がH.ラヌギノーザのリ パーゼmRNAと相補的である)をApplied Biosystems,Inc.のDNA合成装置上で 合成し、PAGEにより精製する。H.ラヌギノーザcDNAライブラリーからの約10,0 00のE.コリ組換え体をWhatman 540フィルターに移す。Gergen他(Nucleic Aci ds Res.72115-2135,1979)により記載されたようにコロニーを溶解させ固定化 する。Boel他(EMBO J.3:1097-1102,1984)により記載された通りに該フィ ルターを32P−標識H.ラヌギノーザリパーゼ特異的ペンタデカマー混合物とハ イブリダイズさせる。フィルターのハ イブリダイゼーションと洗浄をそれぞれ37℃と43℃で行い、次いで映像強化膜を 使って24時間オートラジオグラフィーを行う。標準手順(BirnboimおよびDoly, Nucleic Acids Res.7:1513-1523,1979)により2つのハイブリダイズしている コロニーpHLL 702.3とpHLL702.4からMiniprepプラスミドDNAを単離し、そし てMaxamおよびGilbert(Methods Enzymol.65:499-560,1980)の手順により該 DNA挿入断片のDNA配列を決定する。 該cDNAを使った作製作業を更に容易にするために、次のようにしてユニーク制 限部位を含むDNA配列を該cDNAの5′末端と3′末端に付加する。3′非翻訳 領域中でcDNAを消化するSau961でpHLL702.3を消化し、生じた末端をE.コリD NAポリメラーゼ(クレノウ断片)と4つのdNTPを使ってフィルインする。この DNAを次いで該cDNAのメチオニン開始コドンのすぐ3′側を1回切断するSacI で消化する。得られた0.9kb cDNA断片をアガロースゲル電気泳動により精製し、 電気溶出し、そして連結反応に備える。5′アダプターとして2つのオリゴヌク レオチド927と928を合成する。このアダプターは、cDNAのMet開始コドンのすぐ 5′にHindIIIとBamHI部位を付加するようにデザインされる。この2つのオリゴ をATPとT4ポリヌクレオチドキナーゼを使ってリン酸化し、互いにアニーリ ングし、そしてHindIIIとHincIIで消化し0.7%アガロースゲル上で精製したpUC1 9ベクター中の精製0.9kb cDNA配列に連結せしめる。得られたプラスミドは、ポ ータブル0.9kb BamHI断片としてH.ラヌギノーザのリパーゼcDNAを担持してい る。BamHI消化とアガロースゲル上での0.9kb cDNA断片の精製の後、その断片をB amHIで消化されリン酸化されたp775と連結せしめ、p960を作製する。p960中では 、リパーゼcDNAがA.オリゼからのTAKAプロモーターとA.ニガーからのAMGタ ーミネーターの転写調節下に置かれ ている。 pMHan37を調製するために、フミコーラ・ラヌギノーザのリパーゼ遣伝子のす ぐ上流のA.オリゼTAKAプロモーターの5′非翻訳領域の60塩基対を、A.ニデ ュランスのtpiA遺伝子(McKnight他,Cell 46:143-147,1986)からの対応領域 により置換することにより、p960を変更する。非翻訳領域のすぐ外側にp960配列 と相同である20塩基対により各端において隣接されたA.ニデュランスのtpiA遺 伝子からの5′非翻訳領域を含む合成オリゴヌクレオチドを、TAKAプロモーター 領域中にBssHII部位を含む別のプライマーと一緒にPCR反応に使用する。変異 誘発プライマーはATG開始コドンの近くにBamHI部位を含むので、PCR断片をBa mHIとBssHIIで消化し、そしてBssHIIで消化しBamHIで部分消化したp960中に再ク ローニングする。MHan37中のATGコドンの上流の200塩基をDNA配列分析により 確認する。p960とpMHan37との配列の相違を下記に示す: BamHI部位を包含するプライマーの配列: 5. コプリナス・シネレウス(Coprinus cinereus)ペルオキシダーゼ。コプ リナス・シネレウスのペルオキシダーゼ遺伝子の単離および発現はWO 92/16634 中に記載されている。簡単に言えば、Boel他(EMBO J.3:1097-1102,1984)とC hirgwin他(Biochemistry18:5294-5299,1979)により記載された通りに最大ペ ルオキシダーゼ活性の時期に収集しホモジナイズしたコプリナス・シネレウス (IFO 8371)菌糸から全RNAを抽出する。AvivおよびLeder(PNAS USA 69: 14 08-1412,1972)により記載されたようなオリゴ(dT)−セルロース上での2 度のアフィニティークロマトグラフィーにより、ポリ(A)含有RNAを得る。 製造業者の取扱説明書に従ってInvitrogenからのcDNA合成キットを使ってcDNAを 合成する。コプリナス・シネレウスcDNAライブラリーからの約50,000のE.コリ 形質転換体をWhatman 540濾紙に移す。Gergen他(Nucleic Acids Res.7:2115-2 135,1979)により記載されたようにコロニーを溶解させ固定化する。該フィル ターを0.2×SSC,0.1%SDS中で32P−標識430塩基対ペルオキシダーゼ特 異的プローブとハイブリダイズさせる。フィルターのハイブリダイゼーションと 洗浄を65℃で行い、次いで映像強化膜を使って24時間オートラジオグラフィーを 行う。オートラジオグラフィー後、増加する温度でフィルターを洗浄し、次いで 映像強化膜を使って24時間オートラジオグラフィーを行う。こうして、50以上の 陽性クローンが同定される。ハイブリダイズしているコロニーから標準手順(Bi rnboimおよびDoly,Nucl.Acids Res.7:1513-1523,1979)によりMiniprepプラ スミドDNAを単離し、そしてSangerのジデオキシ法(Sanger他,PNAS USA 74: 5463-5467,1977)によりcDNA挿入断片のDNA配列を決定する。このペルオキ シダーゼcDNA断片をHindIII/XhoIでの開裂によりベクターから切り出し、アガ ロースゲル電気泳動により精製し、電気溶出し、そして連結反応に備える。該cD NA断片をHindIII/XhoIで消化されたHD414中に連結せしめ、該cDNAがA.オリゼ からのTAKAプロモーターとA.ニガーからのAMGターミネーターの転写調節下に 置かれているpCipを作製する。pCiPから、ペルオキシダーゼ開始コドンのすぐ上 流のSacI,KpnI,HindIII,PstI,SaIIおよびBamHI制限部位が削除されているプ ラスミドpJVi9を調製する。 コプリナス・シネレウスのペルオキシダーゼをコードするcDNA配列は配列表の 配列番号3と4に示される。 6. フザリウム・ソラニ(Fusarium solani)クチナーゼ。クチナーゼ発現ベ クターpCaHj427は、A.オリゼのTAKA−アミラーゼプロモーターとA.ニガーの グルコアミラーゼターミネーター領域の転写調節下にフザリウム・ソラニ f.pi siクチナーゼコード領域(Soliday他,J.Bacteriol.171: 1942-1951,1989) を含有する(Christiansen他,図1,前掲)。これを上述のpToC90と共に使用し てA.フェティダス株 NRRL 341,NRRL 357およびCBS 103.14を同時形質転換せ しめる。 7. カンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)リパーゼB。発現ベ クターpMT1335は、A.オリゼのTAKA−アミラーゼプロモーターとA.ニガーの グルコアミラーゼターミネーター領域の転写調節下にカンジダ・アンタークティ カのリパーゼB遺伝子を含有する(Christiansen他,前掲)。このベクターを上 述のpToC90と共に使用してA.フェティダス株CBS 103.14,NRRL 356,NRRL 357 およびNRRL 341を同時形質転換せしめる。 作製した発現ベクターの要約を表1に与える。 III.アスペルギルス宿主の形質転換 例外を表記しない限り、試験した全ての株の形質転換において次の一般手順を 使用する。 100mlのYPD培地(Sherman他,Methods in Yeast Genetics,Cold Spring Harb or Laboratory,1981)に形質転換しようとする株の胞子を接種し、34℃で振盪 しながら1〜2日間インキュベートする。ミラクロス(Miracloth)を通した濾過 により菌糸を収集し、200mlの0.6M MgSO4で洗浄する。菌糸を15mlの1.2M MgSO4 ,10mM NaH2PO4,pH=5.8中に懸濁する。この懸濁液を氷上で冷却し、そ 1mlの12mg/mlBSA(Sigma H25型)を加え、顕微鏡下で観察した時に試料中 に多数のプロトプラストが見えるようになるまで穏やかに攪拌しながら37℃で1. 5〜2.5時間インキュベーションを続ける。 この懸濁液をミラクロスを通して濾過し、濾液を無菌試験管に移し、その上に 5mlの0.6Mソルビトール,100mM Tris-HCl,pH=7.0を重層する。2500rpmで15分 間遠心を行い、MgSO4クッションの上部からプロトプラストを収集する。2容の STC(1.2Mソルビトール,10mM Tris-HCl pH=7.5,10mM CaCl2)をプロトプ ラスト懸濁液に加え、混合物を1000×gで5分間遠心する。プロトプラストペレ ットを3mlのSTC中に再懸濁し、再びペレット化する。これを繰り返した後、 プロトプラストを0.2〜1mlのSTCに再懸濁する。 100μlのプロトプラスト懸濁液を10μlのSTC中の5〜25μgの適当なD NAと混合する。着目の構造遺伝子を含む発現ベクター(表1参照)と選択マー カーを含むプラスミドを使って各株を同時形質転換せしめる。プラスミドpToC90 とpToC186はA.ニデュラン スamdS遺伝子を含み、形質転換および唯一の窒素源としてのアセトアミド上での 増殖についての選択に使われる。プラスミドpJaL77とpJaL154は形質転換および ヒグロマイシンB耐性の選択に使われる。 混合物を室温で25分間維持する。0.27mlの60%PEG 4000(BDH29576),10mM CaC l2および10mM Tris-HCl pH=7.5を加え、注意深く2度混合し、最後に同じ溶液0 .85mlを加え、注意深く混合する。この混合物を室温で25分間維持し、2500×g で15分間遠心し、ペレットを2mlの1.2Mソルビトール中に再懸濁する。もう1回 沈澱させた後、プロトプラストを適当な平板上に塗抹する。1.0Mショ糖,pH=7. 0、窒素源としての10mMアセトアミド(amdSが選択マーカーである時)およびバ ックグラウンド増殖を阻害するための20mM CsClを含有する最少培地(Cove,Bio chem.Biophys.Acta113: 51-56,1966)上にプロトプラストを塗抹する。hygB が選択マーカーである時、培地は窒素源として10mM亜硝酸ナトリウムを使いそし て150μg/mlのヒグロマイシンBが存在する点で異なる。最終遠心段階、再懸濁 および塗抹に代わるものとして、8mlのSTCを加えてプロトプラストと混合し 、3枚の選択用平板の各々に3mlを加え、次いで渦巻状に動かして平板全体に広 げる。37℃で4〜7日間インキュベートした後、分生子を有するコロニーを取り 、滅菌蒸留水に懸濁し、そして単一コロニーの選択のために塗抹する。この手順 を繰り返し、2回目の再単離後の単一コロニーの胞子を限定された形質転換体と して保存する。 IV.組換えタンパク質発現の評価 上記手順の後、選択された株の個々の単離物を表1に記載の発現ベクターのう ちの1つと前の実施例で言及した選択マーカーを含むプラスミドのうちの1つを 使って同時形質転換させる。次いで各々 の同時形質転換体を適当なアッセイにより試験して着目の遺伝子の発現を調べる 。 A.リパーゼ リパーゼ活性の同時形質転換体を、1lの蒸留水中、50g/lのマルトデキスト リン,2g/lのMgSO4・7H2O,2g/lのKH2PO4,3g/lのK2SO4,4g/lのクエン酸, 8g/lの酵母エキス,3g/lの(NH4)2SO4,0.5mlの微量金属溶液,4mlの50%尿素 溶液(別々に加圧滅菌したもの),pH6.0から成るM400Da培地中で培養し、そし て5g/lの酵母エキスを水道水中に800ml作製する。加熱滅菌後、166mlの濾過滅 菌済の1M尿素(10g/lの最終濃度を与える)と35.3mlの濾過滅菌済の1M NaNO3( 0.3%の最終濃度を与える)を加える。 基質としてp−ニトロフェニルブチレート(pNB)を使って培養濾液中のリパー ゼ活性を測定する。pNBの原液は、104.6μlのpNBを5mlのDMSOに加えることに より調製する。ミクロタイタープレートの各ウエルに90μlの50mM Tris,pH7を 加える。各ウエルに10μlの試料を加え、ミクロタイタープレートを約1分間振 盪することにより混合する。アッセイの直前に、20μlのpNB原液を970μlの50 mM Tris緩衝液,pH7と混合する。市販のプレートリーダーを使ってリパーゼ活性 についてアッセイする直前に、100μlのpNB−Tris混合物を各試料ウエルに加え 、3分間に渡り405nmで吸光度を測定する。アッセイは温度感受性であるので、 各試料セットと共に内部標準を使用する。各試料について決定された傾きはリパ ーゼ活性と正比例する;アッセイの直線領域は約0.005〜5μgリパーゼ/mlで ある。この型のアッセイにおいて、H.ラヌギノーザのリパーゼの比活性は約40 00LU/mgであると決定され、一方でカンジダのリパーゼAの比活性は約400LU/mg である。 B.キシラナーゼ 全てのキシラナーゼ形質転換体は次の組成(g/lで)を有する培地中で増殖さ せる:マルトデキストリン,50;MgSO4・7H2O,2.0;KH2PO4,10.0;K2SO4,2.0 ;クエン酸,2.0;酵母エキス,10.0;AMG微量金属溶液,0.5ml;尿素2.0;pH 6 .0。全ての形質転換体は34℃で深部攪拌培養物として増殖させる。 培養ブロス中のキシラナーゼ活性は、クエン酸塩−リン酸塩緩衝液,pH 6.5中 に懸濁した0.2%AZCL−キシラン(Megazyme Co.,Australia)を使って測定する 。培養液を通常は100倍希釈し、希釈した培養液10μlを1mlの0.2%AZCL−キシ ラン基質と混合する。この混合物を42℃で30分間インキュベートする。反応混合 物を5分毎によく混合する。インキュベーションの終わりに、10,000rpmでの5 分間の遠心により未消化の基質を沈澱させる。基質から放出された青色色素を59 5nmでの吸光度により定量し、そして既知の活性を有する酵素調製物を使って作 った標準曲線から培養ブロス中の酵素活性の量を計算する。同一条件下で調製し た酵素標準物と比較してエンドキシラナーゼ単位(EXU)を決定する。 C.セルラーゼ セルラーゼ形質転換体をMY50培地(50g/lのマルトデキストリン,2g/lのMgSO4 ・7H2O,10g/lのKH2PO4,2g/lのK2SO4,2g/lのクエン酸,10g/lの酵母エキス ,0.5mlの微量金属溶液,2.0gの尿素)中で深部培養物として34℃で増殖させる 。 セルラーゼ活性は、0.1Mクエン酸塩−リン酸塩緩衝液,pH6.5中に懸濁した0.2 %AZCL−HE−セルロース(Megazyme)を基質として使って測定する。培養液を0. 1Mクエン酸塩緩衝液,pH6.5中に希釈し、希釈した培養液10μlを1mlの0.2%AZ CL−HE−セルロースと混合する。この混合物を振盪しながら42℃で30分間インキ ュベートする。反応混合物を5分毎によく混合する。インキュベーショ ン後、10,000rpmでの5分間の遠心により未消化の基質を沈澱させる。上清中の 青色色素を595nmで分光光度的に定量し、そして既知のセルラーゼ標準物を使っ て作った標準曲線から酵素活性の量を決定する。同一条件下で調製した酵素標準 物と比較してエンドセルラーゼ単位(ECU)を決定する。 D.ペルオキシダーゼ CiPの同時形質転換体は、1lの蒸留水中、50g/lのマルトデキストリン,2g/ lのMgSO4・7H2O,2g/lのKH2PO4,3g/lのK2SO4,4g/lのクエン酸,8g/lの酵 母エキス,3g/lの(NH4)2SO4,0.5mlの微量金属溶液,4mlの50%尿素溶液(別 々に加圧滅菌したもの),pH6.0から成るM400Da培地中で培養する。 基質としてABTSを使ってまたは既知濃度の標準物に比較したロケット免疫電気 泳動により、ペルオキシダーゼ発現をモニタリングする。免疫拡散法のために、 TM緩衝液(1.3g/lのTris塩基,0.6g/lのマレイン酸,pH 7)中の1%アガロー スを溶融し次いで55℃に冷却する。400μlのCiPに対するウサギ抗血清を15mlの アガロースと混合し、10cm×10cmの平板上に塗抹しそして凝固させる。CDM中 で37℃で7日間増殖させたCiP形質転換体のCDM寒天(1g/lのK2PO4,30g/lの ショ糖,0.3g/lのNaNO3,0.05g/lのKCl,0.05g/lのMgSO4・7H2O,0.001g/lのFeS O4・7H2O,0.001g/lのZnSO4・7H2O,0.0005g/lのCuSO4・5H2O,20g/lのマルトデ キストリン,15g/lのアガロース)培養試料を、寒天平板上に作った5mmの穴に 適用する。タンパク質を48時間拡散させる。該平板をクーマシーブルーRで染色 してタンパク質−抗体沈澱帯を可視化する。標準溶液として、500,1000および2 000ペルオキシダーゼ単位(PODU)/mlの濃度で精製物質を使用する。1PODUは 、標準条件下で1分あたり1μモルの過酸化水素の変換を触媒する酵素の 量である。 ABTS〔2,2′−アジノビス(3−エチルベンゾチアゾリン−6−スルホネー ト)〕法によりペルオキシダーゼを測定するために、2mlの2mM ABTS〔0.1Mリ ン酸塩緩衝液(10.63gのリン酸水素二ナトリウム二水和物p.a.M6580と5.49gの リン酸二水素カリウムp.a.M4873を脱イオン水中に溶かして1lにしたもの)中 の0.110gのABTS,Boehringer Mannheim No.102946〕を30℃で10分間予熱する 。これにガラス試験管中の10.6mM H2O2溶液(1.0gの して25mlにしたもの)と0.2mlの試料または標準物質(標準物質=5.0mgのKem-En -Tec,grade1,No.4140Aをリン酸塩緩衝液に溶かして25mlに調整し、それを40 0倍希釈したもの)を加える。反応を30℃で3分間行う。試料の吸光度をMilli Q 脱イオン水に対して418nmで測定し、3分間監視する。ペルオキシダーゼ活性の 最良の反映は吸光度差:ΔA=A(75 sec)−A(15 sec)により与えられる。吸光 度差は試料では0.05〜0.1 PODU/mlに相当する0.15〜0.30の間にあるだろう。 E.クチナーゼ 選択された形質転換体を、トリブチリン寒天(13%マルトデキストリン,0.3 % MgSO4・7H2O,0.5% KH2PO4,0.4%クエン酸,0.6% K2SO4,0.5%酵母エキ ス,1%トリブチリン,1%尿素,0.3% NaNO3,0.5mlの微量金属,2%寒天, pH4.5)上で、トリブチリンの透明化により検出される細胞外クチナーゼを生産 する能力についてスクリーニングする。 37℃でM400Da培地(上述)を使った振盪フラスコ培養において最大の透明帯を 生じる株を評価する。細胞外クチナーゼ活性を上記と同様にp−ニトロフェニル ブチレートを使って測定する。全形質転 換体の中で、最大のクチナーゼ生産株は、CBS 103.14/CaHj427.1と命名された A.フェティダスCBS 103.14形質転換体である。3日間の振盪培養期間に渡り、 この形質転換体はA.オリゼ対照形質転換体Qu-1-1により生産される量とほぼ等 しいレベルで細胞外クチナーゼを生産する。小規模(2l)の醗酵では、この形 質転換体は約1g/lの細胞外クチナーゼを生産する。 VI.結果および考察 表2は、本発明の代用宿主により生産される様々な異種真菌酵素の発現レベル を要約する。全ての株が少なくとも1つの着目の遺伝子の発現に成功したことが この表から明らかである。幾つかの場合には、新規宿主株が意外にも高レベルの 酵素を与える。例えば、A.フェティダスの少なくとも1つの株が振盪フラスコ 培養において驚くほど高いレベルのHLLを生産し(約1g/l)、それらの種 が多量の異種タンパク質を発現できることを証明する。実際、それらの形質転換 体により生産されるHLLの生産レベルは、A.オリゼの最良の一次形質転換体 (例えばHL-23)と同じ位かまたはそれより高いと思われる。同様に、2つの株 が同じようなリパーゼBの高レベル発現を示す。 A.フェティダスはまた、A.オリゼに比べてキシラナーゼの生産のための優 れた宿主であることがわかる。この酵素についての振盪フラスコ収率は、最良の A.オリゼ形質転換体に見られるレベルの約2倍である。 与えられたデータからわかるように、A.フェティダス種の多数の株が様々な 異種タンパク質を相当量生産することができ、従って標準的なA.ニガーおよび A.オリゼ宿主系の代替物として有用であると確立され、またそれらの既知宿主 の使用よりも好ましい場合がある。
【手続補正書】 【提出日】1996年7月24日 【補正内容】 請求の範囲 1.プロモーターに作用可能に連結された異種酵素をコードする核酸配列を含 んで成る、アスペルギルス・フェティダス(Aspergillus foetidus)宿主細胞。 2.前記酵素がカタラーゼ、ラッカーゼ、オキシダーゼ、フェノールオキシダ ーゼ、オキシドレダクターゼ、セルラーゼ、キシラナーゼ、ペルオキシダーゼ、 リパーゼ、エステラーゼ、クチナーゼ、プロテアーゼ、アミノペプチダーゼ、カ ルボキシペプチダーゼ、フィターゼ、ペクチナーゼ、ペクチンリアーゼ、アミラ ーゼ、グルコアミラーゼ、α−ガラクトシダーゼ、β−ガラクトシダーゼ、α− グルコシダーゼ、β−グルコシダーゼ、マンノシダーゼ、イソメラーゼ、インベ ルターゼ、リボヌクレアーゼ、キチナーゼおよびデオキシリボヌクレアーゼから 成る群より選択される、請求項1の宿主細胞。 3.前記プロモーターが真菌プロモーターである、請求項1の宿主細胞。 4.前記タンパク質が真菌酵素である、請求項1の宿主細胞。 5.選択マーカーを更に含んで成る、請求項1の宿主細胞。 6.前記マーカーがargB,trpC,pyrG,amdSおよびhygBから成る群より選択さ れる、請求項5の宿主細胞。 7.前記プロモーターが、A.オリゼ(A.oryzae)のTAKAアミラーゼ、リゾ ムーコル・ミーヘイ(Rhizomucor miehei)のアスパラギン酸プロテイナーゼ、 A.ニガー(A.nlger)のグルコアミラーゼ、A.ニガー(A.niger)の中性α −アミラーゼ、A.ニガーの(A.niger)酸安定性α−アミラーゼ、リゾムーコ ル・ミーヘイ(Rhizomucor miehei)のリパーゼからのプロモーターおよび生来 のA.フェティダス(A.foetidus)プロモーターから成る群より選択される、 請求項3の宿主細胞。 8.真菌プロモーターに作用可能に連結された異種真菌酵素をコードする核酸 配列および選択マーカーを含んで成る、アスペルギルス・フェティダス(Asperg illus foetidus )宿主細胞。 9.前記酵素がカタラーゼ、ラッカーゼ、オキシダーゼ、フェノールオキシダ ーゼ、オキシドレダクターゼ、セルラーゼ、キシラナーゼ、ペルオキシダーゼ、 リパーゼ、ヒドロラーゼ、エステラーゼ、クチナーゼ、プロテアーゼおよびその 他のタンパク質分解酵素、アミノペプチダーゼ、カルボキシペプチダーゼ、フィ ターゼ、リアーゼ、ペクチナーゼおよびその他のペクチン分解酵素、アミラーゼ 、グルコアミラーゼ、α−ガラクトシダーゼ、β−ガラクトシダーゼ、α−グル コシダーゼ、β−グルコシダーゼ、マンノシダーゼ、イソメラーゼ、インベルタ ーゼ、トランスフェラーゼ、リボヌクレアーゼ、キチナーゼ、並びにデオキシリ ボヌクレアーゼから成る群より選択される、請求項8の細胞。 10.リパーゼ、キシラナーゼおよびセルラーゼから成る群より選択された真菌 酵素を含んで成る、請求項9の宿主細胞。 11.前記プロモーターが、A.オリゼ(A.oryzae)のTAKAアミラーゼ、リゾ ムーコル・ミーヘイ(Rhizomucor miehei)のアスパラギン酸プロテイナーゼ、 A.ニガー(A.niger)のグルコアミラーゼ、A.ニガー(A.niger)の中性α −アミラーゼ、A.ニガーの(A.niger)酸安定性α−アミラーゼ、リゾムーコ ル・ミーヘイ(Rhizomucor miehei)のリパーゼからのプロモーターおよび生来 のA.フェティダス(A.foetidus)プロモーターから成る群より選択される、 請求項8の宿主細胞。 12.前記選択マーカーが、argB,trpC,pyrG,amdSおよびhygBから成る群より 選択される、請求項8の宿主細胞。 13.TAKA−アミラーゼプロモーターに作用可能に連結された真菌リパーゼをコ ードする核酸配列を含んで成り、そしてamdSマーカーを更に含んで成る、請求項 8の宿主細胞。 14.TAKA−アミラーゼプロモーターまたはAMGプロモーターに作用可能に連結 された真菌キシラナーゼをコードする核酸配列を含んで成り、そしてamdSまたは hygBマーカーを更に含んで成る、請求項8の宿主細胞。 15.着目の酵素の生産方法であって、プロモーターに作用可能に連結された異 種タンパク質をコードする核酸配列を含んで成るアスペルギルス・フェティダス 宿主細胞を、該タンパク質の発現を可能にする条件下で培養し、そして培養物か ら該タンパク質を回収することを含んで成る方法。 16.前記タンパク質が真核酵素である、請求項15の方法。 17.前記プロモーターが真菌プロモーターである、請求項15の方法。 18.前記タンパク質が真菌酵素である、請求項16の方法。 19.前記酵素がカタラーゼ、ラッカーゼ、フェノールオキシダーゼ、オキシダ ーゼ、オキシドレダクターゼ、セルラーゼ、キシラナーゼ、ペルオキシダーゼ、 リパーゼ、ヒドロラーゼ、エステラーゼ、クチナーゼ、プロテアーゼおよび他の タンパク質分解酵素、アミノペプチダーゼ、カルボキシペプチダーゼ、フィター ゼ、リアーゼ、ペクチナーゼおよび他のペクチン分解酵素、アミラーゼ、グルコ アミラーゼ、α−ガラクトシダーゼ、β−ガラクトシダーゼ、α−グルコシダー ゼ、β−グルコシダーゼ、マンノシダーゼ、イソメラーゼ、インベルターゼ、ト ランスフェラーゼ、リボヌクレアーゼ、キチナーゼ、並びにデオキシリボヌクレ アーゼから成る群より選択される、請求項16の方法。 20.選択マーカーを更に含んで成る、請求項15の方法。 21.前記マーカーがargB,trpC,pyrG,amdSおよびhygBから成る群より選択さ れる、請求項20の方法。 22.前記プロモーターが、A.オリゼのTAKAアミラーゼ、リゾムーコル・ミー ヘイのアスパラギン酸プロテイナーゼ、A.ニガーのグルコアミラーゼ、A.ニ ガーの中性α−アミラーゼ、A.ニガーの酸安定性α−アミラーゼおよびリゾム ーコル・ミーヘイのリパーゼからのプロモーターから成る群より選択される、請 求項15の方法。 23.プロモーターに作用可能に連結された異種酵素をコードする組換え核酸配 列を含んで成る、アスペルギルス・フェティダス宿主細胞。 24.着目の酵素の生産方法であって、プロモーターに作用可能に連結された異 種酵素をコードする組換え核酸配列を含んで成るアスペルギルス・フェティダス 宿主細胞を、該酵素の発現を可能にする条件下で培養し、そして培養物から該酵 素を回収することを含んで成る方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI C12R 1:66) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ),AM, AU,BB,BG,BR,BY,CA,CN,CZ,E E,FI,GE,HU,JP,KE,KG,KP,KR ,KZ,LK,LR,LT,LV,MD,MG,MN, NO,NZ,PL,RO,RU,SD,SI,SK,T J,TT,UA,US,UZ,VN (72)発明者 高木 忍 アメリカ合衆国,カリフォルニア 95616, デイビス,コーウェル ブールバード #128 1880 (72)発明者 ブーミナサン,カルッパン チェティア アメリカ合衆国,カリフォルニア 95616, デイビス,ハンボルト アベニュ 2233

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.プロモーターに作用可能に連結された異種酵素をコードする核酸配列を含 んで成る、アスペルギルス・フェティダス(Aspergillus foetidus)宿主細胞。 2.前記酵素がカタラーゼ、ラッカーゼ、オキシダーゼ、フェノールオキシダ ーゼ、オキシドレダクターゼ、セルラーゼ、キシラナーゼ、ペルオキシダーゼ、 リパーゼ、エステラーゼ、クチナーゼ、プロテアーゼ、アミノペプチダーゼ、カ ルボキシペプチダーゼ、フィターゼ、ペクチナーゼ、ペクチンリアーゼ、アミラ ーゼ、グルコアミラーゼ、α−ガラクトシダーゼ、β−ガラクトシダーゼ、α− グルコシダーゼ、β−グルコシダーゼ、マンノシダーゼ、イソメラーゼ、インベ ルターゼ、リボヌクレアーゼ、キチナーゼおよびデオキシリボヌクレアーゼから 成る群より選択される、請求項1の宿主細胞。 3.前記プロモーターが真菌プロモーターである、請求項1の宿主細胞。 4.前記タンパク質が真菌酵素である、請求項1の宿主細胞。 5.選択マーカーを更に含んで成る、請求項1の宿主細胞。 6.前記マーカーがargB,trpC,pyrG,amdSおよびhygBから成る群より選択さ れる、請求項5の宿主細胞。 7.前記プロモーターが、A.オリゼ(A. oryzae)のTAKAアミラーゼ、リゾ ムーコル・ミーヘイ(Rhizomucor miehei)のアスパラギン酸プロテイナーゼ、 A.ニガー(A.niger)のグルコアミラーゼ、A.ニガー(A.niger)の中性α −アミラーゼ、A.ニガーの(A.niger)酸安定性α−アミラーゼ、リゾムーコ ル・ミーヘイ(Rhizomucor miehei)のリパーゼからのプロモーターおよび生来 のA.フェティダス(A. foetidus)プロモーターから成る群より選択される、 請求項3の宿主細胞。 8.真菌プロモーターに作用可能に連結された異種真菌酵素をコードする核酸 配列および選択マーカーを含んで成る、アスペルギルス・フェティダス(Asperg illus foetidus )宿主細胞。 9.前記酵素がカタラーゼ、ラッカーゼ、オキシダーゼ、フェノールオキシダ ーゼ、オキシドレダクターゼ、セルラーゼ、キシラナーゼ、ペルオキシダーゼ、 リパーゼ、エステラーゼ、クチナーゼ、プロテアーゼ、アミノペプチダーゼ、カ ルボキシペプチダーゼ、フィターゼ、ペクチナーゼ、ペクチンリアーゼ、アミラ ーゼ、グルコアミラーゼ、α−ガラクトシダーゼ、β−ガラクトシダーゼ、α− グルコシダーゼ、β−グルコシダーゼ、マンノシダーゼ、イソメラーゼ、インベ ルターゼ、リボヌクレアーゼ、キチナーゼおよびデオキシリボヌクレアーゼから 成る群より選択される、請求項8の細胞。 10.リパーゼ、キシラナーゼおよびセルラーゼから成る群より選択された真菌 酵素を含んで成る、請求項9の宿主細胞。 11.前記プロモーターが、A.オリゼ(A. oryzae)のTAKAアミラーゼ、リゾ ムーコル・ミーヘイ(Rhizomucor miehei)のアスパラギン酸プロテイナーゼ、 A.ニガー(A.niger)のグルコアミラーゼ、A.ニガー(A.niger)の中性α −アミラーゼ、A.ニガーの(A.niger)酸安定性α−アミラーゼ、リゾムーコ ル・ミーヘイ(Rhizomucor miehei)のリパーゼからのプロモーターおよび生来 のA.フェティダス(A. foetidus)プロモーターから成る群より選択される、 請求項8の宿主細胞。 12.前記選択マーカーが、argB,trpC,pyrG,amdSおよびhygBから成る群より 選択される、請求項8の宿主細胞。 13.TAKA−アミラーゼプロモーターに作用可能に連結された真菌 リパーゼをコードする核酸配列を含んで成り、そしてamdSマーカーを更に含んで 成る、請求項8の宿主細胞。 14.TAKA−アミラーゼプロモーターまたはAMGプロモーターに作用可能に連結 された真菌キシラナーゼをコードする核酸配列を含んで成り、そしてamdSまたは hygBマーカーを更に含んで成る、請求項8の宿主細胞。 15.着目の酵素の生産方法であって、プロモーターに作用可能に連結された異 種タンパク質をコードする核酸配列を含んで成るアスペルギルス・フェティダス 宿主細胞を、該タンパク質の発現を可能にする条件下で培養し、そして培養物か ら該タンパク質を回収することを含んで成る方法。 16.前記タンパク質が真核酵素である、請求項15の方法。 17.前記プロモーターが真菌プロモーターである、請求項15の方法。 18.前記タンパク質が真菌酵素である、請求項16の方法。 19.前記酵素がカタラーゼ、ラッカーゼ、フェノールオキシダーゼ、オキシダ ーゼ、オキシドレダクターゼ、セルラーゼ、キシラナーゼ、ペルオキシダーゼ、 リパーゼ、ヒドロラーゼ、エステラーゼ、クチナーゼ、プロテアーゼおよび他の タンパク質分解酵素、アミノペプチダーゼ、カルボキシペプチダーゼ、フィター ゼ、リアーゼ、ペクチナーゼおよび他のペクチン分解酵素、アミラーゼ、グルコ アミラーゼ、α−ガラクトシダーゼ、β−ガラクトシダーゼ、α−グルコシダー ゼ、β−グルコシダーゼ、マンノシダーゼ、イソメラーゼ、インベルターゼ、ト ランスフェラーゼ、リボヌクレアーゼ、キチナーゼ、並びにデオキシリボヌクレ アーゼから成る群より選択される、請求項16の方法。 20.選択マーカーを更に含んで成る、請求項15の方法。 21.前記マーカーがargB,trpC,pyrG,amdSおよびhygBから成る群より選択さ れる、請求項20の方法。 22.前記プロモーターが、A.オリゼのTAKAアミラーゼ、リゾムーコル・ミー ヘイのアスパラギン酸プロテイナーゼ、A.ニガーのグルコアミラーゼ、A.ニ ガーの中性α−アミラーゼ、A.ニガーの酸安定性α−アミラーゼおよびリゾム ーコル・ミーヘイのリパーゼからのプロモーターから成る群より選択される、請 求項15の方法。 23.プロモーターに作用可能に連結された異種酵素をコードする組換え核酸配 列を含んで成る、アスペルギルス・フェティダス宿主細胞。 24.着目の酵素の生産方法であって、プロモーターに作用可能に連結された異 種酵素をコードする組換え核酸配列を含んで成るアスペルギルス・フェティダス 宿主細胞を、該酵素の発現を可能にする条件下で培養し、そして培養物から該酵 素を回収することを含んで成る方法。
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