JPH09504041A - 少なくとも二つの蛍光色素を含む蛍光ラテックス、その製法と応用 - Google Patents

少なくとも二つの蛍光色素を含む蛍光ラテックス、その製法と応用

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Abstract

(57)【要約】 少なくとも一種の疎水性蛍光色素A(受容体)および少なくとも一種のカプセル封入した疎水性蛍光色素D(供与体)を含む粒子を有する蛍光ラテックスであって、AはDとは異種であり、かつ光放射の露光により蛍光色素Dからの発光が蛍光色素Aを励起しうる蛍光ラテックス。上記ラテックスの製造方法およびマーカー、特に生物学的マーカーとしての用途が開示されている。

Description

【発明の詳細な説明】 少なくとも二つの蛍光色素を含む蛍光ラテックス、その製法と応用 マーカー、特に生物学的マーカー 本発明はラテックスの粒子が少なくとも二種のカプセル封入した疎水性蛍光色 素を含む蛍光ラテックスに関する。また本発明は上記蛍光ラテックスの調製方法 およびマーカー、特に生物学的マーカーとしてのその応用に関する。 ラテックス類(latices)はポリマー粒子の水性分散体であり、その粒径は一般 には0.05ミクロンおよび数ミクロン(several microns)の間にある。ラテッ クスは粒子状外観を呈することから大きな比表面を有し、このことは多くの用途 、特に紙、ペイント、磁気テープおよび録音産業ならびに生物学的分野において 有利に利用されている。 生物学では、標準分析技術において酵素系(type)または放射性同位体系 のマーカーを支持するためにラテックスを使用し、これにより分析すべき媒体中 に存在する種の定量分析ができる。 例えば放射性同位体を用いた分子マーキングによる定量技術は極めて精度が高 く信頼が置ける上に、検出感度が非常に高い。しかしながら、放射能源の分散、 人体への長期暴露、元素の半減期に伴う光源発光の時間的変動に伴う欠点、特に 分析末期において複合化試薬から遊離試薬を分離する必要がある等、種々の欠点 がある。放射性発光はこのマーカーの環境に対しては事実上全く反応を示さない 。 上記の理由により、これらの公知マーカーに置き代えられる最も効果的な代替 技術として蛍光分析技術が確立された。 蛍光マーキングは放射性マーキングに較べて多くの利点をもつ。放射能暴露の 危険がない。蛍光マーキングは長期に亘り優れた安定性を有しており、特に蛍光 発光の特異性に起因して、ある種の環境パラメーターに対して一層微細な応答を 与える。このように蛍光マーキングを使用すると分析後の分離を必要としない。 それにも係わらず、特に生物学的定量(免疫学、細胞数計測、フロー血球計算) において蛍光を実地に利用するにはなお解決すべき問題点を残している。 単純な分子グラフトにより得られる蛍光は、汎用的実用的応用の見地からは感 度が不充分である。媒体中に存在する種の濃度が10-9モル/Lより少ない場合 は、この蛍光を検出するのは困難である。この技術の利用はこれが原因で著しく 制約されている。 満足のいくようにするために、蛍光の感度が放射性マーキングの感度と同程度 、すなわちリットル当り10-12と10-15モル粒子との間の濃度で使用できるよ うな蛍光感度であるべきである。 その上、分析されるべき化合物が存在する媒体は蛍光色素により放射された蛍 光発光(例えば水のレイリー散乱またはラマン散乱)と干渉する可能性がある。 特に生物学的血清中には光放射による励起の影響下で300乃至500nmの範 囲内で発光するかなり多くの他の化合物が存在する。したがって蛍光分析シグナ ルとしては、励起と発光(emission)の間に可能な限り広いスペクトル間隔を伴っ た500nmより大きいことが望ましい。 しかし、市販の多くのレーザー類の波長は正確に300と500nmの間にあ る;例えばアルゴンレーザーは488nmで発光し、ヘリウム−カドミウムレー ザーは440nmで発光するということが知られている。 したがって、ラテックスの発光が一層長波長へとシフトされるならば、例えこ のことが水や他の生物学的物質の偽励起が起こる原因になるとしても、これらの 波長に基ずく励起スペクトルを選択しうることが望ましい。 本発明の真の目的はこれらの欠点を克服することおよび/または上記問題点を 解決することにある。 本発明により提供される他の有利性については、以下の記載の理解により明瞭 になるであろう。 まず本発明は、ラテックスの粒が少なくとも一種の疎水性蛍光色素A(受容体 )および少なくとも一種の疎水性蛍光色素D(供与体)を含む蛍光ラテックスで あって、これらの蛍光色素はカプセル封入されており、AはDとは異種であり、 かつ光放射の影響下で蛍光色素Dの発光が蛍光色素Aを励起させうる蛍光ラテッ クスに関する。 この”カプセル封入”なる用語は、上記蛍光色素類(fluorochromes)が粒子の 表面には殆ど完全に存在していないことを意味するものと理解されたい。これら はポリマー粒子内部中に本質的に濃縮されており、利用できるこれら粒子の外表 面からは離れている。 本発明の蛍光色素は発光に際して、光スペクトルの四つの主領域、すなわち青 (400−500nm)、緑(500−550nm)、黄(550−600nm )および赤(600−750nm)をカバーするように選択される。 所要のスペクトル特性以外にも、これらの蛍光色素は次の要求性状を満足する : これらは疎水性であって、これによりラテックス粒子中へのこれらのインサー ト(挿入)が促進され、引き続いての放出が一切ない。 これらは粒子内部に対する親和性を有し、すなわラテックス粒子を構成するポ リマーと化学的に相溶性があり、適切な場合には、上記ポリマー中に存在する化 学的官能基に対して化学的な相溶性を示す。この相容性は、対応する蛍光ラテッ クスの合成時に一つの役割を果たす。 最後に、これらの生物学的用途を考慮する場合、これらの蛍光色素は化学的お よび光化学的に安定である。 本発明に好適な蛍光色素の中では、9,10−ジフエニル−アントラセン(9 ,10DPA)、9,10−ビスフエニル−エチニル−アントラセン(9,10 B PEA)、1,8−ジクロロ−9,10−ビス−フエニル−エチニル−アントラ セン(1,8Cl2−9,10BPEA)、5−12ビス−フエニル−エチニル −ナフタセン(5,12BPEN)、6,13−ビス(フエニル−エチニル)ペ ンタセン、テトラベンゾ(de,hi,op,st)ペンタセン、クマリン153、ナイル レッド(Nile Red)、1,4−ジ[2(5−フエニルオキサゾリル))]−ベンゼ ンもしくはPOPOP、1,4−ジ[(2−(4−メチル−5−フエニルオキサ ゾリル)]−ベンゼンもしくはDM−POPOP、ならびにテトラフエニルポル フィリンすなわちTPPが特に挙げられる。 本発明の一つの態様では、蛍光色素の二つの組合わせ(ペア)もしくは三つの 組合わせ(トリオ)は、一般にラテックス粒子の使用目的および使用条件に従っ て選択する。簡単にいえば、電子エネルギー転換現象には、任意の形態の放射に より励起状態にもたらされた供与体分子D、および基底状態にある受容体分子 A0が関与する。ある種の条件下で、DのエネルギーレベルがAのエネルギ ーレベルに等しいか、またはそれより高い場合には、供与体により初期に獲得さ れたエネルギーは励起種Aを形成するために分子Aに伝達され、この際はA0 の直接的励起は生起しない。 次いで供与体の代わりに受容体は、その固有波長λ(A)で発光できる。この 供与体の通常の発光(D→D+hν)は式: 1)D+A0→D0+A (スピードKtr) 次いで 2)A→A0+hν[λ(A)におけるAの発光]により置換される。 ここに記載の蛍光色素のペアもしくはトリオの特定の場合には、上記転移は共 鳴(resonance)により生起し、供与体と受容体との接触を全然必要としない空間 を通しての電磁結合のプロセスが関与する。その上、供与体−受容体ペアにとっ てはエネルギー水準の飛躍(基底状態と励起状体との間の)に類似性がある必要 がある。このように、供与体Dの発光スペクトルと受容体Aの励起スペクトル間 には重複(overlap)がある。 参考の為に次のような蛍光色素ペアを記載する: D A 9,10DPA →9,10BPEA 1,8Cl2 −9,10BPEA→5,12−BPEN 1,8Cl2 −9,10BPEA→ TPP クマリン153 →1,8Cl2−9,10BPEA 9,10DPA →クマリン153 1,8Cl2 −9,10BPEA→ナイルレッド(Nile red) 9,10BPEA →ナイルレッド POPOP →クマリン153 9,10BPEA →TPP 上記蛍光色素から形成されたペアは種々の観点から有利である。 これらには市販品がある。これらは水に不溶性で化学的および光化学的に安定 である。これらはラテックスポリマーと相溶性があるので、それらに導入した場 合でも従来のマーカーに較べて著しく高性能の、予想外の感度を示すマーカーに 誘導される。 上記蛍光色素を含有するラテックス粒子は、通常はエチレン性不飽和モノマー の重合により得られるポリマーからなる。かかるポリマーはビニル芳香族モノマ ーもしくはエチレン性モノマー、または任意に官能化されたアルカン酸またはエ チレン性酸類(acids)もしくはエステル類(esters)から誘導される単位を含むホ モポリマーまたは共重合体である。 この種のポリマー[sic]は当業者には公知なので、以下に数例のそのよう なポリマー[sic]のみを記載するが、これらのみに限定されるものではない 。 これらの例中には: −イソプレン、1,3−ブタジエン、ビニリデンクロライドまたはアクリロ ニトリル系(type)エチレン性モノマー類(monomers)、 − スチレン、ブロモスチレン、α−メチルスチレン、エチルスチレン[sic ]、ビニルトルエン、クロロスチレンまたはクロロメチルスチレンまたはビニル ナフタレン、 − アクリル酸、メタクリル酸、アルキル基の炭素数が3乃至10のアルキルア クリレートおよびアルキルメタクリレート、ヒドロキシアルキルアクリレート、 アクリルアミド、炭素数4もしくは5のエチレン性酸エステル等のアルカン酸、 エステルもしくは無水物、および − ジビニルベンゼンもしくは2,2−ジメチル−1,3−プロピレンジアクリ レートおよび/または他の水不溶性共重合性モノマー等の二官能性モノマー、な どが包含される。 上記モノマー類はサルフエート、スルホネート、ホスホネートまたは第4級ア ンモニウム系のアニオンもしくはカチオン基を有していてもよい。またそれらは 例えばタンパクおよび酵素等の生物学的分子に由来するアミン系官能基と直接、 間接的に反応しうるものであってもよい。これらの官能基の代表的例中には、ハ ロゲン、カルボキシル、アミン、イソシアネート、アジリジン、アルデヒドおよ びスルホニル基およびエポキシおよびクロロメチル官能基が包含される。 本発明に特に具体的に使用されるモノマー類としては、アリーレンおよび/ま たはアルキレン系に属するものである。これらは好ましくは、スチレン、α−メ チルスチレン、エチルスチレン、tert.−ブチルスチレン、およびビニルト ルエン等のビニル芳香族化合物である。これらのモノマーは一種もしくは二種以 上のハロゲン、アミン、アルコキシ、カルボキシル、および/またはスルホニル のタイプで置換されているものが好ましい。 これらのモノマーは単独もしくは任意比率の相互混合物として使用され、また は別法として上記から選択したもう一つの共重合性モノマーと混合して使用され る。 上記ポリマー粒子は、従来の乳化重合、マイクロエマルション重合、懸濁もし くはマイクロサスペンション重合、または適切な場合には有機媒体中での重合等 の重合技術を用いて得られる。これらの技術は当業者にとり周知であり、ここで は記述を改めることはしない。 本発明による蛍光ラテックスを含有する粒子は疎水性であり、粒子径は一般に 0.01および20ミクロンの間、一層好ましくは5ミクロンより小さいことが 好ましい。これらは寸法規制された(calibrated)単分散系であり、ラテックスに ラテックス全重量基準で0.05%および10%の間、好ましくは0.1%およ び1%の間の範囲の割合で存在する。 第1の有利な態様によれば、上記蛍光ラテックスの特徴は、蛍光色素Dの発光 が蛍光色素Aを直接励起させることが可能なことにあり、蛍光色素Dの発光スペ クトルが蛍光色素Aの励起スペクトルと部分的に重複していることである。 粒子の少なくとも10%、好ましくは少なくとも50重量%は、A:Dモル比 が[sic]が好ましくは1より大きい、有利には1.2より大きい[sic] である。 上記A:D比は1より大きいことが有利であり、好ましくは1.2より大きい 。かかる比率を有するラテックスは発光シグナルの強度の増幅現象を導くことを 意外にも見い出した。 他のもう一つの態様によれば、記蛍光ラテックスの特徴は、蛍光色素Dの発光 が蛍光色素Aを間接的に励起させうることにあり、この場合のラテックス粒子は 少なくとも一種の中間体蛍光色素Iを含み、その励起スペクトルはDの発光スペ クトルと部分的に重複し、かつその発光スペクトルはAの励起スペクトルと部分 的に重複している。 A:IおよびI:Dモル比[sic]は常に1より大きいことが好ましく、好 ましくは≧1.2である。このような比率を示すラテックス粒子はまた、発光シ グナルの強度の増幅を導く。 トリオを使用すると、ラテックスの発光波長をさらにシフトでき、その結果、 一層確実に全ての干渉を回避でき、さらに発光スペクトルAが励起スペクトルD と重複するのを回避でき、それによってなお一層正確な定量が可能になる。 本発明に利用できるトリオの中で、次の組合わせを手引きとして記載する: 本発明のラテックスを使用すると、次に記載の蛍光測定条件下でリットル(L )当り10-12モル粒子より遥かに低い検出しきい値に到達することが可能にな る。 このように、リットル当り10-14乃至10-17モル粒子の範囲の検出しきい値 を得ることができる。 本発明の蛍光ラテックスは(ペイント等の)当業者に周知のラテックスの従来 の用途の全てに使用できる。 一層具体的には本発明の蛍光ラテックスは、直接または間接的に関連する生物 学的分析に用いることを意図したものである。それらは例えば免疫試験用試薬と して、シンチレーターとして、フロー・サイト蛍光測定における較正標準(calib ration standards)として、または例えば細胞マーカー類として使用できる。後 者の場合、蛍光ラテックス粒子の食作用は検査すべき細胞により影響を受ける。 このように本発明の目的は、生物学的分野における蛍光ラテックス類の応用に ある。通常、これらの応用に際しては、ラテックスへの免疫反応性種の事前結合 が必要である。本発明の目的は結局のところ、少なくとも一つの免疫反応性種に より官能化された蛍光ラテックスにあるといえる。 蛍光ラテックスを、これらの粒子表面に存在する一種または二種以上の反応性 官能基を介して免疫反応性種と結合させる。 この種の結合を実施するための標準手法としては、単純な化学反応により上記 免疫反応性種に対する共有結合の形成が挙げられる。粒子表面に存在する化学基 は、遊離スルフヒドリルもしくはアミノ官能基を有する免疫反応性化合物と直接 反応させるか、または活性化後に間接的に反応させるかの何れかにより反応させ ることができる。特筆の官能基は、カルボキシル、ハロアルキル、アルキルスル ホニル、およびビニルスルホニル基である。アルデヒドおよびエポキシ基の場合 には、免疫反応性種に対して一層高い活性を有する官能基に誘導するために、前 以て化学的に活性化してもよい。 ”免疫反応性種”なる用語は、所謂受容体と呼称されるもう一つの特定の分子 と複合体を形成しうる少なくとも一つの部位(site)を有する化学的もしく は生物学的化合物を意味する。記載される免疫反応性種の例としては、1級アミ ン、アミノ酸、ペプチド、タンパク、リポタンパク、または例えばウイルスもし くはバクテリア等の微生物が挙げられる。それは抗体または酵素であってもよい 。この免疫反応性種は単純な生物学的親和性によるか、または化学反応の何れか によりもう一つの種と反応して、その官能基の一つを介して定量すべき種の受容 体部位と複合体を形成するという極めて重要な使命を有している。 これらの免疫反応性種は公知の反応を用いた標準方法(詳細は省略)により蛍 光ラテックス粒子中に添加される。 上記官能化蛍光ラテックスは免疫学的分析の分野で用途を見い出している。特 定抗体で官能化した上記ラテックスは血液や尿等の生物学的流体中に存在する相 補的抗原を認識する能力がある。診断は、この抗原の認識または非認識に依存す る。この結果は抗原濃度に依存するシグナルの強度により定量化できる。 蛍光ラテックスは細胞マーキングにおいても用途が見い出されている。この場 合、蛍光ラテックス上にグラフトした免疫反応性種は細胞表面の一種または二種 以上の抗原と反応して、その存在が蛍光により検出できる。例えば、EGF(上 皮増殖因子)受容体の数の増加を導く癌細胞の検出が記載される。 この技術は核酸濃度の増加または細胞容積の増加の検出をも可能とする。 本発明のラテックスはフロー・サイト蛍光測定法にも好都合な応用を見出し、 これによれば多数の細胞に対する定量を可能にするが、この場合の細胞は個別的 に分析される。各細胞について、その容積、サイズ、および特定の蛍光マーカー が存在する際にはその中のDNAおよびRNA濃度、ならびに例えば膜抗原もし くは他の受容体の存在を測定することができる。ユーザーにより予め決められた パラメーターに基ずく細胞副次集団の物理的および選択的分離をこの技術の分析 能力と組み合わせれば、この技術の価値が増幅される。 本発明は上記蛍光ラテックスの調製方法にも関する。 この製法は次の工程の一つおよび/または他の工程を遂行するのが特徴である : −ラテックス粒子を構成させるモノマー(類)の重合の間に、このモノマーの 画分中またはモノマー類の一つの画分中に懸濁させた蛍光色素D、Aおよび任意 のIの一種または二種以上を導入する工程、 −非水性溶剤中に安定化した上記蛍光色素D、Aおよび任意のIの一種または 二種以上をラテックス粒子の水性分散体と共に撹拌する工程。 選択方法の如何によっては、上記二工程の一つによっては各種の蛍光色素をラ テックス粒子中に含有させることができない場合があり、この場合には上記二工 程を続けて行う。 従って、重合の間に蛍光色素の一種だけを導入する場合には、その他の蛍光色 素の非水性溶媒を、重合の後に得られるラテックス粒子の水性分散体と第二の工 程において混合することが必要になる。 もう一つの場合には、ラテックスの混合(または膨潤)の工程に各種の蛍光色 素を導入することができる。 一般に、第一の工程はオーバーポリメリゼーション工程と呼称し、第二の工程 は溶媒膨潤工程と呼称される。 公知方法では、これら二方法の一つおよび/または他の方法の後に得られた蛍 光ラテックスを、次いで、蛍光色素含有濃度、上澄み液中の残留蛍光および蛍光 発光の検出感度の観点で特徴付けする。 このラテックス粒子中の疎水性蛍光色素の最高含有量は、蛍光色素の性質、採 用したインサート技術、粒子を構成するポリマーの性質および粒子サイズに左右 されることは明らかである。したがってこの含有量はかなり変化し、ラテックス 粒子当りの蛍光色素分子は数100万(several million)の値に達する。 参考として、直径0.3μmの粒子では、上記含有量の範囲は10,000か ら400,000、好ましくは60,000と350,000との間(ラテック ス粒子当りの蛍光色素分子)にある。 上記二技術の一つおよび/または他のもの[sic]に従って粒子中に蛍光色 素を導入することは、次の二つの観点から有利である: 分析中に蛍光色素剤が放出される現象を全くないようにすることができる。上 澄み液中に所謂残留蛍光が認められる現象がない。この結果、分析技術の信頼性 が向上する。 ラテックス粒子の外表面は、化学的または生物学的結合のために、利用できる ように残されている。 UV−可視[lacuna]または放射性発光等の他の技術に較べて蛍光技術 の重要な利点の一つは、阻害性化合物を分析することをさらに可能にすることで ある。 この特徴により、重金属、酸素等の痕跡量の定量等の実地の応用が本発明の蛍 光ラテックスにはさらに提供される。この技術は免疫学における応用という主題 が既に形成されている。一層具体的にはこれは逆免疫蛍光の方法に関するもので ある。 本発明の他の有利性と特徴とを説明するために、以下に実施例を記載するが、 本発明の範囲を限定するものではない。 以下の実施例の主題を形成する蛍光ラテックス類は蛍光発光検出しきい値で特 徴付けられ、個々の粒子それ自体については次の方法に従った蛍光色素含有量に より特徴付けされた:A−蛍光検出しきい値の測定 これはシグナル/ノイズ比(>10)に関して許容しうる条件下で、媒体の脱 酸素なしに通常の蛍光光度計により検出可能な粒子の最少濃度を測定することに ある。この通常の蛍光光度計は多色光源(150Wキセノンランプ)、格子(gra ting)モノクロメーター、標準検出器および誘導光電流の読み取りおよび/また は記録の装置を含んでいる。特定の追加的シグナル処理装置は包含されていない 。この最少の検出可能な濃度は分析条件に大きく左右されることは明らかである 。 結論的には、標準条件下で決めた次の実施例に示す値は、分析した蛍光ラテッ クスの最少性能レベルの指標であると考えるべきである。 これを行うために、出発ラテックスの希釈の関数としての発光強度についての 研究を、正確な励起波長と発光波長において、さらに事前決定およびプリセット した蛍光測定法の光学的パラメーターもしくは電子的パラメーターに関して研究 を行った。 最少濃度の値は、対応する強度/濃度曲線の読みから推定する。B−粒子の蛍光色素含有量の決定[sic] この含有量は、乾燥ラテックスの一定量を上記ポリマーと上記蛍光色素との共 通溶剤中に溶解して決定することができる。一般的にこの溶剤はトルエンである 。次いで蛍光色素濃度をUV−可視吸収により決定する。粒子濃度は乾燥ポリマ ーの重量、粒子サイズおよびポリマーの密度を基に計算して推定する。 上記含有量ηpは次式: により与えられる。実施例1 9,10DPAおよび9,10BPEAを用いてマークした蛍光ラテックスの調 次の試薬を用いて膨潤法に従ってこの蛍光ラテックスを調製する: 直径0.3μmのカルボキシル化ポリスチレンラテックス(固形分含量8.13 質量%のもの123g) トルエン 15g アセトン 196g カリウムラウレート 0.1g 9,10DPA 0.028g 9,10BPEA 0.032g 20%NH4OH(pH=10までの必要量) 上記9,10DPAをトルエン7.5g中に溶解し、次いでアセトン(98g )を添加する。ラテックスのpHをNH4OHを用いて10の値に調整する。上 記カリウムラウレート(potassium Iaurate)をラテックス中に加え、混合物を数 分間(a few minutes)撹拌して均一にする。次いでこのラテックス中に蛍光色素 溶液を徐徐に添加する。生成した懸濁物を40℃において3時間撹拌する。次い で 蒸留により有機溶剤をできるだけゆっくりと留去する。蒸留中に脱イオン水を加 えて固形分含量約5%に調整する。 上記9,10BPEAを残部トルエン中に溶解し、次いでアセトン(98g[ sic])を加える。ラテックスのpHをNH4OHを用いて10の値に調整す る。上記蛍光色素溶液をラテックス中に徐々に加える。生成する懸濁物を40℃ で3時間撹拌する。上記に準じて有機溶剤を留去する。重量基準による最終固形 分含量(SC)は5%に近い。得られた蛍光ラテックスを限外濾過により洗浄す る。 得られたラテックスは次のような特性を有する: 9,10DPA(供与体) :84,000ラベル/粒子、すなわち 0.25重量%ポリマー、 インサート収率: 83% 9,10BPEA(受容体):123,000ラベル/粒子、すなわち 0.3重量%ポリマー、 インサート収率: 100% 受容体/供与体マーキング比は1.5である。 次いで、多色光源(150Wキセノンランプ)、格子モノクロメーター、標準 検出器およびシグナルの読み出しおよび/または記録の装置を含む実験装置を用 いて光誘導蛍光を測定する。 360nm(9,10DPAの吸収が9,10BPEAの吸収より8倍大きい 領域)で励起したところ、ラテックスの発光スペクトルは9,10BPEAの発 光(最高:480および510nm)へと事実上減少する。9,10DPAの発 光(最高:410および430nm)は事実上存在しない(9,10BPEAの 場合の1/20)。 550nmにおける発光(ここでは9,10DPAの蛍光は無視できる)を記 録した。このスペクトルは9,10DPAの励起のピーク特性に相当する明瞭な 肩を示している。 次いで、異なった三種のラテックス(9,10BPEA単独、個々に9,10 BPEAと9,10DPA、および同一粒子における9,10BPEAと9,1 0DPA)について、515nm(この場合9,10BPEAの発光が大半)に おける発光強度Iの比を440nm(9,10BPEA単独の励起)および36 0nmおよび375nm(9,10DPAと9,10BPEAの同時励起)にお ける励起において評価する。これらの条件下で、9,10DPAから9,10B PEAへのネルギー伝達(transfer)はI(360)/I(440)比およびI( 375)/I(440)比の実質的増加に反映されるべきである。 次の結果が観察される: a)9,10BPEAのラテックス単独: I(360)/I(440)=0.06 I(375)/I(440)=0.12 b)個々の粒子における9,10BPEAおよび9,10DPA(ラテックス 混合物): I(360)/I(440)=0.07 I(375)/I(440)=0.13 これらの結果はa)に匹敵する。9,10DPAと9,10BPEAとの間に は相互作用は観察されない。 c)同一粒子における9,10BPEAおよび9,10DPA: I(360)/I(440)=0.22 I(375)/I(440)=0.36 従って、後者の場合では二種のラベルが同一の粒子中に位置する場合には9, 10DPAの吸収領域中で励起した9,10BPEAの発光が実に3倍に増加す る。 このことは9,10DPAから9,10BPEAへのエネルギー伝達の有効な 証明である。 これらの条件下(375nmにおける励起および480nmにおける発光)で 、試料の蛍光検出しきい値はリットル当り5 10-15モル粒子に等しい。実施例2 1,8Cl2−9,10BPEAおよび5,12−BPENを用いてマークした 蛍光ラテックスの調製 この蛍光ラテックスは次の試薬を用いて実施例1に準拠して調製する: 実施例1によるラテックス 1,8Cl2 −9,10BPEA 0.028g 5,12−BPEN 0.032g トルエン 10.25g アセトン 196g カリウムラウレート 0.1g 20%NH4OH(pH=10にする必要量) 得られたラテックスは次のような特徴と有する: 1,8Cl2 −9,10BPEA 77,000ラベル/粒子、すなわち ポリマーの0.29重量% 5,12−BPEN 88,000ラベル/粒子、すなわち ポリマーの0.32重量% 受容体/供与体マーキング比は1.15である。 470nmおよび515nmの間の励起のオーダー[sic]の長さには無関 係に、このラテックスの発光は上記BPEN(570nm)の発光へと減少する だけである。 次いで620nm(BPENの発光)における発光強度の比を次の励起におい て算出する: 550nm(BPEN単独の吸収) 470nm(5,12−BPENおよび1,8Cl2−9,10BPEAの同 時吸収) 440nm(1,8Cl2−9,10BPEA単独の優勢吸収) 次の強度比が得られる: I(470)/I(550)=1.47 I(440)/I(550)=0.52。 一方、5,12−BPENのみを含むラテックスでは、この強度比はそれぞれ 次のようである: I(470)/I(550)=0.32 I(440)/I(550)=0.08 次いで検出限界[sic]しきい値を測定し、それは6−10-15M粒子/L である。 結果として、一つのラテックス粒子に相当する蛍光は158,000モルの5 ,12−BPEN、すなわち5,12BPENを用いたラテックスの実際のマー キングの2倍に近い。 5,12−BPENが発光する唯一の種であるが、この相当蛍光は、含有ラベ ルの全数に近い。このダブルマーキングの総体的効率(overall efficiency)は0 .96であり、したがって5,12−BPENまたは1,8Cl2−9,10B PEA単独を用いたモノマーキングラテックスの効率に匹敵する。実施例3 9,10BPEAおよび1,8Cl2−9,10BPEAを用いてマークした蛍 光ラテックスの調製 次の試薬を用いて実施例1に従って上記蛍光ラテックスを調製する: 実施例1によるラテックス 9,10BPEA 0.028g 1,8Cl2 −9,10BPE 0.032g トルエン 15g アセトン 196g カリウムラウレート 0.1g 20%NH4OH(pH=10にする必要量) 得られたラテックスは次のような特徴と有する: 9,10BPEA: 105,000ラベル/粒子、すなわち ポリマーの0.34重量% 1,8Cl2 −9,10BPEA 107,000ラベル/粒子、すなわち ポリマーの0.40重量% 受容体/供与体マーキング比は1.02である。 400nmの励起(この波長では光が9,10BPEAにより実質上吸収され る)下で、発光は1,8Cl2−9,10BPEA(λmax:565nmで530 nm/1/2強度)へと実質的に減少する。 次に600nm(1,8Cl2−9,10BPEAの発光)における発光強度 の比を次の励起において算出する: 500nm(1,8Cl2−9,10BPEA単独の吸収) 440nm(9,10−BPEAおよび1,8Cl2−9,10BPEAの同 時吸収) 400nm(9,10BPEAの優勢吸収) 次の強度比が得られる。 I(440)/I(500)=1.4 I(400)/I(500)=0.47 一方、1,8Cl2−9,10BPEAのみを含むラテックスでは、この強度 比はそれぞれ次のようである: I(440)/I(500)=0.45 I(400)/I(500)=0.11 次いで検出限界[sic]しきい値を測定し、それは470nmでの励起およ び530nmでの発光について2−10-15M粒子/Lである。 結果として、一つのラテックス粒子に相当する蛍光は211,000モルの1 ,8Cl2−9,10BPEA、すなわち1,8Cl2−9,10BPEAを用い たラテックスの実際のマーキングの2倍である。 これは、インサートしたラベルの全数に等しく、総体的蛍光効率は1.0に等 しくなる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI G01N 33/533 0276−2J G01N 33/533 33/545 0276−2J 33/545 A // C09B 67/08 9356−4H C09B 67/08 Z (72)発明者 テシェンヌ,ドミニク フランス国ノワジ‐ル‐グラン、リュ、ジ ャン‐メルモ、2 (72)発明者 リッキエロ,フレデリック フランス国モンペリエ、リュ、ジャック- ブリーブ、23 レジダンス、ル、ドミシア ン、ベー.46 (72)発明者 レルネル,ダン フランス国モンペリエ、リュ、デュ、フ ー‐ド‐マーユ‐デ‐ザベ、レジダンス、 エダン、パルク、ウ

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. ラテックスの粒子が少なくとも一種の疎水性蛍光色素A(受容体)およ び少なくとも一種の疎水性蛍光色素D(供与体)を含む蛍光ラテックスであって 、これらの蛍光色素はカプセル封入されて成り、AはDとは異種であり、かつ光 放射の影響下で蛍光色素Dの発光が蛍光色素Aを励起しうる蛍光ラテックス。 2. 蛍光色素Dの発光が蛍光色素Aを直接に励起することが可能であり、蛍 光色素Dの発光スペクトルが蛍光色素Aの励起スペクトルと部分的に重複するこ とを特徴とする、請求項1に記載の蛍光ラテックス。 3. 粒子の少なくとも10重量%に対して、上記A:Dモル比が1より大き いことを特徴とする、請求項2に記載の蛍光ラテックス。 4. 上記A:Dのモル比が1より大きい、好ましくは1.2より大きいこと を特徴とする、請求項3に記載の蛍光ラテックス。 5. 蛍光色素AおよびDが、任意に置換された縮合されたポリ芳香族化合物 類、テトラフエニルポルフィン[sic]および/またはこれらの有機金属複合 体から選択されることを特徴とする、請求項2乃至4の何れか一つに記載の蛍光 ラテックス。 6. 蛍光色素AおよびDが、9,10ジフエニル−アントラセン(9,10 DPA)、9,10ビス−フエニル−エチニル−アントラセン(9,10BP EA)、1,8−ジクロロ−9,10−ビス−フエニル−エチニル−アントラセ ン(1,8−Cl2−9,10BPEA)、5,12ビス−フエニル−エチニル −ナフタセン(5,12BPEN)、6,13−ビス(フエニル−エチニル)ペ ンタセン、テトラベンゾ(de,hi,op,st)ペンタセン、クマリン 1 53、ナイルレッド(Nile red)、1,4−ジ[2(5−フエニルオキ サゾリル)]−ベンゼンもしくはPOPOP、1,4−ジ[(2−(4−メチル −5−フエニルオキサゾリル)]−ベンゼンもしくはDM−POPOP,および テトラフエニルポルフイリンすなわちTPPから選択されることを特徴とする、 請求項5に記載の蛍光ラテックス。 7. 蛍光色素AおよびDが次のペアから選択されることを特徴とする、請求 項6に記載の蛍光ラテックス。 D A 9,10DPA 9,10BPEA 1,8Cl2 −9,10BPEA 5,12−BPEN 1,8Cl2 −9,10BPEA TPP クマリン153 1,8 Cl2 -9,10 BPEA 9,10DPA クマリン153 1,8Cl2 −9,10BPEA ナイルレッド 9,10BPEA ナイルレッド POPOP クマリン153 9,10BPEA TPP 8. 蛍光色素Dの発光が蛍光色素Aを間接的に励起することが可能であり、 このラテックスの粒子が少なくとも一種の中間体蛍光色素Iを含み、この励起ス ペクトルが部分的にDの発光スペクトルと重複し、かつその発光スペクトルがA の励起スペクトルと部分的に重複することを特徴とする、請求項1に記載の蛍光 ラテックス。 9. モル濃度比A:IおよびI:Dが1以上、好ましくは1.2以上である 、請求項8に記載の蛍光ラテックス。 10. 蛍光色素が次のトリオ: から選択されることを特徴とする、請求項8または9に記載の蛍光ラテックス。 11. 光放射を用いた励起に付したとき、その粒子の発光スペクトルが上記 粒子の励起スペクトルと重複しないことを特徴とする、請求項8乃至10の何れ か一つに記載の蛍光ラテックス。 12. 光放射に付したとき、その粒子の検出しきい値が10-12未満または 10-12モル粒子/Lに等しいことを特徴とする、請求項1乃至11の何れか一 つに記載の蛍光ラテックス。 13. 粒子のサイズが0.01ミクロンおよび20ミクロンの間にある、請 求項1乃至12の何れか一つに記載の蛍光ラテックス。 14. 粒子がその重量の0.05および10%の間を構成することを特徴と する、請求項1乃至13の何れか一つに記載の蛍光ラテックス。 15. その粒子を構成するポリマーが、ビニル芳香族化合物もしくはエチレ ン性モノマー由来の単位または任意に官能化されたアルカン酸もしくはエチレン 性酸もしくはエステル由来の単位を含むホモポリマーもしくは共重合体であるこ とを特徴とする、請求項1乃至14の何れか一つに記載の蛍光ラテックス。 16. 少なくとも一種の免疫反応性種により官能化されて成ることを特徴と する、請求項1乃至15の何れか一つに記載の蛍光ラテックス。 17. 免疫学的試験用試薬、逆免疫蛍光用試薬、シンチレーター、フロー・ サイト蛍光測定における較正標準、および/または細胞マーカーとしての、請求 項16に記載の蛍光ラテックスの応用。 18. 次の工程の一つおよび/または他の工程により特徴付けられる、請求 項1乃至17の何れか一つに記載のラテックスの調製方法。 −ラテックス粒子を構成させるモノマー(類)の重合化の間に、モノマーの画 分またはモノマー類の一つの画分中に懸濁させた蛍光色素D、Aおよび任意のI の一種または二種以上を導入する工程、および −非水性溶剤中に安定化された上記蛍光色素D、Aおよび任意のIの一種また は二種以上をラテックス粒子の水性分散体と共に撹拌する工程。
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