JPH09503708A - 電気溶接可能な結合部材の品質保証 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 電気溶接可能な熱可塑性結合部材とデータ処理を行う溶接装置との間のデータ交換のための方法は、品質の保証及び監視のために使用される。電気溶接可能な結合部材は、統合された、双方向に働くデータ担体（２）を有する。このデータ担体は溶接に関連する、製造特有のデータ（１２）を溶接装置に属するデータ担体（４）へ送り、こうして部材の最適な溶接を保証する。溶接装置のデータ担体（４）は溶接装置及び配管に特有なすべてのデータ（３４、４２）を結合部材のデータ担体（２）へ送る。それによってその後のあらゆる時点で再追跡が保証される。

Description

【発明の詳細な説明】 電気溶接可能な結合部材の品質保証 本発明は一体化したデータ担体を有する電気溶接可能な熱可塑性結合部材と外 部データ処理装置との間の品質保証データ交換のための方法に関する。 電気溶接可能な熱可塑性結合部材は、熱可塑性プラスチックからなる管路部分 の結合のために使用される。この種の結合部材は例えば電気溶接ソケット、電気 溶接取付物又はタッピンスリーブである。 溶接装置は溶接パラメータ即ち電圧、電流及び時間から構成される、溶接に必 要なエネルギーを供給する。完全な溶接継手を作製することができるように、こ れらの溶接パラメータが当該の結合部材に合わせて最適に調整されていなければ ならない。溶接エネルギーを生じる溶接パラメータの調整の誤りを回避するため に、その間に結合部材は溶接装置によって種類の特徴を識別される。それ故結合 部材は種類に特有のデータ担体を有する。公知のデータ担体はコード抵抗、バー コード又は受動的マイクロチップである。 長期的な品質保証は組立過程の厳密な記録作成を必要とする。従ってたいてい 溶接装置によって主要な溶接データ例えば溶接の日付と時刻、溶接パラメータ、 環境温度、溶接部材の種類と直径、溶接工、配管区間の一連番号が記録される。 しかしこれは結合部材から別個に行われる。記録はデータバンク又は磁気カード に記憶されて保管される。当該の結合部材は種類の特徴について認識することし かできないから、この結合部材のその後の明確な識別はもはや保証されない。結 合部材と事後に初めて記憶された配管データとの間に直接的関連がないのである 。 そこで本発明の課題は、種類特有のデータ及び配管特有のデータにより結合部 材の明確な識別が常に可能である、結合部材のデータ担体と外部データ処理装置 との間の品質保証データ交換を示すことである。 請求項１の特徴を有する方法がこの課題を解決する。 本発明に基づく方法は、電気溶接可能な結合部材に統合された、双方向に働く データ担体を使用することによって可能になる。このようなデータ担体は例えば メモリーＩＣ即ちＥＥＰＲＯＭ又は無接触読み出し及び書き込み可能データ担体 である。このデータ担体に、結合部材の履歴のその後の再追跡のために必要なす べてのデータ、例えば製造の日付、種類特有の配管データ、溶接される相手部材 例えば管又は成形片の種類特有のデータ及びすべての有効配管データが記憶され る。その後の品質検査の時又は欠陥が現れた時に、すべての必要なデータが当該 の結合部材に記憶される。混同はあり得ない。 また結合部材のデータ担体はデータ処理装置と連絡し、データ処理装置が結合 部材と結合されたデータを解析して溶接過程の制御のために使用するするから、 品質保証が担保される。相互連絡によって初めて溶接の品質と、製造及び溶接の その後の具体的な再追跡とが可能である。 単一の図面に本発明に基づく方法の流れ図を示し、以下の説明で明らかにする 。 電気溶接可能な結合部材の製造１において双方向データ担体２が結合部材に不 可逆的に組み込まれる。製造特有のデータとその後の溶接に関連するデータ１２ がこのデータ担体２へ伝送され、データ担体２に記憶される。製造特有のデータ には、電気溶接可能な結合部材の成立に至るまでの履歴及びその成立の仕方のそ の後の明確な再追跡のために必要なすべてのデータが含まれる。データ１２は一 部が自動的に、一部が基本データとして入力される。データの入力のために製造 者のコンピュータが設けられている。なおコンピュータとはすべての市販のデー タ処理装置又は装置部分をいう。製造特有の可変データは製造者のコンピュータ によって収集され、一方ではコンピュータに記憶され、他方では結合部材のデー タ担体に自動的に複写される。 本例では次のデータ１２が自動的に書き込まれる。即ち溶接部材の製造者、製 造の場所、日付及び時刻、溶接部材の一連番号、抵抗検定値及び直径検定値がそ れである。基本データ記憶装置によって入力されるデータ１２は呼び径、部材の 種類、物品番号、管系列、製造ロット、素材コード及びすべての基準溶接パラメ ータである。基準溶接パラメータとは、それによって結合部材を溶接すべきパラ メータである。このパラメータは基準溶接電圧及び／又は基準溶接電流、基準溶 接時間、基準冷却時間及び抵抗許容値であり、その場合すべてのデータが温度依 存性である。この依存性は温度係数によって把握される。 製造者のコンピュータからデータ担体２へ伝送されるすべてのデータは、デー タ担体の検査目的のために製造者のコンピュータへ伝送される。 従って製造場所を退出する各々の電気溶接可能な結合部材は、製造データ及び 結合部材の物理的な溶接関連データを具備する。このデータ１２はその製造に関 する詳細な情報を与え、結合部材のその後の取付けのときに溶接パラメータの制 御の万一の誤りを防止する。 取付け場所でこの電気溶接可能な結合部材は溶接装置によって加工される。ま た溶接装置及び結合部材のデータ担体と連絡するデータ処理装置がある。好適な 変形例においてはデータ処理装置は溶接装置の一体化された一部であるが、外部 装置も可能である。 溶接装置又はデータ処理装置は、装置特有及び配管特有のデータ３４が記憶さ れた少なくとも１個のデータ担体４を有する。このデータ担体は入力装置３、例 えば特別の入力装置又はパーソナルコンピュータによって書き込まれる。データ 担体４は装置に固定的に統合することができ又は溶接装置と差込式に結合するこ とができる。ここに示す変形例では可動差込式記憶装置及び装置一体型の固定記 憶装置を有する溶接装置が使用される。両方の記憶装置にデータ３４の夫々一部 が書き込まれ、その際二重記憶の可能性がない訳でない。第１の固定記憶装置に は溶接装置特有のデータを消去不能に確保し、第２の可動差込式記憶装置に可変 溶接データを保管することが好ましい。 記憶される装置特有のデータは、夫々の溶接装置に関係する。一例は装置の製 造企業、装置の機種と番号、使用開始の日付及び既に行った溶接の回数である。 配管特有の可変データは電気溶接可能な結合部材の具体的な取付けに関係する。 このデータの一例は配管企業、溶接工の氏名又はコード、溶接の日付と時刻、現 場、現場区間、衛星位置決め座標、溶接パラメータ、環境温度、実際溶接パラメ ータ及びエラーメッセージである。これらのデータの一部は特別の入力装置によ ってその場で入力される。その他のデータ、例えば実際溶接パラメータ、エラー メッセージ及び環境温度は溶接過程の経過中に初めて得られ、溶接装置内部で直 接にデータ担体へ転送される。これらのデータもまたデータ担体へ伝送される。 外部データ処理装置を使用する場合は、データ伝送を外部データ処理装置によっ て行うことが好ましい。 結合部材のデータ担体に伝送されたすべてのデータは検査目的のために再びデ ータ処理装置へ返送される。 結合部材の溶接の際の誤りを回避するめの別の防止策として、溶接装置で使用 許可の照会が行われる。その場合例えば取付け場所で入力された識別データが、 既に記憶された溶接工コードと比較される。識別データの入力は電子的に保護さ れた記憶保護キーを介して行われる。記憶保護キーは溶接過程の前に溶接装置と 結合される。 取付け場所で電気溶接可能な結合部材と溶接装置とを接触させると、結合部材 のデータ担体２に記憶されたデータ１２が溶接装置のデータ担体４へ伝送される 。このデータ伝送も後述のデータ転送もデータ回線を介して又は無接触で行うこ とができる。 溶接過程の前に環境温度を測定する。本方法の一変形例においては溶接装置と 結合された温度センサによって温度が検出され、測定された温度値が溶接装置か らデータ担体２、４へ伝送される。別の変形例では結合部材に統合された温度セ ンサにより温度測定が行われ、その測定データが結合部材のデータ担体２へ転送 される。 その後の品質保証再調査のため又は統計目的のために、溶接される相手部材の すべての関連データが入力装置によって記憶素子（２、４）にファイルされる。 本例ではそれは製造者、素材コード、製造ロット、部材の種類、管系列である。 溶接される相手部材の表示は例えば相手部材に取り付けられたバーコード又は数 字コードによって行われる。 同じく溶接過程の前に溶接に関連するデータ、特に基準溶接パラメータが結合 部材のデータ担体２から溶接装置へ伝送される。溶接装置は送られたデータを処 理し、測定された温度に従って必要な溶接エネルギーをセットする。即ちデータ 処理装置が選び出されたデータを評価し、これを溶接装置のハードウエアの制御 のために使用する。溶接が始まる。溶接過程の経過中にエラーメッセージが現れ ると、これが２つのデータ担体２、４即ち溶接装置又はデータ処理装置のデータ 担体及び結合部材のデータ担体へ伝送される。同様に実際に供給された溶接電力 即ち電圧及び電流が、時間の関数として記録される。このデータ４２は溶接作業 の間及び後に同じく２つのデータ担体２、４に記憶される。 この変形例で伝送されるデータの詳細な一覧表が次表で明らかである。双方向 の矢印は双方向データ転送を示唆する。円は記憶場所を表示する。 こうして溶接過程及び冷却段階の終了の後に、品質保証にとって重要なその後 の再追跡可能性に必要なすべてのデータ１２、３４、４２が記憶される。データ は多重に存在する。即ち一方では取付けられた結合部材のデータ担体２に存在す る。それはこのデータと当該の結合部材との明確な同定を保証する。更に結合部 材のデータ担体２に記憶されたデータは、外部データ処理装置５又は読取り装置 ６により随時呼び出される。他方では同じデータが溶接装置のデータ担体４にも 記憶されており、その際明確な識別及び再追跡のために二次的役割しか果たさな いデータは、２つのデータ担体の一方にだけ記憶してもよい。 最後に、データを保管及び／又は評価するために、外部データ担体５へのデー タ伝送が行われ又はデータがプリンタによって直接書き出される。 記憶されたデータを閲覧することがその後の時点で必要ならば、読取り装置６ によってこれを取付けられた結合部材及び溶接装置のデータ担体から読み出すこ とができる。データ伝送の方法は実施形態に応じて様々である。結合部材からの データ伝送の場合は、使用するデータ担体によっては無線伝送が可能である。 溶接装置においても種々の可能性が与えられている。溶接装置は前述のように 可動差込式記憶装置の形のデータ担体や固定記憶装置の形のデータ担体を有する ことができる。差込式データ担体を使用するときは、データ担体４を溶接装置か ら取り出して、データを補助読取り装置６で呼び出すことが可能である。 本方法で使用される溶接装置は、双方向に働くデータ担体を持たないで磁気カ ード、バーコードの形のデータ担体を有するか又はデータ担体を全く有しない結 合部材にも使用することができる。品質保証にとって重要な配管特有のデータ及 び実際溶接パラメータは、結合部材のデータ担体にもはや記憶されない。場合に よって行われるその後の再追跡のために重要な情報は、溶接装置に属するデータ 担体４から外部データ処理装置へ流れるだけである。しかしこのデータはもはや 結合部材に明確に割り当てることができないから、そのために危険因子が存在す る。これに対して結合部材の加工性即ち適正な溶接はこうして同じ溶接装置によ っても保証される。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＴ，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ， ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，Ｆ Ｉ，ＧＢ，ＨＵ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ ，ＬＲ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＧ，ＭＮ，ＭＷ，ＮＬ， ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，Ｓ Ｉ，ＳＫ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 双方向に働くデータ担体（２）を有する電気溶接可能な熱可塑性結合部 材と外部データ処理装置の間の品質保証データ交換のための方法において、 ａ） 製造者のコンピュータによって検出され、把握された可変データがそこに 記憶され、電気溶接可能な熱可塑性結合部材のデータ担体（２）に複写され、 ｂ） 製造者のコンピュータの既知の固定データが結合部材のデータ担体（２） に複写され、 ｃ） 段階ａ）及びｂ）で製造者のコンピュータからデータ担体（２）へ伝送さ れたすべてのデータがデータ担体（２）の検査目的のために製造者のコンピュー タへ伝送され、かつ結合部材の加工の際に下記の諸段階、即ち、 ｄ） 溶接に影響する固定基本加工データ、特に結合部材によって結合される２ つの相手部材に関するデータの伝送及び溶接に影響するデータ処理装置の可変デ ータの結合部材データ担体への伝送、 ｅ） 溶接過程の前の結合部材のデータ担体（２）からデータ処理装置への、段 階ａ）ないしｄ）で記憶されたデータの伝送又は返送、 ｆ） 選び出されたデータのデータ処理装置による評価及び結合部材の溶接を目 的とする溶接装置ハードウエアの制御のためのこのデータの使用、 ｇ） 溶接過程の間及び後のデータ処理装置による実際溶接データ及び万一のエ ラーメッセージの検出と記憶及び結合部材のデータ担体へのデータの伝送、 ｈ） データ処理装置の記憶装置から外部データ担体へのデータのフィードバッ ク が行われることを特徴とする方法。 ２． 溶接装置特有のデータが第１の記憶装置に消去不能に記憶され、可変デ ータがデータ処理装置の第２の記憶装置に記憶されることを特徴とする請求項１ に記載の方法。 ３． データ処理装置が溶接装置に統合されていることを特徴とする請求項１ に記載の方法。 ４． 加工者及び加工場所のデータをデータ処理装置の記憶装置に入力するこ とによって実際溶接データを補足することを特徴とする請求項１に記載の方法。 ５． 双方向に働くデータ担体（２）を有する電気溶接可能な熱可塑性結合部 材と外部データ処理装置（４、５、６）の間の品質保証データ交換のための方法 において、下記の諸段階即ち ａ） 電気溶接可能な結合部材の製造データ及び製造の際に確定された、溶接に 関連するその物理的データの、結合部材のデータ担体（２）への読取り、 ｂ） 結合部材のデータ担体（２）から少なくとも１個のデータ担体（４）を有 するデータ処理を行う溶接装置への、溶接に関連するデータの、溶接作業の前の 伝送、 ｃ） 溶接装置及び配管に特有のデータ（３４、４２）の溶接装置から結合部材 のデータ担体（２）への、溶接作業の間及び後の伝送、 ｄ） データ担体（２、４）の少なくとも１つの蓄積されたデータの、溶接を行 った後の呼出し及び電子データ処理装置（５、６）への転送、 ｅ） 呼出されたデータの保管及び／又は評価 を有することを特徴とする方法。 ６． 結合部材を支配する温度を検出して、溶接装置に伝送することを特徴と する請求項１又は５に記載の方法。 ７． 結合部材のデータ担体によって伝送が行われることを特徴とする請求項 ６に記載の方法。 ８． 伝送された温度データに基づいて、溶接装置で溶接に必要なデータが調 整され、このデータが結合部材のデータ担体へ送られることを特徴とする請求項 ６に記載の方法。 ９． 溶接装置又はデータ処理装置のデータ担体及び／又は溶接装置のデータ 担体に格納されたデータを外部データ処理装置によって随時呼び出すことができ ることを特徴とする請求項１又は５に記載の方法。 １０． 溶接装置又はデータ処理装置と結合部材のデータ担体とのデータ交換 の前に、溶接装置又はデータ処理装置に取付けの場所及び時間に関するデータ、 溶接される相手部材の関連データ及び溶接を実施する企業及び／又は要員の識別 データが送られることを特徴とする請求項１又は５に記載の方法。 １１． 識別データが電子的に保護された記憶保護キーを介して入力されるこ とを特徴とする請求項１０に記載の方法。 １２． 結合部材の取付け場所が衛星位置決め装置によって自動的に入力され ることを特徴とする請求項１０に記載の方法。 １３． 溶接装置又はデータ処理装置に納められているデータがプリントアウ トされることを特徴とする請求項１又は５に記載の方法。 １４． データが溶接装置の少なくとも１つのデータ担体から取り出されて、 保存記憶装置へ送られることを特徴とする請求項５に記載の方法。