JPH09503683A - 靴、特に運動靴 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 締付けエレメント（７）用の偏向部材（９）及び回転式センタクロージャ（５）を有する靴（１）は、締付けエレメント（７）の取付け及び場合によって必要な取外しが著しく容易であるように、構成されている。このために、偏向部材（９）の端面（１３）に、締付けエレメント（７）用の溝（１５）が設けられていて、該溝の深さが、締付けエレメント（７）の厚さよりも大きく形成されている。少なくとも一方の溝面（１７）に、上昇するフランク（１９）を備えた係止部材（１８）が設けられていて、前記フランクの最高点（２０）が、残されるギャップが締め付けエレメント（７）の厚さ（２３）よりも小さいように、向かい合って位置する溝面（２１）に接近している。

Description

【発明の詳細な説明】 靴、特に運動靴 【技術分野】 本発明は、請求の範囲第１項の上位概念に記載の形式の閉鎖機構を有する靴、 特に運動靴に関する。 【背景技術】 このような形式の靴は、西ドイツ国特許第２３１７４０８号明細書から公知で ある。この場合、ロープ状の締付けエレメント用の偏向部材は、偏向ローラとし て構成されていてかつシューアッパー又はインステップカバーに固定可能なロー ラ支持体内に支承されている。公知の構成では、締付けロープは、偏向ローラと ローラ支持体の固定個所との間に存在する中間スペースを介して挿通されねばな らない。従って、この取付け形式は、困難でかつ時間を消費する。 【発明の開示】 本発明の課題は、締付けエレメントの取付け並びに場合によって必要な取外し が著しく簡単であるように、偏向部材を構成しかつシューアッパーに偏向部材を 固定できるようにし、更に、偏向部材を経済的に製作できるようにすることにあ る。 前記課題は本発明によれば、請求の範囲第１項の特徴部分に記載の構成によっ て解決された。 本発明による偏向部材の構成によって、締付けエレメントを極めて迅速にかつ 離脱不能に懸架させしかも締付けエレメントを簡単に取り外すことができる。更 に、偏向部材は、簡単なプラスチック・成形部材から形成することができ、この 成形部材は完全なユニットとして経済的に製作可能でかつ靴に固定可能である。 本発明の別の有利な構成は、その他の請求項に記載されている。 【図面の簡単な説明】 次ぎに図示の実施例につき本発明を説明する。 第１図は、回転式クロージャ（回転式閉鎖機構）を有する靴の側面図、第２図 は、本発明による偏向部材の平面図、第３図は、第２図の偏向部材を下方から見 た図、第４図は、第２図Ｉ−Ｉ線に沿った断面図、第５図は、第３図ＩＩ−ＩＩ 線に沿った断面図である。 【発明を実施するための最良の形態】 第１図では、符号１で靴、特に運動靴が図示されている。インステップ２上の 支持体３の凹所４内には回転式クロージャ５が取り付けられている。クロージャ のロータリーディスク６の回動によって、回転式クロージャ５の内部に設けられ たロープ車が回動せしめられる。ロープ車にはロープ状又はストラップ状の締付 けエレメント７が結合されていて、この締付けエレメントは、例えばループとし て支持体３の開口８から側方に引き出されかつ偏向部材９に案内されている。有 利にはこのような開口８はそれぞれ、支持体３の互いに向き合って位置する両側 又はほぼ向き合って位置する両側、実施例ではそれぞれ右側及び左側に設けられ ている。側アッパーに回転式クロージャ５を配置する場合には、前記開口は前部 もしくは後部にも設けることができる。 支持体３は、開放方向で旋回可能に靴１に取り付けられるか又はべろ１０に不 動に結合される。また支持体３を靴１の側方でシューアッパー部分又は類似の部 分に設けることもできる。 偏向部材９は、靴を閉鎖する靴部分、例えば、閉鎖方向で締付け可能な側アッ パー部分１１，１２に設けることができる。 特にディスク状又はプレート状の偏向部材９は、第２図乃至第５図によれば、 端面１３に、有利には締付けエレメント７が作用する範囲１４に、締付けエレメ ント７をスムースに案内する深い溝１５を有している。 溝１５の深さ又は溝の自由横断面は、ロープ状の締付けエレメント７の太さも しくは横断面よりも大きく設計されている。 偏向部材７の上側の偏向部区分１６には、この偏向部区分によって形成された 溝面１７に、例えば外から内に向けて上昇するフランク１９を備えた係止突起と しての係止部材１８が設けられている。係止部材１８ は実施例では、完全に溝１５の内部で延びている。しかしながら、係止部材を部 分的にのみ溝１５内に突入させるか又は溝１５に隣接させることもできる。 係止部材１８の最も高い突出部２０は、場合によって残されるギャップが少な くともロープ状の締付けエレメント７の太さ２３よりも小さいか又は場合によっ て使用されるストラップ状の締付けエレメント７の最小厚さよりも小さいように 、下側の偏向部区分２２の向かい合って位置する溝面２１に接近している。実施 例では突出部２０は、溝面２１もしくは下側の偏向部区分２２の切欠き２４内に 少なくとも部分的に突入している。 下側の偏向部区分２２及び／又は上側の偏向部区分１６又はこれら区分１６， ２２の相応に作用する部分のばね弾性的な構成によって、締付け時に締付けエレ メント７がフランク１９を介して溝１５内にスナップ結合されるように、係止部 材１８は溝面２１に対してばね弾性的に変位可能である。急勾配の内縁２５によ り、ばね弾性的に変位した部分が弾性戻りした後で、締付けエレメント７は容易 に可動に所定の位置で保持される。 つまり、係止部材１８はスナップフックのばね弾性的なレバーに類似して作用 する。 下側の偏向部区分２２は、実施例で図示されているように、上側の偏向部区分 １６のアウトラインから側 方に突出するフランジ２６を有していて、このフランジによって偏向部材９は靴 １、例えばアッパー部分２７に縫合されるか又は別の適当な形式で、例えば接着 によって固定される。 連続的なフランジ２６の代わりに２つ以上の舌片２８を設けることもできる（ 第２図で鎖線で図示）。 フランジ２６又は舌片２８は、例えば第１図で図示されているように、一方の 側で偏向部材９が並べて配置される場合フランジ２６が接触するか又はオーバー ラップするように、構成することができる。これによって、ひも穴ストリップの 高い剛性が得られる。 有利には、フランジ２６又は舌片２８は、第１図及び第５図で図示されている ように、例えばトリム２９とアッパー材料３０との間に隠蔽して配置されている 。この場合有利には、トリム２９は切欠き３１を有していて、この切欠きは、上 側の偏向部区分１６のアウトライン形状に少なくともほぼ相応している。 偏向部材９は有利にはディスク又はプレート形状を有している。これによって 、締付けエレメント７の締付け力を伝達する範囲１４において、この範囲での締 付けエレメントの摩擦のない案内が可能にされる。この要求を最良に満たす必要 がない場合には、偏向部材９は締付けエレメント７のために小さな偏向半径を有 する別の幾何学形状を有することもできる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ， ＣＺ，ＦＩ，ＨＵ，ＪＰ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ，Ｌ Ｖ，ＭＧ，ＭＮ，ＭＷ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＲＯ，ＲＵ ，ＳＤ，ＳＫ，ＵＡ，ＵＳ，ＶＮ 【要約の続き】

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．靴、特に運動靴であって、ロープ状又はストラップ状の締付けエレメント を使用した閉鎖機構が設けられていて、前記締付けエレメントが、互いに締め付 けられる２つの靴部分のそれぞれ一方に設けられた少なくとも１つの偏向部材の 間で締められる形式のものにおいて、特にディスク又はプレート形状を有する偏 向部材（９）が、少なくとも締め付けエレメント（７）の締付け力を伝達する範 囲（１４）で、端面（１３）に、締付けエレメント（７）用の溝（１５）を備え ていて、この溝の深さ又は溝横断面が、締付けエレメント（７）の厚さもしくは 横断面よりも大きく形成されており、少なくとも一方の溝面（１７）に、前記溝 （１５）内に位置して又は前記溝内に突入して又は前記溝に隣接して、前記溝面 （１７）側から外から内に向けて上昇するフランク（１９）を備えた係止部材（ １８）設けられており、場合によって残されるギャップが少なくとも締め付けエ レメント（７）の太さ（２３）もしくは最小ストラップ厚さよりも小さいように 、前記フランクの最高点が向かい合って位置する溝面（２１）に接近しており、 更に、締付けエレメント（７）が係止部材（１８）の上昇するフランク（１９） を介して前記溝（１５）内にスナップ結合されて係止されかつ次いで溝内で可動 に案内されるように、係止 部材（１８）が向かい合って位置する溝面（２１）に対して相対的にこの溝面か ら離反するようばね弾性的に変位可能であることを特徴とする、靴、特に運動靴 。 ２．係止部材（１８）が、スナップフック式閉鎖部材の形式で構成されている 、請求項１記載の靴。 ３．係止部材（１８）に向かい合って位置する偏向部材（９）の溝面（２１） に、係止部材（１８）が少なくとも部分的に突入する切欠き（２４）が設けられ ている、請求項１又は２記載の靴。 ４．靴（１）に固定される下側の偏向部区分（２２）に、上側の偏向部区分（ １６）から側方に突出するフランジ（２６）又は多数の突出する舌片（２８）が 設けられていて、該フランジ又は舌片によって、偏向部材（９）が靴（１）に固 定、特に縫合及び／又は接着される、請求項１から３までのいずれか１項記載の 靴。 ５．並べて配置された偏向部材（９）のフランジ（２６）又は舌片（２８）が 、互いに密に隣接又はオーバーラップしている、請求項４記載の靴。 ６．フランジ（２６）又は舌片（２８）が、アッパー材料とトリム（２９）と の間でアッパー材料に取り付けられている、請求項４又は５記載の靴。 ７．トリム（２９）が、上側の偏向部区分（１６）のアウトライン形状に適合 した切欠き（３１）を有し ている、請求項６記載の靴。 ８．閉鎖機構として靴（１）に、締付けエレメント（７）を巻取り及び繰出す ためのロープ車を有する回転式クロージャが設けられていて、該回転式クロージ ャが支持体（３）を有していて、該支持体が、互いに向かい合って位置する両側 に又はほぼ向かい合って位置する両側に、例えばアッパー側部（１１，１２）に それぞれ、締付けエレメント（９）の少なくとも１つのループ用の少なくとも１ つの出口部（８）を有していてかつループがそれぞれ偏向部材（９）の溝（１５ ）内に懸架されている、請求項１から７までのいずれか１項記載の靴。 ９．支持体（３）が靴開放方向で旋回可能に靴（１）に設けられている、請求 項１記載の靴。 10．支持体（３）が、べろ（１０）、アッパー部分（１１，１２）又はインス テップ（２）に固定されている、請求項８記載の靴。