JPH09502988A - 寄生虫に対する感染防御抗原 - Google Patents

寄生虫に対する感染防御抗原

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JPH09502988A
JPH09502988A JP7510000A JP51000095A JPH09502988A JP H09502988 A JPH09502988 A JP H09502988A JP 7510000 A JP7510000 A JP 7510000A JP 51000095 A JP51000095 A JP 51000095A JP H09502988 A JPH09502988 A JP H09502988A
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ミユーゼン,エルザ・ニコル・テレジア
ウオーカー,ジヨン
アシユマン,キース
ニユートン,スーザン・エリザベス
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ザ・ユニバーシテイ・オブ・メルボルン
ミート・リサーチ・コーポレーシヨン
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Abstract

(57)【要約】 オステルタギア キルクムキンクタ(Ostertag ia circumcincta)、トリコストロンギルス コルブリホルミス(Trichostrongy lus colubriformis)、およびファスキオラ ヘパティカ(Fasciola hepati ca)、ならびに関連感染体からなる群から選択される感染体に対する仮想的感染防御抗原もしくはその断片であって、それらの抗原は、26〜36および91〜105キロダルトンの領域のおおよその分子量を有する抗原、32〜35キロダルトンのおおよその分子量を有する抗原、ならびに28キロダルトン、32キロダルトン、37キロダルトン、42〜100キロダルトン、54〜55キロダルトン、および>200キロダルトンの領域のおおよその分子量をそれぞれ有する抗原から選択される。

Description

【発明の詳細な説明】 寄生虫に対する感染防御抗原 本発明は、抗体プローブ、ならびに寄生虫および細菌からの数多くの感染防御 抗体および診断用抗原の検出および精製におけるそのようなプローブの使用に関 する。具体的には本発明は、寄生虫、オステルタギア キルクムキンクタ(Os tertagia circumcincta)、トリコストロンギルス コル ブリフォルミス(Trichostrongylus colubriform is )、およびファスキオラ ヘパティカ(Fasciola hepatic )中の抗原の同定および精製、先の抗原を組み入れたワクチンの調製法、なら びに診断用アッセイにおけるそのような抗原の使用に関する。 先行技術では、家畜類を初めとする動物の寄生虫、細菌、および他の感染体に 対するワクチンの開発にかなりの努力が注がれてきた。しかしながら、真核生物 および原核生物の生物体の外来性産物の大容量での産生の関連技術は途方もなく 進展してきているにもかかわらず、過去5年間ではこの目標に対しては殆ど進展 が果たせられていない。動物における重要な病原体性感染の感染防御抗原の同定 は、例えばワクチンの産生に至るまでに重要な障害をかかえたままになっている 。 オーストラリア特許第640364号は引用により本明細書に取り込まれるが 、この特許では疾患病原体に関連する抗原を調製するための方法が開示されてお り、そしてこの方法は攻撃に対して最も感受性が高いと考えられるある発達段階 の疾患病原体から採取された疾患病原体の試 料;ならびに、ある疾患病原体に対する少なくとも一つの抗体を含む抗体プロー ブを提供し;その病原体試料をその抗体プローブで探索し;そして検出される抗 原を単離することを含む。 この方法は当該技術分野における有意な進展を提供するものの、調査事項は少 数の寄生虫性および細菌性感染に限定されていた。この方法が他の感染、および 別の感染防御抗原の同定に首尾よく適用できたとしたら、これは当該技術分野に おける有意な進展であったかもしれない。 オステルタギア キルクムキンクタ(Ostertagia circumc incta )はヒツジの腸内線虫寄生虫であり、これはヒツジの第四胃(4番目 の胃)に局在する。O.キルクムキンクタ(O. circumcincta) は最近ではテラドルサギア キルクムキンクタ(Teladorsagia ircumcincta )として再分類されているものの、後者の名称は未だに 一般的には用いられていない。第四胃中の成虫寄生虫からの卵は感染したヒツジ の排泄物中から牧草へと受け渡される。 孵化後には第三段階(L3)にまで発達した幼虫が牧草に出現する。L3幼虫 は放牧されているヒツジに摂取され、そして第四胃内で更に発達を遂げる。L4 段階は第四胃陰窩で発達するが;発達はヒツジの免疫状態および季節に依存して 緩和な速度をとるか、もしくは拘束される可能性がある。幼虫は冬の間中粘膜陰 窩内で発達休止状態で過ごし、その後、春に成熟した卵産生性成虫へと発達する 可能性がある。寄生虫数が突然同調増加すると有意な罹患率を生じることが可能 である。後期幼虫段階および成虫の粘膜での摂取に起因する組織損傷は、血清漏 洩および第四胃内層の肥厚、ならびにそれに後続する第四胃機能の妨害、および 究極的にはその動物の成長不全をもたらす。類似の病状が関連寄生虫、O.オス テルタギイ(ostertagii)により乳牛にもたらされている。 オーストラリアおよび海外諸国における綿羊・乳牛産業においてかなりの経済 的損失を生じるという点でのオステルタギア(Ostertagia)種の重要 性にもかかわらず、従来の技術ではこの寄生虫に対しての有効なワクチンが未だ に開発されていない。 ファスキオラ ヘパティカ(Fasciola hepatica)(肝蛭) は吸虫類(Trematode)一族に属する寄生虫であり、これは種々の野生 および家畜動物種に感染可能であり、かつ綿羊・乳牛産業にとって特に経済的に 重要なものである。研究されている種の中でも、ラットは再感染に対して強力か つ免疫学的な基盤を有する免疫性を発揮することが可能な唯一の宿主である(H aroun,E T M and G V Hillyer、Vet Para sitol 20 63−93、1986、に総説が記載されている)。従って ラットの免疫系によって強く認識される抗原はワクチン接種手法にとって特に重 要なものであり、かつ本出願中に開示されている。オーストラリア特許第640 364号はファスキオラ ヘパティカ(Fasciola hepatica) 感染に対する感染防御抗原を開示しており、この抗原は約120〜125キロダ ルトンのおおよその分子量を有する。この抗原は乳牛とヒツジとの間で特異的に 認識され、かつ本出願に記載される抗原とは完全に異なっている。 トリコストロンギルス エスピーピー(Trichostrongylus spp.)での感染は、ヒツジでは小腸の最初の3〜4メータ ー内で生じ、そして羊毛産生および体成長の減少、貧繁殖、ならびに収益の減少 をもたらす。重篤感染は死をもたらす可能性がある。これは経済的に重大な疾患 でもあるが、この寄生虫に対する有用なワクチンは従来の技術では未だに開発さ れていない。 従って、従来の技術に関連する難題および欠点の内の一つもしくは複数を克服 するか、もしくは少なくとも軽減することが本発明の目的である。 従って最初の態様では、本発明はオステルタギア キルクムキンクタ(Ost ertagia circumcincta)もしくは関連感染体に対する仮想 的な感染防御抗原もしくはその断片を提供するが、ただしそれらは26〜36お よび95〜105キロダルトンの範囲内のおおよその分子量を有する抗原から選 択され、本明細書中これ以降に記載される。これらの抗原は他の種および系統の 寄生虫にも存在する可能性がある。 26〜36kDのO.キルクムキンクタ(O. circumcincta) の抗原領域はその32〜36kDの位置にダブレット抗原を含む可能性がある。 このダブレット抗原はレクチン様β−ガラクトシド結合性蛋白質である可能性が ある。この32〜36kDのダブレット抗原は一つもしくは複数のペプチド配列 の内の一つを含む可能性がある。 26〜36kDのO.キルクムキンクタ(O. circumcin cta )抗原領域の株バンドは、トロポミオシンおよびグルタチオニンS−トラ ンスフェラーゼと相同の蛋白質を含む。 O.キルクムキンクタ(O. circumcincta)の配列で、(A) トロポミオシンと相同のものは: (B)グルタチオニンS−トランスフェラーゼと相同のものは: である。 本発明の別の好ましい態様は、トリコストロンギルス コルブリフォルミス(Trichostrongylus colubriformis)もしくは関 連感染体に対する仮想的感染防御抗原もしくはその断片を提供することであるが 、ただしそれらは32〜35キロダルトンのおおよその分子量を有し、本明細書 中これ以降に記載される。この感染防御抗原はダブレットであってもよい。 T. コルブリフォルミス(T. colubriformis)抗原はSD S−PAGE上では先に引用されるO.キルクムキンクタ(O. circum cincta )ダブレット抗原と同一位置に存在し、そしてそのためこれらは本 質的には類似する分子ではあるが、相同な上清抗体プローブにより最も強く認識 される種特異的エピトープを含む可能性がある。 本発明の更に別の態様では、ファスキオラ ヘパティカ(Fasciola hepatica )もしくは関連感染体に対する仮想的感染防御抗原もしくはそ の断片が提供され、それらは、28キロダルトン、3 2キロダルトン、37キロダルトン、42〜100キロダルトン、54〜55キ ロダルトン、および>200キロダルトンの領域のおおよその分子量を有する抗 原から選択され、本明細書中これ以前に記載されている。他のファスキオラ( asciola )種(例えばファスキオラ ギガンティカ(Fasciola gigantica ))、および他の吸虫類寄生虫(例えばスキストソマ エス ピーピー(Schistosoma spp.))においては類似抗原が存在す る可能性がある。 >200キロダルトンのF. ヘパティカ(F. hepatica)抗原は ダブレット抗原である可能性がある。F. ヘパティカ(F. hepatic )抗原は攻撃誘発させた免疫ラットの腸間膜リンパ節(MLN)からの上清に より特異的に認識される。 32kD抗原はN−末端ペプチド配列 KPNYKRQFEPFSDELIHYINLE を含む可能性がある。 54〜55kD抗原はN−末端ペプチド配列 LEDNGRTHWAVLVA を含む可能性がある。 組換え蛋白質抗原を寄生虫から抽出された天然の抗原の代わりに用いることが できるということが理解されるであろう。 感染防御用エピトープを含む抗原(一つもしくは複数)の断片、および感染防 御用エピトープを含む合成ペプチドを、ワクチンおよび診断用検査の両方におけ る天然もしくは組換え体の全分子(一つもしくは複数)と置換することができる 。 この抗原(一つもしくは複数)は他の種の寄生虫に存在する可能性があり、そ してそのため表示される病原体により生じるもの以外の他の疾患のワクチン接種 および診断に用いられるであろう。 これらの抗原に対して作製された抗体はポリクローナルもしくはモノクローナ ルのいずれにも拘わらず、診断用検査に、もしくは免疫予防剤として用いること ができる。 本発明に従う感染防御抗原は、先に引用されるオーストラリア特許第6403 64号に開示される方法を利用して産生することができる。従って更に別の態様 では、本発明は既述のファスキオラ(Fasciola)、オステルタギア( stertagia )、およびトリコストロンギルス(Trichostron gylus )種、ならびに関連種から選択される疾患病原体に関連する抗原を調 製するための方法を提供し、その方法は、 ファスキオラ(Fasciola)、オステルタギア(Ostertagia )、およびトリコストロンギルス(Trichostrongylus)種、な らびに関連種から選択される疾患病原体の試料;ならびに、 ある方法 [この方法は、免疫動物を、ファスキオラ(Fasciola)、オステル タギア(Ostertagia)、およびトリコストロンギルス(Tricho strongylus )種、ならびに関連種から選択される病原体もしくは病原 体抽出物で攻撃誘発させた後の短時間の内に採取されたその免疫動物からの生物 学的試料を提供し; その生物学的試料から細胞を単離し; 細胞を適切な培養培地中でインビトロで培養し;そして 前記細胞から産生される抗体を回収することを含む] により産生される個別の疾患病原体に対する少なくとも一つの抗体を含 む対応抗体プローブを提供し、 その対応抗体プローブでその病原体試料を探索して少なくとも一つの抗原を検 出し;そして 検出された抗原を単離すること、 を含む。 この疾患病原体試料は、寄生虫、寄生虫抽出物、もしくはその寄生性部分であ ることが好ましい。オステルタギア(Ostertagia)病原体はオステル タギア キルクムキンクタ(Ostertagia circumcincta )もしくはオステルタギア オステルタギア(Ostertagia oste rtagia )である可能性がある。トリコストロンギルス(Trichost rongylus )病原体は、トリコストロンギルス コルブリフォルミス( richostrongylus colubriformis)もしくはトリ コストロンギルス アクセイ(Trichostrongylus axei) である可能性がある。ファスキオラ(Fasciola)種はファスキオラ ヘ パティカ(Fasciola hepatica)もしくはファスキオラ ギガ ンティカ(Fasciola gigantica)である可能性がある。 好ましい態様では疾患病原体の試料を、攻撃に対して最も感受性が高いと思わ れる、ある発達段階に採取することができる。 疾患病原体の試料が採取される時期が重要であると仮定され、その理由は、寄 生虫は被検体に侵入した後のほんの短期間のみに攻撃が効を奏する状態となり、 その後には寄生虫は構造を変化させる可能性があり、そして最早免疫攻撃を受け 付けなくなり、そして最早感染防御抗原を発 現しなくなる可能性があることである。 例えば、疾患病原体、F. ヘパティカ(F. hepatica)、O. キルクムキンクタ(O. circumcincta)、およびT. コルブリ フォルミス(T. colubriformis)の場合には、幼虫段階から試 料を採取することが適する可能性がある。 生物学的試料を採取することができる動物はいずれかの適切な種類のものであ る可能性がある。生物学的試料が採取される動物は免疫動物である可能性がある 。生物学的試料は、その免疫動物を病原性感染体で攻撃誘発させた後の短時間の 内に採取することができる。この動物は、ヒツジもしくは乳牛のような動物であ る可能性がある。 生物学的動物試料はいずれかの適切な種類のものであることができる。生物学 的試料は、動物組織、器官、血液、リンパ、もしくはリンパ節からのものである 可能性がある。生物学的試料は感染化動物のいずれかの切片標本から採取するこ とができる。しかしながら、試料を、感染部位、あるいは所定の疾患の際に形成 される可能性のある病変の領域、あるいはその感染部位に近接するかもしくはそ こからの排水が行われる領域、あるいは例えばリンパ節中に存在するような病変 から採取することが好ましい。試料は肝リンパ節、第四胃リンパ節、もしくは腸 間膜リンパ節から採取される可能性がある、血清/血漿試料は生物学的試料とし ては好ましくはない。血清/血漿試料中に見いだされる過半数の抗体は感染防御 もしくは病原体の特異的診断には不適切であり、かつその病原体とは無関係であ ることが見いだされている。 それとは対照的に、本発明で用いられるプローブは病原体特異的抗体がかなり 豊富に含まれ、かつこれを感染防御免疫性にとって特に重要で ある病原体段階に限定して選択することが可能である。 生物学的試料から単離される細胞はB細胞を含む可能性がある。この細胞は、 分泌および/または抗体産生性期間を含むことが知られる時期にも同じように単 離される可能性がある。別法では、この細胞は所定の疾患の後期段階に産生され る可能性のあるメモリー細胞を含む可能性がある。 従って例えば適切な寄生虫段階に関しては、その細胞をインビボでの刺激化後 の短時間、好ましくはその後のおおよそ2〜13日の内に採取することが好まし く、そのことにより抗体形成性細胞のインビボでの誘導化がもたらされ、そして その細胞はインビトロでのインキュベーションの後にその培養培地中に特異的抗 体を産生するであろう。非活性化リンパ球の事前のインビボ刺激化なしでは、抗 体は培養培地中に全く分泌されないか、もしくはほんの少量のみの分泌である可 能性がある。 つい先ほど活性化されたばかりのB細胞による培養培地中の抗体のインビトロ 分泌は、その培養物へのヘルパー因子の添加により亢進させることができる。こ のヘルパー因子は、単独もしくは組合わせて用いられるサイトカインである可能 性があり、これらにはインターロイキン1、2、3、4、5、6、7、および8 、コロニー刺激化因子、インターフェロン、およびいずれかの他の因子が含まれ 、これらはB細胞による特異的抗体分泌における亢進性効果を有することが見い だされる可能性がある。 抗体プローブを産生する方法には、単離された細胞を活性化させて増殖、なら びに抗体の分泌および/または放出を行わせる別の段階が含まれる可能性がある 。細胞活性化剤は寄生虫由来のものである可能性があ るし、あるいはマイトジェン類、および白血球により産生されるヘルパー因子類 、あるいはそれらの合成的等価物、あるいはそれらの組み合わせ物から選択する ことが可能である。 マイトジェンは、ポークウィド(アメリカヤマゴボウ)(フィトラッカ アメ リカナ(Phytolacca americana))に由来する産物でポー クウィドマイトジェン(PWM)としても知られるもの、ホルボールミリスチン 酸(PMA)、ポリビニル−ピロリドン(PVP)、ポリアデニル酸−ポリウリ ジル酸(poly(A−U))、精製ツベルクリン(PPD)、ポリイノシン酸 −ポリシチジル酸(poly(I−C))、リポ多糖(LPS)、ブドウ球菌生 物体もしくはその産物、バクト(Bacto)−ストレプトリシン O−試薬( SLO)、ブドウ球菌ファージ溶菌物(SPL)、エプスタイン−バールウイル ス(EBV)、ノカルジア(Nocardia)菌の水溶性マイトジェン(NW EM)、フィトヘマグルチン(PHA)、コンカナバリン(Concanava lin)A(Con A)、および硫酸デキストラン、ならびにそれらの混合物 から選択することができる。細胞増殖剤は、B細胞増殖および/または抗体分泌 を間接的もしくは直接的にもたらすいずれかの作用物質であることができ、その 例は、固相抗−免疫グロブリンである。ヘルパー因子は、インターロイキン1、 2、3、4、5、6、7、および8、コロニー刺激化因子、インターフェロンを 初めとするサイトカイン類、ならびに単独もしくは他の因子および作用物質と組 み合わせて添加する際に特異的B細胞増殖および/または抗体分泌についての亢 進性効果を有することが示される可能性のある他のヘルパー因子である可能性が ある。これはヘルパー因子を初めとするマイトジェンおよ び細胞活性化因子の完璧なリストを意味することでは決してあり得ない。 細胞のインビトロ培養は、細胞の亜集団を分離するための事前段階を伴ってか 、もしくは伴わずに実施される可能性がある。抗体の回収はその培養培地からの 上清の回収により実施される可能性がある。この上清はそのインビトロ培養中に それらの細胞により分泌されたか、あるいはB細胞から人工的に放出された(例 えばB細胞の溶菌により)抗体を含む。驚くべきことに、抗体含有性上清を直接 使用して病原体の抗原を検出することができる。 好ましい態様では、疾患病原体の試料を標準的緩衝溶液と混合し、そして例え ばSDS−ポリアクリルアミドゲルのような標準的支持体上にのせて、その中に 含まれる蛋白質を分離することができる。分離された蛋白質は、その後にニトロ セルロース、ナイロン、もしくは他のシートに移すことができる。 既述の要領で産生される対応抗体を、その培養培地から回収された上清の形態 で単純に利用することができる。別法では、その抗体を分離および精製すること ができる。 培養培地に含まれる抗体を抗原の精製用に用いることができる。親和性精製、 好ましくは免疫親和性精製を用いることができる。 既述の要領で位置が決定された抗原を、いずれかの適切なアッセイ技術を利用 して検出することができる。 従って抗体探索段階は、このようにして産生された産物を検出用アッセイに供 することを更に含む可能性がある。 検出用アッセイはウエスタン(Western)ブロット技術を含むことがで きる。検出用アッセイは、免疫沈降アッセイ、放射免疫アッセ イ、酵素抗体免疫アッセイ、もしくは免疫蛍光アッセイであることができる。 従って抗原をある方法により精製することができ、その方法には、 未精製の抗原混合物; ファスキオラ(Fasciola)、オステルタギア(Ostertag ia )、およびトリコストロンギルス(Trichostrongylus)、 ならびに関連種から選択される疾患病原体に対する抗体(適切な支持体に固定化 されている); を提供すること; その未精製抗原混合物を固定化抗体を利用する親和性クロマトグラフィーに供 すること;ならびに そのように形成された精製化抗原を単離すること、 を含む。 抗体は既述の培養上清プローブから通常の方法により取得可能である。例えば 、血清もしくは血漿から免疫グロブリンを精製するのに通常に用いられる方法( 例えば硫酸アルミニウムでの沈殿、カプリル酸での分画化、イオン交換クロマト グラフィー)、あるいは固定化させたプロテインGもしくはプロテインAへの結 合および溶出による方法を利用することができる。 このように取得された抗体を、その後には適切な支持体(例えば、CNBr− 活性化セファロース(Sepharose)4B(Pharmacia社)、A ffi−ゲル(Bio−Rad社))、もしくは蛋白質を結合することが可能な 他の親和性クロマトグラフィー支持体に結合させることが可能である。 固定化された抗体をその後には、親和性クロマトグラフィーによる複雑な寄生 虫抽出物からの特異抗原の分画化および精製に適用させることができる。抗原を 固定化抗体に結合させた後には未結合の巨大分子種を固体支持体から洗いさるこ とができるが、それには例えば、1.5MのNaClを含む緩衝液が用いられる 。それに続いてその抗原をその親和性カラムから溶出させることができ、それに は例えば、低いもしくは高いpH緩衝液、あるいはカオトロピックイオン(例え ば、0.5〜3.0Mのチオシアン酸ナトリウム)を含む緩衝液が用いられる。 単離もしくは位置の決定が行われた抗原を、モノクローナル抗体の調製の際に 用いることができる 従って本発明は更に、既述の、ある疾患病原体の抗原に対するモノクローナル 抗体を産生させるための方法を提供し、この方法は、 前記感染防御抗原もしくはその断片に対する抗体を産生可能であり、かつ既 述の疾患病原体に対する感染防御抗原で免疫化される動物から取得されるB細胞 ;および 骨髄腫細胞; を提供し; そのB細胞をその骨髄腫細胞と融合させ; そうすることにより形成されるハイブリドーマ細胞を継代し;そして 前記ハイブリドーマにより産生される抗体を回収すること、 を含む。 このモノクローナル抗体は先に論議される疾患の受動的治療の基盤を形成する 可能性がある。 抗原がファスキオラ ヘパティカ(Fasciola hepati ca )抗原であることが好ましい。 このように形成されたモノクローナル抗体は、本明細書中これ以降に記載され るFY 4−7−12、FY 3−3−1、FY 3−3−2、FY 3−5、 FY 4−7−6、およびFY 1−6からなる群より選択される可能性がある 。 抗原(一つもしくは複数)分子を同定するのには、生物学的もしくは化学的技 術(例えば、クローニング技術)を用いてこの抗原の非限定量を産生することが できるか、もしくは別法では、同定された抗原の様々な断片に対応する合成ペプ チドをワクチンを産生するための手段として用いることができる。 従って、本発明の好ましい態様では、ファスキオラ(Fasciola)、オ ステルタギア(Ostertagia)、およびトリコストロンギルス(Tri chostrongylus )、ならびに関連種から選択される疾患病原体に対 する合成抗原性ペプチドを調製するための方法が提供され、その方法は、 ファスキオラ(Fasciola)、オステルタギア(Ostertagi )、およびトリコストロンギルス(Trichostrongylus)、な らびに関連種から選択される疾患病原体の試料から取得されるcDNAライブラ リーもしくはゲノムライブラリー;ならびに 対応する抗体プローブ [この抗体プローブは、ファスキオラ(Fasciola)、オステルタギ ア(Ostertagia)、およびトリコストロンギルス(Trichost rongylus )種、ならびに関連種から選択される病原体もしくは病原体抽 出物で免疫動物を攻撃誘発させた後の短時間の 内に採取された免疫動物からの生物学的試料を提供することを含む方法により産 生される個別の疾患病原体に対する少なくとも一つの抗体、あるいはその動物か ら取得される対応するモノクローナル抗体、あるいは精製された抗原の注入後に 作製されるポリクローナルもしくはモノクローナル抗体を含む] を提供し; そのcDNAライブラリーもしくはゲノムライブラリーから合成ポリペプチド を産生し; その抗体プローブでその合成ポリペプチドを探索し;そして そのことにより検出される合成抗原性ポリペプチドを単離すること、 を含む。 cDNAもしくはゲノムのライブラリーを使用することができる。cDNAも しくはゲノムのライブラリーを、転写および後続のそのクローンのDNAの発現 が可能であるであろう適切な発現ベクター内に組み込ませることができ、それら は原核生物宿主(例えば、細菌)もしくは真核生物宿主(例えば、哺乳類細胞) のいずれかの中で行われる。ライブラリーをスクリーニングするためのプローブ を、好ましくは (i)既述の要領で同定および精製された抗原のアミノ酸配列に基づく合成オ リゴヌクレオチドプローブ; (ii)その合成オリゴヌクレオチドプローブから作製されるPCR産物: (iii)同定された抗原のアミノ酸配列データから取得される合成ペプチド に基づく抗体; (iv)既述の要領で産生される培養培地から取得される抗体; (v)既述の要領で同定および精製される抗原に対して産生されるモノクロー ナルもしくはポリクローナル抗体;ならびに (vi)例えばWard et al.1989、Nature 241、ペ ージ544〜546により記載される、抗原に対する特異性を有する組換えもし くは合成モノクローナル抗体もしくはポリペプチド、から選択することができる 。 cDNAライブラリーは、オステルタギア キルクムキンクタ(Ostert agia circumcincta)の試料から取得し;それに対応する抗体 プローブは32〜36kDのダブレット抗原に対して作製されたモノクローナル 抗体であることが好ましい。 更に別の態様では、既述の要領で調製される合成抗原性ポリペプチドが提供さ れる。 その合成抗原性ポリペプチドはクローン3−2および5−2bから選択される 可能性があり、それらはアミノ酸配列 を有しており、これについては本明細書中これ以降に記載される。 従って本発明の別の態様では、ファスキオラ(Fasciola)、オステル タギア(Ostertagia)、およびトリコストロンギルス(Tricho strongylus )種、ならびに関連種から選択される疾患病原体に対する 仮想的感染防御抗原が提供され、それらは、 ファスキオラ(Fasciola)、オステルタギア(Ostertagi )、およびトリコストロンギルス(Trichostrongylus)種、 ならびに関連種から選択される疾患病原体の試料;ならびに 既述の方法により産生される、オステルタギア(Ostertagia)お よびトリコストロンギルス(Trichostrongylus)種、ならびに 関連種から選択される疾患病原体に対する少なくとも一つの抗体を含む抗体プロ ーブ; を提供し; 対応する抗体プローブでその疾患病原体試料を探索し;そして 検出される仮想的抗原を単離すること、 を含む方法により産生される。 この仮想的抗原は、これ以降に論議されるワクチンおよび/または診断用抗原 として機能する可能性がある。 本発明の他の態様では、ファスキオラ(Fasciola)、オステルタギア (Ostertagia)、およびトリコストロンギルス(Trichostr ongylus )種、ならびに関連種から選択される疾患病原体に対する感染防 御抗原もしくはその断片に対するモノクローナルもしくはポリクローナル抗体が 提供される。 他の態様では、ファスキオラ(Fasciola)種および関連種に対する感 染防御抗原(これは本明細書中、これ以前に記載される)もしくはその断片に対 するモノクローナルもしくはポリクローナル抗体が提供される。 他の態様では本発明は、ファスキオラ(Fasciola)、オステ ルタギア(Ostertagia)、およびトリコストロンギルス(Trich ostrongylus )種、ならびに関連種から選択される疾患病原体により 動物において引き起こされる感染を予防するための方法が提供され、その方法は 、既述の少なくとも一つの感染防御抗原の有効量を動物に投与することを含む。 感染防御抗原は、本明細書に記載されるファスキオラ ヘパティカ(Fasc iola hepatica)もしくはトリコストロンギルスコルブリホルミス (Trichostrongylus colubriformis)から取得 される抗原であることが好ましい。 本発明の更に別の態様では、ファスキオラ(Fasciola)、オステルタ ギア(Ostertagia)、およびトリコストロンギルス(Trichos trongylus )種、ならびに関連種により動物において引き起こされる感 染の治療のための方法が提供され、その方法は、既述の感染防御抗原に対するモ ノクローナルもしくはポリクローナル抗体の治療学的有効量を動物に投与するこ とを含む。 本発明は更に、既述のファスキオラ(Fasciola)、オステルタギア(Ostertagia )、およびトリコストロンギルス(Trichostro ngylus )種、ならびに関連種から選択される疾患病原体に対する少なくと も一つの抗原の予防学的有効量を含むワクチンすなわち獣医学用組成物を提供す る。このワクチン組成物は多数の疾患病原体に対する複数の感染防御抗原を含む ことが好ましい。 本発明は更に、既述の感染防御抗原に対する少なくとも一つのモノクローナル もしくはポリクローナル抗体の治療学的有効量を含むワクチンすなわち獣医学用 組成物を提供する。このワクチン組成物は複数のモノ クローナルもしくはポリクローナル抗体を含むことが好ましい。 好ましい形態では、複数の防御用物質を単回の治療を介して動物に提供するこ とができる。 本発明に従うワクチンすなわち獣医学用組成物は経口的に投与することができ るか、あるいは非経口的(例えば、筋肉内的、皮下的、皮内的、もしくは静脈内 的注射)に投与することができる。 必要とされる量は活性成分の抗原性によって変化するであろうし、そして現存 するワクチンを代表する免疫応答を誘導するのに十分な量のみが必要とされるで あろう。 反応性の実験により、必要とされる量が容易に確認されるであろう。ワクチン すなわち獣医学用組成物の典型的初期用量は、おおよそ0.001〜1mgの活 性成分/kg体重である可能性がある。この用量率は増加する可能性があるか、 あるいは複式用量を必要に応じて使用して所望されるレベルの防御を提供するこ とができる。 本発明に従うワクチンすなわち獣医学用組成物は更に、その組成物の獣医学的 に許容される担体、希釈剤、もしくは賦形剤を含むことができる。活性成分は担 体中に懸濁もしくは溶解させることができることが好ましい。担体は、動物にと って非毒性でありかつ活性成分に適合性であるいずれかの固体もしくは溶媒であ る可能性がある。適切な担体には、液体担体(例えば、通常の食塩水、および生 理学的濃度かもしくはそれに近い濃度の他の非毒性の塩)、ならびに固形担体( 例えば、タルクもしくはスクロース)がある。例えばフロインド(Freund )のアジュバント(完全もしくは不完全のもの)のようなアジュバント類、ある いは例えばサイトカイン類のような免疫調節性物質を添加して、所望され る場合には抗原の免疫原性を亢進させることができる。気管支管を介する投与の ために使用する際には、そのワクチンはエアロゾルの形態で存在することが適す る。 本発明に従うワクチンすなわち獣医学用組成物はTang et al.、N ature 356:152、1992に記載される要領で、生きたベクター( 例えば、ワクシニアウイルス、サルモネラ)内に取り込ませるか、あるいはDN AもしくはRNAとして投与することができる。 本発明の更に別の態様では、既述の要領で同定および精製された疾患病原体に 対する診断用抗原もしくはその断片を含む診断用アッセイキットが提供される。 この診断用キットを利用して、O. キルクムキンクタ(O. circum cincta )、F. ヘパティカ(F. hepatica)、T. コルブ リホルミス(T. colubriformis)もしくは関連寄生虫から選択 される疾患病原体により引き起こされる動物の感染症を検出することができる。 この診断用アッセイキットは診断用アッセイと組み合わせて利用される可能性 がある。この診断用アッセイはウエスタン(Western)ブロット技術を含 む可能性がある。診断用アッセイは診断用免疫アッセイである可能性がある。こ の免疫アッセイは、免疫沈降アッセイ、放射免疫アッセイ、酵素抗体免疫アッセ イ、免疫蛍光アッセイ、もしくは化学ルミネセントアッセイである可能性がある 。 本発明はここで、以下に示される実施例を参照にすると一層記載が完全になる であろう。しかしながら以下の記述は単に説明であるに過ぎず、 かついずれの状況においても既述の本発明の一般性についての制約としてとらえ られるべきではないことが理解されるべきである。図面について: 図1aオステルタギア キルクムキンクタ(Ostertagiacircu mcincta ) 実験的な免疫スッフォルク(Suffolk)仔ヒツジからのリンパ(1/1 000希釈物)で探索されるオステルタギア キルクムキンクタ(Ostert agia circumcincta)のL3幼虫抽出物のSDS−PAGE( 12.5%ゲル)およびウエスタン(Western)ブロット分析。見かけ上 の分子量26〜36および95〜105kDの2群の免疫反応性種が検出された 。更に同一領域を、攻撃誘発させたヒツジからの第四胃のリンパ節の培養上清を 用いて同定した。図1b〜1eプラーク免疫アッセイによる抗−ダブレットmAbもしくはヒツ ジ血清とのクローンの反応 各クローンのプレートから取り出したIPTGフィルターを数枚の細片に切り 分け、そして抗体と反応させた。検出は、アルカリ性ホスファターゼと複合体形 成させてある抗マウスIgM+IgGもしくは抗−ヒツジIgGで実施した。フ ィルターを、図1bでは抗−ダブレットmAbと、図1cでは陰性対照であるI gM mAbと、図1dでは精製されたダブレット抗原に対して作製されたヒツ ジ血清と、図1eでは陰性対照のヒツジ血清と反応させた。示されるクローンは 、7−1、7−2、5−2b(2つの単離物)、3−2、8−2(2つの異なる 希釈物)、もしくは陰性対照プラークである。図1fクローンから親和性精製された抗体を用いて探索するO.キル クムキンクタ(O.circumcincta)L3抽出物のウエスタン(We stern)ブロット L3幼虫からの水性抽出物の試料を12.5%のSDS−ポリアクリルアミド ゲル上での電気泳動にかけ、これをその後に電気ブロットにかけた。このウエス タン(Western)ブロットを、プラーク免疫アッセイから溶出された親和 性精製化抗体、mAb、ヒツジ血清、あるいは反復感染させてある免疫ヒツジか らの第四胃リンパと反応させ、そして反応物をアルカリ性ホスファターゼ抗マウ スIgM+IgGもしくは抗−ヒツジIgGで検出した。レーン1:陰性対照m Ab;2:抗−ダブレットmAb(溶出されてきた親和性精製化抗体);3:ク ローン7−1;4:クローン7−2;5および6:クローン5−2b(2つの単 離物);7:クローン3−2;8:クローン8−2;9:陰性対照プラーク;1 0:ヒツジ抗−ダブレット血清;11:陰性対照血清;12:免疫ヒツジからの リンパ;M:予めラベル化してある分子量マーカー(BioRad社)。ダブレ ット抗原の位置に矢印を施してある。図1gクローン3−2および5−2bのヌクレオチド配列および予想アミノ酸 配列 アミノ酸を3文字コードで示す。図1hO.ボルブルス(O.volvulus)およびC.エレガンス(C. elegans)からのGBP(複数)とのO.キルクムキンクタ(O.cir cumcincta)クローン 3−2および5−2bの予想アミノ酸配列の整 列図 GBP(複数)についてのアミノ酸配列をANGISを用いるデータベースか ら抽出した(O.ボルブルス(O.volvulus)はGe nPepデータベース(アクセス番号第U04046_1号から;C. エレガ ンス(C.elegans)はPIRデータベース(アクセス番号第S2779 8号)から)。アミノ酸については一文字コードが示される。図1iダブレット抗原がレクチン様GBPであることの証明 O.キルクムキンクタ(O. circumcincta)L3幼虫を緩衝液 で抽出し、そして試料をアシアロフェッツイン−アフィゲル(Affigel) 15カラムに適用させた。洗浄後、結合した蛋白質を100mMのラクトースで 抽出した。レーン:M:分子量マーカー;1:L3抽出物;2:カラムからの最 終素通り分画;3〜7:ラクトース溶出分画。ダブレット抗原の位置に矢印を施 してある(12.5%SDS−PAGE、クーマシーブルー染色化)。図1jおよび1k大腸菌(E. coli)中の組換え抗原の発現 図1jおよび1k。CTAB−可溶化封入体を13%ゲル上で電気泳動にかけ 、それをその後に電気ブロットにかけた。このウエスタン(Western)ブ ロットの半分を抗−ダブレットmAbと反応させ、そしてアルカリ性ホスファタ ーゼと複合体形成させてある抗マウスIgG+IgM(図1j)で検出し、そし て他の半分をヒツジ抗血清と反応させてダブレット抗体を精製し、そしてアルカ リ性ホスファターゼと複合体形成させてある抗−ヒツジIgGで検出した(図1 k)。レーン1:クローン7−1;2:クローン7−2;3:クローン3−2; 4:クローン8−2;5:クローン5−2b;6:pMOSELOX対照。図2a〜2c : −オステルタギア キルクムキンクタ(Ostertagia circumcincta) 3回の個別の試験におけるL3幼虫での感染後のワクチン接種化ヒツジ(●― ●)および対照ヒツジ(○―○)の排泄物当たりの平均卵数(epg)。図2d :H. コントルトゥス(H. contortus)での異種感染後の 第3回目のオステルタギア(Ostertagia)ワクチン接種試験に用いた 対照ヒツジおよびワクチン接種化ヒツジの平均排泄物卵数。図3トリコストロンギルス コルブリホルミス(Trichostrongy lus colubriformis) T. コルブリホルミス(T. colubriformis)感染化ヒツジ のMLN上清で探索した3種のL3線虫幼虫抗原のウエスタン(Western )ブロット。 レーン1. Bio−Radから供与された分子量マーカー。 レーン2. O. キルクムキンクタ(O. circumcincta)L 3抗原。 レーン3. H. コントルトゥス(H. contortus)L3抗原。 レーン4. T. コルブリホルミス(T. colubriformis) L3抗原。 括弧内=トリコストロンギルス コルブリホルミス(Trichostron gylus colubriformis)の抗原 図4:ファスキオラ ヘパティカ(Fasciola hepatica) 予め感染および処置を施してあったラットの200Mcでの経口攻撃 誘発後7日目の肝リンパ節(1)、腸間膜リンパ節(2)、および脾臓(3)か らの上清で探索したNEJ吸虫抗原のウエスタン(Western)ブロット。 レーン4: Bio−Rad社のプレステインド(Prestained)分 子量マーカー。 矢印=MLN上清によってのみ認識される>200kD抗原の位置。図5ファスキオラ ヘパティカ(Fasciola hepatica) 2度免疫化させ、かつ治療を施し、400匹のMcで攻撃誘発させたラットの 肝リンパ節(5)、腸間膜リンパ節(6)、および脾臓(7)からの上清で探索 したNEJ抗原のウエスタン(Western)ブロット。 レーン4: Bio−Rad社のプレステインド(Prestained)分 子量マーカー。 矢印=MLN上清によってのみ認識される抗原の位置。 図6a〜6d: −ファスキオラ ヘパティカ(Fasciola hepat ica) ヒツジMHCクラスII(陰性対照)に対するmAb 38.27での(図6 a)NEJ吸虫の間接的免疫パーオキシダーゼ染色(×40)。類似のネガティ ブ染色を複数のmcAb FY3−5およびFY1−6、(図6b)mcAb FY3−3−2(×40);(図6c)mcAb FY3−3−2(×100) 、および(図6d)mcAb FY3−3−1(×100)を用いて観察した。 (図6d)のより限定的なまばらな染色と比較される(図6b)および(図6c )における強い網状タ イプの染色に注目せよ。矢印はNEJ吸虫の吸盤口を指す。 実施例1 オステルタギア キルクムキンクタ (OSTERTAGIA CIRCUMCINCTA寄生虫および実験動物 O. キルクムキンクタ(O. circumcincta)の第三段階幼虫 (L3)をその寄生虫で実験的に感染させてあるドナーヒツジの排泄物培養物か ら回収した。免疫動物はO. キルクムキンクタ(O. circumcinc ta )の幼虫でヒツジを反復感染させることにより取得し、そしてその後に排泄 物の卵産出をモニターした。攻撃誘発させた用量が排泄物中に卵を殆ど産生させ ないか、あるいは全く産生させない場合には、その動物ga免疫されたものとし た。一旦免疫されたらそのヒツジをイベルメクチン(IVERMECTIN)に 浸し、そして少なくとも4週間の期間放置し、その後に60,000匹のL3幼 虫で攻撃誘発させ、そしてその後に攻撃誘発後5〜8日目に屠殺した。培養上清の調製 第四胃リンパ節(ALN)を取り出し、そして細胞懸濁液を先に引用されるオ ーストラリア特許第640364号に記載される要領で調製した。10〜15m lの大量培養物を培養用フラスコ(Miles社)中で、DME+10%のウシ 胎仔血清中1.0×107細胞/mlの濃度に設定した。予備実験により、この 培養上清中の大半の抗体はインビボで刺激されたリンパ節内に存在する抗体産生 性細胞により産生されること、およびこの抗体産生はポークウィドマイトジェン (PWM)での刺激化によっては更に増大することがないことが証明された。従 ってPWM は別の培養物には添加せず、そして培養上清を、37℃下、5%CO2雰囲気中 での細胞の5日間インキュベーション後に回収し、その後に使用するまで−20 ℃に保存した。第四胃リンパ節のカニューレ挿入およびリンパの回収 ヒツジ(スッフォルク(Suffolk)種の仔ヒツジ)を既述の要領で免疫 化させ、60,000匹のL3幼虫で攻撃誘発させ、そして通常の第四胃リンパ 管内カニューレ挿入を攻撃誘発後4日目に実施した。リンパをカニューレ挿入後 数日間回収し、そして細胞非含有性リンパを使用前に−20℃に保存した。SDS−PAGEおよびウエスタン(Western)ブロット用の抗原の調製 O. キルクムキンクタ(O. circumcincta)の第三段階幼虫 を、おおよそ0.5%のNaHOCl中、CO2で充満させた雰囲気中、37℃ 下で20分間脱鞘させて第二段階の鞘を除去した。その後にこの幼虫をリン酸緩 衝化食塩水(PBS)pH7.4中で10分間、3,000gで反復洗浄および 遠心分離させた。6度目の洗浄後にこれらを、200U/mlのペニシリンおよ び0.2μg/mlのストレプトマイシンの存在下の500mlのDEM培地( pH6.8)に移し、そして39℃下、20%CO2を補充して空気中で3日間 培養した。その後にこの培養培地を3,000gで15分間、20℃で遠心分離 し、そしてインビトロで変体させたL4幼虫をペレット化させ、これを−70℃ に保存した。 抗原は、脱鞘させたL3、インビトロで変体させたL4、インビボでのL4、 および成虫段階から、3度の凍結−解凍、次いでポリトロンホ モジナイザー(Kinematica GmbH社、Switzerland) を用いての均一化、50mM Tris HCl pH8.0、150mM N aCl中での一晩の抽出、および50,000×gでの30分間の遠心により抽 出した。可溶化させた抗原を含む上清を−70℃に保存した。 抽出された抗原を非還元性条件下で12.5%(W/V)のSDS−ポリアク リルアミドゲル上で泳動させ、そしてPVDF膜(Immobilon、Mil lipore社)もしくはニトロセルロース上でのウエスタンブロットを行った 。ワクチン接種試験用の抗原の調製 O. キルクムキンクタ(O. circumcincta)の第三段階幼虫 をCO2を含ませた雰囲気下で2〜3時間、37℃で脱鞘させて第二段階の鞘を 除去した。脱鞘させたL3を3度凍結−解凍し、次いで磨りガラスホモジナイザ ーを用いて均一化させ、その後に2%(w/v)の臭化ヘキサデシルトリメチル −アンモニウム(CTAB、Sigma社)を含む150mM NaCl、50 mM Tris pH8.0中で一晩抽出を行った。粒子状物質を30分間、3 00gの遠心分離により除去した。この上清を更に15,000×gでの30分 間の遠心分離にかけ、そして可溶性抽出物を−20℃に保存した。 抽出した抗原を非還元性条件下(沸騰させずに)で、10%のCTAB−アク リルアミドゲル上で泳動させた。ゲルの適切な領域をそのゲルのいずれかの端で 2枚の細片のウエスタンブロットを行うことにより同定し、そしてそれらの細片 を陽性リンパと反応させた。免疫反応性領域に相当するゲル領域を切り出し、す りつぶし、そして2% CTAB溶 液中で一晩インキュベートして受動的に抗原を溶出させた。CTABを2M尿素 pH10中、ダウエックス(Dowex)樹脂と共に5分間インキュベーショ ンすることにより除去し、その後にPBSに対して一晩透析して尿素を除去した 。この抗原をセントリプレップ(Centriprep)濃縮機(Amicon 社)内で濃縮し、その蛋白質濃度をBCAアッセイ(Pierce社)を用いて 決定し、そしてこの抗原を用いてヒツジを免疫化した。この抗原調製物は、SD S−PAGEゲル上で泳動させた際に26〜36kDの免疫反応性領域を含むこ とが示された。抗原の同定 ウエスタンブロットを行った抗原調製物を、感染させたヒツジからのALNか らのインビトロ培養上清およびカニューレ挿入を施した第四胃リンパ節からのリ ンパを用いて探索した。その培養上清およびリンパの両方共が分子量26〜36 および95〜105kDの2領域を強く示した(図1を参照せよ)。 レクチン複合体と共に行ったブロット化抗原のインキュベーションにより、そ れらの抗原は幾つかのレクチンに結合可能であることが明らかにされた。このこ とは、それらの抗原の内の幾つかがグリコシル化されていることを示す。ウエスタンブロットにより同定される26〜36kD抗原の蛋白質配列決定 この領域内に含まれる抗原のN−末端アミノ酸配列は、SDS−PAGEによ るその蛋白質の分離、それに続くCAPS緩衝液を用いるProBlott配列 決定用膜への電気泳動的移動の後に決定した。移動さ せた蛋白質はクーマシーブルーでの染色により膜上での位置を決定し、そしてそ れらを切り出した。配列は、ブロットカートリッジがはめ込んであるAppli ed Biosystems社の476A蛋白質配列決定機内で決定した。更に 別の中間部配列データは、CTAB精製した抗原を臭化シアンで消化させ、それ らの断片をSDS−PAGEにより分離し、ProBlot上へのブロッティン グを行い、そして先の要領で配列決定を行うことにより作製した。この蛋白質配 列決定の結果を以下に総括してある。26〜36kD領域の上部の2本のバンド からはいずれの配列も取得できず、そして恐らくN−末端が遮蔽されている可能 性があった。上部の32〜36kD領域のこれら2本のバンドは更に「ダブレッ ト」として引用され、それはこの領域に対して作製されたモノクローナル抗体は 両バンドを認識するためであり(図1fを参照せよ)、このことはそれらのバン ドが類似分子であることを意味する。 26〜36kD領域の下部バンドから取得された配列を、Australia n National Genomic Information Servi ceで利用可能な配列データベースライブラリーに対して、プログラムFAST Aを使用してスクリーニングした。この結果を以下に示す。このデータバンク内 の配列に対する高度の相同性により2つの分子が同定された。これらの相同性配 列はトロポミオシンおよびグルタチオンS−トランスフェラーゼであった。 O. キルクムキンクタ(O. circumcincta)の配列で、 (A)トロポミオシンに相同であるものは、 であり、 (B)グルタチオンS−トランスフェラーゼに相同であるものは、 である。 これらのダブレットバンドを含む領域からの配列を取得するために、均一化さ せた第三段階のオステルタギア キルクムキンクタ(Ostertagia ircumcincta )の幼虫の水性抽出物を調製し、そしてこの抽出物中の 蛋白質を還元性条件下でのSDS−PAGEにより分離した。ダブレットバンド をクーマシーブルーで染色したゲルから切り出し、そしてその後にそれらの蛋白 質を切り出したゲルから電気溶出によって抽出した。単離された蛋白質をトリプ シン(Trypsin)で消化し、そしてそのようにして作製されたペプチドを 高速逆相液体クロマトグラフィー(HPLC)により分離した。精製されたペプ チドは、エドマン(Edman)分解によりApplied Biosyste ms社の476A蛋白質配列決定機内で配列決定した。以下のペプチド配列が決 定され、それらは であった。ダブレット抗原をコードするcDNAのクローニング ライブラリーの調製 RNAは、液体窒素中で予め瞬間凍結させてあった新しく回収したL 3幼虫から抽出した(Chomczynski & Sacchi、1987、 Anal.Biochem.、162、156〜159)。メッセンジャーRN A(mRNA)をmAP紙上でのオリゴdT親和性クロマトグラフィー(Ame rsham Australia社)により単離した。二本鎖の相補的DNA( sDNA)は、オリゴdTもしくはランダムプライマーのいずれかで2μgのm RNAをcDNA Synthesis System Plusキット(Am ersham Australia社)を用いてプライミングすることにより調 製した。オリゴdTおよびランダムープライマーでのプライミングにより取得さ れたcDNAを合わせ、そしてEco RIアダプターを添加し(cDNA高速 アダプター連結用モジュール、Amersham Australia社)、そ してEco RIに連結させたアダプター接続化cDNAを切断し、バクテリオ ファージ発現ベクターλMOSELOXアーム(Amersham Austr alia社)を脱リン酸化させ、そしてλ−DNAインビトロパッケージング用 モジュール(Amersham Australia社)を用いてパッケージン グを行った。1.4×106プラーク形成単位(pfu)/mLの初期ライブラ リーが取得され、この内の>90%が組換え体であった。このライブラリーを、 使用前に大腸菌(E. coli)ER 1647細胞内で増幅させた。ライブラリーのスクリーニング 増幅させたcDNAライブラリーの内の5×105pfuを大腸菌(E. oli )BL21(DE3)pLysE細胞上で5×104pfu/プレートで プレート培養した。針で刺した程のサイズのプラークが出現した際に(37℃で 4〜6時間後)このプレートに、予め10 mMのイソプロピルチオ−β−ガラクトシド(IPTG)で飽和させてあったニ トロセルロースフィルターを重層し、そして更に6時間、37℃でインキュベー トした。その後にプレートを一晩4℃に保存した。フィルターをこのプレートか ら取り出し、そしてTNT(10mM Tris−HCl、pH8.0、150 mM NaCl、0.05% Tween 20)内で洗浄し、BLOTTO( TNT中の5% w/v の低脂肪乳粉末)中での遮断を行い、そして室温で2 時間、予めダブレット抗原に対して作製してあったIgMマウスモノクローナル 抗体(mAb)と共にインキュベートした(未希釈の培養上清)。TNT内での 洗浄後にはフィルターを、BLOTTO中で1:5,000希釈でアルカリ性ホ スファターゼと複合体形成させてあるウサギ抗−マウスIgG+IgM(Jac kson Immunoresearch社)と共に室温で1時間インキュベー トした。更にTNT中で洗浄した後、フィルターを0.165mg/mLの5− ブロモ−3−クロロ−4−インドリルリン酸エステル(BCIP)および0.3 3mg/mLのニトロブルーテトラゾリウム(NBT)で、アルカリ性ホスファ ターゼ緩衝液(0.1M Tris−HCl、pH9.5、0.1M NaCl 、5mM MgCl2)中で発色させた。15の仮想的陽性プラーク(この内の 幾つかは非常に微弱であった)を取り出し、そして既述の要領でそのモノクロー ナル抗体での再スクリーニングを行い、この後には5つのプラークが陽性として 残った。これらのプラークを三度目のスクリーニングにかけ、そしてER164 7細胞上でのプレート培養により増幅化保存物を調製した。クローンの分析 ダブレット抗原についてのクローンの特異性を決定するためにプラーク免疫ア ッセイを実施した。プラーク精製されたクローンをBL21(DE3)pLys E大腸菌(E. coli)細胞上でプレート培養し、そして既述の要領でIP TGフィルターを用いる誘導化を施した。その後にこれらのフィルターを、抗− ダブレットmAb、無関係のIgMマウスmAb、および精製されたダブレット 抗原に対してヒツジ内で作製された抗血清、あるいは陰性対照のヒツジ血清と反 応させた(両ヒツジ血清共BLOTTO中の1:50希釈で用い、そして二次抗 体は、Jackson Immunoresearch社からの1:5,000 でのアルカリ性ホスファターゼと複合体形成させてあるウサギ抗−ヒツジIgG であった)。陽性反応を既述の要領で検出した。全クローンが抗−ダブレットm Abに関して陽性であり、そして無関係のmAbおよび陰性対照のヒツジ血清に 関して陰性であった。3−2および5−2bと表示される2つのクローンがヒツ ジ内で作製された抗−ダブレット血清に関して強い陽性を示した(図1b〜1e )。 クローンもしくはλMOSELOX対照プラークを80mMのプレート当たり 2,000プラークでプレート培養して融合溶菌を達成した。針で刺したような プラークが出現したら直ちにIPTGフィルターを添加し、そしてインキュベー ションを一晩継続した。フィルターをTNTで根気よく洗浄し、BLOTTO中 で1時間の遮断を行い、そして室温で4時間、抗−ダブレットヒツジ抗血清(B LOTTO中1:50)と共にインキュベートした。(使用前には、野生型λM OSELOXプラークのプレートからのフィルターでのインキュベーションによ りこの血清から抗−大腸菌(E. coli)抗体を枯渇させた)。その後にフ ィ ルターをTNT内で5度、ホウ酸洗浄用緩衝液(0.1Mのホウ酸、0.5Mの NaCl、0.05%のTween 20、pH8)中で1度、次いでPBS( 140mMのNaCl、2.7mMのKCl、8mMのNa2HPO4、0.00 15mMのKH2PO4)中で1度洗浄した。結合し、親和性精製された抗体は各 クローンに特異的であり、これらを0.1Mのグリシン、0.15MのNaCl 、pH2.6内で、各フィルターについて5mLで1分間溶出し、そして300 μlの1M Tris−HCl、pH8.0を含む試験管内に添加することによ り即座に中和させた。これらの抗体をTNTに対して1〜2時間、4℃で透析し 、低脂肪乳粉末を5% w/v になるまで添加し、そして−20℃で保存した 。L3幼虫の水性抽出物を12.5%の変性性SDS−ポリアクリルアミドゲル 上で電気泳動し、そして蛋白質を電気ブロッティングによりImmobilon 膜(Millipore社)に移した。この膜をTNT中で洗浄し、BLOTT O中で遮断させ、そして細片に切り分けた。この細片をクローンから親和性精製 された抗体と、抗−ダブレットmAbもしくは陰性対照mAbと、あるいはヒツ ジ抗−ダブレット抗血清もしくは陰性対照ヒツジ血清と共に4℃で一晩インキュ ベートした。検出は、アルカリ性ホスファアターゼと複合体形成させてある抗− 種抗体を用いて、およびそれに次いでBCIPおよびNBTでの発色を用いて実 施した。ヒツジ抗−ダブレット抗血清に関して陽性を示す2つのクローン、3− 2および5−2bについて親和性精製された抗体は、ウエスタン(Wester n)ブロット上ではO. キルクムキンクタ(O. circumcincut )の幼虫からのダブレットバンドを特異的に認識した(図1f)。 これらのクローンを、ベクターの製造業者(Amersham Austra lia社)により推奨される要領でカルベニシリンの存在下で大腸菌(E. oli )BM25.8細胞上でプレート培養することによりプラスミド形態(p MOSELOX中)内に挿入して保護した。プラスミドDNAの調製は、「Mo lecular Cloning、A Laboratory Manual、 第二版」(Sambrook,J.、Fritsch,E.F.& Mania tis,T.、1989、Cold Spring Harbor Labor atory Press)に記載の要領でアルカリ性溶菌およびCsCl濃度勾 配分離法により実施した。プラスミドDNAの試料をEco RIで消化し、そ して50μg/mLの臭化エチジウムを含むTAE緩衝液(40mMのTris −酢酸エステル、pH8、1mMのEDTA)中1%のアガロースゲル上で分離 した。クローン3−2は約1000、400、および200塩基対の3つのEc RI断片を含む一方で、クローン5−2bは1000および400塩基対の 2断片を含んでいた。DNA配列決定 DNA配列決定は、セクアナーゼ(Sequenase)キットを用いて、製 造業者の説明書(United States Biochemical Co rporation社)に従ってジデオキシ方法により実施した。配列決定用の 反応はα−35S−dATPの存在下で実施し、そしてゲルをオートラジオグラフ ィーにかけた。最初にその挿入断片をフランクするベクターに基づくプライマー を用いた(T7の遺伝子10およびSP6プライマー)。それらの挿入断片の全 長の配列を決定するための更に別のプライマーを、取得された配列に基づいて設 計した。ク ローン3−2および5−2bは相同のDNA配列を含むが、例外は、クローン3 −2がかなり長い3’非翻訳領域を有することで、その領域にはmRNAのポリ (A)テイルが含まれる。DNA配列および予想アミノ酸配列を図1gに示す。 この予想アミノ酸配列を用いて複合型蛋白質データベースを検索するが、それに はBLASTプログラム(Altschul,S.F.、Gish,W.、Mi ller,W.、Myers,E.W. & Lipman,D.J.、199 0、J.Mol.Biol. 215、403−410)を、インターフェース としてANGISを用いるNational Centre for Bio technology Information上で用いた。この配列は、カエ ノルハブディティス エレガンス(Caenorhabditis elean )およびオンコケルカ ボルブルス(Onchocerca volvulu )からの32kDのレクチン様β−ガラクトシド結合性蛋白質(GBP)とか なり相同性が高いことが見いだされた。O. キルクムキンクタ(O. cir cumcincta )配列はC. エレガンス(C. eleans)配列と 69%の相同性を、かつO. ボルブルス(O. volvulus)配列と7 8%の相同性を有していた。アミノ酸配列の整列図を図1hに示す。これらの相 同配列との相似性によると両クローンは開始用ATGを含む。ダブレットがレクチン様β−ガラクトシド結合性蛋白質であることの証明 ダブレット抗原とC. エレガンス(C. eleans)の32k GB Pが共通に有する特性には、SDS−PAGE上でのサイズ、グリコシル化の欠 損、および遮蔽されるN−末端がある(Hiraba yashi,J.、Satoh,M,、およびKasai,K.、1992、J .Biol.Chem. 267、15485−15490、を参照せよ)。C . エレガンス(C. eleans)のGBPの特色は、アシアロフェッツ インカラムに結合させることにより親和性精製可能であるということである(H irabayashi,J.、Satoh,M,、Ohyama,Y.、& K asai,K.、1992、J.Biochem.Tokyo 111、553 −555)。 O. キルクムキンクタ(O. circumcincta)のL3幼虫を水 性緩衝液(150mMのNaCl、2mMのEDTA、50mMのTris−H Cl、pH8.0)中で抽出し、そしてその抽出物をアシアロフェッツイン−ア フィゲル(Afigel)15カラムに適用させた。結合した蛋白質を100m Mのラクトースを含む先の緩衝液で溶出させた。SDS−PAGEによる分析は 、そのダブレットがアシアロフェッツインカラムに結合することを明らかにした (図1i)。このことは、そのダブレットが真の意味でレクチン様β−ガラクト シド結合性蛋白質であることを証明している。このダブレットの両バンド共がそ の糖カラムに結合するため、それらは両方ともレクチン様GBPである。このG BPがなぜO. キルクムキンクタ(O. circumcincta)におい ては2本のバンドとしての見かけを示すかは、C. エレガンス(C. el eans )においてはなぜそれが単一バンドのみであるかということと同様に未 知のことがらである。恐らくO. キルクムキンクタ(O. circumci ncta )の蛋白質はいくらかの度合いの翻訳前開裂を受けるのであろう。 線虫におけるこれらGBPの機能は知られてはいないが、C. エレ ガンス(C. eleans)についてはそれらが形態形成(例えば、外被形 成)の調節に関与すると仮定されている。組換え抗原の発現 クローンもしくはpMOSELOX対照からのプラスミドDNAを大腸菌( coli)BL21(DE3)pLysE細胞内に、D.Hanahan( 「DNA Cloning:A Practical Approach」内、 第1巻、1985(ed. D.M.Glover)、IRL Press、O xford、p115)の簡便な形質転換方法を用いて形質転換させた。BM2 5.8からのプラスミドをこの株に移すことが必須であり、それはこの組換え抗 原はT7プロモーターの調節下で発現され、かつBL21(DE3)pLysE 細胞がlacプロモーターの調節下にT7ポリメラーゼをコードする遺伝子を保 持するためである。コロニーを拾いあげ、そして37℃で一晩増殖させた。10 mLの培養物にその一晩培養物からの1:100希釈物を接種し、そして5時間 増殖させた。組換え蛋白質合成は、0.1mMになるまでのIPTGの添加によ り誘導させ、そしてインキュベーションを一晩継続させた。大腸菌(E. co li )細胞ペレットを、0.1%のTriton X−100を含むPBS中に 再懸濁させ、そして超音波処理により破壊した。封入体を含む不溶性物質をペレ ット化させ、そして超音波処理により1%のCTAB中に再懸濁させた。試料を SDS−PAGEおよびウエスタン(Western)ブロットにより分析した (図1jおよび1k)。クローン3−2および5−2bは融合蛋白質を産生し、 これらは抗−ダブレットmAbもしくはダブレット抗原に対するヒツジ抗血清で 探索するウエスタン(Western)ブロットでは 陽性を示した。それとは対照的に、クローン7−1、7−2、および8−2によ り産生される融合蛋白質はダブレットmAbに関しては陽性であったが、ヒツジ 抗血清に関しては陽性ではなく、このことにより初期に記載されたプラーク免疫 アッセイの結果が立証された(図1b〜1e)。pMOSELOX対照蛋白質は いずれの抗体とも反応しなかった。全組換え融合蛋白質およびpMOSELOX 対照蛋白質はCTAB−可溶化細胞ペレット内に独占的に局在しており、このこ とはそれらが封入体内で発現されることを示している。ワクチン接種試験 3回のワクチン接種試験を、26〜36kDの免疫反応性領域を含む天然のO . キルクムキンクタ(O. circumcincta)抗原のCTAB抽出 物を用いて実施した。 ワクチン接種を施したヒツジを、各免疫化について2〜3週間の間隔を開けて クイル(quil)A中の50〜100μgの蛋白質で3回免疫した。対照用ヒ ツジにはクイル(quil)Aのみを投与した。全免疫化は皮内的投与で実施し た。全ヒツジを最終免疫化後2〜3週間目に20,000匹のL3幼虫で攻撃誘 発させ、そして排泄物中の卵数をモニターした。3回の個別のワクチン接種試験 の結果を図2a〜2cに示し、そしてこれは、対照と比較する場合のワクチン接 種群の排泄物中卵数の明白な減少を示す。 初回試験は5頭のワクチン接種ヒツジおよび3頭の対照ヒツジからなっていた 。第二試験は10頭のワクチン接種ヒツジおよび8頭の対照ヒツジを有していた 。第三回目の試験は7頭のワクチン接種ヒツジおよび7頭の対照ヒツジからなっ ていた。種交差反応性 O. キルクムキンクタ(O. circumcincta)の26〜36k D抗原でのワクチン接種を施したヒツジからの血清で探索した際に、26〜36 kD領域はやはりO. オステルタギイ(O. ostertagii)抗原調 製物内にも同定された(非公開)。このことは、類似抗原がやはりこの線虫種お よび恐らく他の線虫種内に存在することを示す。 第三回目のオステルタギア(Ostertagia)ワクチン接種試験の最後 にヒツジの末梢血リンパ球増殖アッセイを、未精製の可溶性H. コントルトゥ ス(H. contortus)L3抽出物を用いて実施した。H. コントル トゥス(H. contortus)抗原でのかなり有意な(P<0.02)刺 激化が、対照ヒツジ(平均6122cmp)と比較するとワクチン接種化ヒツジ (平均24003cpm)に観察され、このことは26〜36kDの抗原領域内 での2寄生虫種間の交差反応性を意味する。交差防御を評定するために、第三試 験の全ヒツジをイベルメクチンに浸して残存するオステルタギア(Ostert agia )蠕虫を除去し、そして10000匹のH. コントルトゥス(H. contortus )幼虫で感染させた。図2dに示されるように、排泄物の卵 数は対照群と比較するとワクチン接種群では一貫して低目になっており、このこ とは交差防御が生じていることを示唆する。対照群の排泄物卵数がかなり変動す るため、統計的有意性は日毎の卵数では達成されてはいないが、それら2群の間 の変動には有意な差異が存在していた(F−検査)。これら2つの結果は、ハエ モンクス(Haemonchus)種とオステルタギア(Ostertagia )種との間の有 意な異種刺激化および防御が存在すること、ならびに類似の防御用分子が存在し そうであることを示す。95〜105kD抗原の特性決定 オーストラリア特許第640,364号に記載されるハエモンクスコントルト ゥス(Haemonchus contortus)の60〜90kDの表面抗 原に対して調製された特異的抗血清も、同一の95〜105kD領域内に存在す るO. キルクムキンクタ(O. circumcincta)L3幼虫抽出物 と反応した。このことは、この抗原はH. コントルトゥス(H. conto rtus )について記載されたものに類似する抗原であることを示唆するのであ ろう。 実施例2 トリコストロンギルス コルブリフォルミスTRICOSTRONGYLUS COLUBRIFORMIS実験の設計 ヒツジをT. コルブリフォルミス(T. colubriformis)で の数度の感染により免疫化し、そして少なくとも4カ月間は未感染のままにさせ た。これらを50,000匹のT. コルブリフォルミス(T. colubr iformis )L3幼虫で攻撃誘発させ、10日後に屠殺し、そして第一腸間 膜リンパ節(MLN)を取り出した。リンパ節細胞をO. キルクムキンクタ(O. circumcincta)について記載される要領で処理および培養し 、そしてその上清を用いて寄生虫抗原のウエスタン(Western)ブロット を探索した。O. キルクムキンクタ(O. circumcincta)、H .コントルトゥス(H. contortus)、およびT. コルブリ フォルミス(T. colubriformis)からのL3幼虫抗原抽出物は 、以前にO. キルクムキンクタ(O. circumcincta)について 記載される要領で調製した。 抽出された抗原を、12.5%(w/v)のSDS−PAGE上還元的条件下 で泳動させ、そしてPVDF膜(Immobilon、Millipore社) 上へのウエスタン(Western)ブロットを行った。このウエスタン(We stern)ブロットをMLN−上清で探索し、そしてパーオキシダーゼと複合 体形成させてある抗−ヒツジIg(DAKO社)で発色させた。結果および論議 32〜35kDの分子量の間にT. コルブリフォルミス(T. colub riformis )抗原抽出物に関して強力な反応が観察され、そしてこれはダ ブレットでできているという見かけを示す(図3)。O. キルクムキンクタ(O. circumcincta)およびH.コントルトゥス(H. cont ortus )抗原に関しては反応が全く観察されないか、あるいは微弱であった 。しかしながらT. コルブリフォルミス(T. colubriformis )ダブレット抗原は既述のO. キルクムキンクタ(O. circumcin cta )抗原と、SDS−PAGE上では同一の位置に存在し、そしてそのため 両者は本質的には類似する分子ではあるが、相同の上清抗体プローブにより最も 強力に認識される種特異的エピトープを伴っている可能性が存在する。 実施例3 ファスキオラ ヘパティカFASCIOLA HEPATICA) 我々は、オーストラリア特許第640364号に記載される要領で取得された抗 体プローブを用いるウエスタン(Western)ブロットの技術を用いてF. ヘパティカ(F. hepatica)の仮想的感染防御抗原を同定した。類 似抗原が他のファスキオラ(Fasciola)種(例えば、ファスキオラ ギ ガンティカ(F. gigantica)ならびに他の吸虫類寄生虫(例えば、 スキストソーマ エスピーピー(Schistosoma spp.)中に存在 する可能性もある。寄生虫および抗原抽出物 F. ヘパティカ(F. hepatica)の被嚢幼虫(Mc)をCiba −Geigy社(N.S.W.、Australia)から取得した。新しく脱 嚢した若虫(NEJ)を、以前に記載される(オーストラリア特許第64036 4号)インビトロ脱嚢化により取得した。若虫肝蛭は、経口感染後17日目にマ ウス肝臓から回収した。様々な吸虫段階は既述の要領で(オーストラリア特許第 640364号)、プロテアーゼ阻害剤を含むPBS中で超音波処理にかけ、S DS非還元性試料用緩衝液中で沸騰させ、10%のSDS−PAGEゲル上での 泳動にかけ、そしてウエスタン(Western)ブロット作製用のPVDF膜 (Immobilon−P、Millipore社、MA)上に移した。培養上清の調製 脾臓、肝リンパ節(HLN)、および腸間膜リンパ節(MLN)細胞のインビ トロ培養物を、本質的には既述(オーストラリア特許第640364号)の要領 で、培養培地(10%のウシ胎仔血清、2mMのグルタミン、100u/mlの ペニシリン、100μg/mlのストレプト マイシン、および2.5×10-5の2−メルカプトエタノールを含むDEM)中 のml当たり3×106細胞に設定した。上清を4〜5日のインキュベーション 後に回収し、そして使用するまで−20℃に保存した。実験の設計 8〜9週令のPVCラットを100匹のF. ヘパティカ(F. hepat ica )のMcで感染させ、次いで10日後には75μg/グラムでの殺吸虫剤 Fasinex 120(Ciba−Geigy社)で処理した。このラットを 200匹のMcで6週間後に経口攻撃誘発させ、そして攻撃誘発後7〜10日後 に屠殺してHLN、MLN、および脾臓細胞を回収した。結果 「急激な」感染が全く生じない場合(すなわち、殺吸虫剤による初期感染の完 全治癒すなわち除去)、後発の攻撃誘発感染後には様々なリンパ性器官の間に局 所的抗体応答の顕著な差異が存在した。脾臓もしくはHLN上清を用いてNEJ 抗原のウエスタン(Western)ブロットを探索した際には全く反応が観察 されなかった一方で、顕著な抗原ダブレットがMLN細胞からの上清により認識 された。この抗原は110kDの分子量マーカーの上方に位置し(図4)、かつ 後の実験では(非公開)200kDの分子量マーカーの上方に遊走することが判 明しており、そして更に>200kD抗原として引用される。 「急激な」感染の兆候が検出される場合には(すなわち、肝肉芽腫もしくは胆 管内の成虫吸虫)、変化した複雑なパターンのNEJ抗原認識がHLN上清に関 して観察されるが、>200kD抗原はまたもや、後発の攻撃誘発感染後のML N細胞上清により特異的に認識されるに過ぎ ない(非公開)。 全ラットは経口攻撃誘発感染に対して免疫化されており、それは肉眼的に観察 できる肝臓病変の痕跡が存在しないこと、およびすりつぶした全肝臓調製物から の若虫吸虫が全く存在しないことにより判定された。 先と同一のMLN上清を17日目の肝蛭抗原を用いてウエスタン(Weste rn)ブロット上で反応させた際には、そのような>200kDダブレット反応 の所見は得ることができず(非公開)、このことはこの抗原がNEJ段階に特異 的であることを示唆する。結論 非還元性SDS−PAGEゲル上での>200kD分子量のダブレット抗原( これはNEJ段階に存在する)が発見され、これは免疫ラットの経口攻撃誘発後 の初期後発応答の間にMLN細胞の培養上清により特異的に認識される。経口攻 撃誘発感染に対してラット内に発揮される免疫性は消化管のレベルで生じること が示されているため(Vet.Parasitol. 1986、20、63〜 93)、この抗原はワクチン候補物でありそうである。>200kD抗原はNE J吸虫に特異的な段階に存在するように思われ、それはその抗原が肝組織から回 収された吸虫中に類似の条件下では検出されないためであり、そしてそのためこ の抗原はNJE段階に対してのみに有効である可能性がある。 実施例4 ファスキオラ ヘパティカFASCIOLA HEPATICA) 寄生虫および抗原の抽出、ならびに培養上清の調製は、実施例2に報告される 様式で実施した。実験の設計 8〜9週令のPVCラットを50匹のF. ヘパティカ(F. hepati ca )のMcで経口的に感染させ、そして14日後に150μgのトリクラベン ダゾール(Triclabendazole)/グラムで処置した。これらのラ ットには150匹のMcの後発経口感染を施し、そして4日後に先と同様の処置 を施した。初回感染の1〜2週間後にラットを400匹のMcで経口攻撃誘発さ せ、そしてHLN、MLN、および脾臓細胞の回収のために7日目に屠殺した。モノクローナル抗体(mcAb)産生 ラットは既述の要領で免疫化および攻撃誘発させ、そしてその攻撃誘発感染後 5日目に屠殺した。MLN細胞上清を調製し、そしてMRC細胞性免疫部門、O xford、英国、により供与されたY3ラット骨髄腫株と融合させた。融合物 上清を、MEJおよび17日目の肝段階抗原に対してウエスタン(Wester n)ブロット上でスクリーニングした。陽性融合物を、フィーダーとしてラット 胸腺を用いて少なくとも2度再クローニングした。mcAb(複数)での表面染色 インビトロで脱嚢化させたNEJを、0.05%のアジ化ナトリウムを含むm cAb上清と共に氷上で30分間インキュベートした。これらを冷却PBS−ア ジド中で3回洗浄し、そしてPBS中で1/20に希釈したパーオキシダーゼ複 合体形成化ウサギ抗−ラット免疫グロブリン(DAKO−Denmark社)と 共に以前と同様にインキュベートした。PBS中での3度の洗浄後、ジアミノ( Diamino)ベンジジン基質を用いる発色を数分間進行させ、そして希釈に より停止させた。 PBS中で更に2度洗浄した後、NEJを1%のホルムアルデヒドおよび2%の グルコースを含むPBS中に固定化し、そして染色状況を光学顕微鏡下で評定し た。結果 実施例3の結論に記載される>200kD抗原は、2度免疫化したラットのM LN上清中にも存在していた。それに加えてこの過免疫MLN上清は、約32k Dの抗原および42kDと100kDとの間のおおよその分子量を有する拡散性 抗原(一つもしくは複数)も認識した(図5)。更に2つの余計な抗原がNEJ 抗原のブロット上のみに検出され、そしてこれは17日目の肝臓段階の抗原につ いては検出されなかった。モノクローナル抗体(mcAb) 幾つかのモノクローナル抗体を、2度免疫化させかつ攻撃誘発させたMLN細 胞の融合物から取得した。これらのmcAbの内の3つ(F.h.1〜3)はM LN上清を用いて検出される3つの抗原を認識するように思われた。あるmcA bを感染化ラットの肝リンパ節から作製し(FY1−6)、そしてこれはある抗 原を認識したが、その抗原はNEJおよび肝段階吸虫の両方についても感染血清 で強く認識された。作製された全mcAbおよびそれらの個々の分子量抗原を表 1にまとめてある。 後の実験(非公開)により、mcAb FY4−7−12、FY3−3−1、 およびFY3−3−2はナイーブマウスの感染後2日目に回収された腹膜吸虫段 階抗原とは依然として反応するが、4日目のものとは反応しないことが確認され ている。 生存可能なNEJと反応させる場合には、2つのmcAb(FY3−3−1およ びFY3−3−2)をNEJ吸虫の表面と反応させるが、各々は独特な染色パタ ーンを示した(図6)。生化学的特性決定 それらのmcAbにより認識される分子の還元感受性を、NJE蛋白質抽出物 への2−メルカプトエタノール(5% v/v の最終濃度)の添加により調査 した。還元後にはF.h.2抗原の有意な上方移動が存在し、このことはこの抗 原が数々のジスルフィド結合を含むことを示唆する。mcAb FY3−3−2 により認識される最上部のバンドは還元後にゲルの低目の位置へと遊走した一方 で、F.h.6抗原につい ての移動度の変化は存在しなかった。 それらのmcAbが炭化水素エピトープを認識するか否かを決定するために、 NEJ抗原抽出物のSDS−PAGEゲルをPVDF膜上にブロットし、そして Woodward,MP et al.(J.Immunol.Methods 、78:143、1985)により記載される要領で過ヨウ素酸塩で処理した。 過ヨウ素酸塩処理後には、mcAb FY3−3−2およびFY1−6の反応性 は各々消失するか、もしくは劇的に減少し、このことは、これらのmcAbが炭 化水素エピトープと反応することを示す。各ブロットの過ヨウ素酸塩処理はmc Ab FY3−3−1およびFY4−7の反応性は変化させなかった。mcAb FY3−3−2による炭化水素エピトープの認識はウエスタンブロット上での 拡散性認識パターンを説明しており、それはその炭化水素エピトープが糖蛋白質 の範疇に存在する可能性があるためである。アミノ酸配列データ NEJ抗原調製物をSDS−PAGE上で泳動させ、ProBlot膜(Ap plied Biosystems社)上にブロットし、そしてクーマシー(C oomassie)で染色した。抗原番号F.h.2およびF.h.6の位置に 相当するバンドを切り出し、そしてABI型476A蛋白質配列決定機内で直接 配列決定を行った。取得されたN−末端配列は、 であった。 F.h.2についての配列は、スキストソーマ マンソニ(Schis tosoma mansoni)のカテプシンB(Sm31)のmRNAと14 のaa(アミノ酸)が重複する点で64.3%の相同性を示した(Mol.Bi ochem.Parasitol. 33:113−122(1989))。 F.h.6については明白は相同性は見いだされなかった。結論 本発明は攻撃誘発させた免疫ラットのMLN上清により認識されるこれらの抗 原を含み、そして全抗原ならびにそれらの個別の抗体が表1に記載される。経口 攻撃誘発感染に対してラット中に発揮される免疫性は消化管および腹膜のレベル で初期の吸虫段階に対して生じることが示されているため(Vet.Paras itol. 1986、20:63〜93、に総説が記載される)、これらの抗 原はワクチン候補物となる。これらの抗原の内の4つはNEJおよび2日令の吸 虫に対する段階特異的なものであると思われ、それはそれらの抗原が感染の後期 段階に回収された吸虫では類似条件下(ウエスタン(Western)ブロット )で検出されなかったためであり、そしてそのためこれらは防御に関与するよう に思われる。段階特異的抗原は肝蛭においてはこれまでに同定されておらず、か つ本発明において新規の抗体産生性細胞プローブを用いることによってのみ検出 されるに過ぎない。 結局のところ、他の様々な改変物および/または変造物は、本明細書に概要が 記載される本発明の精神から逸脱することなく作成される可能性があるというこ とが理解されるべきである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI C12P 21/08 9358−4B C12P 21/08 // C12N 5/10 9281−4B C12N 5/00 B 15/02 9162−4B 15/00 C (C12P 21/08 C12R 1:91) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ),AM, AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,CH,C N,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE ,HU,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK, LR,LT,LU,LV,MD,MG,MN,MW,N L,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE ,SI,SK,TJ,TT,UA,US,UZ,VN (72)発明者 ウオーカー,ジヨン オーストラリア・ビクトリア3103バルウイ ン・クラフアムストリート26 (72)発明者 アシユマン,キース オーストラリア・ビクトリア3337メルト ン・アラワタパレイド10 (72)発明者 ニユートン,スーザン・エリザベス オーストラリア・ビクトリア3041ストラス モア・レバノンストリート3

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 本明細書中これ以前に記載される、26〜36および95〜105キロ ダルトンの領域のおおよその分子量を有する抗原から選択される、オステルタギ ア キルクムキンクタ(Ostertagia circumcincta)も しくは関連感染体に対する仮想的感染防御抗原もしくはその断片。 2. 26〜36kD抗原がその32〜36kDの位置にダブレット抗原を含 む、請求の範囲1に記載の仮想的感染防御抗原。 3. ダブレット抗原がレクチン用ベータ−ガラクトシド結合性蛋白質であり 、かつペプチド配列 の内の一つもしくは複数を含む可能性のある、請求の範囲2に記載の仮想的感染 防御抗原。 4. 26〜36kD領域内の抗原がトロポミオシンのO. キルクムキンク タ(O. circumcincta)相同物であり、以下のN−末端配列:MK AEEVRQALKおよび中間部配列:VEADLERAEERAEAAGENKVVVLを含む、請求の範囲1に 記載の仮想的感染防御抗原。 5. 26〜36kD領域内の抗原がグルタチオンS−トランスフェラーゼの O. キルクムキンクタ(O. circumcincta)相同物であり、N −末端配列:VQYKLYYFDGRXAAEVを含む、請求の範囲1に記載の仮想的感染防御抗 原。 6. 本明細書中これ以前に記載される、32〜35キロダルトンの おおよその分子量を有するトリコストロンギルス コルブリホルミス(Tric hostrongylus colubriformis)もしくは関連感染体 に対する仮想的感染防御抗原もしくはその断片。 7. 抗原がダブレット抗原である、請求の範囲6に記載の仮想的感染防御抗 原。 8. 本明細書中これ以前に記載される、28キロダルトン、32キロダルト ン、37キロダルトン、42〜100キロダルトン、54〜55キロダルトン、 および>200キロダルトンの領域のおおよその分子量を有する抗原から選択さ れる、ファスキオラ ヘパティカ(Fasciola hepatica)もし くは関連感染体に対する仮想的感染防御抗原もしくはその断片。 9. >200キロダルトン抗原がダブレット抗原である、請求の範囲8に記 載の仮想的感染防御抗原。 10. 32kD抗原がN−末端ペプチド配列KPNYKRQFEPFSDELIHYINLEを含む、 請求の範囲8に記載の仮想的感染防御抗原。 11. 54〜55kD抗原がN−末端ペプチド配列LEDNGRTHWAVLVAを含む、請 求の範囲8に記載の仮想的感染防御抗原。 12. ファスキオラ ヘパティカ(Fasciola hepatica)抗 原が攻撃誘発させた免疫ラットの腸間膜リンパ節(MLN)からの上清により特 異的に認識される、請求の範囲8に記載の仮想的感染防御抗原。 13. 請求の範囲1〜12の内のいずれか一つに記載される、ファスキオラ(Fasciola )、オステルタギア(Ostertagia)、およびトリコ ストロンギルス(Trichostrongylus) 種、ならびに関連種から選択される疾患病原体に関連する抗原を調製するための 方法であって、 ファスキオラ(Fasciola)、オステルタギア(Ostertagi )、およびトリコストロンギルス(Trichostrongylus)種、 ならびに関連種から選択される疾患病原体の試料;ならびに ある方法(その方法は、 免疫動物をファスキオラ(Fasciola)、オステルタギア(Os tertagia )、およびトリコストロンギルス(Trichostrong ylus )種、ならびに関連種から選択される病原体もしくは病原体抽出物で攻 撃誘発させた後の短時間の内に採取されたその免疫動物からの生物学的試料を提 供し; その生物学的試料から細胞を単離し; 細胞を適切な培養培地中でインビトロで培養し;そして 前記細胞から産生される抗体を回収すること、 を含む)により産生される個別の疾患病原体に対する少なくとも一つの抗体を含 む対応する抗体プローブ を提供し; その対応する抗体プローブで病原体試料を探索して少なくとも一つの抗原を 検出し;そして 検出された抗原を単離すること、 を含む、方法。 14. 疾患病原体の試料が攻撃に対して最も強い感受性を示す発達段階に採取 される、請求の範囲13に記載の方法。 15. 試料が幼虫段階から採取される、請求の範囲14に記載の方法。 16. 対応する抗体プローブが培養培地から回収された上清の形態をとる、請 求の範囲13に記載の方法。 17. 上清が攻撃誘発された免疫ラットの腸間膜リンパ節(MLN)からのも のである、請求の範囲16に記載の方法。 18. 請求の範囲1〜12の内のいずれか一つに記載されるファスキオラ( asciola )、オステルタギア(Ostertagia)、およびトリコス トロンギルス(Trichostrongylus)種から選択される疾患病原 体の抗原に対するモノクローナル抗体を産生するための方法であって、 前記感染防御抗原もしくはその断片に対する抗体を産生可能であり、かつ既 述の疾患病原体に対する感染防御抗原で免疫化された動物から取得されるB細胞 ;および 骨髄腫細胞; を提供し; そのB細胞をその骨髄腫細胞と融合させ; そのことにより形成されるハイブリドーマを継代し;そして 前記ハイブリドーマにより産生される抗体を回収すること、 を含む、方法。 19. 抗原がファスキオラ ヘパティカ(Fasciola hepatic )抗原である、請求の範囲18に記載の方法。 20. 請求の範囲18もしくは19に記載の方法により産生される感染防御抗 原に対するモノクローナル抗体。 21. 本明細書中これ以前に記載される、FY4−7−12、FY3 −3−1、FY3−3−2、FY3−5、FY4−7−6、およびFY1−6か らなる群より選択される、ファスキオラ ヘパティカ(Fasciola he patica )抗原に対するモノクローナル抗体。 22. 請求の範囲1〜12の内のいずれか一つに記載のファスキオラ(Fas ciola )、オステルタギア(Ostertagia)、およびトリコストロ ンギルス(Trichostrongylus)種、ならびに関連種から選択さ れる疾患病原体に対する合成抗原性ペプチドを調製するための方法であって、 ファスキオラ(Fasciola)、オステルタギア(Ostertagi )、およびトリコストロンギルス(Trichostrongylus)種、 ならびに関連種から選択される疾患病原体の試料から取得されるcDNAライブ ラリーもしくはゲノムライブラリー;ならびに 対応する抗体プローブ(これは、 免疫動物を、ファスキオラ(Fasciola)、オステルタギア( stertagia )、およびトリコストロンギルス(Trichostron gylus )種、ならびに関連種から選択される病原体もしくは病原体抽出物で 攻撃誘発させた後の短期間の内に採取されたその免疫動物からの生物学的試料を 提供することを含む方法により産生される個別の疾患病原体に対する少なくとも 一つの抗体、あるいはその免疫動物から取得される対応するモノクローナル抗体 、あるいは精製された抗原の注射後に作成されるポリクローナルもしくはモノク ローナル抗体を含む) を提供し、 cDNAライブラリーもしくはゲノムライブラリーから合成ペプチドを作成 し; それらの合成ペプチドをその抗体プローブで探索し;そして それにより検出された合成抗原性ペプチドを単離すること、 を含む、方法。 23. cDNAライブラリーがオステルタギア キルクムキンクタ(Oste rtagia circumcincta)の試料から取得され;かつ対応する 抗体プローブが32〜36kDダブレット抗原に対して作成されたモノクローナ ル抗体である、請求の範囲22に記載の方法。 24. 請求の範囲22もしくは23に記載の方法により産生される合成抗原性 ペプチド。 25. 本明細書中これ以降に記載される、アミノ酸配列 を有する、合成抗原性ペプチド、クローン3−2および5−2b。 26. 請求の範囲1〜12の内のいずれか一つに記載の診断用抗原もしくはそ の断片を含む診断用キット。 27. 請求の範囲1〜12の内のいずれか一つに記載の少なくとも一つの感染 防御抗原の予防学的有効量を動物に投与することを含む、動物における疾患を予 防するための方法。 28. 請求の範囲20〜21に記載の感染防御抗原に対するモノクロ ーナル抗体の治療学的有効量を動物に投与することを含む、動物における疾患の 治療のための方法。 29. 請求の範囲1〜12の内のいずれか一つに記載の、ファスキオラ(Fa sciola )、オステルタギア(Ostertagia)、およびトリコスト ロンギルス(Trichostrongylus)から選択される少なくとも一 つの疾患病原体に対する少なくとも一つの感染防御抗原の予防学的有効量を含む ワクチンすなわち獣医学的組成物。 30. 多数の疾患病原体に対する複数の感染防御抗原を含む、請求の範囲29 に記載のワクチンすなわち獣医学的組成物。 31. 請求の範囲20もしくは21に記載の少なくとも一つのモノクローナル 抗体の治療学的有効量を含むワクチンすなわち獣医学的組成物。 32. 複数のモノクローナル抗体を含む、請求の範囲31に記載のワクチンす なわち獣医学的組成物。 33. 実質的には本明細書中これ以前に実施例の内のいずれか一つに関連して 記載される、仮想的感染防御抗原もしくはモノクローナル抗体。
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