JPH09502747A - 改良された洗浄性能を有する濃密化次亜塩素酸塩洗剤組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、濃密化された水性界面活性剤組成物に関する。前記組成物は、次亜塩素酸アルカリ金属塩、脂肪酸のアルカリ金属塩、長鎖アミンオキシド、および洗浄性を増強する短鎖界面活性剤ならびに粘度を回復させる第三級アルコールを含んでなる。

Description

【発明の詳細な説明】 改良された洗浄性能を有する濃密化次亜塩素酸塩洗剤組成物 技術分野 本発明は、次亜塩素酸塩ベースの濃密化水性漂白および洗浄組成物に関する。 背景技術 次亜塩素酸塩漂白剤ならびに長鎖アミンオキシドおよび脂肪酸の組み合わせを 、濃密化剤としてその中に含んでいる液体組成物は周知の技術である。 このような組成物は良い洗浄特性を有すべきことが望まれている。しかしなが ら、長鎖アミンオキシドは最適の洗浄効果を与えない。そのため、本発明の第１ の目的は、洗浄性の改良された次亜塩素酸塩ベースの漂白剤組成物を提供するこ とである。 この目的に答えるために短鎖界面活性剤を配合させることが、有益かつこの目 的つまり洗浄性能を高めることが今や判明している。しかしながら、このような 組成物に短鎖界面活性剤を配合させると、前記組成物の粘度が低下することが観 察されている。しかしながら、垂直表面および水平に対して傾斜した表面にもよ り長く組成物を付着させるために、前記組成物は粘着性があるべきことが高度に 望ましいと考えられる。 したがって、本発明の目的はさらに、次亜塩素酸塩漂白剤および短鎖界面活性 剤を含み、粘度を保持している液体組成物を提供することである。 この目的に答えるため、本発明は、長鎖アミンオキシドと脂肪酸、さらに洗浄 性を増強するための短鎖界面活性剤および粘度を回復させるための長鎖第三級ア ルコールを含む液体組成物の処方を提案するものである。 本発明のさらに有利な点は、次亜塩素酸塩の酸化をくい止める第三級アルコー ルによって漂白剤の安定性が影響されないことである。 長鎖アミンオキシドおよび完全飽和脂肪酸を含む濃密化漂白組成物は周知の技 術である。 米国特許第４，２８２，１０９号明細書には、次亜塩素酸塩および直鎖および 分枝長鎖Ｃ₁₀−Ｃ₁₈アミンオキシドを濃密化剤として含む、濃密化漂白剤組成物 が開示されている。短鎖Ｃ₆−Ｃ₈アミンオキシドまたは第三級アルコールについ ては述べられてはいない。 ＥＰ２７４８８５号明細書には、次亜塩素酸のアルカリ金属塩、ならびに分枝 および直鎖の混合したＣ₁₅アミンオキシドとともに直鎖Ｃ₁₄アミンオキシド、お よび任意の脂肪酸を含む濃密化漂白剤組成物が開示されている。短鎖アミンオキ シドまたは第三級アルコールについては述べられてはいない。 ＥＰ２３３６６６号明細書には、次亜塩素酸塩、次亜塩素酸塩可溶性界面活性 剤および脂肪酸のアルカリ金属塩を含む濃密化漂白剤組成物の製法が開示されて いる。この洗剤は、好ましくはラウリルジメチルアミンであるアミンオキシドを 含め有効である。第三級アルコールについては述べられてはいない。 ＤＥ２８３７８８０号明細書は、次亜塩素酸アルカリ金属塩ならびに粘度を高 めるための様々な鎖長（Ｃ₅−Ｃ₁₇）の分枝および直鎖アミンオキシドの混合物 からなる漂白剤組成物をカバーしている。その組成物は脂肪酸を任意に含むが、 第三級アルコールについての開示はない。 ＥＰ３０４０１号明細書は、次亜塩素酸塩ならびにｐＨおよび粘度を含めた一 定数の特性の製品を含む濃密化漂白剤組成物をカバーしている。Ｃ₈−Ｃ₁₈アミ ンオキシドおよび脂肪酸は濃密化剤として好ましい。第三級アルコールの開示は ない。 発明の開示 本発明の組成物は、剪断速度５０ｒｐｍの場合において粘度が２０〜２００ｃ ｐｓであって、ｐＨが１２より大きく、次亜塩素酸アルカリ金属塩、次亜塩素酸 塩相容性長鎖アミンオキシドおよび脂肪酸アルカリ金属塩を含む液体漂白剤組成 物である。さらに前記組成物は、洗浄性の改善のために次亜塩素酸塩相容性短鎖 界面活性剤を、粘度の回復のために第三級アルコールを含む。 長鎖アミンオキシドは、好適には式Ｒ₁Ｒ₂Ｒ₃ＮＯ（式中、Ｒ₁はＣ₁₀−Ｃ₁₈ア ルキル基であり、Ｒ₂およびＲ₃は独立してＣ₁からＣ₃のアルキル基であり、前記 長鎖アミンオキシド対短鎖界面活性剤の比率は４：１から１．５：１である）に よって表されるアミンオキシドを含む。第三級アルコールは、Ｒ₇Ｒ₈Ｒ₉ＣＯＨ （式中、Ｒ₇はＣ₄−Ｃ₉アルキル基であり、Ｒ₈およびＲ₉はＣ₁−Ｃ₃アルキル基 および全炭素原子数は８〜１２である）から選択する。 全ての比率、％、および部は、ここでは特に断らない限り全組成物の重量％で ある。 発明を実施するための最良の形態 本発明の液体洗剤組成物は、次亜塩素酸アルカリ金属塩、脂肪酸のアルカリ金 属塩、および次亜塩素酸塩相容性の長鎖アミンオキシドを含む。前記組成物の洗 浄性能は、次亜塩素酸塩相容性短鎖界面活性剤の添加によって改善され、粘度は Ｃ₈−Ｃ₁₂第三級アルコールの添加によって回復する。 すなわち、本発明の必須成分は、好ましくは次亜塩素酸アルカリ金属塩である 次亜塩素酸塩漂白剤である。しかしながら、本発明においては次亜塩素酸アルカ リ金属塩として、好ましい他の次亜塩素酸塩化合物を用いてもよく、次亜塩素酸 カルシウム、および次亜塩素酸マグネシウムから選ぶこともできる。本発明にお いて好ましい次亜塩素酸アルカリ金属塩は、次亜塩素酸ナトリウムである。本発 明の組成物は、前記次亜塩素酸塩漂白剤を組成物中の活性塩素を０．４〜４％、 好ましくは１〜２％含む。 本発明の他の必須成分は、次亜塩素酸塩相容性の長鎖アミンオキシドおよび脂 肪酸の組み合わせである。前記組み合わせは、濃密化助剤として用いられる。 本発明において好適に用いられる長鎖アミンオキシドは、式Ｒ₁Ｒ₂Ｒ₃ＮＯ（ 式中、Ｒ₁はＣ₁₀−Ｃ₁₈アルキル基、好ましくはＣ₁₀からＣ₁₄であり、Ｒ₂および Ｒ₃は独立してＣ₁からＣ₃のアルキル基およびその混合物である）で表されるア ミンオキシドから選んでもよい。 本発明において好適に用いられる長鎖アミンオキシドは、ヘキストから入手で きるゲナミノクス（Ｇｅｎａｍｉｎｏｘ^RＬＡ）およびＣ₁₂−Ｃ₁₄アロモクス［ Ａｒｏｍｏｘ^RＤＭＭＣＯ−Ｗ（ＡＫＺＯ）］である。本発明によれば、前記組 成物は前記長鎖アミンオキシドを０．６〜３％含んでいてもよい。 本発明において好適に用いられる脂肪酸は、Ｃ₈−Ｃ₁₈脂肪酸のアルカリ金属 塩である。どのＣ₈−Ｃ₁₈脂肪酸も好適な脂肪酸であることができるが、好まし くは完全飽和脂肪酸の好ましくはナトリウム、カリウム、またはリチウム塩、よ り好ましくはナトリウム塩である。ここで用いる脂肪酸は、カプリル酸、カプリ ン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸ならびに天然源 から誘導され、好適に堅くなった脂肪酸例えば、タロー、ココナッツオイル、グ ラウンドオイルおよびババスオイルの混合物から選ぶことができる。本発明の脂 肪酸は、全組成物に対して０．２〜２重量％含むことができる。 本発明の組成物の洗浄性能は、次亜塩素酸塩相容性短鎖界面活性剤を配合する ことにより強化できることが見いだされた。 本発明の組成物は、次亜塩素酸塩相容性短鎖界面活性剤またはそれらの混合物 を含む。通常の全ての界面活性剤は疎水性部分と親水性部分からなる。短鎖界面 活性剤とは、ここではそれらの疎水性部分としてＣ₆−Ｃ₁₀アルキル鎖を有する 界面活性剤を意味する。このような短鎖界面活性剤とは、この分野において一般 的に用いられるものであり、しかしより短いアルキル鎖、およびどのような種類 であることもできる。したがって、本発明において好適に用いられる短鎖界面活 性剤には、Ｃ₆−Ｃ₁₀アルキルサルフェート（Ｃ₆−Ｃ₁₀ＳＯ₄）、アルキルエー テルサルフェート（Ｃ₆−Ｃ₁₀（ＯＣＨ₂ＣＨ₂）ｅＳＯ₄）、アルキルスルホネー ト（Ｃ₆−Ｃ₁₀ＳＯ₃）、アルキルスクシネート（Ｃ₆−Ｃ₁₀ＯＯＣＣＨ₂ＣＨ₂Ｃ ＯＯＺ）、アルキルカルボキシレート（Ｃ₆−Ｃ₁₀ＣＯＯＭ）、アルキルエーテ ルカルボキシレート（Ｃ₆−Ｃ₁₀（ＯＣＨ₂ＣＨ₂）_eＣＯＯＭ）、アルキノけルコ シネート（Ｃ₆−Ｃ₁₀ＣＯＮ（ＣＨ₃）Ｒ）、アルキルスルホスクシネート（Ｃ₆ −Ｃ₁₀ＯＯＣＣＨ（ＳＯ₃Ｍ）ＣＨ₂ＣＯＯＺ）、アミンオキシド（Ｃ₆−Ｃ₁₀Ｒ Ｒ’ＮＯ）およびベタイン（Ｃ₆−Ｃ₁₀Ｎ⁺（ＣＨ₃）₂ＣＨ₂ＣＯＯ−）が含まれ る。式中の同類部分のｅおよびｐは独立して０〜２０であり、ｚはＭまたはＲで あり、ＭはＨまたは例えばＮａ、Ｋ、Ｌｉ、ＮＨ₄、アミンを含む公知のカウン ターイオンのどれであってもよく、Ｘは、直接鎖に接続した少なくとも３個のヒ ドロキシルを有する直鎖ヒドロカルビル鎖を有するポリヒドロキシヒドロカルビ ルまたはそれらのアルコキシレート誘導体であり、ＲおよびＲ’は、Ｃ₁−Ｃ₅ア ルキル基、可能ならばヒドロキシル基によって機能化され、ＲおよびＲ’は好ま しくはＣ₁−Ｃ₃、最も好ましくはメチルである。本発明の組成物は、想定される 最終用途によって、上記の界面活性剤を単独、またはそれらのどのような組み合 わせでどのように含んでいてもよい。 好ましい非イオン界面活性剤はアミンオキシドである。ここで用いるのに好適 な短鎖アミンオキシドは式Ｒ₂Ｒ₃Ｒ₄ＮＯ（式中、Ｒ₄はＣ₆−Ｃ₈アルキル基、な らびに、Ｒ₂およびＲ₃は独立してＣ₁からＣ₃アルキル基およびそれら の混合物である）によって表されるアミンオキシドから選択してもよい。 ここで用いるのに好ましい短鎖陰イオン界面活性剤は、Ｃ₆−Ｃ₁₀アルキルサ ルフェート（Ｃ₆−Ｃ₁₀ＳＯ₄）およびアルキルスルホネート（Ｃ₆−Ｃ₁₀ＳＯ₃） である。最も好ましくは、Ｃ₆−Ｃ₈アルキルサルフェートおよびアルキルスルホ ネートである。このような短鎖陰イオン界面活性剤は、周知の硫酸化またはスル ホン化工程とそれに続く中性化によって製造できるが、前記陰イオン短鎖界面活 性剤はより簡便には例えば、ローンポーレンから商品名ロウダポン（Ｒｈｏｄａ ｐｏｎ^RＯＬＳ）またはウィツコから商品名ウィッツコネート（Ｗｉｔｃｏｎａ ｔｅ^R）として市販されている。 ここで用いるのに好ましい短鎖界面活性剤は、ジメチルオクチルアミンオキシ ド、ジメチルオキシルアミンオキシド、およびオクチルサルフェートである。こ こで用いるのに好適な短鎖界面活性剤は、好ましくは次亜塩素酸塩相容性である 。本発明によれば、この組成物は０．５〜２％、好ましくは１から１．５％の短 鎖界面活性剤を含む。 本発明の組成物は、前記長鎖アミンオキシドと前記短鎖界面活性剤を比率４： １から１：１、好ましくは２：１から１：１、より好ましくは１．５：１から１ ：１で含む。 本発明の組成物に短鎖界面活性剤を配合することは、前記組成物の粘度を低下 させる結果となる。第三級アルコールの添加によって組成物の粘度が回復できる ことが判明した。 ここで用いるのに好適な第三級アルコールは式Ｒ₇Ｒ₈Ｒ₉ＣＯＨ（式中、Ｒ₇は Ｃ₄−Ｃ₉好ましくはＣ₆−Ｃ₈、Ｒ₈およびＲ₉はＣ₁−Ｃ₃好ましくはメチル基であ る）によって表されるアルコールから選ぶことができる。本発明は、粘度の回復 量の第三級アルコールを含む。この組成物は、０．０５〜１％、好ましくは０． ０５〜０．８％、より好ましくは０．０５〜０．５％の前記第三 級アルコールを含んでいてもよい。ここで用いるのに好適な第三級アルコールは 、炭素原子８〜１２個を有するもので、好ましくはジメチルヘキシルカルビノー ルおよびジメチルオクチルカルビノールである。 本発明の組成物は、前記第三級アルコールおよび前記短鎖界面活性剤を比率０ ．０４〜１、好ましくは０．２〜０．６で含む。 本発明の第三級アルコールは、その組成物の粘度をブルックフィールド粘度計 ＲＶＴにより、温度２５℃において、３番スピンドルを用い、５０ｒｐｍにおい て測定して、２０〜２００ｃｐｓ、好ましくは２０〜１５０ｃｐｓに濃密化させ る。 本発明の組成物の他の必須要件によれば、ｐＨは１２より大きく、好ましくは １２．５より大きく、より好ましくは１２．８より大きい。これは、０．５〜２ ％の苛性アルカリを添加することにより達成できる。ここで用いるのに好適な苛 性アルカリには水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムが含まれる。 本発明の組成物はさらに任意成分として他の長鎖界面活性剤を含むことができ る。好適な長鎖界面活性剤にはアルキルサルコシネート、アルキルエーテルサル フェートおよびパラフィンスルホネートが含まれる。 本発明の組成物はさらに多くの添加成分、例えば次亜塩素酸塩溶解性かつ安定 な着色剤および香料、ならびにキシレンスルホン酸ナトリウムなどの好水性物質 を含んでいてもよい。 本発明の組成物は、ＧＢ１３２９０８６号明細書に記載の方法などの周知の方 法によって調製することができる。 本発明の組成物は、硬質表面の漂白などの様々な漂白目的に対して使用しても よい。前記組成物の濃密化した性質によって、非濃密化漂白剤組成物に比較して 垂直または傾斜した表面に対して、より長い間付着する。 本発明の組成物は、以下の実施例によって説明することができる。 例

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ， ＣＮ，ＣＺ，ＦＩ，ＧＥ，ＨＵ，ＪＰ，ＫＧ，ＫＰ，Ｋ Ｒ，ＫＺ，ＬＫ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＮ，ＭＷ，ＮＯ ，ＮＺ，ＰＬ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ， ＴＴ，ＵＡ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 剪断速度５０ｒｐｍにおいて粘度が２０〜２００ｃｐｓであり、ｐＨが １２より大きく、次亜塩素酸アルカリ金属塩、式Ｒ₁Ｒ₂Ｒ₃ＮＯ（式中、Ｒ₁はＣ₁₀ −Ｃ₁₈アルキル基であり、Ｒ₂およびＲ₃は独立してＣ₁からＣ₃のアルキル基で ある）で表される次亜塩素酸塩相容性長鎖アミンオキシドおよびＣ₈−Ｃ₁₈脂肪 酸のアルカリ金属塩を含んでなる水性洗剤組成物であって、前記組成物が、さら に、疎水性部分と親水性部分（ただし、前記疎水性部分の鎖長はＣ₆−Ｃ₁₀であ る）からなる次亜塩素酸塩相容性短鎖界面活性剤（ただし、前記長鎖アミンオキ シド対短鎖界面活性剤の比率は４：１から１．５：１である）、および粘度が回 復する量の式Ｒ₇Ｒ₈Ｒ₉ＣＯＨ（式中、Ｒ₇はＣ₄−Ｃ₉アルキル基である）、およ びＲ₈およびＲ₉はＣ₁−Ｃ₃アルキル基である）で表される第三級アルコールであ って、合計８から１２の炭素原子数を有する第三級アルコールまたはその混合物 を含んでなることを特徴とする、水性洗剤組成物。 ２． 前記長鎖アミンオキシド対短鎖界面活性剤の比率が１．５から１である 、請求項１に記載の水性洗剤組成物。 ３． 前記短鎖界面活性剤を０．５〜２％含んでなる、請求項１または２に記 載の水性界面活性剤。 ４． 前記短鎖界面活性剤が、ジメチルオクチルアミンオキシド、ジメチルヘ キシルアミンオキシドおよびオクチルサルフェートから選ばれてなる、前記請求 項のいずれか１項に記載の水性界面活性剤。 ５． 前記第三級アルコールを０．０５〜１％含んでなる、前記請求項のいず れか１項に記載の水性界面活性剤。 ６． 前記第三級アルコールが、ジメチルヘキシルカルビノールおよびジメチ ルオクチルカルビノールから選ばれてなる、前記請求項のいずれか１項に記載の 水性界面活性剤。 ７． 粘度が２０〜１５０ｃｐｓである、前記請求項のいずれか１項に記載の 水性界面活性剤。 ８． 前記次亜塩素酸アルカリ金属塩を０．５〜３％含んでなる、請求項８に 記載の水性界面活性剤。 ９． １２．５より大きいｐＨを有してなる、前記請求項のいずれか１項に記 載の水性界面活性剤。 １０． 前記第三級アルコール対前記短鎖界面活性剤の比率が０．０４：１か ら０．２：０．６である、前記請求項のいずれか１項に記載の水性界面活性剤。