JPH0950136A - アライメント方法 - Google Patents

アライメント方法

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JPH0950136A
JPH0950136A JP7201992A JP20199295A JPH0950136A JP H0950136 A JPH0950136 A JP H0950136A JP 7201992 A JP7201992 A JP 7201992A JP 20199295 A JP20199295 A JP 20199295A JP H0950136 A JPH0950136 A JP H0950136A
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JP
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wafer
mark
light
reticle
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JP7201992A
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Masahiro Nei
正洋 根井
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Nikon Corp
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F9/00Registration or positioning of originals, masks, frames, photographic sheets or textured or patterned surfaces, e.g. automatically
    • G03F9/70Registration or positioning of originals, masks, frames, photographic sheets or textured or patterned surfaces, e.g. automatically for microlithography
    • G03F9/7065Production of alignment light, e.g. light source, control of coherence, polarization, pulse length, wavelength
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
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    • G03F9/70Registration or positioning of originals, masks, frames, photographic sheets or textured or patterned surfaces, e.g. automatically for microlithography
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウエハマークの位置がマークの打ち換え等に
より変化するのに応じてアライメントセンサが移動して
も、レチクルとウエハとを高精度に位置合わせする。 【解決手段】 アライメントセンサをセンサ駆動系によ
りXY方向及びZ方向に移動可能とする。レチクルアラ
イメントを行った後、露光用のデータファイルに設定さ
れたウエハマークの位置に合わせてアライメントセンサ
を設定位置に移動する(ステップ101,102)。そ
して、アライメントセンサのメリジオナル方向(M方
向)のテレセントリック性、波長の異なる2つのビーム
の相対的な位置ずれ、及びサジタル方向(S方向)のテ
レセントリック性を順次調整する(ステップ103〜1
08)。その後、ベースラインチェック及びサーチアラ
イメントを順次行った後、ダイ・バイ・ダイ方式により
ウエハの各ショット領域に露光する(ステップ109〜
111)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、投影露光装置にお
けるマスクと感光基板との位置合わせのためのアライメ
ント方法に関し、特にアライメントセンサが感光基板上
のアライメントマークの位置に応じて移動可能な構成を
有する場合に適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】半導体素子、液晶表示素子、撮像素子
(CCD等)、又は薄膜磁気ヘッド等の製造の際に使用
されるステッパー等の投影露光装置においては、マスク
としてのレチクル上に形成された回路パターンを感光基
板としてのウエハ又はガラスプレート等上のフォトレジ
スト層に高い重ね合わせ精度で転写するために、レチク
ルとウエハとを高精度に位置合わせ(アライメント)す
ることが求められている。
【0003】このためのアライメントセンサとしては、
レーザ光をウエハ上のドット列状のアライメントマーク
に照射し、そのマークにより回折又は散乱された光を用
いてそのマークの位置を検出するLSA(Laser Step A
lignment)方式、ハロゲンランプを光源とする波長帯域
幅の広い光で照明して撮像したアライメントマークの画
像データを画像処理して計測するFIA(Field Image
Alignment)方式、あるいはウエハ上の回折格子状のアラ
イメントマークに、同一周波数又は周波数を僅かに変え
たレーザ光を2方向から照射し、発生した2つの回折光
を干渉させ、その位相からアライメントマークの位置を
計測するLIA(Laser Interferometric Alignment )
方式等のアライメントセンサがある。斯かる従来のアラ
イメントセンサは固定されており、投影露光装置を立ち
上げるとき(組立調整時)等に、一度アライメントセン
サの光学部材の位置関係等の調整を行ってしまった後
は、特にセンサ単独で調整を行う必要はなかった。
【0004】例えば特開昭61−65436号公報に開
示されているようなLSA方式のアライメントセンサに
おいては、基本的な光学調整や電気調整が終わった後に
照明光のテレセントリック性の調整(以下、「テレセン
調整」という)と呼ばれる光学調整を行う。このテレセ
ン調整は、具体的には、ウエハステージを上下させて計
測値が変化しないような角度になるように光学系内の素
子を微調整することにより、アライメントに用いられる
照明光の主光線がウエハに対して垂直に落射するように
調整するものである。
【0005】その後に、ウエハステージ上に設けられた
基準マーク部材に刻まれている基準マークを用いて照明
光としての照射位置を計測し、その計測された照射位置
を装置内の基準位置パラメータの1つとして記憶装置に
格納する。以上のような光学調整は、装置を立ち上げる
ときに1回だけ行われ、その後はベースラインチェック
(計測中心と露光中心との間隔のチェック)と呼ばれる
装置の長期的な変動を補正するシーケンスにより計測後
の補正が行われている。
【0006】また、従来アライメント方式としては、投
影光学系を介してウエハの位置を測定するTTL(スル
ー・ザ・レンズ)方式、及び投影光学系を介することな
く直接ウエハの位置を計測するオフ・アクシス方式によ
るアライメントが主流であったが、最近では、ICの高
集積化が進み露光装置の重ね合わせ精度に対する要求が
厳しくなってきている。そのためにTTR(スルー・ザ
・レチクル)方式のアライメント方式が注目されてい
る。このTTR方式のアライメント方法(以下、「TT
Rアライメント」という)は、露光時にウエハとレチク
ルとを同時に観察し、両者の相対関係を目標値に追い込
むものであり、露光位置でアライメント動作を行い、ウ
エハステージのステッピング精度の影響を受けない高精
度な重ね合わせ動作を行うことができるという特徴があ
る。
【0007】ところで、ウエハ上の回路パターンは、何
層もの積み重ねにより形成される。その場合、ウエハ上
に形成されるアライメントマーク(ウエハマーク)が複
数の層(レイヤ)で使用されると、その間のプロセスに
よって次第に損傷を受けるため、レイヤに応じてウエハ
マークの打ち換えが行われ、ウエハマークの位置が変化
する。従って、TTRアライメントの特徴を生かすため
には、ウエハ上のショット領域付近でのウエハマークの
位置に応じてアライメントセンサの位置が移動できなけ
ればならない。
【0008】図6は、従来のTTRアライメントのフロ
ーチャートを示し、この図6において、ステップ601
でアライメントマークの位置を読み込み、ステップ60
2においてアライメントセンサの位置を設定する。そし
て、ステップ603,604でベースラインチェックを
行い、ウエハを粗く位置決めするサーチアライメントを
行った後、ステップ605において、アライメントセン
サによりレチクルとウエハとを直接観察して、精密なア
ライメントを行い、その位置で露光光を照射するという
ダイ・バイ・ダイ露光(D/D露光)が行われていた。
【0009】この場合、ステップ605ではアラメント
センサの照明光としては露光光が用いられ、レチクル上
のアライメントマーク(レチクルマーク)とウエハマー
クとを重ねて観察し、その両者の位置ずれを目標値内に
追い込むように操作していた。その場合、アライメント
センサは指定された位置に単に移動するだけで、特に光
学的な調整は行われていなかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述のような従来の技
術においては、ウエハマークの打ち換えによりアライメ
ントセンサが新しいウエハマークの位置に応じて移動し
ても、特にアライメントセンサの移動に伴う光学系の変
化に対する調整は行われていなかった。そのため、ウエ
ハマークの打ち換えによって重ね合わせ精度が変化して
しまうといった不都合があった。最近は、半導体素子等
の一層の高集積化によって、重ね合わせ精度をより厳し
く管理することが求められているため、ウエハマークの
打ち換えによる重ね合わせ精度の低下を防止することが
必要となっている。
【0011】本発明は斯かる点に鑑み、ウエハマークの
打ち換え等によりアライメントセンサの位置が移動して
も、レチクルとウエハとを高精度に位置合わせできるア
ライメント方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によるアライメン
ト方法は、露光光(IL)のもとでマスク(6)上のパ
ターンを投影光学系(21)を介して感光性の基板
(9)上に転写する投影露光装置で、所定のアライメン
ト光を用いてその投影光学系(21)を介してそのマス
ク(6)上の位置合わせ用マーク(RM)とその基板
(9)上の位置合わせ用マーク(WM)との相対的な位
置ずれ量を検出するアライメント系(1)を用いて、そ
のマスク(6)とその基板(9)との位置合わせを行う
アライメント方法において、そのアライメント系(1)
をその基板(9)上の位置合わせマーク(WM)の形成
位置に応じて移動自在に配置し、そのアライメント系
(1)をその基板(9)上の位置合わせ用マーク(W
M)の位置に合わせて移動する第1工程(ステップ10
2)と、そのアライメント系(1)の光学特性を所定の
状態に向けて調整する第2工程(ステップ103〜10
8)と、を有するものである。
【0013】この場合、その第2工程で調整される光学
特性の一例は、そのアライメント系のテレセントリック
性又はそのアライメント光のその基板(9)上での照射
位置である。また、そのアライメント光の一例は、波長
の異なる複数の光束(LB1 ,LB 2 )からなる光束で
あり、この場合、そのアライメント系(1)はその複数
の光束(LB1 ,LB2 )によるその基板(9)上の位
置合わせ用マーク(WM)からの回折光(LB1 +1,L
2 -1)を検出し、且つ、その第2工程で調整される光
学特性としては、その基板(9)上でのその複数の光束
(LB1 ,LB2 )の照射位置の相対的な位置ずれ量を
選択することが望ましい。
【0014】また、その第2工程終了後、更にその光学
特性を測定し、該測定結果がその所定の状態から所定の
許容値を越えてずれているときにその第2工程を繰り返
すことが好ましい。また、そのアライメント系(1)の
設定位置と、その光学特性をその所定の状態にするため
のそのアライメント系(1)の調整量との関係を予め求
めて記憶しておき、その第2工程で、そのアライメント
系(1)の設定位置、及びその記憶してある関係に基づ
いて定まる調整量だけそのアライメント系(1)を調整
するようにしてもよい。
【0015】斯かる本発明のアライメント方法によれ
ば、第1工程でアライメント系(1)を基板(9)上の
位置合わせ用マーク(WM)の位置に合わせて移動する
と共に第2工程で、その位置合わせ用マークの位置に合
わせてアライメント系(1)の光学特性が所定の状態に
向けて調整されるため、従来のように基板(9)上の位
置合わせ用マーク(WM)の位置が異なることによる光
学特性の誤差は発生せず、重ね合わせ精度が従来の方法
に比べて格段に向上する。
【0016】また、第2工程で調整される光学特性が、
アライメント系(1)のテレセントリック性又はアライ
メント光の基板(9)上での照射位置である場合には、
それぞれ光束のケラレが少なくなるか、若しくは基板
(9)の高さによる検出誤差が小さくなるか、又は十分
なSN比の検出信号が得られる。また、アライメント光
が、波長の異なる複数の光束(LB1 ,LB2 )からな
り、アライメント系(1)がその複数の光束による基板
(9)上の位置合わせ用マーク(WM)からの回折光
(LB1 +1,LB2 -1)を検出し、第2工程で調整され
る光学特性が、基板(9)上でのその複数の光束の照射
位置の相対的な位置ずれ量である場合には、例えばその
複数の光束の照射位置の相対的な位置ずれ量が所定の範
囲内になるようにアライメント系(1)を調整すること
で、複数波長を重畳しても高いSN比の信号が得られ
る。
【0017】また、第2工程終了後、更に光学特性を測
定し、この測定結果が所定の状態から所定の許容値を越
えてずれているときにその第2工程を繰り返す場合に
は、光学特性は最終的に許容値以内となり、適正な光学
特性に調整されたアライメント系(1)を用いて高精度
に位置合わせできる。また、アライメント系(1)の設
定位置と光学特性を所定の状態にするためのアライメン
ト系(1)の調整量との関係を予め求めて記憶してお
き、その第2工程で、アライメント系(1)の設定位
置、及び記憶してある関係に基づいて定まる調整量だけ
アライメント系(1)を調整する場合には、アライメン
ト系(1)の光学特性の調整時間が短縮される。更に、
例えばアライメント系(1)の位置が設定されると同時
に、その記憶された関係に基づきアライメント系(1)
の光学特性が自動的に調整されるシステムにしておけ
ば、アライメント系(1)の光学特性の調整時間が更に
短縮される。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明によるアライメント
方法の実施の形態の第1の例につき図1及び図2を参照
して説明する。本例は、ステッパー型の投影露光装置に
おいて2光束ヘテロダイン干渉方式(LIA方式)でT
TR方式のアライメントセンサを使用して、ダイ・バイ
・ダイ方式で露光する場合に本発明を適用したものであ
る。
【0019】図2は、本例の投影露光装置の全体の概略
構成を示し、この図1において、露光時には不図示の露
光照明系からの波長λ0 の露光用の照明光ILがレチク
ル6に照射され、その照明光のもとでレチクル6のパタ
ーンが投影光学系21を介して例えば1/5に縮小され
てフォトレジストが塗布されたウエハ9上の各ショット
領域に投影される。露光用の照明光ILとしては、水銀
ランプのi線(波長:365nm)の他エキシマレーザ
光(波長:248nm,193nm等)等も使用でき
る。ここで、投影光学系21の光軸AXに平行にZ軸を
取り、Z軸に垂直な平面で図2の紙面に平行にX軸を、
図2の紙面に垂直にY軸を取る。
【0020】この場合、レチクル4はレチクルステージ
10上に保持され、レチクルステージ10は投影光学系
21の光軸AXに垂直な平面内でX方向、Y方向、及び
回転方向(θ方向)にレチクル6の位置決めを行う。レ
チクルステージ10上に固定された移動鏡12、及び外
部に設置されたレーザ干渉計(不図示)によりレチクル
ステージ10のX座標、Y座標、及び回転角が常時計測
され、計測値が装置全体の動作を統轄制御する中央制御
系15に供給されている。レチクル4のパターン領域の
近傍にはX軸用の回折格子状のレチクルマークRM、及
びY軸用の回折格子状のレチクルマーク(不図示)が形
成され、それらの外側にはレチクルアライメント用の一
対のアライメントマーク(不図示)も形成されている。
【0021】一方、ウエハ9は不図示のウエハホルダを
介してウエハステージ11上に載置されている。ウエハ
ステージ11は投影光学系21の光軸AXに垂直な平面
内でX方向、Y方向、及び回転方向(θ方向)にウエハ
9の位置決めを行うと共にウエハ9の焦点方向(Z方
向)の位置決めも行う。ウエハステージ11上に固定さ
れた移動鏡13、及び外部に設置されたレーザ干渉計
(不図示)によりウエハ9のX座標、Y座標、及び回転
角が常時計測され、計測値が中央制御系15に供給され
ている。ウエハ9の各ショット領域にはX軸の回折格子
状のウエハマークWM及びY軸の回折格子状のウエハマ
ーク(不図示)が付設されている。
【0022】また、ウエハステージ11上のウエハ9の
近傍にはウエハマークと同じピッチの格子状の基準マー
ク等が形成された基準マーク部材16が固定され、後述
のアライメントセンサ1のキャリブレーション時には、
基準マーク部材16が投影光学系21の露光フィールド
内に移動され、基準マーク部材16上の基準マーク(以
下、「ウエハ基準マーク」という)がウエハマークと同
様にアライメント照明光により照明される。このウエハ
基準マークは、照射されるアライメント照明光より非計
測方向の幅が小さく形成されている。また、基準マーク
部材16上にはレチクルマーク用の基準マーク(以下、
「レチクル基準マーク」という)も形成されている。更
に、基準マーク部材16上にはレチクルの位置の基準と
なる基準マークも形成されており、レチクルアライメン
ト時にはこの基準マークとレチクル6上の不図示のアラ
イメントマークとを不図示のレチクルアライメントセン
サで観察することによりレチクル6のアライメントが行
われる。
【0023】本例でTTRアライメントを行うアライメ
ントセンサ1は、レチクル6の上方に設置されている。
本例のアライメントセンサ1は、図2中点線の枠で示す
ように、アライメント光学系2、ダイクロイックミラー
40、及びダイクロイックミラー40の右方の対物レン
ズ39から構成されている。また、アライメントセンサ
1は、センサ駆動系14によりX方向、Y方向、及びZ
方向に自在に移動できるようになっており、センサ駆動
系14を制御する中央制御系15の指令により必要に応
じ所定の位置まで移動する。なお、アライメントセンサ
1はX方向の位置ずれを計測するものであるが、同様の
TTR方式のアライメントセンサはX方向の計測のため
にもう1軸、Y方向の計測用として2軸、計4軸分が設
置されており、レチクル6とウエハ9とのX方向、Y方
向、及び回転方向の位置ずれ量が計測できるようになっ
ている。以下では、X方向の位置決め方法を例に取って
説明する。
【0024】アライメントセンサ1によりアライメント
を行う際には、アライメント光学系2中の2つのレーザ
光源から射出されたレーザビームは、所定の周波数変調
を受けてアライメント光として射出される。アライメン
ト光としては、ウエハ9上に塗布されているフォトレジ
ストに対する感光性の弱い波長域の光(例えばHe−N
eレーザ光源からの波長633nmのレーザビーム等)
が使用される。このアライメント光は対物レンズ39、
ダイクロイックミラー40を介してレチクル6上の回折
格子状のX軸のレチクルマークRM、及び光透過性の窓
部(レチクル窓)RWに照射され、レチクル窓RWを透
過したアライメント光がウエハ9上の位置決め対象のシ
ョット領域に付設されたX軸のウエハマークWMに照射
される。
【0025】そして、ウエハマークWMでの回折により
生じたヘテロダインビーム、及びレチクルマークRMで
の回折により生じたヘテロダインビームが、ダイクロイ
ックミラー40、及び対物レンズ39を経てアライメン
ト光学系2に戻り、アライメント光学系2内の受光系で
3つのビート信号が生成される。これらのビート信号が
不図示のアライメント信号処理系に供給され、ここでレ
チクルからのレチクルビート信号とウエハからのウエハ
ビート信号との位相差が検出され、検出された位相差が
中央制御系15に供給される。
【0026】ここで、アライメント光学系2及びレーザ
ビームの光路について更に詳しく説明する。本例では、
第1の光源31A及び第2の光源31Bの2つの光源を
使用し、それら2つの光源31A,31Bからそれぞれ
射出される異なった2つの波長のレーザビームを使用し
ている。1波長のみのレーザビームでは、ウエハ表面の
反射率やウエハ表面に塗布されたフォトレジストの屈折
率及び反射率により、ウエハ表面からの反射光の信号強
度が変化して安定した信号が得られないが、2つの波長
をもつレーザビームによれば、ウエハの表面やフォトレ
ジストの状態にかかわらず安定した信号強度を得ること
ができるからである。そして、例えばHe−Neレーザ
光源よりなる第1の光源31Aからは波長λ1 のレーザ
ビームが射出され、例えばレーザダイオードよりなる第
2の光源31Bからは波長λ2 のレーザビームが射出さ
れる。
【0027】光源31Aからのレーザビームはダイクロ
イックミラー42を透過し、光源31Bからのレーザビ
ームはダイクロイックミラー42で水平方向に反射され
る。そして、2つの光源31A,31Bからの2つのレ
ーザビームはダイクロイックミラー42を出たところで
1つのレーザビームB0 に合成される。ダイクロイック
ミラー42からのレーザビームB0 は、ハーフミラー3
2によりハーフミラー32を透過するレーザビームB1
とハーフミラー32で反射されるレーザビームB2 との
2つのレーザビームに2分割される。レーザビームB1
は直接周波数F 1 で駆動されている音響光学素子(以
下、「AOM」と言う)34aに入射する。他方のレー
ザビームB2 は、ハーフミラー32で反射された後、反
射ミラー33でレーザビームB1 と平行になるように反
射され、周波数F2 で駆動されているAOM34bに入
射する。なお、周波数F1 及びF2 はそれぞれ数10M
Hzであり、且つ両周波数の差が一例として50kHz
となっている。AOM34a,34bではそれぞれ入射
するレーザビームB1 ,B2 を周波数変調してアライメ
ント照明光LB1 ,LB2 として射出する。両照明光L
1 ,LB2 の周波数差は50kHzである。
【0028】AOM34a,34bにより周波数が変調
されたアライメント照明光LB1 ,LB2 は、それぞれ
ハーフミラー35に入射し、所定の割合の照明光が透過
して直視プリズム52に入射する。ハーフミラー35で
下方に反射されたアライメント照明光LB1 ,LB
2 は、集光レンズ36により参照格子37上に集光さ
れ、参照格子37からの±1次回折光よりなるヘテロダ
インビームが光電検出素子38に入射し、光電検出素子
38から周波数50kHzの参照信号が出力される。
【0029】直視プリズム52は、直視プリズム駆動機
構52aにより光軸を中心に相対回転及び全体としての
回転が可能であり、中央制御系15の指令に基づき駆動
される。直視プリズム52が回転すると、波長λ1 ,λ
2 の2色のアライメント照明光の相対交差角が変化し、
ウエハ9上での相対入射角も変化する。直視プリズム5
2で相対交差角が調整されたアライメント照明光L
1 ,LB2 は、次に第2ハービングガラス(平行平板
ガラス)51に入射し、サジタル方向(以下、「S方
向」という)のテレセントリック性が調整される。S方
向のテレセントリック性とは、計測方向(この場合はX
方向)の面内(XZ平面)での主光線の傾きをいう。第
2ハービングガラス51を、駆動機構51aを介して中
央制御系15の指令によりY軸に平行な軸の回りに回転
して、アライメント照明光LB1 ,LB 2 の傾きを調整
する。次に、アライメント照明光LB1 ,LB2 は、第
1ハービングガラス50に入射し、メリジオナル方向
(以下、「M方向」という)のテレセントリック性が調
整される。M方向のテレセントリック性とは、非計測方
向(Y方向)の面内(YZ平面)での主光線の傾きをい
い、第1ハービングガラス50を、駆動機構50aを介
して中央制御系15の指令によりZ軸に平行な軸の回り
に回転することにより、アライメント照明光LB1 ,L
2 の傾きを調整する。第1ハービングガラス50を出
たアライメント照明光LB1 ,LB2 は、対物レンズ3
9を介してダイクロイックミラー40に向かう。
【0030】以上のように、アライメントセンサ1内で
生成され、波長λ0 の露光照明光ILと異なる波長
λ1 ,λ2 からなる一対のアライメント照明光LB1
LB2 が、ダイクロイックミラー40で方向が変えられ
た後、レチクル6に向けて射出される。アライメント照
明光LB1 ,LB2 の約1/2は、レチクル6の下面に
形成された回折格子状のレチクルマークRM上に集光さ
れ、一部がレチクルマークRMから反射され、一部がレ
チクルマークRMで回折される。この場合、アライメン
ト照明光LB1 ,LB2 は、XZ平面に平行で且つ光軸
AXに対して互いに対称な入射角でレチクルマークRM
に照射され、レチクルマークRMのピッチは一方の一次
回折光が他方の入射方向に戻るように設定されている。
従って、レチクルマークRMによる照明光LB1 ,LB
2 の反射光(0次光)は互いに光路を換える形で反射さ
れ、入射光路を逆に戻ってアライメントセンサ1に戻
る。一方、レチクルマークRMによる照明光LB1 の+
1次回折光LB1 +1と照明光LB2 の−1次回折光LB
2 -1とは、それぞれ入射時の光路を逆戻りしてアライメ
ントセンサ1の内部に戻るようになっている。即ち、ア
ライメント照明光LB1 の0次光とアライメント照明光
LB2 の−1次回折光照明光LB2 -1とがレチクル側の
第1のヘテロダインビームとなり、+1次回折光照明光
LB1 +1とアライメント照明光LB2 の0次光とがレチ
クル側の第2のヘテロダインビームとなる。
【0031】また、アライメント照明光LB1 ,LB2
の残りの部分は、レチクル6のレチクルマークRMの近
傍に形成されたレチクル窓RWを通過し、投影光学系2
1中の色収差制御板5に達する。色収差制御板5のアラ
イメント照明光LB1 ,LB 2 の通過部分には、それぞ
れ回折格子状の軸上色収差制御素子が形成されており、
アライメント照明光LB1 ,LB2 はそれぞれ軸上色収
差制御素子1a,1bで所定角度だけ曲げられて、回折
格子状のウエハマークWMに対し互いに対称な入射角で
照射される。
【0032】アライメント照明光LB1 の+1次回折光
LB1 +1とアライメント照明光LB 2 の−1次回折光L
2 -1とはそれぞれ真上に発生し、これら2つの回折光
がアライメント検出光(ヘテロダインビーム)となる。
この場合、色収差制御板5の偏向作用により投影光学系
21によるアライメント照明光LB1 ,LB2 に対する
軸上色収差が除去されているため、レチクルマークRM
上で交差したアライメント照明光LB1 ,LB2 がウエ
ハマークWM上でも交差するようになっている。また、
色収差制御板5の軸上色収差制御素子1a,1bをそれ
ぞれ通過したアライメント照明光LB1 ,LB2 の±1
次回折光LB1 +1,LB2 -1は軸上色収差制御素子1c
を通過する。更に、色収差制御板5はアライメント照明
光のウエハ9上での入射位置(横方向の色収差)を制御
する機能も有している。ウエハマークWMからのアライ
メント検出光は、色収差制御板5上の別の軸上色収差制
御素子1cを通ることによって縦方向の色収差に対応す
る分だけ偏向されて、レチクル窓RWに向かう。その
後、各検出光はレチクル窓RW、ダイクロイックミラー
40、及び対物レンズ39を介して再びアライメント光
学系2へ戻る。
【0033】レチクルマークRM及びウエハマークWM
からの3組のヘテロダインビームはアライメント光学系
2に戻った後、第1ハービングガラス50、第2ハービ
ングガラス51、及び直視プリズム52を介してハーフ
ミラー35により反射され、光電検出素子に受光され
る。この場合、図2に示すように、ウエハマークWMか
らの±1次回折光LB1 +1,LB2 -1よりなるヘテロダ
インビームは光電検出素子41cにより受光される。ま
た、レチクルマークRMからの−1次回折光LB 2 -1
びレチクルマークRMで反射された照明光LB1 よりな
るヘテロダインビームは光電検出素子41bに受光さ
れ、レチクルマークRMからの+1次回折光LB1 +1
びレチクルマークRMで反射された照明光LB2 よりな
るヘテロダインビームは光電検出素子41aに受光され
る。光電検出素子41a,41bからはそれぞれレチク
ルマークRMの位置に対応する第1及び第2のレチクル
ビート信号が出力され、光電検出素子41cからウエハ
マークWMの位置に対応するウエハビート信号が出力さ
れる。
【0034】2つのレチクルビート信号及びウエハビー
ト信号は、それぞれアライメント信号処理系(不図示)
に供給され、ここで例えば、第1のレチクルビート信号
とウエハビート信号との位相差が検出される。検出され
た位相差は中央制御系15に供給される。例えばダイ・
バイ・ダイ方式(以下、「D/D方式」ともいう)のア
ライメント(露光)を行う場合には、中央制御系15
は、両ビート信号の位相差に基づき、レチクルマークと
ウエハマークとの位置ずれが所定の目標追い込み値にな
るように、ウエハステージ11の位置を調整する。その
後、レチクル6のパターン像がウエハ9の当該ショット
領域に投影露光される。
【0035】次に、本例のアライメント動作について図
1及び図2を参照して説明する。図1は、本例のアライ
メント動作を説明するためのフローチャートを示し、こ
の図1のステップ101において、先ずレチクル6を図
2のレチクルステージ10上に搬送した後、ウエハステ
ージ11上の基準マーク部材16が投影光学系21の露
光フィールド内に位置するようにウエハステージ11を
駆動する。そして、不図示のレチクルアライメントセン
サを用いて、レチクル6を基準マーク部材16に対して
位置決めする。そして、中央制御系15は露光対象とす
るレチクル及びウエハの各種条件が記録されている不図
示の露光用のデータファイルからレチクル6上のレチク
ルマークRMの位置、及び露光対象のウエハの各ショッ
ト領域のウエハマークの位置を読み込む。
【0036】次に、ステップ102において、その読み
込まれたレチクルマークRM及びウエハマークの位置に
対応するようにTTR方式のアライメントセンサ1を移
動する。そして、ステップ103において、アライメン
トセンサ1の精密な調整が可能なレベルの光量が得られ
るように、第1ハービングガラス50を回転させて、ア
ライメント照明光LB1 ,LB2 のM方向(非計測方
向)でのテレセントリック性を調整する。この調整は、
計測方向と直交する非計測方向にアライメント照明光を
傾けることで、途中の光学系によるアライメント照明光
のケラレを防止するために行うものであり、例えば光電
検出素子41cでの光量が最大になるようにアライメン
ト照明光の傾きを調整する。
【0037】次に、ステップ104においてアライメン
トセンサ1の2波長のアライメント照明光の照射位置の
ずれ量の調整をおこなう。この調整は、ウエハ上の様々
な層により波長に対する反射率の特性が異なり、例えば
ウエハからの2波長の各ヘテロダインビームの位相が1
80°程度ずれると十分な強度のウエハビート信号が得
られなくなることから、両波長のヘテロダインビームの
位相を合わせるために行われるものである。
【0038】本例では前述のように、僅かに異なる波長
λ1 ,λ2 の2色の照明光からなるアライメント照明光
を用いている。別々の波長の照明光を用いる場合、それ
らの照明光のウエハ上の照射位置が異なると、波長毎に
別々のアライメントセンサを用いない限り計測結果に誤
差が生ずることになる。そのため直視プリズム52を用
いて2つの照明光のウエハ9上での照射位置の相対関係
を調整する。なお、LIA方式ではウエハマーク上に波
長別に干渉縞が形成されるため、波長毎の照明光の照射
位置を同一の位置に合わせることは、波長別の干渉縞の
位相を合わせること(縞合わせ)を意味する。2つの照
明光の照射位置を合わせるにはいくつかの方法が考えら
れるが、本例では2つのレーザ照明光の強度をそれぞれ
変化させて調整する。
【0039】先ず、2つの光源31A,31Bの内、例
えば光源31Bからのレーザビームだけによる結果を得
るため、光源31Aを消灯する。この場合、光源31A
からダイクロイックミラー42までの間にシャッタを設
け、そのシャッタの開閉により対応してもよい。その状
態でウエハ基準マークとレチクルマークRMとにアライ
メント照明光を照射し、ウエハビート信号とレチクルビ
ート信号との位相差φ 1 を求める。次に、光源31Aを
点灯し、光源31Bを消灯して同様の計測を行い、ウエ
ハビート信号とレチクルビート信号との位相差φ2 を求
める。2つの位相差Δφ(=φ1 −φ2 )が所定の許容
値内になるまで直視プリズム52の相対回転角を調整し
て、2波長のアライメント照明光の照射位置を合致させ
る。この場合、レチクルビート信号の代わりに、光電検
出素子38から出力される参照信号を使用してもよい。
【0040】次に、ステップ105において、アライメ
ントセンサ1の2つの光源31A,31Bを点灯し、ア
ライメント照明光を照射し、2波長のアライメント照明
光のウエハ9上の照射位置を計測する。先のステップ1
02においてアライメントセンサ1は、露光用のデータ
ファイルに基づきレチクルマークRM及びウエハマーク
の位置に対応して移動されていたが、上述のM方向のテ
レセントリック性の調整及び波長の異なる2つの照明光
のウエハ9上での照射位置の位置ずれ量の調整等の光学
調整を行ったことにより、アライメント照明光の照射位
置が当初露光用のデータファイルに基づいて設定した位
置からずれている。
【0041】そのため、ウエハステージ11を駆動し
て、基準マーク部材16のウエハ基準マークをアライメ
ント照明光に対して移動させ、得られるウエハビート信
号の信号強度が最も大きくなる位置を求める。その求め
られた位置が光学調整後のアライメント照明光の照射位
置となる。ウエハ用のレーザ干渉計によりウエハステー
ジ11の位置を計測することにより、露光用のデータフ
ァイルで指定された照射位置と実測された照射位置との
誤差を検出する。そして、その照射位置の誤差が許容範
囲内にあるかどうかを判定する。アライメント照明光の
照射位置の誤差が許容範囲内の場合はステップ106に
進み、照射位置の誤差が許容範囲内にない場合は、アラ
イメントセンサ1を移動してアライメント照明光の照射
位置を目標位置に一致させるようにする。
【0042】この場合、アライメントセンサ1の移動に
よりアライメント照明光のM方向のテレセントリック性
等が変わる恐れがある。そこで、次のステップ106に
おいて、アライメント照明光のM方向のテレセントリッ
ク性、及び2波長のアライメント照明光の照射位置の相
対的なずれ量がそれぞれ許容範囲かどうかを調べ、それ
ぞれが許容範囲内であればステップ108に進み、少な
くとも一方が許容範囲内でなければステップ103に戻
って上述の調整動作を繰り返す。
【0043】次に、ステップ108において、アライメ
ントセンサ1のS方向のテレセントリック性を調整す
る。この場合、ウエハ9の高さ方向の位置が変化しても
計測結果が変わらないように、第2ハービングガラス5
1の回転角を調整することにより、2つのアライメント
照明光の対称軸がウエハ9の表面に対して計測方向(X
方向)に垂直に落射するように調整する。実際には、ウ
エハステージ11上に固定された基準マーク部材16の
ウエハ基準マークを上下させ、その位置の計測結果が変
わらないようにアライメント照明光のテレセントリック
性を調整する。なお、このステップ108におけるS方
向のテレセントリック性の調整により、アライメント照
明光の照射位置がずれるか、又は他の光学特性の調整項
目に影響があるときには、必要に応じてステップ103
〜105の何れかに戻るようにしてもよい。
【0044】以上の作業でアライメントセンサ1の光学
的な調整が終了し、次にステップ109でアライメント
センサ1の光軸と投影光学系21の光軸AXとのずれ量
を計測するためのベースラインチェックが行われる。ベ
ースラインチェックは、ウエハステージ11上の基準マ
ーク部材16上のウエハ基準マークを用いて実行する。
【0045】以上でベースラインチェックを含む一連の
アライメントセンサ1に対する光学系のセットアップが
終了し、露光動作に入る。そして、以下のD/D方式の
露光工程において、以上で求められた相対関係を維持す
るように露光が行われることになる。先ず、ステップ1
10において、ウエハ9をウエハステージ11上にロー
ドし、不図示のサーチアライメントセンサにより、粗い
位置決めであるサーチアライメントを行う。サーチアラ
イメントによってウエハ9上の大体のショットの配列座
標は求まっており、次のステップ111において、D/
D方式によりレチクル6の回路パターンをウエハ9上の
各ショット領域に露光する。D/D方式は、前述のよう
に、露光対象のショット領域毎にアライメントセンサ1
によりレチクルマークRMとウエハマークWMとの位置
合わせを行って、当該ショット領域に露光するもので、
D/D方式では、グローバルアライメントと呼ばれる複
数のショット領域の計測結果に基づいて配列座標を求め
る方式に対し、ウエハ内の非線形誤差等の影響が低減さ
れる利点がある。更に、本例では、ウエハマークWMと
レチクルマークRMとを露光位置において計測するた
め、重ね合わせ精度がウエハステージの位置決め誤差に
影響されない。また、本例の効果はD/D方式に限定さ
れるものでなく、TTR方式のアライメントセンサを使
用して、グローバルアライメント方式でアライメントを
行う場合も同様の効果が得られる。
【0046】以上、本例によれば、レチクルマークRM
及びウエハマークWMの位置に合わせてアライメントセ
ンサ1を移動すると共に、アライメントセンサのテレセ
ントリック性、及びアライメント照明光を構成する波長
の異なる2色の照明光のウエハ9上での相対的な照射位
置等の光学的調整を自動的に行うので、ウエハマークの
打ち換えによって両マークの位置が変化しても、高精度
に重ね合わせして露光することができる。
【0047】次に、本発明のアライメント方法の実施の
形態の第2の例について図3を参照して説明する。第1
の例においては、アライメントセンサ1に対して、露光
用のデータファイルで指定されたマーク位置に応じた位
置のみを設定した。しかしながら、本例ではこの位置設
定に加えて、M方向のテレセントリック性を調整する第
1ハービングガラス50の回転角、2色の照明光のウエ
ハ上での相対照射位置を調整する直視プリズム52の回
転角、及びS方向のテレセントリック性を調整する第2
ハービングガラス51の回転角等の各光学的調整要素の
光学計算上の設定位置と、マーク位置(アライメントセ
ンサ1の位置)との関係式を記憶しておき、この関係式
に基づき、レチクルマーク及びウエハマークの位置に合
わせてこれらの光学的調整要素が自動的に設定されるよ
うにしたものである。
【0048】図3は、本例のアライメント方法を説明す
るためのフローチャートを示し、この図3において、図
1のフローチャートにおけるステップに対応する工程に
は同一符号を付してその詳細説明を省略する。図3のス
テップ101で、レチクルアライメントが終了し、露光
用のデータファイルからレチクルマーク及びウエハ上の
ショット領域のウエハマークの位置が読み込まれた後、
ステップ121で、それら両マークの位置及び記憶され
ている関係式より、それら光学的調整要素の設定位置が
中央制御系15により演算される。そして、ステップ1
22では、その読み込まれたレチクルマークRM及びウ
エハマークの位置に対応するようにTTR方式のアライ
メントセンサ1を移動する。そして、各光学的調整要素
が中央制御系15で演算された設定位置に自動的に調整
される。
【0049】そして、以下の工程において、ステップ1
22で調整されたアライメントセンサ1の各光学的調整
要素の設定位置の確認が行われる。先ずステップ103
Aにおいて、図1のステップ103と同様な方法によ
り、アライメント照明光のM方向のテレセントリック性
が確認のため計測される。この場合、計測された結果が
許容範囲内にない場合は、第1ハービングガラス50を
駆動して、M方向のテレセントリック性が許容範囲内に
入るように微調整する。次に、ステップ104Aに移行
し、図1のステップ104と同様な方法により、アライ
メントセンサ1からアライメント照明光をウエハ基準マ
ーク上に照射し、2つの異なる波長の照明光のウエハ基
準マーク上での照射位置のずれ量が確認のため計測され
る。この場合も、その照射位置のずれ量が許容範囲内に
ない場合は、直視プリズム52を駆動して、照射位置の
ずれ量が許容範囲内に入るように微調整する。
【0050】以上のステップ103A,104Aで微調
整を行った場合には、アライメント照明光の照射位置に
微小なずれが発生する恐れがある。そこで、ステップ1
05Aにおいて照射位置の誤差を確認する。そして、こ
の照射位置の誤差が許容範囲を外れていた場合は、アラ
イメントセンサ1を移動してアライメントセンサ1から
のアライメント照明光の照射位置の誤差を微調整する。
そして、次のステップ108Aにおいて、図1のステッ
プ108と同様な方法により、アライメント照明光のS
方向のテレセントリック性が確認のため計測される。計
測された結果が許容範囲内にない場合は、第2ハービン
グガラス51を駆動してS方向のテレセントリック性が
許容範囲内に入るように微調整する。そして、次のステ
ップ109に移行し、図1の工程と同様にベースライン
チェックが行われ、ステップ110でサーチアライメン
トが行われた後、ステップ111でD/D方式により露
光が行われる。
【0051】本例では、アライメントセンサ1の位置を
設定するのと同時に、中央制御系15に記憶された関係
式に基づき各光学的調整要素の設定位置が調整されるた
め、ステップ103A〜108Aでは、それらの各光学
的調整要素の設定位置の確認動作だけで殆ど十分であ
り、アライメントセンサ1の各光学的調整要素の調整の
ための設定時間が短縮される。但し、本例でもステップ
105Aの後に、図1のステップ106と同様に光学特
性を計測する工程を設け、必要に応じてステップ103
A等に戻ってもよい。
【0052】次に、本発明のアライメント方法の実施の
形態の第3の例について図4を参照して説明する。本例
においては、予め複数のウエハマークの位置において前
述の第1の例におけるステップ103〜108と同じ作
業を行って、その最終状態における各光学的調整要素の
設定位置を補間テーブルに記憶し、その記憶された設定
位置に基づきアライメントセンサ1の光学的調整要素を
設定するものである。この場合、測定位置はアライメン
トセンサ1の可動範囲の中の少なくとも3点以上とす
る。例えば、レチクルのパターン領域の1つの辺に等間
隔で配置された5点において計測を行う。
【0053】図4は、本例のアライメント方法を説明す
るためのフローチャートを示し、この図4において、図
3のフローチャートにおけるステップに対応する工程に
は同一符号を付してその詳細説明を省略する。ステップ
101で、レチクルアライメントが終了し、露光用のデ
ータファイルからレチクルマーク及びウエハ上のショッ
ト領域のウエハマークの位置が読み込まれた後、ステッ
プ131Aで、そのウエハマークの位置に応じた各光学
的調整要素の設定位置を計算するためのデータが補間テ
ーブルから読み込まれる。そして、ステップ131Bで
中央制御系15によりウエハマークの位置に対応する各
光学的調整要素の設定位置が演算される。この場合、実
際に使用される位置がデータファイルによって指定され
ると、前述の予め求めておいた例えば5箇所のレチクル
マーク及びウエハマークの位置での各光学的調整要素の
設定位置を補間することにより、指定位置での各光学的
調整要素の設定位置が計算される。そして、ステップ1
22において、その読み込まれたレチクルマーク及びウ
エハマークの位置に対応するようにTTR方式のアライ
メントセンサ1を移動する。そして、各光学的調整要素
が中央制御系15で演算された設定位置に自動的に調整
される。以降の工程は図3のフローチャートと同様であ
る。
【0054】本例によれば、第2の例と同様にアライメ
ントセンサ1の光学的調整のための設定時間の短縮を図
ることができる。なお、前述の予め求めておいた各光学
的調整要素の設定値に対して、アライメントセンサ1の
駆動範囲内の各位置に対して予め補間した値による補間
テーブルを用意しておき、実際にレチクルマーク及びウ
エハマークの位置が指定されたときには、その補間テー
ブルから各光学的調整要素の設定位置を引き出すだけ
で、実際のレチクルマーク及びウエハマークの位置に合
わせた設定を行うことも可能である。また、単純に補間
するのではなく、第2の例で述べたようなアライメント
センサ1の位置と各光学的調整要素の光学計算上の設定
位置との関係式に基づいて補間を行うことも可能であ
る。
【0055】次に、第3の例の変形例について図5を参
照して説明する。第3の例は、ウエハマークの位置がデ
ータファイルによって指定されると、予め求めておいた
各光学的調整要素の設定位置を補間することにより、指
定位置での設定位置を予測するものであった。それに対
して、本例では、その補間値に基づきアライメントセン
サ1の各光学的調整要素を調整し、その指定されたレチ
クルマーク及びウエハマークの位置に合わせてアライメ
ントセンサ1を移動した後、各各光学的調整要素の設定
位置を再度微調整を行って、そのときのアライメントセ
ンサの位置と各光学的調整要素の微調整後の設定値を先
程用いた補間テーブルに書き加えるか、又は、既にその
位置に対する情報が存在した場合には書き直すことで、
補間テーブルの信頼性を高めるものである。
【0056】図5は、本変形例のアライメント方法を説
明するためのフローチャートを示し、この図5におい
て、ステップ108Aでアライメントセンサ1のS方向
のテレセントリック性を調整した後、ステップ148に
おいて、ステップ103A〜108Aで微調整された各
光学的調整要素の設定位置のデータを補間テーブルに書
き込む。この場合、既にアライメントセンサ1の同一の
設定位置に対するデータがあるときには、そのデータを
書き直すようにする。それ以外は図4のフローチャート
と同一のステップであるので説明を省略する。
【0057】同一ロットのウエハは同様のショット配列
となる場合が多く、本例のようにステップ148での動
作を繰り返すことで、補間テーブルの精度が高められ
る。なお、上述実施例ではアライメントセンサとしてL
IA方式のアライメントセンサを使用したが、本発明は
例えばFIA方式のアライメントセンサに対しても同様
に適用できる。
【0058】このように本発明は上述の実施の形態に限
定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成
を取り得る。
【0059】
【発明の効果】本発明によるアライメント方法によれ
ば、対象となる基板上の位置合わせ用マークの位置に合
わせてアライメント系が移動した際には、最適な状態に
アライメント系の光学特性が調整されるため、マスクと
基板とを高精度に位置合わせできる利点がある。
【0060】また、第2工程で調整される光学特性が、
アライメント系のテレセントリック性又はアライメント
光の基板上での照射位置である場合には、それぞれ光束
のケラレが少なくなるか、若しくは基板の高さ変化によ
る検出誤差が少なくなるか、又は検出信号のSN比が向
上する。また、アライメント光が、波長の異なる複数の
光束からなり、アライメント系がその複数の光束による
基板上の位置合わせ用マークからの回折光を検出し、第
2工程で調整される光学特性が、基板上でのその複数の
光束の照射位置の相対的な位置ずれ量である場合には、
例えばその複数の光束の照射位置の相対的な位置ずれ量
が所定の範囲内になるようにアライメント系の光学特性
を調整することにより複数波長の照明光を用いてLIA
方式等で位置検出を行う際の検出信号のSN比を向上で
きる。
【0061】また、第2工程終了後、更に光学特性を測
定し、この測定結果が所定の状態から所定の許容値を越
えてずれているときにその第2工程を繰り返す場合に
は、光学特性は最終的に許容値以内となり、高精度に位
置合わせできる。また、アライメント系の設定位置と光
学特性を所定の状態にするためのアライメント系の調整
量との関係を予め求めて記憶しておき、第2工程で、ア
ライメント系の設定位置、及び記憶してある関係に基づ
いて定まる調整量だけアライメント系を調整する場合に
は、アライメント系の光学特性の調整時間が短縮され、
スループット(生産性)が向上する利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるアライメント方法の実施の形態の
第1の例を示すフローチャートである。
【図2】本発明によるアライメント方法の実施の形態で
使用される投影露光装置の一例を示す図である。
【図3】本発明によるアライメント方法の実施の形態の
第2の例を示すフローチャートである。
【図4】本発明によるアライメント方法の実施の形態の
第3の例を示すフローチャートである。
【図5】図4の第3の例の変形例を示すフローチャート
である。
【図6】従来のアライメント方法の一例を示すフローチ
ャートである。
【符号の説明】
1 TTR方式のアライメントセンサ 2 アライメント光学系 6 レチクル 9 ウエハ 11 ウエハステージ 14 センサ駆動系 15 中央制御系 21 投影光学系 31A,31B 光源 LB1 ,LB2 アライメント照明光 50 第1ハービングガラス 51 第2ハービングガラス 52 直視プリズム RM レチクルマーク WM ウエハマーク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/30 525M

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 露光光のもとでマスク上のパターンを投
    影光学系を介して感光性の基板上に転写する投影露光装
    置で、所定のアライメント光を用いて前記投影光学系を
    介して前記マスク上の位置合わせ用マークと前記基板上
    の位置合わせ用マークとの相対的な位置ずれ量を検出す
    るアライメント系を用いて、前記マスクと前記基板との
    位置合わせを行うアライメント方法において、 前記アライメント系を前記基板上の位置合わせ用マーク
    の形成位置に応じて移動自在に配置し、 前記アライメント系を前記基板上の位置合わせ用マーク
    の位置に合わせて移動する第1工程と、 前記アライメント系の光学特性を所定の状態に向けて調
    整する第2工程と、 を有することを特徴とするアライメント方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のアライメント方法であっ
    て、 前記第2工程で調整される光学特性は、前記アライメン
    ト系のテレセントリック性又は前記アライメント光の前
    記基板上での照射位置であることを特徴とするアライメ
    ント方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のアライメント方法であっ
    て、 前記アライメント光は、波長の異なる複数の光束からな
    り、前記アライメント系は前記複数の光束による前記基
    板上の位置合わせ用マークからの回折光を検出し、前記
    第2工程で調整される光学特性は、前記基板上での前記
    複数の光束の照射位置の相対的な位置ずれ量であること
    を特徴とするアライメント方法。
  4. 【請求項4】 請求項1、2、又は3記載のアライメン
    ト方法であって、 前記第2工程終了後、更に前記光学特性を測定し、該測
    定結果が前記所定の状態から所定の許容値を越えてずれ
    ているときに前記第2工程を繰り返すことを特徴とする
    アライメント方法。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、又は3記載のアライメン
    ト方法であって、 前記アライメント系の設定位置と前記光学特性を前記所
    定の状態にするための前記アライメント系の調整量との
    関係を予め求めて記憶しておき、前記第2工程で、前記
    アライメント系の設定位置、及び前記記憶してある関係
    に基づいて定まる調整量だけ前記アライメント系を調整
    することを特徴とするアライメント方法。
JP7201992A 1995-08-08 1995-08-08 アライメント方法 Withdrawn JPH0950136A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US5157037A (en) * 1988-07-15 1992-10-20 Basf Aktiengesellschaft α-arylacrylates substituted by a heterocyclic radical, and fungicides which contain these compounds

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