JPH09500271A - 卵黄免疫グロブリン(igy)に対するモノクローナル抗体 - Google Patents

卵黄免疫グロブリン(igy)に対するモノクローナル抗体

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JPH09500271A
JPH09500271A JP7504251A JP50425195A JPH09500271A JP H09500271 A JPH09500271 A JP H09500271A JP 7504251 A JP7504251 A JP 7504251A JP 50425195 A JP50425195 A JP 50425195A JP H09500271 A JPH09500271 A JP H09500271A
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SPECTRAL DIAGNOSTICS, INC.
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Abstract

(57)【要約】 ニワトリ抗体は哺乳類抗体より優れているので、イムノアッセイに使用するために増殖させた。ニワトリ卵黄由来の精製IgGを使用して一連のマウスモノクローナル抗休が開発され、ELISAおよびイムノブロッティング技術により性質を調べた。得られたモノクローナル抗体はニワトリIgG特にIgG重鎖に高い親和性を有している。ヒト、マウス、ヤギあるいはウサギIgGとは交叉反応性がないことが観察された。これらのモノクローナル抗体はレポーター抗体として使用され、またニワトリIgGに対し特異性、親和性の明らかな損失なしに西洋ワサビペルオキシダーゼと結合した。

Description

【発明の詳細な説明】 卵黄免疫グロブリン(IGY)に対するモノクローナル抗体 本件は、1991年5月3日出願の米国特願No.07/695,381の部分継 続出願に代わる、1993年3月3日出願の米国特願No.08/026,453の 部分継続出願である。発明の分野 本発明はニワトリ卵黄免疫グロブリンに対するモノクローナル抗体(以下Ig Yと称する)およびイムノアッセイにおけるその使用に関する。更に本発明はリ ポーター抗体としてのニワトリIgYに対するモノクローナル抗体を使用した診 断システムに関する。関連技術の背景および説明 イムノアッセイはin vitroで抗体と抗原間の関係を利用した物質の存 在を測定する技術である。この中にはエンザイムイムノアッセイ(EIA)に対する 抗体/抗原複合体の単純沈降が含まれる。今日、EIAは特別な技術として使用さ れている。およそ20年前に開発されたハイブリドーマ技術の導入以来、モノク ローナル抗体(MAb)は広くEIAに使用されてきた。MAbの優れた点は:そ れらの限定された抗原特異性、制限のない供給可能性、一定の活性(即ち変化し ない)および一度同定されれば容易に調製できること、にある。EIAに要求され る最も重要な優れたMAbは測定方法、特異性および感受性の標準化を可能にする ことである。 MAbの人気にも係わらず、ヤギ、ウサギおよびその他の哺乳動物からのポリク ローナル抗体が未だにイムノアッセイに使用され ている。哺乳動物から得られるポリクローナル抗体の限度は:複雑な免疫調節機 構によるロット間の変化、非常に経費のかかる維持、およびしばしば困難か長期 間を要する免疫測定法である。 最近、鳥類の抗体の使用がイムノアッセイでの使用に流行を博している。この 人気の理由は、ニワトリのものが哺乳類のものを超えたいくつかの進歩によるも のである。哺乳類のタンパクは系統発生的に隔たりのあるニワトリにおいて通常 より免疫原性がある。一例として、ヒトインシュリンレセプターに対する高親和 性抗体は、ウサギにおいていく度もの失敗を重ねた後、ニワトリの卵から得られ たことがあげられる(シー・エー・スチュアート等、アナリティカル・ビオケミ ストリー、C.A.Stuart et al.,Anal.Biochem.,173,142,1988)。他の利点は調製 が単純であることである。抗原による免疫に続いて特異抗体を高レベルで生成し 、そしてこれら大量の抗体を産卵鶏の血清から未受精卵の卵黄に移植するニワト リの能力により、研究者は、侵襲的な技術を必要とせずに、その代わりとして卵 を単に集めるだけによって、抗体を得ることが可能となったのである。簡単で連 続性のある試料の採取という進歩に加えて、卵黄の抗体は4℃で保存するとき長 期間安定であり(ジェー・シー・ジェンセニウス等、ジャーナル・オブ・イムノ ロジカル・メソッド、J.C.Jensenius et al.,J.Immunol.Method,46,63,1981)、 および血清からの大量生産より以上に卵黄から大量の抗体を得ることができる( エム・ガスマン等、M.Gassmann et al.,FABES J.,4,2528,1990)。トリのイム ノグロブリン、IgYの性質は哺乳動物IgGとは異なっていることが示されている( ジー・エー・レスリーおよびエル・ダブリュー・クレム、ジ ャーナル・オブ・エクスペリメンタル・メディシン、G.A.Leslie and L.W.Clem, J.Exp.Med.,130,1337,1969)。IgYは哺乳動物のFcレセプター、哺乳動物の補体 、ブドウ球菌タンパクAあるいはブドウ球菌タンパクGとは反応しない(ジェー・ シー・ジェンセニウス等、ジャーナル・オブ・イムノロジカル・メソッド、J.C. Jensenius et al.,J.Immunol.Method,46,63,1981)。より最近の重要な発見は、 ニワトリIgYは、多くの免疫測定法において偽陽性の主要原因である、リュウマ チ因子(RF)とは反応しないことである(エー・ラーソン等、クリニカル・ケミ ストリー、A.Larsson et al.,Clin.Chem.,37,411,1991)。 多くの臨床検査における分析体がEIAにより検出されている。臨床サンプル( 即ち、血漿、血清あるいは全血)は、しばしば偽陽性の結果となる、イムノグロ ブリンやRFのような物質を含んでいる。上記したようなIgYの性質は、このイム ノグロブリンのユニークな応用を可能ならしめ、それにより哺乳動物抗体間ある いはRFと哺乳動物抗体との反応の非特異作用による、偽陽性結果を防止すること ができる。 EIAにおけるIgYの応用の例は、しばしばサンドイッチアッセイと呼ばれている 2部位アッセイである。哺乳類の、捕捉抗体を適当な支持体に結合させ、試料中 の抗原と反応させた後に酵素標識検出IgY抗体を加える、それによって、先ず結 合がおこり、続いて抗原の存在が同定される。測定を単純にするために酵素標識 検出抗体を使用することが一般的に云って最良であるが、検出抗体に特異的なリ ポーター抗体を使用することは、モニターすべき酵素標識検出試薬の数を減らせ ることになる。現在まで、卵黄中の 力価またはニワトリイムノグロブリン(IgY)の存在は、ニワトリIgYに対するウ サギポリクローナル抗体を使用してモニターされていた。諸著者により以前に挙 げられた全ての実験では、IgYに対するウサギで高められたポリクローナル抗体 をリポーター抗体として使い、そしてアルカリ性ホスファターゼと結合させるか 、あるいは125Iで標識していた。 ペルオキシダーゼ複合ウサギポリクローナル抗IgYは市販されている。これら のウサギポリクローナル抗体はイムノアッセイで高いバックグランド値を示す。 これは、反応性と非反応性検定の間の識別がきわどいようなin vitro診断におい て問題である。本発明のモノクローナル抗体は、卵黄IgG(IgY)について開発さ れたものであり、それはトリIgYを使用するイムノアッセイのための試薬の連続 的な供給源として使用することができる。これらのモノクローナル抗体は、公知 のウサギポリクローナル抗体の欠点を克服するものである。発明の要約 ニワトリ抗体は量を増した状態でイムノアッセイにおいて使用される。ニワト IgYに対する新しいモノクローナル抗体は酵素結合イムノソルベントアッセイ( イライザ、ELISA)において、捕捉抗体として、あるいはIgYsに対する検出抗体 として使用することができる。本発明において記載されているモノクローナル抗 体とは、IgYの重鎖に特異的であり、ヒトIgG、ヤギIgG、ウサギIgGまたはヒツジ IgGのようなEIAsにおいて通常使用される抗体と殆どか全く交叉反応を示さない ものである。検出体としてニワト リIgYsが使用されるサンドイッチアッセイにおいては、検出IgYは直接標識する ことができる。同様に、単一酵素結合第2抗体(レコーダー抗体)は多くの異な った測定に使用することができる。それで個々の検出ニワトリIgY抗体と標識酵 素の結合に多くの労力を使わないですむのである。更に、第2抗体は増幅検出系 を形成するために使用することができる。 本発明によれば、ニワトリ卵黄イムノグロブリン(IgY)に対して開発されたモ ノクローナル抗体が提供される。 本発明の一具体例において、ハイブリドーマ細胞系統2Y-114、1Y-16 1、1Y-162および1Y-263が提供される。これらは各々ATCC寄託番号 、 、 、に相当する。更に本発明によれば、上記した 細胞系統から製造されるモノクローナル抗体が提供される。 更に本発明の別の具体例によれば、イムノアッセイにおいてレポーター抗体と してのニワトリ卵黄イムノグロブリンに対して開発されたモノクローナル抗体の 使用方法が提供される。それによると、該イムノアッセイは以下のものより構成 されている:捕捉抗体;該捕捉抗体に相当する試験試料中の抗原;試験試料中の 被験抗原に相当するニワトリ卵黄検出抗体;およびニワトリ卵黄イムノグロブリ ンに対し開発された標識モノクローナルレポーター抗体。 本発明は、また、少なくとも、第1、第2および第3抗体からなる診断検定シ ステムを目指している、それは:該第1抗体は試験試料中の試験抗原に相当する 捕捉抗体であり;該第2抗体は該試験試料中の該試験抗原に相当するニワトリ卵 黄検出抗体であ り;そして該第3の抗体はニワトリ卵黄イムノグロブリンに対し開発された標識 モノクローナル抗体である。図面の簡単な説明 第1図は直接-(第1A図)および間接-(第1B図)サンドイッチELISAの概 要図を示す。 第2図は抗IgYモノクローナル抗体と哺乳類IgGsの交叉反応性を示す。 第3図はペルオキシダーゼ結合ウサギポリクローナル抗IgYと哺乳類IgGsの交 叉反応性を示す。 第4図は本発明のレポーター抗体としてMAb 1Y263-HRPとウサギポリクローナ ル抗IgY-HRPの感度をミオシン重鎖のイムノアッセイにおいてMAb捕捉抗体および ニワトリIgY検出体を用いて比較したもの。 第5図は、第4図に記した抗体の比較を描く。但しイムノアッセイはトロポニ ンIに対するものである。 第6図は、第4図に記した抗体の比較の結果を示す。但しイムノアッセイはミ オシン軽鎖に対するものである。好適な具体例の詳細な説明 本発明において使用される抗原および抗体は公知の標準的な方法により調製さ れる。捕捉抗体として実施例中で使用される抗体はウサギ、ウマ、ヒツジあるい はヤギのような哺乳類の血清から調製することができる。 二部位アッセイ(サンドイッチ法)においては、捕捉抗体は個相支持体に結合 される。RIA(ラジオイムノアッセイ)またはELISA(酵素結合イムノソーベント アッセイ)に使用される固体 支持体は例えば以下のものを含んでいる;プラスチック試験管、微量定量プレー ト(マイクロタイタープレート)、ディスク、フィルターまたはビーズ;ガラス 繊維フィルター;ペーパーディスクまたはフィルター、セファロース(Sepharos c)ビーズ、ポリアクリルアミドゲル、およびブドウ球菌タンパクA。捕捉抗体は 次いで、相当する抗原の存在をテストするために、試料と反応される。ここで、 「相当する」という表現は公知例でよく知られており、抗原または抗体において 使用されたときは、相当する物質と共に生成する物質、免疫複合休または抗原- 抗体複合体を意味する。 本発明の一具体例によれば、免疫複合体または抗原-抗体ペアが試験抗原に相 当する検出ニワトリIgY抗体により検出される。イムノアッセイにおいてトリ抗 体を使用することはその量の増加が得られ、そして、上述したように哺乳類抗体 に比べより幾分かの進歩が認められる。IgYは直接サンドイッチELISAにおいて使 用することができる(第1A図を参照)。ここで、IgYは抗原の存在を同定する ために適当に標識されている。通常の標識は放射性標識、酵素、発色団、蛍光体 および酵素補助因子、およびエフェクターを含む。酵素標識検出抗体の使用は測 定を単純化するけれども、検出抗体に対して増加するレポーター抗体の使用は、 調製しそしてモニターしなければならないような標識検出試薬の数を減らすこと になる(第1B図参照)。それゆえに、本発明の標識レポーター抗体の使用は、 検出抗体としてニワトIgYを使用するとき、いかなる抗原-抗体複合体の検出にお いても使用することができる「普遍的な」試薬を提供することになる。 公知の報告されている抗体はIgYに対しウサギで増殖させたポ リクローナル抗体であり、例えばアルカリ性ホスファターゼで標識された酵素標 識か125Iで標識されたものである。ペルオキシダーゼ結合ウサギポリクローナル 抗IgYは市販されている。本発明のモノクローナル抗体は卵黄IgGに対して開発さ れたものであり、トリIgYを利用するイムノアッセイの試薬の連続的な供給源と して使用することができる。ニワトリIgYに対するモノクローナル抗体の調製は ジー・コーラーおよびシー・ミルシュタインによって、ネーチャー(ロンドン) 256巻、1975、495頁およびヨーロピアン・ジャーナル・オブ・イムノ ロジー、1976、6:511-519(G.Kohler and C.Milstein,Naturc(Londo n)Vol.256,1975,P.495、Eur.J.Immunol.1976,6:511-519)に記載されており、こ こに文献としてとりあげられている。本発明のレポーター抗体は、先行技術にお いて公知であり、簡単に上記で示したとおり、試験される抗原の存在を同定する ために標識されている。 先行技術において知られているように、モノクローナル抗体の製造においては 、抗原に対する親和性および特異性を選抜しなければならない莫大な数のハイブ リドーマが製造される。本発明においては、モノクローナル抗体の試行錯誤の製 造および分析が会合率、解離率および平衡動態と化学量論に関する情報を得るこ とができる表面プラズモン共鳴(SPR)の使用により大きく単純化された。それ ゆえに、再クローニングおよび拡大のためのクローンの選択において微妙な決定 を、抗体と抗原の反応の親和性、特異性および安定性を基にして、行うことがで きる。 本発明のモノクローナル抗体とニワトリ卵黄IgG間の相互作用 の速度定数および親和定数はBIAcoreTMシステムを使用して決定された。(ファ ルマシア・バイオセンサー・エー・ビー、ウプサラ、スエーデン、Pharmacia Bi oscnsor AB,Uppsala,Sweden)。本システムは、ガラス支持体上の薄い黄金膜の 表面における光学的性質の変化を検出する、表面プラズモン共鳴を利用している 。詳細な理論的背景と方法はアール・カールソン等(R.Karlsson et al.)によ り記載されている。(ジャーナル・オブ・イムノロジカル・メソッド、J.Immuno l.Methods,145、229、1991、文献としてここにとりあげられている。 ) 本発明のモノクローナル抗体の会合速度定数は3.0×104-1s-1から1.0×106 M-1s-1の範囲であり得る。上記した範囲内の会合速度定数のモノクローナル抗 体は、ここに記載した診断検査システムに適当なモノクローナル抗体であること が見い出され、本発明の範囲に含まれるとみなされる。本発明の一つの具体例に おいて、5.6×104-1s-1から1.0×105-1s-1の範囲の会合速度定数のモノクロ ーナル抗体は非常に有用であることが見い出された。 解離速度定数は4×10-4s-1から2×10-2s-1の範囲であり得る。本発明の一具体 例において、ここに調製されたモノクローナル抗体の解離速度定数は1.6×10-4s-1 から3.2×10-4s-1の範囲であった。会合速度定数/解離速度定数として計算さ れた親和定数は1.5×106-1から2.5×109-1の範囲であり得る。本発明の一具 体例において、親和定数2×108-1から4.1×108-1の範囲のモノクロー ナル抗体が調製された。 上述したような速度および親和定数の計算によって当業者に、高価で繁雑なク ローニングおよび再クローニングならびにハイブリドーマ細胞系統の拡大と続く 試験結果を待つことなしに、適当なモノクローナル抗体を選択する迅速で効率的 な方法を提供するものである。 測定系においてニワトリIgYを検出抗体として使用することによって、ニワト リIgYに対するモノクローナル抗体を使用していかなる抗原も検出することがで きるということは当業者に明らかであろう。本発明の一具体例において、ニワト IgYに対するモノクローナル抗体が、心タンパク質の存在を検出するための診断 測定におけるレポーター抗体として使用される。本発明の一見地によれば、患者 の胸痛の発症初期における心筋梗塞を検出するための診断測定法が提供される。 その測定は、測定されるべき分析体(心タンパク質)を含む患者の血液、血清ま たは血漿試料を、心タンパク質に相当する、少なくとも1つの抗体と反応させる ことよりなる。本発明の一見地によれば、抗体の少なくとも1つはニワトリIgY であり、従って、本発明のモノクローナルニワトリIgYはレポーター抗体として 使用することができる。 この具体例によれば、試験されるべき分析体は、少なくとも3種の異なった心 損傷のマーカーである。更にこの測定は、心臓の特徴的な連続性を認識し、心損 傷の該マーカーのいずれかに特異的な少なくとも1つの抗体からなり、該抗体の 一つはニワトリIgYである。更に本試験はレポーター抗体としての本発明のモノ クローナルニワトリIgYからなる。 本発明の別の見地によれば、胸痛の発症から6時間以内に血中に存在する、少 なくとも3種のタンパク質(分析体)の存在または不存在を決定することにより 、胸痛の発症初期における患者の胸痛の原因と病期を迅速に診断する方法を提供 するものである。そのタンパク質は以下のものより成り立っている:第1のタン パク質(分析体)、このものは壊死部を欠いているので無酸素性傷害ではない心 筋梗塞と壊死の発症から血中に存在し、胸痛の発症から4時間ないし8時間の間 に診断される第1のタンパク質、第2のタンパク質(分析体)、このものは虚血 性傷害に続いて血中に現われ、胸痛発症後少なくとも2時間から診断される心臓 特異的な第2のタンパク質、および第3のタンパク質(分析体)、このものは壊 死部を欠いているので無酸素性傷害ではない心筋梗塞と壊死の発症から6時間後 に血中に存在し、胸痛の発症から6時間後に診断される第3のタンパク質。 本発明の別の具体例によれば、診断測定はイムノアッセイサンドイッチドライ ケミストリー方式を利用したパネルテスト形式のものである。本具体例において は、捕捉抗体はパネルテストにおいて固体支持体に固相化されている。捕捉抗体 は上述した心タンパク質マーカーの一つに相当するものである。心タンパク質マ ーカーに相当する検出ニワトリ抗体は、存在すれは、タンパク質マーカーに結合 する。本発明のニワトリ卵黄イムノグロブリンに対するモノクローナル抗体がレ ポーター抗体として使用される。本発明のこれらの具体例については、文献とし てここに取り入れられている出願07/695,381および08/026,45 3に記載されている。 本発明の本具体例においては、心マーカータンパク質はクレアチンキナーゼ( CK-MB)、ミオグロビン、ミオシン軽鎖(MLC)、トロポニン-I、トロポニン-T、 トロポミオシンおよびミオシン重鎖から選択される。この具体例の一見地によれ ば、少なくとも3つの心タンパク質マーカーが本診断測定において検出される。 本発明のイムノアッセイは固相あるいは液相で行うことかできる。イムノケミ カルアッセイは競合および非競合結合アッセイを含み、それらは科学文献および 特許文献に記載されている。そしてそのような測定法の多くは市販されている。 本発明に適した典型的なイムノアッセイは米国特許3,791,932;3,817,837;3,839, 153;3,850,752;3,850,578;3,853,987;3,867,517;3,879,262;3,901,654;3,935,07 4;3,984,533;3,996,345;4,034,074および4,098,876(全て文献としてここに取り 入れられている。)に記載されている。 同時に多くの試料を測定できるような自動測定装置の現在入手可能ないくつか の型が知られている。これらの自動測定装置には連続/ランダムアクセス測定装 置が含まれる。そのようなシステムには、1988年時点で、ピー・ビー・ディ アグノスティック・システムズ・インク(P.B.Diagnostic Systems Inc.)のOPUST M およびイリノイ州ノースシカゴのアボット・ラボラトリーズ(Abbott Laborato ries)により導入されたIMXTMアナライザーがある。P.B.Diagnostic Systems In c.の自動測定装置は米国特許5,138,868に記載されており、本文献は文献として 本発明に取り入れられている。IMXアナライザーの記載は、フィオーレ・エム等( Fiore,M.et al.)による「アボットIMX自動化ベンチトップイムノケミストリー ア ナライザーシステム」、クリニカル・ケミストリー(Clinical Chemistry)34 巻、No.9、1988にあり、本文献も本発明に取り入れられている。自動化分 析器は、本発明の具体例に従って、サンドイッチアッセイや競合アッセイのよう な種々の測定を行うための固相イムノアッセイ方法と共に使用されるように開発 された。 そのような分析器の例は、シー・ジェイ・グランドン(C.J.Grandon)の19 90年9月1日発行、譲受人Abbott Laboratories、米国特許4,956,148「固定棚 および使い捨て試料カートリッジ」にAbbott IMXTMシステムに関連して使用され る複数の反応セルを運ぶための回転台が記載されている。更に、開発された技術 としては、チャドウイック・エム・ダン等(Chadwick M.Dunn et al.)カナダ特願 2,069,531、譲受人Abott Laboratories(本文献は本発明に取り入れられている )、に記載されており、イムノケミストリーアナライザーシステムが一般に得ら れるような測定器を用いた一行程の内に一回で3ないし4分析までの試験能力を 有している。上記したカナダ特許に記載されたシステムは、3回の別々の分析よ りもむしろ3つの小さな量の一群の測定を、使用者ができるようになっている。 本発明は更に以下の実施例により説明されるが、それらは本発明を制限するも のではない。実施例 ニワトリIgYに対するモノクローナル抗体の調製免疫法 Balb/cマウス、雌を完全フロイントアジュバントと精製ニワト リ卵黄IgG(IgY)を皮下注射して免疫した。続いての免疫は、不完全フロイント アジュバントとIgYを3-4週間の間隔で腹腔内投与して行った。免疫したマウス は最終免疫をアジュバントなしで行ってから3日後に屠殺した。ハイブリドーマおよび抗体の調製 ハイブリドーマ2Y-114、1Y-261、1Y-262および1Y-263は 、フラー・エス・エー、タカハシ・エムおよびハレル・ジェイ・ジー・アール( Fuller,S.A.,Takahashi,M.,Hurrell,J.G.R.)らにより記載された方法[モノク ローナル抗体の調製;アウスベル・エフ、ブレント・ビー、キングストン・アー ル等(Ausubcl,F.,Brent,B.,Kingston,R.,et al.)編、分子生物学における一般 的方法。ニューヨーク:グリーネ出版社(GrccnePublishing Associates)、1 987年、ユニット11)により免疫したBalb/cマウスの脾臓から得られた免疫 細胞とSp2/Oマウス骨髄腫細胞との融合により製造された。要約すると、ヒポキ サンチン、アミノプテリンおよびチミジンを含む選択培地中の融合細胞を支持細 胞が前以て植えてある300ないし500穴組織培養プレート(コスターNo.3 598、1プレート当り96穴)に加えた。ハイブリドーマ培養体は1-3×1 04マウス腹腔マクロファージの支持層上に限界希釈培養法により2-3回サブク ローニングした。培養上澄を、ニワトリIgYで被覆したポリスチレンプレートを 用いた固相ELISAにより、抗体活性選別した。プリスタン0.5mlで前以て処理し たBalb/cマウスに0.5mlのリン酸緩衝生理食塩水、pH7.4中の1-3×106 クローン化ハイブリドーマ細胞を腹腔内注射 した。およそ2週間後に、腹水を集め、モノクローナル抗体をプロテインAまた はプロテインGで親和精製した。精製したモノクローナル抗体を免疫化学的試験 に使用した。 4種のハイブリドーマ系統の性質は下記のとおりである: (1)細胞倍加時間は10.4時間から12時間の範囲 (2)製造された平均腹水ml量は2.5mlから5.0mlの範囲 (3)腹水からとれた精製MAbの平均mg/mlは2.0mgから4.2mgの範囲 (4)MAb製造に換算した細胞系統の安定性は試験した範囲でフラスコ中連続培 養で100日まで安定。A.抗IgYモノクローナル抗体の物理化学的性質 1.抗体のクラスとサブクラス 抗体のクラスとサブクラスは市販キット(バイオ ラド、Bio-Rad、No.172-205 5)でELISAにより決定した。第1表に示すように、全ての4つのモノクローナル 抗体はIgGl,kである。 2.等電点(pI) 4種のモノクローナル抗体の等電点をモデル111ミニIEF細胞(Bio-Rad、No .1702975)を使用して、製造者による指示に従い行った。結果は第2表 に要約されている。全ての4種のモノクローナル抗体はIgYの重鎖(H-鎖)を認 識するが、軽鎖(L-鎖)とは反応しない。4種のモノクローナル抗体のpI値は6. 6から7.1の範囲で変化している。 3.速度定数および親和定数 本発明の4種のモノクローナル抗体とIgYの間の相互作用についての速度定数 および親和定数をBIAcorcシステム(Pharmacia Biosensor AB,Uppsala,Sweden) を用いて決定した。このシステムはガラス支持体上の薄い黄金膜の表面における 光学的性質の変化を検出する表面プラズモン共鳴を利用している。詳細な理論的 背景と実際についてはR.Karlssonらにより記述されている。(J.Immunol.Method s,145,229,1991.本文献はここに取り入れられている。) 速度定数は以下のようにして測定された:モノクローナル抗体、即ち10mMグ ッドの緩衝液用試薬(10mM Hepes)、0.15M-NaCl、3.4mMエチレンジアミ ン四酢酸2ナトリウム塩、0.05%サーファクタント20(HBS、pH7.4)中 30μg/mlの一定濃度の抗IgYを、ウサギ抗マウスIgGFeを固定化したセンサー 表面で作用させた。抗原、ニワトリIgY、を1.25μg/mlから20μg/mlの範 囲の濃度で、結合モノクローナル抗体と作用させた。実験行程は25℃、6分間 5μl/分の流速(30μl注入)で、合計24報告点で行った。抗原の注入が完 了した後、抗体から抗原の解離を全部で18報告点で行いモニターした。実験行 程の完了後、表面を1分間かけて1Mギ酸溶液を注入して(5μl注入)再生し た。機器付属のソフトウエアーでdRA/dtおよびRA値の表を作成し、それは作図 プログラムに直接使用することができる(マイクロソフト・エクセル)。 第3表に得られた結果を示す。全ての4種のモノクローナル抗体は抗原、IgY に対し良好な親和性を有している。 B.免疫性状 1.抗原特異性 4種のモノクローナル抗体の抗原特異性をイムノブロッティングアッセイで決 定した。精製ニワトリIgYをドデシル硫酸ナトリウム中のポリアクリルアミドゲ ル(SDS-PAGE)で電気泳動した、そしてニトロセルロースペーパー上に転移した 。ブロット上の非特異的結合部位をツイン20とトリス緩衝生理食塩水(TTBS緩 衝液)中の5%脱脂粉乳溶液でブロックし、ついで精製モノクローナル抗IgYを 含むTTBS緩衝液でインキュベーションを1時間行った。ブロットをTTBS緩衝液( pH7.5)で洗浄し、そして西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)(Bio-Rad、No. 170-6516)で標識したヤギ抗マウスIgGで、更にインキュベートした。4 -クロロ-1-ナフトールを用いて発色させた。発色を蒸留水で洗浄して止めた。 第2表に要約されているように、得られた結果は全て4種のモノクローナル抗体 はIgYのH鎖(重鎖)に特異的に反応することが示された。 2.種特異性 抗IgYモノクローナル抗体の交叉反応性をいろいろの種のIgGsに対して固相ELI SAで評価した。マイクロタイタープレート(イムロン4プレート、ダイナテック Dynatech Co.)を50mM炭酸緩衝液、pH9.6中2μg/mlのIgG溶液(ヒツジ-、 ウサギ-、ヤギ-、ヒト- およびニワトリ-IgG)100μlでコートした、そして 4℃で一夜放置した。プレートを0.05%ツイン20(WB)含有0.1Mリン酸 緩衝生理食塩水、pH7.4(PBS)で1度洗浄し、2mg/mlウシ血清アルブミン( BSA)含有0.1M-PBSで60分間3 7℃にてブロックした。WBで洗浄液4μg/mlから始まるモノクローナル抗体を 2倍希釈で2通りのウエルに加えた。プレートを洗浄後、ペルオキシダーゼ結合 ヤギ抗マウスIgG(ジャクソン・イムノ・リサーチ・ラボラトリー・インク、Jac kson Immuno Research Laboratory Inc.、No.115-035-008)を加え、 60分間37℃にてインキュベートした。プレートを洗浄し、OPD基質溶液を加 えた。反応を、室温で暗所にて30分後に2MH2SO4で停止した。第2図は4種 のマウスモノクローナル抗体、抗IgY抗体はウサギIgG、ヤギ-IgG、ヒツジ-IgGま たはヒト-IgGと交叉しないことを示している。 ELISAの最適特性いくつかを具体化している2部位アッセイ、時にサンドイッ チアッセイと称される、は、一対の抗体を使用しており、その内1つはプレート に結合し(捕捉抗体)そして他方は標識されていて(検出抗体)、最初は結合し 次に分析体の存在を同定するものである。しばしば検出体に対する酵素標識第2 抗体(レポーター抗体)が使用されている。本発明の抗IgYモノクローナル抗体 は、種々の抗原に対するニワトリIgY検出体に対する酵素標識複合体として最も 効果的に使用することができる。異った種由来の2ないし3つの抗体が使用され る2部位アッセイにおいては、しばしば1つの抗体が他に反応して、偽陽性反応 をおこすことがある。本発明の抗IgYモノクローナル抗体と種々の咄乳類由来のI gGsとの交叉反応がないということは、イムノアッセイにおける試薬として明ら かに進歩性があるということである。第3図はウサギポリクローナル抗IgYと異 なった哺乳類のIgGsとの間の交叉反応を実証した例である。マイクロタイタープ レート はニワトリIgYを含む異なった種からのIgGsでコートされた。そして、マーカー 酵素で標識された市販のウサギポリクローナル抗IgYを加え、次いで基質溶液を 添加した。結果は第3図に示すとおりで、第2図と比較するとき、本発明のモノ クローナル抗体の特異性における改善が示されている。 3.「レポーター」抗体としての結合抗IgYモノクローナル抗体性能 本発明の4種の抗IgY-MAbsをナカネ法(ピー・ケイ・ナカネ、エー・カワオイ 、ジャーナル・オブ・ヒストケミストリー・アンド・サイトケミストリー、P.K. Nakane,A.Kawaoi,J.Histochcm.Cytochem.,22、1084、1974)を用いて 西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)で標識した。HRP標識MAbsの品質を、固相EL ISAにおける複合体の希釈系列で抗原(ニワトリIgY)の検出性を評価した。OD49 0nm の読み1500を与えた複合体の希釈は1/8,000から1/100,00 0に変化した。 HRP標識抗IgYモノクローナル抗体1Y-263の性能を、ミオシン重鎖(MHC)、 ミオシン軽鎖1(MLC1)と共に心トロポニンI(cTnI)を検出するために、モノ クローナル抗体捕捉体、ニワトリIgY検出体およびレポーター抗体として1Y-2 63-HRP(第1B図を模式提示のため参照のこと)を用いて、2部位ELISAで以 て検討した。同様の測定において、HRP標識ウサギポリクローナル抗IgY(市販品 )をレポーター抗体として評価した。 イムロン(Immulon)4プレート(ダイナテック、Dynatech)を0.05M炭酸 緩衝液、pH9.6(コーティング緩衝液)中の2μg/ml抗MHC-MAb、3μg/ml抗 MLCI-MAb、または3μg/ml 抗cTnI-MAbでコーティングした。プレートはシールして使用に先立って少なくと も一夜4℃で保存した。標準曲線を各々の分析体について、0.15%BSA、PBS 中0.05%ツイン20、pH7.4(希釈緩衝液)に溶解した精製MHC、cTnIまた はMLC 1のいずれかの希釈系列で作成した。標準品は3回実施し、ゼロ(希釈緩 衝液のみ)は4回実行した。37℃でインキュベーション30分した後、プレー トを洗浄し、検出IgY抗体(二重にアフィニティ精製した抗MHC、抗TnIまたは抗M LC 1)を希釈緩衝液中2μg/ml加えた。検出抗体とのインキュベーションに続 いて、ウサギポリクローナル抗ニワトリIgG-HRP(Jackson,No.303-035-003)1 /50,000または抗IgY-MAb-1Y-263-HRP1/12,500の複合体を加えた。 この複合体とのインキュベーションの後に、OPD基質溶液を加えた。室温、暗室 で30分後に2M H2SO4で反応を停止した。第4図はMHCの適定曲線、第5図はcT n-Iの、第6図はMLC1の、いずれもウサギ複合体あるいはMAb複合体を使用した 適定曲線を示す。分析感度、即ちウサギポリクローナルレポーター抗体を使用し た測定の抗原検出レベルはMAbレポーターを使用した測定のそれに類似している 。ウサギ検出体は同等の抗原濃度において高いシグナルを発生するが、同時に著 しく大きな「バックグランド」ノイズを生成する(臨床的に相当する低レベルに おいてMHC測定では1.2から7.7倍、TnI測定では1.2から6.7倍、およびML C1では約3倍)。これは陽性と陰性の結果の間のOD範囲を劇的に減少させる。 このことは反応性と非反応検体間の識別が臨界であるようなin vitro診断におい ては特に問題である。 C.本発明のモノクローナルの使用例 1.サンドイッチアッセイ 哺乳類の心タンパク質は高度に保存されており、これらのタンパクに対する高 親和性抗体を高めるのは困難である。ニワトリを使用して、本発明者らはミオシ ン重鎖、心筋ミオシン軽鎖1、ミオグロビン、心トロポニンIおよびその他の心 タンパク質に対する独特の高親和性抗体を開発することができた。本明細書B. 3節において記載したように、検出体としてこれらニワトリの抗体そしてレポー ターとしてニワトリ抗体に対するマウスモノクローナル抗体を使用して、高感度 で特異的なアッセイを開発することができた。 2.ドットブロット 試料の異なった量をニトロセルロース膜に結合させる。検出体IgYを試料に結 合させる。本発明の酵素標識MAbsは検出抗体に結合する。不溶性の基質を結合し た酵素を可視化するために使用する。 3.ウエスタンブロット タンパク試料を電気泳動で分離し、ニトロセルロース膜に転移する。試料を含 むバンドが検出体IgYに結合する。本発明の酵素標識MAbは検出体に結合する。不 溶性の基質を結合した酵素で可視化するために使用する。 4.ハイブリドーマ技術によるニワトリモノクローナル抗体のスクリーニング ニシナカ、S.等により示されたように、多くのニワトリB細胞系統が樹立され ている(J.Immunol.Methods,139,217,1991)。これらの系統のいくつかは、ニワト リ由来の特異的イムノグロブリン 分泌脾リンパ球との融合に使用することができる。抗原特異性抗体(IgT)分泌 ニワトリハイブリドーマは抗原被覆プレートを使用するELISAにより選択するこ とができる。培養上澄中の抗原特異性モノクローナルIgYは抗原に結合する。結 合したモノクローナルIgYは本発明の標識MAbにより検出される。基質溶液を結合 した酵素を可視化するために加える。 5.BIAcorcによる分析における捕捉抗体としてのモノクローナル抗IgY 本明細書A.3.節に記載したようにBIAcoreのセンサーチップに共有結合した本 発明のモノクローナル抗体を用いて特異性/同一性および動態解析のためにニワ トリIgYを分析することができる。本発明のモノクローナル抗体はニワトリIgYの 種々の特性のために捕捉抗体として使用することができる。 本開示により、本発明の適切な具体例を記述し提示したが、本発明はこれら特 定の具体例に限定されるものではないことを理解すべきである。多くの変形や修 飾が当業者にとって可能であろう。本発明を定義するために、付属する請求項を 参照すべきである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI //(C12P 21/08 C12R 1:91) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AT,AU,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CZ,DE,DK,ES,FI,GB,H U,JP,KP,KR,KZ,LK,LU,MG,MN ,MW,NL,NO,NZ,PL,PT,RO,RU, SD,SE,SK,UA,US,VN (72)発明者 タカハシ,ミコヨ カナダ国、エム2エヌ 1ビイ8 オンタ リオ、ノース ヨーク、フランクリン ア ベニュー 65

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. ニワトリ卵黄イムノグロブリンに対して開発されたモノクローナル抗体。 2. モノクローナル抗体がニワトリ卵黄イムノグロブリンの重鎖に特異的であ る請求項1記載のモノクローナル抗体。 3. モノクローナル抗体が標識されている請求項2記載のモノクローナル抗体 。 4. ニワトリ卵黄イムノグロブリンに対するモノクローナル抗体の親和定数が 1.5×106-1から2.5×109-1の範囲である請求項2記載のモノクロー ナル抗体。 5. ニワトリ卵黄イムノグロブリンに対するモノクローナル抗体の親和定数が 2.0×108-1から4.1×108-1の範囲である請求項4記載のモノクロー ナル抗体。 6. モノクローナル抗体が2Y-114、1Y-261、1Y-262およびI Y-263からなる群より選ばれたハイブリドーマ細胞系統より調製される請求 項2記載のモノクローナル抗体。 7. イムノアッセイにおけるレポーター抗体として請求項1記載のモノクロー ナル抗体を使用する方法であって、 捕捉抗体; 捕捉抗体に相当する試験試料中の抗原; 試験試料中の試験されるべき抗原に相当するニワ トリ卵黄検出抗体;および ニワトリ卵黄イムノグロブリンに対して開発された標識モ ノクローナルレポーター抗体、から構成されるイムノアッ セイ。 8. 少なくとも第1、第2および第3の抗体よりなる診断測定システムであっ て、 該第1の抗体は試験試料中の試験抗原に相当する捕捉抗体 であり; 該第2の抗体は該試験試料中の該試験抗原に当するニワト リ卵黄検出抗体であり;そして 該第3の抗体はニワトリ卵黄イムノグロブリンに対して開 発された標識モノクローナル抗体、である診断測定システ ム。 9.モノクローナル抗体がニワトリ卵黄イムノグロブリンの重鎖に特異的である 請求項8記載のシステム。 10.モノクローナル抗体が酵素標識されている請求項9記載のシステム。 11.モノクローナル抗体が2Y-114、1Y-261、1Y-262および1 Y-263からなる群より選ばれたハイブリドーマ細胞系統から製造されたもの である請求項10記載のシステム。 12.試験抗原が心タンパク質である請求項11記載のシステム。 13.試験がミオシン重鎖、心ミオシン軽鎖、ミオグロビン、心トロポニンI、 トロポニンT、トロポミオシン、ミオグロビンおよびクレアチンキナーゼ(CK-MB )からなる群より選ばれたものである請求項12記載のシステム。 14.ニワトリ卵黄イムノグロブリンに対して開発されたモノクローナル抗体を 産生するハイブリドーマ細胞系統。 15.ハイブリドーマ細胞系統がニワトリ卵黄イムノグロブリ ンの重鎖に特異的である請求項14記載のハイブリドーマ細胞系続。 16.該ハイブリドーマ細胞系統が、ニワトリ卵黄イムノグロブリンに対して試 験されたとき親和定数が1.5×106-1から2.5×109-1の範囲であるニ ワトリ卵黄イムノグロブリンに対するモノクローナル抗体を産生する、請求項1 5記載のハイブリドーマ細胞系統。 17.該ハイブリドーマ細胞系統が、ニワトリ卵黄イムノグロブリンに対して試 験されたとき親和定数が2.0×108-1から4.1×108-1の範囲であるニ ワトリ卵黄イムノグロブリンに対するモノクローナル抗体を産生する、請求項1 5記載のハイブリドーマ細胞系統。 18.2Y-114、1Y-261、1Y-262および1Y-263からなる群よ り選ばれた請求項17記載のハイブリドーマ細胞系統。
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