JPH0948602A - 複合金属酸化物粉末の製法 - Google Patents

複合金属酸化物粉末の製法

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JPH0948602A
JPH0948602A JP7218078A JP21807895A JPH0948602A JP H0948602 A JPH0948602 A JP H0948602A JP 7218078 A JP7218078 A JP 7218078A JP 21807895 A JP21807895 A JP 21807895A JP H0948602 A JPH0948602 A JP H0948602A
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oxide powder
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Kunio Imamura
州男 今村
Efu Jiguregorio Jiyon
エフ.ジグレゴリオ ジョン
Emu Sumisu Dagurasu
エム.スミス ダグラス
Hirosumi Izawa
広純 伊沢
Tetsuhiko Yamaguchi
哲彦 山口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複合酸化物のセラミック粉末を合成するた
め、化学的均質性及びナノメーターの長さスケールの結
晶の大きさを達成するための技術を提供する。 【解決手段】 (a)混合後に少なくとも二つの金属が
液体吸収性樹脂中に存在するように、少なくとも一つの
有機金属化合物を含む溶液と少なくとも一つの金属塩を
含む溶液とからなる群から選ばれる少なくとも一つの溶
液にその液体吸収性樹脂を混合、(b)その液体吸収性
樹脂を膨潤、ゲル化させてそれによって膨潤されたゲル
を形成、(c)その膨潤されたゲルのpH及び温度のう
ち少なくとも一つを変化させることによって、前駆体物
質を製造、(d)その前駆体物質を熱分解して熱分解さ
れた前駆体物質を生成、(e)その熱分解された前駆体
物質を焼成して複合金属酸化物の粉末を生成させる複合
金属酸化物粉末の製法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の背景】発明の分野 本発明は複合金属酸化物粉末の製法に関する。特に、本
発明は液体吸収性樹脂ゲルを使用して複合酸化物セラミ
ック粉末の製造技術を提供する。
【0002】関連技術の説明 多成分酸化物セラミック粉末は蓄電器、フィルター、酸
素センサー及びPTCコントローラーのような多くの現
行の工業上のエレクトロニクス用途とともに、高温超電
導セラミックスに係る大きな将来の市場において使用さ
れる。複合又は多成分酸化物セラミックスとは2種又は
それより多種の金属原子を含有する酸化物化合物と定義
される。酸化物化合物の一般的な形は、例えば、Ma
bcd で書くことができる。ここでM、N、Pは金
属原子であり、Oは酸素であり、そしてa、b、c、及
びdは整数、又は非整数でその化合物の化学量論で定ま
る数である。所望の電気的性質を得るために、多くの用
途では、小スケール(1〜100nm)で化学的に混合
させることを困難にさせる、3成分又はそれより多成分
の使用が要求される。また、サブミクロンの粒子サイズ
の製造は低温燒結、小さな粒径、及び改善された電気的
特性をもたらす。
【0003】共晶析又は個々の酸化物粉末の混合物の反
復ボール粉砕のような簡便な粉末製造は安価な前駆体と
いう優位性があるが、しかし、それらはかなり大きなサ
イズの非均質な粉末及び不純物の導入を結果する。ゾル
−ゲル法は分子規模での混合を(前駆体アルコキシドの
注意深い選抜と加水分解/縮合条件の制御で)得ること
ができるが、しかし、それらは非常に高価な前駆体の使
用を伴い、したがってコスト上で不利となる。
【0004】
【発明の概要】したがって、本発明の目的は共晶析やゾ
ル−ゲル法の両方に有利な点を与え、一方不利な点をな
くす技術を使用する複合酸化物セラミックスを製造する
ことにある。すなわち、化学的な均質性及び有意な凝集
なしにかつ不利でないコストでナノメーターの長さのス
ケールの結晶サイズを得ることが本発明の目的である。
本発明のもう一つの目的は広範囲の粉体特性に合わせる
能力を提供することである。更に本発明の目的はゾル−
ゲルやエマルジョン技術で使用される有機溶媒の代わり
に水を基本とする溶媒を使用することができる製造方法
を提供することである。発明技術は所望の金属塩(及び
/又は金属アルコキシドや有機金属化合物を包含し、し
かしそれに限定されない他の金属含有化合物)を正確な
化学量論上にて大量の水溶液及び/又は有機溶媒溶液を
吸収する有機ポリマーゲルを利用する。溶液で膨潤した
ゲルのpH及び/又は温度を変化させることによって、
酸化物又は前駆体の塩が析出し、そして、有機ゲルの網
状組織によって溶液の分画化の結果として酸化物−ゲル
複合体がナノメーターの長さのスケールで化学的に混合
される。熱分解(酸化的雰囲気下での燃焼)の下で軟性
の凝集した酸化物の塊が得られ、それはサブミクロン粉
末に容易に細かくすることができる(もし熱分解が非酸
化的雰囲気下でなされれば、反応生成物は典型的には炭
素原子を含有する化合物となる)。
【0005】上記及びその他の目的を達成するために、
本発明は次の工程を含むことを特徴とする複合金属酸化
物粉末の製法を提供する: (a)少なくとも1種の有機金属化合物を含有する溶液
と少なくとも1種の金属塩化合物かを含有する溶液から
なる群から選択された少なくとも1種の溶液を液体吸収
性樹脂と混合し、その混合が完了された後には液体吸収
性樹脂に少なくとも2種以上の金属を存在させ; (b)上記の混合後、その液体吸収性樹脂を膨潤、ゲル
化させそれによって膨潤化したゲルを生成させ; (c)その膨潤化したゲルのpH及び温度の少なくとも
1種を変化させることによって前駆体物質を製造させ; (d)その前駆体物質を熱分解し熱分解された前駆体物
質を生成させ;及び (e)その熱分解された前駆体物質を焼成し複合金属酸
化物粉末を生成させること。
【0006】又は、本発明は次の工程を含むことを特徴
とする複合金属酸化物粉末の製法を提供する: (a)(i)少なくとも1種の有機金属化合物を含有す
る少なくとも1種の溶液と(ii)少なくとも1種の金
属塩化合物を含有する少なくとも1種の溶液との少なく
とも1種と液体吸収性樹脂と混合し; (b)上記の混合後、その液体吸収性樹脂を膨潤、ゲル
化させそれによって最初の膨潤化したゲルを生成させ; (c)その最初の膨潤化したゲルのpH及び温度の少な
くとも1種を変化させることによって、最初の前駆体物
質を製造させ; (d)その最初の前駆体物質を、(i)少なくとも1種
の有機金属化合物を含有する少なくとも1種の溶液と
(ii)少なくとも1種の金属塩化合物を含有する少な
くとも1種の溶液との少なくとも1種とを混合し; (e)上記の最初の前駆体物質に係る混合後、その最初
の前駆体物質を膨潤、ゲル化させそれによって2度目の
膨潤化たゲルを生成させ; (f)その2度目の膨潤化したゲルのpH及び温度の少
なくとも1種を変化させることによって、2度目の前駆
体物質を製造させ; (g)その2度目の前駆体物質を熱分解し熱分解された
前駆体物質を生成させ;及び (h)その熱分解された前駆体物質を焼成し複合金属酸
化物粉末を生成させること。
【0007】
【発明の詳細な開示】本発明に係る樹脂のユニークな特
性は、水及び/又は有機溶媒、及び金属を含有するもの
(金属塩、金属アルコキシド及び/又は有機金属化合物
を包含し、しかいそれには限定されない種々の形で溶媒
に導入され得るもの。)からなることを特徴とする溶液
の金属を吸収する優れた特性である。溶液を吸収するこ
とで、ゲル(それは定義によると、サイズで10ナノメ
ーターのオーダーの空洞のある架橋された三次元ネット
ワークである。)が溶液の少量分画を効果的に行う。乾
燥と焼成を行うことで、この分画が化学的な均質性とナ
ノメーターの長さのスケールでの結晶性のサイズをもた
らす。
【0008】本発明で使用することができる適当なる液
体吸収性樹脂は非イオン性の樹脂である。米国特許第
5,300,606号に記載されているような架橋型N
−ビニルカルボン酸アミド樹脂、架橋型アクリル酸アミ
ド樹脂、又は架橋型ビニルアルコール樹脂が特に適当で
ある。
【0009】例えば、本発明に適当な液体吸収性樹脂は
その主構成部分として、架橋剤で架橋された少なくとも
50モル%以上のN−ビニルカルボン酸アミド構成部分
から構成されるホモポリマー又はコポリマーの骨格鎖か
ら構成された架橋性N−ビニルカルボン酸アミド樹脂で
ある。更に特定化すれば、下記に示される式、繰り返し
単位(a)又は(a)及び(b)から構成されるポリマ
ーの骨格鎖から構成された架橋性のN−ビニルカルボン
酸アミド樹脂である。
【0010】
【化1】 (ここで、R1 、R2 及びR3 は夫々水素原子又はメチ
ル基を示す;Xは基−COOY(Yは水素原子、アルカ
リ金属、C1 〜C6 アルキル基又は水酸基、ジアルキル
アミノ基若しくは第4級アンモニウム基で置換された低
級アルキル基(例えば、C1 〜C6 アルキル基)を示
す。)、基−CONHZ(Zは水素原子又はジアルキル
アミノ基、第4級アンモニウム基、スルホン酸若しくは
そのアルカリ金属塩で置換された低級アルキル基(例え
ば、C1 〜C6 アルキル基)を示す。)、シアノ基、2
−ケトピロリジニル基、低級アルコキシ基(例えば、C
1 〜C4 アルコキシ基)、低級アシル基(C2 〜C4
シル基)、低級アシルオキシ基(例えば、C2 〜C4
シルオキシ基)及びスルホン酸若しくはそのアルカリ金
属塩で置換された低級アルキル基(例えば、C1 〜C3
アルキル基)を示すが、R3 がメチル基のときは、Xは
シアノ基、2−ケトピロリジニル基、低級アルコキシ
基、低級アシル基、低級アシルオキシ基及びスルホン酸
若しくはその塩で置換された低級アルキル基ではなく、
また、M1 及びM2 は独立に水素原子又はアルカリ金属
を示す;pは0又は1を示す;そして、(a):(b)
のモル比は50〜100:50〜0である。)
【0011】特に、架橋剤で架橋された少なくとも50
モル%のN−ビニルカルボン酸アミド成分からなるホモ
またはコポリマーの骨格鎖から構成された架橋性N−ビ
ニルカルボン酸アミド樹脂を用いることができ、そして
特に典型的な例としては上記の式で示される繰り返し単
位の成分A(N−ビニルカルボン酸アミド成分)と成分
B(共重合成分)は下記の如きものが挙げられる。
【0012】成分A:N−ビニルホルムアミド、N−ビ
ニルアセトアミド、N−メチル−N−ビニルホルムアミ
ド等、特に好ましくはN−ビニルアセトアミド。
【0013】成分B:アクリル酸、メタクリル酸(総称
して「(メタ)アクリル酸」という。)又はそれらのナ
トリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;そのメチ
ルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、ブチ
ルエステル、ペンチルエステル及びヘキシルエステル等
のアルキルエステル;そのヒドロキシエチルエステル、
ヒドロキシプロピルエステル、ヒドロキシブチルエステ
ル等のヒドロキシ低級アルキルエステル;そのジメチル
アミノメチルエステル、ジメチルアミノエチルエステ
ル、ジメチルアミノプロピルエステル、ジメチルアミノ
ブチルエステル、ジエチルアミノメチルエステル、ジエ
チルアミノエチルエステル、ジエチルアミノプロピルエ
ステル、ジエチルアミノブチルエステル等の低級アルキ
ルアミノ基で置換された低級アルキルエステル;
【0014】そのトリメチルアンモニオエチルエステル
ハライド、トリメチルアンモニオプロピルエステルハラ
イド、トリエチルアンモニオエチルエステルハライド、
トリエチルアンモニオプロピルエステルハライド等の第
4級アンモニウム基で置換された低級アルキルエステ
ル;そのアミド;そのジメチルアミノメチルアミド、ジ
メチルアミノエチルアミド、ジメチルアミノプロピルア
ミド、ジメチルアミノブチルアミド、ジエチルアミノメ
チルアミド、ジエチルアミノエチルアミド、ジエチルア
ミノプロピルアミド、ジエチルアミノブチルアミド等の
低級アルキルアミノ基で置換されたアルキルアミド(好
ましくは置換低級N−アルキルアミド);そのトリメチ
ルアンモニオエチルアミドハライド、トリメチルアンモ
ニオプロピルアミドハライド、トリエチルアンモニオエ
チルアミドハライド、トリエチルアンモニオプロピルア
ミドハライド等の第4級アンモニウム基で置換された低
級アルキルアミド;そのスルフォメチルアミド、スルフ
ォエチルアミド、スルフォプロピルアミド、スルフォブ
チルアミド、ソヂウムスルフォメチルアミド、ソヂウム
スルフォエチルアミド、ソヂウムスルフォプロピルアミ
ド、ソヂウムスルフォブチルアミド、カリウムスルフォ
メチルアミド、カリウムスルフォエチルアミド、カリウ
ムスルフォプロピルアミド、カリウムスルフォブチルア
ミド等のスルフォン酸又はアルカリ金属スルフォン酸で
置換された低級アルキルアミド;
【0015】アクリロニトリル;N−ビニル−2−ピロ
リドン;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテ
ル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル等
のビニルエーテル;メチルビニルケトン、エチルビニル
ケトン等のビニルケトン;酢酸ビニル、プロピオン酸ビ
ニル等の低級カルボン酸ビニル;アリルスルフォン酸、
アリルスルフォン酸ナトリウム、アリルスルフォン酸カ
リウム等のアリルスルフォン酸又はそれらのアルカリ金
属塩;マレイン酸、マレイン酸ナトリウム、マレイン酸
カリウム、フマール酸、フマール酸ナトリウム、イタコ
ン酸、イタコン酸ナトリウム、イタコン酸カリウム等が
挙げられる。
【0016】これらの中で特に、(メタ)アクリル酸、
(メタ)アクリル酸ナトリウム、(メタ)アクリル酸メ
チル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸
プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、ヒドロキシエチ
ル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)
アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレー
ト、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、塩化
トリメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、アクリ
ルアミド、スルフォプロピルアクリルアミド、スルフォ
ブチルアクリルアミド、ソヂウムスルフォプロピルアク
リルアミド、ソヂウムスルフォブチルアクリルアミド、
アクリロニトリル、メチルビニルエーテル、エチルビニ
ルエーテル、メチルビニルケトン、エチルビニルケト
ン、酢酸ビニル、アリルスルフォン酸ナトリウム、N−
ビニル−2−ピロリドン、マレイン酸、マレイン酸ナト
リウム、イタコン酸、イタコン酸ナチリウム等が好まし
いものとして挙げられる。
【0017】コポリマーの場合、前記の如く成分Aは少
なくとも50モル%以上含むことが必要であり、これ以
下では有機化合物の吸収性が十分に発揮されない。共重
合組成の好ましい範囲としては吸収する液体の種類、特
に共存する溶質の種類、濃度等によって異なるため、一
概には言えない。
【0018】架橋剤としては1分子中に重合可能な不飽
和基を少なくとも2個以上有する化合物が用いられる
が、代表的なものを具体的に例示すれば、例えば、以下
のような化合物が挙げられる。
【0019】N,N’−メチレンビスアクリルアミド、
N,N’−1,2−エチレンビスアクリルアミド等の
N,N’−低級アルキレンビスアクリルアミド;N,
N’−メチレンビス(N−ビニルアセトアミド)、N,
N’−1,3−プロピレンビス(N−ビニルアセトアミ
ド)、N,N’−1,4−ブチレンビス(N−ビニルア
セトアミド)、N,N’−1,5−ペンチレンビス(N
−ビニルアセトアミド)、N,N’−1,6−ヘキシレ
ンビス(N−ビニルアセトアミド)、N,N’−1,7
−ヘプチレンビス(N−ビニルアセトアミド)、N,
N’−1,8−オクチレンビス(N−ビニルアセトアミ
ド)、N,N’−1,9−ノニレンビス(N−ビニルア
セトアミド)、N,N’−1,10−デシレンビス(N
−ビニルアセトアミド)、N,N’−ジアセチル−N,
N’−ジビニル−1,3−ブタンジアミン、N,N’−
ジアセチル−N,N’−ジビニル−2,5−ヘキサンジ
アミン、N,N’−ジアセチル−N,N’−ジビニル−
2,4−ペンタンジアミン、N,N’−ジアセチル−
N,N’−ジビニル−2,2−ジエチル−1,3−プロ
パンジアミン、N,N’−ジアセチル−N,N’−ジビ
ニル−2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジアミン、
N,N’−ジアセチル−N,N’−ジビニル−2,4−
ジメチル−2,4−ペンタンジアミン、N,N’−ジア
セチル−N,N’−ジビニル−2,2−ジメチル−1,
3−プロパンジアミン、N,N’−ジアセチル−N,
N’−ジビニル−2−エチル−1,5−ヘキサンジアミ
ン、N,N’−ジアセチル−N,N’−ジビニル−2−
エチル−2−メチル−1,3−プロパンジアミン、N,
N’−ジアセチル−N,N’−ジビニル−2−メチル−
1,3−ブタンジアミン、N,N’−ジアセチル−N,
N’−ジビニル−2−メチル−1,5−ペンタンジアミ
ン、N,N’−1,3−プロピレンビス(N−ビニルホ
ルムアミド)、N,N’−1,4−ブチレンビス(N−
ビニルホルムアミド)、N,N’−1,6−ヘキシレン
ビス(N−ビニルホルムアミド)、N,N’−1,7−
ヘプチレンビス(N−ビニルホルムアミド)、N,N’
−1,8−オクチレンビス(N−ビニルホルムアミ
ド)、N,N’−1,9−ノニレンビス(N−ビニルホ
ルムアミド)、N,N’−1,10−デシレンビス(N
−ビニルホルムアミド)、N,N’−ジホルミル−N,
N’−ジビニル−1,3−ブタンジアミン、N,N’−
ジホルミル−N,N’−ジビニル−2,5−ヘキサンジ
アミン、N,N’−ジホルミル−N,N’−ジビニル−
2,4−ペンタンジアミン、N,N’−ジホルミル−
N,N’−ジビニル−2,2−ジエチル−1,3−プロ
パンジアミン、N,N’−ジホルミル−N,N’−ジビ
ニル−2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジアミン、
N,N’−ジホルミル−N,N’−ジビニル−2,4−
ジメチル−2,4−ペンタンジアミン、N,N’−ジホ
ルミル−N,N’−ジビニル−2,2−ジメチル−1,
3−プロパンジアミン、N,N’−ジホルミル−N,
N’−ジビニル−2−エチル−1,3−ヘキサンジアミ
ン、N,N’−ジホルミル−N,N’−ジビニル−2−
エチル−2−メチル−1,3−プロパンジアミン、N,
N’−ジホルミル−N,N’−ジビニル−2−メチル−
1,3−ブタンジアミン、N,N’−ジホルミル−N,
N’−ジビニル−2−メチル−1,5−ペンタンジアミ
ン、N,N’−ジアセチル−N,N’−ジビニル−1,
3−ビス−アミノメチルシクロヘキサン、N,N’−ジ
アセチル−N,N’−ジビニル−1,4−ビス(アミノ
メチル)シクロヘキサン、N,N’−ジホリミル−N,
N’−ジビニル−1,3−ビス(アミノメチル)シクロ
ヘキサン、N,N’−ジホリミル−N,N’−ジビニル
−1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン等の
N,N’−α,ω−低級アルキルビス(N−ビニルカル
ボン酸アミド;
【0020】N,N’−3−オキサ−1,5−ペンチレ
ンビス(N−ビニルアセトアミド)、N,N’−3,6
−ジオキサ−1,8−オクチレンビス(N−ビニルアセ
トアミド)、N,N’−3,6,9−トリオキサ−1,
11−ウンデシレンビス(N−ビニルアセトアミド)、
N,N’−3,6,9,12−テトラオキサ−1,14
−テトラデシレンビス(N−ビニルアセトアミド)、
N,N’−3−オキサ−1,5−ペンチレンビス(N−
ビニルホルムアミド)、N,N’−3,6−ジオキサ−
1,8−オクチレンビス(N−ビニルホルムアミド)、
N,N’−3,6,9−トリオキサ−1,11−ウンデ
シレンビス(N−ビニルホルムアミド)、N,N’−
3,6,9,12−テトラオキサ−1,14−テトラデ
シレンビス(N−ビニルホルム、N,N’−1,4−ジ
メチル−3−オキサ−1,5−ペンチレンビス(N−ビ
ニルアセトアミド)、N,N’−1,4,7−トリメチ
ル−3,6−ジオキサ−1,8−オクチレンビス(N−
ビニルアセトアミド)、N,N’−1,4,7,10−
テトラメチル−3,6,9−トリオキサ−1,11−ウ
ンデシレンビス(N−ビニルアセトアミド)、N,N’
−1,4,7,10,13−ペンタメチル−3,6,
9,12−テトラオキサ−1,14−テトラデシレンビ
ス(N−ビニルアセトアミド)、N,N’−1,4−ジ
メチル−3−オキサ−1,5−ペンチレンビス(N−ビ
ニルホルムアミド)、N,N’−1,4,7−トリメチ
ル−3,6−ジオキサ−1,8−オクチレンビス(N−
ビニルホルムアミド)、N,N’−1,4,7,10−
テトラメチル−3,6、9−トリオキサ−1,11−ウ
ンデシレンビス(N−ビニルホルムアミド)、N,N’
−1,4,7,10,13−ペンタメチル−3,6、
9,12−テトラオキサ−1,14−テトラデシレンビ
ス(N−ビニルホルムアミド)等のN,N’−(ジアセ
チル)−N,N’−(ジビニル)−α,ω−ジアミノポ
リエーテル;p−キシレンビス(N−ビニルアセトアミ
ド)、m−キシレンビス(N−ビニルホルムアミド)、
m−キシレンビス(N−ビニルアセトアミド)等のキシ
レンビス(N−ビニルカルボン酸アミド);
【0021】エチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等の
アルキレングリコールジ(メタ)アクリレート;ジエチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコール
ジ(メタ)アクリレート等のポリアルキレングリコール
ジ(メタ)アクリレート;ジビニルベンゼン、ジビニル
エーテル等のジビニル化合物;トリメチロールプロパン
トリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジアリ
ルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテ
ル、トリアリルフォスフェート等の3官能性基の化合
物;等。
【0022】これらの中で、N,N’−メチレンビスア
クリルアミド、N,N’−1,4−ブチレンビス(N−
ビニルアセトアミド)、N,N’−1,6−ヘキシレン
ビス(N−ビニルアセトアミド)、N,N’−1,10
−デシレンビス(N−ビニルアセトアミド)、N,N’
−3−オキサ−1,5−ペンチレンビス(N−ビニルア
セトアミド)、N,N’−3,6−ジオキサ−1,8−
オクチレンビス(N−ビニルアセトアミド)、N,N’
−p−キシレンビス(N−ビニルアセトアミド)やN,
N’−ジアセチル−N,N’−ジビニル−1,4−ビス
アミノメチルシクロヘキサンが好ましいものとして考慮
することができる。上記の化合物は2又はそれより多く
の混合物で使用することができる。
【0023】使用される架橋剤の量は、(共)重合成分
を基準に、好ましくは2×10-4〜1モル%、より好ま
しくは2.5×10-4〜0.2モル%、最も好ましくは
5×10-4〜1×10-2モル%である。この結合におい
て、使用される架橋剤の量が(共)重合成分を基準に1
モル%より多い場合、得られる樹脂は架橋密度が高す
ぎ、それにより樹脂の吸収性能は著しく低下するが、使
用される架橋剤の量が2×10-4モル%より少ない場
合、架橋されない重合鎖の数が増加し、それにより樹脂
が水または有機溶剤に容易に溶解するようになり、吸収
剤としてのその所望の性能が達成されることを期待する
ことはできない。架橋反応は、重合の際、多官能基モノ
マーの共重合により行ってもよいが、重合後に架橋する
こともできるので、この方法に限定されるわけではな
い。より詳細に言えば、直鎖重合体は、カルボン酸また
はその金属塩、グリシジル基、水酸基、アミノ基、等の
ような反応性基を有する架橋剤を使用することより架橋
することができる。例えば、直鎖重合体は、上述の特定
範囲内でグリシジル基を2個以上有する化合物(例えば
エチレングリコールジグリシジルエーテル)と反応する
のに適した範囲内で、アクリル酸ナトリウムと共重合さ
せるようにできる。同様に、グリシジル基およびアミ
ン、カルボン酸、多価金属カチオン、等の組み合わせが
可能である。いずれの場合においても、架橋剤の量およ
び共重合体の組成は重要である。
【0024】重合方法が限定されるわけではないが、水
溶液重合、逆相懸濁重合、逆相乳化重合のような方法に
従って実行することが好ましい。例えば、水溶液重合法
では、モノマー成分および架橋剤を、水、水と均一に混
和する親水性有機溶剤、またはそれらの溶剤混合物のよ
うな溶剤に均一に溶解させ、そして真空脱気または窒素
もしくは二酸化炭素のような不活性ガスとの置換により
系内の溶存酸素を除去した後、重合開始剤を添加して反
応を開始する。重合開始温度は一般に約−10〜60℃
であり、反応時間は約1〜10時間である。
【0025】上述の親水性有機溶剤には、メチルアルコ
ール、エチルアルコール、プロピルアルコールまたはそ
の類似物のような低級アルコール類、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサンまたはその類似物のような環状エーテル
類、アセトン、アセトニトリル、N,N’−ジメチルホ
ルムアミド、N,N’−ジメチルアセトアミド、ジメチ
ルスルホキシド、またはその類似物が含まれる。それら
の中で、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、N,
N’−ジメチルホルムアミド、N,N’−ジメチルアセ
トアミド、およびジメチルスルホキシドが好ましい。
【0026】重合開始剤として、過酸化物、ヒドロペル
オキシド、有機または無機の過酸、ペルサルフェートま
たはその塩、溶剤に均一に溶解するアゾビス型化合物単
独または還元剤と組み合わせたレドックス型開始剤を使
用してもよく、そしてそれらの代表的な例としては以下
に述べる化合物:t−ブチルペルオキシド、t−アミル
ペルオキシド、クミル−ペルオキシド、アセチルペルオ
キシド、プロピオニルペルオキシド、ベンゾイルペルオ
キシド、ベンゾイルイソブチリルペルオキシド、ラウロ
イルペルオキシド、t−ブチルヒドロペルオキシド、シ
クロヘキシルヒドロペルオキシド、テトラリンヒドロペ
ルオキシド、t−ブチルペルアセテート、t−ブチルペ
ルベンゾエート、ビス(2−エチルヘキシルペルオキシ
ジカルボネート)、2,2−アゾビスイソブチロニトリ
ル、フェニルアゾトリフェニルエタン、2,2−アゾビ
ス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド、2,
2−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−
2−イル)プロパン]ジヒドロクロライド、2,2−ア
ゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパ
ン]ジヒドロクロライド、過硫酸ナトリウム、過硫酸カ
リウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素、ペルサルフ
ェートとトリエチルアミン、トリエタノールアミン、お
よびジメチルアニリン、等のような第三級アミン類との
組み合わせ、が含まれる。これらの中で、t−ブチルペ
ルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、2,2−アゾビ
スイソブチロニトリル、2,2−アゾビス(2−アミジ
ノプロパン)ジヒドロクロライド、2,2−アゾビス
[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プ
ロパン]ジ−ヒドロクロライド、2,2−アゾビス[2
−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロ
クロライド、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウムもしく
は過硫酸アンモニウム、またはペルサルフェートとトリ
エチルアミン、トリエタノールアミンまたはジメチルア
ニリンのような第三級アミンとの組み合わせ、が好まし
い。
【0027】使用される重合開始剤の量は、(共)重合
体成分を基準に、好ましくは0.0005〜5モル%、
より好ましくは0.001〜1モル%、最も好ましくは
0.005〜0.5モル%である。反応生成物は、反応
に使用された溶剤を含有するゲルであり、一般に回転式
システムカッター(rotatory system cutter)により粉
砕される。更に、加熱または減圧のような方法で溶剤を
除去し、続いて乾燥、粉砕および分級により、約50μ
〜1mmの粒径を持つ粉末にする。逆相懸濁重合および
逆相乳化重合の方法としては、モノマー成分および架橋
剤が水中に均一に溶解され、その溶液を水と混和しない
有機溶剤中で懸濁または乳化させせて重合反応を行う。
重合開始剤は、必ずしも水溶性の製品に限定されるわけ
ではなく、有機溶剤に溶解する製品もまた使用できる。
従って、上述の製品の他に、例えば以下に述べる製品も
また使用できる。
【0028】有機溶剤としては、例えばヘキサン、シク
ロヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン、トルエ
ン、キシレンおよびエチルベンゼンのような炭化水素;
四塩化炭素およびジクロロエタンのようなハロゲン化炭
化水素;イソパー(Isopar)のような鉱油、等が挙げら
れる。逆相乳化重合法では、界面活性剤が分散剤とし
て、場合により保護コロイドと共に使用される。そのよ
うな界面活性剤としては、例えばソルビタンモノステア
リン酸エステル、ソルビタンモノパルミチン酸エステ
ル、ソルビタンモノラウリン酸エステル、ソルビタンモ
ノオレイン酸エステル、ソルビタントリステアリン酸エ
ステルが挙げられ、またそのような保護コロイドとして
は、例えばポリビニルアルコール、メチルセルロース、
エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒド
ロキシエチルセメロース、カルボキシメチルセルロー
ス、カルボキシエチルセルロース、等が挙げられる。
【0029】系内の溶存酸素の除去および反応生成物の
処理、等は上述のものと同じであり、反応条件は限定さ
れるわけではないが、一般に次のようになる:使用され
る溶剤の量:モノマー水溶液の20倍に等しく、好まし
くは10倍に等しく、特に好ましくは5倍に等しい;使
用される重合開始剤の量:モノマー成分を基準に0.0
005〜5モル%、好ましくは0.001〜1モル%、
特に好ましくは0.005〜0.5モル%;重合開始温
度は約10〜90℃;および反応時間は約1〜10時
間、である。
【0030】こうして得られた樹脂の分子構造は、N−
ビニルカルボン酸アミドのホモポリマーまたはそれと他
の共重合体成分との共重合体から成る直鎖重合体を架橋
することにより形成される三次元構造を有する。主に、
主鎖の分子量および架橋密度が液体吸収剤の機能を強く
コントロールするだろう。例えば、主鎖を出来る限り大
きく、架橋密度を出来る限り小さくすることにより、液
体吸収能力を大きくすることは理論的には可能である
が、液体吸収能力自体は制限され、そして架橋間距離が
大きくなると、液体の吸収により形成されるゲルの物理
強度は著しく低下し、更に、架橋に関与しない分子数が
増加して溶解性を高める。それ故、主鎖の重合度を50
0,000〜100、好ましくは400,000〜1,
000、特に好ましくは200,000〜10,000
とし、架橋密度を1/500,000〜1/100、好
ましくは1/300,000〜1/1,000、特に好
ましくは1/200,000〜1/10,000とする
ことが重要である。好ましい実施態様では、液体吸収樹
脂は、架橋剤で架橋された下記に示される式:
【0031】
【化2】 〔式中、R1 およびR2 は独立に水素原子またはメチル
を表し;Aは−NR3 −CO−R4 −(式中、R3 およ
びR4 は水素原子またはメチルを表す)、−CONH2
または−OHを表し;XはCOOY基(式中、Yは水素
原子、アルカリ金属、C1 〜C6 アルキル、またはヒド
ロキシル、ジアルキルアミノまたは第四級アンモニウム
基で置換された低級アルキルを表す)、−CONHZ基
(式中、Zは水素原子またはジアルキルアミノ基、第四
級アンモニウム基、スルホン酸またはそのアルカル金属
塩が置換した低級アルキルを表す)、シアノ、2−ケト
ピロリジニル、低級アルコキシ、低級アシル、低級アシ
ルオキシ、またはスルホン酸もしくはそのアルカリ金属
塩が置換した低級アルキルを表すが、R2 がメチルの時
は、Xはシアノ、2−ケトピロリジニル、低級アルコキ
シ、低級アシル、低級アシルオキシ、およびスルホン酸
またはその塩が置換した低級アルキルでないという条件
付きであり、またAが−CONH2 の時は、Xは−CO
NH2 ではないという条件付きであり;M1 およびM2
は独立に水素原子またはアルカリ金属を表し;pは0ま
たは1を表し;そして(a):(b)のモル比は500
〜100:50〜0である〕の繰り返し単位(a)また
は(a)および(b)から成るホモポリマーまたは共重
合体の主鎖から成る、架橋されたN−ビニルカルボン酸
アミド樹脂、架橋されたアクリル酸アミド樹脂、または
架橋されたビニルアルコール樹脂を主成分として含有す
ることができる。
【0032】液体吸収性樹脂は、N−ビニルカルボン酸
アミド、アクリル酸アミド、ビニルアルコールまたはそ
れらの組み合わせの架橋されたホモポリマーまたは共重
合体であることが好ましい。液体吸収性樹脂が、N−ビ
ニルカルボン酸アミドの架橋されたホモポリマーまたは
共重合体であれば更に好ましい。
【0033】本発明で使用される吸収剤で吸収可能な溶
剤の典型的な例としては、比較的高い極性を有する一般
的に溶剤と呼ばれる以下に述べるような有機溶剤があ
る:メタノール、エタノール、1−プロパノール、1−
ブタノール、2−ブタノール、イソブチルアルコール、
イソアミルアルコール、シクロペンタノール、アリルア
ルコール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−
2−プロパノール、2−メトキシエタノール、2−エト
キシエタノール、2−ブトキシエタノール、2−アミノ
エタノール、エチレングリコール、トリメチレングリコ
ール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオー
ル、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオー
ル、トリエチレングリコール、およびグリセロールのよ
うなアルコール類;フェノールおよびクレゾールのよう
なフェノール類;ホルムアミド、酢酸、2−ピロリジネ
ン、ジメチルスルホキシド、ピリジン、およびそれらの
類似物。更に、単独では吸収されないかまたはほとんど
吸収されないが、他の吸収可能な溶剤と混合すると吸収
可能である溶剤は、混合溶剤の形で使用することができ
る。吸収可能な混合溶剤には、典型的な例として次のよ
うなものがある:水およびN,N−ジメチルホルムアミ
ド、フェノール、アセトン、テトラヒドロフランまたは
ジオキサンのような有機溶剤との混合物;エタノール−
アセトン、エタノール−クロロホルム、エタノール−ベ
ンゼン、エタノール−酢酸エチル、メタノール−塩化メ
チレン、および酢酸エチル−酢酸のような有機溶剤の混
合物。
【0034】本発明に用いられる有機金属化合物又は金
属塩は、水及び/又は有機溶媒、あるいは、場合によっ
ては酸性又はアルカリ性溶液に可溶なものである。その
有機金属化合物(金属−有機性基)は、金属成分がチタ
ン、ジルコニウム、イットリウム、アルミニウム、バリ
ウム、ハフニウム、スズ、銅及びそれらの組合わせから
選ばれ、そして、有機性基の成分がアルコキシ、アリル
オキシ、アミノアルコキシ、アセトキシ、アセトアセト
ニル及びそれらの組合わせから選ばれる化合物を含む。
その有機金属化合物は、例えば、トリス(アセチルアセ
トナート)インジウムのようなキレート化合物を含んで
いてもよい。本発明に用いる好適な有機金属化合物は、
チタン、ジルコニウム、イットリウム、アルミニウム、
バリウム及び銅のC1 〜C6 アルコキシド化合物を含
む。本発明に用いることができる他の有機金属化合物の
特定な例としては、エチルトリメチル鉛、ジニトロシル
ジカルボニル鉄、ジメチルアルミニウム水素化物、なら
びに、例えばテトライソプロピルオルトチタン酸塩及び
テトラブチルオルトチタン酸塩などのチタン酸塩類が含
まれる。金属塩(金属−アニオン)は、金属成分がアル
ミニウム、ストロンチウム、イットリウム、ジルコニウ
ム、バリウム、鉛、サマリウム、ルビジウム、ランタ
ン、インジウム、銅、カルシウム、マグネシウム、ビス
マス、亜鉛、ケイ素、ゲルマニウム、ニッケル、アスタ
チン、タンタル、バナジウム、鉄、クロム、カドミウ
ム、セシウム、ガリウム、ニオブ、銀、セレン、タング
ステン、テルル、トリウム、パラジウム、ヒ素、プラチ
ナ、ロジウム、ルテニウム及びそれらの組合わせから選
ばれ、ならびに、そのアニオン成分が、水酸化物、硝酸
塩、硫酸塩、炭酸塩、リン酸塩、塩素酸塩、ハロゲン化
物、酢酸塩及びそれらの組合わせから選ばれる塩を含
む。
【0035】本発明に用いる好適な金属塩は、アルミニ
ウム、ストロンチウム、イットリウム、ジルコニウム、
バリウム、鉛、サマリウム、ルビジウム、ランタン、イ
ンジウム、ビスマス及び銅の塩化物、水酸化物、硝酸
塩、硫酸塩、炭酸塩、リン酸塩及び塩素酸塩を含む。樹
脂に対する塩の比率(乾燥樹脂の量に対する金属塩の量
として定義される)は、本発明に影響を及ぼす。とりわ
け、塩:樹脂の低い比率は、セラミック素子に適した微
粉末を製造するのに特に有用となり得る。この点につい
て、塩:樹脂の比率は好ましくは1:1又は1:1未満
であり、より好ましくは0.5:1又は0.5:1未満
である。一方、塩:樹脂の高い比率は、多孔性の結晶質
物質を製造するのに特に有用となり得て、この多孔性の
結晶質物質は、他の多孔性の結晶質酸化物と大きく異な
るミクロ構造(多孔度、表面積、孔径等)を有し、か
つ、触媒担持体、ガスフィルター、膜、吸着剤及び環境
浄化用途用として大きな商業的可能性を有する。この点
について、塩:樹脂の比率は好ましくは少なくとも5:
1であり、より好ましくは少なくとも15:1である。
【0036】本発明の一つの実施態様では、以下を含む
方法で組合わされる溶液が用いられる: (1)金属(a)成分を含有する有機溶媒溶液+金属
(b)成分を含有する有機溶媒溶液; (2)金属(a)成分を含有する有機溶媒溶液+金属
(b)成分を含有する水溶液; (3)金属(a)成分を含有する水溶液+金属(b)成
分を含有する水溶液;(金属(a)と(b)は、異なる
金属種である。) 本発明において膨潤されたゲルを形成させるための膨潤
時間は、好ましくは約1から約48時間であり、より好
ましくは約1から約24時間である。正確な膨潤時間
は、用いるゲルの種類及び製造される粉末の種類に依存
して変化するであろう。したがって、本発明において膨
潤されたゲルを形成させるための膨潤時間は、好ましく
は約10から約25時間であり、より好ましくは約15
から約25時間であり、最も好ましくは約20から約2
5時間である。
【0037】その膨潤されたゲルは、前駆体物質を調製
するのに用いられる。詳細には、前駆体物質は膨潤され
たゲルのpH及び/又は温度を変化させることによって
調製することができる。pH変化は特定の系に依存し、
通常の最適化によって決定することができる。沈殿させ
るための特定のpH範囲は、用いるゲルの種類及び製造
される粉末の種類に依存して変化するであろう。温度
は、乾燥するまで室温から少なくとも100℃まで好ま
しくは変化させ、より好ましくは乾燥するまで室温から
少なくとも150℃まで変化させ、最も好ましくは乾燥
するまで室温から少なくとも250℃まで変化させる。
沈殿させるための特定の温度範囲は、用いるゲルの種類
及び製造される粉末の種類に依存して変化するであろ
う。次いで、前駆体物質を熱分解及び焼成して、複合金
属酸化物の粉末を形成させる。すなわち、前駆体物質
(乾燥ゲルと沈殿物からなる)を熱分解し(燃焼によっ
て前駆体物質からゲルを除去する)焼成する(最終的な
結晶質粉末を形成させる)。多孔性結晶質物質を製造す
る場合には、前駆体を熱分解及び焼成する前に粉砕して
はならない。熱分解は、100から400℃の温度で好
ましく行われる。熱分解の正確な温度は、用いるゲルの
種類及び製造される粉末の種類に依存して変化するであ
ろう。前駆体物質は、好ましくは0.1から10℃/分
の温度変化の速度で焼成温度まで(そして熱分解温度ま
で、又は熱分解温度を経て)昇温される。正確な温度変
化の速度は、用いるゲルの種類及び製造される粉末の種
類に依存して変化するであろう。焼成は、好ましくは
0.1から24時間行われる。正確な焼成時間は、用い
るゲルの種類及び製造される粉末の種類に依存して変化
するであろう。焼成の後に、好ましくは0.1から10
℃/分の温度変化の速度で温度を低下させる。正確な温
度変化の速度は、用いるゲルの種類及び製造される粉末
の種類に依存して変化するであろう。熱分解及び焼成の
最適なスクジュールは、通常の最適化によってそれぞれ
個々の系について決定することができる。最良の場合に
おいては、焼成温度は熱分解の温度である(例えば、〜
300℃)。
【0038】本発明は、複合金属酸化物の粉末を合成す
るための方法に関するものであることに留意すべきであ
り、したがって、例えば、ヨーロッパ特許第04738
81Alの明細書中の応用例2に開示されているような
単一金属酸化物の粉末を合成するための方法と区別すべ
きである。詳細には、多成分金属の系は本発明に適用で
きるが、そのヨーロッパ公報の明細書中の応用例2にお
ける方法には適用できない。金属成分の溶解度及び濃度
の範囲において、複数の金属成分を任意の割合又は比率
で混合することができるが、そのヨーロッパ公報にはそ
のような記載はない。水を含有する有機溶媒溶液又はそ
れらの組合わせを本発明に用いることができるが、その
ヨーロッパ公報にはそのような記載がないことが注目さ
れる。また、金属塩を含有する有機金属化合物又はそれ
らの組合わせも用いることができるが、そのヨーロッパ
公報にはそのような記載はない。金属化合物の溶液にお
いては、有機ゲルの網状組織を用いることによってその
溶液を分配することができ、その結果、化学的に均質
で、かつ超微細な粒径を有する複合金属酸化物の粉末を
製造することができるが、そのヨーロッパ公報にはその
ような記載はない。金属化合物の分散物においては、有
機ゲルの網状組織を用いることによってその分散物を分
配することができ(そのような分配は“ミクロ分散”と
呼ぶことができる)、その結果、超微細な粒径を有し、
かつ化学的に均質な複合金属酸化物の粉末を得ることが
可能となるが、そのヨーロッパ公報にはそのような記載
はない。
【0039】本発明によって製造することができる複合
金属酸化物の例としては、チタン酸ストロンチウム、イ
ットリア−安定化正方晶ジルコニア多結晶質粉末(Y−
TZP)、インジウムスズ酸化物、ジルコニウム酸バリ
ウム、バリウムフェライト、希土類金属のジルコニウム
酸塩(例えば、ジルコニウム酸ランタン、ジルコニウム
酸セリウム、ジルコニウム酸ガドリニウム及びジルコニ
ウム酸ユーロピウム)、ならびに、例えば、イットリウ
ムバリウム銅酸化物超伝導体などの高温セラミック超伝
導体が含まれる。このように、本発明は、高温超伝導セ
ラミックを含む将来性のある大市場に有用であるのと同
様に、例えば、コンデンサー、フィルター、酸素センサ
ー及び圧電変換器などの最近の工業用電子部品用途に有
用な多成分酸化物セラミック粉末を製造するのに用いる
ことができる。例えば、チタン酸ストロンチウムは、そ
の優れた誘電特性のために、多層のコンデンサー及びセ
ンサーを製造する上で重要な物質である。
【0040】本発明によって製造される多成分酸化物セ
ラミック粉末のいくつかは、電子部品用途に加えて構造
用の用途にも有用である。例えば、イットリア−安定化
正方晶ジルコニア多結晶質粉末(Y−TZP)は、その
高強度及び高耐久性のために重要な構造用材料である。
この材料は、極めて複雑な形状をもつY−TZP成分の
形成を可能とする高温において、超プラスチック特性を
発揮する。さらに、本発明のある実施態様において形成
される多孔性多結晶質物質は、例えば、触媒担持体、ガ
スフィルター、膜、吸着剤及び環境浄化用途用として、
大きな商業的可能性を有する。
【0041】
【実施例】本発明を以下の実施例によって更に説明する
が、これらの実施例によって限定されるものではない。
部、パーセント、比率等は、他に示されていなければ全
て重量による。
【0042】実施例1.液体吸収性樹脂、塩及びアルコ
キシドを用いた複合金属酸化物の超微細粉末の合成:チ
タン酸ストロンチウム 複合金属酸化物の粉末の合成 イソプロパノール1gに対してチタンイソプロポキシド
0.15g(イソプロパノール1mL に対してチタンイ
ソプロポキシド0.12g)の割合で、チタンイソプロ
ポキシドをイソプロパノールに溶解した。液体吸収性樹
脂(この実施例においては、液体吸収性樹脂はN−ビニ
ルアセトアミドから調製し、液体吸収性樹脂1gに対し
て約水50gからなる最大膨潤比率を有していた)の量
を、チタンイソプロポキシド1gに対して液体吸収性樹
脂0.75gの割合で秤量した。液体吸収性樹脂の3分
の1を、チタンイソプロポキシド/イソプロパノール溶
液の半分に加えて、十分に混合するまで(約1分)攪拌
した。次いで、さらに液体吸収性樹脂の3分の1と残っ
ている溶液とを添加して攪拌した。最後に、残っている
液体吸収性樹脂を添加して、十分に混合するまで攪拌し
た。その混合物を完全にゲル化するまで継続して攪拌
し、第1の膨潤されたゲルを形成させた。その第1の膨
潤されたゲルを乾燥するまで100℃の炉の中に置い
て、それによって第1の前駆体物質として乾燥されたゲ
ルを形成させた。次いで、この時点において、ゲルの乾
燥片が数センチメートル以下となるようにその乾燥され
たゲルを乳棒で粉砕した。水10gに対して硝酸ストロ
ンチウム1gの割合で、硝酸ストロンチウム(上記で秤
量した液体吸収性樹脂の量と同量)を水に溶解した。そ
の硝酸ストロンチウム溶液を第1の前駆体物質に注入し
た。次いで、その第1の前駆体物質を膨潤、ゲル化させ
て、それによって第2の膨潤されたゲルを形成させた。
その第2の膨潤されたゲルを乾燥するまで250℃の炉
の中に置いて、それによって第2の前駆体物質として乾
燥されたゲルを形成させた。その第2の前駆体物質を、
流動空気を備えた管状炉の中に置いた。炉の温度を、少
なくとも毎分10℃の速度で950℃まで昇温させ(ゲ
ルは約360℃で熱分解される;図1を参照)、そし
て、温度を950℃で1時間保持した。次いで、温度を
毎分10℃で低下させた。その後、管状炉から粉末(チ
タン酸ストロンチウム)を回収した。
【0043】粉末特性の結果 1) X線回折(XRD)分析は、乾燥前駆体の少量
(約30mg)部を一定速度で950℃に加熱した後
(この温度での保持時間はない)、結果物として得られ
た粉末は、主としてチタン酸ストロンチウムであること
を示した(図2を参照)。回折ピーク幅の分析は、粉末
の結晶の大きさが約50nmであることを示した。 2) 走査型電子顕微鏡法によると、50nmオーダー
の形状をもった塊りからなる粉末はXRD分析と一致し
た(図3を参照)。
【0044】実施例2.液体吸収性樹脂及び2つの塩を
用いた多成分超微細粉末の合成:イットリア−安定化正
方晶ジルコニア多結晶質(Y−TZP)粉末 複合金属酸化物の粉末の合成 硫酸ジルコニウム4水和物18.84gと硫酸イットリ
ウム8水和物1gとに対して水377gの割合で、硫酸
ジルコニウム4水和物と硫酸イットリウム8水和物とを
水に溶解した。液体吸収性樹脂(この実施例において
は、液体吸収性樹脂はN−ビニルアセトアミドから調製
し、液体吸収性樹脂1gに対して約水50gからなる最
大膨潤比率を有していた)の量を、上記で用いた水の重
量の10倍未満になるように秤量した。液体吸収性樹脂
の3分の1を溶液の半分に加えて、十分に混合するまで
(約1分)攪拌した。次いで、さらに液体吸収性樹脂の
3分の1と残っている溶液を添加して攪拌した。最後
に、残っている液体吸収性樹脂を添加して、十分に混合
するまで攪拌した。その液体吸収性樹脂を24時間の
間、膨潤、ゲル化させて、膨潤されたゲルを形成させ
た。その膨潤されたゲルを乾燥するまで250℃の炉の
中に置いて、それによって前駆体物質として乾燥された
ゲルを形成させた。その前駆体物質を、流動空気を備え
た管状炉の中に置いた。炉の温度を、毎分10℃の速度
で700℃まで昇温させ(ゲルは約360℃で熱分解さ
れる;)、そして、温度を700℃で1時間保持した。
次いで、温度を毎分10℃で低下させた。その後、管状
炉から粉末(Y−TZP)を回収した。
【0045】粉末特性の結果 1) X線回折(XRD)分析は、700℃で焼成した
後の粉末は、単斜晶系又は立方晶系の相の形跡がない純
粋なY−TZPであることを示した(図4を参照)。回
折ピーク幅の分析は、粉末の結晶の大きさが約10nm
であることを示した。 2) 走査型電子顕微鏡法によると、ミクロ構造は50
nmオーダーの形状をもった超微細な形態を有するが、
粉末は約20μmの塊りを形成していた(図5を参
照)。 実施例3〜5.種々の液体吸収性樹脂及び2つの塩を用
いた多成分粉末の合成:インジウムスズ酸化物
【0046】実施例3の樹脂:N−ビニルアセトアミド
樹脂(PNVA−1) ガラス反応容器に水750gを加え、次いで、N−ビニ
ルアセトアミド200gと架橋剤としてN,N´−ジア
セチル−N,N´−ジビニル−1,4−ビスアミノメチ
ルシクロヘキサン32mgを、その容器に添加して水に
溶解した。その結果得れた溶液中に溶解する酸素を、窒
素ガスでパージすることによって予め除去し、その後、
重合開始剤として2,2´−アゾビス(2−アミジノプ
ロパン)2塩酸塩0.4gの水49.6g溶液を添加し
た。反応は、窒素ガス流で30℃に保持された恒温水槽
中で16時間行った。その結果得られたゲル様反応生成
物を細かく粉砕し、105℃で24時間乾燥した。その
乾燥された生成物を微粉化し、48から100メッシュ
の生成物に分級した。
【0047】実施例4の樹脂:アクリル酸アミド樹脂
(PAM−1) その樹脂を得るのに、単量体成分としてのアクリルアミ
ド200gと架橋剤としてのN,N´−メチレンビスア
クリルアミド43mgの混合物を用いた以外、実施例3
(PNVA−1)の樹脂を調製するのに用いたのと同様
の手順を繰り返した。
【0048】実施例5の樹脂:ビニルアルコール樹脂
(PVA−1) この実施例ではその樹脂として、AQUARESERV
E GP−48(日本合成化学工業株式会社によって製
造された製品の登録商標)を用いた。 実施例3〜5の複合金属酸化物の粉末の合成 塩化スズ(SnCl4 ・nH2 O)0.225gを,精
製水100mL (0.225重量%、0.01モル/L
)に完全に溶解した。硝酸インジウム(In(NO
3 )・nH2 O)3.548gを添加してその溶液に溶
解した(3.42重量%、0.1モル/L )。次いで、
液体吸収性樹脂(実施例3ではPNVA−1、実施例4
ではPAM−1及び実施例5ではPVA−1)を、その
溶液に添加した。液体吸収性樹脂を24時間の間、膨
潤、ゲル化させて、膨潤されたゲルを形成させた。その
膨潤されたゲルを乾燥するまで炉の中に置いて(大気圧
下、毎分+5℃、250℃で1時間)、それによって前
駆体物質を形成させた。その前駆体物質を熱分解し、次
いで、焼成して(大気圧下、毎分+10℃、550℃で
1時間)インジウムスズ酸化物(ITO)粉末を形成さ
せた。
【0049】実施例3〜5の合成の結果 実施例3におけるPVNA−1を用いることによって製
造したITO粉末の異なる倍率の度合における走査型電
子顕微鏡写真を、図6A及び6Bに示した。実施例4に
おけるPAM−1を用いることによって製造したITO
粉末の異なる倍率の度合における走査型電子顕微鏡写真
を、図7A及び7Bに示した。実施例5におけるPVA
−1を用いることによって製造したITO粉末の異なる
倍率の度合における走査型電子顕微鏡写真を、図8A及
び8Bに示した。
【0050】実施例6.種々の条件下におけるイットリ
ア−安定化正方晶ジルコニア多結晶質(Y−TZP)粉
末の合成 この一連の実験は、粉末特性の最適化を図り、かつ、本
発明によって合成されるY−TZPの費用効果を改善す
るために行った。その方法の操作パラメターを変化させ
ることによって、異なったY−TZP粉末を合成した。
これらの粉末はその粉末の前駆体と同様、最終生成物の
品質に及ぼす種々の操作パラメターの影響を調べるため
に、その後の熱重量分析(TGA)、X線回折(XR
D),走査型電子顕微鏡法(SEM)及び沈降型粒径分
析によって特徴付けられる。ここで用いた本発明の特定
の実施態様においては、金属塩の水溶液をビーカー中に
調製した。次いで、乾燥樹脂をその塩溶液に添加して、
膨潤、ゲル化させ、それによって膨潤されたゲルを形成
させた。完全に膨潤されたゲルが形成された後に、乾燥
のためにそのビーカーを炉の中に置いた。この段階で、
沈殿堆積した乾燥ゲル前駆体がつくられる。乾燥に続い
て、粉末前駆体をビーカーから回収し、熱分解及び焼成
のために流動空気を備えた管状炉の中に置いた。実験の
概要を以下の表に示す。実験は、表に続く明細書中にお
いてより詳細に検討されている。
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】
【0053】
【表3】
【0054】本発明の技術が微細粉末を製造するのに特
に効果的であるためには、乾燥後のゲル中の沈殿物は、
小さく、かつ単離されていなければならない。図9A及
び9Bは、樹脂に対する塩の比率が0.5:1及び1
5:1(Y−TZPの場合においては、樹脂に対する塩
の比率は乾燥樹脂の量に対する硫酸ジルコニウム8水和
物の量として定義される)で製造された試料の沈殿堆積
した乾燥前駆体のSEM顕微鏡写真を示す。樹脂を用い
ないで製造されたY−TZP前駆体のSEM写真も示し
た(図9C)。“樹脂のない”のと15:1の前駆体の
形態は極めて類似しており、共に大きな沈殿物を示して
いる。0.5:1の試料の形態はほとんど平滑で、結晶
成長が抑制されることを示しており、これは、小さく、
かつ単離されている沈殿物と一致する。
【0055】図10は、15:1と“樹脂のない”前駆
体のXRDデータを示す。“樹脂のない”試料からのX
RDデータは、図9Cにおいて見られる沈殿物が主に硫
酸ジルコニウムであることを示している。しかしなが
ら、15:1の前駆体からのXRDデータは、いくらか
結晶化が起こっているものの、沈殿物は主に非晶質であ
ることを示している。XRD分析は、15:1と“樹脂
のない”前駆体の形態は極めて類似しているものの、結
晶化度は非常に相違していることを示している。樹脂に
対する塩の比率が15:1のような高い場合でさえも、
ゲルは沈殿物の大きさには大きな影響を及ぼすことなく
その結晶化度に影響を及ぼすことを、図9B及び10は
示している。上述したように、塩溶液と樹脂を混合する
のに用いたビーカー中で膨潤されたゲルを乾燥した。こ
の乾燥手順によってゲル内で均一な沈殿が起こっている
かを調べるために、ビーカーの上部、中部及び底部から
採取した乾燥された前駆体についてTGA分析を行っ
た。
【0056】図11は、0.5:1の前駆体から得られ
たTGAデータを示す。そのデータはビーカーの異なる
部位から採取した前駆体によって相違するが、これらの
差異は僅かであった。このことは、0.5:1の前駆体
においては、ゲル内での沈殿は大きな長さスケールで実
際のところ全く均一であることを示していた。3つの全
ての場合において、Y−TZPの形成温度は約450℃
であった。550℃に加熱した後に残存する重量パーセ
ントは、全ての場合において約15%であった。前駆体
がY−TZPに完全に転換した後に残存する重量パーセ
ントの理論値は、12%である。550℃に加熱した後
の実験による重量損失と理論的な重量損失との差異は、
残存炭素によるものであった。
【0057】図12は、15:1の前駆体から得られた
TGAデータを示す。これらのデータは、樹脂に対する
塩の高い比率においては、均一な沈殿は上述した乾燥手
順によるものではないことを示した。ビーカーの上部及
び中部から採取した前駆体については、重量損失の分布
が大きく相違していた。この不均一沈殿物の補正測定と
して、膨潤されたゲルを乾燥するのに用いたビーカーの
内容物の全てを、TGA分析にかける前に約1分間高速
粉砕機で粉砕した。図13は、樹脂を用いないで製造さ
れた試料と共に、樹脂に対する塩の比率が0.5:1、
5:1、15:1である粉砕された前駆体から得られた
TGAデータを示す。乾燥された前駆体を粉砕した後に
おいては、全試料のTGAデータは非常に再現性がよか
った。図13は、樹脂に対する塩の比率が増加するとと
もに、本発明の技術により製造されたY−TZPの形成
温度も増加することを示している。0.5:1の試料の
形成温度である450℃は、ゾル−ゲル合成されたY−
TZPの形成温度に一致している。この結果は、樹脂に
対する塩の十分に低い比率においては、ゲルの網状組織
は少量の溶液を分配し、かつ、核発生の形成部位から溶
質をブロックするのに極めて効果的であることを示して
いる。これによって、低い形成温度の原因となる短い拡
散路と高い拡散係数を備えた小さな沈殿物となる。5:
1、15:1及び“樹脂のない”試料について、形成温
度は600℃、650℃及び700℃にそれぞれ増加す
る。
【0058】0.5:1の試料の形成温度は約450℃
であったが、約700℃までは炭素は完全に燃焼してい
なかった。図14は、0.5:1の前駆体から合成され
たY−TZPからのXRDデータを示す。その前駆体
は、500℃の温度で3時間、流動空気を備えた管状炉
の中で熱分解及び焼成した。XRDスペクトルは、ナノ
メーターサイズの単一相Y−TZP粉末のそれであり、
そして、粉末それ自身は、残存炭素を示す明るい褐色と
黒色であった。図15に示すこの粉砕された粉末の粒径
分布を測定した。密度パラメーターとして6.09g/
cm3 を用い(3モル%のY−TZPの密度)、残留炭
素の影響は考慮しなかった。それにもかかわらず、より
高い焼成温度とより完全な炭素の燃焼を必要とすること
を大きな粒径は示した。前駆体から得られた粉末の粒径
分布を、“樹脂のない”試料と同様に0.5:1、5:
1、15:1の樹脂に対する塩の比率と比較することに
よって、形成温度が粒径と相関関係にあるという主張が
実験的に証明された。図16は、これらの前駆体から合
成され粉砕されたジルコニア粉末の粒径分布を示す(粉
末は全てモーターと乳棒を備えた同じ仕方で粉砕し
た)。0.5:1、15:1及び“樹脂のない”前駆体
は、700℃の流動空気中で1時間熱分解及び焼成し
た。5:1の前駆体は、800℃で1時間熱分解及び焼
成した。5:1の試料の焼成温度が増加している理由
は、樹脂に対する塩の中間的な比率においては、700
℃に加熱した後でさえ、残留炭素分がまだ非常に高いた
めである(実際、その粉末は深い褐色であった)。大き
な粒径は樹脂に対する塩の高い比率と相関関係があり、
その結果、高い形成温度と相関関係があることを図16
は示している。粒径分布データは、本質的に半定量的で
あるにすぎないことに留意することが重要である。この
理由は、球状形態を仮定し粒子の多孔度を考慮していな
いからである。そのデータが定性的な面をもつというも
う一つのの理由は、沈降による粒径測定では、入力する
パラメーターとして粉末の骨格密度を必要とすることで
ある。粉砕する前のこれらの粉末のXRD分析では、そ
れらは純粋なY−TZPを示した(正方晶系相と単斜晶
系相との組合わせである“樹脂のない”粉末を除く)。
3モル%のY−TZPは6.09g/cm3 の理論密度
を有するので、この値は入力密度パラメーターとして用
いられる(これらの粉末は、3モル%のY−TZPを製
造するのに必要な量の硫酸イットリウム8水和物を添加
して合成された)。しかしながら、その後の粉砕された
粉末のXRD分析は、粉砕工程それ自身によって、正方
晶系相の単斜晶系相への変質を引き起こす部分応力が生
じたことを示した。図17は、粉砕前後の5:1の前駆
体から得られた粉末からのXRDスペクトルを示す。図
18は、粉砕前後の0.5:1の前駆体から得られた粉
末からのXRDスペクトルを示す。粉砕後に単斜晶系ピ
ーク(正方晶系ピークに加えて)が見られるのは、変質
を引き起こした部分応力を示すものである。0.5:1
の試料と5:1の試料の両方が部分的に変質していると
いう事実は、樹脂に対する塩の低い比率は安定性が増加
しないことを示した。
【0059】図16に示されるデータは本質的には多少
定性的であるが、正方晶系相と単斜晶系相との間の密度
の差異が比較的小さいため、粒径分析は粒径分布の有用
な評価をなお提供するであろう。SEMデータはこの主
張を支持している。図19A、19B及び19Cは、樹
脂に対する塩の比率が0.5:1、5:1及び15:1
の粉砕された前駆体から得られた粉砕された粉末のSE
M写真を示す。樹脂に対する塩の比率の増加に伴って大
きさが増加することが、定性的に明らかになった。SE
M写真に基づく定量的測定は行わなかったが、そのデー
タは沈降型粒径分析と妥当な一致をみているようであ
る。樹脂に対する塩の比率の増加に伴う成形温度の上昇
は、有機ゲルが表面上非強直性の、小さな開口部を通じ
て連結されている孔の三次元網状組織であるということ
を考慮することによって理解することができる。必要に
より、ほぼ飽和された塩溶液で樹脂を膨潤させることに
よって、樹脂に対する塩の比率が15:1の試料を製造
した。乾燥中、網状組織はまだほとんど膨潤しており、
それによって極めて開口性であるが、沈殿物は非常に速
く形成した。沈殿が開始する時、網状組織は比較的開口
性であるため、それは成長している沈殿粒子から溶質を
ブロックする有効性をもっぱら制限するものであった。
対照的に、樹脂に対する塩の比率が0.5:1の試料
は、全く飽和していない塩溶液で樹脂を膨潤させること
によって製造した。乾燥中、沈殿が開始する前に、ゲル
はかなり崩壊してしまった。この場合、ゲル構造は比較
的閉口性であリ、成長している沈殿粒子から溶質をブロ
ックするのに有効であった。樹脂に対する塩の比率を増
加するもう一つの効果は、この比率を達成するために、
樹脂1g当たりの水の量が増加することであった(樹脂
に対する水の比率は、樹脂に対する塩の比率が0.5:
1及び15:1の試料にそれぞれ対応して10:1及び
20:1であった)。このことは、15:1の前駆体の
膨潤されたゲルの孔及び開口部は、0.5:1の前駆体
の膨潤されたゲルのものより大きいことを意味した。樹
脂に対する水の比率が形成温度に及ぼす影響は、樹脂に
対する塩の比率が5:1であり、かつ、樹脂に対する水
の比率が7:1及び20:1の試料を用いて検討した。
図20は、これらの試料からのTGAデータを示す。そ
のTGAデータは、樹脂に対する水の比率は形成温度に
対して何の影響も及ぼさないことを示した。
【0060】上述した結果は、形成温度及び最終的な粒
径に関する限りにおいて、最も重要なパラメーターは樹
脂に対する塩の比率であることを示している。この比率
はまた技術の費用効果も示す。樹脂に対する塩の比率が
高ければ高いほど、収率も高くなる。しかしながら、高
収率の前駆体(樹脂に対する塩の比率が15:1)は、
とうてい緩く塊ったサブミクロンの粉末にはなりそうも
ない。したがって、低収率(0.5:1)及び中間的な
収率(5:1)の前駆体から得られた粉末の最適化に労
力を集中した。樹脂に対する塩の比率が固定され、か
つ、樹脂に対する水の比率が重要な効果をもたないこと
が示されたため、焼成の計画及び粒径分析の前にY−T
ZPを粉砕する手順を変えた。上述したように、十分な
炭素を燃焼するための焼成温度は、0.5:1の粉末で
は700℃であることが、5:1の粉末では800℃で
あることが見出された。これらより高い焼成温度では部
分的に焼結が起こりそうな結果となるであろうから、加
熱速度を変化することによって焼成の計画を変えた。図
21は、前粉砕処理された5:1の前駆体から合成され
た、粉砕されたジルコニア粉末の粒径分布を示す。両方
の粉末は800℃で1時間焼成されたが、一方の粉末は
毎分5℃の速度で、そして、もう一方の粉末は毎分10
℃の速度でこの温度にまで加熱された。より速い加熱速
度で製造された粒子の大きさの方が、わずかに小さかっ
た。これは加熱速度の差によるものであろう。もう一つ
の解釈は、より速い加熱速度においては、粉末はより短
時間炉の中に置かれているというものである。どちらの
場合においても、図21は、加熱速度を遅くしてもより
微細な粉末とはならないことを示している。
【0061】粉砕パラメーターの粉末の粒径分布に及ぼ
す影響を調べるために、実験を行った。0.5:1及び
5:1の両方の前駆体から得られた粉末を、モーターと
乳棒で粉砕した。1回の粉砕当たりに粉砕された物質の
量(50及び100mg)と、1回の粉砕時間(1及び
3分)の両方を変化させた。全ての場合における測定さ
れた平均粒径には大きな変化はなく、粒径分布は0.
5:1及び5:1の粉末に対して図16に示したものと
一致した。焼成の計画及び粉砕パラメーターを変化させ
た後の結果に基づく結論は、本発明の技術によって合成
されたY−TZPは、比較的均一なサブミクロン粉末に
容易に変形されないということである。均一なサブミク
ロン物質を製造する労力の中で、15:1の前駆体から
合成された粉末の興味ある特性を発見した。上述したよ
うに、15:1の前駆体を乾燥することにより、ゲル中
の沈殿物は不均質となり、結果として、TGAデータと
一致しなかった。前粉砕処理した前駆体ではTGAデー
タと一致することが見出された。したがって、後の全て
の15:1の粉末は前粉砕処理した前駆体から製造し
た。しかしながら、不均質沈殿物を発見する前には、前
粉砕処理されていない15:1の前駆体からの粉末を合
成した。この粉末のSEM分析は、それは非多孔質の塊
を構成するだけでなく、マクロ多孔性の塊も構成するこ
とを示した。この15:1の試料の多孔度を、0.5:
1の前駆体から得られたマクロ多孔性を全く示していな
い粉末のそれと比較するために、BETの表面積測定を
行った。15:1の焼成後に粉砕された粉末のBET表
面積は45.2cm2 /gであり、一方、0.5:1の
焼成後に粉砕された粉末のそれは36.3cm2 /gで
あった。粉砕された15:1の粉末は約10μmの平均
粒径を有しており、一方、0.5:1の粉末は約1μm
の平均粒径を有していた。測定された表面積は、孔に連
結した内表面積だけでなく外表面積との両方の関数であ
る。したがって、多孔性試料における内孔の表面積の割
合は、非多孔性の、粉砕された0.5:1の粉末におけ
るそれよりも少なくとも一桁大きい。
【0062】前粉砕処理の粉末形態への影響を調べるた
め、前粉砕処理された前駆体と前粉砕処理されていない
前駆体の両方から得られた15:1の粉末についてSE
M分析を行った。図22A及び22Bは、これらの粉末
のSEM写真を示す。両方の場合において、これらの粉
末は焼成に続く粉砕を行っていない。粉砕されていない
前駆体からの粉末中には明らかに存在したマクロ多孔性
の形態が、粉砕された前駆体からの粉末中には存在して
いなかった。このことは、孔は、塩の分解又はゲルの熱
分解のいずれかによる気体の発生によってつくられるこ
とを示唆するものである。本発明を特定の実施態様に言
及しつつ詳細に説明したが、本発明の意図及び範囲から
逸脱することなくそれに種々の変更及び修正を行い得る
ことは、当業者にとっては明白であろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、ゲル−チタンイソプロポキシド−硝酸
ストロンチウム系に対し、温度の関数として重量損失を
示す熱重量分析データを示す。
【図2】図2は、ゲル−チタンイソプロポキシド−硝酸
ストロンチウム前駆体を950℃まで熱分解及び焼成す
ることによって製造されたチタン酸ストロンチウム粉末
からのX線回折パターンを示す。
【図3】図3は、ゲル−チタンイソプロポキシド−硝酸
ストロンチウム前駆体を950℃まで熱分解及び焼成す
ることによって製造されたチタン酸ストロンチウム粉末
の走査型電子顕微鏡写真を示す。
【図4】図4は、ゲル−硫酸ジルコニウム−硫酸イット
リウム前駆体を700℃まで熱分解及び焼成することに
よって製造されたY−TZP粉末からのX線回折パター
ンを示す。
【図5】図5は、ゲル−硫酸ジルコニウム−硫酸イット
リウム前駆体を熱分解及び焼成することによって製造さ
れたY−TZP粉末の走査型電子顕微鏡写真を示す。
【図6】図6A及び6Bは、N−ビニルアセトアミド樹
脂を用いることによって製造されたインジウムスズ酸化
物の異なる倍率の度合における走査型電子顕微鏡写真を
示す。
【図7】図7A及び7Bは、アクリル酸アミド樹脂を用
いることによって製造されたインジウムスズ酸化物の異
なる倍率の度合における走査型電子顕微鏡写真を示す。
【図8】図8A及び8Bは、ビニルアルコール樹脂を用
いることによって製造されたインジウムスズ酸化物の異
なる倍率の度合における走査型電子顕微鏡写真を示す。
【図9】図9A及び9Bは、樹脂に対する塩の比率が
0.5:1及び15:1の沈殿堆積した乾燥された前駆
体のSEM写真を示す。図9Cは、“樹脂のない”試料
を示す。
【図10】図10は、乾燥後の(a)樹脂のない試料及
び(b)15:1の試料からのXRDデータを示す。
【図11】図11は、実験で用いたビーカーの異なる部
位から採取した乾燥された低収率の前駆体(0.5:
1)からのTGAデータを示す。
【図12】図12は、ビーカーの異なる部位から採取し
た乾燥された高収率の前駆体(15:1)からのTGA
データを示す。
【図13】図13は、樹脂に対する塩の比率が0.5:
1及び15:1の前粉砕処理され乾燥された前駆体から
のTGAデータを示す。樹脂を用いないで製造された試
料からのデ−タも示す。
【図14】図14は、500℃で3時間焼成されたY−
TZP粉末(0.5:1の前駆体)からのXRDデータ
を示す。
【図15】図15は、樹脂に対する塩の比率が0.5:
1の前駆体からの粉砕されたジルコニア粉末の粒径分布
を示す。粉末は500℃で3時間焼成した。
【図16】図16は、樹脂に対する塩の比率が0.5:
1、5:1及び15:1の粉砕されたジルコニア粉末の
粒径分布を示す。樹脂を用いないで製造された試料から
のデ−タも示す。
【図17】図17は、粉砕前後のY−TZP粉末(5:
1の前駆体)からのXRDデータを示す。
【図18】図18は、粉砕前後のY−TZP粉末(0.
5:1の前駆体)からのXRDデータを示す。
【図19】図19A、19B及び19Cは、樹脂に対す
る塩の比率がそれぞれ0.5:1、5:1及び15:1
の前駆体から製造された粉砕されたジルコニア粉末のS
EM写真を示す。
【図20】図20は、樹脂に対する塩の比率が5:1
で、かつ、樹脂に対する水の比率が7:1及び20:1
の前粉砕処理され乾燥された前駆体のTGAデータを示
す。
【図21】図21は、樹脂に対する塩の比率が5:1の
前駆体からの二つの粉砕されたジルコニア粉末の粒径分
布を示す。両方の粉末は800℃で1時間焼成された
が、異なる速度でこの温度まで昇温された。
【図22】図22A及び22Bは、樹脂に対する塩の比
率がそれぞれ15:1であって、焼成前に、粉砕され及
び粉砕されていない前駆体から製造された粉砕されてい
ないジルコニア粉末のSEM写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C01G 25/00 C01G 25/00 (72)発明者 伊沢 広純 千葉県千葉市緑区大野台1丁目1番1号 昭和電工株式会社総合研究所内 (72)発明者 山口 哲彦 神奈川県川崎市川崎区扇町5番1号 昭和 電工株式会社化学品研究所内

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)少なくとも1種の有機金属化合物
    を含有する溶液と少なくとも1種の金属塩化合物を含有
    する溶液からなる群から選択された少なくとも1種の溶
    液を液体吸収性樹脂と混合し、その混合が完了された後
    には液体吸収性樹脂に少なくとも2種以上の金属を存在
    させ、(b)上記の混合後、その液体吸収性樹脂を膨
    潤、ゲル化させそれによって膨潤化したゲルを生成さ
    せ、(c)その膨潤化したゲルのpH及び温度の少なく
    とも1種を変化させることによって前駆体物質を製造さ
    せ、(d)その前駆体物質を熱分解し熱分解された前駆
    体物質を生成させ、及び(e)その熱分解された前駆体
    物質を焼成し複合金属酸化物粉末を生成させること、を
    含むことを特徴とする複合金属酸化物粉末の製法。
  2. 【請求項2】 (a)(i)少なくとも1種の有機金属
    化合物を含有する少なくとも1種の溶液と(ii)少な
    くとも1種の金属塩化合物を含有する少なくとも1種の
    溶液との少なくとも1種と液体吸収性樹脂と混合し、
    (b)上記の混合後、その液体吸収性樹脂を膨潤、ゲル
    化させそれによって最初の膨潤化したゲルを生成させ、
    (c)その最初の膨潤化したゲルのpH及び温度の少な
    くとも1種を変化させることによって、最初の前駆体物
    質を製造させ、(d)その最初の前駆体物質を、(i)
    少なくとも1種の有機金属化合物を含有する少なくとも
    1種の溶液と(ii)少なくとも1種の金属塩化合物を
    含有する少なくとも1種の溶液との少なくとも1種と混
    合し、(e)上記の最初の前駆体物質に係る混合後、そ
    の最初の前駆体物質を膨潤、ゲル化させそれによって2
    度目の膨潤化たゲルを生成させ、(f)その2度目の膨
    潤化したゲルのpH及び温度の少なくとも1種を変化さ
    せることによって、2度目の前駆体物質を製造させ、
    (g)その2度目の前駆体物質を熱分解し熱分解された
    前駆体物質を生成させ、及び(h)その熱分解された前
    駆体物質を焼成し複合金属酸化物粉末を生成させるこ
    と、を含むことを特徴とする複合金属酸化物粉末の製
    法。
  3. 【請求項3】 液体吸収性樹脂が架橋されたN−ビニル
    カルボン酸アミド、アクリル酸アミド及びビニルアルコ
    ールのホモ及びコポリマーからなる群から選択された少
    なくとも1種の樹脂である請求項1記載の複合金属酸化
    物粉末の製法。
  4. 【請求項4】 液体吸収性樹脂が架橋されたN−ビニル
    カルボン酸アミド、アクリル酸アミド及びビニルアルコ
    ールのホモ及びコポリマーからなる群から選択された少
    なくとも1種の樹脂である請求項2記載の複合金属酸化
    物粉末の製法。
  5. 【請求項5】 少なくとも1種の有機金属化合物がチタ
    ニウム、ジルコニウム、イットリウム、アルミニウム、
    バリウム及び銅のC1 〜C6 アルコキシドからなる群か
    ら選択される請求項1記載の複合金属酸化物粉末の製
    法。
  6. 【請求項6】 工程(a)と(d)の各々での少なくと
    も1種の有機金属化合物がチタニウム、ジルコニウム、
    イットリウム、アルミニウム、バリウム及び銅のC1
    6 アルコキシドからなる群から選択される請求項2記
    載の複合金属酸化物粉末の製法。
  7. 【請求項7】 少なくとも1種の金属塩化合物がアルミ
    ニウム、ランタン、インジウム、ビスマス及び銅の塩化
    物、水酸化物、硝酸化物、硫酸化物、炭酸化物、りん酸
    化物及び塩素酸化物である請求項1記載の複合金属酸化
    物粉末の製法。
  8. 【請求項8】 工程(a)と(d)の各々での少なくと
    も1種の金属塩化合物がアルミニウム、ランタン、イン
    ジウム、ビスマス及び銅の塩化物、水酸化物、硝酸化
    物、硫酸化物、炭酸化物、りん酸化物及び塩素酸化物で
    ある請求項2記載の複合金属酸化物粉末の製法。
  9. 【請求項9】 液体吸収性樹脂が架橋されたN−ビニル
    カルボン酸アミドのホモ及びコポリマーからなる群から
    選択された少なくとも1種の樹脂である請求項1記載の
    複合金属酸化物粉末の製法。
  10. 【請求項10】 液体吸収性樹脂が架橋されたN−ビニ
    ルカルボン酸アミドのホモ及びコポリマーからなる群か
    ら選択された少なくとも1種の樹脂である請求項2記載
    の複合金属酸化物粉末の製法。
  11. 【請求項11】 少なくとも1種の有機金属化合物を含
    有する溶液が少なくとも1種の有機金属化合物を含有す
    る有機溶媒溶液である請求項1記載の複合金属酸化物粉
    末の製法。
  12. 【請求項12】 少なくとも1種の有機金属化合物を含
    有する少なくとも1種の溶液が少なくとも1種の有機金
    属化合物を含有する少なくとも1種の有機溶媒溶液であ
    る請求項2記載の複合金属酸化物粉末の製法。
  13. 【請求項13】 少なくとも1種の金属塩化合物が少な
    くとも1種の金属塩化合物を含有する水溶液である請求
    項1記載の複合金属酸化物粉末の製法。
  14. 【請求項14】 少なくとも1種の金属塩化合物を含有
    する少なくとも1種の溶液が少なくとも1種の金属塩化
    合物を含有する少なくとも1種の水溶液である請求項2
    記載の複合金属酸化物粉末の製法。
  15. 【請求項15】 少なくとも1種の溶液が少なくとも2
    種の金属塩化合物を含有しかつその溶液が液体吸収性樹
    脂と塩:樹脂比1:1以下で混合される請求項1記載の
    複合金属酸化物粉末の製法。
  16. 【請求項16】 塩:樹脂比が0.5:1以下であるる
    請求項15記載の複合金属酸化物粉末の製法。
  17. 【請求項17】 複合金属酸化物粉末がイットリア−安
    定化正方晶ジルコニア多結晶質粉末であるる請求項16
    記載の複合金属酸化物粉末の製法。
  18. 【請求項18】 少なくとも1種の溶液が少なくとも2
    種の金属塩化合物を含有しかつその溶液が液体吸収性樹
    脂と塩:樹脂比少なくとも5:1で混合され、前駆体物
    質が熱分解及び焼成の前に粉砕されることなく製造され
    る粉末がポーラスな結晶物質である請求項1記載の複合
    金属酸化物粉末の製法。
  19. 【請求項19】 塩:樹脂比が少なくとも15:1であ
    る請求項18記載の複合金属酸化物粉末の製法。
  20. 【請求項20】 複合金属酸化物粉末がイットリア−安
    定化正方晶ジルコニア多結晶質粉末である請求項19記
    載の複合金属酸化物粉末の製法。
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