JPH0948049A - 長繊維強化熱可塑性樹脂の射出成形方法及び射出成形装置 - Google Patents

長繊維強化熱可塑性樹脂の射出成形方法及び射出成形装置

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JPH0948049A
JPH0948049A JP7264249A JP26424995A JPH0948049A JP H0948049 A JPH0948049 A JP H0948049A JP 7264249 A JP7264249 A JP 7264249A JP 26424995 A JP26424995 A JP 26424995A JP H0948049 A JPH0948049 A JP H0948049A
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Tatsuya Tanaka
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Hiromi Kihara
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    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/0005Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor using fibre reinforcements

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ペレット状の長繊維強化熱可塑性樹脂を可塑
化しても繊維の損傷を最小とすることができ、またペレ
ット中の繊維束を、繊維長を保持したまま解繊しつつ樹
脂を溶融することができ、強度の高い長繊維強化熱可塑
性樹脂を成形し得る射出成形方法を提供する。 【解決手段】 ペレット状の長繊維強化熱可塑性樹脂を
加熱溶融した後、その溶融状態の長繊維強化熱可塑性樹
脂を加圧して解繊し、更にその後に射出成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、比較的長さの長い
( 3mm〜25.4mm程度)ガラス等の繊維により強化された
ペレット状熱可塑性樹脂材料を用いる射出成形方法及び
その装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、樹脂の強度を向上するためガ
ラス等の繊維を混入して強化した繊維強化樹脂が用いら
れており、更に、ペレット化して運送を容易にし、また
溶融、押出し成形を容易にするため熱可塑性樹脂を用
い、これに繊維を混入し、強化してなる繊維強化熱可塑
性樹脂が用いられるようになっており、主として自動
車、家電、OA用部品、土木・建築資材用部品を射出成
形する際に用いられている。
【0003】このような繊維強化熱可塑性樹脂を射出成
形する装置としては各種のものが提案されている。図7
は、例えば特公昭46−2909号公報に開示されたスクリュ
型射出成形機の一部破断側面図であって、これを同図に
基づいて説明すると、マシンべース 101上にはタイロッ
ド 102で4隅を連結された固定プラテン 103とシリンダ
プラテン 104とが立設されており、タイロッド 102に
は、可動プラテン 105が固定プラテン 103に対する遠近
方向へ進退自在に支持されている。固定プラテン103の
外側には、図示しない固定金型が装着されており、内側
には、加熱シリンダ 106が先端のノズル 107をノズル孔
に嵌合させて装着されている。 108は、加熱シリンダ 1
06を加熱するヒータである。可動プラテン 105の中心部
には、外筒109が先端部を加熱シリンダ 106と進退自在
に嵌合させて固定されており、その周面にはヒータ 110
が装着されている。一方、シリンダプラテン 104には、
射出シリンダ 111のシリンダ 112が一体形成されてお
り、このシリンダ 112の内孔には、可動プラテン 105に
固定された有底円筒状の射出ラム 113が進退自在に嵌合
されている。 114は、射出シリンダ 111の端面に固定さ
れた低速可変の油圧モータであって、その回転軸 115
は、射出ラム 113の軸孔に回転自在に嵌合されており、
この回転軸 115の先端連結部には、射出ラム 113に摺動
自在に指示された円筒状の開閉ラム 116が回転方向への
み一体となって摺動自在に嵌合されている。開閉ラム 1
16には、回転軸 115と同一軸心のスクリュ 117が回転方
向へのみ一体となって摺動自在に嵌合されており、この
スクリュ 117は、外筒 109に進退自在に嵌合されてい
る。そして、スクリュ 117の先端頭部117aと外筒 109の
端面とには、互いに対向する漏斗状の傾斜面が形成され
ている。 118は、開閉ラム 116と可動プラテン 105との
間に介装されたスラストベアリングであって、 119は、
外筒 109に固定されてこの外筒 109とスクリュー 117と
の間へ樹脂を供給するホッパである。また、 120は、射
出ラム 113と開閉ラム 116との間の空間部へ圧油を送入
するポートであり、 121は、射出シリンダ 111へ圧油を
送入するポートである。
【0004】以上のように構成された射出成形機の動作
を説明する。油圧モータ 114を回転させ、射出ラム 113
内にポート 120から圧油を供給して開閉ラム 116を前進
限まで移動させてスクリュー 117の先端頭部117aを外筒
109の先端面から離した状態にし、ホッパ 119からスク
リュー 117の周囲へ樹脂を供給すると、この樹脂は、ス
クリュー 117の回転によりその溝内を前進しながら混練
され、外筒 109の先端面とスクリュー頭部117aとの間に
形成された傾斜状のすき間tから加熱シリンダ106内に
送り込まれて所定量だけ蓄積される。この蓄積樹脂の圧
力によって外筒109及びこれと一体の可動プラテン 105
を介して射出ラム 113が後退する。そして、ポート 120
から射出ラム 113内の油圧を抜くとともに、ポート 121
へ圧油を送入すると、射出ラム 113が前進し、可動プラ
テン 105と外筒 109とを介しスクリュー 117が前進し
て、加熱シリンダ 106内の樹脂がノズル 107から金型内
へ射出される。この場合、ポート 120から油圧を抜いて
いるので、開閉ラム 116はフリーの状態になり、スクリ
ュー 117の先端頭部117aは外筒 109に対して相対的に後
退することになる。従って、先ず最初に外筒 109が前進
してその先端のすき間tが閉じてから射出が開始される
ので、樹脂が逆流しない。
【0005】以上、スクリュ型射出成形機の一例を示し
てその構成と動作とを説明したが、このようなスクリュ
型の射出成形機においては、成形材料の種類によって次
のような問題点があった。すなわち、比較的長さの長い
( 3mm〜25.4mm程度)ガラス繊維を含む成形材料の機械
的性質は、成形品中のガラス繊維の状態との相関性が大
きく、繊維長が長くて、均一に分布した方が機械的強度
が向上するが、これに対して上記スクリュー型射出成形
機においては、樹脂がスクリュ 117で送られるときにそ
の作用により混練されるため、材料中のガラス繊維が折
損し長い繊維の割合が少なくなり、強度が大幅に低下す
る。
【0006】その対策として、例えば図8に示すよう
な、2軸混練機とアキュムレータを装備し、プランジャ
式射出機で射出成形することが提案されている。すなわ
ち、スクリュを2本並設してなる2軸混練機 122に対
し、バレル 123から熱可塑性樹脂を供給し、バレル 124
からはガラス繊維を供給して、スクリュを互い同方向に
同速度で回転させる。各原料はニーディングディスク部
で混練し、ベント 125から脱気した後アキュムレータ 1
26に供給し、ロータリバルブ 127を開放した後ピストン
128を油圧で押下し、プランジャ 129により射出シリン
ダ 130に供給する。そして、ロータリバルブ 131の開放
とシリンダ 132の作動によってプランジャ 133を前進さ
せ、射出シリンダ 130内の繊維混入樹脂をノズル 134か
ら金型内に射出するものである。
【0007】この射出成形装置においては、可塑化装置
として2軸混練機 122を用い、複合材をペレット化せず
に直接可塑化するものであるため、ペレット化と可塑化
とによる二重の、繊維の折損を防ぐことができる。
【0008】また他の対策として、特開平 6−198688号
公報に提案されているものがある。この公報に提案の発
明は、射出成形法において繊維強化材の折損を抑制する
対策としては、成形機のスクリュのL/D(長さと直径
の比)を小さくする、ノズル径を大きくする、圧縮比を
小さくするなどが挙げられるが、これらを工夫しても繊
維強化材の折損抑制には限界がある(同公報2コラム第
8〜13行参照)ことから、原料樹脂を溶融してスクリュ
前方に蓄積する際にその蓄積中の溶融樹脂圧を実質的に
ゼロとするようにスクリュ又はプランジャの後退動作を
制御するものである。そして、この場合において、使用
するD/Lは12〜18の範囲にあることが好ましく、スク
リュの溝深さはフィード部が 8〜20mm、メータリング部
が 5〜15mmの範囲にあることが好ましい。さらに圧縮比
は 1.2〜 1.8であることが好ましい(同公報5コラム第
35〜39行参照)。とされている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記図8に示す従来の
射出成形装置においては、複合材をペレット化しないた
め二重の繊維の折損等は防止できるものの、2軸混練機
122に供給されるガラス繊維は、2本のスクリュー間で
可塑化された樹脂と混合されるため大きな剪断力を受
け、このため、図7に示した従来の射出成形装置と同様
に、2軸混練機 122を出た後の樹脂中の繊維長は 1mm以
下になってしまい、市販の短繊維ペレットを用いた場合
と何ら変わるところがなくなってしまう。したがって、
原材料をペレット化して搬送を簡単にするということが
できないにもかかわらず、繊維の折損等の面であまり効
果がない。しかもペレットの繊維長が、 3〜25.4mm程度
の長繊維ペレットの成形には対応することができない。
【0010】一方、上記特開平 6−198688号公報に提案
されている発明にあっては、原料樹脂ペレットの長繊維
の折損を少なくすることが期待されるが、溶融樹脂圧が
実質的にゼロとなるようにスクリュの圧縮比を小さくし
たのでは、原料樹脂ペレットはスクリュによって溶融樹
脂溜めへ溶融して搬送されるだけとなり、しかも溶融樹
脂溜めでは溶融樹脂圧を実質的にゼロとするため、スク
リュによって搬送されてきた溶融樹脂を溜めるだけであ
ることから、溶融樹脂中に長繊維束が固まり状態で残る
ことになり、その後、製品化した際に製品の厚みが不均
一になったり、表面性状が悪くなったり、強度分布が不
均一になったりする問題がある。また、溜めるだけであ
ることから、溶融樹脂の密度にバラツキが生じ、その
後、製品化のため型内に排出する際に正確な計量がし難
くなるとともに、製品重量にバラツキが生じ歩留りにも
影響を来すことになる。
【0011】本発明は、上記の事情に基づいてなされた
ものであって、その目的は、ペレット状の長繊維強化熱
可塑性樹脂を可塑化しても繊維の損傷を最小とすること
ができ、またペレット中の繊維束を、繊維長を保持した
まま解繊しつつ樹脂を溶融することができ、強度の高い
長繊維強化熱可塑性樹脂を成形し得る射出成形方法及び
その装置を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明に係る長繊維強化熱可塑性樹脂の射出成形
方法は、ペレット状の長繊維強化熱可塑性樹脂を加熱溶
融した後、その溶融状態の長繊維強化熱可塑性樹脂を加
圧して解繊し、更にその後に射出成形するものである。
【0013】そして、上記長繊維強化熱可塑性樹脂の射
出成形方法においては、加熱溶融した後の溶融状態の長
繊維強化熱可塑性樹脂を、開閉度が調節可能とされたゲ
ートを通して解繊してもよいし、あるいは互いに平行に
配置された異方向に回転する2つのロール間の隙間を通
して解繊してもよい。
【0014】また、上記の目的を達成するため、本発明
に係る長繊維強化熱可塑性樹脂の射出成形装置は、深溝
かつ低圧縮比形状の2本のスクリュをヒータを備えたシ
リンダ内に互いに平行に配設するとともに異方向に回転
させることによって、ペレット状の長繊維強化熱可塑性
樹脂を溶融混練する2軸スクリュ式可塑化装置と、この
スクリュ式可塑化装置の出口に接続されその出口からの
溶融状態の長繊維強化熱可塑性樹脂に圧力を付与して解
繊する圧力付与手段と、この圧力付与手段の出口に接続
されその出口からの溶融状態の長繊維強化熱可塑性樹脂
を導入して射出する射出機とからなるものである。
【0015】そして、上記長繊維強化熱可塑性樹脂の射
出成形装置においては、圧力付与手段が、開閉度が調節
可能とされたゲート、又は、互いに平行に且つロール間
に隙間を有するように配置された異方向に回転する一対
のロールであってもよい。また、前記一対のロールは、
ロール回転速度を調節可能とされたものであってもよ
い。
【0016】また、上記長繊維強化熱可塑性樹脂射出成
形装置においては、スクリュ式可塑化装置のスクリュ
に、長繊維強化熱可塑性樹脂を加熱する加熱手段が設け
られてあってもよいし、その加熱手段の具体的なものと
しては、前記スクリュの軸心に沿って該スクリュの内部
に設けられた熱媒通路と、該熱媒通路にロータリージョ
イントを介して接続された加熱媒体供給手段とからなる
ものであってもよい。
【0017】また、上記長繊維強化熱可塑性樹脂射出成
形装置においては、スクリュ式可塑化装置のシリンダ内
に加熱ガスを供給する加熱ガス供給手段が、前記シリン
ダに接続されてあってもよい。
【0018】また、上記長繊維強化熱可塑性樹脂射出成
形装置においては、圧力付与手段の出口と射出機との間
に、シリンダとプランジャとからなるアキュームレータ
が介設されてあってもよい。
【0019】上記本発明方法では、 3mm〜25.4mm程度の
長繊維により強化された熱可塑性樹脂ペレットを加熱溶
融し、その溶融状態の長繊維強化熱可塑性樹脂を加圧し
て解繊するので、従来のように溶融しただけと違い、又
は溶融した後にあるいは同時にスクリュ等で混練するの
と違い、繊維の折損の少ない且つ繊維の固まりの少ない
溶融状態の長繊維強化熱可塑性樹脂を得ることができ
る。したがって、この後に射出成形することにより、製
品としたときに繊維が比較的均一に分散され製品の厚
み、表面性状、強度及び製品重量などのバラツキを少な
くできる。さらに製品歩留りの向上が期待される。
【0020】また、本発明装置は上記のように構成した
ので、スクリュ式可塑化装置のシリンダ内に 3mm〜25.4
mm程度の長繊維により強化された熱可塑性樹脂ペレット
を供給すると、ペレットは、シリンダに備えたヒータに
より樹脂が加熱溶融されるとともに、深溝かつ低圧縮比
形状の互いに平行な2本のスクリュの異方向への回転に
よって溶融樹脂と長繊維が混練される。この混練は、ス
クリュの溝形状が例えば 1〜 1.5程度の低圧縮比形状と
なっているため、また2本のスクリュ(所謂2軸スクリ
ュ)であるため、1本のスクリュによる場合に比較して
溶融樹脂の輸送と混合が主体となり剪断力がほとんど発
生しないことから長繊維の折損が低減される。このよう
にシリンダ内ではペレットは溶融混練(混合を主体とし
た混練)されながら、互いに平行な2本のスクリュの異
方向への回転によって長繊維の折損を少なくして搬送さ
れてスクリュ式可塑化装置の出口から圧力付与手段へと
送られる。圧力付与手段においては、溶融状態の長繊維
強化熱可塑性樹脂に圧力を付与し加圧するので、長繊維
の固まりを繊維の折損を少なくして効果的に解繊でき
る。このような解繊状態を得る手段の具体的な方法とし
ては、開閉度が調節可能とされたゲートを通すことで、
又は、互いに平行に且つロール間に隙間を有するように
配置された異方向に回転する一対のロールの前記隙間を
通すことで行える。このように解繊した溶融状態の長繊
維強化熱可塑性樹脂は、次に射出機へと送られ、この射
出機において射出され成形品に成形されるので、長繊維
の損傷を最小とした強度の高い長繊維強化熱可塑性樹脂
製品に成形することができる。そして、このような作用
を得るためにも、前記溝形状の圧縮比は 1〜 1.5程度が
好ましく、より好ましくは 1〜 1.2程度がよい。その理
由は、溶融樹脂を確実にスクリュで輸送し、またスクリ
ュ回転による溶融樹脂への剪断を小さくし、繊維の損傷
を防ぐためである。
【0021】また、スクリュ式可塑化装置のシリンダに
備えたヒータによる加熱に加えて、スクリュ式可塑化装
置のスクリュに加熱手段を設けることで、および/また
は、スクリュ式可塑化装置のシリンダ内に加熱ガスを供
給する加熱ガス供給手段を前記シリンダに接続すること
で、シリンダ内に供給されたペレットの加熱力が増大で
き、これにより、例えばナイロン樹脂等、高温で可塑化
する樹脂も本装置で成形することができる他、通常の熱
可塑性樹脂においても短時間で溶融可塑化ができ、繊維
の折損を最小限に留めることができると共に成形速度を
向上させることができる。
【0022】また、圧力付与手段の出口と射出機との間
に、シリンダとプランジャとからなるアキュームレータ
を介設することで、スクリュ式可塑化装置及び圧力付与
手段により繊維の折損を少なくして比較的均一に解繊さ
れた溶融状態の長繊維強化熱可塑性樹脂をアキュームレ
ータに蓄積できるとともに、出口に設けた開閉弁を開く
ことで射出機内へ供給することができるので、開閉弁の
操作タイミングを図ることにより、スクリュ式可塑化装
置及び圧力付与手段を連続稼働しながらアキュームレー
タを経て射出機内へ長繊維強化熱可塑性樹脂を効率的に
供給することができるようになる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を説明す
る。 〔実施例1〕図1は、本発明に係る長繊維強化熱可塑性
樹脂用射出成形装置の説明図であって、aは正断面図、
bはaのA−A断面図であって、この図において、1は
2軸スクリュ可塑化装置、2は射出機を示す。
【0024】まず、2軸スクリュ可塑化装置1について
説明する。シリンダ3内には異方向に回転するスクリュ
4,5が平行に配置されている。各スクリュ4,5は1
条ねじとし、各スクリュの歯6,7は図1bに示すよう
な断面形状で軸線方向に一定で、またこの歯6,7によ
り形成される溝は同図から明らかなように深溝で且つ低
圧縮比(圧縮比 1〜 1.5)の形状をなしている。
【0025】各スクリュ4,5は、シリンダ3の両端を
貫通し、外部のフレームに軸受け8,9でその軸部10を
支持されており、軸部10の一端部はプーリ11が固定され
て、外部の駆動装置によって互いに異方向に回転駆動さ
れる。また、軸部10の中心には熱媒体流路12, 13を有
し、軸部10の他端に設けたロータリジョイント14を介し
て高温流体が流通可能となっている。
【0026】シリンダ3の一端部近傍にはホッパ15を備
え、ホッパ15の下部開口は、シリンダ3内部のシリンダ
室16の一端上部の開口17と連通し、ホッパ15から投入さ
れる長繊維が混入された熱可塑性樹脂のペレットを受け
入れ可能となっている。シリンダ3の他端の下部には出
口18を備え、その上方には通気孔19を形成し、シリンダ
室16内と外部とを連通している。シリンダ3の外周には
電熱ヒータ20を設けており、前記各スクリュ4,5の軸
部10の熱媒体流路12, 13内を通る高温流体と共にシリン
ダ室16内を 200〜 350℃程度に加熱し、ホッパ15から投
入される前記ペレットを、両スクリュ4,5の互いに異
方向への回転によりシリンダ室16内の一端から他端側に
搬送する時、上記加熱手段によって加熱し溶融する。ま
た、その際、発生するガスは通気孔19から外部に放出さ
れる。なお、本実施例では、加熱手段として各スクリュ
4,5の軸部10に熱媒体流路12, 13を形成し加熱する例
を説明したが、これに代えて軸部10の中心にカートリッ
ジヒータを挿入して加熱するようにしてもよい。またス
クリュ4,5に加熱手段を設けずシリンダ3の外周に設
けた電熱ヒータ20のみで加熱してもよい。
【0027】シリンダ3の出口18と、射出機2の供給口
21との間の供給路22には圧力付与手段としてのゲート23
を有する。ゲート23は一端が揺動自在に支持され、他端
近傍には作動ロッド24を有すると共に、他端部には閉止
蓋25を備えている。この作動ロッド24は、図示しない油
圧アクチュエータにより任意の位置に停止自在となって
おり、外部の制御装置により供給路22の開度を自由に設
定し、また閉鎖可能となっている。
【0028】射出機2は周知の構造をなし、油圧シリン
ダ26の作動によりシリンダ27内にプランジャ28を押し出
すことによって、シリンダ室29内に供給された樹脂をノ
ズル30から図示省略する金型内に射出可能となってい
る。シリンダ27の外周にはヒータ31を備えており、シリ
ンダ室29内を所定温度に保持している。
【0029】上記の装置の作動に際しては、最初、ホッ
パ15に 3〜25.4mmのガラス繊維、すなわち長繊維が予め
混入されている熱可塑性樹脂からなるペレットを投入す
る。シリンダ3の外周をヒータ20で加熱し、2本のスク
リュ4,5の熱媒体流路12,13に、ロータリジョイント1
4を介して高温流体を通すことにより、シリンダ室16内
を 200〜 350℃程度に加熱する。外部の動力源によっ
て、プーリ11を駆動して2本のスクリュ4,5を互いに
異方向に同速度で回転させ、ホッパ15から開口17を介し
てシリンダ室16内に供給されたペレットをシリンダ室16
の一端部から他端部側に搬送する。その際、ペレット
は、スクリュ4,5が深溝でかつ低圧縮比であるため大
きな混練はなされず輸送と混合が主体となり、したがっ
て、混練時の剪断力によって内部の長繊維が細かく折損
されるのが防止される。
【0030】このようにして、シリンダ3内のペレット
は、スクリュ4,5の作動による剪断発熱の不足分を前
記加熱手段により補われ、溶融し、シリンダ3の出口18
側に送られる。この時発生するガスは、通気孔19から外
部に放出される。また、シリンダ3内で出口18側に送ら
れる溶融樹脂の圧力はゲート23の開閉度で制御可能であ
り、その圧力制御によって、樹脂中の繊維の束の解繊度
合の制御及び通気孔19からのガス抜きが可能である。更
に、スクリュの回転速度の制御による搬送力及び混合速
度の調節、及び樹脂のシリンダ内での滞留時間等も任意
に制御可能であり、それにより種々の溶融温度に調節す
ることも可能となり、特性の異なる各種の樹脂に対応可
能となっている。
【0031】ゲート23によって、所定の圧力に保持され
つつ供給路22を通る長繊維が混合された溶融樹脂は、射
出機2のシリンダ室29内に入り、プランジャ28を後退さ
せる。この時、油圧シリンダ26に適度の油圧を作用さ
せ、プランジャ28が後退する力を調節し、シリンダ室29
内を適度の圧力に調節することによって、シリンダ室29
内に供給される樹脂の量を一定状態に保持し、計量精度
を向上することもできる。シリンダ室29内に供給される
樹脂の圧力によって、プランジャ28が所定位置まで後退
すると、この位置に設けたリミットスイッチ32が作動
し、ゲート23を閉じるとともにスクリュ4,5の駆動を
停止する。
【0032】次いでノズル30の先端の図示しないバルブ
を開放し、油圧シリンダ26を作動してプランジャ28を前
進させることにより、ゲート23の閉鎖によって、供給口
21が閉止蓋25によって閉じられているので、内部の樹脂
は金型内に射出される。射出終了後は、再びゲート23を
所定位置まで開放し、スクリュ4,5を駆動して前記と
同様の動作を繰り返す。上記装置において、樹脂の溶融
・混練をなすスクリュ4,5の形状は各種のものが使用
されるが、溝深さと軸直径の比H/Dは 0.2〜0.3程度
が適切であり、その圧縮比は 1〜 1.5程度が望ましく、
この範囲であれば長繊維の折損の少ない輸送と混合とを
主体とした混練が行える。またスクリュ長さと直径の比
L/Dは 5〜15程度が適切である。また、スクリュ4,
5の歯6,7のピッチは、ホッパ15の近傍のみ歯6,7
の一方又は両方のピッチをペレット長(繊維長にほぼ同
じ)より長く形成してもよく、この場合、ホッパ15から
の供給直後のペレットが、長く形成された溝内に入り易
くなりシリンダ3の内壁と歯6,7との間に挟まれる割
合が大幅に減り長繊維の折損を防ぐことができる。
【0033】なお、上記実施例において、通気孔19から
シリンダ室16内のガスを外部に排出した例を示したが、
この通気孔19を用いて、窒素等の加熱された不活性ガス
をシリンダ室16内に導入し、ナイロン樹脂等溶融温度の
高い樹脂を用いる際に、その樹脂のペレットを加熱して
溶融の補助作用をさせることもできる。このペレットを
加熱した後の低温ガスは、ホッパ15等によりシリンダ室
16の外部に排出する。
【0034】〔実施例2〕上記実施例1において、ゲー
ト23として一端が揺動自在に支持された平板状のものを
用いた例を示したが、図2に示すように、ゲート23の下
方に互いに異方向に回転する一対のロール33, 33を互い
に平行に配置しその下にスクリュ押出機34を配置した構
成としてもよい。この場合、ロール33, 33からの溶融樹
脂は、ロール33, 33のすき間を引き出される過程で押し
広げられることにより長繊維がより解繊(繊維の束をほ
ぐし繊維への樹脂の含浸をよくする)され、スクリュ押
出機34によりシリンダ室29に押し込まれる。また、ロー
ル33, 33のすき間および回転速度を任意に変更自在とし
て、溶融樹脂の供給量を調節可能とし、それにより背圧
の調整を行い、解繊度合の調整を行うことができる。し
たがって、本実施例2の構成においては、上記実施例1
における作用効果に加えて、長繊維がより解繊される
分、より強度の高い長繊維強化熱可塑性樹脂の成形が行
える。
【0035】〔実施例3〕図3は、本発明に係る長繊維
強化熱可塑性樹脂用射出成形装置の別の実施例の説明図
であって、aは正断面図、bはaのB−B断面図であ
る。この図において、41は2軸スクリュ可塑化装置、42
はアキュームレータ装置、43は射出機を示す。
【0036】2軸スクリュ可塑化装置41は、その基本構
成は上記実施例1における図1に示す2軸スクリュ可塑
化装置1と同じものである。すなわち、シリンダ44内に
は異方向に回転するスクリュ45,46が平行に配置されて
いる。各スクリュ45,46は1条ねじとし、各スクリュの
歯47,48は上記実施例1の図1bに示すような断面形状
で軸線方向に一定で、またこの歯47,48により形成され
る溝は同図から明らかなように深溝で且つ相互に噛み合
っている低圧縮比(圧縮比 1〜 1.5)の形状をなしてい
る。
【0037】各スクリュ45,46は、一端がシリンダ44を
貫通し、外部の歯車ボックス49内においてその軸部50に
取付けた歯車51を介在させて支持されており、軸部50の
一端部に取付けられた油圧モータ52によって互いに異方
向に回転駆動される。一方、他端は、シリンダ44内にあ
って頭部53が円錐体あるいは半球に形成されている。な
お、軸部50の中心には熱媒体流路を形成してもよく、こ
の場合、熱媒体流路は後部から頭部53の手前までの穴と
し、内部に管を装入してその管の内外を流路とする。ま
たはこの加熱手段に代えて軸部50の中心にカートリッジ
ヒータを挿入してもよい。
【0038】シリンダ44の一端部近傍にはホッパ54を備
え、ホッパ54の下部開口は、シリンダ44内部のシリンダ
室55の一端部の開口56と連通し、ホッパ54から投入され
る長繊維が混入された熱可塑性樹脂のペレットを受け入
れ可能となっている。シリンダ44の他端は、スクリュ4
5,46の頭部53の円錐体あるいは半球に沿う、先細りの
漏斗状の傾斜部57に形成され、その先端はスリット状の
出口58に形成されている。シリンダ44の外周には電熱ヒ
ータ59が設けられており、シリンダ室55内を 200〜 300
℃程度に加熱し、ホッパ54から投入される前記ペレット
を、両スクリュ45,46の互いに異方向への回転によりシ
リンダ室55内の一端から他端側に搬送する時、加熱し溶
融する。そして本実施例では、前記傾斜部57の先に圧力
付与手段としての圧力付与ロール装置60が、さらにその
先にアキュームレータ装置42が接続されている。
【0039】圧力付与ロール装置60は、互いに平行に配
置された一対のロール61を内部に有するロールボックス
62と、ロール61の軸とカップリング63を介して連結され
た歯車を有する歯車ボックス64と、歯車ボックス64内の
いずれか一方の歯車軸とカップリング65を介して連結し
た油圧モータ66とで構成され、前記一対のロール61は、
油圧モータ66の駆動により歯車ボックス64内の歯車を介
してシリンダ44の先端出口58に搬送されてくる溶融樹脂
を引き出す方向に回転し、溶融樹脂を加圧し混合されて
いる長繊維をさらに解繊(繊維をほぐし繊維への樹脂の
含浸をよくする)してロールボックス62の出口67からア
キュームレータ装置42へ送り出す。
【0040】アキュームレータ装置42は、シリンダ68と
プランジャ69とからなり、プランジャ69の先端側にアキ
ュームレータ室70を形成している。アキュームレータ室
70の周囲は図示省略するヒータによって加熱されるよう
になっている。プランジャ69の後端にはロッド71を介し
て押込み用油圧シリンダ72が連結されている。また、ア
キュームレータ室70の先端出口73は、開閉バルブ74を介
在させて射出機43に連結されている。開閉バルブ74は、
図4に示すようにストッパプレート75を駆動シリンダ76
によって出口73へ出入り自在に構成したものである。な
お、この開閉バルブ74は、前記構成の他、回転バルブ式
または他の方式の開閉バルブであってもよい。
【0041】射出機43は、上記実施例1に示す射出機2
と基本構成は同じものであって、油圧シリンダ77の作動
によりシリンダ78内でプランジャ79を押し出すことによ
って、シリンダ室80内に供給された樹脂をノズル81から
図示省略する金型内に射出可能となっている。また、シ
リンダ78の外周には図示省略するヒータを備えており、
シリンダ室80内を所定温度に保持することができる。
【0042】上記の装置の作動に際しては、最初、ホッ
パ54に 3〜25.4mmのガラス繊維、即ち長繊維が予め混入
されている熱可塑性樹脂からなるペレットを投入する。
シリンダ44の外周をヒータ59で加熱することにより、シ
リンダ室55内を 200〜 350℃程度に加熱する。油圧モー
タ52によって、歯車ボックス49の歯車51を介して2本の
スクリュ45,46を互いに異方向に同速度で回転させ、ホ
ッパ54の下部開口56を介してシリンダ室55内に供給され
たペレットをシリンダ室55の一端部から他端部側に搬送
する。その際、ペレットは、スクリュ45,46が深溝でか
つ低圧縮比であるため大きな混練はなされず輸送と混合
が主体となり、したがって、混練時の剪断力によって内
部の長繊維が細かく折損されるのが防止される。
【0043】このようにして、シリンダ44内のペレット
は、スクリュ45,46の作動による剪断発熱の不足分を前
記加熱手段により補われ、溶融し、シリンダ44の出口58
側に送られる。この時発生するガスは、図示省略するベ
ント口またはホッパ54から外部に放出される。シリンダ
44の出口58側に送られてきた溶融樹脂は、圧力付与ロー
ル装置60の互いに異方向に回転するロール61間を引き出
される。この時、溶融樹脂は、ロール61間で加圧され溶
融樹脂中に混合されている長繊維をさらに解繊(繊維の
束をほぐし繊維への樹脂の含浸をよくする)される。ロ
ール61間を引き出された溶融樹脂は、ロールボックス62
の出口67からさらにアキュームレータ装置42へ送り出さ
れる。アキュームレータ装置42の先端出口73は、開閉バ
ルブ74のストッパプレート75が前進して閉鎖されてお
り、圧力付与ロール装置60から送り出された溶融樹脂は
アキュームレータ室70内を充満する。その後、開閉バル
ブ74のストッパプレート75を後退させ出口73を開放する
とともに、押込み用油圧シリンダ72を作動させプランジ
ャ69を押込むことにより、アキュームレータ室70内の溶
融樹脂を射出機43のシリンダ室80内に供給する。この時
のシリンダ室80内への溶融樹脂の供給と計量は、開閉バ
ルブ74を開いて、押込み用油圧シリンダ72を作動させプ
ランジャ69を下降させ、このプランジャ69の下降による
溶融樹脂への圧力により、樹脂圧を一定に保持し射出機
43のプランジャ79を後退させながら、溶融樹脂の供給と
計量が行われる。プランジャ79は、図示省略するリミッ
トスイッチ、エンコーダ等の位置センサーで予め設定さ
れたストロークだけ後退し、これにより溶融樹脂の供給
と計量が行われる。
【0044】なお、上記実施例においては、2軸スクリ
ュ可塑化装置41とアキュームレータ装置42との間に圧力
付与ロール装置60を設けた例を説明したが、本発明で
は、圧力付与ロール装置60を設けず、シリンダ44のスリ
ット状の出口58のままでそのスリット状の出口58間を押
し出すようにしてもよいし、あるいは圧力付与ロール装
置60に代えてスタティックミキサー等で、溶融樹脂を加
圧し混合されている長繊維をさらに解繊(繊維をほぐし
繊維への樹脂の含浸をよくする)し得るものであれば適
宜使用できる。
【0045】因みに、上記実施例3の構成の射出成形装
置と、径 3mm×長さ11mmの樹脂ペレットを用いて、2軸
スクリュ可塑化装置41(スクリュ直径 150mm、L/D=
10、圧縮比 1.0、溝深さ20mm、スクリュ回転数 7.5rpm
)の通過後と更に圧力付与ロール装置60(ロール径 20
0mm、ロール間の隙間 0.5mm、ロール回転数 20.0rpm)
の通過後のそれぞれについて繊維長の分布状態を調査し
た。その結果を図5(図5aは2軸スクリュ可塑化装置
通過後の分布状態、図5bは更に圧力付与ロール装置を
通過させた後の分布状態)に示す。また、図6は、従来
の射出成形装置により可塑化させた場合のノズル通過後
の繊維長の分布状態を示す。
【0046】上記図5及び図6から明らかなように、本
発明に係る2軸スクリュ可塑化装置を通過させた後のも
の(図5a)では、繊維長さの分布が 9mm〜12mmの間に
約60%の高い度数割合で集中しており繊維の折損が少な
いことが分かる。またその後に、本発明に係る圧力付与
ロール装置を通過させた後のもの(図5b)でも、繊維
長さの分布が 9mm〜12mmの間に約50%の高い度数割合で
集中しており繊維の折損が少ないことが分かる。これに
対して図6に示す従来の装置のものでは、繊維長さの分
布が 1mm〜 4mmの間に約90%の高い度数割合で集中して
おり、混練による剪断力によって繊維の殆どが折損して
しまうことが分かる。
【0047】また、この調査に併せて繊維の分散状態を
目視観察した結果、2軸スクリュ可塑化装置41を通過さ
せただけのものでは、繊維の束が多数認められたのに対
して、その後に圧力付与ロール装置60を通過させたもの
では、繊維の束が押しつぶされるようにして平たく広が
り繊維が解繊され分散されていた。
【0048】また、上記実施例3では、アキュームレー
タ装置42のアキュームレータ室70内の溶融樹脂を射出機
43のシリンダ室80内へ供給する際の、溶融樹脂の供給と
計量は、開閉バルブ74を開いて、押込み用油圧シリンダ
72を作動させプランジャ69を下降させ、このプランジャ
69の下降による溶融樹脂への圧力により、射出機43のプ
ランジャ79を後退させながら行う例を説明したが、この
例の場合、プランジャ79の後退時の抵抗が大きすぎる
と、特にアキュームレータ室70からシリンダ室80へ流入
する過程で圧力が高く(例えば通常50kg/cm2 以下が望
ましいところ70〜100kg/cm2 )なり、長繊維の折損が
起こり易くなる。また、逆にこの抵抗を小さくするため
単にプランジャ79を強制的に後退させると、溶融樹脂の
計量精度が低下する懸念がある。
【0049】そこで、上記懸念を解消するためには、例
えば、図3に合わせて示すように、射出機43のシリンダ
78にシリンダ室80内の圧力を検出する圧力センサ82を設
け、さらにはアキュームレータ装置42のシリンダ68にア
キュームレータ室70内の圧力を検出する圧力センサ83,
84を設け、少なくとも前記圧力センサ82でシリンダ室80
内の圧力を検出し、この圧力が50kg/cm2 以下となるよ
うに、油圧シリンダ77の後退側の圧力油を制御してプラ
ンジャ79を後退させる。この時、プランジャ79の後退速
度は、圧力センサ82の値とプランジャ69の下降速度に応
じて制御することができる。またこの時、前記圧力セン
サ83, 84でアキュームレータ室70内の圧力を合わせて検
出し、これら圧力センサ82, 83, 84の圧力値を基にプラ
ンジャ79の後退速度を制御することで、圧縮性のある可
塑化された長繊維樹脂の圧力変動が吸収されより精度の
高い制御が行えると同時に、より長繊維の折損を抑え且
つ溶融樹脂の計量精度を維持した制御ができる。
【0050】上記のプランジャ69の下降速度、プランジ
ャ79の後退速度及び圧力センサ82,83, 84の圧力値の制
御は、図示省略するプログラムコントローラ等の制御
部、アキュームレータ装置42、射出機43の油圧回路に設
けられた流量制御弁や電磁開閉弁などの制御システム
に、上記圧力センサ82, 83, 84を接続して行え、例え
ば、制御部に入力される圧力センサ82, 83, 84より検出
された圧力値と予め設定した圧力値(例えば50kg/c
m2 )とを所定間隔で比較演算し、検出圧力値が設定圧
力値を越えている場合には前記油圧回路の流量制御弁等
を動作させて所定の圧力値に入るように制御して行え
る。
【0051】
【発明の効果】本発明は、上述のように構成され作用す
るので、ペレット状の長繊維強化熱可塑性樹脂を溶融混
練しても、内部の長繊維の折曲げや折損が最小限に低減
でき、強度の高い長繊維強化熱可塑性樹脂を射出成形す
ることが可能となる。
【0052】また、スクリュ可塑化装置の出口と射出シ
リンダとの間に圧力付与手段を設けているので、この圧
力付与によって溶融状態の長繊維強化熱可塑性樹脂の解
繊を調節することができるほか、ガス抜きも可能とな
る。
【0053】また、スクリュに加熱手段を設けたものに
おいては、スクリュ可塑化装置で溶融される樹脂に対し
て熱を内部から付与することができ、確実な溶融、混練
を行うことができる。
【0054】また、スクリュ可塑化装置のシリンダ内に
加熱ガスを供給するものにおいては、スクリュ可塑化装
置で溶融される樹脂が、ナイロン等の溶融温度が高い樹
脂であっても確実に溶融、混練することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る長繊維強化熱可塑性樹脂用射出成
形装置の説明図であって、aは正断面図、bはaのA−
A断面図である。
【図2】本発明に係る長繊維強化熱可塑性樹脂用射出成
形装置の別の実施例の正断面図である。
【図3】本発明に係る長繊維強化熱可塑性樹脂用射出成
形装置の別の実施例の説明図であって、aは正断面図、
bはaのB−B断面図である。
【図4】図3aのC−C断面図である。
【図5】本発明に係る射出成形装置による繊維長の分布
状態の説明図であって、aは2軸スクリュ可塑化装置通
過後の分布状態、bは更に圧力付与ロール装置を通過さ
せた後の分布状態のグラフ図である。
【図6】従来の2軸スクリュ可塑化装置による繊維長の
分布状態のグラフ図である。
【図7】従来例の断面図である。
【図8】他の従来例の断面図である。
【符号の説明】
1:2軸スクリュ可塑化装置
2:射出機 3:シリンダ 4,5:スクリュ
6,7:スクリュの歯 8,9:軸受け 10:軸部 1
1:プーリ 12, 13:熱媒体流路 14:ロータリジョイント 1
5:ホッパ 16:シリンダ室 18:開口 1
8:出口 19:通気孔 20:電熱ヒータ 2
1:供給口 22:供給路 23:ゲート 2
4:作動ロッド 25:閉止蓋 26:油圧シリンダ 2
7:シリンダ 28:プランジャ 29:シリンダ室 3
0:ノズル 31:ヒータ 32:リミットスイッチ 3
3:ロール 34:スクリュ押出機 41:2軸スクリュ可塑化装置 42:アキュームレータ装置 4
3:射出機 44:シリンダ 45,46:スクリュ 4
7,48:スクリュの歯 49:歯車ボックス 50:軸部 5
1:歯車 52:油圧モータ 53:頭部 5
4:ホッパ 55:シリンダ室 56:開口 5
7:傾斜部 58:スリット状の出口 59:電熱ヒータ 6
0:圧力付与ロール装置 61:ロール 62:ロールボックス 6
3:カップリング 64:歯車ボックス 65:カップリング 6
6:油圧モータ 67:出口 68:シリンダ 6
9:プランジャ 70:アキュームレータ室 71:ロッド 72:押込み用油圧シリンダ 7
3:先端出口 74:開閉バルブ 75:ストッパプレート 7
6:駆動シリンダ 77:油圧シリンダ 78:シリンダ 7
9:プランジャ 80:シリンダ室 81:ノズル 8
2, 83, 84:圧力センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29C 45/53 9350−4F B29C 45/53 45/62 9350−4F 45/62 45/74 9350−4F 45/74 // B29K 101:12 105:08 309:08 (72)発明者 黒田 耕司 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目3番1号 株式会社神戸製鋼所高砂製作所内 (72)発明者 長岡 猛 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目3番1号 株式会社神戸製鋼所高砂製作所内 (72)発明者 保井 誠治 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目3番1号 株式会社神戸製鋼所高砂製作所内 (72)発明者 木原 博美 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目3番1号 株式会社神戸製鋼所高砂製作所内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ペレット状の長繊維強化熱可塑性樹脂を加
    熱溶融した後、その溶融状態の長繊維強化熱可塑性樹脂
    を加圧して解繊し、更にその後に射出成形することを特
    徴とする長繊維強化熱可塑性樹脂の射出成形方法。
  2. 【請求項2】溶融状態の長繊維強化熱可塑性樹脂を、開
    閉度が調節可能とされたゲートを通して解繊する請求項
    1記載の長繊維強化熱可塑性樹脂の射出成形方法。
  3. 【請求項3】溶融状態の長繊維強化熱可塑性樹脂を、互
    いに平行に配置された異方向に回転する2つのロール間
    の隙間を通して解繊する請求項1記載の長繊維強化熱可
    塑性樹脂の射出成形方法。
  4. 【請求項4】深溝かつ低圧縮比形状の2本のスクリュを
    ヒータを備えたシリンダ内に互いに平行に配設するとと
    もに異方向に回転させることによって、ペレット状の長
    繊維強化熱可塑性樹脂を溶融混練する2軸スクリュ式可
    塑化装置と、このスクリュ式可塑化装置の出口に接続さ
    れその出口からの溶融状態の長繊維強化熱可塑性樹脂に
    圧力を付与して解繊する圧力付与手段と、この圧力付与
    手段の出口に接続されその出口からの溶融状態の長繊維
    強化熱可塑性樹脂を導入して射出する射出機とからなる
    ことを特徴とする長繊維強化熱可塑性樹脂の射出成形装
    置。
  5. 【請求項5】前記圧力付与手段が、開閉度が調節可能と
    されたゲートである請求項4記載の長繊維強化熱可塑性
    樹脂の射出成形装置。
  6. 【請求項6】前記圧力付与手段が、互いに平行に且つロ
    ール間に隙間を有するように配置された異方向に回転す
    る一対のロールである請求項4記載の長繊維強化熱可塑
    性樹脂の射出成形装置。
  7. 【請求項7】前記異方向に回転する一対のロールが、ロ
    ール回転速度を調節可能とされた請求項6記載の長繊維
    強化熱可塑性樹脂の射出成形装置。
  8. 【請求項8】スクリュ式可塑化装置のスクリュに、長繊
    維強化熱可塑性樹脂を加熱する加熱手段が設けられてな
    る請求項4記載の長繊維強化熱可塑性樹脂の射出成形装
    置。
  9. 【請求項9】前記加熱手段が、前記スクリュの軸心に沿
    って該スクリュの内部に設けられた熱媒通路と、該熱媒
    通路にロータリージョイントを介して接続された加熱媒
    体供給手段とからなる請求項8記載の長繊維強化熱可塑
    性樹脂の射出成形装置。
  10. 【請求項10】スクリュ式可塑化装置のシリンダ内に加熱
    ガスを供給する加熱ガス供給手段が、前記シリンダに接
    続されてなる請求項4記載の長繊維強化熱可塑性樹脂の
    射出成形装置。
  11. 【請求項11】圧力付与手段の出口と射出機との間に、シ
    リンダとプランジャとからなるアキュームレータが介設
    されてなる請求項4乃至7記載の長繊維強化熱可塑性樹
    脂の射出成形装置。
  12. 【請求項12】長繊維強化熱可塑性樹脂が、繊維長3〜2
    5.4mmのガラス繊維で強化された長繊維強化熱可塑性樹
    脂である請求項4乃至11記載の長繊維強化熱可塑性樹脂
    の射出成形装置。
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