JPH0947948A - 精密部品のバリ取り装置 - Google Patents

精密部品のバリ取り装置

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JPH0947948A
JPH0947948A JP19824895A JP19824895A JPH0947948A JP H0947948 A JPH0947948 A JP H0947948A JP 19824895 A JP19824895 A JP 19824895A JP 19824895 A JP19824895 A JP 19824895A JP H0947948 A JPH0947948 A JP H0947948A
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JP
Japan
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cloth
precision parts
deburring device
precision
plate
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JP19824895A
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Nobuo Suzuki
信夫 鈴木
Mikio Iketani
幹雄 池谷
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Citizen Watch Co Ltd
Original Assignee
Citizen Watch Co Ltd
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  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動機でバリ取りを十分に行うことが可能
で、品質の安定した精密部品を得ることのできるバリ取
り装置を提供する。 【解決手段】 大量の精密部品を包み込んだ布包118
をクランプ14によって保持し、複数の押込み突起2
4,26を有する擦合せプレート12に所定圧力で押圧
する。そして、前記擦合せプレート12を布包118の
ほぼ中心軸を中心として公転運動させることにより、前
記押込み突起24,26により布包118を所定押圧の
下で連続的に変形させて、布包118内部で各精密部品
を揉み合わせて、各精密部品からバリを分離する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、精密部品のバリ取
り装置、特に機械加工された大量の精密部品を相互に揉
み合わせることによって各精密部品に残ったバリを取る
バリ取り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】円筒の材料素材を自動旋盤等で切削し、
所定の形状に加工する場合、図5(a)〜(d)に示す
ように、バリが部品の表面に残る場合がある。本明細書
において、バリとは、素材に絡み付いた切屑や加工面の
縁などに残った切削残り部分等を指し、部品の表面に残
った本来切削切除されるべきものを総称していう。例え
ば、図5(a)〜(d)は時計等の精密機器の歯車軸等
に用いられるシャフトであり、図5(a)は、シャフト
100に糸状の切屑110aとチップ状の切屑110b
が絡み残り、また、シャフト100の端部には突っ切り
加工した時に残った突切り返り112がバリとして残っ
ている。また、図5(b)、図5(c)にはチップ状の
切屑110bに加え、シャフト100と切削工具の中心
出しが十分に行われていなかったため発生する突切りダ
ボ114がバリとして残っている。さらに、図5(d)
は突切りダボ114に加え、外径の異なる部分を連続し
て加工した時に発生しやすい外径返り116がバリとし
て残っている。これらのバリは精密部品が小さければ小
さいほど発生しやすく、また除去が困難である。
【0003】従来、上述したような精密部品のバリを取
る手段としては、図6に示すように、ハンカチーフ程度
の大きさの布包118に加工した精密部品を大量(10
000〜20000個程度)に包み込み、布包118の
端側全体を片方の手120で絞り上げる。次に、布包1
18の玉状になった部品包含部118aを他方の掌12
2にあてがい、力を入れながら掌122で部品包含部1
18aを揉むように数分間回転させる。この時、布包1
18の中で大量の精密部品は互いに揉み合いながら接触
するので、精密部品の表面からバリが分離する。この手
揉み処理の後、洗浄液やエアブロー等で精密部品から分
離したバリを除去する事によってバリの無い精密部品を
得ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の手揉み
処理では、作業者によってバリの取れ加減にばらつきが
あった。そこで、精密部品の品質安定化のために、付随
作業として手揉み処理後、バリが完全に取れているか否
かの選別作業が必要になっていた。その結果、一連のバ
リ取り作業の効率が悪いという問題があった。
【0005】また、この手揉み処理は精密部品の入った
布包118を数分間、掌122に強く押し付けて揉み込
むため作業者の労働負担が大きく、機械化が望まれてい
た。本発明は、このような問題点を解決することを課題
としてなされたものであり、自動機でバリ取りを十分に
行うことが可能で、品質の安定した精密部品を得ること
のできるバリ取り装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、第1の発明は、多量の精密部品を包み込んだ布包を
着脱自在に保持するクランプと、前記布包に押込まれる
複数の押込み突起が表面に形成されたプレートであっ
て、前記布包が所定圧力で押圧され布包のほぼ中心軸を
中心として公転運動しながら前記布包が擦り合せられる
擦合せプレートと、を有し、所定圧力の下で前記押込み
突起で布包内の精密部品を相互に揉み合わせることによ
って、精密部品のバリを分離することを特徴とする。
【0007】ここで、バリとは精密部品に絡み付いた切
屑や加工面の縁などに残った切削残り部分等を指し、部
品の表面に残った本来切削切除されるべきものを総称し
ていう。また、精密部品を包み込む布包とは、布包が所
定圧力で押圧されされた場合でも、擦合せプレート上の
複数の押込み突起が該布包の表面から押し込み可能であ
り、押込み突起を有する擦合せプレートの公転運動と前
記所定圧力とによって、前記布包の形状が容易に変形可
能で布包内部で各精密部品が揉み合いながら移動できる
程度の柔軟性と耐久性に優れたものが望ましい。また、
公転運動とは、前記擦合せプレートとクランプによって
固定保持された前記布包との相対関係に捩じれを与えな
いように布包のほぼ中心軸を中心として行われる運動を
いう。
【0008】また、前記目的を達成するために、第2の
発明は、第1の発明において、前記押込み突起は、擦合
せプレートの中央に形成された第1突起と該第1突起の
周囲に形成された複数の第2突起とから形成され、前記
第2突起は布包の中心方向に精密部品を押込み移動さ
せ、前記第1突起は中央方向に押込まれた精密部品を外
周方向に押戻し移動させて精密部品の揉み合わせを行う
ことを特徴とする。
【0009】ここで、前記第1突起とは、例えば、擦合
せプレートの中央に形成された円錐状の突起であり、第
2突起とは、例えば、前記第1突起の周囲に複数形成さ
れた円筒状の突起である。そして、擦合せプレートの公
転運動に伴って移動する第2突起によって布包は連続的
に変形を繰り返し布包内部の精密部品は布包の中央方向
に押し込まれる。一方、第2突起によって布包の中央方
向に押し込まれた精密部品は第1突起によって布包の外
周方向に押し戻される。この動作を繰り返すことによっ
て、布包内部で精密部品の揉み合わせが行われる。
【0010】また、前記目的を達成するために、第3の
発明は、第1または第2の発明において、前記擦合せプ
レートは押込み突起の形成間隔内に滑止め突起を有し、
擦合せプレートの公転運動時に布包と該擦合せプレート
とのすべりを防止することを特徴とする。
【0011】ここで、滑止め突起とは、例えば、ゴム材
等のように摩擦係数の高い材質によって形成されたもの
が好ましい。この滑止め突起を設けることによって、布
包と擦合せプレートとの滑りを抑制し、擦合せプレート
の押込み突起によって、布包を効率よく変形させる。そ
の結果、精密部品のみを布包内部で移動させて精密部品
の擦り合わせ効率を向上させる。
【0012】また、前記目的を達成するために、第4の
発明は、第1の発明において、前記クランプは自重によ
って布包を擦合せプレートに押し付けることを特徴とす
る。ここで、クランプの自重によって布包内の精密部品
に加重を与えることによって、布包内の各精密部品に適
度な摩擦力を発生させることができる。この摩擦力と、
押込み突起による精密部品の移動動作とが共働して精密
部品の擦り合わせが行われバリ取りが良好に行われる。
【0013】さらに、前記目的を達成するために、第5
の発明は、第1の発明において、前記擦合せプレートは
所定間隔で正方向公転と逆方向公転とを繰り返し行うこ
とを特徴とする。
【0014】前記擦合せプレートが所定間隔で正方向公
転と逆方向公転を行うことによって、布包内での精密部
品の移動は複雑なものになり、良好な精密部品の擦り合
わせを行うことができると共に、布包に捩じれが発生し
た場合でも容易に捩じれを解消することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態を
図面に基づき説明する。
【0016】図1には、本実施形態の精密部品のバリ取
り装置10の一部を破断した側面図が示され、図2には
上面パネルを外し、バリ取り装置10の中間層を露出し
た上面図が示されている。なお、図面を明確にするた
め、図面の一部を省略している。
【0017】バリ取り装置10の上面側には図3に示す
擦合せプレート12と図6に示す大量の精密部品100
(図5参照)を包み込んだ布包118を保持するクラン
プ14が配置されている。また、バリ取り装置10の内
部及び底面側には該バリ取り装置10を駆動する駆動機
構が配置されている。この駆動機構は正転・逆転可能な
モータ16と、前記モータ16を駆動源として公転運動
を行う主公転機構18とクランク機構20から構成され
ている。
【0018】上述の構成によれば、前記布包118はク
ランプ14によって所定の押圧力で擦合せプレート12
に押し付けらる。この状態で擦合せプレート12を主公
転機構18とクランク機構20とによって公転運動させ
て、布包118を連続的に変形させて、該布包118内
に包含された大量の精密部品を互いに揉み合わせ運動さ
せてバリの分離を行う。
【0019】以下、個々の部材について図面を用いて詳
細に説明する。
【0020】図3に示す擦合せプレート12は、例えば
アルミニウム等の金属で形成された円盤22と、その表
面に着脱自在に配置された数種類の押込み突起から構成
されている。本実施形態の場合、押込み突起は、円盤2
2の中央部に配置されたステンレスで形成された円錐状
の第1突起24と、前記第1突起24の周囲に配置され
たステンレスで形成された円筒状の4本の第2突起26
である。また、第1突起24と第2突起26との間に
は、例えばゴム材で形成され先端が円錐形状を呈する滑
止め突起28が4本配置されている。そして、図3にお
いては図示を省略しているが、円盤22の表面には前記
第1突起24、第2突起26、及び滑止め突起28を任
意の位置に着脱を可能にする装着穴が複数形成されてい
る。従って、必要に応じて第1突起24、第2突起2
6、及び滑止め突起28の配置を変更したり、配置する
本数を変更したり、また他の形状の押込み突起を装着す
ることが可能で、バリ取り対象となる精密部品に応じて
最適な押込み突起等のバリエーションを選択することが
できる。
【0021】一方、擦合せプレート12の上方にはクラ
ンプ14が配置され、該クランプ14が図6に示す布包
118を着脱自在に把持している。クランプ14は把持
部30とボールブッシュ32とから構成され、前記ボー
ルブッシュ32がバリ取り装置10の本体フレーム34
に立設されたシャフト36に沿って上下移動可能に配置
されている。クランプ14が布包118を把持した場
合、該クランプ14はその自重によって布包118を図
1に示すように前記擦合せプレート12に押し付ける。
なお、クランプ14による押圧力の調整や布包118の
把持高さの調整を必要とする場合は、図1に示すように
前記ボールブッシュ32の下端に調整可能な付勢手段を
設けることによって行うことができる。付勢手段とし
て、例えばスプリング38を用いる場合、スプリング3
8はボールブッシュ32とシャフト36に沿って任意の
位置に固定可能な調整リング40との間に配置される。
クランプ14の押圧力の低減またはクランプ14の高さ
調整を行いたい場合、調整リング40の固定位置を上方
に移動し、スプリング38の付勢力を増大することによ
って行うことができる。また、クランプ14の押圧力を
最大(クランプ14の自重分)にする時は、調整リング
40を下方に移動させてスプリング38による付勢力を
取り除くことによって行うことができる。なお、さらに
クランプ14の押圧力を増加させたい場合には、クラン
プ14にウエイトを付けたり、スプリング38を引っ張
りバネに代えて下方に付勢するようにすればよい。ま
た、クランプ14の上下高さを所定の位置に固定するこ
とによって所定の押圧力を得てもよい。
【0022】前記クランプ14の把持部30は、ガイド
バー42に沿って開閉可能な一対の把持ブロック44
a,44bを有している。この把持ブロック44a,4
4bは対向する内面側に半円形の切欠き部を有し、この
切欠き部で布包118の上部の絞り部分を把持する。前
記把持ブロックの一方には、先端にテーパ部を有するガ
イドピン46が配置されている。本実施形態のように、
一方の把持ブロック、例えば把持ブロック44aに2本
のガイドピン46を設けることによって、布包118の
絞り部分を2本のガイドピン46の間に差し込むことに
ことによって、布包み118を把持ブロックの切欠き部
に容易に導くことが可能である。この結果、布包118
が切欠き部以外の部分に挟まってしまう等のクランプミ
スを防止することができると共に、把持ブロック44
a,44bの開閉動作をスムーズに行うことができる。
なお、ガイドピン46は、把持ブロック44b側に設け
たり、両方に設けてもよい。
【0023】さらに、一方の把持ブロック、例えば把持
ブロック44aには該把持ブロック44aと把持ブロッ
ク44bとの閉状態を維持すると共に、把持ブロック4
4a,44bの把持力を得る開閉可能なクランプアーム
48が設けられている。クランプアーム48は、把持ブ
ロック44a,44bとが閉状態にある時、把持ブロッ
ク44aの一部を支点に図4中矢印A方向へ回動し、ク
ランプアーム48の一端に設けられた固定ピン50を把
持ブロック44bの係合部52に係合させる。その結
果、把持ブロック44a,44bは布包118の把持力
を確保すると共に、その維持を行う。なお、固定ピン5
0をネジ形状に形成し、係合部52に捩じ込む構成でも
よい。また、フック状の固定ピンを係合部に引っ掛ける
構成でもよい。
【0024】次に主公転機構18とクランク機構20の
構造を擦合せプレート12の動作と関連付けて説明す
る。
【0025】前述したようにバリ取り装置10の底面側
の本体フレーム34には正転・逆転可能なモータ16が
配置されている。なお、モータ16には回転の減速及び
トルク確保のためのギアヘッド16aが装着されてい
る。前記ギアヘッド16aの回転軸16bにはタイミン
グベルト用プーリ54が固定されている。また、回転軸
16bと所定間隔隔てた位置に前記擦合せプレート12
を公転運動させる主公転機構18が配置されている。こ
の主公転機構18は、複数の軸受56に支持されほぼ中
央部にタイミングベルト用プーリ54を有する回動自在
な回転軸58を有している。そして、前記回転軸16b
と回転軸58とに固定されたタイミングベルト用プーリ
54にはタイミングベルト60が巻回され、回転軸16
bと回転軸58とが同期回転するようになっている。ま
た、前記回転軸58の上端部には図2に示すように略半
円形状の回転ブラケット62が固定されている。さら
に、この回転ブラケット62上には回転軸58から所定
距離だけ隔てた位置にプレート支持軸64を有する支持
プレート66が固定されている。従って、モータ16の
回転によって回転軸58が回転すると、プレート支持軸
64は回転軸58に対して公転運動を行うことになる。
【0026】前記プレート支持軸64には、複数の軸受
68を介してブラケット70が嵌合され、このブラケッ
ト70に前記擦合せプレート12を載置するテーブル7
2が固定されている。従って、プレート支持軸64の公
転運動に伴って、擦合せプレート12が公転運動するこ
とになる。
【0027】一方、前記ギアヘッド16aの回転軸16
bの上端にはクランク機構20が形成されている。クラ
ンク機構20は回転軸16bに固定されたブラケット7
4と、このブラケット74上に固定されたボールジョイ
ント76と、該ボールジョイント76に係合したクラン
クバー78とから構成されている。前記ボールジョイン
ト76は回転軸16bから所定距離だけ隔てて配置され
ている。この所定距離とは、前述した主公転機構18の
回転軸58とプレート支持軸64との隔離距離と同じで
ある。従って、モータ16の駆動によりプレート支持軸
64とボールジョイント76とは同じ公転半径を有する
公転運動を同期して行うことになる。また、前記ボール
ジョイント76に係合したクランクバー78の他端側に
は該クランクバー78の軸方向にスライド可能なスライ
ドブロック80が設けられている。このスライドブロッ
ク80は主公転機構18のブラケット70に接続されて
いる。従って、スライドブロック80はプレート支持軸
64(ブラケット70)と同期して公転運動を行う。つ
まり、クランクバー78は主公転機構18のブラケット
70の公転運動の動作補助を行うと共に、ブラケット7
0が公転運動中に自転してしまうことを防止する。
【0028】また、本実施形態では前記主公転機構18
の回転ブラケット62の側面に対面する位置に固定ブラ
ケット82に保持された近接センサ84が配置されてい
る。この近接センサ84は擦合せプレート12の公転回
数を検出するもので、略半円形状の回転ブラケット62
が近接センサ84に接近する毎に該近接センサ84は検
出信号を出力し、その検出信号の回数をカウントするこ
とによって、擦合せプレート12の公転回数を検出して
いる。なお、検出信号の出力間隔を認識することによっ
て擦合せプレート12の公転スピードを検出することも
できる。
【0029】以上のように構成されるバリ取り装置10
の動作について説明する。
【0030】まず、擦合せプレート12にバリ取りを行
う精密部品に適した押込み突起、例えば円錐状の第1突
起24や円筒状の第2突起26等と共に、滑止め突起2
8を装着する。一方、従来技術と同様にハンカチーフ程
度の大きさの布包118に自動旋盤等で加工された精密
部品を大量(10000個から20000個程度)包み
込み、端側全体を絞り上げてゴムバンドやベルトで固定
する。続いて、前記クランプ14の把持ブロック44
a,44bの切欠き部に布包118の絞上げ部分を挿入
し、把持ブロック44a,44bを閉じると共に、クラ
ンプアーム48を閉じて、該布包118をクランプ14
にしっかりと固定する。続いて、クランプ14を自重
(例えば800g)により押し下げて、布包118を擦
合せプレート12に押し当てる。そして、バリ取り装置
10の図示しない操作パネルで擦合せプレート12の正
方向の連続公転回数(例えば9回)と逆方向の連続公転
回数(例えば9回)を設定し、さらに正方向の公転と逆
方向の公転との繰り返し回数(例えば30回)を設定す
る。また、この時、必要に応じて擦合せプレート12の
公転スピード(例えば毎分150回)の設定を行っても
よい。これで準備作業は終了し図示しないスタートスイ
ッチを押下するとバリ取りが開始される。
【0031】擦合せプレート12は布包118のほぼ中
心軸を中心として公転運動を開始する。この公転運動に
伴って、擦合せプレート12に押し付けられた布包11
8と押込み突起24,26とは接離を繰り返す。この接
離動作によって布包118には連続的に外力が加えられ
ることとなり、該布包118が変形を繰り返す。この
時、擦合せプレート12の外周部に配置された第2突起
26は布包118の中心方向に精密部品を押込むように
移動させ、前記第1突起24は中央方向に押込まれた精
密部品を外周方向に押戻すように移動させる。この結
果,布包118内部で精密部品が相互に揉み合う状態に
なり、精密部品のバリが分離される。また、押込み突起
24,26と布包118との接触位置は滑止め突起28
が在るため、ほとんど変化せず、布包118がクランプ
14に対して捩じれてしまうことはない。
【0032】なお、本実施形態では前記擦合せプレート
の公転方向は、正方向と逆方向とを交互に行うことによ
って、精密部品の布包内部での移動を複雑なものにし
て、効率のよいバリ取りを行うことができるが、どちら
か一方でも十分に精密部品のバリを取ることはできる。
【0033】このように、所定押圧力を提供するクラン
プと所定回数の公転運動を行う擦合せプレートとによっ
て、布包に対する押圧力や公転回数を常に一定すること
ができるので、常に一定の条件の下にバリ取り作業を行
うことが可能になり、品質の安定した精密部品のバリ取
りを自動で行うことができる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
品質の安定した精密部品のバリ取りを自動で行うことの
できると共に、作業者は精密部品を包み込んだ布包みを
バリ取り装置にセッティングするだけなので、作業者の
労力を大幅に軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るバリ取り装置の一部を破断した
側面図である。
【図2】 本発明に係るバリ取り装置の上面パネルを外
した上面図である。
【図3】 本発明に係るバリ取り装置の擦合せプレート
の斜視図である。
【図4】 本発明に係るバリ取り装置のクランプの斜視
図である。
【図5】 精密部品のバリを説明する説明図である。
【図6】 従来の精密部品のバリ取り作業を説明する説
明図である。
【符号の説明】
10 バリ取り装置、12 擦合せプレート、14 ク
ランプ、16 モータ、18 主公転機構、20 クラ
ンク機構、24 第1突起、26 第2突起、28 滑
止め突起、100 精密部品、110a,110b,1
12,114バリ、118 布包。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多量の精密部品を包み込んだ布包を着脱
    自在に保持するクランプと、 前記布包に押込まれる複数の押込み突起が表面に形成さ
    れたプレートであって、前記布包が所定圧力で押圧され
    布包のほぼ中心軸を中心として公転運動しながら前記布
    包が擦り合せられる擦合せプレートと、 を有し、 所定圧力の下で前記押込み突起で布包内の精密部品を相
    互に揉み合わせることによって、精密部品のバリを分離
    することを特徴とする精密部品のバリ取り装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の精密部品のバリ取り装置
    において、 前記押込み突起は、擦合せプレートの中央に形成された
    第1突起と該第1突起の周囲に形成された複数の第2突
    起とから形成され、 前記第2突起は布包の中心方向に精密部品を押込み移動
    させ、前記第1突起は中央方向に押込まれた精密部品を
    外周方向に押戻し移動させて精密部品の揉み合わせを行
    うことを特徴とする精密部品のバリ取り装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の精密部品
    のバリ取り装置において、 前記擦合せプレートは押込み突起の形成間隔内に滑止め
    突起を有し、 擦合せプレートの公転運動時に布包と該擦合せプレート
    とのすべりを防止することを特徴とする精密部品のバリ
    取り装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の精密部品のバリ取り装置
    において、 前記クランプは自重によって布包を擦合せプレートに押
    し付けることを特徴とする精密部品のバリ取り装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の精密部品のバリ取り装置
    において、 前記擦合せプレートは所定間隔で正方向公転と逆方向公
    転とを繰り返し行うことを特徴とする精密部品のバリ取
    り装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114599481A (zh) * 2019-11-08 2022-06-07 斯沃奇集团研究和开发有限公司 带可移除的插入式模块化系统和集成传感器的抛光箱

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CN114599481A (zh) * 2019-11-08 2022-06-07 斯沃奇集团研究和开发有限公司 带可移除的插入式模块化系统和集成传感器的抛光箱

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