JPH0947941A - Nc工作機械の送り速度制御方法および装置 - Google Patents

Nc工作機械の送り速度制御方法および装置

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JPH0947941A
JPH0947941A JP22109795A JP22109795A JPH0947941A JP H0947941 A JPH0947941 A JP H0947941A JP 22109795 A JP22109795 A JP 22109795A JP 22109795 A JP22109795 A JP 22109795A JP H0947941 A JPH0947941 A JP H0947941A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工負荷による工具の切れ刃部の変位量が目
標変位量を越えないようにするNC工作機械の送り速度
制御方法および装置を提供する。 【解決手段】 負荷演算部11は、ワーク形状、工具形
状等の加工データと、主軸回転速度、送り速度等の加工
条件と、送り軸の位置指令とから実加工に先行して逐次
工具に作用する負荷を演算する。その結果を受けて変位
量演算手段13は、工具の切れ刃部の予測変位量を算出
し、送り速度制御手段15でその予測変位量と目標加工
精度に対応した工具の切れ刃部の目標変位量とを比較
し、その比較結果に応じて送り速度制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、NC工作機械の送
り速度制御方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】金型などの自由曲面を有するワークの加
工をボールエンドミル等の工具を用いて行う場合、加工
負荷が増大することがある。加工負荷の増大により、工
具系の剛性および主軸系の剛性に応じた工具の切れ刃部
の変位量も大きくなり、その結果、加工精度が低下す
る。また、一定の指令送り速度で送り軸を送ると、加工
形状の急変部などでは加工負荷が変動する。この加工負
荷の変動が許容値を越えると工具破損を生じることがあ
る。よって、加工精度を高め、かつ、工具破損防止のた
めに、通常は指令送り速度を低い値に設定し、全体の加
工能率を犠牲にする傾向があった。この問題点を解決す
るための1つの従来技術として特開平5−200653
号公報に開示される技術がある。これは加工中の負荷に
より、回転しているフライス工具がたわみ、そのたわみ
量を非接触の変位計で計測し、その計測結果をインプロ
セスでワークの加工精度制御に反映させるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この特開平5−200
653号公報の技術は、実際に加工しなければ工具のた
わみ量が計測されず、基本的にフィードバック制御であ
る。フィードバック制御は制御の遅れが不可避的に存在
し、もし指令送り速度が速すぎてある時点の加工負荷が
大きくなり工具が所定値以上にたわみ、次の瞬間フィー
ドバック制御により所定のたわみに落ち付いたとして
も、そのある時点の加工精度は悪化することになる。ま
た加工領域近傍に変位計を設置しなければならずワーク
形状、加工箇所等によっては、変位計を設置するスペー
スが確保できなかったり、切屑や加工液の飛散により正
確な計測ができなかったりする。変位計を設置すること
自体が加工領域近傍の構成をいたずらに複雑化する。更
に、加工負荷が急増して、工具が破損する場合もあり、
このような急激な負荷変動にはフィードバック制御では
追従できないという問題点もある。
【0004】そこで本発明の目的は、遅れがなく、工具
の切れ刃部の変位量が所定値になるように送り速度を制
御可能なNC工作機械の送り速度制御方法および装置を
提供することである。他の目的は、NC加工プログラム
等によって各加工箇所に合った送り速度を予め設定しな
くても、能率よく、かつ目標加工精度が達成できる最適
な送り速度を自動的に決定できるようにすることであ
る。また他の目的は、急激な負荷変動で工具の破損が生
じない送り速度制御を達成することである。更に他の目
的は、変位計等の計測手段を用いず、加工領域近傍を複
雑化しないようにすることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
め、本発明は、実加工に先行して逐次工具に作用する負
荷を演算し、その演算した負荷から工具の切れ刃部の予
測変位量を求め、その予測変位量と目標加工精度に対応
した工具の切れ刃部の目標変位量とを比較し、工具の切
れ刃部の変位量を左右する送り速度を自動的に制御し
て、工具の切れ刃部の実加工における変位量が目標変位
量を越えないようにしたものである。また、予測変位量
変化率を演算し、この予測変位量変化率に対応した工具
破損の生じない送り速度を求め、この送り速度で加工す
ることにより工具破損を未然に防止したものである。な
お、上記工具の切れ刃部の予測変位量は、工具や工具ホ
ルダなどを含む工具系全体の剛性と、工具を装着する主
軸や主軸頭などを含む機械系全体の剛性とを考慮した工
具の加工ポイントにおける総合的な変位量のことであ
る。
【0006】すなわち、ワークと、回転主軸に装着した
工具との間で送り軸による相対送りを与えてワークを加
工するNC工作機械において、ワーク形状、ワーク材
質、工具形状、工具材質等の加工データおよび主軸回転
速度、送り速度等の加工条件と、送り軸の位置指令とか
ら実加工に先行して逐次前記工具に作用する負荷を演算
し、演算した工具に作用する負荷から工具の切れ刃部の
予測変位量を求め、前記求めた工具の切れ刃部の予測変
位量と、予め設定した目標加工精度に対応した工具の切
れ刃部の目標変位量とを比較し、比較結果に応じて前記
相対送りの送り速度を制御して所望の加工精度を得るよ
うにしたNC工作機械の送り速度制御方法が提供され
る。
【0007】また、ワークと、回転主軸に装着した工具
との間で送り軸による相対送りを与えてワークを加工す
るNC工作機械において、ワーク形状、ワーク材質、工
具形状、工具材質等の加工データおよび主軸回転速度、
送り速度等の加工条件と、送り軸の位置指令とから実加
工に先行して逐次前記工具に作用する負荷を演算し、演
算した工具に作用する負荷から工具の切れ刃部の予測変
位量を求め、前記求めた予測変位量から予測変位量変化
率を演算し、工具の切れ刃部の変位量変化率と工具破損
が生じない送り速度との予め記憶した関係から前記演算
した予測変位量変化率に対応した送り速度を求め、前記
求めた送り速度を実加工送り速度とするようにしたNC
工作機械の送り速度制御方法が提供される。
【0008】また、ワークと、回転主軸に装着した工具
との間で送り軸による相対送りを与えてワークを加工す
るNC工作機械において、ワーク形状、ワーク材質、工
具形状、工具材質等の加工データおよび主軸回転速度、
送り速度等の加工条件と、送り軸の位置指令とから実加
工に先行して逐次前記工具に作用する予測負荷を演算
し、演算した工具に作用する負荷から工具の切れ刃部の
予測変位量を求め、前記求めた予測変位量から予測変位
量変化率を演算し、前記求めた工具の切れ刃部の予測変
位量と、予め設定した目標加工精度に対応した工具の切
れ刃部の目標変位量とを比較し、比較結果に応じて第1
の送り速度を求め、工具の切れ刃部の変位量変化率と工
具破損が生じない送り速度との予め記憶した関係から前
記演算した予測変位量変化率に対応した第2の送り速度
を求め、前記第1の送り速度と第2の送り速度とを比較
し、小さい方の送り速度を実加工送り速度とするように
したNC工作機械の送り速度制御方法が提供される。
【0009】また、ワークと、回転主軸に装着した工具
との間で送り軸による相対送りを与えてワークを加工す
るNC工作機械において、ワーク形状、ワーク材質、工
具形状、工具材質等の加工データを予め記憶する記憶手
段と、前記記憶手段に記憶した加工データと、NC加工
プログラムによって指令される主軸回転速度、送り速度
等の加工条件および送り軸の位置指令とから実加工に先
行して逐次前記工具に作用する負荷を演算する負荷演算
手段と、前記負荷演算手段で演算した工具に作用する負
荷から工具の切れ刃部の予測変位量および予測変位量変
化率を演算する変位量演算手段と、前記演算した工具の
切れ刃部の予測変位量と、予め設定した目標加工精度に
対応した工具の切れ刃部の目標変位量とを比較し、比較
結果に応じて第1の送り速度を求め、工具の切れ刃部の
変位量変化率と工具破損が生じない送り速度との予め記
憶した関係から前記演算した予測変位量変化率に対応し
た第2の送り速度を求め、前記第1の送り速度と第2の
送り速度とを比較し、小さい方の送り速度が実加工送り
速度となるように送り速度制御を行う送り速度制御手段
と、を具備したNC工作機械の送り速度制御装置が提供
される。
【0010】
【作用】負荷演算手段によって、加工データと、加工条
件と、位置指令とから、実加工に先行して逐次工具に作
用する負荷が演算される。そして変位量演算手段は、予
め記憶されている工具切れ刃部の変位量と工具に作用す
る負荷との関係から、前記演算された負荷に対応する工
具の切れ刃部の予測変位量を求める。この予測変位量と
予め設定した目標変位量とを比較して、予測変位量が目
標変位量以下の場合は、指令送り速度で加工を進行し、
予測変位量が目標変位量より大きい場合は、送り速度を
下げて実際の変位量がほぼ目標変位量と等しくなるよう
に送り速度制御をして加工を進行させる。このような送
り速度の制御を逐次行うことによって、加工負荷が変動
するような加工であっても目標加工精度を維持した加工
が行える。この場合の実加工時の送り速度を第1の送り
速度とする。
【0011】また、記憶手段には、工具の切れ刃部の変
位量変化率と工具破損の生じない送り速度との関係が予
め記憶される。この関係を参照して、変位量演算手段で
演算された予測変位量変化率に対応した送り速度が求め
られ、この送り速度を第2の送り速度として送り速度制
御手段へ送出する。すると、実加工時の送り速度が当該
第2の送り速度となり、工具破損が生じることがなくな
る。更に、上記第1の送り速度および第2の送り速度を
求め、そのうち小さい方の送り速度を実加工時の送り速
度とすることにより、加工精度が目標精度におさまり、
かつ工具破損の生じない加工が行える。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、本発明について図面を参照
しながら説明する。図1は、本発明によるNC工作機械
の送り速度制御装置の一例を示す構成ブロック図、図2
は、本発明によるNC工作機械の送り速度制御方法の一
例を示すフローチャート、図3は、工具の切れ刃部の変
位量と工具に作用する負荷との関係の一例を表したグラ
フ、図4は、工具の切れ刃部の変位量変化率と工具破損
が生じない送り速度との関係の一例を表したグラフであ
る。
【0013】本発明のNC工作機械は、図1に示すよう
にNC加工プログラム1をNC装置3へ入力し、工作機
械5を制御する基本構成でまず成っている。一方、送り
速度制御に必要なデータを予め入力手段7から記憶手段
9へ記憶させる。その記憶するデータは、工具番号、工
具ホルダの種類、工具種類(スクエアエンドミル、ボー
ルエンドミルなど)、工具寸法(長さ、直径、先端球部
半径、刃数など)、工具材質、ならびにワーク番号、ワ
ーク形状、ワーク材質などの加工データである。また後
述する工具の切れ刃部の変位量と工具に作用する負荷と
の関係、および工具の切れ刃部の変位量変化率と工具破
損の生じない送り速度との関係も、主軸の種類、工具ホ
ルダの種類、工具の種類等に対応して記憶される。負荷
演算手段11は、NC装置3で読取・解釈されたNC加
工プログラムからワーク番号、工具番号、主軸回転速度
や送り速度等の加工条件、および各送り軸の位置指令を
受け取ると共に、ワーク番号、工具番号に対応した加工
データを記憶手段9から受け取り、実加工に先行して逐
次当該工具に作用する負荷を演算する。
【0014】変位量演算手段13は、負荷演算手段11
から負荷の演算結果を受け取り、予め記憶手段9に記憶
してある工具の切れ刃部の変位量と負荷との関係(テー
ブルで与える場合、数式で与える場合、関係曲線で与え
る場合等がある)に照らして、予測変位量を演算する。
その演算結果を送り速度制御手段15へ送出すると、送
り速度制御手段15では、まず予め記憶されている目標
加工精度に対応する工具の切れ刃部の目標変位量と比較
する。そしてその比較結果に応じて当該実加工時の送り
速度を制御する指令をNC装置3へ発し、実加工時の工
具の切れ刃部の変位量が目標変位量とほぼ等しくなるよ
うにしている。速度を制御する指令には、NCのサーボ
制御部に指令する方法、NC加工プログラムのブロック
を自動的に分割変更して速度指令を制御する方法等があ
る。なお、変位量演算手段13で求める工具の切れ刃部
の予測変位量は、工具や工具ホルダなどを含む工具系全
体の剛性と、工具を装着する主軸や主軸頭などを含む機
械系全体の剛性とを考慮した工具の加工ポイントにおけ
る総合的な変位量である。
【0015】更に、変位量演算手段13は、上記演算し
た予測変位量を時間で微分し、予測変位量変化率を演算
する。そして記憶手段9に予め記憶してある工具の切れ
刃部の変位量変化率と工具破損の生じない送り速度との
関係を用い、予測変位量変化率に対応した送り速度を求
め送り速度制御手段15に送出する。送り速度制御手段
ではこの送り速度を実加工時の送り速度とすることによ
り、工具破損の生じない送り速度でワークを加工でき
る。
【0016】次に本発明の作用を図2のフローチャート
を用いて説明する。まず負荷演算手段11はワーク形
状、ワーク材質、工具形状、工具材質等の加工データ、
主軸回転速度、送り速度等の加工条件、および送り軸の
位置指令を読み込み(ステップS1)、工具に作用する
負荷を所定の論理で演算する(ステップS2)。次に変
位量演算手段13でその負荷に対応した工具の切れ刃部
の予測変位量および予測変位量変化率を演算する(ステ
ップS3)。演算した予測変位量と予め与えられる目標
加工精度に対応した工具の切れ刃部の目標変位量とを比
較し(ステップS4)、予測変位量が目標変位量以下の
場合は、指令送り速度のままで加工を進行させてもよ
く、この送り速度を第1の送り速度Faとする(ステッ
プS5)。つまり、工具に作用する負荷は加工精度を目
標値以上に低下させる程の大きさではないということで
ある。
【0017】またステップS4で予測変位量が目標変位
量を越える場合は、ステップS6で指令送り速度に次の
ように算出されるオーバライドをかけて減速制御した第
1の送り速度Faを求める。ステップS6における減速
制御の実施例を図3を用いて説明する。図3のグラフは
工具の切れ刃部の変位量と工具に作用する加工負荷との
関係を表す一例であるが、上記の減速制御の減速率すな
わちオーバライドは、目標変位量での加工負荷の値を予
測変位量での加工負荷の値で割った値に等しいことがわ
かる。よって実加工時には指令送り速度にこのオーバラ
イドをかけることによって減速され、結果として工具の
切れ刃部の変位量が目標変位量とほぼ等しくなり加工精
度が目標加工精度に維持されるのである。
【0018】次に、図4に例示する工具の切れ刃部の変
位量変化率と工具破損が生じない送り速度との関係から
予測変位量変化率に対応した第2の送り速度Fbを求め
る(ステップS7)。ステップS8では、ステップS5
またはS6で求めた第1の送り速度FaとステップS7
で求めた第2の送り速度Fbとを比較し、FaがFb以
下の場合は、実加工時の送り速度Fを第1の送り速度F
aとし(ステップS9)、FaがFbより大きい場合
は、実加工時の送り速度Fを第2の送り速度Fbとする
(ステップS10)。そしてステップS2で負荷を演算
した部位の実加工を送り速度Fで行い(ステップS1
1)、全加工が完了するまでステップS1からの処理を
繰り返し(ステップS12)、常時最適送り速度で加工
が進むように送り速度制御を行う。
【0019】ここで、請求項1に記載の発明は、ステッ
プS5またはS6で求めた送り速度Faで加工を行うも
のであり、加工精度が目標加工精度を越えないための送
り速度制御に関するものである。請求項2に記載の発明
は、ステップS7で求めた送り速度Fbで加工を行うも
のであり、工具破損防止のための送り速度制御に関する
ものである。請求項3および4に記載の発明は、本実施
例で説明した一連のステップでなる発明で、加工精度の
確保および工具破損防止のための送り速度制御に関する
ものである。
【0020】なお、本実施例では、送り速度Fを求める
のに、工具に作用する負荷から一旦工具の切れ刃部の予
測変位量および予測変位量変化率を求め、その後送り速
度Fを求めるための種々の処理を行う場合を述べたが、
工具に作用する負荷から求める方法もある。すなわち、
負荷演算手段11で演算した負荷を予測負荷とし、その
時間微分値から予測負荷変化率を演算する。そして予測
負荷と、予め設定した目標加工精度に対応した工具に作
用する目標負荷とを比較して第1の送り速度を決めるの
である。また記憶手段9に、工具に作用する負荷と工具
破損が生じない送り速度との関係を予め記憶し、上記予
測負荷変化率に対応する送り速度を求め、これを第2の
送り速度Fbとするのである。そして、加工精度と工具
破損防止の両方を対象とする場合には、FaとFbの小
さい方の送り速度を実加工時の送り速度Fとする処理は
本実施例と同様である。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、実
加工に先行して逐次工具の切れ刃部の予測変位量が求め
られるので、これを目標変位量と比較することにより、
実際の工具の切れ刃部の変位量が目標変位量を越えない
ような第1の送り速度が自動的に決まり、送り速度制御
が行える。よって制御の遅れのない高精度な加工が実現
する。またNC加工プログラム作成時に、加工箇所に応
じて送り速度を設定するというわずらわしさがなくな
る。一方、予測変位量変化率から工具破損が生じない第
2の送り速度が求められ、この送り速度で実加工を行う
ことにより工具破損が未然に防止できる。そして、第1
の送り速度と第2の送り速度とを比較して、小さい方の
送り速度で実加工を行うことにより加工精度と工具破損
防止とを満足する送り速度制御が行える。更に工具の変
位量を直接計測するような変位計を用いる必要がないの
で、加工領域近傍が複雑な構成になることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるNC工作機械の送り速度制御装置
の一例を示す構成ブロック図である。
【図2】本発明によるNC工作機械の送り速度制御方法
の一例を示すフローチャートである。
【図3】工具の切れ刃部の変位量と工具に作用する負荷
との関係の一例を表したグラフである。
【図4】工具の切れ刃部の変位量変化率と工具破損が生
じない送り速度との関係の一例を表したグラフである。
【符号の説明】
3 NC装置 5 工作機械 9 記憶手段 11 負荷演算手段 13 変位量演算手段 15 送り速度制御手段

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークと、回転主軸に装着した工具との
    間で送り軸による相対送りを与えてワークを加工するN
    C工作機械において、 ワーク形状、ワーク材質、工具形状、工具材質等の加工
    データおよび主軸回転速度、送り速度等の加工条件と、
    送り軸の位置指令とから実加工に先行して逐次前記工具
    に作用する負荷を演算し、 演算した工具に作用する負荷から工具の切れ刃部の予測
    変位量を求め、 前記求めた工具の切れ刃部の予測変位量と、予め設定し
    た目標加工精度に対応した工具の切れ刃部の目標変位量
    とを比較し、 比較結果に応じて前記相対送りの送り速度を制御して所
    望の加工精度を得るようにしたことを特徴とするNC工
    作機械の送り速度制御方法。
  2. 【請求項2】 ワークと、回転主軸に装着した工具との
    間で送り軸による相対送りを与えてワークを加工するN
    C工作機械において、 ワーク形状、ワーク材質、工具形状、工具材質等の加工
    データおよび主軸回転速度、送り速度等の加工条件と、
    送り軸の位置指令とから実加工に先行して逐次前記工具
    に作用する負荷を演算し、 演算した工具に作用する負荷から工具の切れ刃部の予測
    変位量を求め、 前記求めた予測変位量から予測変位量変化率を演算し、 工具の切れ刃部の変位量変化率と工具破損が生じない送
    り速度との予め記憶した関係から前記演算した予測変位
    量変化率に対応した送り速度を求め、 前記求めた送り速度を実加工送り速度とするようにした
    ことを特徴とするNC工作機械の送り速度制御方法。
  3. 【請求項3】 ワークと、回転主軸に装着した工具との
    間で送り軸による相対送りを与えてワークを加工するN
    C工作機械において、 ワーク形状、ワーク材質、工具形状、工具材質等の加工
    データおよび主軸回転速度、送り速度等の加工条件と、
    送り軸の位置指令とから実加工に先行して逐次前記工具
    に作用する予測負荷を演算し、 演算した工具に作用する負荷から工具の切れ刃部の予測
    変位量を求め、 前記求めた予測変位量から予測変位量変化率を演算し、 前記求めた工具の切れ刃部の予測変位量と、予め設定し
    た目標加工精度に対応した工具の切れ刃部の目標変位量
    とを比較し、比較結果に応じて第1の送り速度を求め、 工具の切れ刃部の変位量変化率と工具破損が生じない送
    り速度との予め記憶した関係から前記演算した予測変位
    量変化率に対応した第2の送り速度を求め、 前記第1の送り速度と第2の送り速度とを比較し、小さ
    い方の送り速度を実加工送り速度とするようにしたこと
    を特徴とするNC工作機械の送り速度制御方法。
  4. 【請求項4】 ワークと、回転主軸に装着した工具との
    間で送り軸による相対送りを与えてワークを加工するN
    C工作機械において、 ワーク形状、ワーク材質、工具形状、工具材質等の加工
    データを予め記憶する記憶手段と、 前記記憶手段に記憶した加工データと、NC加工プログ
    ラムによって指令される主軸回転速度、送り速度等の加
    工条件および送り軸の位置指令とから実加工に先行して
    逐次前記工具に作用する負荷を演算する負荷演算手段
    と、 前記負荷演算手段で演算した工具に作用する負荷から工
    具の切れ刃部の予測変位量および予測変位量変化率を演
    算する変位量演算手段と、 前記演算した工具の切れ刃部の予測変位量と、予め設定
    した目標加工精度に対応した工具の切れ刃部の目標変位
    量とを比較し、比較結果に応じて第1の送り速度を求
    め、工具の切れ刃部の変位量変化率と工具破損が生じな
    い送り速度との予め記憶した関係から前記演算した予測
    変位量変化率に対応した第2の送り速度を求め、前記第
    1の送り速度と第2の送り速度とを比較し、小さい方の
    送り速度が実加工送り速度となるように送り速度制御を
    行う送り速度制御手段と、を具備したことを特徴とする
    NC工作機械の送り速度制御装置。
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