JPH0947531A - ゴルフクラブヘッド - Google Patents
ゴルフクラブヘッドInfo
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- JPH0947531A JPH0947531A JP7204924A JP20492495A JPH0947531A JP H0947531 A JPH0947531 A JP H0947531A JP 7204924 A JP7204924 A JP 7204924A JP 20492495 A JP20492495 A JP 20492495A JP H0947531 A JPH0947531 A JP H0947531A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ヘッドの機械的強度を保持したままその肉厚
をより薄くすることにより打球の反発力を高め、さらに
ヘッドの軽量化、大型化を図ることのできるゴルフクラ
ブヘッドを提供する。 【解決手段】 ヘッド本体の一端部がシャフト１３を取
り付けるネック部１４とされかつヘッド本体の内部が中
空部とされた金属製のゴルフクラブヘッドであって、ネ
ック部１４と一体に成形されフェイス面１１ａを有する
フェイス部材２と、端部３ａがフェイス部材２の周縁部
２ａに溶接され中空部を形成する中空部材３とにより構
成され、少なくともフェイス部材２は恒温鍛造されてい
ることを特徴とする。
をより薄くすることにより打球の反発力を高め、さらに
ヘッドの軽量化、大型化を図ることのできるゴルフクラ
ブヘッドを提供する。 【解決手段】 ヘッド本体の一端部がシャフト１３を取
り付けるネック部１４とされかつヘッド本体の内部が中
空部とされた金属製のゴルフクラブヘッドであって、ネ
ック部１４と一体に成形されフェイス面１１ａを有する
フェイス部材２と、端部３ａがフェイス部材２の周縁部
２ａに溶接され中空部を形成する中空部材３とにより構
成され、少なくともフェイス部材２は恒温鍛造されてい
ることを特徴とする。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヘッド本体の一端
部がシャフトを取り付けるネック部とされかつ該ヘッド
本体の内部が中空部とされた金属製のゴルフクラブヘッ
ドに関するものである。
部がシャフトを取り付けるネック部とされかつ該ヘッド
本体の内部が中空部とされた金属製のゴルフクラブヘッ
ドに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】近年、メタルウッドと称される金属製ま
たは合金製のヘッドを有するドライバー等のゴルフクラ
ブ（以下、メタルウッドと称する）が出現している。こ
のメタルウッドは打球の飛距離を伸ばすとともに、打球
の方向が正確に定まるという特徴を有することから、一
般に普及してきている。特に、最近、反発力及び耐食性
に優れ、しかも軽量なチタンまたはチタン合金を用いた
ヘッドを有する２ピースのメタルウッドが提案され、実
用に供されている。
たは合金製のヘッドを有するドライバー等のゴルフクラ
ブ（以下、メタルウッドと称する）が出現している。こ
のメタルウッドは打球の飛距離を伸ばすとともに、打球
の方向が正確に定まるという特徴を有することから、一
般に普及してきている。特に、最近、反発力及び耐食性
に優れ、しかも軽量なチタンまたはチタン合金を用いた
ヘッドを有する２ピースのメタルウッドが提案され、実
用に供されている。
【０００３】このメタルウッドは、端部が開放された殻
状の本体の外側の一主面がフェイス面とされかつ該本体
の側部にシャフトを挿入する筒状のネック部が形成され
たフェイス部材と、端部が該フェイス部材の周縁部に溶
接されて該フェイス部材との間に中空部を形成する中空
部材とにより構成される２ピースタイプのウッドで、前
記フェイス部材のフェイス面の裏面には、上下方向に延
びる複数のリブ（突条）が形成されたものもある。この
メタルウッドは、Ｔｉ板またはＴｉ合金板を板金加工あ
るいは熱間鍛造することによりフェイス部材及び中空部
材を作製し、該中空部材の内面にバランスウェイトを取
り付けた後、これらのフェイス部材及び中空部材を溶接
により一体化して作製される。
状の本体の外側の一主面がフェイス面とされかつ該本体
の側部にシャフトを挿入する筒状のネック部が形成され
たフェイス部材と、端部が該フェイス部材の周縁部に溶
接されて該フェイス部材との間に中空部を形成する中空
部材とにより構成される２ピースタイプのウッドで、前
記フェイス部材のフェイス面の裏面には、上下方向に延
びる複数のリブ（突条）が形成されたものもある。この
メタルウッドは、Ｔｉ板またはＴｉ合金板を板金加工あ
るいは熱間鍛造することによりフェイス部材及び中空部
材を作製し、該中空部材の内面にバランスウェイトを取
り付けた後、これらのフェイス部材及び中空部材を溶接
により一体化して作製される。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ゴルファー
はウッドに対して、打球の飛距離をさらに伸ばし、打球
の方向をより正確に定め得るものが欲しいという要求を
常に有しており、各メーカーはこれらのゴルファーの要
望に答えるべく常にウッドの改良を行ってきている。上
述したメタルウッドも例外ではなく、より軽く、より反
発力の大きなものが要望されている。メタルウッドの場
合、フェイス部材及び中空部材の肉厚を薄くすれば反発
力が大きくなるとともに打球の方向性も定まり易くなる
のであるが、現在の板金加工や熱間鍛造では、部材の肉
厚をより薄くするとそれに比例して機械的強度も低下し
てしまい、機械的強度を保持したままでその肉厚をより
薄くすることは極めて難しい。
はウッドに対して、打球の飛距離をさらに伸ばし、打球
の方向をより正確に定め得るものが欲しいという要求を
常に有しており、各メーカーはこれらのゴルファーの要
望に答えるべく常にウッドの改良を行ってきている。上
述したメタルウッドも例外ではなく、より軽く、より反
発力の大きなものが要望されている。メタルウッドの場
合、フェイス部材及び中空部材の肉厚を薄くすれば反発
力が大きくなるとともに打球の方向性も定まり易くなる
のであるが、現在の板金加工や熱間鍛造では、部材の肉
厚をより薄くするとそれに比例して機械的強度も低下し
てしまい、機械的強度を保持したままでその肉厚をより
薄くすることは極めて難しい。
【０００５】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
であって、ヘッドの機械的強度を保持したままその肉厚
をより薄くすることにより打球の反発力を高め、さらに
ヘッドの軽量化、大型化を図ることのできるゴルフクラ
ブヘッドを提供することを目的とする。
であって、ヘッドの機械的強度を保持したままその肉厚
をより薄くすることにより打球の反発力を高め、さらに
ヘッドの軽量化、大型化を図ることのできるゴルフクラ
ブヘッドを提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は次の様なゴルフクラブヘッドを採用した。
すなわち、請求項１記載のゴルフクラブヘッドは、ヘッ
ド本体の一端部がシャフトを取り付けるネック部とさ
れ、かつ該ヘッド本体の内部が中空部とされた金属製の
ゴルフクラブヘッドで、ネック部と一体に成形されてフ
ェイス面を有するフェイス部材と、端部が該フェイス部
材の周縁部に溶接され前記中空部を形成する中空部材と
により構成され、少なくとも前記フェイス部材が恒温鍛
造されたものである。
に、本発明は次の様なゴルフクラブヘッドを採用した。
すなわち、請求項１記載のゴルフクラブヘッドは、ヘッ
ド本体の一端部がシャフトを取り付けるネック部とさ
れ、かつ該ヘッド本体の内部が中空部とされた金属製の
ゴルフクラブヘッドで、ネック部と一体に成形されてフ
ェイス面を有するフェイス部材と、端部が該フェイス部
材の周縁部に溶接され前記中空部を形成する中空部材と
により構成され、少なくとも前記フェイス部材が恒温鍛
造されたものである。
【０００７】請求項２記載のゴルフクラブヘッドは、少
なくとも前記フェイス部材を準β型Ｔｉ合金としたもの
である。
なくとも前記フェイス部材を準β型Ｔｉ合金としたもの
である。
【０００８】請求項３記載のゴルフクラブヘッドは、前
記フェイス部材に、前記フェイス面の裏面に一方向に延
びる突条を少なくとも一つ形成し、当該突条の前記裏面
からの高さｈの該裏面の肉厚ｔに対する比ｈ／ｔを０〜
２．０としたものである。
記フェイス部材に、前記フェイス面の裏面に一方向に延
びる突条を少なくとも一つ形成し、当該突条の前記裏面
からの高さｈの該裏面の肉厚ｔに対する比ｈ／ｔを０〜
２．０としたものである。
【０００９】請求項４記載のゴルフクラブヘッドは、前
記フェイス部材及び中空部材は、前記ヘッド本体をその
トップラインにより２つに分割したものである。
記フェイス部材及び中空部材は、前記ヘッド本体をその
トップラインにより２つに分割したものである。
【００１０】請求項１記載のゴルフクラブヘッドでは、
少なくとも前記フェイス部材を恒温鍛造したことによ
り、前記フェイス部材を構成する金属または合金材料は
恒温鍛造時に圧縮応力により変形されて薄肉化されると
ともに内部の歪やクラックが消失して機械的強度が向上
する。これにより、フェイス部材は薄肉化が可能になる
とともにその機械的強度も低下することなく良好に保持
される。よって、ヘッドの機械的強度を保持したままそ
の肉厚をより薄くすることが可能になり、打球の反発力
が高まる。また、ヘッドの軽量化、大型化が容易にな
る。
少なくとも前記フェイス部材を恒温鍛造したことによ
り、前記フェイス部材を構成する金属または合金材料は
恒温鍛造時に圧縮応力により変形されて薄肉化されると
ともに内部の歪やクラックが消失して機械的強度が向上
する。これにより、フェイス部材は薄肉化が可能になる
とともにその機械的強度も低下することなく良好に保持
される。よって、ヘッドの機械的強度を保持したままそ
の肉厚をより薄くすることが可能になり、打球の反発力
が高まる。また、ヘッドの軽量化、大型化が容易にな
る。
【００１１】恒温鍛造は、鍛造すべき金属または合金材
料を金型に充填した後、金型を所定の温度に加熱しつつ
鍛造する方法で、金属または合金の結晶粒界が活性化す
るために高温状態の結晶の内部に存在する粒界転位が結
晶粒界に沿って移動し消滅することにより、金属または
合金の結晶同士が固相接合される。したがって、金属ま
たは合金の結晶同士が強固に接合するとともにその内部
の歪が大幅に減少しその機械的強度が向上する。特に、
恒温鍛造の一種である超塑性鍛造は、加工速度を遅延さ
せて高温状態の金属または合金中に超塑性現象を生じさ
せるもので、金属または合金の高温時の伸びが著しく大
きくなるとともに内部の温度勾配が非常に小さくなるた
めに、均質化され薄肉化された部材を容易に得ることが
できる。加工速度の指標としては歪速度が用いられる。
料を金型に充填した後、金型を所定の温度に加熱しつつ
鍛造する方法で、金属または合金の結晶粒界が活性化す
るために高温状態の結晶の内部に存在する粒界転位が結
晶粒界に沿って移動し消滅することにより、金属または
合金の結晶同士が固相接合される。したがって、金属ま
たは合金の結晶同士が強固に接合するとともにその内部
の歪が大幅に減少しその機械的強度が向上する。特に、
恒温鍛造の一種である超塑性鍛造は、加工速度を遅延さ
せて高温状態の金属または合金中に超塑性現象を生じさ
せるもので、金属または合金の高温時の伸びが著しく大
きくなるとともに内部の温度勾配が非常に小さくなるた
めに、均質化され薄肉化された部材を容易に得ることが
できる。加工速度の指標としては歪速度が用いられる。
【００１２】請求項２記載のゴルフクラブヘッドでは、
少なくとも前記フェイス部材を準β型Ｔｉ合金としたこ
とにより、β型Ｔｉ合金と同様の高い機械的強度を有す
る緻密な金属組織のフェイス部材が得られる。また、こ
の合金は７２０〜７７０℃で鍛造できるから、製造コス
トが低減可能である。
少なくとも前記フェイス部材を準β型Ｔｉ合金としたこ
とにより、β型Ｔｉ合金と同様の高い機械的強度を有す
る緻密な金属組織のフェイス部材が得られる。また、こ
の合金は７２０〜７７０℃で鍛造できるから、製造コス
トが低減可能である。
【００１３】請求項３記載のゴルフクラブヘッドでは、
前記フェイス部材に、前記フェイス面の裏面に一方向に
延びる突条を少なくとも一つ形成し、当該突条の前記裏
面からの高さｈの該裏面の肉厚ｔに対する比ｈ／ｔを０
〜２．０としたことにより、フェイス部材は薄肉化とと
もに前記突条により強度が高まり、該フェイス部材の機
械的強度を保持したままその肉厚をさらに薄くすること
が可能になる。
前記フェイス部材に、前記フェイス面の裏面に一方向に
延びる突条を少なくとも一つ形成し、当該突条の前記裏
面からの高さｈの該裏面の肉厚ｔに対する比ｈ／ｔを０
〜２．０としたことにより、フェイス部材は薄肉化とと
もに前記突条により強度が高まり、該フェイス部材の機
械的強度を保持したままその肉厚をさらに薄くすること
が可能になる。
【００１４】請求項４記載のゴルフクラブヘッドでは、
前記フェイス部材及び中空部材は、前記ヘッド本体をそ
のトップラインにより２つに分割したことにより、アン
ダーカットにならない位置で前記フェイス部材と中空部
材とを溶接し一体化することが可能になる。これによ
り、フェイス部材と中空部材との接合部の接合強度が向
上し、ヘッドの強度がさらに向上する。
前記フェイス部材及び中空部材は、前記ヘッド本体をそ
のトップラインにより２つに分割したことにより、アン
ダーカットにならない位置で前記フェイス部材と中空部
材とを溶接し一体化することが可能になる。これによ
り、フェイス部材と中空部材との接合部の接合強度が向
上し、ヘッドの強度がさらに向上する。
【００１５】
【発明の実施の形態】図１は本発明の一実施形態のメタ
ルウッド（ゴルフクラブヘッド）１を示す分解斜視図で
あり、該メタルウッド１は、その一端部がシャフトを取
り付けるネック部とされ、その内部が中空部とされた金
属製のもので、フェイス部材２と中空部材３とにより構
成されている。
ルウッド（ゴルフクラブヘッド）１を示す分解斜視図で
あり、該メタルウッド１は、その一端部がシャフトを取
り付けるネック部とされ、その内部が中空部とされた金
属製のもので、フェイス部材２と中空部材３とにより構
成されている。
【００１６】フェイス部材２は、例えば、Ｔｉ−１０Ｖ
−２Ｆｅ−３Ａｌ、Ｔｉ−９Ｖ−２Ｍｏ−３Ａｌ等の準
β型Ｔｉ合金を恒温鍛造することにより得られたもの
で、前面（外側の一主面）をフェイス面１１ａとするフ
ェイス部１１と、フェイス部１１の周縁部からフェイス
面１１ａの臨む方向と反対方向に突出する環状の立ち上
げ部１２と、立ち上げ部１２の一端部に一体に設けられ
その中央にシャフト１３を取り付ける穴１４ａが形成さ
れた筒状のネック部１４と、ネック部１４の延長方向に
沿って形成されフェイス部１１の下端でその内側に隆起
する隆起部１５とにより構成されている。
−２Ｆｅ−３Ａｌ、Ｔｉ−９Ｖ−２Ｍｏ−３Ａｌ等の準
β型Ｔｉ合金を恒温鍛造することにより得られたもの
で、前面（外側の一主面）をフェイス面１１ａとするフ
ェイス部１１と、フェイス部１１の周縁部からフェイス
面１１ａの臨む方向と反対方向に突出する環状の立ち上
げ部１２と、立ち上げ部１２の一端部に一体に設けられ
その中央にシャフト１３を取り付ける穴１４ａが形成さ
れた筒状のネック部１４と、ネック部１４の延長方向に
沿って形成されフェイス部１１の下端でその内側に隆起
する隆起部１５とにより構成されている。
【００１７】フェイス部１１は、図１及び図２に示すよ
うに、その裏面１１ｂに縦方向に直線状に延びる複数の
リブ（突条）１６，１６，…が形成されている。これら
のリブ１６，１６，…の裏面１１ｂからの高さｈの該裏
面１１ｂの肉厚ｔに対する比ｈ／ｔは０〜２．０となる
ように設定されている。
うに、その裏面１１ｂに縦方向に直線状に延びる複数の
リブ（突条）１６，１６，…が形成されている。これら
のリブ１６，１６，…の裏面１１ｂからの高さｈの該裏
面１１ｂの肉厚ｔに対する比ｈ／ｔは０〜２．０となる
ように設定されている。
【００１８】中空部材３は、例えば、Ｔｉ−１０Ｖ−２
Ｆｅ−３Ａｌ、Ｔｉ−９Ｖ−２Ｍｏ−３Ａｌ等の準β型
Ｔｉ合金を鋳造することにより、クラウン部２１とソー
ル部２２とを一体構造としたもので、該中空部材３の前
端周縁部３ａは前記フェイス部材２の周縁部２ａに突き
合わされた状態で溶接され一体化されている。前端周縁
部３ａから中空部材３の先端までの高さＨの該中空部材
３の肉厚Ｔに対する比Ｈ／Ｔは０〜２．０である。
Ｆｅ−３Ａｌ、Ｔｉ−９Ｖ−２Ｍｏ−３Ａｌ等の準β型
Ｔｉ合金を鋳造することにより、クラウン部２１とソー
ル部２２とを一体構造としたもので、該中空部材３の前
端周縁部３ａは前記フェイス部材２の周縁部２ａに突き
合わされた状態で溶接され一体化されている。前端周縁
部３ａから中空部材３の先端までの高さＨの該中空部材
３の肉厚Ｔに対する比Ｈ／Ｔは０〜２．０である。
【００１９】そして、前記フェイス部材２及び中空部材
３は、図３に示すように、メタルウッド１のトップライ
ンＬ（メタルウッド１のフェイス面１１ａに略平行な分
割面のうち最も断面積の大きな分割面の外周）により２
つに分割されている。
３は、図３に示すように、メタルウッド１のトップライ
ンＬ（メタルウッド１のフェイス面１１ａに略平行な分
割面のうち最も断面積の大きな分割面の外周）により２
つに分割されている。
【００２０】ここで、フェイス部材２の恒温鍛造、特に
超塑性鍛造について説明する。ここでは、Ｔｉ−１０Ｖ
−２Ｆｅ−３Ａｌ、Ｔｉ−９Ｖ−２Ｍｏ−３Ａｌ等の準
β型Ｔｉ合金を金型に充填した後、金型を７２０〜７７
０℃に加熱しつつ歪速度が５×１０-2〜１×１０-4／秒
になるように、圧縮応力を約５分間加える。この間に、
準β型Ｔｉ合金の結晶粒界が活性化するために内部に存
在する粒界転位が結晶粒界に沿って移動し消滅すること
により、この準β型Ｔｉ合金の結晶同士が固相接合され
る。したがって、準β型Ｔｉ合金の結晶同士が強固に接
合するとともに内部の歪が大幅に減少し、その機械的強
度が向上する。また、準β型Ｔｉ合金の高温時の伸びが
著しく大きくなるとともに内部の温度勾配が非常に小さ
くなるために、容易に均質化、薄肉化される。
超塑性鍛造について説明する。ここでは、Ｔｉ−１０Ｖ
−２Ｆｅ−３Ａｌ、Ｔｉ−９Ｖ−２Ｍｏ−３Ａｌ等の準
β型Ｔｉ合金を金型に充填した後、金型を７２０〜７７
０℃に加熱しつつ歪速度が５×１０-2〜１×１０-4／秒
になるように、圧縮応力を約５分間加える。この間に、
準β型Ｔｉ合金の結晶粒界が活性化するために内部に存
在する粒界転位が結晶粒界に沿って移動し消滅すること
により、この準β型Ｔｉ合金の結晶同士が固相接合され
る。したがって、準β型Ｔｉ合金の結晶同士が強固に接
合するとともに内部の歪が大幅に減少し、その機械的強
度が向上する。また、準β型Ｔｉ合金の高温時の伸びが
著しく大きくなるとともに内部の温度勾配が非常に小さ
くなるために、容易に均質化、薄肉化される。
【００２１】以上説明した様に、本実施形態のメタルウ
ッドによれば、トップラインにより２つに分割されたフ
ェイス部材２と中空部材３とにより構成され、フェイス
部材２は準β型Ｔｉ合金を恒温鍛造することにより得ら
れたので、フェイス部材２を薄肉化するとともにその機
械的強度を良好に保持することができる。したがって、
ヘッドの機械的強度を保持したままその肉厚をより薄く
することができ、打球の反発力を高めることができる。
また、ヘッドの薄肉化が容易となるので、軽量化、大型
化を容易に行うことができる。
ッドによれば、トップラインにより２つに分割されたフ
ェイス部材２と中空部材３とにより構成され、フェイス
部材２は準β型Ｔｉ合金を恒温鍛造することにより得ら
れたので、フェイス部材２を薄肉化するとともにその機
械的強度を良好に保持することができる。したがって、
ヘッドの機械的強度を保持したままその肉厚をより薄く
することができ、打球の反発力を高めることができる。
また、ヘッドの薄肉化が容易となるので、軽量化、大型
化を容易に行うことができる。
【００２２】また、少なくとも前記フェイス部材２を準
β型Ｔｉ合金としたので、β型Ｔｉ合金と同様の高い機
械的強度を有する緻密な金属組織のフェイス部材を得る
ことができる。また、この合金は７２０〜７７０℃で鍛
造でき、製造コストを低減することができる。
β型Ｔｉ合金としたので、β型Ｔｉ合金と同様の高い機
械的強度を有する緻密な金属組織のフェイス部材を得る
ことができる。また、この合金は７２０〜７７０℃で鍛
造でき、製造コストを低減することができる。
【００２３】また、フェイス部材２に、フェイス面１１
ａの裏面１１ｂに一方向に延びる複数のリブ１６，１
６，…を形成し、リブ１６の裏面１１ｂからの高さｈの
裏面１１ｂの肉厚ｔに対する比ｈ／ｔを０〜２．０とし
たので、フェイス部材２を薄肉化するとともにリブ１６
の強度を高めることができ、したがって、フェイス部材
２の機械的強度を保持したままその肉厚をさらに薄くす
ることができる。
ａの裏面１１ｂに一方向に延びる複数のリブ１６，１
６，…を形成し、リブ１６の裏面１１ｂからの高さｈの
裏面１１ｂの肉厚ｔに対する比ｈ／ｔを０〜２．０とし
たので、フェイス部材２を薄肉化するとともにリブ１６
の強度を高めることができ、したがって、フェイス部材
２の機械的強度を保持したままその肉厚をさらに薄くす
ることができる。
【００２４】また、前記フェイス部材２及び中空部材３
を、メタルウッド１のトップラインＬにより２つに分割
したので、アンダーカットにならない位置でフェイス部
材２と中空部材３とを溶接し一体化することができる。
したがって、フェイス部材２と中空部材３との接合部の
接合強度を向上させることができ、ヘッドの強度をさら
に向上させることができる。
を、メタルウッド１のトップラインＬにより２つに分割
したので、アンダーカットにならない位置でフェイス部
材２と中空部材３とを溶接し一体化することができる。
したがって、フェイス部材２と中空部材３との接合部の
接合強度を向上させることができ、ヘッドの強度をさら
に向上させることができる。
【００２５】なお、本実施形態のメタルウッド１では、
フェイス部材２のみを恒温鍛造し、中空部材３は鋳造す
ることとしたが、該中空部材３を恒温鍛造してももちろ
んよい。この場合、前端周縁部３ａから中空部材３の先
端までの高さＨの該中空部材３の肉厚Ｔに対する比Ｈ／
Ｔは０〜２．０と大きくなる。
フェイス部材２のみを恒温鍛造し、中空部材３は鋳造す
ることとしたが、該中空部材３を恒温鍛造してももちろ
んよい。この場合、前端周縁部３ａから中空部材３の先
端までの高さＨの該中空部材３の肉厚Ｔに対する比Ｈ／
Ｔは０〜２．０と大きくなる。
【００２６】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明の請求項１記
載のゴルフクラブヘッドによれば、ネック部と一体に成
形されてフェイス面を有するフェイス部材と、端部が該
フェイス部材の周縁部に溶接され前記中空部を形成する
中空部材とにより構成され、少なくとも前記フェイス部
材は恒温鍛造されているので、フェイス部材を薄肉化す
るとともにその機械的強度を良好に保持することができ
る。したがって、ヘッドの機械的強度を保持したままそ
の肉厚をより薄くすることができ、打球の反発力を高め
ることができる。また、ヘッドの薄肉化が容易となるの
で、軽量化、大型化を容易に行うことができる。
載のゴルフクラブヘッドによれば、ネック部と一体に成
形されてフェイス面を有するフェイス部材と、端部が該
フェイス部材の周縁部に溶接され前記中空部を形成する
中空部材とにより構成され、少なくとも前記フェイス部
材は恒温鍛造されているので、フェイス部材を薄肉化す
るとともにその機械的強度を良好に保持することができ
る。したがって、ヘッドの機械的強度を保持したままそ
の肉厚をより薄くすることができ、打球の反発力を高め
ることができる。また、ヘッドの薄肉化が容易となるの
で、軽量化、大型化を容易に行うことができる。
【００２７】請求項２記載のゴルフクラブヘッドによれ
ば、少なくとも前記フェイス部材を準β型Ｔｉ合金とし
たので、β型Ｔｉ合金と同様の高い機械的強度を有する
緻密な金属組織のフェイス部材を得ることができる。ま
た、この合金は７２０〜７７０℃で鍛造できるため、製
造コストを低減することができる。
ば、少なくとも前記フェイス部材を準β型Ｔｉ合金とし
たので、β型Ｔｉ合金と同様の高い機械的強度を有する
緻密な金属組織のフェイス部材を得ることができる。ま
た、この合金は７２０〜７７０℃で鍛造できるため、製
造コストを低減することができる。
【００２８】請求項３記載のゴルフクラブヘッドによれ
ば、前記フェイス部材に、前記フェイス面の裏面に一方
向に延びる突条を少なくとも一つ形成し、当該突条の前
記裏面からの高さｈの該裏面の肉厚ｔに対する比ｈ／ｔ
を０〜２．０としたので、フェイス部材を薄肉化すると
ともに前記突条の機械的強度を高めることができ、した
がって、フェイス部材の機械的強度を保持したままその
肉厚をさらに薄くすることができる。
ば、前記フェイス部材に、前記フェイス面の裏面に一方
向に延びる突条を少なくとも一つ形成し、当該突条の前
記裏面からの高さｈの該裏面の肉厚ｔに対する比ｈ／ｔ
を０〜２．０としたので、フェイス部材を薄肉化すると
ともに前記突条の機械的強度を高めることができ、した
がって、フェイス部材の機械的強度を保持したままその
肉厚をさらに薄くすることができる。
【００２９】請求項４記載のゴルフクラブヘッドによれ
ば、前記フェイス部材及び中空部材は、前記ヘッド本体
をそのトップラインにより２つに分割したので、アンダ
ーカットにならない位置でフェイス部材と中空部材とを
溶接し一体化することができる。したがって、フェイス
部材と中空部材との接合部の接合強度を向上させること
ができ、ヘッドの強度をさらに向上させることができ
る。
ば、前記フェイス部材及び中空部材は、前記ヘッド本体
をそのトップラインにより２つに分割したので、アンダ
ーカットにならない位置でフェイス部材と中空部材とを
溶接し一体化することができる。したがって、フェイス
部材と中空部材との接合部の接合強度を向上させること
ができ、ヘッドの強度をさらに向上させることができ
る。
【図１】本発明の一実施形態のゴルフクラブヘッドを示
す分解斜視図である。
す分解斜視図である。
【図２】本発明の一実施形態のゴルフクラブヘッドのフ
ェイス部材を示す部分断面図である。
ェイス部材を示す部分断面図である。
【図３】本発明の一実施形態のゴルフクラブヘッドを示
す縦断面図である。
す縦断面図である。
１ メタルウッド（ゴルフクラブヘッド） ２ フェイス部材 ２ａ 周縁部 ３ 中空部材 ３ａ 前端周縁部 １１ フェイス部 １１ａ フェイス面 １１ｂ 裏面 １２ 立ち上げ部 １３ シャフト １４ ネック部 １４ａ 穴 １５ 隆起部 １６ リブ（突条） ２１ クラウン部 ２２ ソール部 Ｌ トップライン
Claims (4)
- 【請求項１】 ヘッド本体の一端部がシャフトを取り付
けるネック部とされかつ該ヘッド本体の内部が中空部と
された金属製のゴルフクラブヘッドであって、 前記ネック部と一体に成形されフェイス面を有するフェ
イス部材と、端部が該フェイス部材の周縁部に溶接され
前記中空部を形成する中空部材とにより構成され、 少なくとも前記フェイス部材は恒温鍛造されていること
を特徴とするゴルフクラブヘッド。 - 【請求項２】 少なくとも前記フェイス部材は準β型Ｔ
ｉ合金からなることを特徴とする請求項１記載のゴルフ
クラブヘッド。 - 【請求項３】 前記フェイス部材は、前記フェイス面の
裏面に一方向に延びる突条が少なくとも一つ形成され、
当該突条の前記裏面からの高さｈの該裏面の肉厚ｔに対
する比ｈ／ｔは０〜２．０であることを特徴とする請求
項１または２のいずれか１項記載のゴルフクラブヘッ
ド。 - 【請求項４】 前記フェイス部材と中空部材とは、前記
ヘッド本体をそのトップラインにより２つに分割してな
ることを特徴とする請求項１、２または３のいずれか１
項記載のゴルフクラブヘッド。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7204924A JPH0947531A (ja) | 1995-08-10 | 1995-08-10 | ゴルフクラブヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7204924A JPH0947531A (ja) | 1995-08-10 | 1995-08-10 | ゴルフクラブヘッド |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0947531A true JPH0947531A (ja) | 1997-02-18 |
Family
ID=16498625
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7204924A Withdrawn JPH0947531A (ja) | 1995-08-10 | 1995-08-10 | ゴルフクラブヘッド |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0947531A (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US8235833B2 (en) | 2004-04-21 | 2012-08-07 | Cobra Golf Incorporated | Transitioning hollow golf clubs |
| US20150343282A1 (en) * | 2011-11-30 | 2015-12-03 | Nike, Inc. | Golf Clubs and Golf Club Heads |
| US9700766B2 (en) | 2013-04-01 | 2017-07-11 | Acushnet Company | Golf club head with improved striking face |
| US9855477B2 (en) | 2011-11-30 | 2018-01-02 | Nike, Inc. | Golf clubs and golf club heads |
| US9901788B2 (en) | 2011-11-30 | 2018-02-27 | Nike, Inc. | Golf club head or other ball striking device |
| US9956463B2 (en) | 2011-11-30 | 2018-05-01 | Nike, Inc. | Golf clubs and golf club heads |
| US10046211B2 (en) | 2014-05-29 | 2018-08-14 | Nike, Inc. | Golf clubs and golf club heads |
-
1995
- 1995-08-10 JP JP7204924A patent/JPH0947531A/ja not_active Withdrawn
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US8235833B2 (en) | 2004-04-21 | 2012-08-07 | Cobra Golf Incorporated | Transitioning hollow golf clubs |
| US20150343282A1 (en) * | 2011-11-30 | 2015-12-03 | Nike, Inc. | Golf Clubs and Golf Club Heads |
| US9855477B2 (en) | 2011-11-30 | 2018-01-02 | Nike, Inc. | Golf clubs and golf club heads |
| US9901788B2 (en) | 2011-11-30 | 2018-02-27 | Nike, Inc. | Golf club head or other ball striking device |
| US9943733B2 (en) * | 2011-11-30 | 2018-04-17 | Nike, Inc. | Golf clubs and golf club heads |
| US9950218B2 (en) | 2011-11-30 | 2018-04-24 | Nike, Inc. | Golf club head or other ball striking device |
| US9956463B2 (en) | 2011-11-30 | 2018-05-01 | Nike, Inc. | Golf clubs and golf club heads |
| US9700766B2 (en) | 2013-04-01 | 2017-07-11 | Acushnet Company | Golf club head with improved striking face |
| US10046211B2 (en) | 2014-05-29 | 2018-08-14 | Nike, Inc. | Golf clubs and golf club heads |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20021105 |