JPH0947454A - 超音波診断装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】極めて簡単な作業により、断層像のうちの特定
の領域における計測量を求める。 【構成】表示面に表示された診断画像のうち特定の領域
がカラー表示される超音波診断装置において、前記カラ
ー表示される領域の情報に基づいてその領域と隣接する
他の領域との境界を算出する第１の算出手段と、この第
１の算出手段によって算出された境界の情報から前記特
定の領域に関する計測量を算出する第２の算出手段とを
備えた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、超音波診断装置に
係り、特に、その表示面に表示された断層像のうち特定
の領域がカラー表示される超音波診断装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】超音波診断装置は、その表示面に表示さ
れた断層像から、その断層像に含まれて表示されている
心臓等の面積等を計測できるようになっている。

【０００３】そして、このような計測において、オペレ
ータは該断層像が表示されている表示面を認識しなが
ら、該心臓の外輪郭をたとえばトラックボール等の入力
手段によっていわゆるトレースしなければならないよう
になっている。

【０００４】このようなトレースによって、診断装置内
の演算装置は、トレースされた心臓の外輪郭の位置情報
に基づいて該心臓の面積を計測するようになっているか
らである。

【０００５】一方、超音波診断装置は、その断層像表示
において、従来モノクロ表示のみであったのが、たとえ
ば心臓内等における血流のみをたとえば赤色（動脈部）
あるいは青色（静脈部）等でカラー表示できるようなも
のが知られるに至っている。そして、このような場合に
おいても、心臓内の血流の断面積の計測にあっては、前
記カラー表示の外輪郭を上述のようにトレースしなけれ
ばならないものであった。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成からなる超音波診断装置において、カラー表示
の断面積の計測量を求めるのに、その度毎にトレースを
行なわなければならないことが極めて煩わしい作業であ
ることが指摘されるに至った。

【０００７】それ故、本発明はこのような事情に基づい
てなされたものであり、その目的は、極めて簡単な作業
により、断層像上に表示されているカラー表示あるいは
断層像のうちの特定の領域における計測量を求めること
のできる超音波診断装置を提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明は、基本的には、表示面に表示された
断層像のうち特定の領域がカラー表示される超音波診断
装置において、前記カラー表示される領域の情報に基づ
いてその領域と隣接する他の領域との境界を算出する第
１の算出手段と、この第１の算出手段によって算出され
た境界の情報から前記特定の領域に関する計測量を算出
する第２の算出手段とを備えたことを特徴とするもので
ある。

【０００９】このように構成された超音波診断装置によ
れば、カラー表示される領域においては、その領域に対
応する情報として特定のカラー情報が含まれていること
から、他のカラー情報を有する、あるいはカラー情報を
有していない隣接する他の領域に対応する情報と容易に
区別できることになる。

【００１０】したがって、このような情報に基づいてそ
の領域と隣接する他の領域との境界を判定できることに
なる。

【００１１】このような判定は、超音波診断装置内の演
算手段自体が自動的に行なうことができ、従来のよう
に、わざわざ前記境界に相当する領域をトレースする必
要が全くなくなる。

【００１２】このように特定の領域と隣接する他の領域
との境界が判定できれば、該特定の領域の面積、体積等
の計測量を計測できることになる。

【００１３】このような理由から、断層像のうちの特定
の領域における計測量を極めて簡単な作業により求める
ことができるようになる。

【００１４】

【発明の実施の形態】図２は、本発明による超音波診断
装置の一実施例を示す概略ブロック構成図である。

【００１５】同図において、図示しない被検体に当接さ
れて用いられる超音波探触子１がある。この実施例で
は、心臓の断層像を得ることを目的とし、このため、前
記超音波探触子１は被検体の胸部に当接されて用いられ
るようになる。

【００１６】この超音波探触子１からの該被検体におけ
るエコー信号は超音波送受信部２に入力されるようにな
っている。

【００１７】なお、この超音波送受信部２は、超音波探
触子１における前記被検体への超音波送信をも行なうよ
うになっている。

【００１８】超音波送受信部２から得られる超音波情報
は画像処理部３に入力され、この画像処理部３では指定
されたモードに基づいて画像処理がなされ、たとえば、
そのうちの一つであるＢモード像（断層像）が作成さ
れ、画像メモリ４に格納されるようになっている。

【００１９】この場合、前記画像処理部３では、いわゆ
るドプラー計測法がなされて血流における流速情報をも
算出され、その流速情報は前記画像メモリ４内にＢモー
ド像とともに格納されるようになっている。

【００２０】この画像メモリ４は、後述する表示装置６
の表示面に対応したフレームメモリからなっている。

【００２１】そして、この画像メモリ４からの各情報は
Ｄ／Ａ変換器５によってアナログ信号化され、表示装置
６に入力されるようになっており、その表示面に前記Ｂ
モード像（断層像）が表示されるようになっている。

【００２２】この場合の表示装置６における表示には、
その血流の部分をも表示され、しかも、その血流の部分
はたとえば赤色にカラー表示されて、血流の診断に効果
ならしめるようになっている。

【００２３】表示装置６の表示面６ａには図１（ａ）に
示すような表示がなされるようになっており、図中の散
点領域１１は心臓内の血流を示し、上述したように赤色
にカラー表示されて映像されるようになっている。

【００２４】そして、超音波送受信部２および画像メモ
リ４は、キーボード７からの指令に基づくＣＰＵ８から
の制御信号によって制御され、上述した各動作がなされ
るようになっている。

【００２５】一方、この実施例では特に、表示装置６の
表示面６ａを観察しながら、カラー表示された前記領域
１１のうち特に計測を要望する領域を、前記キーボード
７からの指令によって特定できるようになっている。図
１（ａ）に示す図においては、この特定された領域とし
て図中点線で囲まれた領域１２として表わされている。

【００２６】なお、この領域１２の指定は必ず必要とさ
れるものではなく、たとえばカラー表示された全ての領
域における計測値を求めるような場合には不要となるも
のである。

【００２７】また、再びキーボード７からの指令によっ
て、前記画像メモリ４からカラー表示されるべく情報の
うちから、前記点線で示した領域１２に相当する情報を
取り出すことができるようになっている。

【００２８】そして、これら取り出された情報に基づい
て、ＣＰＵ８はいわゆる２値化によってカラー表示され
る領域を算出し、この領域に相当する情報を、一旦、２
値化カラー情報メモリ９に格納されるようになってい
る。このカラー情報メモリ９に格納される２値情報は、
図１（ｂ）に示すようになっており、この図で示す領域
は１３は、図１（ａ）の領域１２内のカラー表示された
領域に対応している。

【００２９】さらに、この２値化カラー情報メモリ９に
格納された情報からのなる前記領域１３からその外輪郭
を示す情報を算出し、その算出した情報をグラフィック
メモリ１０に格納されるようになっている。

【００３０】一方、ＣＰＵ８では、グラフィックメモリ
１０に格納される情報に基づいて、前記領域１３の面
積、あるいはこの面積から近似法を用いて体積等の計測
値が演算されるようになっている。

【００３１】この計測値としては、たとえば面積の場
合、前記領域１３内の画素数を計測し、その計測値から
実物の面積値が得られるように係数を乗算して求められ
るようになっている。

【００３２】このようにグラフィックメモリ１０に格納
された情報は、表示装置６に出力されるようになり、表
示装置６の表示面におけるＢモード像のうちカラー表示
されている領域、すなわち血流を示す部分には、その部
分（点線１２で示した領域内の部分）を縁取る外輪郭が
表示されるようになっている。

【００３３】また、ＣＰＵ８によって演算された前記計
測値も表示面６Ａのいずれかの領域に表示されるように
なっている。

【００３４】以上説明したように実施例のように構成さ
れた超音波診断装置によれば、カラー表示される領域に
おいては、その領域に対応する情報として特定のカラー
情報が含まれていることから、カラー情報を有していな
い隣接する他の領域に対応する情報と容易に区別できる
ことになる。

【００３５】したがって、このような情報に基づいてそ
の領域と隣接する他の領域との境界を判定できることに
なる。

【００３６】このような判定は、超音波診断装置内の演
算手段自体が自動的に行なうことができ、従来のよう
に、わざわざ前記境界に相当する領域をトレースする必
要が全くなくなる。

【００３７】このように特定の領域と隣接する他の領域
との境界が判定できれば、該特定の領域の面積、体積等
の計測量を計測できることになる。

【００３８】このような理由から、断層像のうちの特定
の領域における計測量を極めて簡単な作業により求める
ことができるようになる。

【００３９】図３は、本発明による超音波診断装置の他
の実施例を示す説明図である。

【００４０】同図（ａ）に示すように、表示装置６の表
示面６Ａに示された断層面を横切る線分１５を指定表示
することによって、その線分内にあるカラー情報が、同
図（ｂ）に示すように２値化カラー情報メモリ９に格納
されるようになっている。

【００４１】ＣＰＵ８では、この２値化カラー情報メモ
リ９に格納された情報に基づいて、前記線分の長さが計
測されるようになっている。この長さは、カラー表示領
域における容積等を算出するための情報とすることがで
きるようになる。

【００４２】図４は、本発明による超音波診断装置の他
の実施例を示す説明図である。

【００４３】同図（ａ）に示すように、表示装置６の表
示面６Ａには一部カラー表示されたＭモード像が表示さ
れ、そのカラー表示された部分のうちの一部を計測領域
として指定し（点線１６内）、その計測領域内のカラー
情報に基づいて心臓のある一方向に表示されているカラ
ー像の任意の時間内の平均距離を求めるようになってい
る。

【００４４】Ｍモード像は、周知のように横軸が時間で
縦軸が距離を示すデータ情報であることから、同図
（ｂ）に示すように、カラー表示された領域の各時間に
対する縦軸の長さｒを順次加算し、その後に該時間で割
ることによって、上記計測値が求められる。

【００４５】上述した実施例では、赤色にカラー表示さ
れている心臓内の血流の占める距離等に基づいて該心臓
の容積等を算出しているものであるが、必ずしもこの様
な場合に限定されることはない。

【００４６】表示されるカラー表示が他の色と混在して
いる場合にも特定の色のみの情報を取り出して上述した
ような演算ができるからである。

【００４７】この場合、たとえば、オベレータがキーボ
ード７を介して特定の色を指定するようになっており、
指定された色情報からその色に対応するＲ、Ｇ、Ｂの各
情報が対応づけられるテープルから画像メモリ４から該
色に相当する情報を読みだす方法が考えられる。

【００４８】したがって、本発明は、異なる色のカラー
で表示されている領域における計測量を求める場合の全
てに適用できることはいうまでもない。

【００４９】

【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明による超音波診断装置によれば、極めて簡単な作
業により、断層像のうちの特定の領域における計測量を
求めることのできるようになる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による超音波診断装置の動作の一実施例
を示す説明図である。

【図２】本発明による超音波診断装置の一実施例を示す
ブロック構成図である。

【図３】本発明による超音波診断装置の動作の他の実施
例を示す説明図である。

【図４】本発明による超音波診断装置の動作の他の実施
例を示す説明図である。

【符号の説明】

６…………表示装置 ６Ａ………表示面 ８…………ＣＰＵ ９…………２値化カラー情報メモリ １０………グラフィックメモリ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 表示面に表示された診断画像のうち特定
   の部位がカラー表示される超音波診断装置において、 前記カラー表示される領域の情報に基づいてその領域と
   隣接する他の領域との境界を算出する第１の算出手段
   と、この第１の算出手段によって算出された境界の情報
   から前記特定の領域に関する計測量を算出する第２の算
   出手段とを備えたことを特徴とする超音波診断装置。