JP2002191600A - 超音波診断装置、医用画像処理装置、および医用画像作成方法 - Google Patents

超音波診断装置、医用画像処理装置、および医用画像作成方法

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JP2002191600A
JP2002191600A JP2000395762A JP2000395762A JP2002191600A JP 2002191600 A JP2002191600 A JP 2002191600A JP 2000395762 A JP2000395762 A JP 2000395762A JP 2000395762 A JP2000395762 A JP 2000395762A JP 2002191600 A JP2002191600 A JP 2002191600A
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ultrasonic
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Masahide Ichihashi
正英 市橋
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Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】装置に付加的な機構の必要なしに3次元血流像
を得て、3次元血流像の観察方向の如何に関わらず、ソ
フトウェア的な処理のみで血管走行方向に対する血流方
向を短時間で推測でき、検査に要する時間を減少させ
る。 【解決手段】超音波診断装置は、被検体の血流ベクトル
情報を含む複数枚の2次元超音波画像を収集する超音波
プローブ1と、これで得られた複数枚の2次元超音波画
像から血流ベクトル情報を含む3次元血流像を生成し、
その3次元血流像からその血流領域の接線方向に対する
血流接線ベクトル情報を求める画像処理装置4と、3次
元血流像及び血流接線ベクトル情報を表示する表示装置
5と、を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医療画像の分野で
超音波を利用して被検体の体内組織等に関する画像情報
を収集しその画像を立体的に表示する超音波診断装置、
医用画像処理装置、および医用画像作成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータ技術の発展に伴い、
超音波診断装置で得られた断層像やドップラー情報から
3次元像を得る技術が可能となっている。この技術は、
診断したい部位のマルチスライス像を得てプローブの走
査角度や距離情報に基づいた補間処理にて3次元像を作
成するものである。これにより、1回の超音波スキャン
走査で、様々な位置や角度から診断部位の観察が可能と
なった。
【0003】このように得られる3次元像は、自由に回
転や移動などの操作ができるのに対し、超音波ドップラ
ー法で得られる血流の速度と方向は、観察している位置
や方向に関係なく常に超音波ビーム方向に対する情報で
あるため、観察者は今自分が見ている方向に対して血流
がどの方向に流れているかを把握しにくいといった問題
があった。
【0004】現在、血流速度情報を求めるため、次のよ
うな間接的な方法が考案されている。
【0005】第1の方法は、1個の送波用トランスデュ
ーサの両側に各1個の受波用トランスデューサを配した
プローブを用い、1つの血流から方向の異なる2本の超
音波送受信ビームについてドップラーシフト周波数を測
定し、これを利用して真の血流速度を計算で求める方法
である(「医用電子と生体工学」第16巻第4号 pp
264〜268 昭和53年8月発行)。
【0006】第2の方法は、3個のトランスデューサを
所定角度で配置しておき、その内の1個のトランスデュ
ーサから超音波ビームを照射し、超音波エコー信号を3
個のトランスデューサで受信し、これで得られるドップ
ラー周波数と各トランスデューサ間の角度から真の血流
速度を計算で求める方法である(「日本超音波医学会講
演論文集」第40号 pp395〜396 昭和57年
5月発行)。
【0007】第3の方法は、超音波パルスドップラー法
により求めた血流速度の測定値を基にして、流体力学に
おける流れ関数を用いて真の血流速度と血流方向すなわ
ち血流速度ベクトルを推定する方法である(「日本超音
波医学会講演論文集」第53号 pp255〜256
昭和63年11月発行)。
【0008】第4の方法は、わずかに方向が異なる2本
の超音波ビームでわずかに位置が異なる血流速度をそれ
ぞれ測定し、わずかに異なる位置では真の血流速度と血
流方向が変化しないと仮定して血流速度ベクトルの接線
成分を算出し、この接線成分と血流速度の測定値から血
流速度ベクトルを求める方法である(「日本超音波医学
会講演論文集」第53号 pp253〜254 昭和6
3年11月発行)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た第1〜第4の方法では、次の1)〜4)の問題があっ
た。
【0010】1)第1の方法では、超音波ビームによる
走査を行えないため、異なる位置のマルチスライス像が
得られず、結果として3次元像を得ることが不可能であ
る。また、真の血流速度を得ることはできるが、血流方
向を得ることができないといった問題もあった。
【0011】2)第2の方法でも、第1の方法と全く同
様の問題があった。
【0012】3)第3の方法では、膨大な計算が必要な
ため、実用処理に適さないといった問題があった。
【0013】4)第4の方法では、わずかに位置が異な
る2方向に超音波ビームを交互に送信するといった特殊
な機構が必要である。また、上述した「わずかに異なる
位置では真の血流速度と血流方向が変化しない」という
仮定が成立しない生体の部分、例えば心臓に対しては適
用できないといった問題があった。
【0014】本発明は、このような従来の事情を背景に
してなされたものであり、装置に付加的な機構の必要な
しに3次元血流像を得て、3次元血流像の観察方向の如
何に関わらず、ソフトウェア的な処理のみで血管走行方
向に対する血流方向を短時間で推測でき、検査に要する
時間を減少させることのできる超音波診断装置を提供す
ることを、目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明に係る超音波診断
装置は、血流ベクトル情報を含む複数枚の2次元超音波
画像を収集する手段と、前記複数枚の2次元超音波画像
から前記血流ベクトル情報を含む3次元血流像を生成す
る手段と、前記3次元血流像からその血流領域の接線方
向に対する血流接線ベクトル情報を求める手段と、前記
3次元血流像を表示する手段と、前記血流接線ベクトル
情報を表示する手段と、を備えたこと特徴とする。
【0016】本発明は、前記3次元血流像に前記血流接
線ベクトル情報を重畳して表示する手段をさらに備える
ことが可能である。
【0017】前記複数枚の2次元超音波画像を収集する
手段は、1次元プローブのフリーハンドスキャンにより
2次元超音波画像を収集する手段を備えることが可能で
ある。
【0018】前記3次元血流像を生成する手段は、2次
元アレイプローブを用いて前記血流ベクトル情報を含む
前記3次元血流像を収集し生成する手段を備えることが
可能である。
【0019】本発明に係る医用画像処理装置は、被検体
の超音波診断で得られた複数枚の2次元超音波画像から
血流ベクトル情報を含む3次元血流像を表示可能に生成
する手段と、前記3次元血流像からその血流領域の接線
方向に対する血流接線ベクトル情報を表示可能に求める
手段と、を備えたことを特徴とする。
【0020】本発明に係る医用画像表示方法は、被検体
の超音波診断で得られた複数枚の2次元超音波画像から
血流ベクトル情報を含む3次元血流像を表示可能に生成
するステップと、前記3次元血流像からその血流領域の
接線方向に対する血流接線ベクトル情報を表示可能に求
めるステップと、を備えたことを特徴とする。
【0021】前記血流接線ベクトル情報を求めるステッ
プは、前記3次元血流像を2値化するステップと、これ
で2値化された3次元血流像に対しその血流領域境界部
の法線ベクトルを演算するステップと、これで演算され
た血流領域境界部の法線ベクトルと前記3次元血流像で
求まる血流ベクトルとを用いて前記血流領域の接線方向
に対する血流接線ベクトルを求めるステップと、を備え
ることが可能である。
【0022】この場合において、前記血流接線ベクトル
を求めるステップは、前記血流領域境界部の法線ベクト
ルをn(i,j,k)とし、前記血流ベクトルをp
(i,j,k)とし、前記血流接線ベクトルをt(i,
j,k)としたとき、前記血流接線ベクトルt(i,
j,k)を、
【数2】 の式で求めるものであることが可能である。なお、本明
細書ではベクトルを示す表記として記号等の上側に付け
る矢印(→)を必要に応じ省略する。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る超音波診断装
置の実施の形態を図1〜図8に基づいて具体的に説明す
る。
【0024】図1は、本例の超音波診断装置の全体構成
の概要を説明するものである。この図1に示す超音波診
断装置は、本例では既存の医用超音波診断装置を適用し
たもので、被検体PSの血管等の検査部位に対し超音波
をスキャン可能な超音波プローブ部1と、このプローブ
部1が接続される装置本体ABと、を備える。
【0025】超音波プローブ部1は、本例では例えば1
次元プローブが適用され、図4(後述)に示すように、
医師等の操作者が保持可能な所定形状の柄部1aと、こ
の柄部1aの先端部に設けられ、被検体PSに対し超音
波ビームとして送受信される超音波信号と電気信号とを
相互に変換可能な複数の超音波振動子をアレイ状に配列
してなる振動子アレイ部1bと、で構成される。このプ
ローブ部1には、その超音波ビームの2次元走査面に相
当する各スライスの位置及びその角度を検出可能なセン
サとしてのプローブ位置検出装置7が一体又は別体に搭
載される。
【0026】装置本体ABには、超音波プローブ部1に
接続される超音波信号処理回路2と、その信号出力側に
接続される画像収集保存部3と、その画像出力側に接続
される画像処理部4及び表示装置5と、画像処理部4に
対しボリュームデータとしたい関心領域等を設定するた
めの入力装置6と、がそれぞれ一体に内蔵又は別体の装
置として搭載される。
【0027】この内、画像処理部4は、例えばマイクロ
コンピュータを搭載し、CPU100、RAM101、
プログラム等の記録媒体(ROM、ハードディスク等)
102、入力I/F(各種入力インターフェース)10
3、出力I/F(各種出力インターフェース)104等
のコンピュータ・アーキテクチャに基づく各種要素を備
える。記録媒体102には、超音波像に関する既知の画
像処理アルゴリズム110のほか、本発明の実施例の要
部を成す3次元血流像用アルゴリズム111に基づくプ
ログラムが実装されている。
【0028】ここで、本例の全体動作を説明する。
【0029】まず、超音波診断装置が起動され、通常の
シーケンスで被検体PSの対象部位(血流領域)に対し
Bモード及び超音波ドップラー法による超音波スキャン
が行われたとする。この超音波スキャンに際し、3次元
像取得のため、操作者が超音波プローブ部1の柄部1a
を保持したまま手動で又は機械的に煽るように揺り動か
してその振動子アレイ部1bからの超音波ビームの2次
元走査面のスライス位置が少しずつ移動させられる。こ
の動きにより、被検体PSの血流情報を含むBモード画
像データが、いわゆるマルチスライスで収集され、超音
波信号処理回路2を介して画像収集保存部3にて収集、
保存される。このBモード画像データは、表示装置5上
で表示される一方、必要に応じて画像処理部4に供給さ
れる。
【0030】次いで、画像処理部4にて、そのCPU1
00の画像処理アルゴリズム100に基づくプログラム
実行により、設定された関心領域を処理対象範囲とし
て、画像収集保存部3にて保存されているマルチスライ
スのBモード画像データに対し3次元的な補間処理がか
けられ、3次元血流像が生成される。
【0031】この3次元血流像生成に際し、ボリューム
データとして関心領域が表示装置5上で表示されるBモ
ード画像上で操作者により設定され、その設定された関
心領域の情報が入力装置6を介して画像処理部4に入力
される。また、3次元血流像を生成するために必要な各
スライスの位置や角度の情報は、マルチスライスの超音
波スキャンが行われる間、プローブ位置検出装置7にて
プローブ部1の位置及び角度として計測され、画像処理
部4に供給される。
【0032】これにより、画像処理部4では、画像収集
保存部3からの収集したマルチスライス像に対し、プロ
ーブ位置検出装置7からの各スライスの位置及び角度の
情報に従ってプローブ部1に対する血流の方向と速度又
はパワー値(血流ベクトル情報)の補間処理を行い、3
次元血流像を生成する。なお、プローブ部1として3次
元アレイプローブを用いてスキャンする場合は、直接的
に3次元血流像が得られるため、各スライスの補間処理
は必要でない。
【0033】ここで、血流情報は、プローブ部1に対す
る血流の方向と速度又はパワー値の血流ベクトル情報を
含むドップラー情報であるため、こういった血流情報を
含むBモード画像データは、血流の速度やパワー値に応
じてカラーマップが割り当てたカラー画像となってい
る。この場合のカラー画像は、例えばRGB値がそれぞ
れ8ビットの輝度で構成される合計24ビットのピクセ
ルで構成された画像で、3次元血流像生成の際、全ての
スライスに対し例えば「0〜255」の8ビットの値に
変換され、血流情報のない部分は「0」となっている。
これは、画像処理部4にて元々の血流の速度やパワー値
を直接得たり、カラーマップを割り当てる手順と逆の手
順で24ビットのカラー画像から求めたりすることも可
能である。
【0034】上記のように得られた超音波の3次元血流
像は、血流ベクトル情報を持つ3次元像の最小単位であ
るボクセルで構成され、各ボクセルの値を反映した投影
画像が表示装置5上に表示される。
【0035】ここでの3次元血流像は、被検体PSの血
流情報を元に構成されるため、一般的に血管のような領
域が形成される。その場合、血流情報は円柱状の領域が
蛇行したような形状に形成されるため、その血流情報に
着目すると、3次元血流像の血流情報の絶対的な方向が
分からなくても、血管の走行方向に対しどちらの方向に
血流が流れているかが分かれば、血流方向が推測できる
ことになる。この点が本発明の着目点である。
【0036】以下、上記の観点から血管の走行方向に対
する血流方向の推測する方法を図2〜図8に基づいて説
明する。
【0037】図2において、まず、上記のように3次元
用超音波画像(Bモード画像データ)が収集され(ステ
ップS1)、被検体PSの3次元画像が作成される(ス
テップS2)。すると、画像処理部4では、そのCPU
100の3次元血流像用画像処理アルゴリズム111に
基づくプログラム実行により、次処理に移行する。
【0038】この処理では、まず、図3に示すように、
3次元血流像に対しその血流情報がある領域を「1」、
それが無い領域を「0」とするような2値化が行われ、
血流情報の形状のみで構成された2値3次元像が作成さ
れる(ステップS3)。
【0039】このような2値化処理は、グレーレベル・
グラジェント法の処理にてボクセルの値に左右されない
正確な血流領域境界部の形状を提供するために行われ
る。この場合、3次元血流像を生成する際に血流情報が
無い領域を「0」と設定しているため、「0」以外の値
を持つボクセルは全て「1」となり、「0」の値を持つ
ボクセルはそのまま「0」となる。この2値化処理に際
しては、3次元血流像データの誤差が大きく血流領域境
界部の凹凸が激しい場合には、2値化した3次元像の血
流領域境界部に対しスムージング処理を施すことも可能
である。
【0040】次いで、画像処理部4にて、2値化した3
次元像の血流領域境界部の法線ベクトルが求められる
(ステップS4)。本例では、3次元画像表示に関する
画像処理手法で使用されているグレーレベル・グラジェ
ント法と同様の手法を用いて血流領域境界部の法線ベク
トルを演算する。
【0041】この演算において、3次元像の血流領域境
界部の法線ベクトルをn(i,j,k)とし、血流領域
境界部のボクセルの値をV(i,j,k)とすると、法
線ベクトルをn(i,j,k)は次の式で求められる。
【0042】
【数3】 この式において、δx(i,j,k)、δy(i,j,
k)、δz(i,j,k)は、
【数4】 であり、Wは各ボクセルに対する重みである。
【0043】この演算において、血流領域境界部の法線
ベクトルは、全てのボクセルに対して求めたり、ある適
当な間隔、例えば3次元血流像のx軸方向、y軸方向、
x軸法方向にそれぞれ10ボクセル毎に間引いて求めた
りすることが可能である。
【0044】次いで、画像処理部4にて、上記で得られ
た3次元血流像における血流領域の法線ベクトルと、こ
れと同じ位置のボクセルの血流ベクトル情報とを用い
て、血流領域の接線方向に対する血流接線ベクトル情報
が求められる(ステップS5)。この演算例を図4及び
図5に基づいて説明する。
【0045】図4及び図5において、血流ベクトルをp
(i,j,k)、法線ベクトルをn(i,j,k)、血
流接線ベクトルをt(i,j,k)とする。
【0046】ここで、血流接線ベクトルt(i,j,
k)は、図3に示すように、血流領域31における血流
領域境界部21の対象ボクセルでの血流ベクトルp
(i,j,k)とその法線ベクトルn(i,j,k)と
で構成される仮想的な3次元平面において、法線ベクト
ルn(i,j,k)に垂直で且つ対象ボクセルを通過す
る平面に対し、その平面上に血流ベクトルp(i,j,
k)を射影したベクトルとなる。
【0047】この点を踏まえ、血流接線ベクトルt
(i,j,k)の求め方の一例を図4に基づいて説明す
る。
【0048】図4において、血流ベクトルp(i,j,
k)と法線ベクトルn(i,j,k)とのなす角度をθ
とし、血流ベクトルp(i,j,k)を法線ベクトルn
(i,j,k)に射影したベクトルをnp(i,j,
k)とすると、血流接線ベクトルt(i,j,k)は、
【数5】 となる。ここで、ベクトルnp(i,j,k)は、大き
さが|p(i,j,k)|cosθ、方向がn(i,
j,k)の単位ベクトルであるため、
【数6】 となる。ここで、p(i,j,k)とn(i,j,k)
との内積を利用すると、
【数7】 であるため、ベクトルnp(i,j,k)は、
【数8】 で求まる。これを上述の[数5]式に代入すると、血流
接線ベクトルt(i,j,k)は、
【数9】 で求まる。
【0049】以上の計算を血流領域境界部21を構成す
る各ボクセルについて繰り返し行うことにより、血流領
域境界部21の全体の血流走行方向が求められる。
【0050】次いで、上記で得られた血流接線ベクトル
情報は、例えば仮想的な3次元空間上で方向を一致させ
た3次元の矢印に置き換え、元の3次元血流像上に重畳
し、ボリューム・レンダリング等の投影法により表示装
置5上に表示される(ステップS6)。この表示例を図
6に示す。ここで、3次元矢印は、血流接線ベクトル情
報の大きさに対しその長さに比例するように構成する
と、より効果的である。
【0051】上記のように取得られる血流接線ベクトル
は、結果として実際の血管に対する走行方向と血流ベク
トルの角度が考慮されたものとなり、血管内を流れる真
の血流の方向と速度やパワー値に近い情報となってい
る。
【0052】従って、本例によれば、観察者はプローブ
位置を考慮することなく、3次元血流像をどの方向から
観察していても、血管走行方向に対する血流方向を推測
でき、これにより診断時間を大幅に短縮できるといった
効果を得ることができる。また、腫瘍などに流入する血
管と流出する血管との区別が容易となり、これにより、
疾患の診断能力をより向上させることも可能となる。
【0053】なお、血管領域境界部で囲まれる血流情報
内部は、それぞれ対向する境界のベクトル同士、例えば
図6中の血管領域31を挟んで互いに対向する血管領域
境界部21の2つのベクトル41aと41bとの間を補
間して求め、これを血流ベクトルとすることも可能であ
る。
【0054】また、計算結果として得られるベクトル情
報が血管の走行方向に対して推測可能な範囲であれば、
血流接線ベクトルは上記の計算以外の方法で求めること
も可能である。また、法線ベクトルは、グレーレベル・
グラジェント法に限らず、デプス・グラジェント法はそ
の他の手法を用いて求めることも可能である。
【0055】また、血流ベクトル情報の表示に関して
は、上記の矢印表示に限らず、例えば、血流情報が存在
する領域を、図5に示すように血流方向に沿って段階的
に色の濃度を変化させていく表示や、図6に示すように
血流方向に沿ってアニメーション的に色や濃度を変化さ
せていく表示でも適用可能である。或いは、これらの表
示法のいずれか1つ、又は2つ以上を組み合わせること
も可能である。
【0056】また、血流情報や血流情報ベクトル情報の
表示に関しては、一般的に使用されている最大値投影法
(Maximum Intensity Projec
tion:MIP)、最小値投影法(Minimum
Intensity Projection:MinI
P)、サーフェス・レンダリング(SurfaceRe
ndering)、積算投影法等の表示手法や、それ以
外の診断に適した表示手法を用いることが可能である。
【0057】また、これらの血流方向情報の表示に関し
ては、超音波画像収集後の診断時等に行ったり、2次元
アレイプローブ等で3次元領域をスキャン操作している
時にスキャンと同時に実時間で表示させたりすることが
可能である。
【0058】また、本例では、法線ベクトルを、血流ド
ップラー情報で構成される血流領域境界部で求めている
が、本発明はこれに限らず、例えば、超音波造影剤で血
流部にコントラストを施した像から血流領域境界部を抽
出し、その抽出された血流領域境界部から法線ベクトル
を求めることも可能である。
【0059】また、本例は超音波診断装置で実施してあ
るが、例えば、超音波画像収集後にオフラインでその3
次元像を生成、表示する場合には、画像処理用の専用ワ
ークステーション等の画像処理装置でも適用可能であ
る。この場合の画像処理装置は、例えば、上述した図1
中の画像処理部を単独で搭載して構成することが可能で
ある。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
観察者はプローブ位置を考慮することなく、3次元血流
像をどの方向から観察していても血管走行方向に対する
血流方向を推測でき、診断時間の短縮が図れるといった
効果を得ることができる。
【0061】また、本発明によれば、トランスデューサ
を複数用意したり、特殊な超音波ビームの送受信方法を
用いる等の付加的な機構が必要でなく、ソフトウェア的
な処理のみで行えるため、装置の費用を抑えることがで
きる。
【0062】さらに、本発明によれば、腫瘍などに流入
する血管と流出する血管との区別が容易となり、疾患の
診断能力を大幅に向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る超音波診断装置の構
成を示す概略ブロック図。
【図2】血管の走行方向に対する血流方向の推測方法を
説明する概略フローチャート。
【図3】3次元血流像の2値化の例を示す図。
【図4】本実施の形態による血流領域境界部の法線ベク
トルと血流ベクトルと血流ベクトルの関係を示す図。
【図5】血流領域境界部の法線ベクトルの演算例を説明
する図。
【図6】矢印による血流接線ベクトルの表示例を示す
図。
【図7】色付けによる血流接線ベクトルの表示例を示す
図。
【図8】時系列で色や濃度を変化させる場合の血流接線
ベクトルの表示例を示す図。
【符号の説明】
1 超音波プローブ部 2 超音波信号処理回路 3 画像収集保存部 4 画像処理部 5 表示装置 6 入力装置 7 プローブ位置検出装置 100 CPU 101 RAM 102 記録媒体 103 入力I/F 104 出力I/F 110 画像処理アルゴリズム 111 3次元血流像用画像処理アルゴリズム

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検体の血流ベクトル情報を含む複数枚
    の2次元超音波画像を収集する手段と、 前記複数枚の2次元超音波画像から前記血流ベクトル情
    報を含む3次元血流像を生成する手段と、 前記3次元血流像からその血流領域の接線方向に対する
    血流接線ベクトル情報を求める手段と、 前記3次元血流像を表示する手段と、 前記血流接線ベクトル情報を表示する手段と、 を備えたこと特徴とする超音波診断装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の超音波診断装置におい
    て、 前記3次元血流像に前記血流接線ベクトル情報を重畳し
    て表示する手段をさらに備えたことを特徴とする超音波
    診断装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の超音波診断装置におい
    て、 前記複数枚の2次元超音波画像を収集する手段は、1次
    元プローブのフリーハンドスキャンにより2次元超音波
    画像を収集する手段を備えたことを特徴とする超音波診
    断装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の超音波診断装置におい
    て、 前記3次元血流像を生成する手段は、2次元アレイプロ
    ーブを用いて前記血流ベクトル情報を含む前記3次元血
    流像を収集し生成する手段を備えたことを特徴とする超
    音波診断装置。
  5. 【請求項5】 被検体の超音波診断で得られた複数枚の
    2次元超音波画像から血流ベクトル情報を含む3次元血
    流像を表示可能に生成する手段と、 前記3次元血流像からその血流領域の接線方向に対する
    血流接線ベクトル情報を表示可能に求める手段と、 を備えたことを特徴とする医用画像処理装置。
  6. 【請求項6】 被検体の超音波診断で得られた複数枚の
    2次元超音波画像から血流ベクトル情報を含む3次元血
    流像を表示可能に生成するステップと、 前記3次元血流像からその血流領域の接線方向に対する
    血流接線ベクトル情報を表示可能に求めるステップと、 を備えたことを特徴とする医用画像作成方法。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の医用画像作成方法におい
    て、 前記血流接線ベクトル情報を求めるステップは、 前記3次元血流像を2値化するステップと、 これで2値化された3次元血流像に対しその血流領域境
    界部の法線ベクトルを演算するステップと、 これで演算された血流領域境界部の法線ベクトルと前記
    3次元血流像で求まる血流ベクトルとを用いて前記血流
    領域の接線方向に対する血流接線ベクトルを求めるステ
    ップと、 を備えたことを特徴とする医用画像作成方法。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の医用画像作成方法におい
    て、 前記血流接線ベクトルを求めるステップは、前記血流領
    域境界部の法線ベクトルをn(i,j,k)とし、前記
    血流ベクトルをp(i,j,k)とし、前記血流接線ベ
    クトルをt(i,j,k)としたとき、 前記血流接線ベクトルt(i,j,k)を、 【数1】 の式で求めるものであることを特徴とする医用画像作成
    方法。
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