JPH0947238A - 脱アレルゲン米の製造方法 - Google Patents
脱アレルゲン米の製造方法Info
- Publication number
- JPH0947238A JPH0947238A JP7200077A JP20007795A JPH0947238A JP H0947238 A JPH0947238 A JP H0947238A JP 7200077 A JP7200077 A JP 7200077A JP 20007795 A JP20007795 A JP 20007795A JP H0947238 A JPH0947238 A JP H0947238A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rice
- allergen
- carbon dioxide
- extraction
- pressure
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Cereal-Derived Products (AREA)
- Extraction Or Liquid Replacement (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 米穀デンプン質を損なわずに、米穀中のアレ
ルゲン成分を効率的に除去できる脱アレルゲン米の製造
方法を提供する。 【解決手段】 米穀から超臨界二酸化炭素抽出によりア
レルゲン成分を除去することにより実質的にアレルゲン
成分を含まない米穀を製造することを特徴とする脱アレ
ルゲン米の製造方法。この方法においては、超臨界二酸
化炭素抽出前の米穀を予めアルコール混合液に浸漬した
ものを使用することにより脱アレルゲン効率が優れたも
のになる。
ルゲン成分を効率的に除去できる脱アレルゲン米の製造
方法を提供する。 【解決手段】 米穀から超臨界二酸化炭素抽出によりア
レルゲン成分を除去することにより実質的にアレルゲン
成分を含まない米穀を製造することを特徴とする脱アレ
ルゲン米の製造方法。この方法においては、超臨界二酸
化炭素抽出前の米穀を予めアルコール混合液に浸漬した
ものを使用することにより脱アレルゲン効率が優れたも
のになる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、脱アレルゲン米の
製造方法に関するものであり、より詳しくは、米穀デン
プン質を損なわずに、米穀中のアレルゲン成分を効率的
に除去できる脱アレルゲン米の製造方法に関する。
製造方法に関するものであり、より詳しくは、米穀デン
プン質を損なわずに、米穀中のアレルゲン成分を効率的
に除去できる脱アレルゲン米の製造方法に関する。
【0002】
【従来技術およびその課題】近年、米中の成分が原因で
あるアレルギー症が我国で多発しており、社会問題とな
っている。症状としては、アトピー性皮膚炎が主として
多く、場合によっては、かなり症状が重い場合もある。
したがって、米を食するに当たっては、この原因となる
アレルゲンを低減する必要がある。
あるアレルギー症が我国で多発しており、社会問題とな
っている。症状としては、アトピー性皮膚炎が主として
多く、場合によっては、かなり症状が重い場合もある。
したがって、米を食するに当たっては、この原因となる
アレルゲンを低減する必要がある。
【0003】従来、上記問題を解消するために、米中の
タンパク質をコードする遺伝子の制御を行い、突然変異
を誘発させる方法や、アレルゲンの抽出等の物理化学的
方法、分解等の酵素工学的方法が用いられてきたが
(「バイオサイエンスとインダストリー」Vol.51,821,1
993 )、これらは、長期的な研究が必要であったり、そ
の処理過程で静置、水洗、酸処理等の複雑な工程が多く
含まれるため、短時間での大量処理は不可能であった。
タンパク質をコードする遺伝子の制御を行い、突然変異
を誘発させる方法や、アレルゲンの抽出等の物理化学的
方法、分解等の酵素工学的方法が用いられてきたが
(「バイオサイエンスとインダストリー」Vol.51,821,1
993 )、これらは、長期的な研究が必要であったり、そ
の処理過程で静置、水洗、酸処理等の複雑な工程が多く
含まれるため、短時間での大量処理は不可能であった。
【0004】一方、生体関連物質の分離プロセスとし
て、超臨界流体抽出の適用が有望視されており、その一
例として、米穀を超臨界状態または液体状態の二酸化炭
素で処理する方法(特開昭59-78656号公報)、米穀を超
臨界状態または液体状態の二酸化炭素とエタノールの混
合溶媒で処理する方法(特開昭 60-133849号公報)、予
め米穀を水などの湿潤剤で処理した後、加圧された二酸
化炭素と接触させる方法(特開昭 59-156259号公報)、
米穀の改質方法(特開平4-144655号公報)等が知られて
いる。しかしながら、これらの方法は、主に、酒造原料
米を効率的に精製するための米穀中の脂肪分の除去を目
的としており、米穀中のアレルゲン成分を抽出、削減す
るものではなかった。
て、超臨界流体抽出の適用が有望視されており、その一
例として、米穀を超臨界状態または液体状態の二酸化炭
素で処理する方法(特開昭59-78656号公報)、米穀を超
臨界状態または液体状態の二酸化炭素とエタノールの混
合溶媒で処理する方法(特開昭 60-133849号公報)、予
め米穀を水などの湿潤剤で処理した後、加圧された二酸
化炭素と接触させる方法(特開昭 59-156259号公報)、
米穀の改質方法(特開平4-144655号公報)等が知られて
いる。しかしながら、これらの方法は、主に、酒造原料
米を効率的に精製するための米穀中の脂肪分の除去を目
的としており、米穀中のアレルゲン成分を抽出、削減す
るものではなかった。
【0005】
【発明の目的】そこで、本発明の目的は、米穀中のデン
プン質を損なうことなく、米穀中のアレルゲン成分を実
質的に除去できる脱アレルゲン米の製造方法を提供する
ことにある。
プン質を損なうことなく、米穀中のアレルゲン成分を実
質的に除去できる脱アレルゲン米の製造方法を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するために提案されたものであり、米中のアレルゲン
成分の除去に際して超臨界二酸化炭素抽出による方法で
行うことを特徴とするものである。すなわち、本発明に
よれば、米穀から超臨界二酸化炭素抽出によりアレルゲ
ン成分を含む油脂を除去することにより実質的にアレル
ゲン成分を含まない米穀を得ることを特徴とする脱アレ
ルゲン米の製造方法が提供される。
成するために提案されたものであり、米中のアレルゲン
成分の除去に際して超臨界二酸化炭素抽出による方法で
行うことを特徴とするものである。すなわち、本発明に
よれば、米穀から超臨界二酸化炭素抽出によりアレルゲ
ン成分を含む油脂を除去することにより実質的にアレル
ゲン成分を含まない米穀を得ることを特徴とする脱アレ
ルゲン米の製造方法が提供される。
【0007】また、本発明によれば、超臨界二酸化炭素
抽出前の米穀としてあらかじめアルコール混合液と接触
したものを用いる脱アレルゲン米の製造方法が提供され
る。
抽出前の米穀としてあらかじめアルコール混合液と接触
したものを用いる脱アレルゲン米の製造方法が提供され
る。
【0008】また、本発明によれば、前記アルコール混
合液が、エタノールまたは1−プロパノールから選ばれ
たアルコールと、酢酸、ヘキサンおよび水からなる群よ
り選ばれた液体との混合液である脱アレルゲン米の製造
方法が提供される。
合液が、エタノールまたは1−プロパノールから選ばれ
たアルコールと、酢酸、ヘキサンおよび水からなる群よ
り選ばれた液体との混合液である脱アレルゲン米の製造
方法が提供される。
【0009】また、本発明によれば、前記アルコール混
合液におけるアルコールの含有割合が、5ないし95重
量%である脱アレルゲン米の製造方法が提供される。
合液におけるアルコールの含有割合が、5ないし95重
量%である脱アレルゲン米の製造方法が提供される。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の最も好適な態様は、超臨
界二酸化炭素抽出に先立って、米穀をアルコール混合液
に接触することである。アルコール混合液に接触すると
は、米穀をアルコール混合液に浸漬する態様ばかりでな
く、米穀にアルコール混合液を噴霧する態様を包含する
ものであり、中でも、米穀をアルコール混合液に浸漬す
る態様がアレルゲン抽出効率の点で好ましい。
界二酸化炭素抽出に先立って、米穀をアルコール混合液
に接触することである。アルコール混合液に接触すると
は、米穀をアルコール混合液に浸漬する態様ばかりでな
く、米穀にアルコール混合液を噴霧する態様を包含する
ものであり、中でも、米穀をアルコール混合液に浸漬す
る態様がアレルゲン抽出効率の点で好ましい。
【0011】もちろん、米穀をアルコール混合液と接触
することなく超臨界二酸化炭素抽出をすることもできる
が、米穀を予めアルコール混合液と接触しておくことに
より、乾燥状態の米穀に急速に湿潤成分を浸透させるこ
とによって生じる破損、崩壊がなく、効率的に米穀中の
アレルゲン成分を除去、削減できるようになる。したが
って、本発明における、実質的にアレルゲン成分を含ま
ないとは、アレルゲンを完全に除去したものばかりでな
く、僅かに残存しているものも包含した表現であること
は理解されるであろう。
することなく超臨界二酸化炭素抽出をすることもできる
が、米穀を予めアルコール混合液と接触しておくことに
より、乾燥状態の米穀に急速に湿潤成分を浸透させるこ
とによって生じる破損、崩壊がなく、効率的に米穀中の
アレルゲン成分を除去、削減できるようになる。したが
って、本発明における、実質的にアレルゲン成分を含ま
ないとは、アレルゲンを完全に除去したものばかりでな
く、僅かに残存しているものも包含した表現であること
は理解されるであろう。
【0012】アルコール混合液は、アトピーの原因物質
となる米穀中のアレルゲン成分との親和性が強く、これ
を予め米穀中に含ませておくことにより、超臨界二酸化
炭素に対するアレルゲン成分等の溶解度が増大し、除去
が容易になるため、経済的にも効率良く米穀中のアレル
ゲン成分を除去できるようになる。
となる米穀中のアレルゲン成分との親和性が強く、これ
を予め米穀中に含ませておくことにより、超臨界二酸化
炭素に対するアレルゲン成分等の溶解度が増大し、除去
が容易になるため、経済的にも効率良く米穀中のアレル
ゲン成分を除去できるようになる。
【0013】また、超臨界二酸化炭素抽出を行う際の温
度、圧力を適宜調節することにより、米穀を予めアルコ
ール混合液と接触させなくとも、米穀中のアレルゲン成
分を抽出・除去できるようになる。このように、本発明
では、米穀中のアレルゲン成分を極めて単純な工程のみ
で短時間に抽出でき、しかも、超臨界抽出装置は、流通
型を使用でき、スケールアップも容易であるので、脱ア
レルゲン米の大量生産も可能となる。
度、圧力を適宜調節することにより、米穀を予めアルコ
ール混合液と接触させなくとも、米穀中のアレルゲン成
分を抽出・除去できるようになる。このように、本発明
では、米穀中のアレルゲン成分を極めて単純な工程のみ
で短時間に抽出でき、しかも、超臨界抽出装置は、流通
型を使用でき、スケールアップも容易であるので、脱ア
レルゲン米の大量生産も可能となる。
【0014】本発明におけるアルコール混合液とは、エ
タノール、1−プロパノール等のアルコール類と、酢
酸、ヘキサン、水等のいずれかの混合液を示すもので、
とくに、エタノールまたは1−プロパノールと酢酸の混
合液が好ましい。アルコール混合液におけるアルコール
の含有割合は、5ないし95重量%、とくに60ないし
90重量%が好ましい。アルコールの割合が上記割合以
上に多くなったり、アルコール単独では米穀中のデンプ
ン質が損なわれることがあり、また反対に、アルコール
の割合が上記よりも少ない場合は、アレルゲンの抽出率
が下がるために、アレルゲンの除去効率が低くなる傾向
がある。
タノール、1−プロパノール等のアルコール類と、酢
酸、ヘキサン、水等のいずれかの混合液を示すもので、
とくに、エタノールまたは1−プロパノールと酢酸の混
合液が好ましい。アルコール混合液におけるアルコール
の含有割合は、5ないし95重量%、とくに60ないし
90重量%が好ましい。アルコールの割合が上記割合以
上に多くなったり、アルコール単独では米穀中のデンプ
ン質が損なわれることがあり、また反対に、アルコール
の割合が上記よりも少ない場合は、アレルゲンの抽出率
が下がるために、アレルゲンの除去効率が低くなる傾向
がある。
【0015】本発明において、米穀をアルコール混合液
へ浸漬する場合の時間は、1時間ないし24時間、特に
8時間ないし12時間とするのが、超臨界二酸化炭素抽
出を効率的に行える点において好ましい。
へ浸漬する場合の時間は、1時間ないし24時間、特に
8時間ないし12時間とするのが、超臨界二酸化炭素抽
出を効率的に行える点において好ましい。
【0016】米穀をアルコール混合液に浸漬する場合に
ついて説明すると、使用するアルコール混合液の量は、
米穀1kgに対して、0.05ないし 0.2リットル、その混
合液のアルコール(エタノールまたは1−プロパノー
ル)のモル分率X1は、X1=0ないし1、特にX1= 0.6
ないし0.9、かつ酢酸X2=0.1とするのが、浸漬時
間、経済効率の点で好ましい。この場合、超臨界二酸化
炭素抽出は、米穀とアルコール混合液との混合物に対し
て行ってもよく、アルコール混合液から米穀を取り出し
て、アルコール混合液(エタノール、1−プロパノール
および酢酸)を含有した米穀に対して行ってもよい。
ついて説明すると、使用するアルコール混合液の量は、
米穀1kgに対して、0.05ないし 0.2リットル、その混
合液のアルコール(エタノールまたは1−プロパノー
ル)のモル分率X1は、X1=0ないし1、特にX1= 0.6
ないし0.9、かつ酢酸X2=0.1とするのが、浸漬時
間、経済効率の点で好ましい。この場合、超臨界二酸化
炭素抽出は、米穀とアルコール混合液との混合物に対し
て行ってもよく、アルコール混合液から米穀を取り出し
て、アルコール混合液(エタノール、1−プロパノール
および酢酸)を含有した米穀に対して行ってもよい。
【0017】また、本発明において、超臨界二酸化炭素
抽出を行う場合の温度は、32ないし50℃、特に35
ないし45℃が、超臨界二酸化炭素抽出を効率的に行え
る点において好ましい。また、超臨界二酸化炭素抽出を
行う場合の圧力は、7.2ないし30MPa 、特に、15
ないし25MPa とするのが、超臨界二酸化炭素抽出を効
率的に行える点で好ましい。
抽出を行う場合の温度は、32ないし50℃、特に35
ないし45℃が、超臨界二酸化炭素抽出を効率的に行え
る点において好ましい。また、超臨界二酸化炭素抽出を
行う場合の圧力は、7.2ないし30MPa 、特に、15
ないし25MPa とするのが、超臨界二酸化炭素抽出を効
率的に行える点で好ましい。
【0018】
【実施例】以下に、本発明に使用する超臨界抽出装置
を、主としてその工程図として示す図1に基づいて具体
的に説明する。図1に示す如く、超臨界抽出装置は、ボ
ンベ1からストップバルブV2までの経路が形成された
昇圧部、及びその下流に設けられ水恒温槽13内に設け
られた抽出部を備えている。
を、主としてその工程図として示す図1に基づいて具体
的に説明する。図1に示す如く、超臨界抽出装置は、ボ
ンベ1からストップバルブV2までの経路が形成された
昇圧部、及びその下流に設けられ水恒温槽13内に設け
られた抽出部を備えている。
【0019】昇圧部 昇圧部は、液体二酸化炭素を後述する昇圧用ポンプ4へ
供給するボンベ1を備えている。本実施例では、ボンベ
1として、サイフォン式の二酸化炭素ボンベを使用して
いる。
供給するボンベ1を備えている。本実施例では、ボンベ
1として、サイフォン式の二酸化炭素ボンベを使用して
いる。
【0020】ボンベ1と昇圧用ポンプ4との間には、乾
燥剤が充填された乾燥管2が設けられており、この乾燥
管2にボンベ1からの液体二酸化炭素が通過することに
より液体二酸化炭素中の水分が除去される。なお、乾燥
管2としては、材質SUS316,最高使用圧力20MPa 、内径
35.5mm、長さ310mm のものを使用している。また、乾燥
剤としては、GLサイエンス(株)製のモレキュラーシ
ーブ5A (1/16inch Pellet)を使用している。
燥剤が充填された乾燥管2が設けられており、この乾燥
管2にボンベ1からの液体二酸化炭素が通過することに
より液体二酸化炭素中の水分が除去される。なお、乾燥
管2としては、材質SUS316,最高使用圧力20MPa 、内径
35.5mm、長さ310mm のものを使用している。また、乾燥
剤としては、GLサイエンス(株)製のモレキュラーシ
ーブ5A (1/16inch Pellet)を使用している。
【0021】また、昇圧部は、冷却ユニット8を備えて
いる。なお、本実施例では、冷却ユニット8として、ヤ
マト科学製BL-22 を使用している。冷却ユニット8内に
は、エチレングリコールが充填されており、このエチレ
ングリコールが約−12℃に冷却されるようになってい
る。上記乾燥剤によって、水分が除去された液体二酸化
炭素は、このエチレングリコールによって冷却され、昇
圧用ポンプ4に供給される。
いる。なお、本実施例では、冷却ユニット8として、ヤ
マト科学製BL-22 を使用している。冷却ユニット8内に
は、エチレングリコールが充填されており、このエチレ
ングリコールが約−12℃に冷却されるようになってい
る。上記乾燥剤によって、水分が除去された液体二酸化
炭素は、このエチレングリコールによって冷却され、昇
圧用ポンプ4に供給される。
【0022】上記の昇圧用ポンプ4としては、GLサイ
エンス(株)製の高圧用シングルプランジャーポンプAP
S-5L(最大圧力58.8MPa 、常用圧力49.0MPa 、流量0.5
ないし5.2ml/min )を使用している。昇圧用ポンプ4の
ヘッド部分には、液体二酸化炭素の気化を防ぐために冷
却器(図示省略)が装着されている。また、乾燥管2と
昇圧用ポンプ4の間には、フィルター3が設けられてお
り、このフィルター3によって、ゴミなどの不純物が除
去され、昇圧用ポンプ4内に不純物が混入されるのが防
止される。なお、本実施例では、フィルター3として、
細孔平均径が約10μmのものを使用している(GLサ
イエンス(株)製FT4-10型)。
エンス(株)製の高圧用シングルプランジャーポンプAP
S-5L(最大圧力58.8MPa 、常用圧力49.0MPa 、流量0.5
ないし5.2ml/min )を使用している。昇圧用ポンプ4の
ヘッド部分には、液体二酸化炭素の気化を防ぐために冷
却器(図示省略)が装着されている。また、乾燥管2と
昇圧用ポンプ4の間には、フィルター3が設けられてお
り、このフィルター3によって、ゴミなどの不純物が除
去され、昇圧用ポンプ4内に不純物が混入されるのが防
止される。なお、本実施例では、フィルター3として、
細孔平均径が約10μmのものを使用している(GLサ
イエンス(株)製FT4-10型)。
【0023】また、昇圧部には、圧力調節弁V1が設け
られており、この圧力調節弁V1によって、昇圧部およ
び抽出部の系内の圧力が任意の圧力に設定されるように
なっている。なお、本実施例では、圧力調整弁V1とし
て、TESCOM製の26-1721-24を使用している。この圧力調
整弁V1は、圧力±0.1MPaで系内の圧力を制御でき、最
大使用圧力は41.5MPa となっている。
られており、この圧力調節弁V1によって、昇圧部およ
び抽出部の系内の圧力が任意の圧力に設定されるように
なっている。なお、本実施例では、圧力調整弁V1とし
て、TESCOM製の26-1721-24を使用している。この圧力調
整弁V1は、圧力±0.1MPaで系内の圧力を制御でき、最
大使用圧力は41.5MPa となっている。
【0024】また、昇圧部には、圧力計5Aが設けられ
ており、圧力計5Aによって系内の圧力が測定されるよ
うになっている。圧力計5Aには、上限接点出力端子が
ついており、指定圧力で圧力計5Aの昇圧用ポンプ4の
電源が切れるように設置されている。圧力計5Aとして
は、ブルドン式のものでGLサイエンス(株)製LCG-35
0 (最大使用圧力34.3MPa )を使用している。なお、圧
力計5Aは、司測研(株)製エコノミー圧力計PE-33-A
(歪ゲージ式、制度±0.3 %)によって検定したものを
使用した。
ており、圧力計5Aによって系内の圧力が測定されるよ
うになっている。圧力計5Aには、上限接点出力端子が
ついており、指定圧力で圧力計5Aの昇圧用ポンプ4の
電源が切れるように設置されている。圧力計5Aとして
は、ブルドン式のものでGLサイエンス(株)製LCG-35
0 (最大使用圧力34.3MPa )を使用している。なお、圧
力計5Aは、司測研(株)製エコノミー圧力計PE-33-A
(歪ゲージ式、制度±0.3 %)によって検定したものを
使用した。
【0025】昇圧部と抽出部との間には、ストップバル
ブV2が配置されており、このストップバルブV2によ
って抽出部の圧力を制御できるようになっている。な
お、本実施例では、ストップバルブV2としてGLサイエ
ンス(株)製の2 Way Valve02-0120 (最大使用圧力9
8.0MPa )を使用している。
ブV2が配置されており、このストップバルブV2によ
って抽出部の圧力を制御できるようになっている。な
お、本実施例では、ストップバルブV2としてGLサイエ
ンス(株)製の2 Way Valve02-0120 (最大使用圧力9
8.0MPa )を使用している。
【0026】また、本実施例の昇圧部と抽出部の間に
は、安全性を確保するために、安全弁6Aが設けられて
いる。本実施例では、安全弁6Aとして、 AKICO(株)
製のスプリング式のものを使用しており、系内の圧力が
34.3MPa で作動するように調整・検定してある。な
お、昇圧部における、ボンベ1からフィルター3までの
区間以外の配管には、1/16inchのステンレス管(SUS31
6、外径1.588mm 、内径0.8mm )を用い、他の部分はす
べて1/8inch のステンレス管(SUS316、外径3.175mm、
内径2.17mm)を使用している。
は、安全性を確保するために、安全弁6Aが設けられて
いる。本実施例では、安全弁6Aとして、 AKICO(株)
製のスプリング式のものを使用しており、系内の圧力が
34.3MPa で作動するように調整・検定してある。な
お、昇圧部における、ボンベ1からフィルター3までの
区間以外の配管には、1/16inchのステンレス管(SUS31
6、外径1.588mm 、内径0.8mm )を用い、他の部分はす
べて1/8inch のステンレス管(SUS316、外径3.175mm、
内径2.17mm)を使用している。
【0027】抽出部 抽出部は、槽全体の高さ調節が可能な水恒温槽13内に
設置されるものである。水恒温槽13には、チノー製の
温度制御器DB1000(図示省略)が取り付けられており、
これにより、水恒温槽13内の水温を±0.1 ℃で制御で
きるようになっている。また、水恒温槽13には、温度
測温部12が設けられており、温度測温部12には、チ
ノー製の白金抵抗測温体1TPF483 を用いた。これによ
り、水恒温槽13内の水温度が測定されるようになって
いる。なお、水恒温槽13の内容積は、80dm3 となっ
ている。
設置されるものである。水恒温槽13には、チノー製の
温度制御器DB1000(図示省略)が取り付けられており、
これにより、水恒温槽13内の水温を±0.1 ℃で制御で
きるようになっている。また、水恒温槽13には、温度
測温部12が設けられており、温度測温部12には、チ
ノー製の白金抵抗測温体1TPF483 を用いた。これによ
り、水恒温槽13内の水温度が測定されるようになって
いる。なお、水恒温槽13の内容積は、80dm3 となっ
ている。
【0028】また、抽出部には、余熱カラム9が設けら
れており、昇圧部からストップバルブV2を介して液体
二酸化炭素が供給されるようになっている。余熱カラム
9は溶媒(二酸化炭素)を平衡温度まで予備加熱し超臨
界流体にするためのものであり、1/8inch ステンレス管
(SUS 316、外径3.175mm、内径2.17mm、長
さ約4m )を直径55mm、長さ140mmのスパイラル状
に変形してなるものである。
れており、昇圧部からストップバルブV2を介して液体
二酸化炭素が供給されるようになっている。余熱カラム
9は溶媒(二酸化炭素)を平衡温度まで予備加熱し超臨
界流体にするためのものであり、1/8inch ステンレス管
(SUS 316、外径3.175mm、内径2.17mm、長
さ約4m )を直径55mm、長さ140mmのスパイラル状
に変形してなるものである。
【0029】また、抽出部は、流体の逆流を防止するた
めの、逆止弁7が設けられており、余熱カラム9によ
り、超臨界流体とされた二酸化炭素は、逆止弁7(AKIC
O (株)製SS-53F4 :最大使用圧力34.3MPa )を通
過するようになっている。また、抽出部には、ストップ
バルブV3が設けられており、このストップバルブV3
を調節することにより、上記逆止弁7を通過した超臨界
流体が抽出資料を含む抽出セル10に導入されるように
なっている。この抽出セル10内に米穀及びアルコール
混合液が収容されるようになっている。この抽出セル1
0は、 AKIKO(株)製クイック開閉型抽出セルであり、
材質SUS 316、設計圧力39.2MPa(400Kg/c
m2)、設計温度423.15K(150℃)、内径55
mm、高さ220mm、内容積500dm3 のものを使用して
いる。
めの、逆止弁7が設けられており、余熱カラム9によ
り、超臨界流体とされた二酸化炭素は、逆止弁7(AKIC
O (株)製SS-53F4 :最大使用圧力34.3MPa )を通
過するようになっている。また、抽出部には、ストップ
バルブV3が設けられており、このストップバルブV3
を調節することにより、上記逆止弁7を通過した超臨界
流体が抽出資料を含む抽出セル10に導入されるように
なっている。この抽出セル10内に米穀及びアルコール
混合液が収容されるようになっている。この抽出セル1
0は、 AKIKO(株)製クイック開閉型抽出セルであり、
材質SUS 316、設計圧力39.2MPa(400Kg/c
m2)、設計温度423.15K(150℃)、内径55
mm、高さ220mm、内容積500dm3 のものを使用して
いる。
【0030】また、抽出部には、変速型撹拌用モータ1
1が設けられており、この変速型撹拌用モータ11は、
抽出セル10内に収容された米穀及びアルコール混合液
を撹拌シャフト11Aおよび撹拌翼11Bによって、撹
拌するようになっている。この変速型撹拌用モータ11
による撹拌速度は、20ないし300rpm であり、デジ
タル回転表示計(図示省略)によって撹拌シャフト11
Aの回転数を表示できるようになっている。変速型撹拌
用モータ11としては、AKICO (株)製のものを使用し
ている。
1が設けられており、この変速型撹拌用モータ11は、
抽出セル10内に収容された米穀及びアルコール混合液
を撹拌シャフト11Aおよび撹拌翼11Bによって、撹
拌するようになっている。この変速型撹拌用モータ11
による撹拌速度は、20ないし300rpm であり、デジ
タル回転表示計(図示省略)によって撹拌シャフト11
Aの回転数を表示できるようになっている。変速型撹拌
用モータ11としては、AKICO (株)製のものを使用し
ている。
【0031】変速型撹拌用モータ11と、抽出セル10
内の撹拌翼11Bは電磁式ノンシール撹拌機(材質SUS
316)により接続されている。抽出セル10内の圧力
は、圧力計5Bによって測定されるようになっている。
この圧力計としては、山崎計器製作所製ブルドン式圧力
計計E930004 (最大圧力49.0MPa )を使用してい
る。また、この圧力計5Bとしては、司測研(株)製エ
コノミー圧力計PE-33-A(歪ゲージ式、精度±0.3%F
S、FS:Kgf/cm2)によって検定したものを使用してい
る。
内の撹拌翼11Bは電磁式ノンシール撹拌機(材質SUS
316)により接続されている。抽出セル10内の圧力
は、圧力計5Bによって測定されるようになっている。
この圧力計としては、山崎計器製作所製ブルドン式圧力
計計E930004 (最大圧力49.0MPa )を使用してい
る。また、この圧力計5Bとしては、司測研(株)製エ
コノミー圧力計PE-33-A(歪ゲージ式、精度±0.3%F
S、FS:Kgf/cm2)によって検定したものを使用してい
る。
【0032】また、抽出部には、安全弁6Bが設けられ
ており、これにより、抽出セル15内の圧力上昇による
爆発を防止できるようになっている。安全弁6Bは、AK
ICO(株)製のスプリング式のものを使用し、系内の圧
力が34.3MPa で作動するように調整・検定されてい
る。
ており、これにより、抽出セル15内の圧力上昇による
爆発を防止できるようになっている。安全弁6Bは、AK
ICO(株)製のスプリング式のものを使用し、系内の圧
力が34.3MPa で作動するように調整・検定されてい
る。
【0033】また、本装置には、流量調節弁V5が設け
られており、これにより、超臨界流体の流量を調節し、
減圧操作が行えるようになっている。なお、流量調節弁
V5としては、 AKICO(株)製の高圧用流量調節弁PF3/
8-3-400K-NV を使用している。また、抽出部には、スト
ップバルブV4が設けられており、このストップバルブV
4及び流量調節弁V5を介して、試料が溶解した超臨界
流体(二酸化炭素)が系外へ排出されるようになってい
る。
られており、これにより、超臨界流体の流量を調節し、
減圧操作が行えるようになっている。なお、流量調節弁
V5としては、 AKICO(株)製の高圧用流量調節弁PF3/
8-3-400K-NV を使用している。また、抽出部には、スト
ップバルブV4が設けられており、このストップバルブV
4及び流量調節弁V5を介して、試料が溶解した超臨界
流体(二酸化炭素)が系外へ排出されるようになってい
る。
【0034】また、流量調節弁V5の上流側には、高圧用
フィルター14が設けられており、これにより、試料の
凝縮による管内の閉塞を防止できるようになっている。
なお、本実施例では、高圧用フィルター14として、 N
UPRO製2TF-7 (細孔平均径約7μm)を使用している。
また、水恒温槽13の出口からトラップ16までの流路
および流量調節弁V5外側に加熱ユニット15が設けられ
ている。この加熱ユニット15はリボンヒータ及び流量
調節弁保温用鋳込みヒータを備え、電圧約30V で約1
20℃に流路を保温可能となっている。これにより、減
圧に伴う試料の凝縮及び超臨界流体(二酸化炭素)によ
るドライアイスの発生を防止することができる。なお、
加熱ユニット15の温度制御には、チノー製の温度制御
器DB1000を使用しており、最高使用温度は、150℃と
なっている。
フィルター14が設けられており、これにより、試料の
凝縮による管内の閉塞を防止できるようになっている。
なお、本実施例では、高圧用フィルター14として、 N
UPRO製2TF-7 (細孔平均径約7μm)を使用している。
また、水恒温槽13の出口からトラップ16までの流路
および流量調節弁V5外側に加熱ユニット15が設けられ
ている。この加熱ユニット15はリボンヒータ及び流量
調節弁保温用鋳込みヒータを備え、電圧約30V で約1
20℃に流路を保温可能となっている。これにより、減
圧に伴う試料の凝縮及び超臨界流体(二酸化炭素)によ
るドライアイスの発生を防止することができる。なお、
加熱ユニット15の温度制御には、チノー製の温度制御
器DB1000を使用しており、最高使用温度は、150℃と
なっている。
【0035】また、本装置では、氷浴17が設けられて
おり、この氷浴17中には、トラップ16が設けられて
いる。流量調節弁V5で、減圧し、これにより析出した
試料は、氷浴17中に設けたトラップ16に回収される
ようになっている。また、本装置には、流量計19が設
けられており、この流量計19によって超臨界流体の流
量が測定できるようになっている。本実施例では、流量
計19として、品川精器製の積算式湿式ガスメータW-NK
-0.5B (測定精度0.1dm3 )を使用している。なお、
対象ガスが二酸化炭素であるため、測定前において、流
量計19内の水は、二酸化炭素で飽和されている。ま
た、流量計19の上流側には、飽和容器18が設けられ
ており、これにより、対象ガス(二酸化炭素)が水蒸気
で飽和されるようになっている。
おり、この氷浴17中には、トラップ16が設けられて
いる。流量調節弁V5で、減圧し、これにより析出した
試料は、氷浴17中に設けたトラップ16に回収される
ようになっている。また、本装置には、流量計19が設
けられており、この流量計19によって超臨界流体の流
量が測定できるようになっている。本実施例では、流量
計19として、品川精器製の積算式湿式ガスメータW-NK
-0.5B (測定精度0.1dm3 )を使用している。なお、
対象ガスが二酸化炭素であるため、測定前において、流
量計19内の水は、二酸化炭素で飽和されている。ま
た、流量計19の上流側には、飽和容器18が設けられ
ており、これにより、対象ガス(二酸化炭素)が水蒸気
で飽和されるようになっている。
【0036】上記の如く構成された超臨界抽出装置を使
用して脱アレルゲン米の製造を行う場合について具体的
に説明する。助溶媒としてのアルコール混合液にはエタ
ノールおよび、1−プロパノールと酢酸とヘキサンを用
い、すべて、和光純薬工業(株)製の特級試薬(純度9
9.7%以上)を用いた。超臨界流体には、福岡酸素
(株)製の二酸化炭素(純度99.5%)を用いた。操
作方法は以下に示す。なお、前処理として、米穀30g
にアルコール混合液を30ml(エタノールまたは1−
プロパノール:酢酸=9:1)を加えて撹拌し、12時
間放置した。
用して脱アレルゲン米の製造を行う場合について具体的
に説明する。助溶媒としてのアルコール混合液にはエタ
ノールおよび、1−プロパノールと酢酸とヘキサンを用
い、すべて、和光純薬工業(株)製の特級試薬(純度9
9.7%以上)を用いた。超臨界流体には、福岡酸素
(株)製の二酸化炭素(純度99.5%)を用いた。操
作方法は以下に示す。なお、前処理として、米穀30g
にアルコール混合液を30ml(エタノールまたは1−
プロパノール:酢酸=9:1)を加えて撹拌し、12時
間放置した。
【0037】まず、抽出セル15の中に上記前処理を行
った米穀30gを仕込み抽出セル10を水恒温槽13内
の所定位置に設置した。次いで、バルブV2を閉じた状
態で、ボンベ1より、昇圧部に二酸化炭素を供給し、二
酸化炭素の上限圧力を圧力調節弁V1で19.7MPa に
調節した。さらに、水恒温槽13内の水温を上記温度制
御器によって、35±0.2℃に温度制御した。
った米穀30gを仕込み抽出セル10を水恒温槽13内
の所定位置に設置した。次いで、バルブV2を閉じた状
態で、ボンベ1より、昇圧部に二酸化炭素を供給し、二
酸化炭素の上限圧力を圧力調節弁V1で19.7MPa に
調節した。さらに、水恒温槽13内の水温を上記温度制
御器によって、35±0.2℃に温度制御した。
【0038】次いで、抽出部のすべてのバルブ、すなわ
ち、ストップバルブV3、V4、流量調節弁V5が閉じ
た状態で、バルブV2を開け、抽出部へ二酸化炭素ガス
を送った。次いで、バルブV3を開け、抽出セル10内
が操作圧力19.7MPa になるまで放置した。
ち、ストップバルブV3、V4、流量調節弁V5が閉じ
た状態で、バルブV2を開け、抽出部へ二酸化炭素ガス
を送った。次いで、バルブV3を開け、抽出セル10内
が操作圧力19.7MPa になるまで放置した。
【0039】次いで、圧力が一定となってから抽出セル
10を30分間程度放置した。次いで、ストップバルブ
V4を開け、抽出セル10内に仕込んだ米穀中のアレル
ゲン成分の抽出を開始した。この時、流量調節弁V5に
より、二酸化炭素の測定流速を0.07ないし4dm3・mi
n に調節した。
10を30分間程度放置した。次いで、ストップバルブ
V4を開け、抽出セル10内に仕込んだ米穀中のアレル
ゲン成分の抽出を開始した。この時、流量調節弁V5に
より、二酸化炭素の測定流速を0.07ないし4dm3・mi
n に調節した。
【0040】さらに、流量調節弁V6の開度を増し、抽
出セル内の圧力を下げ、トラップ16内において、溶解
力を失った二酸化炭素から析出した試料(アレルゲン、
アルコール混合液)を回収した。また、抽出セル10か
らは、米穀を回収することができた。この米穀は、澱
粉、芳香等が損失されることなく、アレルゲンおよび脂
肪分が除去されたものであった。
出セル内の圧力を下げ、トラップ16内において、溶解
力を失った二酸化炭素から析出した試料(アレルゲン、
アルコール混合液)を回収した。また、抽出セル10か
らは、米穀を回収することができた。この米穀は、澱
粉、芳香等が損失されることなく、アレルゲンおよび脂
肪分が除去されたものであった。
【0041】以上の超臨界二酸化炭素抽出操作により、
回収されたアレルゲンの積算量と流した二酸化炭素の流
量の関係、および、アルコール混合液を添加しなかった
以外は、上記同様の条件で超臨界二酸化炭素抽出を行っ
た場合の米穀から回収されたアレルゲンの積算量と流し
た二酸化炭素の流量の関係を図2に示す。
回収されたアレルゲンの積算量と流した二酸化炭素の流
量の関係、および、アルコール混合液を添加しなかった
以外は、上記同様の条件で超臨界二酸化炭素抽出を行っ
た場合の米穀から回収されたアレルゲンの積算量と流し
た二酸化炭素の流量の関係を図2に示す。
【0042】図2より、アルコール混合液を助溶媒とし
て添加した場合と、添加しなかった場合の両方におい
て、超臨界二酸化炭素抽出法を用いて効率的に米穀中か
らアレルゲンを除去、削減することが示された。なお、
超臨界抽出操作を行った後の米穀は米粒表面の油分が除
去され、表面の光沢がなくなった。
て添加した場合と、添加しなかった場合の両方におい
て、超臨界二酸化炭素抽出法を用いて効率的に米穀中か
らアレルゲンを除去、削減することが示された。なお、
超臨界抽出操作を行った後の米穀は米粒表面の油分が除
去され、表面の光沢がなくなった。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、米穀デンプン質を損な
うことなく、効率的に米穀中のアレルゲン成分を除去で
きる脱アレルゲン米の製造方法を提供できる。
うことなく、効率的に米穀中のアレルゲン成分を除去で
きる脱アレルゲン米の製造方法を提供できる。
【図1】本発明に係る脱アレルゲン米の製造方法に使用
する超臨界抽出装置の概略構成図である。
する超臨界抽出装置の概略構成図である。
【図2】二酸化炭素の流量と回収されたアレルゲンの積
算量との関係を示すグラフである。
算量との関係を示すグラフである。
1 ボンベ 2 乾燥管 3 フィルター 4 昇圧用ポンプ 5 圧力計 6 安全弁 7 逆止弁 8 冷却器 9 余熱カラム 10 抽出セル 11 攪拌機 12 測音部 13 水恒温槽 14 高圧フィルター 15 ヒーター 16 トラップ 17 氷浴 18 飽和器 19 流量計 V1 背圧弁 V2〜V4 ストップバルブ V5 膨張弁
Claims (4)
- 【請求項1】 米穀から超臨界二酸化炭素抽出によりア
レルゲン成分を含む油脂を除去することにより実質的に
アレルゲン成分を含まない米穀を得ることを特徴とする
脱アレルゲン米の製造方法。 - 【請求項2】 超臨界二酸化炭素抽出前の米穀があらか
じめアルコール混合液と接触したものである請求項1記
載の脱アレルゲン米の製造方法。 - 【請求項3】 アルコール混合液が、エタノールまたは
1−プロパノールから選ばれたアルコールと、酢酸、ヘ
キサンおよび水からなる群より選ばれた液体との混合液
である請求項2記載の脱アレルゲン米の製造方法。 - 【請求項4】 アルコール混合液におけるアルコールの
含有割合が、5ないし95重量%である請求項2または
3記載の脱アレルゲン米の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7200077A JPH0947238A (ja) | 1995-08-04 | 1995-08-04 | 脱アレルゲン米の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7200077A JPH0947238A (ja) | 1995-08-04 | 1995-08-04 | 脱アレルゲン米の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0947238A true JPH0947238A (ja) | 1997-02-18 |
Family
ID=16418474
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7200077A Withdrawn JPH0947238A (ja) | 1995-08-04 | 1995-08-04 | 脱アレルゲン米の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0947238A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000112534A (ja) * | 1998-09-25 | 2000-04-21 | E & E Elektron Gmbh | 一定の相対湿度を発生する装置 |
-
1995
- 1995-08-04 JP JP7200077A patent/JPH0947238A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000112534A (ja) * | 1998-09-25 | 2000-04-21 | E & E Elektron Gmbh | 一定の相対湿度を発生する装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4727889A (en) | Tobacco processing | |
Nguyen et al. | Supercritical carbon dioxide extraction of vanilla | |
SU1268091A3 (ru) | Способ увеличени объема табака | |
WO2020051679A1 (en) | Method and system for shatter extraction | |
Gamse et al. | Supercritical CO2 extraction for utilisation of excess wine of poor quality | |
CA3024310A1 (en) | Catalytic reactive component reduction system and methods for the use thereof | |
JPH0947238A (ja) | 脱アレルゲン米の製造方法 | |
JPH08228755A (ja) | 酒造原料米の精製方法 | |
EP0077745B1 (fr) | Modification de la composition de boissons alcoolisées obtenus par fermentation de fruits par utilisation de CO2 liquide | |
JPS6041627A (ja) | エタノ−ルの工業的製造プロセスから生じる水/c↓1〜c↓2アルコ−ル/不純物の混合物を抽出剤によつて精製する方法 | |
JPH09318616A (ja) | 米の鮮度評価方法 | |
Alexander et al. | Pecan oil recovery and composition as affected by temperature, pressure, and supercritical CO2 flow rate | |
JPH0959170A (ja) | バイカリンおよびバイカレインの分離、精製方法 | |
JPH067605A (ja) | 超臨界二酸化炭素を用いた抽出装置 | |
FR2695931A1 (fr) | Procédé pour l'obtention de lactone sesquiterpénique de parthénolide, et préparation thérapeutique contenant un tel produit pour le traitement de la migraine. | |
JPH0947250A (ja) | コンニャクおよびコンニャク粉末からの異臭成分の除去方法 | |
Eller et al. | Use of liquid carbon dioxide to remove hexane from soybean oil | |
JPH05979A (ja) | カシユー殻液の分離精製方法 | |
JP3474029B2 (ja) | コレステロールの分離回収方法 | |
JPH077756B2 (ja) | 超臨界ガス装置からの試料取り出し方法 | |
JPS6225984A (ja) | アルコ−ル濃縮精製方法 | |
JPH0437118B2 (ja) | ||
US497857A (en) | Method of and apparatus for treating alcoholic liquors | |
Wenclawiak | Negative temperature gradient for density programming in supercritical fluid chromatography | |
JPH1015334A (ja) | 炭酸ガス精製方法とその装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20021105 |