JPH0947232A - 卵殻強化剤及び飼料 - Google Patents
卵殻強化剤及び飼料Info
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- JPH0947232A JPH0947232A JP7219778A JP21977895A JPH0947232A JP H0947232 A JPH0947232 A JP H0947232A JP 7219778 A JP7219778 A JP 7219778A JP 21977895 A JP21977895 A JP 21977895A JP H0947232 A JPH0947232 A JP H0947232A
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Abstract
して、耐圧強度を高めるとともに、もろさを改善して、
破卵率を低減させることができる卵殻強化剤及びそれを
配合した飼料を提供することにある。 【解決手段】 フレーク状又は粉末状のカニ殻100 重量
部と、キトサン、N−アセチルグルコサミン、D−グル
コサミン及びその塩から選ばれた少なくとも一種0.1 〜
60重量部とを含有させて卵殻強化剤とする。この卵殻強
化剤を直接、又は飼料に配合して鳥類に摂取させると、
鳥類の卵の卵殻強度が向上する。飼料は、通常の鳥類用
飼料に、この卵殻強化剤を0.01〜10重量%配合して調製
される。
Description
鳥類の卵の破卵率を低減させるための卵殻強化剤及びそ
れを配合した飼料に関する。
栄養成分を含有する非常に栄養価の高い食品であるとと
もに、調理性もよく、人類の重要な食糧資源の一つであ
る。
界のトップ水準にある。しかし、近年は供給過剰傾向が
強まってきており、価格水準の低迷が続く中、更なる生
産の合理化、コストダウンが関連業者の大きな課題とな
っている。
として、鶏が卵を産卵した後、消費者の手元に届くまで
の間に、卵の殻が割れる割合(破卵率)を低減させるこ
とがある。現在、鶏卵は一般的に、産卵後、集卵、洗
卵、選別、包装、輸送といった工程を経て消費者に届け
られるが、これらの工程において5〜10%程度の卵の殻
が割れて商品とならなくなるといわれている。
800 〜1000日齢頃まで産卵が可能であるが、300 日齢を
すぎる頃から特に破卵率が高くなってくる。これは鶏の
養鶏場でのストレス等が原因で卵殻が弱くなってしまう
ためと考えられている。
環境を改善して、鶏のストレスをできるだけ少なくする
ようにする、集卵、洗卵、選別、包装、輸送等の工程
は一般的に自動化されているが、これらの工程における
機械的な取扱による破卵を低減するように機械自体を改
善する、飼料に卵殻を強化できる成分を配合する等の
試みがなされている。
に、牡蛎殻、牛骨粉、炭酸カルシウムなどのカルシウム
剤を配合する方法、カルシウムの吸収を促進する働きが
あるといわれるビタミンDを添加する方法、トリプトフ
ァン、メチオニン、リジンなどのアミノ酸を添加する方
法等が行われている。
ルシウム剤を添加する方法においては、卵殻の厚さを増
すことができ、耐圧強度を上昇させる効果は認められる
ものの、もろさが改善されず、衝撃に弱いため、破卵率
を十分には低減することができないという問題があっ
た。
法においても、卵殻を十分には強化できず、破卵率を十
分に低減するには至っていないという問題があった。
で、その目的は卵殻強度を向上させて破卵率を低減させ
ることができる卵殻強化剤及びそれを配合した飼料を提
供することにある。
を達成するため鋭意研究した結果、卵殻強度を向上させ
て破卵率を低減させるためには、卵殻自体を強化させる
とともに、卵殻を支持している卵殻膜を強化することが
重要であることに着眼し、本発明を完成させるに至っ
た。
ク状又は粉末状のカニ殻100 重量部と、キトサン、N−
アセチルグルコサミン、D−グルコサミン及びその塩か
ら選ばれた少なくとも一種0.1 〜60重量部とを含有する
ことを特徴とする。
末状のカニ殻100 重量部と、キトサン、N−アセチルグ
ルコサミン、D−グルコサミン及びその塩から選ばれた
少なくとも一種0.1 〜60重量部とを含有する卵殻強化剤
を、0.01〜10重量%配合したことを特徴とする。
キトサン、N−アセチルグルコサミン、D−グルコサミ
ン及びその塩から選ばれた少なくとも一種とを含有する
ので、鳥類に摂取させると、カニ殻がカルシウム源とな
って卵殻自体を強化し、キトサン、N−アセチルグルコ
サミン、D−グルコサミン及びその塩から選ばれた少な
くとも一種が卵殻を支持している卵殻膜を強化するの
で、卵殻の耐圧強度が向上するとともに、もろさも改善
されるため、破卵率が効果的に低減される。
配合されているので、この飼料を鳥類に与えると、卵殻
及び卵殻膜が強化され、破卵率が低減する。
卵の殻を意味する。鳥類の卵殻には、その内側に2層か
らなる卵殻膜があり、卵殻を強度的に支持する働きをし
ている。すなわち、卵殻の強度には、卵殻自体の強度の
他、卵殻膜の強度も大きく影響している。卵殻膜の主成
分は糖タンパク質で、糖類としてグルコサミン、ガラク
トサミン、グルコース、ガラクトースなどが含まれてい
る。したがって、これらの糖質を、鳥類に摂取させると
卵殻膜が強化され、ひいては卵殻強度を向上させること
になる。
であり、市販もされているのでそれを用いてもよい。カ
ニ殻は鳥類が食べやすいように粗砕あるいは粉砕してフ
レーク状又は粉末状にしたものを用いる。カニ殻の粒径
は鳥類の種類によっても異なるが、一般的に5mm以下に
したものを用いるのが好ましく、例えば鶏に適用する場
合1〜2mm程度がより好ましい。カニ殻には、約25重量
%のキチン、約35重量%の炭酸カルシウム、約40%のタ
ンパク質等が含まれており、炭酸カルシウムがカルシウ
ム剤として作用して卵殻を強化させる。また、キチンに
は免疫増強効果があることが認められており、その効果
も期待できる。更に、カニ殻に含まれるアスタキサンチ
ンという色素は、卵黄に移行して卵黄の色を鮮やかにす
る作用を有している。
セチル化体であって、グルコサミン(2−アミノ−D−
グルコース)からなる塩基性多糖類である。キトサン
は、カニ殻から希塩酸を用いて脱灰した後、希アルカリ
で除タンパクして得られるキチンを、熱濃アルカリで処
理することにより調製することができる。キトサンは、
卵殻膜を強化する作用を有する他、従来から降コレステ
ロール効果、血圧低下作用、免疫増強効果などの生理活
性が認められているので、日齢の進んだ鶏の老化防止効
果、ストレスの軽減効果なども期待できる。
は、キチンを化学的あるいは酵素的に分解するか、D−
グルコサミンを化学的あるいは酵素的にアセチル化して
調製される。N−アセチルグルコサミンは、卵殻膜を強
化させる作用を有するが、その他に従来から腸内細菌で
あるビフィズス菌の増殖を促進する作用が認められてい
るので、鳥類の腸内環境を改善する効果も期待できる。
ン又はキトサンを、化学的あるいは酵素的に完全に加水
分解することにより得られる。D−グルコサミンの塩と
しては、塩酸塩、硫酸塩などの無機酸塩、酢酸塩、乳酸
塩、ギ酸塩などの有機酸塩等が用いられる。D−グルコ
サミン及びその塩は、卵殻膜強度を向上させる作用の
他、摂食促進作用(特開平7−50997号参照)があ
ることが認められているので、例えば夏場に鳥類の食欲
が低下した場合などに、食欲を増進させて、飼料効率の
改善、産卵率の向上に寄与することも期待できる。
ルコサミン、D−グルコサミンおよびその塩から選ばれ
た少なくとも一種の配合割合は、カニ殻100 重量部に対
して0.1 〜60重量部とするが、各々の単独での配合割合
は0.1 〜20重量部とするのが好ましい。キトサン、N−
アセチルグルコサミン、D−グルコサミンおよびその塩
から選ばれた少なくとも一種の配合割合が0.1 重量部未
満の場合、卵殻膜強化の効果が見られないので、破卵率
が十分低下せず、60重量部を超えると、均一な製剤化が
難しくなり、コスト的にも高くなるので好ましくない。
サミン、D−グルコサミン及びその塩から選ばれた少な
くとも一種を配合する方法としては、粉体ブレンドの
他、キトサン、N−アセチルグルコサミン、D−グルコ
サミン及びその塩を、希酸や水、溶剤等に溶解して配合
する方法も可能である。
るか、あるいは飼料に添加して与えることにより、与え
ない場合に比較して卵殻を強化し、破卵率を低下するこ
とができる。本発明の卵殻強化剤を与える鳥類の種類に
制限はなく、鶏の他、ウズラ、アヒルなどにも適用する
ことができる。また、投与量は鳥の種類、投与時期、飼
料の種類により異なるが、卵殻強化剤として体重1kg当
たり1mg〜10g/日程度が好ましい。
の鳥類用飼料に、フレーク状又は粉末状のカニ殻100 重
量部と、キトサン、N−アセチルグルコサミン、D−グ
ルコサミン及びその塩から選ばれた少なくとも一種0.1
〜60重量部とを含有する本発明の卵殻強化剤を、0.01〜
10重量%配合したものである。
料として用いられているものであればよく、例えばとう
もろこし、マイロ、大豆粕、魚粉、小麦粉等の有機質栄
養源、食塩、リン酸カルシウム、炭酸カルシウムなどの
無機質栄養源、ビタミン類、金属類、抗生物質などの微
量飼料添加物を配合したものが用いられる。
剤の添加量は、0.01%〜10重量%とされるが、0.1 〜5
重量%がより好ましい。飼料への卵殻強化剤の添加方法
は特に限定されず、例えば、粉末のまま添加する方法、
水への分散液として添加する方法、圧縮ペレットにする
方法などが採用される。
分は、天然に広く存在し、長年食用あるいは飼料用に供
されてきたカニ殻及びカニ殻から抽出された成分であ
り、各成分が各々異なる機能を有することから総合的か
つ相乗的に卵殻強度を向上させる働きをもつ。また、い
ずれの成分も、食品素材や天然系の食品添加物素材とし
て使用されているものであり、安全性が高い物質である
といえる。
ルグルコサミン1kgと、D−グルコサミン塩酸塩1kgと
を添加し、粉体ミキサ−を用いて充分混合して、粉末状
の卵殻強化剤56kgを得た。
サン溶液10kgを、ミキサ−で攪拌しながら徐々に添加し
た。キトサン溶液が完全に吸着した後、80℃で熱風乾
燥し、ハンマ−ミルを用いて粉砕し、16メッシュで分級
した。
N−アセチルグルコサミン500 gを添加し、ミキサ−を
用いて混合して、粉末状の卵殻強化剤51kgを得た。
コサミン塩酸塩100 g、N−アセチルグルコサミン100
gを溶解した。この溶液を、粗砕した乾燥カニ殻50kgに
添加して、吸着させた後、80℃で熱風乾燥し、ハンマ−
ミルを用いて粉砕し、16メッシュで分級して、粉末状の
卵殻強化剤50kgを得た。
製した卵殻強化剤を0.05、0.1 、1.0 、2.0 重量%濃度
で添加して飼料を調製した。これらをそれぞれ実施例4
〜7とする。
10羽ずつの40週齢の産卵鶏(白色レグホ−ン種)に、50
週齢になるまでの10週間与えて、産卵率、破卵率、卵殻
強度を測定した。産卵率は下記数1により求め、破卵率
は下記数2により求め、卵殻強度は卵を横置きにしてレ
オメ−タ−にて破裂強度を測定した。なお、卵殻強化剤
を添加しない飼料を対照として調製した。また、試験期
間中の鶏の死亡例はなかった。これらの結果を表2に示
す。
の総産卵数)×100
総産卵数)×100
とも、対照区と比較して産卵数には違いは見られなかっ
たが、破卵率の低下、卵殻強度の向上が明らかに認めら
れた。
剤及びそれを配合した飼料によれば、カニ殻と、キトサ
ン、N−アセチルグルコサミン、D−グルコサミン及び
その塩から選ばれた少なくとも一種とを含有するので、
これを鳥類に摂取させると、カニ殻がカルシウム源とな
って卵殻自体を強化して耐圧強度を高め、キトサン、N
−アセチルグルコサミン、D−グルコサミン及びその塩
から選ばれた少なくとも一種が卵殻を支持している卵殻
膜を強化してもろさを改善するので、破卵率を効果的に
低減することができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 フレーク状又は粉末状のカニ殻100 重量
部と、キトサン、N−アセチルグルコサミン、D−グル
コサミン及びその塩から選ばれた少なくとも一種0.1 〜
60重量部とを含有することを特徴とする卵殻強化剤。 - 【請求項2】 フレーク状又は粉末状のカニ殻100 重量
部と、キトサン、N−アセチルグルコサミン、D−グル
コサミン及びその塩から選ばれた少なくとも一種0.1 〜
60重量部とを含有する卵殻強化剤を、0.01〜10重量%配
合したことを特徴とする飼料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21977895A JP3585295B2 (ja) | 1995-08-04 | 1995-08-04 | 卵殻強化剤及び飼料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21977895A JP3585295B2 (ja) | 1995-08-04 | 1995-08-04 | 卵殻強化剤及び飼料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0947232A true JPH0947232A (ja) | 1997-02-18 |
JP3585295B2 JP3585295B2 (ja) | 2004-11-04 |
Family
ID=16740862
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21977895A Expired - Fee Related JP3585295B2 (ja) | 1995-08-04 | 1995-08-04 | 卵殻強化剤及び飼料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3585295B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002238466A (ja) * | 2001-01-31 | 2002-08-27 | Iji Biosystem:Kk | 飼料添加物 |
US7776366B2 (en) * | 2002-10-23 | 2010-08-17 | Md's Choice, Inc. | Method and nutraceutical composition for mammals |
US8808728B2 (en) | 2004-02-06 | 2014-08-19 | Unitika Ltd. | Feed additive for laying hen and feed containing the same |
-
1995
- 1995-08-04 JP JP21977895A patent/JP3585295B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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US7776366B2 (en) * | 2002-10-23 | 2010-08-17 | Md's Choice, Inc. | Method and nutraceutical composition for mammals |
US8808728B2 (en) | 2004-02-06 | 2014-08-19 | Unitika Ltd. | Feed additive for laying hen and feed containing the same |
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---|---|
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