JPH0946517A - 画像処理装置 - Google Patents

画像処理装置

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JPH0946517A
JPH0946517A JP7195637A JP19563795A JPH0946517A JP H0946517 A JPH0946517 A JP H0946517A JP 7195637 A JP7195637 A JP 7195637A JP 19563795 A JP19563795 A JP 19563795A JP H0946517 A JPH0946517 A JP H0946517A
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image
circuit
processing
area
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JP7195637A
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Inventor
Kunikazu Ueno
邦和 上野
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 細かなエッジ等を損なうことなく、より高画
質な多階調画像を得ることができる。 【解決手段】 図9に示す領域パタンフィルタ(a)〜
(h)がそれぞれ記憶されており、入力画像について、
各領域パタンに対する分散値σ11〜σ19を算出する。そ
して、分散値σ11〜σ19のうち、最大となる値を求め、
これに対応する領域パタン以外の部分、すなわち、図9
に示すB領域(ハッチングしていな部分;分散値の算出
対象とならない領域)に存在する画素を用いて濃度平均
値を算出し、その結果を多値変換値として出力する。こ
れは、誤差要因を除去するとともに、より広い領域の画
素について演算することにより、濃度変化が穏やかな低
周波エッジをより正確に多値化するためである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、デジタル
コピー装置、デジタル画像記憶装置等に用いて好適な画
像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、低階調画像(N値画像)を高階調
画像(M値画像、N<M)に変換する画像処理装置が知
られており、その一例として、2値画像を多値化する2
値多値変換装置がある。
【0003】この装置においては、多値入力画像を2値
データで蓄積し、出力時に復元多値化することで、画像
品質を一定以上に保ったままデータ量を削減して記憶す
ることを可能としている。例えば、400DPI(1イ
ンチ当たり400画像)の解像度で、各画素が8ビット
階調の場合は、A4サイズで約16メガバイトのデータ
量になるが、これを二値化することでデータ量を約2メ
ガバイトに削減できる。また、二値化することでファク
シミリ等で使われている二値画像の可逆データ圧縮手段
を使用する事も可能になり、データ圧縮手段を使用する
ことで記憶するデータ量をさらに削減可能となる。
【0004】また、記憶したデータを出力する際には、
圧縮されたデータを復元し、さらに出力装置に合わせて
階調変換する。例えば、蓄積データが400DPI/1
bitで、出力装置が、400DPI/8bit(25
6階調)出力可能なプリンタであるなら、蓄積データを
8bits(256階調)に多値化して出力する。
【0005】ところで、以上のような画像蓄積・記憶装
置に応用可能な様々な階調変換(多値化)装置が提案さ
れている。それらは大きく、以下の4つに分類できる。 (1)単純な平滑化処理を用いて多値化する方式(特開
昭63−013579、特開平5−160996な
ど)。 (2)組織的ディザ法によって2値化された画像におい
て、2値化時に使用したディザマトリックスを用いて元
の中間調画像(多値画像)を推定する方式(特開昭61
−288567など)。 (3)一定領域内の明るさ(黒画素数)を検出し、これ
に応じて多値化フルタサイズを適応的に切り替える方式
(特開平2−76370など)。 (4)エッジ強度・方向を検出し、これに応じて多値化
フィルタのサイズや形状・係数を適応的に切り替える方
式(特開平5−143726、特開平5−344340
など)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来技術(1)においては、多値変換後の画像のエッ
ジがボケるなどの難点がある。また、従来技術(2)に
おいては、組織的ディザ法で2値化されたものを対象と
しており、誤差拡散法で2値化された画像の場合には、
鮮明に多値化できないことがあった。
【0007】従来技術(3)においては、画像中の暗部
をエッジに類似した箇所と考えて小さなサイズのフィル
タで多値化し、明部は非エッジ部と考えておおきなサイ
ズのフィルタで多値化する。この手法は、微妙な濃度変
化を比較的捉え易いという特徴がある。しかしながら、
実際には正確なエッジ検出処理を行っておらず、明るさ
(一定領域内の黒画素数)だけを基準として多値化フィ
ルタを選択するため、必ずしも階調の必要な箇所で大き
なサイズの多値化フィルタが選択されないことがある。
例えば、暗い箇所であるが階調を重要視したい箇所にお
いても、小さなサイズの多値化フィルタが選択され、滑
らかさのない多値画像へ変換されてしまう。
【0008】従来技術(4)においては、上述した従来
技術(1)〜(3)に比べエッジの劣化が少ないもの
の、多くは特定成分(文字・線画)のみのエッジに対す
る処理しか行っておらず、より高画質な多値画像を得る
には十分な処理を施しているとは言い難い。エッジ劣化
を出来る限り防止するには、更に、高精度なエッジ検出
およびエッジ部専用の多値化処理が必要となる。
【0009】ここで、図45に示すフィルタは、従来技
術において、エッジ検出に用いられてきたものである。
ここで、図45(a)のフィルタは縦方向のエッジを検
出するフィルタであり、同様に同図(b)は横方向、同
図(c)は45度方向、同図(d)は135度方向のエ
ッジを検出するフィルタである。しかしながら、これら
のフィルタでは、図46(a)〜(c)のような点対称
に広がる線画模様のエッジは検出できず、その結果、こ
れらのエッジ部は非エッジ部と判定され、多値変換画像
のエッジが劣化する(エッジ処理されず、平滑化処理さ
れる)。例えば、人物像の髪模様等、細かい線分の多い
画像の場合には、エッジが潰れてしまう。従って、専用
のエッジ検出フィルタや画素パタン検出フィルタ等が必
要となる(例えば、図46(a)に対しては図47に示
すフィルタが必要)。このように、多種多様のエッジ成
分を求めようとする場合には、所望のエッジ成分毎にフ
ィルタを設計し、これらを予め記憶する必要がある。そ
のため、フィルタ記憶用メモリの容量が大幅に増大す
る。
【0010】一方、このようなフィルタ記憶用メモリを
削減するために、各方向成分のフィルタ出力を各々演算
することで、近似的に他の方向成分のエッジ強度を求め
る手法もある。例えば、図45(a)と図45(b)の
出力値を加算することで、斜め方向のエッジ強度(図4
5(c)、図45(d)相当)が近似的に求められる。
しかしながら、ほとんどの場合、上記したような簡単な
方向成分(縦・横・斜め)のみのエッジ検出に限られ、
図46のような複雑な方向成分のエッジ強度まで演算で
求めようとする場合には、処理も複雑化し、規模(回路
やソフトウエアの規模)も増大するという問題が生じ
た。
【0011】また、検出したエッジ部に対する多値化手
法も従来の処理では不十分な場合がある。従来手法で
は、図45(a)〜(d)に示したフィルタ(微分フィ
ルタ)で検出したエッジに対する多値化処理には、図4
5(e)〜(g)のフィルタ等が用いられ、非エッジ部
に対しては、図45(h)のフィルタを用いた単純な平
滑化処理が行われる。例えば、図45(a)のフィルタ
で検出されたエッジに対しては、同図(e)の多値化フ
ィルタを使用し、同様に同図(b)のフィルタで検出さ
れたエッジに対しては、同図(f)の多値化フィルタを
使用する。また、同図(c)、(d)のフィルタで検出
されたエッジに対しては、同図(g)の多値化フィルタ
が使用される。
【0012】これらの多値化フィルタは、文字・線画等
のように、ある程度方向の限られた、かつ、濃度変化が
急峻なエッジ成分(高周波エッジ)に対しては有効であ
るが、写真画像(中間調画像)における人物の髪の毛模
様等、複雑に方向変化するエッジや、穏やかに濃度変化
する低周波エッジに対する多値化処理としては不十分で
ある(フィルタ数が不十分である)。また、エッジ方向
ごとに重み付けされたフィルタではあるが、常に5×5
画素領域を参照し、全ての画素を用いて演算するので、
「真に」エッジ形状を保存した多値化演算を行っている
とは言い難い。すなわち、エッジでない画素をも常に演
算に用いるため、雑音画素の影響を受け易く、エッジ周
辺がボケるなど、劣化することがあるからである。この
ような問題に対処するため、重み係数を工夫して雑音に
強いフィルタ等を更に複数設定したりすることも考えら
れるが、ハードウエアの規模の増大を招くことになる。
【0013】本発明は、上述事情に鑑みてなされたもの
で、細かなエッジ等を損なうことなく、より高画質な多
値諧調画像を得ることができる画像処理装置を提供する
ことを目的としている。より詳細に言えば、人物像の髪
の模様等に代表される複数の線分で構成される複雑なエ
ッジ成分(特に、点対称なエッジ)を簡単な構成で高精
度に検出することができ、また、中間調に現れやすい低
周波エッジ部や、人物像の髪の毛模様等の複雑なエッジ
を保存し、かつ、劣化の少ない(雑音に強い)、良好な
多値変換処理を行うことができる画像処理装置を提供す
ることを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に記載の発明においては、N値の入力画像
データをM値(M>N)の多階調画像データに変換する
画像処理装置において、処理対象画素の周囲に異なる方
向性を持った複数の領域を設定する領域設定手段と、前
記領域設定手段によって設定された各領域における濃度
分散値を算出する濃度分散値算出手段と、前記各領域の
うち濃度分散値の大きい方から所定数の領域を除くとと
もに、残った領域の平均濃度を算出してM値の多階調画
像データとして出力する階調変換手段とを具備すること
を特徴とする。
【0015】また、請求項2に記載の発明にあっては、
請求項1記載の画像処理装置において、前記階調変換手
段は、前記各領域のうち濃度分散値の最も大きい領域を
除くとともに、残った領域の平均濃度を算出してM値の
多階調画像データとして出力することを特徴とする。
【0016】(作用)請求項1、2に記載の発明におい
ては、前記領域設定手段によって設定された異なる方向
の領域毎に、濃度分散値算出手段によって濃度分散値が
求められる。ここで、濃度分散値が大きい場合は、エッ
ジ(処理対象画素以外のエッジ)が存在する部分と認め
られる。逆に、濃度分散値が小さい場合は、エッジがな
い部分である。そこで、階調変換手段は、濃度分散値の
大きい方から所定数の領域を除き、残った領域(エッジ
がない領域)の平均濃度を算出して、当該処理対象画素
の多値濃度データを生成する。これにより、エッジ劣化
が極力少なくした状態で、多値濃度データの生成が可能
になり、エッジ部分がボケることなく再生される。ま
た、請求項2に記載の発明では、濃度分散値が最も大き
い領域だけを除いた比較的広い領域を用いて演算が行わ
れるので、特に低周波エッジの多値化に好適である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施形態について図
面を参照しつつ説明する。ここでは、N値、M値(M>
N)の変換出力の一例として、M=2、M=256の場
合を述べる。まず、本画像処理装置を構成する各回路の
動作概要を説明し、その後具体例を示しながら詳細を述
べる。
【0018】図1は本発明の一実施形態の構成を示す概
略ブロック図であり、本実施形態による画像処理装置
は、次に示す3つの画像処理モードを有する。 画像処理Aモード:蓄積出力モードであり、出力装置A
を用いる。 画像処理Bモード:低階調(2値)出力モードであり、
出力装置Bを用いる。 画像処理Cモード:多階調(256階調)出力モードで
あり、出力装置Cを用いる。 本実施形態では上記3つのモードが設定可能な場合を説
明するが、接続される出力装置、あるいは望まれる処理
に応じて他のモードを適宜追加設定等してもよい。
【0019】始めに、図示せぬ画像処理モード制御信号
入力手段により、画像処理モードを指定する信号Smが
供給される。この信号Smが画像処理モードAを選択す
る信号であった場合には、図1に示す全ての制御スイッ
チSWa〜SWeが端子A側に接続される。信号Smが
画像処理モードBを選択する信号であった場合には、制
御スイッチSWa〜SWeが端子Bに接続される。同様
に、信号Smが画像処理モードCを選択する場合であっ
た場合には、制御スイッチSWa〜SWeが端子Cに接
続される。これによって、上記3つの画像モードが選択
される。次に、各モードについて概略説明を行う。
【0020】(1)各モードの概略説明 画像処理モードA まず、画像処理モードAの動作を簡単に説明する。画像
処理モード制御信号Smにより画像処理モードAが選択
されていることから、各制御スイッチSWa〜SWeは
端子Aに接続されている。図示せぬ画像入力装置からM
(=256)階調画像が入力されると、前処理部100
0内の蓄積用画像処理回路940の処理が行われる。蓄
積用画像処理回路940は、後段の階調復元回路947
で高画質に階調復元しやすいよう、また、処理系の画質
劣化特性を考慮して予め画像処理を施しておく回路であ
る。
【0021】本回路で実施される画像処理は、例えば、
低階調化(N値化)されたときのエッジ劣化を補償する
フィルタ処理や出力装置Aにあわせて階調補正するため
のガンマ補正処理である。これらの処理は、図2に示す
フィルタ回路A9401およびガンマ補正回路A940
2によって行われる。続いて、画像処理されたデータに
対して階調変換回路943において周知の誤差拡散法に
よる低階調化処理N(=2)値化処理が行われる。次
に、圧縮回路944においてN(=2)値化された画像
データを圧縮処理し、画像蓄積部945に蓄積する。さ
らに、蓄積データは複合回路946で復号化され、次段
の階調復元回路947においてM(=256)値化復元
される。最後に出力装置A948によって、256階調
で画像出力される。
【0022】画像処理モードB 画像処理モードの制御信号Smにより画像処理モードB
が選択されると、各制御スイッチSWa〜SWeは端子
Bに接続される。そして、図示せぬ画像入力装置からM
(=256)階調画像が入力されると、前処理部100
0のN(=2)値出力用画像処理回路941の処理が行
われる。N(=2)値出力用画像処理回路941は、処
理系の画質劣化特性を考慮し、または出力装置B949
の階調特性に合わせてフィルタ処理、ガンマ補正処理を
行う。これらの処理は、図2に示すフィルタ回路B94
11およびガンマ補正回路B9412によって行われ
る。ただし、画像処理モードAとは処理係数が異なる。
次に階調変換回路943で周知の誤差拡散法によるN値
(=2)化処理が行われ、次段の出力装置B949を介
してN(=2)階調で画像出力する。
【0023】画像処理モードC 画像処理モードの制御信号Smにより画像処理モードC
が選択されると、各制御スイッチSWa〜SWeは、端
子Cに接続される。そして、図示せぬ画像入力装置から
M(=256)階調画像が入力されると、前処理部10
00のM値出力用画像処理回路942の処理が行われ
る。M(=256)値出力用画像処理回路942は、処
理系の画質劣化特性を考慮し、または出力装置C950
の階調特性に合わせてフィルタ処理、ガンマ補正処理を
行う。これらの処理は、図2に示すフィルタ回路C94
21およびガンマ補正回路C9422によって行われ
る。ただし、画像処理モードA,Bとは処理係数が異な
る。そして、所定の処理を行った後、出力装置C950
を介してM(=256)階調で画像出力する。以上が、
本画像処理装置の各モードの概要である。次に、各回路
の動作概要を説明する。
【0024】(2)前処理部1000の動作。 画像処理モードAの前処理 画像処理モードAでは、前処理部1000で蓄積出力用
画像処理回路940の処理が行われる。本回路は階調復
元したときに劣化しやすい画像エッジ部や、ハイライト
(明るい箇所)部の階調特性を予め補償する処理を施
す。
【0025】蓄積用画像処理回路940はフィルタ回路
A9401とガンマ補正回路A9402の2つの回路か
ら構成され、まず、図示せぬ画像入力装置から入力され
たM(=256)階調画像に対し、フィルタ回路A94
01の処理が施される。フィルタ回路A9401には、
図3(a)のフィルタデータが記憶されており、N(=
2)値化処理後のエッジ劣化を補償するエッジ強調処理
を行う。そして、フィルタ処理された画像データに対
し、次段のガンマ補正回路A9402の処理を行う。ガ
ンマ補正回路A9402は、図4(a)に示すような特
性で階調補正を行う回路である。元のM値画像と多値復
元後のM値画像ハイライト部(明るい箇所)での階調特
性が一致するよう、また、処理系の画質劣化特性や出力
装置A948の階調特性を考慮した特性で設計されてい
る。
【0026】画像処理モードBの前処理 画像処理モードBでは、前処理部1000において、N
(=2)値出力用画像処理回路941の処理が行われ
る。本回路は、N(=2)値出力装置B949の階調特
性に合わせ、N値化する前のM値画像に対し、予め画像
処理を施す回路であり、図2のように構成されている。
先ず、図示せぬ画像入力装置から入力されたM(=25
6)階調画像に対し、フィルタ回路B9411の処理が
施される。フィルタ回路B9411には、図3(b)の
フィルタデータが記憶されており、処理系の画質劣化特
性を考慮し、入力画像のMTF等を出力装置B949に
合わせて補正するフィルタ係数を持つ。次段のガンマ補
正回路B9412は、フィルタ処理された画像データに
対し、図4(b)に示すような特性で階調補正を行う回
路であり、N値画像と出力装置B949の階調特性に合
わせて補正するように設計されている。
【0027】画像処理モードCの前処理 画像処理モードCでは、前処理部でM(=256)値出
力用画像処理回路942の処理が行われる。本回路は、
M(=256)値出力装置C950の階調特性に合わ
せ、入力されたM値画像に対し、予め画像処理を施す回
路であり、図2のように構成されている。先ず、図示せ
ぬ画像入力装置から入力されたM(=256)階調画像
に対し、フィルタ回路C9421の処理が施される。フ
ィルタ回路C9421には、図3(c)のフィルタデー
タが記憶されており、処理系の画質劣化特性を考慮し、
入力画像のMTF等を出力装置Cに合わせて補正する機
能を持つ。次段のガンマ補正回路C9422は、フィル
タ処理された画像データに対し、図4(c)に示すよう
な特性で階調補正を行う回路で、N値画像を出力装置C
950の階調特性に合わせて補正するように設計されて
いる。以上が、各画像処理モードにおける前処理部の動
作である。
【0028】(3)階調変換処理 この処理は、画像処理モードAおよび画像処理モードB
で実施され、画像処理モードCでは実施されない。ま
た、この場合の階調変換はN値化処理となり、階調変換
回路943で行われる。低階調化する画像処理は様々な
方法があるが、本実施形態では、周知の誤差拡散法によ
る処理を行う。ここでは、特に2値化誤差拡散処理する
場合を取り上げるが、低階調化には他の方法を用いても
よいし、他の階調レベル(3値、4値等)でもよい。な
お、画像処理モードBでは、階調変換処理されたN(=
2)値画像がそのまま出力装置B949を介して画像出
力される。
【0029】(4)圧縮処理・蓄積処理・復号処理・階
調復元処理 次に、画像処理モードAにて実施される圧縮処理・蓄積
処理・復号処理・階調復元処理について順次説明する。
なお、階調復元処理以外は周知の処理方法を用いるので
簡単な説明にとどめる。
【0030】圧縮処理・蓄積処理・復号処理 始めに、圧縮回路944は、前段の階調変換処理で得ら
れたN(=2)値画像(誤差拡散画像)に対して周知の
可逆圧縮処理を行う回路である。可逆圧縮の方法として
は、ファクシミリ装置等で用いられている符号化方法を
用いてもよく、勿論、他の方法でも良い。ここで得られ
た圧縮画像データは、図1に示す画像蓄積部945に蓄
積される。この画像蓄積部945は、ディスクやメモリ
等、周知の記憶装置により構成される。蓄積されたデー
タは、復号回路946において復号処理される。この場
合の復号方法は、圧縮方法に依存する周知の方法を用い
る。本実施形態の場合の復号データは、N(=2)値の
誤差拡散画像データとなる。このようにして得られた復
号データは、次段の階調復元回路947でM(=25
6)値化復元された後、出力装置Aから出力される。
【0031】階調復元処理 次に、階調復元回路947の構成および動作の詳細を説
明する。図5は、階調復元回路947の概略ブロック図
である。図5において、入力された2値画像データ(本
実施形態では、誤差拡散データ)が注目画素を中心とす
る17×17画素分、画像メモリ回路1に記憶される。
そして、同図に示す第1多値化回路2、第2多値化回路
3、第3多値化回路4、第4多値化回路5、第5多値化
回路6の各々で画像メモリ回路1に格納された画像デー
タに対する多値化演算が行われる。各多値化回路は、演
算方法がそれぞれ異なっており、後段の多値変換値選択
回路11でこれらの中から最適な値が選択されるよう構
成されている。各多値化回路は、次のように異なる特性
を持つ画像を対象に多値化演算を行う回路である。 第1多値化回路2:高周波エッジ部 第2多値化回路3:低周波エッジ部 第3多値化回路4:中間濃度部、ハイライト部でかつエ
ッジ部 第4多値化回路5:ハイライト部でかつ非エッジ部 第5多値化回路6:非常に明るい極ハイライト部でかつ
非エッジ部 ここで、高周波エッジとは濃度変化が急峻な部分をい
い、低周波エッジとは濃度変化がなだらかな部分をい
う。一般に、前者は比較的小さな領域で検出され、後者
は比較的大きな領域で検出される。以下に、各多値化回
路について説明する。
【0032】a:第1多値化回路2 第1多値化回路2は、高周波エッジに対する多値化処理
を行う回路であり、図6に示すように構成される。ま
ず、画像メモリ回路1から出力される画像データSは、
第1領域パタン設定回路901〜第9領域パタン設定回
路909へ入力される。
【0033】第1領域パタン設定回路901には、図7
(a)に示すフィルタパタンが記憶されている。そし
て、図6に示す演算回路910においては、フィルタパ
タンの領域に存在する画素の分散値を算出する。この結
果得られた分散値σ1は、階調変換回路919に入力さ
れる。以下同様に、第2領域パタン設定回路902〜第
9領域パタン設定回路909には、各々図7(b)〜
(i)に示すフィルタパタンが記憶されており、それぞ
れ後段の演算回路911〜918において、各領域パタ
ン内分散値σ1〜σ9を算出する。このようにして得られ
た各分散値は、階調変換回路919に入力される。階調
変換回路919では、入力された各分散値σ1〜σ9のう
ち最小となるものを求め、これに対応する領域パタン内
に存在する画素の濃度平均値を算出し、多値変換値Sc1
を出力する。このように、処理対象画素を中心にした異
なる方向の領域が領域パタンとして設定され、これらの
領域パタン内の分散値が算出される。そして、分散値が
最小となる領域の平均濃度が多値変換値Sc1として出力
される。この場合、分散値が最小となる領域パタンは、
エッジ(注目画素以外の他のエッジ)の存在しない部分
に対応する。そこで、このような領域について、各画素
の濃度の平均値を算出すれば、エッジがぼけない状態で
多値化される。したがって、文字や線画のような急峻な
エッジ(高周波エッジ)を多値化するのに適している。
【0034】b:第2多値化回路3 第2多値化回路3は、疑似中間調部に良く現れる低周波
エッジ成分を多値変換出力する回路であり、図8に示す
ように構成される。なお、基本的には、第1多値化回路
と同様の動作を行う回路である。
【0035】先ず、画像メモリ回路1からの画像データ
Sが、第1領域パタン設定回路920〜第8領域パタン
設定回路927へ入力される。第1領域パタン設定回路
920〜第8領域パタン設定回路927には、図9に示
す領域パタンフィルタ(a)〜(h)がそれぞれ記憶さ
れており、後段の演算回路928〜935においては、
設定された各領域パタンに対する分散値σ11〜σ19を算
出する。これらの分散値σ11〜σ19は、図8に示す階調
変換回路936へ入力される。階調変換回路936で
は、入力された各分散値σ11〜σ19 のうち、最大とな
る値を求め、これに対応する領域パタンを検索する。そ
して、検索された領域パタンの非領域部分、すなわち、
図9に示すB領域(ハッチングしていな部分;分散値の
算出対象とならない領域)に存在する画素を用いて濃度
平均値を算出し、その結果を多値変換値Sc2として出力
する。以上のように、この回路においては、低周波エッ
ジを多値化するために、雑音が多くなると認められる分
散値最大の領域の画素を破棄し、B領域(A領域に比し
て広い領域)の画素について演算を行っている。これ
は、雑音要因を除去するとともに、より広い領域の画素
について演算することにより、濃度変化が穏やかな低周
波エッジをより正確に多値化するためである。なお、こ
の実施形態においては、分散値が最大となる領域パタン
の画素を除外したが、分散値が大きい順に幾つかの領域
を選択し、これらの領域の画素を除去するように構成し
てもよい。
【0036】c:第3〜第5多値化回路 次に第3多値化回路4、第4多値化回路5、第5多値化
回路6について説明する。まず、第3多値化回路は、中
間濃度部およびハイライトエッジ部に対する多値化処理
を行う回路である。また、第4多値化回路5は、ハイラ
イト非エッジ部に対する多値化を行い、第5多値化回路
6は極ハイライト非エッジ部を多値化する回路である。
各多値化回路とも、フィルタ演算を行う回路であるが、
用いるフィルタは各々異なっている。第3多値化回路の
フィルタ演算回路937には、図10に示すような5×
5マトリックスのフィルタが記憶されており、これを用
いて演算し、得られた多値化変換値をSc3として出力す
る。この場合の演算は、マトリックスの各値と、これに
対応する位置にある入力画素の値を乗算し、その乗算結
果の代数和を求める演算となる。また、上記と同様にし
て、第4多値回路フィルタ演算回路938では、9×9
画素の領域で単純な平滑化を行い、得られた多値変換値
をSc4として出力する。同様に、第5多値化回路のフィ
ルタ演算回路939では、17×17画素の領域で単純
平滑化処理を行い、得られた多値変換値をSc5として出
力する。ここで、図11、図12、および図13に、各
々第3多値化回路4、第4多値化回路5および第5多値
化回路6の構成示す。以上の処理によって得られた信号
値Sc1〜Sc5が多値変換値選択回路11に入力される。
【0037】d:エッジ検出回路8 次にエッジ検出回路8について説明する。エッジ検出回
路8では、画像メモリ回路1に格納された画像データに
対するエッジ検出処理を行う。エッジ検出回路8は、図
14に示すように、第1エッジ検出回路501と第2エ
ッジ検出回路502とから構成される。第1エッジ検出
回路501は、画像の高周波エッジ成分を検出し、第2
エッジ検出回路502は、画像の低周波エッジ成分を検
出する。また、第1エッジ検出回路501および第2エ
ッジ検出回路502は、図15のように構成される。
【0038】始めに、第1エッジ検出回路501につい
て説明する。図示のように、第1エッジ検出回路501
は、第1領域パタン設定回路601〜第8領域パタン設
定回路608、演算回路609〜616および高周波エ
ッジ検出回路617から構成される。この場合、第1領
域パタン設定回路601〜第8領域パタン設定回路60
8には、図16に示す8つの領域パタンが記憶されてお
り、次段である演算回路609〜616においては、対
応する領域パタン中に含まれる黒画素数N1〜N8を各々
算出する。次に、高周波エッジ検出回路617において
は、各演算回路609〜616で計測された黒画素数N
1〜N8の中から最大値と最小値を求め、これらの差分値
と予め設定したしきい値Tg1とを比較することで、高周
波エッジ判定が行われる。すなわち、差分値がしきい値
Tg1以上なら、濃度変化が急峻であると認識されるの
で、処理画素は高周波エッジと判定され、信号値S1=
1が出力される。一方、該差分値がしきい値Tg1未満な
ら非高周波エッジ部と判定され、信号値S1=0が出力
される。
【0039】次に、第2エッジ検出回路502について
説明する。第2エッジ検出回路502は第1エッジ検出
回路501と同様の構成であるが、画像の低周波エッジ
を検出する点が異なる。第1領域パタン設定回路621
〜第8設定回路628に記憶される領域パタンは図17
に示すものであり、参照する領域が第1エッジ検出回路
の場合とは異なっている。そして、次段である演算回路
629〜636では、対応する領域パタン中の黒画素数
N11〜N18を算出する。低周波エッジ検出回路637で
は、これら各演算回路629〜636で計測された黒画
素数N11〜N18の中から最大値と最小値を求め、これら
の差分値を基準に、第1エッジ検出回路501と同様の
判定演算を行う。すなわち、差分値が予め設定したしき
い値Tg2以上であれば、処理画素は低周波エッジと判定
し、信号値S2=1を出力する。一方、該差分値がしき
い値Tg2未満なら非低周波エッジと判定し、信号値S2
=0を出力する。そして、各エッジ検出回路で得られた
信号値S1,S2は、多値変換値選択回路11へ入力され
る。
【0040】e:ハイライト検出回路 次にハイライト検出回路9について説明する。ハイライ
ト検出回路9では、画像メモリ回路11に格納された画
像データがハイライトな部分であるか否か(明るい箇所
であるか否か)の判定を行う。ハイライト検出回路9
は、図14に示すように、第1ハイライト検出回路51
1と第2ハイライト検出回路512とから構成される。
第1ハイライト検出回路511は非常に明るい極ハイラ
イト部を検出し、第2ハイライト検出回路512は第1
ハイライト検出回路511で検出するハイライトに比べ
若干暗いハイライトを検出する。
【0041】第1ハイライト検出回路511は、極ハイ
ライト判定回路71を有し(図18参照)、前段である
9×9画素内演算回路7で計算された黒画素数が予め設
定されたしきい値Th1以下であるか否かを判定する。黒
画素数がしきい値Th1以下である場合には、処理対象と
なっている画素は極ハイライト部と判定し、信号値S3
=1を出力する。一方、黒画素数がしきい値Th1より大
きい場合には、非極ハイライト部と判定し、信号値S3
=0を出力する。
【0042】第2ハイライト検出回路512もまた第1
ハイライト検出回路511と同様の動作を行う。但し、
ハイライト判定のためのしきい値Th2が異なり、Th2>
Th1である。前段の9×9画素内演算回路7で計測され
た黒画素数がしきい値Th2以下であるか否かをハイライ
ト判定回路72で判定する。しきい値Th2以下である場
合には、処理画素はハイライト部と判定し、信号値S4
=1を出力する。しきい値Th2より大きい場合には、非
ハイライト部(中間濃度部)と判定し、信号値S4=0
を出力する。各ハイライト検出回路で得られた信号値S
3,S4は、多値変換値選択回路11へ入力される。
【0043】f:ハイライトエッジ検出回路 次に、ハイライトエッジ検出回路10について説明す
る。ハイライトエッジ検出回路10では、画像メモリ回
路1に格納された画像データの注目画素周辺がハイライ
トでかつエッジであるか否かを判定する。図14に示す
ように、ハイライトエッジ検出回路10は、第1ハイラ
イトエッジ検出回路521と第2ハイライトエッジ検出
回路522とからなる。第1ハイライトエッジ検出回路
521は、画像メモリ回路1に格納された画像データの
注目画素を中心とする領域全体(17×17画素領域)
がハイライトで且つエッジであるか否かを判定し、第2
ハイライトエッジ検出回路522は、注目画素を中心と
する小領域(9×9画素領域)がハイライトで且つエッ
ジであるか否かを判定する。
【0044】ここで、第1ハイライトエッジ検出回路5
21の動作について説明する。第1ハイライトエッジ検
出回路521は、図19に示すように、第1エッジ検出
回路811〜第4エッジ検出回路814およびハイライ
トエッジ判定回路815から構成されている。まず、第
1ハイライトエッジ検出回路521の各エッジ検出回路
811〜814において、画像メモリ1に蓄えられた画
像データ(17×17画素領域)に対するフィルタ演算
を実施する。各エッジ検出回路811〜814には、図
20に示すフィルタデータがそれぞれ記憶されており、
これらを用いてフィルタ演算が行われる。後段のハイラ
イトエッジ判定回路815は、各エッジ検出回路811
〜814の出力値G1〜G4のうちから最大値を選択し、
これが予め設定したしきい値Thg1以上であるか否かを
判定する。該最大値がしきい値Thg1以上である場合に
は、処理画素はハイライトエッジ部と判定し、出力信号
値S5=1する。一方、該最大値がしきい値Thg1未満で
ある場合には、処理画素は非ハイライトエッジ部と判定
し、出力信号値S5=0とする。
【0045】次に、第2ハイライトエッジ検出回路52
2の動作について説明する。第2ハイライトエッジ検出
回路522もまた第1ハイライトエッジ検出回路521
と同様の動作を行うが、処理する領域が異なっている。
すなわち、注目画素を中心とする9×9画素領域でエッ
ジ検出処理を実施する。図19に示す第2ハイライトエ
ッジ検出回路522の各エッジ検出回路821〜824
には、図21に示すフィルタデータが記憶されており、
これらを用いてフィルタ演算処理が行われる。この演算
によって得られた出力値G11〜G14は、後段のハイライ
トエッジ判定回路825に入力され、これらの中から最
大値が選択された後、エッジ判定が行われる。すなわ
ち、該最大値が予め設定したしきい値Thg2以上である
場合には、処理対象画素はハイライトエッジ部と判定
し、出力信号値S6=1とする。一方、該最大値がしき
い値Thg2未満である場合には、処理対象画素は非ハイ
ライトエッジ部と判定し、出力信号値S6=0とする。
以上のようにして得られた各信号値S5,S6が多値変換
値選択回路11へ入力される。
【0046】g:多値変換選択回路 多値変換値選択回路11は、エッジ検出回路8からの出
力信号値S1,S2とハイライト検出回路9からの出力信
号値S3,S4、およびハイライトエッジ検出回路10か
らの出力信号S5,S6の5つの信号に基づき、第1多値
化回路2〜第5多値化回路6の出力値Sc1〜Sc2のう
ち、最適な多値交換値を選択し、これがScoutとなる。
選択の基準は表1に示す通りであるが、詳細は後述す
る。
【0047】
【表1】 以上の処理で多値変換値Scoutが得られ、得られた多値
変換値Scoutが画像出力装置A948を介して画像出力
される。
【0048】B:各モードにおける全体的動作 次に、図22のフローチャートを用い、各画像処理モー
ドの動作を説明する。まず、最初のステップにおいて、
画像処理モードが設定される(図22のステップS80
1)。この時、設定されたモードが画像処理モードA
(蓄積用画像処理モード)であるなら、図1に示す制御
スイッチSWa〜SWeがA側に接続される。設定され
たモードが画像処理モードB(N値出力モード)なら、
図1に示す制御スイッチSWa〜SWeがB側に接続さ
れる。同様に、設定されたモードが画像処理モードC
(M値出力モード)であるなら、図1に示す制御スイッ
チSWa〜SWeがC側に接続される。以下、各モード
について説明する。
【0049】(1)画像処理モードA :画像処理モードAの全体的動作 はじめに、前処理部1000においては、入力されたM
(=256)値の画像に対して、フィルタ処理回路A9
401による処理が実施される(図22のステップS8
02参照)。フィルタ処理回路A9401は、後段のN
(=2)値化処理(ステップS804)によって劣化す
るエッジ成分を補償すること、その他の処理による画質
劣化を補償することが主な目的である。図3(a)のフ
ィルタ係数を用い、入力画像に対して該和演算を行うこ
とによって、画像を先鋭化する。なお、ここでは3×3
画素サイズのフィルタを用いているが、その他のサイズ
でもよいし、他のフィルタ係数を用いても良い。
【0050】こうして得られたフィルタ処理後の画素に
対し、ガンマ補正回路A9402がガンマ補正を施す
(ステップS803)。ガンマ補正を行うのは、以下の
理由による。後段の階調変換処理で行われる階調変換
(誤差拡散処理)では、ハイライト(明るい場所)で、
かつ、平坦部を良好に再現しにくいことがある。これ
は、画像が持つ解像度に依存して濃度表現するためで、
解像度が低い場合に顕著である。解像度が不足すると、
再現できる濃度範囲が不足し、その結果、ハイライト平
坦部では、不自然に明るく(白っぽく)再現されてしま
う。このため、多値復元したときもハイライト平坦部で
白っぽく再現されることがある。以上の現象に対処する
ため、ガンマ補正A(ステップS803)が行われる。
本処理によって、階調変換(2値誤差拡散処理)する前
のM値画像と多値復元後(ステップS808)のM値画
像の特にハイライト部(明るい箇所)での階調特性が一
致し、また、出力装置Aに合わせて階調を補正するた
め、画質が劣化しない。具体的には、図4(a)の特性
を持つ関数によって行われる。すなわち、入力された画
像に対し、ハイライト部の濃度値を予め高くなる(暗
く)なるように補正係数が設計されている。以上が前処
理部(S802,S803)の処理である。
【0051】本実施形態では、前処理部でフィルタ処理
とガンマ補正処理を行う画像処理について述べたが、適
用される画像処理はこれに限るものでない。画像出力装
置を変更した場合等、他の要望がある場合には、適宜前
処理で行われる画像処理を変更してもよい。例えば、画
像中の写真や網点部、文字・線画部を分離した後、それ
ぞれの箇所で専用の画像処理を行うことも可能である。
【0052】次に、階調変換回路943における階調変
換処理(N値化)について説明する(ステップS80
4)。この実施形態における階調変換処理(N値化)
は、周知の誤差拡散法を用い、また、この例では、2値
の誤差拡散法を実施する。前処理部1000の処理(ス
テップS802,S803)においては、誤差拡散処理
時に劣化しやすい箇所の補正処理がなされているため、
通常の誤差拡散処理に比べ、多値復元(ステップS80
8)したときの劣化が少ない画像データとなっている。
また、本処理により、例えば400DPI/8bits
(256階調)のデータが、400DPI/1bits
(2階調の誤差拡散画像)のデータに変換され、1/8
のデータ量になったことになる。なお、N(=2)値化
の処理には、誤差拡散法でなくとも、組織的ディザ法な
ど他の階調変換法を用いても良い。
【0053】次に、圧縮・蓄積・復号処理(ステップS
805,S806,S807)について説明する。圧縮
回路944における圧縮処理(ステップS805)は周
知の圧縮方法を使用する。例えば、FAX等で行われて
いるMH符号化やMR符号化、あるいはMMR符号化等
の可逆圧縮処理を行う。勿論、他の周知の可逆符号化で
もよいし、一定の画質が補償される非可逆圧縮等も適用
可能である。この結果、N(=2)値データがさらにデ
ータ圧縮される。画像蓄積部945における蓄積処理
(ステップS806)においては、周知の媒体を利用す
る。例えば、蓄積媒体として、メモリ回路やハードディ
スク、あるいは、光磁気ディスク、磁気テープ等、種々
用いることが可能である。複数の蓄積媒体を設置し、目
的に応じて選択することも可能である。複合回路946
における復号化処理(ステップS807)では、蓄積さ
れた圧縮画像データを復号する処理を行う。本処理は圧
縮処理の方法に応じて周知の復号化処理が適用される。
復号化された画像データはN(=2)値誤差拡散画像デ
ータとなる。
【0054】続いて、得られたN(=2)値誤差拡散画
像に対し、階調復元回路947による階調復元処理(M
=256値化)が行われる(ステップS808)。階調
復元処理は、従来、様々提案されているが、本実施形態
では、従来手法とは異なる手法で多値変換(M=256
値化)する。そして、得られた多値復元画像は、出力装
置Aを介して出力される。次に、階調復元(M値化)の
処理(ステップS808)の詳細について説明する。
【0055】:階調復元処理 画像処理モードAで行われる階調復元処理(ステップS
808)について図23のフローチャートを用い、具体
的に説明する。まず、ステップS101で注目画素を中
心とする17×17画素分の2値画像データ(本実施形
態では、前処理、階調変換2値化処理によって得られた
誤差拡散2値画像データ)を画像メモリ1に記憶する。
但し、本実施形態では、メモリ回路の容量を17×17
画素としているが、後の処理に応じて、または参照する
画素領域に応じてメモリの記憶量を増加させても良いし
減らしても良い。
【0056】第1エッジ検出回路501の処理 次に、ステップS102とS103で、第1エッジ検出
回路501の処理が行われる。本回路の目的は画像メモ
リに記憶された2値画像データの高周波エッジ成分(濃
度変化が急激なエッジ)を検出することである。具体的
には、図16に示す8つのフィルタパタンを用いてエッ
ジ検出を行う。ここで、エッジ検出の処理について、図
24および図25を用い図26のフローチャートに従っ
て説明する。
【0057】今、画像メモリに記憶された画像データ
(17×17画素)のうち、処理対象となる注目画素周
辺の5×5画素領域が図24の状況であったとする。ま
ず、図24の画素集合に対し、図16(a)に示す第1
領域パタンを用いて、パタン部(ハッチング部分)に含
まれる黒画素数N1をカウントする(図26のステップ
S201参照)。この場合、5画素となり、黒画素数N
1=5となる(図25(a)参照)。同様に、図26の
ステップS202においては、図16(b)に示す第2
領域パタンを用いて、パタン部(ハッチング部分)に含
まれる黒画素数N2をカウントし、N2=3となる(図2
5(b)参照)。さらに、図26のステップS203〜
S208においては、各々図16(c)〜図16(h)
までの各領域パタンを用いて各パタン中の黒画素数カウ
ントすることにより、それぞれN3=1,N4=3,N5
=5,N6=3,N7=1,N8=3となる(図25
(c)〜図25(h))。
【0058】次に、上述のようにして得られたN1〜N8
を用いて、これらの中から、最大値Nmax及び最小値Nm
inをもとめる(図26に示すステップS209,S21
0参照)。この場合、Nmax=N1=N5=5,Nmin=N
3=N7=1となる。そして、求められたNmaxとNmin
が、以下に示す(数1)を満たす時、処理画素は高周波
エッジ部と判定し、信号値S1=1とする(図26のス
テップS211,S212参照)。一方、NmaxとNmin
が、(数1)式を満たさない時、処理画素は非高周波エ
ッジ部と判定し、信号値S1=0とする(図26のステ
ップS211,S213参照)。
【0059】(数1) Nmax−Nmin≧Tg1 但し、Tg1は予め設定したしきい値で、例えば、Tg1=
4とした場合、上記事例ではNmax−Nmin=5−1=4
であるから、処理画素はエッジと判定される。以上のよ
うに、中心画素から複数方向へ広がる8つのパタンの組
み合わせを用いるだけで、82=28成分のエッジ検出
が行える。従って、従来検出が困難であった点対象なエ
ッジ(図24参照)等を含め多数のエッジを簡単な構成
で、容易かつ構成度に検出することができる。また、検
出できるエッジ成分数の割に、フィルタ記憶用メモリを
増やすこともない。
【0060】なお、本実施形態では、5×5領域に関し
て8パタンの領域を設定し、黒画素数を基準にエッジ検
出する方法を述べたが、例えば、参照する領域を7×
7、9×9等としたり、更に複数の領域パタンを設定し
たり、あるいは、黒画素基準ではなく白画素数を基準と
するなどの変更も可能である。また、3値、4値画像等
の低階調画像のエッジを検出する場合には、黒画素数基
準でなく、各領域パタンに含まれる画素値の平均濃度値
あるいは分散値を用いてもよい。また、Nmaxを各領域
パタンに含まれる画素値の平均濃度または分散値の最大
値とし、Nminを各領域パタンに含まれる画素の平均濃
度値または分散値の最小値として、これらの差分値に基
づきエッジ検出することも可能である。
【0061】b:高周波エッジが検出された場合の処理 次に、図23に戻り、ステップS103においてS1=
1であった場合(処理画素が高周波エッジであった場
合)の多値化処理(図23のステップS104参照)に
ついて説明する。高周波エッジ部の多値化は図7に示す
9つの領域パタンを用いた平滑化演算に基づき行われ
る。その具体的な処理の詳細について図27のフローチ
ャートに基づいて説明する。
【0062】多値化対象の画素集合が図24のようであ
ったとすると、これは高周波エッジ検出部でエッジ部と
判定される。そして、ステップS104に進み、図7
(a)に示す第1領域パタン(ハッチング部分)中に含
まれる画素について、領域内画素値の分散値を検出す
る。図24の場合、第1領域パタン内に含まれる画素は
図28(a)に示すとおりである。該第1領域パタンに
おいて、領域内画素の画素値を各々P1,P2,……,P
7とすると、分散値σ1は(数2)式を用いて計算され
る。例えば、黒画素値=1、白画素値=0と定義する
と、分散値σ1=0.20となる(図27に示すステッ
プS301参照)。
【0063】(数2) (ここで、P1,P2,P3,……Pnは、パタン中の画素
値であり、nは領域内参照画素数である。) 同様に図7(b)〜図7(h)の各領域パタンについて
も、n=7として、σ2=0.24,σ3=0,12,σ
4=0.24,σ5=0.20,σ6=0.24,σ7=
0.12,σ8=0.24,と求められる(図27に示
すステップS302〜S308参照)。
【0064】図7(i)第9領域パタンの分散値σ9に
ついては、領域内参照画素数が9画素であるため、n=
9として(数2)式を用いる。故にσ9=0.22とな
る(図27のステップS309)。
【0065】このようにして求めた分散値は、値が大き
いほど濃度変化が激しいことを示しており、エッジを構
成する領域であることを示している。逆に、分散値が低
い場合には平坦な領域であることを示している。したが
って、最も分散値が低い領域パタン(最も平坦な領域)
に含まれる画素を用い、エッジ構成画素を避けて平滑化
することで、画質の劣化が防止できる(エッジが保存さ
れる)。上述した例では、分散値の最小値σmin=σ3=
σ7=0.12であり(図27のステップS310)、
第3領域パタンあるいは第7領域パタンに含まれる画素
値の平均濃度値e3またはe7が出力値となる。従って、
出力値=平均濃度値e3(=e7)=0.14となる(ス
テップS311)。最後に出力値の正規化処理を施し、
多値変換値Sc1とする(S312)。ここで正規化と
は、例えば256階調(8bit)へ変換する場合に
は、(数3)に示す計算を行うことをいう。
【0066】(数3) 正規化出力(多値変換値出力=平均濃度値e×255) (但し、小数点以下は四捨五入とし、255を越えた場
合には255を出力値とする。)
【0067】したがって、上述した例の場合は、e3
(=e7)×255−0.14×255=36,故にSc
1=36となる。以上の処理を用いることで、エッジを
保存した多値化演算が出来るので、細かな線画模様等で
もつぶれのない高品質な多値変換画像を得ることができ
る。また、エッジ周辺の孤立画素(雑音画素)の影響が
少なく、多値化後モレア等の雑音となって残ることもな
い。本実施形態では、5×5サイズのフィルタを用いて
多値化演算を行っているが、7×7等、画像特性に応じ
て他の大きさのフィル多を用いて同様の処理で多値化し
ても良いし、他の領域を設定して演算しても良い。
【0068】c:第2エッジ検出回路の動作502 ここで図23に再び戻り、処理画素が非高周波エッジで
あった場合の処理(ステップS105)について説明す
る。この処理の目的は、疑似中間画素に多く含まれる低
周波エッジ(濃度変化が緩やかなエッジ)を検出するこ
とである。また、この処理に至るためには、図23のス
テップS103で信号値S1=0であることが前提とな
る。ステップS105の処理は、具体的には、図17に
示す8パタンのフィルタを用いてエッジ検出を行う。エ
ッジ検出の処理手順について、図29、図17、図30
を用い、図31のフローチャートに従って説明する。
【0069】今、画像メモリに記憶された画像データ
(17×17画素)のうち、処理対象となる注目画素周
辺の7×7画素領域が図29の状況であったとする。ま
ず、図29の画素集合に対し、図17(a)に示す第1
領域パタンを用いて、パタン部(ハッチング部分)に含
まれる黒画素数N11をカウントする(図31のステップ
S401参照)。この場合は、6画素となり、黒画素数
N11=6となる(図30(a))。同様に、図17
(b)に示す第2領域パタンを用いて、パタン部(ハッ
チング部分)に含まれる黒画素数N12をカウントし(図
31のステップS402参照)、N12=5となる(図3
0(b))。
【0070】以下同様にして、図17(c)の第3領域
パタン〜図17(h)の第8領域パンを用いて各パタン
に含まれる黒画素数をカウントし(図31に示すステッ
プS403〜S408)、それぞれN13=2,N14=
5,N15=6,N16=5,N17=2,N18=5となる
(図30(c)〜図30(h)参照)。
【0071】次に、求めたN11〜N18を用いて、これら
の中から、最大値Nmaxおよび最小値Nminを算出する
と、Nmax=N11=N15=6,Nmin=N13=N17=2と
なる(図31のステップS409,S410参照)。そ
して、求めたNmaxとNminを用い、以下に示す(数4)
を満たすか否かを判定し、満す場合は処理画素は低周波
エッジ部と判定し、信号値S2=1とする(図31に示
すステップS411,S412)。一方、低周波エッジ
でない場合には、信号値S2=0とする(図31に示す
ステップS411,S413参照)。
【0072】(数4) Nmax−Nmin≧Tg2 (但し、Tg2は予め設定したしきい値で、本実施形態で
は、Tg2=4とした。) 上述の例の場合は、Nmax−
Nmin=6−2=4となるから、処理画素はエッジと判
定される。以上のように、ここでは疑似中間調に現れ易
い低周波エッジを検出する。また、前述の通り、従来検
出が困難であった点対称なエッジ(図29)等を含む多
数のエッジ成分を、容易かつ高精度に検出することがで
き、フィルタ記憶用メモリを増加させる必要もない。
【0073】d:低周波エッジが検出された場合の処理 次に、図23に示すステップS106において、S2=
1であった場合(処理画素が低周波エッジであった場
合)の多値化処理(図23のS107)について説明す
る。低周波エッジ部の多値化処理は、図9に示す8つの
領域パタンを用いて行う。これらの領域パタンは、図2
3に示すステップS104の多値化処理に用いた領域パ
タン(図7参照)と類似する領域パタンであるが、平滑
化に用いる画素が異なることが特徴である。
【0074】本処理の基本的考えは、図23に示すステ
ップS104の多値化処理と同様に、多値化演算(平滑
化演算)にエッジ構成画素を出来る限り用いないことで
ある。このようにすることで、エッジ周辺の雑音画素の
影響を最小限にとどめることができる。その具体的な処
理の詳細について、図32のフローチャートを基に、図
29、図33、図9を用いて説明する。多値化の対称と
なる画素集合が図29のようであったとすると、この画
素集合は、前述したように、低周波エッジ部と判定され
る。
【0075】次に、図29の注目画素を中心とする5×
5領域内に着目する(図33参照)。この5×5領域に
対して、図9(a)〜(h)までの8つの領域パタンを
用い、各領域パタンのA領域(ハッチング部分)に存在
する画素に関して分散値を算出する。図33の場合、図
9(a)第1領域パタンのA領域内に含まれる画素は、
図35(a)に示す通りである。このとき、分散値σ11
は(数2)式を用いて計算される(n=7で計算)。
【0076】例えば、黒画素値=1、白画素値=0と定
義すると、分散値σ11=0.24となる(図32のステ
ップS501参照)。他の領域パタン(b)〜(h)の
各分散値に関しても同様に計算し、σ12=0.24,σ
13=0.20,σ14=0.24,σ15=0.24,σ16
=0.24,σ17=0.24,σ18=0.24となる
(図32に示すステップS501〜S508参照)。こ
こで、図35(b)〜(h)は、各々図29に示す領域
について、図9(b)〜(h)の領域パタンに含まれる
画素を示している。
【0077】以上のようにして得られたA領域内画素に
関する分散値を用い、次の基準で多値変換値を算出する
(図32に示すステップS509)。 i:分散値が最大となる領域パタンを求め、その領域パ
タンの外側の領域(非ハッチング部分の領域。以下、B
領域という)に存在する画素を用いて平滑化演算する。 ii:分散値が最大となる領域パタンが複数個存在する
場合には、それらの中から、任意の領域パタンを1つ選
択し、選択した領域パタンのB領域に存在する画素を用
いて平滑化演算する。 上記処理は、分散の高い領域は、エッジが存在する領域
であると考え、この領域を除く画素を用いて演算すると
いう考えに基づいている。
【0078】上述の例では、 σmax=σ11=σ12=σ14=σ15=σ16=σ18=0.24 であるから、上記条件iiに当てはまる場合である。仮
に、σmax=σ12を選択すれば、多値化に用いる画素は
図9(b)のB領域に存在する画素で、図34に示す画
素となる。ゆえに、多値出力値は、(数5)を用いるこ
とで求まる。
【0079】(数5)B領域内の画素値P1,P2,P
3...,P15とすると、
【0080】さて、図34の場合、平均濃度値e12=
0.27となる。最後に出力値の正規化処理を(数3)
を用いて行い、その結果を多値変換値Sc2とする。この
場合、e12×255=0.27×255=68.85と
なり、これを四捨五入したSc2=69が多値変換値とな
る。以上の処理を用いることによって、エッジ成分を保
存し、且つ、階調を重視した多値化演算が行えるので、
疑似中間調部に現れやすい低周波エッジも高品質に多値
変換することが可能となる。これに加え、多数のエッジ
に対応出来る割に、従来に比較して構成も簡単であるか
ら、ハードウェア化が容易である。この実施形態では、
5×5サイズのフィルタを用いて演算を行っているが、
他のサイズのフィルタを用いて同様の処理を用いて多値
化してもよいし、他の領域を設定してもよい。
【0081】e:ハイライト検出回路9の動作 次にハイライト検出回路9の動作(図23に示すステッ
プS108,S109,S112参照)について説明す
る。ハイライト検出回路9では、処理領域がどの程度の
明るさを持つ領域かを判断する処理を行う。本実施形態
では、処理領域のハイライトの度合いを2段階に分類
し、その他の明るさを持つ領域は中間濃度と判定してい
る。
【0082】まず、処理対象画素(着目画素)を中心と
する9×9領域内の黒画素数をカウントする(図23の
ステップS108参照)。次に、図23に示すステップ
S109において第1ハイライト検出回路511の処理
を実施する。ここでは、ステップS108でカウントし
た黒画素数が、以下に示す(数6)を満たすか否かを判
断し、満たす時は、該処理画素数は極めて明るい極ハイ
ライト部に属すると判定し、信号値S3=1を出力す
る。一方、(数6)式を満たさなかった場合には、該処
理画素は非極ハイライト部と判定し、信号値S3=0を
出力する。そして、S3=0の場合には、続いて第2ハ
イライト検出回路512の処理を行い、S3=1の場合
には、ハイライトエッジ検出処理S110を行う。
【0083】(数6) 9×9内黒画素数≦Th1 (ここで、Th1は予め設定したしきい値で、本実施形態
では、Th1=7とした。)
【0084】例えば、画像メモリ1に記憶された画像デ
ータ(17×17画素)のうち、処理対象となる注目画
素周辺の9×9画素領域が図36(a)の状況であった
とする。この場合は、全黒画素数が5画素であるから、
(数6)式を満足する。従って、該処理画素は極ハイラ
イト部と判定され、信号S3=1が出力される。一方、
図36(b)の状況であった場合には、全黒画素数が1
0画素であるから、(数6)式を満足しない。従って、
処理画素は非極ハイライト部と判定され、S3=0が出
力される。
【0085】次に、第2ハイライト検出回路512の動
作について説明する。第2ハイライト検出回路512で
得られる出力信号値S4は、S3=0のときのみ有効とな
る。まず、図23に示すステップS108で求めた黒画
素数が、以下に示す(数7)を満足するか、否かを判定
する。(数7)を満足する時、該処理画素はハイライト
部と判定し、信号値S4=1を出力する。一方、(数
7)を満足しない場合には、該処理画素は非ハイライト
部(中間濃度平坦部)と判定し、信号値S4=0を出力
する。
【0086】(数7) 9×9内黒画素数≦Th2 (ここで、Th2は予め設定したしきい値で、Th2>Th1
を満たす値であり、本実施形態では、Th2=10とし
た。) 例えば、画像メモリに記憶された画像データ(17×1
7画素)のうち、処理対象となる注目画素周辺の9×9
画素領域が図36(b)の状況であったとする。この場
合には、S109でS3=0の出力を得、かつ全9×9
内黒画素数が10であるから、(数7)式を満たしてい
る。従って、該処理画素はハイライト部と判定され、S
4=1が出力される。一方、図36(c)の場合には、
S109でS3=0を出力を得られるが、全9×9内黒
画素数が15であるから、(数7)式を満足しない。従
って、非ハイライト部(中間濃度平坦部)と判定し、信
号値S4=0が出力される。
【0087】以上がハイライト検出回路9の処理であ
る。本実施形態では、処理領域のハイライトの明るさの
度合いを2段階に分類し、その他の明るさを持つ領域を
中間濃度部とする場合を述べたが、判定しきい値を増や
して、さらに複数段階に分類してもよい。また、9×9
領域内で判定を行うのではなく、別の大きさの領域で判
定してもよい。また、被多値化画像が3,4階調等の低
階調画像である場合に、領域内平均濃度値をハイライト
分類のための基準としてもよい。
【0088】f:非ハイライト部が検出された場合の動
作 次に、図23に示すステップS112でS4=0であっ
た場合、すなわち、非ハイライト部が検出された場合の
多値化処理(第3多値化回路4の動作)について説明す
る。ここでは、処理画素が非ハイライト部(中間濃度平
坦部)と判定されていることから、階調を重視し、か
つ、中間濃度に存在する微妙な模様等のエッジがつぶれ
ぬよう、図10のような加重フィルタで平滑化する。
【0089】例えば、前述したように図36(b)は非
ハイライト部(中間濃度平坦部)であることから、これ
を図10のフィルタで平滑化する場合を説明する。ま
ず、図36(b)の中心画素周辺5×5領域に着目する
と、図37のようになる。これに対して図10のフィル
タを適用すると、注目画素(中心画素)の出力値は畳込
み演算により、出力値=0.19となる。(フィルタ演
算方法については周知であるので省略する)。さらに、
これを(数3)を用いて8bits(256階調)へ正
規化し、この結果、多値変換値Sc3は次のようになる。 Sc3=0.19×255=49
【0090】g:ハイライトエッジ検出回路10の動作 次に、ハイライトエッジ検出回路10について説明す
る。本回路では、ハイライト検出回路9で処理領域がハ
イライトであると判定された場合に該処理領域周辺(エ
ッジ検出領域と呼ぶ)にエッジが存在するか否かを判断
する処理を行う。エッジ検出領域にエッジが存在しない
場合には、該エッジ検出領域はハイライト部と判断さ
れ、該エッジ検出領域内画素を用い、後述のハイライト
部多値化処理を行う。エッジが存在する場合には、該エ
ッジ検出領域を縮小し、縮小された領域でさらにエッジ
検出する。この操作を繰り返し、ある大きさを持つ領域
まで縮小されたエッジ検出領域で最終的なエッジ検出を
行い、該縮小されたエッジ検出領域にエッジが存在した
場合には、ハイライトで、かつ、エッジと判断して多値
化処理を行う。一方、エッジが存在しない場合には、該
縮小されたエッジ検出領域はハイライト部と判断して多
値化処理を行う。本実施形態では、縮小する段階を2段
階にしている。
【0091】まず、本回路の処理は、ハイライト検出回
路9の第1ハイライト検出回路511または第2ハイラ
イト検出回路512において、処理対象画素がハイライ
トと判定されている場合のみ有効となる。故に、S3=
1または、S4=1であることが前提となる。
【0092】さて、図23に戻って、S109でS3=
1と判定された場合の処理である第1ハイライトエッジ
検出回路521の処理についてまず説明し、後に、S1
12でS4=1と判定された場合の処理である第2ハイ
ライトエッジ検出処理522について説明する。第1ハ
イライトエッジ検出回路521では、図23に示すステ
ップS109で検出された極ハイライト部周辺(エッジ
検出領域)にエッジがあるか否かを判定することを目的
とする。具体的には、図20に示す注目画素を中心とす
る9×9画素周辺の画素を用いた17×17画素サイズ
のフィルタパタンを用いてエッジ検出を行う。エッジ検
出の処理手順について、図36、図20、図38、図3
9を用い、図40のフローチャートに従って説明する。
【0093】今、エッジ検出の処理対象となる画素集合
が図36(a)の状況であったとする。この場合、前述
したように、該処理画素は極ハイライト部と判定され
る。次に、図36(a)の9×9領域の画素集合に対
し、さらに広い領域17×17の領域(エッジ検出領
域)を参照する(図20および図40のステップS60
1参照)。このときの領域の状態が、図38のようであ
ったとする。ここで、図20(a)のフィルタを適用す
ると、ハッチング部分に存在する画素は図39のように
なる。これを所定の係数でフィルタ演算すると、注目画
素のエッジ強度(絶対値)は、|G1|=7となる(図
40に示すステップS602参照)。同様に、図20
(b)と(d)のフィルタを用いて図38の画素集合に
関する演算を行うと、エッジ強度(絶対値)はそれぞ
れ、|G2|=5、|G3|=8、|G4|=0となる
(図40のステップS603〜S605参照)。
【0094】次に、求められたエッジ強度|G1|〜|
G4|を用いて、これらの中から最大となるものを求
め、これをGm1とする(S606)。そして、以下に示
す(数8)を用いてエッジ判定する(S607)。すな
わち、(数8)式を満たすとき、該処理画素周辺のエッ
ジ検出領域は極ハイライトエッジ部と判定し、信号値S
5=1を出力する(S608)。また、(数8)式を満
たさない時は、非極ハイライト部と判定し、信号値S5
=0を出力する(S609)。
【0095】(数8) Gm1≧Thg1 (ただし、Thgは、予め設定したしきい値であり、本実
施形態では、Thg1=7と した。) 従って、上述の例の場合は、Gm1=|G3|=8であ
り、(数8)式を満たす。ゆえに、該処理画像周辺のエ
ッジ検出領域にエッジが存在し、ハイライトエッジ部と
判定される。このように、信号値S5=1の場合は、ス
テップS114に進んで、エッジ検出領域を9×9に縮
小し、第2ハイライトエッジ検出回路522の処理を行
う(この処理については後述する)。一方、(数8)を
満たさず、信号値S5=0の場合には、処理画素は極ハ
イライト非エッジ部とし、図23に示すステップS11
7の多値化(平滑化)処理を行う。
【0096】以上が第1ハイライトエッジ検出回路52
1の処理である。本実施形態では、17×17エッジ検
出フィルタを用いたが、他のサイズのフィルタを用いて
も良いし、同様の処理が可能な周知のエッジ検出フィル
タを用いてもよい。なお、被多値化画像が3,4階調な
どの低階調画像の場合には、エッジ領域内画素の平均濃
度値を基準に演算を行えば、同様の処理が可能である。
【0097】h:極ハイライト非エッジ部処理 次に、図23に示すステップS111で、S5=0とな
った場合の処理、すなわち、第5多値化回路6の処理に
ついて説明する。この場合は、処理対象の画素周辺は極
ハイライト部でかつ非エッジ部であるから、領域内に存
在する画素群は誤差拡散画素特有の雑音と考えて平滑化
処理を施し、これを除去する。処理は簡単で、17×1
7サイズのウィンドウを用いて単純に平滑化を行うのみ
である。平滑化処理の詳細は周知であるので省略する。
この結果、得られた値が(数3)を用いて正規化され、
これが信号Sc5となる。また、容易に類推できるよう
に、本処理の代わりに他のサイズのウィンドウを用いて
平滑化してもよいし、他の周知の雑音除去フィルタを用
いて平滑化してもよい。
【0098】i:ハイライト非エッジ部の処理 次に、図23にステップS111でS5=1であった場
合、または、同図に示すステップS112でS4=1で
あった場合に行われる処理、すなわち、第2ハイライト
エッジ検出回路522の処理について説明する(図23
のステップS114)。第2ハイライトエッジ検出回路
522では、図23に示すステップS112で検出され
たハイライト部周辺にエッジが有るか否かを判定するこ
と、および図23に示すステップS111で17×17
画素領域が極ハイライトエッジであるとき、これより小
さいエッジ検出領域(9×9画素領域)を設定し、エッ
ジが存在するか否かを判定することを目的とする。
【0099】具体的には、図21に示す4つのフィルタ
パタンを用いてエッジ検出を行う。エッジ検出の処理手
順について、図36、図41を用い、図42のフローチ
ャートに従って説明する。今、エッジ検出の対象とな
る、画素集合が図36(b)の状況であったとすると、
該処理画素はハイライト部と判定される。そして、図3
6(b)の9×9領域の画素に、図21(a)のフィル
タを適用すると(図42に示すステップS701参
照)、注目画素エッジ強度(絶対値)は|G11|=0と
なる(図41および図42のステップS702参照)。
同様に、図21(b)〜(d)のフィルタを用いて演算
すると、エッジ強度(絶対値)はそれぞれ、|G12|=
2、|G13|=1、|G14|=1となる(図40に示す
ステップS703〜S705参照)。そして、求められ
た|G11|〜|G14|を用いて、これらの中から最大値
となるものを探し、これをGm2として出力する(S70
6)。そして、以下に示す(数9)を用いてエッジ判定
する(S707)。すなわち、Gm2が(数9)を満たす
とき、該処理画素をハイライトエッジ部と判定し、信号
値S6=1を出力する(S703)。一方、(数9)を
満たさない時、非ハイライト部と判定し、信号値S6=
0を出力する(S709)。
【0100】(数9) Gm2≧Thg2 (ただし、Thg2は所定のしきい値であり、本実施形態
では、Thg2=10とした。) したがって、上述の例の場合は、Gm2=|G12|=2
であるから、(数9)を満足しない。ゆえに該処理画素
は非ハイライトエッジと判定され、信号値S6=0を出
力する。
【0101】以上が第2ハイライトエッジ検出回路52
2の動作である。本回路も第1ハイライトエッジ検出回
路521と同様に、他のサイズのフィルタを用いても良
いし、同様の処理が可能な周知エッジ検出フィルタを用
いても良い。なお、被多値化画像が3,4階調などの低
階調画像の場合には、エッジ領域内画素の平均濃度値を
基準に演算を行えば、同様の処理が可能である。 j:ハイライトエッジ部の処理 次に、S6=0の場合の後処理、すなわち、第4多値化
回路の処理について説明する。この処理は、基本的には
図23に示すステップS117の処理と同様の考え方で
ある。すなわち、9×9画素領域の範囲において処理対
象画素は非エッジでハイライトであるから、9×9画素
領域内画素群は誤差拡散画素特有の雑音として、平滑化
処理を施しこれをを除去する。処理は簡単で、9×9サ
イズのウィンドウを用いて単純に平滑化を行うのみであ
る。そして、この結果得られた値を(数3)を用いて正
規化し、これを信号Sc4として出力する。勿論、容易に
類推できるように、他のサイズのウィンドウを用いて平
滑化してもよいし、他の周知の雑音除去フィルタを用い
て平滑化してもよい。
【0102】一方、S6=1の場合には、処理画素を中
心とする9×9画素領域の範囲でエッジが存在するの
で、前述した第3多値化回路4の処理を行う(図23の
ステップS113参照)。すなわち、図10の加重フィ
ルタで平滑化する。このように、5×5サイズを持つフ
ィルタで平滑化すれば、9×9領域の端部にあるハイラ
イトエッジを潰さずに良質の多値変換をすることができ
る。以上の処理のあと、出力装置Aを介してM(=25
6)値画像が出力される(図22のステップS809参
照)。
【0103】上述のように、本画像処理システムでは、
ハイライトの明るさの程度に応じ、かつ、エッジ検出し
ながら、処理画素に適した多値化処理が行われるので、
より高画質の多値変換をすることが可能となる。また、
本実施形態では、ハイライト検出処理、ハイライトエッ
ジ検出処理、及びそれに伴う多値化処理において、これ
までにも述べたとおり、フィルタサイズを17×17、
9×9、5×5等を用いたが、他のサイズのフィルタや
重みつきフィルタ等を用いて処理してもよい。また、ハ
イライト検出処理やハイライトエッジ検出処理は2段階
で行われているが、これをさらに段階を増やして精度を
高めることも可能である。
【0104】一方、処理対象画素が3値、4値等の低階
調画素の場合には、2値の場合で黒画素数基準であった
ものを、平均濃度を基準に判定処理することによって、
容易に処理することが可能である。その場合、これらに
付随する多値化処理を適宜設定してもよい。以上が、画
像処理モードAの処理フローである。
【0105】(2)画像処理モードB 次に、画像処理モードBの処理を図22を用いて説明す
る。はじめに、前処理が行われ(ステップS810,S
811)、入力されたM(=256)値の画像に対し
て、フィルタ処理Bが実施される(図23のステップS
810)。フィルタ処理Bは、処理系の画質劣化特性を
考慮し、出力装置B949の特性に合わせてMTFを補
正することが主な目的である。図3(b)のフィルタ係
数を用い、入力画像に対して積和演算を行うことによっ
て、画像処理する。なお、ここでは3×3画素サイズの
フィルタを用いているが、その他のサイズでもよいし、
他のフィルタ係数を用いても良い。
【0106】こうして得られたフィルタ処理後の画素に
対し、ガンマ補正Bを施す(ステップS811)。ここ
でも、前述の画像処理モードAの説明のとおり、後段の
誤差拡散処理の特性と、出力装置B949の特性を考慮
して補正処理する。本処理によって、出力装置Bの特性
に合わせて階調が補正されるため、出力画像の画質が劣
化しない。具体的には、図4(b)の特性を持つ関数に
よって行うが、出力装置の特性に応じて切り替えても良
い。以上が前処理(ステップS810,S811)であ
る。画像処理モードAの説明と同様に、前処理における
画像処理はこれに限るものでない。画像出力装置を変更
した場合等、他の要望がある場合には、適宜前処理で行
われる画像処理を変更してもよい。
【0107】次に、得られた画像に対し、階調変換(N
値化)処理(ステップS812)が行われる。本実施形
態では、画像処理モードAで行われる階調変換処理(ス
テップS804)と同様周知の誤差拡散2値化処理を施
す。最後に出力装置B949を介してN(=2)値誤差
拡散画像を出力し、処理を終了する。
【0108】(3)画像処理モードC はじめに、前処理(ステップS814,S815)にお
いては、入力されたM(=256)値の画像に対して、
フィルタ処理Cが実施される(図22のステップS81
4)。フィルタ処理Cは、処理系の画質劣化特性を考慮
し、出力装置Cの特性に合わせてMTFを補正すること
が主な目的である。図3(c)のフィルタ係数を用い、
入力画像に対して積和演算を行うことによって、画像処
理する。なお、ここでは3×3画素サイズのフィルタを
用いているが、その他のサイズでもよいし、他のフィル
タ係数を用いても良い。
【0109】こうして得られたフィルタ処理後の画素に
対し、ガンマ補正Cを施す(ステップS815)。ここ
でも、前述の画像処理モードA、画像処理モードBの前
処理と同様に、後段の出力装置C950の特性を考慮し
て補正処理する。本処理によって、出力装置C950の
特性に合わせて階調が補正されるため、出力画像の画質
が劣化しない。具体的には、図4(c)の特性を持つ関
数によって行うが、出力装置の特性に応じて適宜切り替
えても良い。以上が前処理(ステップS814,S81
5)である。なお、画像処理モードA、画像処理モード
Bと同様に、前処理部で適用される画像処理はこれに限
るものでない。画像出力装置を変更した場合等、他の要
望がある場合には、適宜前処理で行われる画像処理を変
更してもよい。最後に出力装置Cを介してM(=25
6)値画像を出力し、処理を終了する(S816)。
【0110】C:変形例 (1)本実施形態では、複数の出力装置が接続された場
合を説明したが、多階調出力装置を1台のみ接続した場
合においても、同様の考え方で各画像処理モードに応じ
て前処理を切り換えることが可能である。この場合の装
置の概略図を図43に示す。各回路の動作は同様である
から、図中の画像出力装置D951の番号以外は同一の
番号とした。この場合、出力装置D951は多階調(M
階調)出力可能な装置で、画像処理モードAと画像処理
モードC時にはM階調出力し、画像処理モードB時には
N階調出力する。各画像処理モードの前処理は、処理系
の画質劣化特性等考慮し、それぞれに適合した前処理を
行うことになる。
【0111】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
細かなエッジ等を損なうことなく、より高画質な多諧調
画像を得ることができる。より詳細に言えば、人物像の
髪の模様等に代表される複数の線分で構成される複雑な
エッジ成分(特に、点対称なエッジ)を簡単な構成で高
精度に検出することができ、また、中間調に現れやすい
低周波エッジ部や、人物像の髪の毛模様等の複雑なエッ
ジを保存し、かつ、劣化の少ない(雑音に強い)、良好
な多値変換処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の画像処理装置に複数の画像出力装置
が接続された場合のブロック図である。
【図2】 図1に示される前処理部のブロック図であ
る。
【図3】 各画像処理モードで使用されるフィルタの一
例である。
【図4】 各画像処理モードで使用されるガンマ補正関
数の一例である。
【図5】 階調復元回路947の構成を示すブロック図
である。
【図6】 本画像処理システムにおける、第1多値化回
路の概略構成図である。
【図7】 本画像処理システムにおける、高周波エッジ
部の多値化処理に用いるフィルタの一例である。
【図8】 本画像処理システムにおける、第2多値化回
路のブロック図である。
【図9】 本画像処理システムにおける、低周波エッジ
部の多値化処理に用いるフィルタの一例である。
【図10】 本画像処理システムにおける、第3多値化
回路に用いられるフィルタの一例である。
【図11】 本画像処理システムにおける、第3多値化
回路のブロック図である。
【図12】 本画像処理システムにおける、第4多値化
回路のブロック図である。
【図13】 本画像処理システムにおける、第5多値化
回路のブロック図である。
【図14】 本画像処理システムにおける、エッジ検出
回路、ハイライト検出回路、ハイライトエッジ検出回路
のブロック図である。
【図15】 本画像処理システムにおける、エッジ検出
回路のブロック図である。
【図16】 本画像処理システムにおける、高周波エッ
ジ検出フィルタの一例である。
【図17】 本画像処理システムにおける、低周波エッ
ジ検出フィルタの一例である。
【図18】 本画像処理システムにおける、ハイライト
検出回路のブロック図である。
【図19】 本画像処理システムにおける、ハイライト
エッジ検出回路のブロック図である。
【図20】 本画像処理システムにおける、第1ハイラ
イトエッジ検出回路で用いられるフィルタの一例であ
る。
【図21】 本画像処理システムにおける、第2ハイラ
イトエッジ検出回路で用いられるフィルタの一例であ
る。
【図22】 本画像処理装置の処理を示すフローチャー
トである。
【図23】 本実施形態における階調復元処理動作を説
明するフローチャートである。
【図24】 高周波エッジ検出フィルタの動作を説明す
るために示したエッジの一例である。
【図25】 図24のエッジに対し、図16のフィルタ
を適用した例である。
【図26】 本画像システムにおける、高周波エッジ検
出回路の動作を示すフローチャートである。
【図27】 本画像システムにおける、高周波エッジ部
の多値化処理、第1多値化回路の動作を示すフローチャ
ートである。
【図28】 図24に対し、図7のフィルタを適用した
例である。
【図29】 低周波エッジ検出フィルタの動作を説明す
るために示したエッジの一例である。
【図30】 図29に対し、図7のフィルタを適用した
例である。
【図31】 本画像処理システムにおける、低周波エッ
ジ検出回路の動作を示すフローチャートである。
【図32】 本画像処理システムにおける、低周波エッ
ジ部の多値化処理、低周波エッジ検出回路の動作を示す
フローチャートである。
【図33】 図29に対し低周波エッジ部多値化処理を
施す際に、処理対象となる領域を示した図である。
【図34】 図33(図29)に対し、図9のフィルタ
を適用した後、低周波エッジ部多値化に用いる画素を示
した図である。
【図35】 図33(図29)に対し、図9のフィルタ
を適用した例である。
【図36】 ハイライト検出回路の動作を説明するため
に示した画素群の一例である。
【図37】 本画像処理システムにおける、第3多値化
回路の動作を示すために図36の処理対象領域を示した
図である。
【図38】 本画像処理システムにおける、第1ハイラ
イトエッジ検出回路の動作を説明するために示した画素
群の一例である。
【図39】 図20のフィルタを図38に適用した例で
ある。
【図40】 本画像処理システムにおける、第1ハイラ
イトエッジ検出回路の動作を説明するためのフローチャ
ートである。
【図41】 図21のフィルタを図36に適用した例で
ある。
【図42】 本画像処理システムにおける、第2ハイラ
イトエッジ検出回路の動作を説明するためのフローチャ
ートである。
【図43】 本発明の画像処理装置に多値調出力可能な
画像出力装置1台が接続された場合の構成を示すブロッ
ク図である。
【図44】 従来の画像蓄積装置の一例である。
【図45】従来用いられてきたエッジ検出フィルタおよ
び多値化フィルタの例である。
【図46】 従来のエッジ検出フィルタで検出が困難な
エッジパタンの例である。
【図47】 図46のエッジを検出するエッジ検出パタ
ンフィルタである。
【符号の説明】
920〜927 第1〜第8領域パタン設定回路(領域
設定手段) 928〜935 演算回路(濃度分散値算出手段) 936 階調変換回路(階調変換手段)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 N値の入力画像データをM値(M>N)
    の多階調画像データに変換する画像処理装置において、 処理対象画素の周囲に異なる方向性を持った複数の領域
    を設定する領域設定手段と、 前記領域設定手段によって設定された各領域における濃
    度分散値を算出する濃度分散値算出手段と、 前記各領域のうち濃度分散値の大きい方から所定数の領
    域を除くとともに、残った領域の平均濃度を算出してM
    値の多階調画像データとして出力する階調変換手段とを
    具備することを特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】 前記階調変換手段は、前記各領域のうち
    濃度分散値の最も大きい領域を除くとともに、残った領
    域の平均濃度を算出してM値の多階調画像データとして
    出力することを特徴とする請求項1記載の画像処理装
    置。
JP7195637A 1995-07-31 1995-07-31 画像処理装置 Pending JPH0946517A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7224832B2 (en) 2002-03-08 2007-05-29 Sharp Kabushiki Kaisha Image coding device, and image decoding device using irreversable coding without mask image

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US7224832B2 (en) 2002-03-08 2007-05-29 Sharp Kabushiki Kaisha Image coding device, and image decoding device using irreversable coding without mask image

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