JPH0944814A - 垂直磁気記録用薄膜磁気ヘッド及びその製造方法 - Google Patents
垂直磁気記録用薄膜磁気ヘッド及びその製造方法Info
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- JPH0944814A JPH0944814A JP18682895A JP18682895A JPH0944814A JP H0944814 A JPH0944814 A JP H0944814A JP 18682895 A JP18682895 A JP 18682895A JP 18682895 A JP18682895 A JP 18682895A JP H0944814 A JPH0944814 A JP H0944814A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】媒体摺動面13cに露出する補助磁極の稜線4
aが主磁極の稜線6aと非平行であり、かつ主磁極の形
成面6cと対面する補助磁極の端面4cが非平行で、そ
れらの間の距離Gが媒体摺動面13cからヘッド奥行方
向に向かって大きくなる構造とした。製造方法は補助磁
極用磁性基板40に直交するV字状溝14,15を形成
する工程を含む。 【効果】補助磁極の稜線は主磁極と非平行なので、再生
時の疑似信号を抑圧できる。主磁極と補助磁極の間の漏
洩磁束が少ないので、インダクタンスが小さく、記録再
生効率の高い薄膜磁気ヘッドが実現できる。
aが主磁極の稜線6aと非平行であり、かつ主磁極の形
成面6cと対面する補助磁極の端面4cが非平行で、そ
れらの間の距離Gが媒体摺動面13cからヘッド奥行方
向に向かって大きくなる構造とした。製造方法は補助磁
極用磁性基板40に直交するV字状溝14,15を形成
する工程を含む。 【効果】補助磁極の稜線は主磁極と非平行なので、再生
時の疑似信号を抑圧できる。主磁極と補助磁極の間の漏
洩磁束が少ないので、インダクタンスが小さく、記録再
生効率の高い薄膜磁気ヘッドが実現できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は垂直磁気記録用薄膜磁気
ヘッドおよびその製造方法に関する。
ヘッドおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高密度記録に好適な垂直磁気記録ヘッド
として、主磁極励磁型ヘッドが各種提案されている。そ
の一例は特開昭60−66308号公報に開示され、こ
れを図13に示す。信号コイル23を巻いた主磁極26
を、非磁性充填材25を介して補助磁極24によって挟
んだ構造である。通常主磁極26は磁性薄膜で形成し、
補助磁極24にはフェライト磁性材等が用いられる。主
磁極26と補助磁極24の先端部の距離Gは深さ方向に
一定で、この値はヘッドの記録再生効率が最大になるよ
うに決定される。摺動面における補助磁極24の稜線2
4aは、主磁極26の稜線26aと非平行にし、補助磁
極24の稜線24aにおいて記録再生する疑似信号を抑
圧している。また図14は、特開平2−12608号公
報に開示された例で、信号コイル23や補助磁極24を
薄膜で形成した薄膜形磁気ヘッドである。この場合、主
磁極26aと補助磁極24の対向面24cの距離Gは深
さ方向に平行で、補助磁極24のエッジ部に丸み24a
をつけることにより疑似信号を抑圧することができる。
として、主磁極励磁型ヘッドが各種提案されている。そ
の一例は特開昭60−66308号公報に開示され、こ
れを図13に示す。信号コイル23を巻いた主磁極26
を、非磁性充填材25を介して補助磁極24によって挟
んだ構造である。通常主磁極26は磁性薄膜で形成し、
補助磁極24にはフェライト磁性材等が用いられる。主
磁極26と補助磁極24の先端部の距離Gは深さ方向に
一定で、この値はヘッドの記録再生効率が最大になるよ
うに決定される。摺動面における補助磁極24の稜線2
4aは、主磁極26の稜線26aと非平行にし、補助磁
極24の稜線24aにおいて記録再生する疑似信号を抑
圧している。また図14は、特開平2−12608号公
報に開示された例で、信号コイル23や補助磁極24を
薄膜で形成した薄膜形磁気ヘッドである。この場合、主
磁極26aと補助磁極24の対向面24cの距離Gは深
さ方向に平行で、補助磁極24のエッジ部に丸み24a
をつけることにより疑似信号を抑圧することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】主磁極励磁型ヘッドの
記録再生効率を向上するには、主磁極26から補助磁極
24に至る磁気回路(以下リターンパスという)の磁気
抵抗を低減する必要がある。そのため、補助磁極24の
断面積を大きくし、主磁極26と補助磁極24の距離を
小さくして磁気回路を短くするとよい。
記録再生効率を向上するには、主磁極26から補助磁極
24に至る磁気回路(以下リターンパスという)の磁気
抵抗を低減する必要がある。そのため、補助磁極24の
断面積を大きくし、主磁極26と補助磁極24の距離を
小さくして磁気回路を短くするとよい。
【0004】しかし、これらはいずれもインダクタンス
の増加を生じてしまう。また磁気回路を短くすると主磁
極26から補助磁極24への磁束漏洩が増大し、記録再
生効率の低下させる。よってこれだけでは、単位インダ
クタンス当たりの出力の大幅な向上は期待できない。
の増加を生じてしまう。また磁気回路を短くすると主磁
極26から補助磁極24への磁束漏洩が増大し、記録再
生効率の低下させる。よってこれだけでは、単位インダ
クタンス当たりの出力の大幅な向上は期待できない。
【0005】本発明の目的は、疑似信号を抑圧しつつ、
記録再生効率が高い垂直磁気記録用薄膜磁気ヘッドおよ
びその製造方法を提供することにある。
記録再生効率が高い垂直磁気記録用薄膜磁気ヘッドおよ
びその製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のヘッドの構造
は、少なくとも一部が磁性体よりなる基板1の表面に環
状の信号コイル3を形成したバック部17と、主磁極6
と補助磁極4を非磁性充填材5を介して対向させたフロ
ント部18とを有し、これらを信号コイル3が鎖交する
よう接合してなる垂直磁気記録用薄膜磁気ヘッド20に
おいて、媒体摺動面13cに露出する補助磁極の稜線4
aが主磁極の稜線6aと非平行であり、かつ主磁極の形
成面6cと対面する補助磁極の端面4cが非平行で、そ
れらの間の距離Gが媒体摺動面13cからフロント部の
接合面19に向かって大きくなる構造となるようにした
ことに特徴がある。
は、少なくとも一部が磁性体よりなる基板1の表面に環
状の信号コイル3を形成したバック部17と、主磁極6
と補助磁極4を非磁性充填材5を介して対向させたフロ
ント部18とを有し、これらを信号コイル3が鎖交する
よう接合してなる垂直磁気記録用薄膜磁気ヘッド20に
おいて、媒体摺動面13cに露出する補助磁極の稜線4
aが主磁極の稜線6aと非平行であり、かつ主磁極の形
成面6cと対面する補助磁極の端面4cが非平行で、そ
れらの間の距離Gが媒体摺動面13cからフロント部の
接合面19に向かって大きくなる構造となるようにした
ことに特徴がある。
【0007】本発明のヘッド製造方法は、補助磁極用の
磁性基板40の表面に、互いに直交する複数のV字状溝
14,15を形成する工程と、V字状溝14,15に非
磁性材5を充填して平坦化する工程と、非磁性充填材5
上でV字状溝14,15が交差する所定位置に複数の主
磁極6を形成する工程と、これを素子列または各素子に
分割してフロント部18を得る工程と、少なくとも一部
が磁性体よりなる基板1の表面に複数の環状の信号コイ
ル3を形成する工程と、これを素子列または各素子に分
割してバック部17を得る工程と、フロント部18を起
立させ、主磁極6が信号コイル3と鎖交するようにバッ
ク部17と接着する工程からなることに特徴がある。
磁性基板40の表面に、互いに直交する複数のV字状溝
14,15を形成する工程と、V字状溝14,15に非
磁性材5を充填して平坦化する工程と、非磁性充填材5
上でV字状溝14,15が交差する所定位置に複数の主
磁極6を形成する工程と、これを素子列または各素子に
分割してフロント部18を得る工程と、少なくとも一部
が磁性体よりなる基板1の表面に複数の環状の信号コイ
ル3を形成する工程と、これを素子列または各素子に分
割してバック部17を得る工程と、フロント部18を起
立させ、主磁極6が信号コイル3と鎖交するようにバッ
ク部17と接着する工程からなることに特徴がある。
【0008】
【作用】本発明のヘッド構造によれば、補助磁極4は摺
動面13c付近では主磁極6に近いが、接合面19付近
では主磁極6に遠いので、主磁極6と補助磁極4の間の
漏洩磁束が少なく、リターンパスの磁気抵抗が低い。よ
ってインダクタンスが小さく、記録再生効率の高い薄膜
磁気ヘッドとすることができる。また、摺動面13cの
補助磁極の稜線4aは主磁極の稜線6aと非平行なの
で、再生時の疑似信号を抑圧できる。
動面13c付近では主磁極6に近いが、接合面19付近
では主磁極6に遠いので、主磁極6と補助磁極4の間の
漏洩磁束が少なく、リターンパスの磁気抵抗が低い。よ
ってインダクタンスが小さく、記録再生効率の高い薄膜
磁気ヘッドとすることができる。また、摺動面13cの
補助磁極の稜線4aは主磁極の稜線6aと非平行なの
で、再生時の疑似信号を抑圧できる。
【0009】本発明のヘッド製造方法では、補助磁極4
の材料となる磁性基板40にあらかじめ直交するV字状
溝14,15を形成するという簡単な方法で、本発明の
ヘッド構造の特徴である補助磁極の稜線4aと端面4c
の形状を得ることができる。
の材料となる磁性基板40にあらかじめ直交するV字状
溝14,15を形成するという簡単な方法で、本発明の
ヘッド構造の特徴である補助磁極の稜線4aと端面4c
の形状を得ることができる。
【0010】
【実施例】以下本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。
る。
【0011】図1は本発明による垂直磁気記録用薄膜磁
気ヘッド20の一実施例を示す斜視図、図2はその平面
図、図3はA−A’断面図である。1は磁性材からなる
基板、2はコイル絶縁層、3は薄膜で形成された信号コ
イルで、以下これらをバック部17と呼ぶ。4は補助磁
極、5は非磁性充填材、6は主磁極、7は主磁極厚肉
部、8は保護膜で、以下これらをフロント部18と呼
ぶ。フロント部18とバック部17は、接合面19a,
19bで磁気的に接合し、信号コイル3と鎖交する。ま
た12はヘッド支持体、13は記録媒体である。
気ヘッド20の一実施例を示す斜視図、図2はその平面
図、図3はA−A’断面図である。1は磁性材からなる
基板、2はコイル絶縁層、3は薄膜で形成された信号コ
イルで、以下これらをバック部17と呼ぶ。4は補助磁
極、5は非磁性充填材、6は主磁極、7は主磁極厚肉
部、8は保護膜で、以下これらをフロント部18と呼
ぶ。フロント部18とバック部17は、接合面19a,
19bで磁気的に接合し、信号コイル3と鎖交する。ま
た12はヘッド支持体、13は記録媒体である。
【0012】本実施例の特徴は、図2において、摺動面
に露出する補助磁極4の一方の稜線4aをV字状とし
(例えばφ=90°)、主磁極6の稜線6aと非平行と
したことにある。補助磁極4の稜線4aはV字状に限る
ことなく、逆V字状や曲線状などでもよい。補助磁極4
の他方の稜線4bは、図面では稜線6aと平行にした
が、もちろんこれも非平行とすることが望ましい。
に露出する補助磁極4の一方の稜線4aをV字状とし
(例えばφ=90°)、主磁極6の稜線6aと非平行と
したことにある。補助磁極4の稜線4aはV字状に限る
ことなく、逆V字状や曲線状などでもよい。補助磁極4
の他方の稜線4bは、図面では稜線6aと平行にした
が、もちろんこれも非平行とすることが望ましい。
【0013】また、図3において、主磁極6と対面する
補助磁極4の端面4cを傾斜させ(例えばγ=45
°)、主磁極の形成面6cと非平行とした。すなわち摺
動面13cから接合面19bに向かって、主磁極形成面
6cと補助磁極端面4cの距離Gが増大する構造とし
た。
補助磁極4の端面4cを傾斜させ(例えばγ=45
°)、主磁極の形成面6cと非平行とした。すなわち摺
動面13cから接合面19bに向かって、主磁極形成面
6cと補助磁極端面4cの距離Gが増大する構造とし
た。
【0014】本実施例の構造によれば、補助磁極4は摺
動面13c付近では主磁極6に近いが、接合面19b付
近では主磁極6に遠いので、主磁極6と補助磁極4の間
の漏洩磁束が少なく、リターンパスの磁気抵抗が低い。
よってインダクタンスが小さく、記録再生効率の高い薄
膜磁気ヘッドとすることができる。
動面13c付近では主磁極6に近いが、接合面19b付
近では主磁極6に遠いので、主磁極6と補助磁極4の間
の漏洩磁束が少なく、リターンパスの磁気抵抗が低い。
よってインダクタンスが小さく、記録再生効率の高い薄
膜磁気ヘッドとすることができる。
【0015】次に、前記実施例の薄膜磁気ヘッドの製造
工程を図4ないし図11を用いて説明する。
工程を図4ないし図11を用いて説明する。
【0016】図4ないし図8はフロント部18の製造工
程を示す。
程を示す。
【0017】図4では、フェライトなどの磁性基板40
上に、ダイサやイオンエッチング等により互いに直交す
る複数のV字状溝14、15を形成する。溝14の角度
φは、図2における補助磁極4の稜線4aの形状を決定
し、溝15の角度γは、図3における補助磁極4の端面
4cの傾斜角γを決定する。これらの溝14,15に非
磁性充填材5を埋め込み、研磨により表面を平坦化す
る。その時非磁性充填材5は、溝の頂点14aの上に厚
みGだけ残るようにする。この厚みGは主磁極6と補助
磁極4の距離を決定する。非磁性充填材5は、ガラスを
溶融充填すること、またはフォルステライトなどの非磁
性セラミクスを蒸着或いはスパッタリングすることによ
り形成する。
上に、ダイサやイオンエッチング等により互いに直交す
る複数のV字状溝14、15を形成する。溝14の角度
φは、図2における補助磁極4の稜線4aの形状を決定
し、溝15の角度γは、図3における補助磁極4の端面
4cの傾斜角γを決定する。これらの溝14,15に非
磁性充填材5を埋め込み、研磨により表面を平坦化す
る。その時非磁性充填材5は、溝の頂点14aの上に厚
みGだけ残るようにする。この厚みGは主磁極6と補助
磁極4の距離を決定する。非磁性充填材5は、ガラスを
溶融充填すること、またはフォルステライトなどの非磁
性セラミクスを蒸着或いはスパッタリングすることによ
り形成する。
【0018】図5では、V字状溝15に沿って、非磁性
充填材5の表面ににダイサやイオンエッチング等により
浅溝16を形成する。次に浅溝16に、主磁極厚肉部7
となる磁性膜をスパッタリング等により形成し平坦化す
る。主磁極厚肉部7は、記録時の信号磁束を主磁極先端
に集中させるとともに、フロント部18とバック部17
の接合部19aの磁気抵抗を下げる。その形状は図面で
は断面が三角形としたが、円弧状、矩形状などでもよ
い。
充填材5の表面ににダイサやイオンエッチング等により
浅溝16を形成する。次に浅溝16に、主磁極厚肉部7
となる磁性膜をスパッタリング等により形成し平坦化す
る。主磁極厚肉部7は、記録時の信号磁束を主磁極先端
に集中させるとともに、フロント部18とバック部17
の接合部19aの磁気抵抗を下げる。その形状は図面で
は断面が三角形としたが、円弧状、矩形状などでもよ
い。
【0019】図6では、非磁性充填材5と主磁極厚肉部
7の上面に、主磁極6となる磁性膜をスパッタリング等
により成膜する。主磁極6は記録密度で決まる所定の膜
厚0.2μで、先端部は所定のトラック幅が10μをも
ち、後端部は主磁極厚肉部7と磁気的に接合するように
パターニングする。主磁極6のパターニング位置は、溝
14の頂点14a上で、かつ溝15の斜面上とする。こ
のようにして多数個の素子を形成する。主磁極6および
主磁極厚肉部7の磁性材料には、Co−Ta−Zr系ア
モルファス合金を用いた。その上にフォルステライトな
どの保護膜8をスパッタリングあるいは蒸着等により被
着した。
7の上面に、主磁極6となる磁性膜をスパッタリング等
により成膜する。主磁極6は記録密度で決まる所定の膜
厚0.2μで、先端部は所定のトラック幅が10μをも
ち、後端部は主磁極厚肉部7と磁気的に接合するように
パターニングする。主磁極6のパターニング位置は、溝
14の頂点14a上で、かつ溝15の斜面上とする。こ
のようにして多数個の素子を形成する。主磁極6および
主磁極厚肉部7の磁性材料には、Co−Ta−Zr系ア
モルファス合金を用いた。その上にフォルステライトな
どの保護膜8をスパッタリングあるいは蒸着等により被
着した。
【0020】図7では、各素子の境界部に溝14に沿っ
たV字状の溝10を入れ、素子の摺動幅形状を決定す
る。
たV字状の溝10を入れ、素子の摺動幅形状を決定す
る。
【0021】図8では、基板40を溝15の方向に切断
し、フロント部の素子列を得る。なお、この場合各素子
に分割してもよい。さらに切断面の一方に溝11を形成
する。溝11の幅と深さは、バック部の信号コイル3を
跨ぐのに十分な寸法とする。これで、主磁極6と補助磁
極4からなるフロント部18が完成する。
し、フロント部の素子列を得る。なお、この場合各素子
に分割してもよい。さらに切断面の一方に溝11を形成
する。溝11の幅と深さは、バック部の信号コイル3を
跨ぐのに十分な寸法とする。これで、主磁極6と補助磁
極4からなるフロント部18が完成する。
【0022】図9ないし図10はバック部17の製造工
程を示す。
程を示す。
【0023】図9では、フェライトなどの磁性基板1に
コイル絶縁層2として、SiO2 、Al2 O3 等の非磁
性材をスパッタリング等により形成する。この上にCr
/Cu/Cr(Crは接合層)導体を蒸着して複数の信
号コイル3を形成する。その後、フロント部と接合する
部分となるスルーホール9を形成する。
コイル絶縁層2として、SiO2 、Al2 O3 等の非磁
性材をスパッタリング等により形成する。この上にCr
/Cu/Cr(Crは接合層)導体を蒸着して複数の信
号コイル3を形成する。その後、フロント部と接合する
部分となるスルーホール9を形成する。
【0024】なお、基板1として、非磁性セラミクス基
板の一部に磁性体を埋め込んだ構造も可能で、その磁性
体部分に信号コイル3を形成すればよい。
板の一部に磁性体を埋め込んだ構造も可能で、その磁性
体部分に信号コイル3を形成すればよい。
【0025】図10では基板1を切断し、バック部17
の素子列が完成する。なお、この場合各素子に分割して
もよい。
の素子列が完成する。なお、この場合各素子に分割して
もよい。
【0026】図11は組立て工程で、図8に示したフロ
ント部18を起立させ、図10に示したバック部17
と、接合部19a,19bにて接着する。その後摺動面
を所定の形状に加工し、各素子ごとに分割して図1のよ
うな薄膜磁気ヘッド20が完成する。
ント部18を起立させ、図10に示したバック部17
と、接合部19a,19bにて接着する。その後摺動面
を所定の形状に加工し、各素子ごとに分割して図1のよ
うな薄膜磁気ヘッド20が完成する。
【0027】以上の製造方法では、特に図4に示した工
程のように、補助磁極4の材料となる磁性基板40に直
交するV字状溝14,15を形成するという簡単な方法
で、本発明の特徴である補助磁極4の稜線4aと端面4
cの形状を得ることができる。
程のように、補助磁極4の材料となる磁性基板40に直
交するV字状溝14,15を形成するという簡単な方法
で、本発明の特徴である補助磁極4の稜線4aと端面4
cの形状を得ることができる。
【0028】次に実施例の薄膜磁気ヘッドの性能を図面
で説明する。図12は、摺動面における主磁極6と補助
磁極4の間の距離Gを変えたときの、薄膜磁気ヘッド2
0の出力特性(単位インダクタンス当たりの出力)を示
したものである。媒体13にはCoCr/NiFe 2
層膜媒体を用いた。記録密度は50kBPIである。従
来の薄膜磁気ヘッド(曲線32)に比較して本実施例の
薄膜磁気ヘッド(曲線31)は、出力が3dB増大し
た。これは、リターンパスの磁気抵抗を増加させずに、
主磁極6と補助磁極4の磁束漏洩を低減できたためであ
る。なお距離Gは30μから100μにおいて出力が最
大になることがわかった。また本実施例の薄膜磁気ヘッ
ドでは、再生時の疑似信号も抑圧でき、周波数特性のう
ねりは0.5dB以下であった。
で説明する。図12は、摺動面における主磁極6と補助
磁極4の間の距離Gを変えたときの、薄膜磁気ヘッド2
0の出力特性(単位インダクタンス当たりの出力)を示
したものである。媒体13にはCoCr/NiFe 2
層膜媒体を用いた。記録密度は50kBPIである。従
来の薄膜磁気ヘッド(曲線32)に比較して本実施例の
薄膜磁気ヘッド(曲線31)は、出力が3dB増大し
た。これは、リターンパスの磁気抵抗を増加させずに、
主磁極6と補助磁極4の磁束漏洩を低減できたためであ
る。なお距離Gは30μから100μにおいて出力が最
大になることがわかった。また本実施例の薄膜磁気ヘッ
ドでは、再生時の疑似信号も抑圧でき、周波数特性のう
ねりは0.5dB以下であった。
【0029】以上説明した実施例は一例にすぎず、ヘッ
ドの材料や磁極の形状は本発明の趣旨の範囲で幾通りの
変形が可能であり、これらは全て有効である。
ドの材料や磁極の形状は本発明の趣旨の範囲で幾通りの
変形が可能であり、これらは全て有効である。
【0030】
【発明の効果】本発明のヘッド構造によれば、補助磁極
は摺動面付近では主磁極に近いが、接合面付近では主磁
極に遠いので、主磁極と補助磁極の間の漏洩磁束が少な
く、リターンパスの磁気抵抗が低い。よってインダクタ
ンスが小さく、記録再生効率の高い薄膜磁気ヘッドを提
供することができる。また摺動面の補助磁極の稜線は主
磁極と非平行なので、再生時の疑似信号を抑圧できる。
は摺動面付近では主磁極に近いが、接合面付近では主磁
極に遠いので、主磁極と補助磁極の間の漏洩磁束が少な
く、リターンパスの磁気抵抗が低い。よってインダクタ
ンスが小さく、記録再生効率の高い薄膜磁気ヘッドを提
供することができる。また摺動面の補助磁極の稜線は主
磁極と非平行なので、再生時の疑似信号を抑圧できる。
【0031】また本発明の製造方法では、補助磁極の材
料となる磁性基板に直交するV字状溝を形成するという
簡単な方法で、本発明ヘッドの特徴である補助磁極の稜
線と端面の形状を得ることができる。
料となる磁性基板に直交するV字状溝を形成するという
簡単な方法で、本発明ヘッドの特徴である補助磁極の稜
線と端面の形状を得ることができる。
【図1】本発明による垂直磁気記録用薄膜磁気ヘッドの
一実施例を示す斜視図。
一実施例を示す斜視図。
【図2】本発明による垂直磁気記録用薄膜磁気ヘッドの
一実施例を示す平面図。
一実施例を示す平面図。
【図3】本発明による垂直磁気記録用薄膜磁気ヘッドの
一実施例を示す断面図。
一実施例を示す断面図。
【図4】本発明による垂直磁気記録用薄膜磁気ヘッドの
フロント部の製造の第一工程の説明図。
フロント部の製造の第一工程の説明図。
【図5】本発明による垂直磁気記録用薄膜磁気ヘッドの
フロント部の製造の第二工程の説明図。
フロント部の製造の第二工程の説明図。
【図6】本発明による垂直磁気記録用薄膜磁気ヘッドの
フロント部の製造の第三工程の説明図。
フロント部の製造の第三工程の説明図。
【図7】本発明による垂直磁気記録用薄膜磁気ヘッドの
フロント部の製造の第四工程の説明図。
フロント部の製造の第四工程の説明図。
【図8】本発明による垂直磁気記録用薄膜磁気ヘッドの
フロント部の断面図。
フロント部の断面図。
【図9】本発明による垂直磁気記録用薄膜磁気ヘッドの
バック部の製造の第一工程の説明図。
バック部の製造の第一工程の説明図。
【図10】本発明による垂直磁気記録用薄膜磁気ヘッド
のバック部の製造の第二工程の説明図。
のバック部の製造の第二工程の説明図。
【図11】本発明による垂直磁気記録用薄膜磁気ヘッド
のフロント部とバック部の組立て工程の説明図。
のフロント部とバック部の組立て工程の説明図。
【図12】本発明による垂直磁気記録用薄膜磁気ヘッド
の特性図。
の特性図。
【図13】従来の垂直磁気記録用磁気ヘッドの一例を示
す説明図。
す説明図。
【図14】従来の垂直磁気記録用磁気ヘッドの他の例を
示す説明図。
示す説明図。
1…基板、 3…信号コイル、 4…補助磁極、 4a…補助磁極の稜線、 4c…補助磁極の端面、 5…非磁性充填材、 6…主磁極、 17…バック部、 18…フロント部、 19…接合面、 20…垂直磁気記録用薄膜磁気ヘッド。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿部 光雄 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所マルチメディアシステム開 発本部内 (72)発明者 土屋 敏雄 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所マルチメディアシステム開 発本部内 (72)発明者 小西 捷雄 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所マルチメディアシステム開 発本部内 (72)発明者 植村 典夫 東京都千代田区丸の内二丁目1番2号日立 金属株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】一部が磁性体よりなる基板の表面に環状の
信号コイルを形成したバック部と、主磁極と補助磁極を
非磁性充填材を介して対向させたフロント部とを含み、
これらを上記信号コイルが鎖交するように接合してなる
垂直磁気記録用薄膜磁気ヘッドにおいて、媒体摺動面に
露出する上記補助磁極の稜線が上記主磁極の稜線と非平
行であり、上記主磁極の形成面と対面する上記補助磁極
の端面が非平行で、それらの間の距離Gが上記媒体摺動
面から上記フロント部の接合面に向かって大きくなる構
造となるようにしたことを特徴とする垂直磁気記録用薄
膜磁気ヘッド。 - 【請求項2】補助磁極用の磁性基板の表面に、互いに直
交する複数のV字状溝を形成する工程と、上記V字状溝
に非磁性材を充填して平坦化する工程と、上記非磁性充
填材上で上記V字状溝が交差する所定位置に複数の主磁
極を形成する工程と、これを素子列または各素子に分割
してフロント部を得る工程と、少なくとも一部が磁性体
よりなる基板の表面に複数の環状の信号コイルを形成す
る工程と、これを素子列または各素子に分割してバック
部を得る工程と、上記フロント部を起立させ、上記主磁
極が上記信号コイルと鎖交するように上記バック部と接
着する工程からなることを特徴とする垂直磁気記録用薄
膜磁気ヘッドの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18682895A JPH0944814A (ja) | 1995-07-24 | 1995-07-24 | 垂直磁気記録用薄膜磁気ヘッド及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18682895A JPH0944814A (ja) | 1995-07-24 | 1995-07-24 | 垂直磁気記録用薄膜磁気ヘッド及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0944814A true JPH0944814A (ja) | 1997-02-14 |
Family
ID=16195331
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18682895A Pending JPH0944814A (ja) | 1995-07-24 | 1995-07-24 | 垂直磁気記録用薄膜磁気ヘッド及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0944814A (ja) |
-
1995
- 1995-07-24 JP JP18682895A patent/JPH0944814A/ja active Pending
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