JPH094467A - ガスタービン及びその運転方法 - Google Patents

ガスタービン及びその運転方法

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JPH094467A JP8078608A JP7860896A JPH094467A JP H094467 A JPH094467 A JP H094467A JP 8078608 A JP8078608 A JP 8078608A JP 7860896 A JP7860896 A JP 7860896A JP H094467 A JPH094467 A JP H094467A
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フレデリック・マーティン・ミラー
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガスタービン機関の寸法を増大せずに、ガス
タービン出力を増加する。 【解決手段】 中孔、及び圧縮機の前端にある第1段及
び圧縮機の後端にある最終段の間を伸びる多数の段で構
成された回転子を持ち、各段が周辺リム及び該周辺リム
に固定される多数の羽根を持つ回転子円板を持っている
圧縮機と、複数個の燃焼器で構成された燃焼装置と、燃
焼装置からの燃焼ガスによって駆動される多数のタービ
ン段とを持つガスタービンで、少なくとも圧縮機の最終
段の周辺リムに冷却空気を供給する手段を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は全般的に、ユーザ
が部品の変更を極く少なくして、ガスタービンのある高
温部品の空冷又は蒸気冷却を選べる様にすると共に、5
0及び60Hz タービンで、タービンのある部品を変更
なしに使うことが出来る様にする設計の変更を取り入れ
た、単純又は複合サイクル形式の新規な陸用ガスタービ
ンに関する。こゝで説明する発明は、特に、圧縮機吐出
圧力を高めることが出来る様にし、こうしてガスタービ
ンの出力を増加する為に、ガスタービンの軸流圧縮機の
最終段を冷却することに関する。
【0002】
【背景】現在の大形工業用(陸用)ガスタービンの条件
は、全出力状態で少なくとも240,000時間のクリ
ープ破壊寿命を圧縮機の回転子が持つことである。クリ
ープ破壊寿命を決定する時の主要な因子が圧縮機吐出空
気温度である。これは、圧縮機回転子(圧縮機の「回転
子」は圧縮機の種々の段の複数個の羽根つき円板又はホ
ィールを、円周方向に相隔たって軸方向に伸びる複数個
のボルトで一緒にまとめて構成される)の最終段のリム
が、圧縮機出口流路の空気温度に完全に露出されるから
である。従って、圧縮機空気出口温度が、所要のクリー
プ破壊寿命を達成する為に必要な回転子材料を定める。
従来、圧縮機出口温度は、CrMoV合金の様な低廉な
材料を使える様に、最後の圧縮機回転子円板のリムを約
750°Fの温度又はそれ以下に抑えようとして、その
温度に制限されていた。
【0003】圧縮機回転子円板にINCO−706の様
な更に高価な材料を使うことが出来るが、機械が巨大な
寸法である為、材料コストが禁止的である。運転コスト
が重要である発電用の新しいどんなガスタービン機関で
も、キロワット当たりのドル・コストを下げる必要性は
決まっている。そうする為、機関の寸法を増大せずに、
ガスタービン出力を増加することが必要である。この目
的を達成する最もよい方法は、圧縮機の圧力比を増加
し、従って、圧縮機の吐出圧力(CDP)を高くするこ
とである。この発明の実施例に従ってCDPを増加する
と、圧縮機の流量が2倍になり、従って、機関の出力が
2倍になるが、機関/フレームの寸法を増加することを
必要としない。圧縮機の吐出温度も増加すると云う点
で、この方法のマイナス面が生ずる。今の場合、約15
0°F上昇して約900°Fになる。
【0004】
【発明の開示】この発明では、高級な工業用ガスタービ
ン圧縮機の用途にそれ程高価でないCrMoV材料を使
う為には、圧縮機の最終段の円板リムの金属は825°
Fを越えさせてはならないこと、並びに圧縮機回転子の
中孔は700°Fを越えさせてはならないことが判っ
た。CDPの増加に伴って圧縮機吐出温度が約900°
Fに高くなると云う条件のもとで、この発明の主な目的
は、圧縮機最終段の円板リムを、約900°Fの上昇し
た圧縮機流路温度から約825°Fまで冷却し、かつ、
圧縮機中孔温度を約700°Fに保つことである。この
目標の達成に向かっての最初の工程は、圧縮機の主蒸気
静圧より高い圧力で、最終段の円板リムの領域に明確に
定められた量の冷却空気を供給することである。この発
明の主要な方式は、普通の配置の燃焼器ケーシング(即
ち圧縮機のディフューザより下流側にある)から圧縮機
吐出空気を抽出し、圧縮機の最終段に対する冷却空気の
源とすることである。燃焼器ケーシングから抽出された
冷却空気が、最初に熱交換器に送られ、そこでこの空気
を冷却する。次に流量制御弁、外部マニホルド装置及び
円周方向に配置された多数の半径方向供給管を介して、
この空気を圧縮機の回転子へ送り返す。冷却空気が半径
方向の管の中を流れ、環状CDP封じの上方及び前側の
内部360°室に送り出される。
【0005】冷却空気がこの室に入った後、それが後向
きに(即ち通常の圧縮機の空気流の方向と反対に)圧縮
機回転子後側空所まで流れる。その後、流れが3つの成
分部分に分割される。第1の部分は、圧縮機の最終段の
背後で圧縮機流路に放出される圧縮機パージ流になる。
冷却空気のこの成分を使って、高温の圧縮機の流れが圧
縮機回転子空所にとりこまれない様にする。第2の成分
は圧縮機回転子リム冷却空気となる。この第2の成分は
圧縮機回転子後側冷却板にある軸方向通路、及び羽根の
軸部と円板溝孔の底の間に形成された軸方向通路を流れ
て、圧縮機の最後の5段にある円板のリムを冷却する。
最後の3番目の冷却空気成分は回転子後側回転子空所を
CDP封じ/回転子温度制御空気供給空所から分離する
じゃま封じ(CDP封じの一体の一部分)を側路する。
冷却空気のこの第3の成分の若干が半径方向の管を介し
て、圧縮機の回転子に導入されて、中孔及び回転子円板
を冷却し、この第3の成分の残りの部分が予定の形で、
CDP封じを通り越して脱出し、最終的にガスタービン
内の燃焼ガスと混合される。
【0006】この発明の独特な特徴の1つは、圧縮機に
導入された時に、冷却空気の流れを差し向けるCDP封
じの設計である。CDP封じは後向きに伸びるじゃま封
じ(前に述べた)を持ち、これが上側圧縮機回転子空所
及び下側圧縮機回転子空所を部分的に限定する。上側空
所の流れがこの後前に述べた第1及び第2の流れ成分に
分割され、これに対して下側空所の流れが、CDP封じ
及び圧縮機回転子の中孔に対する冷却空気の第3の成分
の流れを供給する。じゃま封じは下側空所からの流れが
上側空所へ循環することをも防止する。その結果、下側
空所の流れは上側空所内の流れよりも一層温かい。この
方式により、圧縮機円板は、中孔では約700°F、リ
ムでは約800°Fの温度に制御することが出来る。
【0007】CDP封じの別の特徴は、それが回転子及
び固定子の両方の部品を同じ冷却された空気内に浴させ
ることが出来ることである。この為、回転子及び固定子
の両方の部品の定常状態の熱成長は比肩し得るものとな
り、圧縮機吐出空気(900°F)がその中を流れる封
じに較べた時、数値が一層低い。回転子及び固定子部品
の質量並びに熱伝達を釣り合わせて、比肩し得る熱応答
速度をもたらすことが出来る。この結果、CDP封じは
あらゆる運転状態で緊密なすき間を持つ。
【0008】この発明の別の特徴は、第2の冷却成分の
一部分として、圧縮機円板のリムを冷却するのに使われ
る手順である。670°Fで上側圧縮機後側回転子空所
に供給された冷却されたCDP空気が、後側冷却板にあ
る軸方向の孔を介して回転子にのせられる。冷却空気を
回転子にのせる時、空気が慣性リングとリムの間にある
最終円板のウエブの後側に衝突する。これが圧縮機円板
のウエブ並びにリムの冷却の助けになる。かなりの大き
さの冷却用の熱伝達表面積があるから、最終円板のリム
を825°Fまで冷却することはかなり容易であり、こ
の温度ではCrMoV円板材料は240,000時間よ
り長い間耐え抜くことが出来る。一旦低温の空気が、相
対的な空気温度が750°Fである回転子にのると、最
後の5つの円板で、円板溝孔の底(又はさねはぎ)と羽
根の軸部との間の溝孔を軸方向に流れるにまかせる。
【0009】この発明の別の特徴は、圧縮機回転子温度
制御装置である。温度制御が回転子温度制御空気を用い
て達成される。この空気は、CDP封じより前側の下側
後側空所から圧縮機回転子にのせられ、冷却空気の第3
の成分の一部分として、圧縮機の中孔の中に導入され
る。圧縮機の中孔の全体的な流れが予定の流れ要素に分
割され、これらの流れ要素が最後の5つの圧縮機円板の
間で半径方向外向きに差し向けられる。回転子の中孔の
流れの目的は、圧縮機の最後の5段の個々の円板の周り
に明確に限定された流れ及び熱伝達の環境を作り出すこ
とである。この熱伝達は、熱応答速度を固定子構造の熱
応答と釣合う点まで高める位に高くすべきである。回転
子と固定子構造の熱応答速度を釣合せることにより、ど
んな過渡状態又は定常状態の間でも、回転子と固定子の
半径方向の熱成長が釣合う様な熱成長の環境が得られ
る。圧縮機回転子の冷却空気が慣性リングを半径方向外
向きに通過する時、円板のさねはぎのIDで軸方向の溝
孔に計量される。冷却空気が圧縮機の流路内で放出され
ようとする種々の吐出圧力から、冷却空気は常に、圧縮
機の空気力学的な条件によって制御された明確に限定さ
れたシンク圧力へ流れることが判る。これは、圧縮機回
転子の冷却の設計が、設計状態でも、設計から外れた状
態でも、細かい設計を実行する際、一貫性を持つ流れパ
ラメータを持つことを保証する。
【0010】この発明にはこの他の幾つかの特徴も用い
られているが、後で更に詳しく説明する。広義に見る
と、この発明は、中孔、及び圧縮機の前端にある第1段
及び圧縮機の後端にある最終段の間を伸びる多数の段で
構成された回転子を持ち、各段が周辺リム及び該周辺リ
ムに固定された多数の羽根を持つ回転子円板を含む様な
圧縮機と、軸流圧縮機からの吐出空気を燃焼の為に利用
する複数個の燃焼器で構成された燃焼装置と、この燃焼
装置からの燃焼ガスによって駆動される多数のタービン
段とを含む陸用ガスタービンに於て、少なくとも圧縮機
の最終段の周辺リムに冷却空気を供給する手段を有する
陸用ガスタービンを提供する。
【0011】別の一面では、この発明は、回転子、及び
圧縮機の前端から後端まで伸びる複数個の羽根つき円板
及び関連するリムを含む圧縮機と、複数個の燃焼器と、
この燃焼器を取り囲んでいて、圧縮機からの空気を燃焼
器に差し向ける様に配置されたケーシングと、複数個の
燃焼器からの燃焼ガスによって駆動される多数の段を持
つタービンとを持ち、冷却空気を利用して圧縮機回転子
を冷却する陸用ガスタービンに於て、複数個の羽根つき
円板及び関連するリムの内、圧縮機の後端にある少なく
とも若干に対して圧縮機吐出空気を供給する、前記ケー
シング内の少なくとも1つの抽出ポート及び関連する配
管を有する陸用ガスタービンを提供する。
【0012】更に別の一面では、この発明は、回転子、
及び圧縮機の前端から後端まで伸びる複数個の羽根つき
円板及び関連するリムを含む圧縮機と、圧縮機からの燃
焼空気を受取る様に配置されたケーシングによって取り
囲まれた複数個の燃焼器と、複数個の燃焼器からの燃焼
ガスによって駆動される多数の段を含むタービンとを有
し、冷却空気を利用して圧縮機回転子を冷却する陸用ガ
スタービンで、少なくとも最後の円板及び関連するリム
を予定の温度に保つ方法に於て、ケーシングから冷却空
気を抽出し、この冷却空気を燃焼空気の流れる方向と向
流で圧縮機内に導入し、最後の円板及びそれに関連する
リムを予定の温度に冷却する工程を含む方法を提供す
る。
【0013】この発明の主な利点をまとめると次の通り
である。 1.圧縮機吐出空気温度が約150°F上昇するにも拘
わらず、圧縮機円板及び関連するハードウエア(例えば
スペーサ部材)に低廉なCrMoV材料を使うことが出
来る。この結果、各々のガスタービン機関にかなりのコ
スト低下が得られる。
【0014】2.圧縮機回転子及び固定子部品の両方を
同じ温度の空気内に浴させることにより、CDP封じの
すき間は緊密なレベルに保つことが出来る。CDP封じ
を浴させる空気は、約150°Fも一層低温で、その結
果熱成長が一層小さくなり、すき間は一層緊密になる。
CDP封じは、細かい設計段階の間に静止構造の質量を
容易に調節することにより、回転子及び固定子の熱応答
速度が釣合う様に設定する。その最終的な結果として、
CDP封じは漏れが一層少なくなり、劣化はかなり小さ
くなる。
【0015】3.明確に限定された圧縮機回転子冷却装
置によって、圧縮機の羽根及び片持ちベーンの先端のす
き間制御が著しく改善される。回転子の回転子熱応答速
度は一層速くなり、その為、圧縮機ベーン支持構造の熱
応答と釣合う状態に一層近づく。その他の目的及び利点
は、以下の詳しい説明から明らかなろう。
【0016】
【発明を実施する最善の態様】図1は単純サイクル単軸
ヘビー・デューティ・ガスタービン10の略図である。
このガスタービンは、回転子軸14を持つ多段軸流圧縮
機12で構成されているものと見なすことが出来る。空
気が16の所で圧縮機の入口に入り、軸流圧縮機12に
よって圧縮され、その後燃焼器18に吐出される。こゝ
で天然ガスの様な燃料を燃焼させて、タービン20を駆
動する高エネルギの燃焼ガスを発生する。タービン20
では、高温ガスのエネルギが仕事に変換され、その仕事
の若干を使って軸14を介して圧縮機12を駆動し、残
りは、電力を発生する為、回転子軸24(軸14の延長
部)を介して発電機22の様な負荷を駆動する為の有効
仕事に利用し得る。典型的な単純サイクル・ガスタービ
ンは燃料入力の30乃至35%を軸出力に変換する。残
りの1乃至2%を除く全部は、廃熱の形であって、26
の所でタービン20を出て行く。
【0017】図2は最も簡単な形の複合サイクルを示
す。この場合、26の所でタービン20を出て行く排ガ
スのエネルギが別の有効仕事に変換される。排ガスが熱
回収形蒸気発生器(HRSG)28に入り、そこでボイ
ラ式に水を蒸気に変換する。こうして発生された蒸気が
蒸気タービン30を駆動し、こゝで更に仕事を抽出し
て、軸32を介して、別の電力を発生する2番目の発電
機34の様な別の負荷を駆動する。ある形式では、ター
ビン20、30が共通の発電機を駆動する。電力だけを
発生する複合サイクルは、高級なガスタービンを使う
と、熱効率が50%乃至60%の範囲内にある。
【0018】図3は、この発明の焦点である、軸流圧縮
機12とタービン20の間の界面を詳しく示す。圧縮機
12からの空気が、普通の様に回転子14の周りに円周
方向に配置された、他の点では従来通りの幾つかの燃焼
器36(1つを図示してある)に吐出される。この発明
のガスタービン10が軸流圧縮機12を含み、その後端
に全体的に62で示した最後の5段があることが示され
ている。
【0019】ガスタービンに対する燃焼装置は、圧縮機
吐出空気を利用する典型的な逆流多重燃焼器装置であ
り、この吐出空気が燃焼器の後側に循環させられ、その
後燃焼ライナ及び関連した燃焼区域の中を前向きに進
む。燃焼装置自体は公知であり、これ以上詳しく説明す
る必要がない。燃焼後、その結果発生されたガスを使っ
てタービン20を駆動する。今の例では、このタービン
が、回転子14の一体の一部分である4つのホィール3
8、40、42、44で表した相次ぐ4段を含んでい
る。各々のホィールが、夫々羽根46、48、50、5
2で表したバケットを含んでおり、これらがベーン5
4、56、58、60で表した固定の固定子の間に交互
に配置されている。
【0020】部分的には燃焼器を取り囲む固定のタービ
ン・ケーシング64によって構成されているが、多重燃
焼器を取り囲む区域には、圧縮機のディフューザ68よ
り下流側、そして燃焼器より「上流側」で、圧縮機吐出
空気を抽出するポート66が設けられている。云い換え
れば、圧縮機吐出空気が、その逆流通路(図示の様に右
から左へ)で、燃焼器36の後側の端に達する前に、空
気がポート66から抽出され、この燃焼器で、燃焼ライ
ナ内を順方向に(図示の様に左から右へ)再び向きを変
えられる。適切な量の冷却空気を供給する為、タービン
燃焼ケーシング64に沿って円周方向に相隔てゝ、2つ
又は更に多くの抽出ポート66を設けることが出来る。
図式的に70に示したマニホルド装置を利用して、抽出
した空気を蒸気/空気熱交換器72に送り出す。圧縮機
のディフューザ68を出た圧縮機吐出空気は約348
psiaの圧力レベルにあり、燃焼器ケーシング64から容
易に抽出することが出来る。この圧力は、流路IDに於
ける最終段圧縮機回転子の背後の約326 psiaの圧縮
機出口静圧より約22 psi高い。この22 psiの差圧
が、CDP空気を燃焼器ケーシング64から抽出し、こ
の空気を冷却する熱交換器72へ送り出し、その後ガス
タービンの圧縮機回転子へ戻すことが出来る様にする駆
動力である。好ましい構成では、ポート66で、1.0
乃至2.0%Wc(Wcは全圧縮機空気流量と定義す
る)が燃焼器ケーシング64から抽出される。
【0021】熱交換器72が、圧縮機吐出空気を約90
0°Fの圧縮機吐出レベルから約600°Fまで冷却す
る。所望の冷却を行う為、約600°Fで蒸気を熱交換
器に導入する。この熱交換の際に蒸気が約800°Fに
加熱され、その源に送り返される。ガスタービンの排気
を利用して図2に示すように蒸気タービンに対する蒸気
を作る複合サイクル装置では、この冷却用蒸気は熱回収
形蒸気発生器から好便に供給され、熱交換器72からの
加熱された蒸気がボトミング・サイクルの蒸気タービン
に戻され、そこで新たに加熱された蒸気の流れからより
多くの仕事が抽出される。
【0022】こゝで冷却されたCDP空気(約600°
F)が管74を介して、圧縮機12に戻すべき冷却空気
の量を決定する流量制御弁76に送られる。タービン・
ケーシング64の外側にある、図式的に78で示したマ
ニホルド装置が、冷却された空気を、その1つを80に
示した多重の(好ましくは12個の)絶縁管を介して圧
縮機12に送り出す。これらの管は、何れも直径が1.
5乃至2吋であることが好ましいが、燃焼器ケーシング
64を全体的に84に示した内側タービン・ノズル支持
構造に接続する半径方向の支柱(その1つを82に示
す)の中に配置されている。この絶縁は、支柱と管の間
の60ミルの保温空所で構成することが出来る。必要で
あれば、管80内の冷却空気が熱を拾うのを更に減らす
為に、放射遮蔽体(図に示してない)を追加することが
出来る。
【0023】次に図4について説明すると、冷却空気が
管80から、CrMoV圧縮機吐出封じ(CDP封じ)
88より上方で若干前側にある360°室86に送り出
される。この封じは、90に示したタービン・ケーシン
グ接続界面から、比較的薄手のウエブ92を介して軸方
向前向きに封じの本体94まで伸びる環状の不動構造で
ある。封じの本体94は、回転子集成体の後側冷却板9
8上の密封用の歯96と半径方向に隣接している。CD
P封じ88は、環状冷却空気室86を部分的に限定し、
冷却空気を圧縮機回転子後側空所100へ差し向ける。
こゝで冷却流が、これから説明する様に3つの部分に分
割される。封じ88の本体94には、本体94から圧縮
機16に向かって伸びるじゃま封じ部分102も形成さ
れている。じゃま封じ部分102が後側冷却板98の環
状の水平の棚104に係合し、こうして後側空所100
を上側空所100A及び下側空所100Bに分割する。
【0024】流れの一部分がこれから説明する様にCD
P封じを通って出て行くので、圧縮機に対する全体の冷
却流がCDP封じ88の流れ条件に関係することが理解
されよう。この流れは、歯96と向かい合う封じのすき
間の劣化に伴って変化し得る。この為、全体的な装置
は、22 psi のΔPで2%Wcの最大の流れを処理す
ることが出来なければならない。この為、上限の設計点
は、22 psi のΔPで弁76が広く開いている時に、
2%Wcの冷却空気を圧縮機回転子に送り出さなければ
ならない冷却供給装置になる。その後、CDP封じの流
れ条件に応じて、弁76を使って流れを2%Wc未満の
量に制限する。そこで、流量制御弁76の主たる目的
は、高温の圧縮機流路の空気が圧縮機後側回転子空所1
00に取り込まれて、圧縮機回転子に供給している冷却
空気を加熱することがない様に、圧縮機後側空所100
内に十分な冷却空気の供給が保たれることを保証するこ
とである。今述べたことが起こらない様にする為には、
上側圧縮機後側回転子空所100の温度を熱電対によっ
て監視することが絶対条件である。熱電対の温度を感知
する接合部を上側空所100A内に配置する。信頼性の
為、空所内には2つの熱電対を取付けるべきである。C
DP封じが劣化するにつれて、漏れの流れが約0.41
9%Wcから約1.2%Wcまで増加する。実効的な封
じのすき間は、約20ミルから約25ミルへ拡がってい
る。これは直径40吋の封じにとっては劣化した封じと
見なされる。封じのすき間が劣化するにつれて、圧縮機
後側回転子空所の熱電対が、後側空所100に僅かな量
の圧縮機排出空気が吸い込まれるのにつれた温度上昇を
感知する。この上昇が機関安全監視装置によって観測さ
れたら、流量制御弁を開き、熱電対の読みが約670°
Fに下がるまで、より多くの冷却空気を送り出す。
【0025】前に簡単に説明した様に、この後、圧縮機
回転子後側空所に供給された冷却空気が3つの別々の流
れの成分に分割される。その各々をこれから詳しく説明
する。第1の冷却成分 管80、室86及び圧縮機回転子後側空所100を介し
て戻された冷却空気全体(例えば約1.225%Wc)
の内の第1の成分は、最後の回転子の背後で圧縮機の流
路に放出される。具体的に云うと、約0.195%Wc
が、これから説明する様にして、上側空所100Aから
圧縮機の流路に戻される。図5について説明すると、こ
の第1の成分に対する流路が、半径方向に傾斜した面1
10によって接続された固定子構造の半径方向にずれた
面106及び108によって限定される。同時に、後側
冷却板98には傾斜した先端部分112が形成されてお
り、これが、斜面110に隣接して、面106に向かっ
て半径方向に伸びるじゃま封じの歯114を備えてい
る。じゃま封じ114の下流側(冷却材の流れの方向に
見て)に、先端部分112の輪郭は、直径が縮小した軸
方向の面116及び半径方向外側に傾斜した面118を
含み、この面は面106の縁の直ぐ背後で終端してい
る。この構成により、じゃま封じ114の前方に環状緩
衝空所120が出来る。
【0026】じゃま封じの歯114及び緩衝空所120
は、高温の圧縮機吐出空気が圧縮機円板リム冷却空気
(後で説明する)を汚染する惧れを小さくする。緩衝空
所120は円周方向の流れが出来る様にし、これによっ
て最終段の回転子の羽根Bの背後の円周方向の静圧勾配
が減少する。その結果、じゃま封じの歯114は一層効
果的になる。封じの歯114にわたって、0.195%
Wcの極く僅かな流れによって生じた小さな圧力降下だ
けによっても、圧縮機の流れ(図5で左から右へ)が上
側空所100A内の回転子リム冷却空気(第2の冷却成
分)の中に取り込まれる惧れが大幅に小さくなる。
【0027】第2の冷却成分 冷却空気の第2の成分は、軸流圧縮機16の最後の5段
(図4参照)の圧縮機円板のリムを冷却する様に作用す
る。便宜上、円板自体を124、126、128、13
0、132とし、半径方向外側の円板リムを同じ参照数
字に添字“A”を付けて表す。圧縮機の羽根は同じ参照
数字であるが、添字“B”を付ける。図5に一番よく見
られる様に、上側空所100Aからの冷却空気(約68
8°F)が圧縮機後側冷却板98にある軸方向の孔(そ
の1つを134に示す)を介して圧縮機回転子にのせら
れる。約0.35%Wcが孔134を流れて、環状円板
軸部空所135に入り、そこで最終段のリム124A及
び円板124の間の半径方向にあるウエブ138の後側
136に衝突する。これは圧縮機円板のウエブ138及
びリム124Aの冷却を助ける。一旦冷却空気が、相対
的な空気温度が約750°Fである孔又は通路134を
介して圧縮機回転子にのせられると、この空気は空所1
35に沿って旋回し、その後、羽根の軸部144と、他
の点では普通通りに、羽根の軸部144及び関連した羽
根144Aを受入れる円板のあり溝(又はさねはぎ)の
底面146、148との間の半径方向のすき間によって
形成された高さ30−40ミルの軸方向の溝孔140、
142(図6及び7をも参照)を介して、圧縮機の前端
に向かって軸方向に流れることが出来る。半径方向の位
置ぎめ装置150が、円板124のリム部分124Aに
あるあり溝(図7から明らかな様に軸線方向に対して4
5°に配置されている)の全長にわたって伸びる通路1
40、142(これは溝孔底すき間通路とも呼ぶ)を分
離する。各々の円板リム124A−132Aが夫々に同
様な通路を備えていて、圧縮機の最後の5段の夫々の円
板に夫々1つの羽根があることが理解されよう。
【0028】通路140、142を通る冷却空気は、各
々の円板リム126A、128A、130A、132A
にある同様な軸方向の通路を引き続いて流れる。しか
し、これらの通路は軸方向に整合していない。云い換え
れば、通路140′は通路140から数度だけ円周方向
にずれている。それでも、冷却空気はリムの間の環状の
すき間に沿って流れて、隣接したリムの軸方向通路(リ
ム126Aでは140′で表してある)に入る。リム冷
却空気は、円板リム132Aの溝孔を通過した後、15
4(図4)の所で、半径方向のすき間を通って圧縮機の
流れに戻る。しかし、これから説明する様に、冷却空気
の第2及び第3の成分の混合がある。更に、若干の空気
は、円板リム126A及び124Aの間、128Aと1
26Aの間、130Aと128Aの間並びに132Aと
130Aの間から漏れる。
【0029】空所135に約0.35%Wcが流れ込む
とすると、約0.016%Wcが、板98の傾斜した先
端112の半径方向外側の縁の所にある、最後の圧縮機
円板124の背後のワイヤ封じ152から漏れる。ワイ
ヤ封じ152は、圧縮機流路の空気が空所135内にあ
る円板リム冷却空気を汚染することを少なくする様に設
計されている。装置の設計は、封じワイヤ152が誤っ
て外れているか、或いは何らかの理由は判らなくてもず
れている場合、漏れの流れが若干上に行くだけであっ
て、最後の円板溝孔の底部通路140、142を通る流
れが若干減るだけになる様になっている。この為、装置
の信頼性は、封じワイヤ152の首尾のよさ次第ではな
い。封じワイヤは、単に、回転子への全体的な流れを最
小限にする様な、圧縮機流路への冷却空気の漏れを減ら
す為に設けられている。
【0030】第3の冷却成分 冷却空気の第3の成分がCDP漏れ/回転子温度制御装
置を構成する。この最後の第3の成分(約0.685%
Wc)は、じゃま封じ102を側路し、下側空所100
Bに流れ込む。即ち、じゃま封じ102は、圧縮機後側
回転子上側空所100A内の流れを、CDP封じ88及
び圧縮機中孔に対して流れを供給する下側空所100B
内の流れから分離することが出来る様にする。更にじゃ
ま封じ102は、下側空所100Bから上側空所100
Aへの流れの再循環をも防止する。この為、下側空所1
00B内の流れは、上側空所100A内の流れより更に
20−30°F高く温まることが許されている。これ
は、空所の流れが減少すると共に、空気が回転子にのせ
られて、回転子の中孔に送られる前の回転子の抗力/風
損による温度上昇が一層大きいからである。この方式
は、圧縮機円板を中孔の所で所望の700°Fに、そし
て円板リムの所で800°Fに制御することが出来る様
にする。この特徴がないと、圧縮機円板の温度は20−
30°F一層低くなり、そうすると、羽根の緊密なすき
間を求めるのが一層困難になろう。
【0031】CDP封じ88が、回転子及び固定子の両
方の部品を同じ冷却された空気内に浴させることが出来
る様にすることに注意されたい。この為、回転子及び固
定子の両方の部品の定常状態の熱成長が比肩し得るもの
になると共に、圧縮機吐出空気(900°F)がその中
を流れる封じに比較した時、数値も一層低くなる。回転
子及び固定子部品の質量並びに熱伝達は、比肩し得る熱
応答速度が得られる様に釣合せることが出来る。この結
果、封じはあらゆる運転状態で緊密なすき間を持つ。例
えば、歯96との界面に於ける直径42吋のCDP封じ
の目標とするすき間は約21ミルであるから、これは重
要な特徴である。
【0032】約0.266%Wcが、下側空所100B
から円周方向に相隔たって半径方向に配置された複数個
の管(1つを156に示す)を介して圧縮機回転子の中
孔158に流れ込む。残りの0.419%Wcが、封じ
88の本体94を側路し、封じの歯96を横切って、空
所160からタービンに向かって流れ、そこで燃焼器か
らの燃焼ガスと混合される。更に、回転子の中孔158
からの約0.025%Wcが、板98とタービン端板又
はキャップ162との界面で空所160に脱出する。
【0033】全体的な中孔の流れが流れ要素(%Wcが
図4に書込んである)に分割され、それらが最後の5つ
の圧縮機円板124、126、128、130、132
の間並びに円板124と板98の間を上向きに(即ち、
半径方向外向きに)送られる。その後、円板の間の流れ
が、円板の慣性リング部分にある円周方向に相隔たった
ボルト孔166の間の半径方向の溝孔164に向けられ
る。回転子中孔の半径方向の流れの目的は、圧縮機円板
の周りに明確に限定された流れ及び熱伝達の環境を作り
出すことにある。この熱伝達は、熱応答速度を固定子構
造の熱応答と釣合う点まで高める位に高くすべきであ
る。前に述べた様に、回転子の熱応答速度を固定子構造
と釣合せることにより、どんな過渡状態又は定常状態の
間でも、熱成長が釣合う様な熱成長の環境が設定され
る。こうすることが、機関を一層緊密な羽根先端のすき
間で運転することが出来る様にしながら、羽根先端の擦
れが起こる可能性を小さくする。羽根先端のすき間を一
層緊密にすれば、圧縮機効率が一層高くなり、過渡状態
の失速余裕も一層よくなる。
【0034】冷却空気は溝孔164から、隣合った円板
が重なり合う軸方向溝孔178(その3つを図5に示し
てある)を介して、半径方向外向きに冷却空所168、
170、172、174、176に入る。空所168、
170、172、174、176の空気が、夫々の円板
のさねはぎのIDの所でリム124Aの流れ制御溝孔1
40、142(並びに円板リム126A、128A、1
30A、132Aにある同様な通路の対応する溝孔)に
計量される。冷却空気は常に圧縮機の空気力学的な構成
によって制御される明確に限定されたシンク圧力(圧縮
機流れ圧力)へ流れる。これによって、設計通りの状態
でも、設計外れの状態でも、細かい設計を実行する時、
圧縮機回転子の冷却の設計が一貫性のある流れパラメー
タを持つことが保証される。
【0035】空所168、170、172、174、1
76内で、中孔冷却空気が旋回し、軸方向通路140、
142からのリム冷却空気と混合される。この点につい
て云うと、円板溝孔の底部に対する入口にある、円板リ
ム126A、128A、130A、132Aの前面にあ
る45°の角度の面180は、隣接した円板溝孔の底部
から出て来るジェットをそらせる手段として設けられて
いる。45°の角度によって、流れの角運動量を乱すこ
となく、ジェットが空所168、170、172、17
4内へと半径方向内向きにそらされる。これが空所内の
旋回係数を回転子速度よりずっと高いレベルまで高め
る。通路178を介して同じ空所内に供給される円板温
度制御空気も、円板のさねはぎのIDの所にある計量用
溝孔に角度を付けることによって旋回させることが出来
る。これによってウエブ空所に於ける旋回係数が更に増
加する。旋回係数が増加すると、熱伝達が高まり、従っ
て、リムの金属温度が下がる。
【0036】図5に戻って説明すると、リム124A及
び126Aが半径方向外側の重なりを持つことが示され
ている。具体的に云うと、リム124Aの半径方向外側
の後面が、1対のずれた半径方向の面182、184を
軸方向の面186で接続して構成されている。リム12
4Aの一番外側の縁は、圧縮機通路の高温空気が回転子
空所168に取り込まれるのを少なくする為に面取りし
てある。同時に、半径方向外側のリム126Aが、面1
80から伸びる半径方向の面188を含む複雑な形の面
によって限定されている。面188は、面184と平行
であって実質的に隣接している。別の軸方向の面190
が面188と平行である。これらの2つの半径方向の面
188、190が軸方向の面192及び段形の縁194
によって接続されており、これが環状緩衝空所196を
形成している。軸方向の面186、192の間には20
−30ミルの半径方向のすき間があり、半径方向の面1
82、190の間には50ミルの軸方向のすき間があ
る。最後の2つの円板124、126の間にある上に述
べた界面の構成が、残りの円板128、130、132
の界面でも繰り返されている。これは、その程度は一層
低いが、やはり冷却する必要があるからである。この様
に冷却条件が低下するのは、圧縮機空気温度が、図4及
び5で右から左に見て、1段当たり約50°降下するか
らである。少量の冷却空気が上に述べた重なり部分を介
して圧縮機流路へ脱出する。例えば各々の隣接する1対
の円板の間で約0.22%Wcが脱出するが、ガスの吸
込みを防ぐのに十分な圧力降下がある。円板溝孔の底部
すき間通路(即ち通路140、142及び同様な通路)
での圧力降下が、圧縮機段間静圧によって設定される。
例えば、最終段の圧縮機のリム124Aでは、吐出静圧
は326 psiaであり、羽根のあり溝の底部すき間通路
に空気を供給する冷却供給圧力は若干高く327 psia
である。最終段圧縮機円板に対する羽根あり溝底部出口
圧力は299 psiaである。この出口圧力は、流路のハ
ブの所で、第2段から最終段の固定子ベーン125まで
の中点の所にある。325 psiaから299 psiaまで
の圧力降下は、圧縮機の流路レベルに比肩し得る様な熱
伝達係数を溝孔底部すき間通路に作るのに十分高い溝孔
速度を発生するのに十分である。かなりの大きさの冷却
用熱伝達表面積があるから、最終段円板リム124Aを
825°Fまで下げるのは割合容易であり、こう云う温
度ではCrMoV円板材料は目標とする240,000
時間より長い間耐え抜くことが出来る。
【0037】隣接する円板リムの面188、192の間
の50ミルの軸方向のすき間に於ける具体的な圧力及び
流れは、運転状態によって変わり得る。こゝで述べた例
では、リム124、126の間のすき間を脱出する冷却
空気は約0.22%Wcであることがあり、リム12
6、128の間では約0.156%Wcである。しか
し、この発明が、圧縮機の最後の5段の任意所定の点に
於ける何らかの具体的な温度/圧力/流量の値に制限さ
れないことを承知されたい。こう云う値は、特定の用
途、条件等によって変わり得る。こゝで特に重要なパラ
メータは、最終段リム及び圧縮機中孔の温度であり、そ
れがこの発明では、夫々約825°F及び700°Fに
冷却される。
【0038】この発明を現在最も実用的で好ましい実施
例と考えられるものについて説明したが、この発明がこ
ゝに開示した実施例に制限されず、むしろ特許請求の範
囲内に含まれる種々の変更並びに均等物を含むものであ
ることを承知されたい。
【図面の簡単な説明】
【図1】単純サイクル単軸ヘビー・デューティ・ガスタ
ービンの略図。
【図2】最も簡単な形の複合サイクル・ガスタービン/
蒸気タービンの略図。
【図3】この発明によるガスタービン及び軸流圧縮機の
一部分の部分的な断面図。
【図4】この発明による軸流圧縮機の後段の拡大断面
図。
【図5】図4の拡大詳細図。
【図6】この発明による圧縮機回転子円板の部分的な軸
断面図。
【図7】図6に示した回転子円板の半径方向平面図。
【符号の説明】
14 回転子 16 軸流圧縮機 36 燃焼器 38,40,42,44 タービン・ホイール(段) 66 空気抽出ポート 72 熱交換器 76 流量制御弁 80 管 100 圧縮機後側回転子空所 124,126,128,130,132 圧縮機円板
(段) 124A,126A,128A,130A,132A
円板リム 124B,126B,128B,130B,132B
羽根
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ポール・ディール・ペダーセン アメリカ合衆国、オハイオ州、シンシナテ ィ、ヒッコリー・トレイル・レーン、5325 番 (72)発明者 ラリー・ウェイン・プレモンズ アメリカ合衆国、オハイオ州、フェアフィ ールド、マック・ロード、3272番 (72)発明者 クリストファー・チャールズ・グリン アメリカ合衆国、オハイオ州、ハミルト ン、ニュー・ロンドン・ロード、1230番 (72)発明者 フレデリック・マーティン・ミラー アメリカ合衆国、オハイオ州、シンシナテ ィ、ペパーミル・レーン、4247番 (72)発明者 カーチス・ウォルトン・ストバー アメリカ合衆国、オハイオ州、マソン、ヘ ザー・サークル、5372番

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中孔及び回転子を持つ圧縮機であって、
    該圧縮機の前端にある第1段及び該圧縮機の後端にある
    最終段の間に延在する多数の段を持ち、各段が周辺リム
    及び該周辺リムに固定された多数の羽根を持つ回転子円
    板を含む様な圧縮機と、圧縮機からの吐出空気を燃焼の
    為に利用する複数個の燃焼器で構成された燃焼装置と、
    該燃焼装置からの燃焼ガスによって駆動される多数のタ
    ービン段とを有するガスタービンに於て、少なくとも前
    記圧縮機の最終段の周辺リムに冷却空気を供給する手段
    を有するガスタービン。
  2. 【請求項2】 前記冷却空気が、圧縮機より下流側、そ
    して複数個の燃焼器より上流側で、燃焼装置から抽出さ
    れた圧縮機吐出空気で構成されている請求項1記載のガ
    スタービン。
  3. 【請求項3】 燃焼装置からの抽出後、前記冷却空気を
    冷却する様に構成された熱交換器を有する請求項1記載
    のガスタービン。
  4. 【請求項4】 前記冷却空気を、イ)前記圧縮機の最終
    段の周辺リムを冷却する為、並びにロ)前記中孔を冷却
    する為の別々の部分に分割する手段を有する請求項1記
    載のガスタービン。
  5. 【請求項5】 前記冷却空気が前記最終段に隣接して設
    けられた環状圧縮機後側空所に導入され、前記冷却空気
    を分割する手段が、高温の圧縮機吐出空気が前記環状圧
    縮機後側空所に入らない様にする別の別個の部分を作る
    請求項4記載のガスタービン。
  6. 【請求項6】 前記冷却空気を分割する手段が、環状圧
    縮機吐出圧力封じを含み、該圧力封じが前記環状圧縮機
    後側空所を上側空所及び下側空所に分割し、前記冷却空
    気を供給する手段が、前記冷却空気を前記上側空所に送
    込む請求項5記載のガスタービン。
  7. 【請求項7】 前記環状圧縮機吐出圧力封じが、冷却空
    気の予定量が前記上側空所から前記下側空所へ通過出来
    る様にするじゃま封じ部分を含む請求項6記載のガスタ
    ービン。
  8. 【請求項8】 前記環状圧縮機後側空所が部分的に環状
    冷却板によって限定され、前記圧縮機の最終段の周辺リ
    ムを冷却する為の別個の部分が、前記上側空所から前記
    環状冷却板にある複数個の軸方向通路を流れる請求項7
    記載のガスタービン。
  9. 【請求項9】 前記冷却板が、前記下側空所及び前記中
    孔の間を伸びる少なくとも1つの半径方向通路を含み、
    前記中孔を冷却する別個の部分が該少なくとも1つの半
    径方向通路を流れる請求項8記載のガスタービン。
  10. 【請求項10】 前記冷却板が半径方向外側の先端を含
    み、該先端は、前記別の別個の部分が前記上側空所から
    高温の圧縮機吐出空気の中へ流れることが出来る様にし
    て、こうして該高温空気が前記上側空所に入らない様に
    する手段を含む請求項8記載のガスタービン。
  11. 【請求項11】 回転子、及び圧縮機の前端から後端ま
    で延在する複数個の羽根つき円板並びに関連するリムを
    含む該圧縮機と、複数個の燃焼器と、該燃焼器を取り囲
    んでいて、圧縮機からの空気を燃焼器に差し向ける様に
    配置されたケーシングと、前記複数個の燃焼器からの燃
    焼ガスによって駆動される多数の段を含むタービンとを
    有し、冷却空気を利用して圧縮機の回転子を冷却するガ
    スタービンに於て、圧縮機吐出空気を冷却空気として、
    圧縮機の後端にある前記複数個の羽根つき円板及び関連
    するリムの内の少なくとも若干に供給する少なくとも1
    つの前記ケーシング内の抽出ポート及び関連した配管を
    有するガスタービン。
  12. 【請求項12】 前記関連した配管が、前記圧縮機内の
    通路と連通して、前記冷却空気を前記圧縮機の回転子、
    並びに少なくとも若干の羽根つき円板及び関連したリム
    に供給する請求項11記載のガスタービン。
  13. 【請求項13】 前記抽出ポート及び前記圧縮機の回転
    子の間にある前記配管内に熱交換器が配置されていて、
    前記圧縮機吐出空気を前記回転子に達する前に冷却する
    請求項12記載のガスタービン。
  14. 【請求項14】 前記熱交換器及び前記回転子の間にあ
    る流量制御弁を有する請求項13記載のガスタービン。
  15. 【請求項15】 環状圧縮機吐出封じによって上側部分
    及び下側部分に分割された圧縮機空所を含み、該封じは
    若干の冷却空気が前記下側空所に流れ込むことが出来る
    様にするじゃまセグメントを有する請求項14記載のガ
    スタービン。
  16. 【請求項16】 前記圧縮機空所が部分的に環状冷却板
    によって限定され、前記冷却空気の内、前記関連したリ
    ムの内の圧縮機の後端にある最後のリムを冷却する一部
    分が、前記上側空所から前記環状冷却板にある複数個の
    軸方向通路を流れる請求項15記載のガスタービン。
  17. 【請求項17】 前記冷却板が、前記下側空所及び圧縮
    機の中孔の間を伸びる少なくとも1つの半径方向通路を
    含み、前記冷却空気の内、前記中孔を冷却する別の一部
    分が前記少なくとも1つの半径方向通路を流れる請求項
    16記載のガスタービン。
  18. 【請求項18】 前記冷却板が半径方向外側の先端を含
    み、該先端は、前記冷却空気の一部分が前記上側空所か
    ら高温の圧縮機吐出空気の中に流れることが出来る様に
    し、こうして該高温の空気が前記上側空所に入らない様
    にする手段を含む請求項17記載のガスタービン。
  19. 【請求項19】 前記空所の上側部分内の空気温度を監
    視する温度表示手段を有する請求項15記載のガスター
    ビン。
  20. 【請求項20】 回転子、及び圧縮機の前端から後端ま
    で延在する複数個の羽根つき円板及び関連するリムを含
    む該圧縮機と、ケーシングによって取り囲まれていて、
    前記圧縮機からの燃焼用空気を受取るように配置された
    複数個の燃焼器と、該複数個の燃焼器からの燃焼ガスに
    よって駆動される多数の段を含むタービンとを有し、冷
    却空気を利用して圧縮機の回転子を冷却する陸用ガスタ
    ービンで、少なくとも最後の円板並びにそれに関連した
    リムを予定の温度に保つ方法に於て、前記ケーシングか
    ら冷却空気を抽出し、該冷却空気を、燃焼用空気の流れ
    る方向と向流で前記圧縮機に導入し、前記最後の円板及
    びそれに関連するリムを予定の温度に冷却する工程を含
    む方法。
  21. 【請求項21】 前記予定の温度が約825°Fである
    請求項20記載の方法。
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