JPH0943257A - 走査型近接場光顕微鏡用検定試料 - Google Patents
走査型近接場光顕微鏡用検定試料Info
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- JPH0943257A JPH0943257A JP7192034A JP19203495A JPH0943257A JP H0943257 A JPH0943257 A JP H0943257A JP 7192034 A JP7192034 A JP 7192034A JP 19203495 A JP19203495 A JP 19203495A JP H0943257 A JPH0943257 A JP H0943257A
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- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01Q—SCANNING-PROBE TECHNIQUES OR APPARATUS; APPLICATIONS OF SCANNING-PROBE TECHNIQUES, e.g. SCANNING PROBE MICROSCOPY [SPM]
- G01Q40/00—Calibration, e.g. of probes
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01Q—SCANNING-PROBE TECHNIQUES OR APPARATUS; APPLICATIONS OF SCANNING-PROBE TECHNIQUES, e.g. SCANNING PROBE MICROSCOPY [SPM]
- G01Q60/00—Particular types of SPM [Scanning Probe Microscopy] or microscopes; Essential components thereof
- G01Q60/18—SNOM [Scanning Near-Field Optical Microscopy] or apparatus therefor, e.g. SNOM probes
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- Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
- Sampling And Sample Adjustment (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】AFM測定情報の影響を受けること無くSNO
M測定情報に対する充分正確な解釈が下せるように、S
NOM装置の性能を予め検定可能な走査型近接場光顕微
鏡用検定試料を提供する。 【解決手段】少なくとも一部が光学的に透明であって、
互いに異なる屈折率を有する複数の試料構成部から構成
され且つ表面が略平坦な検定試料46であって、複数の
試料構成部材の一部には、所定形状にパターニングされ
た任意の屈折率を設定可能な光学的異差発生部が設けら
れている。複数の試料構成部材は、パイレックスガラス
製の基板部材48と、この基板部材上に接合された酸化
シリコン製の光学部材50とから構成されており、光学
的異差発生部は、光学部材の内部に設けられている。光
学的異差発生部は、所定間隔で互いに並列して延出し且
つ任意の屈折率に設定可能な複数本の空隙部52a,5
2b,52cを備えている。
M測定情報に対する充分正確な解釈が下せるように、S
NOM装置の性能を予め検定可能な走査型近接場光顕微
鏡用検定試料を提供する。 【解決手段】少なくとも一部が光学的に透明であって、
互いに異なる屈折率を有する複数の試料構成部から構成
され且つ表面が略平坦な検定試料46であって、複数の
試料構成部材の一部には、所定形状にパターニングされ
た任意の屈折率を設定可能な光学的異差発生部が設けら
れている。複数の試料構成部材は、パイレックスガラス
製の基板部材48と、この基板部材上に接合された酸化
シリコン製の光学部材50とから構成されており、光学
的異差発生部は、光学部材の内部に設けられている。光
学的異差発生部は、所定間隔で互いに並列して延出し且
つ任意の屈折率に設定可能な複数本の空隙部52a,5
2b,52cを備えている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走査型近接場光顕
微鏡の性能を予め検定するために用いる検定試料に関す
る。
微鏡の性能を予め検定するために用いる検定試料に関す
る。
【0002】
【従来の技術】光学顕微鏡の分解能は、光の回折特性に
よって決まり、その回折限界によって波長より小さい物
体の像は観察できない。これに対して、1980年代後
半以降、エバネッセント波を用いることにより回折限界
を超える分解能を有する光学顕微鏡が提案されており、
この種の光学顕微鏡は、走査型近接場光顕微鏡(Scanni
ng Near-Field Optical Microscope;SNOM)と呼ば
れている。
よって決まり、その回折限界によって波長より小さい物
体の像は観察できない。これに対して、1980年代後
半以降、エバネッセント波を用いることにより回折限界
を超える分解能を有する光学顕微鏡が提案されており、
この種の光学顕微鏡は、走査型近接場光顕微鏡(Scanni
ng Near-Field Optical Microscope;SNOM)と呼ば
れている。
【0003】このSNOMは、“波長より小さい寸法
(深さ)の領域に局在し、自由空間を伝搬しない”とい
うエバネッセント波の特性を利用した光顕微鏡であっ
て、回折限界によってその分解能が制限される一般的な
光学顕微鏡に比べて高い分解能を有している。即ち、そ
の開口が光の波長よりも小さいプローブあるいはその先
端の曲率半径の大きさが小さいプローブを試料に対して
相対的に走査させることによって、試料の表面情報を高
分解能に測定することができる。
(深さ)の領域に局在し、自由空間を伝搬しない”とい
うエバネッセント波の特性を利用した光顕微鏡であっ
て、回折限界によってその分解能が制限される一般的な
光学顕微鏡に比べて高い分解能を有している。即ち、そ
の開口が光の波長よりも小さいプローブあるいはその先
端の曲率半径の大きさが小さいプローブを試料に対して
相対的に走査させることによって、試料の表面情報を高
分解能に測定することができる。
【0004】実際のSNOM測定方法としては、例え
ば、試料裏面に照明光を照射した際に試料表面に局在す
るエバネッセント光をプローブを介して取り込むことに
よって試料の表面情報を測定する方法や、微小開口のプ
ローブ先端部分にエバネッセント光を局在させた状態で
プローブを試料表面に対して走査させた際に、伝搬光と
なって試料間を伝わって反射側へ透過する光や、試料表
面で散乱する光等を取り込んで試料の表面情報を測定す
る方法等が知られている。
ば、試料裏面に照明光を照射した際に試料表面に局在す
るエバネッセント光をプローブを介して取り込むことに
よって試料の表面情報を測定する方法や、微小開口のプ
ローブ先端部分にエバネッセント光を局在させた状態で
プローブを試料表面に対して走査させた際に、伝搬光と
なって試料間を伝わって反射側へ透過する光や、試料表
面で散乱する光等を取り込んで試料の表面情報を測定す
る方法等が知られている。
【0005】例えば、特開平4−291310号公報
(R.E.Betzig,AT&T) には、先端を細く加工した棒状のプ
ローブ先端の微小開口を介して試料に光を照射した際、
試料を透過した透過光の強度を2次元マッピングするこ
とによって、試料の光学的特性を測定するSNOM装置
が開示されている。なお、このようなSNOM装置に
は、その先端が細く加工された光ファイバやガラス棒又
は水晶探針等によって構成されたプローブが用いられて
いる。また、この装置に適用されたプローブは、プロー
ブを回転させながら斜め後方から金属を蒸着させたと
き、プローブ先端に金属がコートされ難いことを利用し
て作製することが可能であり、このような作製方法を適
用することによって、プローブには、その先端部分以外
に金属が被覆され且つ先端に開口が形成されることにな
る。
(R.E.Betzig,AT&T) には、先端を細く加工した棒状のプ
ローブ先端の微小開口を介して試料に光を照射した際、
試料を透過した透過光の強度を2次元マッピングするこ
とによって、試料の光学的特性を測定するSNOM装置
が開示されている。なお、このようなSNOM装置に
は、その先端が細く加工された光ファイバやガラス棒又
は水晶探針等によって構成されたプローブが用いられて
いる。また、この装置に適用されたプローブは、プロー
ブを回転させながら斜め後方から金属を蒸着させたと
き、プローブ先端に金属がコートされ難いことを利用し
て作製することが可能であり、このような作製方法を適
用することによって、プローブには、その先端部分以外
に金属が被覆され且つ先端に開口が形成されることにな
る。
【0006】また近年、ファンフルスト (N.F.van Huls
t)等は、上記SNOM技術を用いることによって、試料
表面の凹凸情報をAFM測定しながら同時に試料内部の
光学情報をSNOM測定することが可能なSNOM装置
を提案している(Appl.Phys.Lett.62(5)P.461(1993) 参
照)。
t)等は、上記SNOM技術を用いることによって、試料
表面の凹凸情報をAFM測定しながら同時に試料内部の
光学情報をSNOM測定することが可能なSNOM装置
を提案している(Appl.Phys.Lett.62(5)P.461(1993) 参
照)。
【0007】このSNOM装置は、プローブとして先端
に探針が形成された窒化シリコン製AFM用カンチレバ
ーを備えており、探針に働く相互作用によって変位する
カンチレバーの変位量を検出して試料の凹凸情報をAF
M測定すると同時に、AFM測定時に出力されるAFM
信号を用いて、探針と試料表面との間の距離を一定の維
持しながら試料の材料や内部構造をSNOM測定するよ
うに構成されている。なお、この装置に適用されている
AFMは、走査型プローブ顕微鏡(SPM)の一種とし
て位置付けられており、その詳細は、特開昭62−13
0302号公報に開示されている。
に探針が形成された窒化シリコン製AFM用カンチレバ
ーを備えており、探針に働く相互作用によって変位する
カンチレバーの変位量を検出して試料の凹凸情報をAF
M測定すると同時に、AFM測定時に出力されるAFM
信号を用いて、探針と試料表面との間の距離を一定の維
持しながら試料の材料や内部構造をSNOM測定するよ
うに構成されている。なお、この装置に適用されている
AFMは、走査型プローブ顕微鏡(SPM)の一種とし
て位置付けられており、その詳細は、特開昭62−13
0302号公報に開示されている。
【0008】このようなSNOM装置によれば、AFM
信号に基づいて、探針と試料表面との間の距離を一定に
維持しながらSNOM測定を行うことによって、試料表
面の凹凸状態(AFM信号)に影響されることなく、試
料の材料や内部構造のみに起因した光学情報(即ち、S
NOM信号)が検出されることが期待されている。
信号に基づいて、探針と試料表面との間の距離を一定に
維持しながらSNOM測定を行うことによって、試料表
面の凹凸状態(AFM信号)に影響されることなく、試
料の材料や内部構造のみに起因した光学情報(即ち、S
NOM信号)が検出されることが期待されている。
【0009】図6には、N.F.van Hulst 等によって提案
されたSNOM装置に順じて作製した装置の構成が概略
的に示されている。図6に示すように、試料2が載置可
能なガラス製試料台4は、マッチングオイル6を介し
て、圧電体スキャナ8に固定された臨界角プリズム10
の上に設置されている。圧電体スキャナ8は、コンピュ
ータ12からのXYZ走査信号に基づいてスキャナー駆
動回路14から出力される駆動信号によって、XY軸方
向(試料2の表面に平行な方向)とZ軸方向(試料2の
表面の法線方向)に、臨界角プリズム10を移動制御す
る。この結果、試料2を載置した試料台4を任意の方向
に移動及び走査させることができる。
されたSNOM装置に順じて作製した装置の構成が概略
的に示されている。図6に示すように、試料2が載置可
能なガラス製試料台4は、マッチングオイル6を介し
て、圧電体スキャナ8に固定された臨界角プリズム10
の上に設置されている。圧電体スキャナ8は、コンピュ
ータ12からのXYZ走査信号に基づいてスキャナー駆
動回路14から出力される駆動信号によって、XY軸方
向(試料2の表面に平行な方向)とZ軸方向(試料2の
表面の法線方向)に、臨界角プリズム10を移動制御す
る。この結果、試料2を載置した試料台4を任意の方向
に移動及び走査させることができる。
【0010】試料2のZ軸方向上方には、カンチレバー
16が支持されており、このカンチレバー16は、支持
部16aと、この支持部16aから延出したレバー部1
6bとを有し、レバー部16bの先端には探針16cが
形成されている。
16が支持されており、このカンチレバー16は、支持
部16aと、この支持部16aから延出したレバー部1
6bとを有し、レバー部16bの先端には探針16cが
形成されている。
【0011】また、カンチレバー16の変位量が所定の
値に維持されるように、例えば光てこ式変位センサと、
この変位センサからの出力信号に基づいて圧電体スキャ
ナ8を制御するフィードバック制御回路18とが設けら
れており、光変位センサは、レバー部16bに測定光
(レーザー光)を照射する半導体レーザ20と、レバー
部16bからの反射光を受光する2分割フォトディテク
タ(以下、2PDという)22とから構成されている。
このような構成によれば、2PD22の出力信号に基づ
いて、フィードバック制御回路18がスキャナー駆動回
路14を駆動制御することによって、探針16cと試料
2の表面との間の距離が一定に維持されるように、圧電
体スキャナ8がフィードバック制御されることになる。
値に維持されるように、例えば光てこ式変位センサと、
この変位センサからの出力信号に基づいて圧電体スキャ
ナ8を制御するフィードバック制御回路18とが設けら
れており、光変位センサは、レバー部16bに測定光
(レーザー光)を照射する半導体レーザ20と、レバー
部16bからの反射光を受光する2分割フォトディテク
タ(以下、2PDという)22とから構成されている。
このような構成によれば、2PD22の出力信号に基づ
いて、フィードバック制御回路18がスキャナー駆動回
路14を駆動制御することによって、探針16cと試料
2の表面との間の距離が一定に維持されるように、圧電
体スキャナ8がフィードバック制御されることになる。
【0012】また、試料2の表面近傍にエバネッセント
波を局在させるための光学系は、レーザー光源24と、
フィルタ26と、第1及び第2のミラー28,30と、
臨界角プリズム10とから構成されている。更に、試料
台4から全反射した光をモニタするモニタ用フォトディ
テクタ32が設けられている。
波を局在させるための光学系は、レーザー光源24と、
フィルタ26と、第1及び第2のミラー28,30と、
臨界角プリズム10とから構成されている。更に、試料
台4から全反射した光をモニタするモニタ用フォトディ
テクタ32が設けられている。
【0013】一方、カンチレバー16のZ軸方向上方に
は、探針16cがエバネッセント波(場)に接触した
際、伝搬光に変換された光を取り込む対物レンズ34
と、この対物レンズ34によって取り込まれた伝搬光の
強度を検出する検出光学系36とが設けられている。こ
の検出光学系36には、集光レンズ38、ピンホール4
0、光電子増倍管42が設けられており、光電子増倍管
42は、アンプ44を介してコンピュータ12に接続さ
れている。
は、探針16cがエバネッセント波(場)に接触した
際、伝搬光に変換された光を取り込む対物レンズ34
と、この対物レンズ34によって取り込まれた伝搬光の
強度を検出する検出光学系36とが設けられている。こ
の検出光学系36には、集光レンズ38、ピンホール4
0、光電子増倍管42が設けられており、光電子増倍管
42は、アンプ44を介してコンピュータ12に接続さ
れている。
【0014】次に、このような構成を有するSNOM装
置の動作について説明する。レーザー光源24から出射
されたレーザー光は、フィルタ26から第1及び第2の
ミラー28,30によって臨界角プリズム10に伝波さ
れた後、マッチングオイル6を介して試料台4の試料載
置面(即ち、試料2が載置されている面)に対して、臨
界角以上の角度で入射して全反射する。この結果、試料
2の表面近傍にエバネッセント波が発生して局在する。
なお、このとき全反射した反射光は、モニタ用フォトデ
ィテクタ32によって、その反射光量がモニタされる。
置の動作について説明する。レーザー光源24から出射
されたレーザー光は、フィルタ26から第1及び第2の
ミラー28,30によって臨界角プリズム10に伝波さ
れた後、マッチングオイル6を介して試料台4の試料載
置面(即ち、試料2が載置されている面)に対して、臨
界角以上の角度で入射して全反射する。この結果、試料
2の表面近傍にエバネッセント波が発生して局在する。
なお、このとき全反射した反射光は、モニタ用フォトデ
ィテクタ32によって、その反射光量がモニタされる。
【0015】このような状態において、スキャナー駆動
回路14によって圧電体スキャナ8をXY走査させた
際、探針16cと試料2との間に作用する相互作用によ
って生じるレバー部16bの変位量が、半導体レーザ2
0と2PD22から成る変位センサによって光学的に検
知される。このとき、2PD22の出力信号に基づい
て、フィードバック制御回路18は、探針16cと試料
2の表面との間の距離が一定に維持されるように、所定
の信号をスキャナー駆動回路14に出力して圧電体スキ
ャナ8をフィードバック制御する。なお、このとき、フ
ィードバック制御回路18から出力される所定の信号
は、コンピュータ12に入力される。
回路14によって圧電体スキャナ8をXY走査させた
際、探針16cと試料2との間に作用する相互作用によ
って生じるレバー部16bの変位量が、半導体レーザ2
0と2PD22から成る変位センサによって光学的に検
知される。このとき、2PD22の出力信号に基づい
て、フィードバック制御回路18は、探針16cと試料
2の表面との間の距離が一定に維持されるように、所定
の信号をスキャナー駆動回路14に出力して圧電体スキ
ャナ8をフィードバック制御する。なお、このとき、フ
ィードバック制御回路18から出力される所定の信号
は、コンピュータ12に入力される。
【0016】このようなXY走査時、探針16cがエバ
ネッセント波に侵入すると、エバネッセント波は散乱さ
れて伝搬光に変換される。このとき対物レンズ34によ
って取り込まれた伝搬光は、検出光学系36の光電子増
倍管42によって電気信号に変換された後、アンプ44
からコンピューター12に入力される。
ネッセント波に侵入すると、エバネッセント波は散乱さ
れて伝搬光に変換される。このとき対物レンズ34によ
って取り込まれた伝搬光は、検出光学系36の光電子増
倍管42によって電気信号に変換された後、アンプ44
からコンピューター12に入力される。
【0017】コンピュータ12は、フィードバック制御
回路18からの信号に基づいて試料2の表面形状に対応
したAFM測定情報を出力し、同時に、光電子増倍管4
2からの信号に基づいて試料2の材料や内部構造に対応
したSNOM測定情報を出力する。
回路18からの信号に基づいて試料2の表面形状に対応
したAFM測定情報を出力し、同時に、光電子増倍管4
2からの信号に基づいて試料2の材料や内部構造に対応
したSNOM測定情報を出力する。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】このようなSNOM装
置は、試料表面の凹凸状態(即ち、AFM測定情報)に
影響されることなく、試料の材料や内部構造のみに起因
した光学情報(即ち、SNOM測定情報)が検出される
ことを期待して構成したものであるが、実際のSNOM
測定によって得られるSNOM測定情報には、試料表面
の凹凸情報が反映している場合が多い。
置は、試料表面の凹凸状態(即ち、AFM測定情報)に
影響されることなく、試料の材料や内部構造のみに起因
した光学情報(即ち、SNOM測定情報)が検出される
ことを期待して構成したものであるが、実際のSNOM
測定によって得られるSNOM測定情報には、試料表面
の凹凸情報が反映している場合が多い。
【0019】しかしながら、従来の近接場光研究の技術
レベルでは、上記のSNOM測定情報に対して充分正確
な解釈が下せているとは言えない。従って、SNOM測
定情報に対して試料の凹凸情報がどのように反映される
のかを検知すること困難であり、現在までは、SNOM
測定情報に対して後述するような論理的又は実験的な解
析が行われているにとどまっている。
レベルでは、上記のSNOM測定情報に対して充分正確
な解釈が下せているとは言えない。従って、SNOM測
定情報に対して試料の凹凸情報がどのように反映される
のかを検知すること困難であり、現在までは、SNOM
測定情報に対して後述するような論理的又は実験的な解
析が行われているにとどまっている。
【0020】まず、SNOM測定情報に対する解析に
は、その解析用の測定試料として、形状が既知の試料、
例えば、1.6μmピッチで円周方向に格子状の凹凸溝
が形成されているポリカーボン製の光ディスクが用いら
れている。
は、その解析用の測定試料として、形状が既知の試料、
例えば、1.6μmピッチで円周方向に格子状の凹凸溝
が形成されているポリカーボン製の光ディスクが用いら
れている。
【0021】測定は、凹凸溝が形成された面を探針側に
対向させるように、上記の光ディスクを図6に示された
SNOM装置にセットして、AFM測定と同時にSNO
M測定を行い、AFM像とSNOM像を比較しながら解
析を行う。しかしながら、このような表面に凹凸のある
試料を用いると、AFM測定によって探針と光ディスク
表面との間の距離が一定に維持されているにもかかわら
ず、SNOM測定情報には、凹凸溝からの凹凸情報が強
く反映されてしまう。また同様に、光ディスクの代わり
に例えばラテックス球を用いて測定を行っても、得られ
るSNOM測定情報の信号レベルは、ラテックス球の周
辺で強くなり、その中央部分で弱くなって、試料の凹凸
情報が反映された信号となる。
対向させるように、上記の光ディスクを図6に示された
SNOM装置にセットして、AFM測定と同時にSNO
M測定を行い、AFM像とSNOM像を比較しながら解
析を行う。しかしながら、このような表面に凹凸のある
試料を用いると、AFM測定によって探針と光ディスク
表面との間の距離が一定に維持されているにもかかわら
ず、SNOM測定情報には、凹凸溝からの凹凸情報が強
く反映されてしまう。また同様に、光ディスクの代わり
に例えばラテックス球を用いて測定を行っても、得られ
るSNOM測定情報の信号レベルは、ラテックス球の周
辺で強くなり、その中央部分で弱くなって、試料の凹凸
情報が反映された信号となる。
【0022】更に、測定試料として、クロム等の金属を
市松模様状にパターニングして蒸着させたガラス基板を
用いた実験が行われている。金属が蒸着した面を探針側
に対向させるように、上記のガラス基板を図6に示され
たSNOM装置にセットして、AFM測定と同時にSN
OM測定を行うと、金属が蒸着していない領域からSN
OM測定情報が得られる。しかしながら、この実験で
は、金属パターンによる光の遮蔽の効果を観察している
に過ぎず、試料の凹凸情報の影響を考慮するには殆ど新
しい知見を与えていない。
市松模様状にパターニングして蒸着させたガラス基板を
用いた実験が行われている。金属が蒸着した面を探針側
に対向させるように、上記のガラス基板を図6に示され
たSNOM装置にセットして、AFM測定と同時にSN
OM測定を行うと、金属が蒸着していない領域からSN
OM測定情報が得られる。しかしながら、この実験で
は、金属パターンによる光の遮蔽の効果を観察している
に過ぎず、試料の凹凸情報の影響を考慮するには殆ど新
しい知見を与えていない。
【0023】このように実験的な解析により、SNOM
測定情報に対する充分正確な解釈を下すためには、SN
OM装置(図6参照)又はSNOM測定情報の特性を予
め認識しておくことが必要である。更に、この要求を満
足するためには、その前段階として試料の凹凸情報がS
NOM測定情報にどのように反映されるのかを予め検定
することが望ましい。この場合、その表面形状や光学的
特性の分かっている検定用の試料を用いてSNOM測定
を行うことが必要となる。
測定情報に対する充分正確な解釈を下すためには、SN
OM装置(図6参照)又はSNOM測定情報の特性を予
め認識しておくことが必要である。更に、この要求を満
足するためには、その前段階として試料の凹凸情報がS
NOM測定情報にどのように反映されるのかを予め検定
することが望ましい。この場合、その表面形状や光学的
特性の分かっている検定用の試料を用いてSNOM測定
を行うことが必要となる。
【0024】本発明は、このような要求を満足するため
になされており、その目的は、AFM測定情報の影響を
受けること無くSNOM測定情報に対する充分正確な解
釈が下せるように、SNOM装置の性能を予め検定可能
な走査型近接場光顕微鏡用検定試料を提供することにあ
る。
になされており、その目的は、AFM測定情報の影響を
受けること無くSNOM測定情報に対する充分正確な解
釈が下せるように、SNOM装置の性能を予め検定可能
な走査型近接場光顕微鏡用検定試料を提供することにあ
る。
【0025】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明の走査型近接場光顕微鏡用検定試料
は、少なくとも一部が光学的に透明であって、互いに異
なる屈折率を有する複数の試料構成部から構成され且つ
表面が略平坦な検定試料であって、複数の試料構成部材
の一部には、所定形状にパターニングされた任意の屈折
率を設定可能な光学的異差発生部が設けられている。
るために、本発明の走査型近接場光顕微鏡用検定試料
は、少なくとも一部が光学的に透明であって、互いに異
なる屈折率を有する複数の試料構成部から構成され且つ
表面が略平坦な検定試料であって、複数の試料構成部材
の一部には、所定形状にパターニングされた任意の屈折
率を設定可能な光学的異差発生部が設けられている。
【0026】このような構成によれば、検定試料46の
表面形状(即ち、AFM測定情報)に影響されることな
く、光学的異差発生部のパターニング形状に対応したS
NOM測定情報が検知され、SNOM装置の特性の検定
に利用することができる。
表面形状(即ち、AFM測定情報)に影響されることな
く、光学的異差発生部のパターニング形状に対応したS
NOM測定情報が検知され、SNOM装置の特性の検定
に利用することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施の形態
に係る走査型近接場光顕微鏡用検定試料について、図1
及び図2を参照して説明する。図1(a),(b)に示
すように、本実施の形態の走査型近接場光顕微鏡用検定
試料は、少なくとも一部が光学的に透明であって、互い
に異なる屈折率を有する複数の試料構成部から構成され
且つ表面が略平坦な検定試料46であって、複数の試料
構成部材の一部には、所定形状にパターニングされた任
意の屈折率を設定可能な光学的異差発生部が設けられて
いる。
に係る走査型近接場光顕微鏡用検定試料について、図1
及び図2を参照して説明する。図1(a),(b)に示
すように、本実施の形態の走査型近接場光顕微鏡用検定
試料は、少なくとも一部が光学的に透明であって、互い
に異なる屈折率を有する複数の試料構成部から構成され
且つ表面が略平坦な検定試料46であって、複数の試料
構成部材の一部には、所定形状にパターニングされた任
意の屈折率を設定可能な光学的異差発生部が設けられて
いる。
【0028】複数の試料構成部材は、ガラス等の透明部
材例えばパイレックスガラス製の基板部材(屈折率;n
2)48と、この基板部材48上に接合された酸化シリ
コン製の光学部材(屈折率;n1)50とから構成され
ており、光学的異差発生部は、光学部材50の内部に設
けられている。
材例えばパイレックスガラス製の基板部材(屈折率;n
2)48と、この基板部材48上に接合された酸化シリ
コン製の光学部材(屈折率;n1)50とから構成され
ており、光学的異差発生部は、光学部材50の内部に設
けられている。
【0029】光学的異差発生部は、所定間隔で互いに並
列して延出し且つ任意の屈折率に設定可能な複数本の空
隙部52a,52b,52c(屈折率;n3)を備えて
おり、これら空隙部52a,52b,52cは、その両
延出端を介して充填剤例えば空気が流出入されるよう
に、光学部材50を横断して形成されている。具体的に
は、これら複数本の空隙部52a,52b,52cは、
1μm〜5μmで幅を変えてあり、図中向って左側から
数えて3本の空隙部52aの幅を例えば5μmとし、図
中向って右側から数えて4本の空隙部52cの幅を例え
ば1μmとすると、これら空隙部52a,52cの間に
配置された2本の空隙部52bの幅は、例えば2μm〜
4μmの寸法を選択して構成される。このように本実施
の形態に適用される複数本の空隙部52a,52b,5
2cは、3種類の異なる幅を有する3組の空隙部に組分
けすることができるが、実際に作製される検定試料46
としては、3本の空隙部52a,52b,52cを1組
にして、組相互の幅が異なる3つの組を備えて構成され
ている。
列して延出し且つ任意の屈折率に設定可能な複数本の空
隙部52a,52b,52c(屈折率;n3)を備えて
おり、これら空隙部52a,52b,52cは、その両
延出端を介して充填剤例えば空気が流出入されるよう
に、光学部材50を横断して形成されている。具体的に
は、これら複数本の空隙部52a,52b,52cは、
1μm〜5μmで幅を変えてあり、図中向って左側から
数えて3本の空隙部52aの幅を例えば5μmとし、図
中向って右側から数えて4本の空隙部52cの幅を例え
ば1μmとすると、これら空隙部52a,52cの間に
配置された2本の空隙部52bの幅は、例えば2μm〜
4μmの寸法を選択して構成される。このように本実施
の形態に適用される複数本の空隙部52a,52b,5
2cは、3種類の異なる幅を有する3組の空隙部に組分
けすることができるが、実際に作製される検定試料46
としては、3本の空隙部52a,52b,52cを1組
にして、組相互の幅が異なる3つの組を備えて構成され
ている。
【0030】なお、このような検定試料46が空気中に
セットされる場合には、検定試料46の周囲の屈折率n
0は、空気の屈折率即ち約1となる。この結果、本実施
の形態に適用された複数本の空隙部52a,52b,5
2cの屈折率n3は、同様に約1となる。
セットされる場合には、検定試料46の周囲の屈折率n
0は、空気の屈折率即ち約1となる。この結果、本実施
の形態に適用された複数本の空隙部52a,52b,5
2cの屈折率n3は、同様に約1となる。
【0031】次に、上記の検定試料46を図6に示され
たSNOM装置にセットして、AFM測定と同時にSN
OM測定を行った場合の測定動作について、図1(c)
及び図6を参照して説明する。
たSNOM装置にセットして、AFM測定と同時にSN
OM測定を行った場合の測定動作について、図1(c)
及び図6を参照して説明する。
【0032】図1(c)及び図6に示すように、検定試
料46を試料台4上に載置した後、レーザー光源24か
らのレーザー光を検定試料46に入射させる。ところ
で、領域相互の境界面に入射した光は、スネルの法則に
従って所定の入射角度以上で全反射することが知られて
いる。
料46を試料台4上に載置した後、レーザー光源24か
らのレーザー光を検定試料46に入射させる。ところ
で、領域相互の境界面に入射した光は、スネルの法則に
従って所定の入射角度以上で全反射することが知られて
いる。
【0033】従って、検定試料46の光学部材50及び
基板部材48の屈折率n1及びn2と、複数本の空隙部
52a,52b,52cの屈折率n3との間の関係を n1=n2>n0(=n3) n0;空気の屈折率 とすると、検定試料46に所定条件で入射したレーザー
光は、基板部材48と複数本の空隙部52a,52b,
52c内の空気との間の境界面54、及び、光学部材5
0と空気との間の境界面56で全反射を起こす。このと
き、検定試料46から探針16c方向に発生するエバネ
ッセント波は、検定試料46の表面が略平坦であるにも
かかわらず変調を受けた状態になる。
基板部材48の屈折率n1及びn2と、複数本の空隙部
52a,52b,52cの屈折率n3との間の関係を n1=n2>n0(=n3) n0;空気の屈折率 とすると、検定試料46に所定条件で入射したレーザー
光は、基板部材48と複数本の空隙部52a,52b,
52c内の空気との間の境界面54、及び、光学部材5
0と空気との間の境界面56で全反射を起こす。このと
き、検定試料46から探針16c方向に発生するエバネ
ッセント波は、検定試料46の表面が略平坦であるにも
かかわらず変調を受けた状態になる。
【0034】即ち、このようなエバネッセント波をとら
えたSNOM測定情報によれば、その信号レベルは、複
数本の空隙部52a,52b,52cの領域上において
極めて弱くなっており、他の領域上において強くなって
いる。
えたSNOM測定情報によれば、その信号レベルは、複
数本の空隙部52a,52b,52cの領域上において
極めて弱くなっており、他の領域上において強くなって
いる。
【0035】従って、本実施の形態の検定試料46を図
6に示されたようなSNOM装置にセットして、AFM
測定と同時にSNOM測定を行った場合には、常に、上
述したような信号特性を有するSNOM測定情報が得ら
れることになる。そして、このSNOM測定情報は、表
面が略平坦な検定試料46から得られた情報であるた
め、検定試料46の表面形状(即ち、AFM測定情報)
に影響されないSNOM測定情報とみなすことができ
る。この結果、本実施の形態の検定試料46を用いてA
FM測定と同時にSNOM測定を行った際、上述したよ
うな信号特性を有するSNOM測定情報が得られない場
合には、そのSNOM装置の性能に機械的又は光学的な
不備があるものと予め検定することができる。例えば、
SNOM装置の光軸ずれや、探針16c先端の開口が所
定位置に形成されていない等の不備を予め検定すること
が可能となる。よって、本実施の形態の検定試料46を
用いることによって、常に、SNOM装置の性能を一定
レベルに維持させることが可能となる。
6に示されたようなSNOM装置にセットして、AFM
測定と同時にSNOM測定を行った場合には、常に、上
述したような信号特性を有するSNOM測定情報が得ら
れることになる。そして、このSNOM測定情報は、表
面が略平坦な検定試料46から得られた情報であるた
め、検定試料46の表面形状(即ち、AFM測定情報)
に影響されないSNOM測定情報とみなすことができ
る。この結果、本実施の形態の検定試料46を用いてA
FM測定と同時にSNOM測定を行った際、上述したよ
うな信号特性を有するSNOM測定情報が得られない場
合には、そのSNOM装置の性能に機械的又は光学的な
不備があるものと予め検定することができる。例えば、
SNOM装置の光軸ずれや、探針16c先端の開口が所
定位置に形成されていない等の不備を予め検定すること
が可能となる。よって、本実施の形態の検定試料46を
用いることによって、常に、SNOM装置の性能を一定
レベルに維持させることが可能となる。
【0036】また、本実施の形態によれば、検定試料4
6内に周期的に複数本の空隙部52a,52b,52c
を設けたことによって、SNOM測定情報の位置依存性
やばらつき状態或いはSNOM測定情報に与える影響を
予め検知することが可能となる。
6内に周期的に複数本の空隙部52a,52b,52c
を設けたことによって、SNOM測定情報の位置依存性
やばらつき状態或いはSNOM測定情報に与える影響を
予め検知することが可能となる。
【0037】なお、以下に本実施の形態の検定試料46
の作製方法について、図2を参照して説明する。まず、
図2(b)に示すように、シリコンウェハから構成され
た補助基板58を用意した後、この補助基板上58に酸
化シリコン膜60をプラズマ化学気相蒸着法(PE−C
VD法)又は低圧化学気相蒸着法(LP−CVD法)に
よって400nm程度の厚さT1になるまで成長させた
後、この酸化シリコン膜60を所定形状にパターニング
する。
の作製方法について、図2を参照して説明する。まず、
図2(b)に示すように、シリコンウェハから構成され
た補助基板58を用意した後、この補助基板上58に酸
化シリコン膜60をプラズマ化学気相蒸着法(PE−C
VD法)又は低圧化学気相蒸着法(LP−CVD法)に
よって400nm程度の厚さT1になるまで成長させた
後、この酸化シリコン膜60を所定形状にパターニング
する。
【0038】次に、図2(c)に示すように、補助基板
58及び酸化シリコン膜60の表面上に更に酸化シリコ
ン膜62をPE−CVD法又はLP−CVD法によって
100nm程度の厚さT2になるまで成長させる。この
結果、補助基板58の表面上には、合計の厚さT3(=
T1+T2)が500nm程度の酸化シリコン膜60,
62から成る光学部材50が積層されたことになる。
58及び酸化シリコン膜60の表面上に更に酸化シリコ
ン膜62をPE−CVD法又はLP−CVD法によって
100nm程度の厚さT2になるまで成長させる。この
結果、補助基板58の表面上には、合計の厚さT3(=
T1+T2)が500nm程度の酸化シリコン膜60,
62から成る光学部材50が積層されたことになる。
【0039】続いて、図2(d)に示すように、これら
酸化シリコン膜60,62から成る光学部材50上にガ
ラス等の透明部材例えばパイレックスガラス製の基板部
材48を陽極接合法によって接合した後、補助基板58
をEDP溶液(エチレン・ジアミン・ピロカテコール・
水)によって溶かし去る。
酸化シリコン膜60,62から成る光学部材50上にガ
ラス等の透明部材例えばパイレックスガラス製の基板部
材48を陽極接合法によって接合した後、補助基板58
をEDP溶液(エチレン・ジアミン・ピロカテコール・
水)によって溶かし去る。
【0040】この結果、図2(a)に示すように、内部
に複数本の空隙部52a,52b,52cを備えた検定
試料46が作製されることになる。図2(a)に示すよ
うに、検定試料46のうち、複数本の空隙部52a,5
2b,52cの図中向かって上側の部分(即ち、境界面
56(図1(c)参照)に接した部分)の酸化シリコン
膜62の厚さT2は、理想的には、“ゼロ”であること
が好ましいが、検定試料46の表面を略平坦に構成する
関係上、有限の値(T2=100nm)を持つ。
に複数本の空隙部52a,52b,52cを備えた検定
試料46が作製されることになる。図2(a)に示すよ
うに、検定試料46のうち、複数本の空隙部52a,5
2b,52cの図中向かって上側の部分(即ち、境界面
56(図1(c)参照)に接した部分)の酸化シリコン
膜62の厚さT2は、理想的には、“ゼロ”であること
が好ましいが、検定試料46の表面を略平坦に構成する
関係上、有限の値(T2=100nm)を持つ。
【0041】また、複数本の空隙部52a,52b,5
2cの厚さ(高さ寸法)T3は、エバネッセント波の局
在領域の厚さに基づいて設定されるため、使用するSN
OM装置やその測定条件等によって適宜変更され得る。
2cの厚さ(高さ寸法)T3は、エバネッセント波の局
在領域の厚さに基づいて設定されるため、使用するSN
OM装置やその測定条件等によって適宜変更され得る。
【0042】例えば、図6に示すSNOM装置のレーザ
ー光源としてアルゴンレーザ(主波長;514.5n
m)を用いて、試料表面に生じるエバネッセント波の厚
さを測定したところ200nmであったため、本実施の
形態の検定試料46は、この測定結果に基づいて、その
厚さ(高さ寸法)が設定されている。即ち、エバネッセ
ント波の局在領域の厚さと同等かそれ以下の値となるよ
うに、T2=100nmと設定され、また、エバネッセ
ント波の局在領域の厚さ以上の値となるように、T3=
500nmと設定されている。
ー光源としてアルゴンレーザ(主波長;514.5n
m)を用いて、試料表面に生じるエバネッセント波の厚
さを測定したところ200nmであったため、本実施の
形態の検定試料46は、この測定結果に基づいて、その
厚さ(高さ寸法)が設定されている。即ち、エバネッセ
ント波の局在領域の厚さと同等かそれ以下の値となるよ
うに、T2=100nmと設定され、また、エバネッセ
ント波の局在領域の厚さ以上の値となるように、T3=
500nmと設定されている。
【0043】なお、本実施の形態において、検定試料4
6の光学部材50は、酸化シリコンによって形成されて
いるが、例えば窒化シリコンを用いてもよい。本発明の
第2の実施の形態に係る走査型近接場光顕微鏡用検定試
料について、図3を参照して説明する。なお、本実施の
形態の説明に際し、第1の実施の形態の構成と同一の構
成には、同一符号を付して、その説明を省略する。
6の光学部材50は、酸化シリコンによって形成されて
いるが、例えば窒化シリコンを用いてもよい。本発明の
第2の実施の形態に係る走査型近接場光顕微鏡用検定試
料について、図3を参照して説明する。なお、本実施の
形態の説明に際し、第1の実施の形態の構成と同一の構
成には、同一符号を付して、その説明を省略する。
【0044】図3(a)に示すように、本実施の形態の
検定試料46の光学部材50に形成された光学的異差発
生部は、所定間隔で互いに並列してL字状に延出した複
数本の空隙部52と、これら複数本の空隙部52内に充
填可能であって且つこれら複数本の空隙部52の屈折率
n3を任意に設定可能な充填剤例えば液体64(図3
(b),(c)参照)とを備えている。複数本の空隙部
52は、その一端側66aが開口し且つ他端側66bが
閉塞されている。なお、本実施の形態に適用された複数
本の空隙部52も、第1の実施の形態と同様に、その幅
を1μm〜5μmの寸法を適宜選択することが可能であ
る。
検定試料46の光学部材50に形成された光学的異差発
生部は、所定間隔で互いに並列してL字状に延出した複
数本の空隙部52と、これら複数本の空隙部52内に充
填可能であって且つこれら複数本の空隙部52の屈折率
n3を任意に設定可能な充填剤例えば液体64(図3
(b),(c)参照)とを備えている。複数本の空隙部
52は、その一端側66aが開口し且つ他端側66bが
閉塞されている。なお、本実施の形態に適用された複数
本の空隙部52も、第1の実施の形態と同様に、その幅
を1μm〜5μmの寸法を適宜選択することが可能であ
る。
【0045】特に、本実施の形態の検定試料46は、複
数本の空隙部52の屈折率n3を任意に設定することに
よって、屈折率の変化がSNOM測定信号に与える影響
を予め検定することを目的として構成されている。
数本の空隙部52の屈折率n3を任意に設定することに
よって、屈折率の変化がSNOM測定信号に与える影響
を予め検定することを目的として構成されている。
【0046】このような目的を達成するために用いられ
る液体としては、その屈折率が例えば1.3〜1.8程
度の液体であれば、その種類は限定されることはない。
従って、検定試料46の材料として酸化シリコン(屈折
率;1.5程度)を用いた場合には、光学部材50及び
基板部材48の屈折率n1及びn2と、複数本の空隙部
52の屈折率n3との間の関係を n1=n2>n3、或いは、n1=n2<n3 とすることが可能となる。
る液体としては、その屈折率が例えば1.3〜1.8程
度の液体であれば、その種類は限定されることはない。
従って、検定試料46の材料として酸化シリコン(屈折
率;1.5程度)を用いた場合には、光学部材50及び
基板部材48の屈折率n1及びn2と、複数本の空隙部
52の屈折率n3との間の関係を n1=n2>n3、或いは、n1=n2<n3 とすることが可能となる。
【0047】このような構成によれば、複数本の空隙部
52の屈折率n3を任意に設定することができるため、
屈折率の変化がSNOM測定信号に与える影響を予め検
定することが可能となる。
52の屈折率n3を任意に設定することができるため、
屈折率の変化がSNOM測定信号に与える影響を予め検
定することが可能となる。
【0048】従って、本実施の形態の検定試料46を図
6に示されたようなSNOM装置にセットして、AFM
測定と同時にSNOM測定を行った場合には、常に、任
意に設定された屈折率の影響を受けたSNOM測定情報
が得られることになる。そして、このSNOM測定情報
は、表面が略平坦な検定試料46から得られた情報であ
るため、検定試料46の表面形状(即ち、AFM測定情
報)に影響されないが屈折率の影響を受けたSNOM測
定情報とみなすことができる。この結果、本実施の形態
の検定試料46を用いてAFM測定と同時にSNOM測
定を行った際、上述したようなSNOM測定情報が得ら
れない場合には、そのSNOM装置の性能に機械的又は
光学的な不備があるものと予め検定することができる。
なお、他の効果は、上記第1の実施の形態と同様である
ため、その説明は省略する。
6に示されたようなSNOM装置にセットして、AFM
測定と同時にSNOM測定を行った場合には、常に、任
意に設定された屈折率の影響を受けたSNOM測定情報
が得られることになる。そして、このSNOM測定情報
は、表面が略平坦な検定試料46から得られた情報であ
るため、検定試料46の表面形状(即ち、AFM測定情
報)に影響されないが屈折率の影響を受けたSNOM測
定情報とみなすことができる。この結果、本実施の形態
の検定試料46を用いてAFM測定と同時にSNOM測
定を行った際、上述したようなSNOM測定情報が得ら
れない場合には、そのSNOM装置の性能に機械的又は
光学的な不備があるものと予め検定することができる。
なお、他の効果は、上記第1の実施の形態と同様である
ため、その説明は省略する。
【0049】以下、本実施の形態の検定試料46の作製
方法について、図3(b),(c)を参照して説明す
る。まず、第1の実施の形態と同様の作製方法を応用し
て、本実施の形態の検定試料46を作製する。なお、本
実施の形態の作製方法は、複数本の空隙部52の作製プ
ロセスが若干相違するだけであり、他のプロセスは同一
であるため、その説明は省略する。
方法について、図3(b),(c)を参照して説明す
る。まず、第1の実施の形態と同様の作製方法を応用し
て、本実施の形態の検定試料46を作製する。なお、本
実施の形態の作製方法は、複数本の空隙部52の作製プ
ロセスが若干相違するだけであり、他のプロセスは同一
であるため、その説明は省略する。
【0050】また、任意の屈折率を有する液体64が収
容された容器68を内蔵した真空チャンバ70と、この
真空チャンバ70内を減圧する真空ポンプ72と、真空
チャンバ70と真空ポンプ72との間に設けられ、真空
チャンバ70内の減圧状態を調節するバルブ機構74と
を備えた液体充填装置を用意する。
容された容器68を内蔵した真空チャンバ70と、この
真空チャンバ70内を減圧する真空ポンプ72と、真空
チャンバ70と真空ポンプ72との間に設けられ、真空
チャンバ70内の減圧状態を調節するバルブ機構74と
を備えた液体充填装置を用意する。
【0051】次に、検定試料46の一端側66aが容器
68内の液体64に対面するように、真空チャンバ70
内に検定試料46をセットした後、バルブ機構74及び
真空ポンプ72を介して真空引きする(図3(b)参
照)。
68内の液体64に対面するように、真空チャンバ70
内に検定試料46をセットした後、バルブ機構74及び
真空ポンプ72を介して真空引きする(図3(b)参
照)。
【0052】このとき、検定試料46は、その一端側6
6aが液体64に接しない位置にセットされているた
め、真空引き動作によって、複数本の空隙部52内も減
圧されることになる。
6aが液体64に接しない位置にセットされているた
め、真空引き動作によって、複数本の空隙部52内も減
圧されることになる。
【0053】続いて、検定試料64を容器68方向に移
動させて、その一端側66aを液体64に接触させた
後、バルブ機構74のリーク開口74aを開放すること
によって、リーク開口74aを介して空気を真空チャン
バ70内に導入させる(図3(c)参照)。
動させて、その一端側66aを液体64に接触させた
後、バルブ機構74のリーク開口74aを開放すること
によって、リーク開口74aを介して空気を真空チャン
バ70内に導入させる(図3(c)参照)。
【0054】このとき、導入された空気の大気圧によっ
て、容器68の液体64が加圧されると共に、複数本の
空隙部52内の負圧作用によって、液体64が各空隙部
52内に充填される。この結果、図3(a)に示すよう
な検定試料46が作製されることになる。
て、容器68の液体64が加圧されると共に、複数本の
空隙部52内の負圧作用によって、液体64が各空隙部
52内に充填される。この結果、図3(a)に示すよう
な検定試料46が作製されることになる。
【0055】なお、本実施の形態において、検定試料4
6の光学部材50は、酸化シリコンによって形成されて
いるが、例えば窒化シリコンを用いてもよい。次に、本
発明の第3の実施の形態に係る走査型近接場光顕微鏡用
検定試料について、図4を参照して説明する。なお、本
実施の形態の説明に際し、第1の実施の形態の構成と同
一の構成には、同一符号を付して、その説明を省略す
る。
6の光学部材50は、酸化シリコンによって形成されて
いるが、例えば窒化シリコンを用いてもよい。次に、本
発明の第3の実施の形態に係る走査型近接場光顕微鏡用
検定試料について、図4を参照して説明する。なお、本
実施の形態の説明に際し、第1の実施の形態の構成と同
一の構成には、同一符号を付して、その説明を省略す
る。
【0056】図4に示すように、本実施の形態の検定試
料46の光学部材50に形成された光学的異差発生部
は、所定間隔で互いに並列して延出し且つ任意の屈折率
に設定可能な複数本の空隙部52a,52b,52cを
備えており、これら空隙部52a,52b,52cは、
その両延出端を介して充填剤例えば空気が流出入される
ように、光学部材50を横断して形成されている。な
お、複数本の空隙部52a,52b,52cの幅は、第
1の実施の形態と同様に、1μm〜5μmの寸法を選択
することが可能である。
料46の光学部材50に形成された光学的異差発生部
は、所定間隔で互いに並列して延出し且つ任意の屈折率
に設定可能な複数本の空隙部52a,52b,52cを
備えており、これら空隙部52a,52b,52cは、
その両延出端を介して充填剤例えば空気が流出入される
ように、光学部材50を横断して形成されている。な
お、複数本の空隙部52a,52b,52cの幅は、第
1の実施の形態と同様に、1μm〜5μmの寸法を選択
することが可能である。
【0057】特に、本実施の形態の検定試料46は、S
NOM測定情報に作用する光学的異差発生部の形状の影
響を予め検定することができるように、複数本の空隙部
52a,52b,52cの形状を互いに相違させて構成
されている。具体的には、図中向って左側から数えて2
本の空隙部52aの高さ寸法をS1とし、図中向って右
側から数えて2本の空隙部52cの高さ寸法は、S2<
S1とした。また、図中中央の1本の空隙部52bは、
その高さに高低差が施されている。
NOM測定情報に作用する光学的異差発生部の形状の影
響を予め検定することができるように、複数本の空隙部
52a,52b,52cの形状を互いに相違させて構成
されている。具体的には、図中向って左側から数えて2
本の空隙部52aの高さ寸法をS1とし、図中向って右
側から数えて2本の空隙部52cの高さ寸法は、S2<
S1とした。また、図中中央の1本の空隙部52bは、
その高さに高低差が施されている。
【0058】なお、このような検定試料46が空気中に
セットされ場合には、検定試料46の周囲の屈折率は、
空気の屈折率即ち約1となる。この結果、本実施の形態
に適用された複数本の空隙部52a,52b,52cの
屈折率も約1となる。
セットされ場合には、検定試料46の周囲の屈折率は、
空気の屈折率即ち約1となる。この結果、本実施の形態
に適用された複数本の空隙部52a,52b,52cの
屈折率も約1となる。
【0059】次に、上記の検定試料46を図6に示され
たSNOM装置にセットして、AFM測定と同時にSN
OM測定を行った場合、AFM測定情報に基づいて検定
試料46の表面が略平坦であることが検定された。
たSNOM装置にセットして、AFM測定と同時にSN
OM測定を行った場合、AFM測定情報に基づいて検定
試料46の表面が略平坦であることが検定された。
【0060】一方、SNOM測定情報によれば、図中向
って左側の2本の空隙部52aの上部から検出されたS
NOM信号は、図中向って右側の2本の空隙部52cか
ら検出されたSNOM信号に比べて極めて弱い信号が検
出された。ただし、図中向って右側の2本の空隙部52
cから検出されたSNOM信号は、空隙部52a,52
b,52cの存在しない領域から検出されたSNOM信
号に比べて弱い信号が検出された。
って左側の2本の空隙部52aの上部から検出されたS
NOM信号は、図中向って右側の2本の空隙部52cか
ら検出されたSNOM信号に比べて極めて弱い信号が検
出された。ただし、図中向って右側の2本の空隙部52
cから検出されたSNOM信号は、空隙部52a,52
b,52cの存在しない領域から検出されたSNOM信
号に比べて弱い信号が検出された。
【0061】このような構成によれば、光学的異差発生
部の複数本の空隙部52a,52b,52cの形状即ち
高さ寸法を互いに相違させて構成したことによって、S
NOM測定情報に作用する光学的異差発生部の形状の影
響を予め検定することが可能となる。
部の複数本の空隙部52a,52b,52cの形状即ち
高さ寸法を互いに相違させて構成したことによって、S
NOM測定情報に作用する光学的異差発生部の形状の影
響を予め検定することが可能となる。
【0062】従って、本実施の形態の検定試料46を図
6に示されたようなSNOM装置にセットして、AFM
測定と同時にSNOM測定を行った場合には、常に、複
数本の空隙部52a,52b,52cの高さ寸法の相違
に起因したSNOM測定情報が得られることになる。そ
して、このSNOM測定情報は、表面が略平坦な検定試
料46から得られた情報であるため、検定試料46の表
面形状(即ち、AFM測定情報)に影響されないが高さ
寸法の相違に起因したSNOM測定情報とみなすことが
できる。この結果、本実施の形態の検定試料46を用い
てAFM測定と同時にSNOM測定を行った際、上述し
たようなSNOM測定情報が得られない場合には、その
SNOM装置の性能に機械的又は光学的な不備があるも
のと予め検定することができる。なお、他の効果は、上
記第1の実施の形態と同様であるため、その説明は省略
する。
6に示されたようなSNOM装置にセットして、AFM
測定と同時にSNOM測定を行った場合には、常に、複
数本の空隙部52a,52b,52cの高さ寸法の相違
に起因したSNOM測定情報が得られることになる。そ
して、このSNOM測定情報は、表面が略平坦な検定試
料46から得られた情報であるため、検定試料46の表
面形状(即ち、AFM測定情報)に影響されないが高さ
寸法の相違に起因したSNOM測定情報とみなすことが
できる。この結果、本実施の形態の検定試料46を用い
てAFM測定と同時にSNOM測定を行った際、上述し
たようなSNOM測定情報が得られない場合には、その
SNOM装置の性能に機械的又は光学的な不備があるも
のと予め検定することができる。なお、他の効果は、上
記第1の実施の形態と同様であるため、その説明は省略
する。
【0063】また、本実施の形態の検定試料46の作製
方法は、複数本の空隙部52a,52b,52cの作製
プロセスが若干相違するだけであり、他のプロセスは同
一であるため、その説明は省略する。なお、第1の実施
の形態と同様に、検定試料46の作製に際し、例えば、
図6に示すSNOM装置のレーザー光源としてアルゴン
レーザ(主波長;514.5nm)を用いて、試料表面
に生じるエバネッセント波の厚さを測定したところ20
0nmであったため、この値を前後するように、高さS
1を400nm、高さS2を150nmに設定した。ま
た、エバネッセント波の局在領域の厚さ以上の値となる
ように、T3=500nmに設定されている。
方法は、複数本の空隙部52a,52b,52cの作製
プロセスが若干相違するだけであり、他のプロセスは同
一であるため、その説明は省略する。なお、第1の実施
の形態と同様に、検定試料46の作製に際し、例えば、
図6に示すSNOM装置のレーザー光源としてアルゴン
レーザ(主波長;514.5nm)を用いて、試料表面
に生じるエバネッセント波の厚さを測定したところ20
0nmであったため、この値を前後するように、高さS
1を400nm、高さS2を150nmに設定した。ま
た、エバネッセント波の局在領域の厚さ以上の値となる
ように、T3=500nmに設定されている。
【0064】なお、本実施の形態において、検定試料4
6の光学部材50は、酸化シリコンによって形成されて
いるが、例えば窒化シリコンを用いてもよい。次に、本
発明の第4の実施の形態に係る走査型近接場光顕微鏡用
検定試料について、図5を参照して説明する。なお、本
実施の形態の説明に際し、第1の実施の形態の構成と同
一の構成には、同一符号を付して、その説明を省略す
る。
6の光学部材50は、酸化シリコンによって形成されて
いるが、例えば窒化シリコンを用いてもよい。次に、本
発明の第4の実施の形態に係る走査型近接場光顕微鏡用
検定試料について、図5を参照して説明する。なお、本
実施の形態の説明に際し、第1の実施の形態の構成と同
一の構成には、同一符号を付して、その説明を省略す
る。
【0065】図5に示すように、本実施の形態の検定試
料46には、検定試料46の表面上(具体的には光学部
材50の表面上)に複数本の空隙部52a,52b,5
2cの相対位置を光学的に検知可能な基準位置設定部材
即ち複数個の突起部76が設けられている。なお、他の
構成は、第1の実施の形態と同一であるため、その説明
は省略する。
料46には、検定試料46の表面上(具体的には光学部
材50の表面上)に複数本の空隙部52a,52b,5
2cの相対位置を光学的に検知可能な基準位置設定部材
即ち複数個の突起部76が設けられている。なお、他の
構成は、第1の実施の形態と同一であるため、その説明
は省略する。
【0066】本実施の形態に適用された突起部76は、
夫々、複数本の空隙部52a,52b,52cに対して
予め設定された距離だけ離間した位置に突設されてい
る。ところで、表面が略平坦な検定試料46を図6に示
されたSNOM装置にセットして、AFM測定と同時に
SNOM測定を行った場合、AFM測定情報に基づいて
検定試料46の表面が略平坦であることを検知すること
ができるが、SNOM測定情報が光学的異差発生部の形
成位置に対応しているか否かを正確に検知することは困
難である。即ち、仮にある特徴を有するSNOM測定情
報が得られた場合でも、その特徴部分が複数本の空隙部
52a,52b,52cの形成位置に一致しているか否
かを正確に検知することが困難である。具体的には、探
針16c(図1(c)及び図6参照)の先端開口の形成
不良や装置の光軸ずれ等によって、SNOM測定情報の
信号特性が例えば全体的にシフトしている場合であって
も、このシフト状態を検知することは困難である。
夫々、複数本の空隙部52a,52b,52cに対して
予め設定された距離だけ離間した位置に突設されてい
る。ところで、表面が略平坦な検定試料46を図6に示
されたSNOM装置にセットして、AFM測定と同時に
SNOM測定を行った場合、AFM測定情報に基づいて
検定試料46の表面が略平坦であることを検知すること
ができるが、SNOM測定情報が光学的異差発生部の形
成位置に対応しているか否かを正確に検知することは困
難である。即ち、仮にある特徴を有するSNOM測定情
報が得られた場合でも、その特徴部分が複数本の空隙部
52a,52b,52cの形成位置に一致しているか否
かを正確に検知することが困難である。具体的には、探
針16c(図1(c)及び図6参照)の先端開口の形成
不良や装置の光軸ずれ等によって、SNOM測定情報の
信号特性が例えば全体的にシフトしている場合であって
も、このシフト状態を検知することは困難である。
【0067】しかしながら、本実施の形態のように、光
学部材50の表面上に複数個の突起部76を突設するこ
とによって、複数本の空隙部52a,52b,52cの
形成位置を予め光学的に検知することができるため、S
NOM測定情報の位置関係を正確に検知することが可能
となる。
学部材50の表面上に複数個の突起部76を突設するこ
とによって、複数本の空隙部52a,52b,52cの
形成位置を予め光学的に検知することができるため、S
NOM測定情報の位置関係を正確に検知することが可能
となる。
【0068】従って、本実施の形態の検定試料46を図
6に示されたようなSNOM装置にセットして、AFM
測定と同時にSNOM測定を行った場合には、常に、S
NOM測定情報が複数本の空隙部52a,52b,52
cの形成位置に対応したものであるか否か即ち、得られ
たSNOM測定情報がシフトしているか否かを正確に検
知することができる。このため、SNOM測定情報のシ
フトの有無を検知することによって、そのSNOM装置
の性能に機械的又は光学的な不備があるものと予め検定
することができる。なお、他の効果は、上記第1の実施
の形態と同様であるため、その説明は省略する。
6に示されたようなSNOM装置にセットして、AFM
測定と同時にSNOM測定を行った場合には、常に、S
NOM測定情報が複数本の空隙部52a,52b,52
cの形成位置に対応したものであるか否か即ち、得られ
たSNOM測定情報がシフトしているか否かを正確に検
知することができる。このため、SNOM測定情報のシ
フトの有無を検知することによって、そのSNOM装置
の性能に機械的又は光学的な不備があるものと予め検定
することができる。なお、他の効果は、上記第1の実施
の形態と同様であるため、その説明は省略する。
【0069】また、本実施の形態の検定試料46の作製
方法は、複数個の突起部76の作製プロセスが若干相違
するだけであり、他のプロセスは同一であるため、その
説明は省略する。なお、本実施の形態において、検定試
料46の光学部材50は、酸化シリコンによって形成さ
れているが、例えば窒化シリコンを用いてもよい。
方法は、複数個の突起部76の作製プロセスが若干相違
するだけであり、他のプロセスは同一であるため、その
説明は省略する。なお、本実施の形態において、検定試
料46の光学部材50は、酸化シリコンによって形成さ
れているが、例えば窒化シリコンを用いてもよい。
【0070】なお、本発明は、上述した各実施の形態の
構成に限定されることはなく、新規事項を追加しない範
囲で例えば下記のように変更することも可能である。走
査型近接場光顕微鏡において、探針16c(図1(c)
及び図6参照)と試料2(図6参照)とを相対的に2次
元走査させて所定の像を得ていること、全反射プリズム
即ち臨界角プリズム10(図6参照)を介して試料2に
斜めから光を入射させていること、そして、入射光が横
波であること等の理由から、検定試料46の光学的異差
発生部の形状は、XY方向に対して左右対称形(具体的
には、試料を真上から見たときの形状が正方形又は円
形)であることが望ましい。
構成に限定されることはなく、新規事項を追加しない範
囲で例えば下記のように変更することも可能である。走
査型近接場光顕微鏡において、探針16c(図1(c)
及び図6参照)と試料2(図6参照)とを相対的に2次
元走査させて所定の像を得ていること、全反射プリズム
即ち臨界角プリズム10(図6参照)を介して試料2に
斜めから光を入射させていること、そして、入射光が横
波であること等の理由から、検定試料46の光学的異差
発生部の形状は、XY方向に対して左右対称形(具体的
には、試料を真上から見たときの形状が正方形又は円
形)であることが望ましい。
【0071】そこで、このような要望を満足するため
に、例えば、複数本の空隙部52a,52b,52cの
代わりに、検定試料46の面方線に平行な回転軸を有す
る回転体(例えば、円柱,円錐,円錐台,半球)を光学
部材50内に形成することが好ましい。或いは、これ以
外でも対称形状な部材(例えば、正四角柱,正四角錐,
正四角錐台)を光学部材50内に形成することが好まし
い。特に、真上から見たときの形状が円形の光学的異差
発生部を有する検定試料46を図6に示すようなSNO
M装置にセットする場合には、光学的異差発生部の形状
が回転対称であるため、特定方向に方向合わせ等を行う
必要がなくなり、検定試料46のセット操作の効率化及
び簡易化が実現できる。
に、例えば、複数本の空隙部52a,52b,52cの
代わりに、検定試料46の面方線に平行な回転軸を有す
る回転体(例えば、円柱,円錐,円錐台,半球)を光学
部材50内に形成することが好ましい。或いは、これ以
外でも対称形状な部材(例えば、正四角柱,正四角錐,
正四角錐台)を光学部材50内に形成することが好まし
い。特に、真上から見たときの形状が円形の光学的異差
発生部を有する検定試料46を図6に示すようなSNO
M装置にセットする場合には、光学的異差発生部の形状
が回転対称であるため、特定方向に方向合わせ等を行う
必要がなくなり、検定試料46のセット操作の効率化及
び簡易化が実現できる。
【0072】このような形状を有する回転体や対称形状
部材等の対称的部材が形成された検定試料46によれ
ば、SNOM測定情報の信号特性が歪んだ際にその判定
がし易くなるという効果を得ることができる。例えば、
正方形がXY方向のいずれの方向に歪んで長方形になっ
たのか否か、或いは、円形が長円形となった場合その楕
円率の程度を測定することによって、SNOM装置や探
針16c(図1(c)及び図6参照)の性能を予め検定
することができる。更に、このような検定試料46を図
6に示すようなSNOM装置にセットした際に、上記の
対称的部材がXY走査方向やレーザー光源からの光の入
射方向に対して傾斜しても、対称的な形状であるため
に、その影響を受けることはない。
部材等の対称的部材が形成された検定試料46によれ
ば、SNOM測定情報の信号特性が歪んだ際にその判定
がし易くなるという効果を得ることができる。例えば、
正方形がXY方向のいずれの方向に歪んで長方形になっ
たのか否か、或いは、円形が長円形となった場合その楕
円率の程度を測定することによって、SNOM装置や探
針16c(図1(c)及び図6参照)の性能を予め検定
することができる。更に、このような検定試料46を図
6に示すようなSNOM装置にセットした際に、上記の
対称的部材がXY走査方向やレーザー光源からの光の入
射方向に対して傾斜しても、対称的な形状であるため
に、その影響を受けることはない。
【0073】なお、本発明によれば、上記具体的な実施
の形態から下記のような技術的思想が導かれる。 1. 少なくとも一部が光学的に透明であって、互いに
異なる屈折率を有する複数の試料構成部から構成され且
つ表面が略平坦な検定試料であって、複数の試料構成部
材の一部には、所定形状にパターニングされた任意の屈
折率を設定可能な光学的異差発生部が設けられているこ
とを特徴とする走査型近接場光顕微鏡用検定試料。 2. 前記光学的異差発生部には、所定間隔で互いに並
列して延出し且つ任意の屈折率に設定可能な複数本の空
隙部が設けられていることを特徴とする上記1に記載の
走査型近接場光顕微鏡用検定試料。 3. 前記光学的異差発生部には、前記複数本の空隙部
に充填可能であって且つ前記複数本の空隙部の屈折率を
任意に設定可能な充填剤が充填されていることを特徴と
する上記2に記載の走査型近接場光顕微鏡用検定試料。 4. 前記光学的異差発生部に設けられた前記複数本の
空隙部は、その高さ寸法に相対的に高低差が施されてい
ることを特徴とする上記2に記載の走査型近接場光顕微
鏡用検定試料。 5. 前記複数の試料構成部材の一部には、前記光学的
異差発生部の相対位置を光学的に検知可能な基準位置設
定部材が設けられていることを特徴とする上記1に記載
の走査型近接場光顕微鏡用検定試料。
の形態から下記のような技術的思想が導かれる。 1. 少なくとも一部が光学的に透明であって、互いに
異なる屈折率を有する複数の試料構成部から構成され且
つ表面が略平坦な検定試料であって、複数の試料構成部
材の一部には、所定形状にパターニングされた任意の屈
折率を設定可能な光学的異差発生部が設けられているこ
とを特徴とする走査型近接場光顕微鏡用検定試料。 2. 前記光学的異差発生部には、所定間隔で互いに並
列して延出し且つ任意の屈折率に設定可能な複数本の空
隙部が設けられていることを特徴とする上記1に記載の
走査型近接場光顕微鏡用検定試料。 3. 前記光学的異差発生部には、前記複数本の空隙部
に充填可能であって且つ前記複数本の空隙部の屈折率を
任意に設定可能な充填剤が充填されていることを特徴と
する上記2に記載の走査型近接場光顕微鏡用検定試料。 4. 前記光学的異差発生部に設けられた前記複数本の
空隙部は、その高さ寸法に相対的に高低差が施されてい
ることを特徴とする上記2に記載の走査型近接場光顕微
鏡用検定試料。 5. 前記複数の試料構成部材の一部には、前記光学的
異差発生部の相対位置を光学的に検知可能な基準位置設
定部材が設けられていることを特徴とする上記1に記載
の走査型近接場光顕微鏡用検定試料。
【0074】
【発明の効果】本発明によれば、AFM測定情報の影響
を受けること無くSNOM測定情報に対する充分正確な
解釈が下せるように、SNOM装置の性能を予め検定可
能な走査型近接場光顕微鏡用検定試料を提供することが
可能となる。
を受けること無くSNOM測定情報に対する充分正確な
解釈が下せるように、SNOM装置の性能を予め検定可
能な走査型近接場光顕微鏡用検定試料を提供することが
可能となる。
【図1】(a)は、本発明の第1の実施の形態に係る検
定試料の斜視図、(b)は、図1(a)のb−b線に沿
う断面図、(c)は、第1の実施の形態に係る検定試料
の一部を断面した拡大図。
定試料の斜視図、(b)は、図1(a)のb−b線に沿
う断面図、(c)は、第1の実施の形態に係る検定試料
の一部を断面した拡大図。
【図2】(a)ないし(d)は、夫々、本発明の検定試
料の作製プロセスを示す図。
料の作製プロセスを示す図。
【図3】(a)は、本発明の第2の実施の形態に係る検
定試料の構成を示す断面図、(b)は、第2の実施の形
態の検定試料が、液体充填装置にセットされた状態を示
す図、(c)は、液体充填装置にセットされた検定試料
に液体を充填している状態を示す図。
定試料の構成を示す断面図、(b)は、第2の実施の形
態の検定試料が、液体充填装置にセットされた状態を示
す図、(c)は、液体充填装置にセットされた検定試料
に液体を充填している状態を示す図。
【図4】本発明の第3の実施の形態に係る検定試料の構
成を示す断面図。
成を示す断面図。
【図5】本発明の第4の実施の形態に係る検定試料の斜
視図。
視図。
【図6】本発明に適用された走査型近接場光顕微鏡装置
の構成を示す図。
の構成を示す図。
46…検定試料、48…基板部材、50…光学部材、5
2a,52b,52c…空隙部。
2a,52b,52c…空隙部。
Claims (3)
- 【請求項1】 少なくとも一部が光学的に透明であっ
て、互いに異なる屈折率を有する複数の試料構成部から
構成され且つ表面が略平坦な検定試料であって、複数の
試料構成部材の一部には、所定形状にパターニングされ
た任意の屈折率を設定可能な光学的異差発生部が設けら
れていることを特徴とする走査型近接場光顕微鏡用検定
試料。 - 【請求項2】 前記光学的異差発生部には、所定間隔で
互いに並列して延出し且つ任意の屈折率に設定可能な複
数本の空隙部が設けられていることを特徴とする請求項
1に記載の走査型近接場光顕微鏡用検定試料。 - 【請求項3】 前記光学的異差発生部には、前記複数本
の空隙部に充填可能であって且つ前記複数本の空隙部の
屈折率を任意に設定可能な充填剤が充填されていること
を特徴とする請求項2に記載の走査型近接場光顕微鏡用
検定試料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7192034A JPH0943257A (ja) | 1995-07-27 | 1995-07-27 | 走査型近接場光顕微鏡用検定試料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7192034A JPH0943257A (ja) | 1995-07-27 | 1995-07-27 | 走査型近接場光顕微鏡用検定試料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0943257A true JPH0943257A (ja) | 1997-02-14 |
Family
ID=16284507
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7192034A Withdrawn JPH0943257A (ja) | 1995-07-27 | 1995-07-27 | 走査型近接場光顕微鏡用検定試料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0943257A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008309684A (ja) * | 2007-06-15 | 2008-12-25 | Toyota Motor Corp | 近接場分光分析用の試料測定基板 |
JP2014196994A (ja) * | 2013-03-07 | 2014-10-16 | 日本電気硝子株式会社 | プレパラート作製用プレート、及びプレパラート |
-
1995
- 1995-07-27 JP JP7192034A patent/JPH0943257A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008309684A (ja) * | 2007-06-15 | 2008-12-25 | Toyota Motor Corp | 近接場分光分析用の試料測定基板 |
JP2014196994A (ja) * | 2013-03-07 | 2014-10-16 | 日本電気硝子株式会社 | プレパラート作製用プレート、及びプレパラート |
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