JPH08334521A - 集積型spmセンサ及び走査型プローブ顕微鏡 - Google Patents

集積型spmセンサ及び走査型プローブ顕微鏡

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JPH08334521A
JPH08334521A JP16457695A JP16457695A JPH08334521A JP H08334521 A JPH08334521 A JP H08334521A JP 16457695 A JP16457695 A JP 16457695A JP 16457695 A JP16457695 A JP 16457695A JP H08334521 A JPH08334521 A JP H08334521A
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light
cantilever
sensor
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JP16457695A
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Michio Takayama
美知雄 高山
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Olympus Corp
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 小型で簡単な構成で反射モードでの非透明試
料のSNOM測定が可能な集積型SPMセンサ及び走査
型プローブ顕微鏡を提供する。 【構成】 N型シリコンで形成されたカンチレバー部20
1 と、該カンチレバー部201 の自由端近傍に形成された
光透過口202 に配設された窒化シリコン等の光透過性部
材からなる錐状探針211 と、カンチレバー部201 の所定
部分にP型不純物を拡散して形成されたフォトダイオー
ドからなる光センサ部204 と、カンチレバー部201 の基
部に設けられたガラス等からなる支持部203 と、Al 等
からなる光センサ用配線205,206 とで集積型SPMセン
サを構成する。そして、錐状探針211 には試料照射用レ
ーザ光が側面より漏れないように、光不透明膜212 が形
成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は走査型プローブ顕微鏡
(SPM:Scanning Probe Microscope )及びこれに用
いられる集積型SPMセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、導電性試料を原子サイズオーダー
の分解能で観察できる装置として、走査型トンネル顕微
鏡(STM:Scanning Tunneling Microscope )が Bin
ningとRohrerらにより発明されてから、原子オーダーの
表面凹凸を観察できる顕微鏡として各方面での利用が進
んでいる。そして最近ではSTMにおけるサーボ技術を
始めとする要素技術を利用しながら種々の物理量を検出
することにより、原子サイズオーダーの精度で試料観察
を行うことのできる顕微鏡として、各種の走査型プロー
ブ顕微鏡(SPM)が開発されている。
【0003】このようなSPMに属するものとして、1
980年代後半以降、エバネッセント波を用いることに
より回折限界を超える分解能を有する光学顕微鏡が提案
されている。この顕微鏡は、近視野顕微鏡(SNOM:
Scanning near field optical microscope)と呼ばれて
いる。このSNOMは、エバネッセント波が“波長より
小さい寸法の領域に局在し、自由空間を伝搬しない”と
いう特性を利用したものである。
【0004】SNOMの測定原理は、まず、測定試料の
表面近傍に1波長程度以下の距離までプローブを近づけ
て、プローブ先端の微小開口を通過する光強度の地図を
作成することによって、測定試料に対する解像が成され
るものである。SNOMとしてはいくつかの方式が提案
されているが、大別すると2つの方式が提案されてい
る。その一つはコレクション方式と呼ばれ、試料の下か
ら光を照射した時に、試料を透過し試料表面近傍に局在
したエバネッセント波を、プローブを介して検出しSN
OM像とする方式である。他の方式は、微小開口を持っ
たプローブから試料に対して光を照射し、試料を透過し
た光を、試料下に設置された光検出器によって検出する
という、いわゆるエミッション方式と呼ばれる方式であ
る。この方式は、例えば特開平4−291310号(A
T&T;R. E. Betzig)に開示されている。
【0005】また最近では、このエミッション方式にお
いて、試料表面からの反射光をライトガイドを通して光
検出器で検出する反射モード測定法が提案されている
(千葉他:SNOAMの反射モード特性、第55回応用物
理学会学術講演会講演予稿集、No.2 p457 参照)。この
ような反射モード測定方式で測定することにより、不透
明な試料のSNOM測定も可能となる。
【0006】一方、SPMの一種であるAFM(Atomic
Force Microscope )用のカンチレバー上に各種半導体
センサを集積化して、AFM装置の小型化を図ったり、
他のSPM測定とAFM測定の同時測定を行う試みがな
されている。例えば、AFMカンチレバー上にピエゾ抵
抗層を形成し、その抵抗値変化によりカンチレバー変位
を検出する試みが、M.Tortonese, H.Yamada, R.C.Barre
tt and C.F.Quateの論文“ Atomic force microscopy u
sing a piezoresistive cantilever”(Transdusers an
d Sensors '91)に示されているし、またSNOM測定
とAFM測定の同時測定を可能とするカンチレバーとし
ては、S.Akamine 他の論文“SNOM用光検出カンチレ
バーの開発”(第55回応用物理学会学術講演会講演予稿
集、No.2p457 )に示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前述した千葉らによっ
て提案されている反射モードでのSNOM測定において
は、AFM測定時にカンチレバーとして使用する光ファ
イバープローブを通して試料に光照射し、試料表面から
の反射光をライトガイドを通して光検出器に導き、その
強度を検出している。しかし、このような構成の測定に
おいては、ライトガイドや光検出器を設置せねばなら
ず、装置が複雑且つ大型化してしまうし、また光ファイ
バープローブをAFM測定用カンチレバーとしているの
で、レバー及び探針特性の再現性を得るのが難しいとい
う問題点がある。
【0008】一方、S.Akamine らによって提案されてい
るカンチレバーは、カンチレバー上に光センサを集積化
しているため、装置の単純化及び小型化には適してい
る。しかし、この構成のカンチレバーにおいては、SN
OM測定できる試料が透明試料に限られてしまうという
問題点がある。
【0009】本発明は、従来のSNOMの反射モード測
定方式あるいはSNOMとAFMの同時測定方式におけ
る上記問題点を解消するためになされたもので、請求項
1記載の発明は、簡単且つ小型の構成で反射モードでの
非透明試料のSNOM測定が可能な集積型SPMセンサ
を提供することを目的とする。請求項2記載の発明は、
極めて簡単な構成で反射モードでのSNOM測定が可能
な集積型SPMセンサを提供することを目的とする。請
求項3記載の発明は、簡単且つ小型の構成で反射モード
でのSNOM測定とAFM測定の同時測定が可能な集積
型SPMセンサを提供することを目的とする。請求項4
記載の発明は、請求項1〜3記載の集積型SPMセンサ
において、光センサを特性再現性が高く且つ安価に製作
が可能な構成とすることを目的とする。請求項5記載の
発明は、請求項1〜4記載の集積型SPMセンサにおい
て、測定分解能を更に向上させることを目的とする。請
求項6記載の発明は、請求項1〜5記載の集積型SPM
センサにおいて、測定感度を更に向上させることを目的
とする。請求項7記載の発明は、請求項1〜6記載の集
積型SPMセンサにおいて、特定波長の反射光のみを検
出可能としたり、特定波長に対する測定感度を向上させ
ることを目的とする。請求項8記載の発明は、反射モー
ドでのSNOM測定を簡単且つ小型の構成で行えるよう
にした走査型プローブ顕微鏡を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段及び作用】上記問題点を解
決するため、請求項1記載の発明は、支持部より延びた
カンチレバー上に光センサを集積化すると共に、該カン
チレバーの自由端近傍に光透過部を形成して集積型SP
Mセンサを構成するものである。このように構成した集
積型SPMセンサにおいては、ライトガイドや別個の光
検出器を必要としないので、小型で簡単な構成で非透明
試料のSNOM測定が可能な集積型SPMセンサを実現
することができる。
【0011】請求項2記載の発明は、請求項1記載の集
積型SPMセンサにおけるカンチレバーの光透過部を、
微小開孔で構成するものである。これにより、極めて簡
単な構成で非透明試料のSNOM測定が可能となる。ま
た請求項3記載の発明は、請求項1記載の集積型SPM
センサにおけるカンチレバーの光透過部を、窒化シリコ
ンからなる錐状突起で構成するものである。これによ
り、反射モードでの非透明試料のSNOM測定とAFM
測定の同時測定が可能となる。
【0012】請求項4記載の発明は、請求項1〜3記載
の集積型SPMセンサににおけるカンチレバーをシリコ
ンで構成し、光センサをPNフォトダイオードで構成す
るものである。これにより、半導体製造技術を用いるこ
とができ、特性再現性が高く且つ安価に作製可能な光セ
ンサが得られる。また請求項5記載の発明は、請求項1
〜4記載の集積型SPMセンサにおいて、光透過部の上
部又は下部にマイクロレンズを設けるものである。これ
により、光透過部を透過する光が絞られるため、測定分
解能を更に向上させた集積型SPMセンサが得られる。
また請求項6記載の発明は、請求項1〜5記載の集積型
SPMセンサにおいて、光センサの上部にマイクロレン
ズを設けるものである。これにより、信号光を光センサ
上により多く集めることができ、測定感度を更に向上さ
せた集積型SPMセンサが得られる。また請求項7記載
の発明は、請求項1〜6記載の集積型SPMセンサにお
いて、光センサの上部にフィルタ膜を設けるものであ
る。これにより、特定波長の反射光のみの検出が可能と
なり、また特定波長に対する測定感度が向上し、被測定
試料から特定物質を選択的に検出することが可能とな
る。
【0013】請求項8記載の発明は、請求項1〜7のい
ずれか1項に記載の集積型SPMセンサと、該集積型S
PMセンサの上部よりカンチレバーの光透過部を通して
被測定試料に照射する光を発生する光源と、前記集積型
SPMセンサの下部に被測定試料を配置する試料ステー
ジとで走査型プローブ顕微鏡を構成するものである。こ
れにより、ライトガイドや別個の光検出器を設置する必
要のない小型で簡単な構成の、非透明試料のSNOM測
定が可能な走査型プローブ顕微鏡を実現することができ
る。
【0014】
【実施例】次に実施例について説明する。図1は、本発
明に係る走査型プローブ顕微鏡の実施例を示す概略構成
図である。図1において、101 は後で詳述する本発明に
係る集積型SPMセンサで、カンチレバー部102 と、該
カンチレバー部102 の自由端近傍に形成された透光性の
錐状突起からなる光透過部103 と、カンチレバー部102
上に一体的に形成されている光センサ104 と、カンチレ
バー部102 の基部に配設された支持部105 とで構成され
ている。106 は被測定試料に光を照射する光源で、集積
型SPMセンサ101 の上部に配置されている。107 は被
測定試料で、試料ステージ108 上に配置されており、試
料ステージ108 は、圧電素子等によりX,Y,Z3軸方
向に制御可能になっている。
【0015】このように構成された走査型プローブ顕微
鏡においては、試料ステージ108 上に被測定試料107 を
配置し、光源106 からレーザ光を集積型SPMセンサ10
1 のカンチレバー部102 の自由端近傍に形成した光透過
部103 を通して、前記被測定試料107 に照射する。前記
光透過部103 を通すことにより、被測定試料107 に向け
て出てくるレーザ光は光径が極めて微小に絞られる。一
方、この光照射による被測定試料表面からの反射光は、
前記集積型SPMセンサ101 のカンチレバー部上に形成
されている光センサ104 により検出される。そして、こ
の光センサ104の出力信号強度を画像情報として処理す
ることにより、反射モードでのSNOM像を得ることが
できる。
【0016】次に、走査型プローブ顕微鏡のキーパーツ
である本発明に係る集積型SPMセンサの第1実施例
を、図2の斜視図及び図3の断面図に基づいて説明す
る。両図において、201 はカンチレバー部で、シリコン
で形成されており、その厚さは例えば4μmである。20
2 は前記カンチレバー部201 の自由端近傍に形成された
光透過口で、その径は例えば1μmである。203 は前記
カンチレバー部201 の支持部で、例えばガラス,シリコ
ン等が用いられる。204 は前記カンチレバー部201上に
一体的に形成されている光センサ部、205 ,206 は例え
ばAl 等からなる光センサ用配線、211 は前記光透過口
202 に基部が支持された光透過性の錐状探針、212 は前
記錐状探針211 の先端を除く表面に形成された光不透明
膜である。
【0017】本実施例においては、SNOMとAFMの
同時測定を可能とするため、上記のように、例えば窒化
シリコン膜,酸化シリコン膜,ITO膜等からなる光透
過性のある錐状探針211 が形成されている。また光セン
サ部204 としては、例えばPNフォトダイオードが使用
でき、これを形成するためには、例えばカンチレバー部
201 をN型シリコンで形成し、光センサ部204 の領域に
ボロン等のP型不純物を拡散して構成すればよいが、も
ちろんカンチレバー部201 にP型シリコンを用い、光セ
ンサ部204 にN型不純物を拡散して構成しても構わな
い。なお光不透明膜212 は試料照射用レーザ光が探針側
面から漏れないように形成されるものである。
【0018】次に、上記第1実施例の集積型SPMセン
サの作製方法について図4を参照しながら説明する。ま
ず図4の(A)に示すように、スタート基板300 として
下地シリコン基板321 上に酸化膜322 を形成した後にシ
リコン基板301 を形成した、いわゆる貼り合わせSOI
基板を用いる。ここで、酸化膜322 は最終工程において
下地シリコン基板321 をエッチング除去する際に、カン
チレバー部を構成するシリコン基板301 が確実に残るた
めのエッチングストップ層としての役割を果たすもの
で、その厚みは例えば1μmである。またシリコン基板
301 は前述したようにカンチレバー部を形成するための
ものであり、その厚みは例えば4μmである。このスタ
ート基板300 の表面の探針を形成すべき所定の場所に、
下地シリコン基板321 の下面近傍まで貫通するように、
例えばRIE(Reactive Ion Etching)法を用いて、ス
タート基板300 をエッチング処理して、探針を形成する
ための錐状レプリカ穴323 を形成する。
【0019】次に図4の(B)に示すように、光不透明
膜312 を基板300 の表面に堆積した後、前記レプリカ穴
323 の周辺部にのみこれを残す。この光不透明膜312 は
カバレッジ性のあまりよくない方法、例えばスパッタ法
等により形成する。このように光不透明膜312 はカバレ
ッジ性があまりよくない方法で形成されるので、前記レ
プリカ穴323 の底部を覆わないように形成される。その
形成材料としては、Ti が用いられる。この後、探針形
成部材として例えば窒化シリコン膜を、例えばCVD法
等により基板表面に形成し、前述した光不透明膜312 と
同様にレプリカ穴周辺部にのみ残し、探針311 を形成す
る。その後、シリコン基板301 を例えばRIE法等を用
いてカンチレバー部の形状に加工する。次に図4の
(C)に示すように、基板300 の表面に酸化膜324 を形
成した後、前記レプリカ穴形成領域近傍の所定の部分に
光センサとしてのPNフォトダイオードを形成するた
め、P型不純物拡散領域304 を形成し、更にその後、コ
ンタクトホール325,326 及びAl電極配線305,306 を形
成する。
【0020】次に図4の(D)に示すように、支持部と
なる例えばガラス板303 を、例えば陽極接合法等を用い
て基板300 の表面に接合し、基板300 の表面を例えばポ
リイミド等により保護した後、例えばTMAH(水酸化
テトラメチルアンモニウム)水溶液等により、下地シリ
コン基板321 をエッチング除去する。その後、酸化膜32
2 をフッ化水素酸水溶液等によりエッチング除去し、更
に前述したポリイミド等の基板表面保護膜を除去するこ
とにより、第1実施例の集積型SPMセンサが完成す
る。
【0021】なお第1実施例においては、光透過部とし
てカンチレバー部の自由端近傍に形成した光透過口に光
透過性のある錐状探針を設けたもので構成しているが、
AFMの同時測定を行う必要がない場合には、図5に示
すように光透過部として微小開孔401 を用いることによ
り、極めて容易に本発明に係る集積型SPMセンサを構
成することが可能となる。なお、この図5に示した変形
例の他の構成は図3に示した第1実施例と同じであり、
同一符号を付して示している。
【0022】次に、本発明の集積型SPMセンサの第2
実施例について図6を参照しながら説明する。なお、図
6において、図3に示した第1実施例と同一又は対応す
る部には同一符号を付し、その説明は省略する。本実施
例の集積型SPMセンサは第1実施例の光透過口202 上
部に凸型のマイクロレンズ501 を形成していることを特
徴としている。このマイクロレンズ501 は、例えばアク
リル系の有機樹脂をパターン形成し、加熱処理によりパ
ターン側面をフローさせることにより作製することがで
きる。このようなマイクロレンズ501 を光透過口202 上
に形成することにより、試料照射用レーザー光を探針21
1 の先端に集光できるため、測定分解能の向上を図るこ
とができると共に、光不透明膜212 を必ずしも探針211
に形成する必要がなくなる。なお、本実施例におけるマ
イクロレンズは、図5に示した第1実施例の変形例にも
適用することができる。
【0023】次に、本発明の集積型SPMセンサの第3
実施例について図7を参照しながら説明する。なお、図
7において、図5に示した第1実施例の変形例と同一又
は対応する部材には同一符号を付し、その説明は省略す
る。本実施例の集積型SPMセンサは、図5に示した第
1実施例の変形例の光センサ部204 の上部にマイクロレ
ンズのような集光部品601 を形成することを特徴として
いる。このような集光部品601 を光センサ部204 の上部
に設けることにより、被測定試料からの反射信号光を光
センサ部上により多く集めることができ、測定感度の向
上を図ることができる。なお、本実施例における集光部
品は、図2及び図3に示した第1実施例、更には図6に
示した第2実施例にも適用することができる。
【0024】次に、この実施例の集積型SPMセンサの
作製方法を図8の工程断面図をもとに説明する。まず図
8の(A)に示すように、下地シリコン基板721 上に酸
化膜722 を介して上層シリコン基板701 を形成して構成
したSOI基板700 の上層シリコン基板701 の所定個所
に、光透過孔702 をRIE法等により形成する。次に図
8の(B)に示すように、前述した上層シリコン基板70
1 をカンチレバー状に加工し、表面に酸化膜724 を形成
した後、前記光透過孔702 近傍の所定の個所に光センサ
部としてのPNフォトダイオードを形成するため、P型
不純物拡散領域704 を形成し、更にその後、コンタクト
ホール725,726 及びAl 電極配線705,706 を形成する。
次に図8の(C)に示すように、基板700 の裏面に支持
部703 を形成するためのマスク716 を酸化膜等により形
成した後、前記P型不純物拡散領域704 上に第2実施例
において述べた手法によりマイクロレンズ715 を形成す
る。最後に基板表面保護膜を形成した後、例えばTMA
H(水酸化テトラメチルアンモニウム)水溶液等によ
り、下地シリコン基板721 をエッチングし、次いで酸化
膜722 をフッ化水素酸水溶液等によりエッチング除去
し、更に前述した基板表面保護膜を除去することによ
り、図8の(D)に示すような第3実施例の集積型SP
Mセンサが完成する。
【0025】次に、本発明の集積型SPMセンサの第4
実施例について図9を参照しながら説明する。なお、図
9において、図5に示した第1実施例の変形例と同一又
は対応する部材には同一符号を付し、その説明は省略す
る。本実施例の集積型SPMセンサは、第3実施例のよ
うに集積型SPMセンサにおける光センサ部204 上に集
光部品601 を形成する代わりに、フィルタ膜801 を形成
することを特徴とする。
【0026】このようにフィルタ膜801 を光センサ部20
4 上に形成することにより、例えば以下に示すような効
果が得られる。すなわち、フィルタ膜801 として所定の
波長のみを透過させる波長フィルタを用いると、被測定
試料からの反射光のうち所定波長のもののみ信号として
検出可能となるため、例えばある波長の蛍光を発する物
質等を選択的に検出することが可能となる。またフィル
タ膜801 として短波長を吸収して長波長の蛍光を発する
ような波長変換フィルタを用いると、シリコン半導体光
センサの短波長光に対する感度低下を防ぐことが可能と
なり、測定感度を向上させることが可能となる。なお、
本実施例におけるフィルタ膜は、図2及び図3に示した
第1実施例、あるいは図6に示した第2実施例、更には
図7に示した第3実施例にも適用することができる。
【0027】
【発明の効果】以上実施例に基づいて説明したように、
請求項1記載の発明によれば、ライトガイドや別個の光
検出器を設ける必要がなく、小型で簡単な構成で非透明
試料のSNOM測定の可能な集積型SPMセンサが得ら
れる。請求項2記載の発明によれば、極めて容易に形成
可能な請求項1記載の集積型SPMセンサが得られる。
請求項3記載の発明によれば、AFM測定も同時に行う
ことが可能な請求項1記載の集積型SPMセンサが得ら
れる。請求項4記載の発明によれば、請求項1〜3記載
の集積型SPMセンサにおいて、光センサが通常の半導
体製造技術により特性再現性が高く且つ安価に作製可能
となる。請求項5記載の発明によれば、請求項1〜4記
載の集積型SPMセンサにおいて、測定分解能を更に向
上させることが可能となる。請求項6記載の発明によれ
ば、請求項1〜5記載の集積型SPMセンサにおいて、
測定感度を更に向上させることが可能となる。請求項7
記載の発明によれば、請求項1〜6記載の集積型SPM
センサにおいて、被測定試料から特定物質を選択的に検
出したり、測定感度を向上させることが可能となる。請
求項8記載の発明によれば、ライトガイドや別個の光検
出器を設ける必要がなく、小型で簡単な装置構成で非透
明試料のSNOM測定が可能な走査型プローブ顕微鏡を
実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る走査型プローブ顕微鏡の実施例を
示す概略構成図である。
【図2】本発明に係る集積型SPMセンサの第1実施例
を示す斜視図である。
【図3】図2の断面構成を示す断面図である。
【図4】図2及び図3に示した集積型SPMセンサの製
造方法を説明するための製造工程図である。
【図5】図2及び図3に示した集積型SPMセンサの第
1実施例の変形例を示す断面図である。
【図6】集積型SPMセンサの第2実施例を示す断面図
である。
【図7】集積型SPMセンサの第3実施例を示す断面図
である。
【図8】図7に示した集積型SPMセンサの製造方法を
説明するための製造工程図である。
【図9】集積型SPMセンサの第4実施例を示す断面図
である。
【符号の説明】
101 集積型SPMセンサ 102 カンチレバー部 103 光透過部 104 光センサ 105 支持部 106 光源 107 被測定試料 108 試料ステージ 201 カンチレバー部 202 光透過口 203 支持部 204 光センサ部 205,206 光センサ用配線 211 錐状探針 212 光不透明膜 401 微小開孔 501 マイクロレンズ 601 集光部品 801 フィルタ膜

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持部より延びたカンチレバー上に光セ
    ンサを集積化すると共に、該カンチレバーの自由端近傍
    に光透過部を形成して構成したことを特徴とする集積型
    SPMセンサ。
  2. 【請求項2】 前記光透過部は、微小開孔で構成されて
    いることを特徴とする請求項1記載の集積型SPMセン
    サ。
  3. 【請求項3】 前記光透過部は、窒化シリコンからなる
    錐状突起で構成されていることを特徴とする請求項1記
    載の集積型SPMセンサ。
  4. 【請求項4】 前記カンチレバーはシリコンで構成さ
    れ、前記光センサはPNフォトダイオードで構成されて
    いることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記
    載の集積型SPMセンサ。
  5. 【請求項5】 前記光透過部の上部又は下部にマイクロ
    レンズが設けられていることを特徴とする請求項1〜4
    のいずれか1項に記載の集積型SPMセンサ。
  6. 【請求項6】 前記光センサの上部にマイクロレンズが
    設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれ
    か1項に記載の集積型SPMセンサ。
  7. 【請求項7】 前記光センサの上部にフィルタ膜が設け
    られていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1
    項に記載の集積型SPMセンサ。
  8. 【請求項8】 前記請求項1〜7のいずれか1項に記載
    の集積型SPMセンサと、該集積型SPMセンサの上部
    よりカンチレバーの光透過部を通して被測定試料に照射
    する光を発生する光源と、前記集積型SPMセンサの下
    部に被測定試料を配置する試料ステージとを備え、光源
    より光透過部を通して被測定試料に光照射し、該被測定
    試料からの反射光を前記集積型SPMセンサのカンチレ
    バー上に形成された光センサで検出するように構成した
    ことを特徴とする走査型プローブ顕微鏡。
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