JPH0942524A - 湯沸器用水系バルブユニット - Google Patents

湯沸器用水系バルブユニット

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JPH0942524A
JPH0942524A JP7195553A JP19555395A JPH0942524A JP H0942524 A JPH0942524 A JP H0942524A JP 7195553 A JP7195553 A JP 7195553A JP 19555395 A JP19555395 A JP 19555395A JP H0942524 A JPH0942524 A JP H0942524A
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貞雄 岡田
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    • F16K31/00Actuating devices; Operating means; Releasing devices
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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    • F24H9/20Arrangement or mounting of control or safety devices
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バルブケーシング50に水ガバナ52とベン
チュリー54と水抜き栓56とを設ける湯沸器用の水系
バルブユニットにおいて、ベンチュリー54や、ベンチ
ュリーの負圧取出口54bと水ガバナ用ダイヤフラム5
21の背圧室52fとを連通する連通路55の水抜き性
を向上して、ベンチュリー内や連通路内での水の凍結を
防止する。 【解決手段】 バルブケーシング50の上部にベンチュ
リー54を水平姿勢で配置し、ベンチュリー54の下面
に負圧取出口54bを開設すると共に、負圧取出口54
bを下方にのびる連通路55を介して背圧室52fに連
通する。また、ベンチュリーを樹脂製部品で構成し、バ
ルブケーシングのベンチュリー装着部に負圧取出口54
bに連通する環状空間54cを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、湯沸器の熱交換器
への通水を制御する水系バルブユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のバルブユニットとして、
実公平2−49479号公報に見られるように、バルブ
ケーシングに、ダイヤフラムとダイヤフラムに連動する
弁体とを有する水ガバナを設け、通水時に水ガバナの下
流側のベンチュリーに発生する負圧をダイヤフラムの背
圧室に導入し、背圧室側へのダイヤフラムの変位で熱交
換器用バーナにガスを供給するガス弁を開弁するように
し、更に、バルブケーシングに水ガバナ及び背圧室用の
水抜き栓を設け、水ガバナ及び背圧室を水抜きして凍結
を防止できるようにしたものが知られている。ここで、
ベンチュリーは、バルブケーシングの出口に連なる通水
路やバルブケーシング内に設けられているが、何れの場
合もベンチュリーを縦向きに配置するを一般としてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の如くベンチュリ
ーを縦向きに配置すると、ベンチュリーに開設する負圧
取出口が水平方向を向くことになり、ダイヤフラムの背
圧室に連通する連通路を負圧取出口に水平方向から接続
せざるを得なくなる。これによれば、水抜き時に、負圧
取出口の下方に位置するベンチュリーの最小径部に水が
残り易くなると共に、連通路の水平部分に水が残り易く
なり、この水が凍結して再使用時に通水不良や水ガバナ
の作動不良を生ずる。本発明は、以上の点に鑑み、ベン
チュリーや連通路の水抜き性を向上させて、ベンチュリ
ー内や連通路内での凍結を防止できるようにした水ガバ
ナを提供することをその目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、
本発明は、湯沸器の熱交換器への通水を制御する水系バ
ルブユニットであって、バルブケーシングに、ダイヤフ
ラムとダイヤフラムに連動する弁体とを有する水ガバナ
と、水ガバナの下流側のベンチュリーと、水ガバナ及び
ダイヤフラムの背圧室を水抜きする水抜き栓とを設け、
通水時にベンチュリーに発生する負圧を前記背圧室に導
入し、背圧室側へのダイヤフラムの変位で熱交換器用バ
ーナにガスを供給するガス弁を開弁するものにおいて、
バルブケーシングの上部に前記ベンチュリーを略水平姿
勢で配置し、該ベンチュリーの下面に負圧取出口を開設
して、該負圧取出口を下方にのびる連通路を介して前記
背圧室に連通させることを特徴とする。
【0005】上記構成によれば、ベンチュリーの最小径
部より下方に負圧取出口が位置することになるため、水
抜き栓を開いて水抜きする際、最小径部から負圧取出口
にスムーズに排水されて、最小径部に水が残りにくくな
り、更に、連通路は負圧取出口から下方にのびるため、
連通路にも水が残りにくくなり、ベンチュリー内や連通
路内での水の凍結が防止される。
【0006】この場合、前記ベンチュリーをバルブケー
シングとは別体の樹脂製部品で形成すると共に、バルブ
ケーシングのベンチュリー装着部に、前記負圧取出口に
連通する環状空間を形成し、該環状空間の下面に前記連
通路の上端を開口させれば、環状空間内の空気による息
抜き作用で負圧取出口からの排水性が向上し、また、ベ
ンチュリーを金属製とする場合に比し水の濡れ性が低く
なるため、ベンチュリー内に水が残りにくくなり、更
に、熱伝導性も低くなるため、環状空間の断熱作用と相
俟って、水の凍結を一層効果的に防止できる。
【0007】尚、連通路を外部配管部材で構成すること
も考えられるが、これでは部品点数が増してコストが高
くなると共に、配管の都合上連通路に屈曲部ができて屈
曲部に水が残り易くなる。そのため、前記バルブケーシ
ングに、前記負圧取出口に連なる真直な孔を形成し、該
孔で前記連通路を構成することが望ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】図1及び図2を参照して、1はバ
ックプレート1aとフロントカバー1bとで構成される
湯沸器本体であり、該本体1には、ガスバーナ2と、該
バーナ2を熱源とする熱交換器3とが設けられ、更に、
下端の水道管用ジョイント4に接続される水系バルブユ
ニット5と、下端のガス管用ジョイント6に接続される
ガス系バルブユニット7とが設けられている。
【0009】水系バルブユニット5の下流側には、熱交
換器3を通る熱交水路8とバイパス水路9とが接続され
ており、熱交水路8の下流端とバイパス水路9の下流端
とを湯沸器本体1の下端中央部に設けたミキシング部1
0で合流し、該ミキシング部10に出湯ヘッド11を可
撓管12を介して接続した。
【0010】ガス系バルブユニット7には、図3に模式
的に示したように、上流側から順に、電磁弁から成る安
全弁と、後記する水ガバナに連動して開閉されるガス弁
71と、ガスガバナ72と、ガス量調整弁73とが設け
られている。ガス量調整弁73は、図1に示すレバー1
3によりギア14を介して操作される。
【0011】また、水系バルブユニット5は、図4に示
す如く、黄銅等の耐食性金属材料の鋳造品や鍛造品で形
成されるバルブケーシング50に、上流側から順に、止
水弁51と、水ガバナ52と、水量調整弁53と、ベン
チュリー54とを組込んで構成されている。尚、バルブ
ユニット5は、止水弁51と水ガバナ52とが横向きと
なり、上部にベンチュリー54が位置するように湯沸器
本体1に配置されている。
【0012】止水弁51は、水道管用ジョイント4を接
続するバルブケーシング50の下端の流入口50aに連
なる止水弁用の弁室51aを画成する弁座510と、弁
座510に形成した弁孔51bを開閉する、バルブケー
シング50に形成した弁孔51bと同軸上の開口部50
bに装着されるダイヤフラム弁511と、ダイヤフラム
弁511の背面のダイヤフラムカバー512によって画
成される背圧室51cに収納したバイパス弁513とで
構成される。ダイヤフラム弁511には、弁室51aと
背圧室51cとを連通するオリフィス孔51dと、背圧
室51cを弁孔51bに連通するバイパス孔51eとが
形成されており、バイパス弁513をばね513aでダ
イヤフラム弁511側に付勢して、常時はバイパス弁5
13によりバイパス孔51eが閉塞されるようにしてい
る。そして、バイパス弁513をばね513aに抗して
退動させてバイパス孔51eを開いたとき、背圧室51
cの圧力が低下して、弁室51aとの圧力差によりダイ
ヤフラム弁511が背圧室51c側の開弁位置に変位
し、弁孔51bが開かれて水ガバナ52に通水される。
【0013】弁座510は、バルブケーシング50内に
前記開口部50bを通して横方向外方から装着される、
有底筒状のポリアセタール等の樹脂製部品で構成されて
おり、横方向外方を向く弁座510の底部に弁孔51b
が開設されている。このように弁座510を樹脂製とす
ることでバルブケーシング50の軽量化を図れる。
【0014】ダイヤフラム弁511は、ダイヤフラム5
11aに、弁座510に着座して弁孔51bを閉塞する
弁体部511bを設けて成るもので、更に、該弁体部5
11bに、ダイヤフラム弁511の全開状態においても
弁孔51bに嵌合するガイド部511cを突設した。こ
れによれば、ダイヤフラム弁511がガイド部511c
を介して弁孔51bに対し芯決めされ、開弁時に水の流
れでダイヤフラム弁511が径方向に振動することを防
止できると共に、図示例のようにダイヤフラム弁511
を鉛直面に沿って配置しても、開弁時に弁体部511b
が自重で下方にずれることがない。そのため、ダイヤフ
ラム511aに無理がかからず、ダイヤフラム弁511
の耐久性が向上する。ガイド部511cの外周には通水
溝511dが形成されており、開弁時には通水溝511
dを介して水が流れる。また、ガイド部511cの基部
に、弁孔51bに僅かな隙間を存して嵌合する絞り部5
11eを形成し、ダイヤフラム弁511の開閉時の通水
量の急激な変化を緩衝するようにしている。尚、ガイド
部511cは、ダイヤフラム511aに取付ける樹脂製
の当板511fに一体成形されている。
【0015】バルブケーシング50の開口部50bの端
面には、ダイヤフラム511aの外周のビード511g
を挿入する、開口部50bの内周面に達する段付凹部5
0cが形成されており、一方、前記弁座510に、開口
部50bの内周面に段付凹部50cに達するように嵌合
する環状のビードストッパ510aを放射状のリブ51
0bを介して一体成形し、ダイヤフラム弁511の背圧
室51c側への変位でビード511gが径方向内方に引
張られても、ビード511gが開口部50b内に張り出
さないようにしている。尚、開口部50bの端面に、ビ
ードストッパ510aに対応する内側の溝壁を有する環
状溝を形成することも考えられるが、これではバルブケ
ーシング50の周壁部の肉厚を溝壁分だけ厚くしなけれ
ばならず、重量が重くなる。これに対し、図示例の如く
樹脂製の弁座510にビードストッパ510aを一体成
形すれば、バルブケーシング50を軽量化でき、有利で
ある。また、弁座510をビードストッパ510aを介
して開口部50bに対し芯決めできるようになり、弁座
510をバルブケーシング50と別体にしても、弁孔5
1bとダイヤフラム弁511との同芯度を確保でき、有
利である。
【0016】ダイヤフラムカバー512は鋼板のプレス
成形品で構成されており、該カバー512内に樹脂製の
ロッドガイド512aを装着し、バイパス弁513に連
結されるロッド513bをロッドガイド512aを通し
てダイヤフラムカバー512の外方に突出させた。そし
て、湯沸器の前面に設ける操作子15(図1及び図2参
照)に連動するレバー16をロッド513bの外端の駒
513cに係合させ、操作子15の押し操作によりレバ
ー16とロッド513bとを介してバイパス弁513を
ばね513aの付勢力に抗して引き開き、上記の如く止
水弁51を開弁させるようにした。尚、ロッドガイド5
12aは、その端部に一体成形した非円形の係止部51
2bをダイヤフラムカバー512の端部に形成した非円
形孔に挿通して回転させることにより、ダイヤフラムカ
バー512内に係止される。ダイヤフラムカバー512
を上記の如く構成することにより、従来の鋳物製のダイ
ヤフラムカバーに比し重量を大幅に軽減でき、水系バル
ブユニット5の軽量化を図れる。
【0017】水ガバナ52は、止水弁51の弁孔51b
に連なる1次圧室52aとその先方の2次圧室52bと
を連通する第1弁孔52cを形成した第1弁座5201
と、1次圧室52aとその尾方のバイパス室52dとを
連通する第2弁孔52eを形成した第2弁座520
2と、バルブケーシング50の2次圧室52bに臨む開
口部50dに装着したダイヤフラム521と、ダイヤフ
ラム521に連動する弁体522と、ダイヤフラム52
1の背圧室52fを画成するダイヤフラムカバー523
と、ダイヤフラムカバー523に挿通した、前記ガス弁
71の弁杆71aの端部の駒71bに当接するロッド5
24とで構成されている。
【0018】弁体522は、第1弁孔52cを通してダ
イヤフラム521側にのびる弁杆部522aを備えてお
り、弁杆部522aの先端に係着するばね受け522b
と第1弁座5201との間に縮設したばね522cの付
勢力により弁体522をばね受け522bを介してダイ
ヤフラム521に当接させ、ダイヤフラム521に連動
して弁体522が軸方向に移動されるようにしている。
そして、弁体522の内部に、バイパス室52dと2次
圧室52bとを連通するバイパス通路52gを形成する
と共に、弁体522の外周に、第1弁座5201に着座
して第1弁孔52cを閉塞する第1弁部522dと、第
1弁部522dが第1弁座5201に所定値以上接近し
たときに第2弁孔52eに僅かな隙間を存して挿入され
る第2弁部522eとを形成し、第1弁孔52cの閉塞
時、1次圧室52aから2次圧室52bに、第2弁部5
22eと第2弁孔52eとの間の隙間で絞られた所要量
の水がバイパス室52dとバイパス通路52gとを介し
て流れ、第1弁孔52cの開閉時の通水量の急激な変化
が緩衝されるようにした。
【0019】第1弁座5201と第2弁座5202とは、
止水弁51の弁座510で囲われるバルブケーシング5
0内の空間に装着した弁座部材520に一体成形されて
いる。これを詳述するに、バルブケーシング50内に開
口部50dを通して螺着される筒状の弁座部材520を
設け、該弁座部材520の周壁部に流入口520aを開
設すると共に、該弁座部材520の内周に流入口520
aの先方と尾方とに位置させて夫々第1弁座5201
第2弁座5202とを一体成形して、弁座部材520内
に1次圧室52aとバイパス室52dとを形成した。そ
して、第2弁孔52eの孔径を第1弁部522dの外径
より大きくし、弁座部材520に尾端の開口から弁体5
22を挿入した後、該開口に蓋部材520bをかしめ等
で取付け、該開口を密閉する。このように、共通の弁座
部材520に第1と第2の両弁座5201,5202を一
体成形すれば、両弁座5201,5202間の同芯度と軸
方向距離とを正確に管理できるようになり、そのため、
第1弁孔52cの閉塞時における第2弁部522eと第
2弁孔52eとの間の通水抵抗に狂いを生じなくなり、
所要のガバナ特性を安定して得られるようになり、有利
である。
【0020】ダイヤフラム521の背圧室52fには、
通水時にベンチュリー54に発生する負圧が連通路55
を介して導入されるようになっており、通水時ダイヤフ
ラム521が背圧室52f側に変位し、ダイヤフラム5
21に取付けた樹脂製の当板521aに当接するロッド
524が外方に押され、ガス弁71が開弁される。
【0021】ここで、バルブケーシング50の開口部5
0dの端面には、ダイヤフラム521の着座部の外方に
位置させて、図6に示す如く、連通路55に連なる負圧
導入用の接続口50eと、図4に示す如く、バルブケー
シング50の下端部に設けた水抜き栓56に連なる水抜
き用の接続口50fとが開設されている。また、開口部
50dの端面に対するダイヤフラムカバー523の接合
面には、図7に示す如く、ダイヤフラム521の外周の
ビード521bを挿入する環状溝523aと、該環状溝
523aの外方の各接続口50e,50fに対向する部
分に、環状溝523aに連続する、環状溝523aの底
面と面一な底面を持つ各凹入部523b,523cとが
形成されている。そして、ダイヤフラムカバー523
に、各凹入部523b,523cの底面に開口する、背
圧室52f内に連通する各連通孔523d,523eを
形成すると共に、ダイヤフラム521に、各凹入部52
3b,523cに挿入されて各接続口50e,50fと
各連通孔523d,523eとの間をシールする各シー
ルリング521c,521dを一体成形した。
【0022】ところで、ダイヤフラムカバー523を金
属の鋳物製とした場合、環状溝523aの仕上加工と各
凹入部523b,523cの仕上加工とを各別の工具で
別々に行う必要があり、環状溝523aと凹入部523
b,523cとを面一に仕上げようとしても、環状溝5
23aと凹入部523b,523cとの間に筋状の微小
な段差が付く。そして、ダイヤフラム521にシールリ
ング521c,521dを一体化すると、この段差によ
ってシール性が損なわれる。
【0023】そこで、本実施形態では、ダイヤフラムカ
バー523を樹脂成形品で構成し、環状溝523aと凹
入部523b,523cとを型成形して、環状溝523
aの底面と凹入部523b,523cの底面とを完全に
面一に形成できるようにした。これによれば、ダイヤフ
ラム521にシールリング521c,521dを一体化
して部品点数を削減しても、シール性が損なわれること
はない。
【0024】また、ダイヤフラムカバー523を樹脂成
形品にすると、鋳物製のものに比し水の濡れ性が低くな
るため、水抜き時にダイヤフラムカバー523の内表面
に水が付着残留しにくくなり、更に、熱伝導性も低くな
るため、気温の低下による背圧室52f内での水の凍結
も生じにくくなる。また、ダイヤフラムカバー523に
は、ロッド524を挿通するガイド部523fを一体成
形するが、ダイヤフラムカバー523を樹脂成形品にす
ると、ガイド部523fにおけるロッド524とのこじ
りによる食い付きを生じにくくなり、ロッド524の摺
動性が長期に亘って良好に維持される。尚、ダイヤフラ
ムカバー523の材質としては、樹脂のうちでも水の濡
れ性や熱伝導性や摩擦係数が低く、且つ、強度が高い、
ポリアセタールが好適である。
【0025】水量調整弁53は、水ガバナ51の2次圧
室51bに図4の紙面裏側で連通する筒状の弁室53a
に回動自在に装着した筒状の弁体530を備えており、
該弁体530に、図5に示す如く、バルブケーシング5
0の熱交水路用の出口部50gに臨む弁孔530aと、
バイパス水路用の出口部50hに臨む弁孔530bとを
形成した。そして、バルブケーシング50の前面に突出
する弁体530の軸部530cに、前記操作子15に連
動して回動する回動部材を連結し、操作子15の回動操
作による弁体530の回動で熱交水路8とバイパス水路
9とへの通水量を増減し得るようにした。
【0026】ベンチュリー54は、熱交水路用の出口部
50gに水平姿勢で配設されている。そして、ベンチュ
リー54に、その最小径部54aの下流部の下面に位置
させて負圧取出口54bを開設し、該負圧取出口54b
を下方にのびる連通路55を介して上記の如く水ガバナ
52の背圧室52fに連通させている。これによれば、
水抜き栓56を開いて、水ガバナ52とその背圧室52
fとの水抜きを行なう際、出口部50gから上方の熱交
換器3にのびる熱交水路8内の水が負圧取出口54bか
ら連通路55と背圧室52fとを介して排水される。こ
の場合、ベンチュリー54を鉛直姿勢で配置すると、負
圧取出口54bが水平方向を向くため、連通路55の負
圧取出口54b側の部分が水平になって、この部分に水
が残り易いが、本実施形態のようにベンチュリー54を
水平姿勢にしてその下面に負圧取出口54bを開設すれ
ば、連通路55に全長に亘って下り勾配を付けることが
でき、連通路55に水が残ることはない。また、ベンチ
ュリー54の最小径部54aにも水が残り易いが、本実
施形態では最小径部54aよりも下方に負圧取出口54
bが開口しているため、最小径部54aから負圧取出口
54bにスムーズに排水され、最小径部54aに水が残
ることはない。従って、ベンチュリー54や連通路55
内で水が凍結することを有効に防止でき、再使用時の通
水不良や水ガバナ52の作動不良を生じず、耐寒性が向
上する。
【0027】また、本実施形態では、ベンチュリー54
に対する水の濡れ性を低くして排水性を向上させると共
に、ベンチュリー54の熱伝導性を低くして凍結をより
効果的に防止できるように、ベンチュリー54をバルブ
ケーシング50とは別体の樹脂製部品で構成している。
ベンチュリー54の材質としては、水の濡れ性や熱伝導
性の低いポリアセタールが好適である。更に、本実施形
態では、ベンチュリー54の装着部に、負圧取出口54
bに連通する環状空間54cを形成し、該環状空間54
cの下面に連通路55の上端を開口させている。これに
よれば、環状空間54c内の空気による息抜き作用で負
圧取出口54bからの排水性が一層向上し、且つ、環状
空間54cの断熱作用により凍結を一層効果的に防止で
きるようになる。
【0028】ところで、連通路55をダイヤフラムカバ
ー523に接続する外部配管部材で構成することも考え
られるが、これでは配管構造が複雑になってコストが高
くなると共に、配管の都合上連通路55に屈曲部ができ
て屈曲部に水が残り易くなる。そこで、本実施形態で
は、バルブケーシング50に、負圧取出口54bから下
方にのびて前記負圧導入用の接続口50eに達する真直
な孔を形成して、該孔により連通路55を構成した。
【0029】また、水抜き時には、水道管用ジョイント
4からも排水して、止水弁51内の水抜きも行なう。こ
の場合、止水弁51のバイパス弁513を操作子15の
押し操作でレバー16を介して引き開き、ダイヤフラム
弁511を水圧及びバイパス弁513のばね513aが
作用しない自由状態にする。ここで、ダイヤフラム弁5
11は、自由状態において、図8に示す如く、弁孔51
bを開く背圧室51c側の開弁位置にダイヤフラム51
1aの弾性復元力で変位するように構成されている。そ
のため、水抜き時には、止水弁51と水ガバナ52との
間での弁孔51bを介しての息抜き作用が得られるよう
になり、水系バルブユニット5の水抜きを効率良く行い
得られる。
【0030】また、本実施形態では、ベンチュリー54
の負圧取出口54bが下方にのびる連通路55を介して
水ガバナ52の背圧室52fの下部に連通しているた
め、背圧室52fの空気溜り量が多くなる。そのため、
水抜きを忘れ、水ガバナ52の2次圧室52bや背圧室
52f内の水が凍結して体積が増加しても、この体積増
加は背圧室52f内の空気の圧縮で吸収され、かくて、
ダイヤフラムカバー523を上記の如く樹脂製としても
その破損は生じない。
【0031】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、ベンチュリーや連通路の水抜き性が向上し、
ベンチュリー内や連通路内での水の凍結を防止でき、再
使用時の通水不良や水ガバナの作動不良を生じず、耐寒
性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用する湯沸器の一例のフロントカ
バーを取外した状態の正面図
【図2】 図1の右側面図
【図3】 ガス系バルブユニットを模式的に示した図
【図4】 水系バルブユニットの截断正面図
【図5】 図4の右側面図
【図6】 図5のVI−VI線截断面図
【図7】 ダイヤフラムカバーとダイヤフラムの斜視図
【図8】 水抜き時の止水弁の状態を示す截断正面図
【符号の説明】
2 バーナ 3 熱交換器 5 水系バルブユニット 50 バルブケーシング 52 水ガバナ 521 ダイヤフラム 522 弁体 52f 背圧室 54 ベンチュリー 54b 負圧取出口 54c 環状空間 55 連通路 56 水抜き栓 71 ガス弁

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 湯沸器の熱交換器への通水を制御する水
    系バルブユニットであって、バルブケーシングに、ダイ
    ヤフラムとダイヤフラムに連動する弁体とを有する水ガ
    バナと、水ガバナの下流側のベンチュリーと、水ガバナ
    及びダイヤフラムの背圧室を水抜きする水抜き栓とを設
    け、通水時にベンチュリーに発生する負圧を前記背圧室
    に導入し、背圧室側へのダイヤフラムの変位で熱交換器
    用バーナにガスを供給するガス弁を開弁するものにおい
    て、バルブケーシングの上部に前記ベンチュリーを略水
    平姿勢で配置し、該ベンチュリーの下面に負圧取出口を
    開設して、該負圧取出口を下方にのびる連通路を介して
    前記背圧室に連通させることを特徴とする湯沸器用水系
    バルブユニット。
  2. 【請求項2】 前記ベンチュリーをバルブケーシングと
    は別体の樹脂製部品で形成すると共に、バルブケーシン
    グのベンチュリー装着部に、前記負圧取出口に連通する
    環状空間を形成し、該環状空間の下面に前記連通路の上
    端を開口させることを特徴とする請求項1に記載の湯沸
    器用水系バルブユニット。
  3. 【請求項3】 前記バルブケーシングに、前記負圧取出
    口に連なる真直な孔を形成し、該孔で前記連通路を構成
    することを特徴とする請求項1又は2に記載の湯沸器用
    水系バルブユニット。
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