JPH094205A - 目地スペーサー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 同一の厚みを有する４枚の仕切板部（２）が
十字形に配設されており、各仕切板部（２）が切り離し
自在に一体化されている。 【効果】 タイル等を用いた外壁施工において、簡便か
つ正確に直線的な目地を形成することが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、目地スペーサーに関
するものである。さらに詳しくは、この発明は、大版タ
イル等の外壁材を、各々一定の隙間（目地）を持たせて
貼付け施工するための新しい目地スペーサーに関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】従来より、住宅等の外壁施工に際し、外
壁材として大版タイル等を用いる場合には、たとえば図
８に例示したように、各々のタイル（ア）間に木片
（イ）を差し込んでタイル（ア）を外壁下地（ウ）に接
着し、木片（イ）を取り除いたのち、各タイル（ア）間
の目地スペース（エ）にコーキング材を埋め込んで目地
を形成していた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の外壁施工の場合には、タイル（ア）が外壁下
地（ウ）に完全に接着するまでは木片（イ）を取り外す
ことができず、コーキング材も埋め込むことができない
ため、完成に多くの時間を必要とした。また、上記の場
合には、各々のタイル（ア）を縦横に揃えて貼付ること
が困難であり、図９にも例示したように、目地スペース
（エ）の位置がずれやすくなるため、直線的な目地を形
成することが困難であるという問題があった。

【０００４】この発明は、以上のとおりの事情に鑑みて
なされたものであり、タイル等を用いた従来の外壁施工
における目地形成の困難さを解消し、簡便に、かつ正確
に直線的な目地を形成することのできる、汎用的な目地
スペーサーを提供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この発明は上記の課題を
解決するものとして、同一の厚みを有する仕切板部が十
字形に配設されており、各仕切板部が切り離し自在に一
体化されていることを特徴とする目地スペーサー（請求
項１）を提供する。また、この発明は、上記の目地スペ
ーサーにおいては、仕切板部が、各々、十字形の平板部
上に立設されていること（請求項２）や、立設した仕切
板部と平板部との角部に沿って切欠溝が設けられている
こと（請求項３）、平板部の内角部に、十字形の中心方
向への切込みが設けられていること（請求項４）、仕切
板部の上端面にＵ字溝が設けられていること（請求項
５）、十字形の中央および仕切板部両側の平板部に開孔
部が設けられていること（請求項６）、および平板部の
裏面に、仕切板部の厚みと略同一間隔で２本の切欠溝が
設けられていること（請求項７）等をそれぞれ好ましい
態様としてもいる。

【０００６】

【作用】この発明の目地スペーサーは、４枚の仕切板部
が十字形を構成しているため、４枚のタイルの互いに隣
接する角部にこの目地スペーサーを介在させることによ
って、直線的に交差する目地スペースを形成することが
できる。さらに、この目地スペーサーは、各仕切板部を
切り離すことができるため、設置位置に合わせて、Ｔ字
形、Ｌ字形、Ｉ字形等の形状に自在に変形させて用いる
ことができる。

【０００７】さらに、各仕切板部を十字形の平板部に各
々立設させれば、仕切板部はフランジ面を両側に有する
ため、このフランジ面をタイルで抑えることににより、
目地スペーサーの脱落を防止することもできる。この場
合にも、平板部に切欠溝や切り込み等を設けることによ
り、各仕切板部の切り離しは容易となる。以下、添付し
た図面に沿って実施例を示し、この発明の目地スペーサ
ーの構成およびその他の作用についてさらに詳しく説明
する。

【０００８】

【実施例】図１および図２は、各々、この発明の一実施
例を示した斜視図および平面図である。たとえばこの図
１および図２に例示した目地スペーサー（１）は、たと
えばプラスチックの成形品等からなり、４枚の仕切板部
（２）が、各々、十字形の平板部（３）上に立設され、
各仕切板部（２）は、互いの端面を対向させた十字形を
形成している。仕切板部（２）の上端面にはＵ字溝
（４）が形成されてもいる。

【０００９】平板部（３）は、その十字形の中央と、仕
切板部（２）の両側に、それぞれ開孔部（５）を有して
おり、ここに釘等を打ち込むことによって、目地スペー
サー（１）を外壁下地に固定することができる。さらに
この平板部は、仕切板部（２）との角部に沿って切欠溝
（６）を有しており、また、平板部（３）の内角部に
は、十字形の中心方向に向けて切り込み（７）を有して
もいる。これらの切欠溝（６）および切り込み（７）に
よって、平板部（３）を容易に切り離すことができ、ま
た、平板部（３）とともに仕切板部（２）をも切り離す
ことができる。

【００１０】図３は、図２のＸ−Ｘ断面図と、その要部
拡大図（ａ）（ｂ）である。この図３に例示したよう
に、平板部（３）の裏面には、仕切板部（２）の厚みと
略同一間隔（Ｗ）で、２本の切欠溝（８）が形成されて
もいる。この切欠溝（８）の垂直面は、平板部（３）表
面の切欠溝（６）垂直面の延長線上に位置し、しかもこ
れらの垂直面は仕切板部（２）の側面の延長線上である
ため、平板部（３）を切り離した際の仕切板部（２）の
厚みを常に一定とし、その切断面（９）も垂直とするこ
とができる。

【００１１】以上の構成によって、この発明の目地スペ
ーサーは、図４に鎖線で示した位置で自在に切断するこ
とにより、十字型（Ａ）としてだけではなく、Ｔ字型
（Ｂ）、Ｌ字型（Ｃ）（Ｅ）、あるいはＩ字型（Ｄ）と
して、図５に例示したように、タイル（１０）の配置に
対して最適の形状で使用することができる。なた図５に
も例示したように、目地スペーサー（１）は、タイル
（１０）の貼付位置に合わせて、予め釘（１１）で固定
することもできる。

【００１２】図６は、この発明の目地スペーサー（１）
を用いたタイル貼付例を示した側面図である。目地スペ
ーサー（１）の平板部（３）の厚みによって、タイル
（１０）の裏面と外壁下地（１２）との間に接着しろ
（１３）が形成され、ここに接着材を充填することによ
って、タイル（１０）を外壁下地（１２）に接着するこ
とができる。 そして、図７に例示したように、目地ス
ペーサー（１）によって形成された目地スペースにコー
キング材（１４）を埋め込むことによって、外壁の施工
は完了する。このとき、目地スペーサー（１）の仕切板
部（２）の上端面にはＵ字溝（４）が形成されているた
め、コーキング材（１４）を目地スペーサー（１）に強
固に密着させるととができる。

【００１３】もちろんこの発明は以上の例によって限定
されるものではなく、細部の構成等については様々な態
様が可能であることは言うまでもない。

【００１４】

【発明の効果】以上詳しく説明したとおり、この発明の
目地スペーサーによって、タイル等を用いた外壁施工に
おいて、簡便かつ正確に直線的な目地を形成することが
可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例を示した斜視図である。

【図２】図１に対応した平面図である。

【図３】図２のＸ−Ｘ断面図と、その要部拡大図であ
る。

【図４】各々、この発明の目地スペーサーの切断後の形
状を例示した平面図である。

【図５】図４に例示した様々な形状の目地スペーサーに
よるタイル貼付例を示した平面図である。

【図６】この発明の目地スペーサーを用いたタイル貼付
例を示した側面図である。

【図７】この発明の目地スペーサーを用いたタイル貼付
後の目地形成例を示した側面図である。

【図８】従来の外壁施工における目地形成方法を例示し
た斜視図である。

【図９】従来の方法における目地形成状態を例示した平
面図である。

【符号の説明】

１ 目地スペーサー ２ 仕切板部 ３ 平板部 ４ Ｕ字溝 ５ 開孔部 ６ 切欠溝 ７ 切り込み ８ 切欠溝 ９ 切断面 １０ タイル １１ 釘 １２ 外壁下地 １３ 接着しろ １４ コーキング材

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 同一の厚みを有する仕切板部が十字形に
   配置され、各仕切板部が切り離し自在に一体化されてい
   ることを特徴とする目地スペーサー。
2. 【請求項２】 仕切板部が、各々、十字形の平板部上に
   立設されている請求項１の目地スペーサー。
3. 【請求項３】 仕切部板と平板部との角部に沿って切欠
   溝が設けられている請求項２の目地スペーサー。
4. 【請求項４】 平板部の内角部に、十字形の中心方向へ
   の切込みが設けられている請求項２の目地スペーサー。
5. 【請求項５】 仕切板部の上端面にＵ字溝が設けられて
   いる請求項１の目地スペーサー。
6. 【請求項６】 十字形の中央および仕切板部両側の平板
   部に開孔部が設けられている請求項２の目地スペーサ
   ー。
7. 【請求項７】 平板部の裏面に、仕切板部の厚みと略同
   一間隔で２本の切欠溝が設けられている請求項２の目地
   スペーサー。