JPH0941429A - 初期降雨水の除去装置 - Google Patents

初期降雨水の除去装置

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JPH0941429A
JPH0941429A JP7211215A JP21121595A JPH0941429A JP H0941429 A JPH0941429 A JP H0941429A JP 7211215 A JP7211215 A JP 7211215A JP 21121595 A JP21121595 A JP 21121595A JP H0941429 A JPH0941429 A JP H0941429A
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water
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opening
storage tank
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Masayoshi Kitazume
昌義 北詰
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    • Y02A20/108Rainwater harvesting

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 雨水の貯留に際し、初期降雨水を簡単に除去
する技術の提供。 【解決手段】 屋根等から集水した雨水を雨水貯留槽ま
で導く通水経路の横走部分に組み込み可能な横走樋10
の底部に、雨の降り始めから所定量に至るまでの初期降
雨水の落とし込み用の円形の開口部20を設ける。横走
樋10の底部下側に、開口部20で連通する初期降雨水
用の一時貯留槽30を設ける。一時貯留槽30内に、流
入貯留される初期降雨水に浮かせられ、且つ貯留される
初期降雨水の水位上昇に伴い上昇して開口部20を塞ぐ
止水弁40と、初期降雨水排水用の開閉可能な排水口3
1を設ける。止水弁40を球状の浮子50に形成し、浮
子50を浮子支持ガイド12に沿って上下動可能な浮子
支持棒51で支持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建物の屋根等に降
り注ぐ雨水の有効利用を図るための雨水の貯留に関し、
特に屋根等のゴミを流し込みやすい降り始めから所定量
に至るまでの初期降雨水を除去するようにしたものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、深刻な水不足等を契機にして、従
来はそのまま捨てられていた雨水の有効利用が注目され
ている。降雨時に雨水を雨水貯留槽に溜めておき、晴天
時等に非飲料水として庭等の散水用に使用する。さらに
は、公園の噴水、或は洗面所の水洗用の水等にも常時利
用できるシステムが開発されている。屋根等に降り注ぐ
雨は、雨樋等で適宜集水される。集水された雨水は、通
水経路によりそのまま雨水貯留槽に導かれて貯留され
る。かかる雨水の貯留方法では、雨の降り始めから所定
量に至るまでの雨水、いわゆる初期降雨水(降り始めか
らの雨量が約1mm以内のものを指す)も、そのまま貯
留されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】初期降雨水は、屋根や
雨樋内部等の降雨時までに溜った埃やゴミ等をも一緒に
流し込むため、汚れた水となりやすい。そのため、初期
降雨水の水量自体は全体の集水量に比べて少ないもの
の、水質的には悪く、従来のように初期降雨水をも一括
して集水貯留する方法では、貯留雨水全体の水質を悪化
させる。そこで、従来は、貯留した雨水に後処理を施し
て、ある程度利用できるまでに雨水の汚れ除去、或は浄
化等を行なっている。しかし、かかる後処理には、処理
内容或は処理量にもよるが、一般的にはある程度の処理
設備が必要とされ、設備コストが高くなるという問題点
がある。そのため、かかる後処理を不要とする技術の開
発が強く望まれている。そこで、本願発明は、上記問題
点に鑑み提案されたもので、初期降雨水を簡単に除去す
ることにより、雨水貯留後の後処理を不要とする技術開
発をその課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本願発明は、建物の屋根
等から集水した雨水を雨水貯留槽まで導く通水経路に組
み込み可能な初期降雨水の除去装置であって、前記除去
装置は、通水経路の横走部分に組み込み可能な横走樋の
底部に、雨の降り始めから所定量に至るまでの初期降雨
水の落とし込み用の開口部を設けるとともに、前記横走
樋の底部下側に、前記開口部で連通する初期降雨水用の
一時貯留槽を設け、前記一時貯留槽内に、一時貯留槽内
に流入貯留される初期降雨水に浮かせられて、前記貯留
される初期降雨水の水位上昇に伴い閉塞部が上昇して前
記開口部を塞ぐ止水弁と、貯留された初期降雨水を排水
するための開閉可能な排水口とを設ける手段を講ずるこ
とにより前掲の課題を解決しようとした。因に、上記
「横走部分」とは、通水経路中の横方向に敷設された部
分を意味し、且つ「横走樋」とは、かかる横方向に敷設
される樋を意味するもので、以下同意に使用する。
【0005】さらに、初期降雨水の落とし込み用の開口
部を円形に形成するとともに、止水弁を、その球面が閉
塞部として前記開口部を塞ぐ球状の浮子に形成し、且つ
前記浮子の閉塞部の球面上には、鉛直上方に向けて浮子
支持棒を起立させ、前記浮子支持棒を、前記円形開口部
の中心へ向けて横走樋から鉛直下方に降ろされた浮子支
持ガイドに、前記浮子支持ガイドに沿って鉛直上下方向
に移動可能な手段で取り付ける。さらには、一時貯留槽
の排水口を、雨水貯留槽から下水道へ繋がる溢水管に接
続させられるようにした。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、発明の実施の形態を、図に
より説明する。 (実施形態1)初期降雨水の除去装置Aは、図1に示す
ように、横走樋10の底部に初期降雨水の落とし込み用
の開口部20が設けられている。この開口部20で横走
樋10と連通するようにして、横走樋10の底部下側
に、初期降雨水用の一時貯留槽30が設けられている。
さらに、本実施形態では、開口部20を塞ぐ止水弁40
として、球状の浮子50が使用されている。本実施形態
で使用される横走樋10は、建物の屋根等から集水した
雨水を雨水貯留槽Bまで導くために、軒樋や竪樋等の溝
型或は管状の樋を使用して構成された通水経路(図3参
照)の横走部分(横方向に敷設されている部分)に組み
込めるように、その端面形状及びその大きさ等が、前記
溝型或は管状の樋と接続できるように設定されている。
また、横走樋10は、雨水が流れ易いように傾斜を設け
た通水経路の横走部分に組み込めるように、その傾斜に
合わせて一時貯留槽30に接続されている。
【0007】横走樋10の底部に設ける初期降雨水の落
とし込み用の開口部20は、円形に開口されている。開
口部20は、さらにその周縁から鉛直下方に向けて突設
部分20aが短い円筒状に形成され、突設部分20aの
下端側は円形に開口されている。この突設下端側の円形
開口周縁部分に、リング状に形成されたゴム製のシール
部材20bが取り付けられている。一方、止水弁40
は、本実施形態では、水に浮かべられる球状の浮子50
に形成されている。浮子50は、水に浮く素材(例え
ば、プラスチック等)で球状に形成され、その球表面に
は、防水及び上記シール部材20bとの密着性等を考慮
して、ゴム被覆が設けられている。尚、かかるゴム被覆
は、密着性等に問題がなければ、なくても基本的には構
わない。
【0008】さらに、浮子50は、突設部分20aの下
端円形開口面の差し渡し径より大きな直径の球状に形成
されている。即ち、止水弁40としての浮子50は、後
記するように一時貯留槽30内の初期降雨水に浮かべら
れて、初期降雨水の水位上昇に伴って上昇することによ
り、浮子50の球面の一部が止水弁40の閉塞部41と
して上記開口部20の開口面を塞ぐことができるように
形成されている。この様子を、図1の実線で示す浮子5
0により示した。また、浮子50の閉塞部41の球面上
には、鉛直上方に向けて浮子支持棒51が起立させら
れ、その途中に浮子止め52が設けられている。この浮
子支持棒51の上端側は、横走樋10底部に設けた開口
部20の中心位置と相対する天井側の小孔11に通され
ている。
【0009】さらに、横走樋10には、この小孔11を
通して、前記開口部20の突設部分20aの下端開口面
近傍まで、棒状の浮子支持ガイド12が鉛直下方に向け
て設けられている。浮子支持ガイド12は、その下方に
浮子止め受け部材12aが突設され、さらにその下側
が、開口部20の周縁部分から水平に伸ばされた浮子支
持ガイド支持部材13に支持固定されている。この浮子
支持ガイド12に、浮子支持棒51が、浮子支持ガイド
12に沿って鉛直上下方向に移動可能な手段で取り付け
られている。かかる手段として、本実施形態では、浮子
支持ガイド12の上下方向に沿って所定間隔に設けた小
径リング内に浮子支持棒51を通す手段が使用されてい
る。その他にも、例えば、浮子支持ガイド12の鉛直上
下方向に、浮子支持棒51と嵌合可能な溝を直線状に形
成して、浮子支持ガイド12の溝に嵌合させた浮子支持
棒51をスライドできるようにする等の手段でも構わな
い。
【0010】一時貯留槽30は、上方が広い円形開口の
円筒状で、下方が先すぼまりの略逆円錐状の、いわゆる
略漏斗状に形成されている。先すぼまりの突端には、排
水口31が鉛直下方に管状部分が突設されて設けられて
いる。一時貯留槽30は、図1に示すように、その側面
部が取り付け金具32で横走樋10の底部下側に取り付
けられている。取り付けに際しては、図1、2に示すよ
うに、横走樋10の円形開口部20面に対して、一時貯
留槽30の上方の円筒状部分の円形開口面が、同心円状
の位置関係になるように設定されている。また、一時貯
留槽30の容量は、内部に上記止水弁40としての浮子
50を内包でき、且つ初期降雨水が貯留できる程度に設
定されている。かかる容量の目安としては、屋根面積1
00m2 当り、100l程度とした。
【0011】かかる一時貯留槽30は、上記目安で予め
設定した初期降雨水の所定量が貯留された時点で、図1
に示すように、初期降雨水に浮かぶ上記浮子50(実線
で表示)の球面状の閉塞部41が、前記構成を有する開
口部20の開口面に押し付けられて塞がれるように設定
されている。また、前記のように、一時貯留槽30の下
方に設けられた排水口31の管状部分には、ドレンコッ
ク33が設けられ、排水口31の開閉が自在にできるよ
うになっている。
【0012】上記構成により、屋根等に降り注いだ雨
は、雨樋等で集水されて、通水経路を流れ下る。降り始
めの雨は、通水経路の横走部分に組み込まれた横走樋1
0に至って、横走樋10の開口部20から一時貯留槽3
0内に落とされる。かかる要領で初期降雨水として設定
された所定量になるまで、降り始めからの雨水は、一時
貯留槽30内に流れ込み続ける。流れ込むに従って、一
時貯留槽30内では、止水弁40としての浮子50(図
1では点線で示す)が、貯留されていく雨水に浮かびな
がら、その水位の上昇に伴って、浮子支持ガイド12に
浮子支持棒50がガイドされながら、鉛直上方に移動す
る。所定量の初期降雨水が一時貯留槽30内に溜った時
点で、浮子50(図1では実線で示す)の閉塞部41の
球面は、シール部材20bに密着するように押し付けら
れて、開口部20の開口面を塞ぐことになる。
【0013】この時点で、屋根等から集水されて横走樋
10に流れ続けてくる雨水は、開口部20から一時貯留
槽30内への落とし込みが停止され、そのまま閉塞され
た開口部20上を通過して、横走樋10の下流側にに接
続されている通水経路を通って雨水貯留槽内に至り貯留
される。このようにして、屋根等の埃やゴミ等を含んで
汚れた初期降雨水は、一時貯留槽30内に一時的に貯留
隔離され、それ以降の雨水が貯留されることとなる。上
記初期降雨水、及び初期降雨水を除いた雨水の流れは、
図1の矢印で示した。一方、一時貯留槽30内に貯留さ
れた初期降雨水は、適宜、例えば雨が止んだ時にドレン
コック33を開けて、排水して捨てればよい。排水後
は、浮子50は、浮子支持ガイド12の浮子止め受け部
材12aに浮子止め52が当るまで下がり、開口部20
が開口される。そこで、再びドレンコック33を閉じて
おけば、降雨時には、上記要領で自動的に初期降雨水を
一時貯留槽30内に隔離貯留して、初期降雨水を除去し
た雨水を貯留することができる。
【0014】かかる構成の初期降雨水の除去装置Aを、
一般家庭の雨水利用システムに組み込み使用した場合を
図3に示す。屋根からの雨水は、軒樋100を経由し
て、竪樋110に至る。竪樋110を流れ下った雨水
は、横走部分120に組み込んだ初期降雨水の除去装置
Aにより初期降雨水が除去され、その後の雨水が、庭の
地中に埋設された雨水貯留槽Bに流れ込み貯留される。
一方、初期降雨水の除去装置Aの一時貯留槽30の排水
口31は、雨水貯留槽Bから延びて、道路下に埋設され
た下水道に繋がる溢水管Cの途中に接続されている。そ
のため、一時貯留槽30内に溜められた初期降雨水は、
排水口31のドレンコック33を開けることにより、溢
水管Cを通して下水道に捨てられる。また、初期降雨水
を除いて貯留された雨水は、例えば、ポンプPで汲み上
げられ、水洗トイレT等の水洗用の水として配水されて
使用される。
【0015】(実施形態2)上記実施形態1では、横走
樋10として管状の樋を使用したが、本実施形態2で
は、溝型の樋が使用されている。溝型の横走樋10の底
部には、図4(a)に示すように、上記実施形態1の要
領で円形の開口部200を設けるとともに、一時貯留槽
300が設けられている。また、この開口部200の周
縁からは、金網等のメッシュ材で下広がりのテーパー状
に形成された浮子保持部材210が設けられている。か
かる浮子保持部材210は、その下端面がやはりメッシ
ュ部材で閉じられて、浮子保持部材210内から、止水
弁40として球状に形成された浮子500が抜け落ちな
いように内包されている。
【0016】開口部200の円形周縁部には、リング状
のシール部材220が設けられている。浮子500は、
上記リング状のシール部材220が周囲に設けられた開
口面を、球面を閉塞部41として塞ぐことができるよう
に、実施形態1の要領で球状に形成されている。本実施
形態では、浮子支持部材等がないため、浮子500は水
に浮かんだ状態で回転する可能性もあるが、浮子500
は球状に形成されているため、どの球面でも上記閉塞部
41として機能させることができる。特に、浮子500
内部に重りを内装すれば、何時も同じ球面を閉塞部41
として機能させることもできる。重りを内装した場合に
は、初期降雨水を一時貯留槽300から抜く際に、浮子
500が浮子保持部材210の上方に引っかからずに、
下に降り易くする効果も期待できる。
【0017】かかる構成では、横走樋10に流れてきた
初期降雨水(図中の矢印)は、開口部200を通して一
時貯留槽300内に流れ込み貯留される。貯留水量が上
昇するにつれて浮子500(図中、点線で表示)は、テ
ーパー状の浮子保持部材210の内面に沿って上昇し、
予め実施形態1の要領で定めた所定量に達した時点で、
浮子500(図中、実線で表示)の球面が閉塞部41と
して、開口部200の周縁のリング状のシール部材22
0に押し付けられて密着する。このようにして、所定量
の初期降雨水を一時貯留槽300内に隔離貯留して、開
口部200を塞ぐことにより、その後の雨水を上記実施
形態1と同要領で雨水貯留槽B(図3参照)内に導き貯
留するようになっている。
【0018】また、雨が止んだ時点て、実施形態1と同
様の要領で、ドレンコック330を開けて、貯留した初
期降雨水を排水口31から排水すればよい。排水と同時
に浮子500は浮子保持部材210内を下がって、次の
降雨時の初期降雨水を一時貯留槽300内に取水可能な
状態に戻る。かかるテーパー状の止水保持部材210を
用いた本実施形態2の構成は、図4(b)に示すよう
に、横走樋10が管状であっても適用できる。かかる浮
子保持部材210を使用することにより、浮子周辺の構
成を実施形態1より簡単にすることができる。
【0019】(実施形態3)本実施形態3では、図5
(a)に示すように、実施形態1、2で採用した球状の
浮子とは異なった形状の止水弁400を使用するもので
ある。本実施形態3では、横走樋10の底部には、実施
形態1又は2と同様にして、開口部200が設けられて
いる。かかる開口部200の形状は、円形でなくても構
わない。かかる開口部200の周縁部には、ゴム製のシ
ール部材220が取り付けられている。また、開口部2
00の周縁端部に、蝶番230を軸部分として上下開閉
可能な平らな薄板状の止水弁400が設けられている。
止水弁400の薄板上には、開口部200より少し大き
めの面積でゴムが被覆されており、この薄板面が閉塞部
として機能するようになっている。
【0020】さらに、蝶番230に取り付けられた部分
とは反対側の薄板先端下側には、フロート部材410が
設けられている。このようにして、横走樋10の開口部
200から一時貯留槽300内に初期降雨水が流れ込
み、貯留水量が増加するに従い、止水弁400の薄板先
端下側のフロート部材410(図中、点線で示す)が上
昇して、止水弁400の薄板先端側を開口部200を塞
ぐ方向に押し上げる。実施形態1の要領で、予め設定し
た所定量に達すると、止水弁400の先端側はフロート
部材410により完全に押し上げられて開口部200を
塞ぐ(図中、実線で示す)。かかる要領で所定量の初期
降雨水を一時貯留槽300内に隔離して、開口部200
を塞ぐことにより、その後の雨水を上記実施形態1、2
の要領で雨水貯留槽内に導き貯留することができるよう
になっている。
【0021】この時点で、開口部200は止水弁400
で塞がれるので、横走樋10に流れ込んだ初期降雨水以
降の雨水は開口部200上を通過して、所定の雨水貯留
槽内に貯留される。一方、一時貯留槽300内に所定量
の初期降雨水を貯留した後は、前記実施形態1又は2と
同様の要領で一時貯留槽300に設けられた排水口31
のドレンコック330を、雨が止んだ時点で開けて、初
期降雨水を排水すればよい。排水と同時に、止水弁40
0は下がり、降雨時の初期降雨水の一時貯留に備えるこ
とができる。本実施形態で使用する横走樋10には、上
記のように溝状でも、或は図5(b)に示すように管状
でもいずれの形状でも構わない。また、図5(a)に示
す開口部200では、実施形態1のような突設部分20
aを設けない構成としたが、突設部分20aを設けた構
成としても構わない。かかる構成を、図5(b)に示
す。
【0022】
【発明の効果】本発明により、屋根等のゴミ等を流し込
んで汚れた初期降雨水を取水せずに、その後の雨水だけ
を貯留することができる。そのため、従来行なっていた
雨水貯留後の後処理の必要がなくなり、後処理設備の設
備コスト、及び後処理に費やす手間等を削減することが
できる。さらに、本発明によれば、初期降雨水を取水し
ないため、貯留設備内に初期降雨水が流し込む屋根等の
ゴミが入り込まず、雨水貯留槽の汚れ等を大幅に軽減す
ることができる。併せて、貯留雨水の水質が従来程は汚
れず良好であるため、従来よりも巾広い雨水の有効利用
が考えられる。また、本発明の構成では、貯留される初
期降雨水に浮かせられて、初期降雨水の水位上昇に伴い
上昇して開口部を塞ぐように止水弁が構成されているた
め、所定量の初期降雨水が貯留された時点で、自動的に
横走樋の底部に設けた開口部を塞ぐことができる。塞い
だ後は、雨水を通常通り開口部上を流して貯留槽内に貯
留する。かかる簡単な構成により、従来の雨水貯留シス
テムの通水経路の構成を大幅に変えることなく、初期降
雨水のみを効果的に除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1に係る初期降雨水の除去装置の側断
面図。
【図2】実施形態1に係る初期降雨水の除去装置の平断
面図。
【図3】初期降雨水の除去装置を家庭内の雨水利用シス
テムに組み込んだ場合を示す説明図。
【図4】実施形態2に係る初期降雨水の除去装置の側面
図(a)、(b)。
【図5】実施形態3に係る初期降雨水の除去装置の側面
図(a)、(b)。
【符号の説明】
10 横走樋 12 浮子支持ガイド 20 開口部 30 一時貯留槽 31 排水口 40 止水弁 50 浮子 51 浮子支持棒

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物の屋根等から集水した雨水を雨水貯
    留槽まで導く通水経路に組み込み可能な初期降雨水の除
    去装置であって、前記除去装置は、通水経路の横走部分
    に組み込み可能な横走樋の底部に、雨の降り始めから所
    定量に至るまでの初期降雨水の落とし込み用の開口部を
    設けるとともに、前記横走樋の底部下側に、前記開口部
    で連通する初期降雨水用の一時貯留槽を設け、前記一時
    貯留槽内に、一時貯留槽内に流入貯留される初期降雨水
    に浮かせられて、前記貯留される初期降雨水の水位上昇
    に伴い閉塞部が上昇して前記開口部を塞ぐ止水弁と、貯
    留された初期降雨水を排水するための開閉可能な排水口
    とを設けたことを特徴とする初期降雨水の除去装置。
  2. 【請求項2】 初期降雨水の落とし込み用の開口部は円
    形に形成されているとともに、止水弁は、その球面が閉
    塞部として前記開口部を塞ぐ球状の浮子に形成され、且
    つ前記浮子の閉塞部の球面上には、鉛直上方に向けて浮
    子支持棒が起立させられて、前記浮子支持棒が、前記円
    形開口部の中心へ向けて横走樋から鉛直下方に降ろされ
    た浮子支持ガイドに、前記浮子支持ガイドに沿って鉛直
    上下方向に移動可能な手段で取り付けられていることを
    特徴とする請求項1に記載の初期降雨水の除去装置。
  3. 【請求項3】 一時貯留槽の排水口が、雨水貯留槽から
    下水道へ繋がる溢水管に接続させられることを特徴とす
    る請求項1又は2に記載の初期降雨水の除去装置。
JP7211215A 1995-07-27 1995-07-27 初期降雨水の除去装置 Pending JPH0941429A (ja)

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JP7211215A JPH0941429A (ja) 1995-07-27 1995-07-27 初期降雨水の除去装置

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Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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