JPH094117A - Alc薄板 - Google Patents
Alc薄板Info
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- JPH094117A JPH094117A JP17537795A JP17537795A JPH094117A JP H094117 A JPH094117 A JP H094117A JP 17537795 A JP17537795 A JP 17537795A JP 17537795 A JP17537795 A JP 17537795A JP H094117 A JPH094117 A JP H094117A
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- alc
- alc thin
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 曲げ強度を向上させたALC薄板を提供す
る。 【構成】 厚さ中心付近に補強鉄筋を埋設したALC薄
板において、該補強鉄筋が、長さ方向に伸び幅方向に並
べられた複数本の主筋と、該主筋すべてを相隣り合う同
士固着する複数本の横筋とからなり、該主筋が、平行な
2面のいずれかの面上にあり、かつ、該横筋が、該平行
な2面のうちの一面上と該他の一面上にあり相隣り合う
該主筋同士を固着して形成される傾斜部を、該横筋1本
当たり複数箇所有するように、該主筋および該横筋が配
列されていることを特徴とする。
る。 【構成】 厚さ中心付近に補強鉄筋を埋設したALC薄
板において、該補強鉄筋が、長さ方向に伸び幅方向に並
べられた複数本の主筋と、該主筋すべてを相隣り合う同
士固着する複数本の横筋とからなり、該主筋が、平行な
2面のいずれかの面上にあり、かつ、該横筋が、該平行
な2面のうちの一面上と該他の一面上にあり相隣り合う
該主筋同士を固着して形成される傾斜部を、該横筋1本
当たり複数箇所有するように、該主筋および該横筋が配
列されていることを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、木造建築物の外壁、野
地板、捨て型枠などに使用されるALC(軽量気泡コン
クリート)薄板の改良に関する。
地板、捨て型枠などに使用されるALC(軽量気泡コン
クリート)薄板の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】図11は、従来のALC薄板をその幅方
向に切断した断面図、図12は、従来のALC薄板を図
11のC−C面で切断した断面図である。図11、図1
2において、ALC薄板は、厚さが50mm以下であ
り、径0.8〜1.0mm、目開き16mm×32mm
程度のフラットなメタルラス11を補強鉄筋として使用
し、このメタルラス11をALC12中の厚さ中心付近
に埋設したものである。しかしながら、このようなAL
C薄板は、曲げ強度が弱い。このことは、長さが2m以
上のALC薄板を提供し難い原因にもなっている。図1
3は、ALC薄板を製造する際、2本の支持ピン13で
メタルラス11を挟み込んだ様子を示す側面図である。
図13のように2本の支持ピン13で挟み込んだメタル
ラス11は、該2本の支持ピン13をブリッジを介して
型枠(図示せず)内に垂直に吊り下げることにより、該
型枠にセットする。その後、ALC製造用原料スラリー
を上記型枠に注入し、該ALC製造用原料スラリーの硬
化後2本の支持ピン13を引き抜く。そのため、その抜
き跡が2個残り、上記曲げ強度の弱さを助長している。
この抜き跡を残さないようにALC製造用原料スラリー
が半硬化した段階で2本の支持ピン13を引く抜くと、
メタルラス11の位置がずれてメタルラス11がパネル
表面に露出し易くなるので好ましくない。
向に切断した断面図、図12は、従来のALC薄板を図
11のC−C面で切断した断面図である。図11、図1
2において、ALC薄板は、厚さが50mm以下であ
り、径0.8〜1.0mm、目開き16mm×32mm
程度のフラットなメタルラス11を補強鉄筋として使用
し、このメタルラス11をALC12中の厚さ中心付近
に埋設したものである。しかしながら、このようなAL
C薄板は、曲げ強度が弱い。このことは、長さが2m以
上のALC薄板を提供し難い原因にもなっている。図1
3は、ALC薄板を製造する際、2本の支持ピン13で
メタルラス11を挟み込んだ様子を示す側面図である。
図13のように2本の支持ピン13で挟み込んだメタル
ラス11は、該2本の支持ピン13をブリッジを介して
型枠(図示せず)内に垂直に吊り下げることにより、該
型枠にセットする。その後、ALC製造用原料スラリー
を上記型枠に注入し、該ALC製造用原料スラリーの硬
化後2本の支持ピン13を引き抜く。そのため、その抜
き跡が2個残り、上記曲げ強度の弱さを助長している。
この抜き跡を残さないようにALC製造用原料スラリー
が半硬化した段階で2本の支持ピン13を引く抜くと、
メタルラス11の位置がずれてメタルラス11がパネル
表面に露出し易くなるので好ましくない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
事情に鑑み、曲げ強度を向上させたALC薄板を提供す
ることにある。
事情に鑑み、曲げ強度を向上させたALC薄板を提供す
ることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するものであり、厚さ中心付近に補強鉄筋を埋設した
ALC薄板において、該補強鉄筋が、長さ方向に伸び幅
方向に並べられた複数本の主筋と、該主筋すべてを相隣
り合う同士固着する複数本の横筋とからなり、該主筋
が、平行な2面(架空のもの)のいずれかの面上にあ
り、かつ、該横筋が、該平行な2面のうちの一面上と該
他の一面上にあり相隣り合う該主筋同士を固着して形成
される傾斜部を、該横筋1本当たり複数箇所有するよう
に、該主筋および該横筋が配列されていることを特徴と
するALC薄板である。本発明のALC薄板において、
傾斜部は、1本の横筋において周期的に形成されるよう
にすると、ALC薄板の曲げ強度がより均一になり、好
ましい。この傾斜部が周期的に形成されている例とし
て、(1)主筋が、平行な2面のうちの一面上にある1
本と他の一面上にある1本とが幅方向に交互に並べられ
た場合、(2)主筋が、平行な2面のうちの一面上にあ
り相隣る2本と他の一面上にあり相隣る2本とが幅方向
に交互に並べられた場合が挙げられる。また、主筋と横
筋の径は、1〜3.5mmが好ましい。本発明のALC
薄板は、上記の通りであるので、長さが2m以上のもの
(通常は、3m以下)でも十分な曲げ強度を有する。ま
た、厚さは、通常50mm以下である。
成するものであり、厚さ中心付近に補強鉄筋を埋設した
ALC薄板において、該補強鉄筋が、長さ方向に伸び幅
方向に並べられた複数本の主筋と、該主筋すべてを相隣
り合う同士固着する複数本の横筋とからなり、該主筋
が、平行な2面(架空のもの)のいずれかの面上にあ
り、かつ、該横筋が、該平行な2面のうちの一面上と該
他の一面上にあり相隣り合う該主筋同士を固着して形成
される傾斜部を、該横筋1本当たり複数箇所有するよう
に、該主筋および該横筋が配列されていることを特徴と
するALC薄板である。本発明のALC薄板において、
傾斜部は、1本の横筋において周期的に形成されるよう
にすると、ALC薄板の曲げ強度がより均一になり、好
ましい。この傾斜部が周期的に形成されている例とし
て、(1)主筋が、平行な2面のうちの一面上にある1
本と他の一面上にある1本とが幅方向に交互に並べられ
た場合、(2)主筋が、平行な2面のうちの一面上にあ
り相隣る2本と他の一面上にあり相隣る2本とが幅方向
に交互に並べられた場合が挙げられる。また、主筋と横
筋の径は、1〜3.5mmが好ましい。本発明のALC
薄板は、上記の通りであるので、長さが2m以上のもの
(通常は、3m以下)でも十分な曲げ強度を有する。ま
た、厚さは、通常50mm以下である。
【0005】
【作用】本発明のALC薄板において、厚さ中心付近に
埋設した補強鉄筋は、長さ方向に伸び幅方向に並べられ
た複数本の主筋と、該主筋すべてを相隣り合う同士固着
する複数本の横筋とからなる。この主筋と横筋はともに
径が1〜3.5mm程度、主筋同士および横筋同士の間
隔は、それぞれ25〜100mm程度、50〜150m
m程度に適宜選択することができる。主筋と横筋の径が
1mm未満では、曲げ強度を向上させる補強鉄筋の作用
が十分でなく、一方、3.5mmを超えると、ALC薄
板を木造建築物の外壁などに施工する際、長さ方向や幅
方向に切断する必要が生じると、その切断性が劣化して
くる。上記補強鉄筋における複数本の主筋が、平行な2
面(架空のもの)のいずれかの面上にあり、かつ、横筋
が、該平行な2面のうちの一面上と該他の一面上にあり
相隣り合う該主筋同士を固着して形成される傾斜部を、
該横筋1本当たり複数箇所有するように該主筋および該
横筋が配列されていることが重要である。このことによ
り、従来のようにフラットなメタルラスを補強鉄筋とし
て埋設したALC薄板に比べて曲げ強度が大幅に向上す
る。上記平行な2面間の距離は、10〜15mm程度に
適宜選択することができる。10mm未満では、曲げ強
度を向上させる補強鉄筋の作用が十分でなく、一方、1
5mmを超えると、ALCに埋設される補強鉄筋の位置
が厚さ中心付近から外れ易くなる。
埋設した補強鉄筋は、長さ方向に伸び幅方向に並べられ
た複数本の主筋と、該主筋すべてを相隣り合う同士固着
する複数本の横筋とからなる。この主筋と横筋はともに
径が1〜3.5mm程度、主筋同士および横筋同士の間
隔は、それぞれ25〜100mm程度、50〜150m
m程度に適宜選択することができる。主筋と横筋の径が
1mm未満では、曲げ強度を向上させる補強鉄筋の作用
が十分でなく、一方、3.5mmを超えると、ALC薄
板を木造建築物の外壁などに施工する際、長さ方向や幅
方向に切断する必要が生じると、その切断性が劣化して
くる。上記補強鉄筋における複数本の主筋が、平行な2
面(架空のもの)のいずれかの面上にあり、かつ、横筋
が、該平行な2面のうちの一面上と該他の一面上にあり
相隣り合う該主筋同士を固着して形成される傾斜部を、
該横筋1本当たり複数箇所有するように該主筋および該
横筋が配列されていることが重要である。このことによ
り、従来のようにフラットなメタルラスを補強鉄筋とし
て埋設したALC薄板に比べて曲げ強度が大幅に向上す
る。上記平行な2面間の距離は、10〜15mm程度に
適宜選択することができる。10mm未満では、曲げ強
度を向上させる補強鉄筋の作用が十分でなく、一方、1
5mmを超えると、ALCに埋設される補強鉄筋の位置
が厚さ中心付近から外れ易くなる。
【0006】本発明のALC薄板を製造する際、補強鉄
筋における上記平行な2面のうちの一面上にある主筋と
他の一面上にある主筋との間で、かつ、長さ方向に相隣
り合う横筋の間を、幅方向に平行に1本の支持ピンを挿
通して、該補強鉄筋を型枠にセットする。これ以後は、
前記従来のALC薄板を製造する場合と同様にしてAL
C製造用原料スラリーを注入し、それから約2〜3時間
経過して補強鉄筋が動かなくなった後、上記1本の支持
ピンを引き抜く。そのため、前記従来のALC薄板を製
造する場合には、支持ピンの抜き跡が2個である(図1
3)のに対して、本発明のALC薄板を製造する場合、
支持ピンの抜き跡が1個残るだけとなるので、ALC薄
板の曲げ強度の低下は大幅に軽減される。また、本発明
のALC薄板は、次のような効果も生じる。即ち、前記
したように、必要により、ALC薄板を長さ方向や幅方
向に切断すると、従来のALC薄板では、図11のよう
にメタルラス11の断面が連続的に、かつ大きな面積で
露出するのに対して、本発明のALC薄板では、ALC
薄板の幅方向に平行に切断する場合、例えば図6および
図10に、切断した断面図を示すように、補強鉄筋の主
筋1の断面のみが断続的に露出するので、露出量は、従
来のALC薄板の露出量に比べて極めて少なくなり、そ
の露出部を防錆処理する費用および手間を大幅に節減で
きる。また、ALC薄板の長さ方向に平行に切断する場
合も、横筋の断面のみが断続的に露出するので、露出
量、および露出部を防錆処理する費用、手間は、上記と
同様である。
筋における上記平行な2面のうちの一面上にある主筋と
他の一面上にある主筋との間で、かつ、長さ方向に相隣
り合う横筋の間を、幅方向に平行に1本の支持ピンを挿
通して、該補強鉄筋を型枠にセットする。これ以後は、
前記従来のALC薄板を製造する場合と同様にしてAL
C製造用原料スラリーを注入し、それから約2〜3時間
経過して補強鉄筋が動かなくなった後、上記1本の支持
ピンを引き抜く。そのため、前記従来のALC薄板を製
造する場合には、支持ピンの抜き跡が2個である(図1
3)のに対して、本発明のALC薄板を製造する場合、
支持ピンの抜き跡が1個残るだけとなるので、ALC薄
板の曲げ強度の低下は大幅に軽減される。また、本発明
のALC薄板は、次のような効果も生じる。即ち、前記
したように、必要により、ALC薄板を長さ方向や幅方
向に切断すると、従来のALC薄板では、図11のよう
にメタルラス11の断面が連続的に、かつ大きな面積で
露出するのに対して、本発明のALC薄板では、ALC
薄板の幅方向に平行に切断する場合、例えば図6および
図10に、切断した断面図を示すように、補強鉄筋の主
筋1の断面のみが断続的に露出するので、露出量は、従
来のALC薄板の露出量に比べて極めて少なくなり、そ
の露出部を防錆処理する費用および手間を大幅に節減で
きる。また、ALC薄板の長さ方向に平行に切断する場
合も、横筋の断面のみが断続的に露出するので、露出
量、および露出部を防錆処理する費用、手間は、上記と
同様である。
【0007】
[実施例1]図3は、製作した補強鉄筋の慨略平面図で
あり、図4は、図3のA−A面で切断した断面図であ
る。まず、径2.3mm、長さ1790mmの主筋1を
50mm間隔で平行に12本並べた。次に、径2.3m
m、長さ567mmの横筋2を150mm間隔で上記主
筋1に直交させて13本固着し、金網状物を形成した。
さらに、上記主筋1が1本ずつ交互に10mmの段差が
つくように上記金網状物を1度にプレス加工した。こう
して作製した補強鉄筋は、幅554mm、長さ1790
mm、厚さ12.5mmであった。図4から分かるよう
に、平行な2面のうちの一面上にある1本の主筋1と他
の一面上にある1本の主筋1とが幅方向に交互に並べら
れ、1本の横筋2において、傾斜部4が周期的に形成さ
れている。従って、横筋2は、すべて傾斜部4に形成さ
れる。上記と同じ操作を更に2回繰り返して計3体の補
強鉄筋を製作した。
あり、図4は、図3のA−A面で切断した断面図であ
る。まず、径2.3mm、長さ1790mmの主筋1を
50mm間隔で平行に12本並べた。次に、径2.3m
m、長さ567mmの横筋2を150mm間隔で上記主
筋1に直交させて13本固着し、金網状物を形成した。
さらに、上記主筋1が1本ずつ交互に10mmの段差が
つくように上記金網状物を1度にプレス加工した。こう
して作製した補強鉄筋は、幅554mm、長さ1790
mm、厚さ12.5mmであった。図4から分かるよう
に、平行な2面のうちの一面上にある1本の主筋1と他
の一面上にある1本の主筋1とが幅方向に交互に並べら
れ、1本の横筋2において、傾斜部4が周期的に形成さ
れている。従って、横筋2は、すべて傾斜部4に形成さ
れる。上記と同じ操作を更に2回繰り返して計3体の補
強鉄筋を製作した。
【0008】次に、上で製作した3体の補強鉄筋を厚み
方向に並ぶように次のように型枠にセットした。即ち、
図5は、図4の補強鉄筋に支持ピンを挿通した様子を示
す図4と同様の断面図である。支持ピン3の挿通は、図
5に示すように、段違いに配列した主筋1間で、かつ、
長さ方向に相隣り合う横筋2の間を、幅方向に平行に行
った。なお、支持ピン3は、補強鉄筋の長さ方向の中央
および中央より両端へ700mmよった位置に計3本使
用した。この後、支持ピン3をブリッジを介して型枠内
に垂直に吊り下げた。さらに、上記型枠にALC製造用
原料スラリーを注入した。このALC製造用原料スラリ
ーの組成は、次の通りである。生石灰10重量部、ポル
トランドセメント35重量部、珪石粉55重量部を使用
し、この固形原料100重量部に対して、水65重量部
と気泡安定剤少量を加え、さらにアルミニウム粉末を原
料の固形分100重量部に対して、0.07重量部を加
えたものである。なお、アルミニウム粉末は、0.5重
量%珪酸ソーダ水溶液に浸漬することにより、前処理し
たものである。上記ALC製造用原料スラリーを注入す
る際には、注入管の下端部および側面を金網で囲み、型
枠底面近くに位置させ、バイブレーターにより金網を振
動させながら注入し、空気を混入させないようにした。
方向に並ぶように次のように型枠にセットした。即ち、
図5は、図4の補強鉄筋に支持ピンを挿通した様子を示
す図4と同様の断面図である。支持ピン3の挿通は、図
5に示すように、段違いに配列した主筋1間で、かつ、
長さ方向に相隣り合う横筋2の間を、幅方向に平行に行
った。なお、支持ピン3は、補強鉄筋の長さ方向の中央
および中央より両端へ700mmよった位置に計3本使
用した。この後、支持ピン3をブリッジを介して型枠内
に垂直に吊り下げた。さらに、上記型枠にALC製造用
原料スラリーを注入した。このALC製造用原料スラリ
ーの組成は、次の通りである。生石灰10重量部、ポル
トランドセメント35重量部、珪石粉55重量部を使用
し、この固形原料100重量部に対して、水65重量部
と気泡安定剤少量を加え、さらにアルミニウム粉末を原
料の固形分100重量部に対して、0.07重量部を加
えたものである。なお、アルミニウム粉末は、0.5重
量%珪酸ソーダ水溶液に浸漬することにより、前処理し
たものである。上記ALC製造用原料スラリーを注入す
る際には、注入管の下端部および側面を金網で囲み、型
枠底面近くに位置させ、バイブレーターにより金網を振
動させながら注入し、空気を混入させないようにした。
【0009】注入したALC製造用原料スラリーが所定
時間経過して硬化状態となったところで、この硬化物を
製造型枠から取り出し、次に、支持ピン3を引き抜き、
さらに、高さが600mmになるように上面を水平に切
削した後、垂直に張ったピアノ線で、長さが1820m
mに、次いで厚さが37mmになるようなピッチで切断
した。そして、切断した上記硬化物をオートクレーブに
装入し、180℃、10気圧の高温高圧で蒸気養生して
ALC薄板を作成した。これらのALC薄板の一部切欠
斜視図を図1に示す。上記のALC薄板に対して、スパ
ン長を910mmとする4等分点2線載荷による曲げ強
度を測定し、表1に示す結果を得た。また、外観面の評
価として、径3mm以上の気泡の数を数え、外観面0.
1m2 当たりの平均値を求めた。この結果、径4mmを
超える粗大気泡は、全くなく、径3〜4mmの気泡は、
0.1m2 当たり平均6個であり、外観面でも優れた商
品価値を有するものであった。
時間経過して硬化状態となったところで、この硬化物を
製造型枠から取り出し、次に、支持ピン3を引き抜き、
さらに、高さが600mmになるように上面を水平に切
削した後、垂直に張ったピアノ線で、長さが1820m
mに、次いで厚さが37mmになるようなピッチで切断
した。そして、切断した上記硬化物をオートクレーブに
装入し、180℃、10気圧の高温高圧で蒸気養生して
ALC薄板を作成した。これらのALC薄板の一部切欠
斜視図を図1に示す。上記のALC薄板に対して、スパ
ン長を910mmとする4等分点2線載荷による曲げ強
度を測定し、表1に示す結果を得た。また、外観面の評
価として、径3mm以上の気泡の数を数え、外観面0.
1m2 当たりの平均値を求めた。この結果、径4mmを
超える粗大気泡は、全くなく、径3〜4mmの気泡は、
0.1m2 当たり平均6個であり、外観面でも優れた商
品価値を有するものであった。
【0010】
【表1】
【0011】[実施例2]図7は、製作した補強鉄筋の
概略平面図であり、図8は、図7のB−B面で切断した
断面図である。まず、径1.3mm、長さ1785mm
の主筋1を27mm間隔で平行に22本配列した。次
に、径1.3mm、長さ577mmの横筋2を50mm
間隔で上記主筋1に直交させて34本固着し、金網状物
を形成した。さらに、上記主筋1が2本ずつ交互に10
mmの段差がつくように上記金網状物を1度にプレス加
工した。こうして製作した図7および図8に示す補強鉄
筋は、幅551mm、長さ1785mm、厚さ12mm
であった。図8から分かるように、平行な2面のうちの
一面上にあり相隣る2本の主筋1と他の一面上にあり相
隣る2本の主筋1とが幅方向に交互に並べられ、1本の
横筋2において、傾斜部4が周期的に形成されている。
上記と同じ操作を更に2回繰り返して計3体の補強鉄筋
を製作した。次に、上で製作した3体の補強鉄筋を厚み
方向に並ぶように次のように型枠にセットした。即ち、
図9は、図8の補強鉄筋に支持ピンを挿通した様子を示
す図8と同様の断面図である。支持ピン3の挿通は、図
9に示すように、段違いに配列した主筋1間で、かつ、
長さ方向に相隣り合う横筋2の間を、幅方向に平行に行
った。なお、支持ピン3は、補強鉄筋の長さ方向の中央
および中央より両端へ700mmよった位置に計3本使
用した。この後、支持ピン3をブリッジを介して型枠内
に垂直に吊り下げた。さらに、上記型枠にALC製造用
原料スラリーを注入すること以後は、実施例1と同様に
行った。作成したALC薄板の一部切欠斜視図を図2に
示す。そして、得られた曲げ強度の結果を表1に示す。
外観面の評価は、径4mmを超える粗大気泡が全くな
く、径3〜4mmの気泡が0.1m2 当たり平均4個で
あり、外観面でも優れた商品価値を有するものであっ
た。
概略平面図であり、図8は、図7のB−B面で切断した
断面図である。まず、径1.3mm、長さ1785mm
の主筋1を27mm間隔で平行に22本配列した。次
に、径1.3mm、長さ577mmの横筋2を50mm
間隔で上記主筋1に直交させて34本固着し、金網状物
を形成した。さらに、上記主筋1が2本ずつ交互に10
mmの段差がつくように上記金網状物を1度にプレス加
工した。こうして製作した図7および図8に示す補強鉄
筋は、幅551mm、長さ1785mm、厚さ12mm
であった。図8から分かるように、平行な2面のうちの
一面上にあり相隣る2本の主筋1と他の一面上にあり相
隣る2本の主筋1とが幅方向に交互に並べられ、1本の
横筋2において、傾斜部4が周期的に形成されている。
上記と同じ操作を更に2回繰り返して計3体の補強鉄筋
を製作した。次に、上で製作した3体の補強鉄筋を厚み
方向に並ぶように次のように型枠にセットした。即ち、
図9は、図8の補強鉄筋に支持ピンを挿通した様子を示
す図8と同様の断面図である。支持ピン3の挿通は、図
9に示すように、段違いに配列した主筋1間で、かつ、
長さ方向に相隣り合う横筋2の間を、幅方向に平行に行
った。なお、支持ピン3は、補強鉄筋の長さ方向の中央
および中央より両端へ700mmよった位置に計3本使
用した。この後、支持ピン3をブリッジを介して型枠内
に垂直に吊り下げた。さらに、上記型枠にALC製造用
原料スラリーを注入すること以後は、実施例1と同様に
行った。作成したALC薄板の一部切欠斜視図を図2に
示す。そして、得られた曲げ強度の結果を表1に示す。
外観面の評価は、径4mmを超える粗大気泡が全くな
く、径3〜4mmの気泡が0.1m2 当たり平均4個で
あり、外観面でも優れた商品価値を有するものであっ
た。
【0012】[従来例]前記従来の技術で、図11、図
12および図13を参照して説明したように、メタルラ
ス(鉄筋径0.8〜1.0mm、目開き16mm×32
mm)を製作し、型枠にセットした。この型枠にALC
製造用原料スラリーを注入すること以後は、実施例1と
同様に行った。得られた曲げ強度の結果を表1に示す。
12および図13を参照して説明したように、メタルラ
ス(鉄筋径0.8〜1.0mm、目開き16mm×32
mm)を製作し、型枠にセットした。この型枠にALC
製造用原料スラリーを注入すること以後は、実施例1と
同様に行った。得られた曲げ強度の結果を表1に示す。
【0013】
【発明の効果】本発明は、曲げ強度を大幅に向上したA
LC薄板を提供することができる。それに伴って、長さ
が2m以上のALC薄板も提供することができるように
なる。本発明のALC薄板は、上記の効果の他に、次の
効果も有する。即ち、長さ方向や幅方向に切断して使用
する場合、切断面上に露出する補強鉄筋の露出面積が従
来の補強鉄筋(メタルラス)の露出面積と比べて極めて
少ないので、この露出部を防錆処理する費用および手間
を大幅に節減できる。さらに、蒸気養生を終えた段階で
外観面の気泡の数を、径が4mmを超える粗大気泡は全
くなく、径が3〜4mmの気泡は0.1m2 当たり10
個以下とする、即ち、優れた美観を呈する外観面を本発
明のALC薄板に対して持たせることができ、この場
合、上記気泡の目詰めなどの補修をする費用および手間
も大幅に節減できる。
LC薄板を提供することができる。それに伴って、長さ
が2m以上のALC薄板も提供することができるように
なる。本発明のALC薄板は、上記の効果の他に、次の
効果も有する。即ち、長さ方向や幅方向に切断して使用
する場合、切断面上に露出する補強鉄筋の露出面積が従
来の補強鉄筋(メタルラス)の露出面積と比べて極めて
少ないので、この露出部を防錆処理する費用および手間
を大幅に節減できる。さらに、蒸気養生を終えた段階で
外観面の気泡の数を、径が4mmを超える粗大気泡は全
くなく、径が3〜4mmの気泡は0.1m2 当たり10
個以下とする、即ち、優れた美観を呈する外観面を本発
明のALC薄板に対して持たせることができ、この場
合、上記気泡の目詰めなどの補修をする費用および手間
も大幅に節減できる。
【図1】本発明の一実施例のALC薄板の一部切欠斜視
図である。
図である。
【図2】本発明の他の実施例のALC薄板の一部切欠斜
視図である。
視図である。
【図3】図1のALC薄板に使用した補強鉄筋の概略平
面図である。
面図である。
【図4】図3のA−A面で切断した断面図である。
【図5】図4の補強鉄筋に支持ピンを挿通した様子を示
す図4と同様の断面図である。
す図4と同様の断面図である。
【図6】図1のALC薄板をその幅方向に平行な断面で
切断した断面図である。
切断した断面図である。
【図7】図2のALC薄板に使用した補強鉄筋の概略平
面図である。
面図である。
【図8】図7のB−B面で切断した断面図である。
【図9】図8の補強鉄筋に支持ピンを挿通した様子を示
す図8と同様の断面図である。
す図8と同様の断面図である。
【図10】図2のALC薄板をその幅方向に平行な断面
で切断した断面図である。
で切断した断面図である。
【図11】従来のALC薄板をその幅方向に切断した断
面図である。
面図である。
【図12】従来のALC薄板を図11のC−C面で切断
した断面図である。
した断面図である。
【図13】従来のALC薄板を製造する際、2本の支持
ピンでメタルラスを挾み込んだ様子を示す側面図であ
る。
ピンでメタルラスを挾み込んだ様子を示す側面図であ
る。
1 主筋 2 横筋 3、13 支持ピン 4 傾斜部 11 メタルラス 12 ALC
Claims (8)
- 【請求項1】 厚さ中心付近に補強鉄筋を埋設したAL
C薄板において、該補強鉄筋が、長さ方向に伸び幅方向
に並べられた複数本の主筋と、該主筋すべてを相隣り合
う同士固着する複数本の横筋とからなり、該主筋が、平
行な2面のいずれかの面上にあり、かつ、該横筋が、該
平行な2面のうちの一面上と該他の一面上にあり相隣り
合う該主筋同士を固着して形成される傾斜部を、該横筋
1本当たり複数箇所有するように、該主筋および該横筋
が配列されていることを特徴とするALC薄板。 - 【請求項2】 傾斜部は、1本の横筋において周期的に
形成されている請求項1に記載のALC薄板。 - 【請求項3】 主筋は、平行な2面のうちの一面上にあ
る1本と他の一面上にある1本とが幅方向に交互に並べ
られた請求項1または2に記載のALC薄板。 - 【請求項4】 主筋は、平行な2面のうちの一面上にあ
り相隣る2本と他の一面上にあり相隣る2本とが幅方向
に交互に並べられた請求項1または2に記載のALC薄
板。 - 【請求項5】 主筋および横筋の径は、1〜3.5mm
である請求項1〜4のいずれかに記載のALC薄板。 - 【請求項6】 長さは、2m以上である請求項1〜5の
いずれかに記載のALC薄板。 - 【請求項7】 厚さは、50mm以下である請求項1〜
6のいずれかに記載のALC薄板。 - 【請求項8】 径4mmを超える粗大気泡が全くなく、
径3〜4mmの気泡の数が0.1m2 当たり10個以下
である外観面を有する請求項1〜7のいずれかに記載の
ALC薄板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17537795A JPH094117A (ja) | 1995-06-19 | 1995-06-19 | Alc薄板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17537795A JPH094117A (ja) | 1995-06-19 | 1995-06-19 | Alc薄板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH094117A true JPH094117A (ja) | 1997-01-07 |
Family
ID=15995049
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17537795A Pending JPH094117A (ja) | 1995-06-19 | 1995-06-19 | Alc薄板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH094117A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102926515A (zh) * | 2012-03-19 | 2013-02-13 | 南京旭建新型建材股份有限公司 | 一种蒸压轻质加气混凝土超薄板 |
JP2017160065A (ja) * | 2016-03-07 | 2017-09-14 | 株式会社ホクコン | ノロ改質組成物及びモルタル成形物・敷きパネル並びに敷きパネルの製造方法 |
CN108316494A (zh) * | 2018-01-31 | 2018-07-24 | 青岛理工大学 | 锯齿形钢丝网增强聚氨酯复合板 |
-
1995
- 1995-06-19 JP JP17537795A patent/JPH094117A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102926515A (zh) * | 2012-03-19 | 2013-02-13 | 南京旭建新型建材股份有限公司 | 一种蒸压轻质加气混凝土超薄板 |
JP2017160065A (ja) * | 2016-03-07 | 2017-09-14 | 株式会社ホクコン | ノロ改質組成物及びモルタル成形物・敷きパネル並びに敷きパネルの製造方法 |
CN108316494A (zh) * | 2018-01-31 | 2018-07-24 | 青岛理工大学 | 锯齿形钢丝网增强聚氨酯复合板 |
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