JPH0940880A - 水性重合体組成物 - Google Patents

水性重合体組成物

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JPH0940880A
JPH0940880A JP21022495A JP21022495A JPH0940880A JP H0940880 A JPH0940880 A JP H0940880A JP 21022495 A JP21022495 A JP 21022495A JP 21022495 A JP21022495 A JP 21022495A JP H0940880 A JPH0940880 A JP H0940880A
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JP
Japan
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meth
acrylate
group
monomer
polymer composition
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Application number
JP21022495A
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English (en)
Inventor
Nobuyuki Ito
信幸 伊藤
Toshiyuki Ito
俊之 伊藤
Satoshi Ishikawa
悟司 石川
Akio Hiraharu
晃男 平春
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JSR Corp
Original Assignee
Japan Synthetic Rubber Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 特に貯蔵安定性が優れ、かつ基材との密着
性、架橋特性も安定しており、しかも乾燥後の耐水性に
優れた塗膜を形成することができる水性重合体組成物を
提供する。 【構成】 水酸基とカルボニル基とを0.1〜10のモ
ル比で有する重合体のカチオン性水性分散体と、前記重
合体のカルボニル基1モルに対してヒドラジノ基が0.
02〜1モルとなる割合で配合される多官能ヒドラジン
誘導体とを含有することを特徴とする水性重合体組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に貯蔵安定性が
高く、しかも乾燥後の耐水性に優れた塗膜を形成するこ
とができ、各種の塗料、コーティング剤、粘着剤、紙塗
工用ラテックス、繊維加工処理剤等に有用な水性重合体
組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】水性重合体組成物は、従来から分散液と
して各種の塗料、コーティング剤、粘着剤等として使用
されているが、近年、溶剤型重合体が環境保全や安全性
の面から問題となり、これに替わるものとして、水性重
合体組成物の利用が更に強く推し進められている。しか
しながら、従来の水性重合体組成物は、溶剤型重合体に
比較して塗膜の耐水性、光沢、密着性等が劣るため、各
種の改良方法が検討されてきた。その改良方法の一つと
して、架橋性官能基を有する重合体と架橋剤を組合せた
水性重合体組成物が開発され、広く利用されている。こ
のような架橋性の水性重合体組成物には、架橋剤が予め
混合されている1液型組成物と架橋剤を使用前に混合す
る2液型組成物があるが、1液型組成物は重合体中の架
橋性官能基と架橋剤との反応が貯蔵中に次第に進行する
ため、貯蔵安定性に問題がある。また2液型組成物は、
2液状態での貯蔵安定性には問題がないとしても、使用
前に架橋剤を混合する煩わしさがあり、しかも架橋剤を
混合してから塗工するまでの時間が長くなると、やはり
架橋が進んで塗工が困難となる問題があった。このよう
な架橋性の水性重合体組成物における貯蔵安定性と塗膜
性能の問題を解決する方法として、特開昭54−144
432号公報、特開昭57−3857号公報等に、アニ
オン性および/またはノニオン性の乳化剤を含有するカ
ルボニル基含有共重合体の水性分散液に対して、ヒドラ
ジン残基を有するヒドラジン誘導体を添加した1液型の
水性分散液組成物が記載されている。しかしながら、こ
れらの組成物は貯蔵安定性がある程度改良されてはいる
が、長期に保存すると粘度上昇を来すなど、貯蔵安定性
は必ずしも充分とは言えない。一方特開平2−1559
56号公報には、カルボニル基含有共重合体を水分散化
したカチオン性エマルジョンに対して、ポリヒドラジド
化合物を配合したカチオン性エマルジョン組成物が記載
されている。しかしながら、この組成物も、貯蔵安定性
がより改善されているとしても、長期にわたる長期貯蔵
安定性の点では満足できるレベルになく、しかも乾燥塗
膜の耐水性も不十分である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来の
技術における問題点を背景になされたもので、特に貯蔵
安定性が優れ、かつ基材との密着性、架橋特性が安定し
ており、しかも乾燥後の耐水性に優れた塗膜を形成する
ことができる水性重合体組成物を提供することを目的と
する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、水酸基とカル
ボニル基とを0.1〜10のモル比で有する重合体のカ
チオン性水性分散体と、前記重合体のカルボニル基1モ
ルに対してヒドラジノ基が0.02〜1モルとなる割合
で配合される多官能ヒドラジン誘導体とを含有すること
を特徴とする水性重合体組成物、を要旨とする。以下、
本発明を詳細に説明する。
【0005】本発明におけるカチオン性水性分散体(以
下、単に「水性分散体」という。)は、水酸基とカルボ
ニル基とを前記特定モル比(以下、水酸基とカルボニル
基とのモル比を「OH/CO比」という。)で有する重合体
(以下、「架橋性重合体」という。)を水系媒体中に乳
化分散させたものであって、カチオン性乳化剤を使用す
るかまたは架橋性重合体自体がカチオン性基を有する水
性分散体を意味する。また、本発明でいう「カルボニル
基」とは、アルド基またはケト基を意味し、カルボキシ
ル基(-CO-OH)、カルボン酸エステル基(-CO-OR ; 但し、
R はアルコール残基である。) およびカルボン酸アミド
基(-CO-NH2) もしくはその窒素原子が置換された基中の
-CO-基を含まない。本発明における好ましい水性分散体
は、架橋性重合体をカチオン性乳化剤により乳化分散さ
せたものであり、この場合の架橋性重合体はカチオン性
基を有しても有しなくてもよい。本発明における架橋性
重合体中のOH/CO比は0.1〜10であり、好ましくは
0.5〜5、特に好ましくは0.8〜3である。この場
合、OH/CO比が0.1未満でも10を超えても、水性重
合体組成物の貯蔵安定性と塗膜の耐水性とのバランスが
損なわれる。架橋性重合体は、前記特定OH/CO比を有す
る限り特に限定されないが、好ましい架橋性重合体は、
水酸基および/またはカルボニル基を有するラジカル重
合性不飽和単量体を必須成分とする単量体(混合物)か
ら得られる、水酸基とカルボニル基とを有する(共)重
合体であり、特に好ましい架橋性重合体は、少なくとも
1個の水酸基と少なくとも1個のラジカル重合性不飽和
基を有する単量体(以下、「単量体イ」という。)、少
なくとも1個のカルボニル基と少なくとも1個のラジカ
ル重合性不飽和基を有する単量体(以下、「単量体ロ」
という。)並びに単量体イおよび単量体ロとラジカル共
重合可能なその他の不飽和単量体(以下、「単量体ハ」
という。)を共重合してなる共重合体である。
【0006】単量体イとしては、例えば2−ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アク
リレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレー
ト、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−
ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、ネオペンチ
ルグリコールモノ(メタ)アクリレート等の2価アルコ
ールのモノ(メタ)アクリレート類;グリセリンモノ
(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレ
ート、トリメチロールエタンモノ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールエタンジ(メタ)アクリレート、ト
リメチロールプロパンモノ(メタ)アクリレート、トリ
メチロールプロパンジ(メタ)アクリレート等の3価以
上の多価アルコールの水酸基含有(メタ)アクリレート
類;ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、
トリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポ
リエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジプ
ロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリプ
ロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプ
ロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のポリ
アルキレングリコールの水酸基含有(メタ)アクリレー
ト類;前記多価アルコールあるいはポリアルキレングリ
コールと他の不飽和カルボン酸との水酸基含有エステル
類;N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N,N−
ジメチロール(メタ)アクリルアミド等の不飽和カルボ
ン酸アミドのN−アルキロール置換誘導体;(メタ)ア
リルアルコール等の不飽和アルコール;エチレングリコ
ールモノ(メタ)アリルエーテル、プロピレングリコー
ルモノ(メタ)アリルエーテル等の水酸基含有不飽和エ
ーテル類等を挙げることができる。また単量体イとし
て、開環して水酸基となるエポキシ基を有する単量体、
例えばグリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アリ
ルグリシジルエーテル等も使用することができる。前記
単量体イのうち、特に2−ヒドロキシエチル(メタ)ア
クリレート、グリシジル(メタ)アクリレートが好まし
い。単量体イは、単独でまたは2種以上を混合して使用
することができ、その使用量は、全不飽和単量体100
重量部に対して、好ましくは0.05〜20重量部、更
に好ましくは0.1〜10重量部である。この場合、単
量体イの使用量が0.05重量部より少ないと、水性分
散体の貯蔵安定性が低下する傾向があり、また20重量
部より多いと、水性分散体の粘度が高くなるおそれがあ
る。
【0007】単量体ロのうち、アルド基を有する化合物
としては、例えば(メタ)アクロレイン、クロトンアル
デヒド、ホルミルスチレン、ホルミル−α−メチルスチ
レン、(メタ)アクリルアミドピバリンアルデヒド、3
−(メタ)アクリルアミドメチル−アニスアルデヒド
や、下記一般式(1)で表されるβ−(メタ)アクリロ
キシ−α,α−ジアルキルプロパナール類等を挙げるこ
とができる。
【0008】
【化1】
【0009】一般式(1)において、R1 は水素原子ま
たはメチル基、R2 は水素原子または炭素数1〜3のア
ルキル基、R3 は炭素数1〜3のアルキル基、R4 は炭
素数1〜4のアルキル基を示す。一般式(1)で表され
るβ−(メタ)アクリロキシ−α,α−ジアルキルプロ
パナール類の具体例としては、β−(メタ)アクリロキ
シ−α,α−ジメチルプロパナール(即ち、β−(メ
タ)アクリロキシピバリンアルデヒド)、β−(メタ)
アクリロキシ−α,α−ジエチルプロパナール、β−
(メタ)アクリロキシ−α,α−ジプロピルプロパナー
ル、β−(メタ)アクリロキシ−α−メチル−α−ブチ
ルプロパナール、β−(メタ)アクリロキシ−α,α,
β−トリメチルプロパナール等を挙げることができる。
また単量体ロのうち、ケト基を有する化合物としては、
例えば、好ましくは4〜7個の炭素原子を有するビニル
アルキルケトン類(特に好ましくはビニルメチルケト
ン、ビニルエチルケトンおよびビニルイソブチルケト
ン)、ビニルフェニルケトン、ビニルベンジルケトン、
ジビニルケトン、アセトニトリル(メタ)アクリレー
ト、ジアセトン(メタ)アクリレート、ジアセトン(メ
タ)アクリルアミド、2−ヒドロキシプロピル(メタ)
アクリレート−アセチルアセテート、3−ヒドロキシプ
ロピル(メタ)アクリレート−アセチルアセテート、2
−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート−アセチルア
セテート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート
−アセチルアセテート、4−ヒドロキシブチル(メタ)
アクリレート−アセチルアセテート等を挙げることがで
きる。前記単量体ロとしては、特にアクロレイン、ビニ
ルメチルケトン、ジアセトン(メタ)アクリルアミドが
好ましい。単量体ロは、単独でまたは2種以上を混合し
て使用することができ、その使用量は、全不飽和単量体
100重量部に対して、好ましくは0.05〜40重量
部、更に好ましくは0.1〜20重量部である。この場
合、単量体ロの使用量が0.05重量部より少ないと、
架橋点が少なくなり、塗膜の耐水性が低下する傾向があ
り、また40重量部よりも多いと、成膜時に基材との密
着性が低下する傾向がある。
【0010】単量体ハとしては特に限定されるものでな
く、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレー
ト、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル
(メタ)アクリルレート、イソブチル(メタ)アクリル
レート、sec−ブチル(メタ)アクリルレート、t−
ブチル(メタ)アクリルレート、2−エチルヘキシル
(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレー
ト、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル
(メタ)アクリレート等の(シクロ)アルキル(メタ)
アクリレート類;2−メトキシエチル(メタ)アクリレ
ート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、2−
メトキシプロピル(メタ)アクリレート、3−メトキシ
プロピル(メタ)アクリレート、2−メトキシブチル
(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)ア
クリレート、4−メトキシブチル(メタ)アクリレー
ト、p−メトキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート
等のアルコキシ(シクロ)アルキル(メタ)アクリレー
ト類;(メタ)アクリロニトリル、クロトンニトリル、
2−シアノエチル(メタ)アクリレート、2−シアノプ
ロピル(メタ)アクリレート、3−シアノプロピル(メ
タ)アクリレート等のニトリル基含有不飽和化合物;
(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)
アクリルアミド、N−エトキシメチル(メタ)アクリル
アミド、N−(2−メトキシエチル)(メタ)アクリル
アミド、N−(3−メトキシプロピル)(メタ)アクリ
ルアミド、N−(4−メトキシブチル)(メタ)アクリ
ルアミド等のアミド基含有不飽和化合物;スチレン、o
−ビニルトルエン、m−ビニルトルエン、p−ビニルト
ルエン、p−エチルビニルスチレン、α−メチルスチレ
ン、α−フルオロスチレン等のモノビニル芳香族化合
物;塩化ビニル、塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニル
類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステ
ル類;エチレン、ブタジエン等の不飽和脂肪族炭化水素
類;シリコン変性モノマー;マクロモノマー等を挙げる
ことができる。また単量体ハとして、例えばジビニルベ
ンゼン、ジイソプロペニルベンゼン等のポリビニル芳香
族化合物;エチレンビス(メタ)アクリルアミド、トリ
メチレンビス(メタ)アクリルアミド、テトラメチレン
ビス(メタ)アクリルアミド等のビス(メタ)アクリル
アミド類;エチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポ
リエチレングリコールジアクリレート、プロピレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、1,4−ブチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキシレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ
(メタ)アクリレート、2,2′−ビス(4−(メタ)
アクリロキシプロピオキシフェニル)プロパン、2,
2′−ビス(4−(メタ)アクリロキシジエトキシフェ
ニル)プロパン等のジ(メタ)アクリレート類;グリセ
リントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパ
ントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタント
リ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ
(メタ)アクリレート、ジ−トリメチロールプロパンテ
トラアクリレート等の3個以上の(メタ)アクリロキシ
基を有する単量体等の架橋性単量体を使用することがで
きる。
【0011】さらに単量体ハとして、カチオン性ビニル
単量体、例えば2−ジメチルアミノエチル(メタ)アク
リレート、2−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレ
ート、2−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレー
ト、3−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート
等のアミノアルキル基含有(メタ)アクリレート類;2
−(ジメチルアミノエトキシ)エチル(メタ)アクリレ
ート、2−(ジエチルアミノエトキシ)エチル(メタ)
アクリレート、3−(ジメチルアミノエトキシ)プロピ
ル(メタ)アクリレート等のアミノアルコキシアルキル
基含有(メタ)アクリレート類;N−(2−ジメチルア
ミノエチル)(メタ)アクリルアミド、N−(2−ジエ
チルアミノエチル)(メタ)アクリルアミド、N−(2
−ジメチルアミノプロピル)(メタ)アクリルアミド、
N−(3−ジメチルアミノプロピル)(メタ)アクリル
アミド等のアミノアルキル基含有(メタ)アクリルアミ
ド類;p−(2−ジメチルアミノエチル)スチレン、p
−(2−ジエチルアミノエチル)スチレン、2−ビニル
ピリン、4−ビニルピリン等のカチオン性芳香族ビニル
化合物;グリシジル(メタ)アクリレートと第一級また
は第二級アミンとの付加物等や、これらのカチオン性ビ
ニル単量体中のカチオン性基を中和あるいは第四級化し
た塩を使用することもできる。単量体ハは、単独でまた
は2種以上を混合して使用することができ、その使用量
は、全不飽和単量体100重量部に対して、通常、9
9.9〜40重量部、好ましくは99.8〜70重量部
である。
【0012】本発明で使用されるカチオン性乳化剤とし
ては、例えばドデシルトリメチルアンモニウムクロライ
ド、テトラデシルトリメチルアンモニウムクロライド、
ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド、オク
タデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ジドデシ
ルジメチルアンモニウムクロライド、ジテトラデシルジ
メチルアンモニウムクロライド、ジヘキサデシルジメチ
ルアンモニウムクロライド、ジオクタデシルジメチルア
ンモニウムクロライド、ドデシルベンジルジメチルアン
モニウムクロライド、テトラデシルベンジルジメチルア
ンモニウムクロライド、ヘキサデシルベンジルジメチル
アンモニウムクロライド、オクタデシルベンジルジメチ
ルアンモニウムクロライド、パルミチルトリメチルアン
モニウムクロライド、オレイルトリメチルアンモニウム
クロライド、ジバルミチルベンジルメチルアンモニウム
クロライド、ジオレイルベンジルメチルアンモニウムク
ロライド、メチル硫酸デシルアンモニウム、メチル硫酸
ドデシルアンモニウム、メチル硫酸テトラデシルアンモ
ニウム、メチル硫酸ヘキサデシルアンモニウム、臭化N
−メチルドデシルアンモニウム、臭化N−エチルドデシ
ルアンモニウム、臭化N−ヘキサデシルアンモニウム、
塩化N,N−ジメチルドデシルアンモニウム、塩化N,
N−ジメチルステアリルアンモニウム、塩化N−ラウリ
ルピリジニウム、ドデシルアミン塩酸塩、テトラデシル
アミン塩酸塩、ヘキサデシルアミン塩酸塩、オクタデシ
ルアミン塩酸塩、ドデシルアミン酢酸塩、テトラドデシ
ルアミン酢酸塩、ヘキサデシルアミン酢酸塩、オクタデ
シルアミン酢酸塩、硬化牛脂アミン酢酸塩、ポリオキシ
エチレンドデシルアミン、ポリオキシエチレンテトラデ
シルアミン、ポリオキシエチレンヘキサデシルアミン、
ポリオキシエチレンオクタデシルアミンや、ふっ素系カ
チオン性乳化剤、反応性カチオン性乳化剤等を挙げるこ
とができる。カチオン性乳化剤は、単独でまたは2種以
上を混合して使用することができ、その使用量は、全不
飽和単量体100重量部に対して、好ましくは0.1〜
30重量部、更に好ましくは0.5〜10重量部であ
る。この場合、カチオン性乳化剤の使用量が0.1重量
部未満では、組成物の貯蔵安定性が低下する傾向があ
り、また30重量部を超えると、塗膜の耐水性が低下す
る傾向がある。
【0013】また本発明においては、場合により1種以
上のノニオン性乳化剤および/または両性乳化剤を、カ
チオン性乳化剤と併用することができる。前記ノニオン
性乳化剤としては、例えばポリオキシエチレンラウリル
エーテル、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル、ポ
リオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレン
ステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエー
テル等のポリオキシエチレンアルキルエーテルまたはポ
リオキシエチレンアルケニルエーテル類;ポリオキシエ
チレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン
ノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキ
ルフェニルエーテル類;ポリオキシエチレンモノラウレ
ート、ポリオキシエチレンモノステアレート、ポリオキ
シエチレンモノオレエート等のポリオキシエチレンエス
テル類;ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノス
テアレート等のソルビタンエステル類;ポリオキシエチ
レンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソ
ルビタンモノステアレート等のポリオキシエチレンソル
ビタンエーテルエステル類;ポリオキシエチレン−ポリ
オキシプロピレンブロックコポリマー;ポリエチレング
リコール等を挙げることができる。また前記両性乳化剤
としては、例えばジメチルラウリルベタイン、ジメチル
ステアリルベタイン、ラウリルベタイン、ステアリルベ
タイン等のベタイン誘導体;ラウリルアミンエチルスル
ホン酸塩、ステアリルアミンエチルスルホン酸塩等のア
ルキルアミンアルキルスルホン酸塩類;ラウリルアミン
エチレンオキシド硫酸エステル塩、ステアリルアミンエ
チレンオキシド硫酸エステル塩等のアルキルアミンエチ
レンオキシド硫酸エステル塩類等を挙げることができ
る。更に場合により、ポリビニルアルコール、カチオン
性ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸塩、ポリビニ
ルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキ
シエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等
の懸濁安定剤を、カチオン性乳化剤と併用することも可
能である。
【0014】本発明における水性分散体は、種々の方法
により製造することができるが、好ましい製造方法は、
単量体イ、単量体ロおよび単量体ハを、カチオン性乳化
剤の存在下、水系媒体中で乳化重合する方法である。前
記乳化重合の際に使用されるラジカル重合開始剤として
は、例えば過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸
アンモニウム等の過硫酸塩;過酸化水素、t−ブチルハ
イドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイ
ド、イソプロピルベンゼンハイドロパーオキシド、パラ
メンタンハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパー
オキシド、ジクミルパーオキシド、ジラウロイルパーオ
キシド、ベンゾイルパーオキシド等の過酸化物;1−
(1−シアノ−メチルエチル)アゾホルムアミド、2,
2’−アゾビス〔2−メチル−N−(1,1−ビス(ハ
イドロキシメチル)エチル〕プロピオンアミド)、アゾ
ビスイソブチロニトリル等のアゾ系化合物;2,2’−
アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)ジハイドロ
クロライド、2,2’−アゾビス〔2−(5−メチル−
2−イミダゾリン−2−イル)プロパン〕ジハイドロク
ロライド、2,2’−アゾビス〔2−(2−イミダゾリ
ン−2−イル)プロパン〕ジハイドロクロライド、2,
2’−アゾビス〔2−(4,5,6,7−テトラハイド
ロ−1H−1,3−ジアゼビン−2−イル)プロパン〕
ジハイドロクロライド等のカチオン性アゾ系化合物や、
前記過硫酸塩あるいは過酸化物と、アスコルビン酸
(塩)、亜硫酸ナトリウム、硫酸第一鉄、グルコース、
ホルムアルデヒドナトリウムスルホキシレート等の還元
剤とからなるレドックス系重合開始剤等を挙げることが
できる。前記乳化重合に際しては、必要に応じて、例え
ばブチルメルカプタン、ヘキシルメルカプタン、オクチ
ルメルカプタン、デシルメルカプタン、ドデシルメルカ
プタン等のメルカプタン類;ジメチルキサントゲンジス
ルフィド、ジイソプロピルキサントゲンジスルフィド、
テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウ
ラムジスルフィド等のジスルフィド類;メタノール、エ
タノール、イソプロパノール等のアルコール類等の分子
量調節剤を使用することもできる。乳化重合における前
記水系媒体としては、通常、水が使用されるが、場合に
より水と親水性溶媒との混合媒体も使用することができ
る。このような親水性溶媒としては、後述する溶液重合
について例示するものを挙げることができる。
【0015】前記乳化重合における重合操作および重合
温度、重合時間等の重合条件については特に制限はない
が、単量体イ〜ハの添加方法としては、例えば、単量体
混合物をそのまま、あるいは予め水系媒体中にカチオン
性乳化剤とともに乳化分散したプレエマルジョンとし
て、一括添加するか、または単量体混合物あるいはプレ
エマルジョンの一部もしくは全量を連続的もしくは間欠
的に添加する方法等を挙げることができる。また、予め
単量体イ〜ハの一部から製造した共重合体の水性分散体
をシードにしたシード乳化重合法を採用することもでき
る。これらの乳化重合法は、連続式にも回分式にも実施
することができる。
【0016】また、本発明における水性分散体は、単量
体イ、単量体ロおよび単量体ハを、前記乳化重合以外の
方法、好ましくは溶液重合法により得られた共重合体
を、カチオン性乳化剤を用い、場合により前記ノニオン
性乳化剤、両性乳化剤あるいは懸濁安定剤の共存下で、
水あるいは水と前記親水性溶媒との混合媒体中に乳化分
散させる方法によっても製造することができる。この場
合、溶液重合法により得られた共重合体溶液をカチオン
性乳化剤を溶解した水系媒体に添加しても、該共重合体
溶液に水系媒体とカチオン性乳化剤を添加してもよい
が、後者の方法が好ましい。該共重合体溶液に水系媒体
とカチオン性乳化剤を添加する際には、水系媒体とカチ
オン性乳化剤を、別々にあるいは水系媒体中のカチオン
性乳化剤溶液として添加することができる。前記溶液重
合に用いる重合媒体としては、例えば水、親水性溶媒あ
るいは水と親水性溶媒との混合媒体等を挙げることがで
きる。溶液重合に用いる前記親水性溶媒としては、例え
ばエチレングリコール、プロレングリコール、ブチレン
グリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリ
コール、ポリエチレングリコール200、ポリエチレン
グリコール400、ポリエチレングリコール600、ポ
リエチレングリコール1500、グリセリン−メチロー
ルピロリドン、エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレン
グリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコール
モノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチル
エーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジ
エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレング
リコールジエチルエーテル、メタノール、エタノール、
アセトン、アセトニトリル等を挙げることができる。こ
れらの親水性溶媒は、単独でまたは2種以上を混合して
使用することができる。本発明における水性分散体は、
必要に応じてpH調整され、その不揮発分は、通常、1
〜60重量%、好ましくは5〜50重量%である。
【0017】本発明の水性重合体組成物は、前記のよう
にして製造された水性分散体と、架橋性重合体のカルボ
ニル基1モルに対してヒドラジノ基が0.02〜1モ
ル、好ましくは0.2〜0.6モルとなる割合で配合さ
れる多官能ヒドラジン誘導体とを含有するものである。
本発明でいう「多官能ヒドラジン誘導体」とは、少なく
とも2個のヒドラジノ基を有するヒドラジン誘導体を意
味する。この場合、多官能ヒドラジン誘導体の配合量が
0.02モル未満でも1モルを超えても、乾燥塗膜の耐
水性が低下する。本発明で使用する多官能ヒドラジン誘
導体としては、好ましくは水溶性ヒドラジン誘導体が使
用される。このような水溶性ヒドラジン誘導体として
は、例えばしゅう酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジ
ド、こはく酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、
アジピン酸ジヒドラジド、スベリン酸ジヒドラジド、セ
バシン酸ジヒドラジド、マレイン酸ジヒドラジド、フマ
ル酸ジヒドラジド、イタコン酸ジヒドラジド、シトラコ
ン酸ジヒドラジド等の炭素数2〜10の脂肪族ジカルボ
ン酸ジヒドラジド類;フタル酸ジヒドラジド、イソフタ
ル酸ジヒドラジド、テレフタル酸ジヒドラジド等の炭素
数2〜10の芳香族ジカルボン酸ジヒドラジド類;エチ
レン−1,2−ジヒドラジン、プロピレン−1,2−ジ
ヒドラジン、プロピレン−1,3−ジヒドラジン、ブチ
レン−1,2−ジヒドラジン、ブチレン−1,3−ジヒ
ドラジン、ブチレン−1,4−ジヒドラジン、ブチレン
−2,3−ジヒドラジン等の炭素数2〜4の脂肪族ジヒ
ドラジン類や、ニトリロトリ酢酸トリヒドラジド、エチ
レンジアミンテトラ酢酸テトラヒドラジド、トリメリッ
ト酸トリヒドラジド、ピロメリット酸テトラヒドラジ
ド、プロパン−1,2,3−トリヒドラジン、ブタン−
1,2,3,4−テトラヒドラジン等の3個以上のヒド
ラジノ基を有するヒドラジン誘導体等を挙げることがで
きる。これらの水溶性ヒドラジン誘導体のうち、特にア
ジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、イソ
フタル酸ジヒドラジドが好ましい。本発明における多官
能ヒドラジン誘導体は、単独でまたは2種以上を混合し
て使用することができる。多官能ヒドラジン誘導体は、
本発明の水性重合体組成物の乾燥過程でヒドラジノ基が
架橋性重合体中のカルボニル基と反応して網目構造を生
成し、塗膜を架橋させる作用を有する。この架橋反応
は、通常触媒を用いなくても常温で進行するが、必要に
応じて硫酸亜鉛、硫酸マンガン、硫酸コバルト等の水溶
性金属塩等を添加したり、あるいは加熱乾燥させること
により、架橋反応を促進させることも可能である。本発
明の水性重合体組成物を調製する際には、架橋性重合体
は単独でまたは2種以上を混合して使用することがで
き、場合により前記乳化重合により製造された架橋性重
合体と前記溶液重合により製造された架橋性重合体とを
併用することもできる。架橋性重合体が2種以上使用さ
れる場合、本発明におけるOH/CO比は平均値で示され
る。
【0018】本発明の水性重合体組成物には、必要に応
じて各種添加剤を配合することができる。このような添
加剤としては、例えばシリコーン系消泡剤、凍結防止剤
(例えばエチレングリコール、プロピレングリコール
等)、分散剤、pH調整剤(例えばエタノールアミン
等)、増粘剤(例えばポリエーテルウレタン、ヒドロキ
シエチルセルロース等)、濡れ性改善剤(例えばブチル
セルソルブ、メチルセルソルブ等)、染料、有機顔料、
無機顔料(例えば酸化チタン、酸化鉄等)、充填剤(例
えば炭酸カルシウム、シリカ等)、防腐剤、防かび剤、
耐水化剤、老化防止剤、防錆剤、キレート剤、紫外線吸
収剤、水溶性溶剤、成膜助剤等を挙げることができる。
本発明の水性重合体組成物は、塗料、コーティング剤、
粘着剤、紙塗工剤、繊維加工処理剤等に有用である。水
性重合体組成物の施工方法としては、従来公知の方法、
例えばブレードコーター、ロールコーターや、電着等の
方法を用いることができる。また施工時に、必要に応じ
て乾燥機を付設し架橋反応を促進させることにより、耐
水性のより優れた塗膜を形成することも可能である。
【0019】本発明の水性重合体組成物は、カチオン性
乳化剤により乳化分散された架橋性重合体と弱カチオン
性の多官能ヒドラジン誘導体からなり、該架橋性重合体
がカルボニル基とともに水酸基を有するため、該架橋性
重合体中の水酸基の周囲に形成された水和層の保護作用
および該架橋性重合体と多官能ヒドラジン誘導体とのカ
チオン性基相互間の静電反発作用が相まって、長期にわ
たり、優れた貯蔵安定性および安定した架橋特性を示
す。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、実施例を挙げて本発明をさ
らに具体的に説明する。但し、本発明はこれらの実施例
に何ら制約されるものではない。以下の記載において、
「部」は重量部、「%」は重量%を表わす。実施例およ
び比較例中の各種評価は、次のようにして行なった。重合転化率 重量法により、仕込み単量体と重合した単量体との比
(%)から求めた。分散安定性(I) 調製直後の水性分散体をガラス板上に1滴落とし、凝集
物の有無を目視にて観察し、下記基準で評価した。 ○:凝集物なし. △:局部的に凝集物が存在する. ×:全体的に凝集する.分散安定性(II) 容量250ccのプラスチックビンに室温で30日お
よび50℃で30日貯蔵した水性重合体組成物の分散
状態を、粘度と目視にて観察し、下記基準で評価した。 ○:変化なし. △:2層に分離しないが、粘度がかなり上昇する. ×:2層に分離する. 乾燥塗膜のゲル分率 調製直後および調製後30日経過(室温)した水性
重合体組成物の固形分1gをガラス板に塗布し、室温で
1日放置して乾燥させ、得られた塗膜をテトラヒドロキ
シフラン100ccに浸漬し、充分攪拌してから、溶解
分を重量法で求めて不溶解分を逆算し、ゲル分率(%)
とした。耐水性 調製後10日経過した水性重合体組成物の固形分5gを
ガラス板に塗布し、室温で1日放置して乾燥させたの
ち、25℃の水槽に1日浸漬したときの塗膜の状態を目
視にて観察し、下記基準で評価した。 ○:変化なし. △:やや白濁する. ×:吸水して白濁、膨潤する.
【0021】製造例1 反応容器に、脱イオン水100部、濃度10%のラウリ
ルトリメチルアンモニウムクロライド水溶液10部、過
硫酸アンモニウム1部を仕込み、窒素ガスに置換したの
ち、攪拌下で70℃に昇温した。また別容器中で、表−
1に示す単量体混合物100部、脱イオン水50部、濃
度10%のラウリルトリメチルアンモニウムクロライド
水溶液30部、濃度10%のポリオキシエチレンノニル
フェニルエーテル水溶液10部、ブチルメルカプタン
0.05部を充分攪拌して、プレエマルジョンを調製し
た。このプレエマルジョンの全量を、80℃に保持した
前記反応容器に5時間かけて連続的に添加しつつ、攪拌
下で乳化重合を行なった。添加終了後、80℃でさらに
2時間攪拌を続けて、乳化重合を完結させた。その後冷
却して、不揮発分約35%の水性分散体Aを得た。水性
分散体AのOH/CO比、重合転化率および分散安定性
(I)を表−1に示す。
【0022】製造例2〜3 単量体として表−1に示すものを使用し、過硫酸アンモ
ニウム1部に代えて2,2’−アゾビス(2−メチルプ
ロピオンアミジン)ジハイドロクロライド1部を用いた
以外は、製造例1と同様にして、水性分散体B、Cを得
た。水性分散体B、CのOH/CO比、重合転化率および分
散安定性(I)を表−1に示す。
【0023】製造例4〜5 エチレングリコールモノブチルエーテル100部を入れ
た反応容器を窒素ガス雰囲気下で85℃に保持し、この
反応容器に、表−1に示す単量体混合物100部および
アゾビスイソブチロニトリル3部からなる混合液を5時
間かけて連続的に添加しつつ、攪拌下で溶液重合を行な
った。滴下終了後、85℃でさらに2時間攪拌を続け
て、溶液重合を完結させた。その後冷却し、攪拌下でポ
リエキシエチレンオクタデシルアミン5部とイオン交換
水を添加して、共重合体を乳化分散させたのち、酢酸で
中和して、不揮発分約15%の水性分散体D、Eを得
た。水性分散体D、EのOH/CO比、重合転化率および分
散安定性(I)を表−1に示す。
【0024】製造比較例1〜2 単量体として表−1に示すものを使用した以外は、製造
例1と同様にして、水性分散体F、Gを得た。水性分散
体F、Gの重合転化率および分散安定性(I)を表−1
に示す。
【0025】製造比較例3 単量体として表−1に示すものを使用した以外は、製造
例4と同様にして、水性分散体Hを得た。水性分散体H
の重合転化率および分散安定性(I)を表−1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】
【実施例】
実施例1〜5および比較例1〜4 製造例1〜5と製造比較例1〜3で得た水性分散体A〜
Hとアジピン酸ジヒドラジド(ヒドラジン誘導体a)、
セバシン酸ジヒドラジド(ヒドラジン誘導体b)とを、
表−2に示すように組み合わせ(但し、比較例2および
比較例4を除く)、カルボニル基とヒドラジノ基とのモ
ル比が1:1となるように混合して水性重合体組成物を
得た。各水性重合体組成物の分散安定性(II) および乾
燥塗膜のゲル分率と耐水性の評価結果を表−2に示す。
表−2から明らかなように、本発明の水性重合体組成物
は、室温および加温下での分散安定性に優れ、かつ長期
貯蔵後も乾燥塗膜のゲル分率が上昇することがなく、長
期にわたり安定に貯蔵でき、しかも乾燥塗膜の耐水性も
優れている。
【0028】
【表2】
【0029】
【発明の効果】本発明の水性重合体組成物は、長期にわ
たり貯蔵安定性が優れ、かつ基材への密着性、架橋特性
も安定しており、しかも耐水性に優れた乾燥塗膜を形成
することができる。
【表1】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平春 晃男 東京都中央区築地二丁目11番24号 日本合 成ゴム株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水酸基とカルボニル基とを0.1〜10
    のモル比で有する重合体のカチオン性水性分散体と、前
    記重合体のカルボニル基1モルに対してヒドラジノ基が
    0.02〜1モルとなる割合で配合される多官能ヒドラ
    ジン誘導体とを含有することを特徴とする水性重合体組
    成物。
JP21022495A 1995-07-27 1995-07-27 水性重合体組成物 Pending JPH0940880A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3781622B1 (de) * 2018-04-20 2022-10-12 Basf Se Haftklebstoffzusammensetzung mit auf vernetzung über keto- oder aldehydgruppen beruhendem gelgehalt
EP3420047B1 (en) * 2016-02-23 2023-01-11 Ecolab USA Inc. Hydrazide crosslinked polymer emulsions for use in crude oil recovery

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3420047B1 (en) * 2016-02-23 2023-01-11 Ecolab USA Inc. Hydrazide crosslinked polymer emulsions for use in crude oil recovery
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