JPH0940878A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物

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JPH0940878A
JPH0940878A JP21414095A JP21414095A JPH0940878A JP H0940878 A JPH0940878 A JP H0940878A JP 21414095 A JP21414095 A JP 21414095A JP 21414095 A JP21414095 A JP 21414095A JP H0940878 A JPH0940878 A JP H0940878A
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政明 馬渡
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 成形品表面外観、ウェルド外観性およびウェ
ルド強度に優れた熱可塑性樹脂組成物を提供する。 【構成】 (A)熱可塑性樹脂20〜95重量%、
(B)木粉5〜80重量%、上記(A)+(B)が10
0重量部に対して(C)少なくとも1種の官能基を有す
る平均分子量300〜10,000の化合物または重合
体1〜40重量部、上記(A)+(B)+(C)からな
ることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、成形品表面外観、ウェ
ルド外観性およびウェルド強度に優れた熱可塑性樹脂に
関する。
【従来の技術】木粉は製材工場、木工工場、パルプ製造
工場などから副生物、廃棄物として豊富に供給され、一
般に他の樹脂用充填剤に比べて安価である。木粉を熱可
塑性樹脂に配合することにより、成形品の剛性の向上、
低比重化等の効果が期待されるため、従来から木粉を熱
可塑性樹脂に配合し押出成形、射出成形、圧縮成形など
を行なう技術が行なわれている。しかしながら単純に木
粉と熱可塑性樹脂を混合した場合、木粉が樹脂中に均一
に分散せず、その成形品は滑らかな表面を有さず、表面
光沢がないなどの問題や射出成形においてはウェルド部
が目立ち、ウェルド強度が弱いという問題があった。
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術の課題を背景になされたもので、成形品表面外観、ウ
ェルド外観性およびウェルド強度に優れ広範囲の用途に
使用し得る熱可塑性樹脂組成物を提供することを目的と
する。
【0002】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために次の構成をとる。(A)熱可塑性樹脂20〜
95重量%、(B)木粉5〜80重量%、上記(A)+
(B)が100重量部に対して(C)少なくとも1種の
官能基を有する平均分子量300〜10,000の化合
物または重合体1〜40重量部、上記(A)+(B)+
(C)からなることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物、
ならびに前記、熱可塑性樹脂が(D)ゴム質重合体存在
下または非存在下に芳香族ビニル化合物、または芳香族
ビニル化合物および芳香族ビニル化合物と共重合可能な
他のビニル単量体を(共)重合してなる(共)重合体か
ら選ばれた少なくとも1種からなるスチレン系樹脂であ
ることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成
物を提供するものである。本発明の(A)熱可塑性樹脂
としては公知の熱可塑性樹脂が何ら制限なく使用でき
る。例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン
−1などのポリオレフィン系樹脂、ナイロン6、ナイロ
ン6,6、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン4,
6などのポリアミド、ポリブチレンテレフタレート、ポ
リエチレンテレフタレートなどのポリエステル、全芳香
族ポリエステル、ポリカーボネート、ポリオキシメチレ
ン、ポリフェニレンエーテルなどのポリエーテル系樹
脂、スチレン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド、ポリ
アミドエラストマー、ポリエステルエラストマーなどが
挙げられ、これらは1種単独で、あるいは2種以上を混
合して用いられる。本発明の(B)成分で使用される木
粉としては樹木の種類を特に限定するものではなく、エ
ゾマツ、トドマツ、カラマツなどのマツ類、ツガ、サク
ラ、スギ、ナラ、ヒノキ、シナノキ、ブナ、ラワン、も
みなどが挙げられる。これらの原木を裁断し、製材する
際に発生するノコくずやおがくずおよび木材の細片など
を破砕したものが使用される。また例えば竹草などの粉
末および紙、パルプ、もみがらなどの粉末も含まれる。
これらの粉末は通常50メッシュ以上の粉末にしたもの
が使用される。本発明の(C)成分は少なくとも1種の
官能基を有する分子量300〜10,000の化合物も
しくは重合体である。上記官能基としてはカルボキシル
基またはその金属塩、ヒドロキシル基、オキサゾリン
基、酸無水物基、エステル基、アミノ基、アミド基、エ
ポキシ基、イソシアネート基、ウレタン基、ユリア基が
挙げられる。これらは例えば長鎖のアルキル基と上記官
能基とを含有する化合物、エチレン、プロピレンなどの
α−オレフィンと上記官能基含有不飽和化合物との共重
合体、エチレン重合体、プロピレン重合体、エチレン−
プロピレン共重合体、ジメチルポリシロキサンなどのシ
リコン含有重合体などの重合体に上記官能基含有不飽和
化合物を付加する方法、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、エチレン−プロピレン共重合体などを酸化し、カル
ボキシル基などを付加する方法などによって得ることが
できる。カルボキシル基の塩としては、ナトリウム、カ
リウム、リチウム、カルシウム、マグネシウム、アルミ
ニウム、亜鉛、バリウム、カドミウム、マンガン、コバ
ルト、鉛、スズなどの金属塩が挙げられる。1分子中ま
たは1モル中の官能基数は0.01〜30の範囲が好ま
しい。
【0003】上記官能基含有不飽和化合物としては後述
するものが使用される。本発明の(C)成分の官能基と
して好ましいものは、カルボキシル基またはその2価の
金属塩、ヒドロキシル基、エステル基、エポキシ基、ア
ミド基から選ばれた少なくとも1種の官能基を1分子中
に1個または2個以上有するものであり、さらに好まし
くはカルボキシル基、またはその2価の金属塩、ヒドロ
キシル基、アミド基であり、特に好ましくはヒドロキシ
ル基、カルボキシル基、アミド基である。本発明の
(C)成分の平均分子量は300〜10,000であ
り、好ましくは400〜8,000、さらに好ましくは
500〜5,000である。本発明の(D)成分で使用
されるゴム質重合体(a)としては、例えばポリブタジ
エン、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエン共重合体
(スチレン含量5〜60重量%が好ましい)、スチレン
−イソプレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン
共重合体、エチレン−α−オレフィン系共重合体、エチ
レン−α−オレフィン−ポリエン共重合体、アクリルゴ
ム、ブタジエン−(メタ)アクリル酸エステル共重合
体、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエンブロック共
重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体、水素
化スチレン−ブタジエンブロック共重合体、水素化ブタ
ジエン系重合体、エチレン系アイオノマー、シリコンゴ
ムなどが挙げられる。また、スチレン−ブタジエンブロ
ック共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体
には、AB型、ABA型、テーパー型、ラジアルテレブ
ロック型の構造を有するものなどが含まれる。さらに水
素化ブタジエン系重合体は、上記ブロック共重合体の水
素化物のほかに、スチレンブロックとスチレン−ブタジ
エンランダム共重合体のブロック体の水素化物、ポリブ
タジエン中の1,2−ビニル結合含量が20重量%以下
のブロックと1,2−ビニル結合含量が20重量%を超
えるポリブタジエンブロックからなる重合体の水素化物
などが含まれる。これらの(a)ゴム質重合体は、1種
単独でまたは2種以上で使用される。
【0004】(a)ゴム質重合体の含有量は、(D)成
分中に好ましくは5〜70重量%、さらに好ましくは5
〜50重量%、特に好ましくは5〜40重量%である。
(a)成分が5重量%未満では耐衝撃性が劣り、一方、
70重量%を超えると剛性が劣る。(D)成分で使用さ
れる芳香族ビニル化合物としては、スチレン、t−ブチ
ルスチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレ
ン、ジビニルベンゼン、1,1−ジフェニルスチレン、
N,N−ジエチル−p−アミノエチルスチレン、N,N
−ジエチル−p−アミノメチルスチレン、ビニルピリジ
ン、ビニルキシレン、モノクロルスチレン、ジクロロス
チレン、モノブロモスチレン、フルオロスチレン、エチ
ルスチレン、ビニルナフタレンなどが挙げられ、特にス
チレン、α−メチルスチレンが好ましい。これらの芳香
族ビニル化合物は、1種単独であるいは2種以上混合し
て用いられる。また、芳香族ビニルと共重合可能な単量
体としては、シアン化ビニル化合物、アクリル酸エステ
ル、メタクリル酸エステル、不飽和酸、不飽和酸無水
物、エポキシ化合物、不飽和カルボン酸アミド、アミノ
基含有不飽和化合物、ヒドロキシル基含有不飽和化合
物、オキサゾリン基含有不飽和化合物、α−またはβ−
不飽和ジカルボン酸のイミド化合物などが挙げられる。
シアン化ビニル化合物としては、アクリロニトリル、メ
タクリロニトリルなどが挙げられる。ここで使用される
カルボキシル基含有不飽和化合物としては、アクリル
酸、メタクリル酸、イタコン酸、シトラコン酸などの不
飽和酸、ヒドロキシル基含有不飽和化合物としては、3
−ヒドロキシ−1−プロペン、4−ヒドロキシ−1−ブ
テン、シス−4−ヒドロキシ−2−ブテン、トランス−
4−ヒドロキシ−2−ブテン、3−ヒドロキシ−2−メ
チル−1−プロペン、2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト、2−ヒドロキシエチルメタクリレートなどが挙げら
れる。オキサゾリン基含有不飽和化合物としては、ビニ
ルオキサゾリンなど、酸無水物基含有不飽和化合物とし
ては無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン
酸などの不飽和酸無水物が挙げられる。エステル基含有
不飽和酸としては、メチルアクリレート、エチルアクリ
レート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、
アミノアクリレート、ヘキシルアクリレート、オクチル
アクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、シク
ロヘキシルアクリレート、ドデシルアクリレート、オク
タデシルアクリレート、フェニルアクリレート、ベンジ
ルアクリレートなどのアクリル酸エステル、メチルメタ
クリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリ
レート、ブチルメタクリレート、アミノメタクリレー
ト、ヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレー
ト、2−エチルヘキシルメタクリレート、シクロヘキシ
ルメタクリレート、ドデシルメタアクリレート、オクタ
デシルメタクリレート、フェニルメタクリレート、ベン
ジルメタクリレートなどのメタクリル酸エステルが挙げ
られる。アミノ基含有不飽和化合物としては、アクリル
アミン、メタクリル酸アミノメチル、メタクリル酸アミ
ノエチル、メタクリル酸アミノプロピル、アミノスチレ
ンなどが挙げられ、アミド基含有不飽和化合物として
は、アクリルアミド、メタクリルアミドなどの不飽和カ
ルボン酸アミド、エポキシ基含有不飽和化合物として
は、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエー
テルなどが挙げられる。α−またはβ−不飽和ジカルボ
ン酸のイミド化合物としては、マレイミド、N−メチル
マレイミド、N−ブチルマレイミド、N−(p−メチル
フェニル)マレイミド、上記芳香族ビニル化合物と共重
合可能な他のビニル単量体の中で好ましいものは、シア
ン化ビニル化合物、(メタ)アクリル酸エステル、不飽
和酸、不飽和酸無水物、エポキシ基含有不飽和化合物、
ヒドロキシル基含有不飽和化合物、オキサゾリン基含有
不飽和化合物、イミド基含有不飽和化合物である。
【0005】(D)成分の単量体構成として好ましいも
のは、スチレン/アクリロニトリル共重合体、スチ
レン/メタクリル酸メチル共重合体、スチレン/N−
フェニルマレイミド共重合体、スチレン/N−フェニ
ルマレイミド/無水マレイン酸共重合体、スチレン/
アクリロニトリル/ヒドロキシル基含有不飽和化合物共
重合体、スチレン/アクリロニトリル/不飽和酸共重
合体、スチレン/アクリロニトリル/エポキシ基含有
不飽和化合物共重合体、スチレン/アクリロニトリル
/オキシザゾリン基含有不飽和化合物共重合体である。
芳香族ビニル化合物と共重合可能な上記ビニル単量体の
量は、全単量体中、60重量%以下が好ましく、さらに
好ましくは50重量%以下である。(D)成分として
は、上記した重合体の1種単独または2種以上併用して
使用されるが、本発明の目的を達成する上で特に好まし
い組み合わせは下記のものである。ゴム質重合体存在下
にスチレンとアクリロニトリル、メタクリル酸メチルか
ら選ばれた少なくとも1種と必要に応じてカルボキシル
基、酸無水物基、エポキシ基、ヒドロキシル基、オキサ
ゾリン基から選ばれた少なくとも1種の官能基を有する
不飽和化合物から選ばれた少なくとも1種を重合したグ
ラフト体の1種、または2種以上と、スチレンとアクリ
ロニトリル、メタクリル酸メチルから選ばれた少なくと
も1種とカルボキシル基、酸無水物基、エポキシ基、ヒ
ドロキシル基、オキサゾリン基、マレイミド基から選ば
れた少なくとも1種の官能基を有する不飽和化合物から
選ばれた少なくとも1種を重合した官能基変性スチレン
系樹脂の1種または2種以上および芳香族ビニル化合物
とアクリロニトリル、メタクリル酸メチル、マレイミド
化合物から選ばれた少なくとも1種を重合したスチレン
系樹脂からなり、官能基変性スチレン系樹脂の官能基含
有不飽和化合物の共重合量が0.5〜30重量%で、
(D)成分中の官能基含有不飽和化合物の量が0.00
1〜20重量%であるものが特に好ましい。本発明の
(D)成分は公知の重合法である乳化重合、懸濁重合、
溶液重合、塊状重合などで得ることができる。(D)成
分がゴム成分を含む場合、好ましいグラフト率は10〜
200重量%である。(D)成分は1種単独あるいは2
種以上を併用して用いることができる。
【0006】本発明の熱可塑性樹脂組成物における各成
分の配合割合を以下に示す。(A)成分および(D)成
分の使用量は20〜95重量%、好ましくは30〜90
重量%、さらに好ましくは40〜80重量%である。そ
の使用量が20重量%未満では成形品表面外観、ウェル
ド外観性およびウェルド強度が劣り、95重量%を超え
ると木粉を配合して得られる効果が期待できない。
(B)成分の使用量は、5〜80重量%、好ましくは1
0〜70重量%、さらに好ましくは20〜60重量%で
ある。その使用量が5重量%未満では木粉を配合して得
られる効果が期待できず、80重量%を超えると成形品
表面外観、ウェルド外観性およびウェルド強度が劣る。
(C)成分の使用量は、(A)+(B)または(D)+
(B)が100重量部に対して1〜40重量部、好まし
くは2〜30重量部、さらに好ましくは3〜20重量部
である。その使用量が範囲外であると成形品表面外観、
ウェルド外観性およびウェルド強度が劣る。また、本発
明の組成物には公知のカップリング剤、難燃剤、酸化防
止剤、帯電防止剤、抗菌剤、シリコンオイルなどの添加
物を配合することができる。なお、本発明の組成物に
は、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維、ガラスビーズ、
ワラストナイト、ガラスのミルドファイバー、ロックフ
ィラー、ガラスフレーク、炭酸カルシウム、タルク、マ
イカ、カオリン、硫酸バリウム、黒鉛、二硫化モリブデ
ン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛ウィスカー、チタン酸
カリウムウィスカー、ガラスバルーン、セラミックバル
ーンなどの充填材を1種単独であるいは併用することが
できる。これらの充填材のうちガラス繊維、炭素繊維の
形状としては6〜60μmの繊維径と30μm以上の繊
維長を有するものが好ましい。これらの充填材は、本発
明の組成物100重量部に対して、通常1〜200重量
部の範囲で用いられる。本発明の熱可塑性樹脂組成物は
各種押出機、バンバリーミキサー、ニーダー、ロールな
どを用い、各成分を混練りすることによって得られる。
押出機を使用する場合、各成分を一括して混練りするこ
とも多段添加方式で混練りすることもできる。また、バ
ンバリーミキサー、ニーダーなどで混練りし、その後押
出機でペレット化することもできる。このようにして得
られる本発明の熱可塑性樹脂組成物は射出成形、シート
押出し、真空成形、異形成形、発泡成形、インジェクシ
ョンプレス、ガスアシスト成形、プレス成形、ブロー成
形などによって各種成形品に成形することができる。上
記成形法によって得られる各種成形品はその優れた性質
を利用してOA・家電分野、車両・船舶分野、家具・建
材などの住宅関連分野、サニタリー分野、玩具・スポー
ツ用品分野、その他雑貨などの幅広い分野に使用するこ
とができる。
【0007】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。なお、実施例中、部および%は特に断らな
い限り重量基準である。また、実施例中の各種評価は、
次のようにして測定した値である。ウェルド強度、ウェルド外観、成形品表面外観 成形品の中央にウェルドラインができる金型を用いて、
成形した試験片を用いて、曲げ強度(Fm)を測定し、
次にウェルドラインの入らない金型で成形した試験片を
用いて、曲げ強度(Fo)を測定した。ウェルド強度
は、曲げ強度(Fm、Fo)から、下記の式に従って、
ウェルド強度の保持率を求めた。 保持率(%)=(Fm/Fo)×100 ウェルド外観は、ウェルドラインの目立ちを観察し、○
△×で目視判定をした。 ○:ほとんど目立ちなし △:ややラインが目立つ ×:はっきりとラインが目立つ 成形品表面外観は、試験片の表面外観を目視判定した。 ○:きれいな鏡面 ×:フローマークなどの外観不良が見られる。 熱可塑性樹脂A−1〜A−3 A−1:鐘紡社製 ポリアミド6 Mc100LYを使
用した。 A−2:出光石油社製 ポリカーボネート FN220
0を使用した。 A−3:鐘紡社製 PBT PBT−124を用いた。ゴム質重合体(a)−1〜(a)−5の調整 本発明の(D)スチレン系樹脂に用いられる(a)成分
としてゴム質重合体を表1に示した。
【0008】
【表1】
【0009】樹脂D−1〜D−10の調整 前記ゴム質重合体(a)−1〜(a)−5の存在下また
は非存在下に単量体成分を重合した樹脂をそれぞれ得
た。これらの樹脂の構成を表2に示した。
【0010】
【表2】
【0011】なおD−1、D−2、D−6、D−7、D
−9、D−10は乳化重合で得、D−3、D−4、D−
5、D−8は溶液重合で得た。木粉(B)の調整 マツ/ツガ=50/50混合した粉砕品で100メッシ
ュパスしたものを用いた。実施例、比較例に用いる
(C)成分として下記のものを用いた。C−1 平均分子量と酸価より平均分子がエチレン30モル(炭
素数60)、酸価からメタクリル酸2モルからなるエチ
レンとメタクリル酸共重合体。C−2 平均分子がエチレン60モル(炭素数120)、メタク
リル酸2モルからなるエチレンとメタクリル酸共重合
体。C−3 モンタン酸エステル化合物としてヘキスト社製ワックス
Eを用いた。C−4 モンタン酸エステル化合物とモンタン酸カルシウム塩の
混合物としてヘキスト社製ワックスOPを用いた。C−5 グリセリンのステアリン酸モノグリセライドを用いた。C−6 エチレンビスステアリルアマイドを用いた。C−7 水添硬化ヒマシ油を用いた。C−8 平均分子がエチレン30モルからなるエチレン重合体を
用いた。 C−9 ステアリン酸を用いた。C−10 平均分子量がエチレン600モル(炭素数1,20
0)、メタクリル酸2モルからなるエチレンとメタクリ
ル酸共重合体を用いた。実施例1〜23、比較例1〜6 熱可塑性樹脂組成物の調整は、上記成分を水分0.1%
以下までになるまで乾燥し、表3の配合処方で混合し、
ニーダーを使用し溶融混練りし、その後、二軸押出機で
ペレット化した。得られたペレットの水分量を0.1%
以下になるまで乾燥し、射出成形によりウェルド強度評
価用試験片を成形し、前記評価法に従ってウェルド強度
保持率、ウェルド外観および成形品表面外観を評価し
た。評価結果を表3に示した。
【0012】
【表3】
【0013】比較例1は、本発明の(C)成分の使用量
が発明の範囲外で少ないものであり、比較例2は、逆に
発明の範囲外で多い例であり、ウェルド強度、ウェルド
外観および成形品表面外観が劣る。比較例3は、本発明
の(B)成分の使用量が発明の範囲外で多い例でありウ
ェルド強度、ウェルド外観および成形品表面外観が劣
る。比較例4、5、6は、(C)成分が発明の範囲外の
ものであり、ウェルド強度、ウェルド外観および成形品
表面外観が劣る。
【0014】
【発明の効果】本発明の熱可塑性樹脂組成物は、成形品
表面外観、ウェルド外観性およびウェルド強度に優れて
おり、広範囲の用途、例えばOA・家電分野、車両・船
舶分野、家具・建材などの住宅関連分野、サニタリー分
野、玩具・スポーツ用品分野、その他雑貨などの幅広い
分野に使用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永井 久男 東京都中央区築地2丁目11番24号 日本合 成ゴム株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)熱可塑性樹脂20〜95重量%、
    (B)木粉5〜80重量%、上記(A)+(B)が10
    0重量部に対して(C)少なくとも1種の官能基を有す
    る平均分子量300〜10,000の化合物または重合
    体1〜40重量部、上記(A)+(B)+(C)からな
    ることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 前記、熱可塑性樹脂が(D)ゴム質重合
    体存在下または非存在下に芳香族ビニル化合物、または
    芳香族ビニル化合物および芳香族ビニル化合物と共重合
    可能な他のビニル単量体を(共)重合してなる(共)重
    合体から選ばれた少なくとも1種からなるスチレン系樹
    脂であることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹
    脂組成物。
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CN106633751A (zh) * 2016-09-21 2017-05-10 苏州佰思科节能环保科技有限公司 一种耐水耐磨木塑复合材料及其制备方法

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KR100376105B1 (ko) * 2000-07-22 2003-03-15 이동윤 목분을 원료로 한 밀대형 걸레용 파이프의 제조방법과이에 의해 제조된 밀대형 걸레용 파이프
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