JPH0938929A - 型枠緊締装置 - Google Patents

型枠緊締装置

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JPH0938929A
JPH0938929A JP19011395A JP19011395A JPH0938929A JP H0938929 A JPH0938929 A JP H0938929A JP 19011395 A JP19011395 A JP 19011395A JP 19011395 A JP19011395 A JP 19011395A JP H0938929 A JPH0938929 A JP H0938929A
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mold
flange portion
tightening
nut member
fastening member
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JP19011395A
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Hiroshi Kitamura
博 北村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】構成が容易で安価な型枠緊締装置を提供する。 【解決手段】型枠1の上型2と下型3との夫々に突設さ
れたフランジ部4,5を押圧装置30で狭持して両者の
距離を狭めておき、この状態で旋回装置40の駆動軸4
1を回転させて索条47を巻取り部材45に巻取ると、
基板43に形成された摺動溝44に沿って棒材46が円
弧状に移動され、この棒材46に下方から支持されるよ
うにしてボルト部材6が吊り上げられ、当該ボルト部材
6が鉛直に立ち上げられたら駆動軸51と共にソケット
57を回転させながらナット部材回転装置50を下降
し、ナット部材12が締付け方向に回転されてその締付
けトルクが前記バネ部材を折り曲げてなるソケット57
の弾性力より大きくなって係合し続けられなくなった
ら、この状態で押圧装置30による前記押圧を解除し
て、その復元力により両フランジ部4,5を緊締する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンクリートパイ
ル,ポール,ヒューム管等の断面円形で所定長さの製品
や、U字溝等の断面非円形の製品を成形するための型枠
を構成する上型と下型のような二つの型を、対向して組
合せた状態に緊締する型枠緊締装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】このような分割された上型と下型とを組
合せた状態に緊締するために、最も一般的な手法とし
て、上型と下型とを組合せた状態で互いに対向し且つ近
接する緊締用のフランジ部を各型に突設し、例えば両フ
ランジ部の対向する位置に貫通穴を形成しておき、上型
と下型とを組合せた状態で一方の型のフランジ部の貫通
穴から他方の型のフランジ部の貫通穴にボルト等の締結
部材を貫通させ、その突出部にナットを螺合締付けする
ことなどが挙げられる。しかしながら、前記成形製品が
コンクリートパイルのような長尺物品である場合には、
このボルト−ナットの螺合締付け箇所が多くなるため、
例えばこれらボルト−ナットを一々、手締めしていたの
では、例えその締付けトルクを一定にするようにしても
フランジ部そのものに歪みが生じ、これが型及び型枠に
も及んで成形製品の寸法精度が低下してしまうという問
題がある。
【0003】このような問題を回避するために、例えば
本出願人が先に提案した特開平4−363211号公報
に記載される型枠緊締装置がある。この型枠緊締装置に
ついてより具体的に説明すれば、前記ボルト−ナット等
によるフランジ部の緊締部位の近傍に押圧装置を配設
し、この押圧装置で、上型と下型との組合せによって近
接対向している上型フランジ部と下型フランジ部との前
記緊締部位近傍をより近接する方向に押圧しておき、例
えばこの状態で離間しているボルトの頭部とフランジ部
との間、或いはナットの座面とフランジ部との間に、当
該緊締部位近傍に予め配設された緊締機構によって楔等
のロック片を差込み、然る後、前記押圧装置による両フ
ランジ部の押圧を解除すると、両フランジ部自身の復元
性弾性変形によって両フランジ部が離間し、これにより
前記ロック片がボルトの頭部とフランジ部との間、或い
はナットの座面とフランジ部との間に緊密に挟み込まれ
て上型と下型とが緊締状態となる。従って、前記成形製
品がコンクリートパイルのような長尺ものであって、型
枠の緊締部位が長手方向に多数必要とされる場合には、
予め前記押圧装置と緊締機構とを多数配設しておき、そ
れらを同期させて前述のような緊締工程に作動させるこ
とにより、各フランジ部の歪みを回避して成形製品の寸
法精度を確保することができる。ちなみに、前記公報に
記載される前記押圧装置は、特に上型や下型に固定配設
する必要はないが、前記緊締機構については、少なくと
も何れかの型にロック片をスライドさせるための機構や
その入力装置等を予め配設しておく必要があるとされて
いる。また、前記ボルト−ナットは必ずしもボルト及び
ナットの形状を必要とはせず、要するに前記ロック片が
介装されるに必要な座面と掛かるテンションに抗するだ
けの強度があれば、その他の形状のものを代用すること
も可能であるとされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように前記従来の
型枠緊締装置によれば、フランジ部の歪みを回避して成
形製品の寸法精度を確保することができる。しかしなが
ら、実際の型枠緊締装置は従来既存のもの、即ちボルト
−ナットを手締めするために型枠を支持しておくような
ものに改造を加えることも多く、その場合には前記緊締
機構の部品点数が多く、またその作動工程が比較的複雑
で精度を要求されることから組付け工程にも時間を要す
る。
【0005】本発明は、これらの諸問題に鑑みて開発さ
れたものであり、まず緊締機構の構造を簡潔化し、それ
を作動させるための機構も簡潔化することで実施に供し
易い型枠緊締装置を提供することを目的とするものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のうち請求項1に係る型枠緊締装置は、型枠
を構成する分割された上型と下型とに個別に形成され且
つ両型を組合せたときに上下に近接して対向する上型フ
ランジ部と下型フランジ部とのうち、下型フランジ部に
少なくとも上下方向に回転可能に取付けられ且つ当該下
型フランジ部から垂下又はほぼ垂下した位置を初期位置
として配設された締結部材を、前記両フランジ部の突設
方向外側から上型フランジ部の上面側まで旋回し、更に
当該締結部材に螺合されているナット部材を締付け方向
に回転させて、当該締結部材にかかる張力で上型と下型
との緊締状態を維持する型枠緊締装置であって、少なく
とも前記締結部材が前記初期位置にあるときに前記上型
フランジ部と下型フランジ部とを互いに近接する方向に
押圧する押圧装置と、前記締結部材の旋回軌跡に沿って
下方から当該締結部材を支持しながら前記初期位置から
少なくとも上型フランジ部の上面側まで旋回させる旋回
装置と、前記旋回装置により上型フランジ部の上面側ま
で旋回された締結部材に対して、それに予め螺合されて
いる前記ナット部材を締付け方向に回転させるナット部
材回転装置とを備えたことを特徴とするものである。
【0007】また、本発明のうち請求項2に係る型枠緊
締装置は、前記旋回装置が、少なくとも前記締結部材の
旋回軌跡に沿った摺動溝の形成された基板と、少なくと
も前記基板から前記締結部材を支持可能な長さを有し且
つ前記摺動溝に沿って移動可能な棒材と、前記棒材に連
結された索条と、駆動軸によって回転されることで前記
索条を前記基板の上方で巻取り可能な巻取り部材とを備
えたことを特徴とするものである。
【0008】また、本発明のうち請求項3に係る型枠緊
締装置は、前記ナット部材回転装置が、駆動軸の回転を
回転軸の回転に変換する変換機構と、前記回転軸に取付
けられ且つ前記ナット部材に嵌合するソケットと、これ
らを昇降する昇降機構とを備えたことを特徴とするもの
である。また、本発明のうち請求項4に係る型枠緊締装
置は、前記ナット部材回転装置に、予め設定された所定
トルクで前記ナット部材を締付けるトルク制限機構を設
けたことを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の型枠緊締装置では、例え
ば予めボルトのネジ部にナット部材を螺合し、前記下型
フランジ部の下方で且つ当該下型フランジ部の突設方向
に直交し且つ水平方向に軸線が向くように配設された回
転軸に、前記ボルトの根幹部を枢着して、当該ボルト及
び座金付きナットで前記締結部材を構成し、その座金部
分で前記係合部を構成する。これにより当該ボルトから
なる締結部材は上下方向に回転可能とし、しかも、下型
フランジ部から垂下又はほぼ垂下した位置を初期位置と
して、組合された上型と下型とから同方向に突出する上
型フランジ部及び下型フランジ部の外側を通って上型フ
ランジ部の上面側まで回転可能とする。ここで、例えば
前記ボルトからなる締結部材の初期位置を、下型フラン
ジ部からほぼ垂下した位置でもよいとしたのは、例えば
当該ボルトからなる締結部材が重力加速度の影響で完全
に鉛直方向に垂下していなくてもよいことを示し、より
具体的には重力加速度による自在下向き状態で、当該締
結部材が前記下型フランジ部近傍の構成部材に当接して
鉛直方向よりもやや斜めになっている場合などであり、
要は初期位置から自在に移動(この場合、その移動方向
は上下方向への回転方向に規制される)できるようにな
っていればよい。一方、前記特開平4−363211号
公報に記載されるようにして、前記上型フランジ部と下
型フランジ部とを互いに近接する方向に押圧する押圧装
置を構成する。また、本発明のうち請求項2に係る型枠
緊締装置に記載されるように、例えば前記ボルトからな
る締結部材の旋回軌跡に沿った摺動溝の形成された基板
を前記上型フランジ部及び下型フランジ部の上下に跨が
るようにして配設し、この摺動溝内に沿って移動可能で
且つ前記ボルトからなる締結部材まで達する長さの棒材
を、当該締結部材を旋回させるべき方向(以下,単に締
結部材の旋回方向とも記す)手前側に位置させ、この棒
材に索条の一端を連結し、当該索条の他端を駆動軸によ
って回転される巻取り部材に連結して旋回装置を構成す
る。また、本発明のうち請求項3に係るナット部材回転
装置に記載されるように、例えば前述のように前記ボル
トからなる締結部材に螺合されたナット部材を前記上型
フランジ部に締付ける位置の上方に回転軸を上下方向に
配設し、この回転軸にソケットを取付け、同時に駆動軸
の回転を当該回転軸の回転に変換する変換機構を設け、
これらを昇降する昇降機構を配設してナット部材回転装
置を構成する。なお、このナット部材回転装置には、前
記ナット部材を所定のトルクで締付けるように、例えば
既存のトルクリミッタ等の締付けトルク制限機構を付与
しておく。
【0010】そして、前記ボルト等から構成される締結
部材が前記初期位置,即ち下型フランジ部から垂下又は
ほぼ垂下している位置にあるとき、前記押圧装置によっ
て上型フランジ部と下型フランジ部とを互いに近接する
方向に押圧して両者の距離を短くしておく。そして、こ
の状態で例えば前記駆動軸を回転させることにより、前
記旋回装置の巻取り部材で索条を巻取ると、その一端に
連結されている棒材は、前記基板の摺動溝に沿って前記
締結部材の旋回軌跡方向に移動されるから、当該棒材は
やがて垂下又はほぼ垂下している締結部材の下方から当
該旋回部材に当接し、そのまま当該締結部材を両フラン
ジ部の突設方向外側上方に持ち上げるように旋回させ
る。このとき、旋回装置の棒材は前記基板に設けられた
摺動溝に沿って当該締結部材の旋回軌跡通りに移動さ
れ、従って当該棒材とボルトからなる締結部材との当接
支持点は、少なくとも当該締結部材の長手方向に移動し
ないから、当該締結部材は滑らかに上方に旋回される。
そして、このようにして締結部材の先端部が上型フラン
ジ部の上面側まで旋回されたら、前記旋回装置を停止さ
せ、この状態で例えば前記昇降機構を降下させることに
より、前記ナット部材回転装置全体を降下させて前記ソ
ケットをナット部材に被せ、前記駆動軸を回転させると
その回転は前記変換機構によって回転軸の回転に変換さ
れ、それに取付けられているソケットと共にナット部材
が締付け方向に回転される。このとき、前記締付けトル
ク制限機構によってナット部材の締付けトルクは制限さ
れるが、その制限値は比較的小さくてよい。そして、前
記昇降機構を上昇させることにより、前記ナット部材回
転装置全体を上昇させて前記ソケットをナット部材から
離間し、然る後、前記押圧装置による上型フランジ部と
下型フランジ部との押圧を解除し、これにより両フラン
ジ部自身の復元性弾性変形によって両フランジ部間の距
離が増加し、これに伴って前記締結部材の係合部が上型
フランジの上面側の所定の係合部位に緊密に係合し、同
時に締結部材には両フランジ部自身の復元性弾性力が張
力として作用するために、上型と下型との緊締状態が維
持される。勿論、こうした緊締装置を両フランジ部に沿
って多数配設し、例えば前記各駆動軸に代表される緊締
造作のように、それらの同期を取って前述のような緊締
動作を行えば、緊締されるフランジ部間に歪みが生じる
ことがなく、前述のような長尺物品を成形する場合にも
寸法精度を確保することができる。
【0011】
【実施例】以下に、本発明の型枠緊締装置の一実施例を
図面を用いて説明する。この実施例は、前述と同等又は
ほぼ同等の構成による型枠緊締装置,特に型枠緊締機構
を具体化したものであるために、重複する記述を省略し
ながらより具体的な構成についてのみ詳述する。
【0012】まず、図1,図2は本実施例の型枠緊締装
置の主要部の全体構成を示すが、同図の1はコンクリー
ト製品,より具体的にはコンクリートパイルの遠心鋳造
用の型枠であって、断面円形の長尺状をなす周知の構造
を有し、対向する断面半円形の上型2と下型3とにより
構成される。そして、この断面半円形の上型2及び下型
3の開口端両縁部には、所謂アングル材が溶接されて、
夫々上型フランジ部4と下型フランジ部5とが形成され
ている。より具体的には、上型フランジ部4は上型2の
下端縁部に溶接され、下型フランジ部5は下型3の上端
縁部に溶接されて、両フランジ部4,5は何れも同方向
に突出している。
【0013】従って、前記上型2と下型3とを図示のよ
うに組合せて型枠1を構成すると、前記上型フランジ部
4と下型フランジ部5とが互いに近接して対向する。こ
こで、本実施例の型枠1では、前記と同様にして、図
2,図3に明示するように締結部材が取付けられてい
る。この締結部材は、根幹部に、後述するネジ部と同等
又はほぼ同等の太さのアイボルト状のリング部(即ち、
リング部の厚さがネジ部の太さと同等又はほぼ同等とい
うことになる)6aが形成されたボルト部材6で構成さ
れている。そして、型枠1の長手方向に複数設定された
所望される緊締部位において、当該ボルト部材6のリン
グ部6aの厚さより若干広い隙間を開けて対向するよう
に、前記下型フランジ部5の下面側から下型3に溶接固
定されたブラケット7の間に当該リング部6aを挿入
し、両ブラケット7に貫通された貫通穴の一方から、頭
部を備えたピン8を差し込み、その先端部を前記リング
部6aの内孔から他方のブラケット7の貫通穴に挿通
し、更にその突出部に図示されないクリップリング等の
止め輪を係止して当該ピン8が抜けないようにしてあ
る。従って、ボルト部材6からなる締結部材は、前記フ
ランジ部4,5の長手方向に配設されたこのピン8の軸
部8aを回転中心として上下方向に回転自在に取付けら
れていることになる。なお、前記両ブラケット7のう
ち、図示で斜めに傾斜された外側端面の中間部には規制
部材7aが懸渡され、夫々ブラケット7に溶接固定され
ている。
【0014】一方、前記ボルト部材6が回転自在に取付
けられた型枠1の緊締部位においては、図3に明示する
ように、上型フランジ部4の上面側には薄型方形の座金
9が溶接固定され、この座金9の上側面から下型フラン
ジ部5の下面まで、前記ボルト部材6を上側フランジ部
4及び下型フランジ部5の外側を通って回転させ且つ当
該ボルト部材6を鉛直に立ち上げることができるよう
に、その障害となる部位を切除してなるU字溝11が貫
通形成されている。従って、このボルト部材6からなる
締結部材は少なくとも、前記規制部材7aによってそれ
以下に旋回できないように重力加速度によって前記ピン
8の軸部8aから自在垂下した位置を初期位置として、
上型フランジ4及び下型フランジ5の突設方向外側を通
って鉛直立ち上げ位置まで回転可能であることになる。
【0015】また、特に図3に明示するように、前記ボ
ルト部材6のネジ部6bには、ナット部材12が螺合さ
れている。このナット部材12は、一方の端部12aが
円錐状の先細り形状とされ、その根幹部に所謂通常のナ
ットと同様の六角形二面幅部が形成されており、特に本
実施例では、当該先細り円錐端部12aが閉塞されて所
謂袋状にしてある。なお、前記ボルト部材6の初期位置
におけるこのナット部材12の螺合位置は、少なくとも
当該ボルト部材6を前記両フランジ部4,5の突設方向
外側から鉛直に立ち上げるときに、前記座金9の端部を
始めとして何れにも干渉することのない位置としてあ
る。
【0016】なお、両フランジ部4,5同志の間又は型
2,3の間には周知のように所定のシールが施される
が、ここでは図示されていない。また、型枠1の外周に
は、当該型枠1を回転させる際の案内となるリング15
が設けられ、また上下の型2,3には型枠1の長手方向
に沿って図に明示されない補強部材が溶接固定されてい
る。
【0017】一方、本実施例の型枠緊締装置そのもの
は、図1,図2に示すように前記型枠1を載置可能な十
分な大きさのベッド20を備え、当該ベッド20上に
は、前記型枠1の長手方向に3台の台車60a〜60c
が配設され、その夫々が型枠1の径方向,即ち前記上型
フランジ部4及び下型フランジ部5の突設方向に移動可
能としてある。各台車60a〜60cは図1,図2に代
表して示すように、前記型枠1の径方向,即ち前記上型
フランジ部4及び下型フランジ部5の突設方向に配設さ
れた案内レール61上に、案内車62を介して載置さ
れ、もって当該方向に移動可能としてある。また、各台
車60a〜60cには門型の支柱21が立設され、その
中央部の型枠1寄りにシリンダ装置63が立設され、そ
の両側にガイド装置64が設けられている。このうち、
各ガイド装置64は従来既存の円形断面を有するもので
あり、台車60a〜60cから立設されるガイドバー6
4aの上端部は、門型支柱21から型枠1側に突設され
た取付け部材21aに固定されており、当該ガイドバー
64aの上下二位置に緊密に被嵌され且つ当該ガイドバ
ー64aに沿って摺動昇降する二つのスライダー64b
に、コ字状シャシー65の上下端部65a,65bが連
結され、このシャシー65の型枠1側面に後述するビー
ム22や各駆動軸41,51が取付けられ、一方、当該
シャシー65の上端部65aの中央部には前記シリンダ
装置63のピストンロッド63aの上端部が連結されて
いる。従って、当該シリンダ装置63のピストンロッド
63aを伸縮すると、前記シャシー65と一体にビーム
22や各駆動軸41,51が昇降される。
【0018】なお、前記ビーム22は前記各台車60a
〜60cを連結し且つそれを延長するように横架されて
各台車60a〜60cのシャシー65に固定されてい
る。また、前記一方の駆動軸41は前記ビーム22と平
行に且つ前記上型フランジ部4より上方に配設され、前
記ビーム22の上面の複数の所定位置から型枠1方向に
突設された支持部材49aの上側面に夫々軸受49を介
して回転自在に支持されている。また、前記他方の駆動
軸51も前記ビーム22と平行に且つ前記駆動軸41よ
りもやや上方で且つ型枠1寄りに配設され、前記ビーム
の上面の複数の所定位置から型枠1の上方に突設された
支持部材59の下側面に夫々軸受59を介して回転自在
に支持されている。また、前述のように、各台車60a
〜60cのシャシー65は前記ビーム22によって連結
されているから、各台車60a〜60cのシャシー65
を昇降させるときには他の台車のシャシーと連動するよ
うに前記シリンダ装置63の同期をとらなければならな
い。
【0019】一方、前記3台の台車60a〜60cのう
ち、図1の左右両側の台車60a,60cは、型枠1に
対して接近したり離間したりするための駆動装置を備え
ている。この駆動装置は、図1の左方端部側の台車60
aではその右側に,右方端部側の台車60cではその左
側に夫々配設されたシリンダ装置66と、左方端部側の
台車60aではその左側に,右方端部側の台車60cで
はその右側に配設されたガイド装置67とからなる。こ
のうちのシリンダ装置66は、図6bに代表して明示す
るように、その筒体66aの後端部がベッド20に固定
され、ピストンロッド66bの先端部が各台車60c
(60a)に連結されている。一方、前記ガイド装置6
7は、図4に明示するように、従来既存の円形断面を有
するものであり、台車60a(60c)の移動方向に沿
ってガイドバー67aが併設され、このガイドバー67
aに緊密に被嵌され且つガイドバー67aに沿って摺動
移動する二つのスライダー67bが各台車60a(60
c)に連結されている。従って、前記各シリンダ装置6
6のピストンロッド66bを同期をとって伸縮すると、
ビーム22を介して連結された全ての台車60a〜60
cが連動して型枠1に近接したり離間したりする方向に
移動される。
【0020】次に、図1で右方端部側の台車60cに
は、後述する旋回装置40の駆動軸41を回転駆動する
ための駆動装置が設けられている。この駆動装置は、図
6aに明示するように、当該右方端部側の台車60c近
傍の二つの前記支持部材49から更に軸受支持部材80
を夫々立設し、隣接する軸受支持部材80間に軸受81
aを介して回転軸81を前記駆動軸41と平行に且つ回
転自在に支持する。そして、この回転軸81に大径のプ
ーリ82を取付け、一方、前記駆動軸41には小径のプ
ーリ83を取付け、両プーリ82,83間にベルト84
を巻回する。一方、前記回転軸81のプーリ82の中心
部近傍には、半径方向に長い長穴82aを穿設し、この
長穴82aに、前記支持部材49aから立設されたシリ
ンダ装置85のピストンロッド85aの先端部を、図示
されないピンを介して摺動自在に連結する。従って、当
該シリンダ装置85を伸縮すると、その伸縮端間で、所
謂クランクモーションによって前記大径のプーリ82が
回転軸81と共に所定角度だけ回転され、この大径のプ
ーリ82にベルト84で連結された小径のプーリ83及
び旋回装置40の駆動軸41が、当該大径のプーリ82
の回転角度より大きい所定角度だけ回転されるから、後
述する巻取り部材に要求される旋回角度に応じて当該シ
リンダ装置85の伸縮端を設定すればよい。
【0021】一方、後述するナット部材回転装置50の
前記駆動軸51は、図4〜図6に明示するように、各台
車60a〜60cに設けられたチェーンレイアウトによ
って同期回転される。より具体的には駆動軸51のうち
の各台車60a〜60cに相当する位置に設けられたス
プロケット70aと、各台車60a〜60cの門型支柱
21の背面側上端部に設けられたスプロケット70b
と、各台車60a〜60cの門型支柱21の下方から上
下方向に回転自在に取付けられたアーム部材72に設け
られたスプロケット70cと、当該アーム部材72に設
けられたスプロケット70cと前記駆動軸に設けられた
スプロケット70aとの中間位置で前記門型支柱21に
設けられたスプロケット70dとにチェーン71がかけ
られ、このうち前記門型支柱21の背面側上端部に設け
られたスプロケット70bは、各台車60a〜60cの
門型支柱21に取付けられている軸受73で支持された
一連の回転軸74で連結され、当該回転軸74が後述す
る駆動装置で回転されることで、各台車60a〜60c
に相当する位置で前記駆動軸51に設けられたスプロケ
ット70aが同期回転され、これに伴って当該駆動軸5
1が一連に回転される。なお、前記アーム部材72に
は、チェーンレイアウトを外側に引張るスプリング75
がかけられ、このスプリング75の引張弾性力を一定に
することで、所謂オートテンショナーが構成されてい
る。また、前記チェーンレイアウトの回転駆動装置は、
図1に示す中央側の台車60bに設けられた図5に明示
する電動モータ76の回転軸76aにプーリ77が取付
けられ、一方、前駆回転軸74のうち当該台車60bに
相当する位置にもプーリ78が取付けられ、両プーリ7
7,78をベルト79で連結することで構成されてい
る。従って、前記電動モータ76を所謂チョッピング制
御することで前記回転軸74並びにナット部材回転装置
50の駆動軸51の回転角度を制御することができるか
ら、後述するナット部材回転装置の回転軸及びソケット
に要求される回転角度に応じて当該電動モータ76の回
転角度を設定すればよい。
【0022】一方、前記ビーム22のうち、前記ボルト
部材6による各型枠緊締部位の中間に相当する位置の夫
々に押圧装置30が備えられている。これらの押圧装置
30は、図7,図8に示すように、前記上型フランジ部
4及び下型フランジ部5の上下に両端部31a,31b
が個別に臨むC型フレーム31のうち、その開口部とは
反対側の背面部の上下夫々に溶接固定され且つ当該C型
フレーム31から前記ビーム22の上下に個別に臨むブ
ラケット32a,32bが、それら及び前記ビーム22
を貫通する縦杆33を介して当該ビーム22に対して昇
降自在に支持されている。このうち、縦杆33の上下に
は個別のネジ部33a,33bが形成されており、前記
上下のブラケット32a,32bを貫通したネジ部33
a,33bの突出部に、前述と同様のダブルナット34
を螺合固定して前記C型フレーム31の昇降量を規制し
ている。そして、この縦杆33のうち、前記ビーム22
と上方ブラケット32aとの間には縮設されたバネ(以
下、上方ばねとも称する)35aが外巻されており、一
方の下方ブラケット32bとビーム22との間には伸設
されたバネ(以下、下方バネとも称する)35bが外巻
されている。
【0023】前記C型フレーム31には、その上端部に
シリンダ装置36の外筒36aが固定され、そのピスト
ンロッド36bの先端部が、当該C型フレーム31の下
端部上面に向けて進退するように構成されている。従っ
て、図5に実線で示すように、このC型フレーム31の
上下端部31a,31bが前記上型フランジ部4及び下
型フランジ部5の上下に夫々独立して臨んでいる状態
で、前記シリンダ装置36のピストンロッド36bを伸
延し、その先端部が同図に二点鎖線で示すように上型フ
ランジ部4の上側面に当接し更にそれを押圧すると、そ
の反力が前記下方ブラケット32bとビーム22との間
で伸延している下方バネ35bの弾性力に抗して、C型
フレーム31を両ブラケット32a,32bごと上方に
持ち上げ、これに伴って当該下方バネ35bは収縮し同
時に上方ブラケット32aとビーム22との間の上方バ
ネ35aは伸延するが、やがて同図に二点鎖線で示すよ
うにC型フレーム31の下端部31bの上面が下型フラ
ンジ部5の下面に当接し、更にシリンダ装置36によっ
て押圧力が高まると上型フランジ部4と下型フランジ部
5とがやや弾性変形し、両者の距離,より具体的には前
記締結部材であるボルト部材6を枢着するピン8の軸部
8aと前記座金9の上側座面との距離が短くなる。ここ
で、前記シリンダ装置36による押圧力とこれらの弾性
変形量とは互いにリニアな関係にあり、ここでは前記シ
リンダ装置36による押圧力(即ち、シリンダ装置に供
給される一般的な流体圧)は、この押圧力が付与されて
いる時点で、前記締結部材であるボルト部材6を上方に
旋回させたときに前記上型フランジ部4に溶接固定され
た座金9の上側座面に、前記ナット部材12の座面がス
ムーズに滑り込まれる程度に設定してある。なお、前記
上方バネ35aは、この押圧装置30が前記と逆の手順
で動作されるときなどにC型フレームの動きをスムーズ
にするためなどの役割を担う。
【0024】次に、前述したようなボルト部材6からな
る締結部材の旋回装置40及びナット部材回転装置50
は、前記ボルト部材6による各型枠緊締部位に相当する
位置の夫々に備えられている。このうち、図9に示すよ
うに前記旋回装置40を配設すべき各型枠緊締部位に相
当する,更に正確には前記ボルト部材6のやや側方寄り
に位置するビーム22にはL字状のブラケット42が前
記両フランジ部4,5側に向けて突出するように溶接固
定され、このブラケット42にコ字状の基板43がボル
ト42aを介して固定されている。このコ字状の基板4
3の上端部43aは、前記台車60a〜60cやシャシ
ー65を移動させたときに、図10に示すように上型フ
ランジ部4より上方の臨み、その下端部43bは下型フ
ランジ部5より下方に臨む大きさに形成されている。そ
して、この基板43には、これを前記ボルト部材6に対
して所定位置に配置したときに、前記ピン8の軸部8a
の軸心を中心とする半円弧状(正確には半円弧よりも少
し短い)の摺動溝44が貫通形成されている。この摺動
溝44について更に正確に記述すれば、前記半円弧部4
4aは前記下型フランジ部5の下方から上型フランジ部
4の上方までそれらを取り囲むように連通されており、
その下端部には鉛直下方向に向かう収納部44bが所定
のR面取りを介して延設されている。なお、この摺動溝
44の半円弧部44aと収納部44bとは、後述する棒
材46が緊密に且つ円滑に摺動できる幅で一連に形成さ
れている。
【0025】一方、前記駆動軸41のうち、前記基板4
3の配設位置の上方には薄型プーリ形状の巻取り部材4
5が取付けられている。また、前記基板43の摺動溝4
4内には、そこから前記ボルト部材6まで届く長さの棒
材46が挿通されており、その摺動溝44側端部には、
前記基板43の板厚分だけ離して二つの大径部46aが
形成され、それらの対向面が基板43の厚さ方向の両端
面に当接して棒材46がその長手方向に移動されないよ
うにしてある。また、この棒材46の摺動溝44側端部
には索条47の一端部が連結され、その他端部側は前記
巻取り部材45の巻取り溝内に連結されている。
【0026】一方、前記ビーム22の上面のうち、前記
ボルト部材6や座金9等の緊締部位に相当する位置に
は、型枠1側に開口するコ字状のブラケット52がリブ
52aを介して溶接固定されている。このブラケット5
2の開口上下端部間には二つのガイド部材53が配設さ
れている。このガイド部材53は既存の断面円形のもの
であり、ブラケット52の上下端部間に立設された円柱
状のガイドバー53aと、それに緊密に被嵌され且つそ
れに沿って滑らかに昇降するスライダー53bとから構
成される。そして、このスライダー53bの上端部に、
型枠1の上型フランジ部4の上方に突出する板状の取付
け部材54が取付けられている。この取付け部材54の
突出端部、より正確には前記旋回装置40の基板43を
前記所定位置に設定したとき、前記鉛直方向に立ち上げ
られたボルト部材6に螺合されているナット部材12の
上方に位置する部位に、軸心を鉛直方向に向けた回転軸
55が、軸受55aを介して回転自在に配設されてい
る。そして、この回転軸55の上端部は、カサ歯車機構
56を介して前記駆動軸51に接続されている。
【0027】一方、前記回転軸55の下端部には、前記
ナット部材12に被嵌され且つそれを回転させるための
ソケット57が取付けられている。このソケット57
は、本実施例で特異な形状としてあり、より具体的に
は、針金状のバネ部材を螺旋状に折り曲げて全体で正六
角錐となし、その一部が前記ナット部材12の六角形二
面幅部に係合するようになっている。従って、若しこの
ソケット57をナット部材12の六角形二面幅部に係合
し、両者の係合部に所定以上のトルクが作用すると前記
バネ部材からなるソケット57が弾性変形して両者の係
合が外れ、もってこのソケット57が本発明のトルク制
限機構を兼任するようになっている。
【0028】なお、前記ソケット57から駆動軸51及
び取付け部材54を含むナット部材回転装置50は、図
示されないシリンダ装置によって、前記ガイド装置53
に沿って滑らかに且つ一連に昇降可能となっている。次
に、前記旋回装置40及びナット部材回転装置50の作
用について、図面を用いながら詳細に説明する。
【0029】まず、初期条件として前記旋回装置40の
巻取り部材45に巻取られている索条47を払出し、図
10に示すように棒材46を前記摺動溝44の収納部4
4bまで降下させておく。そして、前記旋回装置40の
基板43を前述のような所定位置,即ち摺動溝44の半
円弧部44aが前記ピン8の軸部8aを中心とする円周
上に位置するように前記台車60a〜60c及びシャシ
ー65を移動させる。次に、前述のように締結部材であ
るボルト部材6が前記下型フランジ部5から垂下して前
記規制部材7aに当接している状態で、前記押圧装置3
0によって上型フランジ部4と下型フランジ部5とを押
圧して、当該ボルト部材6が枢着されているピン8の軸
部8aと上型フランジ部4の座金9の座面との距離を短
縮しておく。そして、この状態で前記旋回装置40の駆
動軸41を前記駆動装置によって図7の矢印方向に回転
させることにより、索条47が巻取り部材45に巻取ら
れ、これに伴って棒材46は上昇されることなるが、当
該棒材46の動作範囲は前記基板43の摺動溝44によ
って規制されているために、まず当該棒材46は摺動溝
44の収納部44bから上昇し、更に前記R面取り部を
経て前記半円弧部44aの下端部から当該摺動溝44に
沿って上昇する。
【0030】更に、前記旋回装置40の駆動軸41を回
転させて前記巻取り部材46による索条47の巻取りを
継続すると、前述のように基板43の摺動溝44の半円
弧部44aに沿って棒材46が図10の実線aまで上昇
したとき、当該棒材46の突出側先端部がボルト部材
6,本実施例ではそれに螺合されているナット部材12
に当接する。なおも、前記索条47の巻取りを継続する
と、同図の実線b,cといった棒材46の前記摺動溝4
6に沿った上方への移動に伴って、ボルト部材6及びナ
ット部材12は夫々二点鎖線b,cで示すように当該棒
材46に下方から支持されるようにして両フランジ部
4,5の突設方向外側を通って上方に吊り上げられてゆ
く。なお、実質的にボルト部材6及びナット部材12の
旋回軌跡は前記リング部6a及びピン8の軸部8aによ
って上下方向に規制され、しかも棒材46は前記摺動溝
44内を滑らかに移動できるように設定されているの
で、このようにボルト部材6及びナット部材12を上昇
しているときに、前記ナット部材12と棒材46との係
合が外れてしまうことはない。
【0031】そして、前記棒材46が図7の実線dで示
す前記摺動溝44の半円弧部44aの上端部まで前記索
条47を巻取ると、ボルト部材6は鉛直に立ち上げら
れ、この状態で旋回装置40の駆動軸41の回転を停止
して前記巻取り部材45による索条47の巻取りを停止
させる。この状態で、前記駆動軸51からソケット57
及び取付け部材54を含むナット部材回転装置50を図
示されないシリンダ装置によって下降し、同時に前記駆
動装置によって前記駆動軸51を図10の矢印方向に回
転させると、やがて前記六角錐形状に折り曲げられたバ
ネ部材からなるソケット57が、前記ボルト部材6に螺
合されているナット部材12の円錐先端部12aに被嵌
され、その一部が当該ナット部材12の前記六角形二面
幅部の上端側隅部に係合し、当該ナット部材12を締付
け方向に回転させる。ここで、前記ソケット57による
ナット部材12の回転に伴う締付け速度,即ちネジの推
力によるナット部材12の下降速度と、当該ソケット5
7や前記駆動軸51を含むナット部材回転装置50の下
降速度とを同期させ、前記ソケット57とナット部材1
2との係合が外れないようにしながらナット部材12を
下降させてゆき、やがて図10に実線で示すように当該
ナット部材12の座面が前記座金9の座面に当接する所
定位置で、前記ナット部材回転装置50の下降を停止
し、しかしながら駆動軸51の回転,即ちソケット57
の回転は停止せずにおく。
【0032】更に、ソケット57の回転によってナット
部材12が上型フランジ部4の座金9に締付けられ、や
がて主としてナット部材12の座面と座金9の座面との
摩擦力に応じた締付けトルクが、前記バネ部材からなる
ソケット57の弾性抗力より大きくなると、当該バネ部
材からなるソケット57は自身の弾性変形が大きくなっ
てナット部材12の六角形二面幅部に対する係合が外
れ、それ以後は、幾らソケット57を回転させてもナッ
ト部材12に係合し続けることができないために当該ナ
ット部材12の締付けトルクが大きくなることはない。
【0033】このようなソケット57の滑りが前記型枠
1の両フランジ部4,5の長手方向に配設された全ての
緊締部位で発生したら、前記駆動軸51の回転を停止
し、更にソケット57から取付け部材54及び駆動軸5
1を含むナット部材回転装置50を図示されないシリン
ダ装置によって上昇させ、この状態で、前記押圧装置3
0による上型フランジ部4と下型フランジ部5との押圧
を解除し、これにより両フランジ部4,5自身の復元性
弾性変形によって両フランジ部4,5間の距離が伸長す
るため、前記ボルト部材6を枢着しているピン8の軸部
8aと前記座金9との距離が伸長し或いは伸長しようと
し、これに伴って当該座金9の座面とナット部材12の
座面とが緊密に係合し、同時に前記ボルト部材6には両
フランジ部4,5自身の復元性弾性力が張力として作用
するために、上型と下型とが緊締状態になる。
【0034】そして、この一連の型枠緊締工程は、型枠
1の両フランジ部4,5の長手方向に並べて配設された
前記旋回装置40及びナット部材回転装置50が、夫々
前記駆動軸41,51によって一連に且つ同期をとって
実施されるために、緊締されるフランジ部4,5間に歪
みが生じることがなく、本実施例のコンクリートパイル
のような長尺物品を成形する場合にも寸法精度を確保す
ることができる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の型枠緊締
装置によれば、従来既存の型枠に要する緊締機構が簡潔
で或いは従来既存の型枠に設けられている緊締機構をそ
のまま流用することができ、また装置構成並びに緊締工
程が簡潔であるため、従来既存の型枠緊締装置に改造を
施す際にも、組付けや調整が容易で、コストも低廉化す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の型枠緊締装置の一実施例の主要部を示
す正面図である。
【図2】図1の側面詳細図である。
【図3】図1の型枠に設けられた緊締機構の一例を示す
斜視図である。
【図4】図1の左方端部側の台車の説明図である。
【図5】図1の中央側の台車の説明図である。
【図6】図1の右方端部側の台車の説明図である。
【図7】図1の型枠緊締装置に設けられた押圧装置の一
例を示す斜視図である。
【図8】図7の押圧装置の動作説明図である。
【図9】図1の型枠緊締装置に設けられた旋回装置及び
ナット部材回転装置の一例を示す斜視図である。
【図10】図9の旋回装置及び移動装置の動作説明図で
ある。
【符号の説明】
1は型枠 2は上型 3は下型 4は上型フランジ部 5は下型フランジ部 6はボルト部材 8はピン 9は座金 12はナット部材 21は支柱 22はビーム 30は押圧装置 31はC型フレーム 33は縦杆 36はシリンダ装置 40は旋回装置 41は駆動軸 43は基板 44は摺動溝 45は巻取り部材 46は棒材 47は索条 50はナット部材回転装置 51は駆動軸 53はガイド装置 55は回転軸 56はカサ歯車 57はソケット 60a〜60cは台車 61は案内レール 62は案内車 63はシリンダ装置 65はシャシー 66はシリンダ装置 70a〜70dはスプロケット 71はチェーン 74は回転軸 76は電動モータ 79はベルト 82はプーリ 83はプーリ 84はベルト 85はシリンダ装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 型枠を構成する分割された上型と下型と
    に個別に形成され且つ両型を組合せたときに上下に近接
    して対向する上型フランジ部と下型フランジ部とのう
    ち、下型フランジ部に少なくとも上下方向に回転可能に
    取付けられ且つ当該下型フランジ部から垂下又はほぼ垂
    下した位置を初期位置として配設された締結部材を、前
    記両フランジ部の突設方向外側から上型フランジ部の上
    面側まで旋回し、更に当該締結部材に螺合されているナ
    ット部材を締付け方向に回転させて、当該締結部材にか
    かる張力で上型と下型との緊締状態を維持する型枠緊締
    装置であって、少なくとも前記締結部材が前記初期位置
    にあるときに前記上型フランジ部と下型フランジ部とを
    互いに近接する方向に押圧する押圧装置と、前記締結部
    材の旋回軌跡に沿って下方から当該締結部材を支持しな
    がら前記初期位置から少なくとも上型フランジ部の上面
    側まで旋回させる旋回装置と、前記旋回装置により上型
    フランジ部の上面側まで旋回された締結部材に対して、
    それに予め螺合されている前記ナット部材を締付け方向
    に回転させるナット部材回転装置とを備えたことを特徴
    とする型枠緊締装置。
  2. 【請求項2】 前記旋回装置は、少なくとも前記締結部
    材の旋回軌跡に沿った摺動溝の形成された基板と、少な
    くとも前記基板から前記締結部材を支持可能な長さを有
    し且つ前記摺動溝に沿って移動可能な棒材と、前記棒材
    に連結された索条と、駆動軸によって回転されることで
    前記索条を前記基板の上方で巻取り可能な巻取り部材と
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の型枠緊締装
    置。
  3. 【請求項3】 前記ナット部材回転装置は、駆動軸の回
    転を回転軸の回転に変換する変換機構と、前記回転軸に
    取付けられ且つ前記ナット部材に嵌合するソケットと、
    これらを昇降する昇降機構とを備えたことを特徴とする
    請求項1又は2に記載の型枠緊締装置。
  4. 【請求項4】 前記ナット部材回転装置には、予め設定
    された所定トルクで前記ナット部材を締付けるトルク制
    限機構を設けたことを特徴とする請求項3に記載の型枠
    緊締装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105773810A (zh) * 2016-04-14 2016-07-20 江苏华光双顺机械制造有限公司 混凝土制品模具用锁紧装置
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