JPH0976130A - ねじ部品締め付け装置 - Google Patents

ねじ部品締め付け装置

Info

Publication number
JPH0976130A
JPH0976130A JP23685495A JP23685495A JPH0976130A JP H0976130 A JPH0976130 A JP H0976130A JP 23685495 A JP23685495 A JP 23685495A JP 23685495 A JP23685495 A JP 23685495A JP H0976130 A JPH0976130 A JP H0976130A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
socket
tightening
shaft
piston rod
shaft member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP23685495A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Kitamura
博 北村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP23685495A priority Critical patent/JPH0976130A/ja
Publication of JPH0976130A publication Critical patent/JPH0976130A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Moulds, Cores, Or Mandrels (AREA)
  • Manufacturing Of Tubular Articles Or Embedded Moulded Articles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】簡易な構成によってねじ部品の自動締め付けが
可能で且つ簡易な機構によって締め付けトルク制限を行
うことを課題としている。 【解決手段】ソケット1と、運動変換機構を構成する軸
部材2及び案内部材3と、エアシリンダ装置4と、その
シリンダ装置4に空気圧を供給する流体圧供給手段5と
を主要素構成とする。ソケット1にラチェット部材7を
介して軸部材2の一端部側が固定され、その軸部材2の
表面に螺旋溝8が形成される。軸部材2の他端部側は案
内部材3に同軸に挿入される。その案内部材3から螺旋
溝8内に向けて突起部24が突設する。案内部材3はピ
ストンロッド30に連結される。シリンダ装置4には、
流体圧供給手段5の空気圧ポンプ41から空気圧が供給
され、その供給される空気圧の最大値がリリーフ弁43
によって規制される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ナットやボルトな
どのねじ部品を所定トルクで締め付けるためのねじ部品
締め付け装置に関し、例えば、コンクリートパイル等の
製品を成型する型枠を緊締するために使用されるねじ部
品を所定トルクで締め付けるのに有効なねじ部品締め付
け装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、コンクリートパイル、ポール、
ヒューム管などの断面円形で所定長さの製品や、U字溝
などの断面非円形の製品を成型するための型枠を構成す
る上型と下型のような二つの型を、対向して組み合わせ
た状態に緊締するために、最も一般的な手法としてねじ
部品による緊締が行われている。これは、上型と下型と
を組み合わせた状態で互いに対向かつ近接する緊締用の
フランジ部を各型に突設し、例えば、両フランジ部の対
向する位置に貫通穴を形成しておく。そして、上型と下
型とを組み合わせた状態で一方の型のフランジ部の貫通
穴から他方の型のフランジ部の貫通穴にボルトなどの締
結部材(ねじ部品)を貫通させ、その突出部にナット
(ねじ部品)を螺合締め付けことで実施される。
【0003】しかしながら、上記成型製品がコンクリー
トパイルのような長尺物品である場合には、このボルト
−ナットの組からなる締め付け箇所が多くなるため、例
えば、これらボルトとナットとの螺合を一々、手締めし
ていたのでは、たとえその締め付けトルクを一定にする
ようにしてもフランジ部そのものに歪みが生じ、これが
型及び型枠にも及んで成型製品の寸法精度が低下してし
まうという問題がある。
【0004】このような問題を回避するために、例え
ば、本出願人が先に提案した特開平4−363211号
公報に記載される型枠緊締装置がある。上記型枠緊締装
置についてより具体的に説明すれば、上記ボルト−ナッ
ト等によるフランジ部の緊締部位の近傍に押圧装置を配
設し、この押圧装置によって、上型と下型との組合せに
よって近接対向している上型フランジ部と下型フランジ
部との前記緊締部位近傍をより近接する方向に押圧して
おき、例えばこの状態で離間しているボルトの頭部とフ
ランジ部との間、或いはナットの座面とフランジ部との
間に、当該緊締部位近傍に予め配設された緊締機構によ
って楔等のロック片を差込み、然る後、前記押圧装置に
よる両フランジ部の押圧を解除すると、両フランジ部自
身の復元性弾性変形によって両フランジ部が離間し、こ
れにより前記ロック片がボルトの頭部とフランジ部との
間、或いはナットの座面とフランジ部との間に緊密に挟
み込まれて上型と下型とが緊締状態となる。従って、前
記成型製品がコンクリートパイルのような長尺ものであ
って、型枠の緊締部位が長手方向に多数必要とされる場
合には、予め前記押圧装置と緊締機構とを多数配設して
おき、それらを同期させて前述のような緊締工程に作動
させることにより、各フランジ部の歪みを回避して成形
製品の寸法精度を確保することができる。ちなみに、前
記公報に記載される前記押圧装置は、特に上型や下型に
固定配設する必要はないが、前記緊締機構については、
少なくとも何れかの型にロック片をスライドさせるため
の機構やその入力装置等を予め配設しておく必要がある
とされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように前記従来の
型枠緊締装置によれば、フランジ部の歪みを回避して成
型製品の寸法精度を確保することができる。しかしなが
ら、実際の型枠緊締装置は従来既存のもの、即ちボルト
−ナットを手締めするために型枠を支持しておくような
ものに改造を加えることも多い。
【0006】ところで、前述のような型枠緊締工程を前
記複数の締結部材緊締部位において均等に実施するため
には、例えば前記押圧装置による両フランジ部の押圧変
形を行いながら、両フランジ部に変形が発生しない程度
にボルト部材やナット部材等のネジ部材を比較的低いト
ルクで安定して締付け、然る後、両フランジ部の押圧変
形を解除して、その復元により締結部材に所定の張力を
付与させるのが理想的となろう。ここで、前記両フラン
ジ部の押圧変形中に各ネジ部材を比較的低いトルクで安
定して締付けるためには、従来であれば、その締付け機
構に、所謂既存のトルクリミッタ等の締付けトルク制限
機構を介装する必要があるが、この種の締付けトルク制
限機構は比較的複雑であったり、或いは高価であったり
するという問題がある。
【0007】本発明は、上記のような問題点に着目して
なされたもので、簡易な構成によってねじ部品の自動締
め付けが可能で且つ簡易な機構によって締め付けトルク
制限を行うことができるねじ部品締め付け装置を提供す
ることを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のうち請求項1に記載したねじ部品締め付け
装置は、ナットやボルト等のねじ部品を所定の締め付け
トルクで締め付けるねじ部品締め付け装置であって、上
記ねじ部品に着脱可能に嵌着するソケットと、供給され
る流体圧によってピストンロッドが往復運動を行うシリ
ンダ装置と、上記ソケットと上記ピストンロッドとの間
に介装されてピストンロッドの往復運動を回転運動に変
換して上記ソケットに伝達する運動変換機構と、流体圧
源から上記シリンダ装置に流体圧を供給する流体路の途
中に介装されて当該流体路の流体圧を所定設定圧に規制
する流体圧規制手段と、を備えることを特徴としてい
る。
【0009】このねじ部品締め付け装置では、流体圧源
から供給される流体圧によってシリンダ装置のピストン
ロッドが往復運動を行うと、当該ピストンロッドの往復
運動が運動変換機構によって回転運動に変換されてソケ
ットに伝達される。そして、ソケットに嵌着されたねじ
部品が、当該ソケットに伝達された回転運動に応じた回
転トルクで締め付けられる。
【0010】このネジ部品に入力される締め付けトルク
は、ソケットの回転運動、即ち、ピストンロッドの往復
運動の際の当該ピストンロッドの押圧力によって決定さ
れるが、この押圧力は、シリンダ装置に供給される流体
圧の大きさによって決定する。このとき、本願発明で
は、上記シリンダ装置に供給される流体圧は、リリーフ
弁などからなる簡易な流体圧規制手段によって規制され
るので、上記ピストンロッドの押圧力、つまりねじ部品
に入力される最大締め付けトルクは、当該流体圧規制手
段のよって設定される所定設定圧に規制される。従っ
て、ねじ部品は、流体圧規制手段の設定圧に応じた締め
付けトルク以下のトルク値で締め付けつけられることに
なる。
【0011】次に、請求項2に記載した発明は、請求項
1に記載された構成に対して、上記ねじ部品を嵌着する
ソケットの嵌着部の軸と上記シリンダ装置のピストンロ
ッドの軸とを同方向に向けて配置すると共に、上記運動
変換機構は、一端部が上記ソケットに固定され当該ソケ
ットの嵌着部の軸と同軸な軸部材と、その軸部材の表面
につる巻き線に沿って形成された螺旋溝と、一端部を上
記ピストンロッドに連結すると共に上記軸部材を軸方向
に相対移動可能に案内する案内部材と、その案内部材か
ら上記螺旋溝内に突出して上記案内部材と軸部材とを当
該螺旋溝に沿って相対移動可能とする突起部とを備える
ことを特徴としている。
【0012】この発明における運動変換機構では、ピス
トンロッドが軸方向に移動すると、そのピストンロッド
に連結した案内部材も同方向に移動する。当該案内部材
がピストンロッドの軸方向に移動すると、案内部材は、
軸部材に対して軸方向に接近又は離隔し、上記案内部材
と軸部材との間に軸方向の相対変位が生じる。このと
き、案内溝から突出する突起の移動の軌跡は螺旋溝に規
制されるために、上記案内部材が軸方向に移動すると、
軸部材は回転する。これによって、ピストンロッドの往
復運動は回転運動に変換されて軸部材に連結されるソケ
ットに伝達される。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、本発明であるねじ部品締め
付け装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実
施の形態のねじ部品締め付け装置は、図1に示すよう
に、ソケット1と、運動変換機構を構成する軸部材2及
び案内部材3と、エアシリンダ装置4と、そのエアシリ
ンダ装置4に流体圧である空気圧を供給する流体圧供給
手段5とを主な要素として構成されている。
【0014】上記ソケット1は、朝顔型のソケットであ
って、図2に示すように、ねじ部品であるナット等6を
同軸に嵌着する略円筒形状の嵌着部1aを備える。その
嵌着部1aは、開口側がやや拡径した形状となっている
ことで、嵌着したナット6に回転トルクを伝達可能であ
るが、当該ナット6を所定の揺動可能な遊びを持って挿
入可能に設定されている。これによって、当該ソケット
1が径方向に多少揺動してもその揺動は吸収されて、ソ
ケット1は、ナット6に対して径方向に無理な負荷を余
り掛けることなく回転力を伝達可能となっている。
【0015】そのソケット1の後端部(上記嵌着部1a
とは反対側)には、後述するラチェット部材7を介し
て、軸部材2の一端部側が固定されている。その軸部材
2は、円柱形状又は円筒形状の部材からなり、上記嵌着
部1aと軸線を同一にして当該ソケット1から突出して
いる。その軸部材2の表面には、その表面に沿って軸方
向移動と軸線の周りの回転角の比が所定の値であるよう
な軌跡である所定のつる巻線に沿って、螺旋状の溝8が
形成されている。上記螺旋状の溝8(螺旋溝)は2条形
成されていて、その2条の螺旋溝8は相互に180度の
位相差を有している。なお、各螺旋溝8は、例えば、そ
のリードを140mm程度に設定し、また、軸部材2表面
を1周半程度周回するように設定される。
【0016】また、上記ラチェット部材7は、軸部材2
の回転のうち一方向のみ(本実施の形態では左方向の回
転のみ)をソケット1に伝達するためのラチェット機構
を構成し、ラチェット12と爪部材13を主な要素とし
て構成されている。ラチェット12は、上記ソケット1
の後端部に一体的に固定され且つ当該ソケット1の嵌着
部1aと軸を同一にして突設している。そのラチェット
12は、ソケット1に固定された固定部9と、その固定
部9と一体になっていると共に上記爪部材13の爪13
bに噛み合う複数の歯14が形成された歯車状のラチェ
ット本体10と、そのラチェット本体10から軸部材2
側に突出するラチェット支持部11とから構成されてい
る。なお、上記ラチェット本体10の各歯14は、図4
に示すように、断面四角形状をしていて、例えば、周方
向に沿って8本設ける(図4では、そのうちの3本のみ
を図示している)。
【0017】また、上記軸部材2の一端面側(ソケット
1側)には、ラチェット本体10側に開口したキャップ
状の第1ケース部材15が固定され、この第1ケース部
材15に筒状の第2ケース部材16が固定されている。
その第2ケース部材16は、上記ラチェット本体10及
びラチェット支持部11の外周側を同軸に覆うように配
置される。そして、上記ラチェット12は、そのラチェ
ット支持部11が上記第2ケース部材16に回転可能に
支持されることで、上記第2ケース部材16、つまり軸
部材2に対して相対回転可能となっている。
【0018】また、上記第2ケース部材16の一部には
爪部材13を挿入するための切欠き部が形成されてい
る。そして、その切欠き部を介して外周側から中心(ラ
チェット本体10)に向けて爪部材13が挿入されてい
る。その爪部材13は、図3に示すように、爪部材本体
13aが円板形状をなし、その下面側が上記ラチェット
本体10に対向し、その爪部材本体13aの下面側に上
記ラチェット12の歯14に噛み合い可能な爪13bが
突設している。その爪13bは、半円板形状の板部材か
ら構成されることで、上記爪部材本体13aの下面との
間に段部13dを形成している。
【0019】これによって、図4に示すように、上記段
部13dが歯14の側面14aに接近する方向(本実施
の形態では左回り)に回転する場合には、上記段部13
dに歯14の側面14aが当接して回転が拘束され、も
って、当該爪部材13とラチェット本体10とは同方向
に共回りをする。逆に、上記段部13dが対向する歯1
4の側面14aから離れる方向(本実施の形態では右回
り)に回転する場合には、爪13bの下面が歯14の角
部や外径面に当接して当該爪部材13を押し上げること
で、爪部材13からラチェット本体10へ回転力は伝達
されない。つまりラチェット本体10は回転しない。
【0020】ここで、上記爪部材13は、後述のコイル
スプリング17によってラチェット本体10に向けて常
に付勢されるようになっている。また、上記爪部材13
を当該爪部材13の中心軸回りに180度回転させる
と、上記爪13bによって形成される段部13dは反対
方向を向いて、爪部材13によるラチェット本体10の
回転を拘束する回転方向が、上記説明と逆になる。
【0021】また、上記爪部材13の本体13a上面中
央には、ばね押え用の円柱形状の突起13cが形成さ
れ、その本体13a上面にコイルスプリング17の一端
部が当接している。そのコイルスプリング17の他端部
は、上記第2ケース部材16の外周側に同軸に嵌着する
円筒状のバネ押え部材18によって押えられている。こ
れによって、上記コイルスプリング17は、上記爪部材
13をラチェット本体10に向けて常に付勢しているこ
ととなり、当該爪部材13は、上下揺動可能な状態でラ
チェット本体10の外周に常に当接している。
【0022】また、上記軸部材2の他端部側は、図5に
示すように、案内部材3に同軸に挿入されている。その
案内部材3は、上記軸部材2の外径よりも内径が大径の
円筒部材20を本体とし、その一端部側(軸部材2側)
の開口部に対して、内径が上記軸部材2の外形とほぼ等
しいドライバナット21が同軸に螺合して固定されてい
る。そして、そのドライバナット21を介して上記軸部
材2の他端部側が円筒部材20内に挿入され、当該ドラ
イバナット21に支持されている。これによって、上記
軸部材2は、上記ドライバナット21によって、軸方向
に相対移動可能に案内されるようになっている。
【0023】また、上記ドライバナット21と円筒部材
20とを共に径方向に貫通する貫通孔22が2個、対向
して開設されている。そして、その貫通孔22に、それ
ぞれこま部材23を嵌挿することで、当該こま部材23
によって上記ドライバナット21が円筒部材20と一体
となっている。その各こま部材23における軸部材2表
面と対向する内面は、当該軸部材2表面に形成されてい
る螺旋溝8にそれぞれ対向可能となっていて、その各こ
ま部材23の内面から上記螺旋溝8内に向けて突起部2
4が突設し、当該突起部24は上記螺旋溝8に沿っての
み移動可能となっている。これによって、軸部材2が案
内部材3のドライバナット21によって軸方向に案内さ
れて軸方向に相対移動する際に、上記一対の突起部8の
軌跡が各螺旋溝8によって規制されることで、当該軸部
材2は、案内部材3に対して相対的に回転しながら軸移
動を行う。
【0024】また、上記案内部材3の円筒部材20の他
端開口部には、キャップ部材25が固定され、そのキャ
ップ部材25によって当該他端開口部が閉塞されてい
る。そして、上記円筒部材20内における軸部材2の端
面と上記キャップ部材25との間に、押出用コイルスプ
リング26が介装されている。この押出用コイルスプリ
ング26は、円筒部材20と同軸に配設されて、案内部
材3内に挿入された軸部材2を押し出す方向に付勢する
ようになっている。なお、27,28は、上記押出用コ
イルスプリング26の各端面側に配設されたバネ座であ
って、その中央部の円筒部27a,28aがバネ押えを
構成する。
【0025】また、上記案内部材3のキャップ部材25
からエアシリンダ装置4側に連結用部材29が突出して
いて、その連結部材29の先端部とエアシリンダ装置4
のピストンロッド30先端部とが、同軸又はほぼ同軸に
配置されてユニバーサルジョイント31によって連結さ
れている。これによって、ピストンロッド30の往復移
動に連動して案内部材3が同方向に往復移動可能となっ
ていると共に上記ユニバーザルジョイント31によって
径方向への揺動が吸収可能となっている。
【0026】また、上記エアシリンダ装置4は、上記図
1に示すように、シリンダチューブ35内がピストン3
2で2室33,34に画成され、その2室33,34に
供給される空気圧によってピストンロッド30が往復運
動するようになっている。その各シリンダ装置4の二つ
の室33,34には、流体圧供給手段5によって交互に
所定の空気圧が供給可能となっている。
【0027】その流体圧供給手段5を説明すると、上記
上記二つの室33,34にそれぞれ流体路の一部を構成
する配管36,37の一端が接続され、その一対の配管
36,37は電磁切換え弁38の出口ポートP1,P2
に個々に接続されている。また、上記電磁切換え弁38
の一方の入口ポートP4に接続された供給配管39の他
端部は、空気圧ポンプ41の吐出口に接続され、当該空
気圧ポンプ41から所定の空気圧が供給されるようにな
っている。また、電磁切換え弁38の他方の入り口ポー
トP3は大気に開放されている。また、上記供給配管3
9の途中から分岐された分岐管42に、圧力制御弁の一
種であるリリーフ弁43が配設されている。このリリー
フ弁43は、流体圧規制手段を構成し、上記供給配管3
9内の空気圧が所定設定圧以上となると開いて上記供給
配管39と大気とを連通して当該供給配管39内が設定
圧以上に上昇しないように規制するものである。
【0028】以上の構成によって、上記流体圧供給手段
5は、空気圧ポンプ41を駆動すると共に上記電磁切換
え弁38を作動させることで、上記シリンダ装置4の2
つの室33,34に交互に空気圧を供給可能となってい
る。更に、そのシリンダ装置4に供給する空気圧の最大
値が上記リリーフ弁43によって規制されている。この
リリーフ弁43の設定圧は、ナット6に入力する最大締
め付けトルクに応じて設定する。
【0029】なお、上記シリンダ装置4のシリンダチュ
ーブ35は所定のフレーム45に固定して、ナット締め
付け作動時の反力を上記フレーム45に取るようにして
おく。次に、上記ねじ部品締め付け装置の作動等につい
て説明する。まず、ソケット1を目的とするねじ部品で
あるナット6外周に嵌着させて回転力を伝達可能とする
(図2参照)。
【0030】そして、電磁切換え弁38が図1に示すよ
うな位置に、つまり、供給配管39が、シリンダ装置4
の一方の室33(この室側が拡大することでピストンロ
ッド30が前進する室側)に連通している状態で、空気
圧ポンプ41を作動する場合を考える。この場合には、
上記一方の室33に空気圧が供給されることで、その空
気圧に応じた押圧力で、ピストンロッド30はソケット
1側に前進し、ユニバーサルジョイント31を介して案
内部材3を軸方向に押圧する。すると、案内部材3は、
ピストンロッド30に押圧されてソケット1側に進み、
相対的に軸部材2は案内部材3に案内されて当該案内部
材3内に挿入されていく。このとき、案内部材3に設け
られた突起部24も相対的にソケット1側に移動する
が、この突起部24の軌跡は軸部材2に形成された螺旋
溝8に規制させるために当該突起部24は螺旋溝8に沿
って前進することなる。このとき、案内部材3側は回転
が規制されているため、軸部材2側が螺旋溝8方向に左
周りに回転しながら、相対的に案内部材3内に挿入され
る。
【0031】即ち、ピストンロッド30から案内部材3
に伝達された軸方向に向かう押圧力は、案内部材3から
突設する突起部24から軸部材2に形成された螺旋溝8
を介して軸部材2に伝達される。このとき、螺旋溝8の
軌跡は軸部材2の軸線から傾いているために、突起部2
4及び螺旋溝8を介して案内部材3から軸部材2に伝達
される軸方向に向かう押圧力は、軸方向への分力と回転
力とに分かれて伝達される。
【0032】このように、案内部材3がソケット1側に
前進すると、軸部材2は、ソケット1側に向かう軸方向
力を受けつつ左周りに回転する。この軸部材2の回転
は、ラチェット部材7の第1及び第2ケース部材15,
16に伝達されて、当該第2ケース部材16も左周りに
軸回転する。すると、この第2ケース部材16内に配置
されている爪部材13も左周りに回転移動して、ラチェ
ット本体10の外周を左周りに公転する(図4中反時計
回りの方向)。すると、当該爪部材13の爪13bの段
部13dが、ラチェット本体10の歯14の側面14a
に当接することで、第2ケース部材16に伝達された回
転力が爪部材13を介してラチェット本体10に伝達さ
れるようになり、当該ラチェット本体10は、爪部材1
3及び第1,第2ケース部材15,16を介して軸部材
2と同軸に共回りを行う。
【0033】このラチェット本体10が回転すること
で、ソケット1が回転し、伝達された回転力によって嵌
着したナット6を左回りに締め付ける。このように、案
内部材3が前進することで軸部材2が案内部材3に案内
されて当該案内部材3内に挿入される動作によって、軸
部材2は、螺旋溝8の軌跡に応じて例えば1回転半だけ
回転し、ナット6を例えば1回転半だけ締め付ける。
【0034】この状態から、電磁切換え弁38を切り換
えると、上記シリンダ装置4の一方の室33は大気開放
されると共に、シリンダ装置4の他方の室34に空気圧
ポンプ41から所定の空気圧が供給される。これによっ
て、ピストンロッド30は後退し、当該ピストンロッド
30に連結している案内部材3もソケット1から離れる
方向に軸移動する。すると、相対的に、押出用コイルス
プリング26によって軸部材2はソケット1側に付勢さ
れ、当該軸部材2は、案内部材3から抜け出る方向に相
対移動するが、案内部材3に設けた突起が螺旋溝8に規
制されるので、当該軸部材2は、右周りに回転しながら
案内部材3から抜け出る方向に移動する。
【0035】ここで、上記のように、案内部材3はソケ
ット1から離れる方向に移動するが、軸部材2が押出コ
イルスプリング26に付勢されてソケット1側に相対移
動することで、ソケット1はナット6から抜けることが
回避されている。上記のように軸部材2が右周りをする
と、軸部材2に連結する第2ケース及び爪部材13も右
周り(図4中時計周り)に回転するが、当該爪部材13
の段部13dはラチェット本体10の歯14側面に当接
することなく、当該歯14の上面側によって外径方向に
押されるだけであるので、当該爪部材13からラチェッ
ト本体10に回転力は伝達されない。つまり、ソケット
1が右周りに回転することが回避される。なお、上記爪
部材13は、コイルスプリング17によってラチェット
本体10側に常に押圧されているので、ラチェット本体
10から離れることはない。
【0036】このように、電磁切換え弁38が複数回、
切換え動作を行い、複数回ピストンロッド30を往復運
動を行うと、ピストンロッド30が前進する度にソケッ
ト1が左周りに、例えば1回転半ずつ回転させてナット
6を締め付ける。このとき、上記締め付けトルクは、シ
リンダ装置4に供給される空気圧に比例するが、この供
給される空気圧は、リリーフ弁43によって設定圧以下
に規制されているので締め付けトルクが所定値以下のト
ルクに制限され、もって、ナット6が過剰に締め付けら
れることが防止される。
【0037】即ち、ピストンロッド30の往復運動を必
要以上行っても、ナット6の締め付けトルクが所定値以
下に設定される。従って、ピストンロッド30の往復移
動回数やストローク量はラフに設定可能となる。このよ
うに、本実施の形態のねじ部品締め付け装置では、空気
圧を利用してシリンダ装置4のピストンロッド30を単
に複数回往復運動させるという簡単な構成によって、ネ
ジ部品の締め付けが行うことができる共に、リリーフ弁
43のような簡単な機構によって締め付けトルクを管理
することができて、締め付け作業を自動化しても、従来
のような所謂トルクリミッタを使用するような複雑なト
ルク制限機構が不要となる。
【0038】また、本実施の形態では、案内部材3や軸
部材2が径方向に揺動しても、ユニバーサルジョイント
31によってその揺動が吸収されると共に、ソケット1
の嵌着部1aに所定の遊びが設けられているので、ネジ
部品に不要な径方向の力が負荷されることを低減するこ
とが可能となっている。なお、上記実施の形態では、往
復運動を回転運動の変換する運動変換機構として軸部材
2に形成した螺旋溝8を使用したものであるが、これに
限定されるものではない。例えば、ラックアンドピニオ
ン機構など、他の周知の運動変換機構を採用しても構わ
ない。
【0039】また、上記実施の形態では、流体圧規制手
段としてリリーフ弁43を使用した例で説明している
が、流体圧規制手段としてはリリーフ弁43に限定され
るものではない。例えば、圧力制御弁であるカットオフ
弁等を使用して供給圧を所定設定圧に規制するようにし
てもよい。また、上記実施の形態では、流体圧規制手段
を空気圧ポンプ41と電磁切換え弁38との間の流体路
に介装しているが、シリンダ装置4と電磁切換え弁38
との間の配管36に介装しても構わない。
【0040】また、切換え弁38として電磁切換え弁3
8を使用しているが、カム機構を使用するなど機械的に
作動する切換え弁38等を使用してもよい。また、上記
実施の形態では、シリンダ装置に供給する流体圧として
空気圧を採用した例で説明しているが、油圧など他の公
知の作動流体圧を採用してもよい。また、上記実施の形
態では、案内部材3に円筒状の部材を採用しているが、
軸部材側を円筒状の部材として案内部材を軸部材内に挿
入可能な構成としてもよい。要は、両者の径方向で対向
可能な表面に、それぞれ螺旋溝及び突起部があればよ
い。また、上記ラチェット機構を構成するラチェット部
材7の構成は、上記構成に限定されず、他の周知の構成
を採用してもよい。また、上記実施の形態では、ラチェ
ット部材7を軸部材2とソケット1との間に介装してい
るが、他の部位に介装してもよい。
【0041】また、上記実施の形態では、ねじ部品とし
てナットを例にして説明しているが、他の周知のねじ部
品でも良く、また、上記軸部材に設ける螺旋溝は、案内
部材がソケット側に移動する際に軸部材が右周りをする
ような軌跡にしても良い。
【0042】
【実施例】以下に、本発明のねじ部品締め付け装置を型
枠緊締装置に展開した一実施例を図面を用いて説明す
る。図6から図8は本実施例の型枠緊締装置の主要部の
全体構成を示す図であり、図1は上方から見た図であ
り、図2は正面から見た図であり、図3は側方から見た
図である。
【0043】同図の50はコンクリート製品,より具体
的にはコンクリートパイルの遠心鋳造用の型枠であっ
て、断面円形の長尺状をなす周知の構造を有し、対向す
る断面半円形の上型52と下型53とにより構成され
る。そして、この断面半円形の上型52及び下型53の
開口端両縁部には、図9に示すように、所謂アングル材
が溶接されて、夫々上型フランジ部54と下型フランジ
部55とが形成されている。より具体的には、上型フラ
ンジ部54は上型52の下端縁部に溶接され、また、下
型フランジ部55は下型53の上端縁部に溶接されて、
両フランジ部54,55は何れも同一方向に突出してい
る。
【0044】従って、前記上型52と下型53とを図示
のように組合せて型枠50を構成すると、前記上型フラ
ンジ部54と下型フランジ部55とが互いに近接して対
向する。ここで、本実施例の型枠50では、前記と同様
にして、図9に明示するように締結部材が取付けられて
いる。この締結部材は、根幹部に、後述するネジ部と同
等又はほぼ同等の太さのアイボルト状のリング部(即
ち、リング部の厚さがネジ部の太さと同等又はほぼ同等
ということになる)56aが形成されたボルト部材56
と、そのネジ部56bに螺合されたナット部材6とで構
成されている。そして、型枠50の長手方向に複数設定
された所望される緊締部位において、当該ボルト部材5
6のリング部56aの厚さより若干広い隙間を開けて対
向するように、前記下型フランジ部55の下面側から下
型53に溶接固定されたブラケット57の間に当該リン
グ部56aを挿入し、両ブラケット57に貫通された貫
通穴の一方から、頭部を備えた図示しないピン8を差し
込み、その先端部を前記リング部56aの内孔から他方
のブラケット57の貫通穴に挿通し、更にその突出部に
クリップリング等の止め輪を係止して当該ピン8が抜け
ないようにしてある。従って、ボルト部材56及びナッ
ト部材6からなる締結部材は、前記フランジ部54,5
5の長手方向に配設されたこのピン8の軸部を回転中心
として上下方向に回転自在に取付けられていることにな
る。なお、前記両ブラケット57の外側端面には規制部
材61が懸渡され、それぞれブラケット57に溶接固定
されている。
【0045】一方、前記ボルト部材56が回転自在に取
り付けられた型枠50の緊締部位においては、上記図9
に明示するように、上型フランジ部54の上面側には薄
型方形の座金59が溶接により固定されている。この座
金59の上側面から下型フランジ部55の下面まで、前
記ボルト部材56を上側フランジ部54及び下型フラン
ジ部55の外側を通って回転させ且つ当該ボルト部材5
6を鉛直に立ち上げることができるように、その障害と
なる部位を切除してなるU字溝60が貫通形成されてい
る。従って、前記ボルト部材56は少なくとも、前記規
制部材61によってそれ以下に旋回できないように重力
加速度によって前記ピン8の軸部を中心とした斜めの規
制された位置を初期位置として、上型フランジ部54及
び下型フランジ部55の突設方向外側を通って鉛直立ち
上げ位置まで回転可能であることになる。
【0046】また、前記ボルト部材56のネジ部56b
には、上記のように予めナット部材6が螺合され、また
上記ネジ部先端部にはナット抜け止め用の止め環62が
嵌合している。ここで、上記ナット部材6が本発明のね
じ部品に相当する。なお、前記ボルト部材56の初期位
置におけるこのナット部材6の螺合位置は、少なくとも
当該ボルト部材56を前記両フランジ部54,5の突設
方向外側から鉛直に立ち上げるときに、前記座金59の
端部を始めとして何れにも干渉することのない位置とし
てある。また、同時に、前記ボルト部材56及びナット
部材6が前記初期位置にある状態で、型枠50を構成す
るために上型52及び下型53を組み合わせたときに、
上側フランジ部54が前記ボルト部材56やナット部材
6に干渉しないように設定してある。
【0047】なお、両フランジ部54,55同士の間又
は型52,53の間には周知のように所定のシールが施
されるが、ここでは図示されていない。また、型枠50
の外周には、当該型枠50を回転させる際の案内となる
リング65が設けられ、また上下の型52,53には型
枠50の長手方向に沿って図に明示されない補強部材が
溶接固定されている。
【0048】一方、本実施例の型枠緊締装置そのもの
は、図6及び図7に示すように前記型枠50を載置可能
な十分な大きさのベッド70を備え、当該ベッド70上
には、前記型枠50の長手方向に複数台の台車71(図
中では一台のみが図示されている)が配設され、その台
車71の夫々は型枠50の径方向,即ち前記上型フラン
ジ部54及び下型フランジ部55の突設方向に移動可能
としてある。
【0049】各台車71は図7及び図8に代表して示す
ように、前記型枠50の径方向,即ち前記上型フランジ
部54及び下型フランジ部55の突設方向に配設された
案内レール81上に、案内車82を介して載置され、も
って当該方向に移動可能としてある。また、各台車71
は、上下に一対の支柱72及び補強部材73を有し、当
該支柱72及び補強部材73によって、横方向に延びる
共通するビーム74を支持している。つまり、ビーム7
4は前記各台車71を連結し且つそれを延長するように
横架されて各台車71に固定されている。なお、各台車
71間は前記ビーム74によって連結されているから、
各台車71を移動させるときには他の台車と連動するよ
うに後述のシリンダ装置83の同期をとらなければなら
ない。
【0050】また、上記ビーム74の上面には、門型の
支柱90が長手方向に所定間隔を開けて複数、立設して
いる。各門型の支柱90の一対の柱部材部分は、円形断
面のガイドバー91を構成し、そのガイドバー91に筒
状のスライダ92が取り付けられている。そのスライダ
92は、上記ガイドバー91に上下方向にのみ移動可能
に規制されて摺動昇降するようになっている。
【0051】また、各門型支柱90の各ガイドバー91
近接位置には、それぞれ昇降用シャフト93が並列に配
設されている。この昇降用シャフト93は、軸を上下に
向けると共に表面に雄ねじが刻設されたネジ棒であっ
て、上端部が、上記門型支柱90の梁部材90aに軸受
を介して回転可能に支持され、且つ、下端部が、上記ビ
ーム74に固定された箱状の取付けフレーム94に対し
て回転可能に軸受を介して支持されている。また、上記
昇降用シャフト93の下端部は上記取付けフレーム94
内に突設していて、その端部には軸を上下に向けたプー
リ95が固定されている。
【0052】また、上記各昇降用シャフト93には、ナ
ット部品からなる昇降用筒部材95が螺合していて、そ
の一対の昇降用筒部材95及び上記一対のスライダ92
は、横方向に延びる第2ビーム96によって連結されて
いる。これによって、上記一対の昇降用シャフト93が
同期をとって同方向に回転することで、上記一対の昇降
用筒部材95は同期を取って昇降し、もって、上記第2
ビーム96は、ガイドバー91に案内されて昇降するよ
うになっている。
【0053】また、各門型支柱90の中央部位置におけ
るビーム74側面には、それぞれ昇降用電動モータ97
が固定されている。その昇降用電動モータ97の出力軸
は軸を上下に向けると共に上方に突出していて、その突
出端部にプーリ98が固定されている。そして、このモ
ータ97のプーリ98と、上記一対の昇降用シャフト9
3下端部に固定さたプーリ95間にベルト99が無端状
に掛け渡されている。これによって、モータの出力軸の
回転がベルト99を介して昇降用シャフト93のプーリ
95に伝達されることで、上記一対の昇降用シャフト9
3は、同期をって昇降可能となっている。即ち、上記第
2ビーム96は、水平状態を維持したまま昇降可能とな
っている。
【0054】また、上記各第2ビーム96には、それぞ
れ複数のねじ部品締め付け装置Tが固定されている。こ
の各ねじ部品締め付け装置Tは、第2ビーム96の長手
方向に沿って所定間隔を開けて配列している。そして各
ねじ部品締め付け装置Tは、軸を上下にした状態で上記
第2ビーム96に固定されることで、ソケット1側が第
2ビーム96から下方に突出した状態に設定されてい
る。ここで、ねじ部品締め付け装置Tの構成は、上記実
施の形態と同様である。なお、図6以降の図中では、各
ねじ部品締め付け装置Tのシリンダ装置4に空気圧を供
給する配管及びポンプ41等の流体圧供給手段5は省略
されている。
【0055】また、前記台車71には、型枠50に対し
て接近したり離間したりするための駆動装置を備えてい
る。この駆動装置は、図7に示す台車71では、その右
側に配設されたシリンダ装置83と、その左側に配設さ
れたガイド装置84とからなる。このうちのシリンダ装
置83は、図10に示すように、その筒体83aの後端
部がベッド70に固定され、ピストンロッド83bの先
端部が各台車71に連結されている。
【0056】一方、前記ガイド装置84は、図8に明示
するように、従来既存の円形断面を有するものであり、
台車71の移動方向に沿ってガイドバー84aが併設さ
れ、このガイドバー84aに緊密に被嵌され且つガイド
バー84aに沿って摺動移動する二つのスライダ84b
が各台車71に連結されている。従って、前記各シリン
ダ装置83のピストンロッド83bを同期をとって伸縮
すると、ビーム74を介して連結された全ての台車71
が連動して型枠50に近接したり離隔したりする方向に
移動される。
【0057】一方、前記ビーム74のうち、前記ボルト
部材56による各型枠緊締部位の中間に相当する位置の
夫々に押圧装置100が備えられている。これらの押圧
装置100は、図11に明示するように、前記上型フラ
ンジ部54及び下型フランジ部55の上下に夫々両端部
31b,31aが個別に臨むC型フレーム101のう
ち、その開口部とは反対側の背面部に溶接固定され且つ
当該C型フレーム101から前記ビーム74の上下に個
別に臨むブラケット102が、それら及び前記ビーム7
4を貫通する縦杆103を介して当該ビーム74に対し
て昇降自在に支持されている。このうち、縦杆103の
上下には個別のネジ部が形成されており、前記ブラケッ
ト102の上下端部を上下に貫通したネジ部の突出部
に、所謂ダブルナット104を螺合固定して前記C型フ
レーム101の昇降量を規制している。そして、この縦
杆103のうち、前記ビーム74とブラケット102の
上端部との間には伸設されたバネ(以下、上方バネとも
称する)105bが外巻されており、当該ブラケット1
02の下端部とビーム74との間には縮設されたバネ
(以下、下方バネとも称する)105aが外巻されてい
る。
【0058】前記C型フレーム101には、その下端部
にシリンダ装置106の外筒106aが固定され、その
ピストンロッド106bの先端部が、当該C型フレーム
101の上端部下面に向けて進退するように構成されて
いる。従って、図11に実線で示すように、このC型フ
レーム101の上下端部101b,101aが前記上型
フランジ部54及び下型フランジ部55の上下に夫々独
立して臨んでいる状態で、前記シリンダ装置106のピ
ストンロッド106bを伸延し、その先端部が同図に二
点鎖線で示すように下型フランジ部55の下側面に当接
し更にそれを押圧すると、その反力が前記ブラケット1
02の上端部とビーム74との間で伸延している上方バ
ネ35bの弾性力に抗して、C型フレーム101をブラ
ケット102ごと下方に押し下げ、これに伴って当該上
方バネ35bは収縮し同時にブラケット102の下端部
とビーム74との間の下方バネ35aは伸延するが、や
がて同図に二点鎖線で示すようにC型フレーム101の
上端部31aの下面が上型フランジ部54の上面に当接
し、更にシリンダ装置106によって押圧力が高まると
上型フランジ部54と下型フランジ部55とがやや弾性
変形し、両者の距離,より具体的には前記締結部材であ
るボルト部材56を枢着するピン8の軸部と前記座金5
9の上側座面との距離が短くなる。ここで、前記シリン
ダ装置106による押圧力とこれらの弾性変形量とは互
いにリニアな関係にあり、ここでは前記シリンダ装置1
06による押圧力(即ち、シリンダ装置4に供給される
一般的な流体圧)は、この押圧力が付与されている時点
で、前記締結部材であるボルト部材56を上方に旋回さ
せたときに前記上型フランジ部54に溶接固定された座
金59の座面上方に、前記ナット部材6の座面がスムー
ズに旋回できる程度に設定してある。なお、前記下方バ
ネ35aは、この押圧装置100が前記と逆の手順で動
作されるときなどにC型フレームの動きをスムーズにす
るためなどの役割を担う。なお、前記押圧装置100側
の前記ビーム74とブラケット102との間には、ブラ
ケット102を補強したり当該ブラケット102の動作
を補助したりするための図示しないブロックを、当該ビ
ーム74から突設させてもよい。
【0059】次に、前記ねじ部品材締め付け装置Tを備
えた上記型枠緊締装置の作用などについて、図面を用い
ながら説明する。まず、初期条件として、前述のように
締結部材であるボルト部材56が前記垂直立ち上げ位置
から重力加速度により前記ピン8の軸部を中心として下
方に回転している状態で、前記昇降用電動モータ97を
駆動して昇降用筒部材95を昇降させて、ねじ部品締め
付け装置Tのソケット1を、ナット部材6及びボルト部
材56を含む各型枠緊締部位から十分に後方に離間して
おく(図8を参照)。
【0060】そして、シリンダ装置83を駆動して台車
71を型枠側に接近させる(図12を参照)。続いて、
前記押圧装置100によって上型フランジ部54と下型
フランジ部55とを押圧して、当該ボルト部材56が枢
着されているピン8の軸部と上型フランジ部54の座金
59の座面との距離を短縮しておく。次に、図示しない
公知の機構によって、上記当該ボルト部材56を上方に
旋回させて鉛直に立ち上げる。例えば、上記ボルト部材
の上端部を型枠側に押すような機構を設けておく。
【0061】次に、チョッピング制御を用いるなどして
前記昇降用電動モータ97を比較的低速で回転させ、こ
れによって各プーリ95,98を比較的低速で回転させ
ることで、昇降用筒部材95即ち第2ビーム96を低速
で降下させて、上記ソケット1を上下型フランジ部5
4,5側に近接させ、当該ソケット1をナット部材6に
上方から嵌着する。
【0062】次に、ねじ部品締め付け装置Tの図示しな
いポンプ41及び電磁切換え弁38を作動させて、シリ
ンダ装置4のピストンロッド30を複数回、例えば、8
回往復運動させる。すると、上記実施の形態で説明した
ように、ピストンロッド30が前進する度にナット部材
6が締め付けらる。このとき、リリーフ弁43の設定圧
力に応じた締め付けトルク以上の締め付けトルクがナッ
ト部材6に入力されないので、上記シリンダ装置4のピ
ストンロッド30を必要回数以上に往復移動させても、
上記リリーフ弁43の設定圧によって締め付けトルクが
制限されて過剰に締め付けられることが回避される。
【0063】このように、前記型枠50の両フランジ部
54,55の長手方向に配設された全ての緊締部位のナ
ット部材6を設定締め付けトルクで締め付けたら、上記
昇降用電動モータ97を駆動して上記各ねじ部品締め付
け装置Tを上方に退避させる。この状態で、前記押圧装
置100による上型フランジ部54と下型フランジ部5
5との押圧を解除し、これにより両フランジ部54,5
5自身の復元性弾性変形によって両フランジ部54,5
5間の距離が伸長するため、前記ボルト部材56を枢着
しているピン8の軸部と前記座金59との距離が伸長し
或いは伸長しようとし、これに伴って当該座金59の座
面とナット部材6の座面とが緊密に係合し、同時に前記
ボルト部材56には両フランジ部54,55自身の復元
性弾性力が張力として作用するために、上型と下型とが
緊締状態になる。
【0064】そして、この一連の型枠緊締工程は、型枠
50の両フランジ部54,55の長手方向に並べて配設
された前記ねじ部品締め付け装置Tが、一連に且つ同期
をとって実施すると、緊締されるフランジ部54,55
間に歪みが生じることがなく、本実施例のコンクリート
パイルのような長尺物品を成形する場合にも寸法精度を
確保することができる。また、前述のように特にコンク
リートパイル用型枠のような長尺もので発生し易い各緊
締部位,つまりボルト及びナットの位置精度が、それら
が並べて配設されている両フランジ部54,55の長手
方向に良好でない場合にも、全ての締結部材,つまりネ
ジ部材を所定のトルクで締付けることが可能となる。
【0065】なお、上記実施例では、第2ビーム96を
昇降用シャフト93等からなるネジ機構によって昇降さ
せているが、これに限定されるものではなく、シリンダ
装置など他の周知の昇降駆動機構を採用しても構わな
い。又は、ビーム74自体を昇降させるように構成して
も良い
【0066】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のねじ部品
締め付け装置によれば、従来のような既存の複雑且つ高
価な締付けトルク制限機構を用いることなく、リリーフ
弁等の流体圧力を規制する簡単な流体圧規制手段によっ
て締め付けトルクを容易に管理でき、また、シリンダ装
置のピストンロッドを往復移動させるだけでねじ部品の
締め付けを行うことができるので締め付け機構の構成が
簡易となると共に、上記流体圧規制手段によって締め付
けトルクが制限されるので、ピストンロッドの往復運動
の回数やストローク量などをラフに設定可能となる。こ
のように、簡単な構成によって、雄ねじ部品の頭部やナ
ット等のねじ部品に対して安定した締付けを実施するこ
とができるという効果がある。
【0067】このとき、請求項2を採用することで、簡
易な機構によって運動変換機構を実現可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るねじ部品締め付け装
置を示す全体概要図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るソケット及び軸部材
を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る爪部材を示す図であ
り、(a)はその平面図、(b)は側面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係るラチェット機構を説
明する図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る案内部材及び案内部
材と軸部材との関係を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態に係るねじ部品締め付け装
置を型枠緊締装置に展開した一実施例の上方から見た全
体構成図である。
【図7】本発明の実施の形態に係るねじ部品締め付け装
置を型枠緊締装置に展開した一実施例の正面から見た全
体構成図である。
【図8】図6及び図7の側面詳細図である。
【図9】型枠に設けられた緊締機構の一例を示す説明図
である。
【図10】台車を駆動するシリンダ装置を説明する部分
側面図である。
【図11】図1の型枠緊締装置に設けられた押圧装置の
一例を示す説明図である。
【図12】台車を型枠に近づけた状態を示す側面図であ
る。
【符号の説明】 T ねじ部品締め付け装置 1 ソケット 2 軸部材 3 案内部材 4 エアシリンダ装置 5 流体圧供給手段 6 ナット(ねじ部品) 7 ラチェット部材 8 螺旋溝 24 突起部 26 押出用コイルスプリング 30 ピストンロッド 31 ユニバーサルジョイント 36,37,39 配管(流体路) 38 電磁切換え弁 41 空気圧ポンプ(流体圧源) 43 リリーフ弁(流体圧規制手段) 50 型枠 54 上型フランジ部 55 下型フランジ部 56 ボルト部材 71 台車 91 ガイドバー 92 スライダ 93 昇降用シャフト 95 昇降用筒部材 96 第2ビーム 97 昇降用電気モータ 99 ベルト 100 押圧手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ナットやボルト等のねじ部品を所定の締
    め付けトルクで締め付けるねじ部品締め付け装置であっ
    て、上記ねじ部品に着脱可能に嵌着するソケットと、供
    給される流体圧によってピストンロッドが往復運動を行
    うシリンダ装置と、上記ソケットと上記ピストンロッド
    との間に介装されてピストンロッドの往復運動を回転運
    動に変換して上記ソケットに伝達する運動変換機構と、
    流体圧源から上記シリンダ装置に流体圧を供給する流体
    路の途中に介装されて当該流体路の流体圧を所定設定圧
    に規制する流体圧規制手段と、を備えることを特徴とす
    るねじ部品締め付け装置。
  2. 【請求項2】 上記ねじ部品を嵌着するソケットの嵌着
    部の軸と上記シリンダ装置のピストンロッドの軸とを同
    方向に向けて配置すると共に、上記運動変換機構は、一
    端部が上記ソケットに固定され当該ソケットの嵌着部の
    軸と同軸な軸部材と、その軸部材の表面につる巻き線に
    沿って形成された螺旋溝と、一端部を上記ピストンロッ
    ドに連結すると共に上記軸部材を軸方向に相対移動可能
    に案内する案内部材と、その案内部材から上記螺旋溝内
    に突出して上記案内部材と軸部材とを当該螺旋溝に沿っ
    て相対移動可能とする突起部とを備えることを特徴とす
    る請求項1に記載されたねじ部品締め付け装置。
JP23685495A 1995-09-14 1995-09-14 ねじ部品締め付け装置 Pending JPH0976130A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23685495A JPH0976130A (ja) 1995-09-14 1995-09-14 ねじ部品締め付け装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23685495A JPH0976130A (ja) 1995-09-14 1995-09-14 ねじ部品締め付け装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0976130A true JPH0976130A (ja) 1997-03-25

Family

ID=17006793

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23685495A Pending JPH0976130A (ja) 1995-09-14 1995-09-14 ねじ部品締め付け装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0976130A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005118458A1 (ja) * 2004-06-03 2005-12-15 Toyo Seikan Kaisha, Ltd. キャッパーヘッド
JP2006272428A (ja) * 2005-03-30 2006-10-12 Japan Drive-It Co Ltd スタッド溶接ガン
JP2008093792A (ja) * 2006-10-12 2008-04-24 Kurashiki Kako Co Ltd 自動締め付け装置
CN103659250A (zh) * 2012-09-25 2014-03-26 上海电装燃油喷射有限公司 柴油机燃油喷射泵的前壳部件和泵体的联接装配方法
CN110497189A (zh) * 2019-08-27 2019-11-26 深圳市铤创利电子科技有限公司 一种自动锁螺丝机设备
CN110711778A (zh) * 2019-10-17 2020-01-21 浙江纺织服装职业技术学院 一种用于穿孔机热钢棒自动上料的气缸装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005118458A1 (ja) * 2004-06-03 2005-12-15 Toyo Seikan Kaisha, Ltd. キャッパーヘッド
US7647746B2 (en) 2004-06-03 2010-01-19 Toyo Seikan Kaisha, Ltd. Capper head
JP2006272428A (ja) * 2005-03-30 2006-10-12 Japan Drive-It Co Ltd スタッド溶接ガン
JP2008093792A (ja) * 2006-10-12 2008-04-24 Kurashiki Kako Co Ltd 自動締め付け装置
CN103659250A (zh) * 2012-09-25 2014-03-26 上海电装燃油喷射有限公司 柴油机燃油喷射泵的前壳部件和泵体的联接装配方法
CN110497189A (zh) * 2019-08-27 2019-11-26 深圳市铤创利电子科技有限公司 一种自动锁螺丝机设备
CN110711778A (zh) * 2019-10-17 2020-01-21 浙江纺织服装职业技术学院 一种用于穿孔机热钢棒自动上料的气缸装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7921689B2 (en) Pneumatic biasing of a linear actuator and implementations thereof
US7429169B2 (en) Clamping apparatus and molding machine
EP1354689B1 (en) Hydraulic clamping device for moulding machines
CN101905264A (zh) 用于压力机的液压精密冲裁头及其进给方法
JPH0976130A (ja) ねじ部品締め付け装置
JP3227440B2 (ja) 加圧装置
JP2000246777A (ja) 電動式型締装置
US9908171B2 (en) Linkage press machine
JP3917480B2 (ja) 型締装置およびその作動方法
CN106077319A (zh) 一种旋转式扩口机
JP4048671B2 (ja) 型締装置の制御方法および加圧機構
US5761994A (en) Multi-slide mechanical press with phase difference
KR101530820B1 (ko) 호스밴드용 롤링기구
JPS5945460B2 (ja) 多連型締装置
JPH0113407B2 (ja)
JPH01216806A (ja) ボルト自動締緩装置及び締緩方法
US20230405894A1 (en) Multi-mold block drive device and injection molding machine having the multi-mold block drive device
JP2003136572A (ja) 型締装置
JPS62124062A (ja) 加圧成形用型締装置
JPH0938929A (ja) 型枠緊締装置
JP2003205538A (ja) 射出成形機の型締装置及び型締制御方法
JP2001212828A (ja) 型締装置
JPH1133796A (ja) プレス機械のダイハイト調節装置
JPS6264520A (ja) 電動式型締装置
CN117300042A (zh) 一种锻压面可调式模具锻压装置及其锻压方法