JPH0938770A - 固定管の周継ぎ手形成方法 - Google Patents

固定管の周継ぎ手形成方法

Info

Publication number
JPH0938770A
JPH0938770A JP20995995A JP20995995A JPH0938770A JP H0938770 A JPH0938770 A JP H0938770A JP 20995995 A JP20995995 A JP 20995995A JP 20995995 A JP20995995 A JP 20995995A JP H0938770 A JPH0938770 A JP H0938770A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
welding
pipe
butt
forming
steel pipes
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP20995995A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Iwamoto
博之 岩本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chiyoda Corp
Chiyoda Chemical Engineering and Construction Co Ltd
Original Assignee
Chiyoda Corp
Chiyoda Chemical Engineering and Construction Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chiyoda Corp, Chiyoda Chemical Engineering and Construction Co Ltd filed Critical Chiyoda Corp
Priority to JP20995995A priority Critical patent/JPH0938770A/ja
Publication of JPH0938770A publication Critical patent/JPH0938770A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Arc Welding In General (AREA)
  • Butt Welding And Welding Of Specific Article (AREA)
  • Arc Welding Control (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 固定管の周継ぎ手を全周にわたり良好な溶接
品質で形成できる方法を提供する。 【解決手段】 固定管の周継ぎ手の本形成方法は、固定
した大径鋼管の突き合わせ周継ぎ手を形成する際、両鋼
管の突き合わせ部の内面又は外面のいずれか一方に開先
加工を施し、溶接電流を80Hzから120Hzの周期
でパルス化した方式でプラズマアーク溶接法により溶接
を行って、開先部を埋める。次いで、他方の面から両鋼
管の突き合わせ部に対して非消耗電極式溶接法により溶
接を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転不可能な固定
した大径の鋼管、例えばパイプラインの突き合わせ周継
ぎ手形成方法に関し、更に詳細には高い溶接作業能率で
固定した大径の鋼管の突き合わせ周継ぎ手を形成する方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、回転不可能な固定した大径の鋼
管、例えばパイプラインの突き合わせ周継ぎ手は、突き
合わせ部の外面に開先加工を施し、溶接作業者が溶接姿
勢に応じて溶接条件を適宜変更しながら管の外方から手
溶接又は半自動溶接を行うことにより形成されて来た。
しかしながら、このような方法では、良好な裏波と欠陥
の無い溶接品質を周継ぎ手全周にわたり均一に得ること
は実際的には難しい。そこで、このような回転出来ない
大径の鋼管の周継ぎ手を形成する方法として、鋼管の内
面と外面の双方から溶接する方式が提案されている。提
案されている方式では、管の内面の溶接は、主として、
消耗電極式アーク溶接法により行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、消耗電極式ア
ーク溶接法を用いた場合、アーク現象が溶接姿勢により
著しく影響を受けるために、溶接の進行に伴い溶接姿勢
が変化するいわゆる全姿勢溶接を行うには、その変化す
る溶接姿勢に適した溶接条件を選択することが技術的に
極めて難しい。しかも、溶融池の状態を観察しながら溶
接を行わないと、欠陥のない溶接品質を得ることが難し
いために、溶接作業者が管内部に入って溶接部を見なが
ら溶接を行うことが望ましいが、管径の関係から実際に
はそれを実行することが難しい場合が多い。特に、ステ
ンレス鋼の溶接を消耗電極式アーク溶接法により行うこ
とは、技術的に困難であった。
【0004】そこで、本発明の目的は、固定管の周継ぎ
手を全周にわたり良好な溶接品質で形成できる方法を提
供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、管の外面又
は内面のいずれか一方の面からだけの溶接では、周継ぎ
手の全周にわたって良好な裏波を形成することが困難で
あると考え、円筒形圧力容器の周継ぎ手を形成する際に
用いられるような両面溶接方法を採用することに着目
し、更に消耗電極式アーク溶接法に代えて、非消耗電極
式溶接法とプラズマアーク溶接法とを組み合わせること
を考えた。
【0006】ところで、プラズマアーク溶接法は、プラ
ズマジェット(気流)が保有するエネルギーを溶接熱源
として利用する溶接方法であるから、プラズマジェット
直下の溶融池には常に強い気流が吹きつけられ、溶融池
に対する重力とプラズマジェットの影響が溶接姿勢によ
り異なるので、溶接姿勢が異なると溶接条件を変化させ
ることが必要である。例えば、溶接姿勢が下向きの場合
及び上向きの場合では、溶融池に働く重力の方向が溶接
線と直角であるため、溶融した金属が重力によって溶接
線方向に流動することはなく、安定した溶融池が形成さ
れる。しかし、立向き姿勢の場合、溶融池が溶接線方向
に流動するため、溶融池が不安定となる。この現象は、
上進溶接の場合に特に著しい。そこで、本発明者は、種
々の溶接実験を繰り返した結果、溶接電流を80Hzか
ら120Hzの周期でパルス化することにより、下進溶
接において良好な裏波を得ることができることは勿論、
上進溶接でも溶融池の保持を可能とし、それにより良好
な裏波を得ることができた。それは、限界電流値以上の
高い電流強度の電流をパルスで流し、パスルの間で低い
電流強度の電流をベース電流として流すことにより、母
材の溶け込みを確保し、かつ過大な入熱を避けて全姿勢
溶接における溶滴落下を防止することができるからであ
る。
【0007】上記目的を達成するために、上述の実験に
基づき、固定した大径鋼管の突き合わせ周継ぎ手を形成
する際、両鋼管の突き合わせ部の内面及び外面の少なく
ともいずれか一方に開先加工を施した後に、両鋼管の突
き合わせ部を突き合わせ、80Hzから120Hzの周
期でパルス化した溶接電流を通電しつつ、突き合わせ部
の開先加工した面に溶接をプラズマアーク溶接法により
行って、開先部を埋め、次いで、他方の面から両鋼管の
突き合わせ部に溶接を非消耗電極式溶接法により施すこ
とを特徴としている。
【0008】両面溶接法を採用することにより、開先の
目違いが生じていても、良好な溶接品質の周継ぎ手を形
成できる。また、プラズマアーク溶接法を採用すること
により、良好な裏波を実現し、かつ溶接の作業能率を向
上させることができる。本発明で溶接電流を80Hzか
ら120Hzの周期でパルス化したのは、80Hz以下
及び120Hz以上では連続したビート形成が困難であ
るからである。他方の面の溶接には、非消耗電極式溶接
法、例えばプラズマアーク溶接法、ホットワイヤ式TI
G自動溶接法を採用することにより、消耗電極式アーク
溶接法では得ることが出来ない高品質の溶接金属部を得
ることができる。
【0009】本発明の好適な実施態様は、固定した大径
鋼管の突き合わせ周継ぎ手を形成する際、両鋼管の突き
合わせ部の管内側に開先加工を施した後に、両鋼管の突
き合わせ部を突き合わせ、先ず、80Hzから120H
zの周期でパルス化した溶接電流を通電しつつ、プラズ
マアーク溶接法により両鋼管の突き合わせ部を管内側か
ら溶接して、開先部を埋め、次いで、ホットワイヤ式T
IG自動溶接法により管外側から両鋼管の突き合わせ部
に溶接を施すことを特徴としている。
【0010】ホットワイヤ式TIG自動溶接法とは、送
給するワイヤを加熱して溶着速度を上げるようにした既
知の自動溶接方法である。TIG溶接法は、ステンレス
鋼を始めとする高合金材料を溶接する上で、溶接欠陥の
発生率が低く、高品質の溶接継ぎ手を得ることができる
ものの、アークの熱エネルギーの一部が送給されるワイ
ヤを加熱するために消費されるので、溶着速度(単位時
間当たりに溶接される金属量)が低くなると言う欠点が
ある。ホットワイヤ式TIG自動溶接方法は、かかる欠
点を解消して溶着速度を高くした自動溶接方法である。
【0011】本発明方法は、大径の鋼管、特に大径のオ
ーステナイト系のステンレス鋼管の周継ぎ手形成に好適
に適用できる。
【0012】
【実施例】以下、添付図面を参照し、実施例に基づいて
本発明をより詳細に説明する。図1は本発明に係る固定
管の周継ぎ手形成方法(以下、簡単に本発明方法と言
う)の一例を実施している様子を示す管の横断面図であ
る。図2は本発明方法を実施する際の開先の形状の一例
を示す管壁の断面図及び図3は本発明方法の溶接過程を
示す模式的断面図である。
【0013】本発明に係る固定管の周継ぎ手形成方法
は、先ず、管12Aと管12Bとを突き合わせ、次い
で、図2に示すように、機械加工によりθが70°〜9
0°のV型開先を突き合わせ部の管内側に形成する。次
に、管12A、Bの突き合わせ部の管内側にプラズマア
ーク溶接装置(図示せず)のプラズマ溶接トーチ14を
配置し、管12A、Bの突き合わせ部に沿って周方向に
図1で見て時計回り又は反時計周りに継続して走行させ
ながら、80Hzから120Hzの範囲でパルス化した
溶接電流をプラズマアーク溶接装置に通電しつつ、プラ
ズマアーク溶接を行って、溶接金属でV型開先部を埋め
る。継続走行に代えて振り分け上進溶接、或いは振り分
け下進溶接を施しても良いが、振り分け上進溶接及び振
り分け下進溶接では、溶接終点から溶接始点にプラズマ
溶接トーチを移動させる労力及び時間が必要となるの
で、継続走行の方が作業能率が高い。次いで、図1に示
すように、ホットワイヤ式TIG自動溶接装置(図示せ
ず)のTIGトーチ16により、振り分け上進溶接を行
う。
【0014】実験例 本発明方法を評価するために、次のような条件でオース
テナイト系のステンレス鋼(SUS304)製の呼び径
36インチで肉厚7mmの管を数か所で周継ぎ手溶接を行
い、長尺の管を形成した。 1)V型開先の形状(図4参照) 角度θ :90 ° ギャップGの間隔 :殆どなし ルート部L1 の厚さ :4mm 拡開部L2 の厚さ :3mm 2)使用したプラズマアーク溶接装置の操作条件 溶接用電流 : (図5参照) パルスの周期 :100Hz ピーク電流値 :160〜180A 平均電流値 :150〜170A 限界電流値 :140〜160A プラズマ溶接トーチの走行速度:約300mm/min 溶接層数 :1層(図6参照)
【0015】 3)使用したホットワイヤ式TIG自動溶接装置の操作
条件 使用ワイヤ :直径1.0mm 溶接用電流値 :120〜140A 加熱用電流値 :20A以下 ワイヤ送給速度 :約100cm/min TIGトーチの走行速度:約10cm/min 溶接層数 :2層(図6参照)
【0016】接合した周継ぎ手を全数目視検査した結
果、管の接合部の内側には良好な裏波が各周継ぎ手の全
周にわたり形成されていた。また各周継ぎ手の全周につ
いてX線写真を撮影して溶接内部欠陥の有無を検査した
ところ、欠陥の発生はなく、極めて良好な周継ぎ手を得
ることができた。また、試験片を採取して、引っ張り強
度及び曲げ強度を試験したところ、良好な試験結果を得
た。
【0017】
【発明の効果】本発明方法によれば、固定した大径鋼管
の突き合わせ部の内面又は外面のいずれか一方に開先加
工を施し、80Hzから120Hzの周期でパルス化し
た溶接電流を通電しつつプラズマアーク溶接法により溶
接を行って、開先部を埋め、他方の面から両鋼管の突き
合わせ部に対して非消耗電極式溶接法により溶接を行う
ことにより、全周にわたり良好な溶接品質を有する、固
定管の突き合わせ周継ぎ手を高い作業能率で形成するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る固定管の周継ぎ手形成方法の一例
を実施している様子を示す管の横断面図である。
【図2】本発明方法を実施する際の開先の形状の一例を
示す管壁の断面図である。
【図3】図3(a)及び(b)は、それぞれ本発明方法
による溶接過程を示す模式的断面図である。
【図4】実験例の開先形状を示す管壁の断面図である。
【図5】パルス化された溶接用電流の電流値と時間の関
係を示すグラフである。
【図6】実験例の溶接構造を示す模式的断面図である。
【符号の説明】
12A、B 接合する管 14 プラズマ溶接トーチ 16 TIGトーチ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定した大径鋼管の突き合わせ周継ぎ手
    を形成する際、 両鋼管の突き合わせ部の内面及び外面の少なくともいず
    れか一方に開先加工を施した後に、両鋼管の突き合わせ
    部を突き合わせ、 80Hzから120Hzの周期でパルス化した溶接電流
    を通電しつつ、突き合わせ部の開先加工した面に溶接を
    プラズマアーク溶接法により行って、開先部を埋め、 次いで、他方の面から両鋼管の突き合わせ部に溶接を非
    消耗電極式溶接法により施すことを特徴とする固定管の
    周継ぎ手形成方法
  2. 【請求項2】 固定した大径鋼管の突き合わせ周継ぎ手
    を形成する際、 両鋼管の突き合わせ部の管内側に開先加工を施した後
    に、両鋼管の突き合わせ部を突き合わせ、 先ず、80Hzから120Hzの周期でパルス化した溶
    接電流を通電しつつ、プラズマアーク溶接法により両鋼
    管の突き合わせ部を管内側から溶接して、開先部を埋
    め、 次いで、ホットワイヤ式TIG自動溶接法により管外側
    から両鋼管の突き合わせ部に溶接を施すことを特徴とす
    る固定管の周継ぎ手形成方法。
  3. 【請求項3】 前記鋼管が、オーステナイト系のステン
    レス鋼管であることを特徴とする請求項1又は2に記載
    の固定管の周継ぎ手形成方法。
JP20995995A 1995-07-26 1995-07-26 固定管の周継ぎ手形成方法 Pending JPH0938770A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20995995A JPH0938770A (ja) 1995-07-26 1995-07-26 固定管の周継ぎ手形成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20995995A JPH0938770A (ja) 1995-07-26 1995-07-26 固定管の周継ぎ手形成方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0938770A true JPH0938770A (ja) 1997-02-10

Family

ID=16581510

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20995995A Pending JPH0938770A (ja) 1995-07-26 1995-07-26 固定管の周継ぎ手形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0938770A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109014511A (zh) * 2018-09-29 2018-12-18 南京奥特电气股份有限公司 一种热丝脉冲氩弧h-p-tig自动焊方法
JP2021171791A (ja) * 2020-04-23 2021-11-01 日鉄エンジニアリング株式会社 厚金属基材表面への薄金属シートの溶接方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109014511A (zh) * 2018-09-29 2018-12-18 南京奥特电气股份有限公司 一种热丝脉冲氩弧h-p-tig自动焊方法
JP2021171791A (ja) * 2020-04-23 2021-11-01 日鉄エンジニアリング株式会社 厚金属基材表面への薄金属シートの溶接方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2011058420A1 (en) Method of pulse arc welding root pass of a butt weld joint
US6781083B1 (en) Weld overlay system
WO2014122789A1 (ja) 厚鋼板の多電極エレクトロガスアーク溶接方法、及び、鋼管の多電極エレクトロガスアーク円周溶接方法
CN108890092B (zh) 熔化极mag焊焊接管板单面焊双面成型的方法
Majumdar Underwater welding-present status and future scope
US5711474A (en) Method and apparatus for welding tubular members
CN105195866B (zh) 一种双金属复合管的管端全自动根焊方法
JPH0938770A (ja) 固定管の周継ぎ手形成方法
US6858813B1 (en) Weld overlay system
JPH09234563A (ja) 固定管の周継ぎ手形成方法
JPH0871755A (ja) アルミニウム合金部材の突合せ片側溶接方法
JPS60154875A (ja) Uoe鋼管の縦シ−ム溶接法
JP2833279B2 (ja) 鋼管の溶接方法
JPH0919767A (ja) 固定管の周継ぎ手接合方法
JP2010125490A (ja) I型継手の溶接方法及びそのi型溶接継手並びにそれを用いた溶接構造物
JP2001179441A (ja) 鋼管自動溶接方法
Alagesan et al. Optimization of welding cycle time by establishing full GMAW process (STT and P-GMAW) through a newly designed semi-automatic welding positioner
JPH0353068B2 (ja)
RU2697754C1 (ru) Способ бездефектной гибридной лазерно-дуговой сварки толстостенных стыковых соединений
WO2021167498A1 (ru) Способ лазерной сварки соединений трубопроводов
RU2668621C1 (ru) Способ устранения дефекта сварного шва трубной сформованной заготовки, выполненного с использованием лазера
CN118832262A (en) Non-isolation layer welding method for dissimilar metal of low alloy steel connecting pipe and stainless steel safety end
Dave et al. Comparative Analysis of Regulated Metal Deposition (RMD) and Flux-Cored Arc Welding (FCAW) on 316LN Stainless Steel: Effects of Welding Parameters on Weld Bead Characteristics
JP2006205183A (ja) ステンレス鋼の多層盛溶接構造
JPS58163574A (ja) 溶接方法及び溶接装置