JPH093875A - 杭の継手構造 - Google Patents
杭の継手構造Info
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- JPH093875A JPH093875A JP15583295A JP15583295A JPH093875A JP H093875 A JPH093875 A JP H093875A JP 15583295 A JP15583295 A JP 15583295A JP 15583295 A JP15583295 A JP 15583295A JP H093875 A JPH093875 A JP H093875A
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- joint
- hole
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 上杭と下杭との接合が容易で、曲げ耐力、圧
縮耐力及び引張耐力に優れた杭の継手構造を得ること。 【構成】 第1の杭1の杭端部に杭1より小径の突出部
5及び突出部5の頂部又は基部にねじ部6を有する第1
の継手部3を設けると共に、第2の杭2の杭端部に第1
の継手部3の突出部5が嵌入する穴部8及び穴部8の頂
部又は開口部に第1の継手部3のねじ部6と螺合するね
じ部9を有する第2の継手部7を設けた。
縮耐力及び引張耐力に優れた杭の継手構造を得ること。 【構成】 第1の杭1の杭端部に杭1より小径の突出部
5及び突出部5の頂部又は基部にねじ部6を有する第1
の継手部3を設けると共に、第2の杭2の杭端部に第1
の継手部3の突出部5が嵌入する穴部8及び穴部8の頂
部又は開口部に第1の継手部3のねじ部6と螺合するね
じ部9を有する第2の継手部7を設けた。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は杭の継手構造に係り、さ
らに詳しくは、先に打込んだ杭に後続の杭を簡単に接合
することのできる杭の継手構造に関するものである。
らに詳しくは、先に打込んだ杭に後続の杭を簡単に接合
することのできる杭の継手構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば長尺の鋼管杭を地盤に設置する場
合、現場に運搬可能な長さに制限があるため、短い鋼管
杭を現場において継ぎ合わす必要がある。従来、このよ
うな継ぎ杭作業には溶接が採用されていた。しかしなが
ら、作業環境の悪い現場で行う溶接には優れた溶接技術
と慎重な施工管理が必要であり、特に、肉厚の大きい鋼
管杭が用いられる地すべり抑止工事においては、鋼管杭
の継ぎ合せ溶接部の品質の確保が問題になっている。ま
た、近年優秀な溶接工の確保が益々困難な状況にあり、
このようなことから、溶接をしないで簡単に杭を接合で
きる継手の早期開発が要望されている。
合、現場に運搬可能な長さに制限があるため、短い鋼管
杭を現場において継ぎ合わす必要がある。従来、このよ
うな継ぎ杭作業には溶接が採用されていた。しかしなが
ら、作業環境の悪い現場で行う溶接には優れた溶接技術
と慎重な施工管理が必要であり、特に、肉厚の大きい鋼
管杭が用いられる地すべり抑止工事においては、鋼管杭
の継ぎ合せ溶接部の品質の確保が問題になっている。ま
た、近年優秀な溶接工の確保が益々困難な状況にあり、
このようなことから、溶接をしないで簡単に杭を接合で
きる継手の早期開発が要望されている。
【0003】溶接を必要としない鋼管杭の継手のうち、
差込みだけで曲げモーメントを伝達する継手として従来
からあるものに、例えば、特開昭60−25832号公
報(以下従来例1という)、特開昭61−254718
号公報(以下従来例2という)、及び特開平4−101
401号公報(以下従来例3という)の3通りの方式が
ある。
差込みだけで曲げモーメントを伝達する継手として従来
からあるものに、例えば、特開昭60−25832号公
報(以下従来例1という)、特開昭61−254718
号公報(以下従来例2という)、及び特開平4−101
401号公報(以下従来例3という)の3通りの方式が
ある。
【0004】従来例1の継手構造は、図7に示すよう
に、先に打込んだ鋼管杭1(以下下杭という)の杭端部
外周にテーパ状の接触面11を設けると共に、後続の鋼
管杭2(以下上杭という)の杭端部外周にテーパ状の接
触面12を設け、内周面にこの接触面11,12に対応
してテーパ加工を施した接触面14,15を有するスリ
ーブ13の中に、下杭1と上杭2を挿入して継手とした
ものである。また、従来例2の継手構造は、図8に示す
ように、一方の鋼管杭(例えば上杭1)の杭端部をテー
パ加工を施した接触面16を有する拡管とし、他方の鋼
管杭(例えば上杭2)の杭端部にテーパ加工を施した接
触面17を有する縮管として、両者を組合せて継手とし
たものである。
に、先に打込んだ鋼管杭1(以下下杭という)の杭端部
外周にテーパ状の接触面11を設けると共に、後続の鋼
管杭2(以下上杭という)の杭端部外周にテーパ状の接
触面12を設け、内周面にこの接触面11,12に対応
してテーパ加工を施した接触面14,15を有するスリ
ーブ13の中に、下杭1と上杭2を挿入して継手とした
ものである。また、従来例2の継手構造は、図8に示す
ように、一方の鋼管杭(例えば上杭1)の杭端部をテー
パ加工を施した接触面16を有する拡管とし、他方の鋼
管杭(例えば上杭2)の杭端部にテーパ加工を施した接
触面17を有する縮管として、両者を組合せて継手とし
たものである。
【0005】従来例3の継手構造は、図9に示すよう
に、一方の鋼管杭(例えば下杭1)の杭端部の内面に、
杭軸方向に対して1/50〜1/200の勾配をもつテ
ーパ加工を施した1又は複数の段差を有する接触面18
を設けると共に、他方の鋼管杭(例えば上杭2)の杭端
部に下杭1の接触面18のテーパに合わせて接触面19
を形成し、上杭2を下杭1に挿入して継手としたもので
ある。なお、図10に示すように、接触面18,19の
一部又は全面にねじ20を設けたものもこの技術に含ま
れている。
に、一方の鋼管杭(例えば下杭1)の杭端部の内面に、
杭軸方向に対して1/50〜1/200の勾配をもつテ
ーパ加工を施した1又は複数の段差を有する接触面18
を設けると共に、他方の鋼管杭(例えば上杭2)の杭端
部に下杭1の接触面18のテーパに合わせて接触面19
を形成し、上杭2を下杭1に挿入して継手としたもので
ある。なお、図10に示すように、接触面18,19の
一部又は全面にねじ20を設けたものもこの技術に含ま
れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来例1及び2(図
7,図8)の継手は、引抜力に対して抵抗がなく、この
ため、杭穴を先に掘削してその穴に鋼管杭を建込むよう
な杭工事の場合、鋼管杭1,2が継手部で離れないよう
にするための補助手段を用いなければならない。また、
従来例3(図9)の継手も上記従来例1,2と同様の問
題を有する。さらに、従来例3の接触面18,19にね
じを設けた場合は、ねじ山の高さをhとすると、ねじを
螺合するためにはh×2×(50×200)の長さが必
要になり、例えば、h=3mmとすると、300〜12
00mmの長さとなるため、簡単に接合できる継手構造
とはいえない。
7,図8)の継手は、引抜力に対して抵抗がなく、この
ため、杭穴を先に掘削してその穴に鋼管杭を建込むよう
な杭工事の場合、鋼管杭1,2が継手部で離れないよう
にするための補助手段を用いなければならない。また、
従来例3(図9)の継手も上記従来例1,2と同様の問
題を有する。さらに、従来例3の接触面18,19にね
じを設けた場合は、ねじ山の高さをhとすると、ねじを
螺合するためにはh×2×(50×200)の長さが必
要になり、例えば、h=3mmとすると、300〜12
00mmの長さとなるため、簡単に接合できる継手構造
とはいえない。
【0007】本発明は、上記の課題を解決するためにな
されたもので、上杭と下杭との接合が容易で、曲げ耐
力、圧縮耐力及び引張耐力に優れた杭の継手構造を得る
ことを目的としたものである。
されたもので、上杭と下杭との接合が容易で、曲げ耐
力、圧縮耐力及び引張耐力に優れた杭の継手構造を得る
ことを目的としたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る杭の継手構
造は、第1の杭の杭端部にこの杭より小径の突出部及び
突出部の頂部又は基部にねじ部を有する第1の継手部を
設けると共に、第2の杭の杭端部に第1の継手部の突出
部が嵌入する穴部及び穴部の頂部又は開口部に第1の継
手部のねじ部と螺合するねじ部を有する第2の継手部を
設けたものである。
造は、第1の杭の杭端部にこの杭より小径の突出部及び
突出部の頂部又は基部にねじ部を有する第1の継手部を
設けると共に、第2の杭の杭端部に第1の継手部の突出
部が嵌入する穴部及び穴部の頂部又は開口部に第1の継
手部のねじ部と螺合するねじ部を有する第2の継手部を
設けたものである。
【0009】
【作用】地盤に打込まれた下杭上に上杭を吊込んで下降
させ、その穴部を下杭の穴出部に嵌合する。そして、上
杭を数回回転させるとそのめねじ部が下杭のおねじ部に
螺合され、両杭は一体に接合される。
させ、その穴部を下杭の穴出部に嵌合する。そして、上
杭を数回回転させるとそのめねじ部が下杭のおねじ部に
螺合され、両杭は一体に接合される。
【0010】
実施例1 図1は本発明の第1の実施例の説明図で、1は鋼管杭か
らなる下杭、2は鋼管杭からなる上杭である。3は下部
継手部で、下杭1の外径と同じ外径の基部4と、その上
に形成された基部4より小径で突出部を形成する円柱部
5と、円柱部5の頂部に形成された円柱部5より小径の
おねじ部6とからなり、基部4が下杭1の杭端部に溶接
され、一体に結合されている。
らなる下杭、2は鋼管杭からなる上杭である。3は下部
継手部で、下杭1の外径と同じ外径の基部4と、その上
に形成された基部4より小径で突出部を形成する円柱部
5と、円柱部5の頂部に形成された円柱部5より小径の
おねじ部6とからなり、基部4が下杭1の杭端部に溶接
され、一体に結合されている。
【0011】7は上杭継手部で、下杭継手部3の円柱部
5の外径及び高さとほぼ等しい内径及び深さで円筒状の
穴部8と、その頂部に設けられ、下杭継手部3のおねじ
部6が螺入されるめねじ部9とからなり、上杭2の杭端
部に溶接されて一体に結合されている。なお、上記下杭
継手部3及び上杭継手部7は、杭を工事現場に搬入する
前に工場内で溶接等により結合すればよい。
5の外径及び高さとほぼ等しい内径及び深さで円筒状の
穴部8と、その頂部に設けられ、下杭継手部3のおねじ
部6が螺入されるめねじ部9とからなり、上杭2の杭端
部に溶接されて一体に結合されている。なお、上記下杭
継手部3及び上杭継手部7は、杭を工事現場に搬入する
前に工場内で溶接等により結合すればよい。
【0012】上記のように構成した本実施例において
は、上杭2を吊込んで上杭継手部7に設けた穴部8を、
下杭1の下杭継手部3の円柱部5に嵌合し、上杭2を数
回回転してそのめねじ部8を下杭継手部材3のおねじ部
6に螺入すれば、上杭2を下杭1に接合することができ
る。これにより、溶接を必要とせず、また、上杭2と下
杭1の分離を防止する補助手段も設けることなく、曲げ
耐力、圧縮耐力及び引張耐力に優れた継手部を得ること
ができる。
は、上杭2を吊込んで上杭継手部7に設けた穴部8を、
下杭1の下杭継手部3の円柱部5に嵌合し、上杭2を数
回回転してそのめねじ部8を下杭継手部材3のおねじ部
6に螺入すれば、上杭2を下杭1に接合することができ
る。これにより、溶接を必要とせず、また、上杭2と下
杭1の分離を防止する補助手段も設けることなく、曲げ
耐力、圧縮耐力及び引張耐力に優れた継手部を得ること
ができる。
【0013】ところで、周知のように、杭には圧縮力、
曲げモーメント及び引抜力が作用し、鋼管杭の継手部は
これらの力に耐えうる耐荷力を持たなければならない。
圧縮力及び曲げモーメントについては、本実施例の下部
継手部3の円柱部5と、上部継手部7の穴部8の材質、
板厚、接触長さを適切に設定していんろう嵌合すること
により伝達することができるが、引抜力については円柱
部5と穴部8の嵌合のみでは伝達することができない。
曲げモーメント及び引抜力が作用し、鋼管杭の継手部は
これらの力に耐えうる耐荷力を持たなければならない。
圧縮力及び曲げモーメントについては、本実施例の下部
継手部3の円柱部5と、上部継手部7の穴部8の材質、
板厚、接触長さを適切に設定していんろう嵌合すること
により伝達することができるが、引抜力については円柱
部5と穴部8の嵌合のみでは伝達することができない。
【0014】杭の場合、その引抜力は一般に小さく、特
に、地すべり抑止杭に代表される水平抵抗が期待される
場合は、これに働く最大の引抜力は、杭穴に杭を設置す
る際の杭の自重によるものと考えられる。例えば、外径
400mm、肉厚30mmの鋼管杭の場合でもその自重
は約9tfであり、1山程度のねじ部があれば充分これ
に耐えることができる。
に、地すべり抑止杭に代表される水平抵抗が期待される
場合は、これに働く最大の引抜力は、杭穴に杭を設置す
る際の杭の自重によるものと考えられる。例えば、外径
400mm、肉厚30mmの鋼管杭の場合でもその自重
は約9tfであり、1山程度のねじ部があれば充分これ
に耐えることができる。
【0015】第1実施例において、下杭継手部3には杭
軸と平行な円柱部5と、その頂部に設けた円柱部5より
小径のおねじ部6が設けられ、上部継手部7には下部継
手部3の円柱部5とおねじ部6に対応する穴部8とめね
じ部9が設けられており、円柱部5と穴部8が圧縮力及
び曲げモーメントを伝達すると共に、接続に際してガイ
ドとなることにより杭心の一致及び杭軸の傾きの調節が
行われ、ねじ込み作業を容易にするという機能を備えて
いる。なお、円柱部5と穴部8の径の差δは、ねじ山の
高さh以下にする必要がある。また、ねじのピッチp、
ねじ部の径Dn、円柱部5の長さをLとすると、 2×δ/L<p/Dn を満たせば、ねじ施工が容易な範囲に杭心の一致、杭軸
の傾きが調節される。
軸と平行な円柱部5と、その頂部に設けた円柱部5より
小径のおねじ部6が設けられ、上部継手部7には下部継
手部3の円柱部5とおねじ部6に対応する穴部8とめね
じ部9が設けられており、円柱部5と穴部8が圧縮力及
び曲げモーメントを伝達すると共に、接続に際してガイ
ドとなることにより杭心の一致及び杭軸の傾きの調節が
行われ、ねじ込み作業を容易にするという機能を備えて
いる。なお、円柱部5と穴部8の径の差δは、ねじ山の
高さh以下にする必要がある。また、ねじのピッチp、
ねじ部の径Dn、円柱部5の長さをLとすると、 2×δ/L<p/Dn を満たせば、ねじ施工が容易な範囲に杭心の一致、杭軸
の傾きが調節される。
【0016】実施例2 図2は本発明の第2の実施例の説明図である。本実施例
は、下杭1の杭端部に、下杭1の外径と同じ外径の基部
4、基部4より小径のおねじ部6、このおねじ部6より
小径の円柱部5とからなる下柱継手部3を溶接により取
付けると共に、上杭2の杭端部に下杭継手部3に対応し
ためねじ部9と穴部8を有する上杭継手部7を溶接によ
り取付けたものである。本実施例による下杭1と上杭2
の接合作用及び効果は、第1の実施例の場合とほぼ同様
であるが、第1の実施例に比べて、上杭2の吊込み時に
ねじ部6,9に損傷を与える危険性が少ない。
は、下杭1の杭端部に、下杭1の外径と同じ外径の基部
4、基部4より小径のおねじ部6、このおねじ部6より
小径の円柱部5とからなる下柱継手部3を溶接により取
付けると共に、上杭2の杭端部に下杭継手部3に対応し
ためねじ部9と穴部8を有する上杭継手部7を溶接によ
り取付けたものである。本実施例による下杭1と上杭2
の接合作用及び効果は、第1の実施例の場合とほぼ同様
であるが、第1の実施例に比べて、上杭2の吊込み時に
ねじ部6,9に損傷を与える危険性が少ない。
【0017】実施例3 図3は本発明の第3の実施例の説明図である。本実施例
は、第1の実施例における下杭継手部1の円柱部5と、
上杭継手部7の穴部8をそれぞれ截頭円錘状に形成し、
その頂部にこれより小径のおねじ部6及びめねじ部9を
設けたものである。上記のように構成した本実施例にお
ける下杭1と上杭2の接合作用及び効果は、第1の実施
例の場合とほぼ同様であるが、上杭2の吊込み及び心合
わせが第1の実施例の場合より容易である。
は、第1の実施例における下杭継手部1の円柱部5と、
上杭継手部7の穴部8をそれぞれ截頭円錘状に形成し、
その頂部にこれより小径のおねじ部6及びめねじ部9を
設けたものである。上記のように構成した本実施例にお
ける下杭1と上杭2の接合作用及び効果は、第1の実施
例の場合とほぼ同様であるが、上杭2の吊込み及び心合
わせが第1の実施例の場合より容易である。
【0018】実施例4 図4は本発明の第4の実施例の説明図である。本実施例
は、第2の実施例における下杭継手部3の円柱部5と、
上杭継手部7の穴部8をそれぞれ截頭円錐状に形成した
ものである。上記のように構成した本実施例の下杭1と
上杭2の接合作用及び効果は、第2の実施例とほぼ同じ
であるが、上杭2の吊込み及び心合わせが第2の実施例
の場合より容易である。
は、第2の実施例における下杭継手部3の円柱部5と、
上杭継手部7の穴部8をそれぞれ截頭円錐状に形成した
ものである。上記のように構成した本実施例の下杭1と
上杭2の接合作用及び効果は、第2の実施例とほぼ同じ
であるが、上杭2の吊込み及び心合わせが第2の実施例
の場合より容易である。
【0019】実施例5 図5は本発明の第5の実施例の説明図である。本実施例
は、第1の実施例における円柱部5を、大径の第1の円
柱部5aとこれより小径の第2の円柱部5bとにより2
段に形成し、第2の円柱部5bの頂部にこれより小径の
おねじ部6を設けると共に、上杭2の上杭継手部7を、
下杭継手部3の円柱部5に対応した第1、第2の穴部8
a,8bと、下杭継手部3のおねじ部6が螺入されるめ
ねじ部9とによって構成したものである。本実施例の下
杭1と上杭2の接合作用及び効果は第1の実施例の場合
とほぼ同様であるが、上杭2の吊込み及び心合わせが第
1の実施例の場合より容易である。
は、第1の実施例における円柱部5を、大径の第1の円
柱部5aとこれより小径の第2の円柱部5bとにより2
段に形成し、第2の円柱部5bの頂部にこれより小径の
おねじ部6を設けると共に、上杭2の上杭継手部7を、
下杭継手部3の円柱部5に対応した第1、第2の穴部8
a,8bと、下杭継手部3のおねじ部6が螺入されるめ
ねじ部9とによって構成したものである。本実施例の下
杭1と上杭2の接合作用及び効果は第1の実施例の場合
とほぼ同様であるが、上杭2の吊込み及び心合わせが第
1の実施例の場合より容易である。
【0020】実施例6 図6は本発明の第6の実施例の説明図である。本実施例
は、第2の実施例における円柱部5を、大径の第1の円
柱部5aとこれより小径の第2の円柱部5bとにより2
段に形成し、第1の円柱部5aの基部にこれより大径の
おねじ部6を設けると共に、上杭2の上杭継手部7を、
下部継手部3の円柱部5に対応した第1、第2の穴部8
a,8bと、下杭継手部3のおねじ部6が螺入されるめ
ねじ部9とによって構成したものである。本実施例にお
ける下杭1と上杭2の接合作用及び効果は、第2の実施
例の場合とほぼ同じであるが、上杭2の吊込み及び心合
わせが、第2の実施例の場合より容易である。なお、第
5、第6の実施例では、下杭継手部3の円柱部5と上杭
継手部2の穴部8を2段に形成した場合を示したが、3
段以上にしてもよい。
は、第2の実施例における円柱部5を、大径の第1の円
柱部5aとこれより小径の第2の円柱部5bとにより2
段に形成し、第1の円柱部5aの基部にこれより大径の
おねじ部6を設けると共に、上杭2の上杭継手部7を、
下部継手部3の円柱部5に対応した第1、第2の穴部8
a,8bと、下杭継手部3のおねじ部6が螺入されるめ
ねじ部9とによって構成したものである。本実施例にお
ける下杭1と上杭2の接合作用及び効果は、第2の実施
例の場合とほぼ同じであるが、上杭2の吊込み及び心合
わせが、第2の実施例の場合より容易である。なお、第
5、第6の実施例では、下杭継手部3の円柱部5と上杭
継手部2の穴部8を2段に形成した場合を示したが、3
段以上にしてもよい。
【0021】上記の各実施例では、下杭1に円柱部5と
おねじ部6からなる下杭継手部3を、また、上杭2に穴
部8とめねじ部9からなる上杭継手部7を設けた場合を
示したが、下杭1に穴部とめねじ部からなる下杭継手部
を、上杭に円柱部とおねじからなる上杭継手部を設けて
もよい。また、下杭継手部3の基部4を省略し、円柱部
5を長く形成してその一部を下杭の杭端部に挿入し、溶
接等により固定してもよい。さらに、下杭1及び上杭2
が肉厚の場合は、下杭継手部3及び上杭継手部7を省略
し、杭端部に直接円柱部5とおねじ部6、及び穴部8と
めねじ部9を設けてもよい。
おねじ部6からなる下杭継手部3を、また、上杭2に穴
部8とめねじ部9からなる上杭継手部7を設けた場合を
示したが、下杭1に穴部とめねじ部からなる下杭継手部
を、上杭に円柱部とおねじからなる上杭継手部を設けて
もよい。また、下杭継手部3の基部4を省略し、円柱部
5を長く形成してその一部を下杭の杭端部に挿入し、溶
接等により固定してもよい。さらに、下杭1及び上杭2
が肉厚の場合は、下杭継手部3及び上杭継手部7を省略
し、杭端部に直接円柱部5とおねじ部6、及び穴部8と
めねじ部9を設けてもよい。
【0022】
【発明の効果】本発明に係る杭の継手構造は、第1の杭
の杭端部にこの杭より小径の突出部及び突出部の頂部又
は基部にねじ部を有する第1の継手部を設けると共に、
第2の杭の杭端部に第1の継手部の突出部が嵌入する穴
部及び穴部の頂部又は開口部に第1の継手部のねじ部と
螺合するねじ部を有する第2の継手部を設け、一方の杭
の杭端部を他方の杭の杭端部に挿入し、一方の杭を数回
回転することにより両杭を接合するようにしたので、次
のような効果を得ることができる。
の杭端部にこの杭より小径の突出部及び突出部の頂部又
は基部にねじ部を有する第1の継手部を設けると共に、
第2の杭の杭端部に第1の継手部の突出部が嵌入する穴
部及び穴部の頂部又は開口部に第1の継手部のねじ部と
螺合するねじ部を有する第2の継手部を設け、一方の杭
の杭端部を他方の杭の杭端部に挿入し、一方の杭を数回
回転することにより両杭を接合するようにしたので、次
のような効果を得ることができる。
【0023】(1) 両杭の杭端部に設けた突出部と穴
部を嵌合し、さらにねじを螺合するようにしたので、補
助手段等を用いることなく、曲げ耐力、圧縮耐力及び引
張耐力に優れた継手構造を得ることができる。
部を嵌合し、さらにねじを螺合するようにしたので、補
助手段等を用いることなく、曲げ耐力、圧縮耐力及び引
張耐力に優れた継手構造を得ることができる。
【0024】(2) 両杭の接合にあたって溶接を必要
としないので、接合作業がきわめて容易になり、作業時
間を短縮できる。例えば、外径400mm、肉厚30m
mの鋼管杭を接合する場合、従来の溶接作業による場合
は2〜4時間を要していたが、本発明によれば約30分
で接合作業が終了する。このため、工期を大幅に短縮す
ることができる。
としないので、接合作業がきわめて容易になり、作業時
間を短縮できる。例えば、外径400mm、肉厚30m
mの鋼管杭を接合する場合、従来の溶接作業による場合
は2〜4時間を要していたが、本発明によれば約30分
で接合作業が終了する。このため、工期を大幅に短縮す
ることができる。
【図1】 本発明の第1の実施例の説明図である。
【図2】 本発明の第2の実施例の説明図である。
【図3】 本発明の第3の実施例の説明図である。
【図4】 本発明の第4の実施例の説明図である。
【図5】 本発明の第5の実施例の説明図である。
【図6】 本発明の第6の実施例の説明図である。
【図7】 従来の杭の継手構造の一例を示す説明図であ
る。
る。
【図8】 従来の杭の継手構造の一例を示す説明図であ
る。
る。
【図9】 従来の杭の継手構造の一例を示す説明図であ
る。
る。
【図10】 従来の杭の継手構造の一例を示す説明図で
ある。
ある。
1 下杭 2 上杭 3 下杭継手部 4 基部 5 円柱部 6 おねじ部 7 上杭継手部 8 穴部 9 めねじ部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年7月13日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】溶接を必要としない鋼管杭の継手のうち、
差込みだけで曲げモーメントを伝達する継手として従来
からあるものに、例えば、特開昭60−258322号
公報(以下従来例1という)、特開昭61−25471
8号公報(以下従来例2という)、及び特開平5−29
5725号公報(以下従来例3という)の3通りの方式
がある。
差込みだけで曲げモーメントを伝達する継手として従来
からあるものに、例えば、特開昭60−258322号
公報(以下従来例1という)、特開昭61−25471
8号公報(以下従来例2という)、及び特開平5−29
5725号公報(以下従来例3という)の3通りの方式
がある。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来例1及び2(図
7,図8)の継手は、引抜力に対して抵抗がなく、この
ため、杭穴を先に掘削してその穴に鋼管杭を建込むよう
な杭工事の場合、鋼管杭1,2が継手部で離れないよう
にするための補助手段を用いなければならない。また、
従来例3(図9)の継手も上記従来例1,2と同様の問
題を有する。さらに、従来例3の接触面18,19にね
じを設けた場合は、ねじ山の高さをhとすると、ねじを
螺合するためにはh×2×(50〜200)の長さが必
要になり、例えば、h=3mmとすると、300〜12
00mmの長さとなるため、簡単に接合できる継手構造
とはいえない。
7,図8)の継手は、引抜力に対して抵抗がなく、この
ため、杭穴を先に掘削してその穴に鋼管杭を建込むよう
な杭工事の場合、鋼管杭1,2が継手部で離れないよう
にするための補助手段を用いなければならない。また、
従来例3(図9)の継手も上記従来例1,2と同様の問
題を有する。さらに、従来例3の接触面18,19にね
じを設けた場合は、ねじ山の高さをhとすると、ねじを
螺合するためにはh×2×(50〜200)の長さが必
要になり、例えば、h=3mmとすると、300〜12
00mmの長さとなるため、簡単に接合できる継手構造
とはいえない。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】杭の場合、その引抜力は一般に小さく、特
に、地すべり抑止杭に代表される水平抵抗が期待される
場合は、これに働く最大の引抜力は、杭穴に杭を設置す
る際の杭の自重によるものと考えられる。例えば、外径
400mm、肉厚30mm、長さ30mの鋼管杭の場合
でもその自重は約9tfであり、1山程度のねじ部があ
れば充分これに耐えることができる。
に、地すべり抑止杭に代表される水平抵抗が期待される
場合は、これに働く最大の引抜力は、杭穴に杭を設置す
る際の杭の自重によるものと考えられる。例えば、外径
400mm、肉厚30mm、長さ30mの鋼管杭の場合
でもその自重は約9tfであり、1山程度のねじ部があ
れば充分これに耐えることができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 第1の杭と第2の杭を接合する杭の継手
構造において、 第1の杭の杭端部に該杭より小径の突出部及び該突出部
の頂部又は基部にねじ部を有する第1の継手部を設ける
と共に、第2の杭の杭端部に前記第1の継手部の突出部
が嵌入する穴部及び該穴部の頂部又は開口部に前記第1
の継手部のねじ部と螺合するねじ部を有する第2の継手
部を設けたことを特徴とする杭の継手構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15583295A JPH093875A (ja) | 1995-06-22 | 1995-06-22 | 杭の継手構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15583295A JPH093875A (ja) | 1995-06-22 | 1995-06-22 | 杭の継手構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH093875A true JPH093875A (ja) | 1997-01-07 |
Family
ID=15614479
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15583295A Pending JPH093875A (ja) | 1995-06-22 | 1995-06-22 | 杭の継手構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH093875A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003129467A (ja) * | 2001-10-26 | 2003-05-08 | Asahi Kasei Corp | 雌雄ネジの始端部構造 |
KR101222072B1 (ko) * | 2010-11-24 | 2013-01-14 | 한국건설기술연구원 | 양단부에 강재가 결합되어 있는 강재와 섬유보강 복합소재 말뚝의 복합말뚝 |
CN102900074A (zh) * | 2012-10-25 | 2013-01-30 | 中国地质大学(武汉) | 一种端部螺纹x形变截面预制管桩及其施工方法 |
JP2016094716A (ja) * | 2014-11-13 | 2016-05-26 | 新日鐵住金株式会社 | 鋼管柱の継手構造 |
KR20170042870A (ko) * | 2015-10-12 | 2017-04-20 | 동의대학교 산학협력단 | 모래지반용 분리형 관입기구 |
JP2018115476A (ja) * | 2017-01-18 | 2018-07-26 | 株式会社熊谷組 | 形鋼の接合方法 |
-
1995
- 1995-06-22 JP JP15583295A patent/JPH093875A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003129467A (ja) * | 2001-10-26 | 2003-05-08 | Asahi Kasei Corp | 雌雄ネジの始端部構造 |
KR101222072B1 (ko) * | 2010-11-24 | 2013-01-14 | 한국건설기술연구원 | 양단부에 강재가 결합되어 있는 강재와 섬유보강 복합소재 말뚝의 복합말뚝 |
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