JPH0938409A - 密閉タンク式溶存酸素除去装置、及び、これを用いた密閉式配管設備 - Google Patents

密閉タンク式溶存酸素除去装置、及び、これを用いた密閉式配管設備

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JPH0938409A
JPH0938409A JP19826595A JP19826595A JPH0938409A JP H0938409 A JPH0938409 A JP H0938409A JP 19826595 A JP19826595 A JP 19826595A JP 19826595 A JP19826595 A JP 19826595A JP H0938409 A JPH0938409 A JP H0938409A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置の大型化を回避する。 【解決手段】 密閉式のタンク6に対して、そのタンク
内に処理対象液Wを導入する液導入路7と、タンク内か
ら処理済液Wを導出する液導出路8と、タンク内に窒素
ガスN2 を加圧供給する窒素ガス供給路9と、タンク内
の気体域aから気体を排出する気体排出路10とを接続
した密閉タンク式の溶存酸素除去装置において、気体排
出路10による気体排出を制御する弁12を設け、タン
ク6の内部圧力pに応じ、この弁12を操作してタンク
6の内部圧力pを目標圧力pmに調整する弁操作手段1
4を設けてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液中の溶存酸素を除
去する溶存酸素除去技術に関し、詳しくは、密閉式のタ
ンクに対して、そのタンク内に処理対象液を導入する液
導入路と、タンク内から処理済液を導出する液導出路
と、タンク内に窒素ガスを加圧供給する窒素ガス供給路
と、タンク内の気体域から気体を排出する気体排出路を
接続した密閉タンク式の溶存酸素除去装置、及び、これ
を用いた密閉式配管設備に関する。
【0002】
【従来の技術】上記の如き密閉タンク式の溶存酸素除去
装置では、タンク内で液中の溶存酸素と供給窒素ガスと
を置換させて処理対象液から溶存酸素を除去し、そし
て、この置換により液中から放出されてタンク内気体域
に溜まる酸素ガスを余剰の窒素ガスとともに気体排出路
によりタンク内から排出するが、従来、この種の溶存酸
素除去装置においては、気体排出路に所定水頭の水封部
を設け、これにより、タンク内への液導入に対しタンク
内気体域を所定の圧力状態に保ってその存在を安定化す
ることで、装置運転の安定化を図ったものが提案されて
いる(例えば、特開昭63−16086号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、液導入路から
タンク内にかかる圧力が高く、また、液導出路からタン
ク内にかかる圧力(換言すれば液導出の背圧)も高い状
況において、十分な供給圧力での窒素ガス供給を行いな
がらタンク内気体域を安定的に保った装置運転を行う場
合、上記の従来装置では、水封部の必要水頭が大きくな
って装置が大型化する問題がある。
【0004】殊に、ビルにおける空調用の密閉式配管設
備などで循環液中の溶存酸素による配管腐食を防止する
ことを目的として、この密閉タンク式の溶存酸素除去装
置を配管設備における液循環路の途中に装備する場合な
ど、その液循環路中における溶存酸素除去装置の装備高
さによっては数10m水頭もの圧力が液循環路からタン
ク内にかかる為、水封部もその高さ寸法が数10mにも
及ぶ大型なものとなり装置設置が極めて難しくなる。
【0005】以上の実情に対し、本発明の主たる課題
は、タンク内にかかる圧力が高い場合についても装置の
大型化を伴わずに対処できるようにする点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】・請求項1記載の発明で
は、窒素ガス供給路からの十分な供給圧力での窒素ガス
供給の下で、密閉式タンクの内部圧力が目標圧力よりも
高くなる状況(換言すれば、タンク内気体域が拡大する
状況)では、気体排出路からの気体排出量を増大させる
側に弁を操作してタンク内部圧力の上昇を抑止し、ま
た、密閉式タンクの内部圧力が目標圧力よりも低くなる
状況(換言すれば、タンク内気体域が縮小する状況)で
は、気体排出路からの気体排出量を減少させる側に弁を
操作してタンク内部圧力の低下を抑止し、これにより、
液導入路や液導出路からの印加圧力に見合う目標圧力の
タンク内気体域を安定的に保つ。
【0007】つまり、請求項1記載の発明によれば、十
分な供給圧力での窒素ガス供給の下で気体排出路からの
気体排出を弁により制御してタンク内部圧力を目標圧力
に調整することで、液導入路や液導出路からの印加圧力
に見合う目標圧力のタンク内気体域を安定的に保つか
ら、液導入路からタンク内にかかる圧力、及び、液導出
路からタンク内にかかる圧力が高い場合についても、先
述の水封部を用いる従来装置の如き装置の大型化を伴わ
ずに、タンク内気体域を安定的に保った適切な装置運転
を実施できる。
【0008】・請求項2記載の発明では、液導入路から
の導入液をタンク内気体域に対し散布することで、導入
液(処理対象液)とタンク内気体域における窒素ガスと
の接触面積を大きくして、液中溶存酸素とタンク内窒素
ガスとの置換を効率良く行わせる。
【0009】つまり、請求項2記載の発明によれば、液
中溶存酸素と窒素ガスとの置換効率の向上により溶存酸
素の除去性能を効果的に向上でき、また、この性能向上
により装置の小型化も可能となる。
【0010】・請求項3記載の発明では、密閉式液循環
路における循環液の一部を前記の液導入路に分流して前
記タンクに導入し、この分流液中の溶存酸素をタンク内
窒素ガスとの置換により分流液から分離除去する。そし
て、この処理済の分流液を、引き続きの上記分流導入に
伴いタンクから液導出路へ導出して、液循環路における
循環液に再び合流させ、これにより、循環運転に伴い密
閉式液循環路における循環液全体の溶存酸素濃度を次第
に低下させて、溶存酸素による配管腐食を防止する。
【0011】つまり、請求項3記載の発明によれば、密
閉タンク式の溶存酸素除去装置に要求される単位時間当
たりの処理能力が、液循環路から一部分流した循環液を
処理するに足りるだけの小さなものとなるから、装備対
象である密閉式液循環路の単位時間当たり循環流量が大
きい場合についても、小型な密閉タンク式溶存酸素除去
装置で密閉式液循環路における循環液の溶存酸素濃度を
十分に低下させて配管腐食を効果的に防止できる。
【0012】・請求項4記載の発明では、液循環路にお
ける循環液の溶存酸素濃度を低下させる必要があると
き、前述の如く液循環路における循環液の一部を液導入
路へ分流させて、この分流液に溶存酸素除去処理を施
し、一方、液循環路における循環液の溶存酸素濃度を低
下させる必要が無いときには、液導入路への循環液分流
を停止させる。
【0013】つまり、請求項4記載の発明によれば、液
循環路における循環液の溶存酸素濃度を低下させる必要
がないときには、液導入路への循環液分流を停止するこ
とにより、分流のための流動状態調整で多少なりとも生
じる液搬送動力の浪費を回避した状態で液循環路での液
循環運転を実施できて、動力節減を図ることができ、ま
た、分流の停止に合わせ前記タンクに対する窒素ガス供
給及び前記気体排出路による気体排出も停止させて窒素
ガスの浪費も防止できる。
【0014】・請求項5記載の発明では、液循環路にお
ける循環液の溶存酸素濃度が目標濃度よりも高いとき、
前記の分流による溶存酸素除去処理を実施して液循環路
における循環液の溶存酸素濃度を低下させ、また、液循
環路における循環液の溶存酸素濃度が目標濃度以下のと
きには、前記の分流を停止して溶存酸素除去処理を停止
する、といった切り換え操作を循環液の検出溶存酸素濃
度に基づき自動的に行わせる。
【0015】つまり、請求項5記載の発明によれば、液
循環路における循環液の溶存酸素濃度を目標濃度に調整
維持することを自動的に行えることで、管理者負担を軽
減でき、また、必要以上に溶存酸素除去処理を行うこと
による窒素ガスの浪費も防止できる。
【0016】・請求項6記載の発明では、液循環路に対
する補給液を密閉タンク式溶存酸素除去装置におけるタ
ンクを介して液循環路に供給する形態とし、このタンク
通過過程において補給液中の溶存酸素をタンク内窒素ガ
スとの置換により補給液から分離除去する。
【0017】つまり、請求項6記載の発明によれば、多
量の溶存酸素を含む補給液を溶存酸素除去処理した上で
液循環路に対して供給するから、液補給にかかわらず液
循環路における循環液の溶存酸素濃度を低く保つことが
でき、配管腐食の防止を一層効果的に達成できる。
【0018】・請求項7記載の発明では、循環液の一部
を液導入路へ分流させて溶存酸素除去する前記の作用状
態と、液循環路への循環液分流を停止して溶存酸素除去
処理を停止する前記の非作用状態との切り換えにかかわ
らず、液導出路を介してタンクと液循環路との連通状態
を保つことにより、この密閉タンク式溶存酸素除去装置
のタンクを密閉式液循環路に対する密閉式膨張タンクと
して兼用使用し、このタンクにより液循環路における循
環液の体積変化を吸収する。
【0019】つまり、請求項7記載の発明によれば、密
閉タンク式溶存酸素除去装置におけるタンクを液循環路
に対する膨張タンクとして兼用使用することで、別途の
専用膨張タンクを並用する場合に比べ、配管設備の設備
コストを低減し得る。
【0020】
【発明の実施の形態】図1において、1は冷凍機やボイ
ラなどの熱源装置2と空調機などの負荷装置3とにわた
って循環ポンプ4により冷水や温水を循環させる密閉式
の水循環路であり、一般に熱源装置2と負荷装置3とは
設置高さに高低差を有する。
【0021】5は上記の水循環路1に接続装備した溶存
酸素除去装置5であり、この溶存酸素除去装置5により
循環水W中の溶存酸素を除去して、密閉式水循環路1に
おける循環水全体(保有循環水)を溶存酸素濃度の低い
状態にすることで、溶存酸素に原因する配管腐食を防止
する。
【0022】溶存酸素除去装置5には密閉タンク式を採
用してあり、その構造については、密閉式のタンク6に
対し、そのタンク内に処理対象水Wを導入する水導入路
7と、タンク底部から処理済水Wを導出する水導出路8
と、タンク内に窒素ガスN2を加圧供給する窒素ガス供
給路9と、タンク内上部の気体域aから気体を排出する
気体排出路10を接続し、また、タンク内において水導
入路7からの導入水Wをタンク内気体域aに対して散水
する散水管11を設けてある。
【0023】つまり、窒素ガス供給路9からの供給によ
り窒素ガスN2 をタンク内気体域aに充満させ、このタ
ンク内気体域aに対し処理対象水Wを散水することで、
処理対象水W中の溶存酸素とタンク内気体域aの窒素ガ
スN2 とを効率良く置換させ、これにより、処理対象水
W中の溶存酸素を水中からタンク内気体域aへ放出させ
て、処理対象水Wから溶存酸素を除去する。そして、溶
存酸素が除去されてタンク内に溜まる処理済水Wを、処
理対象水Wの引き続きのタンク内導入に並行して水導出
路8によりタンク6から取り出す。
【0024】また、この処理において処理対象水W中の
溶存酸素がタンク内気体域aに放出されることに対し、
この放出酸素ガスO2 を含むタンク内気体域aの気体
(すなわち、放出酸素ガスO2 により希釈された窒素ガ
スN2 )を気体排出路10によりタンク外へ排出するこ
とと、新たな窒素ガスN2 を窒素ガス供給路9からタン
ク6に供給することをもって、タンク内気体域aにおけ
る窒素ガス濃度を高く保ち、これにより、継続処理にお
いて溶存酸素の除去効率を高く維持する。
【0025】12は気体排出路10からの気体排出を制
御する排気弁、13はタンク6の内部圧力pを検出する
圧力センサ、14は排気弁12に対する弁操作器であ
り、窒素ガス供給路9から窒素ガスN2 を十分な供給圧
力をもってタンク6に加圧供給することに対し、この弁
操作器14は、圧力センサ13による検出圧力pに基づ
き排気弁12を操作(開度調整操作ないし開閉操作)す
ることで、タンク6の内部圧力pを目標圧力pmに自動
調整する。
【0026】つまり、水導入路7及び水導出路8を水循
環路1に接続する後述の装備構造において水循環路1に
おける水圧が水導入路7や水導出路8からタンク6にか
かることに対し、十分な供給圧力での窒素ガス供給の下
で、上記の如く排気弁操作をもってタンク内部圧力pを
目標圧力pmに調整することにより、水導入路7や水導
出路8からの印加圧力に見合う目標圧力pmのタンク内
気体域aを安定的に保った装置運転を可能にする。
【0027】なお、15は窒素ガス発生器、16はタン
ク6へ窒素ガスN2 を供給する状態と供給を停止する状
態との切り換えを行うガス弁、17はタンク内水位を表
示する水位計、また、SVはタンク6の内部圧力pが前
記の目標圧力pmよりも高い所定圧力にまで異常上昇し
たとき自動開動してタンク内部圧力pを逃がす安全弁で
ある。
【0028】水循環路1に対する溶存酸素除去装置5の
装備構造については、水循環路1のうち負荷装置3から
循環ポンプ4の吸入口に循環水Wを戻す返り側配管部分
1rに対し前記水導入路7の基端を接続し、また、この
接続箇所よりも循環ポンプ4の吸入口側寄りの箇所で同
じく上記の返り側配管部分1rに対し前記水導出路8の
先端を接続し、さらに、これら接続箇所の間で上記の返
り側配管部分1rに循環調整弁18を介装するととも
に、水導入路7に導入弁19を、かつ、水導出路8に導
出弁20を介装してある。
【0029】つまり、上記の導入弁19及び導出弁20
を開いた状態で循環調整弁18を絞ることにより、水循
環路1における循環水Wの一部を水導入路7に分流させ
て前記タンク6に導入し、この分流水W中の溶存酸素を
タンク内窒素ガスN2 との置換により分流水Wから分離
除去する。そして、この処理済の分流水Wを、引き続き
の上記分流導入に伴いタンク6から水導出路8へ導出し
て、水循環路1の循環水Wに再び合流させ、これによ
り、水循環路1での循環運転に伴い密閉式水循環路1に
おける循環水全体の溶存酸素濃度dを次第に低下させ
る。
【0030】また、この溶存酸素除去運転により水循環
路1における循環水Wの溶存酸素濃度dが目標濃度dm
にまで低下すれば、導入弁19及び導出弁20を閉じる
とともに循環調整弁18を開くことにより、水循環路1
から水導入路7への循環水分流を停止して循環水Wに対
する溶存酸素除去運転を停止し、この分流停止状態で密
閉式水循環路1での通常の循環運転を実施する。
【0031】21は水循環路1における循環水Wの溶存
酸素濃度dを検出する濃度センサ、22は濃度センサ2
1の検出濃度dに基づき循環調整弁18、導入弁19、
及び、導出弁20を自動操作する切換制御器であり、具
体的弁操作として、この切換制御器22は、濃度センサ
21の検出濃度dが目標濃度dmよりも高いとき、循環
調整弁18を絞り状態にするとともに導入弁19及び導
出弁20を開き状態にし、かつ、濃度センサ21の検出
濃度dが目標濃度dm以下のとき、循環調整弁18を開
き状態にするとともに導入弁19及び導出弁20を閉じ
状態にする弁操作を行う。
【0032】つまり、前述の如く循環水Wの一部を水導
入路7に分流させて溶存酸素除去運転を実施すること
と、水導入路7への循環水分流を停止して溶存酸素除去
運転を停止することとの切り換えを、上記の切換制御器
22により循環水Wの溶存酸素濃度検出に基づき自動的
に行うようにしてある。
【0033】なお、溶存酸素除去運転の停止時には、切
換制御器22との連係により前記の弁操作器14が、排
気弁12を閉弁してタンク内気体域aからの排気を停止
するとともに、ガス弁16を閉弁してタンク6への窒素
ガス供給を停止する。
【0034】図中23は密閉式の水循環路1に対する密
閉式膨張タンク、24は同水循環路1に対する水補給路
である。
【0035】以上、本実施形態においては、弁操作器1
4が、タンク6の内部圧力pに応じ排気弁12を操作し
てタンク6の内部圧力pを目標圧力pmに調整する弁操
作手段を構成し、循環調整弁18、導入弁19、及び、
導出弁20が、水循環路1における循環水Wの一部を水
導入路7に分流させる流動調整手段を構成し、また、切
換制御器22が、検出溶存酸素濃度dに基づき、循環水
Wの一部を水導入路7に分流させる作用状態と分流を停
止する非作用状態とに、上記流動調整手段として各弁1
8,19,20を切り換える切換制御手段を構成する。
【0036】〔別の実施形態〕 ・図2に示す如く、水補給路24を前記の溶存酸素除去
装置5におけるタンク6に接続するとともに、水導出路
8とは別に、タンク6における処理済水Wを水循環路1
に供給する補給水用の水導出路25を設け、これによ
り、水循環路1における循環水Wの一部を水導入路7に
分流させて実施する前述の溶存酸素除去運転は停止した
状態において、水循環路1へ補給水W’を供給する際、
タンク6の通過過程で補給水W’中の溶存酸素をタンク
内窒素ガスN2 と置換させて補給水W’から溶存酸素を
除去した上で、この処理済の補給水W’を補給水用の水
導出路25から水循環路1に供給するようにしてもよ
い。
【0037】図2において、26は水補給路24により
タンク内に供給される補給水W’をタンク内気体域aに
対して散水する補給水用の散水管、27はタンク6で溶
存酸素除去した補給水W’を水循環路1に対し押し込み
供給する補給水用のポンプ、28は水循環路1の循環水
Wが補給水用の水導出路25に逆流することを阻止する
一方向弁である。
【0038】なお、上記の図2に示す構成では、水循環
路1の水圧がタンク6にかかることを遮断した状態で、
補給水W’に対する溶存酸素除去を行うことから、水循
環路1における循環水Wの一部を水導入路7へ分流させ
て実施する前述の溶存酸素除去運転の場合とは、窒素ガ
ス供給路9からの窒素ガス供給圧力、及び、排気弁12
の操作により調整するタンク内部圧力pの目標圧力pm
を異ならせて補給水W’に対する溶存酸素除去運転を実
施するのがよい。
【0039】・図3に示す如く、導出弁20を省略して
水導出路8によりタンク6と水循環路1とを常時連通さ
せ、これにより、導入弁19の閉弁により水導入路7へ
の循環水分流を停止した状態において、溶存酸素除去装
置における密閉式のタンク6を水循環路1に対する密閉
式膨張タンクに兼用使用するようにしてもよい。
【0040】また、図3に示す構成では、水補給路24
をタンク6に接続することにより、補給水W’をタンク
6で溶存酸素除去した上で常時連通路である水導出路8
から水循環路1に供給する形態を採るが、この場合は、
水循環路1の水圧がタンク6にかかることから、窒素ガ
ス供給路9からの窒素ガス供給圧力、及び、排気弁12
の操作により調整するタンク内部圧力pの目標圧力pm
として、水循環路1における循環水Wの一部を水導入路
7へ分流させて実施する前述の溶存酸素除去運転の場合
と同じ値を採用して、補給水W’に対する溶存酸素除去
運転を実施するのがよく、場合によっては、循環水Wや
補給水W’に対する溶存酸素除去運転の実施時以外に
も、窒素ガスN2 の加圧供給と、排気弁12の操作によ
るタンク内部圧力pの調整とを継続実施する形態を採用
してもよい。
【0041】なお、図3に示す構成において、補給水
W’を供給する状態と供給を停止する状態との切り換え
は、タンク6の水位検出に基づく補給水弁の自動開閉に
より行う。
【0042】・前述の実施形態では、水を溶存酸素の除
去対象としたが、本発明は、水に限らず種々の用途の各
種液体を溶存酸素の除去対象とすることができる。
【0043】・タンク内気体域aからの気体排出を制御
する弁12、及び、この弁12をタンク6の内部圧力p
に応じ操作してタンク6の内部圧力pを目標圧力pmに
調整する弁操作手段は、種々の形式のものを採用でき、
例えば、弁操作手段を弁そのものに一体化した形式とし
て、タンク内部圧力pが目標圧力pm以上になったとき
自動開弁する安全弁の如き弁を採用してもよく、また、
弁操作手段として、タンク6内の液位検出に基づき弁1
2を操作することでタンク内部圧力pを目標圧力pmに
調整する形式を採用してもよい。
【0044】・前述の実施形態では、タンク内気体域a
に対し処理対象液Wを散布する形式を示したが、タンク
内の液貯留域Wに対して窒素ガスN2 をバブリングする
形式を採用してもよい。
【0045】・密閉式の液循環路1における循環液Wの
一部を液導入路7に分流させる流動調整手段は、前述の
実施形態の如く弁18,19,20により循環液Wの流
動状態を調整して循環液Wの一部を液導入路7に分流さ
せる形式に限定されるものではなく、例えば、液循環路
7に介装したブースタポンプにより液循環路1における
循環液Wの一部を液導入路7に分流させる形式を採用し
てもよく、また、循環液Wの一部を液導入路7へ分流さ
せる作用状態と分流を停止させる非作用状態との切り換
え機能を有するものに代え、例えば、前記の循環調整弁
18の代わりに固定抵抗を液循環路1に設ける等のこと
により、循環液Wの一部を液導入路7へ常時分流させる
ものとしてもよい。
【0046】・液循環路1における循環液Wの一部を液
導入路7に分流させて溶存酸素除去を実施する状態と、
この分流を停止させて溶存酸素除去を停止する状態との
切り換えを手動操作により行うようにしてもよい。
【0047】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするため符号を記すが、該記入により本発明は添
付図面の構成に限定されるものではない。
【0048】
【発明の効果】
・請求項1記載の発明によれば、十分な供給圧力での窒
素ガス供給の下で気体排出路からの気体排出を弁により
制御してタンク内部圧力を目標圧力に調整することで、
液導入路や液導出路からの印加圧力に見合う目標圧力の
タンク内気体域を安定的に保つから、液導入路からタン
ク内にかかる圧力、及び、液導出路からタンク内にかか
る圧力が高い場合についても、先述の水封部を用いる従
来装置の如き装置の大型化を伴わずに、タンク内気体域
を安定的に保った適切な装置運転を実施できる。
【0049】・請求項2記載の発明によれば、請求項1
記載の発明の効果に加え、液中溶存酸素と窒素ガスとの
置換効率の向上により溶存酸素の除去性能を効果的に向
上でき、また、この性能向上により装置の小型化も可能
となる。
【0050】・請求項3記載の発明によれば、密閉タン
ク式の溶存酸素除去装置に要求される単位時間当たりの
処理能力が、液循環路から一部分流した循環液を処理す
るに足りるだけの小さなものとなるから、装備対象であ
る密閉式液循環路の単位時間当たり循環流量が大きい場
合についても、小型な密閉タンク式溶存酸素除去装置で
密閉式液循環路における循環液の溶存酸素濃度を十分に
低下させて配管腐食を効果的に防止できる。
【0051】・請求項4記載の発明によれば、請求項3
記載の発明の効果に加え、液循環路における循環液の溶
存酸素濃度を低下させる必要がないときには、液導入路
への循環液分流を停止することにより、分流のための流
動状態調整で多少なりとも生じる液搬送動力の浪費を回
避した状態で液循環路での液循環運転を実施できて、動
力節減を図ることができ、また、分流の停止に合わせタ
ンクへの窒素ガス供給及び気体排出路による気体排出も
停止させて窒素ガスの浪費も防止できる。
【0052】・請求項5記載の発明によれば、請求項4
記載の発明の効果に加え、液循環路における循環液の溶
存酸素濃度を目標濃度に調整維持することを自動的に行
えることにより、管理者負担を軽減でき、また、必要以
上に溶存酸素除去処理を行うことによる窒素ガスの浪費
も確実に防止できる。
【0053】・請求項6記載の発明によれば、請求項
3、4又は5記載の発明の効果に加え、多量の溶存酸素
を含む補給液を溶存酸素除去処理した上で液循環路に対
して供給するから、液補給にかかわらず液循環路におけ
る循環液の溶存酸素濃度を低く保つことができ、配管腐
食の防止を一層効果的に達成できる。
【0054】・請求項7記載の発明によれば、請求項
4、5又は6記載の発明の効果に加え、密閉タンク式溶
存酸素除去装置におけるタンクを液循環路に対する膨張
タンクとして兼用使用することで、別途の専用膨張タン
クを並用する場合に比べ、配管設備の設備コストを低減
し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】装置構成を示す配管図
【図2】別実施形態を示す配管図
【図3】他の別実施形態を示す配管図
【符号の説明】
6 密閉式タンク W 液 7 液導入路 8 液導出路 9 窒素ガス供給路 a タンク内気体域 10 気体排出路 12 弁 p タンク内部圧力 pm 目標圧力 14 弁操作手段 11 散布手段 18,19,20 流動調整手段 d 溶存酸素濃度 21 濃度検出手段 dm 目標濃度 22 切換制御手段 24 液補給路

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密閉式のタンク(6)に対して、そのタ
    ンク内に処理対象液(W)を導入する液導入路(7)
    と、タンク内から処理済液(W)を導出する液導出路
    (8)と、タンク内に窒素ガス(N2 )を加圧供給する
    窒素ガス供給路(9)と、タンク内の気体域(a)から
    気体を排出する気体排出路(10)とを接続した密閉タ
    ンク式の溶存酸素除去装置であって、 前記気体排出路(10)による気体排出を制御する弁
    (12)を設け、前記タンク(6)の内部圧力(p)に
    応じ前記弁(12)を操作して前記タンク(6)の内部
    圧力(p)を目標圧力(pm)に調整する弁操作手段
    (14)を設けた密閉タンク式溶存酸素除去装置。
  2. 【請求項2】 前記液導入路(7)による導入液(W)
    を前記のタンク内気体域(a)に対して散布する散布手
    段(11)を設けた請求項1記載の密閉タンク式溶存酸
    素除去装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の密閉タンク式溶存
    酸素除去装置を用いた密閉式配管設備であって、 密閉式の液循環路(1)に前記液導入路(7)の基端と
    前記液導出路(8)の先端を接続し、前記液循環路
    (1)における循環液(W)の一部を前記液導入路
    (7)に分流させる流動調整手段(18,19,20)
    を設けた密閉式配管設備。
  4. 【請求項4】 前記流動調整手段(18,19,20)
    が、前記液循環路(1)における循環液(W)の一部を
    前記液導入路(7)に分流させる作用状態と、この分流
    を停止させる非作用状態との切り換え機能を有する手段
    である請求項3記載の密閉式配管設備。
  5. 【請求項5】 前記液循環路(1)における循環液
    (W)の溶存酸素濃度(d)を検出する濃度検出手段
    (21)と、この濃度検出手段(21)の検出濃度
    (d)が目標濃度(dm)よりも高いとき前記流動調整
    手段(18,19,20)を作用状態にし、かつ、前記
    濃度検出手段(21)の検出濃度(d)が目標濃度(d
    m)以下のとき前記流動調整手段(18,19,20)
    を非作用状態にする切換制御手段(22)を設けた請求
    項4記載の密閉式配管設備。
  6. 【請求項6】 前記液循環路(1)に対する液補給路
    (24)を前記タンク(6)に接続してある請求項3、
    4又は5記載の密閉式配管設備。
  7. 【請求項7】 前記液導出路(8)が、前記タンク
    (6)と前記液循環路(1)とを常時連通させる常時連
    通路である請求項4、5又は6記載の密閉式配管設備。
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JP2007255838A (ja) * 2006-03-24 2007-10-04 Kurita Water Ind Ltd ボイラ装置
JP2018130661A (ja) * 2017-02-14 2018-08-23 三浦工業株式会社 水処理装置
CN115869662A (zh) * 2022-01-06 2023-03-31 中集安瑞科工程科技有限公司 消泡剂混合投加装置
WO2023074080A1 (ja) * 2021-10-29 2023-05-04 キヤノン株式会社 ウルトラファインバブル含有液の製造方法、およびウルトラファインバブル含有液の製造装置

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