JPH09369U - デュアル・チャンバ水濾過器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 別種の濾過材を効果的に配置したコンパクト
なデュアル・チャンバ水濾過器を提供する。 【構成】 液体濾過器（１１）は底部と頂部（１７）を
有するハウジング（１３）を備えている。垂直の隔壁
（２７）はハウジングを分割してその一方の側に入口チ
ャンバ（２９）を、他方の側に出口チャンバ（４３）を
形成する。１つのタイプの濾過材が入口チャンバ内にあ
る。別のタイプが出口チャンバ内にある。入口チャンバ
への入口はハウジングの底部にあるため、入口チャンバ
内には上向きの流れが生じる。出口チャンバはその底部
に出口を有する。ポート（４１）は隔壁の頂部にある。
このため出口チャンバ内には下向きの流れが生じる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は一般的に水濾過器に関し、詳細には、それぞれ別の濾過材を収容する チャンバを有する濾過器に関する。

【０００２】

【従来の技術及び考案が解決しようとする課題】

多くの家庭が水から不純物を取り除くため水濾過器を用いている。普通、これ らの濾過器はキッチンシンクの蛇口に接続される。濾過材の１つのタイプとして 活性化した粒状チャコールがある。チャコールは有機物質及び種々の固状物を取 り除く。もう１つのタイプの濾過材として金属の粒状物質が使われている。金属 粒状物質はイオン交換により無機物質を取り除く。

【０００３】 従来、濾過装置にこれらの材料を両方用いる場合、それぞれ別個の容器に入れ るか或いは同一の容器に入れている。同一容器に入れる場合、これら２つの別々 の濾過材が互いに接触する状態で単一のチャンバ内に入れられる。直接接触する とその作用効率及び使用寿命に悪い影響がある。

【０００４】 また、同一のチャンバに一緒に入れている場合液体は各濾過材を同一方向に流 れる。この難点は、流れが下向きの状態でチャコール材の働きが最も良くなると いうことである。このため濾過材が圧密状態となる。金属粒状物質の働きは流れ が上向きで圧密度を緩和する状態が最も良い。

【０００５】 これらの濾過材を別々の容器に入れると、各濾過材につき流れ方向及び圧密状 態を制御できる。このため最適設計が得られるが、使用場所の家庭の濾過ユニッ トとしてはコスト及びサイズが大きくなる。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案の濾過器は底部と頂部を有するハウジングを備えている。垂直の隔壁が ハウジングを分割してその一方の側に入口チャンバを、また他方の側に出口チャ ンバを形成する。入口チャンバ内には第１の濾過粒状物がある。これは水から無 機物質の不純物を濾過するための金属粒状物質であるのが好ましい。金属粒状物 質は第１のチャンバの一部を満たすに過ぎず、このため水が流れると水流が粒状 物質を上方に流す。

【０００７】 隔壁は頂部近くのポート、好ましくはスロットを有する。液体が入口チャンバ からスロットを介して出口チャンバへ流れる。出口チャンバは活性化した粒状チ ャコールが充填してある。チャコールは水から無機不純物を濾過する。チャコー ルを介する下向きの流れがチャコールの圧密度をさらに上げる。

【０００８】

【実施例】

図１を参照して、濾過器１１はハウジング１３を有する。ハウジング１３は円 錐台である。側壁１５は円錐状で、底部の大径部分から上端の小径部分へテーパ ーしている。ハウジングは側壁１５の上端部を封じる頂部１７を有する。ベース １９がハウジング１３の下端部にある。フランジ２１は側壁１５の下端部から下 方且つ外方に延びる。フランジ２３はベース１９から上方且つ外方に延びる。フ ランジ２１、２３はベース１０をハウジング１３に固定するため音波を用いて溶 接してある。従って、ベース１９はハウジング１３の一部となっている。

【０００９】 ベース１９はハウジング１３の底部となる頂部２５を有する。隔壁２７がベー スの頂部２５からハウジングの頂部１７へ垂直上方に延びている。隔壁２７は平 らな壁である。入口チャンバ２９は隔壁２７の一方の側にある。入口チャンバ２ ９は図１及び２に示すように、隔壁２７の左側のハウジング１３の全空間よりな る。

【００１０】 凹部３１は入口チャンバ２９内のベースの頂部２５に位置する。入口３３は凹 部３１を貫通する。入口３３は水を供給するための蛇口（図示せず）へ通じるラ イン３５につながっている。好ましく１００メッシュのスクリーン３７がライン ３５を通って流れ込む液体を濾過するため凹部３１上に位置する。

【００１１】 入口チャンバ２９は金属粒状物質３９を充填してある。金属粒状物質３９は無 機物質とイオン交換を行う金属粒子より成る。金属粒状物質３９は水から微量の 重金属を除去する。適当な金属粒状物質３９の１つのタイプが米国特許第４，６ ４２，１９２号に記載してある。金属粒状物質３９は入口チャンバ２９の約３／ ４を満たしている。残りの空間は開いた状態にある。

【００１２】 複数の水平スロット４１より成るポート手段が頂部１７の近くで隔壁２７を貫 通する。スロット４１は金属粒状物質３９の上面より上に位置する。スロット４ １は金属粒状物質３９が入口チャンバ２９から流れ出ないように十分に小さなも のである。

【００１３】 出口チャンバ４３は隔壁２７の右側のハウジング１３の空間よりなる。出口チ ャンバ４３は入口チャンバ２９と同じ寸法である。それは活性化した粒状チャコ ール物質４５で充填してある。それは頂部まで完全に充填するのが好ましい。

【００１４】 凹部４７がベースの頂部２５に形成してある。出口４９がライン５１につなが っている。ライン５１は濾過した水を分配するため水の蛇口へつながっている。 スクリーン３７よりも小さいメッシュのスクリーン５３が凹部４７の頂部に位置 している。スクリーン５３は２００メッシュであるのが好ましく、従ってスクリ ーン３７よりも小さい孔を有する。

【００１５】 作用について、蛇口の弁（図示せず）をユーザーが開くと、水がライン３５を 介して入口チャンバ２９へ流れ込む。その水は金属粒状物質３９を通って上向き に流れる。金属粒状物質３５が水から無機不純物を取り除く。水が上向きに流れ ることにより不規則な形をした粒子３９が運動し、ある程度上方へ流れる。この 上方運動によりその上を水が流れる粒子３９の表面積が増加する。この上向きの 流れにより、水が下向きに流れているとしたら生じるであろう圧密状態が緩和さ れる。粒子の一部は上向きに流れる液体中で浮遊し、粒子３９の硬結を防止する 。

【００１６】 その水はスロット４１を通って出口チャンバ４３へ流れ込む。その水は粒状チ ャコール４５を通って下向きに流れる。この下向きの流れによりチャコール４５ の圧密度が増加する。このため粒子間の空間の大きさが確実に最小となり、チャ コール４５の濾過能力が増加する。出口チャンバ４３の横断面積はハウジングの 側壁１５が円錐状であるため頂部からベース１９へ向けて増加する。この流れ面 積の増加により水が出口のスクリーン５３へ到達するにつれてその流速が遅くな る。この水は出口４９及びライン５１を通って容器を満たすためのタップへ流れ 込む。

【００１７】 本考案は顕著な長所を有する。２つのチャンバを別々に設けるため濾過材同志 が混ざり合うことがない。垂直の隔壁により一方の濾過材の流れを上向きに、ま た他方の濾過材の流れを下向きにすることができる。流れが上向きの状態で最も よく働く濾過材を入口チャンバに入れると共に下向きの流れで最もよく働く濾過 材を出口チャンバに入れることが可能である。

【００１８】 本考案をその実施例のうちの唯１つについて示したが、本考案はそれに限定さ れるべきではなく、本考案の範囲から逸脱することなく種々の設計変更が容易で あることは当業者にとって明らかであるはずである。

【００１９】

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案により構成した濾過器の垂直断面図であ
る。

【図２】図１のフィルタの斜視図であり、その内部を示
すために一部を切り欠いて示す図である。

【符号の説明】

１３ ハウジング ２７ 隔壁 ２９ 入口チャンバ ３３ 入口 ３９ 金属粒状物質 ４１ スロット ４５ 粒状チャコール物質 ４９ 出口 ５３ スクリーン

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 ストランド，チャールス，ディー アメリカ合衆国，テキサス州，76021，ベ ッドフォード，サドルブルック，849 (72)考案者 ミーハン，アンソニー，ビー アメリカ合衆国，テキサス州，76106，ア ーリントン，ハニー・ロクスト，5711

Claims (6)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 底部と上部とを有するハウジングと、ハ
   ウジング内にあり、その一方の側に入口チャンバを、ま
   た他方の側に出口チャンバを形成するようハウジングを
   分割する垂直の隔壁と、イオン交換により液体内の無機
   粒子を取り除く金属粒状物質である、入口チャンバ内の
   第１の粒状濾過材と、活性化した粒状チャコールであ
   る、出口チャンバ内の第２の粒状濾過材と、入口チャン
   バ内のハウジングの底部にあり、濾過すべき液体を受け
   て第１の粒状濾過材を介して上向きに流すことにより第
   １の粒状濾過材の圧密度を減少させる入口手段と、隔壁
   のハウジングの頂部近くにあり、入口チャンバを上向き
   に流れる液体が入口チャンバから出口チャンバへ流れ込
   むようにするポート手段と、出口チャンバ内のハウジン
   グの底部にあり、入口チャンバから出口チャンバへ流れ
   込んだ液体を出口チャンバの第２の粒状濾過材を介して
   下向きに流すことにより圧密度を増加させ且つハウジン
   グから流れ出るようにする出口手段とより成ることを特
   徴とする液体濾過器。
2. 【請求項２】 入口手段上にある入口スクリーンと、出
   口手段上にあり、入口スクリーンよりも小さいサイズの
   メッシュを有する出口スクリーンとをさらに含む請求項
   １記載の液体濾過器。
3. 【請求項３】 ポート手段が第１の粒状物が出口チャン
   バへ移動しないようにする手段を有する請求項１記載の
   液体濾過器。
4. 【請求項４】 出口チャンバが下方に向かって増加する
   横断面積を有する請求項１記載の液体濾過器。
5. 【請求項５】 一端に基部を有するハウジングと、ハウ
   ジング内にあり、その一方の側に入口チャンバを、また
   他方の側に出口チャンバを形成するようハウジングを分
   割する隔壁と、入口チャンバ内だけにある金属の粒状濾
   過材と、出口チャンバ内だけにあるチャコール粒状濾過
   材と、入口チャンバ内のハウジングの基部にあり、濾過
   すべき液体を受けて金属粒状濾過材を介して上向きに流
   すことにより圧密度を減少させる入口手段と、ハウジン
   グの基部とは反対の隔壁の端部にあり、入口チャンバを
   流れる液体が入口チャンバから出口チャンバへ流れ込む
   ようにするが金属粒状濾過材は出口チャンバへ流れ込ま
   ないようにするポート手段と、出口チャンバ内のハウジ
   ングの基部にあり、入口チャンバから出口チャンバへ流
   れ込む液体をチャコール粒状濾過材を介して下向きに流
   すことにより圧密度を増加させ且つハウジングから流れ
   出るようにする出口手段とより成り、出口チャンバの横
   断面積が下向きに増加するため液体が出口手段に近づく
   と流速が遅くなることを特徴とする液体濾過器。
6. 【請求項６】 底部と頂部を有し、頂部の直径が底部よ
   り小さい円錐状のハウジングと、ハウジング内にあり、
   その一方の側に入口チャンバを、また他方の側に出口チ
   ャンバを形成するようハウジングを分割する垂直の隔壁
   と、入口チャンバ内だけにある金属の粒状濾過材と、出
   口チャンバ内だけにあるチャコール粒状濾過材と、入口
   チャンバ内のハウジングの底部にあり、濾過すべき液体
   を受けて金属粒状濾過材を介して上向きに流すことによ
   り金属粒状濾過材の圧密度を減少させる入口手段と、ハ
   ウジングの頂部近くの隔壁にあり、入口チャンバを上向
   きに流れる液体が入口チャンバから出口チャンバへ流れ
   込むようにするポート手段であって、金属粒状濾過材が
   出口チャンバへ流れ込まないようにする手段を備えたポ
   ート手段と、出口チャンバ内のハウジングの底部にあ
   り、入口チャンバから出口チャンバへ流れ込む液体をチ
   ャコール粒状濾過材を介して下向きに流すことにより圧
   密度を増加させ且つハウジングから流れ出るようにする
   出口手段と、入口の上の入口スクリーン及び出口の上
   の、入口スクリーンより小さいメッシュの出口スクリー
   ンとより成ることを特徴とする液体濾過器。